JP2004255435A - レーザ溶接装置及び方法 - Google Patents

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Shigeki Saito
茂樹 齋藤
Fujiko Matsuda
富士子 松田
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Abstract

【課題】溶接部材の変形や割れを抑制しつつ、信頼性の高い高品質な溶接を図ることができるレーザ溶接装置及び方法を提供すること。
【解決手段】溶接部材の溶接箇所に特性の異なる少なくとも2つのレーザビームを照射するレーザ照射手段と、レーザ照射手段の動作を制御してレーザビームの出力を制御する制御部とを備え、2つのレーザビームは、連続発振レーザによるものであると共に、制御部が、2つのレーザビームのうち、一方のレーザビームを常に零でない所定の値以上に設定して出力するよう制御すると共に、他方のレーザビームを断続的に出力するよう制御する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ溶接装置及び方法にかかり、特に、複数のレーザビームを照射して溶接を行うレーザ溶接装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザ光は、レンズで集光することで高出力を得られることから、従来より溶接手段として用いられている。そして、レーザ溶接では、レーザビームによるエネルギを局所的に、高エネルギ密度にて溶接できることから、溶接歪みが少なく、高品質な溶接が可能となる。
【0003】
しかし、レーザ溶接においては、反射率及び熱拡散率の高い金属、例えば、アルミニウム合金は、レーザ光の吸収が低いため溶接が困難であった。特に、接合に十分な溶け込み断面積、及び、溶け込み深さを実現することが困難であるという問題が生じる。具体的には、ビームを十分に小さなスポット径(0.1〜0.6mm)に絞ることができないレーザでは、溶接部材にて深い溶け込みを得ることができない。しかし、このようなスポット径を絞ることができないレーザであっても、レーザの波長が小さくて金属に対する吸収率が高い場合には、幅の広い溶け込みは得られる。また、一方で、小さなスポット径に絞ることができるレーザであって、レーザのコヒーレント性が高いものであれば、幅が狭いが深い溶け込みを得ることができる。
【0004】
ところが、現在では、金属に対する吸収率が高く、かつ、コヒーレント性も高いレーザは存在しえない。従って、幅の広く、深い溶け込みである良好な溶接を実現する溶接技術が多く研究されている。そして、そのような技術として、2つのレーザビームを同一の溶接箇所に照射して、複合レーザにて溶接を行う技術が知られている。この技術について、図9乃至図10を参照して説明する。
【0005】
かかる技術で用いられるレーザ溶接装置では、異なる波長や特性を持つ2種類のレーザを、重ね合わせられた溶接部材W101,W102の溶接箇所に、同軸上に複合して照射する。このとき、2種類のレーザは、連続発振レーザであり、このうち、1つは、ビームを十分に小さなスポット径(0.1〜0.6mm)に絞ることができないが、レーザの波長が小さくて金属に対する吸収率が高いレーザビームである。このレーザビームによる溶接特性を図9(a)〜(d)に示すと、まず、図9(a)に示すように出力は一定であり、溶接部材W101,W102に対する溶け込み具合は、浅く、幅の広いものである。なお、図9(b)は、溶接部材の溶接状態(網掛け部がビード)を上方から見た図であり、図9(c)はA−A断面図、図9(d)はB−B断面図である(網掛け部が溶融箇所)。
【0006】
また、もう1つのレーザビームは、小さなスポット径に絞ることができるレーザであって、レーザのコヒーレント性が高いものである。このレーザビームによる溶接特性を図9(e)〜(h)に示すと、まず、図9(e)に示すように出力は一定であり、溶接部材W101,W102に対する溶け込み具合は、深く、幅の狭いものである。なお、図9(f)は、溶接部材の溶接状態(網掛け部がビード)を上方から見た図であり、図9(g)はA−A断面図、図9(h)はB−B断面図である(網掛け部が溶融箇所)。
【0007】
そして、2つのレーザの具体例を示すと、例えば、炭酸ガスレーザ(COレーザ)L101と、YAGレーザL102である。すると、これら2つのレーザの長所が相乗効果を成し、図10に示すように、広く深い良好な溶け込みの溶接を行うことができる。このように、特性の異なる2種類のレーザを同時に照射しているため、一般的なアーク溶接や単一レーザによるレーザ溶接に比べ、大きな溶け込み断面積及び溶け込み深さを得ることができる。そして、溶接時の熱による歪みが極めて少なく、溶接が困難であるアルミ合金であっても、高品質な溶接を実現でき、特に従来は困難であった貫通溶接が用意となる。また、従来の溶接方法に比べ、溶接速度を速くすることができ、生産性の向上を図ることができる。
【0008】
この様子を、さらに図11の模式図を参照して説明する。図11(a)に示すように、重ね合わせられた溶接部材W101,W102のほぼ中心線上を溶接すると、まず直線的で幅が均一なビードが形成される(網掛け部)。そして、図11(b)のA−A断面図、及び、図11(c)のB−B断面図を見ると、溶け込み(網掛け部分)も適度な深さまで形成され、強度の高い溶接が実現される。
【0009】
そして、このような複合レーザによる溶接技術を具体的な装置として開示している文献として、下記の特許文献1及び2がある。以下、各文献記載の発明について説明する。特許文献1,2では、両者とも、アルミニウム合金の重ね合わせ溶接に有効な溶接装置及び方法を開示している。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−28795号公報
【特許文献2】
特開2002−316282号公報
【0011】
特許文献1に開示されている発明では、特に以下の2つの異なる特性のレーザ光を照射している。この場合に用いられる従来例における溶接装置の構成を、図12を参照して簡単に説明する。
【0012】
このレーザ溶接装置は、図12(a)に示すように、2つのYAGレーザ110,112と、両レーザを制御する制御部114と、1つの出射ユニット116とにより構成されている。そして第1のYAGレーザ110は、YAGロッド120、励起光供給部122を構成要素とする発振器118を備え、基本波YAGレーザ光LBCWを出力している。そして、この第1のYAGレーザ110にて生成されたレーザ光LBCWは、光ファイバ134を介して出射ユニット116の第1レーザ光取入口116aまで伝送される。また、第2のYAGレーザ112は、第1のYAGレーザ110同様の構成に加えて、Qスイッチ150及び波長変換器152を備え、これにより、所定の周波数にて出力されるパルスレーザであるQスイッチYAGレーザ光LBSHGが、出射ユニット116の第2レーザ光取入口116bまで出力される。
