JP2022505377A - 反射式メタサーフェス主鏡、補助鏡および望遠鏡システム - Google Patents

反射式メタサーフェス主鏡、補助鏡および望遠鏡システム Download PDF

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Abstract

Figure 2022505377000001
本発明は、反射式メタサーフェス主鏡、補助鏡および望遠鏡システムである。反射式メタサーフェス主鏡は、透明基板と、透明基板の上に位置する主鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンとを備え、主鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンは設定されたリング領域内に位置する異方性の主鏡のサブ波長構造を備え、主鏡のサブ波長構造により導入された位相は主鏡の位相分布を満たし、設定されたリング領域は1つの透光孔を囲み成し、反射式メタサーフェス補助鏡により反射された光は透光孔を透過して集光する。
【選択図】図4

Description

本発明は、2018年10月18日に中国専利局に提出された出願番号が201811214236.Xである中国特許出願に対して優先権を主張するものであり、該出願の全ての内容は引用により本発明に援用される。
本発明の実施例は、メタサーフェスの技術分野に関し、例えば、反射式メタサーフェス主鏡、補助鏡および望遠鏡システムに関する。
従来の反射式望遠鏡システムは、主にニュートン反射式望遠鏡システム、カセグレン反射式望遠鏡システムおよびグレゴリー反射式望遠鏡システムを含み、それらはいずれも主鏡と補助鏡とで構成される。外部光は、主鏡および補助鏡により順次反射されてから集光および結像を実現することができる。上記3種の反射式望遠鏡システムの主鏡はいずれも凹面反射鏡であり、それらの補助鏡は、それぞれ平面反射鏡、凸面反射鏡および凹面反射鏡である。これらのシステムの実施は、そのうちの曲面反射鏡を工夫して設計する必要があり、曲面反射鏡の表面の連続した幾何学的な曲率の変化により理想的な位相チューニングおよび波面整形を実現する。従って、高品質の2つの反射鏡システムを取得するために、鏡面の研磨、バニシング等の製造プロセスに対する要求は非常に厳しく、加工速度が遅く、コストも高い。
また、天体観測用の望遠鏡は、遠い天体から伝わってくる微弱な光をより良好に見るために、できるだけ大口径の望遠鏡システムで信号を収集する必要があり、その製造の難しさおよびコストを更に向上させる。それと同時に、製造上の困難も望遠鏡システムの口径の大きさを制限し、ひいては天体観測の能力を制限する。また、曲面構造の占有する体積が常に大きいため、大口径空間の望遠鏡システムの発展を制限するとともに、マイクロ望遠鏡システムの発展にも不利である。
これに鑑みて、本発明は、平面の反射式メタサーフェスを反射式望遠鏡システムに用いる設計を実現し、従来の反射式望遠鏡システムの製造が非常に難しく、加工速度が遅く、コストが高く、および体積が大きいという問題を解決するための反射式メタサーフェス主鏡、補助鏡および望遠鏡システムを提出する。
本発明は、以下のような技術案を講じる。
第1態様において、本発明の実施例は、
透明基板と、
主鏡の位相分布を満たすことにより、外部の入射光を反射式メタサーフェス補助鏡に反射し、前記反射式メタサーフェス補助鏡により反射して集光する、前記透明基板の上に位置する主鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンと、
を備える反射式メタサーフェス主鏡であって、
前記主鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンは、設定されたリング領域内に位置する主鏡のメタサーフェス機能構造を備え、前記主鏡のメタサーフェス機能構造は複数の主鏡のメタサーフェス機能ユニットを備え、前記主鏡のメタサーフェス機能ユニットは異方性の主鏡のサブ波長構造を備え、前記主鏡のサブ波長構造により導入された位相は、前記主鏡の位相分布を満たし、前記設定されたリング領域は1つの透光孔を囲み成し、前記反射式メタサーフェス補助鏡により反射された光は前記透光孔を透過して集光する反射式メタサーフェス主鏡を提供する。
第2態様において、本発明の実施例は、
透明基板と、
補助鏡の位相分布を満たすことにより、反射式メタサーフェス主鏡により前記反射式メタサーフェス補助鏡に反射された入射光を反射して集光する前記透明基板の上に位置する補助鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンと、
を備える反射式メタサーフェス補助鏡であって、
前記補助鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンは設定された円形領域内に位置する補助鏡のメタサーフェス機能構造を備え、前記補助鏡のメタサーフェス機能構造は複数の補助鏡のメタサーフェス機能ユニットを備え、前記補助鏡のメタサーフェス機能ユニットは異方性の補助鏡のサブ波長構造を備え、前記補助鏡のサブ波長構造により導入された位相は前記補助鏡の位相分布を満たし、前記設定された円形領域は、前記補助鏡のメタサーフェス機能構造により反射された光が前記透光孔を透過して集光するように、前記反射式メタサーフェス主鏡における透光孔と位置を合わせるために用いられる反射式メタサーフェス補助鏡を提供する。
第3態様において、本発明の実施例は、上記第1態様に記載の反射式メタサーフェス主鏡と上記第2態様に記載の反射式メタサーフェス補助鏡とを備え、
