JP2022505693A - 支持要素を有する3d印刷された歯科用修復物前駆体、及び製造プロセス - Google Patents

支持要素を有する3d印刷された歯科用修復物前駆体、及び製造プロセス Download PDF

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Abstract

Figure 2022505693000001
本発明は、3d印刷された歯科用修復物前駆体、3d印刷された歯科用修復物前駆体を含む3d印刷されたアレイ、少なくとも2つの3d印刷された歯科用修復物前駆体又は3d印刷された歯科用修復物を含む部材のキット、並びに、かかる3d印刷されたアレイ、3d印刷された歯科用修復物前駆体、又は3d印刷された歯科用修復物を製造するプロセスに関する。3d印刷された歯科用修復物前駆体は、外面及び内面を有する少なくとも1つのクラウンユニットと、固定部を有する少なくとも1つの支持要素と、を含む。支持要素は、固定部を介して、特定の領域においてクラウンユニットの外面に接続される。

Description

本発明は、3d印刷された歯科用修復物前駆体、3d印刷された歯科用修復物前駆体を含む3d印刷されたアレイ、少なくとも2つの3d印刷された歯科用修復物前駆体又は3d印刷された歯科用修復物を含む部材のキット、並びに、かかる3d印刷されたアレイ、3d印刷された歯科用修復物前駆体、又は3d印刷された歯科用修復物を製造するプロセスに関する。
3d印刷された歯科用修復物前駆体を製造するプロセスは、工業規模で行われても、又は小規模で行われてもよく、例えば、いわゆる歯科医院におけるチェアサイドプロセスで、3d印刷された歯科用クラウンが製造される。
種々の技術分野で、物理的なオブジェクト又は機械的ワークピースがますます付加製造プロセス(additive manufacturing process)によって製造されるようになっている。
このような付加製造プロセスは、通例、その形状を作り出すよう材料を連続的に付加することによって、オブジェクトをその所望の個々の形状にビルドアップすることを可能にする。大きめのブランクから材料を除去することによってオブジェクトが機械加工される、いわゆるサブトラクティブなプロセスは、付加製造プロセスにますます取って代わられるようになっている。
付加製造プロセスは一方では迅速なプロトタイピングのために業界で広く用いられているが、最終製品の製造は、多くの領域においてなお困難である。
特に、歯科用修復物を作製するためには、一般に、人体での使用に適合性のある材料を使用することが必要である。
更に、ビルドアッププロセスによって製造される歯科用修復物は、典型的には、機械的安定性に対する要件、並びに例えば色及び色調(translucency)に関する審美性についての期待を満足しなくてはならない。
いくつかの付加製造プロセスは、ステレオリソグラフィ技術又はデジタル光処理技術に基づいている。
ステレオリソグラフィでは、一般に、放射線硬化性樹脂を硬化させるために光を使用する。コンピュータ支援設計及び/又はコンピュータ支援製造(computer aided design and/or computer aided manufacturing、CAD/CAM)に基づくデータが、放射線硬化性樹脂の層上に光パターンを投影するために使用される。感放射線樹脂は、典型的に、光に露光した結果として硬化し、パターンに従って、硬化した樹脂の層が形成される。連続的に層を重ねることにより、三次元オブジェクトが作製される。そのため、パターンは、三次元オブジェクトの所望の外形に応じて制御される。
層毎に製造する方法では、典型的には、物理的オブジェクトがビルドアップされるビルドプラットフォーム上で各層を支持する必要がある。新たな層の場合、自然と、以前にビルドアップされた層が支持を提供することができる。しかしながら、新たな層が、以前にビルドアップされた層を越えて1つ以上の部分で延びる場合、そのような部分は、以前にビルドアップされた層によって支持され得ない。したがって、このような部分は、以前にビルドアップされた層から張り出している。
オブジェクトがビルドアップされた後に取り外される支持構造体によって張り出し部分を支持することが一般的である。典型的には、支持構造体はロッド状であり、オブジェクトをビルドアップするプロセスでビルドアップされる。したがって、層の張り出し部分は、支持構造体上に直接形成される。これは、張り出し部分の以前にビルドアップされた層が支持構造体の層であることを意味する。
支持構造体は、一方では印刷及び後処理(例えば、洗浄)のために十分に堅牢かつ安定でなければならないが、最終オブジェクトが完成した後には除去する必要がある。
3d印刷で使用される一般的な支持方策では、三次元オブジェクト、例えば、クラウンを十分に支持するために、特定の数の支持体が必要とされる。
米国特許第9,183,325B2号(Wightonら)には、オブジェクトのための支持構造体を生成する方法であって、支持構造体及びオブジェクトは付加製造技術によって製造される、方法が記載されている。
国際公開第2017/155692A1号(3M)は、その形状及び化学組成によって特徴付けられる、予備成形された歯科用コンポジットクラウンに関する。様々な技術によって、例えば、付加製造プロセス、鋳型成形又はフライス加工プロセスを使用して、これらの予備成形歯科用複合クラウンを製造できることが記載されている。
独国特許第102012108217A1号(DeguDent)には、自由造形技術において、好ましくは選択的レーザ溶融又は焼結によって、デジタル化されたデータに基づいて医療用金型を製造するプロセスが記載されており、デジタル化されたデータを使用する処理デバイス内での処理において、同時に、金型に由来する固定構造体を同時に製造し、処理デバイス内で固定構造体によって金型固定し、後処理する。歯科用クラウン及びブリッジを製造するために、各金型は、少なくとも3つのバーを有しており、バーのうちの2つは、金型の両側から延びていることが示唆されている。
米国特許出願公開第2009/176007号(Uckelmann)は、硬化性材料の層を適用するステップと、製品の幾何学的データに基づいて、適用された層の所定の領域を選択的に硬化させるステップとを含む、製品の層状製造のためのプロセスに関する。製造手順中、製品の第2の領域に関して製品の第1の領域内の粒度に影響を及ぼすために、少なくとも1つのプロセスパラメータが変更される。これに関して、ビルドアップされた脚部及び支持体によってベースプレートに接続された歯科用製品について説明する。これにより、歯科用製品は、ベースプレートから離れている。支持体は、層適用手順で生じる力に逆らって歯科用製品の望ましくない歪みを防止するために、歯科用製品に横方向に固定される。
米国特許出願公開第2004/0031780A1号(Hagemeisterら)には、粉末を基板上に垂直方向に添加しながら層状に形成して、製品に組立てる自由造形型レーザ焼結による金属又は非金属の製品を製造する方法において、少なくとも1つの支持体が、基板と製品外面との間に製造される、方法が記載されている。支持体は、予め設定した破断用領域を介して、製品の外面に接続されている。製品は、支持体(又は、そのうちの2つ)によって、基板プレートに接合されている。支持体は、形状が長辺形で、粉末層が添加される方向に縦に配置されている。
