JP2022511023A - シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物の新規な化粧品的及び皮膚科学的使用 - Google Patents

シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物の新規な化粧品的及び皮膚科学的使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2022511023A
JP2022511023A JP2021531693A JP2021531693A JP2022511023A JP 2022511023 A JP2022511023 A JP 2022511023A JP 2021531693 A JP2021531693 A JP 2021531693A JP 2021531693 A JP2021531693 A JP 2021531693A JP 2022511023 A JP2022511023 A JP 2022511023A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
extract
skin
monsperiensis
cistus
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021531693A
Other languages
English (en)
Inventor
バルデー,ヴィンセント
ダノウス,ルイ
アンリ,フロランス
ジャンソラン,ソレーネ ミーヌ
ピーヌ,サビーヌ
ペルティエ,ニコラ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF Beauty Care Solutions France SAS
Original Assignee
BASF Beauty Care Solutions France SAS
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=66676759&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2022511023(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by BASF Beauty Care Solutions France SAS filed Critical BASF Beauty Care Solutions France SAS
Publication of JP2022511023A publication Critical patent/JP2022511023A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/96Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing materials, or derivatives thereof of undetermined constitution
    • A61K8/97Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing materials, or derivatives thereof of undetermined constitution from algae, fungi, lichens or plants; from derivatives thereof
    • A61K8/9783Angiosperms [Magnoliophyta]
    • A61K8/9789Magnoliopsida [dicotyledons]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K36/00Medicinal preparations of undetermined constitution containing material from algae, lichens, fungi or plants, or derivatives thereof, e.g. traditional herbal medicines
    • A61K36/18Magnoliophyta (angiosperms)
    • A61K36/185Magnoliopsida (dicotyledons)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/33Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing oxygen
    • A61K8/37Esters of carboxylic acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/49Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing heterocyclic compounds
    • A61K8/494Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing heterocyclic compounds with more than one nitrogen as the only hetero atom
    • A61K8/4966Triazines or their condensed derivatives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin
    • A61Q19/02Preparations for care of the skin for chemically bleaching or whitening the skin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin
    • A61Q19/08Anti-ageing preparations

