JP2022511742A - カンナビジオール型カンナビノイド化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は医薬としての使用のためのカンナビジオール(CBD)型カンナビノイド化合物に関する。CBD型カンナビノイドのカンナビジオール-C4(CBD-C4)は、大麻植物において少量で認められる場合がある天然に存在するカンナビノイドである。更に、カンナビノイドは、合成手段によって生成することができる。疾患モデルにおけるCBD-C4の有効性を実証するデータを本明細書において開示する。更に、CBD-C4の生成のための方法を記載する。

Description

本発明は、医薬としての使用のためのカンナビジオール(CBD)型カンナビノイド化合物に関する。
CBD型カンナビノイドのカンナビジオール-C4(CBD-C4)は、大麻植物において少量で認められる場合がある天然に存在するカンナビノイドである。更に、カンナビノイドは、合成手段によって生成することができる。
疾患モデルにおけるCBD-C4の有効性を実証するデータを本明細書において開示する。更に、CBD-C4の生成のための方法を記載する。
カンナビノイドは、大麻植物の構成成分と又はカンナビノイド受容体CB1若しくはCB2の内因性アゴニスト(エンドカンナビノイド)と構造的に又は薬理学的に関連する天然及び合成の化合物である。これらの化合物が生成される自然界での唯一の方法は、大麻植物によるものである。大麻はアサ科(Cannabaceae)の開花植物属であり、カンナビス・サティバ(Cannabis sativa)、カンナビス・インディカ(Cannabis indica)、及びカンナビス・ルテラリス(Cannabis ruderalis)(ときとしてカンナビス・サティバの一部として考えられる)の種を含む。
大麻植物は、化合物の非常に複雑な混合物を含む。少なくとも568個の特有の分子が同定されている。これらの化合物のうちの1つは、カンナビノイド、テルペノイド、糖、脂肪酸、フラボノイド、他の炭化水素、窒素化合物、及びアミノ酸である。
カンナビノイドは、これらに限定されないが、アドレナリン作動性受容体、カンナビノイド受容体(CB1及びCB2)、GPR55、GPR3、又はGPR5を含むさまざまな受容体を介してその生理学的効果を及ぼす。大麻植物に存在する主要なカンナビノイドは、カンナビノイド酸Δ9-テトラヒドロカンナビノール酸(Δ9-THCA)及びカンナビジオール酸(CBDA)、及び少量のこれらそれぞれの中性(脱炭酸)カンナビノイドである。更に、大麻は、低レベルの他のマイナーカンナビノイドを含む場合がある。「これらの薬用植物の化学組成物、薬理学的プロファイリング、及び完全な生理学的効果、及びより重要なことには大麻からの抽出物は、依然として完全に理解されていないままである」。Lewis, M. M. et al., ACS Omega, 2, 6091-6103 (2017)。
CBDを含む大麻植物からの粗製抽出物は、疾患及び障害に罹患した患者によって使用されている。しかし、そのような粗製製品は医薬製剤における使用に不適切である。疾患又は障害の処置において使用するためにより一貫性のあるCBDを調製することを目指すものらによって、CBDを合成的に調製するか、又はCBD以外の全ての化合物を、特に精神賦活性の化合物、例えばTHCを植物由来のカンナビノイドから除去する試みが一丸となって取り組まれてきた。例えば、US2014/0298511を参照されたい。
本発明は、CBDと関連するマイナーカンナビノイドが治療的有効性を有するという驚くべき発見を包含する。カンナビジオール-C4(CBD-C4)であるこの化合物は、大麻植物から抽出し、精製することができるか、又は合成的に生成してもよい。
記載したように、カンナビノイドは、大麻植物から天然に由来していても、化学的合成を介して合成的に生成してもよいある種の化合物である。
大麻によって生成される100個を超える異なるカンナビノイドが同定されている。これらのカンナビノイドは、以下のとおり異なるグループに分けることができる:フィトカンナビノイド;エンドカンナビノイド及び合成カンナビノイド(これらは、新規なカンナビノイド、又はフィトカンナビノイド若しくはエンドカンナビノイドの合成的に生成されたバージョンであってもよい)。
フィトカンナビノイドは、天然に由来するカンナビノイドであり、大麻植物において認めることができる。フィトカンナビノイドは、植物から単離して、高度に精製された抽出物を生成することができる。フィトカンナビノイドは、植物材料からカンナビノイドを抽出するために使用される方法に応じて、中性(脱炭酸形態)又はカルボン酸形態のいずれかとして得てもよい。例えばカルボン酸形態を加熱すると、大部分のカルボン酸形態が中性形態に脱炭酸されるであろうことは既知である。フィトカンナビノイドは植物からのみ生成することができるが、フィトカンナビノイドのバージョンは、化学的合成を介して合成的に生成してもよい。