オブジェクトをビルドアップする既存の手法は、特定の利点を提供するが、オブジェクトをビルドアップする間の支持要素の使用に起因し得る悪影響を最小限に抑える方法が依然として必要とされている。
これらの問題のうちの1つは、特に、3d印刷がステレオリソグラフィ(Stereolithography、SLA)又はデジタル光処理(digital light processing、DLP)によって行われる場合に、印刷プロセスの間、3d印刷された物品を支持するために必要な支持要素の設計及び数に関する。典型的には、印刷される物品の形状がより複雑になるほど、より多くの支持構造体要素が必要になる。
別の問題点は、3d印刷された物品の後処理中に必要とされる労力、例えば、支持要素の除去の必要性に関する。
本発明の1つの目的は、容易に製造できる歯科用修復物を提供することである。
本発明の別の目的は、後処理中及び使用中に取り扱いが容易な歯科用修復物前駆体を提供することである。
本発明の別の目的は、歯科用修復物又は歯科用修復物前駆体の簡略化された製造を可能にするプロセスを提供することである。
上記の目的のうちの1つ以上は、本明細書に記載の本発明によって対処される。
一実施形態では、本発明は、本明細書及び特許請求の範囲に記載される3d印刷された歯科用修復物前駆体を特徴とし、3d印刷された歯科用修復物前駆体は、
外面及び内面を有する少なくとも1つのクラウンユニットと、
固定部を有する少なくとも1つの支持要素と、を含み、
クラウンユニットの形状は、
臼歯が咬合側上面及び従属する側面を有し、
前歯が切端側上縁部及び従属する側面を有し、
側面が互いに接続され、クラウン開口部を取り囲んでいるクラウン辺縁部を有するクラウン頸部を形成し、
咬合側上面又は切端側上縁部が平面xを画定している、
として特徴付けられ、
支持要素は、
固定部を通ってクラウンユニットに向けて方向付けられた向きzを有し、
支持要素は、
咬合側上面又は切端側上縁部に隣接する領域において、好ましくは支持要素の向きzと平面xとによって形成される20~80°の範囲内の角度で、
又はクラウン辺縁部の領域において、好ましくは支持要素の向きzと平面xとによって形成される20~80°の範囲内の角度で、
のいずれかで、固定部を介してクラウンユニットの外面に接続される。
別の実施形態では、本発明は、本明細書及び特許請求の範囲に記載される3d印刷されたアレイに関し、3d印刷されたアレイは、本明細書及び特許請求の範囲に記載されるクラウンユニット及び支持要素を含む少なくとも1つの3d印刷された歯科用修復物前駆体が支持要素を介して接続されている支持領域を含む。
本発明の更なる実施形態は、本明細書及び特許請求の範囲に記載される、3d印刷された歯科用修復物前駆体を、ビルドプラットフォームを備える付加製造ユニットを使用することによって製造するプロセスを対象とし、このプロセスは、
固定部を有する支持要素と、任意選択的にハンドル部とを樹脂材料から1層ずつ形成するステップと、
クラウンユニットを樹脂材料から1層ずつ形成するステップであって、
クラウンユニットは、外面及び内面を有し、
クラウンユニットの形状は、
臼歯が咬合側上面及び従属する側面を有し、
前歯が切端側上縁部及び従属する側面を有し、
側面が互いに接続され、クラウン開口部を取り囲んでいるクラウン辺縁部を有するクラウン頸部を形成し、
咬合側上面又は切端側上縁部が平面xを画定し、
支持要素が固定部を通ってクラウンユニットの外面に向けて方向付けられた向きzを有していることにより特徴付けられ、
形成プロセスは、
支持要素が、
咬合側上面又は切端側上縁部に隣接する領域において、好ましくは支持要素の向きzと平面xとによって形成される20~80°の範囲内の角度で、
又はクラウン辺縁部の領域において、好ましくは支持要素の向きzと平面xとによって形成される20~80°の範囲内の角度で、
のいずれかで、固定部を介してクラウンユニットの外面に接続される
ように行われる、クラウンユニットを形成するステップと、
任意選択的に、歯科用修復物前駆体を付加製造ユニットから除去するステップと、
を含む。
本発明の更なる実施形態は、本明細書及び特許請求の範囲に記載される、3d印刷された歯科用修復物前駆体を、ビルドプラットフォームを備える付加製造ユニットを使用することによって製造するプロセスを対象とし、このプロセスは、
本明細書及び特許請求の範囲に記載される、3d印刷された歯科用修復物前駆体を含む3d印刷されたアレイを製造するステップと、
3d印刷されたアレイを洗浄するステップと、
3d印刷されたアレイを後硬化させるステップと、
3d印刷された歯科用修復物前駆体を3d印刷されたアレイから除去するステップと、
を含む。
本発明の更なる実施形態は、本明細書及び特許請求の範囲に記載される付加製造技術を使用することによって、3d印刷された歯科用修復物を製造するプロセスを対象とし、このプロセスは、
本明細書及び特許請求の範囲に記載される支持要素とクラウンユニットとを含む3d印刷された歯科用修復物前駆体を製造するステップと、
クラウンユニットから支持要素を除去するステップと、
任意選択的に、少なくとも支持要素がクラウンユニットの外面に接続された領域において、クラウンユニットの外面を研磨するステップと、
を含む。
本発明はまた、本明細書及び特許請求の範囲に記載される、少なくとも2つの3d印刷された歯科用修復物又は3d印刷された歯科用修復物前駆体を含む部材のキットにも関する。
別段の定義のない限り、本明細書では、以下の用語は、以下に記載の意味を有する。
「歯科用物品」とは、特に歯科用修復物を製造するために使用される物品を意味する。
「歯科用修復物」とは、欠損した歯牙構造を修復するために使用される歯科用物品を意味する。歯科用修復物の例として、歯科用クラウン、ブリッジ、インレー、オンレー、べニア、前装、及びコーピングが挙げられる。歯科用物品は、患者の健康に有害である成分を含有してはならず、したがって、歯科用物品又は歯科矯正用物品から移動し得る有害成分及び毒性成分を含まない。
「付加製造」又は「3d印刷」とは、デジタルデータからのオブジェクトの層毎の作製を含む、プロセスを意味する。物品はほとんどあらゆる形状又は外形にすることができ、三次元モデル又は他の電子データソースから作製される。本明細書の目的上、「付加製造」という用語は、「3d印刷」を意味すると理解される。
多くの3d印刷技術が存在し、それらのうちの1つは槽重合であり、三次元物品を作製するために放射線硬化ステップが使用される。
槽重合技術の例としては、ステレオリソグラフィ(SLA)及びデジタル光処理(DLP)が挙げられる。
「ステレオリソグラフィ」は、付加製造技術の一例であり、典型的には、印刷領域全体にレーザビームを照準することによって印刷樹脂を硬化させるために、2つのモータが使用される。このプロセスは、設計を1層ずつ一連の点へと分解する。
「デジタル光処理」は、付加製造技術の別の例であり、典型的には、付加製造ユニットのビルディングプラットフォーム全体に各層の画像をフラッシュするためのデジタルプロジェクタスクリーンの使用を含む。画像は、典型的には、正方形の画素で構成され、その結果、ボクセルと呼ばれる小さな矩形のブリックから形成された層が生じる。