Abstract

【課題】 シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物の新規な化粧品的及び皮膚科学的使用を提供する。【解決手段】 本発明は、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器におけるバリアー機能及び/又は細胞分化を増強及び/又は維持することによる、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における組織のホメオスタシスを増強及び/又は維持するための、シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物の非治療的な化粧品としての使用に関する。また別の主題は、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物又はそれを含む化粧品組成物を局所投与することを特に含む、非治療的な化粧品ケアプロセスに関する。さらに他の主題は、ECM1の遺伝子及び/又はタンパク質の発現の低下によって誘発される疾病、有利には硬化性苔癬又はリポイドタンパク症を防止及び/又は処置するため、及び/又は瘢痕を防止及び/又は処置するために使用するための、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器の組織のホメオスタシスを増強又は維持するための、植物のシスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物の非治療的な化粧品的及び皮膚科学的使用に関する。
皮膚は、たとえばストレス、汚染、UV照射、及び温度変化のような外部ストレス要因から、保護するための器官である。それは、バリアーとして機能する。
ホメオスタシスが皮膚に正常に機能すること、及びその再生能力は、外部環境的なストレス要因に対する皮膚の防御及び回復能力における、重要なプロセスである。皮膚の平衡及びその再生能力に機能的な欠陥又は損失があると、皮膚の健康が損なわれる。
インボルクリンは、ケラチノサイトで合成される可溶性タンパク質であって、それは、表皮の分化に関与し、その結果として角化層の接着を容易とすることによって、皮膚の角化層の維持を可能としている。これは、バリアー効果と呼ばれている。
ECM1(細胞外基質タンパク質1)タンパク質は、85kDaの分泌糖タンパク質であって、皮膚の構造及びホメオスタシスにおいて重要な役割を果たしている。それは、基底膜の形成及び再構成、発生及び分娩後の際の真皮及び表皮組織の分化に関与している。ECM1のための遺伝子コーディングの機能損失をもたらす突然変異に関連した皮膚病理学の研究によって、ヒトにおけるその役割が明らかになった。それは、皮膚及び表皮ケラチノサイトにおいて発現される。
ECM1は、表皮の基底層中、真皮の血管中、及び外毛根鞘(ORS)中に位置しているが、表皮の基底上層中にも位置している。
ECM1タンパク質はさらに、真皮においても発現され、そこで、多数の、たとえばパールカンのような構造タンパク質と結合して、それにより、基底膜の器質化及びコラーゲン繊維の集合に関与する。
ECM1の発現は、高齢者の皮膚において下方制御されたり、逆にUV照射に暴露された皮膚において過剰発現されたりする。ECM1欠乏症であって、且つ日光に暴露された患者は、皮膚に瘢痕を有し、且つ暴露をされていない皮膚と比較して、より重篤な光線加齢の外観を有している。ECM1欠乏症に関連して、病理学的に、厚く持続性の瘢痕が存在するということは、組織の修復、再構築、又は再生フェーズにおける、このタンパク質の役割が重要であることを示唆している。
したがって、ECM1タンパク質は、化粧品及び皮膚科学の技術分野においては主要な目標を表し、細胞外基質(ECM)成分に顕著に活性であり、マトリックスネットワークの形成、細胞接着、及び組織分化の制御において活性であるような、それに代わる成分が、継続的に必要とされている。
組織のホメオスタシスにおいてこのタンパク質が本質的に含まれていることによって、それが、皮膚、頭皮、及びその付属器(頭髪、体毛、爪)のために有効な成分を開発するための好適な目標となっている。
植物のC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)は、モントペリエ・シスツス(Montpellier Cistus)とも呼ばれていて、フランス、北アフリカ、そしてより一般的には地中海沿岸地域で一般的に見られる植物である。それは、芳香性のある低木で、乾燥土壌及び損傷を受けた土壌(特に火災後)で急速に繁殖することが知られている。その精油は、抗出血性及び抗感染性を有していることが知られている。
驚くべきことには、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物は、ECM1タンパク質及びタンパク質インボルクリンの両方の発現を増強する能力を有していることを、本願出願人は見出した。したがって、この抽出物は、組織のホメオスタシス、並びに皮膚及び皮膚付属器のバリアー機能に効果を有している。
本発明による抽出物の一つの利点は、それが、局所的に容認可能な有効成分であり、そして皮膚及び/又は粘膜に適用した後で、いかなる紅斑又はアレルギーも起こさないという点にある。
本発明による抽出物の別の利点は、工業的なスケールでそれを容易に製造できることである。
化粧品組成物の中での植物のC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の使用は、既に公知である。したがって、(特許文献1)には、座そうと戦うための使用に関連して、アルギネートと、ラバンデュラ・ストエカス(Lavandula stoechas)、ヘリクリスム・イタリクム(Helichrysum italicum)、及びC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)から選択される植物の抽出物との組合せを含む化粧品組成物が記載されている。しかしながら、前記文書には、それから抽出物を得るための植物の部位については、何の示唆もない。さらに、その抽出物は、特殊なプロセス、真空マイクロ波水蒸気蒸留法を使用して得られている。最後に、その抽出物は、単独で使用されることはなく、常にアルギネートとの組合せで使用されている。
(特許文献2)には、ラブダン系化合物を含むシスツス(Cistus)属のいくつかの種と、コラーゲン合成を促進させるそれらの効果とが記載されている。したがって、それらの抽出物は、しわ及び皮膚のたるみと戦うために使用することができる。
(特許文献3)には、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)も含めて、いくつかの植物の脂質抽出物、及び加齢の影響と戦うための化粧品製品の中でのそれらの使用が記載されている。しかしながら、前記出願には、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の地上部の抽出物についての記載がなく、そしてその脂質抽出物は、超臨界CO2法を用いた抽出によって得られている。
(特許文献4)には、細胞の成長及び細胞の分裂を促進するための、ATP合成を刺激するC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物が記載されている。しかしながら、細胞分化を増強するための、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の地上部の抽出物の使用については、前記文書の中には何の開示もなく、そしてさらには、単一溶媒としての水を使用したその植物の地上部の抽出についての開示もない。
(特許文献5)には、植物のC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の中に存在しているラブダン系分子、及び細胞活性化剤としてのそれらの使用が開示されている。しかしながら、本発明は、以下の点でこの従来技術とは区別される、すなわち、本発明の目的は、細胞成長を増強するためのC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物の使用ではなく、細胞分化を増強させて、組織のホメオスタシスを増強させることを可能とするための使用である。
英国特許第2443388号明細書 仏国特許第2856299号明細書 仏国特許第2819718号明細書 特開2011/162504号公報 特開2003/267865号公報 国際公開第2002/051828号パンフレット
CTFA(Cosmetic Ingredient Handbook,Second Edition(1992))
したがって、本願出願人の知る限りにおいては、従来技術文書のいずれにも、皮膚及び/又は皮膚付属器のバリアー機能を維持及び/又は増強させるため、及び/又は、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器を細胞分化させるための、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物、さらにはその植物の地上部の抽出物は一切開示されていない。さらに、いずれの従来技術においても、組織のホメオスタシスを維持及び/又は増強させるため、又は組織の再生のために前記抽出物を化粧品として使用することは開示されていない。
したがって、本発明の第一の主題は、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器において、組織のホメオスタシスを維持及び/又は増強させるための、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物の非治療的な化粧品としての使用に関連する。
本発明の目的のためには、「化粧品としての使用」という用語は、非治療的な使用、すなわち、治療的な処置を必要とせず、健康な、すなわち、皮膚科学的な病態を一切示さず、いかなる感染症、炎症、瘢痕、疾病又は皮膚愁訴、たとえばカンジダ症、膿痂疹、乾癬、湿疹、座そう若しくは皮膚炎、又はクーペロシス(couperosis)、又は創傷若しくは外傷も示さないか、又は、硬化性苔癬若しくはリポイドタンパク症を患っていない、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器を目的とした使用を意味している。
本発明による抽出物は、局所的に容認可能な活性のある抽出物である。「局所的に容認可能な」という用語は、本明細書においては、局所投与に適していて、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器に対しては非刺激性であり、アレルギー反応を誘発せず、そして化学的に不安定でない、非毒性の抽出物を意味している。
本発明による抽出物の使用は、経口投与であっても、局所投与であってもよい。抽出物を局所的に投与するのが有利である。「局所的に」という用語は、その抽出物を、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器の表面の上に、直接局所投与する、及び/又はスプレーすることを意味している。
「粘膜」という用語は、膣粘膜、泌尿生殖器粘膜、肛門粘膜、鼻粘膜、口粘膜、眼球粘膜、口唇及び/又は歯肉の粘膜、好ましくは口唇の粘膜を意味している。
本発明の目的のためには、皮膚には頭皮が含まれる。「皮膚付属器」という用語は、頭髪、体毛、又は爪を意味しており、好ましくは頭髪である。
本発明による抽出物は、顔面及び/又は体及び/又は頭皮及び/又は皮膚付属器及び/又は粘膜の全部又は一部に局所的に投与することができるが、そのような部位は以下のものから選択される:脚、手、大腿、腹部(stomach)、襟足、首、腕、胴部、背中、髪、顔面、特に眼の周辺の領域、有利には襟足及び/又は顔面、特には眼の周辺の領域、より有利には眼の周辺の領域。
本発明の目的のためには、「組織のホメオスタシス」という用語は、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器の中、有利には表皮における各種の成分の交換と合成の機能との間のバランスを維持することにより、外部環境の変更に直面したときに、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器の定数の生物学的パラメーターを一定に保つことを意味している。
組織のホメオスタシスは、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における細胞分化、及び/又は皮膚及び/又は皮膚付属器のバリアー機能が増強及び/又は維持された瞬間から、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器の中で増強及び/又は維持される。
したがって、本発明の一つの実施態様においては、本発明によるC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物が、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における細胞分化を維持及び/又は増強する。「細胞分化を増強及び/又は維持する」という用語は、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における、ECM1の遺伝子及び/又はタンパク質の発現を増強することを意味している。
したがって、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物は、細胞分化を増強させるのに有効な量で存在するが、その場合、ECM1の遺伝子及び/又はタンパク質の発現における増強が、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物の存在下では、抽出物が不在の場合に検出される遺伝子及び/又はタンパク質の発現のレベルと比較して、少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%である。本発明の有利な実施態様においては、ECM1の発現における増強は、「正常な」、すなわち、病気ではないヒトケラチノサイトにおいて、より有利には、実施例1a)の記載に従って調製したC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物の存在下に測定する。それが、実施例2a)に記載の条件下で、定量的PCR(Q-PCR)によって測定されたECM1の遺伝子発現における増強であれば、極めて有利である。別の方法として、それが、実施例2b)に記載の条件下でのウェスタンブロット法によって測定された、ECM1のタンパク質発現における増強であってもよい。