エンドカンナビノイドは、カンナビノイド受容体に結合する内因性脂質ベースの逆行性神経伝達物質であり、哺乳動物の中枢神経系(脳を含む)及び末梢神経系全体にわたって発現するカンナビノイド受容体タンパク質である。エンドカンナビノイド系は、生殖能力、妊娠、出産前後の発生、食欲、疼痛感覚、気分、及び記憶を含むさまざまな生理学的及び認知的プロセスの調節に、並びに大麻の薬理学的効果を介在することに関与する。
合成カンナビノイドは、カンナビノイド様構造を有する化合物であり、植物によってではなく化学的手段を使用して製造される。
ある特定のカンナビノイドを、以下で更に詳述する。
カンナビジオール(CBD)は、大麻種、例えばヘンプ植物(カンナビス・サティバ)の主要なカンナビノイド構成成分である。他のカンナビノイド、例えばTHCとは異なり、カンナビジオールはCB1又はCB2に結合しないか、又は薬理学的効果を誘発するという点において受容体へのその結合はごくわずかである。したがって、カンナビジオールは、CB1又はCB2受容体が介在する中枢又は末梢神経系の効果をもたらさない。CBDは向精神(カンナビミメティック)活性をわずかに有するか又は有さず、その分子構造及び性質は他のカンナビノイドのものとは実質的に異なる。
カンナビジオールの投与は、そのような処置に応答する可能性があるさまざまな疾患及び障害のための代替の処置を提供する試みにおける研究の対象となっている。
テトラヒドロカンナビノール(THC)は大麻の主要な精神賦活性構成成分である。THCはCB1及びCB2受容体における部分的アゴニストである。合成THC又はドロナビノールは、AIDS患者における食欲不振、並びに癌化学療法によって引き起こされる悪心及び嘔吐の処置に承認されている。
カンナビス・サティバにおいて同定された100種類を超える天然カンナビノイドのうち、7種類はCBD型化合物として分類されており、これらのカンナビノイドはCBDと同じ絶対立体配置を有する。これらは:CBD、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビジバリン酸(CBDVA)、カンナビジオール-C1(CBD-C1)、カンナビジオール-C4(CBD-C4)及びカンナビジオールモノメチルエーテル(CBDM)である。
カンナビジオール酸(CBDA)は、大麻植物中に存在するCBDの主な形態である。それは脱カルボキシル化後にCBDに変換される。
カンナビジバリン(CBDV)はCBDの相同体であり、側鎖が2つのメチレン架橋によって短縮されている。CBDVは非精神賦活性カンナビノイドであり、てんかんのマウスモデルにおいて抗けいれん活性を有することが示されている。
カンナビジオール-C1(CBD-C1)はカンナビジオールコール(cannabidiorcol)としても知られており、CBDの相同体であり、側鎖が4つのメチレン架橋によって短縮されている。CBD-C1は、CBDを生成する植物において自然に発生するが、治療効果を有することは一切示されていなかった。
カンナビジオール-C4(CBD-C4)はノルカンナビジオールとしても知られており、CBDの相同体であり、側鎖が1つのメチレン架橋によって短縮されている。CBD-C4は、CBDを生成する植物において自然に発生し、本発明以前は治療効果を有することは一切示されていなかった。
US2014/0298511
Lewis, M. M. et al., ACS Omega, 2, 6091-6103 (2017) Aniline and Pitts, 1982; Cuesta et al., 2001 Animals Scientific Procedures Act (UK, 1986)
本発明は、化合物カンナビジオール-C4が治療的利点を有する可能性があることを示すためのデータを初めて実証する。
本発明の第1の態様によれば、医薬としての使用のためのカンナビジオール-C4(CBD-C4)が提供される。
好ましくはCBD-C4は植物抽出物の形態である。更に好ましくはCBD-C4は大麻の高度に精製された抽出物の形態である。
好ましくは高度に精製された抽出物は少なくとも80%(w/w)のCBD-C4を含み、更に好ましくは高度に精製された抽出物は少なくとも85%(w/w)のCBD-C4を含み、更に好ましくは高度に精製された抽出物は少なくとも90%(w/w)のCBD-C4を含み、更に好ましくは高度に精製された抽出物は少なくとも95%(w/w)のCBD-C4を含み、更に好ましくは更に高度に精製された抽出物は少なくとも98%(w/w)のCBD-C4を含む。