【0013】
そして、上記2つのレーザは、出射ユニット116を介して溶接部材W101,W102に照射されるが、その様子を図12(b)を参照して説明する。まず、第1のYAGレーザから出力された基本波レーザLBCWは、光ファイバー134からコリメータレンズ164を通り、ダイクロイックミラー166を透過し、集光レンズ168にて集光されて溶接部材W101,W102に照射される。また、第2のYAGレーザから出力された高調波レーザLBSHGは、ダイクロイックミラー166で反射し、その後、集光レンズ168にて集光されて、溶接部材に照射される。このようにして、異波長の基本波レーザ光LBCWと高調波レーザ光LBSHGによる複合レーザが、同軸上にて溶接部材に照射されることとなる。
【0014】
ここで、上記2つのレーザビームの特性について、さらに図13を参照して説明する。1つは、図13(a)に示すように、浅く広い溶け込み(網掛け部分)を実現するYAGパルスレーザによる基本波レーザ光LBCWであり、また、もう1つは、図13(b)に示すように、細く深い溶け込みを実現する同じくYAGパルスレーザによる高調波レーザ光LBSHGである。
【0015】
そして、上記2つのレーザ光の出力状態を図14に示す。まず、図14(a)に示すように、基本波パルスレーザ光LBCWは連続発振されている。一方、図14(b)に示すように、高調波レーザ光LBSHGは所定の周期にてパルス発振されている。これにより、複合レーザは、図14(c)に示すようなレーザビームの照射となり、両レーザビームが同時に出力されたときに、上述した図10及び11に示すように、良好な溶接を得ることができる。なお、このとき、高調波レーザLBSHGのパルス発振の周期として、5kHzが例示されている。従って、パルス幅は、0.2ms以上と言うことはない。
【0016】
また、特許文献2に開示されている発明でも、同様にパルスレーザを用いた複合レーザ溶接装置、方法が説明されている。このように、低出力の連続発振レーザで溶接するために、ピーク出力が数kW以上にも及びパルス発振レーザを同時に溶接する技術が開示されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例におけるレーザ照射では、パルス発振によるレーザビームが照射されている際には2種類のレーザビームが同時に照射され、深い溶け込みを得られるが、パルスレーザビームが出力されている時間があまりに短いため、深い溶け込みの箇所がスポット的にしか得られない。すなわち、深い溶け込みが所定の間隔で点として形成される場合には、十分な強度を得ることができない、という問題が生じる。
【0018】
一方で、強度を十分にするべく、図15(a)の溶接部材の上面図、及び図15(b)のA−A断面図に示すように、シーム溶接を実現しようとすると、ビードは照射スポットである点が複数繋がった形状になるが、このような確実な溶接を行うためには、溶接速度を遅く設定して、溶接箇所の単位面積当たりに多くのパルスレーザを照射するようにしなければならない。かかる場合には、生産性が低下するという問題が生じる。
【0019】
そして、上述したようにシーム溶接を実現しようとすると、溶接箇所の単位面積当たりに照射されるレーザビームによる溶接部材への合計の入熱量は、従来とほぼ同様である。すると、図16に示すようなフランジ部などを連続溶接する際には、以下のような問題が生じる。
【0020】
例えば、図16(a)には、2枚の溶接部材W101,W102を重ね合わせて溶接した例を示し、図16(b)には、1枚の溶接部材W103を折り返してその間に他の溶接部材W104を介挿して、重ね合わせ溶接した場合の例を示す。そして、車体のフランジ部は軽量化やデザイン上の点からフランジ幅を広く取れないことが多いが、図16(a),(b)に示すように、かかる部分に複合レーザL101,L102の照射を行うと、当該レーザ照射はシーム溶接であることから、溶接部材の端部には常に高い熱量が加えられる。すると、当該端部は熱容量が小さいためレーザ照射により高温になり、図17(a),(b)に示すように、溶接部材W103の端部に変形T101(矢印A101参照)や割れ(T102)が生じる。なお、連続発振のレーザビームを複合して照射した場合にも、このような変形や割れが生じるという問題が起こりうる。
【0021】
【発明の目的】
本発明は、溶接部材の変形や割れを抑制しつつ、信頼性の高い高品質な溶接を図ることができるレーザ溶接装置及び方法を提供することをその目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、溶接部材の溶接箇所に特性の異なる少なくとも2つのレーザビームを照射するレーザ照射手段と、レーザ照射手段の動作を制御してレーザビームの出力を制御する制御部とを備え、2つのレーザビームは、連続発振レーザによるものであると共に、制御部が、2つのレーザビームのうち、一方のレーザビームを常に零でない所定の値以上に設定して出力するよう制御すると共に、他方のレーザビームを断続的に出力するよう制御する、という構成を採っている。
【0023】
このような構成にすることにより、特性の異なる少なくとも2つのレーザを同一の溶接箇所に照射しているため、大きな溶け込み断面積、及び、溶け込み深さを同時に得ることができる。特に、このとき、他方のレーザビームを断続的に出力しているので、溶接箇所に対する入熱量が断続的に変化して、当該入熱量が高い状態と低い状態を繰り返し、大きなエネルギーが常に一定量入熱されることが抑制され、溶接部材の変形や割れの発生を抑制することができる。また、一方で、一方のレーザビームを所定の値以上に出力しているため、溶接幅や溶け込み深さが大幅に減少することは抑制され、確実な溶接を実現できる。
【0024】
さらに、レーザビームは連続発振レーザであるため、断続的に出力するレーザの一回当たりの出力時間は、パルスレーザの場合と比べると非常に長いものとなる。従って、複合照射による深い溶け込みが、パルスレーザの場合に形成されるような点ではなく、所定の長さで形成することができる。従って、溶接速度を速く設定して行っても、所定の間隔で所定の長さの深い溶け込みを実現でき、確実な溶接を実現できるため、生産性の向上を図ることができる。
【0025】