本発明の目的のためには、細胞分化は、細胞成長又は細胞増殖とは区別される。したがって、極めて有利な実施態様においては、本発明によるC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物の非治療的な化粧品としての使用は、細胞成長又は細胞増殖を維持及び/又は増強させることを目的としたものではない。本発明によるC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物はさらに、細胞分裂の増強も目的としていない。
具体的な実施態様においては、その抽出物は、ATPの合成の増強及び/又は維持のいずれも目的としていない。
皮膚及び/又は皮膚付属器の「バリアー機能を増強する」という用語は、表皮の厚みを増やしたり、及び/又は皮膚の角化層及び/又は皮膚付属器の接着性を向上させたりすることを意味している。したがって、本発明によるC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物は、皮膚及び/又は皮膚付属器の水分喪失を限定したり、及び/又はそれらの脱水を防止するのに有用である。
有利には、「バリアー機能を増強する」という用語は、インボルクリンの遺伝子及び/又はタンパク質の発現を増強することを意味している。したがって、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物は、バリアー機能を増強させるのに有効な量にあるが、その場合、インボルクリンの遺伝子及び/又はタンパク質の発現における増強が、本発明によるC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物の存在下において、抽出物なしで検出されるインボルクリン発現のレベルと比較して、少なくとも50%、有利には少なくとも100%、極めて有利には少なくとも150%である。本発明の有利な実施態様においては、それはインボルクリンのタンパク質発現における増強であり、さらにより有利には、この増強が、「正常な」、すなわち、病気ではない、ヒトケラチノサイトの中、より好ましくは、実施例1a)の記載に従って調製したC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物の存在下で測定される。特に有利な方法においては、インボルクリンのタンパク質発現における増強のこの測定は、実施例3に記載の条件下での、ELISA法の手段により実施される。
「遺伝子発現を増強する」という用語は、ECM1及び/又はインボルクリンのためのmRNAコーディングの発現を増強することを意味している。「タンパク質発現を増強する」という用語は、タンパク質の合成を増強することを意味している。
特定の方法においては、本発明によるC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物が、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における組織の再生を増強及び/又は維持する。
本発明の一つの実施態様においては、その組織の再生を、in vivoで評価してもよい。したがって、本発明によるC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物が、「組織の再生を増強する」のに有効な量として考えられるのは、表皮を完全に再生させるのに必要な日数が、抽出物なしで表皮を再生させるのに必要とされる日数に比較して、本発明による抽出物の存在下では、少なくとも2日、好ましくは少なくとも3日低減させることが観察される場合である。この日数は、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物を含むクリームを、45~65歳の女性の母集団の前腕に適用した後で、合計して28日以上の期間の間1日2回測定して、抽出物なしのプラセボクリームと比較するのが有利である。表皮の再生に必要な日数を、DHA(ジヒドロアセトン)法の手段によって測定するのがより有利であるが、この方法は、前記DHAを使用して、対象者の皮膚の表面を着色すると、それが表皮のタンパク質と反応して、褐色のメラノイド色素を形成することからなっている。その褐色の色素が脱色されるのに要した時間が、全体として考えて、再生時間に相当する。その使用するクリームには、実施例1a)に従って調製したC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物を、本特許出願の実施例4に記載されているような、前記クリームの合計重量を基準にして、0.1重量%の最終濃度で含んでいるのが極めて有利である。
したがって、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物は、本発明の文脈においては、皮膚及び/又は皮膚付属器及び/又は粘膜の表面の見栄えを改良するために使用することができる。「表面の見栄えを改良する」という用語は、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器の質感を改良することを意味している。C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物はさらに、皮膚の肌の色の輝きを増強させるために使用することもできる。「肌の色の輝きを増強する」という用語は、皮膚の輝かしい外観及び/又は肌の色の均一性を増強すること、及び/又は輝きを改良すること、及び/又は皮膚の鈍い及び/又は黄ばんだ肌の色を抑制することを意味している。本発明の特定の実施態様においては、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物が、「肌の色の輝きを増強する」のに有効な量で存在していると考えられるが、その場合、その抽出物が、全メラニン含量を、少なくとも40%、有利には少なくとも55%、より有利には少なくとも60%低減させる。特に有利な実施態様においては、それは、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物の存在下、メラニン細胞培養の最終容積を基準にして、0.01重量%の最終濃度で培養したB16メラニン細胞で実施する測定である。極めて有利には、それは、実施例6に記載の条件下、実施例1a)に従って調製したC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物である。
最後に、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物は、肌の色の均一性の増強に関連して、皮膚の色素沈着のしみを低減させるのも有用である。したがって、その抽出物が、色素沈着のしみを低減させるのに有効な量で存在していると考えられるが、その場合、メラニン含量全体を、少なくとも40%、有利には少なくとも55%、より有利には少なくとも60%低減される。有利な実施態様においては、それは、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物の存在下、メラニン細胞培養の最終容積を基準にして、0.01重量%の最終濃度で培養したB16メラニン細胞で実施する測定である。極めて有利には、それは、実施例6に記載の条件下、実施例1a)に従って調製したC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物である。
本発明の特定の実施態様においては、本発明によるC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物が、頭皮中、有利には毛包中で組織のホメオスタシスを増強及び/又は維持するために、したがって、頭皮へのヘアストランドの固着を増強するために使用される。有利には、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物が、頭皮中、より有利には毛包中での細胞分化を維持及び/又は増強しながらも、毛包中でのECM1の遺伝子及び/又はタンパク質の発現を維持及び/又は増強させる。
したがって、特に有利な実施態様においては、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物を、髪の抜け毛を低減させるために使用することもできる。
本発明による抽出物は、その植物全体、地上部、柄、葉、トリコーム、枝、花、及び種子から選択される、植物のC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の全部又は一部であってよい。それが、地上部の抽出物であるのが有利である。「地上部」という用語は、本明細書においては、葉、柄、枝、及び花を意味している。C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物が、葉の抽出物であれば、より有利である。
抽出物は、以下の方法から選択される、当業者には公知の各種抽出方法を使用して得ることができる:加熱煎出法、摩砕法(超音波摩砕法を含む)、ミキサーの使用、冷浸法、臨界未満条件下での水中への抽出法、又は溶媒を使用した抽出法。冷浸法によって抽出物を得るのが有利である。
その抽出は、溶媒、特には植物由来のトリグリセリドからなる溶媒、より特にはC8~C10トリグリセリドからなる溶媒の存在下での、超臨界CO法を用いた共抽出では実施しないのが有利である。
その抽出を、超臨界CO法、マイクロ波水蒸気蒸留法、特には真空マイクロ波水蒸気蒸留法を使用して実施しないのが、より有利である。
「臨界未満条件」下での抽出という用語は、100℃より高い温度条件及び22.1MPa(221bar)以下の圧力条件下で、水の存在下での抽出を意味しており、その条件下では、水は液体状態に留まっているが、室温状態の水よりは低い粘度と表面張力を有し、その誘電率は高くなっている。
したがって、その抽出圧力は、10MPa(100bar)~25MPa(250bar)の間となる。
抽出は、乾燥又は新鮮な植物原料、有利には乾燥植物原料を、植物原料及び抽出溶媒の合計重量を基準にして、0.1重量%~30重量%、有利には1%~20%、極めて有利には5%~15%、さらにより有利には10重量%の植物原料の量で使用して実施するのがよい。
その抽出は、室温(すなわち、20℃の温度)を含めて、4℃~300℃の範囲で実施するのがよい。本発明の好ましい実施態様においては、抽出を、60℃~90℃の温度、好ましくは70℃~85℃、より好ましくは80℃の温度で実施する。
抽出は、数秒~24時間、好ましくは1分~12時間、より好ましくは5分~5時間かけて、より有利には15分~2時間かけて実施するのがよい。
その溶媒は、水、又は溶媒混合物、好ましくは極性のプロトン性溶媒から選択してよく、有利には以下のものである:水、アルコール、グリコール、ポリオール、水/アルコール、水/グリコール、又は水/ポリオールの99/1~1/99(w/w)混合物(たとえば、水と、エタノール、グリセロール、及び/又はブチレングリコール、及び/又はその他のグリコール、たとえばキシリトール、及び/又はプロパンジオールなどとの混合物)、有利には単一溶媒としての水。
特には、水抽出によって抽出物を得る。本発明の目的のためには、「水抽出によって得られた抽出物」という用語は、その水溶液の合計重量を基準にして、60重量%を超える、有利には少なくとも70重量%、特には少なくとも80重量%、より特には少なくとも90重量%、特には少なくとも95重量%の水を含む、さらにより有利にはいかなるグリコール及び/又はポリオールを含まない、特にはいかなるアルコールも含まない、より特には水だけを含む水溶液を用いて抽出することにより得られた各種抽出物を意味している。
特には、本発明によるシスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物は、水の中で、又は水と、アルコール、グリコール、ポリオール、及びそれらの混合物からなる群から選択される溶媒との混合物の中、有利には単一溶媒としての水の中で得られた、水抽出物である。沸騰水を使用して抽出を実施しないのが有利である。
特に有利な方法においては、本発明によるシスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物が、水-可溶性の抽出物である。したがって、それは、脂質抽出物ではない。特には、それには、精油又は脂質分が含まれない。さらにより有利には、その抽出物が、ワックスとして固化しない、特にはそれには、植物由来のオイル(より特にはC16~C18トリグリセリドからなる)が混ざっていない。
一つのそれに代わる実施態様においては、その抽出物が、相対比(80:20;v/v)のプロパンジオールと水との混合物の中で抽出することにより得られる。さらに他のそれに代わる実施態様においては、その抽出物が、相対比(80:20;v/v)のエタノールと水との混合物の中で抽出することにより得られる。
本発明のまた別の代わりの実施態様においては、その抽出を、好ましくはBASFによりPlantacare(登録商標)1200UPの名称で販売されているラウリルグルコシド、又はカプリリル/カプリルグルコシド(Plantacare(登録商標)810UP)から選択される、好ましくはカプリリル/カプリルグルコシド(Plantacare(登録商標)810UP)のノニオン性界面活性剤の存在下で実施するのがよい。そのノニオン性界面活性剤の重量濃度は、抽出物の合計重量を基準にして、0.5%~5%の間、有利には0.5~1%の間とするのがよく、より有利には1重量%である。
本発明のさらにまた別の代わりの実施態様においては、その抽出を、100℃~300℃、有利には120℃~250℃の範囲の温度での臨界未満条件下で、水中で実施する。抽出は、所定の一定温度で実施しても、或いは温度を連続的に上げながら実施してもよい。本発明の有利な実施態様においては、抽出を、120℃の一定温度で実施する。代わりの実施態様においては、100℃~200℃の間で、たとえば、120℃、140℃、次いで160℃、又は110℃、130℃、次いで150℃、又はそれ以外にも120℃、145℃、次いで170℃のように3段階で勾配をつけて昇温して実施する。
極めて有利には、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物は、単一溶媒としての水中での冷浸法によって得ることができる。
したがって、本発明の第一の有利な実施態様においては、その抽出物を、植物及び溶媒の合計重量を基準にして10重量%の、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の乾燥させた地上部の量から、単一溶媒としての水の中で、80℃の温度で、1時間冷浸させて得る。そのようにして得られた抽出物は、実施例1a)に記載の条件下、遠心分離によって分離し、その上澄みを濾過する(0.20μm)。