典型的には、層は、ビルド軸に特定の厚さを有する。ビルド軸は、典型的には、層が互いに積み重ねられる次元に延びている。ビルド軸に垂直な次元では、各層は、典型的には、オブジェクトの三次元形状全体から得られる形状を有する。典型的には、層は、オブジェクトの三次元コンピュータモデルを多数の仮想層に仮想的にスライスすることから得られる。次いで、仮想層は、厚さ及び形状において仮想層に対応する物理層をビルドアップするために使用される。
「放射線硬化性材料を硬化させるのに適した光」という表現は、好ましくは、450nm~495nmの波長内の光(青色光)、又は330nm~445nm、好ましくは383nmの波長内の光(紫外光)を指す。本明細書に記載の方法に使用される光は、オブジェクトをビルドアップするために使用される放射線硬化性材料に応じて選択することができる。
本明細書で使用される「1つの(a)」、「1つの(an)」、「1つの(the)」、「少なくとも1つの(at least one)」、及び「1つ以上の(one or more)」は、互換的に使用される。また、本明細書において、端点による数値範囲の記載は、その範囲内に包含される全ての数を含む(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5などを含む)。
用語に「(s)」を付加することは、その用語が単数形及び複数形を含むべきであることを意味する。例えば、「添加剤(単数又は複数)(additive(s))」という用語は、1つの添加剤及び2つ以上の添加剤(例えば2つ、3つ、4つ等)を意味する。
特に指示のない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用されている、例えば下に記載するものなどの含有物質の量、物性の測定値を表す全ての数は、全ての例で「約」という用語により修飾されていると理解されるべきである。
「含む(comprise)」又は「含有する(contain)」という用語及びそれらの変形は、これらの用語が本明細書及び特許請求の範囲で記載される場合、限定的な意味を有さない。用語「含む(comprise)」は、用語「本質的に~からなる(consist essentially of)」及び「~からなる(consist of)」を含むものとする。
「及び/又は」は、一方又は両方を意味する。例えば、成分A及び/又は成分Bという表現は、成分Aのみ、成分Bのみ、又は成分A及び成分Bの両方を指す。
本明細書に記載される、クラウンユニット及び支持要素を含む3d印刷された歯科用修復物前駆体を示し、支持要素が、クラウンユニットの咬合側上面に隣接する領域においてクラウンユニットに接続されている図である。 本明細書に記載される、クラウンユニット及び支持要素を含む3d印刷された歯科用修復物前駆体を示し、支持要素が、クラウン辺縁部の領域においてクラウンユニットに接続されている図である。
本明細書に記載される3d印刷された歯科用修復物前駆体は、いくつかの有利な特性を有することが見出された。
3d印刷された歯科用修復物前駆体は、付加製造技術を使用することによって、容易に製造することができる。
典型的には、1つの単一の支持構造体要素しか必要とされないので、複雑な複数の異なる支持要素を設計し、印刷する必要はない。
これはまた、製造プロセス中に必要とされる印刷樹脂材料の量に関しても有益であり得る。1つの単一の支持要素のみを印刷するためには、典型的には、少量の印刷樹脂材料しか必要とされない。
驚くべきことに、支持要素がクラウンユニットの特定の領域に配置される場合、1つの単一の支持要素のみを有する歯科用修復物(少なくとも1つのクラウンユニットを含む)の良好な印刷が可能であることが見出された。
「良好な印刷」とは、典型的には、3d印刷された物品(すなわち、歯科用修復物前駆体)が、所望の構造体と比較して、意図される寸法に対して5%を超える変形を示さないことを意味する。
クラウンユニットに支持要素が接続されている領域は、クラウンユニットの咬合側上面又は切端側上縁部に隣接している、又はクラウンユニットのクラウン辺縁部の領域にある、のいずれかである。
更に、支持要素は、クラウンユニットの向きに対して特定の角度で配置される。
典型的には、支持要素の向きzとクラウンユニットの咬合側上面又は切端側上縁部によって画定される平面の向きxとによって形成される20~80°の範囲内の角度で支持要素を配置することにより、一種の自己支持型配向での歯科用修復物前駆体の印刷が容易になるので、この配置には特に有用であることが見出された。
更なる利点は、後処理プロセス中に必要とされる労力に関する。
支持要素の除去は、特に、典型的にはこのステップを自動化することができないので、通常時間がかかる。したがって、支持構造体要素が少なくなると、必要な後処理時間が短くなる。
本発明において、一実施形態によれば、支持構造体要素は、後の歯科用修復物の使用及び適用を単純化するように設計されているので、支持要素の除去すら必要ではない。
本明細書によれば、支持要素は3d印刷され、最終的には、チェアサイド処置において歯科医によって、歯科用修復物と一緒に処理され、準備された残根上に歯科用修復物を置く前に除去され得る。
本明細書に記載される支持要素の存在は、様々な理由で有利であり得る。
支持要素の除去の労力は、低減される、あるいは解消されることすらある。これは、歯科用修復物又は歯科用修復物前駆体が工業規模で製造される場合に有利であり得る。
また、所望される場合、標準化された後処理ユニット用のアダプタとして支持要素を使用することができる。考えられ得る後処理ステップとしては、洗浄ステップ、後硬化ステップ、及び/又は研磨ステップが挙げられる。
支持要素はまた、標識付けを目的として、あるいは患者関連データ又は製造関連データを捕捉するために使用してもよい。
支持要素はまた、特に、患者の口腔内の準備された残根及び状況にどの歯科用修復物が最も適合するかを施術者がテストしなければならない場合に、使用中の歯科用修復物前駆体の取り扱いを単純化することができる。
これは、歯科用修復物が典型的には小さなアイテムであり、しばしば、患者の口腔内において指では取り扱いづらいので、特に、歯科用修復物が小児に使用するように設計されている場合には有利であり得る。
本発明は、3d印刷された歯科用修復物前駆体に関する。
3d印刷された歯科用修復物前駆体は、歯科用クラウンユニット及び支持要素を含む。
一実施形態によれば、3d印刷された歯科用修復物前駆体は、クラウンユニットと、クラウンユニットに接続された少なくとも1つの単一の支持要素と、を含む。
しかしながら、3d印刷された歯科用修復物前駆体は、1つより多いクラウンユニット、例えば、2個、3個、4個又は5個のクラウンユニットを含むことが可能である。このような場合、クラウンユニットは、典型的には、ブリッジング要素(例えば、ポンティック)によって互いに接続され、それにより、歯科用ブリッジ前駆体を形成する。
この場合、各クラウンユニットは、本明細書に記載されるようにして、支持要素に接続される。
クラウンユニットは、凸状の外面及び凹状の内面を有する。
クラウンユニットは、異なる形状を有してもよい。