また、本発明では、制御部が、2つのレーザビームのうち、一方のレーザビームを常に零でない所定の値以上に設定して出力するよう制御すると共に、他方のレーザビームを常に零でない第1の出力値以上に設定して出力しつつ当該第1の出力値よりも大きい値である第2の出力値に断続的に強く出力するよう制御する、という構成をも採っている。
【0026】
このようにすることで、断続的に出力が変化するレーザビームを常に所定の値以上に出力しつつ、かかる値から高い値に断続的に出力しているため、上述したように溶接部材への入熱量を抑制して上述したように良好な溶接を実現できると共に、この断続的なレーザも常に一定の値以上に出力されているため、当該断続的なレーザビームの特性をも常に生かした溶接を実現できる。
【0027】
特に、2つのレーザビームとして、溶接部材に対する吸収率が高いレーザビームと、コヒーレント性の高いレーザビームとを用いると望ましい。かかる場合には、まず、上記2つのレーザビームが同時に照射された場合には、当然に広く深い溶け込みを得ることができ、溶接強度の維持を図ることができる。そして、前者の溶接部材に対する吸収率が高いレーザビームの出力を断続的に変化させる場合には、このレーザビームの溶接特性によってビード幅は一定に形成されないものの、かかるレーザが照射されない場合であっても、後者のコヒーレント性の高いレーザビームが常に照射されていることによって、その入熱量により狭い幅のビードであるが、当該ビードは常に形成される。従って、シール性の向上を図ることができる。このようにして、溶接強度及びシール性の高い溶接を実現できると共に、溶接部材の変形や割れなどを抑制することができる。
【0028】
一方で、上記とは逆に、コヒーレント性の高いレーザビームの出力を断続的に変化させることで、溶け込み深さを変化させることができ、溶接部材に対応した多様な溶接を実現することができる。
【0029】
また、上記構成において、制御部が、他方のレーザビームをあらかじめ定められた一定間隔にて断続的に出力制御するようにしてもよく、他方のレーザビームをあらかじめ定められた異なる間隔にて断続的に出力制御するようにしてもよい。
【0030】
これにより、一定間隔に出力制御した場合には、上述したように信頼性の高い高品質な溶接を実現できると共に、常に均一な品質の溶接部材を得ることができる。一方、異なる間隔にて断続的に出力制御した場合には、溶接対象に応じた溶接部材を得ることができる。
【0031】
また、制御部が、他方のレーザビームの出力値を、断続的に出力する毎にあらかじめ定められた値に変化させて出力制御してもよく、他方のレーザビームの出力時間を、断続的に出力する毎にあらかじめ定められた値に変化させて出力制御してもよい。
【0032】
これにより、溶接部材の材質、あるいは、溶接箇所によって断続的に出力するレーザビームの出力値を変更でき、材質、溶接箇所に見合った溶接を実現することができる。
【0033】
さらに、制御部が、断続的に変化させる他方のレーザビームとは別の一方のレーザビームの出力値を変化させて出力制御するようにしてもよい。特に、他方のレーザビームを断続的に出力制御するタイミングとは逆のタイミングにて、一方のレーザビームを常に出力している値よりも大きい値に断続的に強く出力するよう制御することとすると望ましい。このとき、2つのレーザビームの出力値の合計が常に一定となるよう出力制御するようにすると、なお望ましい。
【0034】
これにより、溶接部材の材質や溶接箇所に応じて、一方のレーザビームの特性をも局所的に生かした溶接を実現でき、多様な溶接を実現できる。特に、2つのレーザビームの出力の強弱を逆のタイミングに制御することで、入熱量の増加を抑制し、有効に溶接部材の変形や割れを抑制することができる。
【0035】
また、本発明では、溶接部材の溶接箇所に特性の異なる連続発振レーザによる少なくとも2つのレーザビームを照射して、溶接部材を溶接するレーザ溶接方法であって、2つのレーザビームのうち、一方のレーザビームを常に零でない所定の値以上に設定して出力すると共に、他方のレーザビームを断続的に出力することで、2つのレーザビームの出力比を時間の経過と共に変化させて照射する、というレーザ溶接方法をも提供している。
【0036】
そして、溶接部材の溶接箇所に特性の異なる連続発振レーザによる少なくとも2つのレーザビームを照射して、溶接部材を溶接するレーザ溶接方法であって、2つのレーザビームのうち、一方のレーザビームを常に零でない所定の値以上に設定して出力すると共に、他方のレーザビームを常に零でない第1の出力値以上に設定して出力しつつ当該第1の出力値よりも大きい値である第2の出力値に断続的に強く出力することで、2つのレーザビームの出力比を時間の経過と共に変化させて照射する、というレーザ溶接方法をも提供している。
【0037】
このようにしても、上述同様に作用し、同様の効果を得ることができ、上記目的を達成することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
〈第1の実施形態〉
以下、本発明の第1の実施形態を、図1乃至図5を参照して説明する。図1は、本発明のレーザ溶接装置の概略を示す構成図である。図2乃至図3は、第1の実施形態におけるレーザビームの出力値及び溶接状態を示す説明図である。図4乃至図5は、その変形例である。
【0039】
(全体構成)
まず、本発明であるレーザ溶接装置の概要を、図1を参照して説明する。本実施形態におけるレーザ溶接装置は、上記従来例で説明した図12に示す装置とほぼ同様の構成であるが、出力するレーザが連続発振レーザビームであるため、その構成が若干異なる。すなわち、パルスレーザを用いていないため、パルス発振レーザ照射手段ではなく、また、Qスイッチは設けられていない。
【0040】
図1に示すように、レーザ溶接装置は、溶接部材W1,W2の溶接箇所に特性の異なる2つのレーザビームを照射する2つのレーザ照射手段1,2と、これらレーザ照射手段1,2の動作を制御してレーザビームの出力を制御する制御部3と、を備えている。そして、レーザ照射手段1,2から出力されたレーザビームL1,L2を、溶接部材W1,W2に向かって反射する反射ミラー4、ダイクロイックミラー5や、レーザビームLを集光する集光レンズ6なども備えている。なお、レーザ照射手段1,2用の電源など図示していないが、基本的な構成は従来例と同様であるため、その詳細については省略する。
【0041】
(溶接部材)
ここで、本実施形態における溶接部材W1,W2は、重ね合わせられた2枚の溶接部材である。そして、特に、反射率及び熱拡散率の高い金属、例えば、アルミニウム合金である。但し、溶接部材は、上記部材に特定されるものではない。また、溶接部材W1,W2は、溶接装置のテーブル7上に、ホルダ8にて固定されて載置されている。
