JP2022506829A - エリブリンと選択的cdk4/6阻害剤との組合せを使用する癌の処置のための治療レジメン - Google Patents

エリブリンと選択的cdk4/6阻害剤との組合せを使用する癌の処置のための治療レジメン Download PDF

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Abstract

本発明は、エリブリンおよび選択的CDK4/6阻害剤を併用して癌を処置する方法および組成物を提供し、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリン療法の有効性を低下させることなく、骨髄抑制および/または骨髄切除に対するエリブリンの効果を低下させる。

Description

関連出願の記載
本出願は、2018年11月9日に提出された米国仮特許出願第62/758,388号に関連し、優先権を主張し、その仮特許出願の内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
発明の分野
本発明は、エリブリンと選択的CDK4/6阻害剤との組合せにより癌を処置するための治療レジメンおよび治療組成物を提供する。選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリン療法の有効性を低下させることなく、骨髄抑制および/または骨髄破壊に対するエリブリンの効果を低下させる。
エリブリンは、ハリコンドリア属の海綿から単離された化合物である天然生成物ハリコンドリンBの合成誘導体である抗腫瘍剤である。エリブリンは以下の化学構造:
Figure 2022506829000002
を有する。
エリブリンは、微小管のプラス(+)端のセントロメアキャップに結合し、非生産的なチューブリン凝集体を形成することによって微小管の成長を抑制する微小管動態阻害剤である。エリブリンは微小管の短縮には影響を与えない。エリブリンの作用メカニズムは、その他の臨床的に重要なチューブリン標的薬とは異なる。ビンカアルカロイド、例えば、ビンクリスチンおよびビンブラスチンは、微小管のプラス端および側面に結合し、チューブリン凝集体の濃度を低下させ、微小管を小さくする。タキサン、例えば、パクリタキセルおよびドセタキセルは、微小管の重合を促進し、微小管の構造を維持し、紡錘体を阻害する。また、エポチロン、例えば、イキサベピロンは、タキサンと同様のメカニズムを通じて微小管の重合を誘導する。さらに、エリブリンは、細胞障害性や有糸分裂阻害メカニズムを超える効果、例えば、腫瘍灌流の増加および低酸素症の減少につながる血管リモデリング;上皮間葉転換の逆転;および転移能の低下につながる遊走能および浸潤能の低下を示す。エリブリンは通常、メシル酸塩として静脈内投与される。
メシル酸エリブリンは、アントラサイクリン系およびタキサン系の化学療法を含む、既に少なくとも2種の後期疾患に対する化学療法レジメンを受けた転移性乳癌患者の処置のためにアメリカ食品医薬品局(FDA)によって承認されている。メシル酸エリブリンはまた、既にアントラサイクリンベースの化学療法を受けた患者における手術不能な脂肪肉腫の処置のためにも米国FDAによって承認されている。エリブリンは現在、様々な癌および固形腫瘍、例えば、非小細胞性肺癌;前立腺癌;再発性/難治性横紋筋肉腫;非横紋筋肉腫性軟部肉腫;ユーイング肉腫;血管肉腫;類上皮型血管内皮腫;および転移性尿路上皮細胞癌に対しても研究されている。
しかしながら、エリブリン化学療法の主な副作用の1つは、造血細胞の重度の血液毒性であり、骨髄抑制、場合によっては骨髄除去を引き起こす。通常、エリブリンが投与され、骨髄抑制を経験している患者は、好中球減少症を示す。例えば、エリブリンを投与されている患者は、グレード3を超える好中球減少症の発生率が約57%である。絶対好中球数(ANC)が1,000/mm未満を示す患者は、多くの場合、遅延投与(delayed dosing)、投薬「ホリデー」(dosing “holiday”)または処置の中止を受ける。エリブリンは一般的に再発性疾患を有する患者に投与されるため、これらの処置の遅延はエリブリン療法の転帰に悪影響を与える可能性がある。
WO2019/017497(Eisai R&D Management Co.,LTD.)には、サイクリン依存性キナーゼ4/6(CDK4/6)阻害剤と併用してエリブリンを投与することにより特定の癌を処置する方法であって、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前、投与中または投与後の処置プロトコル中の一定期間、積極的に保留される方法が記載されている。例えば、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前、投与中または投与後に1日または2日以上保留されるか、あるいは、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前、投与中または投与後に2日間保留される。したがって、例えば、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24~48時間以内に投与されない場合があり、および/またはCDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与後の約24時間以内に投与されない場合がある。記載されているように、CDK4/6阻害剤を保留する理由は、2種の薬剤への同時曝露が細胞周期に基づく拮抗作用をもたらす可能性があることである。エリブリンの抗有糸分裂活性は、CDK4/6阻害剤(例えば、パルボシクリブ)がそのCDK4/6阻害活性を発揮するG1/S細胞周期チェックポイントに細胞が達するのを阻害し、G1/SチェックポイントにおけるCDK4/6阻害活性は、エリブリンがその抗有糸分裂活性を発揮する有糸分裂に細胞が達するのを阻害する。このような拮抗作用を防ぐために、「CDK4/6阻害剤ホリデー」が提案されている。しかしながら、この「CDK4/6ホリデー」では、エリブリンの使用に伴う内在する毒性を防ぐことができない場合がある。
したがって、標的となる癌または腫瘍の処置において効果的であることが証明されつつ、有毒な副作用を軽減する新しいエリブリン化学療法レジメンが明確に必要とされている。
本発明は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩、例えばメシル酸エリブリン、および本明細書に記載の選択的CDK4/6阻害剤を併用して癌を処置する方法であって、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前、例えば、エリブリンの投与前約24時間以内に投与される、方法を提供する。エリブリンの投与前に本明細書に記載の選択的CDK4/6阻害剤を適時に投与すると、そうでなければエリブリン単剤療法の骨髄抑制効果を受けるであろうCDK4/6複製依存性の健康な細胞(例えば、血液細胞系統)が保護され、一方で、標的癌細胞に対するエリブリンの有糸分裂阻害効果に悪影響を及ぼさないことが見出された。本明細書に記載の選択的CDK4/6阻害剤の投与は、エリブリンを投与されている対象において、CDK4/6複製依存性の血液細胞(例えば、造血幹細胞および造血前駆細胞(まとめてHSPCと呼ばれる))に対するこれらのエリブリン毒性の影響を減少させ、骨髄保護効果を提供する。本明細書に記載の方法は、細胞周期のG1期で細胞を停止させ、図2A、2Bおよび3に例示されるように、健康な細胞をエリブリンの毒性作用に対して耐性にするが、驚くことに、図1および4に例示されているように、CDK4/6複製依存性癌を含む癌細胞に対するエリブリンの有効性への拮抗作用を示さない。
本明細書に記載の治療レジメンにCDK4/6阻害剤を組み込むことにより、エリブリン療法は、有毒な副作用による用量の低減または療法の中止を必要とせずに、より長期間継続可能である。加えて、特定のレジメンでは、本明細書に記載のエリブリンおよびCDK4/6阻害剤の組合せを投与すると、図4に示すように驚くべき相乗効果が得られる。さらに、エリブリンを含む本明細書に記載の処置計画にCDK4/6阻害剤を組み込むことにより、宿主免疫エフェクター細胞を保護し、免疫枯渇を低減し、天然のリンパ球による攻撃を通じて追加の抗癌効果を提供することができる。
一態様において、対象、典型的にはヒトにおいて癌を処置するための方法であって、方法は、エリブリンを対照に投与することと組み合わせて、有効量の選択的CDK4/6阻害剤を対象に投与する工程を含んでなり、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内、例えば、エリブリンの投与の20時間前、18時間前、16時間前、14時間前、12時間前、10時間前、8時間前、6時間前、4時間前、2時間前、1時間前または30分前に対象に投与する、方法が提供される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、化合物1~5、パルボシクリブ、アベマシクリブ、リボシクリブ、またはSHR6390から選択される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、化合物1もしくは化合物2またはそれらの薬学上許容可能な塩、組成物、同位体類似体もしくはプロドラッグから選択される。化合物1および化合物2は下記式:
Figure 2022506829000003
を有する。
いくつかの実施形態において、対象は、Rb陽性の癌または腫瘍を有する。いくつかの実施形態において、対象は、CDK4/6複製依存性癌を有する。いくつかの実施形態において、対象は、CDK4/6複製非依存性癌を有する。いくつかの実施形態において、対象は、転移性乳癌、切除不能/転移性脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、前立腺癌、膵臓癌、結腸直腸癌、膀胱癌、骨肉腫、平滑肉腫、卵巣癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肉腫、再発性/難治性横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、類上皮型血管内皮腫および尿路上皮細胞癌から選択される癌を有する。
特定の実施形態において、癌は、トリプルネガティブ乳癌、トリプルポジティブ乳癌、HER2陰性乳癌、HER2陽性乳癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、エストロゲン受容体陰性乳癌、プロゲステロン受容体陽性乳癌、プロゲステロン受容体陰性乳癌、非浸潤性乳管癌(OCiS)、浸潤性乳管癌、浸潤性小葉癌、炎症性乳癌、乳頭のパジェット病、フィロデス腫瘍およびホルモン反応性癌(例えば、ホルモン反応性乳癌)からなる群から選択される乳癌である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の治療レジメンにおいて追加の薬剤を投与することができる。例えば、抗ホルモン剤を対象に投与することができる。抗ホルモン剤は一般に、ホルモン受容体陽性の癌、例えば、乳癌、卵巣癌、子宮頸癌および前立腺癌に使用される。本発明において使用するための抗ホルモン剤には、SERM(選択的エストロゲン受容体調節薬)、SERD(選択的エストロゲン受容体分解薬)、完全なエストロゲン受容体分解薬または別の形態の部分エストロゲン拮抗薬もしくは完全なエストロゲン拮抗薬を含むがこれらに限定されないエストロゲン阻害剤;選択的アンドロゲン受容体調節薬;選択的アンドロゲン受容体分解薬;完全なアンドロゲン受容体分解薬;または別の形態の部分アンドロゲン拮抗薬または完全なアンドロゲン拮抗薬が含まれるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、対象には、21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩が投与され、本明細書に記載のCDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内、例えば、エリブリンの投与の約24時間前、約16時間前、約12時間前、約8時間前、約4時間前、約3時間前、約2時間前、約1時間前または約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、対象には、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩が投与される。いくつかの実施形態において、対象には、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約8時間以内、約7時間以内、約6時間以内、約5時間以内、約4時間以内、約3時間以内、約2時間以内、約1時間以内または約30分以内に化合物1もしくは化合物2またはその薬学上許容可能な塩が投与される。いくつかの実施形態において、対象には、エリブリンの投与の約24時間前に、化合物1もしくは化合物2またはそれらの薬学上許容可能な塩の第1回目の用量が投与され、化合物1または化合物2の第2回目の用量は、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、約3時間以内、約2時間以内、約1時間以内または約30分以内に投与される。いくつかの実施形態において、対象は転移性乳癌を有し、アントラサイクリンおよびタキサン薬を含む、転移性疾患の処置のための少なくとも2種の化学療法レジメンを受けている。別の実施形態において、対象は、切除不能または転移性脂肪肉腫を有しており、既にアントラサイクリンを含むレジメンを受けている。
一態様では、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与中の対象、典型的にはヒトにおいて造血幹および前駆細胞(HSPC)を保護する方法であって、方法はエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して有効量の選択的CDK4/6を投与する工程を含んでなり、CDK4/6阻害剤はエリブリンの投与前の約24時間以内に投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、化合物1および化合物2あるいはそれらの薬学上許容可能な塩、組成物、同位体類似体またはプロドラッグから選択される。いくつかの実施形態において、対象は、Rb陽性の癌または腫瘍を有する。いくつかの実施形態において、対象は、転移性乳癌、切除不能/転移性脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、前立腺癌、膵臓癌、結腸直腸癌、膀胱癌、骨肉腫、平滑肉腫、卵巣癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肉腫、再発性/難治性横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、類上皮型血管内皮腫および尿路上皮細胞癌から選択される癌を有する。いくつかの実施形態において、癌または腫瘍は、CDK4/6複製依存性である。いくつかの実施形態において、対象には、21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩が投与される。いくつかの実施形態において、対象には、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩が投与される。いくつかの実施形態において、対象には、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約8時間以内、約7時間以内、約6時間以内、約5時間以内、約4時間以内、約3時間以内、約2時間以内、約1時間以内または約30分以内に化合物1もしくは化合物2またはそれらの薬学上許容可能な塩が投与される。いくつかの実施形態において、対象には、エリブリンの投与の約24時間前に、化合物1もしくは化合物2またはその薬学上許容可能な塩の第1回目の用量が投与され、化合物1または化合物2の第2回目の用量は、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、約3時間以内、約2時間以内、約1時間以内または約30分以内に投与される。いくつかの実施形態において、対象は転移性乳癌を有し、アントラサイクリンおよびタキサン薬を含む、転移性疾患の処置のための少なくとも2種の化学療法レジメンを受けている。別の実施形態において、対象は切除不能または転移性脂肪肉腫を有し、既にアントラサイクリンを含むレジメンを受けている。
一態様では、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与中の対象、典型的にはヒトにおける血液細胞の骨髄保護(myelopreservation)のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して有効量の選択的CDK4/6を投与する工程を含んでなり、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内に投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、化合物1および化合物2あるいはそれらの薬学上許容可能な塩、組成物、同位体類似体またはプロドラッグから選択される。いくつかの実施形態において、対象は、Rb陽性の癌または腫瘍を有する。いくつかの実施形態において、対象は、転移性乳癌、切除不能/転移性脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、前立腺癌、膵臓癌、結腸直腸癌、膀胱癌、骨肉腫、平滑肉腫、卵巣癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肉腫、再発性/難治性横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、類上皮型血管内皮腫および尿路上皮細胞癌から選択される癌を有する。いくつかの実施形態において、癌または腫瘍は、CDK4/6複製依存性である。いくつかの実施形態において、対象には、21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩が投与される。いくつかの実施形態において、対象には、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩が投与される。いくつかの実施形態において、対象には、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約8時間以内、約7時間以内、約6時間以内、約5時間以内、約4時間以内、約3時間以内、約2時間以内、約1時間以内または約30分以内に化合物1もしくは化合物2またはその薬学上許容可能な塩が投与される。いくつかの実施形態において、対象には、エリブリンの投与の約24時間前に、化合物1もしくは化合物2またはその薬学上許容可能な塩の第1回目の用量が投与され、化合物1または化合物2の第2回目の用量は、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、約3時間以内、約2時間以内、約1時間以内または約30分以内に投与される。いくつかの実施形態において、対象は転移性乳癌を有し、アントラサイクリンおよびタキサン薬を含む、転移性疾患の処置のための少なくとも2種の化学療法レジメンを受けている。別の実施形態において、対象は切除不能または転移性脂肪肉腫を有し、既にアントラサイクリンを含むレジメンを受けている。