前記反射式メタサーフェス主鏡の主鏡のメタサーフェス機能構造を有する一面と前記反射式メタサーフェス補助鏡の補助鏡のメタサーフェス機能構造を有する一面とが対向して設けられ、前記反射式メタサーフェス主鏡と前記反射式メタサーフェス補助鏡との間に設定距離が隔てられ、且つ、前記反射式メタサーフェス補助鏡における補助鏡のメタサーフェス機能構造と前記反射式メタサーフェス主鏡における透光孔とが位置を合わせている望遠鏡システムを提供する。
本発明に係る反射式メタサーフェス主鏡、補助鏡および望遠鏡システムは、平面の反射式メタサーフェス主鏡の透明基板に主鏡の位相分布を満たす環状の主鏡のメタサーフェス機能構造を形成し、且つ、平面の反射式メタサーフェス補助鏡の透明基板に補助鏡の位相分布を満たす円盤状の補助鏡のメタサーフェス機能構造を形成することにより、入射光は、主鏡のメタサーフェス機能構造により補助鏡のメタサーフェス機能構造に反射された後、補助鏡のメタサーフェス機能構造により再び反射され、反射式メタサーフェス主鏡における透光孔を介して集光することができる。これにより、上記反射式メタサーフェス主鏡と反射式メタサーフェス補助鏡との組み合わせ設計により、平面の反射式メタサーフェスに基づく望遠鏡システムの設計を実現し、従来の反射式望遠鏡システムの製造が非常に難しく、加工速度が遅く、コストが高く、体積が大きいという問題を解決した。本発明は、従来の曲面反射鏡の代わりに平面の反射式メタサーフェスを利用し、薄型かつコンパクトで集積しやすいという利点を有し、且つ、メタサーフェスの製造プロセスも従来の曲面反射鏡の製造の難しさを大きく低減し、大口径の反射式望遠鏡システムおよび携帯型で集積しやすいマイクロ望遠鏡システムの実現に寄与する。
従来の反射式望遠鏡システムの側面図である。 本発明の一実施例に係る平面のメタサーフェス反射鏡が入射光を反射する模式図である。 本発明の一実施例に係るメタサーフェス機能ユニットの構造模式図である。 本発明の一実施例に係る反射式望遠鏡システムの側面図である。 本発明の一実施例に係る反射式メタサーフェス主鏡の平面図である。 本発明の一実施例に係る反射式メタサーフェス補助鏡の平面図である。 本発明の一実施例に係る反射式メタサーフェス主鏡の製造方法のフローチャートである。 図7の反射式メタサーフェス主鏡の製造方法の各フローに対応する反射式メタサーフェス主鏡の側面図である。 図7の反射式メタサーフェス主鏡の製造方法の各フローに対応する反射式メタサーフェス主鏡の側面図である。 図7の反射式メタサーフェス主鏡の製造方法の各フローに対応する反射式メタサーフェス主鏡の側面図である。 図7の反射式メタサーフェス主鏡の製造方法の各フローに対応する反射式メタサーフェス主鏡の側面図である。 図7の反射式メタサーフェス主鏡の製造方法の各フローに対応する反射式メタサーフェス主鏡の側面図である。 本発明の一実施例に係る反射式メタサーフェス補助鏡の製造方法のフローチャートである。 図13の反射式メタサーフェス補助鏡の製造方法の各フローに対応する反射式メタサーフェス補助鏡の側面図である。 図13の反射式メタサーフェス補助鏡の製造方法の各フローに対応する反射式メタサーフェス補助鏡の側面図である。 図13の反射式メタサーフェス補助鏡の製造方法の各フローに対応する反射式メタサーフェス補助鏡の側面図である。 図13の反射式メタサーフェス補助鏡の製造方法の各フローに対応する反射式メタサーフェス補助鏡の側面図である。 図13の反射式メタサーフェス補助鏡の製造方法の各フローに対応する反射式メタサーフェス補助鏡の側面図である。 図13の反射式メタサーフェス補助鏡の製造方法の各フローに対応する反射式メタサーフェス補助鏡の側面図である。
以下、図面および具体的な実施方式を参照しながら本発明の技術案について更に説明する。ここで説明する具体的な実施例は、本発明を解釈するためのものに過ぎず、本発明を限定するものではないことが理解できる。また、なお、説明の便宜上、図面には、全ての構造ではなく、本発明に関連する部分のみが示されている。
図1は、従来の反射式望遠鏡システムの側面図である。図1に示すように、該反射式望遠鏡システムは、曲面主鏡10と曲面補助鏡20とを備え、曲面補助鏡20および曲面主鏡10における開孔は位置合わせ、入射光100は、曲面主鏡10の反射面により曲面補助鏡20の反射面に反射され、また、曲面補助鏡20により反射されて曲面主鏡10の開孔を透過してA点に集光する。しかし、該従来の反射式望遠鏡システムは、曲面主鏡10および曲面補助鏡20の反射面の連続した幾何学的な曲率の変化により、理想的な位相チューニングおよび波面整形を実現する必要があるため、高品質の反射式集光を取得するために、厳しい研磨およびバニシング等の製造プロセスが必要となり、加工速度は遅く、コストは高いとともに、大口径の望遠鏡システムの製造は制限され、ひいては天体観測の能力は制限され、且つ、曲面反射鏡が占有する体積は大きく、マイクロ望遠鏡システムの発展に不利である。
メタサーフェスはそのために1つの有効な解決案を提供し、空間変化を有するサブ波長メタサーフェス機能ユニットからなる界面であり、メタサーフェス機能ユニットを工夫して設計することにより、サブ波長スケールで電磁波の偏光、振幅および位相に対する効果的な調整制御を実現することができる。メタサーフェスの2次元属性により、体積がよりコンパクトで、より軽量で、損失がより少ない電磁機能素子が実現できる。且つ、メタサーフェスの製造プロセスは、従来の相補型金属酸化物半導体技術に適応し、従来の光電技術に更に集積しやすい。メタサーフェスに基づいて設計された平面素子は広く適用され、例えば、ホログラフィック結像、偏光変換、光のスピン軌道角運動量および異常反射/屈折の生成等を実現することができる。メタサーフェスに基づく精密光学素子のうち、最も注目されて応用の見通しを有するのは平面レンズであり、単一のレンズとすることができるとともに、レンズ群を構成することもでき、更に他のより複雑な光学システムを組み合わせることができる。メタサーフェスレンズは、屈折光学素子を薄型かつコンパクトで集積しやすくさせ、より先進的な機能を有する超小型光学機器でより重要な作用を果たすことができる。しかし、望遠鏡システムは重要な科学研究ツールとしては言及されたことが少ない。