本発明の第二の有利な実施態様においては、その抽出物を、植物及び溶媒の合計重量を基準にして20重量%の、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の乾燥させた地上部の量から、単一溶媒としての水の中で、80℃の温度で、1時間冷浸させて得る。そのようにして得られた抽出物は、実施例1b)に記載の条件下、遠心分離によって分離し、その上澄みを濾過する(0.20μm)。
第三の実施態様においては、その抽出物を、植物及び溶媒の合計重量を基準にして10重量%の、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の乾燥させた地上部の量から、水/プロパンジオール混合物(20:80;v/v)の中で、4℃の温度で、2時間冷浸させて得る。そのようにして得られた抽出物は、実施例1c)に記載の条件下、遠心分離によって分離し、その上澄みを濾過する(0.20μm)。
本発明の第四の実施態様においては、その抽出物を、植物及び溶媒の合計重量を基準にして10重量%の、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の乾燥させた葉の量から、溶媒としての水の中で、4℃の温度で、24時間冷浸させて得る。そのようにして得られた抽出物は、実施例1d)に記載の条件下、遠心分離によって分離し、その上澄みを濾過する(0.20μm)。
本発明の第五の実施態様においては、その抽出物を、植物及び溶媒の合計重量を基準にして10重量%の、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の乾燥させた地上部の量から、臨界未満条件下、120℃の温度、250bar(25MPa)の圧力下で、水の中に抽出して得る。その粗抽出物を、デカントし、次いで実施例1e)の条件下で、遠心分離にかけ、濾過する(0.20μm)。
本発明の有利な実施態様においては、得られた抽出物を、乾燥させ、そしてマルトデキストリンの存在下にスプレーする。マルトデキストリンは、70%~90%の間、有利には70%~80%の間、より有利には75%~80%の間の濃度で存在させるが、極めて有利には、マルトデキストリン濃度が、マルトデキストリン及び本発明による抽出物の合計重量を基準にして、80重量%である。スプレーの後で得られる抽出物は、粉体の形態にある。
本発明の極めて有利な実施態様においては、本発明によるC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物には、以下のものを含まない:いずれかのラブダン(C2038;モル質量278.524g/mol;CAS No.561-90-0)、又はいずれかのラブダン系及び/又はそのラブデノイック酸誘導体及び/又はそれらの塩、特にはアルカリ金属塩、たとえばナトリウム塩及びカリウム塩、アルカリ土類金属塩、たとえばカルシウム塩及びマグネシウム塩、アンモニウム塩、モノメチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、及びジシクロへキシルアンモニウムの塩。
特には、本発明によるC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物には、以下のものから選択されるいかなるラブダン系及び/又はラブデノイック酸誘導体も含まない:
- ラブダノリック酸(ラブダン酸とも呼ばれる)(C2036;モル質量324.505g/mol;CAS No.10267-24-0)又はその塩;
- ラブダン-8α,15-ジオール(C2038;モル質量310.522g/mol;CAS No.10267-22-8)又はその塩;
- ラブド-15-エニック酸(C2036;モル質量308.27g/mol;CAS No.24460-80-8)又はその塩;
- 1-ナフタレンペンタン酸、3,4,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロ-β,2,5,5,8a-ペンタメチル、(4aS,8aS)(ラブド-8-エン-15-オイック酸とも呼ばれる)(CAS No.248581-33-1、モル質量306.26g/mol、C2034)又はその塩;
- 1-ナフタレンペンタン酸、3,4,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロ-β,2,5,5,8a-ペンタメチル、メチルエステル、(4aS,8aS)(CAS No.248581-34-2、C2136、モル質量:320.27g/mol)又はその塩;
- 1-ナフタレンペンタン酸、3,4,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロ-β,2,5,5,8a-ペンタメチル、エチルエステル、(4aS,8aS)(CAS No.248581-35-3、C2238、モル質量:334.29g/mol)又はその塩;
- 1-ナフタレンペンタン酸、1,4,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロ-β,2,5,5,8a-ペンタメチル、(1S,4aS,8aS)(ラブド-7-エン-15-オイック酸とも呼ばれる)(CAS No.248581-36-4、C2034、モル質量:306.26g/mol)又はその塩;
- 1-ナフタレンペンタン酸、1,4,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロ-β,2,5,5,8a-ペンタメチル、メチルエステル、(1S,4aS,8aS)(CAS No.248581-37-5、C2136、モル質量:320.27g/mol)又はその塩;
- 1-ナフタレンペンタン酸、1,4,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロ-β,2,5,5,8a-ペンタメチル-、エチルエステル、(1S,4aS,8aS)(CAS No.248581-38-6、C2238、モル質量:334.29g/mol)又はその塩;
- 1-ナフタレンペンタン酸、デカヒドロ-β,5,5,8a-テトラメチル-2-メチレン-、エチルエステル、(1S,4aS,8aS)(CAS No.248581-39-7、C2238、モル質量:334.29g/mol)又はその塩;
- 1-ナフタレンペンタン酸、デカヒドロ-β,2,5,5,8a-ペンタメチル、エチルエステル、(1S,2S,4aS,8aR)(CAS No.248581-40-0、C2240、モル質量:336.30g/mol)又はその塩;
- 1-ナフタレンペンタン酸、デカヒドロ-β,5,5,8a-テトラメチル-2-メチレン-、(1S,4aS,8aS)(CAS No.248606-63-5、C2034、モル質量:306.26g/mol)又はその塩若しくはその異性体、エペル酸(1-ナフタレンペンタン酸とも呼ばれる)、デカヒドロ-β,5,5,8a-テトラメチル-2-メチレン-、(β,1R,4aR,8aR)又はその塩(C2034;モル質量306.49g/mol;CAS No.20784-69-4)。
特には、それには、下記の一般式Iのラブダン系誘導体、及びそれらの誘導体の塩のいずれも含まれない:
Figure 2022511023000001
[式中、3本の点線の内の2本は、単結合に相当し、第三の点線は、二重結合に相当する]。
特には、それには、下記の一般式1のラブダン系誘導体、又はそれらの誘導体の塩のいずれも含まれない:
Figure 2022511023000002
[式中、Rは、基-CHOH、-COOR、又は-COOX(Xは、塩を形成することが可能な塩基を表す)を表し、Rは、水素原子又は1~3個の炭素原子を含むアルキル基を表し、R~Rは、それぞれ互いに独立して、水素原子又はメチル基を表し、そして--A--は、=C(CH)-、-C(CH)=、-C(=CH)-、-CH(CH)-、-C(OH)、又は(CH)-基を表す]。
特には、本発明によるC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物には、β-エンドルフィンは一切含まない。
より有利には、単一溶媒としての水の中で得られたC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物、より有利には実施例1a)の条件下で調製された地上部の抽出物には、有利には先に述べたものから選択されるいかなるラブダン、又はいかなるラブダン系誘導体及び/又はそれらの塩も含まれない。
より有利には、単一溶媒としての水の中で得られたC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物、より有利には実施例1a)の条件下で調製された地上部の抽出物には、β-エンドルフィンが全く含まれない。
特には、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物、有利には単一溶媒としての水の中で得られ、より有利には実施例1a)の条件下で調製された地上部の抽出物を含む化粧品組成物には、有利には先に述べたものから選択されるいかなるラブダン、又はいかなるラブダン系誘導体及び/又はそれらの塩も含まれない。
特には、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物、有利には単一溶媒としての水の中で得られ、より有利には実施例1a)の条件下で調製された地上部の抽出物を含む化粧品組成物には、β-エンドルフィンがまったく含まれない。
本発明による抽出物は、単独で使用することもできるし、或いは化粧品組成物の中に含まれていてもよい。その抽出物を単独で化粧品の有効成分として使用する場合、有利にはそれをグリセロールを含む水溶液の中に溶解させ、有利には、抽出物を含む水-グリセロール溶液の合計重量を基準にして、60%~90%、より有利には70%~85%の濃度、極めて有利には80重量%の濃度で存在させる。
有利な実施態様においては、本発明によるC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物は、タイムス・ヒエマリス(Thymus hyemalis)又はそれらの抽出物と組み合わせて使用されることはない。さらにより有利には、本発明による化粧品組成物には、いかなるタイムス・ヒエマリス(Thymus hyemalis)又はそれらの抽出物も含まれない。
本発明の代わりの実施態様においては、その抽出物が、極性溶媒、たとえば水、アルコール、ポリオール、グリコール、たとえば、ペンチレングリコール及び/又はブチレングリコール及び/又はヘキシレングリコール及び/又はカプリリルグリコール、又はそれらの混合物、好ましくは水-グリコール混合物、より好ましくはヘキシレングリコール、カプリリルグリコール、及びこれらの混合物から選択されるグリコールを含む溶媒の中に、溶解及び/又は希釈される。有利には、得られた抽出物を、ヘキシレングリコールを含む、特には化粧品成分の合計重量を基準にして、0.1重量%~10重量%の間のヘキシレングリコール、好ましくは0.5重量%~5重量%の間のヘキシレングリコールを含む水溶液の中に、希釈され及び/又は可溶である。有利には、得られた抽出物を、カプリリルグリコールを含む、特には抽出物を含む水溶液の合計重量を基準にして、0.01重量%~5重量%の間のカプリリルグリコール、好ましくは0.1重量%~1重量%の間のカプリリルグリコールを含む水溶液の中に、希釈され及び/又は可溶である。
別な方法として、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物を、少なくとも1種の、化粧品として許容される賦形剤を含む化粧品組成物の中に、含ませることもできる。「化粧品として許容される賦形剤」という用語は、皮膚に対して非刺激性であり、アレルギー反応を誘発することなく、そして化学的に安定な化粧品賦形剤を意味している。
賦形剤は、以下のものから選択することができる:界面活性剤及び/又は乳化剤、保存剤、緩衝剤、キレート化剤、変性剤、乳白剤、pH調節剤、還元剤、安定剤、粘稠化剤、ゲル化剤、皮膜形成性ポリマー、充填剤、つや消し剤、光沢剤、顔料、着色剤、芳香剤、及びこれらの混合物。(非特許文献1)には、本発明で使用するのに適した各種の化粧品賦形剤が記載されている。
有利には、賦形剤が、以下のものを含む群から選択される:ポリグリセロール、エステル、セルロースポリマー及び誘導体、ラノリン誘導体、リン脂質、ラクトフェリン、ラクトペルオキシダーゼ、スクロースベースの安定剤、ビタミンE及びそれらの誘導体、キサンタンゴム、天然及び合成ワックス、植物油、トリグリセリド、鹸化不能物質、フィトステロール、シリコーン、タンパク質加水分解物、ベタイン、アミンオキシド、植物抽出物、スクロースエステル、二酸化チタン、グリシン、及びパラベン、より好ましくは以下のものからなる群から選択される:ステアレス-2、ステアレス-21、グリコール-15ステアリルエーテル、セテアリールアルコール、フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、ブチレングリコール、カプリリルグリコール、天然トコフェロール、グリセロール、リン酸ジヒドロキシセチルナトリウム、イソプロピルヒドロキシセチルエーテル、グリコールステアレート、トリイソノナノイン、オクチルココエート、ポリアクリルアミド、イソパラフィン、ラウレス-7、カルボマー、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセロール、ビサボロール、ジメチコーン、水酸化ナトリウム、PEG-30ジポリヒドロキシステアレート、カプリリック/カプリックトリグリセリド、セテアリールオクタノエート、ジブチルアジペート、ブドウ種油、ホホバ油、硫酸マグネシウム、EDTA、シクロメチコーン、キサンタンゴム、クエン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、鉱物質ワックス及びオイル、イソステアリルイソステアレート、プロピレングリコールジペラルゴネート、プロピレングリコールイソステアレート、PEG8、蜜蝋、水素化パーム核油からのグリセリド、ラノリンオイル、ゴマ油、乳酸セチル、ラノリンアルコール、ヒマシ油、二酸化チタン、ラクトース、スクロース、低密度ポリエチレン、生理食塩溶液、及びこれらの混合物。