一態様では、エリブリンが投与されている対象、典型的にはヒトにおいて骨髄抑制または骨髄除去を低減する方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して有効量の本明細書に記載の選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、CDK4/6阻害剤はエリブリンの投与前の約24時間以内に投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1もしくは化合物2またはそれらの薬学上許容可能な塩、組成物、同位体類似体もしくはプロドラッグから選択される。いくつかの実施形態において、対象は、Rb陽性の癌または腫瘍を有する。いくつかの実施形態において、対象は、転移性乳癌、切除不能/転移性脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、前立腺癌、膵臓癌、結腸直腸癌、膀胱癌、骨肉腫、平滑肉腫、卵巣癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肉腫、再発性/難治性横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、類上皮型血管内皮腫および尿路上皮細胞癌から選択される癌を有する。いくつかの実施形態において、対象には、21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩が投与される。いくつかの実施形態において、対象には、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩が投与される。いくつかの実施形態において、対象には、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約8時間以内、約7時間以内、約6時間以内、約5時間以内、約4時間以内、約3時間以内、約2時間以内、約1時間以内または約30分以内に化合物1もしくは化合物2またはそれらの薬学上許容可能な塩が投与される。いくつかの実施形態において、対象には、エリブリンの投与の約24時間前に、化合物1もしくは化合物2またはそれらの薬学上許容可能な塩の第1回目の用量が投与され、化合物1または化合物2の第2回目の用量は、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、約3時間以内、約2時間以内、約1時間以内または約30分以内に投与される。いくつかの実施形態において、対象は転移性乳癌を有し、アントラサイクリンおよびタキサン薬を含む、転移性疾患の処置のための少なくとも2種の化学療法レジメンを受けている。別の実施形態において、対象は切除不能または転移性脂肪肉腫を有し、既にアントラサイクリンを含むレジメンを受けている。
別の態様では、対象、典型的にはヒトにおけるRb陽性の癌または腫瘍の処置のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して本明細書に記載の選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、CDK4/6阻害剤はエリブリンの投与前の約24時間以内に投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1、化合物2またはそれらの薬学上許容可能な塩、組成物、同位体類似体もしくはプロドラッグである。いくつかの実施形態において、対象は、Rb陽性の癌または腫瘍、例えば、転移性乳癌、切除不能/転移性脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、前立腺癌、膵臓癌、結腸直腸癌、膀胱癌、骨肉腫、平滑肉腫、卵巣癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肉腫、再発性/難治性横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、類上皮型血管内皮腫および尿路上皮細胞癌から選択される癌を有する。いくつかの実施形態において、対象には、21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩が投与される。いくつかの実施形態において、対象には、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩が投与される。いくつかの実施形態において、対象には、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与と同時または投与前、例えば、投与前の約8時間以内、約7時間以内、約6時間以内、約5時間以内、約4時間以内、約3時間以内、約2時間以内、約1時間以内または約30分以内に、化合物1もしくは化合物2またはそれらの薬学上許容可能な塩が投与される。いくつかの実施形態において、対象には、エリブリンの投与の約24時間前に、化合物1もしくは化合物2またはそれらの薬学上許容可能な塩の第1回目の用量が投与され、化合物1または化合物2の第2回目の用量は、エリブリンの投与前の約4時間以内に投与される。いくつかの実施形態において、対象は転移性乳癌を有し、アントラサイクリンおよびタキサン薬を含む、転移性疾患の処置のための少なくとも2種の化学療法レジメンを受けている。別の実施形態において、対象は切除不能または転移性脂肪肉腫を有し、既にアントラサイクリンを含むレジメンを受けている。
代わりの実施形態において、対象、典型的にはヒトにおける癌または腫瘍の処置のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して本明細書に記載の選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、CDK4/6阻害剤は、21日間の処置サイクルの1~21日目に少なくとも1日1回投与され、対象には、21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩(例えば、メシル酸エリブリン)が投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩、組成物、同位体類似体もしくはプロドラッグである。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩(例えば、二塩酸塩)、組成物、同位体類似体もしくはプロドラッグである。いくつかの実施形態において、癌または腫瘍は、CDK4/6複製依存性の癌または腫瘍である。いくつかの実施形態において、癌または腫瘍は、CDK4/6複製非依存性の癌または腫瘍である。いくつかの実施形態において、対象は、Rb陽性の癌または腫瘍を有する。いくつかの実施形態において、対象は、転移性乳癌、切除不能/転移性脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、前立腺癌、膵臓癌、結腸直腸癌、膀胱癌、骨肉腫、平滑肉腫、卵巣癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肉腫、再発性/難治性横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、類上皮型血管内皮腫および尿路上皮細胞癌から選択される癌を有する。いくつかの実施形態において、対象には、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩(例えばメシル酸エリブリン)の投与と同時または投与前、例えば、投与前の約8時間以内、約7時間以内、約6時間以内、約5時間以内、約4時間以内、約3時間以内、約2時間以内、約1時間以内または約30分以内に、化合物2またはその薬学上許容可能な塩(例えば、二塩酸塩)が投与される。いくつかの実施形態において、対象は転移性乳癌を有し、アントラサイクリンおよびタキサン薬を含む、転移性疾患の処置のための少なくとも2種の化学療法レジメンを受けている。別の実施形態において、対象は、切除不能または転移性脂肪肉腫を有しており、既にアントラサイクリンを含むレジメンを受けている。特定の実施形態において、本発明の方法はまた、1種または2種以上の追加の治療薬の投与を含み得る。いくつかの実施形態において、追加の治療薬は、抗ホルモン剤、例えば、SERM(選択的エストロゲン受容体調節薬)、SERD(選択的エストロゲン受容体分解薬)、完全なエストロゲン受容体分解薬または別の形態の部分エストロゲン拮抗薬もしくは完全なエストロゲン拮抗薬、選択的アンドロゲン受容体調節薬、選択的アンドロゲン受容体分解薬、完全なアンドロゲン受容体分解薬、または別の形態の部分アンドロゲン拮抗薬もしくは完全なアンドロゲン拮抗薬である。いくつかの実施形態において、追加の抗ホルモン剤は、フルベストラント、タモキシフェン、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ゴセレリン、ロイプロリド、酢酸メゲストロールおよびトレミフェンから選択される。
代わりの実施形態において、対象、典型的にはヒトにおける癌または腫瘍の処置のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩(例えば、メシル酸エリブリン)と組み合わせてまたは交互に、本明細書に記載の選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、CDK4/6阻害剤は、28日間の処置サイクルの1~28日目に少なくとも1日1回投与され、対象には、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩が投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1である。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩(例えば、二塩酸塩)、組成物、同位体類似体もしくはプロドラッグである。いくつかの実施形態において、癌または腫瘍は、CDK4/6複製依存性の癌または腫瘍である。いくつかの実施形態において、癌または腫瘍は、CDK4/6複製非依存性の癌または腫瘍である。いくつかの実施形態において、対象は、Rb陽性の癌または腫瘍を有する。いくつかの実施形態において、対象は、転移性乳癌、切除不能/転移性脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、前立腺癌、膵臓癌、結腸直腸癌、膀胱癌、骨肉腫、平滑肉腫、卵巣癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肉腫、再発性/難治性横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、類上皮型血管内皮腫および尿路上皮細胞癌から選択される癌を有する。いくつかの実施形態において、対象には、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩(例えばメシル酸エリブリン)の投与と同時または投与前、例えば、投与前の約8時間以内、約7時間以内、約6時間以内、約5時間以内、約4時間以内、約3時間以内、約2時間以内、約1時間以内または約30分以内に、化合物2またはその薬学上許容可能な塩(例えば、二塩酸塩)が投与される。いくつかの実施形態において、対象は転移性乳癌を有し、アントラサイクリンおよびタキサン薬を含む、転移性疾患の処置のための少なくとも2種の化学療法レジメンを受けている。別の実施形態において、対象は、切除不能または転移性脂肪肉腫を有しており、既にアントラサイクリンを含むレジメンを受けている。いくつかの実施形態において、追加の治療薬は、抗ホルモン剤、例えば、SERM(選択的エストロゲン受容体調節薬)、SERD(選択的エストロゲン受容体分解薬)、完全なエストロゲン受容体分解薬または別の形態の部分エストロゲン拮抗薬もしくは完全なエストロゲン拮抗薬、選択的アンドロゲン受容体調節薬、選択的アンドロゲン受容体分解薬、完全なアンドロゲン受容体分解薬、または別の形態の部分アンドロゲン拮抗薬もしくは完全なアンドロゲン拮抗薬である。いくつかの実施形態において、追加の抗ホルモン剤は、フルベストラント、タモキシフェン、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ゴセレリン、ロイプロリド、酢酸メゲストロールおよびトレミフェンから選択される。
図lは、MD-MB-231担持マウス異種移植モデルに対する3週間の化合物1(100mg/kg、IP);エリブリン(IV、0.5mg/kg);化合物1(100mg/kg、IP)およびエリブリン(100mg/kg、IV);またはビヒクルによる処置の、腫瘍成長に対する効果を示す線グラフである。ここで、化合物1は、エリブリンの30分前に投与された。グラフは、経時的な平均腫瘍体積を表す。y軸は、立方ミリメートルで測定された腫瘍体積である。x軸は、日数で測定された時間である。点線は毎週の処置日を表す。エラーバーは、平均の標準誤差を表す。 図2Aは、化合物1により処置されたMCF7腫瘍担持マウスからの処置後4時間、12時間、24時間および48時間におけるEdU陽性MCF7腫瘍細胞対Edu陽性Lin骨髄細胞のパーセンテージを示すグラフである。MCF7腫瘍細胞は各タイムポイントにおいて左側にあり、Lin-骨髄細胞は各タイムポイントにおいて右側にある。 図2Bは、化合物1により処置されたMCF7腫瘍担持マウスからの処置後4時間、12時間、24時間および48時間におけるEdU陽性MCF7腫瘍細胞対Edu陽性Lin骨髄細胞のパーセンテージをベースラインに対して正規化したグラフである。MCF7腫瘍細胞は各タイムポイントにおいて左側にあり、Lin-骨髄細胞は各タイムポイントにおいて右側にある。 図3は、細胞周期のフローサイトメトリー分析を使用して調べた造血幹および前駆細胞(HSPC)、全骨髄およびPDX腫瘍細胞のベースライン増殖速度における差を示すグラフである。棒グラフは、細胞周期のS/G2/M期における細胞の平均パーセンテージを示す。 図4は、MD-MB-231担持マウス異種移植モデルに対する化合物1(IP、100mg/kg、n=10、28日間毎日投与);エリブリン(IV、0.5mg/kg、n=10、3週間ごとに投与);化合物1(IP、100mg/kg、n=10、28日間毎日投与)およびエリブリン(IV、0.5mg/kg、n=10、3週間ごとに投与);およびビヒクル(IP、n=10、3週間ごとに投与)による処置の、腫瘍成長に対する効果を示す線グラフである。グラフは、経時的な平均腫瘍体積を表す。y軸は、立方ミリメートルで測定された腫瘍体積である。x軸は、日数において測定された時間である。点線は毎週の処置日を表す。エラーバーは、平均の標準誤差を表す。
定義
標準的な命名法を使用して、化合物を記載する。別段の定義がない限り、本明細書で使用するすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解されるのと同一の意味を有する。
「a」および「an」という用語は、数量の制限を示すのではなく、参照される事項の少なくとも1の存在を示す。「または」という用語は「および/または」を意味する。値の範囲の記載は、本明細書で特に示されない限り、範囲内にあるそれぞれ別個の値を別個に参照する簡略化された方法としての役目を果たすことを単に意図し、それぞれ別個の値は、本明細書で別個に記載されているかのように本明細書に組み込まれる。すべての範囲の端点は範囲内に含まれ、別個に組み合わせることができる。本明細書に記載のすべての方法は、本明細書に別段の指示がない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、適切な順序で実行可能である。例または例示的な言葉(例えば、「など」)の使用は、本発明をよりよく説明することを単に意図しており、別段の請求がない限り、本発明の範囲に制限を課さない。別段の定義がない限り、本明細書で使用される技術用語および科学用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解されるのと同一の意味を有する。
非限定的な実施形態において、化合物1、化合物2またはエリブリンは、同位体の天然存在比を超える量で、すなわち、富化された量で、原子の少なくとも1個の所望の同位体置換を有する形態において使用され得る。同位体は、原子番号は同一であるが、質量数が相違する原子、すなわち、プロトンの数は同一であるが、中性子の数が相違する原子である。
本発明で使用するために化合物1、化合物2またはエリブリンに組み込み可能な同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素および硫黄の同位体、例えば、H、H、11C、13C、14C、15Nおよび35Sが含まれる。非限定的な一実施形態において、同位体標識された化合物は、代謝研究(14Cを使用して)、反応速度論研究(例えば、HおよびHを使用して)、検出またはイメージング技術(例えば、薬物または基質の組織分布アッセイを含む、陽電子放射断層撮影(PET)または単一光子放射型コンピュータ断層撮影(SPECT))または患者の放射線処置において使用され得る。同位体標識された本発明の化合物およびそのプロドラッグは、一般に、容易に入手可能な同位体標識試薬を非同位体標識試薬に置き換えることによって、スキームまたは以下に記載されている実施例および調製に開示される手順を実行することにより、調製可能である。
一般的な例として、そしてこれらに限定されないが、水素の同位体、例えば、重水素(H)およびトリチウム(H)は、記載された構造において、所望の結果を達成する任意の箇所に使用され得る。あるいは、または、加えて、炭素の同位体、例えば、13Cおよび14Cを使用することができる。
同位体置換、例えば、重水素置換は、部分的でもまたは完全でもよい。部分的重水素置換とは、少なくとも1個の水素が重水素で置換されていることを意味する。特定の実施形態において、分子は、対象とする任意の場所において同位体で90%以上、95%以上または99%以上富化される。非限定的な一実施形態において、重水素は、所望の場所において90%、95%または99%富化される。
本発明において使用するための化合物1、化合物2またはエリブリンは、溶媒(水を含む)と溶媒和物を形成し得る。したがって、非限定的な一実施形態において、本発明は、化合物の溶媒和物形態を含む。用語「溶媒和物」は、本発明の化合物(その塩を含む)と1または複数の溶媒分子との分子複合体を指す。溶媒の非限定的な例は、水、エタノール、ジメチルスルホキシド、アセトンおよびその他の一般有機溶媒である。用語「水和物」は、本発明の化合物および水を含んでなる分子複合体を指す。本発明の薬学上許容可能な溶媒和物は、溶媒が同位体置換されていてよい溶媒和物、例えば、DO、d-アセトン、d-DMSOを含む。溶媒和物は液体形態または固体形態であり得る。
本明細書で一般的に企図されるように、造血幹および前駆細胞(HSPC)という用語は、長期造血幹細胞(LT-HSC)、短期造血幹細胞(ST-HSC)、造血前駆細胞(HPC)、多能性前駆細胞(MPP)、オリゴデンドロサイトプレ前駆細胞(OPP)、単球前駆細胞、顆粒球前駆細胞、骨髄系共通前駆細胞(CMP)、リンパ系共通前駆細胞(CLP)、顆粒球-単球前駆細胞(GMP)、顆粒球前駆細胞、単球前駆細胞および巨核球-赤芽球前駆細胞(MEP)、巨核球前駆細胞、赤血球前駆細胞、HSC/MPP(CD45dim/CD34+/CD38-)、OPP(CD45dim/CD34+/CD38+)、単球前駆細胞(CD45+/CD14+/CD11b+)、顆粒球前駆細胞(CD45+/CD14-/CD11b+)、赤血球前駆細胞(CD45-/CD71+)および巨核球前駆細胞(CD45+/CD61+)を含むが、これらに限定されない。
