JP2022507403A - ポリブテンの分離方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、(1)ポリブテン、ハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒を含むとともに25℃で回転粘度計を用いて測定した粘度が1cpから50cpであるポリブテン溶液を蒸溜カラムに投入する段階;(2)前記蒸溜カラムの上部からは前記ハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒を分離し、下部からはポリブテン及び非極性炭化水素溶媒を含むとともに10cpから150cpの粘度を有するポリブテン溶液を分離する段階;及び(3)前記段階(2)を介して蒸溜カラムの下部から分離されたポリブテン溶液から非極性炭化水素溶媒及びポリブテンを分離する段階を含むポリブテンの分離方法に関する。

Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2019年1月18日付韓国特許出願第10-2019-0007026号に基づいた優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として含まれる。
本発明は、ポリブテンの分離方法に関し、具体的には、重合が完了されたポリブテンオリゴマーまたは重合体を含む反応溶液でポリブテンオリゴマーまたは重合体と反応溶媒を分離し、特に、高分子内の特定溶媒の残留含量を極微量の水準に達成することができるポリブテンの分離方法に関する。
ポリブテン(polybutene)は、潤滑油添加剤、燃料清浄剤などの多様な化学製品の原料として用いられる化合物である。
ポリブテンは、一般的にナフサの分解過程で派生される炭素数4(C4)のオレフィン成分をフリーデルクラフト型触媒(Friedel-Craft type catalyst)を用いて重合したものであって、用いられる原料としては、C4原料のうち1,3-ブタジエンを抽出して残ったC4残渣油-1(C4 raffinate-1)があり、イソブタン、ノルマルブタンのパラフィン類と、1-ブテン、2-ブテン、イソブテンなどのオレフィンが含まれており、前記C4残渣油-1のオレフィン成分中で大凡30から50重量%の含量を占める前記イソブテンの反応性が最も高いので、生成されるポリブテンは主にイソブテン単位からなる。
ポリイソブテンは、分子量の範囲により低分子量、中分子量及び高分子量の範囲に区分される。低分子量のポリイソブテンは、数平均分子量が1万以下程度の範囲であり、通常のポリブテンと高反応性ポリブテン(High Reactive Polybutene、HR-PB)の製品群がある。前記高反応性ポリブテンは、炭素-炭素二重結合の位置が主にポリブテンの末端に位置したものであって、末端のビニリデン官能基(>80%)を用いて官能基を導入した後、燃料添加剤やエンジンオイル添加剤として用いられる。
ポリブテンは、液状のオリゴマーであって、分子量の増加により粘度が高くなる。重合が完了したポリブテンは、反応溶媒との混合溶液の形態で得られ、これからポリブテンのみを得るための分離方法としては、蒸溜カラムを用いる方法、フラッシュ(flash)ドラムを用いる方法、脱揮発機(devolatilizer)を用いる方法を挙げることができる。
このうち、蒸溜カラムは、混合物を沸点の差を利用して高純度で分離可能であるが、高粘度の物質を扱いにくく、粘度が高くなると分離効率が急減するという問題がある。一方、フラッシュドラムまたは脱揮発機は、混合物の状態で低沸点物質を沸かして上部に除去し、残った物質を下部に得るものであって、高粘度の物質も扱いが可能であり、設備費用が安価であるが、高純度分離が困難であるという問題がある。
したがって、優れた分離効率で、オリゴマーまたは重合体と反応溶媒を高純度で分離することができ、特に、オリゴマーまたは重合体内の特定溶媒の残留含量を極微量の水準に達成することができる分離方法の開発が要求される。
本発明の解決しようとする課題は、優れた分離効率で、オリゴマーまたは重合体と反応溶媒を高純度で分離することができるポリブテンの分離方法を提供することである。
前記課題を解決するために、本発明は、(1)ポリブテン、ハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒を含むとともに25℃で回転粘度計を用いて測定した粘度が1cpから50cpであるポリブテン溶液を蒸溜カラムに投入する段階;(2)前記蒸溜カラムの上部からは前記ハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒を分離し、下部からはポリブテン及び非極性炭化水素溶媒を含むとともに10cpから150cpの粘度を有するポリブテン溶液を分離する段階;及び(3)前記段階(2)を介して蒸溜カラムの下部から分離されたポリブテン溶液から非極性炭化水素溶媒及びポリブテンを分離する段階を含むポリブテンの分離方法を提供する。
