JP2022520496A - 流動床中で直接還元するための方法 - Google Patents

流動床中で直接還元するための方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2022520496000001
本発明は、30~100モル%の水素Hを含む還元ガス(8)が交差流で流れる流動床(4)において、酸化鉄担持粒子(2)を還元生成物(9)に直接還元するための方法に関する。流動床(4)に導入される酸化鉄担持粒子(2)の少なくとも90質量%が200μm以下の粒径を有する。流動床(4)を流れる還元ガス(9)の空塔速度Uは、流動床(4)に導入される酸化鉄担持粒子(2)の粒径d=d30に対して、理論的浮遊速度Uより大きく、Umax以下となるように0.05m/s~1m/sに設定される。

Description

本出願は、30~100モル%の水素Hを含有する還元ガスが交差流で流れる流動床において、還元生成物への酸化鉄担持粒子の直接還元のプロセスに関する。
酸化鉄担持粒子、例えば鉄鉱石を、還元ガスが流れる流動床によって直接還元するための多種多様な異なるプロセスが知られている。現在までに以下の例が商業的に使用されている:FIOR、FINMET、FINEX、CIRCORED。
本出願の文脈において、「鉄鉱石」という用語は、鉱山から抽出した後に還元プロセスに直接送られる鉱石と、抽出に続く処理段階又は他の前処理の後にのみ還元プロセスに供給される鉱石の両方を含む。いずれの場合も、酸化した鉄がその中に存在する。
鉄鉱石の還元に使用される流動床プロセスでは、還元ガス流は固体粒子、すなわち酸化鉄担持粒子、例えばバルク鉄鉱石材料を通して重力に逆らって流れる。これにより、固体粒子は流動状態、すなわち浮遊状態に置かれ、流れる体積は流体の流れ傾向を効果的に仮定し、流動化とも呼ばれる。流動化はまた、固体の輸送にも利用され、例えば、固体及びガスを交差流で移動させる空気コンベヤにおいて利用される。
流動床の発達は流動化の強さに応じて、例えば最小/平滑/気泡/乱流、様々な段階に分けられ得る。還元ガスがバルク材料を流動化せずに通過する、いわゆる固定床状態から進行する。ガス速度が増加すると、流動化は最小流動化状態から始まり、その後、ガス速度がさらに増加すると滑らかな流動化状態に移行する。流動床に存在する流動化状態は、ガス速度、ガス密度、及びガス粘度に、並びに、使用する固体粒子の粒子質量及び密度、形状、粒子体積及び粒径分布に依存する。「流動床(fluid bed)」という用語は「流動床(fluidized bed)」という用語と同一視することができ、この2つの用語は本出願では同義的に使用される。流動化点では、固定床から流動床への転移がある。
基本的に、流動床では、固体状態とガスとの間に存在する高い交換領域のために、比較的高い質量及び熱伝達速度が達成される。これに対応して、還元反応において高い特定の転化速度が得られる。
還元生成物の金属化の工業的及び経済的に達成可能なレベルは多くの因子に依存する。
あるモル量の酸化鉄を金属鉄に還元するためには、還元反応のために化学量論的に少なくとも必要な量の還元ガスを供給する必要がある。固体物質を通して実際に輸送されなければならない還元ガス体積は、鉱石の種々の酸化状態と還元ガスとの間の熱力学的平衡位置によって決定される。この平衡位置は温度の影響を受け得る。
高圧下での動作モードでは、還元ガスの質量流量を増加させることが可能であるが、不利なことに、還元ユニットの設計及び安全技術に対してより高い要求がある。
高温で生じる欠点は、固体粒子が凝集する傾向(付着とも呼ばれる)であり、これは、例えば、非流動化を通して、流動床の動作に好ましくない影響を及ぼす。
高いガス速度での動作モードでは、還元ガスの質量流量を増加させることが可能である。
本出願の文脈において、「ガス速度」という用語は、空塔速度を意味する。
特定のバルク固体粒子材料の場合の最大実用可能ガス速度、従って単位時間当たりの単位面積当たりの流動床を通って移動可能な最大ガス体積は、プロセスに関してもはや無視できない固体粒子の割合が流動床から排出されるガス速度から計算される。
ガス速度が固体粒子の沈降速度に対応する状態を排出点と呼ぶ。排出点での還元ガスのガス速度は固体粒子の沈降速度に等しく、流動化速度と呼ばれる。ガス速度がさらに増加すると、固体粒子はガスによって同伴され、重力に逆らって流動床から排出される。流動床から排出された固体粒子は、もはや流動床内の反応に関与しないので、流動床ベースの還元プロセスの効率が低下する。
固体粒子の粒径が小さいほど、流動化速度は低かった。ガス速度が低いと、小さな粒径に対して一定のスループットを確保するために、高い反応器領域が必要となる。しかし、反応器領域が増加すると、建設が複雑になり、動作コストが高くなり、故障しやすくなるという欠点がある。大きな反応器領域は、現在用いられている技術の場合には、例えば、安全技術及び動作に関して複雑な手段、例えば、圧力を著しく増大させる手段、排出された固体の再循環を含む乱流流動床を用いた動作によって相殺される。