或いは、CBD-C4は合成化合物として存在する。
好ましくはCBD-C4の用量は100mg/kg/日超である。更に好ましくはCBD-C4の用量は250mg/kg/日超である。更に好ましくはCBD-C4の用量は500mg/kg/日超である。更に好ましくはCBD-C4の用量は750mg/kg/日超である。更に好ましくはCBD-C4の用量は1000mg/kg/日超である。更に好ましくはCBD-C4の用量は1500mg/kg/日超である。
或いは、CBD-C4の用量は100mg/kg/日未満である。更に好ましくはCBD-C4の用量は50mg/kg/日未満である。更に好ましくはCBD-C4の用量は20mg/kg/日未満である。更に好ましくはCBD-C4の用量は10mg/kg/日未満である。更に好ましくはCBD-C4の用量は5mg/kg/日未満である。更に好ましくはCBD-C4の用量は1mg/kg/日未満である。更に好ましくはCBD-C4の用量は0.5mg/kg/日未満である。
本発明の第2の態様によれば、カンナビジオール-C4(CBD-C4)、及び1つ又は複数の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬としての使用のための組成物が提供される。
本発明の第3の態様によれば、てんかんの処置における使用のためのカンナビジオール-C4(CBD-C4)が提供される。
本発明の第4の態様によれば、てんかんの処置における使用のためのカンナビジオール-C4(CBD-C4)が提供される。
本発明の第5の態様によれば、カンナビジオール-C4の生成のための方法が提供される。
本発明の実施形態は、添付の図面を参照しながら以下で更に記載する。
マウスの最大電気ショック(MES)試験におけるCBD-C4の効果を示す図である。 scPCP処置ラットにおけるスニッフィング持続時間に対するCBD-C4及びリスペリドンの効果を示す図である。 scPCP処置ラットにおけるフォローイング持続時間に対するCBD-C4及びリスペリドンの効果を示す図である。 scPCP処置ラットにおける回避持続時間に対するCBD-C4及びリスペリドンの効果を示す図である。
カンナビノイド及びそれらの略語
本出願において記載するカンナビノイドをそれらの標準的な略語とともに以下に挙げる。
Figure 2022511742000001
詳細な説明
マウスにおいて最大電気ショック(MES)試験を使用した、抗けいれん活性に関するカンナビジオール-C4(CBD-C4)の評価
CBD-C4の有効性を、最大電気ショック(MES)試験を使用して発作のマウスモデルにおいて試験した。
方法
マウスに、定電流ショック発生器(Ugo Basile社:7801型)に接続された角膜電極を介してMES(50mA、長方形電流:0.6msのパルス幅、0.4sの持続時間、50Hz)を投与した。強直性けいれんの回数を記録した。
1群当たり12匹のマウスで研究した。試験は盲検で行った。
試験物質のCBD-C4を5つの用量(3、10、30、100及び200mg/kg)で評価し、MESの60分前にi.p.投与し、ビヒクル対照群(同じ実験条件下で投与した)と比較した。
ジアゼパム(2mg/kg i.p.)をMESの30分前にi.p.投与し、参照物質として使用し、ビヒクル群(MESの60分前にi.p.投与した)と比較した。
データを、フィッシャーの直接確率試験を使用して、処置群と適切なビヒクル対照とを比較することによって分析した。
結果
図1は、この実験で生成されたデータを実証する。
ビヒクル群では、全ての被検マウスが電気的刺激後に強直性けいれんを示した。
CBD-C4処置マウスでは、これらは100及び200mg/kgの用量で処置され、試験の60分前にi.p.投与されており、強直性けいれんを示すマウスの数においてビヒクル対照と比較して有意な減少をもたらした(-100%、両方の用量においてp<0.001)。効果は低用量(3、10及び30mg/kg)では観察されなかった。
試験の30分前にi.p.投与されたジアゼパム(2mg/kg)処置群、これらのマウスは、強直性けいれんの回数がビヒクル対照と比較して有意に減少した(-75%、p<0.001)。
結論
これらのデータは、化合物CBD-C4に関する治療効果を初めて実証する。
これらのデータは、大麻植物の抽出物中において少量認められるこのカンナビノイドが、治療的価値がある可能性があるというこれまで未知であった根拠を提供するために重要である。
治療剤としてのカンナビジオール-C4(CBD-C4)の評価
実施例1は、CBD-C4が発作のマウスモデルにおいて有効であったことを実証した。治療的有効性の実証は、化合物が許容される毒性(toxicology)を有することが認められた場合にのみ価値がある。
