JP2022522482A - アルミニウム材料で作製された2つのブランクをレーザ接合するための方法 - Google Patents

アルミニウム材料で作製された2つのブランクをレーザ接合するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、アルミニウム材料で作製された2つのブランクを、レーザ源を用いて、レーザ出力分配を制御することによって接合するための方法に関する。特に、方法は、溶接のために第1および第2のブランクを置くことと、溶接パスを辿って第1および第2のブランクをレーザ溶接することと、レーザ出力分配を変調することとを含み、溶接パスは、溶接方向に沿った線形運動と溶接方向を実質的に横断する振動運動とを組み合わせ、振動運動は、50Hzから1500Hzの間の周波数と、0.3mmから3.0mmの範囲の振幅とを有し、レーザ出力分配は、振動運動中に動的に制御され、前記出力は、最大レーザ出力の0から100%の間で変調される。本発明はまた、前記レーザ出力分配を変調するプロセスに関する。【選択図】図1B

Description

本出願は、2019年3月5日出願の米国仮特許出願第62/814,199号の利益を主張するものである。
本発明は、アルミニウムで作製された2つのブランクまたは構成要素を接合するための方法に関する。詳細には、本発明は、アルミニウムブランクを遠隔レーザ溶接するための方法に関する。
構造物、特に軽量構造物におけるアルミニウムの使用は、アルミニウムの高い強度対重量比のために魅力的なものになり得る。アルミニウムの使用は、航空機製造においてすでに広く行き渡っており、自動車用途におけるその使用も増大している。
前述の強度対重量比は、この点において重要である。アルミニウムは鋼よりかなり軽量であり、アルミニウムパネルまたは構成要素の厚さは、重量低減の利点を保ちながらも、たとえばエネルギー吸収を改善するために増大され得る。さらに特有のアルミニウム合金は良好な成形性を提供し、それによってアルミニウムをひっかけ部材(たとえばドア、トランクの蓋)の外側および内側パネルならびにボディインホワイト(BIW)用途向けに魅力的なものにする。
本開示を通じて使用されるボディインホワイトは、車両がその耐用年数の間に受け得るすべての負荷に耐えるように設計された車両の構造的枠組み(たとえば車台、エンジンを除外する)として解釈され得る。構造骨格は、たとえば他の車または障害物との衝突の場合に衝撃に耐え、衝撃を吸収するようにさらに設計される。
車両、たとえばここでの意味では車の構造的骨格は、たとえば、バンパ、ピラー(Aピラー、Bピラー、Cピラー、Dピラー)、サイドインパクトビーム、ロッカまたはシル、ヒンジピラー、およびショックアブソーバを含むことができる。
本開示を通じて使用されるアルミニウム合金は、アルミニウム(Al)が優勢金属である合金としてみなされ得る。典型的な合金要素は、たとば、銅、マグネシウム、マンガン、シリコン、すず、および亜鉛を含む。アルミニウム合金は、腐食耐性、強度、耐久性、押し出し特性などに関して選択され得る。
自動車用途にアルミニウムを使用することに関連する1つの難題は、ブランクまたは構成要素を他のブランクまたは構成要素に接合することである。アルミニウムブランクまたは構成要素を接合するために遠隔レーザ溶接を使用することが、知られている。遠隔レーザ溶接を使用してアルミニウムブランクまたはシートを接合するときに頻繁に遭遇する問題は、ポロシティおよび高温割れの形成であり、それによって、結果として生じる溶接部の強度が、低減される。
気泡が溶接部内に捕捉されたときに、溶接のポロシティが発生する。高温割れは、凝固割れとしても知られており、液体溶接金属の利用可能供給が凝固溶接金属間の空間を埋めるのに不十分であるときに発生する。これらの問題の発生は、溶接スピードが増大するにつれて増大し得る。すなわち、これらの問題は、工業プロセスのスループットが増大される場合により頻繁に発生する。
ポロシティおよび高温割れの両方は、溶接部の強度、それによって結果として生じる製品の強度を低減し得る。
この問題に対する知られている解決策は、適切な溶加材料の使用であり、すなわち溶接中、特有の化学組成物を有し、通常は溶加ワイヤの形態の溶加材が、溶接プールに加えられる。しかし、溶加ワイヤの使用は、接合コストを増大させる。
国際公開第2018/017926号は、アルミニウムを溶接するためのレーザ溶接デバイスのシステムおよび方法を開示している。デバイスは、溶接タイプのレイジング出力を生成するためのレーザ生成器と、溶接パドルを生成するためにアルミニウム加工物上の焦点に溶接タイプのレイジング出力を集めるためのレンズとを含む。デバイスは、溶接中、アルミニウム加工物上で溶接タイプのレイジング出力の焦点を多次元に移動させるようにレンズを制御するためのレーザスキャナをさらに含む。レーザ発生器およびレーザスキャナは、溶加金属を加工物に加えることなく溶接を実行する。