本発明のポリブテンの分離方法によれば、重合がなされたポリブテン溶液からポリブテンオリゴマーまたは重合体を高い効率で分離することができ、ポリブテンオリゴマーまたは重合体に含まれた溶媒の残留含量を極微量の水準に達成することができ、全体オリゴマーまたは重合体の分離過程に用いられるエネルギー消費量を低減することができるので、ポリブテンオリゴマーまたは重合体の製造過程に有用に用いることができる。
本明細書の次の図は、本発明の好ましい実施形態を例示するものであり、前述した発明とともに本発明の技術思想をさらに理解させる役割を担うものなので、本発明はそのような図に記載された事項にのみ限定して解釈されてはならない。
本発明の一例によるポリブテンの分離方法に用いられる分離システムの一例を概略的に示した図である。
以下、本発明に対する理解を助けるために本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の説明及び特許請求の範囲で用いられた用語や単語は、通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は自身の発明を最良の方法で説明するために用語の概念を適宜定義することができるという原則に則って、本発明の技術的思想に適合する意味と概念として解釈されなければならない。
本明細書で用いる用語「オリゴマー(Oligomer)」とは、単量体が小重合されて形成され、1万未満の範囲の数平均分子量を有する低重合体を意味する。
前記オリゴマーと相対的な概念として「重合体(Polymer)」とは、単量体が重合されて形成され、1万以上の数平均分子量を有する高分子化合物を意味する。
本発明における「含む」(comprising)、「含む」(including)、「有する」(having)との用語及びこれらの派生語は、これらが具体的に開示されていようがいまいが、任意の追加の成分、段階または手続きの存在を排除するように意図されたものではない。如何なる不確実さも避けるために、「含む」との用語の使用を介して請求された全ての組成物は、反対の記述がない限り、重合体であれ又はそれ以外の他のものであれ、任意の追加の添加剤、補助剤、または化合物を含むことができる。これとは対照的に、「~から本質的になる」との用語は、操作性に必須的でないことを除き、任意のその他の成分、段階または手続きを任意の連続する説明の範囲から排除する。「~からなる」との用語は、具体的に記述されるか列挙されていない任意の成分、段階または手続きを排除する。
本発明によるポリブテンの分離方法は、(1)ポリブテン、ハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒を含むとともに25℃で回転粘度計を用いて測定した粘度が1cpから50cpであるポリブテン溶液を蒸溜カラムに投入する段階;(2)前記蒸溜カラムの上部からは前記ハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒を分離し、下部からはポリブテン及び非極性炭化水素溶媒を含むとともに10cpから150cpの粘度を有するポリブテン溶液を分離する段階;及び(3)前記段階(2)を介して蒸溜カラムの下部から分離されたポリブテン溶液から非極性炭化水素溶媒及びポリブテンを分離する段階を含むことを特徴とする。
(1)ポリブテン、ハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒を含むとともに25℃で回転粘度計を用いて測定した粘度が1cpから50cpであるポリブテン溶液を蒸溜カラムに投入する段階
前記段階(1)で蒸溜カラムに投入されるポリブテン溶液は、重合がなされたポリブテン、ハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒を含むポリブテン溶液であって、当分野で知られているイソブテン単量体を用いてポリブテンを製造する方法により得られたポリブテンオリゴマーまたは重合体生成物の溶液であれば特に制限されない。前記段階(1)でポリブテン溶液の含む溶媒は、ハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒を含む。
本発明のポリブテンの分離方法において、前記重合がなされたポリブテンは、ハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒の混合溶媒、及びイソブテン単量体を含む重合溶液を重合反応させて得られたものであってよい。前記ポリブテンの重合にハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒を含む混合溶媒を用いる場合、ハロゲン化炭化水素溶媒を単独で用いる場合に比べて、ハロゲン化炭化水素溶媒の毒性が低減されるという効果がある。