したがって、化合物CBD-C4をさまざまな毒性スクリーニングで試験して無毒性量(NOAEL)を判定した。
遺伝毒性に関して試験するために、エームス試験並びにコメット及び小核アッセイを行った。いずれの試験においても遺伝毒性は観察されなかった。
ラットにおける13週の経口毒性研究も実施した。CBD-C4を、1、10及び100mg/kgの用量でゴマ油製剤で投与した。NOAELは100mg/kgのCBD-C4であるとみなした。
ラットにおける胚-胎児発生研究も実施した。CBD-C4を、1、10及び100mg/kgの用量でゴマ油製剤で投与した。NOAELは100mg/kgのCBD-C4であるとみなした。
得られた方法論及び結果の更なる詳細を以下に記載する。
1.エームス試験
この研究の目的は、ラット肝臓代謝系(S-9)の非存在下及び存在下においてサルモネラ・ティフィムリウム(Salmonella typhimurium)の5種類のヒスチジン要求株を復帰させるその能力を調査することによってCBD-C4の潜在的な突然変異原性活性を評価することであった。
方法
CBD-C4を、5、16、50、160、500、1600及び5000μg/プレートの1プレートあたりの最終濃度で試験した。
対照処置を、5μg/プレートの最終濃度の2-ニトロフルオレン(2NF);2μg/プレートの最終濃度のアジ化ナトリウム(NaN3);50μg/プレートの最終濃度の9-アミノアクリジン(AAC);0.2μg/プレートの最終濃度のマイトマイシンC(MMC);10μg/プレートの最終濃度のベンゾ[a]ピレン(B[a]P);並びに5及び20μg/プレートの最終濃度の2-アミノアントラセン(AAN)を用いて行った。
処置を、緩衝液又は10% S-9ミックスのいずれかをそれぞれ添加することによって、S-9の非存在下と存在下の両方で行った。
サルモネラ・ティフィムリウム細菌(TA98、TA100、TA1535、TA1537及びTA102)の5種類の株を本研究において使用した。
細菌を、アンピシリンか又はアンピシリン及びテトラサイクリンを必要に応じて含む栄養ブロス中、37±1℃で10時間培養して、各株のバッチ試験からの細胞数データに基づいて、およそ108から109細胞/mLの範囲の細菌培養物を得た。
インキュベートを、タイマースイッチを使用してオンに設定された無水インキュベーター内で振とうさせながら行った。全ての処置を、インキュベート期間の最後から6時間以内に完了させた。
接種材料を、株の特性(ヒスチジン依存性、rfa特性、uvrB特性、並びにアンピシリンか又はアンピシリン及びテトラサイクリンに対する抵抗性)に関してチェックされている凍結された培養物のマスタープレート又はバイアルから採取した。
CBD-C4を、サルモネラ・ティフィムリウム(TA98、TA100、TA1535、TA1537及びTA102)の5種類の株において、単独の実験で、前述の濃度で、3組のS-9不含及び含有プレートを使用して突然変異(及び毒性)に関して試験した。
ビヒクル対照は5組中に含まれており、陽性対照はS-9不含及び含有の3組中に含まれていた。
これらのプレーティングは、46±1℃で融解寒天に次の:0.1mLの細菌培養物、0.1mL未満の試験品溶液又は対照、0.5mL未満の10% S-9ミックス又は緩衝液の一連の添加を行い、続いて急速に混合し、Vogel-Bonner E寒天プレートに注ぎ入れることによって達成した。セットしたら、プレートを逆さにし、37±1℃で光から保護して3日間インキュベートした。
インキュベート後、これらのプレートを、バックグラウンド菌叢に対する毒性の根拠に関して調査し、可能な場合は復帰突然変異体コロニーを計数した。
プレートのバックグラウンド菌叢を、毒性の徴候に関して調査した。毒性の他の根拠には、同時のビヒクル対照と比較して復帰突然変異体における明白な低下及び/又は突然変異原性応答における低下が含まれる可能性がある。5種類未満の処置濃度から突然変異データが得られた場合、研究全体に関する突然変異データの評価を行った。
結果
S-9の非存在下及び存在下において全ての試験株をCBD-C4処置した後に、復帰突然変異体数において、同時のビヒクル対照の1.5倍以上(TA102株において)、2倍以上(TA98及びTA100株において)又は3倍以上(TA1535及びTA1537株において)の増加は観察されなかった。
したがって、この研究は、このアッセイ系におけるCBD-C4突然変異原性活性の根拠を一切提供していないとみなした。
結論
化合物CBD-C4は、試験されたサルモネラ・ティフィムリウムの5種類の株において突然変異を誘導しないことが結論付けられる。