【0042】
(レーザ照射手段)
レーザ照射手段1,2は、両方とも連続発振レーザを照射するものであり、例えば、YAGレーザ,COレーザ、半導体レーザなどである。ただし、その種類は特定されるものではない。
【0043】
そして、本実施形態においては、符号1に示す一方のレーザ照射手段1から出力されるレーザビームL1は、コヒーレント性が高いという特性を有するものであり、符号2に示す他方のレーザ照射手段2から出力されるレーザビームL2は、溶接部材W1,W2に対して吸収率が高いという特性を有するものである。
【0044】
そして、一方のレーザビームL1のように、コヒーレント性が高いと、小さなスポット径に絞ることができるため、溶接部材の照射箇所には深くて幅の狭い溶け込みを得ることができる(従来例の説明時に参照した図9(e)〜(h)参照)。また、他方のレーザビームL2のように、溶接部材に対して吸収率が高いという特性を有すると、ビームを小さなスポット径(例えば、0.1〜0.6mm)に絞ることができないという不都合を有するが、波長が短く吸収率が高いという特性により、溶接部材の照射箇所には幅の広い溶け込みを得られる(従来例の説明時に参照した図9(a)〜(d)参照)。そして、上記2つのレーザを複合すると、従来例にて説明したように、幅の広く、かつ、溶け込みの深い溶接を実現できる(図10,11参照)。
【0045】
ここで、上記2つのレーザビームL1,L2は、上述した全反射ミラー4、ダイクロイックミラー5、集光レンズ6を介して複合されて溶接部材W1,W2に照射される。すなわち、一方のレーザビームL1は、ダイクロイックミラー5及び集光レンズ6に向かうよう、全反射ミラー4にて反射されてその照射角度が変換される。また、他方のレーザビームL2は、集光レンズ6に向かうようダイクロイックミラー5にて反射されてその照射角度が変更される。このとき、ダイクロイックミラー5の上方から照射されてきた一方のレーザビームL1は、ダイクロイックミラー5を透過して、他方のレーザビームL2と複合する。
【0046】
(制御部)
また、本実施形態では、制御部3が上述した2つのレーザ照射手段1,2の動作を制御して、これら照射手段1,2から出力されるレーザビームL1,L2を制御している。具体的には、レーザビームL1,L2の出力値、及び、その出力パターン(出力波形)を制御している。
【0047】
まず、制御部3は、コヒーレント性が高く小さなスポット径に絞ることのできる一方のレーザビームL1を、常に零でない所定の値以上に設定して出力するよう制御する。具体的には、図2(e)の出力波形に示すように、一定の出力値にてレーザビームを出力し続ける。このようなレーザビームL1のみを溶接部材W1,W2に照射すると、図2(f)に示すように、溶接部材W1,W2を上方から見た場合に、ほぼ一定の幅を有するビードを得ることができる。また、図2(g)は、図2(f)におけるA−A断面図を示すが、連続した溶接を得ることができる。但し、このレーザビームL1の特性から、図2(h)の図2(f)におけるB−B断面図に示すように、溶け込みは深いが、溶接幅の狭い溶接となってしまう。
【0048】
また、制御部3は、波長が短く、溶接部材に対して吸収率が高いという特性を有する他方のレーザビームL2を、断続的に出力するよう制御する。具体的には、図2(a)の出力波形に示すように、一定の周期にて、一定の出力値のレーザビームを出力する。すなわち、出力が零と、所定の値とを繰り返し、連続発振レーザでパルス化された波形のレーザビームを出力する。ここで、パルス化されたレーザビームL2のパルス部分の幅は、連続発振レーザによるものであるため、10ms〜数百msと、パルスレーザの数百nsと比べると非常に長く設定されている。このため、このようなレーザビームL2のみを溶接部材W1,W2に照射すると、図2(b)に示すように、溶接部材W1,W2を上方から見た場合に、所定の間隔にて溶接線上に所定の長さに形成された溶接箇所が点在するという、いわゆるステッチ溶接となる。また、図2(c)は図2(b)におけるA−A断面図を、図2(d)は図2(b)におけるB−B断面図を示すが、そのレーザビームL2の特性から、断続的に溶け込みは浅いが、その溶け込み断面積が広い溶接となってしまう。従って、このようなステッチ溶接を行うと、溶接後の部材のシール性に問題がある。
【0049】
そして、上述した2つのレーザビームL1,L2が複合されて、溶接部材に照射されたときの様子を、図3に示す。まず、図3(a)に複合した後のレーザビームLの出力の時間変化を示すが、この図に示すように、ほぼ2つのレーザビームL1,L2の出力を足した出力波形となり、常に一定の出力値加えて、さらに、断続的にパルス化されたレーザビームが加算された出力値となる。従って、複合レーザビームLの出力値は、大小の値の出力を繰り返すパルス波形となる。
【0050】
このようにして、複合レーザビームLが照射された溶接部材W1,W2の溶け込み状態を、図3(b)〜(e)に示す。図3(b)は、溶接部材を上方から見た図である。また、図3(c),(d),(e)は、それぞれ図3(b)におけるA−A断面図、B−B断面図、C−C断面図を示している。この図に示すように、まず上方から見た場合には、一様にビードが形成されているのがわかる。そして、特に、レーザビームLの出力が高くなったとき、すなわち、パルス化されて出力された場合には、溶接部材に対して吸収率が高いレーザビームL2の成分が照射されているため、ビードの幅が広くなる。また、同時に、パルス化されたレーザビームが照射されて全体的な出力値が上がった場合には、入熱量自体が多くなり、コヒーレント性の高いレーザビームL1も照射されていることから、その溶け込みも深くなる(図3(d)参照)。従って、図3(c)に示すように、パルス出力される間隔にてその溶け込みが深くなる。また、パルス化されたレーザビームL2が照射されていない場合には、コヒーレント性の高いレーザビームが照射されているものの、全体的な入熱量が少ないため、その溶け込み深さもそれほど深く形成されず、また、溶け込み幅も狭いものとなるが(図3(e)参照)、ビードは常に形成された状態となる。
【0051】
このようにすることにより、常にビードを形成でき、溶接後の製品のシール性を維持できると共に、所定の間隔にて溶け込みの深い溶接を実現できるので、その強度も維持できる。その一方で、溶接部材W1,W2に対する複合レーザビームLによる入熱量は常に高いわけではなく、他方のレーザビームL2の断続的な出力により、小さく抑えることができる。従って、溶接部材の溶接箇所が、例えばフランジ部などの端部であって、熱容量の小さい箇所であっても、入熱量の抑制により溶接部材の変形や割れの発生などを、有効に抑制することができる。