クラウンユニットは、典型的には、咬合側端部及び辺縁側端部を有する。キャビティ(クラウン開口部)は、辺縁側端部からクラウンユニット内に延びている。クラウン辺縁部は、クラウン開口部を取り囲んでいる。キャビティは、クラウンユニットの内面を形成する(又は内面によって範囲を定められる)。
クラウンユニットは、外面を更に有する。外面は、天然歯の形状に似た形状である。典型的には、クラウンユニットの外面は、歯科用クラウンが患者の口腔内に置かれたときに見える表面である。
臼歯(例えば、大臼歯及び小臼歯)に使用される歯科用クラウンは、咬合面、並びに従属する頬側面、近心面、遠心面、並びにそれぞれ舌側面及び口蓋側面を有する。
前歯(例えば、犬歯及び切歯)に使用される歯科用クラウンは、遠心上縁部、並びに従属する頬側面、近心面、遠心面、並びにそれぞれ舌側面及び口蓋側面を有する。
クラウンユニットの咬合側上面又は切端側上縁部が平面xを画定している。
平面xはまた、咬合側上面のその部分から、又は支持要素が咬合側上面の反対側に接続されるクラウン辺縁部から延びる、平面xの方向によって特徴付けられ得る。
平面xは、典型的には、クラウンユニットの従属する側面に対して本質的に垂直である。
解剖学的観点から、患者の口腔内の歯の咬合面を表す平面xは、いわゆるカンペル平面に対して本質的に平行である。医学辞書によれば、カンペル平面は、前鼻棘の先端から骨外耳道の中心まで延びる。
クラウンユニットはまた、クラウン開口部からクラウンユニットの咬合面又は切端側上縁部まで垂直に延びる向きyを有することによって特徴付けられ得る。この向きyは、クラウンユニットの口蓋側面に対して本質的に平行であり、咬合面又は切端側縁部によって形成される平面xに対して垂直である。
あるいは、歯及びそれぞれのクラウンはまた、例えば、米国特許出願公開第2013/0289951A1号(Kuoら)の図3Bに示されるように、一般的な歯座標系によっても説明することができる。このような調整システムは、当業者に既知であるオブジェクトの座標系を設定するための従来の技術を使用して、自動的に設定及び/又は手動で調整され得る。
本明細書に記載される平面xは、米国特許出願公開第2013/0289951A1号の図3Bに示す一般的な歯座標系のx/y平面に対して本質的に平行である。
クラウンユニットはまた、アンダーカット領域を有してもよい。
クラウンユニット、特にアンダーカット領域を有するクラウンユニットを製造することは、付加製造技術の使用することによって製造を行う場合であっても、容易ではない。これらの領域は、典型的には、製造プロセス中に追加の支持要素を追加する必要がある。本発明によれば、これらの追加の支持要素を回避することができる。
クラウンユニットは、典型的には、硬化歯科用複合材料から構成される。
3d印刷された歯科用修復物前駆体又は歯科用修復物は、小児に使用する場合に特に有用である。
3d印刷された歯科用修復物前駆体はまた、クラウンユニット毎に少なくとも1つの支持要素を含む。「少なくとも1つの」は、クラウンユニットに接続される1つより多い支持要素が存在し得ることを意味する。
しかしながら、本明細書に記載される製造プロセスに従った場合、これらの追加の支持要素は、典型的には、製造上の観点から必要とされない。支持要素は、典型的には、クラウンユニットが作製される同じ樹脂材料から構成される。
好ましい実施形態によれば、クラウンユニット毎に1つのみの支持要素が存在する。
したがって、3d印刷された歯科用修復物前駆体は、クラウンユニット毎に1つのみの支持要素を有し、この支持要素は、典型的には、3d印刷プロセス中に歯科用修復物前駆体の支持体として機能する。3d印刷された歯科用修復物前駆体が1つのみのクラウンユニットを含む場合、この好ましい実施形態によれば、3d印刷された歯科用修復物前駆体は、1つのみの支持要素を含む。
支持要素は、支持要素をクラウンユニットに固定するための固定部を有する。
支持要素の固定部は、向きzを有する。支持要素zの向きは、支持要素が固定されるクラウンユニットの外面に向かう固定部の向きによって与えられる。
支持要素は、クラウンユニットの咬合側上面又は切端側上縁部に隣接する領域、又はクラウン辺縁部の領域のいずれかにおいて、固定部を介してクラウンユニットの外面に接続される。
支持要素は、典型的には、上述の領域においてのみ、固定部を介してクラウンユニットの外面に接続されるが、咬合面の領域には接続されない。
支持要素は、特定の角度でクラウンユニットに固定される。角度は、好ましくは特定の範囲内である。角度は、支持要素の向きzと平面xとによって形成される角度として規定され、この角度は、クラウンユニットの咬合側上面又は切端側上縁部によって規定される。
支持要素の方向と咬合側上面とが同じ平面内にある場合、角度は0°である。支持要素の方向と咬合側上面とが互いに対して垂直である場合、角度は90°である。
本発明によれば、角度は、好ましくは、20~80°、又は25~75°、又は30~70°、又は35~65°の範囲内であり、場合によっては、30~70°又は35~65°の範囲内が好ましい。
本明細書に記載されるように角度を調整することによって、3d印刷された歯科用修復物を、1つのみの支持要素を用いて、追加の支持構造体又は要素を必要とせずに、一種の自己支持型配向で印刷することができる。
あるいは、幾何学的観点から所望される場合、支持要素の向きzと、クラウン開口部から咬合側上面又は切端側上縁部まで延びるクラウンユニットの口蓋側面の向きとによって、角度を規定してもよい。
更に、支持要素の向きzは、典型的には、3d印刷プロセスに使用される付加製造ユニットのビルドプラットフォームの向きに対して垂直である。
上記の向きは、歯科用修復物前駆体が付加製造法によって製造される場合、特に有利であることが見出された。
支持要素及びクラウンユニットがこのように配置される場合、製造プロセス中に印刷される更なる支持構造要素の必要性が低減されるか、又は場合によっては必要なくなることすらある。
したがって、歯科用修復物前駆体は、3d印刷され、効率的な方法で後処理され得る。
この範囲外の角度が選択される場合、クラウンユニットの3d印刷は、特に、クラウンユニット毎に1つのみの支持要素が使用される場合には、3d印刷プロセス中にクラウンユニットの望ましくない歪みを生じさせることがある。
支持要素は固定部を含む。
固定部は、クラウンユニットの外面に取り付けられた支持要素の部材である。
一実施形態によれば、固定部は、クラウンユニットの咬合側上面に隣接して、特に大臼歯又は小臼歯の形状を有するクラウンユニットの咬合側上面に存在する尖頭に隣接して配置されている。
このような固定は、支持要素が除去された後に行われる研磨などの後処理ステップを容易にし得るので、有益であり得る。
クラウン辺縁部の近くに支持要素を固定することは、支持要素がクラウンユニットから除去されるときに材料が砕ける又は破断するリスクがあるので、あまり好ましくない場合がある。
固定部は、クラウンユニットが使用されるまでに、例えば、準備された残根に固定される前に支持要素の除去を容易にするために、所定の破断点を含んでもよい。
所定の破断点は、好ましくは、支持構造体要素が接続されるクラウンユニットの外面に隣接して配置されている。
一実施形態によれば、所定の破断点は、クラウンユニットの表面に対して0.1~0.5mmの距離に配置される。