また、ポリブテンの重合時に溶媒の極性が反応性に影響を及ぼすが、ハロゲン化炭化水素溶媒に非極性炭化水素溶媒を混合して混合溶媒の誘電定数(dielectric constant)を制御することにより、低分子量の範囲のポリブテンオリゴマーを収得することができる。
前記ハロゲン化炭化水素溶媒は、クロロメタン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、1-クロロブタン及びクロロベンゼンからなる群より選択される1種以上であってよく、また、前記非極性炭化水素溶媒は、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒またはこれらの混合物であってよい。例えば、ブタン、ペンタン、ネオペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン及びエチルベンゼンからなる群より選択される1種以上であってよい。前記脂肪族炭化水素溶媒は、ブタン、ペンタン、ネオペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン及びオクタンからなる群より選択される1種以上であってよく、前記芳香族炭化水素溶媒は、ベンゼン、トルエン、キシレン及びエチルベンゼンからなる群より選択される1種以上であってよい。
本発明のポリブテンの分離方法において、前記蒸溜カラムに投入されるポリブテン溶液は、25℃で回転粘度計を用いて測定した粘度が1cpから50cpであるものであって、具体的に粘度が2cpから40cp、さらに具体的に粘度が3cpから30cpであるものであってよい。
前記ポリブテン溶液は、固形分の含量が10重量%から25重量%であるものであってよく、具体的に10重量%から20重量%であってよく、さらに具体的に15重量%から20重量%であってよい。
(2)前記蒸溜カラムの上部からは前記ハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒を分離し、下部からはポリブテン及び非極性炭化水素溶媒を含むとともに10cpから150cpの粘度を有するポリブテン溶液を分離する段階
段階(2)では、蒸溜カラムを用いて主にハロゲン化炭化水素溶媒の除去がなされ、具体的に、前記ポリブテン溶液を蒸溜カラムに投入した後、蒸溜カラムの温度、圧力、還流比を調節し、前記蒸溜カラムの上部からは前記ハロゲン化炭化水素溶媒と一部量の非極性炭化水素溶媒を分離し出し、前記蒸溜カラムの下部からはポリブテン及び非極性炭化水素溶媒を含む10cpから150cpの粘度を有するポリブテン溶液を分離し出す。
前記ハロゲン化炭化水素溶媒の除去は、前記蒸溜カラムの上部から前記ハロゲン化炭化水素溶媒を分離することでなされる。前記段階(2)で、前記蒸溜カラムの上部からは前記ハロゲン化炭化水素溶媒と一部量の非極性炭化水素溶媒がともに分離されるところ、前記蒸溜カラムの還流比を増加させる場合、前記蒸溜カラムの上部から分離される溶媒中でハロゲン化炭化水素溶媒の比率を増加させることができる。しかし、蒸溜カラムの還流比を増加させるためには、多くのエネルギーが蒸溜のために用いられなければならないので、前記蒸溜カラムの上部から主にハロゲン化炭化水素溶媒のみを分離し出すためには、前記蒸溜カラムの還流比を増加させるために蒸溜に多くのエネルギーが用いられなければならない。一方、前記蒸溜カラムの還流比を減少させる場合、前記蒸溜カラムの下部から分離されるポリブテン溶液にハロゲン化炭化水素溶媒が残留し得る。
したがって、前記段階(2)で前記蒸溜カラムの還流比は、最終に分離されるポリブテン内に残留するハロゲン化炭化水素溶媒の量が適宜低減できながらも、不要にエネルギーが消耗されないように調節されなければならない。
前記段階(2)で前記蒸溜カラムの還流比は0.1から1であってよく、具体的に0.2から1であってよく、さらに具体的に0.2から0.4であってよい。前記蒸溜カラムの還流比が前記範囲を満たす場合、前記蒸溜カラムの下部から分離されるポリブテン溶液に含まれるハロゲン化炭化水素溶媒の含量が適切な程度に減少し、最終的に得られるポリブテンに含まれるハロゲン化炭化水素の残留含量が極微量の水準となるようにできる。
前記蒸溜カラムの還流比が前記範囲を満たすとき、段階(2)で前記蒸溜カラムの上部から分離される溶媒は、ハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒を含み、前記ハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒は20:80から80:20の重量比を有してよく、具体的に30:70から80:20の重量比、さらに具体的に40:60から70:30の重量比を有してよい。
前記段階(2)で前記蒸溜カラムの上部の温度は50℃から70℃であり、下部の温度は85℃から105℃であってよく、具体的に蒸溜カラムの上部の温度は54℃から66℃であり、下部の温度は85℃から102℃であってよく、さらに具体的に蒸溜カラムの上部の温度は54.2℃から66.0℃であり、下部の温度は85.8℃から101.8℃であってよい。