処置される対象は一般にヒト対象であるが、本明細書に記載の方法はその他の動物、例えば、哺乳動物種および脊椎動物種に対しても有効であると理解されるべきである。より詳しくは、対象という用語には、アッセイで使用される動物、例えば、マウス、ラット、サル、イヌ、ブタおよびウサギを含むが、これらに限定されない前臨床試験において使用される動物;ならびに飼育されているブタ類(ブタおよび去勢ブタ)、反芻動物、ウマ、家禽、ネコ、ウシ、ネズミ、イヌなどが含まれる。
「剤形」は、有効薬剤の投与単位を意味する。剤形の例には、錠剤、カプセル剤、注射剤、懸濁液剤、液体剤、乳濁液剤、インプラント剤、粒子剤、球体剤、クリーム剤、軟膏剤、坐剤、吸入可能な形態、経皮形態、バッカル剤、舌下剤、局所剤、ゲル剤、粘膜剤などが含まれる。「剤形」はまた、インプラント、例えば眼インプラント(optical implant)を含み得る。
いくつかの実施形態において、「CDK4/6複製依存性癌」という用語は、複製もしくは増殖のためにCDK4/6の活性を必要とするか、または選択的CDK4/6阻害剤の活性によって成長が阻害され得る癌または細胞増殖障害を指す。このようなタイプの癌および障害は、機能的な網膜芽細胞腫タンパク質の存在(例えば、それが示す細胞を有する)を特徴とし得る。このような癌および障害は、Rb陽性として分類される。
本明細書に記載の化合物の文脈で使用される「選択的CDK4/6阻害剤」という用語は、標準的なリン酸化アッセイにおいて、同程度のCDK2活性に対する阻害に必要なIC50モル濃度に対して最大でも約100分の1、200分の1、300分の1、400分の1または500分の1(または代わりの実施形態において、最大でも750分の1、1000分の1、1500分の1または2000分の1)のIC50モル濃度において、CDK4活性、CDK6活性、またはCDK4およびCDK6の両方の活性を阻害する化合物を含む。
いくつかの実施形態において、「CDK4/6複製非依存性癌」という用語は、複製のためにCDK4/6の活性を有意に必要としない癌を指す。このようなタイプの癌は、常にではないが、CDK2活性レベルの上昇または網膜芽細胞腫腫瘍抑制タンパク質もしくは網膜芽細胞腫ファミリーメンバータンパク質(例えば、これらに限定されないがpl07およびpl30)の発現低下を特徴とすることが頻繁にある。CDK2活性レベルの上昇または網膜芽細胞腫腫瘍抑制タンパク質もしくは網膜芽細胞腫ファミリーメンバータンパク質の発現の低下もしくは欠損は、例えば、正常細胞と比較して上昇または低下し得る。いくつかの実施形態において、CDK2活性レベルの上昇は、MYCプロトオンコジーン増幅または過剰発現に関連し得る(例えば、それに起因するか、または一緒に観察され得る)。いくつかの実施形態において、CDK2活性レベルの上昇は、サイクリンE1、サイクリンE2またはサイクリンAの過剰発現と関連し得る。
本明細書で使用する「有効量」は、治療的または予防的利益を提供する量を意味する。
本明細書で使用する用語としての疾患を「処置する」とは、対象が経験する疾患または障害の少なくとも1種の徴候または症状の頻度または重症度を低減すること(すなわち、緩和的治療)、または疾患または障害の原因または影響を低減すること(すなわち、疾患修飾治療)を意味する。
本開示を通じて、本発明の様々な態様を範囲形式において提示することができる。範囲形式における記載は単に便宜上のものであり、本発明の範囲を制限するものとして解釈されるべきではないことを理解する必要がある。範囲の記載は、すべての可能なサブ範囲およびその範囲内の別個の数値を具体的に開示していると見なす必要がある。例えば、1~6などの範囲の記載は、サブ範囲(例えば、1~3、1~4、1~5、2~4、2~6、3~6)ならびにその範囲内の別個の数字(例えば、1、2、2.7、3、4、5、5.3および6)を具体的に開示していると見なす必要がある。これは、範囲の幅に関係なく適用される。
本明細書で使用する場合、「医薬組成物」は、少なくとも1種の有効薬剤および少なくとも1種のその他の物質、例えば、担体を含んでなる組成物である。「医薬の組合せ」は、単一の剤形に組み合わせることができる少なくとも2種の有効薬剤の組合せ、またはそれらの有効薬剤が本明細書に記載のいずれかの障害を処置するために一緒に使用されるべきであるという説明書を添えて別個の投与形態で一緒に提供され得る少なくとも2種の有効薬剤の組合せである。
本明細書で使用する場合、「薬学上許容可能な塩」は、その親化合物が、その無機塩および有機塩、非毒性塩、酸または塩基付加塩を作製することによって修飾される、開示された化合物の誘導体である。本化合物の塩は、従来の化学的方法により、塩基性または酸性部分を含む親化合物から合成可能である。一般に、このような塩は、これらの化合物の遊離酸形態を化学量論量の適切な塩基(Na水酸化物、Ca水酸化物、Mg水酸化物またはK水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩など)と反応させることによって、またはこれらの化合物の遊離塩基形態を化学量論量の適切な酸と反応させることによって調製可能である。このような反応は、通常、水または有機溶媒、あるいはその2つの混合物中で行われる。実行可能な場合は、一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリルなどの非水性媒体が、一般的である。本発明の化合物の塩は、化合物および化合物塩の溶媒和物をさらに含む。
薬学上許容可能な塩の例には、塩基性残基(例えば、アミン)の無機酸塩または有機酸塩、酸性残基(例えば、カルボン酸)のアルカリ塩または有機塩などが含まれるが、これらに限定されない。薬学上許容可能な塩には、従来の非毒性塩、および、例えば非毒性の無機酸または有機酸から、形成された親化合物の第四級アンモニウム塩が含まれる。例えば、従来の非毒性酸性塩には、無機塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などに由来する塩;有機酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、メシル酸、エシル酸、ベシル酸、スルファニル酸、2-アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸、HOOC-(CH-COOH(nは0~4)などから調製される塩、または同一の対イオンを生成する異なる酸を使用する塩が含まれる。追加の適切な塩のリストは、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pa., p. 1418 (1985)において見出されうる。
本発明の医薬組成物/医薬の組合せに適用される「担体」という用語は、有効化合物が提供される希釈剤、賦形剤またはビヒクルを指す。
選択的CDK4/6阻害剤
本発明において使用するための選択的CDK4/6阻害剤には、化合物1もしくは化合物2またはそれらの薬学上許容可能な塩が含まれる。
トリラシクリブとして知られる化合物1、(2’-((5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)アミノ)-7’,8’-ジヒドロ-6’H-スピロ(シクロヘキサン-1,9’-ピラジノ(1’,2’:1,5)ピロロ(2,3-d)ピリミジン)-6’-オン)は、以下の構造:
Figure 2022506829000004
を有する選択性の高いCDK4/6阻害剤である。
本明細書において提供されるように、化合物1またはその薬学上許容可能な塩、組成物、同位体類似体もしくはプロドラッグは、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を含む治療計画において適切な担体中で投与される。化合物1は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,598,186号に記載されている。化合物1は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWO2019/0135820に記載されているように合成可能である。
化合物1は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する前に、患者に対して静脈内投与することができる。いくつかの実施形態において、化合物1は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、例えば、約30~60分以内に投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約24時間前、例えば、約22~26時間前に1回投与され、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、例えば、約30~60分以内に再度投与される。いくつかの実施形態において、投与される化合物1の用量は、約180~約280mg/mである。例えば、用量は約180mg/m、約185mg/m、約190mg/m、約195mg/m、約200mg/m、約205mg/m、約210mg/m、約215mg/m、約220mg/m、約225mg/m、約230mg/m、約235mg/m、約240mg/m、約245mg/m、約250mg/m、約255mg/m、約260mg/m、約265mg/m、約270mg/m、約275mg/mもしくは約280mg/mまたは医療従事者によって望ましいと判断されるこれらの数値の間の任意の用量である。特定の実施形態において、用量は約240mg/mである。
代わりの実施形態において、レロシクリブとして知られる化合物2またはその薬学上許容可能な塩が投与される。化合物2、(2’-((5-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)ピリジン-2-イル)アミノ)-7’,8’-ジヒドロ-6’H-スピロ[シクロヘキサン-1,9’-ピラジノ[1’,2’:1,5]ピロロ[2,3-d]ピリミジン]-6’-オン)は、以下の化学構造:
Figure 2022506829000005
を有する。
化合物2は経口または静脈内投与することができる。化合物2は、参照により本明細書に組み込まれるWO2014/144325に以前から記載されているように調製することができる。一実施形態において、化合物2は、二塩酸塩として投与される。一実施形態において、形態Bは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWO2019/006393に記載されている二塩酸塩の形態である。
本発明における使用のための別の選択的CDK4/6阻害剤には、以下の構造:
Figure 2022506829000006
またはその薬学上許容可能な塩を有するCDK4/6阻害剤が含まれる。化合物3は、経口または静脈内投与することができる。化合物3は、参照により本明細書に組み込まれるWO2014/144325に以前から記載されているように調製することができる。
本発明における使用のための別の選択的CDK4/6阻害剤は、以下の構造:
Figure 2022506829000007
またはその薬学上許容可能な塩を有するCDK4/6阻害剤が含まれる。化合物4は、経口または静脈内投与することができる。化合物4は、参照により本明細書に組み込まれるWO2014/144325に以前から記載されているように調製することができる。
本発明における使用のための別の選択的CDK4/6阻害剤には、以下の構造:
Figure 2022506829000008
[式中、
Rは、C(H)X、NX、C(H)YまたはC(X)であり、
Xは、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、イソブチル、シクロブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、sec-ペンチルおよびシクロペンチルを含む、直線、分岐または環状のC~Cアルキル基であり、
Yは、NRであり、ここで、RおよびRは、独立してXであるか、あるいは、RおよびRは、一緒になって、1個または2個のヘテロ原子(N、OまたはS)を含むブリッジを形成するアルキル基であり、
2個のX基は、一緒になって、アルキルブリッジまたは1個もしくは2個のヘテロ原子(N、SもしくはO)を含むブリッジを形成して、スピロ化合物を形成してもよい。]
またはその薬学上許容可能な塩を有するCDK4/6阻害剤が含まれる。化合物5は、経口または静脈内投与することができる。化合物5は、参照により本明細書に組み込まれるWO2014/144325に以前から記載されているように調製することができる。
さらに別の代わりの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、パルボシクリブ、アベマシクリブ、リボシクリブまたはSHR6390から選択される。
エリブリン
エリブリンは、海綿動物であるHalichondria okadaiから単離された生成物であるハリコンドリンBの合成類似体である。エリブリンは以下の構造:
Figure 2022506829000009
を有する。
メシル酸エリブリンは、以下の構造式:
Figure 2022506829000010
を有する。メシル酸エリブリンの化学名は、11,15:18,21:24,28トリエポキシ-7,9-エタノ-l2,15-メタノ-9H,l5H-フロ[3,2-i]フロ[2’,3’:5,6]ピラノ[4,3-b][1,4]ジオキサシクロペンタコシン-5(4H)-オン,2-[(2S)-3アミノ-2-ヒドロキシプロピル]ヘキサコサヒドロ-3-メトキシ-26-メチル-20,27-ビス(メチレン)-,(2R,3R,3aS,7R,8aS,9S,10aR,11S,l2R,l3aR,l3bS,l5S,l8S,2lS,24S,26R,28R,29aS)-,メタンスルホン酸(塩)である。その分子量は826.0(遊離塩基の場合は729.9)である。実験式はC4059NO11・CHSである。
エリブリンの合成方法は、例えば、米国特許第6,214,865号;米国特許第7,982,060号;米国特許第8,350,067号;および米国特許第8,093,410号に記載されており、これらのそれぞれは、参照により本明細書に組み込まれる。メシル酸エリブリンは市販されており、Halaven(商標)として販売されている。
Halaven(商標)は、転移性疾患の処置のために既に少なくとも2種の化学療法レジメンを受けたことがある転移性乳癌患者の処置に適応される。以前の療法は、補助療法または転移した状態の療法のいずれかにおいてアントラサイクリンおよびタキサンを含んでいる必要がある。Halaven(商標)は、以前にアントラサイクリンを含むレジメンを受けた切除不能または転移性脂肪肉腫を有する患者の処置にも適応される。
抗ホルモン剤
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の治療レジメンにおいて追加の薬剤を投与することができる。例えば、抗ホルモン剤を対象に投与することができる。抗ホルモン剤は一般に、ホルモン受容体陽性の癌、例えば、乳癌、卵巣癌、子宮頸癌および前立腺癌に使用される。
本発明において使用するための抗ホルモン剤には、SERM(選択的エストロゲン受容体調節薬)、SERD(選択的エストロゲン受容体分解薬)、完全なエストロゲン受容体分解薬または別の形態の部分エストロゲン拮抗薬もしくは完全なエストロゲン拮抗薬を含むがこれらに限定されないエストロゲン阻害剤;選択的アンドロゲン受容体調節薬;選択的アンドロゲン受容体分解薬;完全なアンドロゲン受容体分解薬;または別の形態の部分アンドロゲン拮抗薬または完全なアンドロゲン拮抗薬が含まれるが、これらに限定されない。
ラロキシフェンおよびタモキシフェンのような部分的な抗エストロゲンは、いくつかのエストロゲン様効果、例えば、子宮増殖に対するエストロゲン様刺激、そして場合によっては、実際に腫瘍の成長を刺激する、乳癌進行中のエストロゲン様作用を保持する。対照的に、完全な抗エストロゲンであるフルベストラントは、子宮に対するエストロゲン様作用がなく、タモキシフェン耐性腫瘍に効果的である。抗エストロゲン化合物の非限定的な例は、アストラゼネカに付与されたWO2014/19176、Olema Pharmaceuticalsに付与されたWO2013/090921、WO2014/203129、WO2014/203132およびUS2013/0178445、ならびに米国特許第9,078,871号、米国特許第8,853,423号および米国特許第8,703,810号、加えて、米国特許出願第2015/0005286号、WO2014/205136およびWO2014/205138において提供される。
抗エストロゲン化合物の追加の非限定的な例には、SERMS、例えば、アノルドリン、バゼドキシフェン、ブロパレストリオール、クロロトリアニセン、クエン酸クロミフェン、シクロフェニル、ラソフォキシフェン、オルメロキシフェン、ラロキシフェン、タモキシフェン、トレミフェンおよびフルベストラント;アロマターゼ阻害剤、例えば、アミノグルテチミド、テストラクトン、アナストロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、フォルメスタンおよびレトロゾール;抗ゴナドトロピン、例えば、リュープロレリン、セトロレリックス、アリルエストレノール、酢酸クロロマジノン、酢酸シプロテロン、酢酸デルマジノン、ジドロゲステロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸ノメゲストロール、酢酸ノルエチステロン、プロゲステロンおよびスピロノラクトンが含まれる。本発明に従って使用することができるその他のエストロゲン性リガンドは、米国特許第4,418,068号;米国特許第5,478;847号;米国特許第5,393,763号;および米国特許第5,457、117号、WO2011/156518、米国特許第8,455,534号および米国特許第8,299,112号、米国特許第9,078,871号;米国特許第8,853,423号;米国特許第8,703,810号;US2015/0005286;およびWO2014/205138、US2016/0175289、US2015/0258080、WO2014/191726、WO2012/084711;WO2002/013802;WO2002/004418;WO2002/003992;WO2002/003991;WO2002/003990;WO2002/003989;WO2002/003988;WO2002/003986;WO2002/003977;WO2002/003976;WO2002/003975;WO2006/078834;US6821989;US2002/0128276;US6777424;US2002/0016340;US6326392;US6756401;US2002/0013327;US6512002;US6632834;US2001/0056099;US6583170;US6479535;WO1999/024027;US6005102;EP0802184;US5998402;US5780497、US5880137、WO2012/048058およびWO2007/087684に記載されている。本発明で使用するための追加のSERDには、WO2017/100712、WO2017/100715、US2017/0166550またはUS2017/0166551に記載されているSERDが含まれる。
抗アンドロゲン化合物の非限定的な例は、WO2011/156518および米国特許第8,455,534号および米国特許第8,299,112号において提供されている。抗アンドロゲン化合物の追加の非限定的な例には、酢酸クロルマジノン、スピロノラクトン、カンレノン、ドロスピレノン、ケトコナゾール、トピルタミド、酢酸アビラテロンおよびシメチジンが含まれる。
医薬組成物および剤形