高い割合の小さい粒径を有する酸化鉄担持粒子を処理する場合に生じる問題は、従って、使用可能なガス速度が低いこと、及び、高い反応器領域の関連する必要性である。
排出速度を増加させる手段として、小さな固体粒子もまた、それらが流動床内で還元に送られる前に、しばしば凝集される。
本発明の目的は、比較的低いレベルの安全要求並びに構造及び動作の低い複雑さで、200μm以下の粒径による少なくとも90質量%を有する酸化鉄担持粒子を、事前の凝集段階なしに流動床で直接還元するために利用することを可能にするプロセス及び装置を提供することである。
この目的は、30~100モル%の水素Hを含む還元ガスが交差流で流れる流動床において、還元生成物への酸化鉄担持粒子の直接還元のプロセスであって、前記流動床に導入される酸化鉄担持粒子が90質量%以上の範囲で200μm以下の粒径を有し、且つ、前記流動床を流れる前記還元ガスの空塔速度Uが、前記流動床に導入される酸化鉄担持粒子の粒径d=d30に対して理論的流動化速度U超、Umax以下となるように0.05m/sと1m/sとの間に設定されていることを特徴とするプロセス、によって達成される。
導入された酸化鉄担持粒子の粒径(grain size)(本出願では粒径(particle size)とも呼ぶ)に対するd30値は、30質量%の酸化鉄担持粒子がd30以下の粒径を有する(すなわち70質量%がより高い)ことを示す。
粒径dに対する理論的予測値Uは以下から計算される:
Figure 2022520496000002
maxは、粒径d=d30について、粒径と流動化速度との間に実際に見いだされた相関から計算される。
max=(40000*d)^2.78
理論的流動化速度[m/s]
max d=d30の最大空塔速度[m/s]
ρp 粒子密度[kg/m
pg 還元ガスの密度[kg/m];動作の状態について
d 粒径[m]
g 重力加速度[m/s
μ 動粘度[kg/(m*s)]
抵抗係数
Re レイノルズ数
一般的な教示の理論は、Uに関して既に述べた関係に従って、流動床に導入された酸化鉄担持粒子の粒径d30に適用できる理論的流動化速度Uより上に空塔速度Uを設定することにより、30質量%超が排出されることを示唆する。
驚くべきことに、流動床に導入された少なくとも90質量%の200μm以下の粒径を有する酸化鉄担持粒子に関しては、粒径d=d30に対するUを超えても、空塔速度Uがd=d30に対するUmax以下であれば、本発明のプロセス体制において排出される量がより少ないことが見出された。従って、所与の最大許容排出に対して、理論から予想されるよりも高いガス速度で稼働することが可能である。空塔速度Uは、好ましくは30質量%以下が排出されるように、すなわちd=d30の場合にはUmax、より好ましくは25質量%以下が排出されるように、さらに好ましくは20質量%以下が排出されるように、極めて好ましくは15質量%以下が排出されるように調整される。
本発明によれば、還元ガスは0.05m/s超、好ましくは0.1m/s超の速度で流動床を通して案内される。本発明に従って選択されたパラメータを用いて、形成された流動床内の酸化鉄担持粒子は、それを通って還元ガスが交差流で流れるが、既に与えられたUに関する関係に従って、一般的な教示に従って予測されたものとは異なる挙動を示す。0.05m/sの速度未満では、流動床の維持は制御が困難であり、達成可能なスループットに対するプロセス体制の複雑さの割合は低い。実際に選択される速度が0.05m/s超、好ましくは0.1m/s超である程度は、運転者が許容する流動床からの排出の程度に依存する。一方では、結果として、所望のスループットに必要とされる反応器領域がより小さくなり得るので、より高い速度が望ましい。一方、排出は速度の上昇と共に増加し、流動床からの粒子の排出は達成可能なスループットを減少させる。従って、空塔速度の上限は1m/sである。
スループットと排出の程度とが好ましい割合になるため、0.05m/sから0.5m/sまでの速度範囲内でプロセスを行うことが特に好ましい。
本発明によれば、流動床は最小領域における流動化状態で使用され、循環流動床は使用されない。
排出される量は、それから形成される反応生成物が回収されるまで流動床への酸化鉄担持粒子の導入期間、すなわち流動床における粒子の滞留時間に関連する。
流動床(fluid bed)又は流動床(fluidized bed)での還元に関する一般的事項に関しては、先行技術に関する導入文を参照する。「A」は、「流動床において」という表現における不特定の物品を意味すると理解されるべきである。
酸化鉄担持粒子は、鉄鉱石であってもよいし、酸化鉄を含有する微粒子細粒材料、例えば高炉ダスト、焼結ダスト、ペレット化ダスト又は製鉄所若しくは製鋼所からの他の再循環流であってもよいし、これらの混合物であってもよい。本発明によれば、「鉄鉱石」という用語は、鉱山からの抽出後に還元プロセスに直接送られる鉱石、又は抽出後の処理工程(例えば、浮遊選鉱)又は他の前処理の後にのみ還元プロセスに送られる鉱石のいずれかを意味する。いずれの場合も、酸化鉄がその中に存在する。