国際公開第2016/118555号は、2つの金属材料を隅肉継手を用いて接合するためのレーザ溶接に関する。方法は、2つの材料間の幾何学的公差を補償することを目的とする。方法は、2つの材料間の界接面に沿って横方向にレーザビームを移動させながら、たとえば「図8」のパターンでレーザビームを振動させることを含む。隅肉継手の幅は、非振動のレーザビームを使用して形成される隅肉継手と比較して増大され、こうして公差を補償する。隅肉継手の幅は、ビームサイズではなく、レーザビームの振動振幅に依存する。
これらの先行技術文献はともに、溶接スポットの振動運動を利用して、溶接欠陥、特に割れを低減する目的で、溶接プール中を十分に混合することを実現する。
本開示の目的は、アルミニウム材料を特に重ね継手内で遠隔レーザ溶接するための方法をさらに改良し、それによって(ポロシティおよび高温割れなどの欠陥が僅かであるか、または無い)良好な品質の溶接部を高い生産性で提供できるようにすることである。
さらなる目的は、比較的低い熱入力を使用し、比較的小さい熱影響エリアを有する溶接方法およびシステムを提供することである。
本発明の第1の態様では、第1のブランクおよび第2のブランクを接合するための方法が提供され、第1および第2のブランクの両方は、アルミニウム合金で作製される。方法は、溶接のために第1および第2のブランクを置くことを含み、第2のブランクは、第1のブランクの上部に置かれ、第1のブランクに部分的に重複する。方法は、溶接パスを辿って第1および第2のブランクをレーザ溶接し、レーザ出力分配を変調することをさらに含み、溶接パスは、溶接方向に沿った運動と溶接方向を実質的に横断する振動運動とを組み合わせ、振動運動は、50Hzから1500Hzの間の周波数と、0.3mmから3.0mmまでの範囲である振幅とを有する。そしてレーザ出力は、溶接パスに沿って変えられ、レーザ出力は、溶接パスに沿った諸地点内の蓄積される熱が実質的に一定であるように変えられる。
本態様によると、レーザ出力分配は、振動運動中、動的に制御され、出力は、最大レーザ出力の0から100%の間で変調され得る。
溶接パスに沿った各地点内で蓄積された熱を制御することによって、高温割れを低減または完全に回避できることが、見出されている。溶接バスの振動運動およびレーザ出力分配を組み合わせることにより、結果として生じる溶接シームの改善された品質が確保され、したがっていかなる溶加ワイヤを使用することもなく高温割れを低減またはさらには解消する。
さらに、溶接の侵入深さは、継手断面の幾何学形状と共に制御可能である。本発明において使用するパラメータを規定する高い柔軟性により、シーム強度および熱影響エリアの制御が可能になり、したがって溶接された構成要素の高温割れを解消しながら溶接の品質を改善する。
蓄積された熱が実質的に一定であるということは、好ましくは、シミュレーションまたは実際の溶接における蓄積された熱が、溶接パスの少なくとも75%に沿って平均値前後20%未満で変わることを意味する。そしてより好ましくは、シミュレーションまたは実際の溶接における蓄積された熱が、溶接パスの少なくとも85%に沿って平均値前後15%未満で変わることを意味する。
いくつかの例では、溶接パスの一地点内の蓄積された熱は、その地点内の材料の厚さおよびその地点内のレーザのスピードの関数として決定され得る。
任意の所与の瞬間におけるレーザスポットの瞬時スピードは、溶接方向を横断する振動と溶接方向に沿った運動との組み合わせである。本発明者らは、振動運動を用いても、割れなどの問題は依然として発生する可能性があり、これは、少なくとも、一部は溶接プール中の熱の不均一な分配によるものであることを見出した。熱の不均一な分配は、少なくとも部分的には、スポットの瞬時スピードの相違によって引き起こされる。レーザスポットの瞬時スピードの関数としてレーザ出力を変えることにより、熱分配をより均一にすることができ、高温割れの発生の機会を低減することができる。
溶接パスに沿った任意の地点の材料の厚さをさらに考慮に入れることにより、溶接パスの異なる地点に沿って発生する異なる熱伝導および分配を補償することができる。重ね継手内では、溶接パスの一部に沿って、レーザスポット下で加熱される材料は、他の部分に沿ったものよりも多い。ブランクが重複する溶接パスの部分(第2のブランクが第1のブランクの上部に位置決めされる部分)では、レーザ熱が分配され得る材料は、レーザスポットが第1のブランクのみに触れる部分内の材料の量の2倍になると仮定され得る。たとえば材料の異なる導電性(第1および第2のブランクが同じアルミニウム合金で作製されない場合)に応じて、およびレーザの方向/配向に応じて、熱が分配され得る材料の量の異なる仮定が、行われ得る。
レーザスポットの振動動作はまた、溶接パドル内の金属液体に追加のかき混ぜ効果を与え、それによって、溶接プール内に不均一性が低い熱プロファイルを形成することがさらに容易になる。
特有の例では、局所厚さで割った、スピードおよびレーザ出力の積は、溶接中、実質的に一定に維持され得る。これらの例では、任意の地点の瞬時スピードおよびレーザ出力の積は、平均値に対して小さい変動しか有さず、すなわち、20%未満のこの値の変動、好ましくは平均値前後15%未満の変動しか有さない。本明細書における局所厚さは、第1および第2のブランクが重複しないところの溶接パスの位置に沿った第1のブランクの厚さとして、また、ブランクが重複するところの第1および第2のブランクの組み合わせられた厚さとして理解され得る。