これに基づき、本発明は平面の反射式メタサーフェスを利用して反射式望遠鏡システムの設計を実現することで、反射式望遠鏡システムに薄型かつコンパクトで集積しやすいという利点を有させ、且つ、メタサーフェスの製造プロセスも従来の曲面反射鏡の製造の難しさを大きく低減し、反射式望遠鏡システムの大量かつ低コストの生産および組み立ての実現に寄与する。
図2は、本発明の一実施例に係る平面のメタサーフェス反射鏡が入射光を反射する模式図であり、図3は、本発明の一実施例に係るメタサーフェス機能ユニットの構造模式図である。図2に示すように、メタサーフェス反射鏡30は広義の反射法則に基づいて設計され、ここで、広義の反射法則は、反射光の反射界面の方向に沿った波ベクトル成分が、入射光の反射界面の方向に沿った波ベクトル成分と反射面に導入された余分な位相勾配との矢量和に等しいと理解できる。例示的には、該メタサーフェス反射鏡30は勾配位相メタサーフェスを有し、図2における破線矢印は水平鏡面の反射光を表し、実線矢印は該メタサーフェス反射鏡30が実現した勾配位相メタサーフェスの反射光を表し、明らかには、勾配位相メタサーフェスの反射光は、水平鏡面の反射光に対して偏向し、これは、メタサーフェスにより導入された余分な位相勾配に起因する。
図3に示すように、該メタサーフェス反射鏡は、複数のメタサーフェス機能ユニット31を備えてもよく、各メタサーフェス機能ユニット31は、少なくとも異方性を有するサブ波長構造311を備える。ベリー幾何位相原理、即ち、円偏光と異方性のサブ波長構造との相互作用により、入射された円偏光の円偏光状態を反転させるとともに幾何位相因子
Figure 2022505377000002
を導入することができ、ただし、σ=±1は入射光の円偏光状態を表し、φは異方性のナノ構造の平面における方位角であり、これから見られるように、異方性のサブ波長構造の方位角を簡単に変更することにより、入射光の位相の0~2πの連続した調整制御を実現することができ、入射光の異なる位相は、反射光の異なる角度の偏向を引き起すことができ、ひいてはサブ波長構造311の方位角を設定することにより反射光の偏向角度を調節することができる。一実施例において、上記メタサーフェス機能ユニット31は、金属反射層313と誘電体層312とサブ波長構造311との積層構造であってもよいし、金属反射層313とサブ波長構造311との積層構造であってもよいし、サブ波長構造311は、金属サブ波長構造または誘電体サブ波長構造であってもよく、サブ波長構造311は、高い円偏光変換効率を実現するために、棒状または楕円状であってもよい。
上記メタサーフェス反射鏡の構造および原理に基づき、本発明は、メタサーフェス反射鏡の各メタサーフェス機能ユニットのサブ波長構造の方位角を設定することにより、メタサーフェス反射鏡全体に特定の位相分布を満たさせ、少なくとも2つのメタサーフェス反射鏡で反射式望遠鏡システムを組み合わせることができる。例示的には、図4は、本発明の一実施例に係る反射式望遠鏡システムの側面図であり、図4に示すように、該反射式望遠鏡システムは、対向して設けられた反射式メタサーフェス主鏡1と反射式メタサーフェス補助鏡2とを備え、反射式メタサーフェス主鏡1と反射式メタサーフェス補助鏡2との間に一定の間隔があり、同時に、図5および図6を参照し、反射式メタサーフェス主鏡1は、環状の主鏡のメタサーフェス機能構造11と、前記主鏡のメタサーフェス機能構造11で囲まれた円形の透光孔12とを備え、主鏡のメタサーフェス機能構造11は複数の主鏡のメタサーフェス機能ユニット(図5には示されていないが、図3のメタサーフェス機能ユニットの構造を参照してもよい)を備え、主鏡のメタサーフェス機能ユニットは主鏡のサブ波長構造111を備え、主鏡のサブ波長構造111は、特定の方位角で主鏡のメタサーフェス機能構造11に配列されている。反射式メタサーフェス補助鏡2は円盤状の補助鏡のメタサーフェス機能構造21を備え、補助鏡のメタサーフェス機能構造21は複数の補助鏡のメタサーフェス機能ユニット(図6に示されていないが、図3のメタサーフェス機能ユニットの構造を参照してもよい)を備え、補助鏡のメタサーフェス機能ユニットは補助鏡のサブ波長構造211を備え、補助鏡のサブ波長構造211は、特定の方位角で補助鏡のメタサーフェス機能構造21に配列されている。ここで、反射式メタサーフェス主鏡1の主鏡のメタサーフェス機能構造11を備えた一面は、反射式メタサーフェス補助鏡2の補助鏡のメタサーフェス機能構造21を備えた一面に対向して設けられ、反射式メタサーフェス補助鏡2の補助鏡のメタサーフェス機能構造21は、反射式メタサーフェス主鏡1の透光孔12に位置合わせ、主鏡のメタサーフェス機能構造11に到達した入射光100は、主鏡のサブ波長構造111により導入された余分な位相勾配により特定の方向に反射されて補助鏡のメタサーフェス機能構造21まで反射され、更に、補助鏡のサブ波長構造211により導入された余分な位相勾配により、反射式メタサーフェス主鏡1により反射されて形成された反射光は、透光孔12を透過してB点に集光する。これにより、本実施例は、反射式メタサーフェス主鏡1と反射式メタサーフェス補助鏡2との組み合わせにより、反射式望遠鏡システムの設計を実現することができる。
