JP2022507025A - 小分子cd-47阻害剤の他の抗癌剤との組み合わせ - Google Patents

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Abstract

本発明は、CD47-SIRPa遮断薬および1つまたは複数の抗癌剤を含む組成物に関し、CD47-SIRPα遮断薬は、式(I)の化合物により表される。本発明はまた、1つまたは複数の抗癌剤と組み合わせて治療的有効量の式(I)により表されるCD47-SIRPα遮断薬を投与することにより対象における癌を処置する方法にも関する。【選択図】なし

Description

関連出願
本出願は、2018年11月8日に出願されたインド特許仮出願番号第201841042108号の利益を主張するものであり、その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、小分子CD-47-SIRPα経路阻害剤およびFc-受容体(FcRs)または他の食作用促進性受容体(prophagocytic receptor)を活性化するような受容体を刺激できる1つまたは複数の薬剤を含む医薬組成物に関する。
CD47/SIRPα軸は、骨髄系細胞活性化の重要な制御因子として確立され、マクロファージ媒介食作用のための免疫チェックポイントとして機能する。いくらかの癌におけるその頻繁なアップレギュレーションのため、CD47は、免疫回避および癌の進行に貢献する。CD47は、主にマクロファージ上で発現されるSIRP1αとの相互作用を通じて食作用を調節する。SIRP1α/CD47の遮断は、癌の前臨床モデルにおいて実質的に改善された抗腫瘍応答をもたらす、より良好な抗原提示のための腫瘍細胞食作用および樹状細胞成熟を劇的に強化することが示された(M.P.Chao et al.Curr Opin Immunol.2012(2):225-232)。CD47-SIRPα相互作用の中断は現在、CD47またはSIRPαおよび設計された受容体デコイを標的とするモノクローナル抗体を使用する癌のための治療的戦略として評価されている。
CD47は、実質的にすべての非悪性細胞上で発現され、膜分布におけるCD47の遮断またはCD47発現の損失または変化は、特に赤血球細胞(RBC)に対して老化または損傷細胞のマーカーとして機能できる。あるいは、SIRPαを遮断することはまた、食作用前シグナルも存在する細胞にとって、通常貪食されない標的の貪食を可能にする。CD47は、単一のIg様ドメインおよび5つの膜貫通領域を有する幅広く発現される膜貫通糖タンパク質であり、それはSIRPαに対する細胞リガンドとして機能しSIRPαのNH末端V様ドメインを介して媒介される結合を有する。SIRPαは、マクロファージ、顆粒球、骨髄樹状細胞(DC)、マスト細胞を含む骨髄系細胞および造血幹細胞を含むそれらの前駆体上で主に発現される。
CD47はまた、非ホジキンリンパ腫(NHL)、急性骨髄性白血病(AML)、乳癌、結腸癌、神経膠芽腫、神経膠腫、卵巣癌、膀胱癌および前立腺癌などの多くの癌で恒常的にアップレギュレートされる。腫瘍細胞によるCD47の過剰発現は、腫瘍細胞が免疫監視および自然免疫細胞による死滅を効果的に回避するのに役立つ。しかし、殆どの腫瘍の種類において、単一薬剤としてのCD47-SIRPα相互作用の遮断は、顕著な食作用および抗腫瘍免疫性を誘導できない場合があり、他の治療薬と組み合わせる必要性を必要とする。Fc-受容体(FcRs)または他の食作用促進性受容体(まとめて「eat-me」シグナルとして既知である)などの活性化受容体の付随的関与が、CD-47-SIRPα経路遮断の最大限の可能性を利用するために必要である可能性がある。
食作用促進性受容体の関与の役割は、CD47-SIRPα相互作用の遮断における抗CD47 F(ab)断片、CD-47の短鎖可変断片または非Fc部分含有SIRPαタンパク質のいずれかによる食作用を誘発するのに不十分であることにより証明される。活性化食作用促進性受容体が関与する場合、Fc部分含有遮断抗CD47抗体を使用する場合において明らかなように、CD47-SIRPα遮断は、より効率的な食作用を誘発できる。CD47-SIRPα遮断薬の治療用抗体(Fc含有)標的化腫瘍抗原との組み合わせは、活性化Fc受容体(FcRs)を刺激して効率的な食作用をもたらす。治療用抗体標的化腫瘍抗原のFc部分はまた、抗体依存性細胞障害(ADCC)を誘導し、それはまた治療的有効性を付加する。したがって、リツキシマブ、ハーセプチン、トラスツズマブ、アレムツズマブ、ベバシズマブ、セツキシマブおよびパニツムマブ、ダラツムマブからなる群より選択される抗体は、その腫瘍標的性およびADCCのために、より効率的な食作用を誘発できる。
CD47-SIRPα相互作用を中断するための初期のアプローチは、CD47またはSIRPαを標的とするモノクローナル抗体を利用し、Fc断片に融合された受容体デコイを設計した。しかし、このアプローチについての懸念は、CD47が造血細胞および非造血性正常細胞の両方で高度に発現されることである。したがって、腫瘍細胞とともに、Fc部分を含むCD47-SIRPα遮断薬はまた、多数の正常細胞を標的とし、マクロファージによるそれらの排除をおそらくもたらし得る。遮断抗体の正常細胞との相互作用は、大きな安全性の問題とみなされ、貧血症、血小板減少症、および白血球減少症をもたらす。これらの薬剤はまた、肝臓、肺、および脳などのマクロファージが豊富な固形組織に影響する可能性がある。したがって、小分子、ペプチド、Fab断片などのFc部分がない薬剤によりCD47-SIRPα相互作用を遮断し、一方で腫瘍細胞における食作用促進受容体を適切な組み合わせにより活性化して腫瘍細胞の効率的な食作用を誘導することが理想的であり得る。
Fc受容体とは別に、多くの他の食作用促進受容体がまた、食作用を誘発することにより遮断されるCD47-SIRPαへの応答において腫瘍細胞の貪食を促進することが報告されている。これらは、SLAMF7、Mac-1、カルレチクリンのための受容体およびおそらく依然として同定されていない受容体を含む。Rajiおよび他のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫などのB細胞腫瘍系統は、SLAMF7を発現し、CD47-SIRPαの遮断中の食作用促進シグナルの誘発に関与している。
そのため、食作用促進受容体を活性化することが既知である治療薬はまた、効率的な食作用を達成するためにCD47-SIRPα遮断薬との組み合わせにおいて使用するための理想的なパートナーである。これらの薬剤は、プロテアソーム阻害剤(ボルテゾミブ、イキサゾミブおよびカルフィルゾミブ)、アントラサイクリン(ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン)オキサリプラチン、シクロホスファミド、ブレオマイシン、ボリノスタット、パクリタキセル、5-フルオロウラシル、シタラビン、BRAF阻害薬(ダブラフェニブ、ベムラフェニブ)、PI3K阻害剤、ドセタキセル、マイトマイシンC、ソラフェニブ、タモキシフェンおよび腫瘍溶解性ウイルスを含む。
「eat-me」シグナルに対して影響を有することが既知である特定の薬剤とは別に、アビラテロン酢酸エステル、アファチニブ、アルデスロイキン、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アナストロゾール、アキシチニブ、ベリノスタット、ベンダムスチン、ビカルタミド、ブリナツモマブ、ボスチニブ、ブレンツキシマブ、ブスルファン、カバジタキセル、カペシタビン、カルボプラチン、カルフィルゾミブ、カルムスチン、セリチニブ、クロファラビン、クリゾチニブ、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダサチニブ、デガレリクス、デニロイキン、デノスマブ、エンザルタミド、エリブリン、エルロチニブ、エベロリムス、エキセメスタン、エキセメスタン、フルダラビン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゴセレリン、イブリツモマブ、イマチニブ、イピリムマブ、イリノテカン、イクサベピロン、ラパチニブ、レナリドミド、レトロゾール、ロイコボリン、ロイプロリド、ロムスチン、メクロレタミン、メゲストロール、ネララビン、ニロチニブ、ニボルマブ、オラパリブ、オマセタキシン、パルボシクリブ、パミドロネート、パニツムマブ、パノビノスタット、パゾパニブ、ペグアスパラガーゼ、ペムブロリズマブ、ペメトレキセド二ナトリウム、ペルツズマブ、プレリキサホル、ポマリドミド、ポナチニブ、プララトレキセート、プロカルバジン、ラジウム223、ラムシルマブ、レゴラフェニブ、rIFNa-2b、ロミデプシン、スニチニブ、テモゾロミド、テムシロリムス、チオテパ、トシツモマブ、トラメチニブ、ビノレルビン、メトトレキサート、イブルチニブ、アフリベルセプト、トレミフェン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、イデラリシブ、メルカプトプリンおよびサリドマイドを含む他の薬剤は、CD47-SIRPα遮断薬との組み合わせでの「eat-me」シグナル伝達経路に対し潜在的に効果を有し得る。
上述した治療薬に加えて、癌療法で使用される他の処置法もまた、食作用促進受容体を活性化し、したがっ、CD47-SIRPα遮断薬と組み合わせて効率的な食作用を達成できる。これらは、ヒペリシン系光線力学的療法(Hyp-PDT)、放射線療法、高静水圧、フォトフリン系PDTおよびローズベンガルアセテート系PDTを含む。
しかし、小分子CD47-SIRPα経路阻害剤を、Fc-受容体(FcRs)もしくは他の食作用促進受容体などの活性化受容体を刺激できる薬剤と組み合わせるための、またはCD47-SIRPα経路遮断の最大ポテンシャルを利用するための食作用促進受容体を活性化するための癌療法において使用される他の処置法と組み合わせるための、達成されていない必要性がある。
本発明は、小分子CD-47-SIRPα経路阻害剤を、Fc-受容体(FcRs)などの活性化受容体または他の食作用促進受容体を刺激する薬剤とともに含むか、またはCD-47-SIRPα経路遮断の最大ポテンシャルを利用するための食作用促進受容体を活性化するための癌療法において使用される他の処置法と組み合わせる組成物を提供する。
本発明の一態様において、CD47-SIRPα遮断薬および1つまたは複数の抗癌剤を含む組成物が、本明細書において提供され、CD-47-SIRPα遮断薬は、式(I):
Figure 2022507025000001
(式中、
は、水素である;Rは、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CHCONH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する;
は、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;
は、水素である;Rは、水素、-CH-アリール、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHまたは-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する)
の化合物により表される小分子またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体である。
別の態様において、本発明は、調節不全CD47経路を提示する対象を処置するための方法に関し、治療的有効量の式(I)の化合物またはそれらの医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体を1つまたは複数の抗癌剤と組み合わせてそれを必要とする対象に投与することを含む。
本発明のさらに別の態様は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体を1つまたは複数の抗癌剤と組み合わせて投与することを含む、CD47により媒介される疾患または障害を処置する方法を提供する。
本発明のさらなる態様において、CD47-SIRPα遮断薬および1つまたは複数の抗癌剤を含む組み合わせが本明細書において提供され、小分子CD-47-SIRPα遮断薬は、式(I):
Figure 2022507025000002