本明細書に記載の方法において使用するための本明細書に記載の有効化合物またはその塩、同位体類似体もしくはプロドラッグは、所望の治療結果を達成する任意の適切なアプローチを使用して、有効量で対象に投与することができる。投与される有効化合物の量およびタイミングは、当然ながら、処置される対象、主治医の指示、曝露の時間経過、投与方法、特定の有効化合物の薬物動態特性、および処方する医師の判断に依存する。したがって、宿主間の変動性のために、以下に示す投与量はガイドラインであり、医師は、有効化合物の用量を漸増して、医師が宿主に適切であると考える処置を達成することができる。所望の処置の程度を検討する際に、医師は、様々な要因、例えば、宿主の年齢および体重、基礎疾患の存在ならびにその他の疾患の存在のバランスをとることができる。選択的CDK4/6阻害剤、例えば、化合物1の一般的な投与量は、その全体が本明細書に組み込まれるWO2016/126889に以前から記載されている。
医薬組成物は、任意の薬学的に有用な形態、例えば、ピル、注射もしくは注入溶液、カプセル、錠剤、シロップ、乾燥粉末、吸入製剤、坐剤、バッカルもしくは舌下製剤、または非経口製剤として調合することができる。いくつかの剤形、例えば、錠剤およびカプセルは、有効成分の適切な量、例えば、所望の目的を達成するための有効量を含む適切なサイズの単位用量に分割される。
本明細書に記載の任意の有効化合物の治療上有効な投与量は、患者の状態、サイズおよび年齢、ならびに送達経路に応じて、医療従事者によって決定される。非限定的な一実施形態において、約0.1~約200mg/kgの投与量は治療効果を有し、すべての重量は、塩が使用される場合を含めて、有効化合物の重量に基づいて計算される。いくつかの実施形態において、投与量は、最大約10nM、最大約50nM、最大約100nM、最大約200nM、最大約300nM、最大約400nM、最大約500nM、最大約600nM、最大約700nM、最大約800nM、最大約900nM、最大約1μM、最大約5μM、最大約10μM、最大約20μM、最大約30μMまたは最大約40μMの有効化合物の血清濃度を提供するために必要な化合物量であり得る。
特定の実施形態において、医薬組成物は、単位剤形において約0.1mg~約2000mg、約10mg~約1000mg、約100mg~約800mgまたは約200mg~約600mgの有効化合物および任意選択で約0.1mg~約2000mg、約10mg~約1000mg、約100mg~約800mgまたは約200mg~約600mgの追加の有効薬剤を含む。剤形の例は、少なくとも5mg、少なくとも10mg、少なくとも15mg、少なくとも20mg、少なくとも25mg、少なくとも50mg、少なくとも100mg、少なくとも200mg、少なくとも250mg、少なくとも300mg、少なくとも400mg、少なくとも500mg、少なくとも600mg、少なくとも700mgまたは少なくとも750mgの有効化合物またはその塩である。医薬組成物はまた、所望の結果を達成する比率において、有効化合物および追加の有効薬剤のモル比を含み得る。
いくつかの実施形態において、投与される選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩であり、約180mg/m~約280mg/mの投与量で投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、約180mg/m、185mg/m、190mg/m、195mg/m、200mg/m、205mg/m、210mg/m、215mg/m、220mg/m、225mg/m、230mg/m、235mg/m、240mg/m、245mg/m、250mg/m、255mg/m、260mg/m、265mg/m、270mg/m、275mg/mまたは約280mg/mで投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、約200mg/mの用量で投与される。いくつかの実施形態において、化合物1は、約240mg/mの用量で投与される。
いくつかの実施形態において、投与される選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩であり、約100mg~約250mgの投与量で投与される。いくつかの実施形態において、化合物2は、約100mg、125mg、150mg、180mg、185mg、190mg、195mg、200mg、205mg、210mg、215mg、220mg、225mg、230mg、235mg、240mg、245mg、250mg、255mg、260mg、265mg、270mg、275mgまたは約280mgの投与量で投与される。いくつかの実施形態において、化合物2は、約150mgの用量で投与される。いくつかの実施形態において、化合物2は、約200mgの用量で投与される。いくつかの実施形態において、化合物2は、約250mgの用量で投与される。
いくつかの実施形態において、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩、例えば、メシル酸エリブリンは、2~5分にわたって約0.5~約1.5mg/mの投与量で投与される。いくつかの実施形態において、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩、例えば、メシル酸エリブリンは、約0.5mg/m、0.7mg/m、1.0mg/m、1.1mg/m、1.4mg/mまたは約1.5mg/mで投与される。いくつかの実施形態において、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩、例えば、メシル酸エリブリンは、約0.7mg/mの用量で投与される。いくつかの実施形態において、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩、例えば、メシル酸エリブリンは、約1.1mg/mの用量で投与される。いくつかの実施形態において、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩、例えば、メシル酸エリブリンは、約1.4mg/mの用量で投与される。
本明細書に開示される化合物または本明細書に記載されるように使用される化合物は、経口、局所、非経口、吸入または噴霧、舌下、インプラント、経皮、頬側投与、直腸、静脈内、筋肉内、吸入、大動脈内、頭蓋内、皮下、腹腔内、皮下、経鼻、舌下、または直腸、またはその他の手段により、従来の薬学上許容可能な担体を含む剤形において投与可能である。
医薬製剤は、任意の薬学上許容可能な担体中に、本明細書に記載の有効化合物またはその薬学上許容可能な塩を含んでなることができる。溶液が必要な場合、水溶性化合物または塩の担体として水が選択されることがある。水溶性化合物または塩に関して、有機ビヒクル、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールまたはそれらの混合物が適切であり得る。後者の場合、有機ビヒクルはかなりの量の水を含むことができる。次いで、いずれの場合の溶液も、当業者に知られている適切な方法において、例えば、0.22ミクロンのフィルターを通じて濾過することによって滅菌することができる。滅菌後、溶液は、適切な容器、例えば、パイロジェン除去されたガラスバイアルに分注することができる。調合は、オプションで無菌法によって行われる。次いで、滅菌済みのクロージャーをバイアルに配置することができ、必要に応じて、バイアルの内容物を凍結乾燥することができる。
担体には、賦形剤および希釈剤が含まれ、処置される患者への投与に適したものにするために、十分に高い純度および十分に低い毒性である必要がある。担体は不活性である場合もあれば、それ自体の薬学上の利点を有する場合もある。化合物と組み合わせて使用される担体の量は、化合物の単位用量あたりの投与のための実用的な量の材料を提供するのに十分である。
癌または腫瘍の種類
本明細書で企図されるように、選択的CDK4/6阻害剤またはその薬学上許容可能な塩とエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩とを併用した使用は、癌または腫瘍を有する対象の処置に使用され得る。いくつかの実施形態において、癌または腫瘍は、CDK4/6複製依存性の癌または腫瘍である。いくつかの実施形態では、癌または腫瘍は、CDK4/6複製非依存性の癌または腫瘍である。
特定の実施形態において、本明細書に記載の方法を使用して、Rb陽性の癌を有する対象を処置することができる。いくつかの実施形態において、癌は、複製または増殖のためにCDK4/6の活性を必要とする、または選択的CDK4/6阻害剤の活性によって増殖阻害され得る癌を指す、CDK4/6複製依存性癌である。そのようなタイプの癌および障害は、機能的な網膜芽細胞腫タンパク質の存在を特徴とし得る(例えば、機能的な網膜芽細胞腫タンパク質の存在を示す細胞を有する)。このような癌および障害は、Rb陽性として分類される。
本明細書に記載の化合物の併用投与に適した標的癌には、Rb陽性:エストロゲン受容体陽性癌(ER+)、HER2陰性進行性乳癌、レイトラインの転移性乳癌(late-line metastatic breast cancer)、脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、肝癌、卵巣癌、神経膠芽細胞腫、難治性固形腫瘍、網膜芽細胞腫陽性乳癌、網膜芽細胞腫陽性子宮内膜癌、網膜芽細胞腫陽性膣癌、網膜芽細胞腫陽性卵巣癌、網膜芽細胞腫陽性肺癌、網膜芽細胞腫陽性気管支癌、結腸腺癌、直腸腺癌、中枢神経系胚細胞腫瘍、奇形腫、エストロゲン受容体陰性乳癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、家族性精巣胚細胞腫瘍、HER2陰性乳癌、HER2陽性乳癌、男性乳癌、卵巣未熟奇形腫、卵巣成熟奇形腫、単胚葉性および高度限定型奇形腫、プロゲステロン受容体陰性乳癌、プロゲステロン受容体陽性乳癌、再発性乳癌、再発性結腸癌、再発性性腺外胚細胞腫瘍、再発性性腺外非セミノーマ性胚細胞腫瘍、再発性性腺外セミノーマ、再発性悪性精巣胚細胞腫瘍、再発性黒色腫、再発性卵巣胚細胞腫瘍、再発性直腸癌、ステージIII性腺外非セミノーマ性胚細胞腫瘍、ステージIII性腺外セミノーマ、ステージIII悪性精巣胚細胞腫瘍、ステージIII卵巣胚細胞腫瘍、ステージIV乳癌、ステージIV結腸癌、ステージIV性腺外非セミノーマ性胚細胞腫瘍、ステージIV性腺外セミノーマ、ステージIV黒色腫、ステージIV卵巣胚細胞腫瘍、ステージIV直腸癌、精巣未成熟奇形腫、精巣成熟奇形腫が含まれ得る。特定の実施形態において、標的癌には、エストロゲン受容体陽性乳癌、HER2陰性進行性乳癌、レイトラインの転移性乳癌、脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、肝臓癌、卵巣癌、神経膠芽細胞腫、難治性固形腫瘍、網膜芽細胞腫陽性乳癌、網膜芽細胞腫陽性子宮内膜癌、網膜芽細胞腫陽性膣癌、網膜芽細胞腫陽性卵巣癌、網膜芽細胞腫陽性肺癌、網膜芽細胞腫陽性気管支癌、転移性結腸直腸癌、CDK4変異もしくは増幅を伴う転移性黒色腫またはシスプラチン不応性の切除不能な胚細胞腫瘍が含まれる。
いくつかの実施形態において、Rb陽性癌は、Rb陽性癌腫または肉腫、例えば、限定されるものではないが、肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭頸部癌、皮膚または眼内黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門領域の癌、胃癌、結腸癌、乳癌、子宮癌、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、膣癌、外陰癌、食道癌、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、膀胱癌、腎臓癌、尿管癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)腫瘍、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、脳幹膠腫、下垂体腺腫または上述の癌の1腫または2腫以上の組合せから選択される。
いくつかの実施形態において、Rb陽性癌は、Rb陽性:線維肉腫、粘液肉腫、軟骨肉腫、骨肉腫、脊索腫、悪性線維性組織球腫、血管肉腫(hemangiosarcoma)、血管肉腫(angiosarcoma)、リンパ管肉腫、中皮腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、扁平上皮癌;類表皮腫、悪性皮膚付属器腫瘍、腺癌、肝細胞腫、肝細胞癌、腎細胞癌、副腎腫、胆管癌、移行上皮癌、絨毛癌、セミノーマ、胚細胞癌、退形成性神経膠腫;多形性膠芽腫、神経芽腫、髄芽細胞腫、悪性髄膜腫、悪性神経鞘腫、神経線維肉腫、副甲状腺癌、甲状腺髄様癌、気管支カルチノイド、クロム親和性細胞腫、膵島細胞癌、悪性カルチノイド、悪性傍神経節腫、黒色腫、メルケル細胞腫瘍、葉状嚢胞性肉腫、唾液腺癌、胸腺癌、膀胱癌およびウィルムス腫瘍からなる群から選択される。
さらなる実施形態において、Rb陽性癌または障害には、血液障害または血液性悪性腫瘍、例えば、限定されるものではないが、骨髄系障害、リンパ系障害、白血病、リンパ腫、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性疾患(MPD)、肥満細胞障害および骨髄腫(例えば、多発性骨髄腫)が含まれる。T細胞、B細胞および/またはNK細胞の異常増殖は、広範囲の疾患、例えば、癌、増殖性障害および炎症性/免疫疾患を生じ得る。これらの障害のいずれかに罹患した宿主、例えば、ヒトは、症状の軽減(緩和性薬剤)または基礎疾患の軽減(疾患修飾性薬剤)を達成するために、本明細書に記載されるような有効量の組合せで処置可能である。
例としては、T細胞またはNK細胞リンパ腫、例えば、限定されるものではないが、末梢性T細胞リンパ腫;未分化大細胞型リンパ腫、例えば、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)陽性未分化大細胞型リンパ腫、ALK陰性未分化大細胞型リンパ腫もしくは原発性皮膚未分化大細胞型リンパ腫;血管免疫芽球性リンパ腫;皮膚T細胞リンパ腫、例えば、菌状息肉腫、セザリー症候群、原発性皮膚未分化大細胞型リンパ腫、原発性皮膚CD30+T細胞リンパ増殖性疾患;原発性皮膚急速進行性表皮向性CD8+細胞傷害性T細胞リンパ腫;原発性皮膚γδT細胞リンパ腫;原発性皮膚小/中細胞型CD4+T細胞リンパ腫およびリンパ腫様丘疹症;成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL);芽球性NK細胞リンパ腫;腸症型T細胞リンパ腫;肝脾γδT細胞リンパ腫;リンパ芽球性リンパ腫;鼻性NK/T細胞リンパ腫;治療関連T細胞リンパ腫、例えば、固形臓器または骨髄移植後に見られるリンパ腫;T細胞性前リンパ球性白血病;T細胞大顆粒リンパ球性白血病;NK細胞の慢性リンパ増殖性疾患;急速進行性NK細胞白血病;小児全身性EBV+T細胞リンパ増殖性疾患(慢性活動性EBV感染に関連);種痘様水疱様リンパ腫;成人T細胞白血病/リンパ腫;腸管症関連T細胞リンパ腫;肝脾T細胞リンパ腫;または皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫が挙げられる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、リンパ腫またはリンパ球性もしくは骨髄球性の増殖疾患もしくは異常を有する宿主、例えば、ヒトを処置するために使用することができる。例えば、本明細書に記載されるような方法は、ホジキンリンパ腫または非ホジキンリンパ腫を有する宿主に投与可能である。例えば、宿主は、非ホジキンリンパ腫、例えば、限定されるものではないが、AIDS関連リンパ腫;未分化大細胞型リンパ腫;血管免疫芽球性リンパ腫;芽球性NK細胞リンパ腫;バーキットリンパ腫;バーキット様リンパ腫(小型非切れ込み核細胞性リンパ腫);慢性リンパ性白血病/小細胞型リンパ球性リンパ腫;皮膚T細胞リンパ腫;びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;腸管症型T細胞リンパ腫;濾胞性リンパ腫;肝脾γδT細胞リンパ腫;リンパ芽球性リンパ腫;マントル細胞リンパ腫;辺縁帯リンパ腫;鼻性T細胞リンパ腫;小児リンパ腫;末梢性T細胞リンパ腫;原発性中枢神経系リンパ腫;T細胞白血病;悪性移行リンパ腫;治療関連T細胞リンパ腫;またはワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症を有し得る。
あるいは、本明細書に記載の方法は、ホジキンリンパ腫、例えば、限定されるものではないが、結節硬化型古典型ホジキンリンパ腫(CHL);混合細胞型CHL;リンパ球減少型CHL;リンパ球豊富型CHL;リンパ球優位型ホジキンリンパ腫;または結節性リンパ球優位型HLを有する対象、例えば、ヒトを処置するために使用することができる。
あるいは、本明細書に記載の方法は、特定のB細胞リンパ腫または増殖性疾患、例えば、限定されるものではないが、多発性骨髄腫;びまん性大B細胞リンパ腫;濾胞性リンパ腫;粘膜関連リンパ組織リンパ腫(MALT);小細胞リンパ球性リンパ腫;縦隔大B細胞リンパ腫;節性辺縁帯B細胞リンパ腫(NMZL);脾辺縁帯リンパ腫(SMZL);血管内大B細胞リンパ腫;原発性滲出液リンパ腫;またはリンパ様肉芽腫症;B細胞性前リンパ球性白血病;有毛細胞白血病;分類不能脾リンパ腫/白血病;脾びまん性赤脾髄小型B細胞リンパ腫;有毛細胞白血病変種;リンパ形質細胞性リンパ腫;H鎖病、例えば、アルファ重鎖病、ガンマ重鎖病、ミュー重鎖病;形質細胞性骨髄腫;骨の孤立性形質細胞腫;骨外性形質細胞腫;原発性皮膚濾胞中心リンパ腫;T細胞/組織豊富型大細胞型B細胞リンパ腫;慢性炎症関連DLBCL;高齢者のエプスタイン-バーウイルス(EBV)+DLBCL;原発性縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫;原発性下肢型皮膚DLBCL;ALK+大細胞型B細胞リンパ腫;血漿芽球性リンパ腫;HHV8関連の多中心性に発生する大細胞型B細胞リンパ腫;キャッスルマン病;びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の中間的特徴を伴う分類不能B細胞リンパ腫;またはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫および古典型ホジキンリンパ腫の中間的特徴を伴う分類不能B細胞リンパ腫を処置するために使用することができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は、白血病を処置するために使用することができる。例えば、対象は、リンパまたは骨髄起源の急性または慢性白血病、
例えば、限定されるものではないが、急性リンパ芽球性白血病(ALL);急性骨髄性白血病(AML);慢性リンパ性白血病(CLL);慢性骨髄性白血病(CML);若年性骨髄単球性白血病(JMML);有毛細胞白血病(HCL);急性前骨髄球性白血病(AMLの亜種);大顆粒リンパ球性白血病;または成人T細胞慢性白血病に罹患している場合がある。いくつかの実施形態において、患者は、急性骨髄性白血病、例えば、未分化AML(M0);骨髄芽球性白血病(M1;最末細胞成熟を伴うまたは伴わない);骨髄芽球性白血病(M2;細胞成熟を伴う);前骨髄球性白血病(M3またはM3突然変異[M3V]);骨髄単球性白血病(好酸球増加を伴うM4またはM4突然変異[M4E]);単球系白血病(M5);赤白血病(M6);または巨核芽球性白血病(M7)を有する。