化粧品組成物は、以下のものから選択することができる:水性若しくは油性の溶液、クリーム若しくは水性ゲル剤若しくは油性ゲル剤、特にシャワージェル、乳状液、エマルション、マイクロエマルション若しくはナノエマルション(これは、特には、水中油型若しくは油中水型又は複相若しくはシリコーンベースである)、マスク、セラム、ローション、液状セッケン、シャンプー、軟膏剤、フォーム、パッチ、無水製剤(これは、好ましくは、液状、ペースト状又は固体状で、たとえば、メイクアップ粉体、ワンド、又はスティック、特には、口紅の形状)。それがクリーム又はセラムであれば、有利である。
化粧品組成物にはさらに、以下のものが含まれていてもよい:本発明によるC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物を用いて相補的若しくは相乗的な効果をもたらす、バリアー機能を増強し、上皮経由の水分喪失を低下させるもの、及び/又は皮膚及び/又は粘膜の水分含量を増やす、及び/又は細胞の中の水の循環を改良する目的でのアクアポリン合成を刺激するものから選択される皮膚及び/又は皮膚付属器のバリアー機能を強化するための有効成分。以下のものも挙げられる:セリン、尿素及びその誘導体、マリンコラーゲン及びグリコサミノグリカンとしての硫酸コンドロイチンのミクロスフェアのような製品、ヒアルロン酸塩、尿素、トレハロース、グリセリルトリアセテート、及びポリクアテルニウム-51を含む配合物(それぞれ、Marine Filling Spheres(商標)及びAdvanced Moisturizing Complex(商標)の名称で販売されている);Hyaluronic Filling Spheres(商標)の名称で販売されているヒアルロン酸ミクロスフェア;紅藻類の抽出物、又はアカシア多糖、アルギネート及びセリンの混合物(それぞれ、Osmogelline(商標)及びMicropatch(商標)セリンの名称で販売されている);又は、プルラン、ヒアルロン酸、又はそれらの塩若しくは誘導体、並びにアルギン酸又はそれらの塩若しくは誘導体を組み合わせたもの(PatcH20(商標)の名称で販売されている)。たとえば、以下のようなその他の化合物を使用してもよい:アルキルセルロース、レシチン、スフィンゴイドベースの化合物、セラミド、リン脂質、コレステロール及びその誘導体、グルコスフィンゴリピド、フィトステロール(スティグマステロール及びβ-シトステロール、カンペステロール)、必須脂肪酸、1,2-ジアシルグリセロール、4-クロマノン、五環トリテルペン、たとえば、ウルソール酸、ワセリン、ラノリン、糖、特にはトレハロース及びその誘導体、ラムノース、フルクトース、マルトース、ラクトース、エリスリトール、マンニトール、D-キシロース及びグルコース、アデノシン及びその誘導体、ソルビトール、多価アルコール(有利にはC~C、より有利にはC~C、たとえばグリセロール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセロール、ポリグリセロール、及びそれらの混合物)、グリセロール及びその誘導体、ポリアクリル酸グリセリル、乳酸ナトリウム、ペンタンジオール、セリン、乳酸、AHA、BHA、ナトリウムピドレート、キシリトール、乳酸ナトリウム、エコチン及びその誘導体、キトサン及びその誘導体、コラーゲン、プランクトン、ステロイド誘導体(DHEA、その7-酸化及び/又は17-アルキル化誘導体、及びサポゲニンを含む)、ジヒドロジャスモン酸メチル、ビタミンD及びその誘導体、マルバ・シルヴェストリス(Malva sylvestris)の抽出物又はセンテラ・アシアティカ(Centella asiatica)の抽出物、アクリル酸のホモポリマー、β-グルカン、特にはカルボキシメチルβ-グルカンナトリウム、C-グリコシド誘導体、たとえば(特許文献6)に記載されているようなもの、ジャコウバラ油、亜鉛を添加した微細藻類プロフィリヂウム・クルエンツム(Prophyridium cruentum)の抽出物(Vincienceから、Algualane Zinc(商標)の名称で販売)、アルギニン、アセチルヘキサペプチド(Lipotechから、Diffuporine(商標)の名称で販売)、ビオラ・トリコロル(Viola tricolor)の加水分解物(Silabから、Aquaphyline(商標)の名称で販売)、又はカッシア・アングスチフォリア(Cassia angustifolia)の種子からの多糖抽出物(本願出願人から、Hyalurosmooth(商標)の名称で販売)、サッカロマイセス・セレヴィシアエ(Saccharomyces cerevisiae)の発酵加水分解物(Relipidium(商標)の名称で販売)、又はそうでなければ、天然加湿因子の化合物、又は蜂蜜の天然抽出物(本願出願人から、Melhydran(商標)の名称で販売)。
たとえば、加齢防止活性薬剤及び/又は漂白活性薬剤及び/又は汚染防止活性薬剤及び/又は肌の色の輝きを増進させる活性薬剤などの、他のタイプの活性薬剤がその組成の中に存在していてもよい。
それらの薬剤は、たとえば、以下のようなものであってもよい:カッシア・アラタ(Cassia alata)の葉の抽出物(DN-Age(商標)の名称で販売)及び/又は、抗酸化性活性薬剤としてのレイシの抽出物(Litchiderm(商標)の名称で販売)、脱グリケート剤としてのサルビア・ミルチオリッザ(Salvia miltiorhizza)の抽出物とナイアシンアミドとを組み合わせたもの(CollRepair(商標)の名称で販売)、しわ防止剤のキコリウム・インチブス(Cichorium intybus)の抽出物(Lox-Age(商標)の名称で販売)、アキレア・ミレフォリウム(Achillea millefolium)の抽出物(Neurobiox(商標)の名称で販売)、ポリゴヌム・ビストルタ(Polygonum bistorta)の抽出物(Perlaura(商標)の名称で販売)、アルピニア・ガランガ(Alpinia galanga)の抽出物(Hyalufix(商標)の名称で販売)、トウモロコシの抽出物(Deliner(商標)の名称で販売)、又はボアンドゼイア・スブテラネア(Voandzeia subterranea)の抽出物(本願出願人より、Epigenist(商標)の名称で販売)、又は、その他の、皮膚の堅牢性を促進する活性薬剤、たとえば、合成テトラペプチド(Dermican(商標)の名称で販売)、ヒビスクス・アベルモスクス(Hibiscus abelmoschus)の抽出物(Linefactor(商標)の名称で販売)、マメの精製抽出物(Proteasyl(商標)の名称で販売)、マニルカラ・ムルチネルビス(Manilkara multinervis)の抽出物(Elestan(商標)の名称で販売)、若しくはアルガニア・スピノサ(Argania spinosa)のパルプ抽出物(本願出願人により、Argassential(商標)の名称で販売)。植物のオリガヌム・マジョラナ(Origanum majorana)の抽出物(Dermagenist(商標)の名称で販売)、及び/又はカヤ・セネガレンシス(Khaya senegalensis)の抽出物(Collalift(登録商標)18の名称で販売)もまた、化粧品組成物に添加してもよい。
本発明の好ましい実施態様においては、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物は、化粧品組成物の中に、その化粧品組成物の合計重量を基準にして、0.0001重量%~20重量%、好ましくは0.001重量%~5重量%、より好ましくは0.01重量%~3重量%の濃度で存在させる。
本発明によるC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物を含む化粧品組成物は、したがって、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における組織のホメオスタシスを増強及び/又は維持するために使用することができる。前記組成物は、したがって、皮膚及び/又は皮膚付属器のバリアー機能、及び/又は皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における細胞分化を増強及び/又は維持する目的で、ECM1及び/又はインボルクリンの遺伝子及び/又はタンパク質の発現を維持及び/又は増強させるために使用される。それはさらに、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器の中での組織の再生を増強及び/又は維持するため、及び/又は、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器の表面の見栄えを改良するため、及び/又は、髪の抜け毛を減らすため、及び/又は、皮膚の色の輝き及び/又は均一性を増強させるため、及び/又は、皮膚及び/又は皮膚付属器における水分喪失を低減させるため、及び/又は、それらからの脱水を防止するため、及び/又は、色素沈着のしみを低減させるため、に使用することも可能である。
有利な実施態様においては、前記化粧品組成物は、細胞の成長若しくは増殖、又は細胞分裂の増強及び/又は維持を目的としていない。特定の実施態様においては、その化粧品組成物は、ATPの合成の増強及び/又は維持のいずれも目的とはしていない。
また別の有利な実施態様においては、前記化粧品組成物には、アルギネート、又はアルギン、又は加水分解アルギン、又はラバンデュラ・ストエカス(Lavandula stoechas)、ヘリクリスム・イタリクム(Helichrysum italicum)及びこれらの混合したものから選択される植物の抽出物を一切含まない。
本発明の第二の主題は、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における組織のホメオスタシスを増強及び/又は維持するための、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物、又はそれを含む化粧品組成物を局所投与又は経口投与、好ましくは局所投与することを含む、非治療的な化粧品ケアプロセスに関する。
その化粧品ケアプロセスによって、有利なことには、インボルクリン及び/又はECM1の遺伝子及び/又はタンパク質の発現を維持及び/又は増強させることにより、皮膚及び/又は皮膚付属器のバリアー機能を増強及び/又は維持したり、及び/又は皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における細胞分化を増強したりすることが可能となる。
さらに有利にことには、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における組織の再生を増強及び/又は維持することも可能になる。
さらに有利には、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器の表面の見栄えを改良したり、及び/又は髪の抜け毛を低減したり、及び/又は皮膚の色の輝き及び/又は均一性を増強したり、及び/又は皮膚及び/又は皮膚付属器における水分喪失を低減したり、及び/又はそれらからの脱水を防止したり、及び/又は色素沈着のしみを低減したりすることも可能となる。
本発明の一つの実施態様においては、その化粧品ケアプロセスには、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物又はそれを含む化粧品組成物を、脚、手、大腿、腹部、襟足、首、腕、胴部、背中、髪、顔面、特に眼の周辺の領域、有利には襟足及び/又は顔面、特に眼の周辺の領域、さらにより有利には眼の周辺の領域から選択される、顔面及び/又は体及び/又は頭皮及び/又は皮膚付属器及び/又は粘膜、の全部又は一部に局所投与することが含まれる。
有利には、本発明の主題はさらに、それを必要とし/望んでいる個々の人の、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における組織のホメオスタシスを増強及び/又は維持するため、特にはインボルクリン及び/又はECM1の遺伝子及び/又はタンパク質の発現を増強及び/又は維持するため、それを必要とし/望んでいる個々の人の、皮膚及び/又は皮膚付属器のバリアー機能、及び/又は皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における細胞分化を増強及び/又は維持するため、より特には、それを必要とし/望んでいる個々の人の皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における組織の再生を増強及び/又は維持するため、さらにより特には、それを必要とし/望んでいる個々の人の、皮膚の表面の見栄えを改良するため、及び/又は髪の抜け毛を低減させるため、及び/又は皮膚の色の輝きを増強させるため、及び/又は皮膚及び/又は皮膚付属器中での水分喪失を低減させるため、及び/又はその脱水を防止するため、の化粧的治療方法であるが、それには、以下のステップが含まれる:
- 組織のホメオスタシスを増強及び/又は維持すること、及び/又はインボルクリン及び/又はECM1の遺伝子及び/又はタンパク質の発現を増強及び/又は維持すること、及び/又はバリアー機能及び/又は細胞分化を増強及び/又は維持すること、及び/又は組織の再生を増強及び/又は維持すること、及び/又は表面の見栄えを改良すること、及び/又は髪の抜け毛を低減させること、及び/又は皮膚の色の輝きを増強させること、及び/又はその水分喪失を低減させること、及び/又はその脱水を防止することが望まれている、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器の領域を個々の人について特定するステップ、並びに
- 皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器のその領域に、本発明によるシスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物を含む化粧品組成物を、組織のホメオスタシスを増強及び/又は維持する、及び/又はインボルクリン及び/又はECM1の遺伝子及び/又はタンパク質の発現を増強及び/又は維持する、及び/又はバリアー機能及び/又は細胞分化を増強及び/又は維持する、及び/又は組織の再生を増強及び/又は維持する、及び/又は表面の見栄えを改良する、及び/又は髪の抜け毛を低減させる、及び/又は肌の色の輝きを増強する、及び/又は皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器のこの領域の水分喪失を低減させるか及び/又は脱水を防止するか、に有効な量で、局所的に投与するステップ。
本発明の第三の主題は、本発明によるC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物、又はそれを含む皮膚科学的若しくは医薬組成物、ECM1の遺伝子及び/又はタンパク質の発現の低下によって誘発される疾病、有利には、硬化性苔癬又はリポイドタンパク症を防止及び/又は処置するため、及び/又は瘢痕を防止及び/又は処置するためのその使用に関する。