粒径範囲及び粒径分布は、出発材料の工業規模生産の操作から生じる。それらはふるい分析により測定された。少なくとも90質量%の範囲で200μm以下の粒径を有し、一般に50μmより小さく50質量%超で存在する酸化鉄担持粒子の材料は、例えば、ペレット供給物である。2019年3月版のISO13320に準拠した分析プロセスを採用している。
還元ガスは、水素Hから構成されてもよいし、水素と1つ以上のさらなるガスとの混合物であってもよい。例えば、工業用純度の水素を使用することができる。したがって、還元剤は少なくとも水素Hである。さらなるガスはまた、それ自体が、酸化鉄担持粒子に対して還元効果を有し得、すなわち、水素Hに加えてさらなる還元剤を提供し得る。さらなるガスは、例えば一酸化炭素COであってもよい。水素は、例えば、好ましくはグリーンエネルギーによる電気分解から、又は天然ガスの改質から得ることができる。
酸化鉄による水素Hの還元の反応速度は、他のガス、例えば一酸化炭素COと比較して基本的に有利であり、特に低温で有利である。従って、本発明による還元ガスは、付着の危険性のために好ましい本発明の温度範囲内で経済的に使用可能な還元反応速度を確保するために、少なくとも30モル%の水素Hを含有すべきである。結果として、より低い水素含有量を有する還元ガスと比較して、特定のレベルの金属化ゼーションを達成するために、より少ない新鮮な還元ガスを使用しなければならない。その結果、水素含有量の低い還元ガスと比較して、流動床内に存在する未使用の還元剤を利用するために、処理後に流動床から排出される、より少ない使用済みの還元ガスを再循環させる必要があり得る。
還元ガスは、重力に逆らって、底部から上方に流動床を通して導かれる。本発明によれば、プロセスは交差流中で行われる。粒子、つまり、酸化鉄担持粒子、中間体、反応生成物、は、還元ガスと粒子の交差流を生じるように流動床内で移動される。このプロセスでは、酸化鉄担持粒子が流動床に導入され、還元生成物が流動床から回収される。重力に逆らって流れる還元ガスへの交差流における入口部位から回収部位への移動は、本質的に水平である。
例えば、流動床トラフにおいて実施される、交差流の流動床の場合、直接還元は、入口部位から回収部位までの流動床の長さにわたって、好ましくはほぼ水平に整列して行われる。従って、流動床の長さにわたって存在する酸化鉄の品質(例えば、酸化鉄種であるマグネタイト、ヘマタイト若しくはウスタイトの比、又は粒子の多孔性)に変化がある。その結果、例えば、あまり還元されていない材料が入口部位から回収部位に移動することができるか、又は粒子滞留時間が不均一になることがあるので、逆混合は、流動床のどこでも均質性の程度まで起こり得るように、望ましくない。
還元生成物、例えば、金属化レベルが90%を超えるDRI鉄スポンジは、酸化鉄担持粒子よりも高い金属化レベルを有する。金属化レベルは、還元生成物中に存在する全鉄に対する金属形態の鉄の質量部の比として定義される:
金属化レベル=質量比(Fe金属)/質量比(Fe総量)
プロセス体制に従って、反応生成物の金属化レベルは異なってもよい。反応生成物の最終用途に従って、より高い又はより低い金属化レベルが望ましいことがあり、例えば、何らかの他の方法で最終還元を目的とした予備還元のために本発明のプロセスを利用する場合には、DRI鉄スポンジのレベルよりも低くてもよく、例えば60%のオーダーである。
粒子が所望の反応生成物への変換のために流動床中に留まらなければならない時間の長さ(粒子滞留時間と呼ばれる)は、進行しなければならない還元反応の反応速度に依存する。これは、還元ガスの組成、還元ガスの速度、酸化鉄担持粒子のタイプ(例えばマグネタイト、ヘマタイト又はウスタイトが還元されなければならないかによる)、又は還元されることになる粒子の多孔性などの多数の因子に依存する。
粒子滞留時間は、粒子が入口部位から回収部位(酸化鉄担持粒子として導入され、還元生成物粒子として回収される)へと流れるのに必要な時間に対応する。粒子滞留時間の長さは、例えば、回収部位からの入口部位の距離及び流動床の床高に依存する。
例えば、本質的に水平な流動床において、好ましくは酸化鉄担持粒子の連続的な添加と好ましくは還元生成物の連続的な回収とを行う、交差流における本発明のプロセス体制では、粒子滞留時間は、例えば堰を介して確立された床高によって容易に調整することができる。粒子滞留時間はまた、入口部位と回収部位との間の距離の選択によって調節することができる。
「本質的に水平」は、水平から10°までの相違を含み、好ましくは5°までの相違を含み、より好ましくは2°までの相違を含む。水平からの過度に高い相違の場合、流動床内の床高は入口部位から回収部位までの流動床の縦方向の範囲にわたって不均質になり、これは粒子滞留時間の制御性に悪影響を及ぼす。
還元ガスは、ガス滞留時間の間、流動床内に残る。ガス滞留時間が、還元反応の近似平衡を確立するには短すぎる場合には、比較的大量の未使用の還元剤が流動床を離れる。