また、前記段階(2)で前記蒸溜カラムの圧力は1.5barから3barであってよく、具体的に1.5barから2.5barであってよく、さらに具体的に1.5barから2barであってよい。
一方、前記蒸溜カラムの温度は、前記蒸溜カラムの圧力により決定されてよい。本発明の一例において、例えば、前記カラムの圧力が1.5barであるとき、前記蒸溜カラムの上部の温度は54.2℃から56.6℃であってよく、下部の温度は85.8℃から90.6℃であってよく、前記カラムの圧力が2.0barであるとき、前記蒸溜カラムの上部の温度は63.5℃から66.0℃であってよく、下部の温度は96.5℃から101.8℃であってよい。前記蒸溜カラムの温度は、前記ポリブテン溶液の粘度及び固形分の含量により調節されてよく、例えば、前記ポリブテン溶液の粘度及び固形分の含量が増加するほど前記カラムの温度が増加し得る。
前記蒸溜カラムの温度、圧力及び還流比が前記範囲を満たすとき、前記蒸溜カラムの下部からはポリブテン及び非極性炭化水素溶媒を含むとともに10cpから150cpの粘度を有するポリブテン溶液が分離され得る。前記ポリブテン溶液の粘度は、具体的に15cpから120cpであってよく、さらに具体的に20cpから100cpであってよい。前記ポリブテン及び非極性炭化水素溶媒を含むポリブテン溶液の固形分の含量は40重量%から60重量%であり、具体的に40重量%から55重量%であってよく、さらに具体的に43重量%から50重量%であってよい。
前記蒸溜カラムの下部から分離されるポリブテン溶液は、前記範囲の粘度及び固形分の含量を満たすことができ、前記範囲を満たす場合、前記蒸溜カラムを介するポリブテン及び非極性炭化水素溶媒とハロゲン化炭化水素溶媒の分離が適切になされ、前記蒸溜カラムの下部から分離されるポリブテン溶液の粘度が増加する場合、蒸溜カラムの分離効率が減少して運転が困難になるという問題が生じなくなり得る。
本発明のポリブテンの分離方法は、前記蒸溜カラムの上部を介してハロゲン化炭化水素溶媒を分離し出し、下部からはポリブテンの他に十分な量の溶媒がともに分離されるようにして前記ポリブテン溶液が低い粘度を維持できるようにすることにより、下部から分離されるポリブテン溶液の粘度が増加する場合、蒸溜カラムの分離効率が減少して運転が困難になることを防止することができる。すなわち、本発明のポリブテンの分離方法は、前記蒸溜カラムの圧力、温度、還流比を調節することにより、過度なエネルギーを投入することなく前記蒸溜カラムの上部から効果的にハロゲン化炭化水素溶媒を除去し、前記蒸溜カラムの下部から前記範囲の粘度を有するポリブテン溶液が分離できるようにポリブテンに非極性炭化水素溶媒が十分に含まれるように調節する過程を含む。
(3)前記段階(2)を介して蒸溜カラムの下部から分離されたポリブテン溶液から非極性炭化水素溶媒及びポリブテンを分離する段階
前記段階(2)を介して蒸溜カラムの下部から分離されたポリブテン溶液は、1次的にハロゲン化炭化水素溶媒が分離されたものであって、段階(3)で残りの非極性炭化水素溶媒が除去され得る。
前記蒸溜カラムの下部から分離されたポリブテン溶液から非極性炭化水素溶媒及びポリブテンを分離する段階は、例えば、脱揮発機を用いてなされてよく、前記脱揮発機を用いて非極性炭化水素溶媒及びポリブテンを分離する場合、前記脱揮発機の上部からは非極性炭化水素溶媒が分離され、下部からは高粘度のポリブテンが分離され得る。
本発明の一例において、前記脱揮発機の温度は180℃から320℃であり、圧力は0.4barから1.2barであってよく、具体的に脱揮発機の温度は200℃から300℃であり、圧力は0.5barから1barであってよい。前記脱揮発機の圧力が減少すれば、温度上昇のために用いられるエネルギーが減少するが、高分子が上部に付いて上がる飛沫同伴現象が発生し、前記脱揮発機の圧力が増加すれば、高分子が上部に付いて上がる飛沫同伴現象が減少するが、温度上昇のために用いられるエネルギーが増加するので、前記脱揮発機の圧力は前記圧力範囲を満たすように調節され得る。また、前記脱揮発機の温度は前記圧力により調節でき、前記圧力が減少すれば温度が減少し、圧力が増加すれば温度が増加することができ、前記温度の範囲内で適宜調節され得る。
前記蒸溜カラムの下部から分離されたポリブテン溶液は、前記脱揮発機に投入される前に加熱されてよく、よって、本発明は、前記蒸溜カラムの下部から分離されたポリブテン溶液を前記脱揮発機に投入する前にプレヒーターを通過させる段階をさらに含むことができる。前記プレヒーターを通過させることにより、ポリブテン溶液中に含まれている非極性炭化水素溶媒を気化させるために必要な熱量を供給することができる。