(式中、
は、水素である;Rは、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CHCONH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する;
は、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;
は、水素である;Rは、水素、-CH-アリール、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHまたは-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する)
の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体により表される。
抗CD20抗体と組み合わせた化合物3および化合物6のリンパ腫細胞の増強された食作用。 ボルテゾミブと組み合わせた化合物3および化合物6の多発性骨髄腫細胞の増強された食作用。 A20担腫瘍マウスにおける化合物6単独および抗マウスPD-L1抗体と組み合わせた場合の抗腫瘍効率。
各実施形態は、本発明の説明により提供され、本発明を限定するものではない。実際、本明細書に記載の化合物、組成物、および方法に種々の修正および変更を、本発明の範囲および精神を逸脱することなく加えることができることは、当業者に明白である。例えば、一実施形態の一部として説明または記載された特徴は、なおさらなる実施形態を生じる別の実施形態に適用することができる。したがって、本発明がそのような修正および変更ならびにそれらの同等物を含むことが意図される。本発明の他の目的、特徴および態様は、以下の詳細な説明において開示されるか、それから明らかである。本考察が代表的な実施形態のみの説明であり、本発明のより幅広い態様を制限するものとして解釈されないことが当業者により理解される。
特定の実施形態において、本発明は、CD47-SIRPα遮断薬および1つまたは複数の抗癌剤を含む組成物を提供し、CD47-SIRPα遮断薬は、式(I):
Figure 2022507025000003
(式中、
は、水素である;Rは、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CHCONH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する;
は、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;
は、水素である;Rは、水素、-CH-アリール、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHまたは-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する)
の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体により表される。
特定の実施形態において、抗癌剤は、化学療法剤、または免疫調節剤である。
特定の実施形態において、CD47-SIRPα遮断薬と使用するための目的とする特定の組み合わせパートナーは、活性化Fc受容体(FcRs)を刺激して効率的な食作用をもたらす、腫瘍抗原を標的化する治療用抗体を含む。特定の実施形態において、目的とする特定の組み合わせパートナーは、Fc受容体媒介食作用刺激する治療用抗体を含む。したがって、効率的な食作用を標的化できる薬剤からなる群より選択される抗体は、抗CD20、例えば、リツキシマブ、チウキセタン、トシツモマブなどを含み、その組み合わせは、非ホジキンB細胞リンパ腫および慢性リンパ性白血病(CLL)の処置において特に利用される。抗CD22、例えばエプラツズマブなどとの組み合わせは、B細胞白血病およびヘアリー細胞白血病の処置において特に利用される。抗CD52、例えば、アレムツズマブなどとの組み合わせは、慢性リンパ性白血病を含むが、これらに限定されないB細胞およびT細胞白血病の処置において特に利用される。抗CD33、例えばゲムツズマブオゾガマイシンなどとの組み合わせは、急性骨髄性白血病などの骨髄性白血病の処置において特に利用される。トラスツズマブとの組み合わせは、乳癌の処置において特に利用される。ベバシズマブとの組み合わせは、特定の種類の脳腫瘍、ならびに特定の種類の腎臓、肺、結腸、直腸、子宮頸部、卵巣、または卵管の癌の処置において特に利用される。セツキシマブとの組み合わせは、結腸癌および頭頸部癌の処置において特に利用される。パニツムマブとの組み合わせは、結腸直腸癌の処置において特に利用される。ダラツムマブとの組み合わせは、多発性骨髄腫の処置において特に利用される。骨髄性白血病の処置のための目的の他の組み合わせは、限定されないが、抗CD96、抗CD44および抗CD123を含む。
特定の好ましい実施形態において、Fc受容体(FcRs)は、Fc-ガンマ受容体(FcγR)を含む。
CD47-SIRPα遮断薬と組み合わせるための、目的の他の治療用抗体は、限定されないが、慢性リンパ性白血病用のオファツムマブ、濾胞性リンパ腫用のオビヌツズマブ、B細胞慢性リンパ性白血病用のアレムツズマブ、B細胞非ホジキンリンパ腫用のイブリツモマブチウキセタン、神経芽腫用のジヌツキシマブおよび肺癌用のネシツムマブを含む。
特定の実施形態において、抗癌剤は、リツキシマブ、チウキセタン、トシツモマブなどの抗CD20抗体である。
特定の実施形態において、食作用促進性受容体を活性化することが既知である治療薬はそのためまた、効率的な食作用を達成するためのCD47-SIRPα遮断薬との組み合わせにおける使用のための理想的なパートナーである。これらの薬剤は、プロテアソーム阻害剤(ボルテゾミブ、イキサゾミブおよびカルフィルゾミブ)、アントラサイクリン(ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン)オキサリプラチン、シクロホスファミド、ブレオマイシン、ボリノスタット、パクリタキセル、5-フルオロウラシル、シタラビン、BRAF阻害薬(ダブラフェニブ、ベムラフェニブ)、PI3K阻害剤、ドセタキセル、マイトマイシンC、ソラフェニブ、およびタモキシフェン;またはそれらの組み合わせを含む。
特定の実施形態において、抗癌剤は、プロテアソーム阻害剤である。
特定の実施形態において、抗癌剤は、ボルテゾミブ、イキサゾミブまたはカルフィルゾミブまたはそれらの類縁体もしくはそれらの誘導体である。
特定の実施形態において、「eat-me」シグナルに対して影響を有することが既知である特定の薬剤とは別に、アビラテロン酢酸エステル、アファチニブ、アルデスロイキン、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アナストロゾール、アキシチニブ、ベリノスタット、ベンダムスチン、ビカルタミド、ブリナツモマブ、ボスチニブ、ブレンツキシマブ、ブスルファン、カバジタキセル、カペシタビン、カルボプラチン、カルフィルゾミブ、カルムスチン、セリチニブ、クロファラビン、クリゾチニブ、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダサチニブ、デガレリクス、デニロイキン、デノスマブ、エンザルタミド、エリブリン、エルロチニブ、エベロリムス、エキセメスタン、エキセメスタン、フルダラビン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゴセレリン、イブリツモマブ、イマチニブ、イピリムマブ、イリノテカン、イクサベピロン、ラパチニブ、レナリドミド、レトロゾール、ロイコボリン、ロイプロリド、ロムスチン、メクロレタミン、メゲストロール、ネララビン、ニロチニブ、ニボルマブ、オラパリブ、オマセタキシン、パルボシクリブ、パミドロネート、パニツムマブ、パノビノスタット、パゾパニブ、ペグアスパラガーゼ、ペムブロリズマブ、ペメトレキセド二ナトリウム、ペルツズマブ、プレリキサホル、ポマリドミド、ポナチニブ、プララトレキセート、プロカルバジン、ラジウム223、ラムシルマブ、レゴラフェニブ、rIFNa-2b、ロミデプシン、スニチニブ、テモゾロミド、テムシロリムス、チオテパ、トシツモマブ、トラメチニブ、ビノレルビン、メトトレキサート、イブルチニブ、アフリベルセプト、トレミフェン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、イデラリシブ、メルカプトプリンおよびサリドマイドを含む他の薬剤は、CD47-SIRPα遮断薬との組み合わせでの「eat-meシグナル伝達経路に対しおそらく効果を有し得る。
さらに別の実施形態において、上述した治療薬に加えて、癌療法で使用される他の処置法はまた、食作用促進受容体を活性化し、したがってCD47-SIRPα遮断薬と組み合わせて効率的な食作用を達成できる。これらは、ヒペリシン系光線力学的療法(Hyp-PDT)、放射線療法、高静水圧、フォトフリン系PDTおよびローズベンガルアセテート系PDTを含む。
特定の実施形態において、化学療法剤は、アバレリクス、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アロプリノール、アルトレタミン、三酸化二ヒ素、アスパラギナーゼ、アザシチジン、ベキサロテン、バリシチニブ、ボルテゾミブ、静注用ブスルファン、経口用ブスルファン、カルステロン、セツキシマブ、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、ダルテパリンナトリウム、デシタビン、ディフティトックス、ジスルフィラム、デクスラゾキサン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エクリズマブ、エストラムスチン、エトポシドリン酸塩、エトポシド、フェンタニルクエン酸塩、フィルグラスチム、フロクスウリジン、ゲムシタビン、ヒストレリン酢酸塩、ホスファミド、インターフェロンアルファ2a、二トシル酸ラパチニブ、レバミゾール、マリゾミブ、メクロレタミン、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキサート、メトキサレン、ミトタン、ナンドロロンフェンプロピオネート、ノフェツモマブ、オプロゾミブ、ペグフィルグラスチム、ペントスタチン、ピポブロマン、プリカマイシン、プロカルバジン、キナクリン、ラスブリカーゼ、ルキソリチニブ、ルカパリブ、ストレプトゾトシン、テニポシド、テストラクトン、サリドマイド、チオグアニン、トポテカン、トレミフェン、トレチノイン、ウラシルマスタード、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ニラパリブ、ベリパリブ、タラゾパリブまたはゾレドロネートである。
特定の実施形態において、抗癌剤は、免疫調節薬である。さらなる実施形態において、免疫調節薬は、CTLA-4(例えば、イピリムマブ)、4-1BB(例えば、ウレルマブ、およびウトミルマブ)、PD-1およびPD-L1に対する抗体(例えば、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブおよびカムレリズマブ)、サイトカインに対する抗体(IL-10、TGF-ベータ)、TIM-3に対する抗体、LAG3に対する抗体、B7H3に対する抗体、B7H4に対する抗体およびB7H6に対する抗体;またはそれらの組み合わせなどの共刺激分子または共抑制分子である。
本発明のいくらかの実施形態において、2つまたはそれより多い、式(I)の化合物により表されるCD47-SIRPα遮断薬が投与される。いくらかの実施形態において、CD47-SIRPα遮断薬は、1回より多く投与される。
特定の実施形態において、CD47-SIRPα遮断薬は、CD47とSIRPαの間の相互作用を遮断する薬剤である。特定の実施形態において、CD47とSIRPαの間の相互作用を遮断することは、CD47を発現している腫瘍細胞のマクロファージ食作用を誘導する。
特定の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物で記載されるような小分子CD47-SIRPα遮断薬、およびプロテアソーム阻害剤の両方を含む組成物を提供する。特定の実施形態において、プロテアソーム阻害剤は、ボルテゾミブ、イキサゾミブもしくはカルフィルゾミブまたはそれらの任意の類縁体またはそれらの誘導体である。
特定の実施形態において、本組成物は、式(I)の化合物を含み、ここで、Rは、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CH-フェニル、または-CH-イミダゾリルである。
特定の実施形態において、本組成物は、式(I)の化合物を含み、ここで、Rは、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、または-(CHNHである。
特定の実施形態において、本組成物は、式(I)の化合物を含み、ここで、Rは、-(CHCONH、または-(CHCOOHである。
特定の実施形態において、本組成物は、式(I)の化合物を含み、ここで、Rは、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-CH-フェニル、または-CH-イミダゾリルを表す。
特定の実施形態において、本組成物は、式(I)の化合物を含み、ここで、Rは、水素、-(CHNHC(=NH)NH、または-(CHCOOHである。
特定の実施形態において、本組成物は、式(I)の化合物を含み、ここで、Rは、水素、-(CHCONH、または-(CHCOOHである。
特定の実施形態において、本組成物は、式(I)の化合物を含み、ここで、Rは、水素、-CH-フェニル、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHまたは-CH-イミダゾリルを表す。
特定の実施形態において、本組成物は、式(I)の化合物を含み、ここで、Rは、水素、-CH-フェニル、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、または-(CHNHを表す。
特定の実施形態において、本組成物は、式(I)(式中、Rは、水素である;Rは、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CHCONH、-CH-フェニル、または-CH-イミダゾリルを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する;
は、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-CH-フェニル、または-CH-イミダゾリルを表す;
は、水素である;Rは、水素、-CH-フェニル、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHまたは-CH-イミダゾリルを表す;あるいは、RおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する)の化合物を含む。
特定の実施形態において、本組成物は、式(IA):