好ましい例では、溶接パスの振動運動は、70Hzから500Hzの間の周波数、詳細には100から300Hzの間の周波数を有する。前記振動運動は、好ましくは、約0.5mmから2mmの間の振幅を有する。レーザは、0.2mmから1mmの間、詳細には0.3mmから0.8mmの間の範囲の直径サイズを有する円形スポットを有することができる。
振動運動の振幅は、ブランクの厚さに応じて決定され得る。特に、振動運動の振幅は、接合されるブランクの厚さが増大する場合に増大され得る。振動周波数の増大は、溶接部全体にわたる出力分配および熱の均一性を増大させることができ、したがって、割れの低減に対する確かな効果を有することができる。他方では、振動周波数の増大は、材料、特に材料の揮発性化学成分の過剰な蒸発を招く可能性があり、それによって溶接の完全性の劣化を引き起こし得る。レーザ出力変調は、これを少なくとも部分的に補償するために使用され得る。
下側金属ブランクの上側表面上の縁位置に対するレーザスポット位置の横方向のオフセットの制御もまた、溶接の品質に影響を与えることが、見出されている。溶接方向を実質的に横断する振動運動は、振動の中線を規定し、いくつかの例では、第2のブランクの縁に対する振動の中線の横方向のオフセットは、0.1mmから1.0mmの間である。
好ましい実施形態では、第1および第2のブランクの少なくとも一方のアルミニウム材料は、5000、6000、および7000シリーズのアルミニウム合金を含む群から選択されたアルミニウム合金である。詳細には、第1および第2のブランクの少なくとも一方のアルミニウム材料は、次の群:AA5082、AA5083、AA5182、AA5183、AA5754、AA5454、AA6005、AA6022、AA6016、AA6451、AA6111、AA6014、AA6501、AA6181、AA6061、AA6021、AA7204およびその変種から選択することができる。
典型的には、溶接パスの振動運動は、中央点周りのらせん状または円形の運動、溶接方向に沿ったウォブリング運動もしくはウィービング(ジグザグ)運動、またはその組み合わせなどの異なるビーム運動を含むことができる。いくつかの例では、溶接方向に沿った運動、および溶接方向を横断する方向に沿った運動の両方は、振動運動である。溶接方向に沿った運動は、そのような振動運動に重ね合わされた一定の線形スピードを有することができる。そのような組み合わせの結果は、連続的な楕円または円形ループのウィービングパターンである。
いくつかの例では、溶接方向を横断する振動運動は、実質的に正弦波パターンを辿る。いくつかの他の例では、溶接方向を横断する振動運動は、実質的に円形のパターンを辿る。異なる振動動作は、溶接パスに沿って局所スピードに影響を与え、レーザ出力は、その局所スピードを補償するように変調され得る。
いくつかの例では、溶接方向に沿った運動は、実質的に一定のスピードの線形運動である。いくつかの他の例では、溶接方向に沿った運動は、一定の前方運動および振動運動の組み合わせを含む。溶接方向に沿った振動運動は、溶接ゾーン内の混合を改善することができる。
いくつかの例では、溶接方向に沿った運動は、溶接方向を横断する第1の振動運動と一致する一定の前方運動と、溶接方向を横断する第1の振動運動後の後方運動とを含む。そのような溶接パスでは、横断振動の中線に沿った後方運動は、溶接プールを安定化させることが見出されている。
いくつかの例では、接合の方法は、第1および第2のブランクを本明細書に説明する溶接プロセスに置く前にこれらを洗浄するプロセスを含むこともできる。特に、洗浄プロセスは、10から50kHzの周波数、1000mm/秒から2500mm/秒までの走査速度における、溶接面を含む第1および第2のブランクの表面のパルスレーザ洗浄を含み、パルス持続時間は、20nsから50nsの間の範囲である。第1および第2のブランクを洗浄することにより、結果として生じる溶接部のポロシティを大きく低減することができる。
いくつかの例では、方法は、第1および第2のブランクを接合した後、ブランクの表面外観を改善するためのレーザによるブランクの処理をさらに含むことができる。レーザによるそのような処理は、たとえば事後の塗装に有益となり得る。
通常、本発明の方法は、溶加ワイヤまたは他の溶加材料を使用せずに行われる。溶接プロセス中、適切な量の特有の化学成分の溶加ワイヤを使用することで、ポロシティおよび高温割れを作り出すリスクを回避することができることが知られている。しかし、溶接プロセスに外部から溶加材料を加えることは、コストおよび溶接プロセスの複雑性を増大させることが、よく知られている。本発明の方法を使用することにより、外部からのいかなる溶加材料も使用することなくこれらの欠点が解決されていることが、見出されている。
別の態様では、本発明はまた、いずれもアルミニウム材料で作製された第1および第2のブランクのレーザ溶接中にレーザ出力分配を変調するプロセスであって、a)第1および第2のブランクを重ね継手構成に置くことと、b)溶接パスをシームトラッキングすることによって溶接縁位置を規定することと、c)下側金属ブランクの上側表面上の縁場所に対するレーザスポット位置の横方向オフセットを0.1mmから1.0mmの間で位置決めすることと、d)50Hzから1500Hzの間の周波数と0.3mmから3.0mmの振幅とを有する振動パターンを辿ってレーザを移動させることとを含む、レーザ出力分配を変調するプロセスを提供する。