一つの実施態様においては、その抽出物が、皮膚科学的又は医薬組成物の中に、その組成の合計重量を基準にして、0.0001重量%~20重量%、好ましくは0.001重量%~5重量%、より好ましくは0.01重量%~3重量%の濃度で含まれる。
それらの皮膚科学的組成物又は医薬組成物には、少なくとも1種の、皮膚科学的又は薬学的に許容される賦形剤が含まれる。
本発明の一つの実施態様においては、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物又はそれを含む皮膚科学的又は薬学的組成物が、脚、手、大腿、腹部、襟足、首、腕、胴部、背中、髪、顔面、特に眼の周辺の領域、有利には襟足及び/又は顔面、特に眼の周辺の領域、より有利には眼の周辺の領域から選択される、顔面及び/又は体及び/又は頭皮及び/又は皮膚付属器及び/又は粘膜、の全部又は一部に局所に投与される。
本発明の有利な実施態様においては、そのC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物が、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の地上部の抽出物、より有利には葉の抽出物である。より有利には、その抽出物が、単一溶媒としての水の中で得られた水性抽出物である。
本発明の記述を参照しながら、以下に実施例を示す。これらの実施例は、説明の目的で示すのであって、いかなる点においても本発明の範囲を限定するものではない。それぞれの実施例は、一般的な範囲を有している。それらの実施例は、本発明とは不可分の部分を形成し、そして各種の従来技術に比較して新規であるかのように見えるいかなる特徴も、記述を全体として受け取れば、実施例も含めて、本発明とは不可分の部分を形成している。
特に断らない限り、パーセントは、重量/重量基準で示されている。
実施例1:C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物の調製
植物のC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)は、モロッコ原産である。
実施例1a)植物の各部及び溶媒の合計重量を基準にして10重量%の、植物のC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の乾燥させた地上部を、単一溶媒としての水の中に、温度80℃で、1時間冷浸させた。得られた抽出物を、遠心分離により分離し、その上澄みを濾過した(0.20μm)。その抽出物は、液状である。
実施例1b)植物の各部及び溶媒の合計重量を基準にして20重量%の、植物のC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の乾燥させた地上部を、単一溶媒としての水の中に、温度80℃で、1時間冷浸させた。得られた抽出物を、遠心分離により分離し、その上澄みを濾過した(0.20μm)。その抽出物は、液状である。
実施例1c)植物の各部及び溶媒の合計重量を基準にして10重量%の、植物のC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の乾燥させた地上部を、単一溶媒としての水/プロパンジオール混合物(20:80;v/v)の中で、温度4℃で、2時間冷浸させた。得られた抽出物を、遠心分離により分離し、その上澄みを濾過した(0.20μm)。その抽出物は、液状である。
実施例1d)植物の各部及び溶媒の合計重量を基準にして10重量%の乾燥させた葉を、単一溶媒としての水の中で、温度4℃で、24時間冷浸させた。得られた抽出物を、遠心分離により分離し、その上澄みを濾過した(0.20μm)。その抽出物は、液状である。
実施例1e)植物の各部及び溶媒の合計重量を基準にして10重量%の、植物のC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の乾燥させた地上部を、臨界未満条件、温度120℃、圧力250barで、水の中に抽出した。その粗抽出物を、デカントし、遠心分離にかけ、次いで濾過した。その抽出物は、液状である。
上に記載されたこれらの抽出物のそれぞれを、次いで乾燥させ、マルトデキストリンの存在下にスプレーした(マルトデキストリン及び抽出物の合計重量を基準にして、70重量%~90重量%、有利には80重量%)。スプレーの後で得られる抽出物は、粉体の形態である。
実施例2:C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物存在下での、マーカーECM1の遺伝子及びタンパク質発現の増強
実施例2a)ECM1の遺伝子発現における増強
プロトコル:健康な女性ドナー(39~60歳)から得たヒトケラチノサイトを、管理環境(37℃、5%CO、相対湿度>95%)中、10%ウシ胎児血清及び抗生物質を補充した所定の増殖培地(Dulbecco’s Modified Eagle Medium:DMEM)の中で、集密に達するまで培養した(5~10日の培養)。次いで、それらの細胞を、実施例1a)に記載の条件下で調製したC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物を培地の最終容積を基準にして0.001重量%の培地中最終濃度で用いて、48時間かけて処理するか、又は抽出物では処理しなかった(未処理の対照)。その細胞を回収し、使用するまでの間、-80℃で冷凍した。
NucleoSpin 96 RNAキット(Machery-Nagel GmbH & Co KG)を使用して、全RNAを抽出した。全RNAの定量化及び定性を、260及び280nmでの光学濃度を測定することにより、調節した。
ECM1の遺伝子の発現は、qRT-PCRによって定量した。そのメッセンジャーmRNAを、サーモサイクラー(LightCycler(登録商標)480 I Masterシステム(Roche Molecular Diagnostics))を使用して、特異的なオリゴヌクレオチド(SYBR Green)を用いて、cDNAに転写した。それらの結果を正規化するために、遺伝子のACTB(アクチンB)及びEEF1A1(Eukaryotic Translation Elongation Factor 1 Alpha 1)を、参照遺伝子として使用した。それぞれの増幅サイクルで蛍光を測定した。検量線を作成してから、ΔΔCt法の手段により相対的定量を実施した。
それらの結果を、5種の異なったケラチノサイト培養の平均についての平均±標準偏差として表し、以下の表1に示す。差分の統計的検討は、スチューデントt検定対未処理対照(対照(抽出物なし))を使用して実施した。
Figure 2022511023000003
結論:C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物は、対照に比較して、ECM1の遺伝子発現を少なくとも43%増強したが、このことは、細胞分化を増強し、それにより組織のホメオスタシスに参与するその能力を示している。
実施例2b)ECM1のタンパク質発現における増強
プロトコル:健康な女性ドナー(39~60歳)から得たヒトケラチノサイトを、所定の培地(DMEM)で、集密に達するまで培養し(4日の培養)、次いで、実施例1a)に従って調製したC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物と(培地の最終容積を基準にして1×10-3重量%の最終濃度)、48時間接触状態に置くか、又は置かなかった。抽出物を添加しない同一の培地を、対照(未処理の対照)として使用した。
次いで、それらの細胞を回収し、免疫学的局在決定(ウェスタンブロット法)を実施する目的で、規定の溶菌性緩衝液を用いて溶解させた。全タンパク質濃度は、BCA法の手段により求めたが、それぞれの条件は、同一の濃度で析出させた。タンパク質は、抗ECM1一次抗体を使用したキャピラリー電気泳動(ProteinSimple,USA)により同定し、ペルオキシダーゼ結合複合二次抗体を使用して免疫学的に局在化した。それらの結果は、Compass Software(バージョン2.7.1(ProteinSimple))を使用して定量化し、未処理の対照(対照(抽出物なし))と対比させて報告した。
それらの結果を、2種の異なったケラチノサイト培養の平均についての平均±標準偏差として表し(n=4)、以下の表2に示す。統計的な検討は、Sigmaplot(商標)ソフトウェアを使用して実施した。
Figure 2022511023000004
結論:C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物は、培養においてケラチノサイト中のECM1の発現を少なくとも31%増強させ、細胞分化及び次いで組織のホメオスタシスを増強するための、その抽出物の能力が確認された。
実施例3:C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物の存在下における、インボルクリンのタンパク質の合成の増強
プロトコル:健康な成人女性ドナー(45歳及び46歳)から得たヒトケラチノサイトを、管理環境(37℃、5%CO、相対湿度>95%)で、2%ウシ胎児血清を補充した所定の増殖培地(MCDB153標準培地)の中で、3~4日かけて培養した。その培地を無血清培地に置き換え、実施例1a)に従って調製したC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物(培地の最終容積を基準にして1×10-3重量%の最終濃度)を用いて、3日かけて処理するか、又は処理しなかった。
インボルクリンの産生レベルは、細胞ホモジネートについてのELISA法の手段によって定量化した。
それらの結果を、未処理の対照(対照(抽出物なし))に対する平均百分率±標準偏差として表し(n=3)、以下の表3に示す。統計的な検討は、Sigmaplot(商標)ソフトウェアを使用して実施した。
Figure 2022511023000005
結論:C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物は、培養したケラチノサイトの中では、インボルクリンの合成を少なくとも168%増強させた。本発明によるC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物は、皮膚及び/又は皮膚付属器のバリアー機能を増強させるのに有効である。
実施例4:C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物の存在下での、組織の再生のin vivoでの評価
プロトコル:C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物を含む配合物を用いた組織の再生についての臨床治療の効果を、DHA(ジヒドロキシアセトン)法を使用して検討した。その原理は、セルフタンニング分子として使用されるこの分子を使用することにより、皮膚の表面(表皮)を着色することにある。DHAと表皮のタンパク質のアミノ酸との化学反応によって、褐色のメラノイジン色素が生成する。その色を、色彩色差計(Chromameter CR-400)を使用して評価した。脱色時間を使用して、表皮を更新させるのに必要な時間を推定した。
この解析には、光感受性の高い(light phototype)(Fitzpatrickの分類でタイプI及びタイプII)45~65歳の女性が含まれていた。ボランティアそれぞれの前腕に、28日間に渡って、1日に2回、実施例1a)の条件下で調製されたC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物を含む配合物(実施例5a)の配合物の合計重量を基準にして0.1重量%)、又は、同一であるが、本発明による抽出物を含まない配合物(対照)を塗布した。
時間xでの測定(Dx)と時間0での測定(D0:基底参照レベル)との間の色差を測定するために、パラメーターΔEを計算した。ΔE=0の値に達するのに要した時間が、表皮の再生時間に相当する。製剤適用の前後での褐色度の差を測定するために、個別類型角度(ITA)を計算した。
それらの結果は、C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物を含む配合物、又は抽出物を含まない配合物(対照)を塗布してから28日後で、表皮を完全に再生する(ΔE=0)のに必要な日数に相当する。
Figure 2022511023000006
結論:C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物を含む配合物を28日間塗布した後で、表皮の再生時間が、対照と比較して、3.4日短くなった。したがって、その抽出物は、組織の再生を増強させるのに有効である。
実施例5:シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物を含む化粧品的又は皮膚科学的な組成物の例
実施例5a)化粧品の配合
表5における百分率は、化粧品配合物の合計重量を基準にして、重量で表わしたものである。
Figure 2022511023000007
実施例5b)抗加齢クリーム
表6における百分率は、クリームの合計重量を基準にして、重量で表したものである(%w/w)。
Figure 2022511023000008
このクリームは、当業者には公知のこの技術分野における通常の方法によって、5種のフェーズを混合することにより調製する。
実施例6:肌の色の輝き及び均一性の増強
プロトコル:B16メラニン細胞を、ウシ胎児血清を含む標準培地の中で、温度37℃(5%CO)で3日間培養した。実施例1a)によるC・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物を、培地の最終容積を基準にして0.01重量%の最終濃度で添加するか、又は抽出物なし(対照培地)で、同時に培地を更新した。3日間の培養の後で、475nmでの光学濃度により、メラニンの合計量を測定した。その試験は、3回繰り返しで実施し、その結果は、対照(C・モンスペリエンシス(C.monspeliensis)の抽出物なしでの培養)に対する百分率平均値として表した(SD:標準偏差)。スチューデント検定(Sigmaplot(商標))により、統計解析を行った。
Figure 2022511023000009
結論:抽出物は、分析したメラニン細胞の中では、メラニンの全量を少なくとも55%低下させて、肌の色の均一性と輝きに対する抽出物の効果を示していた。

