JP2022511477A - Ire1小分子阻害物質 - Google Patents

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Abstract

IRE1タンパク質ファミリーメンバーのターゲティングのための小分子阻害物質が、本明細書において提供される。結合は、直接的または間接的であり得る。IRE1小分子阻害物質を、対象におけるがんの治療または寛解における使用のために使用する方法が、本明細書においてさらに提供される。さらに、本明細書において記載されるIRE1小分子阻害物質は、がんの治療のためのものであり、がんは固形がんまたは血液がんである。TIFF2022511477000058.tif49170

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年12月3日に出願された米国仮特許出願第62/774,794号の優先権の利益を主張し、その全体は任意の目的のために参照することによって本明細書に援用される。
背景
侵襲性の腫瘍は、持続的な有害条件下で成育することを可能にする戦略を進化させた。例えばがん細胞は、それらのタンパク質の折りたたみ能力を小胞体(ER)ストレス応答経路を介して調整することによって、低酸素状態、栄養飢餓、酸化ストレス、及び高代謝需要に応答する。がん細胞をターゲティングし、生存のメカニズムを無効にする、改善された方法及び組成物についての必要性が存在する。
簡単な概要
一態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物:
Figure 2022511477000002
(式中、
、Y、Y、及びYは各々、N及びCRから独立して選択され;Zは、N及びCRから独立して選択され;Zは、N及びCR7Aから独立して選択され;Zは、N及びCR7Bから独立して選択され;Y、Y、Y、Y、Z、Z、及びZのうちの少なくとも1つは、Nであり、かつ、Y、Y、Y、及びYのうちの2つ以下が、Nであり;
、X、及びXは各々、N及びCRから独立して選択され;
は、ハロゲン、-CN、-OR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいC~Cヘテロアルキルであり;
は、水素、-CN、-OR10、-SR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロシクロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
は、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立してH、ハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)N(R11、-NR10S(=O)、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR10、-OC(=O)OR、-N(R11、-OC(=O)N(R11、-NR10C(=O)R、-NR10C(=O)OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
は、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立してハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)N(R11、-NR10S(=O)、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR10、-OC(=O)OR、-N(R11、-OC(=O)N(R11、-NR10C(=O)R、-NR10C(=O)OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
、R7A、及びR7Bは、独立してH、-CN、ハロゲン、-OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいアリールであり;
各々のRは、独立してH、ハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-N(R11、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立して、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のR10は、独立してH、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のR11は、独立してH、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであるか;
または、2つのR11は、それらが結合されているN原子と一緒になって、置換されていてもよいヘテロ環を形成し;
qは、0、1、2、3または4である)
が提供される。
様々な可変基について上または下で記載される基の任意の組み合わせが、本明細書において企図される。本明細書の全体を通して、基及びその置換基は、安定的な部分及び化合物を提供するように、当業者によって選ばれる。
1つまたは複数の結合部位でIRE1aへ選択的に結合する化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、IRE1aは、RNaseドメイン、キナーゼドメイン、またはその任意の組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、キナーゼドメインは、自己リン酸化キナーゼドメインである。いくつかの実施形態において、キナーゼドメインは、ATP結合ポケットを含む。いくつかの実施形態において、キナーゼドメインは、活性化ループを含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの結合部位は、RNaseドメイン内にある。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの結合部位は、キナーゼドメイン内にある。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの結合部位は、キナーゼドメインのATP結合ポケット内にある。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの結合部位は、キナーゼドメインの活性化ループ内にある。いくつかの実施形態において、結合は、第1の結合部位で起こる。いくつかの実施形態において、第1の結合部位は、RNaseドメイン、キナーゼドメイン、ATP結合ポケット、または活性化ループ内にある。いくつかの実施形態において、第1の結合部位は、配列番号:1のアミノ酸残基465~977内の少なくとも1つのアミノ酸残基を含む。いくつかの実施形態において、第1の結合部位は、配列番号:1のアミノ酸残基568~833内の少なくとも1つのアミノ酸残基を含む。いくつかの実施形態において、第1の結合部位は、配列番号:1のアミノ酸残基577~586、597、599、626、642~643、645、648、688、692~693、695、または711内の少なくとも1つのアミノ酸残基を含む。いくつかの実施形態において、第1の結合部位は、配列番号:1のアミノ酸残基710~725または729~736内の少なくとも1つのアミノ酸残基を含む。いくつかの実施形態において、第1の結合部位は、配列番号:1のアミノ酸残基835~963内の少なくとも1つのアミノ酸残基を含む。いくつかの実施形態において、結合は、第2の結合部位でさらに起こる。いくつかの実施形態において、第2の結合部位は、RNaseドメイン、キナーゼドメイン、ATP結合ポケット、または活性化ループ内にある。いくつかの実施形態において、第2の結合部位は、配列番号:1のアミノ酸残基465~977内の少なくとも1つのアミノ酸残基を含む。いくつかの実施形態において、第2の結合部位は、配列番号:1のアミノ酸残基568~833内の少なくとも1つのアミノ酸残基を含む。いくつかの実施形態において、第2の結合部位は、配列番号:1のアミノ酸残基577~586、597、599、626、642~643、645、648、688、692~693、695、または711内の少なくとも1つのアミノ酸残基を含む。いくつかの実施形態において、第2の結合部位は、配列番号:1のアミノ酸残基710~725または729~736内の少なくとも1つのアミノ酸残基を含む。いくつかの実施形態において、第2の結合部位は、配列番号:1のアミノ酸残基835~963内の少なくとも1つのアミノ酸残基を含む。いくつかの実施形態において、IRE1aがホモ二量化した立体配座である場合に、結合が起こる。いくつかの実施形態において、IRE1aがオリゴマー化した立体配座である場合に、結合が起こる。いくつかの実施形態において、IRE1aが非オリゴマー化立体配座または非二量体化立体配座である場合に、結合が起こる。いくつかの実施形態において、IRE1aがATP結合状態である場合に、結合が起こる。いくつかの実施形態において、IRE1aが非ATP結合状態である場合に、結合が起こる。いくつかの実施形態において、化合物は、第1のIRE1aへ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、第1のIRE1aへの選択的結合は、第1のIRE1aの第2のIRE1aへの二量体化をブロックする。いくつかの実施形態において、第1のIRE1aへの選択的結合は、第1のIRE1aの自己リン酸化をブロックする。いくつかの実施形態において、第1のIRE1aへの選択的結合は、第1のIRE1aが二量体化される第2のIRE1aの自己リン酸化をブロックする。いくつかの実施形態において、第1のIRE1aへの選択的結合は、第1のIRE1aの活性化をブロックする。いくつかの実施形態において、第1のIRE1aへの選択的結合は、第1のIRE1aが二量体化される第2のIRE1aの活性化をブロックする。いくつかの実施形態において、第1のIRE1aへの選択的結合は、第1のIRE1aのキナーゼ活性をブロックする。いくつかの実施形態において、第1のIRE1aへの選択的結合は、第1のIRE1aが二量体化される第2のIRE1aのキナーゼ活性をブロックする。いくつかの実施形態において、第1のIRE1aへの選択的結合は、第1のIRE1aのRNase活性をブロックする。いくつかの実施形態において、第1のIRE1aへの選択的結合は、第1のIRE1aが二量体化される第2のIRE1aのRNase活性をブロックする。
別の態様において、第1のIRE1aを2つ以上の部位で選択的に結合する化合物が本明細書において提供され、化合物が第1のIRE1aタンパク質へ結合される場合に、化合物は第1のIRE1aのATP結合ポケットへ結合し、ATPが第1のIRE1aへ結合することをブロックする。いくつかの実施形態において、ATP結合ポケットは、キナーゼドメイン内に含まれる。ATP結合ポケットは、配列番号:1のアミノ酸残基465~977内に含まれる。いくつかの実施形態において、ATP結合ポケットは、配列番号:1のアミノ酸残基568~833内に含まれる。いくつかの実施形態において、ATP結合ポケットは、配列番号:1のアミノ酸残基577~586、597、599、626、642~643、645、648、688、692~693、695、または711のうちの1つまたは複数を含む。
別の態様において、本明細書において記載される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物のうちの任意の1つを含む医薬組成物が、本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤をさらに含む。
別の態様において、IRE1シグナリングの変更と関連する疾患の影響を治療または寛解するための方法であって、医薬組成物をそれを必要とする対象へ投与する工程を含み、医薬組成物が、本明細書において記載される化合物のうちの任意の1つの化合物を含む方法が本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、疾患は、がんである。いくつかの実施形態において、がんは、固形がんまたは血液がんである。いくつかの実施形態において、がんは、卵巣がん、膀胱がん、乳がん、または肺がんである。いくつかの実施形態において、乳がんは、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)である。いくつかの実施形態において、がんは、白血病、リンパ腫、または多発性骨髄腫である。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、対象へ静脈内投与または経口投与される。
別の態様において、細胞増殖性障害を治療または寛解するための方法であって、RNaseドメイン及びキナーゼドメインを含むIRE1ファミリータンパク質の少なくとも1つのアミノ酸残基へ選択的に結合する化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含む医薬組成物を投与する工程を含む方法が、本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、IRE1ファミリータンパク質は、IRE1aである。いくつかの実施形態において、化合物は、IRE1aのATP結合部位へ結合する。いくつかの実施形態において、細胞増殖性障害は、がんである。いくつかの実施形態において、がんは、固形がんまたは血液がんである。
本発明の新規の特色は、特に添付の特許請求の範囲中で記載される。本発明の特色及び利点のより良好な理解は、本発明の原理が利用される例示的な実施形態を説明する以下の詳細な記載、及び添付の図面を参照することによって得られるだろう。
IRE1aのドメイン構造の例示的な図解を示す。シグナルペプチド(P)及び膜貫通(TM)領域を表示する。 酵母(ScIre1)、ヒト(HsIre1)、マウス(MmIre1)、及びラット(RnIRE1)からのC末端の半分のIRE1オルソログの例示的なアライメントを示す。星印は、キナーゼドメイン二量体界面残基を表示する。円は、キナーゼ伸長ヌクレアーゼ(KEN)ドメイン二量体界面残基を表示する。三角形は、推定上のヌクレアーゼ活性部位残基を表示する。
詳細な説明
特定の専門用語
別段明記されない限り、本出願中で使用される以下の用語は、以下で与えられる定義を有する。「包含すること(including)」という用語の使用は、「包含する(include)」、「包含する(includes)」、及び「包含した(included)」等の他の形態と同様に、限定的ではない。本明細書において使用されるセクションの見出しは構成の目的のみのためであり、記載される対象物の限定として解釈されるべきではない。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される時、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別段明らかに指示しない限り、複数の指示物を包含する。したがって例えば、「薬剤」への参照は複数のかかる薬剤を包含し、「細胞」への参照は1つまたは複数の細胞(または複数の細胞)への参照を包含し、その等価物などは当業者に公知である。範囲が、物理的特性(分子量等)または化学的特性(化学式等)について本明細書において使用される場合に、その中での範囲及び具体的実施形態のすべての組み合わせ及び部分的組み合わせが含まれることが意図される。「約」という用語は、数または数値範囲を指す場合に、参照される数または数値範囲が、実験変動内の(または統計的な実験誤差内の)近似であり、したがって数または数値範囲が、明示された数または数値範囲の1%~15%の間で変動し得ることを意味する。「含むこと(comprising)」という用語(「含む(comprise)」または「含む(comprises)」または「有すること(having)」または「包含すること(including)」等の関連する用語)は、他のある特定の実施形態(例えば本明細書において記載される任意の素材の組成、組成物、方法もしくはプロセス、または同種のものの実施形態)におけるものが、記載された特色「からなり」得るまたは「から本質的になる」ことを除外するようには意図されない。
定義
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される時、相反する指示がない限り、以下の用語は、以下で示される意味を有する。
「アミノ」は、-NHラジカルを指す。
「シアノ」は、-CNラジカルを指す。
「ニトロ」は、-NOラジカルを指す。
「オキサ」は、-O-ラジカルを指す。
「オキソ」は、=Oラジカルを指す。
本明細書において使用される時、C~Cは、C~C、C~C...C~Cを包含する。単なる例としてではあるが、「C~C」として示される基は、部分中に1~4の炭素原子があること、すなわち1つの炭素原子、2つの炭素原子、3つの炭素原子、または4つの炭素原子を含有する基を示す。したがって、単なる例としてではあるが、「C~Cアルキル」は、アルキル基中に1~4の炭素原子があること、すなわちアルキル基が、メチル、エチル、プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、及びt-ブチルの中から選択されることを示す。
「アルキル」基は、脂肪族炭化水素基を指す。アルキル基は、分岐鎖または直鎖である。別段断りのない限り、「アルキル」基は、1~10の炭素原子(すなわちC~C10アルキル)、好ましくは1~6の炭素原子を有する。本明細書において出現する場合は常に、「1~10」等の数値範囲は、所与の範囲中の各々の整数を指し;例えば「1~10の炭素原子」は、アルキル基が1つの炭素原子、2つの炭素原子、3つの炭素原子、4つの炭素原子、5つの炭素原子、6つの炭素原子などの10以下の炭素原子からなることを意味するが、本定義は、数値範囲が表記されない「アルキル」という用語の事例もカバーする。いくつかの実施形態において、アルキルは、C~Cアルキルである。一態様において、アルキルは、メチル、エチル、プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、またはt-ブチルである。典型的なアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、第三級ブチル、ペンチル、ネオペンチル、またはヘキシルが挙げられるがこれらに一切限定されない。アルキルは、アルケニル(1つまたは複数の炭素-炭素二重結合)及びアルキニル(1つまたは複数の炭素-炭素三重結合)を包含する。
「アルキレン」基は、二価アルキルラジカルを指す。上で言及された一価アルキル基のうちの任意のものは、アルキルからの水素原子の抜き取りによるアルキレンであり得る。別段断りのない限り、アルケレン(alkelene)は、C~Cアルキレンである。他の実施形態において、アルキレンは、C~Cアルキレンである。ある特定の実施形態において、アルキレンは、1~4の炭素原子を含む(例えばC~Cアルキレン)。他の実施形態において、アルキレンは、1~3の炭素原子を含む(例えばC~Cアルキレン)。他の実施形態において、アルキレンは、1~2の炭素原子を含む(例えばC~Cアルキレン)。他の実施形態において、アルキレンは、1つの炭素原子を含む(例えばCアルキレン)。他の実施形態において、アルキレンは、2つの炭素原子を含む(例えばCアルキレン)。他の実施形態において、アルキレンは、2~4の炭素原子を含む(例えばC~Cアルキレン)。典型的なアルキレン基としては、-CH-、-CH(CH)-、-C(CH-、-CHCH-、-CHCH(CH)-、-CHC(CH-、-CHCHCH-、-CHCHCHCH-、及び同種のものが挙げられるがこれらに限定されない。
「アルコキシ」基は、(アルキル)O-基を指し、式中、アルキルは本明細書において定義される通りである。
「芳香族化合物」という用語は、4n+2のπ電子(式中、nは整数である)を含有する、非局在化π電子系を有する平面環を指す。「芳香族」という用語は、炭素環式アリール(「アリール」、例えばフェニル)及びヘテロ環式アリール(または「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香族」)基の両方を包含する(例えばピリジン)。当該用語は、単環式または縮合環多環式(すなわち隣接するペアの炭素原子を共有する環)基を包含する。
「炭素環式」または「炭素環」という用語は、環の骨格を形成する原子がすべて炭素原子である、環または環系を指す。したがって当該用語は、炭素環式を、環骨格が炭素とは異なる少なくとも1つの原子を含有する「ヘテロ環式」環または「ヘテロ環」から、区別する。いくつかの実施形態において、二環式炭素環の2つの環のうちの少なくとも1つは、芳香族である。いくつかの実施形態において、二環式炭素環の両方の環は、芳香族である。炭素環としては、シクロアルキル及びアリールが挙げられる。
本明細書において使用される時、「アリール」という用語は、環を形成する原子の各々が炭素原子である、芳香族環を指す。一態様において、アリールは、フェニルまたはナフチルである。いくつかの実施形態において、アリールは、フェニルである。別段断りのない限り、アリールは、C~C10アリールである。構造に依存して、アリール基は、モノラジカルまたはジラジカル(すなわちアリーレン基)である。
「シクロアルキル」という用語は、単環式または多環式の脂肪族非芳香族ラジカルを指し、環を形成する各々の原子(すなわち骨格原子)は炭素原子である。いくつかの実施形態において、シクロアルキルは、スピロ環式化合物または架橋化合物である。いくつかの実施形態において、シクロアルキルは、芳香族環と任意選択で融合され、結合点は芳香族環炭素原子でない炭素である。別段断りのない限り、シクロアルキル基は、3~10の環原子、好ましくは3~6の環原子を有する。いくつかの実施形態において、シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、スピロ[2.2]ペンチル、ノルボルニル、及び二環[1.1.1]ペンチルの中から選択される。いくつかの実施形態において、シクロアルキルは、C~Cシクロアルキルである。いくつかの実施形態において、シクロアルキルは、単環式シクロアルキルである。単環式シクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルが挙げられるがこれらに限定されない。多環式シクロアルキルとしては、例えばアダマンチル、ノルボルニル(すなわちビシクロ[2.2.1]ヘプタニル)、ノルボルネニル、デカリニル、7,7-ジメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、及び同種のものが挙げられる。