好ましい例では、レーザ出力変調は、溶接パスに沿ったレーザスポットのスピードの関数である。詳細には、レーザ出力変調は、レーザスポットのスピードおよびレーザスポット下の材料の局所厚さの両方の関数であってもよい。
本開示の非限定的な例は、付属の図を参照して以下で説明される。
A~Cは、2つのブランクの縁隅肉継手における2つのブランクのレーザ溶接のための構成を示す図であり、ブランクの一方は置かれ、他のブランクに部分的に重複する。 A~Fは、異なる振動パターンを有する振動レーザビームを使用するときの溶接部に沿った熱分配の図である。 本発明の一例による溶接方法における出力変調を示す図である。 本発明の一例による溶接方法における出力変調を示す図である。 図3Bの例をさらに示す働きをする図である。 本発明の一例による溶接方法における熱分配の概略図である。 本発明の一例による溶接方法における熱分配の概略図である。 出力変調有りと出力変調無しとの間の振動溶接ビームの使用を比較した図である。 出力変調有りと出力変調無しとの間の振動溶接ビームの使用を比較した図である。 出力変調有りと出力変調無しとの間の振動溶接ビームの使用を比較した図である。 出力変調有りと出力変調無しとの間の振動溶接ビームの使用を比較した図である。 AおよびBは、本発明の実施形態による溶接結果の2つの例の写真である。 AおよびBは、本発明の異なる実施形態による溶接結果の例を示す図である。 A~Cは、本発明による方法によって得られた溶接結果の例を示す図である。 本発明の例に使用され得るレーザスポットの別の例を示す図である。
図1A~1Cは、2つのブランクのレーザ溶接のための構成を示し、1つのブランクは別のものの上部に置かれ、部分的に重複する。この特有の例は、上部ブランクの縁における隅肉継手に関する。
図1Aおよび1Bは、本開示に使用するいくつかの用語およびデカルト座標系を示すために使用される。図1Aは、第1および第2のブランク、10、12を示す。第2のブランク12は、第1のブランク10と平行に配置されるが、第1のブランクの上部に部分的に配置される。第2のブランク12は、したがって、第1のブランク10に少なくとも部分的に重複し、すなわちいわゆる重ね継手と呼ばれている。
この特有の例では、第1および第2のブランク10、12の両方は、1mmの厚さを有する。溶接されるブランクは、通常、0.5mmから3mmの間の厚さを有することができ、これらは、同じ厚さを有しても有していなくてもよい。
適切なアルミニウム合金が、状況にしたがって第1および第2のブランクのそれぞれに対して選択され得る。自動車用途の場合、5000および6000シリーズのアルミニウム合金が適切となり得る。第1および第2のブランクは、同じ合金で作製されても異なる合金で作製されてもよい。
x軸は、図1Aに示すように隅肉継手の軸として規定され得る。溶接方向は、したがって、通常x軸と一致する。ブランクの厚さは、z軸に沿って規定され得る。y軸は、x軸およびz軸の両方に対して垂直である。
溶接中、上側ブランク12は、クランプ機構(図示せず)によって下側ブランクに対して所定の場所に固定され得る。溶接シームから下側ブランク10の縁までの距離は、好ましくは、4mm以上であり、いくつかの実施形態では、5mmから12mmの間であってもよい。
本発明の例では、遠隔レーザヘッドが使用され得る。レーザビームを生成し、これを光ファイバケーブルを通して送出するために、強力なレーザ源が使用され得る。そのような遠隔レーザヘッドは、集中した熱の小さい焦点(「スポット」)を提供して、熱入力の正確な制御を可能にすることができる。加えて、スキャナ光学ヘッド内の可動式鏡が、スポットの位置を制御するために使用され得る。鏡構成を連続的に変更することにより、レーザビームおよびレーザスポットは、多様なパターン、たとえば円形振動または正弦波振動にしたがって振動することができる。
いくつかの例では、ファイバレーザが使用され、ファイバレーザは、アクティブゲイン媒体がイッテルビウムなどの希土類元素および/または他のものでドープされた光ファイバであるレーザである。他の例では、異なるレーザが使用されてもよい。本発明の例におけるレーザ出力は、通常、2kWから10kW、詳細には4kWから6kWの間であってもよい。
本発明の例によると、レーザビームのスポットは、溶接方向に沿った成分(x軸)およびこの方向を横断する成分(y軸)の組み合わせである運動を実行することができる。y軸に沿った成分は、溶接方向を横断する振動である。y軸に沿った振動の振幅は、図1Bに示される。
レーザビームは、図1Bで分かり得るように、鉛直に対して角度αでブランクに向けられる。角度αは、典型的には、0°から45°の間の範囲内にあってもよい。
この例における横断振動の中心線または中線は、正確には上側ブランクの縁と一致せず、中心線はむしろ、図1Bで分かり得るようにy軸のオフセットを有する。オフセットは、中心線が下側ブランクの上面と交差する点と、上側ブランクの縁との間の距離として規定される。