【0052】
また、本発明では、レーザビームとして連続発振レーザを用いているため、パルス化されたレーザビームL2のパルス部分の幅は、10ms〜数百msと、パルスレーザの数百nsと比べると、非常に長く設定されている。従って、パルスレーザを用いることによって生じる不都合、すなわち、全体的な入熱量の増加による溶接部材の変形・割れの発生や、溶接速度が遅延するなどの問題点を、解消することができる。
【0053】
そして、上述した例では、パルス化したレーザビームL2を一定の周期にて出力する場合を示し(図2,3参照)、このようにすることで、等間隔に深い溶接を実現して信頼性の高い高品質な溶接を実現できる。但し、必ずしもパルス化したレーザの出力は一定間隔であることに限定されない。このパルス化したレーザビームの出力間隔を時間毎に変化させて、出力するよう制御してもよい。例えば、あらかじめ溶接部材の形状などがわかっていて、高強度な溶接が必要な箇所と必要でない箇所が分かれている場合には、強度が必要な箇所ではパルスの出力間隔を短くし(周期を短く)、必要でない箇所ではパルスの出力間隔を長くする(周期を長く)など、あらかじめ設定しておくとよい。これにより、溶接対象に柔軟に適用することができ、汎用性が向上する。
【0054】
(変形例)
また、パルス化したレーザビームの出力時間あるいは出力値を、全てのパルス出力時において均一にする必要はない。その例を図4乃至図5に示す。図4はパルス化したレーザビームの出力時間を、図5は出力値を、出力毎に変化させた場合の一例である。
【0055】
まず、図4を参照して説明する。上述したように制御部3は、一定の出力値を有するレーザビームL1(図4(b)参照)と、パルス化したレーザビームL2とを出力制御するが、パルス化したレーザビームL2の方は、図4(a)に示すように、断続的に出力する毎、すなわち、パルス毎に、その出力時間であるパルス幅P1,P2,P3を変化させて出力制御する。このとき、そのように出力するようあらかじめ制御指令データが制御部3には記憶されている。すなわち、溶接装置の操作者が、あらかじめ溶接部材に合わせて、制御指令データを入力しておく。
【0056】
そして、2つのレーザビームを複合すると、その出力値の変化は図4(c)のようになり、そのときの溶接部材の溶接状態は、図4(d)となる。すると、上述したようにパルス化されたレーザビームが照射されている間は、溶接が深くなると共にビードの幅が広くなるが、この図に示すように、パルス幅の長さP1,P2,P3に比例して、ビード幅が広い部分の長さL1,L2,L3が長くなる。そして、例えば、シミュレーションなどによる設計の段階や経験から、広い幅のビードを長く必要とする溶接箇所に対して、パルス化レーザのパルス幅を長く出力されるよう制御部に対する指令を設定しておけば、溶接部材に対応した良好な溶接を容易に実現できる。
【0057】
また、図5の例を説明する。かかる例では、制御部3にて、一定の出力値を有するレーザビームL1(図5(b)参照)を出力制御すると共に、パルス化したレーザビームL2の方を、図5(a)に示すように、断続的に出力する毎に、すなわち、パルス毎に、その出力値であるパルス高さH1,H2,H3を変化させて出力制御する。このとき、このように出力するようあらかじめ制御指令データが制御部3には記憶されている。
【0058】
そして、2つのレーザビームを複合すると、その出力値の変化は図5(c)のようになり、そのときの溶接部材の溶接状態は、図5(d)〜(f)となる。なお、図5(d)は上面図であり、図5(e)はA−A断面図、図5(f),(g),(h)は、それぞれB−B、C−C、D−D断面図である。すると、上述したようにパルス化されたレーザビームが照射された際には、溶接が深くなると共にビードの幅が広くなるが、この図に示すように、出力値の高さH1,H2,H3に比例して、ビード幅K1,K2,K3は広くなる。なお、複合レーザによる全体的な出力値も上昇するため、溶け込み深さもある程度は深くなる(図5(e)参照)。このようなレーザビームを用いるとしては、例えば、他の溶接箇所よりも強度が必要だが、ビード長さを長くできない場合が考えられる。かかる場合には、ビード幅を広くしたい箇所の溶接時にパルス化レーザの出力値が高く出力されるよう制御部に対する指令を設定しておけばよい。
【0059】
なお、上述したレーザビームの出力例は一例であって、本願記載の発明は必ずしも上記のものに限定されない。あらゆる周期、出力時間、出力値のパルス化レーザビームを出力するよう設定してもよい。
【0060】
〈第2の実施形態〉
以下、本発明の第2の実施形態について、図6を参照して説明する。図6は、本実施形態にて用いるレーザビームの出力状態と、溶接部材の溶接状態を示す図である。
【0061】
まず、本実施形態において用いる溶接装置の構成は、上述した第1の実施形態とほぼ同一であって、溶接部材に照射する2つのレーザビームは共に連続発振レーザによるものであり、一方のレーザビームL1はコヒーレント性の高いもので、他方のレーザビームL2は溶接部材に対する吸収率が高いものである(図1参照)。但し、本実施形態では、断続的に出力するパルス化されたレーザビームL2の出力状態が異なる。以下、これを詳述する。
【0062】
まず、制御部3は、図6(b)に示すように、一方のレーザビームL1を上述した実施形態における場合と同様に、常に零でない一定の値に設定して出力する。一方、他方のレーザビームL2については、図6(a)に示すように、常に零でない第1の出力値H21に設定して出力しつつ、当該第1の出力値H21よりも大きい値である第2の出力値H22に断続的に強く出力するよう制御する。換言すると、上記第1の出力値が出力値のベース値となり、かかる一定の値にて常に出力しつつ、断続的にパルス化したレーザビームを出力するよう制御する。すなわち、他方のレーザビームL2は、所定の周期にて、その出力値が、第1の出力値H21と、第2の出力値H22とに変化して、パルス化されて出力される。なお、出力値がパルス化されたレーザビームのパルス波形は、いかなる出力波形であってもよく、図6(a)に示すように、そのパルスの上部が山なりになっていてもよい。
【0063】