「シクロアルキルアルキル」という用語は、式-Rの部分を指し、式中、Rは、本明細書において定義されるアルキレン基であり、Rは本明細書において定義されるシクロアルキル部分である。いくつかの実施形態において、シクロアルキルアルキル部分は、C~C10シクロアルキルアルキル部分である。かかる事例において、C~C10シクロアルキルアルキルとしては、C~C10シクロアルキルラジカルが挙げられる。いくつかの実施形態において、シクロアルキルアルキル部分は、C~Cシクロアルキルアルキル部分である。かかる事例において、C~Cシクロアルキルアルキルとしては、C~Cシクロアルキルラジカルが挙げられる。
「ハロ」、または代替的に「ハロゲン」もしくは「ハライド」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを意味する。いくつかの実施形態において、ハロは、フルオロ、クロロ、またはブロモである。
「ハロアルキル」という用語は、1つまたは複数の水素原子がハロゲン原子によって置き換えられたアルキルを指す。一態様において、フルオラキル(fluoralkyl)は、C~Cフルオロアルキルである。
「フルオロアルキル」という用語は、1つまたは複数の水素原子がフッ素原子によって置き換えられたアルキルを指す。一態様において、フルオラキル(fluoralkyl)は、C~Cフルオロアルキルである。いくつかの実施形態において、フルオロアルキルは、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1-フルオロメチル-2-フルオロエチル、及び同種のものから選択される。
「ヘテロアルキル」という用語は、別段明記しない限り、少なくとも1つの炭素原子、ならびにO、N(例えば-NH-、-N(アルキル)-)、P、Si、S及びSe等の少なくとも1つのヘテロ原子を含む、直線状または分岐状のアルキル基を指す。いくつかの実施形態において、1つまたは複数のヘテロ原子は、酸化され得る。ヘテロ原子(複数可)はアルキル部分中で(例えば-CH-O-CH-);分子の残りの部分との接続点で(例えば-S(=O)CH(CH)CH-);またはその組み合わせで(例えば-NHCHCHS(=O)CH-)位置し得る。一態様において、ヘテロアルキルは、C~Cヘテロアルキルである。
本明細書において使用される時、「ヘテロ原子」という用語は、炭素または水素以外の任意の元素の原子を指す。別段断りのない限り、ヘテロ原子は、窒素、酸素または硫黄である。いくつかの実施形態において、ヘテロ原子は、窒素または酸素である。いくつかの実施形態において、ヘテロ原子は、窒素である。
「ヘテロ環」または「ヘテロ環式」という用語は、環(複数可)中に1~4のヘテロ原子を含有するヘテロ芳香環(ヘテロアリールとしても公知)及びヘテロシクロアルキル環(ヘテロ脂環式基としても公知)を指し、環(複数可)中の各々のヘテロ原子は、O、S、及びNから選択され、各々のヘテロ環基は、その環系中に3~14の原子を含み2~10の炭素原子及び1~4のヘテロ原子を含み、但し、任意の環は2つの隣接するO原子またはS原子を含有しない。いくつかの実施形態において、ヘテロ環は、単環式化合物、二環式化合物、多環式化合物、スピロ環式化合物、または架橋化合物である。非芳香族ヘテロ環基(ヘテロシクロアルキルとしても公知)は、その環系中に3~10の原子を有する環を含み、芳香族ヘテロ環基は、その環系中に5~10の原子を有する環を含む。ヘテロ環基としては、ベンゾ縮合環系が挙げられる。非芳香族ヘテロ環基の例は、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、オキサゾリジノニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チオキサニル、ピペラジニル、アジリジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジニル、ピロリン-2-イル、ピロリン-3-イル、インドリニル、2H-ピラニル、4H-ピラニル、ジオキサニル、1,3-ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3H-インドリル、インドリン-2-オニル、イソインドリン-1-オニル、イソインドリン-1,3-ジオニル、3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オニル、3,4-ジヒドロキノリン-2(1H)-オニル、イソインドリン-1,3-ジチオニル、ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-オニル、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-オニル、ベンゾ[d]チアゾール-2(3H)-オニル、及びキノリジニルである。芳香族ヘテロ環基の例は、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンズオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、及びフロピリジニルである。先の基は、可能な場合にはC結合(C-attached)(またはC連結(C-linked))またはN結合(N-attached)される。例えば、ピロールに由来する基としては、ピロール-1-イル(N結合)またはピロール-3-イル(C結合)の両方が挙げられる。さらに、イミダゾールに由来する基としては、イミダゾール-1-イルもしくはイミダゾール-3-イル(両方ともN結合)、またはイミダゾール-2-イル、イミダゾール-4-イル、もしくはイミダゾール-5-イル(すべてC結合)が挙げられる。ヘテロ環基としては、ベンゾ縮合環系が挙げられる。非芳香族ヘテロ環は、1つまたは2つのオキソ(=O)部分により任意選択で置換される(ピロリジン-2-オン等)。いくつかの実施形態において、二環式ヘテロ環の2つの環のうちの少なくとも1つは、芳香族である。いくつかの実施形態において、二環式ヘテロ環の両方の環は、芳香族である。
「ヘテロアリール」または代替的に「ヘテロ芳香族」という用語は、炭素環原子、ならびに窒素、酸素、及び硫黄から選択される1つまたは複数の環ヘテロ原子を含む芳香族環を指す。別段断りのない限り、ヘテロアリールは、その環系中に5~10の原子を有し、環原子のうちの1~4はヘテロ原子であり、環(複数可)中の各々のヘテロ原子はO、S及びNから選択され、但し、任意の環は2つの隣接するO原子またはS原子を含有しない。ヘテロアリール基の例示的な例としては、単環式ヘテロアリール及び二環式ヘテロアリールが挙げられる。単環式ヘテロアリールとしては、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、ピリダジニル、トリアジニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、及びフラザニルが挙げられる。二環式ヘテロアリールとしては、インドリジン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インダゾール、ベンゾイミダゾール、プリン、キノリジン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、1,8-ナフチリジン、及びプテリジンが挙げられる。いくつかの実施形態において、ヘテロアリールは、環中に0~4のN原子を含有する。いくつかの実施形態において、ヘテロアリールは、環中に1~4のN原子を含有する。いくつかの実施形態において、ヘテロアリールは、環中に0~4のN原子、0~1のO原子及び0~1のS原子を含有する。いくつかの実施形態において、ヘテロアリールは、環中に1~4のN原子、0~1のO原子、及び0~1のS原子を含有する。いくつかの実施形態において、ヘテロアリールは、C~Cヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、単環式ヘテロアリールは、C~Cヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、単環式ヘテロアリールは、5員または6員のヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、二環式ヘテロアリールは、C~Cヘテロアリールである。
「ヘテロシクロアルキル」基または「ヘテロ脂環式」基は、窒素、酸素、及び硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む、シクロアルキル基を指す。いくつかの実施形態において、ヘテロシクロアルキルは、スピロ環式化合物または架橋化合物である。いくつかの実施形態において、ヘテロシクロアルキルは、アリールまたはヘテロアリールと融合される。いくつかの実施形態において、ヘテロシクロアルキルは、オキサゾリジノニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ピペリジン-2-オニル、ピロリジン-2,5-ジチオニル、ピロリジン-2,5-ジオニル、ピロリジノニル、イミダゾリジニル、イミダゾリジン-2-オニル、またはチアゾリジン-2-オニルである。ヘテロ脂環式という用語は、すべての炭水化物(単糖、二糖、及びオリゴ糖が挙げられるがこれらに限定されない)の環形態も包含する。一態様において、ヘテロシクロアルキルは、C~C10ヘテロシクロアルキルである。別の態様において、ヘテロシクロアルキルは、C~C10ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態において、ヘテロシクロアルキルは、環中に0~2のN原子を含有する。いくつかの実施形態において、ヘテロシクロアルキルは、環中に0~2のN原子、0~2のO原子、及び0~1のS原子を含有する。
「結合」または「単一結合」という用語は、結合によって繋がれた原子がより大きな下位構造の一部分であると判断される場合の、2つの原子または2つの部分の間の化学結合を指す。一態様において、本明細書において記載される基が結合である場合に、参照される基は非存在であり、それによって結合が残りの同定された基との間に形成されることが可能になる。
「部分」という用語は、分子の特異的なセグメントまたは官能基を指す。化学部分は、多くの場合、分子中に埋め込まれるかまたはそれへ添付される化学的実体であると認識される。
「置換されていてもよい」または「置換された」という用語は、参照される基が、重水素、ハロゲン、-CN、-NH、-NH(アルキル)、-CHN(アルキル)、-N(アルキル)、-OH、-COH、-COアルキル、-CHNH、-C(=O)NH、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)、-S(=O)NH、-S(=O)NH(アルキル)、-S(=O)N(アルキル)、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、及びアリールスルホンから個別且つ独立して選択される1つまたは複数の追加の基(複数可)により任意選択で置換されることを意味する。他のいくつかの実施形態において、任意選択の置換基は、D、ハロゲン、-CN、-NH、-NH(CH)、-N(CH、-OH、-COH、-CO(C~Cアルキル)、-CHNH、-C(=O)NH、-C(=O)NH(C~Cアルキル)、-C(=O)N(C~Cアルキル)、-S(=O)NH、-S(=O)NH(C~Cアルキル)、-S(=O)N(C~Cアルキル)、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、C~Cフルオロアルキル、C~Cヘテロアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cフルオロアルコキシ、-SC~Cアルキル、-S(=O)C~Cアルキル、及び-S(=O)~Cアルキルから独立して選択される。いくつかの実施形態において、任意選択の置換基は、D、ハロゲン、-CN、-NH、-OH、-NH(CH)、-N(CH、-CH、-CHCH、-CHNH、-CF、-OCH、及び-OCFから独立して選択される。いくつかの実施形態において、置換基は、先の基のうちの1つまたは2つにより置換される。いくつかの実施形態において、脂肪族炭素原子(非環式または環式)上の任意選択の置換基としては、オキソ(=O)が挙げられる。
「互変異性体」は、分子の1つの原子から同じ分子の別の原子へのプロトン移動が可能である、分子を指す。本明細書において提示される化合物は、ある特定の実施形態において、互変異性体として存在し得る。互変異性化が可能な状況において、互変異性体の化学平衡が存在するだろう。互変異性体の正確な比は、物理的状態、温度、溶媒、及びpHを包含する複数の因子に依存する。互変体の平衡のいくつかの例としては、
Figure 2022511477000003
が挙げられる。
「任意選択の」または「任意選択で」は、後続して記載される事象または状況が起こり得るかまたは起こり得ないこと、ならびに当該記載が、事象または状況が起こる実例及びそれが起こらない実例を包含することを意味する。例えば、「任意選択で置換されたアリール」は、芳香属炭化水素基が置換され得るかまたは置換され得ないこと、ならびに記載が、置換された芳香属炭化水素基及び置換を有しない芳香属炭化水素基の両方を包含することを意味する。
「薬学的に許容される塩」は、酸付加塩及び塩基付加塩の両方を包含する。本明細書において記載されるピラゾール化合物のうちの任意の1つの薬学的に許容される塩は、任意の及びすべての薬学的に好適な塩形態を網羅することが意図される。
「薬学的に許容される酸付加塩」は、遊離塩基の生物学的有効性及び特性を保持し、生物学的にまたは他の点で所望されないものでない塩を指し、それらは、無機酸(塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸、亜リン酸、及び同種のもの等)により形成される。有機酸(脂肪族のモノカルボン酸及びジカルボン酸、フェニル置換されたアルカン酸、ヒドロキシアルカン酸、アルカンジオン酸、芳香族酸、脂肪族スルホン酸及び芳香族スルホン酸など等、例えば酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、及び同種のものが挙げられる)により形成される塩も包含される。したがって例示的な塩としては、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、プロピオン酸塩、カプリル酸塩、イソ酪酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、フタル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、及び同種のものが挙げられる。アミノ酸の塩(アルギニン酸塩、グルコン酸塩、及びガラクツロン酸等)も企図される(例えば、Berge S.M.et al,“Pharmaceutical Salts,”Journal of Pharmaceutical Science,66:1-19(1997)を参照)。塩基性化合物の酸付加塩は、遊離塩基形態と十分な量の所望される酸とを接触させて、当業者が精通する方法及び技法に従って塩を産生することによって調製され得る。
「薬学的に許容される塩基付加塩」は、遊離酸の生物学的有効性及び特性を保持し、生物学的にまたは他の点で所望されないものでない塩を指す。これらの塩は、無機塩基または有機塩基の遊離酸への添加から調製される。薬学的に許容される塩基付加塩は、金属またはアミン(アルカリ金属及びアルカリ土類金属または有機アミン等)により形成され得る。無機塩基に由来する塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、マンガン塩、アルミニウム塩、及び同種のものが挙げられるがこれらに限定されない。有機塩基に由来する塩としては、第一級アミン、第二級アミン、及び第三級アミン、置換アミン(天然に存在する置換アミンを包含する)、環式アミン及び塩基性イオン交換樹脂(例えばイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン)、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、N,N-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、エチレンジアニリン、N-メチルグルカミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、ポリアミン樹脂、ならびに同種のものの塩が挙げられるがこれらに限定されない。前掲のBerge et al.を参照されたい。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は1つまたは複数の不斉中心を含有し、したがって絶対立体化学に関して(R)-または(S)-として定義されるエナンチオマー、ジアステレオマー、及び他の立体異性形態を生じさせる。別段明記しない限り、本明細書において開示される化合物のすべて立体異性形態が、本開示によって企図されることが意図される。本明細書において記載される化合物がアルケン二重結合を含有する場合に、及び別段定めのない限り、本開示は、E幾何異性体及びZ幾何異性体の両方(例えばシスまたはトランス)を含むことが意図される。同様に、すべての異性体、そしてそれらのラセミ形態及び光学的に純粋な形態、ならびにすべての互変異性体も包含されることが意図される。「幾何異性体」という用語は、アルケン二重結合のE幾何異性体またはZ幾何異性体(例えばシスまたはトランス)を指す。「位置異性体」という用語は、中央の環の周囲の構造異性体(ベンゼン環の周囲のオルト異性体、メタ異性体、及びパラ異性体等)を指す。
「プロドラッグ」は、生理学的条件下で、または加溶媒分解によって、本明細書において記載される生物学的に活性のある化合物へ変換され得る化合物を指すことを意味する。したがって、「プロドラッグ」という用語は、薬学的に許容される生物学的に活性のある化合物の前駆体を指す。プロドラッグは、対象へ投与された場合に、不活性であり得るが、例えば加水分解によって活性化合物へインビボで変換される。プロドラッグ化合物は、多くの場合、哺乳類生物中での可溶性、組織適合性、または放出遅延という利点を供する(例えばBundgard,H.,Design of Prodrugs(1985),pp.7-9,21-24(Elsevier,Amsterdam)を参照)。
プロドラッグの考察は、Higuchi,T.,et al.,“Pro-drugs as Novel Delivery Systems,”A.C.S.Symposium Series,Vol.14,and in Bioreversible Carriers in Drug Design,ed.Edward B.Roche,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987中で提供される。
「プロドラッグ」という用語は、かかるプロドラッグが哺乳動物対象へ投与される場合に活性化合物をインビボで放出する任意の共有結合された担体を含むことも意味する。本明細書において記載される活性化合物のプロドラッグは、修飾物がルーチンの操作でまたはインビボでのいずれかで親活性化合物へ切断されるように活性化合物中に存在する官能基を修飾することによって調製され得る。プロドラッグとしては、ヒドロキシ基、アミノ基、またはメルカプト基が、活性化合物のプロドラッグが哺乳動物対象へ投与される場合に切断されて、それぞれ遊離ヒドロキシ基、遊離アミノ基、または遊離メルカプト基を形成する任意の基へ結合される、化合物が挙げられる。プロドラッグの例としては、活性化合物中のアルコール官能基またはアミン官能基のアセテート誘導体、ホルメート誘導体、及びベンゾエート誘導体、ならびに同種のものが挙げられるがこれらに限定されない。
製剤に関して「許容される」という用語は、組成物または成分が、本明細書において使用される時、治療されている対象の全般的な健康に対する持続的な損傷効果を有していないことを意味する。
「調節する」という用語は、本明細書において使用される時、標的の活性を変更する(単なる例としてではあるが、標的の活性を促進する、標的の活性を阻害する、標的の活性を限定する、または標的の活性を延長する、が挙げられる)ように、標的と直接的または間接的のいずれかで相互作用することを意味する。
「調節物質」という用語は、本明細書において使用される時、標的と直接的または間接的のいずれかで相互作用する分子を指す。相互作用としては、アゴニスト、部分アゴニスト、インバースアゴニスト、アンタゴニスト、グレーダー、またはその組み合わせの相互作用が挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態において、調節物質は、アゴニストである。
「投与する」、「投与すること」、「投与」という用語、及び同種のものは、本明細書において使用される時、生物学的作用の所望される部位への化合物または組成物の送達を可能にするように使用され得る方法を指す。これらの方法としては、経口経路、十二指腸内経路、非経口注射(静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、血管内、または点滴を包含する)、局所投与、及び直腸投与が挙げられるがこれらに限定されない。当業者は、本明細書において記載される化合物及び方法で用いられ得る投与方法に精通している。いくつかの実施形態において、本明細書において記載される化合物及び組成物は、経口で投与される。
「共投与」という用語または同種のものは、本明細書において使用される時、選択された治療剤の単一患者への投与を網羅することが意図され、同じもしくは異なる経路の投与によってまたは同じもしくは異なる時間で薬剤が投与される治療レジメンを包含することが意図される。