Claims (17)

  1. シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物の非治療的な化粧品としての使用であって、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における組織のホメオスタシスを増強及び/又は維持するための、使用。
  2. インボルクリン及び/又はECM1の遺伝子及び/又はタンパク質の発現を増強及び/又は維持するため、皮膚及び/又は皮膚付属器のバリアー機能、及び/又は皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における細胞分化を増強及び/又は維持するための、請求項1に記載のシスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物の非治療的な化粧品としての使用。
  3. 前記抽出物が、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における組織の再生を増強及び/又は維持することを特徴とする、請求項1又は2に記載のシスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物の非治療的な化粧品としての使用。
  4. 皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器の表面の見栄えを改良するための、請求項1~3のいずれか1項に記載の、シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物の非治療的な化粧品としての使用。
  5. 髪の抜け毛を低減させるため、及び/又は皮膚の色の輝きを増強させるための、請求項1~3のいずれか1項に記載の、シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物の非治療的な化粧品としての使用。
  6. 皮膚及び/又は皮膚付属器における水分喪失を低減させるため、及び/又はそれらの脱水を防止するための、請求項1~3のいずれか1項に記載の、シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物の非治療的な化粧品としての使用。
  7. 前記シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物が、地上部、有利には葉の抽出物であることを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の、非治療的な化粧品としての使用。
  8. 前記シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物が、水の中で、又は水と、アルコール、グリコール、ポリオール、及びそれらの混合物からなる群から選択される溶媒との混合物の中、有利には単一溶媒としての水の中で得られた、水性抽出物であることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載の、非治療的な化粧品としての使用。
  9. 前記シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物が、少なくとも1種の化粧品として許容される賦形剤をさらに含む化粧品組成物の中に含まれ、前記抽出物が、前記化粧品組成物の合計重量を基準にして0.0001重量%~20重量%、好ましくは0.001重量%~5重量%の濃度で存在することを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載の、非治療的な化粧品としての使用。
  10. 局所使用であることを特徴とする、請求項1~9のいずれか1項に記載の、非治療的な化粧品としての使用。
  11. 非治療的な化粧品ケアプロセスであって、シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物又はそれを含む化粧品組成物の局所投与又は経口投与、好ましくは局所投与を含み、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における組織のホメオスタシスを増強及び/又は維持するための、プロセス。
  12. ECM1及び/又はインボルクリンの遺伝子及び/又はタンパク質の発現を増強及び/又は維持するため、皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における細胞分化、及び/又は皮膚及び/又は皮膚付属器のバリアー機能を増強及び/又は維持するための、請求項11に記載の非治療的な化粧品ケアプロセス。
  13. 皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器における組織の再生を増強及び/又は維持するための、請求項11又は12に記載の、非治療的な化粧品ケアプロセス。
  14. シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物又はそれを含む化粧品組成物を、脚、手、大腿、腹部部、襟足、首、腕、胴部、背中、髪、顔面、特に眼の周辺の領域、有利には襟足及び/又は顔面、特に眼の周辺の領域、より有利には眼の周辺の領域から選択される、顔面及び/又は体及び/又は頭皮及び/又は皮膚付属器及び/又は粘膜、の全部又は一部に局所投与することを含む、請求項11~13のいずれか1項に記載の、非治療的な化粧品ケアプロセス。
  15. ECM1の遺伝子及び/又はタンパク質の発現の低下によって誘発される疾病、有利には硬化性苔癬又はリポイドタンパク症を防止及び/又は処置するため、及び/又は瘢痕を防止及び/又は処置するために使用するための、シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物、又はそれを含む皮膚科学的若しくは医薬組成物。
  16. 皮膚科学的若しくは医薬組成物の中に、前記組成物の合計重量を基準にして、0.0001重量%~20重量%、好ましくは0.001重量%~5重量%の濃度で存在することを特徴とする、請求項15に記載の使用のためのシスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物。
  17. 請求項7又は8に定義されていることを特徴とする、請求項15又は16に記載の使用のための、シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物。
JP2021531693A 2018-12-21 2019-12-10 シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物の新規な化粧品的及び皮膚科学的使用 Pending JP2022511023A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR1873817A FR3090375B1 (fr) 2018-12-21 2018-12-21 Nouvelles utilisations cosmétiques et dermatologiques d’un extrait de Cistus monspeliensis
FR1873817 2018-12-21
PCT/FR2019/052991 WO2020128223A1 (fr) 2018-12-21 2019-12-10 Nouvelles utilisations cosmétiques et dermatologiques d'un extrait de cistus monspeliensis