このような距離に配置された所定の破断点を有することは、支持要素が除去されたときに、クラウンユニットの表面が損傷する(例えば、クラウンユニットの材料が偶発的に破断され得る)リスクを低減するのに役立ち得る。
所定の破断点は、ネック部又は狭窄部の形状を有し得る。
あるいは、又は組み合わせて、構造体又は支持要素の脆弱化はまた、製造プロセス中に空隙を含めることによって達成され得る。支持構造体を歯科用クラウン本体から切り離した後、空隙を開け、内部に含有された放射線硬化性材料を放出することができる。放出された放射線硬化性材料は、破断面上に分散して、硬化後に破断面の光沢を出すために使用され得ることが見出された。
所望される場合、支持要素の固定部はまた、そのサイズ及び/又は体積によって特徴付けることができる。
支持要素の固定部は、0.1~0.5mm又は0.15~0.4mmの範囲内の体積(Vf)を有し得る。
固定部は、0.5~1.5mm又は0.6~1.2mmの範囲内の直径を有する円筒形の形状を有してもよい。
固定部の長さは、0.1~1mm、又は0.15~0.8mm、又は0.2~0.5mmの範囲であり得る。
接続点における外面への固定部のクラウンユニットの断面積(Af)は、0.3~1mm又は0.4~0.8mmの範囲内であり得る。
クラウンユニットの体積(Vc)は、典型的には、30~150mm又は35~120mmの範囲内である。
クラウンユニットの体積(Vc)と支持要素の固定部の体積(Vf)との比は、100:1~700:1、又は150:1~600:1、又は200:1~550:1の範囲内であり得る。したがって、クラウンユニットの体積は、固定部の体積よりもはるかに大きい。
クラウンユニットの体積(Vc)と支持要素の体積(Vs)との比は、2:1~40:1、又は3:1~30:1、又は5:1~25:1の範囲内であり得る。
支持要素、特に固定部は、支持要素がその機能を果たすことを可能にするサイズ及び/又は体積を有していなければならない。
クラウンユニット又は支持要素又は固定部の体積とは、印刷樹脂が充填された又は印刷樹脂を含有する体積を意味する。
支持要素の固定部のサイズ及び/又は体積が小さすぎる場合、印刷プロセス中のクラウンユニットの支持は十分でないことがある。
支持要素は最終的にクラウンユニットが患者の口腔に挿入される前に除去されなければならず、したがって廃棄物と見なされるので、支持要素の固定部のサイズ及び/又は体積が大きすぎるとクラウンユニットの製造コストが高くなりすぎることがある。
固定部及び支持要素が本明細書に記載されるように設計されている場合、典型的には、更なる所定の破断点は必要ない。したがって、特定の実施形態によれば、固定部は、所定の破断点を含まない。
一実施形態によれば、支持要素は、固定部に加えて、ハンドル部も含み得る。
存在する場合、ハンドル部は、典型的には、使用中の歯科用修復物の取り扱いを単純化するように設計される。これは、小児用のクラウンなどの小さな歯科用修復物の取り扱いに特に有利である。
ハンドル部は、標識付けを目的として使用できるセグメントを含んでもよい。このセグメント上に捕捉できる情報として、クラウンサイズ、歯番号、ロット番号、患者関連データ、ブランド、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
本明細書に記載される3d印刷された歯科用修復物前駆体の例を図1及び図2に示す。
本発明はまた、3d印刷されたアレイにも関する。
3d印刷されたアレイは、支持要素を介して、好ましくは、クラウンユニット毎に1つのみの支持要素を介して、少なくとも1つのクラウンユニットが接続されている支持領域を含む。
支持領域、支持要素、及びクラウンユニットは、典型的には、同じ樹脂材料で構成される。
3d印刷されたアレイは、少なくとも1個、又は少なくとも5個、又は少なくとも10個、又は少なくとも20個、又は少なくとも50個の、並びに最大500個又は400個又は200個のクラウンユニットを含み得る。
クラウンユニットの数は、典型的には、製造に使用される付加製造ユニットのビルドプラットフォームのサイズによって制限される。
一実施形態によれば、歯科用修復物の支持要素は、1つの所定の破断点を含む。
別の実施形態によれば、歯科用修復物の支持要素は、2つの所定の破断点を含む。
1つの所定の破断点は、クラウンユニットの外面への支持要素の固定部の接続部に配置されることができる。
1つの所定の破断点は、3d印刷されたアレイの支持領域への支持要素の接続部に配置されることができる。
支持要素が、3d印刷されたアレイの支持領域に接続されるハンドル部を含む場合、所定の破断点は、典型的には、3d印刷されたアレイの支持領域へのハンドル部の接続部に配置される。
2つの所定の破断点が存在する場合、所定の破断点は、それらの破断抵抗によって互いに異なってもよい。
取り扱いを容易にするために、支持要素と一緒に3d印刷された歯科用修復物を最初に使用することが意図される場合には、支持領域への接続部における所定の破断点が、歯科用修復物前駆体のクラウンユニットへの接続部における所定の破断点よりも弱い場合が有益であり得る。このような構造は、典型的には、3d印刷されたアレイからの歯科用修復物前駆体の除去を容易にする。支持要素が偶発的に除去されるリスクが低減される。
しかしながら、3d印刷された歯科用修復物を支持要素なしに使用することが意図される場合には、支持領域への接続部における所定の破断点が、歯科用修復物前駆体のクラウンユニットへの接続部における所定の破断点よりも強い場合が有益であり得る。このような構造は、典型的には、支持要素がない3d印刷されたアレイからの歯科用修復物の除去を容易にする。
本発明はまた、本明細書に記載される3d印刷された歯科用修復物前駆体を、ビルドプラットフォームを備える付加製造ユニットを使用することによって製造するためのプロセスを対象とする。ビルドプラットフォームは、典型的には平坦な表面領域を有する。
3d印刷された歯科用修復物は、典型的には、支持要素を介して、存在する場合には3d印刷されたアレイの支持領域に固定される、又はビルドプラットフォームに直接固定される。
プロセスは、
固定部を有する支持要素を樹脂材料から1層ずつ形成するステップと、
クラウンユニットを樹脂材料から1層ずつ形成して、3d印刷された歯科用修復物前駆体を得るステップと、
任意選択的に、3d印刷された歯科用修復物前駆体を洗浄するステップと、
任意選択的に、3d印刷された歯科用修復物前駆体を後硬化させるステップと、
任意選択的に、3d印刷された歯科用修復物前駆体を付加製造ユニットから除去するステップと、
任意選択的に、3d印刷された歯科用修復物前駆体のクラウンユニットの外面を研磨するステップと、
を含む。
3d印刷プロセスの間、ビルドプラットフォームは、典型的には上方に移動され、それにより、樹脂材料を含有する槽とビルドプラットフォームとの間の距離が経時的に増大する。
好ましくは、形成プロセスは、1つのみの支持要素を用いて、すなわち、自己支持型配向で歯科用修復物前駆体を3d印刷できるように行われる。
クラウンユニット毎に1つのみの支持要素が形成される場合、これで十分であり得る。