「有効量」または「治療有効量」という用語は、本明細書において使用される時、治療されている疾患または病態の症状のうちの1つまたは複数をある程度まで軽減する、投与されている十分な量の薬剤または化合物を指す。結果は、疾患の徴候、症状もしくは原因の低減及び/または緩和、あるいは生物学的系の他の所望される変更を包含する。例えば、治療使用のための「有効量」は、本明細書において開示される時、疾患症状における臨床的に有意な減少を提供するのに要求される化合物を含む組成物の量である。任意の個別の事例における適切な「有効な」量は、用量漸増試験等の技法を使用して任意選択で決定される。
「促進する」または「促進すること」という用語は、本明細書において使用される時、所望される効果の効力または継続期間のいずれかを増加または延長することを意味する。したがって、治療剤の効果を促進することに関して、「促進すること」という用語は、系に対する他の治療剤の効果を、効力または継続期間のいずれかにおいて増加または延長する能力を指す。「促進有効量」は本明細書において使用される時、所望される系における別の治療剤の効果を促進するのに適切な量を指す。
「薬学的併用」という用語は、本明細書において使用される時、2つ以上の活性成分の混合または併用から生じる産物を意味し、活性成分の固定的及び非固定的な併用の両方を含む。「固定的な併用」という用語は、活性成分(例えば本明細書において記載される化合物または薬学的に許容されるその塩)及び共薬剤の両方が、単一の実体または投薬の形態で同時に患者へ投与されることを意味する。「非固定的な併用」という用語は、活性成分(例えば本明細書において記載される化合物または薬学的に許容されるその塩)及び共薬剤が、具体的な介在する時間的な限定無しに、同時、並列、または逐次のいずれかで、別個の実体として患者へ投与され、かかる投与が患者の身体中で2つの化合物の有効レベルを提供することを意味する。後者は、カクテル療法(例えば3つ以上の活性成分の投与)へも適用される。
「キット」及び「製造品」という用語は、同義語として使用される。
「対象」または「患者」という用語は、哺乳動物を網羅する。哺乳動物の例としては、哺乳動物クラスの任意のメンバー:ヒト、非ヒト霊長動物(チンパンジー、ならびに他の類人猿及びサルの種等);家畜(ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ等);飼育動物(ウサギ、イヌ、及びネコ等);齧歯動物(ラット、マウス、及びモルモット、ならびに同種のもの等)を包含する実験用動物が挙げられるがこれらに限定されない。一態様において、哺乳動物はヒトである。
本明細書において使用される時、「治療」または「治療すること」または「軽減すること」または「寛解すること」は、本明細書において互換的に使用される。これらの用語は、治療利益及び/または予防利益を包含するがこれらに限定されない有益であるかまたは所望される結果を得るためのアプローチを指す。「治療利益」によって、治療されている原因疾患の根絶または寛解が意味される。同様に、治療利益は、原因疾患と関連する生理的な症状のうちの1つまたは複数の根絶または寛解により達成され、その結果、改善が患者において観察され、それにもかかわらず、患者は依然として原因疾患に罹患していてもよい。予防利益のために、たとえ本疾患の診断が行われなくても、組成物は、特定の疾患を発症するリスクがある患者、または疾患の生理的な症状のうちの1つまたは複数を報告する患者へ投与され得る。
化合物
本明細書において記載される化合物(その薬学的に許容される塩及び薬学的に許容される溶媒和物を包含する)は、IRE1媒介性シグナリングを直接的または間接的に調節するものである。
一態様において、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物:
Figure 2022511477000004
(式中、
、Y、Y、及びYは各々、N及びCRから独立して選択され;Zは、N及びCRから独立して選択され;Zは、N及びCR7Aから独立して選択され;Zは、N及びCR7Bから独立して選択され;Y、Y、Y、Y、Z、Z、及びZのうちの少なくとも1つは、Nであり、かつ、Y、Y、Y、及びYのうちの2つ以下が、Nであり;
、X、及びXは各々、N及びCRから独立して選択され;
は、ハロゲン、-CN、-OR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいC~Cヘテロアルキルであり;
は、水素、-CN、-OR10、-SR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロシクロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
は、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立してH、ハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)N(R11、-NR10S(=O)、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR10、-OC(=O)OR、-N(R11、-OC(=O)N(R11、-NR10C(=O)R、-NR10C(=O)OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
は、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立してハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)N(R11、-NR10S(=O)、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR10、-OC(=O)OR、-N(R11、-OC(=O)N(R11、-NR10C(=O)R、-NR10C(=O)OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
、R7A、及びR7Bは、独立してH、-CN、ハロゲン、-OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいアリールであり;
各々のRは、独立してH、ハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-N(R11、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立して、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のR10は、独立してH、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のR11は、独立してH、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであるか;
または、2つのR11は、それらが結合されているN原子と一緒になって、置換されていてもよいヘテロ環を形成し;
qは、0、1、2、3または4である)
が提供される。
、Z、及びZが、それぞれCR、CR7A、またはCR7Bから以下に記載されるように選択される、式(Ia)の化合物、またはその薬学的塩もしくは溶媒和物:
Figure 2022511477000005
(式中、
、Y、Y、及びYは各々、NまたはCRから独立して選択され、Y、Y、Y、及びYのうちの1つまたは2つは、Nであり;
、X、及びXは各々、NまたはCRから独立して選択され;
は、ハロゲン、-CN、-OR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいC~Cヘテロアルキルであり;
は、水素、-CN、-OR10、-SR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロシクロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
は、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立してH、ハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)N(R11、-NR10S(=O)、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR10、-OC(=O)OR、-N(R11、-OC(=O)N(R11、-NR10C(=O)R、-NR10C(=O)OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
は、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立してハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)N(R11、-NR10S(=O)、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR10、-OC(=O)OR、-N(R11、-OC(=O)N(R11、-NR10C(=O)R、-NR10C(=O)OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
、R7A、及びR7Bは、独立してH、-CN、ハロゲン、-OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいアリールであり;
各々のRは、H、ハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-N(R11、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立して、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のR10は、独立してH、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のR11は、独立してH、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであるか;
または、2つのR11は、それらが結合されているN原子と一緒になって、置換されていてもよいヘテロ環を形成し;
qは、0、1、2、3または4である)
は、式(I)の化合物内に含まれる。
、Y、Y、及びYが各々、以下に記載されるCRである、式(Ib)の化合物、またはその薬学的塩もしくは溶媒和物:
Figure 2022511477000006
(式中、
は、NまたはCRから独立して選択され、Zは、NまたはCR7Aから独立して選択され、Zは、NまたはCR7Bから独立して選択され、但し、Z、Z、及びZのうちの少なくとも1つは、Nであり;
、X、及びXは各々、NまたはCRから独立して選択され;
は、ハロゲン、-CN、-OR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいC~Cヘテロアルキルであり;
は、水素、-CN、-OR10、-SR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロシクロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
は、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立してH、ハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)N(R11、-NR10S(=O)、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR10、-OC(=O)OR、-N(R11、-OC(=O)N(R11、-NR10C(=O)R、-NR10C(=O)OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
は、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立してハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)N(R11、-NR10S(=O)、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR10、-OC(=O)OR、-N(R11、-OC(=O)N(R11、-NR10C(=O)R、-NR10C(=O)OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
、R7A、及びR7Bは、独立してH、-CN、ハロゲン、-OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいアリールであり;
各々のRは、H、ハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-N(R11、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立して、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のR10は、独立してH、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のR11は、独立してH、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであるか;
または、2つのR11は、それらが結合されているN原子と一緒になって、置換されていてもよいヘテロ環を形成し;
qは、0、1、2、3または4である)
は、式(I)の化合物内に含まれる。
式(Ic)の化合物、またはその薬学的塩もしくは溶媒和物:
Figure 2022511477000007
(式中、
は、NまたはCRから独立して選択され、Zは、NまたはCR7Aから独立して選択され、Zは、NまたはCR7Bから独立して選択され;
、X、及びXは各々、NまたはCRから独立して選択され;
は、ハロゲン、-CN、-OR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいC~Cヘテロアルキルであり;
は、水素、-CN、-OR10、-SR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロシクロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
は、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立してH、ハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)N(R11、-NR10S(=O)、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR10、-OC(=O)OR、-N(R11、-OC(=O)N(R11、-NR10C(=O)R、-NR10C(=O)OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
は、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立してハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)N(R11、-NR10S(=O)、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR10、-OC(=O)OR、-N(R11、-OC(=O)N(R11、-NR10C(=O)R、-NR10C(=O)OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
、R7A、及びR7Bは、独立してH、-CN、ハロゲン、-OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいアリールであり;
各々のRは、H、ハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-N(R11、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立して、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のR10は、独立してH、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のR11は、独立してH、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであるか;
または、2つのR11は、それらが結合されているN原子と一緒になって、置換されていてもよいヘテロ環を形成し;
qは、0、1、2、3または4である)
は、式(I)の化合物内に含まれる。
式(Id)の化合物、またはその薬学的塩もしくは溶媒和物:
Figure 2022511477000008
(式中、
、Y、Y、及びYは各々、NまたはCRから独立して選択され、かつ、Y、Y、Y、及びYのうちの2つ以下が、Nであり;
、X、及びXは各々、NまたはCRから独立して選択され;
は、ハロゲン、-CN、-OR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいC~Cヘテロアルキルであり;
は、水素、-CN、-OR10、-SR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロシクロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
は、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立してH、ハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)N(R11、-NR10S(=O)、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR10、-OC(=O)OR、-N(R11、-OC(=O)N(R11、-NR10C(=O)R、-NR10C(=O)OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
は、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立してハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)N(R11、-NR10S(=O)、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR10、-OC(=O)OR、-N(R11、-OC(=O)N(R11、-NR10C(=O)R、-NR10C(=O)OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
、R7A、及びR7Bは、独立してH、-CN、ハロゲン、-OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいアリールであり;
各々のRは、H、ハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-N(R11、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のRは、独立して、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のR10は、独立してH、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
各々のR11は、独立してH、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであるか;
または、2つのR11は、それらが結合されているN原子と一緒になって、置換されていてもよいヘテロ環を形成し;
qは、0、1、2、3または4である)
は、式(I)の化合物内に含まれる。
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)において、
Figure 2022511477000009
は、例えば
Figure 2022511477000010
である。かかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、R10、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、もしくは(Id)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)において、
Figure 2022511477000011
は、例えば
Figure 2022511477000012
である。かかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、R10、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、もしくは(Id)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、
Figure 2022511477000013
は、
Figure 2022511477000014
である。かかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、R10、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、もしくは(Id)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、
Figure 2022511477000015
は、
Figure 2022511477000016