CDK4/6複製非依存性癌は、腫瘍種および標準的技術を使用する分子遺伝学に基づいて導出することができ、限定されるものではないが、CDK1もしくはCDK2の活性の増強;網膜芽細胞腫腫瘍抑制因子タンパク質(Rb)の低下、欠損、もしくは不在;高レベルのMYC発現;サイクリンE(例えば、E1もしくはE2)の増加およびサイクリンAの増加;またはRb不活化タンパク質(例えば、HPVコードE7)の発現を含む群のうち1種または2種以上を特徴とし得る。このような癌は、限定されるものではないが、小細胞性肺癌;網膜芽細胞腫;子宮頸癌および特定の頭頸部癌のようなHPV陽性悪性腫瘍;MYC増幅腫瘍、例えば、バーキットリンパ腫およびトリプルネガティブ乳癌;ある種の肉腫;ある種の非小細胞性肺癌;ある種の黒色腫;ある種の膵臓癌;ある種の白血病;ある種のリンパ腫;ある種の脳癌;ある種の結腸癌;ある種の前立腺癌;ある種の卵巣癌;ある種の子宮癌;ある種の甲状腺癌およびその他の内分泌組織癌;ある種の唾液腺癌;ある種の胸腺癌;ある種の腎臓癌;ある種の膀胱癌;およびある種の精巣癌を含み得る。
網膜芽細胞腫(Rb)腫瘍抑制タンパク質(Rb陽性)の存在または不在は、当業者に既知の任意の標準的アッセイ、例えば、限定されるものではないが、ウエスタンブロット、ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)、IHC(免疫組織化学)およびFACS(蛍光活性化細胞選別)によって決定することができる。アッセイの選択は、使用される組織、細胞株またはサロゲート組織サンプルによって異なる。例えば、ウエスタンブロットおよびELISAは、ありとあらゆる種類の組織、細胞株またはサロゲート組織とともに使用可能であり、一方、IHC法は、本発明の方法において使用される組織が腫瘍生検である場合により適当である。FACS分析は、単一細胞、例えば、細胞株および単離された末梢血単核細胞の懸濁液であるサンプルに適用可能性が最も大きい。例えば、US20070212736“Functional Immunohistochemical Cell Cycle Analysis as a Prognostic Indicator for Cancer”を参照されたい。あるいは、網膜芽細胞腫遺伝子の状態の決定のために分子遺伝学的試験を使用してもよい。網膜芽細胞腫に関する分子遺学的試験としては、Lohmann and Gallie “Retinoblastoma. Gene Reviews” (2010): “A comprehensive, sensitive and economical approach for the detection of mutations in the RB1 gene in retinoblastoma” Journal of Genetics, 88(4), 517-527 (2009)に記載されるようなものが含まれる。
治療レジメン
いくつかの態様において、癌を有する対象、典型的にはヒトの処置のための方法であって、方法は、エリブリンまたは薬学上許容可能な塩(例えば、メシル酸エリブリン)と併用してCDK4/6阻害剤を対象に投与する工程を含んでなり、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内に対象に投与される、方法が提供される。特定の実施形態において、CDK4/6阻害剤は、化合物1および化合物2から選択される。いくつかの実施形態において、化合物1または化合物2は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、例えば約30分以内に投与される。
いくつかの態様において、CDK4/6複製依存性の癌または腫瘍を有し、現在、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩による化学療法を受けている対象、典型的にはヒトにおけるHSPCの保護のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して本明細書に記載の有効量の選択的CDK4/6阻害剤を対象に投与する工程を含んでなり、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内に対象に投与される、方法が提供される。その他の態様では、対象、典型的にはヒトにおけるRb陰性の癌または腫瘍の処置のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して本明細書に記載の有効量の選択的CDK4/6阻害剤を対象に投与する工程を含んでなり、エリブリンの投与前の約24時間以内にCDK4/6阻害剤が対象に投与される、方法が提供される。特定の実施形態において、CDK4/6阻害剤は、化合物1および化合物2から選択される。いくつかの実施形態において、化合物1または化合物2は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、例えば、約30分以内に投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンの投与の約30分前とに投与される。
いくつかの態様において、CDK4/6複製依存性の癌または腫瘍を有し、現在エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩による化学療法を受けている対象、典型的にはヒトにおける骨髄抑制または骨髄切除の予防または低減のための方法であって、方法は、リブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して本明細書に記載の有効量の選択的CDK4/6阻害剤を対象に投与する工程を含んでなり、エリブリンの投与前の約24時間以内にCDK4/6阻害剤が対象に投与される、方法が提供される。特定の実施形態において、CDK4/6阻害剤は、化合物1および化合物2から選択される。いくつかの実施形態において、化合物1または化合物2は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、例えば、約30分以内に投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンの投与の約30分前とに投与される。
いくつかの実施形態において、転移性乳癌を有し、現在エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩による化学療法を受けている対象、典型的にはヒトにおける、HSPCの保護、または骨髄抑制もしくは骨髄切除の予防もしくは低減のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して有効量の選択的CDK4/6阻害剤を対象に投与する工程を含んでなり、エリブリンの投与前の約24時間以内にCDK4/6阻害剤が対象に投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、エリブリンは、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約2時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約1時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、対象は、アントラサイクリン薬およびタキサン薬を含む、転移性疾患の処置のための少なくとも2種の化学療法レジメンを既に受けている。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンの投与の約30分前とに投与される。特定の実施形態において、本発明の方法はまた、1種以上の追加の治療薬の投与を含み得る。いくつかの実施形態において、追加の治療薬は、抗ホルモン剤、例えば、SERM(選択的エストロゲン受容体調節薬)、SERD(選択的エストロゲン受容体分解薬)、完全なエストロゲン受容体分解薬または別の形態の部分エストロゲン拮抗薬もしくは完全なエストロゲン拮抗薬、選択的アンドロゲン受容体調節薬、選択的アンドロゲン受容体分解薬、完全なアンドロゲン受容体分解薬、または別の形態の部分アンドロゲン拮抗薬もしくは完全なアンドロゲン拮抗薬である。いくつかの実施形態において、追加の抗ホルモン剤は、フルベストラント、タモキシフェン、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ゴセレリン、ロイプロリド、酢酸メゲストロールおよびトレミフェンから選択される。
別の実施形態において、対象における転移性乳癌の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、例えば投与の30分前に投与される、方法が提供される。別の実施形態では、対象における転移性乳癌の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、例えば、投与の30分前に投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、対象は、アントラサイクリン薬およびタキサン薬を含む転移性疾患の処置のための少なくとも2種の化学療法レジメンを既に受けている。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンの投与の約30分前とに投与される。特定の実施形態において、本発明の方法はまた、1種以上の追加の治療薬の投与を含み得る。いくつかの実施形態において、追加の治療薬は、抗ホルモン剤、例えば、SERM(選択的エストロゲン受容体調節薬)、SERD(選択的エストロゲン受容体分解薬)、完全なエストロゲン受容体分解薬または別の形態の部分エストロゲン拮抗薬もしくは完全なエストロゲン拮抗薬、選択的アンドロゲン受容体調節薬、選択的アンドロゲン受容体分解薬、完全なアンドロゲン受容体分解薬、または別の形態の部分アンドロゲン拮抗薬もしくは完全なアンドロゲン拮抗薬である。いくつかの実施形態において、追加の抗ホルモン剤は、フルベストラント、タモキシフェン、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ゴセレリン、ロイプロリド、酢酸メゲストロールおよびトレミフェンから選択される。
いくつかの実施形態において、乳癌を有し、現在エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩による化学療法を受けている対象、典型的にはヒトにおける、HSPCの保護、または骨髄抑制もしくは骨髄切除の予防もしくは低減のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して有効量の選択的CDK4/6阻害剤を対象に投与する工程を含んでなり、エリブリンの投与前の約24時間以内にCDK4/6阻害剤が対象に投与される、方法が提供される。特定の実施形態において、癌は、トリプルネガティブ乳癌、トリプルポジティブ乳癌、HER2陰性乳癌、HER2陽性乳癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、エストロゲン受容体陰性乳癌、プロゲステロン受容体陽性乳癌、プロゲステロン受容体陰性乳癌、非浸潤性乳管癌(OCiS)、浸潤性乳管癌、浸潤性小葉癌、炎症性乳癌、乳頭のパジェット病、フィロデス腫瘍およびホルモン反応性癌(例えば、ホルモン反応性乳癌)からなる群から選択される乳癌である。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、エリブリンは、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約2時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約1時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、対象は、アントラサイクリン薬およびタキサン薬を含む、疾患の処置のための少なくとも2種の化学療法レジメンを既に受けている。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンの投与の約30分前とに投与される。特定の実施形態において、本発明の方法はまた、1種以上の追加の治療薬の投与を含み得る。いくつかの実施形態において、追加の治療薬は、抗ホルモン剤、例えば、SERM(選択的エストロゲン受容体調節薬)、SERD(選択的エストロゲン受容体分解薬)、完全なエストロゲン受容体分解薬または別の形態の部分エストロゲン拮抗薬もしくは完全なエストロゲン拮抗薬、選択的アンドロゲン受容体調節薬、選択的アンドロゲン受容体分解薬、完全なアンドロゲン受容体分解薬、または別の形態の部分アンドロゲン拮抗薬もしくは完全なアンドロゲン拮抗薬である。いくつかの実施形態において、追加の抗ホルモン剤は、フルベストラント、タモキシフェン、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ゴセレリン、ロイプロリド、酢酸メゲストロールおよびトレミフェンから選択される。
別の実施形態において、対象における乳癌の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、例えば投与の30分前に投与される、方法が提供される。別の実施形態では、対象における乳癌の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、例えば、投与の30分前に投与される、方法が提供される。特定の実施形態において、癌は、トリプルネガティブ乳癌、トリプルポジティブ乳癌、HER2陰性乳癌、HER2陽性乳癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、エストロゲン受容体陰性乳癌、プロゲステロン受容体陽性乳癌、プロゲステロン受容体陰性乳癌、非浸潤性乳管癌(OCiS)、浸潤性乳管癌、浸潤性小葉癌、炎症性乳癌、乳頭のパジェット病、フィロデス腫瘍およびホルモン反応性癌(例えば、ホルモン反応性乳癌)からなる群から選択される乳癌である。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、対象は、アントラサイクリン薬およびタキサン薬を含む疾患の処置のための少なくとも2種の化学療法レジメンを既に受けている。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンの投与の約30分前とに投与される。特定の実施形態において、本発明の方法はまた、1種以上の追加の治療薬の投与を含み得る。いくつかの実施形態において、追加の治療薬は、抗ホルモン剤、例えば、SERM(選択的エストロゲン受容体調節薬)、SERD(選択的エストロゲン受容体分解薬)、完全なエストロゲン受容体分解薬または別の形態の部分エストロゲン拮抗薬もしくは完全なエストロゲン拮抗薬、選択的アンドロゲン受容体調節薬、選択的アンドロゲン受容体分解薬、完全なアンドロゲン受容体分解薬、または別の形態の部分アンドロゲン拮抗薬もしくは完全なアンドロゲン拮抗薬である。いくつかの実施形態において、追加の抗ホルモン剤は、フルベストラント、タモキシフェン、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ゴセレリン、ロイプロリド、酢酸メゲストロールおよびトレミフェンから選択される。
いくつかの実施形態において、切除不能または転移性脂肪肉腫を有し、現在エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩による化学療法を受けている対象、典型的にはヒトにおける、HSPCの保護、または骨髄抑制もしくは骨髄切除の予防もしくは低減のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して有効量の選択的CDK4/6阻害剤を対象に投与する工程を含んでなり、エリブリンの投与前の約24時間以内にCDK4/6阻害剤が対象に投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、化合物1または化合物2は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、例えば、約30分以内に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約2時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約1時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、対象は、アントラサイクリンを含むレジメンを既に受けている。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンの投与の約30分前とに投与される。
別の実施形態において、対象における切除不能または転移性脂肪肉腫の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される、方法が提供される。別の実施形態において、対象における切除不能または転移性脂肪肉腫の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、対象は、アントラサイクリンを含むレジメンを既に受けている。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、約30分前とに投与される。
いくつかの実施形態において、再発性または難治性の横紋筋肉腫を有し、現在エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩による化学療法を受けている対象、典型的にはヒトにおける、HSPCの保護、または骨髄抑制もしくは骨髄切除の予防もしくは低減のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して有効量の選択的CDK4/6阻害剤を対象に投与する工程を含んでなり、エリブリンの投与前の約24時間以内にCDK4/6阻害剤が対象に投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、エリブリンは、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約2時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約1時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンの投与の約30分前とに投与される。
別の実施形態において、対象における再発性または難治性の横紋筋肉腫の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される、方法が提供される。別の実施形態において、対象における再発性または難治性の横紋筋肉腫の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、約30分前とに投与される。