そのようなオフセットにより、図1Cで分かり得るように、レーザスポットが下側ブランク10より多くの時間上側ブランク12内に位置付けられるという意味で、振動は完全に対称ではない。
図2Aは、振動溶接ビームを使用する溶接部に沿ったエネルギーまたは熱分配を示す。熱分配は、溶接パスに沿った各地点の熱履歴を考慮に入れることによって決定され得る。溶接パスの一地点内に受け入れられた熱は、レーザビームから直接受け入れられた熱と、レーザスポットが比較的近い場合に伝導によって間接的に受け入れられた熱とを含むことができる。
この例の振動パターンは、図2Bに分かり得るように、x方向に沿って実質的に一定のスピードを有する、y方向に沿った正弦波振動である。溶接ビームの振動は、溶接部内である一定の混合を確立し、それによって強い継手をもたらすことに役立つ。しかし、溶接部の外側縁に沿って、エネルギー、すなわち熱の大きな集中が存在することが、分かり得る。本発明者らは、これらの熱の集中が潜在的な欠陥源をもたらすと結論付けた。
図2Dおよび2Fは、溶接方向の(この方向に沿った線形スピードに重ね合わされた)振動と、横断方向の振動とを有する溶接ビームパターンを示す。2つのパターン間の主な相違は、横断方向の振動の周波数である。横断方向の振動周波数の増大が、溶接部の長手方向のエネルギー分配の均一化につながることが、図2Cおよび2Eで分かり得る。しかし、図2Cおよび2Eの両方では、溶接パスの縁の近く、すなわち横断振動の最大振幅の近くに、熱集中が見出され得る。
理論に縛られることは望まないが、エネルギーの集中を溶接スポットの瞬時スピードに関係付けることができると考えられる。すなわち、溶接スポットの瞬時スピードが低い場合、エネルギーの集中が発生する。この点に関して、瞬時スピードは、溶接方向に沿った線形溶接スピード、(たとえば円形、楕円形、正弦波であってもよい)溶接方向を横断する振動および(たとえばこれも正弦波であってもよい)溶接方向に沿った振動の複素関数であり得ることを留意することが、重要である。
本発明の例では、溶接方向に沿った線形スピードは、3m/分から15m/分の間であってもよく、詳細には3m/分から10m/分の間、より詳細には4m/分から8m/分の間であってもよい。
スピードの絶対値、すなわち
Figure 2022522482000002
は、溶接される材料の所与の厚さに対するエネルギー分配均一性に関する最も重要な因子であることが、見出されている。
したがって、本開示では、レーザ出力を変えてより均一なエネルギー分配を提供することが、提案される。1つの例では、レーザスポットの瞬時スピードの関数としてレーザ出力を変えることが、提案される。
溶接パスの一部分では、レーザスポットは、重複部内、すなわち第2のブランクが第1のブランクの上部に置かれる場所内に位置決めされる。溶接パスの他の部分では、レーザスポットは、第1のブランク上に位置決めされる。レーザスポットが第2のブランク上にあるとき、レーザの熱は、熱を吸収する材料が多いという理由でより周囲の材料に分配される。好ましくは、これもまた、レーザ出力の変調に対して考慮に入れている。
溶接パスまたは溶接プールの各地点に送出されたレーザ熱を算出するシミュレーションにおいて、各地点が熱を直接的にまたは間接的に受け入れる間、その地点に対する時間期間が考慮に入れられ得る。溶接部の各地点に送出されたすべての熱は、好ましくは、実質的に一定であり得る。局所的な高温ポケットを(さらに他のより低温のエリアも)回避することにより、欠陥、特に高温割れを低減することができる。
シミュレーションでは、実質的に均一な熱分配を確実にする適切なレーザ出力変調を算出するために、いくつかの仮定がなされてもよい。たとえば、1つの仮定は、周囲温度に関してであってもよい。別の仮定は、一定の伝熱性のものであってもよい。ブランクが異なる材料から作製される場合では、そのような仮定が適応されてもよい。別の仮定は、熱を間接的に受け入れるレーザスポットを取り囲む材料の量に関してなされてもよい。1つの仮定は、材料の量が「局所厚さ」に対応することであってもよい。局所厚さは、(レーザビームが第1のブランク上に位置付けられる溶接パスの部分内)の第1のブランクの厚さであってもよく、(レーザビームが第2のブランク上に位置付けられる溶接パスの部分内の)第1および第2のブランクの厚さの合計となってもよい。
この点に関して、溶接パスに沿った絶対レーザ出力は、地点同士の相対的レーザ出力ほど重要ではないことが、留意される。溶接部の侵入深さは、レーザ出力の絶対値に伴って変わるが、熱分配は、溶接パスに沿った相対的変動によってより影響される。
特有の例では、局所厚さで割ったレーザ出力およびスピードの積は、諸地点に対して、好ましくは溶接パスに沿ったすべての地点に対して実質的に一定に維持される。局所厚さで割ったレーザ出力およびスピードの積は、各地点内の蓄積された熱の良好なインジケータである。