支持要素を印刷するために必要な樹脂の量を低減するためには、クラウンユニットとビルドプラットフォームとの間の短い距離、好ましくは合理的に可能な最短距離を可能にする3d印刷方策を選択することが望ましいことがある。
形成プロセスステップは、典型的には、支持要素が、特定の領域において、かつ特定の角度で、固定部を介してクラウンユニットの外面に接続されるように行われる。
この角度は、クラウンユニットの咬合側上面又は切端側上縁部によって画定される平面の向きxと支持要素のzの向きによって形成される。
成型ステップ中、咬合側上面又は切端側縁部に隣接する領域において支持要素がクラウンユニットの外面に接続されている場合、クラウンユニットの咬合側上面又は切端側上縁部は、典型的には、付加製造ユニットのビルドプラットフォームに向けて方向付けられる。
したがって、一実施形態によれば、クラウンユニットのクラウン開口部は、典型的には、ビルドプラットフォームとは概ね反対に方向付けられる。
このような向きは、特に、ビルド方向が支持要素のx方向に対して直径方向である場合、3d印刷プロセス中に、印刷されたクラウンユニットからの残留した樹脂材料の落下を容易にすることができるので有利であり得る。
あるいは、形成プロセス中、支持要素が、クラウン辺縁部の領域に隣接する領域においてクラウンユニットの外面に接続されている場合、クラウンユニットの咬合側上面又は切端側上縁部は、付加製造ユニットのビルドプラットフォームとは反対に方向付けられる。
一般に、支持要素は、典型的には、歯科用修復物前駆体の残りの部分が3d印刷される前に3d印刷される。
支持要素が3d印刷された後、3d印刷プロセスは、最終クラウンユニットの咬合側上面又は切端側上縁部に隣接する領域の印刷、又はクラウン頸部の印刷に進む。
製造プロセスは、所望に応じて、歯科用修復物前駆体の洗浄、後硬化、除去、研磨、及びこれらの組み合わせから選択される更なるプロセスステップを含んでもよい。
これらのプロセスステップは、典型的には、付加製造ユニットの外部で、すなわち、3d印刷されたオブジェクトが放射線硬化性樹脂材料を含有する槽から除去された後に行われる。
3d印刷された歯科用修復物前駆体又は3d印刷されたアレイを製造するために使用される付加製造ユニットは、典型的には、ステレオリソグラフィユニット又はデジタル光処理ユニットから選択される。
一般に、オブジェクトをビルドアップするステップは、
放射線硬化性材料の層を提供するステップと、
層の少なくとも一部分を、放射線硬化性材料を硬化させるのに適した光で露光するステップと、
を順次実行することに基づく。
この点に関し、付加製造ユニットは、典型的には、放射線硬化性材料を受容するための光透過性(好ましくは透明な)露光プレートと、オブジェクト及び支持構造体がビルドアップされるビルドプラットフォームと、露光プレートを通して光パターンをビルドプラットフォームに向けて投射するための光プロジェクタと、を有する。
露光プレート及びビルドプラットフォームは、好ましくは、位置制御された方法で互いに対して移動可能である。露光プレート及びビルドプラットフォームの互いに対する位置、並びに光パターンは、好ましくは、オブジェクトのコンピュータモデルに基づいて、コンピュータによって制御される。露光プレートは、放射線硬化性材料が提供され得る槽の一部であってもよい。更に、槽が、露光プレートに加えて提供されてもよい。
3d印刷プロセス中、ビルドプラットフォームはビルド方向に沿って移動される。槽をビルドプラットフォームに向かって下方に移動させることができるか、あるいはビルドプラットフォームを槽に向かって上方に移動させるかのいずれかである。
本明細書に記載される3d印刷された歯科用修復物前駆体を製造するためには、ビルドプラットフォームを移動させることは、より有利であることが判明した。
3d印刷プロセス中、付加製造ユニットの槽に放射線硬化性樹脂材料を充填する。
放射線硬化性樹脂材料は、典型的には、1s-1の剪断速度で測定された場合、23°において1~150Pas又は20~120Pasの範囲内の粘度を有する。
このような粘度は、特に、3d印刷プロセス中に、クラウンユニット毎に1つのみの支持要素が印刷される場合に有用であることが見出された。
3d印刷プロセスに使用される樹脂材料は、典型的には、(メタ)アクリレート成分と、放射線硬化性組成物の硬化反応を開始するのに好適な光開始剤とを含む。
放射線硬化性樹脂材料が少なくとも1つのウレタン部分を含む放射線硬化性の(メタ)アクリレート成分を含む場合、有利であり得る。
好適な放射線硬化性樹脂材料は、
樹脂マトリックスであって、
ウレタン部分を含まない重合性(メタ)アクリレート、及び
重合性ウレタン(メタ)アクリレートを含み、
ウレタン部分を含まない重合性(メタ)アクリレートが、重合性ウレタン(メタ)アクリレートよりも過剰に使用されている、樹脂マトリックスと、
充填剤マトリックスであって、
ナノクラスター(単数又は複数)、及び
任意選択的に、8重量%未満の量のヒュームドシリカを含み、
典型的には、5~45重量%の量で存在する、充填剤マトリックスと、
開始剤系であって、
光開始剤(単数又は複数)、及び
有機染料、を含む開始剤系と、を含み、
硬化性組成物は、典型的には、5重量%を超える量の軟化剤を含まず、
ここでの重量%は組成物全体の重量に対する重量%であり、
硬化性組成物は、23℃及び1s-1の剪断速度において150Pas以下の粘度を有するとして特徴付けられ得る。
また、好適な放射線硬化性樹脂材料は、例えば、国際公開第2018/231583A1号として公開されたPCT/US/18/36025号に記載されている。これらの参考文献の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明はまた、3d印刷された歯科用修復物前駆体を、ビルドプラットフォームを含む付加製造ユニットを使用することによって製造するプロセスを対象とし、このプロセスは、
本明細書に記載される歯科用修復物前駆体を含む3d印刷されたアレイを製造するステップと、
過剰な樹脂がなくなるように、3d印刷されたアレイを洗浄するステップと、
任意選択的に、3d印刷されたアレイを後硬化させるステップと、
任意選択的に、3d印刷された歯科用修復物前駆体を3d印刷されたアレイから除去するステップと、
を含む。
3d印刷されたアレイの印刷は、工業規模で歯科用修復物前駆体又は歯科用修復物を製造することが意図される場合に有益であり得る。
多くの歯科用修復物を含むアレイの3d印刷は、典型的には、洗浄、後硬化、及び研磨のような任意選択の後処理ステップの実行を容易にする。
上述のように、一実施形態によれば、3d印刷されたアレイに含まれる支持要素は、2つの所定の破断点を含んでもよく、1つが支持領域との接続部にあり、及び、1つが歯科用クラウン本体への接続部にある。
所定の破断点は、それらの破断抵抗によって互いに異なってもよい。
一実施形態によれば、支持領域への接続部における所定の破断点は、クラウン本体への接続部における所定の破断点よりも弱い。
これにより、3d印刷されたアレイからの3d印刷された歯科用修復物前駆体の除去を容易にすることができ、かつ、除去ステップ中に、支持構造体要素も同様に除去されるリスクが低減される。
本明細書に記載される3d印刷された歯科用修復物前駆体を製造するプロセスは、本明細書に記載されるアレイを使用して、又はアレイなしで、のいずれかで行うことができる。