流動床を離れるガス中の未使用の還元剤の割合(使用済み還元ガスと呼ばれる)は、床高によって影響され得る。
交差流中のプロセス体制は、粒子滞留時間及びガス滞留時間の要求に適合させることを容易にする。
本発明のプロセスにより、本発明に従って存在する鉄担持粒子を、事前の凝集なしに経済的に実行可能な方法で減少させることが可能である。既知のプロセスと比較すると、少なくとも温度、場合によっては圧力が比較的低いので、プロセスを実行するためのプラントの建設及び動作の複雑さを低減することも可能である。このことはまた、より低いレベルの安全対策が必要であるという結果をもたらす。
圧力を増加させることは、還元ガスの質量流量を増加させることを介して、同じ反応器領域に対して可能なスループットの増加、又は同じスループットに対して可能な反応器領域の低減の効果を有する。
しかし、計画された高圧は、還元ユニットにおける設計及び安全技術に対してより高い要求を生じさせる可能性がある。
本発明のプロセスは、好ましくは773K及び1173Kの制限の間の温度で実施され、これらの範囲は包括的である。これは、高温で問題となる流動床内の粒子の付着の危険性を望ましくない程度に減少させる。773K未満では、還元は熱力学的及び速度論的理由から、経済的プロセス体制に対して満足できる程度に進行しない。
例えば、酸化鉄担持粒子を予熱して1173Kまでの温度で流動床に導入し、還元ガスを1023Kまでの温度で流動床に導入する。水素Hによる還元は吸熱的に進行するので、還元生成物はより低い温度、例えば約853Kで得られる。
流動床外での予熱の代わりに、又はそれに加えて、熱が流動床内でその場で所望の程度に供給されるように、還元ガス中で発熱的に反応する還元成分、例えば一酸化炭素CO-と吸熱的に反応する還元成分、例えば水素H-との比を調整することも可能である。
本発明のプロセスは、環境と比較してわずかに高い圧力下で実施されることが好ましい。わずかに高い圧力では、一方では、周囲圧力でのプロセス体制と比較して、装置構造に関して追加的な安全性の複雑さは依然として必要とされず、他方では、反応器への周囲空気の侵入から生じるリスクが低減される。上昇させた圧力は好ましくは200000パスカル以下である。
有利な変形例において、d30は、流動床に導入される酸化鉄担持粒子に対して110μm以下である。微細な酸化鉄担持粒子の排出が好ましくないほど高くなく、また、粒径が大きいために流動床の流動化が困難にならないので、この範囲では特に効率よく流動床を動作することができる。
有利な変形例では、本発明のプロセスは、流動床に導入される酸化鉄担持粒子が少なくとも50質量%の範囲で15μm以上100μm以下であるように行われる。
この範囲内では、微細な酸化鉄担持粒子の排出が好ましくないほど高くなく、また、粒径が大きいために流動床の流動化が困難にならないので、流動床を特に効率よく動作することができる。
さらに有利な変形例では、本発明のプロセスは、流動床に導入される酸化鉄担持粒子が少なくとも50質量%の範囲で15μm以上の粒径を有するように実施される。この範囲内では、微細な酸化鉄担持粒子の排出が好ましくないほど高くないので、流動床を特に効率よく動作することができる。
酸化鉄担持粒子が微細であればあるほど、ダストの高い排出のために、使用された還元ガスの除塵に必要な複雑さは大きくなる。さらに、流動床自体は、鉄担持粒子のサイズが小さくなるにつれて、安定性が低下し、制御がより困難になり得る。酸化鉄担持粒子は好ましくは、30質量%以下の割合で10μm未満で存在する。このプロセスは、少なくとも酸化鉄担持粒子のこの微細度まで効率的に制御することができる。
流動床はまた、異なる床高を有する異なるゾーンを有してもよい。一般に、酸化鉄担持粒子の場合には、さまざまな酸化状態の鉄が存在するために、例えばマグネタイトがヘマタイトを介してウスタイトになるような中間体によって多段階で還元が生じる。形態的、熱力学的及び速度論的な理由から、種々の段階又は中間体に対する粒子滞留時間とガス滞留時間の最適値には差がある。異なる中間体は、本発明のプロセス体制における流動床の異なるゾーンにおいて、交差流で異なる濃度で存在する。流動床のゾーンは入口部位から回収部位までの範囲に沿った領域を意味する。従って、流動床の異なるゾーンにおいて異なる床高を確立することが可能な場合に有利である。例えば、異なるゾーンに対して、粒子滞留時間及びガス滞留時間は、床高を調整することによって適切に適合され得る。これは、例えば、堰によって、又は流動床が結合される反応器空間のゾーンの異なる寸法によって可能である。
流動床の床高は、0.1~0.5mが好ましく、0.3~0.4mがより好ましい。したがって、本発明のプロセス体制では、酸化鉄担持粒子の還元において十分なガス滞留時間及び粒子滞留時間を達成することが可能である。使用済み還元ガス中の未使用還元剤の割合は、流動床の床高が0.1~0.5mであって、その範囲が0.1及び0.5を含む場合に、経済的に許容される範囲内である。