2.ラット小核及びアルカリコメットアッセイ
CBD-C4を、処置ラットの骨髄の多染性赤血球(PCE)において小核(MN)を誘導して、同じ動物の肝臓においてDNA損傷を誘導するその可能性に関して試験した。
方法
CBD-C4を、この研究中、125、250及び500mg/kg/日の用量で投与した。ビヒクル及び陽性対照のエチルメタンスルホネート(EMS)を150mg/kg/日の用量でCBD-C4と同時に試験した。
9匹の雄若齢成体非近交系Sprague Dawleyラットで域検出研究を行い、研究中に使用したCBD-C4の選択用量レベルを正当化した。
動物を、3匹の動物を含む陽性対照を除いて、6つの群に割り当てた。
ラットに、ゴマ油、ビヒクル(ゴマ油)又は陽性対照中に懸濁した試験品を経口強制投与によって投薬した。
血液試料を生物分析のために採取し、組織試料を、肝臓及び大腿の剖検時に動物から取り出した。
骨髄のサンプリング、小核スライドの準備及びコメット細胞の懸濁を行ってCBD-C4の毒性レベルを判定した。
結果
全ての用量レベルでのCBD-C4処置ラットが、ビヒクル対照群と同様であるか又はそれよりも高く、実験室の過去の対照データの範囲内に入る群平均多染性赤血球百分率(PCE)値を示し、したがって骨髄毒性と関連する試験品の根拠がないことが確認された。
全ての用量において、CBD-C4処置ラットは、ビヒクル対照群に相当する小核PCE頻度を示し、実験室の過去の対照データの範囲内に入った。同時のビヒクル対照と比較して、試験品が与えられた群のいずれに関しても小核頻度において非統計的に有意な増加はなかった。
CBD-C4で処置した後の肝臓のヘッジホッグ%において用量に関連する増加はなく、したがってCBD-C4での処置は、強制経口投与後に、過度のDNA損傷(コメット分析に干渉する場合がある)をもたらさなかったことが実証される。
CBD-C4で処置された動物の全ての群に関する群平均テール強度及びテールモーメント値は、群平均ビヒクル対照データに相当した。処置群と対照群との間でテール強度に統計的な有意差はなかった。全ての用量レベルでの全ての個々の動物データは、ビヒクル対照動物と全般的に一致し、実験室の過去の対照データの範囲内に入った。
結論
CBD-C4は、用いた実験条件下で最大500mg/kg/日(この研究のための最大耐量の推定値)で処置された雄ラットにおいて骨髄の多染性赤血球の小核が増加するのを誘導しなかったことが結論付けられる。
同じ動物において、CBD-C4は、コメットアッセイによって分析されたように肝臓におけるDNA損傷を誘導しなかった。
3.ラットにおける13週の経口毒性研究
研究の目的は、4週間及び13週間ラットに毎日経口(強制)投与した後にCBD-C4の毒性を判定することであった。CBD-C4の毒物動態プロファイルも評価した。
方法
10匹の雄及び10匹の雌ラットの群に、4週間又は13週間のいずれかで1、10及び100mg/kg/日で投薬した。
CBD-C4の毒性の評価は、死亡率、臨床的観察、投薬後観察、体重、餌消費量、眼科的観察、臨床的及び解剖学的病状に基づいていた。
血液試料を研究の1日目及び28日目及び13週目に採取した。
結果
CBD-C4の耐容性は良好であった。試験品関連の死亡、有害な臨床的徴候、及び臨床的病状パラメータにおける有害な変化はなかった。餌消費量、体重、体重増加及び検眼鏡検査は、CBD-C4で処置することによる影響を受けなかった。
臓器質量増加及び小葉中心性肥大と相関する大きな肝臓が、処置してから4週及び13週後の主に100mg/kg/日で、中間研究と本研究の両方の最終死亡時に観察された。
結論
最後に、0(ビヒクル対照)、1、10又は100mg/kg/日の用量レベルでのラットへのCBD-C4の毎日の経口強制投与の耐容性は良好であり、生存中に有害な所見はなかった。
観察された肝臓の変化は、生体異物による負荷に応答して認められる適応変化の典型的なものと考えられ、有害ではない。
したがって、この研究の条件下で、100mg/kg/日の高用量はNOAELであると考えられた。
4.ラットにおける胚-胎児発生研究
研究の目的は、ラットの胚及び胎児発生に対するCBD-C4の効果を判定することであった。CBD-C4の毒物動態プロファイルも評価した。
方法
20匹の同時期に交配された雌Wistar(Han)ラットの3つの群に、CBD-C4を、1、10又は100mg/kg/日の用量レベルで妊娠期間の6日目から17日目まで経口(強制投与)経路によって(5mL/kgの一定な用量体積で)1日1回与えて、臓器形成の期間をカバーした。
ラットの同様の群に、同じレジメンに従ってビヒクル、ゴマ油を与え、対照として作用させた。