前記段階(2)で蒸溜カラムの下部から分離されるポリブテン溶液は、前記蒸溜カラムを介してハロゲン化炭化水素溶媒が分離されたものであるが、一部のハロゲン化炭化水素溶媒を含んでいてよい。例えば、前記蒸溜カラムの下部から分離されるポリブテン溶液は、例えば、100ppmから5,000ppmのハロゲン化炭化水素溶媒を含むことができ、具体的に300ppmから3,000ppmのハロゲン化炭化水素溶媒を含むことができ、さらに具体的に500ppmから1,000ppmのハロゲン化炭化水素溶媒を含むことができる。前記ポリブテン溶液に含まれたハロゲン化炭化水素溶媒は、段階(3)の非極性炭化水素溶媒及びポリブテンを分離する段階でさらに前記非極性炭化水素溶媒とともに前記ポリブテンから除去され得る。
このように、前記段階(3)で分離されたポリブテンは、5ppm以下のハロゲン化炭化水素溶媒及び0.05重量%以下の非極性炭化水素溶媒を含むことができ、具体的に1ppmから5ppmのハロゲン化炭化水素溶媒及び0.01重量%から0.05重量%の非極性炭化水素溶媒を含むことができる。
図1には、本発明の一例によるポリブテンの分離方法に用いられる分離システムの一例が概略的に示されている。
図1に示したとおり、本発明の一例によるポリブテンの分離方法に用いられる分離システムは、蒸溜カラム100及び脱揮発機200を含む。本発明の一例として、ポリブテン、ハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒を含むとともに固形分の含量が10重量%から25重量%であるポリブテン溶液は、第1供給ライン110を介して蒸溜カラム100に投入され、蒸溜カラム100の上部には第1溶媒排出ライン120が位置し、これからハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒が分離されて排出される。蒸溜カラム100の下部には第1排出ライン130が位置し、これからはポリブテン及び非極性炭化水素溶媒を含むとともに固形分の含量が40重量%から60重量%であるポリブテン溶液が排出される。第1排出ライン130から排出されたポリブテン溶液は、脱揮発機200と連結された第2供給ライン210を介して脱揮発機200に投入され、脱揮発機200に投入する前にプレヒーター240に通過させて加熱がなされてよい。脱揮発機200の上部には第2溶媒排出ライン220が位置し、これから非極性炭化水素溶媒が分離されて排出され、脱揮発機200の下部には第2排出ライン230が位置し、これからポリブテンが分離されて排出される。
[実施例]
以下、本発明を具体的に説明するために実施例及び実験例を挙げてさらに詳しく説明する。ただし、本発明がこれらの実施例及び実験例により制限されるものではない。本発明による実施例は幾つかの異なる形態に変形されてよく、本発明の範囲が下記で詳述する実施例に限定されるものと解釈されてはならない。本発明の実施例は、当業界で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
下記実施例及び比較例は、商用工程模写プログラムASPEN PLUSを用いて本発明による分離方法をシミュレーションした。シミュレーションに必要な定数は、前記プログラム上に内蔵されている値、文献上に記載されている値などを用いた。
<重合例:ポリブテンの製造>
単量体であるイソブチレン1,000kg/hr、そして溶媒であるジクロロメタン1,600kg/hr、n-ヘキサン2,400kg/hrを反応器に投入して連続重合を施行した。重合が完了すれば、吸着塔を通過させて触媒を除去し、これを介して重合後に高分子溶液が得られ、高分子溶液は、高分子1,000kg/hrであるとき、ジクロロメタン(DCM)1,600kg/hr、n-ヘキサン2,400kg/hrであった。高分子溶液の粘度は、25℃で回転粘度計を用いて測定した粘度が30cpであった。
[実施例1]
溶媒と高分子を分離するため、前記重合例で得られた高分子溶液を蒸溜カラムに投入した。このとき、カラム温度、圧力及び還流比をカラム圧力1.5bar、カラムの上部/下部の温度54.2℃/85.8℃、還流比0.2に調整し、蒸溜カラムの上部にジクロロメタン(DCM)1,600kg/hr及びn-ヘキサン900kg/hrを得た。この場合、蒸溜カラムの下部にはポリブテン高分子1,000kg/hr及び残りのn-ヘキサン1,500kg/hrが得られた。下部に得られたポリブテン高分子溶液は、プレヒーターを経て脱揮発機(devolatilizer)に投入した。温度、圧力条件は200℃、0.5barであった。脱揮発機の上部にn-ヘキサン999.5kg/hrが得られ、下部にポリブテン高分子が得られた。この場合、高分子内のDCMの含量は、高分子の総含量を基準として5ppmであり、n-ヘキサンの含量は0.05重量%であった。
[実施例2]
還流比を0.1に調整したことを除いては、実施例1と同一の過程を行った。蒸溜カラムの上部にジクロロメタン(DCM)1,600kg/hr及びn-ヘキサン900kg/hrを得て、蒸溜カラムの下部にはポリブテン高分子1,000kg/hr及び残りのn-ヘキサン1,500kg/hrを得たし、脱揮発機の上部にn-ヘキサン999.5kg/hrが得られ、下部にポリブテン高分子が得られた。高分子内のDCMの含量は、高分子の総含量を基準として10ppmであり、n-ヘキサンの含量は0.05重量%であった。