流動床における還元ガスのガス滞留時間は、好ましくは0.1秒~10秒、より好ましくは1秒から2秒である。還元ガスが流動床に1~2秒間滞留し、1及び2がそれぞれの範囲に包含される場合、酸素分解(degradation)は平衡に近くても可能であり、使用済み還元ガス中の未使用の還元剤の割合は、特に良好な経済的受容性の範囲内にある。
これは、流動床を通過する際に、最大量の還元剤を消費することが目的であるからである。使用される還元剤が少なければ少ないほど、所定量の酸化鉄担持粒子に対してより多くの還元ガスを流動床に導入しなければならないか、又は未使用の還元剤の再循環に伴うコスト及び不便さがより大きくなる。
床高及び/又はガス滞留時間に関して本発明のプロセス体制では、驚くべきことに、還元ガスの高い圧力のために物質の変換がほとんど有意に増加せず、これが使用済み還元ガス中の未使用の還元剤の割合を増加させる可能性があることも見出される。
したがって、物質の変換の顕著な増加を犠牲にすることなく、資源を節約し、安全目的に有利な方法で大気圧又はわずかに高い圧力で稼働することが可能である。
処理後、流動床から出た使用済みの還元ガスを、還元ガスの成分として流動床に再循環させることが好ましい。これにより、プロセスがより経済的になる。還元ガスの水素成分は、酸化鉄担持粒子の還元における再循環を非常に簡単にする。なぜなら、この点に関して必要とされるかもしれないダストの分離を除いて、水反応生成物HOの分離だけが行われるからである。
有利な実施変形例では、流動床は、組成に基づくか、温度に基づくか、圧力に基づくか、又はこれらのパラメータのうちの2つ又は3つすべてに基づくかにかかわらず、全体にわたって同じ還元ガスを供給される。これにより、プロセスの制御が簡単になり、プラント関連の複雑さが低減される。
別の有利な実施変形例では、流動床の異なるゾーンに異なる還元ガス(例えば、異なる比率の2つ以上の成分の混合物、すなわち、各場合において異なる組成の還元ガス)が供給される。これは、各場合において異なる温度の還元ガスであってもよいし、各場合において異なる圧力の還元ガスであってもよいし、これらのパラメータのうちの2つ又は3つすべてに関して異なる還元ガスであってもよい。これは、流動床が、異なるゾーンを有する場合に可能である。このようにして、異なる反応性の中間体が異なるゾーンに存在する場合に、異なる反応性の還元ガスと反応させることができる。
本発明のプロセスを実行するための装置は、以下に記載されるように実行することができる。それは、流動床を形成するための分配トレイを備えた反応器空間内での交差流における粒子及び還元ガスの誘導に適した流動床反応器を含む。反応器空間は、酸化鉄担持粒子のための少なくとも1つの入口開口部と、反応器空間からの反応生成物のための少なくとも1つの回収開口部とを有する。装置はまた、分配トレイに還元ガスを供給するための少なくとも1つの還元ガス供給導管と、使用済み還元ガスを反応器空間から除去するための少なくとも1つの還元ガス除去導管とを備える。
「A」は、「反応器空間における」という表現における不特定の物品として理解されるべきである。
反応器空間は、入口開口部から回収開口部までの範囲に沿って複数のゾーンに分割することができる。これは、例えば、入口開口部から回収開口部まで見た隣接ゾーンからの粒子の交差混合を防止し、異なる床高を有するゾーンの制御された確立を可能にする、好ましくは調節可能な堰によって達成することができる。これはまた、流動床反応器が複数のサブ反応器を含み、それぞれのサブ反応器空間が個々のゾーンを形成するという点で実施することができる。サブ反応器の合計が流動床反応器であり、サブ反応器空間の合計が流動床反応器の反応器空間である。サブ反応器空間はまた、複数のゾーンに分割されてもよい。
一実施変形例では、個々のゾーンは、それぞれの場合の流動床が異なる幅を有するように水平及び/又は垂直に異なる寸法を有してもよく、又は異なる最大床高が可能であり、このようにして、一定のスループットで、異なる床高が、異なるゾーンで達成可能である。
一変形例では、流動床反応器は、又は適切な場合にはサブ反応器が、同じ種類の複数のモジュールを含む。これにより、予め製造されたモジュールを用いた安価なセットアップと、異なる容量要求に対する簡単な調整が可能になる。
流動床反応器は、複数のサブ反応器を含むことが好ましい。これらは、直列及び/又は並列に配列されてもよい。それらは移動装置を介して互いに接続されることが好ましい。動作において、粒子は、例えば、流動床反応器に沿って入口開口部から回収開口部までの方向に見て1つのサブ反応器から隣接するサブ反応器に、移動装置によって移動される。移動装置は、サブ反応器への空気の侵入又はガスの出口なしに粒子を移動するのに適している。
複数のサブ反応器は、好ましくは、互いの上に積み重ねられる。これにより、本発明のプロセスを実行するための装置のレイアウトに必要な空間が低減される。粒子は重力下で上部入口開口部から下部回収開口部へと流れる。