上記で概説したように、アレイを使用することによる製造は、製造が工業規模で行われる場合に有益であり得る。この点において、第1のステップとして、本明細書に記載される3d印刷されたアレイを製造する。
次のステップとして、典型的には、3d印刷されたアレイを付加製造ユニットから除去する。
更なるステップとして、所望される場合、典型的には、残留樹脂材料がなくなるようにアレイを洗浄する。
更なるステップとして、所望される場合、アレイの安定性を高めるために、アレイの後硬化ステップを行う。
更なるステップとして、典型的には、3d印刷された歯科用修復物前駆体又は3d印刷された歯科用修復物をアレイから除去する。
しかしながら、製造が少数のアイテムに対してのみ、あるいは単一のユニット毎に(例えば、歯科医院のチェアサイド)で行われる場合、支持領域を有するアレイを製造する必要がない場合がある。
この点において、歯科用修復物前駆体を製造するためのプロセスは、
支持要素を樹脂材料から1層ずつ形成するステップであって、支持要素は、付加製造ユニットのビルドプラットフォームに接続されている、支持要素を形成するステップと、
クラウンユニットを含む歯科用修復物を樹脂材料から1層ずつ形成するステップであって、クラウンユニットは、製造プロセス中、クラウンユニットの咬合側上面又は切端側上縁部に隣接する領域において、好ましくは本明細書に記載される角度で、クラウンユニットの外面で支持要素に接続される、歯科用修復物を形成するステップと、を含む。
本発明はまた、本明細書に記載される3d印刷された歯科用修復物を製造するためのプロセスを対象とする。
このプロセスは、
支持要素と、外面及び内面を有するクラウンユニットと、を含む3d印刷された歯科用修復物前駆体を製造するステップと、
支持要素をクラウンユニットから除去するステップと、
任意選択的に、少なくとも支持要素が凹状の外面に接続された領域において、クラウンユニットの外面を研磨するステップと、を含む。
これらのプロセスステップに加えて、プロセスは、洗浄ステップ、着色ステップ、又は消毒ステップのような更なるプロセスステップを含み得る。
更に、3d印刷された歯科用修復物前駆体の形状は、所望される場合、研削又は切断によって更に調整又は適応され得る。
3d印刷された歯科用修復物前駆体又は3d印刷された歯科用修復物は、典型的には、施術者が適切な修復物を選択することができるキットの一部として施術者に提供される。
施術者は、支持構造体要素のハンドル部において、3d印刷された歯科用修復物前駆体を把持し、クラウン本体の凹状の内面が準備された残根に適合するかどうかをテストする。
クラウン本体の凹状の内面が適合した場合、支持構造体要素が除去され、歯科用クラウン本体に歯科用セメントが充填され、準備された残根に固定される。
適合しない場合、異なるサイズの3d印刷された歯科用修復物前駆体が選択される、又は所望に応じて、その形状が適応される。
したがって、本発明はまた、本明細書に記載される少なくとも2つの3d印刷された歯科用修復物前駆体を含む部材のキットにも関する。
一実施形態によれば、少なくとも2つの3d印刷された歯科用修復物前駆体は、典型的には、サイズ、形状、色、及びこれらの組み合わせなどの1つの特性に関して互いに異なる。
別の実施形態によれば、キットに含まれる3d印刷された歯科用修復物前駆体は同一である。
キットは、最大10、又は最大8つの異なる形状の3d印刷された歯科用修復物前駆体を含むことができる。
キットは、異なる形状の3d印刷された歯科用修復物前駆体の各々を、最大10又は8つの異なるサイズの量で含むことができる。
したがって、キットは、最大100の3d印刷された歯科用修復物前駆体を含むことができる。
3d印刷された歯科用修復物は、前歯又は臼歯若しくは大臼歯の形状を有することができる。
典型的には、3d印刷された歯科用修復物前駆体は、異なる歯の色で提供される。歯の色は、典型的にはVita(商標)色コードに従って分類される。
部材のキットはまた、3d印刷された歯科用修復物を準備された歯の表面にしっかりと固定するのに好適な歯科用セメントを含むことができる。
好適な歯科用セメントは、ガラスアイオノマーセメント(glass ionomer cement、GIZ)、特に樹脂変性ガラスアイオノマーセメント(resin modified glass ionomer cement、RM-GIZ)である。ガラスアイオノマーセメントは、典型的には、以下の成分:酸反応性充填剤、ポリ酸、水、及び錯化剤を含有するが、放射線硬化性成分を含有しない。
本発明はまた、本明細書に記載される少なくとも2つの3d印刷された歯科用修復物を含む部材のキットにも関する。
3d印刷された歯科用修復物には、クラウンユニット(単数又は複数)が含まれるが、支持要素(単数又は複数)は含まれない。
少なくとも2つの3d印刷された歯科用修復物前駆体を含む部材のキットと同様に、少なくとも2つの3d印刷歯科用修復物は、サイズ、形状、色、及びこれらの組み合わせに関して、互いに同一であっても異なっていてもよい。
キットは、最大10又は最大8つの異なる形状の3d印刷された歯科用修復物を含むことができる。
キットは、異なる形状の3d印刷された歯科用修復物の各々を、最大10又は8つの異なるサイズの量で含むことができる。
したがって、キットは、最大100の3d印刷された歯科用修復物を含むことができる。
図1は、歯科用コンポジットクラウンの形状を有する3d印刷された歯科用修復物前駆体の概略的サンプルを示す。この実施形態では、支持要素は、クラウンユニットの咬合側上面に隣接する領域においてクラウンユニットに接続される。
図2は、歯科用コンポジットクラウンの形状を有する3d印刷された歯科用修復物前駆体の更なる概略的サンプルを示す。この実施形態では、支持要素は、クラウン辺縁部の領域においてクラウンユニットに接続される。
以下の要素が図示されている。
歯科用クラウンユニット(1)
咬合側上面(1.1)
クラウン頸部(1.2)
クラウン辺縁部(1.3)
クラウン開口部(1.4)
支持要素(2)
固定部(2.1)
ハンドル部(2.2)
付加製造ユニット(3)のビルドプラットフォーム。
支持要素(2)は、向きz(破線で示される)を有する。向きzは、固定部(2.1)及びハンドル部(2.2)を有する支持要素(2)を通って延びる。
クラウンユニット(1)の咬合側上面は、平面x(破線で示される)を画定している。平面xは、クラウン頸部を形成する側面に対して本質的に垂直である。
向きzと平面xの方向とは、角度「α」を形成する。角度αは、20°~80°の範囲内である。
3d印刷された歯科用修復物前駆体は、付加製造ユニットのビルドプラットフォーム(3)の表面に固定される。

Claims (15)

  1. 3d印刷された歯科用修復物前駆体であって、
    外面及び内面を有する少なくとも1つのクラウンユニットと、
    固定部を有する1つのみの支持要素と、
    を含み、
    前記クラウンユニットの形状は、
    臼歯が咬合側上面及び従属する側面を有し、
    前歯が切端側上縁部及び従属する側面を有し、
    前記側面が互いに接続され、クラウン開口部を取り囲んでいるクラウン辺縁部を有するクラウン頸部を形成し、