血液試料を、投薬前、妊娠期間の6日目及び17日目の投薬から1、2、4、6及び24時間後に採取して、毒物動態評価を行った。臨床的観察、体重及び餌消費量を記録した。妊娠期間の21日目(GD21)に雌を安楽死させ、妊娠の進行及び成果を評価した。
胎児を、外見、内臓及び骨格の奇形及び変形に関して評価した。
結果
GD6では、CBD-C4の血漿濃度は、1mg/kg/日の用量レベルで投薬してから2時間後に最大であり、高用量レベルでは6時間後に最大であった。12回の毎日の投薬後、妊娠期間のGD17で全ての用量レベルにおいて投薬してから4時間後に最大濃度に到達した。
両方のサンプリングの場合、血漿からのCBD-C4の消失は、最低用量レベルで投薬してから24時間以内に完了した。しかし、両方の高用量レベルにおいて、定量化可能なレベルのCBD-C4が投薬してから24時間後に血漿中に残っていた。両方のサンプリングの場合、CBD-C4曝露における増加(Cmax及びAUC(0-t))は、用量における増加に対する比例を超えた(supra-proportional)。
各用量レベルにおいて、CBD-C4曝露は、単回投薬後と比較して、12回の毎日の投薬後に増加した。蓄積の程度は、用量レベルが増加するにつれて、およそ1mg/kg/日で1/5から100mg/kg/日で約1/2に減少した。
研究中に死亡はなく、処置に関連する臨床的観察はなかった。
投薬後の観察は、全てのCBD-C4群及び対照において認められる、投薬後にケージへ戻した場合に時折口をこすることに限定された。これらの観察は、製剤において使用した油性ビヒクルと関連していると考えられた。
用量に関連する平均体重損失を、妊娠期間の6日目に投薬開始後1日間10又は100mg/kg/日が与えられた雌に関して記録した。1mg/kg/日が投与された雌に関する平均体重は、CBD-C4投与による影響を受けなかった。
投薬開始後2日間100mg/kg/日のCBD-C4が投与された動物に関しては、平均餌消費量が対照と比較して低いことが観察された。
1又は10mg/kg/日が投与された雌に関する平均餌消費量は、CBD-C4投与による影響を受けなかった。
着床の数、着床前後の損失の程度又は生存胎児の数に基づく妊娠パラメータに対する効果はなかった。
胎児の平均体重又は雄胎児の百分率に対する効果はなかった。
CBD-C4関連の胎児奇形はなく、1又は100mg/kg/日が母体に投薬された胎児において奇形はなかった。10mg/kg/日では、異なる臓器系から奇形を伴う2匹の胎児が発生パターンは一切示さなかった。CBD-C4が母体に投薬された群のいずれにも注目すべき胎児変形はなかった。
結論
最後に、妊娠したWistar(Han)ラットへの、最大100mg/kg/日の用量レベルでのCBD-C4の毎日の投与の耐容性は良好であった。
10及び100mg/kg/日での一過性の体重損失及び100mg/kg/日での餌消費量の一過性の低下は、母体動物又はこれらの動物の妊娠に悪影響を及ぼさなかった。更に、処置に関連する胎児奇形又は変形はなかった。
母体及び胚-胎児毒性に関する無毒性量(NOAEL)は、100mg/kg/日であると考えられた。
カンナビジオール-C4(CBD-C4)に関する合成生成方法
前述のように、化合物CBD-C4は、大麻植物中のマイナーカンナビノイドとして生成される。カンナビジオールの高度に精製された抽出物において、抽出物中に残留するCBD-C4の量は0.5%(w/w)以下である。
CBD-C4レベルはカンナビジオールBDSと非常に一致しており、0.16から0.26%w/wの範囲であり、平均レベルは0.20%w/wである。
したがって、以下に記載する合成経路は、カンナビノイドCBD-C4を大量に生成するために使用することができる方法論を詳述する。
化合物には番号が付されており、それらの完全な名称は経路の下の囲みに提供する。
Figure 2022511742000002
Figure 2022511742000003
統合失調症の動物モデルにおけるカンナビジオール-C4(CBD-C4)の評価
精神異常作用剤及び非競合的NMDA受容体拮抗薬であるフェンサイクリジン(PCP)は、疾患の適切なモデルを開発し、新規な治療剤を同定する目的で、動物における統合失調症の症状クラスターの特性を模倣するために次第に使用されてきている。疾患のPCPベースのモデルは、陽性の側面だけではなく統合失調症の認知的及び陰性の症状の側面も再現するという利点を有し、そのうちのいくつかは臨床的観察と相関する(Aniline and Pitts, 1982; Cuesta et al., 2001)。
本実施例では、PCPの亜慢性投与を使用して、統合失調症の陰性症状の意欲消失ドメイン、社会的行動の欠如を評価するための動物モデルにおけるCBD-C4の効果を記載する。