蓄積された熱が実質的に一定であるということは、好ましくは、シミュレーションまたは実際の溶接における蓄積された熱が、溶接パスの少なくとも75%に沿って平均値前後20%未満で変わることを意味する。そしてより好ましくは、シミュレーションまたは実際の溶接における蓄積された熱が、溶接パスの少なくとも85%に沿って平均値前後15%未満で変わることを意味する。
図3Aおよび3Bは、本発明の異なる例による溶接方法におけるレーザ出力分配を示す。実質的に一定の熱分配を維持するためのレーザ出力の連続的変動は、実施するのに複雑になり得る。そうではあるが、溶接パターンに沿った異なるストレッチに対して、レーザ出力のいくつかの異なるレベルが、確立され得る。
図3Aは、レーザ運動17を概略的に示し、レーザ運動は、横断振動と、1つの横断振動の溶接方向に沿った線形の一定の運動とを組み合わせて含む。第1の横断振動と第2の振動との間には、溶接方向に沿った後方運動15が行われる。別の正弦波運動が続く。矢印で示す後方運動は溶接プールを安定化し、溶接部を改善するのに役立つことが、見出されている。
溶接パスに沿って、レーザ出力は変動し得る。この特定の例では、たとえばブロック20は、溶接パスに沿って最大レーザ出力の70から80%の間のレーザ出力を示す。ブロック22は、最大レーザ出力の50から60%の間のレーザ出力を示し、ブロック24は、最大レーザ出力の80~90%のレーザ出力を示す。
この特定の例のブロック26は、最大レーザ出力の80~90%のレーザ出力を示し、ブロック28は、最大レーザ出力の90~100%のレーザ出力に対応する。レーザ出力レベルは、レーザが第1のブロック10上に位置決めされるときよりも、第2のブランク12上(すなわち重複して)位置決めされる場合の方が高いことが、分かり得る。異なる「局所厚さ」により、結果として生じる熱分配は、より均一となる。
重複内および第1のブランク内では、レーザ出力は、レーザスピードにおける相違を考慮するために変えられ得る。これまで説明したように、局所スピードは、溶接方向に沿った成分と、溶接方向を横断する成分とからなり得る。x軸(横断振動の中線)からさらに離れると、レーザの運動のスピードは、正弦波パターンの場合により低くなり得る。レーザ出力はしたがって減少し得る。しかし、この特定のパターンでは、x軸に沿った後方運動により、溶接パスのより中央の部分内に、より多くの熱が導入される。その結果、熱分配をより均一にするために、レーザ出力レベルは、実際には、x軸からさらに離れるにつれて高くなり得る。
後方運動15に沿って、レーザ出力レベルは、たとえば最大レーザ出力レベルの10から20%の間になり得る。
図3Bに示す例では、5つの異なる出力レベルが、採用され得る。上側ブランク12に向かうオフセットが、この特定の例において使用される。この例のオフセットは、-0.1mm(上側ブランクの方向に0.1mm)である。この場合のブランクの厚さは、1mmである。本発明の例では、オフセットは、上側ブランクの厚さおよびレーザの角度アルファの関数として決定され得る(図1Bを参照)。
この例では、横断方向の正弦波振動が、示される。上側ブランク内の正弦波振動の部分の場合、3つの異なる出力レベルが、この例において使用される。下側ブランク内の振動の部分の場合、2つの異なる出力レベルが使用される。8個の時間スタンプt1~t8が、図3Bに示される。
時間スタンプt1~t8は、図3Cにも存在し得る。図3Cは、x軸に垂直な平面に沿った断面図を示す。青色ドットのそれぞれは、2つの時間スタンプ間の時間点を表す。t5までは、レーザのスポットは上側ブランク内に位置付けられ、t5からt8までは、スポットは下側ブランク内にあることが、図3Cで分かり得る。
図3Dおよび3Eは、本発明の一例による溶接方法における異なる時間スタンプにおける熱分配を概略的に示す。図3Dは、レーザスポットを示す上面図を示し、その参照記号30は溶融溶接プールを示し、レーザスポットの後方には、残留熱を見ることができる。
図3Eは、x軸に垂直な平面における断面図を示す。図のそれぞれ内の陰影の部分は、溶融溶接プールを示す。振動の第1の部分では、レーザスポットは上側ブランク内にあり、故に熱はそこに集中していることが分かり得る。振動の第2の部分では、下側ブランク内に加熱がより多く存在する。単一の振動内では、それと同時にx軸方向ii沿った変位が存在し、それにより、振動の異なる部分内の熱レベルは互いに直接的に匹敵しないことに留意されたい。
図4Aは、出力変調無しの、溶接方向に沿った一定のスピードと溶接方向を横断する正弦内振動とを組み合わせた場合の熱分配を示す。溶接プールの縁に沿ってより多くの熱が集中することが、分かり得る。これは、少なくとも部分的には、縁におけるレーザビームのスピードが最低であるためである。
図4Bは、本発明の1つの例の出力変調がいかにして熱をより一層均一に分配するように働くことができるかを示す。その結果、溶接欠陥の可能性が低減される。
図4Cは、円形レーザパターンのレーザ熱分配を示し、溶接方向に沿った運動は、重ね合わされた正弦波振動を伴った一定スピードの運動である。溶接方向を横断する運動は、正弦波振動である。図4Cは、出力変調無しの熱分配を示し、図4Dは、出力変調を使用するときの熱分配を示す。ここでも、図4Dの熱分配は、結果としてより一層均一である。