[実施例3]
還流比を0.4に調整したことを除いては、実施例1と同一の過程を行った。蒸溜カラムの上部にジクロロメタン(DCM)1,600kg/hr及びn-ヘキサン900kg/hrを得て、蒸溜カラムの下部にはポリブテン高分子1,000kg/hr及び残りのn-ヘキサン1,500kg/hrを得たし、脱揮発機の上部にn-ヘキサン999.5kg/hrが得られ、下部にポリブテン高分子が得られた。高分子内のDCMの含量は高分子の総含量を基準として5ppmであり、n-ヘキサンの含量は0.05重量%であった。
[実施例4]
還流比を0.8に調整したことを除いては、実施例1と同一の過程を行った。蒸溜カラムの上部にジクロロメタン(DCM)1,600kg/hr及びn-ヘキサン900kg/hrを得て、蒸溜カラムの下部にはポリブテン高分子1,000kg/hr及び残りのn-ヘキサン1,500kg/hrを得たし、脱揮発機の上部にn-ヘキサン999.5kg/hrが得られ、下部にポリブテン高分子が得られた。高分子内のDCMの含量は高分子の総含量を基準として1.5ppmであり、n-ヘキサンの含量は0.05重量%であった。
[実施例5]
還流比を1.0に調整したことを除いては、実施例1と同一の過程を行った。蒸溜カラムの上部にジクロロメタン(DCM)1,600kg/hr及びn-ヘキサン900kg/hrを得て、蒸溜カラムの下部にはポリブテン高分子1,000kg/hr及び残りのn-ヘキサン1,500kg/hrを得たし、脱揮発機の上部にn-ヘキサン999.5kg/hrが得られ、下部にポリブテン高分子が得られた。高分子内のDCMの含量は高分子の総含量を基準として5ppmであり、n-ヘキサンの含量は0.05重量%であった。
[実施例6]
溶媒と高分子を分離するため、前記重合例で得られた高分子溶液を蒸溜カラムに投入した。このとき、カラム温度、圧力及び還流比をカラム圧力1.5bar、カラムの上部/下部の温度56.6℃/90.6℃、還流比0.2に調整し、蒸溜カラムの上部にDCM1,600kg/hr及びn-ヘキサン1,730kg/hrを得た。この場合、蒸溜カラムの下部には高分子1,000kg/hr及び残りのn-ヘキサン670kg/hrが得られた。下部に得られたポリブテン高分子溶液は、プレヒーターを経て脱揮発機(devolatilizer)に投入した。温度、圧力条件は200℃、0.5barであった。脱揮発機の上部にn-ヘキサン999.5kg/hrが得られ、下部にポリブテン高分子が得られた。この場合、高分子内のDCMの含量は高分子の総含量を基準として5ppmであり、n-ヘキサンの含量は0.05重量%であった。
[実施例7]
溶媒と高分子を分離するため、前記重合例で得られた高分子溶液を蒸溜カラムに投入した。このとき、カラム温度、圧力及び還流比をカラム圧力1.5bar、カラムの上部/下部の温度51.6℃/84.6℃、還流比3.0に調整し、蒸溜カラムの下部に高分子1,000kg/hr及びn-ヘキサン2,250kg/hrを得て、固形分の含量が30wt%程度になるようにした。この場合、蒸溜カラムの上部にはDCM1,600kg/hr及びn-ヘキサン150kg/hrが得られた。蒸溜カラムの下部にはDCMが残らないようにしながら上部にはDCMを主として得るためには還流比を高めなければならず、多くのエネルギーが投入された。その後、プレヒーターを経て脱揮発機に投入し、温度、圧力条件は実施例1と同一にした。下部のポリブテン高分子内のDCMの含量及びn-ヘキサンの含量は実施例1と同一であった。
[実施例8]
還流比を0.08に調整したことを除いては、実施例1と同一の過程を行った。蒸溜カラムの上部にジクロロメタン(DCM)1,600kg/hr及びn-ヘキサン900kg/hrを得て、蒸溜カラムの下部にはポリブテン高分子1,000kg/hr及び残りのn-ヘキサン1,500kg/hrを得たし、脱揮発機の上部にn-ヘキサン999.5kg/hrが得られ、下部にポリブテン高分子が得られた。高分子内のDCMの含量は高分子の総含量を基準として20ppmであり、n-ヘキサンの含量は0.05重量%であった。
[比較例1]
前記重合例で得られた高分子溶液を蒸溜カラムでなくフラッシュドラムに投入した。フラッシュドラムの温度、圧力を71.5℃及び1.5barに調整し、下部に高分子1,000kg/hr及び溶媒1,000kg/hrを得る。このとき、溶媒中にDCMが200kg/hr、n-ヘキサンが800kg/hr程度存在した。下部に得られた高分子溶液は、実施例1と同一にプレヒーターを経て脱揮発機に投入した。温度、圧力条件は実施例1と同一にした。脱揮発機の下部に高分子を得たが、この場合、高分子内のDCMの含量は高分子の総含量を基準として60ppm水準であり、n-ヘキサンの含量は0.05重量%である。
[比較例2]