    前記咬合側上面又は前記切端側上縁部が平面xを画定している、
    として特徴付けられ、
    前記支持要素は、
    前記固定部を通って前記クラウンユニットに向けて方向付けられた向きzを有し、
    前記支持要素は、
    前記咬合側上面又は前記切端側上縁部に隣接する領域において、好ましくは前記支持要素の前記向きzと前記平面xとによって形成される20~80°の範囲内の角度で、
    又は前記クラウン辺縁部の領域において、好ましくは前記支持要素の前記向きzと前記平面xとによって形成される20~80°の範囲内の角度で、
    のいずれかで、前記固定部を介して前記クラウンユニットの前記外面のみに接続されている、
    3d印刷された歯科修復物前駆体。
  2. ブリッジング要素によって互いに接続されている少なくとも2つのクラウンユニットを含む、請求項1に記載の3d印刷された歯科用修復物前駆体。
  3. 前記支持要素の前記固定部は、所定の破断点を含み、前記所定の破断点は、好ましくは前記クラウンユニットの前記外面に隣接して配置されている、請求項1又は2に記載の3d印刷された歯科用修復物前駆体。
  4. 前記クラウンユニットは体積Vcを有し、前記固定部は体積Vfを有し、VcとVfとの比は、100:1~700:1の範囲内である、請求項1又は2に記載の3d印刷された歯科用修復物前駆体。
  5. 前記クラウンユニットは体積Vcを有し、前記支持部は体積Vsを有し、VcとVsとの比は、2:1~40:1の範囲内である、請求項1~4のいずれか一項に記載の3d印刷された歯科用修復物前駆体。
  6. 前記固定部は、前記クラウンユニットの前記外面への接続点において、0.3~1mmの範囲内の断面積を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の3d印刷された歯科用修復物前駆体。
  7. 前記支持要素は、ハンドル部を更に含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の3d印刷された歯科用修復物前駆体。
  8. 前記ハンドル部は、クラウンサイズ、歯番号、患者関連データ、ロット番号、ブランド、及びこれらの組み合わせから選択される情報を含む標識セグメントを含む、請求項7に記載の3d印刷された歯科用修復物前駆体。
  9. 請求項1~8のいずれか一項に記載のクラウンユニット及び支持要素を含む少なくとも1つの3d印刷された歯科用修復物前駆体が前記1つのみの支持要素を介して接続されている支持領域を含む、3d印刷されたアレイ。
  10. 前記歯科用修復物前駆体の前記支持要素は、1つ又は2つの所定の破断点を含み、1つが前記3d印刷されたアレイの前記支持領域への前記支持要素の接続部にあり、及び/又は、1つが前記クラウンユニットへの前記支持要素の前記固定部の接続部にある、請求項9に記載の3d印刷されたアレイ。
  11. 特に請求項1~8のいずれか一項に記載の3d印刷された歯科用修復物前駆体を、ビルドプラットフォームを備える付加製造ユニットを使用することによって製造するプロセスであって、
    固定部を有する1つのみの支持要素と、任意選択的にハンドル部とを樹脂材料から1層ずつ形成するステップと、
    クラウンユニットを樹脂材料から1層ずつ形成するステップであって、
    前記クラウンユニットは外面及び内面を有し、
    前記クラウンユニットの形状は、
    臼歯が咬合側上面及び従属する側面を有し、
    前歯が切端側上縁部及び従属する側面を有し、
    前記側面が互いに接続され、クラウン開口部を取り囲んでいるクラウン辺縁部を有するクラウン頸部を形成し、
    前記咬合側上面又は前記切端側上縁部が平面xを画定し、
    前記支持要素が前記固定部を通って前記クラウンユニットの前記外面に向けて方向付けられた向きzを有していることにより特徴付けられ、
    前記形成プロセスは、前記支持要素が、
    前記咬合側上面又は前記切端側上縁部に隣接する領域において、好ましくは前記支持要素の前記向きzと前記平面xとによって形成される20~80°の範囲内の角度で、
    又は前記クラウン辺縁部の領域において、好ましくは前記支持要素の前記向きzと前記平面xとによって形成される20~80°の範囲内の角度で、
    のいずれかで、前記固定部を介して前記クラウンユニットの前記外面のみに接続されるように行われる、クラウンユニットを形成するステップと、
    任意選択的に、前記3d印刷された歯科用修復物前駆体を前記付加製造ユニットから除去するステップと、
    を含む、プロセス。
  12. 前記支持要素が前記咬合側上面又は前記切端側縁部に隣接する前記領域において前記クラウンユニットの前記外面に接続されている場合、前記クラウンユニットの前記咬合側上面又は前記切端側上縁部は、前記形成プロセス中、前記付加製造ユニットの前記ビルドプラットフォームに向けて方向付けられている、
    あるいは、
    前記支持要素が前記クラウン辺縁部の前記領域に隣接する前記領域において前記クラウンユニットの前記外面に接続されている場合、前記クラウンユニットの前記咬合側上面又は前記切端側上縁部は、前記形成プロセス中、前記付加製造ユニットの前記ビルドプラットフォームとは反対に方向付けられている、
    請求項11に記載のプロセス。
  13. 特に請求項1~9のいずれか一項に記載の3d印刷された歯科用修復物前駆体を、ビルドプラットフォームを備える付加製造ユニットを使用することによって製造するプロセスであって、
    請求項1~8のいずれか一項に記載の3d印刷された歯科用修復物前駆体を含む、請求項9又は10に記載の3d印刷されたアレイを製造するステップと、
    前記3d印刷されたアレイを洗浄するステップと、
    前記3d印刷されたアレイを後硬化させるステップと、
    前記3d印刷されたアレイから前記3d印刷された歯科用修復物前駆体を除去するステップと、
    を含む、プロセス。
  14. 3d印刷された歯科用修復物を製造するプロセスであって、
    請求項11又は12に記載の支持要素とクラウンユニットとを含む3d印刷された歯科用修復物前駆体を製造するステップと、
    前記クラウンユニットから前記支持要素を除去するステップと、
    任意選択的に、少なくとも前記支持要素が前記クラウンユニットの前記外面に接続された領域において前記クラウンユニットの前記外面を研磨するステップと、
    を含む、プロセス。
  15. 請求項14に記載のプロセスによって取得可能な若しくは取得される少なくとも2つの3d印刷された歯科用修復物、又は請求項1~8のいずれか一項に記載の3d印刷された歯科用修復物前駆体、又は3d印刷された歯科用修復物と、3d印刷された歯科用修復物前駆体と、任意選択的に歯科用セメントとの組み合わせを含む部材のキットであって、
    前記少なくとも2つの3d印刷された歯科用修復物又は前記3d印刷された歯科用修復物前駆体は、サイズ、形状、及び/又は色に関して同一である、又は互いに異なっている、
    部材のキット。
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