Figure 2022507025000004
(式中、R、RおよびRは、式(I)の化合物において定義される)の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体である、式(I)の化合物を含む。
特定の実施形態において、本組成物は、式(IA)の化合物を含み、ここで、Rは、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CH-フェニル、または-CH-イミダゾリルを表す。
特定の実施形態において、本組成物は、式(IA)の化合物を含み、ここで、Rは、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-CH-フェニル、または-CH-イミダゾリルを表す。
特定の実施形態において、本発明の組成物は、式(IA)の化合物を含み、ここで、Rは、水素である;Rは、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CH-フェニル、または-CH-イミダゾリルを表す;Rは、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-CH-フェニル、または-CH-イミダゾリルを表す。
別の実施形態において、本組成物は、式(IA)の化合物を含み、ここで、Rは、水素である;Rは、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、または-(CHNHを表す。Rは、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCOOH、-CH-フェニルまたは-CH-イミダゾリルを表す。
特定の実施形態において、本組成物は、以下の、

Figure 2022507025000005

またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体から選択される式(I)の化合物を含む。
特定の実施形態において、本組成物は、以下の、

Figure 2022507025000006
またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体から選択される式(I)の化合物を含む。
特定の実施形態において、本組成物は、絶対立体化学を示すことにより記載することもできる式(IA)

Figure 2022507025000007
の化合物を含む。
特定の実施形態において、本組成物は、式(IB):
Figure 2022507025000008
(式中、R、R、RおよびRは、式(I)の化合物において定義される)
の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体である、式(I)の化合物を含む。
特定の実施形態において、本組成物は、化合物を含み、ここで、Rは、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、または-CH-フェニルを表す。
特定の実施形態において、本組成物は、化合物を含み、ここで、Rは、-(CHCONH、または-(CHCOOHである。
特定の実施形態において、本組成物は、化合物を含み、ここで、Rは、水素、-CH-フェニル、-(CHCONH、または-(CHCOOHである。
特定の実施形態において、本組成物は、化合物を含み、ここで、Rは、水素、または-CH-フェニルである。
特定の実施形態において、本組成物は、式(IB)の化合物を含み、ここで、Rは、水素である。
特定の実施形態において、式(IB)では、RおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する。
特定の実施形態において、本組成物は、式(IB)の化合物を含み、ここで、Rは、-(CHCONH、または-(CHCOOHを表す;Rは、水素である;Rは、水素、または-CH-フェニルを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する。
特定の実施形態において、本組成物は、式(I)の化合物を含み、ここで、化合物は、以下の、

Figure 2022507025000009
またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体から選択される。
特定の実施形態において、本組成物は、式(IC):

Figure 2022507025000010
(式中、R、R、RおよびRは、式(I)の化合物において定義される)の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体である、式(I)の化合物を含む。
特定の実施形態において、本組成物は、化合物を含み、ここで、Rは、-(CHCONH、-(CHNHC(=NH)NH、または-(CHNHである。
特定の実施形態において、本組成物は、化合物を含み、ここで、Rは、-(CHCONH、または-(CHNHC(=NH)NHである。
特定の実施形態において、本組成物は、式(IC)の化合物を含み、ここで、Rは、水素である。特定の実施形態において、式(IC)では、RおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する。
特定の実施形態において、本組成物は、化合物を含み、ここで、Rは、水素、-CH-フェニル、-(CHNHC(=NH)NH、または-CH-イミダゾリルである。
特定の実施形態において、本組成物は、式(IC)の化合物を含み、ここで、Rは、水素である。
特定の実施形態において、式(IC)では、RおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する。
別の実施形態において、本組成物は、式(IC)の化合物を含み:ここで、Rは、水素である;Rは、-(CHCONH、-(CHNHC(=NH)NH、または-(CHNHを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する;Rは、水素である;Rは、-CH-フェニル、-(CHNHC(=NH)NH、または-CH-イミダゾリルを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する。
特定の実施形態において、本組成物は、式(I)の化合物を含み、ここで、化合物は、以下の、
Figure 2022507025000011
またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体から選択される。
特定の実施形態において、本組成物は、式(ID):
Figure 2022507025000012
(式中、R、R、RおよびRは、式(I)の化合物において定義される)の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体である式(I)の化合物を含む。
特定の実施形態において、本組成物は、化合物を含み、ここで、Rは、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、または-CHCONHである。
特定の実施形態において、本組成物は、化合物を含み、ここで、Rは、水素、-(CHNHC(=NH)NH、または-(CHNHである。
特定の実施形態において、本組成物は、式(ID)の化合物を含み、ここで、Rは、水素である。
特定の実施形態において、式(ID)では、RおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する。
別の実施形態において、本組成物は、式(ID)の化合物を含み、ここで、Rは、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、または-CHCONHを表す;Rは、水素である;Rは、水素、-(CHNHC(=NH)NH、または-(CHNHを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する。
特定の実施形態において、本組成物は、式(I)の化合物を含み、ここで、化合物は、以下の、
Figure 2022507025000013
またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体から選択される。特定の実施形態において、本組成物は、式(IE):
Figure 2022507025000014
(式中、R、RおよびRは、式(I)の化合物において定義される)の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体である式(I)の化合物を含む。
特定の実施形態において、本組成物は、化合物を含み、ここで、Rは、水素、または-(CHNHC(=NH)NHである。
特定の実施形態において、本組成物は、式(IE)の化合物を含み、ここで、RおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する。
別の実施形態において、本組成物は、式(IE)の化合物を含み、ここで、Rは、水素、または-(CHNHC(=NH)NHを表し、RおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する。特定の実施形態において、本組成物は、式(IF):
Figure 2022507025000015
(式中、R、RおよびRは、式(I)の化合物において定義される)の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体である式(I)の化合物を含む。
特定の実施形態において、本組成物は、化合物を含み、ここで、Rは、水素、-CH-フェニル、-(CHNHC(=NH)NH、または-(CHCOOHである。
特定の実施形態において、本組成物は、化合物を含み、ここで、Rは、-CH-フェニル、-(CHCONH、または-(CHCOOHである。
特定の実施形態において、本組成物は、式(IF)の化合物を含み、ここで、Rは、水素である。
特定の実施形態において、式(IF)では、RおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する。
特定の実施形態において、本組成物は、式(IF)の化合物を含み、ここで、Rは、水素、-CH-フェニル、-(CHNHC(=NH)NH、または-(CHCOOHを表す;Rは、水素である;Rは、-CH-フェニル、-(CHCONH、または-(CHCOOHを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する。
特定の実施形態において、本組成物は、式(I)の化合物を含み、化合物は、以下の、