そして、2つのレーザビームを複合すると、図6(c)に示すようになる。ここで、パルス形状の谷部分では、上述した第1の実施形態と異なり、パルス化して出力するレーザビームL2も上記第1の出力値だけ出力されているため、当該レーザの成分も複合レーザに含まれていることなる。従って、各時間毎の溶接箇所の状態を図6(d)に示すと、パルス形状の山部分Bでは、上述した第1の実施形態同様に、溶接箇所が、幅の広く深い溶け込みとなる一方で、パルス形状の谷部分Aでも、合計の出力値が高くなるため、ある程度の溶け込み深さを得られると共に、レーザビームL2である溶接部材に対する吸収率の高いレーザも含まれているので、ビードの幅も多少広く形成されることとなる。
【0064】
このようにすることにより、2つのレーザビームの特性を生かした溶接を行うことができるため、信頼性の高い溶接を実現できる。また、かかる場合にも、合計の出力値がパルス化されているため、溶接部材に対する入熱量を抑制することができ、上記問題点として指摘した溶接部材の変形や割れの発生を有効に防ぐことができる。
【0065】
ここで、上述したパルス化したレーザビームの出力値等、特にパルス出力時(第2の出力値)の出力値、出力周期、出力時間(パルス幅)は、一定であることに限定されない。第1の実施形態にて説明したように、溶接部材の溶接箇所において、あらゆる周期、出力値、出力時間にて出力されてもよい。
【0066】
〈第3の実施形態〉
以下、本発明の第3の実施形態について、図7乃至図8を参照して説明する。図7は、本実施形態にて用いるレーザビームの出力状態と、溶接部材の溶接状態を示す図である。図8は、本実施形態の変形例におけるレーザビームの出力状態と、溶接部材の溶接状態を示す図である。まず、図7を参照して説明する。
【0067】
本実施形態において用いる溶接装置の構成は、上述した第1及び第2の実施形態とほぼ同一であって、溶接部材に照射する2つのレーザビームは共に連続発振レーザによるものであり、一方のレーザビームL1はコヒーレント性の高いもので、他方のレーザビームL2は溶接部材に対する吸収率が高いものである(図1参照)。そして、本実施形態では、断続的に出力するパルス化されたレーザビームL2の出力状態は同様であるが、これまで常に一定の出力値にて出力してきた一方のレーザビームL1(例えば、図2(b)、図4(b)に示すレーザビーム)についての出力状態が異なる。以下、これを詳述する。
【0068】
まず、制御部3は、図7(a)に示すように、溶接部材に対して吸収率が高い他方のレーザビームL2を、断続的にパルス化して出力する。一方、コヒーレント性が高い一方のレーザビームL1についても、これまでは常にその出力値を変化させずに一定の出力値にて出力していたが、これを時間が経過するにつれて変化させて出力する。具体的には、図7(b)に示すように、開始から時間t1が経過するまでは出力値H31で出力し、時間t1が経過すると出力値をH32に変更して出力する。
【0069】
そして、2つのレーザビームを複合すると、図7(c)に示すようになる。また、この複合レーザビームにて溶接したときの溶接部材の様子を図7(d)〜(g)に示す。すると、時間t1が経過するまでであっても、複合レーザによりビードが広く深い溶け込みを実現できるが、時間t1が経過した後は、コヒーレント性の高いレーザの出力値H32が高くなるため、さらに溶け込み深さが増すこととなる(図7(e)の図7(d)におけるA−A断面図参照)。すなわち、図7(f)に示すB−B断面図及び図7(g)に示すC−C断面図に示すように、いずれの場合も溶接幅を制御するパルス化されたレーザビームL2が照射されている時のものであるため、その溶接幅はほぼ同一であるが、溶け込み深さを制御するレーザビームL1の出力値が高くなった場合には、その溶け込みが深くなる。但し、全体的な出力値の増加により、たとえレーザビームL2の出力値が増えていない場合であっても、C−C断面図の場合の方が若干溶接幅が広くなる。
【0070】
このようにすることにより、2つのレーザビームの特性を生かした溶接を行うことができるため、信頼性の高い溶接を実現できる。特に、溶接部材の厚さが変化し、例えば2枚の重ね合わせ溶接から3枚の重ね合わせ溶接に変化するような溶接部材である場合には、上記記載のように該当個所にてレーザビームL1の出力値を変化するよう制御すると有効である。なお、かかる場合にも、合計の出力値がパルス化されているため、溶接部材に対する入熱量を抑制することができ、上記問題点として指摘した溶接部材の変形や割れの発生を有効に防ぐことができる。
【0071】
次に、本実施形態の変形例を、図8を参照して説明する。この例では、まず制御部3は、溶接部材に対して吸収率の高いレーザビームL2を、上述した第2の実施形態同様に図8(a)に示すように、第1の出力値と第2の出力値とを繰り返すよう断続的にパルス化して強い出力値にて出力している。一方、この断続的なタイミングとは逆のタイミングにてパルス化して、断続的に強い出力値にてコヒーレント性の高いレーザビームL1を出力している。具体的には、図8(b)に示すように、レーザビームL2の出力が山の部分ではレーザビームL1の出力が谷になるよう、そして、レーザビームL2の出力が谷の部分ではレーザビームL1の出力が山となるよう、出力している。
【0072】
このとき、これらを合わせた複合レーザの出力状態を図8(c)に示すが、一方の出力値が低いときに、他方の出力値が高くなるため、相互に出力値を補う形となり、その合計は常に一定となる。すると、溶接部材に対する入熱量はそれほど高くはならず、溶接部材に変形や割れが生じることを有効に抑制することができる。
【0073】
そして、かかる場合の溶接状態を説明する。まず、図8(c)の符号A地点では、吸収率の高いレーザビームL2の出力が高い箇所であると共に、コヒーレント性の高いレーザビームL1も低い値ながら出力されているため、適度の深さまで溶け込むと共に、ビード幅が広い溶け込みが形成される。一方で、符号B地点では、上記とは逆に、コヒーレント性の高いレーザビームL1の出力が高い箇所であると共に、吸収率の高いレーザビームL2も低い値ながら出力されているため、適度のビード幅が形成されると共に、より深い溶け込みを実現できる。そして、上記溶接が繰り返されるため、上述した他の実施形態同様に、信頼性の高い溶接を実現できる。
【0074】
なお、図8に示すレーザビームL1,L2の出力状態はその一例であって、必ずしもこれに限定されない。例えば、2つのレーザビームが断続的にその出力値が高くなるタイミングが、完全に一致していなければならないわけではなく、多少ずれていてもよい。他のレーザの出力が弱いときの一部を、複合レーザの出力値をもう一方のレーザの出力にて補完できればよい。このことから、複合レーザの出力値が常に一定であることにも限定されない。
【0075】
また、本実施形態におけるコヒーレント性の高いレーザビームL1の出力波形は、図7(b)、図8(b)に示すように、直線的な波形である場合を例示したが、必ずしもこれに限定されず、曲線的な波形であってもよい。