例示的には、図5および図12に示すように、反射式メタサーフェス主鏡は、
透明基板201と、
主鏡の位相分布を満たすことにより、外部の入射光を反射式メタサーフェス補助鏡に反射し、反射式メタサーフェス補助鏡により反射して集光する、透明基板201の上に位置する主鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンと、
を備え、
主鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンは、設定されたリング領域内に位置する主鏡のメタサーフェス機能構造11を備え、主鏡のメタサーフェス機能構造11は複数の主鏡のメタサーフェス機能ユニットを備え、主鏡のメタサーフェス機能ユニットは異方性の主鏡のサブ波長構造111を備え、主鏡のサブ波長構造111により導入された位相は主鏡の位相分布を満たし、設定されたリング領域は1つの透光孔12を囲み成し、反射式メタサーフェス補助鏡により反射された光は透光孔12を透過して集光する。
本実施例は、ニュートン反射式望遠鏡システム、カセグレン反射式望遠鏡システム、グレゴリー反射式望遠鏡システム、または曲面反射鏡の幾何形状に基づいて主鏡の位相分布を設計することができる。
ニュートン反射式望遠鏡システムに基づいて設計された反射式メタサーフェス主鏡は、主鏡の位相分布が第1設定パラメータに基づいて放射線光学および広義の反射法則と合わせて確定され、ここで、第1設定パラメータは、主鏡の口径、システムのF値およびシステムの動作波長を含む。この場合、反射式メタサーフェス主鏡の集光特性を確定すればよく、反射式メタサーフェス補助鏡は従来の平面反射鏡であり、反射式メタサーフェス主鏡により反射された光線の伝播方向を変更し、焦点の位置を調節するだけに用いられる。
カセグレン反射式望遠鏡システムまたはグレゴリー反射式望遠鏡システムに基づいて設計された反射式メタサーフェス主鏡は、主鏡の位相分布が第2設定パラメータに基づいて放射線光学および広義の反射法則と合わせて確定され、ここで、第2設定パラメータは、主鏡の口径、主鏡のF値、システムのF値、システムの焦点から主鏡までの距離、システムの動作波長、入射光が反射式メタサーフェス主鏡に到達した位置と反射式メタサーフェス主鏡が入射光を反射式メタサーフェス補助鏡に反射した位置とのマッピング関係を含む。本実施例は、上記第2設定パラメータに基づいて入射光が望遠鏡システムに入射した後の光路を確定し、更に放射線光学および広義の反射法則と合わせて反射式メタサーフェス主鏡の各位置に導入する必要がある余分な位相勾配を確定することができ、これにより、反射式メタサーフェス主鏡全体の主鏡の位相分布を確定することができる。
主鏡の位相分布は、更に設定された反射式望遠鏡システムにおける曲面主鏡の幾何形状に基づいて確定されることができる。設定された反射式望遠鏡システムは、既存の任意の曲面の反射式望遠鏡システムまたはニーズに応じて設定された曲面の反射式望遠鏡システムであってもよく、本実施例は、設定された曲面の反射式望遠鏡システムにおける光に対する曲面主鏡の位相チューニング作用に基づき、本発明の反射式メタサーフェス主鏡における対応する位置の位相を確定し、反射式メタサーフェス主鏡全体の主鏡の位相分布を確定することができる。例示的には、曲面の反射式望遠鏡システムはリッチー・クレチアン式望遠鏡システムであってもよく、焦点面におけるコマ収差および球面収差を効果的に除去することができる。例示的には、平行光が曲面主鏡に正入射した各位置における反射光線の方向角に基づき、広義の反射法則と合わせて反射式メタサーフェス主鏡に導入する必要がある位相分布を確定することができる。
一実施例において、主鏡のメタサーフェス機能ユニットは、金属反射層と誘電体層と異方性の金属サブ波長構造との積層構造を備えてもよく、または、主鏡のメタサーフェス機能ユニットは、金属反射層と異方性の金属主鏡のサブ波長構造との積層構造を備えてもよいし、或いは金属反射層と異方性の誘電体主鏡のサブ波長構造との積層構造を備えてもよい。
一実施例において、ベリー幾何位相原理に基づいて設計された反射式メタサーフェス主鏡は、異なる位相に対応する主鏡のサブ波長構造の方位角が異なり、即ち、入射光を反射式メタサーフェス主鏡により反射式メタサーフェス補助鏡の対応する位置に反射するように、必要な位相分布に応じて異なる位置における主鏡のサブ波長構造の方位角を設定する。
一実施例において、主鏡のサブ波長構造は、高い円偏光変換効率を実現するために、棒状および/または楕円形となってもよい。例示的には、主鏡のメタサーフェス機能ユニットが金属反射層と誘電体層と金属サブ波長構造との積層構造を備える場合、金属反射層および金属サブ波長構造の材料は金で、誘電体層の材料はシリカであり、金属サブ波長構造が棒状となる場合、近赤外波長帯域で、円偏光変換効率は80%と高い。
例示的には、図6および図19に示すように、反射式メタサーフェス補助鏡は、
透明基板200と、
補助鏡の位相分布を満たすことにより、反射式メタサーフェス主鏡により反射式メタサーフェス補助鏡に反射された入射光を反射して集光する、透明基板200の上に位置する補助鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンと、
を備えてもよく、