Figure 2022507025000016
またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体から選択される。
特定の実施形態において、本組成物は、化合物を含み、化合物は、以下の:
Figure 2022507025000017
Figure 2022507025000018
Figure 2022507025000019
Figure 2022507025000020
またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体から選択される。
特定の実施形態において、本発明は、薬剤としての使用のためのCD47-SIRPα遮断薬および1つまたは複数の抗癌剤を含む組成物に関し、CD47-SIRPα遮断薬は、本明細書に記載されるような式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体である;抗癌剤は、本明細書に記載されるような化学療法剤、または免疫調節薬である。
特定の実施形態において、本発明は、CD47-SIRPα遮断薬および1つまたは複数の抗癌剤および医薬的に許容できる担体を含む組成物に関し、ここで、CD47-SIRPα遮断薬は、本明細書に記載されるような式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体である;抗癌剤は、本明細書に記載されるような化学療法剤、または免疫調節薬である。
特定の実施形態において、本発明は、CD47-SIRPα遮断薬および1つまたは複数の抗癌剤を含む組み合わせを提供し、ここで、CD47-SIRPα遮断薬は、式(I):
Figure 2022507025000021
(式中、
は、水素である;Rは、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CHCONH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する;
は、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;
は、水素である;Rは、水素、-CH-アリール、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHまたは-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する)
の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体により表される。
特定の実施形態において、本発明の組み合わせは、式(I)の化合物のCD47-SIRPα遮断薬およびプロテアソーム阻害剤を含む。
特定の実施形態において、本発明の組み合わせは、式(I)の化合物のCD47-SIRPα遮断薬および抗CD-20抗体を含む。
特定の実施形態において、本発明の組み合わせは、式(IA)、(IB)、(IC)、(ID)、(IE)、または(IF)の化合物のCD47-SIRPα遮断薬を含む。
特定の実施形態において、本発明は、調節不全CD47経路を提示する対象における癌を処置する方法に関し、方法は、治療的有効量のCD47-SIRPα遮断薬を、治療的有効量の1つまたは複数の抗癌剤と組み合わせて対象に投与することを含み、CD47-SIRPα遮断薬は、式(I):
Figure 2022507025000022
(式中、
は、水素である;Rは、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CHCONH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する;Rは、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;Rは、水素である;Rは、水素、-CH-アリール、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHまたは-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する)
の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体により表される。
特定の実施形態において、調節不全CD47経路を提示する対象は、CD47+疾患細胞を提示する対象である。特定の実施形態において、CD47+疾患細胞は、CD47+癌細胞である。
特定の実施形態において、本発明は、1つまたは複数の抗癌剤を用いる処置が、式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を用いる処置の前である、同時である、またはその後に続く、方法に関する。
特定の実施形態において、本発明は、対象におけるCD47経路により媒介される疾患または障害を処置するか、またはその進行を遅延するための方法に関し、方法は、治療的有効量の1つまたは複数の抗癌剤と組み合わせて治療的有効量のCD47-SIRPα経路を遮断する薬剤を、それを必要とする対象に投与することを含み、CD47-SIRPα経路を遮断する薬剤は、式(I):
Figure 2022507025000023
(式中、
は、水素である;Rは、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CHCONH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する;Rは、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;Rは、水素である;Rは、水素、-CH-アリール、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHまたは-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する)
の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体により表される。
特定の実施形態において、本発明は、CD47-SIRPα経路により媒介される疾患または障害が癌である方法に関する。
特定の実施形態において、本発明は、CD47経路により媒介される疾患または障害がアテローム性動脈硬化症である方法に関する。
特定の実施形態において、本発明は、CD47経路により媒介される疾患または障害が多発性硬化症である方法に関する。
特定の実施形態において、本発明は、任意で医薬的に許容できる担体または希釈剤と混合される、本明細書において開示されるような化合物を含む医薬組成物を提供する。
特定の実施形態において、本発明は、調節不全CD47経路を提示する対象における癌の処置のための薬剤の製造における、本明細書において記載されるようなCD47-SIRPα遮断薬および1つまたは複数の抗癌剤を含む組成物の使用を提供する。
特定の実施形態において、本発明は、本明細書に記載されるような組成物および調節不全CD47経路を提示する対象を処置するための薬剤の投与のための指示を含む添付文書を含むキットを提供する。
本発明はまた、医薬品投与のための開示された化合物を製剤化するための方法を提供する。
本発明の組成物および方法は、それを必要とする個体を処置するために利用され得る。特定の実施形態において、個体は、ヒトなどの哺乳動物、または非ヒト哺乳動物である。ヒトなどの動物に投与される場合、組成物は、好ましくは、例えば、本発明の化合物および医薬的に許容できる担体を含む医薬組成物として投与される。好ましい実施形態において、そのような医薬組成物がヒトへの投与のため、特に非侵襲的な投与ルート(すなわち、上皮バリアを通る輸送または拡散を回避する注射または移植などのルート)のためである場合、水溶液は、パイロジェンフリーであるか、実質的にパイロジェンフリーである。賦形剤は、例えば、薬剤の遅延放出に影響を及ぼすために、または1つもしくは複数の細胞、組織もしくは器官を選択的に標的化するために選択できる。医薬組成物は、錠剤、カプセル(スプリンクルカプセルおよびゼラチンカプセルを含む)、顆粒、再構成用の凍結乾燥物(lyophile)、粉末、溶液、シロップ、坐剤、注射などの単位剤形であり得る。組成物はまた、経皮送達システム、例えば、皮膚パッチに存在してよい。す組成物はまた、点眼液などの局所投与に適した溶液中に存在してもよい。
医薬的に許容できる担体は、例えば、化合物を安定させる、その溶解性を高めるように、または、その吸収を高めるように作用する、生理学的に許容される薬剤を含んでよい。そのような生理学的に許容される薬剤は、例えば、グルコース、スクロースまたはデキストランなどの炭水化物、アスコルビン酸またはグルタチオンなどの酸化防止剤、キレート化剤、低分子量タンパク質または他の安定剤または賦形剤を含む。生理学的に許容される薬剤を含む医薬的に許容できる担体の選択は、例えば、化合物の投与のルートに依存する。医薬組成物の調製は、自己乳化型薬物送達システムまたは自己マイクロ乳化型薬物送達システムであり得る。医薬組成物(製剤)はまた、例えば、本発明の化合物を、その内部に組み込むことができるリポソームまたは他のポリマーマトリクスであり得る。例えば、リン脂質または他の脂質を含むリポソームは、製造および投与が比較的容易である、非毒性で生理学的に許容できる、代謝可能な担体である。
組成物中の薬剤は、同時に投与される、すなわち、各薬剤は、組み合わせにおける他の薬剤に対し約45日以内、約30日以内、約15日以内、約7日以内、約3日以内、約2日以内、約1日以内に投与されるか、または実質的に同時に投与される。両方の薬剤の血清レベルが治療レベルになるように投与スケジュールが設定される場合、薬剤は、組み合わされていると考えることができる。
特定の実施形態において、投与のために、組み合わせて、各CD47-SIRPα遮断薬および抗癌剤の各用量は、宿主体重の約0.0001~100mg/kgの範囲内、より通常的には0.01~50mg/kgである。例えば、用量は、1mg/kg体重、10mg/kg体重または30mg/kg体重であり得るか、または1~50mg/kgの範囲内であり得る。用量は、説明されるようにCD47-SIRPα遮断薬または抗癌剤の分子量のために調節でき、組み合わせにおけるいずれかの薬剤の単剤療法について必要とされる用量と比較して低減できる。代表的な処置レジームは、毎日、週2回、毎週、2週に1回、月1回などの投与を必要とする。
表現「医薬的に許容できる」は、適切な医学的良識の範囲内で、過度な毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を示さず、妥当な利益/リスク比に見合う、ヒトおよび動物の組織との接触における使用に適した、それらの化合物、材料、組成物、および/または剤形を指すために本明細書において使用される。
本明細書において使用されるような表現「医薬的に許容できる担体」は、固形充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒または封入材料などの、医薬的に許容できる材料、組成物または液体もしくは媒体を意味する。各担体は、製剤の他の原料と適合性があるおよび患者に有害ではないという意味で「許容できる」必要がある。医薬的に許容できる担体として機能できる材料のいくらかの例は、(1)ラクトース、グルコースおよびスクロースなどの糖類;(2)コーンスターチおよび馬鈴薯澱粉などの澱粉類:(3)カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよびセルロースアセテートなどのセルロースおよびその誘導体;(4)トラガカント末;(5)モルト;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)ココアバターおよび坐剤ワックスなどの賦形剤類;(9)落花生油、綿実油、紅花油、胡麻油、オリーブ油、コーン油および大豆油などの油類;(10)プロピレングリコールなどのグリコール類;(11)グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコールなどのポリオール類;(12)オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル類;(13)寒天;(14)水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどの緩衝剤類;(15)アルギン酸;(16)パイロジェンフリー水;(17)等張食塩水;(18)リンガー溶液;(19)エチルアルコール;(20)リン酸緩衝溶液;ならびに(21)医薬製剤において使用される他の非毒性で相溶性のある物質を含む。
医薬組成物(製剤)は、例えば、経口的(例えば、水溶液もしくは非水溶液または懸濁液中での水薬、錠剤、カプセル(スプリンクルカプセルおよびゼラチンカプセルを含む)、ボーラス、粉末、顆粒、舌への適用のためのペースト);口腔粘膜を通じた吸収(例えば、舌下的);経肛門的、経腸的または経膣的(例えば、ペッサリー、クリームまたはフォームとして);非経口的(例えば、滅菌溶液または懸濁液として筋肉内、静脈内、皮下または髄腔内を含む);経鼻的;腹腔内;皮下;経皮的(例えば、皮膚に適用されるパッチとして);ならびに局所的(例えば、皮膚に適用されるクリーム、軟膏またはスプレーとして、または点眼液として)を含む数多くの投与のルートのいずれかにより対象に投与できる。化合物は、また、吸入用に製剤化することもできる。特定の実施形態において、化合物は、滅菌水に単に溶解または懸濁されてよい。
製剤は好都合に、単位剤形で存在してよく、調剤分野において周知の任意の方法により調製できる。担体材料と組み合わせて単一剤形を生産できる組成物中の各有効成分の量は、処置される宿主、投与の特有の様式に応じて変わるであろう。担体材料と組み合わせて単一剤形を生産できる組成物中の各有効成分の量は一般に、治療効果を生じる化合物の量であろう。一般に、100%のうち、この量は、各有効成分の約1%~約99%、好ましくは、約5%~約70%、最も好ましくは、約10%~約30%の範囲であろう。
これらの製剤または組成物を調製する方法は、本組成物を担体および任意で1つまたは複数の副成分と結びつける工程を含む。一般に、製剤は、本発明の化合物を液体担体、または細かく分割された固形担体、またはその両方と均一にかつ密接に結びつけ、その後、必要であれば製品を成形することにより調製される。
経口投与に適した本発明の製剤は、カプセル(スプリンクルカプセルおよびゼラチンカプセルを含む)、カシェ剤、丸薬、錠剤、トローチ剤(lozenge)(風味ベース、通常スクロースおよびアカシアまたはトラガカントを使用する)、凍結乾燥物、粉末、顆粒の形状、または水性もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液として、または水中油型もしくは油中水型乳濁液として、またはエリキシルもしくはシロップとして、またはトローチ剤(pastille)(ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシアなどの不活性ベースを使用する)および/またはマウスウォッシュなどとして存在してよく、それぞれが、治療的に活性のある組み合わせとして所定量の本発明の組成物を含む。組成物はまた、ボーラス、舐剤またはペーストとして投与されてもよい。
経口投与用の固形剤形(カプセル(スプリンクルカプセルおよびゼラチンカプセルを含む)、錠剤、丸薬、糖衣錠、粉末、顆粒など)を調製するため、記載されるような組成物は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなどの1つまたは複数の医薬的に許容できる担体、および/または以下:(1)澱粉、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、および/または珪酸などの充填剤または増量剤;(2)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよび/またはアカシアなどのバインダ;(3)グリセロールなどの湿潤剤;(4)寒天、炭酸カルシウム、馬鈴薯澱粉またはタピオカ澱粉、アルギン酸、特定の珪酸塩、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤;(5)パラフィンなどの溶解遅延剤(solution retarding agent);(6)第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤;(7)例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤;(8)カオリンおよびベントナイト粘土などの吸収剤;(9)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムおよびそれらの混合物などの潤滑剤;(10)修飾および非修飾シクロデキストリンなどの錯化剤;ならびに(11)着色剤、のいずれかと混合される。カプセル(スプリンクルカプセルおよびゼラチンカプセルを含む)、錠剤および丸薬の場合、医薬組成物はまた、緩衝剤を含んでよい。類似の種類の固形組成物はまた、ラクトースまたは乳糖、ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用するソフトおよびハード充填ゼラチンカプセルにおける充填剤として使用されてよい。
錠剤は、任意で1つまたは複数の副成分と共に、圧縮または成形することにより製造できる。圧縮錠剤は、バインダ(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、崩壊剤(例えば、澱粉グリコール酸ナトリウムまたは架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤または分散剤を使用して調製できる。湿製錠剤は、不活性液体希釈剤を用いて湿らせた粉末状化合物の混合物を適切な機械中で成形することにより製造できる。