である。かかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、R10、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、もしくは(Id)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、
Figure 2022511477000017
は、
Figure 2022511477000018
である。かかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、R10、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、もしくは(Id)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、各々のRは、独立してH、ハロゲン、-CN、-OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいC~Cヘテロアルキルである。いくつかの実施形態において、各々のRは、独立してH、ハロゲン、-CN、または置換されていてもよいC~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、Rは各々、独立してH、フッ素または塩素または-CNまたは非置換C~Cアルキルである。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、R10、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、もしくは(Id)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
本明細書において記載されるさらなる化合物は、式(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)の構造において記載されるような、Xが窒素であり、X及びXがCHである化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物:
Figure 2022511477000019
(式中、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、R10、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、それぞれ式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)について上で定義される通りである)
を包含する。
いくつかの実施形態において、Rは、-CN、-OR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、または置換されていてもよい-O-C~Cシクロアルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいC~Cアルキルまたは置換されていてもよい-O-C~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、非置換C~Cアルキルまたは非置換-O-C~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、メチルまたはメトキシである。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、R10、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、R10は、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいC~Cシクロアルキルである。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、Rは、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいC~Cシクロアルキルである。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R10、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、Rは、ハロゲン、-CN、-OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、または置換されていてもよいC~Cフルオロアルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、ハロゲンまたは置換されていてもよいC~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、塩素、フッ素、または非置換C~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、塩素である。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、R10、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、各々のRは、独立してH、ハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-N(R11、置換されていてもよいC~Cアルキル、または置換されていてもよいC~Cフルオロアルキルである。いくつかの実施形態において、各々のRは、独立してH、ハロゲン、-CN、または置換されていてもよいC~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、各々のRは、独立してH、フッ素、塩素、-CN、または非置換C~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、各々のRは、Hである。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R10、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、各々のRは、独立してハロゲン、-OR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、または置換されていてもよいC~Cフルオロアルキルである。いくつかの実施形態において、各々のRは、独立してハロゲン、-OH、または置換されていてもよいC~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、各々のRは、独立してフッ素、-OH、または非置換C~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、非存在である。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、R10、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、qは、0、1、2、または3である。いくつかの実施形態において、qは、0、1、または2である。いくつかの実施形態において、qは、0または1である。いくつかの実施形態において、qは、0である。いくつかの実施形態において、qは、1である。いくつかの実施形態において、qは、2である。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、R10、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、及びZは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、Rは、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、または置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、Hまたは置換されていてもよいC~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、Hまたは非置換C~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、Hまたはメチルもしくはエチルである。いくつかの実施形態において、Rは、Hまたはメチルである。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、R10、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、Rは、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、または置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、Hまたは置換されていてもよいC~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、Hまたは非置換C~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、Hまたはメチルもしくはエチルである。いくつかの実施形態において、Rは、Hまたはメチルである。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、R10、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、Rは、H、ハロゲン、-CN、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、または置換されていてもよいC~Cフルオロアルキルである。いくつかの実施形態において、R7Aは、H、ハロゲン、-CN、置換されていてもよいC~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、R7Aは、H、フッ素、塩素、-CN、または非置換C~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、R7Aは、Hである。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、R10、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、R7Aは、H、ハロゲン、-CN、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、または置換されていてもよいC~Cフルオロアルキルである。いくつかの実施形態において、R7Aは、H、ハロゲン、-CN、置換されていてもよいC~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、R7Aは、H、フッ素、塩素、-CN、または非置換C~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、R7Aは、Hである。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R7B、R、R、R10、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、R7Bは、H、ハロゲン、-CN、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、または置換されていてもよいC~Cフルオロアルキルである。いくつかの実施形態において、R7Bは、H、ハロゲン、-CN、置換されていてもよいC~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、R7Bは、H、フッ素、塩素、-CN、または非置換C~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、R7Bは、非置換C~Cアルキルである。いくつかの実施形態において、R7Bは、エチルである。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R7A、R、R、R10、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、各々のRは、独立して、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、または置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキルである。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R10、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、各々のR10は、独立して水素、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、または置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキルである。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、任意選択の置換基は、D、ハロゲン、-CN、-NH、-NH(CH)、-N(CH、-OH、-COH、-CO(C~Cアルキル)、-CHNH、-C(=O)NH、-C(=O)NH(C~Cアルキル)、-C(=O)N(C~Cアルキル)、-S(=O)NH、-S(=O)NH(C~Cアルキル)、-S(=O)N(C~Cアルキル)、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、C~Cフルオロアルキル、C~Cヘテロアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cフルオロアルコキシ、-SC~Cアルキル、-S(=O)C~Cアルキル、及び-S(=O)~Cアルキルから独立して選択される。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、R10、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、任意選択の置換基は、D、ハロゲン、-CN、-NH、-OH、-NH(CH)、-N(CH、-CH、-CHCH、-CHNH、-CF、-OCH、及び-OCFから独立して選択される。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、R10、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
いくつかの実施形態において、任意選択の置換基は、無い。すべてのかかる実施形態において、R、R、R、R、R、R、R、R7A、R7B、R、R、R10、X、X、X、Y、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びqは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)について上で定義される通りであるか、またはその任意の組み合わせでのそれらの置換基について本明細書において記載される実施形態のうちの任意のものにおいて定義される通りである。
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物のいくつかのかかる態様において;
は、塩素、フッ素、または非置換C~Cアルキルであり;
は、非置換C~Cアルキルまたは非置換-O-C~Cアルキルであり;
は、水素または非置換C~Cアルキルであり;
各々のRは、水素、フッ素、塩素、-CN、及び非置換C~Cアルキルから独立して選択され;
は、水素または非置換C~Cアルキルであり、
各々のRは、フッ素、-OH、及び非置換C~Cアルキルから独立して選択され、qは、0、1、または2であり;
は、NまたはCRであり、Rは、水素、フッ素、塩素、-CN、または非置換C~Cアルキルであり;
は、NまたはCR7Aであり、R7Aは、水素、フッ素、塩素、-CN、または非置換C~Cアルキルであり;
は、NまたはCR7Bであり、R7Bは、水素、フッ素、塩素、-CN、または非置換C~Cアルキルであり;
は、NまたはCRであり;
は、NまたはCRであり;
は、NまたはCRであり;
は、NまたはCRであり;
各々のRは、水素、フッ素、塩素、-CN、または非置換C~Cアルキルから独立して選択され;
は、NまたはCRであり;
は、NまたはCRであり;
は、NまたはCRであり;但し、Y、Y、Y、Y、Z、Z、及びZのうちの少なくとも1つは、Nであり、かつ、Y、Y、Y、及びYのうちの2つ以下が、Nである。いくつかのかかる態様において、X、X、及びXのうちの少なくとも1つは、Nである。他の態様において、X、X、及びXは、CRである。
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物のいくつかのかかる態様において;
は、塩素であり;
は、非置換C~Cアルキルまたは非置換-O-C~Cアルキルであり;
は、水素または非置換C~Cアルキルであり;
は、水素であり;
は、水素または非置換C~Cアルキルであり、
qが0であるため、Rは非存在であり;
は、NまたはCRであり、Rは、Hであり;
は、NまたはCR7Aであり、R7Aは、Hであり;
は、NまたはCR7Bであり、R7Bは、非置換C~Cアルキルであり;
は、NまたはCRであり;
は、NまたはCRであり;
は、NまたはCRであり;
は、NまたはCRであり;
は、水素であり;
は、NまたはCRであり;
は、NまたはCRであり;
は、NまたはCRであり;但し、Y、Y、Y、Y、Z、Z、及びZのうちの少なくとも1つは、Nであり、かつ、Y、Y、Y、及びYのうちの2つ以下が、Nである。いくつかのかかる態様において、X、X、及びXのうちの少なくとも1つは、Nである。他の態様において、X、X、及びXは、CRである。
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(I’)、(Ia’)、(Ib’)、(Ic’)、もしくは(Id’)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物のいくつかのかかる態様において;
は、塩素であり;
は、メチルまたはメトキシであり;
は、水素またはメチルであり;
は、水素であり;
は、水素またはメチルであり;
qが0であるため、Rは非存在であり;
は、NまたはCRであり、Rは、Hであり;
は、NまたはCR7Aであり、R7Aは、Hであり;
は、NまたはCR7Bであり、R7Bは、エチルであり;
は、NまたはCRであり;
は、NまたはCRであり;
は、NまたはCRであり;
は、NまたはCRであり;
は、水素であり;
は、NまたはCRであり;
は、NまたはCRであり;
は、NまたはCRであり;但し、Y、Y、Y、Y、Z、Z、及びZのうちの少なくとも1つは、Nであり、かつ、Y、Y、Y、及びYのうちの2つ以下が、Nである。いくつかのかかる態様において、X、X、及びXのうちの少なくとも1つは、Nである。他の態様において、X、X、及びXは、CRである。
特定の実施形態において、本明細書において記載される化合物は、トランス立体配置である。式(I)についての トランス立体配置は、以下に示す通り:
Figure 2022511477000020
である。
いくつかの実施形態において、本明細書において記載される化合物は、表1からの化合物のうちの任意の1つから選択される。
Figure 2022511477000021
一態様において、表1中で記載される化合物のその薬学的に許容される塩または溶媒和物が、本明細書において提供される。様々な可変基について上または下で記載される基の任意の組み合わせが、本明細書において企図される。本明細書の全体を通して、基及びその置換基は、安定的な部分及び化合物を提供するように、当業者によって選ばれる。
本明細書において開示される化合物のさらなる形態
異性体
さらにいくつかの実施形態において、本明細書において記載される化合物は、幾何異性体として存在する。いくつかの実施形態において、本明細書において記載される化合物は、1つまたは複数の二重結合を保持する。本明細書において提示される化合物には、すべてのシス異性体、トランス異性体、シン異性体、アンチ異性体、エントゲーゲン(E)異性体、及びツザメン(Z)異性体、そして対応するそれらの混合物が含まれる。いくつかの状況において、化合物は、互変異性体として存在する。本明細書において記載される化合物には、本明細書において記載される式内のすべての互変異性体が含まれる。いくつかの状況において、本明細書において記載される化合物は1つまたは複数のキラル中心を保持し、各々の中心はR配置またはS配置で存在する。本明細書において記載される化合物には、すべてのジアステレオマー形態、エナンチオマー形態、及びエピマー形態、そして対応するそれらの混合物が含まれる。本明細書において提供される化合物及び方法の追加の実施形態において、単一の分取ステップ、組み合わせ、または相互変換からもたらされるエナンチオマー及び/またはジアステレオマーの混合物は、本明細書において記載される適用に有用である。いくつかの実施形態において、本明細書において記載される化合物は、ラセミ混合物のキラルクロマトグラフ分離によって光学的に純粋なエナンチオマーとして調製される。いくつかの実施形態において、本明細書において記載される化合物は、化合物のラセミ混合物を光学活性分割剤と反応させて、ペアのジアステレオアイソマー化合物を形成し、ジアステレオマーを分離し、光学的に純粋なエナンチオマーを回収することによって、それらの個別の立体異性体として調製される。いくつかの実施形態において、分離できる複合体が好ましい(例えば結晶性ジアステレオマー塩)。いくつかの実施形態において、ジアステレオマーは別の物理的特性(例えば融点、沸点、溶解性、反応性など)を有し、これらの相違の利用によって分離される。いくつかの実施形態において、ジアステレオマーは、キラルクロマトグラフィーによって、または、好ましくは、溶解性における差異に基づく分離/分割技法によって、分離される。いくつかの実施形態において、次いで光学的に純粋なエナンチオマーは、ラセミ化をもたらさない任意の実践的手段によって分割剤と一緒に回収される。