補助鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンは、設定された円形領域内に位置する補助鏡のメタサーフェス機能構造21を備え、補助鏡のメタサーフェス機能構造21は複数の補助鏡のメタサーフェス機能ユニットを備え、補助鏡のメタサーフェス機能ユニットは異方性の補助鏡のサブ波長構造211を備え、補助鏡のサブ波長構造211により導入された位相は補助鏡の位相分布を満たし、設定された円形領域は、補助鏡のメタサーフェス機能構造により反射された光が透光孔を透過して集光するように、反射式メタサーフェス主鏡における透光孔と位置合わせるために用いられる。
本実施例は、カセグレン反射式望遠鏡システム、グレゴリー反射式望遠鏡システムまたは曲面反射鏡の幾何形状に基づいて主鏡の位相分布を設計することができる。
カセグレン反射式望遠鏡システムまたはグレゴリー反射式望遠鏡システムに基づいて設計された反射式メタサーフェス補助鏡は、補助鏡の位相分布が第3設定パラメータに基づいて放射線光学および広義の反射法則と合わせて確定され、ここで、第3設定パラメータは、補助鏡の口径、補助鏡のF値、システムのF値、システムの焦点から補助鏡までの距離、システムの動作波長、入射光が反射式メタサーフェス主鏡に到達した位置と反射式メタサーフェス主鏡が入射光を反射式メタサーフェス補助鏡に反射した位置とのマッピング関係を含む。本実施例は、上記第3設定パラメータに基づいて入射光がシステムに入射した後の光路を確定し、更に放射線光学および広義の反射法則と合わせて反射式メタサーフェス補助鏡の各位置に導入する必要がある余分な位相勾配を確定することができ、これにより、反射式メタサーフェス補助鏡全体の補助鏡の位相分布を確定することができる。
補助鏡の位相分布は、更に設定された反射式望遠鏡システムにおける曲面補助鏡の幾何形状に基づいて確定されることができる。本実施例は、設定された曲面の反射式望遠鏡システムにおける光に対する曲面補助鏡の位相チューニング作用に基づき、本発明の反射式メタサーフェス補助鏡における対応する位置の位相を確定し、反射式メタサーフェス補助鏡全体の補助鏡の位相分布を確定することができる。例示的には、曲面の反射式望遠鏡システムは従来のリッチー・クレチアン式望遠鏡システムであってもよく、焦点面におけるコマ収差および球面収差を効果的に除去することができる。例示的には、平行光が曲面補助鏡に正入射した各位置における反射光線の方向角に基づき、広義の反射法則と合わせて反射式メタサーフェス補助鏡に導入する必要がある位相分布を確定することができる。
一実施例において、補助鏡のメタサーフェス機能ユニットは、金属反射層と誘電体層と異方性の金属サブ波長構造との積層構造を備えてもよく、または、補助鏡のメタサーフェス機能ユニットは、金属反射層と異方性の金属補助鏡のサブ波長構造との積層構造を備えてもよいし、或いは金属反射層と異方性の誘電体補助鏡のサブ波長構造との積層構造を備えてもよい。
一実施例において、ベリー幾何位相原理に基づいて設計された反射式メタサーフェス補助鏡は、異なる位相に対応する補助鏡のサブ波長構造の方位角が異なり、即ち、反射式メタサーフェス補助鏡の光に対する反射集光を実現するように、必要な位相分布に応じて異なる位置における補助鏡のサブ波長構造の方位角を設定する。
一実施例において、補助鏡のサブ波長構造は、高い円偏光変換効率を実現するために、棒状および/または楕円形となってもよい。
本発明の実施例に係る望遠鏡システムは、反射式メタサーフェス主鏡と反射式メタサーフェス補助鏡とを備え、平面の反射式メタサーフェス主鏡の透明基板に主鏡の位相分布を満たした環状の主鏡のメタサーフェス機能構造を形成し、且つ、平面の反射式メタサーフェス補助鏡の透明基板に補助鏡の位相分布を満たした円盤状の補助鏡のメタサーフェス機能構造を形成することにより、入射光は、主鏡のメタサーフェス機能構造により補助鏡のメタサーフェス機能構造に反射された後、補助鏡のメタサーフェス機能構造により再び反射され、反射式メタサーフェス主鏡における透光孔を介して集光することができる。これにより、上記反射式メタサーフェス主鏡と反射式メタサーフェス補助鏡との組み合わせ設計により、平面の反射式メタサーフェスに基づく望遠鏡システムの設計を実現し、従来の反射式望遠鏡システムの製造の難しさが高く、加工速度が遅く、コストが高く、体積が大きいという問題を解決した。本発明は、従来の曲面反射鏡の代わりに平面の反射式メタサーフェスを利用し、薄型かつコンパクトで集積しやすいという利点を有し、且つ、メタサーフェスの製造プロセスも従来の曲面反射鏡の製造の難しさを大きく低減し、大口径の反射式望遠鏡システムおよび携帯型で集積しやすいマイクロ望遠鏡システムの実現に寄与する。
また、本発明の実施例は、それぞれ反射式メタサーフェス主鏡の製造方法および反射式メタサーフェス補助鏡の製造方法を更に提供する。
本実施例は、主鏡のメタサーフェス機能ユニットおよび補助鏡のメタサーフェス機能ユニットがいずれも金属反射層と誘電体層と異方性の金属サブ波長構造との積層構造を備えることを例として説明する。
図7は、本発明の一実施例に係る反射式メタサーフェス主鏡の製造方法のフローチャートである。図7に示すように、該反射式メタサーフェス主鏡の製造方法は、以下のステップを含む。
ステップ210において、透明基板を提供する。
例示的には、異なる動作波長帯域の入射光に適応させるために、透明基板の上の主鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンの材料に基づいて対応する動作波長帯域内の透明基板を選択する。
ステップ220において、電子線蒸着法または加熱蒸着法を用い、積層された金属反射層と誘電体層とを透明基板の上に順次蒸着する。