錠剤、および糖衣錠、カプセル(スプリンクルカプセルおよびゼラチンカプセルを含む)、丸薬および顆粒などの医薬組成物の他の固形剤形は任意で、腸溶性コーティングおよび医薬製剤分野において周知の他のコーティングなどの、コーティングおよびシェルを用いて得るか、調製できる。それらはまた、例えば、所望の放出プロフィールを与えるために種々の割合でのヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリクス、リポソームおよび/またはミクロスフェアを使用して、その中の複合有効成分の緩慢なまたは制御された放出を与えるように製剤化できる。それらは、例えば、細菌保持フィルタを通過させる濾過により、または使用直前に滅菌水、もしくはいくらかの他の滅菌注射用媒体に溶解できる滅菌固形組成物の形状で滅菌剤を組み込むことにより滅菌できる。これらの組成物はまた、不透明剤を任意で含んでよく、消化管の特定の部分で、任意で遅延様式で、有効成分のみを、またはそれらを優先的に放出する組成物であり得る。使用できる埋め込み組成物の例は、ポリマー物質およびワックスを含む。有効成分はまた、必要に応じて、1つまたは複数の上述した賦形剤を有する、マイクロカプセル化形状であり得る。
経口投与に有用な液体剤形は、医薬的に許容できる乳濁液、再構成用の凍結乾燥物、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシルを含む。有効成分に加えて、液体剤形は、当分野において一般に使用される不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、シクロデキストリンおよびその誘導体、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、油(特に、綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ひまし油および胡麻油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物などの可溶化剤および乳化剤を含んでよい。
不活性希釈剤の他に、経口組成物はまた、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味剤、香味料、着色料、芳香剤および防腐剤などのアジュバントを含んでよい。
懸濁液は、有効原料に加えて、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天およびトラガカント、およびそれらの混合物などの懸濁化剤を含んでよい。
直腸の、膣の、または尿道の投与用の医薬組成物の製剤は、本組成物の1つまたは複数の有効成分を、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール、坐剤ワックスまたはサリチル酸塩を含み、かつ室温で固体であるが、体温では液体であり、そのため直腸または膣腔内で溶融し有効成分を放出する、1つまたは複数の適切な非刺激性賦形剤もしくは担体と混合することにより調製できる坐剤として存在してよい。
口への投与用の医薬組成物の製剤は、マウスウォッシュ、または口腔スプレー、または口腔軟膏として存在してよい。
代わりに、または追加的に、組成物は、カテーテル、ステント、ワイヤ、または他の腔内デバイスを介する送達のために製剤化できる。そのようなデバイスを介する送達は、膀胱、尿道、尿管、直腸、または腸への送達に特に有用であり得る。
膣内投与に適した製剤はまた、当技術分野で適切なものとして既知であるそのような担体を含むペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォームまたはスプレー製剤を含む。
局所投与用または経皮投与用の剤形は、粉末、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、パッチおよび吸入剤を含む。活性化合物は、滅菌条件下で医薬的に許容できる担体と、かつ必要とされ得る任意の防腐剤、緩衝剤、または噴射剤と混合されてよい。
軟膏、ペースト、クリームおよびゲルは、活性化合物に加えて、動物性脂肪および植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、澱粉、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、珪酸、タルクおよび酸化亜鉛などの賦形剤、またはそれらの混合物を含んでよい。
粉末およびスプレーは、活性化合物に加えて、ラクトース、タルク、珪酸、水酸化アルミニウム、珪酸カルシウムおよびポリアミド粉末などの一般的な賦形剤、またはこれらの物質の混合物を含んでよい。スプレーは、クロロフルオロ炭化水素などの噴射剤ならびにブタンおよびプロパンなどの揮発性非置換炭化水素を追加的に含んでよい。
経皮パッチは、体への本発明の化合物の制御された送達をもたらす追加の利点を有する。そのような剤形は、活性化合物を適切な媒体中に溶解または分散することにより製造できる。吸収促進剤もまた、皮膚を通過する化合物の流れを増加させるために使用できる。そのような流れの速度は、速度制御膜を提供すること、またはポリマーマトリクスもしくはゲルに化合物を分散させることのいずれかにより制御できる。
本明細書において使用されるような表現「非経口投与」および「非経口的に投与」は、経腸投与および局所投与以外の、通常、注射による投与の様式を意味し、限定されないが、静脈内、筋肉内、動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、嚢下、くも膜下、脊髄内および胸骨内の注射および注入を含む。
非経口投与に適した医薬組成物は、1つまたは複数の医薬的に許容できる滅菌等張水溶液または非水溶液、分散液、懸濁液もしくは乳濁液、または使用直前に滅菌注射液もしくは分散液で再構成できる滅菌粉末と組み合わせて1つまたは複数の活性化合物を含み、それは酸化防止剤、緩衝液、静菌剤、製剤を意図されるレシピエントの血液と等張にする溶質または懸濁化剤もしくは増粘剤を含み得る。
本発明の医薬組成物において使用できる適切な水性および非水性担体の例は、水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、およびそれらの適切な混合物、オリーブ油などの植物油、およびオレイン酸エチルなどの注射用有機エステルを含む。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング材料の使用により、分散体の場合に必要とされる粒子サイズの維持により、および界面活性剤の使用により、維持できる。
これらの組成物はまた、防腐剤、湿潤剤、乳化剤および分散剤などのアジュバントを含んでよい。微生物の作用の防止は、種々の抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸などを含めることにより確実にできる。また、糖類、塩化ナトリウムなどの等張剤などを組成物中に含むことが望ましい可能性がある。加えて、注射用医薬剤形の長期間の吸収は、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなどの吸収を遅延させる薬剤の含有によりもたらされ得る。
いくつかの場合、薬剤の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射から薬剤の吸収を遅延させることが望ましい。これは、貧水溶性である結晶または非晶質材料の液体懸濁液の使用により達成できる。そこで、薬剤の吸収速度は、その溶解速度に依存し、これは今度は、結晶サイズおよび結晶形に依存する可能性がある。代わりに、非経口的に投与された剤形の遅延吸収は、油媒体に薬剤を溶解するまたは懸濁させることにより達成される。
注射用デポ剤形は、ポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中で主題の化合物のマイクロカプセル化マトリクスを形成することにより製造される。薬剤対ポリマー比、および使用される特定のポリマーの性質に応じて、薬剤放出の速度を制御できる。他の生分解性ポリマーの例は、ポリ(オルトエステル)およびポリ無水物を含む。注射用デポ剤はまた、体組織と適合性があるリポソームまたはマイクロエマルジョン中の薬剤を封入することにより調製される。
導入の方法はまた、再注入可能または生分解性のデバイスにより提供されてよい。種々の低放出ポリマーデバイスが近年、タンパク質性生物製剤を含む薬剤の制御送達のためにインビボで開発および試験されている。生分解性ポリマーおよび非分解性ポリマーの双方を含む、種々の生体的に許容できるポリマー(ヒドロゲルを含む)が、特定の標的部位での本組成物の化合物の徐放のためのインプラントを形成するのに使用できる。
医薬組成物における有効成分の実際の用量レベルは、患者への毒性なしに特定の患者のための所望の治療応答を達成するのに有効である有効成分の量、組成、および投与の様式を達成するように、様々であってよい。
選択される用量レベルは、使用される化合物、またはそのエステル、塩もしくはアミドの特定の組み合わせの活性、投与のルート、投与の時間、使用される特定の化合物の排泄の速度、処置の期間、使用される特定の化合物と組み合わせて使用される他の薬剤、化合物および/または材料、処置される患者の年齢、性別、体重、病状、健康全般および既往歴、ならびに医療分野において周知の因子などを含む種々の因子に依存する。
一般に、組成物および本発明の方法において使用される活性化合物の適切な日用量は、治療効果を生じるのに効果的な最低用量の化合物の量である。そのような効果的な用量は、一般に上述した因子に依存する。
この処置を受ける患者は、必要とするあらゆる動物であり、一般に、霊長目の動物、特にヒト、ならびにウマ、ウシ、ブタおよびヒツジなどの他の哺乳動物;ならびに家禽類およびペットを含む。
ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなどの湿潤剤、乳化剤および潤滑剤、ならびに着色剤、剥離剤、コーティング剤、甘味料、香味料および芳香剤、防腐剤および酸化防止剤もまた、組成物中に存在してよい。
医薬的に許容できる酸化防止剤の例は、(1)アスコルビン酸、システイン塩酸塩、硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなどの水溶性酸化防止剤;(2)パルミチン酸アスコルビル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、アルファ-トコフェロールなどの油溶性酸化防止剤;ならびに(3)クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸などの金属キレート剤、を含む。
特定の実施形態において、本明細書に記載の組成物は、癌細胞、例えば、AML細胞へのマクロファージ食作用活性を強化する。他の実施形態において、食作用活性は、本明細書に記載の組成物がない場合のマクロファージに対して、例えば、1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%強化される。
特定の実施形態において、本発明は、薬剤の調製のための本発明の組成物の使用を提供する。
特定の実施形態において、本発明は、例えば、癌の処置のための、薬剤の調製のための本発明の組成物の使用を提供する。
特定の実施形態において、本発明は、癌を処置するための方法を提供し、方法は、それを必要とする対象に、例えば、治療的有効量で、本発明の組成物を投与することを含む。
特定の実施形態において、本発明は、それを必要とする対象に、例えば、治療的有効量で、本発明の組成物を投与することにより腫瘍細胞の増殖および/または転移を阻害するための方法を提供する。
代表的な腫瘍細胞は、限定されないが、黒色腫、腎癌、前立腺癌、乳癌、結腸癌および肺癌、骨癌、膵癌、皮膚癌、頭頸部癌、皮膚または眼内の悪性黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部の癌、胃癌、精巣癌、卵管の癌腫、子宮内膜の癌腫、子宮頸部の癌腫、膣の癌腫、外陰の癌腫、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌系の癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病を含む慢性または急性白血病、幼少期の固形腫瘍、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または尿管の癌、腎盂の癌腫、中枢神経系(CNS)の新生物、非小細胞肺癌(NSCLC)、中枢神経原発悪性リンパ腫、腫瘍血管新生、脊椎軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮癌、扁平上皮癌、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫、骨髄増殖性疾患/新生物(MPDS);骨髄異形成症候群;巨細胞骨髄腫、重鎖骨髄腫、軽鎖骨髄腫およびベンス-ジョーンズ骨髄腫、アスベストにより誘導されたもの(例えば、中皮腫)を含む環境誘導の癌、ならびに前記癌の組み合わせなどの癌の細胞を含む。
用語「処置すること」は、予防的および/または治療的処置を含む。用語「予防的または治療的」処置は、当技術分野において承認されており、1つまたは複数の主題の組成物の宿主への投与を含む。それが、望まれない病状(例えば、宿主動物の疾患または望まれない状態)の臨床症状の前に投与される場合、その場合、処置は、予防的である(すなわち、望まれない病状に進行しないように宿主を保護する)が、それが、望まれない病状の徴候の後に投与される場合、処置は、治療的である(すなわち、存在する望まれない病状またはその副作用を縮小、緩和、または安定化すると意図される)。
本明細書において使用されるように、用語「化合物」は、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)、(ID)、(IE)、(IF)の化合物およびそれらの医薬的に許容できる塩またはそれらの立体異性体を含む。
本明細書において使用されるような用語「アリール」は、環の各原子が炭素である置換または非置換の単環式芳香族基を含む。好ましくは、環は、5~7員環、より好ましくは、6員環である。用語「アリール」はまた、環の少なくとも1つが芳香族である、例えば、他の環状環がシクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリールおよび/またはヘテロシクリルであり得る、2つもしくはそれより多い炭素が2つの隣接する環に共通する2つもしくはそれより多い環状環を有する多環状環系も含む。アリール基は、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレンなどを含む。好ましくは、用語「アリール」は、フェニルを含む。
用語「ヘテロアリール」は、その環構造が、少なくとも1つのヘテロ原子、好ましくは、1~4のヘテロ原子、より好ましくは、1または2のヘテロ原子を含む、置換または非置換芳香族単環構造、好ましくは5~7員環、より好ましくは、5~6員環を含む。用語「ヘテロアリール」および「ヘタリール」はまた、2つもしくはそれより多い炭素が2つの隣接する環に共通である2つもしくはそれより多い環状環を有し、環の少なくとも1つがヘテロ環であり、例えば、他の環状環が、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリールおよび/またはヘテロシクリルであり得る多環式環系も含む。ヘテロアリール基は、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、インドール、1,2,4-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、1,3,4-チアジアゾール、ベンズイミダゾール、ピリミジンなどを含む。ヘテロアリール基は、原子価により許容されるように、本明細書に記載のあらゆる任意の置換基で、1つまたは複数の位置にて置換され得る。好ましくは、用語「ヘテロアリール」は、イミダゾリル、およびインドリルを含む。
本明細書において使用されるように、障害または病状を「予防する」治療は、統計見本において、未処置の対照試料に対して処置された試料での障害または病状の発生を低減するか、または未処置の対照試料に対して障害または病状の1つまたは複数の症状の発生を遅延させるか、またはその重症度を低減する化合物を指す。
用語「処置すること」は、予防的および/または治療的処置を含む。用語「予防的または治療的」処置は、当技術分野において承認されており、1つまたは複数の主題の組成物の宿主への投与を含む。それが、望まれない病状(例えば、宿主動物の疾患または望まれない状態)の臨床症状の前に投与される場合、その場合処置は、予防的であり(すなわち、望まれない病状に進行しないように宿主を保護する)、一方それが、望まれない病状の徴候の後に投与されるならば、処置は、治療的である(すなわち、存在する望まれない病状またはその副作用を縮小、緩和、または安定化すると意図される)。
本明細書において使用されるように、表現「進行の遅延」は、疾患の進行または疾患の症状を時間的に遅延させること(特定の疾患の少なくとも1つの症状の外観または発生を時間的に遅延させることを含む)を意図する手順または用途を指す。
用語「プロドラッグ」は、生理的条件下で、本発明の治療的に活性がある薬剤(例えば、式(I)の化合物)へと変換される化合物を包含することを意図する。プロドラッグを製造するための共通の方法は、生理的条件下で加水分解されて所望の分子を暴露する、1つまたは複数の選択された部分を含めることである。他の実施形態において、プロドラッグは、宿主動物の酵素活性により変換される。例えば、エステルまたは炭酸塩(例えば、アルコールまたはカルボン酸のエステルもしくは炭酸塩)は、本発明の好ましいプロドラッグである。特定の実施形態において、上で表された製剤における式(I)の化合物のいくらかまたは全部は、対応する適切なプロドラッグで置換でき、例えば、親化合物中のヒドロキシルは、エステルまたは炭酸塩として存在するか、または親化合物に存在するカルボン酸は、エステルとして存在する。
本明細書において使用されるように、用語「含む(comprise)」または「含むこと(comprising)」は一般に、含むの意味で使用され、すなわち、1つまたは複数の追加の(不特定の)機能または成分の存在を許可する。