標識化合物
いくつかの実施形態において、本明細書において記載される化合物は、それらの同位体標識形態で存在する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される方法は、かかる同位体標識化合物を投与することによって疾患を治療する方法を包含する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される方法は、医薬組成物としてかかる同位体標識化合物を投与することによって疾患を治療する方法を包含する。したがっていくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、1つまたは複数の原子が、通常天然で見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられるということを除けば、本明細書において列挙されたものに同一である、同位体標識化合物を包含する。本明細書において記載される化合物の中へ取り込まれる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、及び塩化物の同位体(それぞれH、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、及び36Cl等)を包含する。前述の同位体及び/または他の原子の他の同位体を含有する、本明細書において記載される化合物、及びその薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物、または誘導体は、本発明の範囲内である。ある特定の同位体標識化合物(例えばH及び14C等の放射性同位体が取り込まれるもの)は、薬物及び/または基質の組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム(すなわちH)同位体及び炭素14(すなわち14C)同位体は、調製及び検出の容易性のために特に好ましい。さらに、重同位元素(重水素、すなわちH等)による置換は、より高い代謝安定性からもたらされる特定の治療利点(例えばインビボの半減期の増加または投薬量要求性の低減)を生ずる。いくつかの実施形態において、同位体標識化合物、その薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、溶媒和物、水和物、または誘導体は、任意の好適な方法によって調製される。
いくつかの実施形態において、本明細書において記載される化合物は、他の手段(発色団もしくは蛍光部分の使用、生物発光標識または化学発光標識が挙げられるがこれらに限定されない)によって標識される。
薬学的に許容される塩
いくつかの実施形態において、本明細書において記載される化合物は、それらの薬学的に許容される塩として存在する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される方法は、かかる薬学的に許容される塩を投与することによって疾患を治療する方法を包含する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される方法は、医薬組成物としてかかる薬学的に許容される塩を投与することによって疾患を治療する方法を包含する。
いくつかの実施形態において、本明細書において記載される化合物は酸性基または塩基性基を保持し、したがって多数の無機塩基もしくは有機塩基及び無機酸及び有機酸のうちの任意のものとも反応させて、薬学的に許容される塩を形成する。いくつかの実施形態において、これらの塩は、本明細書において記載される化合物の最終的な単離及び精製の間にインサイチューで、またはその遊離形態における精製化合物を好適な酸もしくは塩基と別々に反応させてそれにより形成された塩を単離することによって、調製される。
溶媒和物
いくつかの実施形態において、本明細書において記載される化合物は、溶媒和物として存在する。いくつかの実施形態において、かかる溶媒和物を投与することによって疾患を治療する方法がある。かかる溶媒和物を医薬組成物として投与することによって疾患を治療する方法が、本明細書においてさらに記載される。
溶媒和物は、化学量論的量または非化学量論的量のいずれかで溶媒を含有し、いくつかの実施形態において、薬学的に許容される溶媒(水、エタノール、及び同種のもの等)による結晶化のプロセスの間に形成される。溶媒が水である場合に水和物が形成され、または溶媒がアルコールである場合にアルコラートが形成される。本明細書において記載される化合物の溶媒和物は、本明細書において記載されるプロセスの間に好都合に調製または形成される。単なる例としてではあるが、本明細書において記載される化合物の水和物は、有機溶媒(ジオキサン、テトラヒドロフラン、またはMeOHが挙げられるがこれらに限定されない)を使用する、水性溶媒/有機溶媒混合物からの再結晶によって好都合に調製される。加えて、本明細書において提供される化合物は、非溶媒和形態そして溶媒和形態で存在する。概して、溶媒和形態は、本明細書において提供される化合物及び方法の目的のために、非溶媒和形態と等価であると判断される。
プロドラッグ
いくつかの実施形態において、本明細書において記載される化合物は、プロドラッグの形態で存在する。かかるプロドラッグの投与によって疾患を治療する方法も、本明細書において記載される。かかるプロドラッグを医薬組成物として投与することによって疾患を治療する方法が、本明細書においてさらに記載される。
いくつかの実施形態において、プロドラッグは、アミノ酸残基、または2つ以上(例えば2、3または4)のアミノ酸残基のポリペプチド鎖が、アミド結合またはエステル結合を介して、本明細書において記載される化合物の遊離のアミノ基、ヒドロキシ基、またはカルボン酸基へ、共有結合で繋がれる化合物を包含する。アミノ酸残基としては、20の天然に存在するアミノ酸が挙げられるがこれらに限定されず、4-ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリシン、デモシン(demosine)、イソデモシン(isodemosine)、3-メチルヒスチジン、ノルバリン、β-アラニン、γ-アミノ酪酸、シルトリン(cirtulline)、ホモシステイン、ホモセリン、オルニチン、及びメチオニンスルホンも挙げられる。他の実施形態において、プロドラッグは、核酸残基、または2つ以上(例えば2、3または4)の核酸残基のオリゴヌクレオチドが、本明細書において記載される化合物へ共有結合で繋がれる化合物を包含する。
本明細書において記載される化合物の薬学的に許容されるプロドラッグとしては、エステル、カルボネート、チオ炭酸塩、N-アシル誘導体、N-アシルオキシアルキル誘導体、第三級アミンの第四級誘導体、N-マンニッヒ塩基、シッフ塩基、アミノ酸コンジュゲート、リン酸エステル、金属塩、及びスルホネートエステルも挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態において、遊離のアミノ基、アミド基、ヒドロキシ基、またはカルボン酸基を有する化合物は、プロドラッグへと変換される。例えば、遊離カルボキシル基は、アミドまたはアルキルエステルとして誘導体化される。ある特定の実例において、これらのプロドラッグ部分のすべては、エーテル官能基、アミン官能基、及びカルボキシル酸官能基を包含するがこれらに限定されない基を取り込む。
ヒドロキシプロドラッグは、エステル(限定されないが、アシルオキシアルキル(例えばアシルオキシメチル、アシルオキシエチル)エステル、アルコキシカルボニルオキシアルキルエステル、アルキルエステル、アリールエステル、リン酸エステル、スルホン酸エステル、硫酸エステル、及びジスルフィド含有エステル等);エーテル、アミド、カルバメート、ヘミサクシネート、ジメチルアミノアセテート、及びホスホルイルオキシメチルオキシカルボニルを含み、Advanced Drug Delivery Reviews 1996,19,115中で概説される。
アミン由来プロドラッグは、以下の基及び基の組み合わせ:
Figure 2022511477000022
そして、スルホンアミド及びホスホンアミドを含むがこれらに限定されない。
ある特定の実例において、任意の芳香族環部分上の部位は、様々な代謝反応を受けやすく、したがって芳香族環構造上での適切な置換基の取り込みは、この代謝経路を低減するか、最小限にするか、または消失させる。
IRE1様ファミリーのタンパク質
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、タンパク質のセリン/スレオニン-タンパク質キナーゼ/エンドリボヌクレアーゼイノシトール要求性酵素1(IRE1)ファミリーのタンパク質へ選択的に結合する。ヒトにおいて、IRE1は、ERN1遺伝子によってコードされる。例示的なIRE1ファミリータンパク質としては、アイソフォームIRE1及びIRE1aが挙げられる。他の例示的なIRE1ファミリータンパク質としては、他の生物体におけるIRE1ホモログまたはオルソログが挙げられる。例示的な生物体としては、表2中でリストされるヒト、非ヒト霊長動物、マウス、ラット、ニワトリ、ショウジョウバエ、酵母、及び他のものが挙げられる。いくつかの実施形態において、IRE1タンパク質は、ヒトIRE1aである。
Figure 2022511477000023
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、キナーゼドメイン及び/またはRNaseドメインを含むIRE1ファミリータンパク質へ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、キナーゼドメインは、トランス自己リン酸化キナーゼドメインである。いくつかの実施形態において、IRE1ファミリータンパク質はIRE1aである。IRE1aタンパク質内のドメインの例示的なアレンジを図1中で図示する。IRE1ファミリータンパク質オルソログの例示的なアライメントを図2中で図示する。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、IRE1aのトランス自己リン酸化キナーゼドメイン領域へ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、例えば配列番号:1のアミノ酸残基568~833、またはその同等なアミノ酸残基内のIRE1aのトランス自己リン酸化キナーゼドメイン領域へ選択的に結合する。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、IRE1aのトランス自己リン酸化キナーゼドメイン領域内のATP結合ポケットへ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、IRE1aのトランス自己リン酸化キナーゼドメイン領域内のATP結合ポケット(例えば配列番号:1のアミノ酸残基577~711、577~586、597、599、626、642~643、645、648、688、692~693、695、もしくは711のうちの1つもしくは複数、またはその同等なアミノ酸残基)へ選択的に結合する。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、IRE1aのトランス自己リン酸化キナーゼドメイン領域内の活性化ループへ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、IRE1aのトランス自己リン酸化キナーゼドメイン領域内の活性化ループ(例えば配列番号:1のアミノ酸残基710~736、710~725、もしくは729~736のうちの1つもしくは複数、またはその同等なアミノ酸残基)へ選択的に結合する。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、IRE1aのRNaseドメイン領域へ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、例えば配列番号:1のアミノ酸残基835~963、またはその同等なアミノ酸残基内のIRE1aのRNaseドメイン領域へ選択的に結合する。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、キナーゼドメイン二量体界面アミノ酸残基へ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、キナーゼドメイン二量体界面アミノ酸残基(配列番号:1のアミノ酸残基569~701、569、591、592、594、617、620、627、628、631、674、678、または701のうちの1つまたは複数等)へ選択的に結合する。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は第1のIRE1aへ選択的に結合し、第1のIRE1a及び第2のIRE1aのキナーゼドメイン二量体界面アミノ酸残基の間での二量体化をブロックする。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、第1のIRE1aへ選択的に結合し、配列番号:1のアミノ酸残基569~701、569、591、592、594、617、620、627、628、631、674、678、または701のうちの1つまたは複数で二量体化を阻害する。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、IRE1aのキナーゼ伸長ヌクレアーゼ(KEN)ドメイン二量体界面アミノ酸残基へ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、KENドメイン二量体界面アミノ酸残基(配列番号:1のアミノ酸残基840~925、840、844、851、908、912、または925のうちの1つまたは複数等)へ選択的に結合する。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、ヌクレアーゼ活性部位のアミノ酸残基へ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、ヌクレアーゼ活性部位のアミノ酸残基(配列番号:1のアミノ酸残基847~910、847、850、886、888、889、890、892、902、905、906、または910のうちの1つまたは複数等)へ選択的に結合する。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、IRE1aのRNaseドメイン及びトランス自己リン酸化キナーゼドメイン領域へ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、IRE1aのRNaseドメイン、及びトランス自己リン酸化キナーゼドメイン領域内のATP結合ポケットへ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、IRE1aのRNaseドメイン、及びトランス自己リン酸化キナーゼドメイン領域内の活性化ループへ選択的に結合する。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、RNaseドメイン、トランス自己リン酸化キナーゼドメイン領域、ATP結合ポケット、活性化ループ、またはその任意の組み合わせ中に所在する2つの部位で、IRE1aへ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、2つ以上の部位でIRE1aへ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、RNaseドメイン、トランス自己リン酸化キナーゼドメイン領域、ATP結合ポケット、活性化ループ、またはその任意の組み合わせ中に所在する2つ以上の部位で、IRE1aへ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、RNaseドメイン、トランス自己リン酸化キナーゼドメイン領域、ATP結合ポケット、活性化ループ、またはその任意の組み合わせ中に所在する3つの部位で、IRE1aへ選択的に結合する。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、RNaseドメイン、トランス自己リン酸化キナーゼドメイン領域、ATP結合ポケット、または活性化ループ中に所在する第1の部位でIRE1aへ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、第1の部位は、配列番号:1のアミノ酸残基465~977内の任意のアミノ酸残基のうちの1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、RNaseドメイン、トランス自己リン酸化キナーゼドメイン領域、ATP結合ポケットまたは活性化ループ中に所在する第2の部位でIRE1aへ選択的に結合する。いくつかの例において、第1の部位は、第2の部位と同じドメインまたは領域内に所在する。いくつかの例において、第1の部位は、第2の部位と異なるドメインまたは領域内に所在する。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は第1のIRE1aへ選択的に結合し、それによって、第1のIRE1aの第2のIRE1aへの二量体化をブロックする。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は第1のIRE1aへ選択的に結合し、それによって、第1のIRE1a、または第1のIRE1aが二量体化される第2のIRE1aの自己リン酸化をブロックする。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は第1のIRE1aへ選択的に結合し、それによって、第1のIRE1a、または第1のIRE1aが二量体化される第2のIRE1aの活性化をブロックする。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は第1のIRE1aへ選択的に結合し、それによって、第1のIRE1a、または第1のIRE1aが二量体化される第2のIRE1aのキナーゼ活性をブロックする。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は第1のIRE1aへ選択的に結合し、それによって、第1のIRE1a、または第1のIRE1aが二量体化される第2のIRE1aのRNase活性をブロックする。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、ホモ二量体化立体配座である場合に、IRE1aへ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、オリゴマー化立体配座である場合に、IRE1aへ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、非オリゴマー化または非二量体化立体配座である場合に、IRE1aへ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、ATP結合状態である場合に、IRE1aへ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物は、非ATP結合状態である場合に、IRE1ファミリータンパク質へ選択的に結合する。いくつかの実施形態において、化合物は、その薬学的に許容される塩または溶媒和物である。
IRE1シグナル経路
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物はIRE1ファミリータンパク質へ選択的に結合し、下流のシグナル経路を変更する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物はIRE1ファミリータンパク質へ選択的に結合し、免疫グロブリン重鎖結合タンパク質(BIP)、タンパク質キナーゼR(PKR)様小胞体キナーゼ(PERK)、グルコース調節タンパク質78(Grp78)、真核生物翻訳開始因子2α(eIF2α)、Xボックス結合タンパク質1(XBP1)、活性化転写因子6α(ATF6α)、C/EBP相同タンパク質(CHOP)、増殖停止及びDNA損傷誘導性タンパク質34(GADD34)、腫瘍壊死因子受容体関連因子2(TRAF2)、JUN N末端キナーゼ(JNK)または制御されたIRE1依存性分解(RIDD)、転写的に活性のあるXBP1(XBP1s)、または非スプライスXBP1(XBP1u)のシグナリングを変更する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物はIRE1ファミリータンパク質へ選択的に結合し、下流の細胞プロセスを変更する。いくつかの実施形態において、IRE1ファミリータンパク質は、IRE1、IRE1a、またはERN1である。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物はIRE1ファミリータンパク質へ選択的に結合し、下流のシグナル経路を減少またはブロックする。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物はIRE1ファミリータンパク質へ選択的に結合し、TXNIP、カスパーゼ1、インターロイキン1β、JNK、Bim、チトクロムC、カスパーゼ3、カスパーゼ8、mRNA分解、miRNA分解、アポトーシス誘導性タンパク質、または炎症誘導タンパク質の活性またはシグナリングを減少またはブロックする。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物はIRE1ファミリータンパク質へ選択的に結合し、XBP1 mRNAのレベルを減少させる。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物はIRE1ファミリータンパク質へ選択的に結合し、転写的に活性のあるXBP1(XBP1s)mRNAのレベルを減少させる。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物はIRE1ファミリータンパク質へ選択的に結合し、スプライスされたXBP1 mRNAのレベルを減少させる。いくつかの実施形態において、IRE1ファミリータンパク質は、IRE1、IRE1a、またはERN1である。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物はIRE1ファミリータンパク質へ選択的に結合し、下流のシグナル経路のブロックを増加、活性化、または除去する。いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物はIRE1ファミリータンパク質へ選択的に結合し、Bcl2、Bcl-XL、Mcl-1、Bax、Bak、他の抗アポトーシスタンパク質、またはトランスロコンタンパク質のmRNAの活性またはシグナリングのブロックを増加、活性化、または除去する。いくつかの実施形態において、IRE1ファミリータンパク質は、IRE1、IRE1a、またはERN1である。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物はIRE1ファミリータンパク質へ選択的に結合し、エフェクタータンパク質との結合を破壊する。いくつかの事例において、エフェクタータンパク質は、二量体化またはオリゴマー化状態である場合に、IRE1ファミリータンパク質へ結合する。いくつかの事例において、エフェクタータンパク質は、非二量体化または非オリゴマー化状態である場合に、IRE1ファミリータンパク質へ結合する。いくつかの事例において、エフェクタータンパク質は、免疫グロブリン重鎖結合タンパク質(BIP)、タンパク質キナーゼR(PKR)様小胞体キナーゼ(PERK)、グルコース調節タンパク質78(Grp78)、腫瘍壊死因子受容体関連因子2(TRAF2)、JUN N末端キナーゼ(JNK)、転写的に活性のあるXBP1(XBP1s)、非スプライスXBP1(XBP1u)、制御されたIRE1依存性分解(RIDD)、熱ショックタンパク質90kDaα(HSP 90-α)、または誤って折りたたまれたタンパク質である。いくつかの実施形態において、IRE1ファミリータンパク質は、IRE1、IRE1a、またはERN1である。