例示的には、図8に示すように、まず、電子線蒸着法を用いて透明基板201の上に金属反射層112を蒸着し、また、加熱蒸着法を用いて金属反射層112上に誘電体層113を蒸着することができる。ここで、金属反射層112および誘電体層113の材料はシステムの動作波長帯域に基づいて選択することができ、例えば、可視の近赤外波長帯域で、金属反射層112の材料は金、銀またはアルミニウム等の金属材料であってもよく、誘電体層113の材料はシリカまたは二酸化チタンであってもよい。赤外波長帯域で、金属反射層112の材料は金、銀、アルミニウム、シリカまたは二酸化チタンであってもよく、誘電体層113の材料はCaF、MgF、Ge、ポリテトラフルオロエチレン等の誘電体であってもよい。マイクロ波の波長帯域で、金属反射層112の材料は金、銀、アルミニウムまたは銅等の金属材料であってもよく、誘電体層113の材料は透明セラミックス等であってもよい。
ステップ230において、電子接着剤またはレジストを誘電体層にスピンコートし、電子ビーム露光またはフォトマスク露光のプロセスを用いて電子接着剤またはレジストの設定されたリング領域にある部分をパターン化し、パターン化された電子接着剤またはレジストに主鏡の位相分布のメタサーフェス機能ユニットパターンを満たさせる。
例示的には、図9に示すように、レジスト114を誘電体層113にスピンコートし、電子ビーム露光またはフォトマスク露光のプロセスを用いてレジスト114の設定されたリング領域にある部分をパターン化(全てパターン化してもよく、設定されたリング領域にあるパターン化されたレジストだけが主鏡の位相分布を満たす)することにより、パターン化されたレジストに主鏡の位相分布を満たさせる。ここで、設定されたリング領域は透光孔を囲む領域であり、環状領域の内孔径の大きさは、設定された反射式メタサーフェス補助鏡の大きさに基づいて設計されることができる。
本実施例において、電子接着剤は電子ビームフォトエッチングを用いてパターン化を行うべきであり、レジストはUVフォトレジストを用いてパターン化を行うべきである。動作波長帯域によって、後続で形成された主鏡のサブ波長構造のサイズは異なり、ひいては該ステップに用いられるフォトエッチングプロセスも異なり、例えば、可視光の波長帯域で、電子ビームフォトエッチングを用いることが多く、赤外波長帯域で、UVフォトレジストを選択することができる。また、マイクロ波の波長帯域で、プリント基板技術を用いることができる。
ステップ240において、電子線蒸着法または加熱蒸着法を用い、誘電体層の表面および残留した電子接着剤またはレジストの表面に金属層を蒸着し、残留した電子接着剤またはレジストを除去し、誘電体層の表面の金属層を保留し、主鏡のサブ波長構造のパターンを形成する。
例示的には、図10に示すように、電子線蒸着法を用い、誘電体層113の表面および残留したレジスト114(パターン化されたレジスト)の表面に金属層115を蒸着することができ、ここで、残留したレジスト114の開口は、誘電体層113の表面に形成された主鏡のサブ波長構造の形状、サイズおよび方位角を限定する。図11に示すように、対応するレジスト除去液を用いて残留したレジスト114を除去し、更に、それと同時に、残留したレジスト114の表面に形成された金属層115を剥離し、誘電体層113の表面の金属層を保留し、主鏡のサブ波長構造111を形成する。
ステップ250において、集束イオンビームエッチングプロセス、反応性イオンビームエッチングプロセス、誘導結合プラズマエッチングプロセス、イオンミリングプロセス、フォトエッチングプロセスまたはレーザプロセスを用いて設定されたリング領域で囲まれた金属反射層および誘電体層を除去し、平坦な円形の透光孔を形成する。
例示的には、図12に示すように、集束イオンビームエッチングプロセス、反応性イオンビームエッチングプロセス、誘導結合プラズマエッチングプロセス、イオンミリングプロセス、フォトエッチングプロセスまたはレーザプロセスのうちのいずれか1種のプロセスを用いて形成される透光孔に対応する領域の金属反射層112および誘電体層113を除去し、これにより、平坦な円形の透光孔12を形成するとともに、環状の主鏡のメタサーフェス機能構造を形成し、反射式メタサーフェス主鏡の製造を完了する。
一実施例において、フォトエッチングプロセスを用いて電子接着剤またはレジストの設定されたリング領域にある部分をパターン化し、以下のステップを更に含んでもよい。
表面プラズモン共鳴またはナノ構造散乱理論に基づき、電子ビーム露光またはフォトマスク露光のプロセスを用いて電子接着剤またはレジストの設定されたリング領域にある部分をパターン化する。
後続で形成される主鏡のサブ波長構造の幾何サイズを調整することにより、必要な動作波長帯域で高い光学反射効率を実現し、ひいては入射光の利用率を向上させ、入射光の損失を減少し、集光および結像システムに対して結像の品質を向上させることができる。
それに対応し、本発明の一実施例は、反射式メタサーフェス主鏡を提供し、本発明のいずれかの実施例に係る反射式メタサーフェス主鏡の製造方法で製造できる。該反射式メタサーフェス主鏡は、透明基板と、透明基板の上に位置する主鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンとを備え、主鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンは、主鏡の位相分布を満たすことにより、反射式メタサーフェス補助鏡により反射式メタサーフェス主鏡に反射された入射光を反射して集光する。
また、図13は、本発明の一実施例に係る反射式メタサーフェス補助鏡の製造方法のフローチャートである。図13に示すように、該反射式メタサーフェス補助鏡の製造方法は、以下のステップを含む。
ステップ410において、透明基板を提供する。