本明細書において使用されるように、用語「含むこと(including)」ならびに「含む(include)」、「含む(includes)」および「含まれる(included)」などの他の形は、限定されない。
本明細書において使用されるように、用語「疾患」または「障害」は、限定されないが、感染症、後天的状態、遺伝的状態を含む原因または病状に起因し、かつ特定可能な症状により特徴づけられる、生物における病態を指す。
本明細書において使用されるように、処置される「患者」または「対象」または「個体」は、ヒトおよびまたは哺乳動物を含む、非ヒト動物を含む。哺乳動物は、ヒト、チンパンジー、ゴリラおよびサルなどの霊長目の動物;イヌ、ウマ、ネコ、ブタ、ヤギ、ウシなどの飼育動物;ならびにマウス、ラット、ハムスターおよびアレチネズミなどのげっ歯類を含む。
用語CD47+疾患細胞は、表現型CD47+を有する細胞を意味し、疾患と関連する。一実施形態において、CD47+疾患細胞は、癌細胞である。
用語「CD47+」は、本CD47-SIRPα遮断薬による結合のために標的にされる細胞の表現型に関連して使用される。CD47+である細胞は、親和性リガンドとしてCD47抗体を使用するフローサイトメトリーにより同定できる。適切に標識されたCD47抗体は、この使用のために市販されている(例えば、クローンB6H12の抗体生成物は、サンタクルーズバイオテクノロジーから利用可能である)。CD47表現型について調べられる細胞は、特に内在性CD47+癌細胞を抱える疑いがある対象から採取された血液試料を含む標準腫瘍生検試料を含んでよい。本薬剤の組み合わせを用いる療法のための標的として特に興味深いCD47疾患細胞は、CD47を「過剰発現する」ものである。これらのCD47+細胞は典型的に、疾患細胞であり、所与の型の細胞についての正常なCD47密度を超えるそれらの表面上の密度でCD47を提示する。CD47過剰発現は、異なる細胞の種類に渡り様々であるが、本明細書においては、例えばフローサイトメトリーにより、または免疫染色により、または遺伝子発現解析などにより、その細胞の種類について正常であるCD47表現型を有する健康な対となる細胞での測定可能なレベルよりも大きいと決定される、任意のCD47レベルを指すことを意味する。
本発明は、本明細書に記載の化合物の医薬的に許容できる塩を含む組成物および本発明の組成物ならびに方法におけるそれらの使用を含む。特定の実施形態において、考えられる塩は、限定されないが、アルキル、ジアルキル、トリアルキルまたはテトラ-アルキルアンモニウム塩を含む。特定の実施形態において、本発明の考えられる塩は、限定されないが、L-アルギニン、ベネタミン、ベンザチン、ベタイン、水酸化カルシウム、コリン、デアノール、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、2-(ジエチルアミノ)エタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン、ヒドラバミン、1H-イミダゾール、リチウム、L-リジン、マグネシウム、4-(2-ヒドロキシエチル)モルホリン、ピペラジン、カリウム、1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン、ナトリウム、トリエタノールアミン、トロメタミン、および亜鉛塩を含む。特定の実施形態において、本発明の考えられる塩は、限定されないが、Na、Ca、K、Mg、Znまたは他の金属塩を含む。
医薬的に許容できる酸付加塩はまた、水、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミドなどを有する種々の溶媒和化合物として存在してよい。そのような溶媒和物の混合物も、調製できる。そのような溶媒和物の源は、結晶化の溶媒、調製もしくは結晶化の溶媒中に固有のもの、またはそのような溶媒に付随するものに由来してよい。
本明細書において使用されるように、用語「医薬的に許容できる塩」は、既知で、医薬品の分野において使用されるすべての塩を含むことを意図する。医薬的に許容できる塩は、限定されないが、クロロプロカイン、コリン、N,N’-ジベンジル-エチレンジアミン、アンモニア、ジエタノールアミンおよび他のヒドロキシアルキルアミン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン、プロカイン、N-ベンジル-フェネチルアミン、1-パラ-クロロ-ベンジル-2-ピロリジン-1’-イルメチル-ベンズイミダゾール、ジエチルアミンおよび他のアルキルアミン、ピペラジンおよびトリス(ヒドロキシ-メチル)アミノメタンなどのアミン塩;限定されないが、リチウム、カリウムおよびナトリウムなどのアルカリ金属塩;限定されないが、バリウム、カルシウムおよびマンガンなどのアルカリ土類金属塩;限定されないが、亜鉛などの遷移金属塩;ならびに、限定されないが、リン酸水素ナトリウムおよびリン酸二ナトリウムなどの他の金属塩を含むが、限定されるものではなく、また、限定されないが、塩酸塩および硫酸塩などの鉱酸の塩;ならびに、限定されないが、酢酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、酪酸塩、吉相酸塩およびフマル酸塩などの有機酸の塩を含むが、限定されない。代表的な医薬的に許容できる塩は、酢酸塩、ラクトビオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、リンゴ酸塩、重炭酸塩、マレイン酸塩、重硫酸塩、マンデル酸塩、重酒石酸塩、メシル酸塩、ホウ酸塩、臭化メチル、硝酸メチル、エデト酸カルシウム、メチル硫酸塩、カンシル酸塩、ムチン酸塩、炭酸塩、ナプシル酸塩、臭化物、塩化物、硝酸塩、クラブラン酸、N-メチルグルカミン、クエン酸塩、アンモニウム塩、二塩酸塩、オレイン酸塩、エデト酸塩、シュウ酸塩、エジシル酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、エストレート、パルミチン酸塩、エシレート、パントテン酸塩、フマル酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、グルセプト酸塩、ポリガラクトウロン酸塩、グルコン酸塩、サリチル酸塩、グルタミン酸塩、ステアリン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩、硫酸塩、ヘキシルレソルシネート、塩基性酢酸塩、ヒドラバミン、コハク酸塩、臭化水素酸塩、タンニン酸塩、塩酸塩、酒石酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、テオクル酸塩、ヨウ化物、トシル酸塩、イソチオネート、トリエチオダイド、乳酸塩、パノエートおよび吉草酸塩を含み、それらは、溶解性または加水分解性の特徴を変更するための剤形として使用できるか、または徐放性製剤もしくはプロドラッグ製剤において使用できる。上述した医薬的に許容できる塩および他の典型的な医薬的に許容できる塩の調製は、Berg et al.「Pharmaceutical Salts」、J.Pharm.Sci.66:1-19(1977)により、より完全に説明される。
用語「立体異性体」は、本明細書に記載の化合物などの任意のエナンチオマー、ジアステレオ異性体、または幾何異性体を指す。そのような化合物がキラルである場合、それらは、ラセミの形態で、または光学活性形態で存在してよい。本発明による化合物のラセミ体または立体異性体の医薬活性は異なる可能性があるので、一方のエナンチオマーが多い化合物を使用することが望ましい可能性がある。これらの場合において、最終製品またはさらに中間体は、当業者に既知であるか、または合成においてそれ自体使用される化学的もしくは物理的手段によりエナンチオマー化合物に分離できる。ラセミアミンの場合において、ジアステレオマーは、光学活性分割剤との反応により混合物から形成される。適切な分割剤の例は、酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸、適切なN-保護アミノ酸(例えば、N-ベンゾイルプロリンまたはN-ベンゼンスルホニルプロリン)、または種々の光学活性カンファースルホン酸のR形およびS形などの光学活性酸である。また、光学活性分割剤(例えば、ジニトロベンゾイオルフェニルグリシン、三酢酸セルロースまたは炭水化物の他の誘導体またはシリカゲルに固定されたキラル誘導体化メタクリレートポリマー)の助けを用いるクロマトグラフ的エナンチオマー分解は、好都合である。
用語「エステル」は、本明細書において使用されるように、基-C(O)OR11を指し、ここで、R11は、ヒドロカルビル基を表す。
用語「アミド」は、本明細書において使用されるように、基C(O)NHを指す。
特定の実施形態において、本発明で説明される化合物は、ラセミであり得る。特定の実施形態において、本発明で説明される化合物は、一方のエナンチオマーを多く含んでよい。例えば、本発明で説明される化合物は、30%ee、40%ee、50%ee、60%ee、70%ee、80%ee、90%eeよりも大きいか、またはさらには95%もしくはそれより大きいeeを有し得る。特定の実施形態において、本発明で説明される化合物は、2つ以上の立体中心を有してよい。特定のそのような実施形態において、本発明で説明される化合物は、1つまたは複数のジアステレオマーを多く含んでよい。例えば、本発明で説明される化合物は、30%de、40%de、50%de、60%de、70%de、80%de、90%deよりも大きいか、またはさらに95%もしくはそれより大きいdeを有し得る。
用語「対象」は、哺乳動物(特にヒト)ならびに飼育動物(例えば、ネコおよびイヌを含む家庭用ペット)および非飼育動物(野生生物など)などの、他の動物を含む。
特定の実施形態において、本発明は、小分子CD-47-SIRPα経路阻害剤を、Fc-受容体(FcRs)または食作用促進受容体などの受容体を活性化できる薬剤とともに含む組成物、またはCD-47-SIRPα経路遮断の最大潜在能力を利用するために食作用促進受容体を活性化するための癌療法において使用される他の処置法を提供する。
実施例-1:本発明で説明される化合物の調製のための合成手順は、PCT出願PCT/IB2019/050219として変換される同時係属中の2018年1月12日付インド仮特許出願第201841001438号で説明され、その内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
生物学的例:
試薬 DPBS(Gibco)、HEPESおよびL-GLN含有RPMI1640-500ML(Lonza)、組換えヒトM-CSF(R&Dシステムズ)、CD47モノクローナル抗体(B6H12)、ファンクショナルグレード抗体(Ebioscience)、マウスIgG1カッパアイソタイプコントロール、ファンクショナルグレード(Ebioscience)、バキュテナー(マルチサンプルルアーアダプタ)(BD)、バキュテナー(ヘパリンナトリウム(NH)158USP単位、採血管(BD,)、Histopaque(密度-1.077gm/mL)(SIGMA1077)、トリパンブルー溶液(SIGMA-T8154)、血球計算機(輝線-SIGMA Z359629)、頭皮静脈点滴セット(JMS)、細胞解離緩衝液(Gibco)、48ウェル滅菌平底プレート(コーニング)、ルシフェラーゼ発現Raji細胞(Raji細胞でのルシフェラーゼ遺伝子のトランスフェクションにより施設内で生成)ルミノメーター、ハイグロマイシンB(インビトロジェン)、Bright Gloルシフェラーゼアッセイシステム(プロメガ)、96ウェルプレート、ポリスチレン、ハイバンド、白色平底ウェル(Sigma CLS3912)、抗ヒトCD20抗体(インビトロジェンhcd20-mab1)、ボルテゾミブ(Selleckchem、S1013)。
実施例-2:ルシフェラーゼベース食作用アッセイ
マクロファージの食作用活性を強化する試験項目の能力を評価するためにインビトロ食作用アッセイを実行した。単核球を健康なドナーの血液から単離し、10%RPMI(ロズウェルパーク記念研究所)培地および組換えヒトM-CSFを使用して6~8日間培養して、マクロファージに分化させた。培地を1日おきに交換した。分化後、付着マクロファージを、穏やかに擦り取ることにより回収し、10%RPMIで一晩、48ウェル組織培養プレート中で各ウェルにつき10万の密度で培養した。同時に、ルシフェラーゼ発現Raji(リンパ腫細胞株)細胞を、組織培養フラスコ中で100μg/mLのハイグロマイシンBを含む10%RPMI培地で培養した。食作用の当日、マクロファージを2時間血清飢餓状態にした。各ウェルにつき40万のルシフェラーゼ発現Raji細胞を37℃で30分間、無血清培地中で、抗ヒトCD47抗体またはマウスIgG1 Kアイソタイプコントロール抗体または種々の濃度の本発明の選択された化合物と単独でもしくは抗ヒトCD20抗体と組み合わせてインキュベートし、マクロファージを播種した48ウェルプレートの各ウェルに加えた。2時間後、細胞をPBSで2回洗浄し、無血清RPMI100μLを各ウェルに加えた。加えて、50μLのbright glow試薬を各ウェルに加え、続いて細胞を混合し、暗所にて5分間インキュベートした。各ウェルの内容物を白色プレートに移した後、プレートリーダーを使用して発光の読み取りを行った。発光強度は、食作用の程度を示唆した。各実験条件を二連で実行した。結果を図1に与える。
図1の結果は、抗ヒトCD20抗体での腫瘍細胞の処置が、CD47-SIRPα遮断化合物単独と比較して食作用における顕著な増加をもたらすことを示す。
実施例-3:ボルテゾミブと組み合わせた化合物を評価するためのヒトマクロファージ食作用アッセイ
マクロファージの食作用活性を強化する試験項目の能力を評価するためにインビトロ食作用アッセイを実行した。単核球を健康なドナーの血液から単離し、20ng/mL組換えヒトM-CSFを添加した完全RPMI(ロズウェルパーク記念研究所)を使用して6~8日間培養して、それらをマクロファージに分化させた。培地を1日おきに交換した。同時に、H929細胞を完全RPMI培地で培養し、10nMボルテゾミブで48時間処置した。マクロファージを2時間無血清RPMIで飢餓状態にした。CFSE染色し、ボルテゾミブ処置/未処置H929(多発性骨髄腫細胞株)細胞を、96ウェル低接着プレートに0.2×10細胞/ウェルの密度で播種し、抗ヒトCD47精製B6H12(5μg/mL)/マウスIgG1 Kアイソタイプコントロール抗体(5μg/mL)/異なる濃度の本発明の選択された化合物を用いて無血清培地中にて37℃で30分間処置した。血清飢餓状態のマクロファージをH929細胞に1:4の比(マクロファージ:H929細胞)で加え、2時間37℃でインキュベートした。各ウェルの細胞を、抗ヒトCD11b APCを用いて暗所にて30分間4℃で染色し、続いて固定しFACS分析を行った。FITCおよびAPCについて陽性の細胞を、マクロファージにより貪食されたH929細胞とみなした。FACS Verseを使用して得たデータを、Flow Joソフトウェアを使用して分析した。結果を図2に与える。
図2の結果は、プロテアソーム阻害剤(ボルテゾミブ)での腫瘍細胞の処置が、CD47-SIRPα遮断化合物単独と比較して食作用における顕著な増加をもたらすことを示す。
実施例-4:A20同系リンパ腫モデルにおけるPD-L1抗体と組み合わせた化合物6の有効性試験
施設内で生育させたメスBalb/c(BALB/cAnNTac)マウス(6~8週齢)を、A20同系リンパ腫モデルにおけるこの有効性試験に使用した。動物をテールマークで個々にマークし、試験コード、実験日、性別および動物数を示すケージカードにより識別されたケージ内で維持した。実験期間中、動物を毎日計量した。A20細胞株(老BALB/cAnNマウスで発見された自然発生細網細胞新生物に由来するB細胞リンパ腫株)をATCCから入手した。
平均腫瘍体積が約75mmに到達したとき、動物を、腫瘍体積に基づいてそれぞれ12匹の4群(G1~G4)(N=12)に無作為化し、以下に述べるように、媒体、化合物6、抗マウスPD-L1抗体および化合物6と抗マウスPD-L1抗体との組み合わせを投与した:
Figure 2022507025000024
処置は、21日間の期間継続し、その間に全体的な有効性および耐容性を、処置期間中に観察された腫瘍体積および体重変化に基づいて評価した。
各動物の体重を、実験期間中、化合物6の投与前に毎日記録した。動物を、実験期間中1日1回、死亡率/疾病率について観察し、また、実験期間中1日1回、臨床徴候について観察した。腫瘍体積を、デジタルバーニアキャリパーを使用して全処置群の動物で週3回(2~3日に1回)測定した。有効性の指標として、%T(処置)/C(対照)および%TGI(%腫瘍増殖阻害)値を算出した。グラフ化および統計解析を、GRaphPad Prism(登録商標)、バージョン7.0を使用して実行した。腫瘍体積データの解析について、統計比較を、ダネットの多重比較検定を用いる一元配置ANOVAを使用して全群に対し18日目に行った。全ての解析および比較を、5%(p<0.05)レベルで評価した。0.05未満の「p」値を、有意とみなした。結果および統計を、以下に与える表に要約する。
Figure 2022507025000025
30mg/kg bid用量での化合物6は、単剤として、およびPD-L1抗体との組み合わせでの両方で、処置に関連する臨床徴候および死亡率なしに充分に耐容性があり、投与された用量で試験された薬剤の優れた耐容性を示唆した。処置期間の終わりに、単独で30mg/kgで投与した化合物6、抗マウスPD-L1抗体単独および抗マウスPD-L1抗体と組み合わせた化合物6は、それぞれ72%、41%および90%の腫瘍阻害(TGI)値を示した。腫瘍増殖キネティクスに対する処置の効果を、図3にグラフで示す。
抗マウスPD-L1抗体と組み合わせたとき、化合物6が、個々の処置と比較して、より持続的な応答とともに有意に強化された腫瘍増殖阻害をもたらしたことがさらに観察された。化合物6と抗マウスPD-L1抗体の組み合わせ処置で処置された11の動物のうち5匹は、完全な腫瘍退縮を示した。化合物6単独処置および化合物6の抗マウスPD-L1抗体との組み合わせ処置で観察された腫瘍増殖阻害は、統計的に有意であった。