いくつかの実施形態において、本明細書において開示される化合物はIRE1ファミリータンパク質へ選択的に結合し、細胞プロセスまたは細胞機能の活性(制御されたIRE1依存性分解(RIDD)、RNA分解、翻訳、自食作用、細胞生存、ERタンパク質の折りたたみ、ERAD、活性酸素種生成、輸送、ER関連タンパク質分解(ERAD)、タンパク質合成、またはアポトーシス等)を変更する。いくつかの実施形態において、細胞プロセスまたは細胞機能の変更または欠如が疾患状態と関連する場合に、本明細書において開示される化合物の選択的結合は、疾患状態の阻害もしくは軽減、または疾患状態と関連する有害な活性の阻害をもたらす。いくつかの実施形態において、IRE1ファミリータンパク質は、IRE1、IRE1a、またはERN1である。
IRE1経路シグナリングの変更と関連する疾患
いくつかの事例において、本明細書において開示される化合物を使用して、それを必要とする対象へ投与した場合にIRE1a経路シグナリングの変更と関連する疾患を治療または寛解する。いくつかの事例において、本明細書において開示される化合物を使用して、それを必要とする対象へ投与した場合にIRE1a経路シグナリングの変更と関連する疾患の影響を治療または寛解する。IRE1aシグナリングの変更と関連する例示的な疾患としては、がんが挙げられる。いくつかの事例において、本明細書において開示される化合物を使用して、それを必要とする対象へ投与した場合にがんを治療または寛解する。例示的ながんとしては、腫瘍、固形がん、及び血液がんが挙げられる。いくつかの事例において、本明細書において開示される化合物を使用して、それを必要とする対象へ投与した場合に細胞増殖性障害を治療または寛解する。いくつかの事例において、細胞増殖性障害は、がんである。いくつかの事例において、固形がんは、卵巣がん、肺がん、乳がん、膀胱がん、またはトリプルネガティブ乳がん(TNBC)である。いくつかの事例において、血液がんは、白血病、リンパ腫、及び多発性骨髄腫である。
IRE1a経路は、様々な病理学的状態(神経変性疾患、炎症、代謝障害、肝機能障害、脳虚血、心虚血症、自己免疫疾患、及びがんが挙げられる)を包含し得る。いくつかの事例において、この経路の調節は、かかる疾患の治療に有用な治療方法を提供する。
いくつかの実例において、本明細書において開示される化合物を使用して、抗腫瘍メカニズムを補強する。いくつかの事例において、抗腫瘍メカニズムは、腫瘍増殖の直接的抑制を含む。いくつかの事例において、抗腫瘍メカニズムは、抗腫瘍免疫の誘導を含む。いくつかの事例において、抗腫瘍メカニズムは、腫瘍増殖の直接的抑制及び抗腫瘍免疫の同時誘導を含む。いくつかの事例において、本明細書において開示される化合物は、卵巣がんに由来する腹水上清へ曝露された骨髄系細胞における脂質蓄積を予防し得る。いくつかの事例において、本明細書において開示される化合物は、腫瘍関連因子によって媒介される骨髄系細胞免疫抑制をブロックし得る。いくつかの事例において、本明細書において開示される化合物は、哺乳動物において、樹状細胞及びT細胞の抗腫瘍活性を促進する治療化合物として用いられ得る。例えば、本明細書において開示される化合物を使用して、マウス及びヒトの卵巣がんを治療し得る。
投薬方法及び治療レジメン
一実施形態において、本明細書において記載される化合物またはその薬学的に許容される塩は、開示される化合物のうちの任意の1つの投与から利益を得る哺乳動物における疾患または病態の治療のための医薬の調製において使用される。かかる治療を必要とする哺乳類において、本明細書において記載される疾患または病態の任意のものを治療する方法は、治療有効量で、本明細書において記載される少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩、活性代謝物、プロドラッグ、もしくは薬学的に許容される溶媒和物を含む医薬組成物を、前記哺乳動物へ投与することを包含する。
ある特定の実施形態において、本明細書において記載される化合物(複数可)を含有する組成物は、予防的及び/または治療的な処置のために投与される。ある特定の治療適用において、組成物は、疾患または病態の症状のうちの少なくとも1つを治癒させるか部分的に停止するのに十分な量で既に疾患または病態を患う患者へ投与される。この使用のために有効な量は、疾患または病態の重症度及び経過、以前の治療法、患者の健康状況、体重及び薬物への応答、ならびに治療する医師の判断に依存する。治療有効量は、用量漸増臨床試験及び/または用量範囲探索臨床試験が挙げられるがこれらに限定されない方法によって任意選択で決定される。
予防適用において、本明細書において記載される化合物を含有する組成物は、特定の疾患、障害、もしくは病態へ感受性があるか、またはそうでなければそれらのリスクがある患者へ投与される。かかる量は、「予防有効量または予防有効用量」と定義される。この使用において、正確な量は、患者の健康状態、体重、及び同種のものにも依存する。患者において使用される場合に、この使用のための有効量は、疾患、障害、または病態の重症度及び経過、以前の治療法、患者の健康状況、及び薬物への応答、ならびに治療する医師の判断に依存するだろう。一態様において、予防処置は、疾患または病態の症状の復帰を予防するために、哺乳動物(治療されている疾患の少なくとも1つ症状を以前に経験し、現在のところ寛解中である)へ、本明細書において記載される化合物または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物を投与することを包含する。
患者の条件が改善しない特定の実施形態において、医師の裁量に際して、化合物の投与は、患者の疾患もしくは病態の症状を寛解するか、またはそうでなければ制御もしくは限定するために、常習的に、すなわち延長された期間で(患者の生活の継続期間を通すことを包含する)投与される。
患者の状態が改善する特定の実施形態において、投与されている薬物の用量は、一時的に低減されるか、またはある特定の時間の長さ(例えば「休薬期間」)で一時的に停止される。具体的な実施形態において、休薬期間の長さは、2日~1年の間(単なる例としてではあるが、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、12日、15日、20日、28日、または28日以上が挙げられる)である。休薬期間の間の用量低減は、単なる例としてではあるが、10%~100%(単なる例としてではあるが、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、及び100%が挙げられる)までである。
一旦患者の病態の改善が起こったならば、必要に応じて維持用量が投与される。後続して、具体的な実施形態において、投薬量もしくは投与頻度または両方は、症状に応じて、疾患、障害、または病態の改善が保持されるレベルへ低減される。ある特定の実施形態において、しかしながら、患者は、疾患症状の再発に際して長期間の間欠治療を要求する。
かかる量に対応する所与の薬剤の量は、特定の化合物、疾患及びその重症度、治療を必要とする対象または宿主の同一性(例えば体重、性別)等の因子に依存して変動するが、それにもかかわらず、その症例を取り巻く特定の状況(例えば投与されている具体的な薬剤、投与経路、治療されている病態、及び治療されている対象または宿主が挙げられる)に従って決定される。
概して、しかしながら、成体ヒト治療のために用いられる用量は、典型的には、1日あたり0.01mg~5000mgの範囲中である。一態様において、成体ヒト治療のために用いられる用量は、1日あたり約1mg~約1000mgである。一実施形態において、所望される用量は、好都合には、単回用量で、または同時にもしくは適切なインターバルで投与される分割用量で(例えば1日あたり2、3、4以上のサブ用量として)、提供される。
一実施形態において、本明細書において記載される化合物または薬学的に許容されるその塩に適切な1日の投薬量は、体重あたり約0.01mg/kg~約50mg/kgである。いくつかの実施形態において、1日の投薬量または投薬形態における活性物質の量は、個別の治療レジームに関する多数の変数に基づいて、本明細書において表示される範囲よりも低いかまたは高い。様々な実施形態において、1日の投薬量及び単位投薬量は、多数の変数(使用される化合物の活性、治療される疾患または病態、投与モード、個別の対象の要求、治療されている疾患または病態の重症度、及び実施者の判断が挙げられるがこれらに限定されない)に依存して変更される。
かかる治療法レジメンの毒性及び治療有効性は、細胞培養または実験動物における標準的な薬学的手順によって決定され、LD50及びED50の決定が挙げられるがこれらに限定されない。毒性と治療効果との間の用量比は治療指数であり、LD50とED50の間の比として表現される。ある特定の実施形態において、細胞培養アッセイ及び動物研究から得られたデータは、哺乳動物(ヒトを包含する)における使用のための治療有効性のある1日の投薬量範囲及び/または治療有効性のある単位投薬量の処方において使用される。いくつかの実施形態において、本明細書において記載される化合物の1日の投薬量は、最少の毒性のED50を含む血中循環濃度の範囲内に収まる。ある特定の実施形態において、1日の投薬量範囲及び/または単位投薬量は、用いられる投薬形態及び利用される投与経路に依存してこの範囲内で変動する。
前述の態様のうちの任意のものは、有効量の本明細書において記載される化合物または薬学的に許容されるその塩が:(a)哺乳動物へ全身的に投与される;及び/または(b)哺乳動物へ経口で投与される;及び/または(c)哺乳動物へ静脈内で投与される;及び/または(d)哺乳動物へ注射によって投与される;及び/または(e)哺乳動物へ局所的に投与される;及び/または(f)哺乳動物へ非全身的にもしくは局所的に投与される、実施形態である。
前述の態様のうちの任意のものは、有効量の化合物の単一の投与を含むさらなる実施形態であり、(i)化合物が1日1回投与されるか;または(ii)化合物が1日の期間にわたって複数回(例えば1日の2、3、4回以上)哺乳動物へ投与される、さらなる実施形態を包含する。
前述の態様のうちの任意のものは、有効量の化合物の複数の投与を含むさらなる実施形態であり、(i)化合物が単回用量でのように継続的にまたは断続的に投与される;(ii)複数の投与の間の時間が6時間毎である;(iii)化合物が8時間毎に哺乳動物へ投与される;(iv)化合物が12時間毎に哺乳動物へ投与される;(v)化合物が24時間毎に哺乳動物へ投与される、さらなる実施形態を包含する。さらなる実施形態または代替の実施形態において、方法は休薬期間を含み、化合物の投与は一時的に停止されるか、または投与されている化合物の用量は一時的に低減され;休薬期間の終了で、化合物の投薬は再開される。一実施形態において、休薬期間の長さは2日~1年で変動する。
ある特定の実例において、本明細書において記載される少なくとも1つの化合物または薬学的に許容されるその塩を、1つまたは複数の他の治療剤と組み合わせて、投与することは適切である。一実施形態において、本明細書において記載される化合物のうちの1つの治療有効性はアジュバントの投与によって促進される(すなわち、アジュバントそれ自体は最少の治療利益を有するが、別の治療剤と組み合わせて、患者への全体的な治療利益は促進される)。またはいくつかの実施形態において、患者が経験する利益は、本明細書において記載される化合物のうちの1つを、治療利益を同様に有する別の薬剤(それは治療レジメンも包含する)と共に投与することによって増加される。
軽減が求められる病態(複数可)を治療、予防、または寛解する投薬レジメンは、多様な因子(例えば対象が罹患する疾患、障害、または病態;対象の年齢、重量、性別、食餌、及び医学的条件)に従って修飾されることが理解される。したがって、いくつかの事例において、実際に用いられる投薬レジメンは変動し、いくつかの実施形態において、本明細書において記載される投薬レジメンから逸脱する。
本明細書において記載される併用療法のために、共投与される化合物の投薬量は、用いられる共薬物のタイプ、用いられる具体的な薬物、治療されている疾患または病態などに依存して変動する。追加の実施形態において、1つまたは複数の他の治療剤と共投与される場合に、本明細書において提供される化合物は、1つまたは複数の他の治療剤と同時または逐次のいずれかで投与される。
併用療法において、複数の治療剤(そのうちの1つは本明細書において記載される化合物のうちの1つである)は、任意の順序で、または場合によっては同時に投与される。投与が同時であるならば、複数の治療剤は、単なる例としてではあるが、単一の一体化形態または複数の形態で(例えば単一のピルまたは2つの分離したピルとして)提供される。
本明細書において記載される化合物、または薬学的に許容されるその塩、そして併用療法は、疾患または病態の出現の前、その間、またはその後に投与され、化合物を含有する組成物を投与するタイミングは変動する。したがって一実施形態において、本明細書に記載される化合物は予防薬として使用され、疾患または病態の出現を予防するために病態または疾患を発症する傾向の有る対象へ継続的に投与される。別の実施形態において、化合物及び組成物は、症状の開始の間にまたはその後に可能な限り早く対象へ投与される。具体的な実施形態において、本明細書において記載される化合物は、疾患または病態の発症が検出または疑われた後に実行可能なかぎり早く、及び疾患の治療のために必要な時間の長さで投与される。いくつかの実施形態において、治療のために要求される長さは変動し、治療の長さは各々の対象の具体的な必要性に適するように調整される。例えば具体的な実施形態において、本明細書において記載される化合物、または当該化合物を含有する製剤は、少なくとも2週間、好ましくは約1か月~約5年間投与される。
実施例1:5-ブロモ-3-エチル-2-フルオロベンズアルデヒド(1A-4)の合成
Figure 2022511477000024
ステップ1:1-(5-ブロモ-2-フルオロフェニル)エタン-1-オール(1A-2)
THF(500.0mL)中の5-ブロモ-2-フルオロ-ベンズアルデヒド(55.0g、270.9mmol)の溶液を、0℃へ冷却した。次いでMeMgBr(3M、94.8mL)を添加した。混合物を0℃で0.5時間撹拌し、NHCl(500mL)によりクエンチし、酢酸エチル(500mL×3)により抽出した。合わせた有機層をブライン(500mL×3)により洗浄し、NaSOの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO)によって精製して、化合物1A-2(46.0g、粗製物)を得た。
ステップ2:4-ブロモ-2-エチル-1-フルオロベンゼン(1A-3)
DCM(500.0mL)中の化合物1A-2(46.0g、210.0mmol)及びトリエチルシラン(48.8g、420.0mmol、66.9mL)の溶液へ、BF3・EtO(59.6g、420.0mmol、51.8mL)を、0℃で添加した。混合物を25℃で2時間撹拌し、濃縮し、飽和NaHCO(200mL)の添加によって0℃でクエンチし、酢酸エチル(200mL×3)により抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL×3)により洗浄し、NaSOの上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO)によって精製して、化合物1A-3(24.0g、粗製物)を得た。
Figure 2022511477000025
ステップ3:5-ブロモ-3-エチル-2-フルオロベンズアルデヒド(1A-4)
THF(500mL)中の化合物1A-3(24.0g、82.7mmol)の溶液へ、LDA(2M、49.6mL)を、-78℃で添加した。混合物を-78℃で1時間撹拌した。次いでジメチルホルムアミド(7.8g、107.5mmol、8.3mL)を添加し、-78℃で1時間撹拌した。反応混合物をNHCl(100mL)の添加によってクエンチし、生じた混合物を酢酸エチル(200mL×3)により抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL×3)により洗浄し、NaSOの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO)によって精製して、化合物1A-4(13.0g、粗製物)を得た。
Figure 2022511477000026
実施例2:8-エチル-2-フルオロ-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)キナゾリン(2A-3)の合成
Figure 2022511477000027
ステップ1:6-ブロモ-8-エチルキナゾリン-2-アミン(2A-1)
DMA(60.0mL)中のグアニジン(1.7g、13.8mmol、HCO)及びKCO(5.7g、41.4mmol)の溶液へ、DMA(9.0ml)中の5-ブロモ-3-エチル-2-フルオロベンズアルデヒド(3.0g、13.8mmol)を、滴加した。混合物を160℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO)によって精製して、6-ブロモ-8-エチルキナゾリン-2-アミン(1.4g、24.7%の収率)を得た。M+H = 257.8 (LCMS).
ステップ2:6-ブロモ-8-エチル-2-フルオロキナゾリン(2A-2)
ピリジン(100.0mL)中の6-ブロモ-8-エチルキナゾリン-2-アミン(10g、39.6mmol)の溶液へ、フッ化水素ピリジン(220.0g、2.2mol、200.0mL)を、-40℃で添加した。混合物を-40℃で15分間撹拌した。次いで亜硝酸tert-ブチル(8.2g、79.3mmol、9.4mL)を添加した。混合物を20℃で12時間撹拌した。混合物を氷水の中へ注ぎ、飽和NaHCOによりpH=7へ調整し、酢酸エチル(500.0mL×3)により抽出した。合わせた有機層をブライン(200.0mL×3)により洗浄し、NaSOの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO)によって精製して、6-ブロモ-8-エチル-2-フルオロキナゾリン(11.4g、55.4%の収率)を得た。
Figure 2022511477000028
ステップ3:8-エチル-2-フルオロ-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)キナゾリン(2A-3)
ジオキサン(100.0mL)中の6-ブロモ-8-エチル-2-フルオロキナゾリン(6.0g、23.5mmol)及びKOAc(3.5g、35.3mmol)の溶液へ、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(7.2g、28.2mmol)及びPd(dppf)Cl(1.7g、2.3mmol)を添加した。混合物をN下で90°で12時間撹拌した。混合物を濃縮して、残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO)によって精製して、8-エチル-2-フルオロ-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)キナゾリン(7.1g、99.9%の収率)を得た。
実施例3:4-クロロ-N-(5-(2-(((1r,4r)-4-(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)アミノ)-8-エチルキナゾリン-6-イル)-6-メチルピリジン-2-イル)ピリジン-3-スルホンアミド(1)の合成
Figure 2022511477000029
ステップ1:5-(8-エチル-2-フルオロキナゾリン-6-イル)-6-メチルピリジン-2-アミン(1-2)
ジオキサン(20.0mL)、HO(2.0mL)中の化合物2A-3(1g、3.3mmol)、5-ブロモ-6-メチル-ピリジン-2-アミン(742mg、3.9mmol)、KCO(1.3g、9.9mmol)、Pd(dppf)Cl(242mg、330.9umol)の混合物を脱気し、Nにより3回パージし、次いで混合物をN雰囲気下で90℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、化合物1-2(0.9g、2.5mmol)を黄色固体として得た。M+H = 282.9.