【0076】
〈第4の実施形態〉
以下、本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態では、上述した実施形態とは逆に、2つのレーザビームのうち、例えば図2(a)に示した主にパルス化されて断続的に出力されるレーザビームが、コヒーレント性が高いものであって、例えば図2(b)に示した主に連続して一定の出力値にて出力されているもう一方のレーザビームが、溶接部材に対して吸収率の高いレーザビームである。
【0077】
このようにしても、断続的に2つのレーザの合計出力値が変化するため、過大な熱量が溶接部材に加えられることが抑制され、上述同様に変形や割れなどを抑制することができると共に、2つのレーザの特性を生かした深く広い溶け込みを断続的に実現でき、信頼性の高い高品質な溶接を実現できる。
【0078】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成され機能するので、これによると、特性の異なる少なくとも2つのレーザを同一の溶接箇所に照射しているため、大きな溶け込み断面積、及び、溶け込み深さを同時に得ることができ、特に、このとき、他方のレーザビームを断続的に出力しているので、溶接箇所に対する入熱量が断続的に変化して低くなり、大きなエネルギーが常に一定量入熱されることが抑制され、溶接部材の変形や割れの発生を抑制することができ、一方で、一方のレーザビームを所定の値以上に出力しているため、溶接幅や溶け込み深さが大幅に減少することは抑制され、確実な溶接を実現できる、という従来にない優れた効果を有する。
【0079】
さらに、レーザビームは連続発振レーザであるため、断続的に出力するレーザの一回当たりの出力時間は、パルスレーザの場合と比べると非常に長いものとなるため、複合照射による深い溶け込みが、パルスレーザの場合に形成されるような点ではなく、所定の長さで形成することができ、溶接速度を速く設定して行っても、所定の間隔で所定の長さの深い溶け込みを実現でき、生産性の向上を図ることができる。
【0080】
また、一方のレーザビームを常に零でない所定の値以上に設定して出力するよう制御すると共に、他方のレーザビームを常に零でない第1の出力値以上に設定して出力しつつ当該第1の出力値よりも大きい値である第2の出力値に断続的に強く出力するよう制御する、こととすると、断続的なレーザも常に一定の値以上に出力されているため、当該断続的なレーザビームの特性をも常に生かした溶接を実現できる。
【0081】
そして、特に、2つのレーザビームとして、溶接部材に対する吸収率が高いレーザビームと、コヒーレント性の高いレーザビームとを用いるとすると、まず、上記2つのレーザビームが同時に照射された場合には、当然に広く深い溶け込みを得ることができ、溶接強度の維持を図ることができると共に、前者の溶接部材に対する吸収率が高いレーザビームの出力を断続的に変化させることにより、このレーザビームの溶接特性によってビード幅は一定に形成されないものの、かかるレーザが照射されない場合であっても、後者のコヒーレント性の高いレーザビームが常に照射されていることによって、その入熱量により狭い幅のビードであるが、当該ビードは常に形成され、シール性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるレーザ溶接装置の概要を示す構成図である。
【図2】図1に開示したレーザ照射手段から出力されるレーザビームの特性を示す説明図である。図2(a)は、パルス化して出力するレーザビームの出力状態を示し、図2(b)はそのレーザビームを用いて溶接を行った際における溶接部材の上面図、図2(c)はA−A断面図、図2(d)はB−B断面図である。図2(e)は一定の出力値にて出力するレーザビームの出力変化を示し、図2(f)はそのレーザビームを用いて溶接を行った際における溶接部材の上面図、図2(g)はA−A断面図、図2(h)はB−B断面図である。
【図3】図2に開示したレーザビームを複合したときの特性を示す説明図である。図3(a)は複合したレーザビームの出力状態を示し、図3(b)はそのレーザビームを用いて溶接を行った際における溶接部材の上面図、図3(c)はA−A断面図、図3(d)はB−B断面図、図3(e)はC−C断面図である。
【図4】第1の実施形態にてレーザビームの出力波形を変形した場合において、複合レーザビームの特性を示す説明図である。図4(a)、(b)は、それぞれのレーザビームの出力状態を示し、図4(c)は複合したレーザビームの出力状態を示す。図4(d)はそのレーザビームを用いて溶接を行った際における溶接部材の上面図である。
【図5】第1の実施形態にてレーザビームの出力波形を変形した場合において、複合レーザビームの特性を示す説明図である。図5(a)、(b)は、それぞれのレーザビームの出力状態を示し、図5(c)は複合したレーザビームの出力状態を示す。図5(d)はそのレーザビームを用いて溶接を行った際における溶接部材の上面図、図5(e)はA−A断面図、図5(f)はB−B断面図、図5(g)はC−C断面図、図5(h)はD−D断面図である。
【図6】図6は、本発明の第2の実施形態において出力するレーザビームの特性を示す説明図である。図6(a)、(b)は、それぞれのレーザビームの出力状態を示し、図6(c)は複合したレーザビームの出力状態を示す。図6(d)はそのレーザビームを用いて溶接を行った際における溶接部材の溶接状態を説明する説明図である。
【図7】図7は、本発明の第3の実施形態において出力するレーザビームの特性を示す説明図である。図7(a)、(b)は、それぞれのレーザビームの出力状態を示し、図7(c)は複合したレーザビームの出力状態を示す。図7(d)はそのレーザビームを用いて溶接を行った際における溶接部材の上面図、図7(e)はA−A断面図、図7(f)はB−B断面図、図7(g)はC−C断面図である。
【図8】図8は、本発明の第3の実施形態において出力するレーザビームの特性を示す説明図である。図8(a)、(b)は、それぞれのレーザビームの出力状態を示し、図8(c)は複合したレーザビームの出力状態、及び、そのレーザビームを用いて溶接を行った際における溶接部材の溶接状態を説明する説明図である。
【図9】図9は、従来における複合溶接に用いられるレーザビームの溶接特性を説明する図である。図9(a)は一方のレーザビームの出力、図9(b)はそのレーザビームを用いて溶接を行った際における溶接部材の上面図、図9(c)はA−A断面図、図9(d)はB−B断面図である。図9(e)は他方のレーザビームの出力、図9(f)はそのレーザビームを用いて溶接を行った際における溶接部材の上面図、図9(g)はA−A断面図、図9(h)はB−B断面図である。