Claims (57)

  1. CD47-SIRPα遮断薬および1つまたは複数の抗癌剤を含む組成物であって、前記CD47-SIRPα遮断薬が式(I):
    Figure 2022507025000026
    (式中、
    は、水素である;かつRは、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CHCONH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する;
    は、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;
    は、水素である;かつRは、水素、-CH-アリール、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHまたは-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する)
    の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体により表される、組成物。
  2. 前記抗癌剤が、化学療法剤、または免疫調節薬である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記抗癌剤が、活性化Fc受容体(FcRs)を刺激する腫瘍抗原を標的にする治療用抗体である、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記抗体が、効果的な食作用を誘発できる群から選択される、請求項3に記載の組成物。
  5. 効果的な食作用を誘発できる前記群は、組み合わせが非ホジキンB細胞リンパ腫および慢性リンパ性白血病(CLL)の処置において特に利用される、抗CD20(リツキシマブ、チウキセタン、トシツモマブ);組み合わせがB細胞白血病およびヘアリー細胞白血病の処置において特に利用される抗CD22(エプラツズマブ);組み合わせがB細胞およびT細胞白血病、(慢性リンパ性白血病)の処置において特に利用される抗CD52、(アレムツズマブ);組み合わせが骨髄性白血病(急性骨髄性白血病)の処置において特に利用される抗CD33(ゲムツズマブオゾガマイシン);組み合わせが乳癌の処置において特に利用されるトラスツズマブ;組み合わせが特定の種類の脳癌、および特定の種類の腎臓、肺、結腸、直腸、子宮頸部、卵巣、または卵管の癌の処置において特に利用されるベバシズマブ;組み合わせが結腸癌および頭頸部癌の処置において特に利用されるセツキシマブ;組み合わせが結腸直腸癌の処置における特に利用されるパニツムマブ;組み合わせが多発性骨髄腫の処置において特に利用される抗CD38(ダラツムマブ);組み合わせが骨髄性白血病の処置において特に利用されるCD96、抗CD44、抗CD123;組み合わせが慢性リンパ性白血病の処置において特に利用されるオファツムマブ;組み合わせが濾胞性リンパ腫の処置において特に利用されるオビヌツズマブ;組み合わせがB細胞慢性リンパ性白血病の処置において特に利用されるアレムツズマブ;組み合わせがB細胞非ホジキンリンパ腫の処置において特に利用されるイブリツモマブチウキセタン;組み合わせが神経芽腫の処置において特に利用されるジヌツキシマブ;ならびに組み合わせが肺癌の処置において特に利用されるネシツムマブを含む、請求項4に記載の組成物。
  6. 前記抗癌剤が、リツキシマブ、チウキセタン、およびトシツモマブから選択される抗CD20抗体である、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 前記化学療法剤が、プロテアソーム阻害剤(ボルテゾミブ、イキサゾミブおよびカルフィルゾミブ)、アントラサイクリン(ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン)オキサリプラチン、シクロホスファミド、ブレオマイシン、ボリノスタット、パクリタキセル、5-フルオロウラシル、シタラビン、BRAF阻害薬(ダブラフェニブ、ベムラフェニブ)、PI3K阻害剤、ドセタキセル、マイトマイシンC、ソラフェニブ、もしくはタモキシフェン;またはそれらの組み合わせである、請求項2に記載の組成物。
  8. 前記抗癌剤が、プロテアソーム阻害剤である、請求項1または2に記載の組成物。
  9. 前記抗癌剤が、ボルテゾミブイキサゾキブもしくはカルフィルゾミブ、またはそれらの誘導体である、請求項8に記載の組成物。
  10. 前記化学療法剤が、アビラテロン酢酸エステル、アファチニブ、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アナストロゾール、アキシチニブ、ベリノスタット、ベンダムスチン、ビカルタミド、ブリナツモマブ、ボスチニブ、ブレンツキシマブ、ブスルファン、カバジタキセル、カペシタビン、カルボプラチン、カルフィルゾミブ、カルムスチン、セリチニブ、クロファラビン、クリゾチニブ、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダサチニブ、デガレリクス、デニロイキン、デノスマブ、エンザルタミド、エリブリン、エルロチニブ、エベロリムス、エキセメスタン、エキセメスタン、フルダラビン、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゴセレリン、イブリツモマブ、イマチニブ、イピリムマブ、イリノテカン、イクサベピロン、ラパチニブ、レナリドミド、レトロゾール、ロイコボリン、ロイプロリド、ロムスチン、メクロレタミン、メゲストロール、ネララビン、ニロチニブ、ニボルマブ、オラパリブ、オマセタキシン、パルボシクリブ、パミドロネート、パニツムマブ、パノビノスタット、パゾパニブ、ペグアスパラガーゼ、ペムブロリズマブ、ペメトレキセド二ナトリウム、ペルツズマブ、プレリキサホル、ポマリドミド、ポナチニブ、プララトレキセート、プロカルバジン、ラジウム223、ラムシルマブ、レゴラフェニブ、rIFNa-2b、ロミデプシン、スニチニブ、テモゾロミド、テムシロリムス、チオテパ、トシツモマブ、トラメチニブ、ビノレルビンアバレリクス、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アロプリノール、アルトレタミン、三酸化二ヒ素、アスパラギナーゼ、アザシチジン、ベキサロテン、バリシチニブ、ボルテゾミブ、静注用ブスルファン、経口用ブスルファン、カルステロン、セツキシマブ、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、ダルテパリンナトリウム、デシタビン、ディフティトックス、ジスルフィラム、デクスラゾキサン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エクリズマブ、エストラムスチン、エトポシドリン酸塩、エトポシド、フェンタニルクエン酸塩、フィルグラスチム、フロクスウリジン、ゲムシタビン、ヒストレリン酢酸塩、ホスファミド、インターフェロンアルファ2a、二トシル酸ラパチニブ、レバミゾール、マリゾミブ、メクロレタミン、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキサート、メトキサレン、ミトタン、ナンドロロンフェンプロピオネート、ノフェツモマブ、オプロゾミブ、ペグフィルグラスチム、ペントスタチン、ピポブロマン、プリカマイシン、プロカルバジン、キナクリン、ラスブリカーゼ、ルキソリチニブ、ルカパリブ、ストレプトゾトシン、テニポシド、テストラクトン、サリドマイド、チオグアニン、トポテカン、トレミフェン、トレチノイン、ウラシルマスタード、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ニラパリブ、ベリパリブ、タラゾパリブ、ゾレドロネート、イブルチニブ、アフリベルセプトおよびイデラリシブである、請求項2に記載の組成物。
  11. 前記免疫調節薬が、CTLA-4(例えば、イピリムマブ)、4-1BB(例えば、ウレルマブ、およびウトミルマブ)、PD-1およびPD-L1に対する抗体(例えば、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブおよびカムレリズマブ)、サイトカインに対する抗体(IL-10、TGF-ベータ)、TIM-3に対する抗体、LAG3に対する抗体、B7H3に対する抗体、B7H4に対する抗体またはB7H6に対する抗体;またはそれらの組み合わせである、請求項2に記載の組成物。
  12. CD47-SIRPα遮断薬が、CD47とSIRPαの間の相互作用を遮断する薬剤である、請求項1に記載の組成物。
  13. CD47とSIRPαの間の前記相互作用を遮断することが、CD47を発現する腫瘍細胞のマクロファージ食作用を誘導する、請求項1に記載の組成物。
  14. が、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CHCONH、-CH-フェニル、または-CH-イミダゾリルを表す、請求項1に記載の組成物。
  15. が、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-CH-フェニル、または-CH-イミダゾリルを表す、請求項1に記載の組成物。
  16. が、水素、-CH-フェニル、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHまたは-CH-イミダゾリルを表す、請求項1に記載の組成物。
  17. が、水素、-CH-フェニル、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、または-(CHNHを表す、請求項16に記載の組成物。
  18. が、水素である;かつRが、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CHCONH、-CH-フェニル、または-CH-イミダゾリルを表す;あるいはRおよびRが、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する;
    が、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-CH-フェニル、または-CH-イミダゾリルを表す;
    が、水素である;かつRが、水素、-CH-フェニル、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHまたは-CH-イミダゾリルを表す;あるいはRおよびRが、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する、
    請求項1~17のいずれか一項に記載の組成物。
  19. 式(IA)
    Figure 2022507025000027
    (式中、R、RおよびRは、請求項1で定義される)
    の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体により表される、請求項1に記載の組成物。
  20. が、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CH-フェニル、または-CH-イミダゾリルを表す、請求項19に記載の組成物。
  21. が、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-CH-フェニル、または-CH-イミダゾリルを表す、請求項19に記載の組成物。
  22. が、水素である;かつRが、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CH-フェニル、または-CH-イミダゾリルを表す;
    が、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCOOH、-CH-フェニル、または-CH-イミダゾリルを表す、
    請求項19、20または21に記載の組成物。
  23. 式(IB)
    Figure 2022507025000028
    (式中、R、R、RおよびRは、請求項1で定義される)
    の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体により表される、請求項1に記載の組成物。
  24. が、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、または-CH-フェニルを表す、請求項23に記載の組成物。
  25. が、水素、-CH-フェニル、-(CHCONH、または-(CHCOOHを表す、請求項23に記載の組成物。
  26. およびRが、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する、請求項23に記載の組成物。
  27. が、-(CHCONH、または-(CHCOOHを表す;
    が、水素である;かつRが、水素、または-CH-フェニルを表す;あるいはRおよびRが、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する、
    請求項23~26のいずれか一項に記載の組成物。
  28. 式(IC)
    Figure 2022507025000029
    (式中、R、R、RおよびRは、請求項1で定義される)
    の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体により表される、請求項1に記載の組成物。
  29. が、-(CHNH、-(CHNHC(=NH)NHまたは-(CHCONHを表す、請求項28に記載の組成物。
  30. が、水素である;Rが、水素、-CH-フェニル、または-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRが、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する、請求項28に記載の組成物。
  31. が、-(CHNH、-(CHNHC(=NH)NHまたは-(CHCONHを表す;
    が、水素である;Rが、水素、-CH-フェニル、または-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRが、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する、請求項28~30のいずれか一項に記載の組成物。
  32. 式(ID)
    Figure 2022507025000030
    (式中、R、R、RおよびRは、請求項1で定義される)
    の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体により表される、請求項1に記載の組成物。
  33. が、-CHCONH、-(CHNH、または(CHNHC(=NH)NHを表す、請求項32に記載の組成物。
  34. が、-(CHNH、または(CHNHC(=NH)NHを表す;
    が、水素である;Rが、水素、-(CHNHC(=NH)NH、または-(CHNHを表す;あるいはRおよびRが、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する、
    請求項32~33のいずれか一項に記載の組成物。
  35. 式(IE)
    Figure 2022507025000031
    (式中、R、RおよびRは、請求項1で定義される)
    の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体により表される、請求項1に記載の組成物。
  36. が、水素、または-(CHNHC(=NH)NHを表す、請求項35に記載の組成物。
  37. が、水素または-(CHNHC(=NH)NHを表す;かつRおよびRが、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する、請求項34~35のいずれか一項に記載の組成物。
  38. 式(IF)
    Figure 2022507025000032
    (式中、R、RおよびRは、請求項1で定義される)
    の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体により表される、請求項1に記載の組成物。
  39. が、水素、-CH-フェニル、-(CHCOOH、または-(CHNHC(=NH)NHを表す、請求項38に記載の組成物。
  40. が、水素、-CH-フェニル、-(CHCOOH、または-(CHNHC(=NH)NHを表す;
    が、水素である;かつRが、-CH-フェニル、-(CHCONH、-(CHNHまたは-(CHCOOHを表す;RおよびRが、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する、
    請求項38~39のいずれか一項に記載の組成物。
  41. 前記化合物が、
    Figure 2022507025000033
    Figure 2022507025000034
    Figure 2022507025000035
    Figure 2022507025000036