流動床反応器の分配トレイは、本質的に水平である。これは、水平から10°までの任意の相違を含み、好ましくは5°までの相違を含み、より好ましくは2°までの相違を含む。水平からの過度の相違の場合、流動床内の床高は入口部位から回収部位までの流動床の縦方向の範囲にわたって不均質になり、これは粒子滞留時間の制御性に悪影響を及ぼす。
流動床反応器の又は少なくとも1つのサブ反応器の分配トレイは、入口開口部から回収開口部に向かって下方に傾斜していることが好ましい。これにより、例えば公知のように、空気コンベヤからの交差流中の粒子の流れが簡略化される。
一変形例では、各ゾーンは専用の還元ガス供給導管を有する。一変形例では、専用の還元ガス供給導管が各サブ反応器に開口している。好ましくは、これらの還元ガス供給導管は全て中央導管から得られる。中央導管は、還元ガス供給導管に還元ガスを供給する。中央導管を介して供給される還元ガスは、例えば、新鮮な還元ガス(すなわち、まだ流動床を通って流れていない還元ガス)、又は新鮮な還元ガスと再循環された還元ガス(使用済み還元ガスの処理から得られる還元ガス)との混合物であってよい。
一変形例では、各ゾーンは専用の還元ガス除去導管を有する。一変形例では、専用の還元ガス除去導管が各サブ反応器から得られる。好ましくは、全ての還元ガス除去導管は、ガス処理プラントに開口する集合的除去導管に開口する。ガス処理プラントでは、使用済みの還元ガスを例えば除塵して乾燥するなどの処理を行う。反応空間又はそのゾーン及び/又はサブ反応器から出るすべての使用済み還元ガスの組み合わせは、中央処理の目的で還元プロセスへのそれらの再循環を容易にする。
本出願はさらに、本発明のプロセスを実行するための制御コマンドを有することを特徴とする、機械可読プログラムコードを備えた信号処理装置を提供する。主題事項のさらなる項目は、請求項1~12のいずれか一項に記載のプロセスを実施するための信号処理装置である。
本出願はさらに、プログラムコードが、本発明のプロセスを信号処理装置に実行させる制御コマンドを有することを特徴とする信号処理装置用機械可読プログラムコードを提供する。主題のさらなる項目は、信号処理装置用のプログラムが実行されたときに、請求項1から12のいずれか一項に記載のプロセスを実行させる信号処理装置用のコマンドを含むコンピュータプログラム製品である。
本出願はさらに、本発明の機械可読プログラムコードを格納した記憶媒体を提供する。主題のさらなる項目は、請求項1~12のいずれか一項に記載のプロセスを実行するためにコンピュータプログラムが格納された記憶媒体である。
以下、複数の概略図を参照して本発明を例示的に説明する。
概略的な反応チャンバを通る断面における本発明のプロセスの性能を示す。 複数のサブ反応器を有する配置の概略図を示す。 一般的な教示の理論的相関と、発明者によって発見された空塔速度Uと粒径dとの間の相関を示す。
実施例
図1は、本発明のプロセスの一実施形態の概略図を示す。このプロセスは、装置1において実行される。少なくとも90質量%の範囲で200μm以下の粒径を有する酸化鉄担持粒子2が、入口部位Aにおいて、入口開口部3を介して流動床反応器6の反応器空間5内の流動床4内に連続的に導入され、これを矢印で示す。一変形例では、30質量%までの酸化鉄担持粒子が15μmより小さくてもよい。流動床4は、粒子が底部から分配トレイ7を通って流入する還元ガス8によって重力に逆らって持ち上げられるように、反応器空間5内に形成される(空のブロック矢印で示す)。図示の例では、全体にわたって同じ還元ガス8が供給される。分配トレイ7は、反応器空間5の下側の外形における間隙によって示されており、より明確にするために、全ての間隙がそれ自身のブロック矢印を有するわけではなく、全てのブロック矢印が参照番号8を与えられているわけでもない。酸化鉄担持粒子2中の酸化鉄は、還元ガス8により還元生成物9に還元される。充填されたブロック矢印で表される酸化鉄担持粒子中の酸化鉄の還元によって消費される還元ガス10は、上部で流動床4から出る。還元ガス8は、例えば、工業用純度の水素Hからなり、これに対応して、使用済み還元ガス10は、例えば、水HO及び水素を含有する。なぜなら、底部で流入する水素の全てが変換されるわけではないからである。使用済み還元ガス10によって流動床から上方に同伴される粒子は、別個に示されていない。回収点Bにおいて、還元生成物9の粒子は、矢印で示すように、反応器空間5内の流動床4から連続的に回収される。還元ガス8は、0.05m/s超の速度で上から下に交差流で流動床4内に導かれる。導入される酸化鉄担持粒子2の温度は、例えば1173Kであり、入ってくる還元ガス8の温度は、全体を通して1023Kである。還元生成物9の温度は、例えば853Kである。
図1に概略的に示す流動床反応器6では、環境に対して200000Paのわずかに高い圧力が存在することが好ましい。
示されたプロセスは、例えば、流動床4内の床高が0.1~0.5mであり、及び/又はガス滞留時間が0.1~10秒、好ましくは1~2秒であるように行うことができる。
還元ガス8は、還元ガス供給導管路11を介して分配トレイ7に供給される。還元ガス供給導管12は、使用済みの還元ガス10を反応器空間5から除去する役割を果たす。