ステップ2:(1r,4r)-Nl-(6-(6-アミノ-2-メチルピリジン-3-イル)-8-エチルキナゾリン-2-イル)-N4,N4-ジメチルシクロヘキサン-1,4-ジアミン(1-3)
n-BuOH(10.0mL)中の化合物1-2(0.9g、3.1mmol)の溶液へ、DIEA(2.0g、15.9mmol、2.7mL)及び化合物3A(907mg、6.3mmol、HCl)を添加した。混合物を100℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を分取HPLC(FA条件)によって精製して、化合物1-3(774mg、53.9%の収率、ギ酸塩(FA))を黄色固体として得た。
Figure 2022511477000030
残留物を分取HPLC(塩基性条件)によって精製して、化合物1-3(250mg、602.2umol、67.8%の収率)を黄色固体として得た。M+H = 405.5 (LCMS).
ステップ3:4-クロロ-N-(5-(2-(((1r,4r)-4-(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)アミノ)-8-エチルキナゾリン-6-イル)-6-メチルピリジン-2-イル)ピリジン-3-スルホンアミド(1)
THF(46.0mL)中の化合物1-3(230mg、568.5umol)の溶液へ、NaHMDS(1M、2.3mL)を、0℃で添加した。混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで4-クロロピリジン-3-スルホニルクロリド(361mg、1.7mmol)を添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物を飽和NHCl(10.0mL)の添加によってクエンチし、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を分取HPLC(FA条件)によって精製して、化合物1(35.6mg、9.7%の収率、FA)を黄色固体として得た。
Figure 2022511477000031
実施例4:2-クロロ-N-(6-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(5A-2)の合成
Figure 2022511477000032
ステップ1:N-(5-ブロモ-6-メチルピリジン-2-イル)-2-クロロベンゼンスルホンアミド(5A-1)
ピリジン(100.0mL)中の5-ブロモ-6-メチル-ピリジン-2-アミン(5.0g、26.7mmol)の溶液へ、2-クロロベンゼンスルホニルクロリド(6.7g、32.0mmol、4.3mL)を添加した。混合物を45℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、化合物5A-1(9.4g、82.9%の収率)を淡黄色固体として得た。
Figure 2022511477000033
ステップ2:2-クロロ-N-(6-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(5A-2)
化合物5A-1(3g、8.3mmol)の混合物、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(4.2g、16.5mmol)、KOAc(2.4g、24.8mmol)、Pd(dppf)Cl2・CHCl(677mg、829.5umol)を、ジオキサン(60.0mL)中で脱気し、Nにより3回パージし、次いで混合物をN雰囲気下で110℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO)によって精製して、化合物5A-2(1g、21.5%の収率)を淡黄色油として得た。M+H = 409.2 (LCMS).
実施例5:2-クロロ-N-(5-(2-(((1r,4r)-4-(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)アミノ)-8-エチルピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-6-メチルピリジン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(2)の合成
Figure 2022511477000034
ステップ1:2-クロロ-4-エチル-5-ニトロピリジン(2-2)
トルエン(100.0mL)及びHO(40.0mL)中の化合物2-1(10.0g、51.8mmol)及びNaCO(6.5g、62.1mmol)の溶液へ、エチルボロン酸(4.2g、57.0mmol)及びPd(dppf)Cl(1.9g、2.5mmol)を添加した。混合物をN下で90℃で12時間撹拌した。混合物を濃縮して、残留物を得た。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、化合物2-2(6.8g、70.3%の収率)を無色油として得た。
Figure 2022511477000035
ステップ2:6-クロロ-4-エチルピリジン-3-アミン(2-3)
EtOH(60.0mL)及びHO(12.0mL)中の化合物2-2(5.7g、30.5mmol)の溶液へ、Fe(5.1g、91.6mmol)及びNHCl(8.1g、152.7mmol)を添加した。混合物を80℃で12時間撹拌した。反応混合物を珪藻土によって濾過して溶解しない物質を除去し、メタノール(50.0mL×3)によって洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。残留物を水(100.0mL)により希釈し、酢酸エチル(50.0mL×3)により抽出した。合わせた有機層を、飽和塩化ナトリウム(50.0mL×2)により洗浄し、無水硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、化合物2-3(3.6g、23.1mmol、75.6%の収率)を黄色油として得た。
ステップ3:6-クロロ-4-エチル-2-ヨードピリジン-3-アミン(2-4)
DMF(35.0mL)中の化合物2-3(3.6g、23.1mmol)の溶液へ、NIS(5.2g、23.1mmol)を添加した。混合物を25℃で6時間撹拌した。反応混合物を水(150.0mL)により希釈し、酢酸エチル(100.0mL×3)により抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、化合物2-4(3.0g、10.6mmol、45.8%の収率)を茶色固体として得た。
ステップ4:3-アミノ-6-クロロ-4-エチルピコリンアルデヒド(2-5)
DMF(150.0mL)中の化合物2-4(3.5g、12.5mmol)の溶液へ、EtSiH(2.9g、25.1mmol、4.0mL)、TEA(3.8g、37.7mmol、5.2mL)、及びPd(dppf)Cl(919mg、1.2mmol)を、N下で添加した。懸濁物を真空下で脱気し、COにより数回パージした。混合物をCO(50psi)下で50℃で12時間撹拌した。反応混合物を水(100.0mL)により希釈し、酢酸エチル(50.0mL×3)により抽出した。合わせた有機層を、飽和塩化ナトリウム(50.0mL×2)により洗浄し、無水硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO)によって精製して、化合物2-5(1.5g、64.6%の収率)を黄色固体として得た。
Figure 2022511477000036
ステップ5:6-クロロ-8-エチルピリド[3,2-d]ピリミジン-2-アミン(2-6)
DMA(2.5mL)中のグアニジン(262mg、2.1mmol、HCO)及びKCO(449mg、3.2mmol)の溶液へ、DMA(2.5mL)中の化合物2-5(200mg、1.0mmol)を滴加した。混合物を160℃で1時間撹拌した。反応混合物を水(10.0mL)により希釈し、酢酸エチル(10.0mL×3)により抽出した。合わせた有機層を、飽和塩化ナトリウム(10.0mL×2)により洗浄し、無水硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で2.0mLまで濃縮した。混合物を濾過し、フィルターケーキを酢酸エチル(1.0mL)により洗浄して、化合物2-6(84mg、粗製物)を黄色固体として得た。
Figure 2022511477000037
ステップ6:6-クロロ-8-エチル-2-フルオロピリド[3,2-d]ピリミジン(2-7)
ピリジン(2mL)中の化合物2-6(84mg、402.5umol)の溶液へ、フッ化水素ピリジン(2.4g、16.9mmol、2.1mL、70%の純度)を、-40℃で添加した。混合物を-40℃で15分間撹拌した。次いで亜硝酸tert-ブチル(83mg、805.1umol、95.7uL)を添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO(50.0mL)の添加によってクエンチし、EtOAc(30.0mL×3)により抽出した。合わせた有機層をブライン(30.0mL×3)により洗浄し、NaSOの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO)によって精製して、化合物2-7(47mg、49.6%の収率)を黄色固体として得た。
Figure 2022511477000038
ステップ7:2-クロロ-N-(5-(8-エチル-2-フルオロピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-6-メチルピリジン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(2-8)
THF(2.0mL)中の化合物2-7(47mg、222.0umol)、化合物5A-2(実施例5)(90mg、222.0umol)、KPO(0.5M、888.3uL)、及び[2-(2-アミノフェニル)フェニル]-クロロ-パラジウム;ビス(1-アダマンチル)-ブチル-ホスファン(14mg、22.2umol)の混合物を脱気し、Nにより3回パージし、次いで混合物をN雰囲気下で80℃で12時間撹拌した。反応物を濃縮して残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO)によって精製して、化合物2-8(167mg、粗製物)を黄色油として得た。M+H= 458.0 (LCMS).
ステップ8:2-クロロ-N-(5-(2-(((1r,4r)-4-(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)アミノ)-8-エチルピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-6-メチルピリジン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド(2)
n-BuOH(4.0mL)中の化合物2-8(167mg、364.7umol)の溶液へ、化合物3A(103mg、729.4umol、HCl)及びDIEA(235mg、1.8mmol、317.6uL)を添加した。混合物を100℃で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を分取HPLC(FA条件)によって精製して、化合物2(12.7mg、5.0%の収率、FA)を淡黄色固体として得た。
Figure 2022511477000039
例示的な化合物を、本明細書において記載される手順に従って合成した。本明細書において記載される具体的な合成スキームを有していない化合物について、本明細書において提示されるガイダンス及び当該技術分野の技能を装備した当業者によって、かかる化合物をルーチンに合成することができる。
II.生物学的評価
実施例1:インビトロFRETアッセイ
インビトロでFRETアッセイを、選択した化合物がIRE1を阻害する能力を評価するために遂行し、その結果を表3中で要約する。インビトロFRETアッセイを遂行するために、1×完全なアッセイバッファー(CAB;1MのDTT、50mMのクエン酸ナトリウム、pH7.15、1mMの酢酸マグネシウム、0.02%のツイーン20)を使用して、SignalChem IRE1aタンパク質を2nMの最終濃度へ希釈した。選択した化合物を、各々のウェルに合計で15ulで、非結合黒色384ウェルプレート中でDMSOにより連続希釈した。次いで2ulの連続希釈した化合物またはDMSO対照を98ulの1×CABを含有する新たなウェルへ添加し、合計100ulの体積とし、次いでそのうちの10ulを新たなプレートのウェルへ移した。次いで5ulの希釈したIRE1aを各々のウェルへ添加した。次いで5ulの400mMのXBP1 RNAプローブを各々のウェルへ添加した。次いで蛍光を、30分間にわたってキネティックモード(485/515nm)で読み取った。
2つのRNAプローブ(活性のあるIRE1aによってスプライスされることが可能なXBP1野生型(配列番号:2)、またはスプライスすることが不可能なXBP1変異(配列番号:3))を使用した。各々のプローブは、5’6-FAM修飾及び3’IOWA Black FQ修飾を含有していた。
第2のFRETアッセイを使用して、ATP媒介性阻害を査定した。この事例において、化合物及びIRE1aを上で論じられるように調製し組み合わせ、1mMの最終濃度までATPを添加した。この混合物を室温で60分間インキュベーションし、次いで5ulの400nMのXBP1野生型または変異RNAプローブを添加した。次いでプレートを、30分間にわたってキネティックモード(485/515nm)で読み取った。
Figure 2022511477000040
注:生化学アッセイの平均IC50データを、以下の範囲内:A:≦5nMで表記する。
実施例2:インビトロルシフェラーゼアッセイ
IRE1a Endoribonuclease Nanoluciferase Assayを使用して、IRE1シグナリングの破壊について、本明細書において開示される化合物を査定した。簡潔には、2.5×10の293T細胞を、10cm組織培養プレート中で播種した。約24時間後に、細胞をEffecteneによりトランスフェクションした。15mLチューブ中で、以下の:2ugのXBP1ルシフェラーゼレポータープラスミド(PGK-Luc2-P2A-XBP1u-ナノルシフェラーゼ-PEST);300ulのECバッファー;及び16ulの促進物質を添加し、続いて、室温で5分間インキュベーションした。次に、60ulのEffectene(Qiagen 301427)を添加し、続いて、室温で10分間インキュベーションした。2.6mLのcDMEM培地を添加した。古い培地を細胞から吸引し、続いて、7mLの新鮮培地を添加した。全トランスフェクション混合物を、細胞へ滴加した。細胞を6時間インキュベーションし、続いて、トリプシン処理、遠心分離、及び11mLの新鮮なcDMEM培地中での再懸濁を行った。1ウェルあたり100uLの細胞を、96ウェルプレート中にプレーティングした。1日後に、選択のERストレッサー±阻害物質を添加した。収穫するために、培地を細胞から完全に吸引し、次いで1ウェルあたり50uLの1×受動溶解バッファー(Promega:E1941)を添加し、室温で30分間振盪機(300rpm)上に置いた。細胞を遠心分離し、1ウェルあたり15uLのサンプルを新たな乳白色384ウェルプレート(Corning 3570)へ添加した。15uLのOneGlo(ナノルシフェラーゼキット、Promega N1630)を添加した。プレートを遠心し、振盪機(300rpm)上に10分間置いた。プレートを、1ウェルあたり1000ミリ秒の積分時間でルミノメーターで読み取った。15uLのStop and Glo(ナノルシフェラーゼキット)を添加した。プレートを遠心し、振盪機(300rpm)上に10分間置いた。プレートを、1ウェルあたり1000ミリ秒の積分時間でルミノメーターで読み取った。記録を以下の表4中で提供する。
Figure 2022511477000041
注:生化学アッセイの平均EC50データを、以下の範囲内:A:≦5nMで表記する。
実施例3:増殖アッセイ
増殖アッセイを、細胞傷害性について表1中で開示される化合物を評価するために遂行する。簡潔には、5,000,000の293T細胞を、277,777細胞/mLの最終濃度で18mLのcDMEM中で再懸濁する。1ウェルあたり180μL(50,000細胞)のcDMEMを、96ウェル平底プレート中に播種し、いくつかのウェルを満たされないままにした。96ウェルプレート中に、199LのcDMEM、及び1uLの本明細書において開示される化合物のうちの任意の1つがある。133.3uLのcDMEMを、列Aのウェル1、2、3、5、6、7、9、10、及び11へ添加する。ウェルを、以下で示される合計の濃度へ、66.7uLにより連続的に希釈する(右側で最も高い濃度であり、左側で最も低い)。20uLの各々の希釈物を、96ウェルプレート中にプレーティングした細胞へ二重で移動する。次いでプレートを2日のインキュベーションのために加湿チャンバー中に置き、次いで撮影する(培地は、強力な細胞増殖のウェル中でより黄色である)。次いで吸光度を、約535nM(より酸性の培地についてより低い)及び約450nM(より酸性の培地についてより高い)で測定する。
化合物1及び2は、5uMで90%を超えるパーセント増殖率を有していた。
実施例4:ミクロソーム安定性アッセイ
表1からの化合物のギ酸塩を、以下で概説されるミクロソーム安定性アッセイで試験する。試験化合物を1μMで、0.5mg/mlのミクロソームタンパク質でNADPH再生系の存在下において、肝臓ミクロソーム(複数のドナーからプールした)と共に37℃でインキュベーションする。陽性対照は、テストステロン(3A4基質)、プロパフェノン(2D6)、及びジクロフェナク(2C9)を含み、それらをNADPH再生系の存在下においてミクロソームと共にインキュベーションする。時間点(0、5、10、20、30、及び60分)で、サンプルを取り出し、内部スタンダード(IS)を含有する冷アセトニトリルと直ちに混合する。NADPH再生系無しのミクロソームと共に60分間インキュベーションした試験化合物も含まれる。各々の試験条件についての単一点(n=1)を得て、サンプルをLC/MS/MSによって分析する。試験化合物の消失を、検体/ISのピーク面積比に基づいて査定する(スタンダードカーブはない)。多数の化合物は、40~80分間を上回るT1/2及び低いミクロソームクリアランスで、ヒト及びマウスの肝臓ミクロソーム中での良好な安定性を示した。化合物1を試験したところ、60分間のインキュベーション後に親化合物の45%以上が残存していた。
本発明の様々な実施形態が本明細書において示され記載されるが、かかる実施形態が単なる例として提供されることは当業者に明らかであろう。多数の変動、変化、及び置換が、本発明から逸脱せずに、ここで当業者に思い浮かぶだろう。本発明の実践において、本明細書において記載される本発明の実施形態への様々な代替が用いられ得ることが理解されるべきである。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義すること、ならびにそれによって、方法及び構造がこれらの特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内にカバーされることが意図される。
配列表
Figure 2022511477000042

Claims (83)

  1. 式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物:
    Figure 2022511477000043
    式中、
    、Y、Y、及びYは各々、N及びCRから独立して選択され;Zは、N及びCRから独立して選択され;Zは、N及びCR7Aから独立して選択され;Zは、N及びCR7Bから独立して選択され;Y、Y、Y、Y、Z、Z、及びZのうちの少なくとも1つは、Nであり、かつ、Y、Y、Y、及びYのうちの2つ以下が、Nであり;
    、X、及びXは各々、N及びCRから独立して選択され;
    は、ハロゲン、-CN、-OR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいC~Cヘテロアルキルであり;
    は、水素、-CN、-OR10、-SR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロシクロアルキル、置換されていてもよい-O-C~Cヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
    は、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
    各々のRは、独立してH、ハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)N(R11、-NR10S(=O)、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR10、-OC(=O)OR、-N(R11、-OC(=O)N(R11、-NR10C(=O)R、-NR10C(=O)OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
    は、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
    各々のRは、独立してハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)N(R11、-NR10S(=O)、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR10、-OC(=O)OR、-N(R11、-OC(=O)N(R11、-NR10C(=O)R、-NR10C(=O)OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
    、R7A、及びR7Bは、独立してH、-CN、ハロゲン、-OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいアリールであり;
    各々のRは、独立してH、ハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-N(R11、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
    各々のRは、独立して、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
    各々のR10は、独立してH、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであり;
    各々のR11は、独立してH、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいアリール、または置換されていてもよいヘテロアリールであるか;
    または、2つのR11は、それらが結合されているN原子と一緒になって、置換されていてもよいヘテロ環を形成し;
    qは、0、1、2、3または4である。
  2. 式(Ia)を有する請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物:
    Figure 2022511477000044
    式中、Y、Y、Y、及びYは各々、N及びCRから独立して選択され、Y、Y、Y、及びYのうちの1つまたは2つは、Nである。
  3. 式(Ib)を有する請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物:
    Figure 2022511477000045
    式中、Zは、N及びCRから独立して選択され、Zは、N及びCR7Aから独立して選択され、Zは、N及びCR7Bから独立して選択され;Z、Z、及びZのうちの少なくとも1つはNである。
  4. 式(Ic)を有する請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物:
    Figure 2022511477000046
    式中、Zは、N及びCRから独立して選択され、Zは、N及びCR7Aから独立して選択され、Zは、N及びCR7Bから独立して選択される。
  5. がCRであり、ZがCR7Aであり、ZがCR7Bである、請求項4に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  6. が、H、ハロゲン、-CN、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、または置換されていてもよいC~Cフルオロアルキルである、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  7. が、H、ハロゲン、-CN、または置換されていてもよいC~Cアルキルである、請求項6に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  8. が、H、フッ素、塩素、-CN、または非置換C~Cアルキルである、請求項7に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  9. がHである、請求項8に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  10. 式(Id)を有する請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物:
    Figure 2022511477000047
    式中、Y、Y、Y、及びYは各々、N及びCRから独立して選択され、かつ、Y、Y、Y、及びYのうちの2つ以下が、Nである。
  11. 、Y、Y、及びYが各々、CRから独立して選択される、請求項10に記載の化合物。
  12. 7Bが、H、ハロゲン、-CN、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、または置換されていてもよいC~Cフルオロアルキルである、請求項1~11のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  13. 7Bが、H、ハロゲン、-CN、または置換されていてもよいC~Cアルキルである、請求項12に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  14. 7Bが、H、フッ素、塩素、-CN、または非置換C~Cアルキルである、請求項13に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  15. 7Bが、非置換C~Cアルキルである、請求項14に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  16. 7Bがエチルである、請求項15に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  17. 7Aが、H、ハロゲン、-CN、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、または置換されていてもよいC~Cフルオロアルキルである、請求項1~16のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  18. 7Aが、H、ハロゲン、-CN、または置換されていてもよいC~Cアルキルである、請求項17に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  19. 7Aが、H、フッ素、塩素、-CN、または非置換C~Cアルキルである、請求項18に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  20. 7AがHである、請求項19に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  21. Figure 2022511477000048
    が、
    Figure 2022511477000049
    である、請求項1~20のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  22. Figure 2022511477000050
    が、
    Figure 2022511477000051
    である、請求項1~20のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  23. Figure 2022511477000052
    が、
    Figure 2022511477000053
    である、請求項22に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  24. 各々のRが、独立してH、ハロゲン、-CN、-OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、または置換されていてもよいC~Cヘテロアルキルである、請求項1~23のいずれか1項に記載の化合物。
  25. 各々のRが、独立してH、ハロゲン、-CN、または置換されていてもよいC~Cアルキルである、請求項24に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  26. 各々のRが、独立してH、フッ素、塩素、-CN、または非置換C~Cアルキルである、請求項25に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  27. 各々のRがHである、請求項26に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  28. が、-CN、-OR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、または置換されていてもよい-O-C~Cシクロアルキルである、請求項1~27のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  29. が、置換されていてもよいC~Cアルキルまたは置換されていてもよい-O-C~Cアルキルである、請求項28に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  30. が、メチルまたはメトキシである、請求項29に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  31. が、ハロゲン、-CN、-OR、置換されていてもよいC~Cアルキル、または置換されていてもよいC~Cフルオロアルキルである、請求項1~30のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  32. が、ハロゲンまたは置換されていてもよいC~Cアルキルである、請求項31に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  33. が、塩素、フッ素、または非置換C~Cアルキルである、請求項32に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  34. が塩素である、請求項33に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  35. 各々のRが、独立してH、ハロゲン、-CN、-OR10、-SR10、-N(R11、置換されていてもよいC~Cアルキル、または置換されていてもよいC~Cフルオロアルキルである、請求項1~34のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  36. 各々のRが、独立してH、ハロゲン、-CN、または置換されていてもよいC~Cアルキルである、請求項35に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  37. 各々のRが、独立してH、フッ素、塩素、-CN、または非置換C~Cアルキルである、請求項36に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  38. 各々のRがHである、請求項37に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  39. 各々のRが、独立してハロゲン、-OR10、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、または置換されていてもよいC~Cフルオロアルキルである、請求項1~38のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  40. 各々のRが、独立してハロゲン、-OH、または置換されていてもよいC~Cアルキルである、請求項39に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  41. 各々のRが、フッ素、-OH、または非置換C~Cアルキルである、請求項40に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  42. qが1または2である、請求項1~41のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  43. qが1である、請求項1~41のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  44. qが0である、請求項1~38のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  45. が、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、または置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキルである、請求項1~44のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  46. が、Hまたは置換されていてもよいC~Cアルキルである、請求項45に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  47. が、H、メチル、またはエチルである、請求項46に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  48. がHである、請求項47に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  49. が、メチルまたはエチルである、請求項47に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  50. がメチルである、請求項49に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  51. が、H、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、または置換されていてもよいC~Cシクロアルキルアルキルである、請求項1~50のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  52. が、Hまたは置換されていてもよいC~Cアルキルである、請求項51に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  53. が、H、メチル、またはエチルである、請求項52に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  54. がHである、請求項53に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  55. が、メチルまたはエチルである、請求項53に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  56. がメチルである、請求項55に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  57. が、塩素、フッ素、または非置換C~Cアルキルであり;
    が、非置換C~Cアルキルまたは非置換-O-C~Cアルキルであり;
    が、水素または非置換C~Cアルキルであり;
    各々のRが、水素、フッ素、塩素、-CN、または非置換C~Cアルキルから独立して選択され;
    が、水素または非置換C~Cアルキルであり;
    各々のRが、フッ素、-OH、または非置換C~Cアルキルから独立して選択され、qが、0、1、または2であり;
    が、NまたはCRであり、Rが、水素、フッ素、塩素、-CN、または非置換C~Cアルキルであり;
    が、NまたはCR7Aであり、R7Aが、水素、フッ素、塩素、-CN、または非置換C~Cアルキルであり;
    が、NまたはCR7Bであり、R7Bが、水素、フッ素、塩素、-CN、または非置換C~Cアルキルであり;
    が、NまたはCRであり;
    が、NまたはCRであり;
    が、NまたはCRであり;
    が、NまたはCRであり;
    各々のRが、水素、フッ素、塩素、-CN、及び非置換C~Cアルキルから独立して選択され;
    が、NまたはCRであり;
    が、NまたはCRであり;
    が、NまたはCRであり;Y、Y、Y、Y、Z、Z、及びZのうちの少なくとも1つが、Nであり、Y、Y、Y、及びYのうちの2つ以下が、Nである、
    請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  58. が、塩素であり;
    が、非置換C~Cアルキルまたは非置換-O-C~Cアルキルであり;
    が、水素または非置換C~Cアルキルであり;
    が、水素であり;
    が、水素または非置換C~Cアルキルであり;
    qが0であるため、Rが非存在であり;
    が、NまたはCRであり、Rが、Hであり;
    が、NまたはCR7Aであり、R7Aが、Hであり;
    が、NまたはCR7Bであり、R7Bが、非置換C~Cアルキルであり;
    が、NまたはCRであり;
    が、NまたはCRであり;
    が、NまたはCRであり;
    が、NまたはCRであり;
    が、水素であり;
    が、NまたはCRであり;
    が、NまたはCRであり;
    が、NまたはCRであり;Y、Y、Y、Y、Z、Z、及びZのうちの少なくとも1つが、Nであり、Y、Y、Y、及びYのうちの2つ以下が、Nである、
    請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  59. が、塩素であり;
    が、メチルまたはメトキシであり;
    が、水素またはメチルであり;
    が、水素であり;
    が、水素またはメチルであり;
    qが0であるため、Rが非存在であり;
    が、NまたはCRであり、Rが、Hであり;
    が、NまたはCR7Aであり、R7Aが、Hであり;
    が、NまたはCR7Bであり、R7Bが、エチルであり;
    が、NまたはCRであり;
    が、NまたはCRであり;
    が、NまたはCRであり;
    が、NまたはCRであり;
    が、水素であり;
    が、NまたはCRであり;
    が、NまたはCRであり;
    が、NまたはCRであり;但し、Y、Y、Y、Y、Z、Z、及びZのうちの少なくとも1つが、Nであり、Y、Y、Y、及びYのうちの2つ以下が、Nである、
    請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  60. Figure 2022511477000054
    が、
    Figure 2022511477000055
    である、請求項57~59のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  61. Figure 2022511477000056
    が、
    Figure 2022511477000057
    である、請求項60に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  62. がCRであり、ZがCR7Aであり、ZがCR7Bであり、Y、Y、Y、及びYのうちの1つまたは2つが、Nである、請求項57~61のいずれか1項に記載の化合物。
  63. がCRであり;YがCRであり;YがCRであり;YがCRであり、Z、Z、及びZの少なくとも1つが、Nである、請求項57~61のいずれか1項に記載の化合物。
  64. がCRであり;YがCRであり;YがNであり;YがCRであり、ZがNまたはCRであり;ZがNまたはCR7Aであり;ZがNまたはCR7Bである、請求項57~61のいずれか1項に記載の化合物。
  65. がCRであり;YがCRであり;YがNであり、YがCRであり、ZがCRであり;ZがCR7Aであり;ZがCR7Bである、請求項57~61のいずれか1項に記載の化合物。
  66. が、NまたはCRであり;Yが、NまたはCRであり;Yが、NまたはCRであり;Yが、NまたはCRであり、ZがNであり;ZがCR7Aであり;ZがCR7Bである、請求項57~61のいずれか1項に記載の化合物。
  67. がCRであり;YがCRであり;YがCRであり;YがCRであり、ZがNであり;ZがCR7Aであり;ZがCR7Bである、請求項57~61のいずれか1項に記載の化合物。
  68. 、X、及びXのうちの少なくとも1つが、Nである、請求項62~67のいずれか1項に記載の化合物。
  69. 、X、及びXが、CRである、請求項62~67のいずれか1項に記載の化合物。
  70. 各々のRが、独立して、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、または置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキルであり、各々のR10が、独立してH、置換されていてもよいC~Cアルキル、置換されていてもよいC~Cヘテロアルキル、置換されていてもよいC~Cフルオロアルキル、置換されていてもよいC~Cシクロアルキル、または置換されていてもよいC~C10ヘテロシクロアルキルである、請求項1~69のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  71. 任意選択の置換基が、D、ハロゲン、-CN、-NH、-NH(CH)、-N(CH、-OH、-COH、-CO(C~Cアルキル)、-CHNH、-C(=O)NH、-C(=O)NH(C~Cアルキル)、-C(=O)N(C~Cアルキル)、-S(=O)NH、-S(=O)NH(C~Cアルキル)、-S(=O)N(C~Cアルキル)、C~Cアルキル、C~Cシクロアルキル、C~Cフルオロアルキル、C~Cヘテロアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cフルオロアルコキシ、-SC~Cアルキル、-S(=O)C~Cアルキル、及び-S(=O)~Cアルキルから独立して選択される、請求項1~70のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  72. 任意選択の置換基が、D、ハロゲン、-CN、-NH、-OH、-NH(CH)、-N(CH、-CH、-CHCH、-CHNH、-CF、-OCH、及び-OCFから独立して選択される、請求項1~70のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  73. 任意選択の置換基が無い、請求項1~70のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  74. 4-クロロ-N-(5-(2-(((1r,4r)-4-(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)アミノ)-8-エチルキナゾリン-6-イル)-6-メチルピリジン-2-イル)ピリジン-3-スルホンアミド;及び
    2-クロロ-N-(5-(2-(((1r,4r)-4-(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)アミノ)-8-エチルピリド[3,2-d]ピリミジン-6-イル)-6-メチルピリジン-2-イル)ベンゼンスルホンアミド
    から選択される、化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
  75. 請求項1~74のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、及び1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
  76. IRE1シグナリングの変更と関連する疾患の影響を治療または寛解するための方法であって、請求項1~74のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、あるいは請求項75に記載の医薬組成物を、それを必要とする対象へ投与する工程を含む、前記方法。
  77. 前記疾患ががんである、請求項76に記載の方法。
  78. 前記がんが、固形がんまたは血液がんである、請求項77に記載の方法。
  79. 前記がんが、卵巣がん、膀胱がん、乳がん、または肺がんである、請求項77に記載の方法。
  80. 前記乳がんが、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)である、請求項79に記載の方法。
  81. 前記がんが、白血病、リンパ腫、または多発性骨髄腫である、請求項77に記載の方法。
  82. 医薬としての使用のための、請求項1~74のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、あるいは請求項75に記載の医薬組成物。
  83. がんの治療における使用のための、請求項1~74のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、あるいは請求項75に記載の医薬組成物。
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