    またはその医薬的に許容できる塩またはミドまたはエステル、または立体異性体から選択される、請求項1~40のいずれか一項に記載の組成物。
  42. 薬剤としての使用のための請求項1~41のいずれか一項に記載のCD47-SIRPα遮断薬および1つまたは複数の抗癌剤を含む、組成物。
  43. 調節不全CD47経路を提示する対象における癌を処置するための方法であって、前記方法は治療的有効量の1つまたは複数の抗癌剤と組み合わせて治療的有効量のCD47-SIRPα遮断薬を前記対象に投与することを含み、前記CD47-SIRPα遮断薬は、式(I):
    Figure 2022507025000037
    (式中、
    は、水素である;かつRは、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CHCONH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する;
    は、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;
    は、水素である;かつRは、水素、-CH-アリール、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHまたは-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する)
    の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体により表される、方法。
  44. 調節不全CD47経路を提示する前記対象が、CD47+疾患細胞を提示する対象である、請求項43に記載の方法。
  45. CD47+疾患細胞が、CD47+癌細胞である、請求項44に記載の方法。
  46. 1つまたは複数の抗癌剤を用いる前記処置が、式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を用いる処置の前である、同時である、またはその後に続く、請求項43に記載の方法。
  47. 前記抗癌剤が、抗CD20抗体である、請求項43に記載の方法。
  48. 前記抗癌剤が、プロテアソーム阻害剤である、請求項43に記載の方法。
  49. 前記抗癌剤が、ボルテゾミブまたはその任意の誘導体である、請求項43に記載の方法。
  50. 対象においてCD47-SIRPα経路により媒介される疾患または障害を処置するまたはその進行を遅延するための方法であって、前記方法は、治療的有効量の1つまたは複数の抗癌剤と組み合わせて治療的有効量のCD47-SIRPα経路を遮断する薬剤をそれを必要とする対象に投与することを含み、前記CD47-SIRPα経路を遮断する薬剤は、式(I):
    Figure 2022507025000038
    (式中、
    は、水素である;かつRは、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CHCONH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する;
    は、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;
    は、水素である;かつRは、水素、-CH-アリール、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHまたは-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する)
    の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体により表される、方法。
  51. CD47-SIRPα経路により媒介される前記疾患または障害が、癌である、請求項50に記載の方法。
  52. 前記癌が、黒色腫、腎癌、前立腺癌、乳癌、結腸癌および肺癌、骨癌、膵癌、皮膚癌、頭頸部癌、皮膚または眼内の悪性黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部の癌、胃癌、精巣癌、卵管の癌腫、子宮内膜の癌腫、子宮頸部の癌腫、膣の癌腫、外陰の癌腫、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌系の癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病を含む慢性または急性白血病、幼少期の固形腫瘍、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または尿管の癌、腎盂の癌腫、中枢神経系(CNS)の新生物、非小細胞肺癌(NSCLC)、中枢神経原発悪性リンパ腫、腫瘍血管新生、脊椎軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮癌、扁平上皮癌、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫、骨髄増殖性疾患/新生物(MPDS);骨髄異形成症候群;巨細胞骨髄腫、重鎖骨髄腫、軽鎖骨髄腫およびベンス-ジョーンズ骨髄腫、アスベストにより誘導されるもの(例えば、中皮腫)を含む環境的に誘導される癌、ならびに前記癌の組み合わせから選択される、請求項51に記載の方法。
  53. 調節不全CD47経路を提示する対象における癌の処置のための薬剤の製造における、請求項1~41に記載のCD47-SIRPα遮断薬および1つまたは複数の抗癌剤を含む組成物の使用。
  54. 前記癌が、黒色腫、腎癌、前立腺癌、乳癌、結腸癌および肺癌、骨癌、膵癌、皮膚癌、頭頸部癌、皮膚または眼内の悪性黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部の癌、胃癌、精巣癌、卵管の癌腫、子宮内膜の癌腫、子宮頸部の癌腫、膣の癌腫、外陰の癌腫、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌系の癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病を含む慢性または急性白血病、幼少期の固形腫瘍、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または尿管の癌、腎盂の癌腫、中枢神経系(CNS)の新生物、非小細胞肺癌(NSCLC)、中枢神経原発悪性リンパ腫、腫瘍血管新生、脊椎軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮癌、扁平上皮癌、T細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫、アスベストにより誘導されるもの(例えば、中皮腫)を含む環境的に誘導される癌、ならびに前記癌の組み合わせから選択される、請求項53に記載の使用。
  55. 請求項1~41のいずれか一項に記載の組成物および調節不全CD47経路を提示する対象を処置するための薬剤の投与のための指示を含む添付文書を含むキット。
  56. 請求項1~41のいずれか一項に記載のCD47-SIRPα遮断薬および1つまたは複数の抗癌剤および医薬的に許容できる担体を含む医薬組成物。
  57. CD47-SIRPα遮断薬および1つまたは複数の抗癌剤を含む組み合わせであって、CD47-SIRPα遮断薬は、式(I):
    Figure 2022507025000039
    (式中、
    は、水素である;かつRは、水素、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHNH、-CHCONH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する;
    は、水素、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-CH-アリール、または-CH-ヘテロアリールを表す;
    は、水素である;かつRは、水素、-CH-アリール、-(CHNHC(=NH)NH、-(CHCONH、-(CHCOOH、-(CHNHまたは-CH-ヘテロアリールを表す;あるいはRおよびRは、それらが結合される原子と一緒にピロリジン環を形成する)
    の化合物またはその医薬的に許容できる塩またはアミドまたはエステル、または立体異性体により表される、組み合わせ。
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