図5Aおよび5Bは、本発明の実施形態による溶接結果の2つの例の写真を示す。図5Aと5Bとの間の相違は、図5Bでは、溶接後に追加の表面処理が実行されていることである。追加の表面処理は、外側表面の平滑性および見映えを向上させることができる。
追加の表面処理は、表面のレーザ走査を含むことができる。このタイプのレーザ走査は、塗装後の表面仕上げを提供するように働くことができる。
図6Aおよび6Bは、本発明の異なる実施形態による溶接結果の例を示す。図6Aでは、溶接方向を横断する正弦波振動を、溶接方向に沿った運動の一定のスピードと組み合わせて含むレーザパターンの結果。図6Bは、横断振動間に溶接方向に沿った後方運動を含む、図3Aによるレーザパターンによる結果として生じた溶接部を示す。両方の溶接部は満足なものであるが、図6Bの溶接部は幾分、より平滑である。
図7A~7Cは、本発明による溶接方法の結果である3つの溶接部の断面図を示す。すべての3つの図は、溶接侵入が一様であり、欠陥が全くまたは僅かしかないことを示している。
本発明のさらなる実施形態が、図8に示される。レーザビーム振動およびレーザ出力変調に加えて、図8の例では、二重レーザスポットが使用され得る。レーザスポットは、第1の部分および第2の部分を含み、第1および第2の部分のレーザ出力レベルは、個々に制御可能である。
図8に示すように、第1の部分は中央円であってもよく、第2の部分は、中央円を取り囲むリングであってもよい。(内側および外側の両方のスポットを含む)二重スポットのレーザ出力を変える以外に、レーザ出力を内側中央スポットと外側環状スポットとの間で変え、自由に分配することができる。
一例によれば、中央内側スポットの直径は、70ミクロンであってもよい。リングの内径は100ミクロンであってもよく、外径は180ミクロンであってもよい。
図8に示すように、この例による二重スポットでは、スポットは、外側リング間だけ、中央円間だけ、および円形およびリングの両方の組み合わせ間で変えられ得る。
図8に示すように、出力レベルは、内側と外側のスポット間で適応され得る。中央スポットは、所与のレーザ出力の30から80%の間、好ましくは合計レーザ出力の約60%から80%の割合を有することができる。外側リングスポットは、したがって、任意の所与の瞬間においてレーザ出力の約20から40%の間の割合を有することができる。
出力構成のこうした高い柔軟性により、リング内に第1の予加熱温度を作り出して、安定した溶接プロセスの準備を行うことが可能になる。外側リングからの予加熱効果は、プロセスの濡れ性を増大させ、それにより、継手の表面は、単一のリングモードである従来のレーザ溶接プロセスと比較してより平滑になる。さらに、外側リングはまた、表面内の汚染を除去するのを助ける。
本明細書に開示する方法のいずれにおいても、パルスレーザ洗浄が溶接の前に適用され得る。パルスレーザ洗浄はまた、溶接プール内の不純物を回避できるため、溶接欠陥を低減するのを助けることができることが分かっている。
本明細書に開示する方法のいずれにおいても、シールドガスが使用され得る。シールドガスは、溶接プロセス中、大気からの汚染から継手を保護し、ポロシティを低減する。シールドガスはまた、レーザ溶接プロセス中、高温割れ傾向を低減するように液体金属プールの温度勾配を変更するために使用されてもよい。シールドガスとして、たとえばアルゴンまたはヘリウムが使用されてもよい。
本明細書に開示する例は、溶接ブランクを参照する。ブランクは、通常、未完成のシート金属としてみなされてもよく、すなわち、ブランクは、完成した構成要素に到達するために製造ステップを行う必要がある。本明細書に開示する接合の方法のいずれも、完成とみなされ得るアルミニウム要素または構成要素に適用されてよい。
いくつかの例だけを本明細書に開示してきたが、その他の代替策、改変形態、使用、および/または等価物が、可能である。さらに、説明する例のすべての可能な組み合わせもまた、対象とされる。したがって、本開示の範囲は、特定の例によって限定されてはならず、特許請求の範囲を正当に読み取ることによってのみ決定されなければならない。

Claims (21)

  1. 第1のブランクおよび第2のブランクを接合するための方法であって、前記第1および前記第2のブランクの両方は、アルミニウム材料から作製され、前記方法は、
    溶接のために前記第1および第2のブランクを置くことであって、前記第2のブランクは、前記第1のブランクの上部に置かれ、前記第1のブランクに部分的に重複する、前記第1および第2のブランクを置くことと、
    溶接パスを辿って前記第1および第2のブランクをレーザ溶接することであって、
    前記溶接パスは、溶接方向に沿った運動と、前記溶接方向を実質的に横断する振動運動とを組み合わせ、前記振動運動は、50Hzと1500Hzとの間の周波数と、0.3mmから3.0mmの範囲の振幅とを有する、前記第1および第2のブランクをレーザ溶接することとを含み、
    レーザ出力が、前記溶接パスに沿って変えられ、前記レーザ出力は、前記溶接パスに沿った諸地点内の蓄積された熱が実質的に一定であるように変えられる、方法。