例示的には、異なる動作波長帯域の入射光に適応させるために、透明基板の上の補助鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンの材料に基づいて対応する動作波長帯域内の透明基板を選択する。
ステップ420において、レジストを透明基板の上にスピンコートし、レジストの設定された円形領域にある部分を除去する。
例示的には、図14に示すように、レジスト212を透明基板200の上にスピンコートし、開口が設定された円形領域と同じであるマスクシートを用いてレジスト212を露光し、現像液で現像させ、レジスト212の設定された円形領域にある部分を除去する。ここで、設定された円形領域は反射式メタサーフェス主鏡の透光孔に対応する。
ステップ430において、電子線蒸着法または加熱蒸着法を用い、積層された金属反射層と誘電体層とを透明基板の表面および残留したレジストの表面に順次蒸着し、残留したレジストを除去する。
例示的には、図15に示すように、まず、電子線蒸着法を用いて透明基板200の表面および残留したレジスト212の表面に金属反射層213を蒸着し、また、加熱蒸着法を用いて金属反射層213の表面に誘電体層214を蒸着することができる。ここで、金属反射層213および誘電体層214の材料はシステムの動作波長帯域に基づいて選択することができ、例えば、可視の近赤外波長帯域で、金属反射層213の材料は金、銀またはアルミニウム等の金属材料であってもよく、誘電体層214の材料はシリカまたは二酸化チタンであってもよい。赤外波長帯域で、金属反射層213の材料は金、銀、アルミニウム、シリカまたは二酸化チタンであってもよく、誘電体層214の材料はCaF、MgF、Ge、ポリテトラフルオロエチレン等の誘電体であってもよい。マイクロ波の波長帯域で、金属反射層213の材料は金、銀、銅またはアルミニウム等の金属材料であってもよく、誘電体層214の材料は透明セラミックス等であってもよい。その後、図16に示すように、対応するレジスト除去液を用いて残留したレジスト212を除去し、設定された円形領域内に金属反射層213と誘電体層214との積層構造を形成する。
ステップ440において、電子接着剤またはレジストを誘電体層および透明基板にスピンコートし、ベリー幾何位相原理に基づき、電子ビーム露光またはフォトマスク露光のプロセスを用いて誘電体層にある電子接着剤またはレジストをパターン化し、パターン化された電子接着剤またはレジストに補助鏡の位相分布のメタサーフェス機能ユニットパターンを満たさせる。
例示的には、図17に示すように、レジスト215を誘電体層214および露出した透明基板200上にスピンコートし、ベリー幾何位相原理に基づき、フォトエッチングプロセスを用いてレジスト215の設定された円形領域にある部分をパターン化し、パターン化されたレジスト215に補助鏡の位相分布を満たさせる。
本実施例において、電子接着剤は電子ビームフォトエッチングを用いてパターン化を行うべきであり、レジストはUVフォトレジストを用いてパターン化を行うべきである。動作波長帯域によって、後続で形成される主鏡のサブ波長構造のサイズは異なり、ひいては該ステップに用いられるフォトエッチングプロセスも異なり、例えば、可視光の波長帯域で、電子ビームフォトエッチングを用いることが多く、赤外波長帯域で、UVフォトレジストを選択することができる。また、マイクロ波の波長帯域で、プリント基板技術を用いることができる。
ステップ450において、電子線蒸着法または加熱蒸着法を用い、金属層を誘電体層の表面および残留した電子接着剤またはレジストの表面に蒸着し、残留した電子接着剤またはレジストを除去し、誘電体層の表面の金属層を保留し、補助鏡のサブ波長構造のパターンを形成する。
例示的には、図18に示すように、電子線蒸着法を用いて誘電体層214の表面および残留したレジスト215(パターン化されたレジスト)の表面に金属層216を蒸着し、ここで、残留したレジスト215の開口は、誘電体層214の表面に形成された補助鏡のサブ波長構造の形状、サイズおよび方位角を限定する。図19に示すように、対応するレジスト除去液を用いて残留したレジスト215を除去し、更に、それと同時に、残留したレジスト114の表面に形成された金属層216を剥離し、誘電体層113の表面の金属層を保留し、これにより、補助鏡のサブ波長構造211を形成し、反射式メタサーフェス補助鏡の製造を完了する。
一実施例において、フォトエッチングプロセスを用いて誘電体層にある電子接着剤またはレジストをパターン化し、以下のステップを更に含んでもよい。
表面プラズモン共鳴またはナノ構造散乱理論に基づき、フォトエッチングプロセスを用いて誘電体層にある電子接着剤またはレジストをパターン化する。
後続で形成される補助鏡のサブ波長構造の幾何サイズを調整することにより、必要な動作波長帯域で高い光学反射效率を実現し、ひいては入射光の利用率を向上させ、入射光の損失を減少することができ、集光および結像システムに対して結像の品質を向上させることができる。

Claims (11)

  1. 透明基板と、
    主鏡の位相分布を満たすことにより、外部の入射光を反射式メタサーフェス補助鏡に反射し、前記反射式メタサーフェス補助鏡により反射して集光する、前記透明基板の上に位置する主鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンと、
    を備える反射式メタサーフェス主鏡であって、
    前記主鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンは、設定されたリング領域内に位置する主鏡のメタサーフェス機能構造を備え、前記主鏡のメタサーフェス機能構造は複数の主鏡のメタサーフェス機能ユニットを備え、前記主鏡のメタサーフェス機能ユニットは異方性の主鏡のサブ波長構造を備え、前記主鏡のサブ波長構造により導入された位相は前記主鏡の位相分布を満たし、前記設定されたリング領域は1つの透光孔を囲み成し、前記反射式メタサーフェス補助鏡により反射された光は前記透光孔を透過して集光する、反射式メタサーフェス主鏡。