PCPは、ビヒクル処置された体重が一致する対照ラットとの相互作用において、雌ラットに社会的行動欠損を誘発する。この欠損は、古典的抗精神病剤であるハロペリドールによって又は抗不安剤であるクロルジアゼポキシド又は抗うつ薬であるフルオキセチンによって軽減されないが、新規な抗精神病薬であるジプラシドン及びアリピプラゾールによって軽減される。
現在の研究の目的は、リスペリドン(非定型抗精神病;0.1mg/kg IP;60分の前処置)と比較したCBD-C4(3、10及び30mg/kg IP;60分の前処置(ptt))の能力を調べて、雌Lister-Hoodedラットにおける社会的行動の亜慢性PCP(scPCP;2mg/kg IP;1日2回、7日間;7日ウォッシュアウト)誘発性欠損に拮抗することであった。
方法
被検化合物
CBD-C4、PCP(Sigma社)及びリスペリドン(Sigma社)を本研究において使用した。
動物及び飼育条件
使用する動物:
180匹の雌Lister Hoodedラットをこの実験のために使用し、そのうち90匹を薬物研究のために使用し、90匹の体重が一致する未処置の同種をコンパニオンラットとして使用し、それらの挙動はスコア化しなかった。
順化及び飼育条件:
ラットを、標準的な実験室条件下、07:00に点灯する12時間の明暗サイクル下、5匹の群で飼育した。試験は明るい期間で行った。これらの研究は、Animals Scientific Procedures Act (UK, 1986)に従って行った。
処置及び投薬
用量レベルの選択:
CBD-C4は(3、10、30mg/kg、i.p.)の用量で使用し、リスペリドンは0.1mg/kg、i.pの用量で使用した。
投与の経路及び手段:
ラットを2つの処置群に無作為に割り当て、ビヒクル、n=15(蒸留水、i.p.)又はPCP、n=75(2mg/kg、i.p.1日2回、7日間)で処置した。この後、7日のウォッシュアウト期間があってから、ラットをCBD-C4、リスペリドン又はビヒクルで急性処置した後に試験した。
リスペリドン(0.1mg/kg)を最小量の酢酸中に溶解し、蒸留水を用いて増量し(made up to volume)、pHを0.1M NaOHを用いて6に調整し、試験の60分前に1ml/kgの体積でi.p.経路を介して投与した。
CBD-C4(3、10及び30mg/kg)を2:1:17(エタノール:クレモフォールEL:0.9%生理食塩水)中に溶解した。CBD-C4を、試験の60分前に5ml/kgの体積でi.p.経路を介して投与した。
実験手順
社会的相互作用試験を、可動式台車上の床上27cmに置かれ、プレキシガラス(52×52×31cm)で作成された四角い箱を含むオープンフィールドで行った。箱の床は白色であり、その上に黒色グリッド線で9つの同一の正方形が形成されていた。全ての他の壁は黒色であった。ビデオレコーダー及びモニターに接続されたビデオカメラをボックスの上に配置した。試験のために使用した物体は、動物が移動することができない金属で作成された重い構造からなる。これらの物体がラットにとって自然の意義を有さないことを確実にするために注意を払った。
7日の薬物非投与期間後、ラットを、試験日の前に試験環境及び活動領域に馴化させた。馴化は、1つのケージからの全てのラットを空の試験活動領域に1時間、試験日前日を含む3日間一緒に入れることからなる。
未処置(n=90「同種」ラット)又は異なる処置(PCP;n=15「被検」ラット、ビヒクル;n=15「被検」ラット、又はPCP+薬物;n=60「被検」ラット)のいずれかが与えられた、体重が一致し(15~20g)、互いによく知らないラットのペアを、10分間試験活動領域に一緒に入れ、挙動を以下で記載されているように評価した。
また無生物物体、例えば未開封の飲料を活動領域の中心に入れて、被検動物の不慣れな物体とは対照的な不慣れな動物との相互作用における任意の差を測定してもよい。10分の各トライアル後に、微量の任意の嗅覚的手がかりを取り除く試みにおいて物体及び活動領域を10%アルコールで洗浄した。全ての試験を標準室内照明レベル(70cd/m2)下で行った。
両トライアルにおける挙動をビデオに記録して、その後ブラインドスコアリングを行った。挙動スコアリングソフトウェアプログラム(Hindsight、Scientific programming services社)を使用して、以下のパラメータをスコアリングした:
調査に関するスニッフィング挙動:同種の鼻又は肛門性器の領域を含む身体の一部をスニッフィングさせる。
フォローイング:ラットは、同種の、すなわち同じ種のビヒクル処置ラットの後に、活動領域の周囲を移動する。
回避:同種動物が近づいた場合、活発に背を向ける。
物体の調査:活動領域の中心に入れた物体の探索。