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022511023A true JP2022511023A (ja) 2022-01-28

Family

ID=66676759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021531693A Pending JP2022511023A (ja) 2018-12-21 2019-12-10 シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物の新規な化粧品的及び皮膚科学的使用

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20220241181A1 (ja)
EP (1) EP3897868A1 (ja)
JP (1) JP2022511023A (ja)
KR (1) KR20210105880A (ja)
CN (1) CN113164797A (ja)
FR (1) FR3090375B1 (ja)
WO (1) WO2020128223A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111557878A (zh) * 2020-06-28 2020-08-21 无锡简玺生物科技有限公司 一种含类人胶原蛋白和聚繖岩蔷嶶提取物的精华及制备方法
BR112023024114A2 (pt) * 2021-05-20 2024-02-06 Roc Opco Llc Composições cosméticas que contêm compostos de vitamina c e usos das mesmas
FR3129830A1 (fr) 2021-12-07 2023-06-09 Pierre Fabre Dermo-Cosmetique Extrait de Cistus monspeliensis et compositions le comprenant pour apaiser la peau
FR3135205A1 (fr) 2022-05-09 2023-11-10 Pierre Fabre Dermo-Cosmetique Extrait de cistus monspeliensis et compositions le comprenant pour favoriser la cicatrisation et la reparation des lesions cutanees
CN115671002B (zh) * 2022-11-23 2024-02-20 广州睿森生物科技有限公司 一种抗皱滋养祛痘组合物及其应用
CN117503626B (zh) * 2023-11-09 2024-04-16 植物医生(广东)生物科技有限公司 植物来源的防晒增效组合物、防晒产品、制备方法和应用

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004520357A (ja) * 2001-01-22 2004-07-08 ソシエテ ドゥ クルタージュ エ ドゥ ディフュジョン−コディフ アンテルナショナル エス.アー.エス 化粧品
JP2011162504A (ja) * 2010-02-12 2011-08-25 Univ Of Tsukuba Atp産生促進剤、およびその利用

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2818547B1 (fr) 2000-12-22 2006-11-17 Oreal Nouveaux derives c-glycosides et utilisation
JP3942177B2 (ja) 2003-04-11 2007-07-11 高砂香料工業株式会社 細胞賦活剤
JP2005008574A (ja) 2003-06-19 2005-01-13 Takasago Internatl Corp コラーゲン産生促進剤
FR2868307B1 (fr) * 2004-04-01 2008-03-14 Courtage Et De Diffusion Codif Utilisation de beta-endorphine pour le traitement des rides
GB2443388A (en) 2006-10-30 2008-05-07 Reckitt & Colmann Prod Ltd Acne treatment
ES2340352B1 (es) * 2008-06-06 2011-05-10 Pedro Enrique Alonso Hernandez Unguento o liquido de aplicacion topica para las heridas.

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004520357A (ja) * 2001-01-22 2004-07-08 ソシエテ ドゥ クルタージュ エ ドゥ ディフュジョン−コディフ アンテルナショナル エス.アー.エス 化粧品
JP2011162504A (ja) * 2010-02-12 2011-08-25 Univ Of Tsukuba Atp産生促進剤、およびその利用

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
"Decollete and Neck Concentrate,ID 5383511", MINTEL GNPD[ONLINE],2018年1月,[検索日2023.08.24], JPN6023036769, ISSN: 0005144914 *

Also Published As

Publication number Publication date
EP3897868A1 (fr) 2021-10-27
KR20210105880A (ko) 2021-08-27
US20220241181A1 (en) 2022-08-04
FR3090375B1 (fr) 2021-10-22
FR3090375A1 (fr) 2020-06-26
WO2020128223A1 (fr) 2020-06-25
CN113164797A (zh) 2021-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2022511023A (ja) シスツス・モンスペリエンシス(Cistus monspeliensis)の抽出物の新規な化粧品的及び皮膚科学的使用
JP7309620B2 (ja) 皮膚及び/又は粘膜を水和させるためのネフェリウム・ラパセウム(nephelium lappaceum)の果皮の抽出物の使用
JP2019535783A (ja) トリュフ抽出物およびネオヘスペリジンジヒドロカルコンを含む組成物
CN105705154A (zh) 北美金缕梅提取物的化妆品学和/或皮肤病学用途
US20190125657A1 (en) Cosmetic use of khaya senegalensis extract
JP2016515567A (ja) ポリゴヌム・ビストルタ抽出物の美容又は皮膚科学的な使用
JP2020518593A (ja) 皮膚及び/又は粘膜の硬さを増大させるためのネフェリウム・ラッパセウム(Nephelium lappaceum)抽出物の使用
KR20120139222A (ko) 탄시논ⅱa를 유효성분으로 함유하는 피부 외용제 조성물
KR101481208B1 (ko) 크립토탄시논을 유효성분으로 함유하는 피부 외용제 조성물
US20160220477A1 (en) Cosmetic or dermatological use of an extract of tapirira guianensis
US8637093B2 (en) Composition and uses thereof
CN109745262A (zh) 一种用于美白淡斑面霜的组合物
KR20130125492A (ko) 뱀딸기 추출물을 함유하는 피부 외용제 조성물
KR102281403B1 (ko) 비자 세라마이드와 울금 및 동백유박 추출물을 포함하는 피부 주름 개선용 화장료 조성물
KR102072297B1 (ko) 식물성 단백질 유도 계면활성제를 포함하는 화장료 조성물
KR20220044488A (ko) 분홍바늘꽃 추출물의 신규 화장료 용도
JP2001354518A (ja) 皮膚外用剤
BR112019025318B1 (pt) Uso cosmético do extrato de pericarpo de nephelium lappaceum, e, processo de cuidado cosmético
KR20200036730A (ko) 피부 턴오버 촉진 및 멜라닌 배출 촉진용 조성물
KR20090115478A (ko) 줄기세포 배양산물을 포접하여 안정화시킨 나노좀을유효성분으로 함유하는 화장료 조성물
KR20130049929A (ko) 팽나무 추출물을 함유하는 피부 외용제 조성물
WO2019020920A2 (fr) Extrait aqueux de momordica cochinchinensis pour maintenir et/ou augmenter l'expression des kindlines de la peau et des muqueuses

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230905

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20231027

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20231107

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20231122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240305