いくつかの実施形態において、非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫を有し、現在エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩による化学療法を受けている対象、典型的にはヒトにおける、HSPCの保護、または骨髄抑制もしくは骨髄切除の予防もしくは低減のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して有効量の選択的CDK4/6阻害剤を対象に投与する工程を含んでなり、エリブリンの投与前の約24時間以内にCDK4/6阻害剤が対象に投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、化合物1または化合物2は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、例えば、約30分以内に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約2時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約1時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンの投与の約30分前とに投与される。
別の実施形態において、対象における非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される、方法が提供される。別の実施形態において、対象における非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、約30分前とに投与される。
いくつかの実施形態において、ユーイング肉腫を有し、現在エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩による化学療法を受けている対象、典型的にはヒトにおける、HSPCの保護、または骨髄抑制もしくは骨髄切除の予防もしくは低減のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して有効量の選択的CDK4/6阻害剤を対象に投与する工程を含んでなり、エリブリンの投与前の約24時間以内にCDK4/6阻害剤が対象に投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、化合物1または化合物2は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、例えば、約30分以内に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約2時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約1時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンの投与の約30分前とに投与される。
別の実施形態において、対象におけるユーイング肉腫の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される、方法が提供される。別の実施形態において、対象におけるユーイング肉腫の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、約30分前とに投与される。
いくつかの実施形態において、血管肉腫を有し、現在エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩による化学療法を受けている対象、典型的にはヒトにおける、HSPCの保護、または骨髄抑制もしくは骨髄切除の予防もしくは低減のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して有効量の選択的CDK4/6阻害剤を対象に投与する工程を含んでなり、エリブリンの投与前の約24時間以内にCDK4/6阻害剤が対象に投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、化合物1または化合物2は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、例えば、約30分以内に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約2時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約1時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンの投与の約30分前とに投与される。
別の実施形態において、対象における血管肉腫の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される、方法が提供される。別の実施形態において、対象における血管肉腫の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、約30分前とに投与される。
いくつかの実施形態において、類上皮型血管内皮腫を有し、現在エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩による化学療法を受けている対象、典型的にはヒトにおける、HSPCの保護、または骨髄抑制もしくは骨髄切除の予防もしくは低減のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して有効量の選択的CDK4/6阻害剤を対象に投与する工程を含んでなり、エリブリンの投与前の約24時間以内にCDK4/6阻害剤が対象に投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、化合物1または化合物2は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、例えば、約30分以内に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約2時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約1時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンの投与の約30分前とに投与される。
別の実施形態において、対象における類上皮型血管内皮腫の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される、方法が提供される。別の実施形態において、対象における類上皮型血管内皮腫の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、約30分前とに投与される。
いくつかの実施形態において、転移性尿路上皮細胞癌を有し、現在エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩による化学療法を受けている対象、典型的にはヒトにおける、HSPCの保護、または骨髄抑制もしくは骨髄切除の予防もしくは低減のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して有効量の選択的CDK4/6阻害剤を対象に投与する工程を含んでなり、エリブリンの投与前の約24時間以内にCDK4/6阻害剤が対象に投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、化合物1または化合物2は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、例えば、約30分以内に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約2時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約1時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンの投与の約30分前とに投与される。
別の実施形態において、対象における転移性尿路上皮細胞癌の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される、方法が提供される。別の実施形態において、対象における転移性尿路上皮細胞癌の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、約30分前とに投与される。
いくつかの実施形態において、非小細胞性肺癌を有し、現在エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩による化学療法を受けている対象、典型的にはヒトにおける、HSPCの保護、または骨髄抑制もしくは骨髄切除の予防もしくは低減のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して有効量の選択的CDK4/6阻害剤を対象に投与する工程を含んでなり、エリブリンの投与前の約24時間以内に選択的CDK4/6阻害剤が対象に投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、化合物1または化合物2は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、例えば、約30分以内に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約2時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約1時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンの投与の約30分前とに投与される。
別の実施形態において、対象における非小細胞性肺癌の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される、方法が提供される。別の実施形態において、対象における非小細胞性肺癌の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、約30分前とに投与される。
いくつかの実施形態において、前立腺癌を有し、現在エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩による化学療法を受けている対象、典型的にはヒトにおける、HSPCの保護、または骨髄抑制もしくは骨髄切除の予防もしくは低減のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して有効量の選択的CDK4/6阻害剤を対象に投与する工程を含んでなり、エリブリンの投与前の約24時間以内にCDK4/6阻害剤が対象に投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、化合物1または化合物2は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約4時間以内、例えば、約30分以内に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に投与される。別の実施形態において、エリブリンは、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約2時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前の約1時間以内に投与される。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、エリブリンの投与の約30分前とに投与される。
別の実施形態において、対象における前立腺癌の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、21日間の処置サイクルの1日目および8日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される、方法が提供される。別の実施形態において、対象における前立腺癌の処置のための方法であって、方法は、以下の工程:28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を投与する工程;ならびに、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目に選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、選択的CDK4/6阻害剤は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与の約30分前に投与される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩である。別の実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩である。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の2つのタイムポイントにおいて投与される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、エリブリンの投与前の約24時間以内と、エリブリンの投与前の約4時間以内、例えば、約30分前とに投与される。
代わりの実施形態において、対象、典型的にはヒトにおける癌または腫瘍の処置のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩と併用して本明細書に記載の選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、CDK4/6阻害剤は、21日間の処置サイクルの1~21日目に少なくとも1日1回投与され、対象には、21日間の処置サイクルの1日目および8日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩(例えば、メシル酸エリブリン)が投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、CDK4/6阻害剤は、化合物1またはその薬学上許容可能な塩、組成物、同位体類似体もしくはプロドラッグである。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩(例えば、二塩酸塩)、組成物、同位体類似体もしくはプロドラッグである。いくつかの実施形態において、癌または腫瘍は、CDK4/6複製依存性の癌または腫瘍である。いくつかの実施形態において、癌または腫瘍は、CDK4/6複製非依存性の癌または腫瘍である。いくつかの実施形態において、対象は、Rb陽性の癌または腫瘍、例えば、限定されるものではないが、転移性乳癌、切除不能/転移性脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、前立腺癌、膵臓癌、結腸直腸癌、膀胱癌、骨肉腫、平滑肉腫、卵巣癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肉腫、再発性/難治性横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、類上皮型血管内皮腫および尿路上皮細胞癌を有する。いくつかの実施形態において、対象には、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩(例えばメシル酸エリブリン)の投与と同時または投与前、例えば、投与前の約8時間以内、約7時間以内、約6時間以内、約5時間以内、約4時間以内、約3時間以内、約2時間以内、約1時間以内または約30分以内に、化合物2またはその薬学上許容可能な塩(例えば、二塩酸塩)が投与される。いくつかの実施形態において、対象は転移性乳癌を有し、アントラサイクリンおよびタキサン薬を含む、転移性疾患の処置のための少なくとも2種の化学療法レジメンを受けている。別の実施形態において、対象は、切除不能または転移性脂肪肉腫を有しており、既にアントラサイクリンを含むレジメンを受けている。特定の実施形態において、本発明の方法はまた、1種または2種以上の追加の治療薬の投与を含み得る。いくつかの実施形態において、追加の治療薬は、抗ホルモン剤、例えば、SERM(選択的エストロゲン受容体調節薬)、SERD(選択的エストロゲン受容体分解薬)、完全なエストロゲン受容体分解薬または別の形態の部分エストロゲン拮抗薬もしくは完全なエストロゲン拮抗薬、選択的アンドロゲン受容体調節薬、選択的アンドロゲン受容体分解薬、完全なアンドロゲン受容体分解薬、または別の形態の部分アンドロゲン拮抗薬もしくは完全なアンドロゲン拮抗薬である。いくつかの実施形態において、追加の抗ホルモン剤は、フルベストラント、タモキシフェン、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ゴセレリン、ロイプロリド、酢酸メゲストロールおよびトレミフェンから選択される。
代わりの実施形態において、対象、典型的にはヒトにおける癌または腫瘍の処置のための方法であって、方法は、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩(例えば、メシル酸エリブリン)と組み合わせてまたは交互に、本明細書に記載の選択的CDK4/6阻害剤を投与する工程を含んでなり、CDK4/6阻害剤は、28日間の処置サイクルの1~28日目に少なくとも1日1回投与され、対象には、28日間の処置サイクルの1日目、8日目および15日目にエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩が投与される、方法が提供される。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物1である。いくつかの実施形態において、選択的CDK4/6阻害剤は、化合物2またはその薬学上許容可能な塩(例えば、二塩酸塩)、組成物、同位体類似体もしくはプロドラッグである。いくつかの実施形態において、癌または腫瘍は、CDK4/6複製依存性の癌または腫瘍である。いくつかの実施形態において、癌または腫瘍は、CDK4/6複製非依存性の癌または腫瘍である。いくつかの実施形態において、対象は、Rb陽性の癌または腫瘍、例えば、限定されるものではないが、転移性乳癌、切除不能/転移性脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、前立腺癌、膵臓癌、結腸直腸癌、膀胱癌、骨肉腫、平滑肉腫、卵巣癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肉腫、再発性/難治性横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、類上皮型血管内皮腫および尿路上皮細胞癌有する。いくつかの実施形態において、対象には、エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩(例えばメシル酸エリブリン)の投与と同時または投与前、例えば、投与前の約8時間以内、約7時間以内、約6時間以内、約5時間以内、約4時間以内、約3時間以内、約2時間以内、約1時間以内または約30分以内に、化合物2またはその薬学上許容可能な塩(例えば、二塩酸塩)が投与される。いくつかの実施形態において、対象は転移性乳癌を有し、アントラサイクリンおよびタキサン薬を含む、転移性疾患の処置のための少なくとも2種の化学療法レジメンを受けている。別の実施形態において、対象は、切除不能または転移性脂肪肉腫を有しており、既にアントラサイクリンを含むレジメンを受けている。特定の実施形態において、本発明の方法はまた、1種または2種以上の追加の治療薬の投与を含み得る。いくつかの実施形態において、追加の治療薬は、抗ホルモン剤、例えば、SERM(選択的エストロゲン受容体調節薬)、SERD(選択的エストロゲン受容体分解薬)、完全なエストロゲン受容体分解薬または別の形態の部分エストロゲン拮抗薬もしくは完全なエストロゲン拮抗薬、選択的アンドロゲン受容体調節薬、選択的アンドロゲン受容体分解薬、完全なアンドロゲン受容体分解薬、または別の形態の部分アンドロゲン拮抗薬もしくは完全なアンドロゲン拮抗薬である。いくつかの実施形態において、追加の抗ホルモン剤は、フルベストラント、タモキシフェン、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ゴセレリン、ロイプロリド、酢酸メゲストロールおよびトレミフェンから選択される。