自発運動活性を、被検ラットが横切ったセクター(すなわちライン)の合計数をカウントすることによって記録する。
脳及び血液試料の採取及び分析
脳及び血液試料を、投薬してから70分後の社会的相互作用試験の完了直後に全ての動物(n=90)から採取した。脳を、ラベルを貼付したポリプロピレン管に採取した。全血をリチウムヘパリン管中に取り、混合し、次いで5000RPM、4℃で10分間遠心分離した。得られた血漿を、ラベルを貼付したポリプロピレン管に移し、これを、分析を行うまで-80℃で貯蔵した(このデータは別の文献で報告することになる)。
統計分析
全てのデータを、ダゴスティーノ及びピアソン正規性試験を使用して正規性に関して評価した。非正規分布であったデータを、クラスカルウォリスを使用して分析し、続いてダンの補正を用いた計画的比較を行った。正規分布データを、一元ANOVAを使用して分析し、続いてシダックの補正を用いて計画的比較を行った。全ての分析は、GW Research Ltd社によってGraphPadプリズムV8.02を使用して行った。
結果
30mg/kgの用量のCBD-C4は、以下で記載するような、雌Lister Hoodedラットでの社会的相互作用試験においてscPCP(亜慢性PCP)によって誘発される全ての挙動欠損を改善した。
スニッフィング
PCPで処置されたマウスは、スニッフィング挙動の有意な低下(P<0.001)を実証した。図2で示すようにscPCPと比較して、30mg/kgのCBD-C4が与えられたscPCP処置ラットにおけるスニッフィング挙動に有意な増加(P<0.01)が存在した。
フォローイング
PCPで処置されたマウスは、フォローイング挙動の有意な低下(P<0.01)を実証した。図3で示すようにscPCPと比較して、CBD-C4(30mg/kg)はフォローイング挙動を有意に増加させた(P<0.001)。
回避
scPCP処置群における回避活性の持続時間の増加は、統計的有意性(P=0.058)にわずかに到達しなかった。図4で示すようにscPCP処置群と比較した場合、CBD-C4(30mg/kg)及びリスペリドン(0.1mg/kg)は回避挙動を有意に減少させた。
物体探索及び自発運動活性
CBD-C4及びリスペリドンは、物体の探索又はラインの横断に有意な効果を与えなかった(データは示していない)。
考察及び結論
これらの結果は、30mg/kgの用量のCBD-C4が、スニッフィング及びフォローイング挙動において亜慢性PCP性欠損を有意に逆転させたことを示す。ビヒクル処置動物とscPCP処置動物との間の回避挙動における数値の差(増加)が認められたが、統計的に有意ではなかった。
30mg/kgのCBD-C4及びリスペリドンは、scPCP処置群と比較した場合、回避挙動を有意に低下させた。試験された低用量のCBD-C4(3及び10mg/kg)は、測定されたパラメータのいずれにも効果を与えなかった。リスペリドンは、スニッフィング又はフォローイング挙動に対して有意な効果を与えなかった。
ここで提示した結果は、CBD-C4が、統合失調症における陰性症状の意欲消失ドメインのこの側面の改善において治療的価値を有する可能性があることを示唆する。

Claims (12)

  1. 医薬としての使用のためのカンナビジオール-C4(CBD-C4)。
  2. 植物抽出物の形態である、請求項1に記載の使用のためのCBD-C4。
  3. 高度に精製された植物抽出物の形態である、請求項2に記載の使用のためのCBD-C4。
  4. 少なくとも80%(w/w)のCBD-C4を含む、請求項3に記載の使用のためのCBD-C4。
  5. 少なくとも95%(w/w)のCBD-C4を含む、請求項3に記載の使用のためのCBD-C4。
  6. 合成化合物の形態である、請求項1に記載の使用のためのCBD-C4。
  7. CBD-C4の用量が100mg/kg/日超である、請求項1から6のいずれか一項に記載の使用のためのCBD-C4。
  8. CBD-C4の用量が100mg/kg/日未満である、請求項1から7のいずれか一項に記載の使用のためのCBD-C4。
  9. カンナビジオール-C4(CBD-C4)及び1つ又は複数の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬としての使用のための組成物。
  10. てんかんの処置における使用のためのカンナビジオール-C4(CBD-C4)。
  11. 統合失調症の処置における使用のためのカンナビジオール-C4(CBD-C4)。
  12. カンナビジオール-C4(CBD-C4)の調製のための方法。
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