実施例1と同一に、前記重合例で得られた高分子溶液を蒸溜カラムに投入した。このとき、カラム温度、圧力及び還流比をカラム圧力1.5bar、カラムの上部/下部の温度58.6℃/150℃、還流比0.2に調整して蒸溜カラムの下部に高分子を得たし、高分子内のDCMの含量は高分子の含量に対して5ppmであり、n-ヘキサンの含量は15重量%であった。下部に高分子を得るとき、固形分の含量は85重量%であり、1,500cpと粘性が非常に高かった。
<実験例>
<粘度の測定>
実施例1から8と比較例1及び2で蒸溜カラムまたはフラッシュドラムの下部から得たそれぞれのポリブテン高分子溶液に対して粘度を測定した。
粘度の測定は、ブルックフィールド(Brookfield)粘度計を用いてシェアレート(shear rate)100/s測定用スピンドル(spindle)を装着した後、前記それぞれのポリブテン高分子溶液が満たされている容器にスピンドルが浸るようにした後、25℃の条件で粘度を約1分間測定した。粘度測定の結果を下記表1に示した。
<高分子内のDCMの含量及びn-ヘキサンの含量の測定>
実施例1から8と比較例1及び2で得た高分子内のDCM及びn-ヘキサンの含量は、ガスクロマトグラフィー(GC/FID、GC-03)を用いて分析した。
機器を安定化し、標準試料(DCMあるいはn-ヘキサン)を注入して検量線を作成した後、試料を注入し検量線を用いて含量を計算した。
[GC/FID条件]
方法類型:測定方法 - 定量分析
Column:DB-5(0.53mm ID x 30mL、1.5μmd.f.capillary)
Oven temperature:Initial Value & Time:50℃、5min
Program Rate:15℃/min
Final Value & Time:300℃、10min
Detector temperature:300℃
Gas Flow rate:Column(He):5mL/min
Injector:on column
Injection volume:0.2μL
<スチームエネルギーの使用量>
前記実施例1から8と比較例1及び2の該当工程の条件で、Aspen Plusで必要な熱量(duty)を計算し、これを必要なスチームエネルギーに換算した。1Mcal/hr熱量当りにスチームエネルギー2kg/hrが必要である。
<装置洗浄の周期>
実施例1から8と比較例1及び2によるポリブテン分離時の装置洗浄の周期を測定し、これを下記表1に示した。前記装置洗浄の周期は、蒸溜カラムのリボイラー、脱揮発機またはフラッシュドラムのプレヒーター内に高分子の沈積が漸次進められ、ターゲット温度で熱交換機の制御が不可能となる時点を計測し、これに基づいて決定した。
Figure 2022507403000002
前記表1を参照すれば、実施例1から8の方法は、高分子内に低いDCMの含量及びn-ヘキサンの含量を同時に達成することができたが、比較例1のように蒸溜カラムに代えてフラッシュドラムを用いる場合、高分子内のDCMの含量が高く、比較例2のように蒸溜カラムのみを用いる場合は、高分子内のDCMの含量を下げることはできるが、n-ヘキサンの含量が高くなるようになり、蒸溜カラムの下部から得られる高分子の粘度が高いので、装置内の高分子の沈積が酷くなり、装置洗浄の周期を早くするしかないという短所を発生させることとなった。これにより、本発明の一例によるポリブテンの分離方法による場合、製造されるポリブテンから残留溶媒を効果的に分離し出すことができながらも、蒸溜カラムの下部から得られるポリブテン高分子の粘度が高い場合に発生する高分子の沈積による問題も解決できることを確認することができた。
一方、実施例1から8の結果を検討してみると、実施例6の場合、脱揮発機に投入される前に蒸溜カラムの下部から得られたポリブテン溶液の粘度が140cpであったが、この場合、粘度が20から30cpである実施例1から5、7及び8に比べて高分子の沈積が増加し、装置洗浄の周期が1年2回から1年3回に増加した。よって、装置洗浄の周期を減少させるためには、必要に応じて蒸溜カラムの下部から得られたポリブテン溶液の粘度を追加で調節しなければならない必要性もあることを確認することができた。
また、実施例7の場合、最終の高分子内に低いDCMの含量及びn-ヘキサンの含量を達成することができ、装置洗浄の周期も低い水準に維持することができたが、DCMとn-ヘキサンを蒸溜カラムの上部及び下部にそれぞれ最大限純水に分離し出すために還流比を高めることによってスチームエネルギーが大量に使用され、実施例8の場合、スチームエネルギーの使用量が実施例3及び4と類似の水準にもかかわらず、最終の高分子内にDCMの含量が20ppmと相対的に高かったので、全体オリゴマーまたは重合体の分離過程に用いられるエネルギー消費量を低減しながらも、効果的にDCMが除去されるようにするためには、さらに適切な還流比になるように工程条件を追加で調節しなければならない必要性もあることを確認することができた。