図2は、流動床反応器13が複数のサブ反応器14、16、18、20を含む実施形態の概略図を示す。サブ反応器は互いに連続的に接続され、サブ反応器14はその端部15でサブ反応器16に接続され、それ自体はその端部17でサブ反応器18に接続される。サブ反応器18は、その端部19でサブ反応器20に接続される。接続は移動装置21a、21b、21cを介して行われる。酸化鉄担持粒子22のための入口開口部Aはサブ反応器14の開始部23に存在し、反応生成物24のための回収開口部Bはサブ反応器20の端部25に存在する。酸化鉄担持粒子22の還元から還元生成物24への中間体は、それぞれの場合において、移動装置21a、21b、21cによって、流動床に沿った入口開口部Aから回収開口部Bへの方向に見て上流のサブ反応器から下流のサブ反応器へと移動される。流動床(別個に示されていない)内の固体材料(すなわち、酸化鉄担持粒子、中間体の粒子、及び還元生成物の粒子)は、流動床反応器13内の入口開口部Aから回収開口部Bに、流動床(別個に示されていない)(すなわち、酸化鉄担持粒子、中間体の粒子、及び還元生成物の粒子)内で、連続した(すなわち、連続的に相互接続された)サブ反応器14、16、18、20を通って流れる一方で、それは、還元ガスの交差流(別個に示されていない)にさらされる。
図2の図では、サブ反応器14、16、18、20が上下に積み重ねられている。それらはわずかに傾斜したベースで実行される。専用の還元ガス供給導管26a、26b、26c、26dは、様々なサブ反応器14、16、18、20の各々に開口しており、それらの全ては、中央導管27から来ている。より明確にするために、中央導管27へのそれらの接続は別個に示されていない。それぞれの専用の還元ガス除去導管28a、28b、28c、28dは、様々なサブ反応器14、16、18、20から出ており、それらの全ては、集合的除去導管29に開口している。より明確にするために、集合的除去導管29へのそれらの接続は、別個に示されていない。集合的除去導管29は、例えば使用済みの還元ガスが除塵されて乾燥されるガス処理プラント30に開口する。再循環導管31によって、処理生成物(図1の例の場合には除塵され乾燥された水素)は、中央導管27に送られ、したがって、他の供給源からの新鮮な水素Hと共に還元ガスの成分としてプロセスに再循環される。
流動床反応器13内の流動床は複数のゾーンを有し、各サブ反応器14、16、18、20内に1つのゾーンがある。図2に異なる高さで概略的に示されているサブ反応器14、16、18、20の異なる寸法によって、流動床の異なるゾーンはそれぞれ連続プロセス体制において異なる床高を有する。
本発明のプロセスの一変形例では、異なるゾーンに異なる還元ガスを供給することが可能であり、この変形例は別個に示されていない。
より明確にするために、他の供給源からの新鮮な水素Hの供給と生産についての詳細な説明はない。
全体として、還元ガスの温度、圧力及び組成は反応速度論に影響し、その結果、ガス滞留時間及び粒子滞留時間、並びに床高に対する要求が生じる。還元ガスの速度は流動床からの排出の程度と循環還元ガス体積の量に影響する。反応速度論及び還元ガス速度は、必要とされる特定の反応領域に影響する。
図3は、還元ガスとしての水素H及び200000Paの高い圧力によって1023Kで球状DRI/鉄鉱石粒子の様々な粒径に関して理論的流動化速度Uについて一般的な教示に従って予想される値を、実線で、示す。
Figure 2022520496000003
同様に、点線で示されているのは、粒径dと流動化速度Umaxとの間の相関であり、これは一般的な教示とは異なり、Umax=(40000*d)^2.78に従う。
これまでに与えられた発明の有利な構成の説明は、いくつかの場合において2つ以上一緒に個々の従属請求項に表現される多数の特徴を含む。しかしながら、これらの特徴はまた、個別に考慮され、さらに実行可能な組合せを与えるように組み合わされてもよい。より具体的には、これらの特徴は、本発明のプロセスにおいて、任意の適切な組み合わせで、それぞれ個別に組み合わせることができる。
明細書又は特許請求の範囲が、単数形又は数字の語と共にそれぞれいくつかの用語を使用している場合であっても、これらの用語に対する発明の範囲は、単数形又はそれぞれの数字の語に限定されない。さらに、「a」という語は、「1つ」としてではなく、不明瞭な条項として理解されるものとする。
記載された本発明の特性、特徴及び利点、並びにそれらが達成される方法は、図面と関連して詳細に説明される本発明の実施例の説明に関連して、より明確かつより明確に理解可能な方法で説明される。実施例は、本発明を説明するのに役立ち、機能的特徴に関してさえも、本発明をそこに明記された特徴の組み合わせに限定しない。さらに、独立して明示的に考慮され、任意の実施例から除去された任意の実施例からの目的のための適切な特徴は、その補強のために別の実施例に導入され、請求項のいずれかと組み合わされてもよい。