  2. 前記溶接パスの一地点内の前記蓄積された熱が、前記地点内の材料の厚さおよび前記地点内の前記レーザのスピードの関数として決定される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記溶接パスに沿った前記地点内の前記レーザ出力および前記レーザの前記スピードを局所厚さで割った積が、前記溶接パスに沿った諸地点において実質的に一定である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記レーザ出力が、最大レーザ出力レベルの0%と100%との間、詳細には前記最大レーザ出力レベルの25%と100%との間で変えられる、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記振動運動が、70Hzと500Hzとの間、詳細には100と300Hzとの間の周波数を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記振動運動が、0.5mmから2mmの振幅を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記レーザが、0.2mmから1mm、詳細には0.3mmから0.8mmの直径サイズを有する円形スポットを有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記溶接方向を実質的に横断する前記振動運動が、振動の中線を規定し、前記第2のブランクの縁に対する振動の前記中線の横方向オフセットが、0.1mmと1.0mmとの間である、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記第1および第2のブランクの少なくとも一方の前記アルミニウム材料が、5000、6000および7000シリーズのアルミニウム合金を含む群から選択されたアルミニウム合金である、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記第1および第2のブランクの少なくとも一方の前記アルミニウム材料が、次の群:AA5082、AA5083、AA5182、AA5183、AA5754、AA5454、AA6005、AA6022、AA6016、AA6451、AA6111、AA6014、AA6501、AA6181、AA6061、AA6021、AA7204から選択される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記溶接方向を横断する前記振動運動が、実質的に正弦波パターンを辿る、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記溶接方向を横断する前記振動運動が、実質的に円形パターンを辿る、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記溶接方向に沿った前記運動が、実質的に一定のスピードの線形運動である、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記溶接方向に沿った前記運動が、一定の前方運動および振動運動の組み合わせを含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記溶接方向に沿った前記運動が、前記溶接方向を横断する第1の振動運動に一致する一定の前方運動と、前記溶接方向を横断する前記第1の振動運動の後の後方運動とを含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記第1のブランクおよび前記第2のブランクが、請求項1から15のいずれか一項に記載の接合する前記方法を実施する前に、事前に洗浄されている、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 洗浄プロセスが、10から50kHzの周波数および1000mm/秒から2500mm/秒の走査速度での前記第1および第2のブランクの表面のパルスレーザ洗浄を含み、パルス持続時間が、25nsと50nsとの間の範囲である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記第1および第2のブランクを接合した後、前記ブランクの表面外観を改善するためのレーザによる前記ブランクの処理をさらに含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記接合が、溶加材料を使用せずに行われる、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. レーザスポットが、第1の部分および第2の部分を含み、前記第1および第2の部分のレーザ出力レベルを個々に制御することができる、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記第1の部分が、中央円であり、前記第2の部分が、前記中央円を取り囲むリングである、請求項20に記載の方法。
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