  2. 前記反射式メタサーフェス主鏡は、ニュートン反射式望遠鏡システムに基づいて設計された主鏡であり、前記主鏡の位相分布は、第1設定パラメータに基づいて放射線光学および広義の反射法則と合わせて確定され、前記第1設定パラメータは、主鏡の口径、システムのF値およびシステムの動作波長を含み、または、
    前記反射式主鏡は、カセグレン反射式望遠鏡システムまたはグレゴリー反射式望遠鏡システムに基づいて設計された主鏡であり、前記主鏡の位相分布は、第2設定パラメータに基づいて放射線光学および広義の反射法則と合わせて確定され、前記第2設定パラメータは、主鏡の口径、主鏡のF値、システムのF値、システムの焦点から主鏡までの距離、システムの動作波長、および入射光が前記反射式メタサーフェス主鏡に到達した位置と前記反射式メタサーフェス主鏡が前記入射光を前記反射式メタサーフェス補助鏡に反射した位置とのマッピング関係を含み、または、
    前記主鏡の位相分布は、設定された反射式望遠鏡システムにおける曲面主鏡の幾何形状に基づいて確定される、請求項1に記載の反射式メタサーフェス主鏡。
  3. 前記主鏡のメタサーフェス機能ユニットは、
    金属反射層と誘電体層と異方性の金属サブ波長構造との積層構造と、
    金属反射層と異方性の金属主鏡のサブ波長構造との積層構造と、
    金属反射層と異方性の誘電体主鏡のサブ波長構造との積層構造と、
    のうちの1種を含む、請求項1に記載の反射式メタサーフェス主鏡。
  4. 前記反射式メタサーフェス主鏡は、ベリー幾何位相原理に基づいて設計された主鏡であり、前記主鏡の位相分布における異なる位相に対応する前記主鏡のサブ波長構造の方位角は異なる、請求項1に記載の反射式メタサーフェス主鏡。
  5. 前記主鏡のサブ波長構造は、棒状および楕円形のうちの少なくとも1種を含む、請求項4に記載の反射式メタサーフェス主鏡。
  6. 透明基板と、
    補助鏡の位相分布を満たすことにより、反射式メタサーフェス主鏡により前記反射式メタサーフェス補助鏡に反射された入射光を反射して集光する、前記透明基板の上に位置する補助鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンと、
    を備える反射式メタサーフェス補助鏡であって、
    前記補助鏡のメタサーフェス機能ユニットパターンは、設定された円形領域内に位置する補助鏡のメタサーフェス機能構造を備え、前記補助鏡のメタサーフェス機能構造は複数の補助鏡のメタサーフェス機能ユニットを備え、前記補助鏡のメタサーフェス機能ユニットは異方性の補助鏡のサブ波長構造を備え、前記補助鏡のサブ波長構造により導入された位相は前記補助鏡の位相分布を満たし、前記設定された円形領域は、前記補助鏡のメタサーフェス機能構造により反射された光が前記透光孔を透過して集光するように、前記反射式メタサーフェス主鏡における透光孔と位置合わせるために用いられる、反射式メタサーフェス補助鏡。
  7. 前記反射式メタサーフェス補助鏡は、カセグレン反射式望遠鏡システムまたはグレゴリー反射式望遠鏡システムに基づいて設計された補助鏡であり、前記補助鏡の位相分布は、第3設定パラメータに基づいて放射線光学および広義の反射法則と合わせて確定され、前記第3設定パラメータは、補助鏡の口径、補助鏡のF値、システムのF値、システムの焦点から補助鏡までの距離、システムの動作波長、および入射光が前記反射式メタサーフェス主鏡に到達した位置と前記反射式メタサーフェス主鏡が前記入射光を前記反射式メタサーフェス補助鏡に反射した位置とのマッピング関係を含み、または、
    前記補助鏡の位相分布は、設定された反射式望遠鏡システムにおける曲面補助鏡の幾何形状に基づいて確定される、請求項6に記載の反射式メタサーフェス補助鏡。
  8. 前記補助鏡のメタサーフェス機能ユニットは、
    金属反射層と誘電体層と異方性の金属サブ波長構造との積層構造と、
    金属反射層と異方性の金属補助鏡のサブ波長構造との積層構造と、
    金属反射層と異方性の誘電体補助鏡のサブ波長構造との積層構造と、
    のうちの1種を含む、請求項6に記載の反射式メタサーフェス補助鏡。
  9. 前記反射式メタサーフェス補助鏡は、ベリー幾何位相原理に基づいて設計された補助鏡であり、前記補助鏡の位相分布における異なる位相に対応する前記補助鏡のサブ波長構造の方位角は異なる、請求項6に記載の反射式メタサーフェス補助鏡。
  10. 前記補助鏡のサブ波長構造は、棒状および楕円形のうちの少なくとも1種を含む、請求項9に記載の反射式メタサーフェス補助鏡。
  11. 請求項1~5のいずれか1項に記載の反射式メタサーフェス主鏡と、請求項6~10のいずれか1項に記載の反射式メタサーフェス補助鏡とを備え、
    前記反射式メタサーフェス主鏡の主鏡のメタサーフェス機能構造を有する一面と前記反射式メタサーフェス補助鏡の補助鏡のメタサーフェス機能構造を有する一面とは対向して設けられ、前記反射式メタサーフェス主鏡と前記反射式メタサーフェス補助鏡との間に設定距離が隔てられ、且つ、前記反射式メタサーフェス補助鏡における補助鏡のメタサーフェス機能構造と前記反射式メタサーフェス主鏡における透光孔とは位置合わせている、望遠鏡システム。
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