本発明は、好ましい実施例によって詳細に解明され、詳細に説明されているが、本発明は開示された実施例によって限定されるものではなく、本発明の保護の範囲を離れることなく、本発明から他の変形例を導き出すことができる。
参照番号のリスト
1 本発明のプロセスを実施するための装置
2 酸化鉄担持粒子
3 入口開口部
4 流動床
5 反応器空間
6 流動床反応器
7 分配トレイ
8 還元ガス
9 還元生成物
10 使用済み還元ガス
11 還元ガス供給導管
12 還元ガス除去導管
13 流動床反応器
14 サブ反応器
15 端部
16 サブ反応器
17 端部
18 サブ反応器
19 端部
20 サブ反応器
21a、21b、21c 移動装置
22 鉄担持粒子
23 開始部
24 反応生成物
25 端部
26a、26b、26c、26d 還元ガス供給導管
27 中央導管
28a、28b、28c、28d 還元ガス除去導管
29 集合的除去導管
30 ガス処理プラント
31 再循環導管

Claims (15)

  1. 30~100モル%の水素Hを含む還元ガス(8)が交差流で流れる流動床(4)において還元生成物(9)への酸化鉄担持粒子(2)の直接還元のプロセスであって、
    前記流動床(4)に導入される前記酸化鉄担持粒子(2)が、少なくとも90質量%の範囲で200μm以下の粒径を有し、
    前記流動床(4)を流れる前記還元ガス(9)の空塔速度Uが、前記流動床(4)に導入される前記酸化鉄担持粒子(2)の粒径d=d30に関して、理論的流動化速度U超、Umax以下となるように0.05m/sと1m/sとの間に設定され、
    粒径dに関する前記理論的予測値Uが、以下から見いだされ、
    Figure 2022520496000004
    maxが、粒径d=d30関して、粒径と流動化速度との間に見出された以下の実際の相関から計算されることを特徴とする、プロセス:
    max=(40000*d)^2.78。
  2. 773K~1123Kの温度で行うことを特徴とする、請求項1に記載のプロセス。
  3. 環境と比較してわずかに高い圧力下で行われることを特徴とする、請求項1又は2に記載のプロセス。
  4. 前記流動床に導入される前記酸化鉄担持粒子(2)に関するd30が110μm以下であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のプロセス。
  5. 前記流動床(2)に導入される前記酸化鉄担持粒子(2)が、15μmと100μmとの間であり、少なくとも50質量%の範囲であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のプロセス。
  6. 前記酸化鉄担持粒子(2)が、30質量%以下の割合で10μmよりも小さく存在することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のプロセス。
  7. 前記流動床(4)が、異なる床高を有する異なるゾーンを有することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のプロセス。
  8. 前記流動床における床高が0.1~0.5mであり、より好ましくは0.3~0.4mであることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のプロセス。
  9. 前記流動床(4)における前記還元ガス(8)のガス滞留時間が0.1秒~10秒であり、より好ましくは1秒から2秒であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のプロセス。
  10. 前記流動床(4)から排出された使用済み還元ガス(10)は、処理後、再び前記還元ガス(8)の成分として前記流動床(4)内に再循環されることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のプロセス。
  11. 前記流動床(4)には、全体にわたって同じ還元ガス(8)が供給されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のプロセス。
  12. 前記流動床(4)の異なるゾーンに異なる還元ガス(8)が供給されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のプロセス。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載のプロセスを実行するための制御コマンドを有することを特徴とする、機械可読プログラムコードを有する信号処理装置。
  14. プログラムコードが、請求項1から12のいずれか一項に記載のプロセスを信号処理装置に実行させる制御コマンドを有することを特徴とする、信号処理装置用機械可読プログラムコード。
  15. 請求項14に記載の機械可読プログラムコードを格納した記憶媒体。
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