これにより、本発明の方法のように、ポリブテン、ハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒を含むポリブテン溶液に対し、蒸溜カラムを介して1次的にハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒と10cpから150cpの粘度を有するポリブテン溶液を分離し出し、10cpから150cpの粘度を有するポリブテン溶液から非極性炭化水素溶媒及びポリブテンを分離し出す方法を介し、ポリブテン溶液に含まれているハロゲン化炭化水素溶媒を最小化する傍ら、追加で工程中に蒸溜カラムの下部から得られたポリブテン溶液の粘度を調節する過程、及び蒸溜カラムの還流比を調節する過程を介してエネルギー消費を最小化することができ、蒸溜カラムの下部から得られる高分子の高い粘度による装置内の高分子沈積の問題を解決し、装置洗浄の周期も増大させることができる、さらなる一層優れた効果を発揮できることを確認することができた。
100:蒸溜カラム 110:第1供給ライン
120:第1溶媒排出ライン 130:第1排出ライン
200:脱揮発機 210:第2供給ライン
220:第2溶媒排出ライン 230:第2排出ライン
240:プレヒーター

Claims (15)

  1. (1)ポリブテン、ハロゲン化炭化水素溶媒及び非極性炭化水素溶媒を含むとともに25℃で回転粘度計を用いて測定した粘度が1cpから50cpであるポリブテン溶液を蒸溜カラムに投入する段階;
    (2)前記蒸溜カラムの上部からは前記ハロゲン化炭化水素溶媒及び前記非極性炭化水素溶媒を分離し、下部からは前記ポリブテン及び前記非極性炭化水素溶媒を含むとともに10cpから150cpの粘度を有するポリブテン溶液を分離する段階;及び
    (3)前記段階(2)を介して蒸溜カラムの下部から分離されたポリブテン溶液から前記非極性炭化水素溶媒及び前記ポリブテンを分離する段階を含む、ポリブテンの分離方法。
  2. 前記蒸溜カラムに投入されるポリブテン溶液は、固形分の含量が10重量%から25重量%である、請求項1に記載のポリブテンの分離方法。
  3. 前記段階(2)で前記蒸溜カラムの上部から分離される前記ハロゲン化炭化水素溶媒及び前記非極性炭化水素溶媒は、20:80から80:20の重量比を有する、請求項1に記載のポリブテンの分離方法。
  4. 前記段階(2)で前記蒸溜カラムの下部から分離されるポリブテン溶液は、15cpから120cpの粘度を有する、請求項1に記載のポリブテンの分離方法。
  5. 前記段階(2)で前記蒸溜カラムの下部から分離されるポリブテン溶液は、1ppmから10ppmのハロゲン化炭化水素溶媒を含む、請求項1に記載のポリブテンの分離方法。
  6. 前記段階(2)で前記蒸溜カラムの還流比は0.1から1である、請求項1に記載のポリブテンの分離方法。
  7. 前記段階(2)で前記蒸溜カラムの上部の温度は50℃から70℃であり、下部の温度は85℃から105℃である、請求項1に記載のポリブテンの分離方法。
  8. 前記段階(2)で前記蒸溜カラムの圧力は1.5barから3barである、請求項1に記載のポリブテンの分離方法。
  9. 前記段階(2)で下部から分離されるポリブテン溶液は、固形分の含量が40重量%から60重量%であるポリブテン及び非極性炭化水素溶媒を含む、請求項1に記載のポリブテンの分離方法。
  10. 前記非極性炭化水素溶媒及び前記ポリブテンを分離する段階は、前記蒸溜カラムの下部から分離されたポリブテン溶液を脱揮発機に投入した後、前記脱揮発機の上部から前記非極性炭化水素溶媒を分離し、下部からは前記ポリブテンを分離する過程を含む、請求項1に記載のポリブテンの分離方法。
  11. 前記蒸溜カラムの下部から分離されたポリブテン溶液を前記脱揮発機に投入する前にプレヒーターに通過させる段階を含む、請求項10に記載のポリブテンの分離方法。
  12. 前記脱揮発機の温度は180℃から320℃であり、圧力は0.4barから1.2barである、請求項10に記載のポリブテンの分離方法。
  13. 前記段階(3)で分離されたポリブテンは、5ppm以下のハロゲン化炭化水素溶媒及び0.05重量%以下の非極性炭化水素溶媒を含む、請求項1に記載のポリブテンの分離方法。
  14. 前記ハロゲン化炭化水素溶媒は、クロロメタン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、1-クロロブタン及びクロロベンゼンからなる群より選択される1つ以上である、請求項1に記載のポリブテンの分離方法。
  15. 前記非極性炭化水素溶媒は、ブタン、ペンタン、ネオペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン及びエチルベンゼンからなる群より選択される1つ以上である、請求項1に記載のポリブテンの分離方法。
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