本発明の実験例
例1:化合物1は、CDK4/6依存性細胞ベースの異種移植癌モデルにおけるエリブリン有効性を低下させない
CDK4/6依存性の高い乳癌異種移植モデル(MDA-MB-231)を使用して、化合物1による一過性のCDK4/6阻害が意図した治療効果に拮抗するか否かを判定した。まず、MD-MB-231腫瘍担持マウスを化合物1(IP、100mg/kg、n=6~8)により28日間毎日処置し、異種移植モデルのCDK4/6依存性を確認した。次いで、MDA-MB-231腫瘍担持マウスを、化合物1(IP、100mg/kg)の有無にかかわらず、エリブリン(IV、0.5mg/kg)により3週間毎週処置し、化合物1を化学療法処置の30分前に投与した。すべての実験において、腫瘍を測定し、腫瘍の体積を週に2回計算した。図1に示すように、化合物1の投与は、エリブリン療法単独と比較した場合、エリブリン療法に対して拮抗作用を示さなかった。したがって、化合物1は、エリブリンの意図された抗腫瘍効果に拮抗することなく、エリブリン療法中に造血幹および前駆細胞(HSPC)および免疫系機能を保護するために投与することができる。エリブリンと併用して使用した場合と同様の日程において投与した場合、化合物1単独では有意な抗腫瘍効果を示さなかった。
例2:骨髄細胞およびMCF7腫瘍細胞の細胞周期動態の比較
MCF7腫瘍担持マウスを化合物1(IP、100mg/kg)またはビヒクル対照の単回投与により処置した。処置後4時間、12時間、24時間および48時間において、動物に5-エチニル-2’-デオキシウリジン(EdU;IP、200g)をパルス投与した。各動物からの腫瘍および大腿骨は、EdU投与の4時間後に採取され、フローサイトメトリーによるEdU+細胞の検出用の単一細胞懸濁液に処理された。骨髄中のHSPCは、系統マーカー(Mac-1、Gr-1、Ter119、B220、CD4、CD8)が陰性の細胞集団として定義される。図2Aに示すように、EdU取り込みにより測定したベースラインにおけるサイクリングMCF7腫瘍細胞の平均パーセンテージ(15.57%)は、系統陰性(Lin-)骨髄におけるサイクリング細胞のパーセンテージ(4.1%)よりも有意に高い(p=l.37e-l3)。図2Bに示すように、ベースラインに対して正規化すると、両方の細胞型において最大の細胞周期阻害が、化合物1処置の24時間後に見られ、両方の細胞型が処置後48時間までに細胞周期に再び入ることが見られる。スチューデントのT検定を遂行し、パネルA中のベースラインにおける%EdU+細胞(腫瘍対骨髄)を比較した(****p≦0.000l)。
化合物1投与後の骨髄細胞およびMCF7腫瘍細胞の細胞周期動態の直接比較は、24時間を通じてベースラインにおける骨髄と比較して、増殖している腫瘍細胞の割合が有意に高いことを示す。化学療法処置は、細胞周期のS/G2/M期における細胞を殺すのに効果的である。化合物1は、造血幹細胞のほぼ普遍的なG1停止を維持し、一方で、腫瘍細胞のかなりの部分がG1チェックポイントを通過し(S/G2/M中に、図2Aおよび2Bに示すように)、それによってエリブリンを含む化学療法の細胞毒性効果からの骨髄細胞対CDK4/6依存性腫瘍細胞の選択的保護のための治療ウィンドウを生成する。
例3:化合物1処置後の骨髄細胞対MCF7腫瘍細胞の細胞周期動態の比較
化合物1がCDK4/6依存性腫瘍モデルで化学療法の有効性に拮抗しない理由の説明として、骨髄細胞および腫瘍細胞の間の細胞周期動態の違いをさらに評価するために、細胞周期のフローサイトメトリー分析を使用して、造血幹および前駆細胞(HSPC)、全骨髄およびPDX腫瘍細胞のベースライン増殖率における違いを試験した。図3における棒グラフは、細胞周期のS/G2/M期にある細胞の平均パーセンテージを示す。
図3に示すように、マウスおよびヒトの両方からの全骨髄またはHSPCコンパートメントと比較した場合、サイクリングPDX腫瘍細胞(S/G2/Mの細胞)の割合が高くなっている。PDXモデルは、ヒト疾患をより忠実に再現することが示されているため(Dobrolecki et al. 2016)、これらの結果は、臨床に反映される可能性がある。最も低いベースラインの増殖は、ヒトの骨髄およびHSPCにおいて見られ、増殖細胞の割合の違いから観察された治療ウインドゥは、患者においてさらに大きい可能性があることを示唆する。
例4:化合物1の毎日の投与は、CDK4/6依存性細胞ベースの異種移植癌モデルにおける化学療法の有効性を低下させない
CDK4/6依存性の高い乳癌異種移植モデル(MDA-MB-231)を使用して、化合物1による継続的なCDK4/6阻害がエリブリンの意図された治療効果に拮抗するか否かを判定した。まず、MDA-MB-231腫瘍担持マウスを化合物1(IP、100mg/kg、n=10)により28日間毎日処置し、異種移植モデルのCDK4/6依存性を確認した。次いで、MDA-MB-231腫瘍担持マウスを3週間毎週エリブリン(IV、0.5mg/kg、n=10)により処置した。次いで、MDA-MB-231腫瘍担持マウスを化合物1(IP、100mg/kg、n=10)により毎日処置し、かつ、エリブリン(IV、0.5mg/kg、n=10)により3週間毎週処置し、化合物1は、1日目、8日目および15日目において、化学療法処置の30分前に投与された。すべての実験において、腫瘍を測定し、腫瘍の体積を週に2回計算した。投与日程を以下の表1に示す。図4に示すように、化合物1の連続投与は、エリブリン療法単独と比較した場合、エリブリン療法に相乗効果をもたらした。したがって、化合物1を投与して、エリブリンの意図された抗腫瘍効果に拮抗することなく、エリブリン療法中に造血幹および前駆細胞(HSPC)および免疫系機能を保護することができる。化合物1単独でも、毎日の日程で投与した場合、有意な抗腫瘍効果を示した。
Figure 2022506829000011
本発明の実施形態に関して本明細書に記載した。本発明は、付属の実施例によって示される種々の実施形態に記載されている。しかしながら、本発明は、種々の形態で具現化することができ、本明細書に示される実施形態に限定されると解釈されるべきでない。本明細書の教示を鑑みて、当業者ならば所望の目的で本発明を改変することができ、そのような変形形態も本発明の範囲内にあると見なされる。

Claims (88)

  1. ヒトにおいて癌を処置する方法であって、
    前記方法は、以下の工程:
    有効量の選択的CDK4/6阻害剤を前記ヒトに投与する工程;および
    有効量のエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を前記ヒトに投与する工程
    を含んでなり、
    前記エリブリンは、21日間の化学療法サイクルの1日目および8日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、21日間の化学療法サイクルの1日目および8日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、前記エリブリンの投与前4時間以内に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、
    Figure 2022506829000012
    またはそれらの薬学上許容可能な塩から選択される、前記方法。
  2. 前記エリブリンの薬学上許容可能な塩がメシル酸エリブリンである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記癌が、乳癌、切除不能/転移性脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、前立腺癌、膵臓癌、結腸直腸癌、膀胱癌、骨肉腫、平滑肉腫、卵巣癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肉腫、再発性/難治性横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、類上皮型血管内皮腫または尿路上皮細胞癌から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記乳癌が、転移性乳癌、トリプルネガティブ乳癌、トリプルポジティブ乳癌、HER2陰性乳癌、HER2陽性乳癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、エストロゲン受容体陰性乳癌、プロゲステロン受容体陽性乳癌、プロゲステロン受容体陰性乳癌、非浸潤性乳管癌(OCiS)、浸潤性乳管癌、浸潤性小葉癌、炎症性乳癌、乳頭のパジェット病、フィロデス腫瘍およびホルモン応答性癌から選択される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記癌がCDK4/6複製依存性癌である、請求項1または2に記載の方法。
  6. 前記癌がRb陽性癌である、請求項1または2に記載の方法。
  7. 前記癌がCDK4/6複製非依存性癌である、請求項1または2に記載の方法。
  8. 前記選択的CDK4/6阻害剤またはその薬学上許容可能な塩が、前記エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前約30分以内に、前記ヒトに投与される、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記選択的CDK4/6阻害剤またはその薬学上許容可能な塩が2回投与され、そのうち、第1回目の投与が前記エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前約24時間以内である、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記選択的CDK4/6阻害剤が化合物1またはその薬学上許容可能な塩である、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記選択的CDK4/6阻害剤が化合物2またはその薬学上許容可能な塩である、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記選択的CDK4/6阻害剤が化合物2の二塩酸塩である、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  13. 癌の処置が行われているヒトにおいて造血幹および前駆細胞(HSPC)を保護する方法であって、
    前記方法は、以下の工程:
    有効量の選択的CDK4/6阻害剤を前記ヒトに投与する工程;および
    有効量のエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を前記ヒトに投与する工程
    を含んでなり、
    前記エリブリンは、21日間の化学療法サイクルの1日目および8日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、21日間の化学療法サイクルの1日目および8日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、前記エリブリンの投与前4時間以内に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、
    Figure 2022506829000013
    またはそれらの薬学上許容可能な塩から選択される、前記方法。
  14. 前記エリブリンの薬学上許容可能な塩がメシル酸エリブリンである、請求項13に記載の方法。
  15. 前記癌が、乳癌、切除不能/転移性脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、前立腺癌、膵臓癌、結腸直腸癌、膀胱癌、骨肉腫、平滑肉腫、卵巣癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肉腫、再発性/難治性横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、類上皮型血管内皮腫または尿路上皮細胞癌から選択される、請求項13または14に記載の方法。
  16. 前記乳癌が、転移性乳癌、トリプルネガティブ乳癌、トリプルポジティブ乳癌、HER2陰性乳癌、HER2陽性乳癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、エストロゲン受容体陰性乳癌、プロゲステロン受容体陽性乳癌、プロゲステロン受容体陰性乳癌、非浸潤性乳管癌(OCiS)、浸潤性乳管癌、浸潤性小葉癌、炎症性乳癌、乳頭のパジェット病、フィロデス腫瘍およびホルモン応答性癌から選択される、請求項15に記載の方法。
  17. 前記癌がCDK4/6複製依存性癌である、請求項13または14に記載の方法。
  18. 前記癌がRb陽性癌である、請求項13または14に記載の方法。
  19. 前記癌がCDK4/6複製非依存性癌である、請求項13または14に記載の方法。
  20. 前記選択的CDK4/6阻害剤またはその薬学上許容可能な塩が、前記エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前約30分以内に、前記ヒトに投与される、請求項13~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記選択的CDK4/6阻害剤またはその薬学上許容可能な塩が2回投与され、そのうち、第1回目の投与がエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前約24時間以内である、請求項13~20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記選択的CDK4/6阻害剤が化合物1またはその薬学上許容可能な塩である、請求項13~21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記選択的CDK4/6阻害剤が化合物2またはその薬学上許容可能な塩である、請求項13~21のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記選択的CDK4/6阻害剤が化合物2の二塩酸塩である、請求項13~21のいずれか一項に記載の方法。
  25. ヒトにおいて癌を処置する方法であって、
    前記方法は、以下の工程:
    有効量の選択的CDK4/6阻害剤を前記ヒトに投与する工程;および
    有効量のエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を前記ヒトに投与する工程
    を含んでなり、
    前記エリブリンは、28日間の化学療法サイクルの1日目、8日目および15日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、28日間の化学療法サイクルの1日目、8日目および15日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、前記エリブリンの投与前4時間以内に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、
    Figure 2022506829000014
    またはそれらの薬学上許容可能な塩から選択される、前記方法。
  26. 前記エリブリンの薬学上許容可能な塩がメシル酸エリブリンである、請求項25に記載の方法。
  27. 前記癌が、乳癌、切除不能/転移性脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、前立腺癌、膵臓癌、結腸直腸癌、膀胱癌、骨肉腫、平滑肉腫、卵巣癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肉腫、再発性/難治性横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、類上皮型血管内皮腫または尿路上皮細胞癌から選択される、請求項25または26に記載の方法。
  28. 前記乳癌が、転移性乳癌、トリプルネガティブ乳癌、トリプルポジティブ乳癌、HER2陰性乳癌、HER2陽性乳癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、エストロゲン受容体陰性乳癌、プロゲステロン受容体陽性乳癌、プロゲステロン受容体陰性乳癌、非浸潤性乳管癌(OCiS)、浸潤性乳管癌、浸潤性小葉癌、炎症性乳癌、乳頭のパジェット病、フィロデス腫瘍およびホルモン応答性癌から選択される、請求項27に記載の方法。
  29. 前記癌がCDK4/6複製依存性癌である、請求項25または26に記載の方法。
  30. 前記癌がRb陽性癌である、請求項25または26に記載の方法。
  31. 前記癌がCDK4/6複製非依存性癌である、請求項25または26に記載の方法。
  32. 前記選択的CDK4/6阻害剤またはその薬学上許容可能な塩が、前記エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前約30分以内に、前記ヒトに投与される、請求項25~31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記選択的CDK4/6阻害剤またはその薬学上許容可能な塩が2回投与され、そのうち、第1回目の投与がエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前約24時間以内である、請求項25~32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記選択的CDK4/6阻害剤が化合物1またはその薬学上許容可能な塩である、請求項25~33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記選択的CDK4/6阻害剤が化合物2またはその薬学上許容可能な塩である、請求項25~33のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記選択的CDK4/6阻害剤が化合物2の二塩酸塩である、請求項25~33のいずれか一項に記載の方法。
  37. 癌の処置が行われているヒトにおいて造血幹および前駆細胞(HSPC)を保護する方法であって、
    前記方法は、以下の工程:
    有効量の選択的CDK4/6阻害剤を前記ヒトに投与する工程;および
    有効量のエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を前記ヒトに投与する工程
    を含んでなり、
    前記エリブリンは、28日間の化学療法サイクルの1日目、8日目および15日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、28日間の化学療法サイクルの1日目、8日目および15日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、前記エリブリンの投与前4時間以内に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、
    Figure 2022506829000015
    またはそれらの薬学上許容可能な塩から選択される、前記方法。
  38. 前記エリブリンの薬学上許容可能な塩がメシル酸エリブリンである、請求項37に記載の方法。