【図10】従来例におけるYAGレーザ及びCOレーザを用いて複合溶接を行った場合の溶接状態を示す断面図である。
【図11】図11は、図10に開示した溶接方法にて溶接を行った場合の溶接部材の溶接状態を説明する図である。図11(a)は溶接部材の上面図、図11(b)はA−A断面図、図11(c)はB−B断面図である。
【図12】図12は、従来例における溶接装置の構成の概略を示すブロック図である。図12(a)は、その全体を示し、図12(b)は、その一部を示す。
【図13】図13は、図12にて開示した溶接装置から照射されるレーザビームによる溶接部材の溶け込み状態を示す断面図である。図13(a)は、一方のレーザビームによるものを示し、図13(b)は、他方のレーザビームによるものを示す。
【図14】図14は、図12にて開示した溶接装置から照射されるレーザビームの出力状態を示す図である。図14(a)は、一方のレーザビームのもの、図14(b)は他方のレーザビームのもの、図14(c)は2つのレーザビームを複合したものを示す。
【図15】図15は、図12にて開示した溶接装置から照射されるレーザビームを用いて溶接した際の溶接部材の溶接状態を説明する図である。図15(a)は溶接部材の上面図、図15(b)は断面図である。
【図16】図16(a),(b)は、従来例における溶接装置からのレーザビームにて溶接部材の端部付近を溶接した場合の例を示す図である。
【図17】図17(a)は、図16(b)の溶接部材を溶接する前の状態を示す図であり、図17(b)は、溶接後の状態を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザ照射手段
2 レーザ照射手段
3 制御部
4 全反射ミラー
5 ダイクロイックミラー
6 集光レンズ
L レーザビーム(複合レーザビーム)
L1,L2 レーザビーム
W1 溶接部材
W2 溶接部材

Claims (13)

  1. 溶接部材の溶接箇所に特性の異なる少なくとも2つのレーザビームを照射するレーザ照射手段と、前記レーザ照射手段の動作を制御して前記レーザビームの出力を制御する制御部とを備えたレーザ溶接装置であって、
    前記2つのレーザビームは、連続発振レーザによるものであると共に、
    前記制御部が、前記2つのレーザビームのうち、一方のレーザビームを常に零でない所定の値以上に設定して出力するよう制御すると共に、他方のレーザビームを断続的に出力するよう制御することを特徴とするレーザ溶接装置。
  2. 溶接部材の溶接箇所に特性の異なる少なくとも2つのレーザビームを照射するレーザ照射手段と、前記レーザ照射手段の動作を制御して前記レーザビームの出力を制御する制御部とを備えたレーザ溶接装置であって、
    前記2つのレーザビームは、連続発振レーザによるものであると共に、
    前記制御部が、前記2つのレーザビームのうち、一方のレーザビームを常に零でない所定の値以上に設定して出力するよう制御すると共に、他方のレーザビームを常に零でない第1の出力値以上に設定して出力しつつ当該第1の出力値よりも大きい値である第2の出力値に断続的に強く出力するよう制御することを特徴とするレーザ溶接装置。
  3. 前記2つのレーザビームのうち、一方はコヒーレント性が高いレーザビームであり、他方は前記溶接部材に対して吸収率の高いレーザビームであって、
    前記制御部が、前記他方のレーザビームを断続的に出力するよう制御することを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ溶接装置。
  4. 前記2つのレーザビームのうち、一方は前記溶接部材に対して吸収率の高いレーザビームであり、他方はコヒーレント性が高いレーザビームであって、
    前記制御部が、前記他方のレーザビームを断続的に出力するよう制御することを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ溶接装置。
  5. 前記制御部が、前記他方のレーザビームをあらかじめ定められた一定間隔にて断続的に出力制御することを特徴とする請求項3又は4記載のレーザ溶接装置。
  6. 前記制御部が、前記他方のレーザビームをあらかじめ定められた異なる間隔にて断続的に出力制御することを特徴とする請求項3又は4記載のレーザ溶接装置。
  7. 前記制御部が、前記他方のレーザビームの出力値を、断続的に出力する毎にあらかじめ定められた値に変化させて出力制御することを特徴とする請求項3,4,5又は6記載のレーザ溶接装置。
  8. 前記制御部が、前記他方のレーザビームの出力時間を、断続的に出力する毎にあらかじめ定められた値に変化させて出力制御することを特徴とする請求項3,4,5,6又は7記載のレーザ溶接装置。
  9. 前記制御部が、前記一方のレーザビームの出力値を変化させて出力制御することを特徴とする請求項3,4,5,6,7又は8記載のレーザ溶接装置。
  10. 前記制御部が、前記他方のレーザビームを断続的に出力制御するタイミングとは逆のタイミングにて、前記一方のレーザビームを常に出力している値よりも大きい値に断続的に強く出力するよう制御することを特徴とする請求項3,4,5,6,7,8又は9記載のレーザ溶接装置。
  11. 前記制御部が、前記2つのレーザビームの出力値の合計が常に一定となるよう出力制御することを特徴とする請求項10記載のレーザ溶接装置。
  12. 溶接部材の溶接箇所に特性の異なる連続発振レーザによる少なくとも2つのレーザビームを照射して、前記溶接部材を溶接するレーザ溶接方法であって、
    前記2つのレーザビームのうち、一方のレーザビームを常に零でない所定の値以上に設定して出力すると共に、他方のレーザビームを断続的に出力することで、前記2つのレーザビームの出力比を時間の経過と共に変化させて照射する、ことを特徴とするレーザ溶接方法。
  13. 溶接部材の溶接箇所に特性の異なる連続発振レーザによる少なくとも2つのレーザビームを照射して、前記溶接部材を溶接するレーザ溶接方法であって、
    前記2つのレーザビームのうち、一方のレーザビームを常に零でない所定の値以上に設定して出力すると共に、他方のレーザビームを常に零でない第1の出力値以上に設定して出力しつつ当該第1の出力値よりも大きい値である第2の出力値に断続的に強く出力することで、前記2つのレーザビームの出力比を時間の経過と共に変化させて照射する、ことを特徴とするレーザ溶接方法。
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