  39. 前記癌が、乳癌、切除不能/転移性脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、前立腺癌、膵臓癌、結腸直腸癌、膀胱癌、骨肉腫、平滑肉腫、卵巣癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肉腫、再発性/難治性横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、類上皮型血管内皮腫または尿路上皮細胞癌から選択される、請求項37または38に記載の方法。
  40. 前記乳癌が、転移性乳癌、トリプルネガティブ乳癌、トリプルポジティブ乳癌、HER2陰性乳癌、HER2陽性乳癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、エストロゲン受容体陰性乳癌、プロゲステロン受容体陽性乳癌、プロゲステロン受容体陰性乳癌、非浸潤性乳管癌(OCiS)、浸潤性乳管癌、浸潤性小葉癌、炎症性乳癌、乳頭のパジェット病、フィロデス腫瘍およびホルモン応答性癌から選択される、請求項39に記載の方法。
  41. 前記癌がCDK4/6複製依存性癌である、請求項37または38に記載の方法。
  42. 前記癌がRb陽性癌である、請求項37または38に記載の方法。
  43. 前記癌がCDK4/6複製非依存性癌である、請求項37または38に記載の方法。
  44. 前記選択的CDK4/6阻害剤またはその薬学上許容可能な塩が、前記エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前約30分以内に、前記ヒトに投与される、請求項37~43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記選択的CDK4/6阻害剤またはその薬学上許容可能な塩が2回投与され、そのうち、第1回目の投与が前記エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前約24時間以内である、請求項37~44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記選択的CDK4/6阻害剤が化合物1またはその薬学上許容可能な塩である、請求項37~45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記選択的CDK4/6阻害剤が化合物2またはその薬学上許容可能な塩である、請求項37~45のいずれか一項に記載の方法。
  48. 前記選択的CDK4/6阻害剤が化合物2の二塩酸塩である、請求項37~45のいずれか一項に記載の方法。
  49. ヒトにおいて癌を処置する方法であって、
    前記方法は、以下の工程:
    有効量の選択的CDK4/6阻害剤を前記ヒトに投与する工程;および
    有効量のエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を前記ヒトに投与する工程
    を含んでなり、
    前記エリブリンは、21日間の化学療法サイクルの1日目および8日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、21日間の化学療法サイクルの1~21日目に少なくとも1日1回投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、前記エリブリンの投与前4時間以内に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、
    Figure 2022506829000016
    またはそれらの薬学上許容可能な塩から選択される、前記方法。
  50. 前記エリブリンの薬学上許容可能な塩がメシル酸エリブリンである、請求項49に記載の方法。
  51. 前記癌が、乳癌、切除不能/転移性脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、前立腺癌、膵臓癌、結腸直腸癌、膀胱癌、骨肉腫、平滑肉腫、卵巣癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肉腫、再発性/難治性横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、類上皮型血管内皮腫または尿路上皮細胞癌から選択される、請求項49または50に記載の方法。
  52. 前記乳癌が、転移性乳癌、トリプルネガティブ乳癌、トリプルポジティブ乳癌、HER2陰性乳癌、HER2陽性乳癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、エストロゲン受容体陰性乳癌、プロゲステロン受容体陽性乳癌、プロゲステロン受容体陰性乳癌、非浸潤性乳管癌(OCiS)、浸潤性乳管癌、浸潤性小葉癌、炎症性乳癌、乳頭のパジェット病、フィロデス腫瘍およびホルモン応答性癌から選択される、請求項51に記載の方法。
  53. 前記癌がCDK4/6複製依存性癌である、請求項49または50に記載の方法。
  54. 前記癌がRb陽性癌である、請求項49または50に記載の方法。
  55. 前記選択的CDK4/6阻害剤またはその薬学上許容可能な塩が、前記エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前約30分以内に、前記ヒトに投与される、請求項49~54のいずれか一項に記載の方法。
  56. 前記選択的CDK4/6阻害剤および前記エリブリンが同時投与される、請求項49~54のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記選択的CDK4/6阻害剤が化合物2またはその薬学上許容可能な塩である、請求項49~56のいずれか一項に記載の方法。
  58. 前記選択的CDK4/6阻害剤が化合物2の二塩酸塩である、請求項49~57のいずれか一項に記載の方法。
  59. ヒトにおいて癌を処置する方法であって、
    前記方法は、以下の工程:
    有効量の選択的CDK4/6阻害剤を前記ヒトに投与する工程;および
    有効量のエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を前記ヒトに投与する工程
    を含んでなり、
    前記エリブリンは、28日間の化学療法サイクルの1日目、8日目および15日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、28日間の化学療法サイクルの1~28日目に少なくとも1日1回投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、
    Figure 2022506829000017
    またはそれらの薬学上許容可能な塩である、前記方法。
  60. 前記エリブリンの薬学上許容可能な塩がメシル酸エリブリンである、請求項59に記載の方法。
  61. 前記癌が、乳癌、切除不能/転移性脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、前立腺癌、膵臓癌、結腸直腸癌、膀胱癌、骨肉腫、平滑肉腫、卵巣癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肉腫、再発性/難治性横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、類上皮型血管内皮腫または尿路上皮細胞癌から選択される、請求項59または60に記載の方法。
  62. 前記乳癌が、転移性乳癌、トリプルネガティブ乳癌、トリプルポジティブ乳癌、HER2陰性乳癌、HER2陽性乳癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、エストロゲン受容体陰性乳癌、プロゲステロン受容体陽性乳癌、プロゲステロン受容体陰性乳癌、非浸潤性乳管癌(OCiS)、浸潤性乳管癌、浸潤性小葉癌、炎症性乳癌、乳頭のパジェット病、フィロデス腫瘍およびホルモン応答性癌から選択される、請求項61に記載の方法。
  63. 前記癌がCDK4/6複製依存性癌である、請求項59または60に記載の方法。
  64. 前記癌がRb陽性癌である、請求項59または60に記載の方法。
  65. 前記選択的CDK4/6阻害剤またはその薬学上許容可能な塩が、前記エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前約4時間以内に、前記ヒトに投与される、請求項59~64のいずれか一項に記載の方法。
  66. 前記選択的CDK4/6阻害剤および前記エリブリンが同時投与される、請求項59~64のいずれか一項に記載の方法。
  67. 前記選択的CDK4/6阻害剤が化合物2またはその薬学上許容可能な塩である、請求項59~66のいずれか一項に記載の方法。
  68. 前記選択的CDK4/6阻害剤が化合物2の二塩酸塩である、請求項59~67のいずれか一項に記載の方法。
  69. 前記選択的CDK4/6阻害剤が化合物2の二塩酸塩である、請求項59~68のいずれか一項に記載の方法。
  70. 前記方法が、抗ホルモン剤の投与をさらに含んでなり、
    前記抗ホルモン剤が、SERM(選択的エストロゲン受容体調節薬)、SERD(選択的エストロゲン受容体分解薬)、完全なエストロゲン受容体分解薬、または別の形態の部分エストロゲン拮抗薬もしくは完全なエストロゲン拮抗薬、選択的アンドロゲン受容体調節薬、選択的アンドロゲン受容体分解薬、完全なアンドロゲン受容体分解薬、または別の形態の部分アンドロゲン拮抗薬もしくは完全なアンドロゲン拮抗薬から選択される、請求項4、16、28、40、52および62のいずれか一項に記載の方法。
  71. 前記抗ホルモン剤が、フルベストラント、タモキシフェン、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ゴセレリン、ロイプロリド、酢酸メゲストロールおよびトレミフェンから選択される、請求項70に記載の方法。
  72. ヒトにおいて癌を処置する方法であって、
    前記方法は、以下の工程:
    有効量の選択的CDK4/6阻害剤を前記ヒトに投与する工程;および
    有効量のエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を前記ヒトに投与する工程
    を含んでなり、
    前記エリブリンは、21日間の化学療法サイクルの1日目および8日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、21日間の化学療法サイクルの1日目および8日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、前記エリブリンの投与前4時間以内に投与される、前記方法。
  73. 癌の処置が行われているヒトにおいて造血幹および前駆細胞(HSPC)を保護する方法であって、
    前記方法は、以下の工程:
    有効量の選択的CDK4/6阻害剤を前記ヒトに投与する工程;および
    有効量のエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を前記ヒトに投与する工程
    を含んでなり、
    前記エリブリンは、21日間の化学療法サイクルの1日目および8日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、21日間の化学療法サイクルの1日目および8日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、前記エリブリンの投与前4時間以内に投与される、前記方法。
  74. ヒトにおいて癌を処置する方法であって、
    前記方法は、以下の工程:
    有効量の選択的CDK4/6阻害剤を前記ヒトに投与する工程;および
    有効量のエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を前記ヒトに投与する工程
    を含んでなり、
    前記エリブリンは、28日間の化学療法サイクルの1日目、8日目および15日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、28日間の化学療法サイクルの1日目、8日目および15日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、前記エリブリンの投与前4時間以内に投与される、前記方法。
  75. 癌の処置が行われているヒトにおいて造血幹および前駆細胞(HSPC)を保護する方法であって、
    前記方法は、以下の工程:
    有効量の選択的CDK4/6阻害剤を前記ヒトに投与する工程;および
    有効量のエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を前記ヒトに投与する工程
    を含んでなり、
    前記エリブリンは、28日間の化学療法サイクルの1日目、8日目および15日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、28日間の化学療法サイクルの1日目、8日目および15日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、前記エリブリンの投与前4時間以内に投与される、前記方法。
  76. ヒトにおいて癌を処置する方法であって、
    前記方法は、以下の工程:
    有効量の選択的CDK4/6阻害剤を前記ヒトに投与する工程;および
    有効量のエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を前記ヒトに投与する工程
    を含んでなり、
    前記エリブリンは、21日間の化学療法サイクルの1日目および8日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、21日間の化学療法サイクルの1~21日目に少なくとも1日1回投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、前記エリブリンの投与前4時間以内に投与される、前記方法。
  77. ヒトにおいて癌を処置する方法であって、
    前記方法は、以下の工程:
    有効量の選択的CDK4/6阻害剤を前記ヒトに投与する工程;および
    有効量のエリブリンまたはその薬学上許容可能な塩を前記ヒトに投与する工程
    を含んでなり、
    前記エリブリンは、28日間の化学療法サイクルの1日目、8日目および15日目に投与され、
    前記選択的CDK4/6阻害剤は、28日間の化学療法サイクルの1~28日目に少なくとも1日1回投与される、前記方法。
  78. 前記選択的CDK4/6阻害剤が、
    Figure 2022506829000018
    またはその薬学上許容可能な塩、
    Figure 2022506829000019
    またはその薬学上許容可能な塩、
    Figure 2022506829000020
    またはその薬学上許容可能な塩、
    Figure 2022506829000021
    またはその薬学上許容可能な塩、
    Figure 2022506829000022
    [式中、
    Rは、C(H)X、NX、C(H)YまたはC(X)であり、
    Xは、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、イソブチル、シクロブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、sec-ペンチルおよびシクロペンチルを含む、直線、分岐または環状のC~Cアルキル基であり、
    Yは、NRであり、ここで、RおよびRは、独立してXであるか、あるいは、RおよびRは、一緒になって、1個または2個のヘテロ原子(N、OまたはS)を含むブリッジを形成するアルキル基であり、
    2個のX基は、一緒になって、アルキルブリッジまたは1個もしくは2個のヘテロ原子(N、SもしくはO)を含むブリッジを形成して、スピロ化合物を形成してもよい。]
    またはその薬学上許容可能な塩、
    パルボシクリブ、
    アベマシクリブ、
    リボシクリブ、および、
    SHR6390
    から選択される、請求項72~77のいずれか一項に記載の方法。
  79. 前記エリブリンの薬学上許容可能な塩がメシル酸エリブリンである、請求項72~78のいずれか一項に記載の方法。
  80. 前記癌が、乳癌、切除不能/転移性脂肪肉腫、非小細胞性肺癌、前立腺癌、膵臓癌、結腸直腸癌、膀胱癌、骨肉腫、平滑肉腫、卵巣癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肉腫、再発性/難治性横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫性軟部組織肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、類上皮型血管内皮腫または尿路上皮細胞癌から選択される、請求項72~79のいずれか一項に記載の方法。
  81. 前記乳癌が、転移性乳癌、トリプルネガティブ乳癌、トリプルポジティブ乳癌、HER2陰性乳癌、HER2陽性乳癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、エストロゲン受容体陰性乳癌、プロゲステロン受容体陽性乳癌、プロゲステロン受容体陰性乳癌、非浸潤性乳管癌(OCiS)、浸潤性乳管癌、浸潤性小葉癌、炎症性乳癌、乳頭のパジェット病、フィロデス腫瘍およびホルモン応答性癌から選択される、請求項80に記載の方法。
  82. 前記癌がCDK4/6複製依存性癌である、請求項72~78のいずれか一項に記載の方法。
  83. 前記癌がRb陽性癌である、請求項72~78のいずれか一項に記載の方法。
  84. 前記癌がCDK4/6複製非依存性癌である、請求項72~78のいずれか一項に記載の方法。
  85. 前記選択的CDK4/6阻害剤またはその薬学上許容可能な塩が、前記エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前約30分以内に、前記ヒトに投与される、請求項72~84のいずれか一項に記載の方法。
  86. 前記選択的CDK4/6阻害剤またはその薬学上許容可能な塩が2回投与され、そのうち、第1回目の投与が前記エリブリンまたはその薬学上許容可能な塩の投与前約24時間以内である、請求項72~75または78のいずれか一項に記載の方法。
  87. 前記方法が、抗ホルモン剤の投与をさらに含んでなり、
    前記抗ホルモン剤が、SERM(選択的エストロゲン受容体調節薬)、SERD(選択的エストロゲン受容体分解薬)、完全なエストロゲン受容体分解薬、または別の形態の部分エストロゲン拮抗薬もしくは完全なエストロゲン拮抗薬、選択的アンドロゲン受容体調節薬、選択的アンドロゲン受容体分解薬、完全なアンドロゲン受容体分解薬、または別の形態の部分アンドロゲン拮抗薬もしくは完全なアンドロゲン拮抗薬から選択される、請求項81に記載の方法。
  88. 前記抗ホルモン剤が、フルベストラント、タモキシフェン、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ゴセレリン、ロイプロリド、酢酸メゲストロールおよびトレミフェンから選択される、請求項87に記載の方法。
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