JP2022189801A - ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題の1つは、安定性及び溶出性に優れたダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を提供することである。または、本発明の課題の1つは、簡便な製造方法により製造可能であり、安定性及び溶出性に優れたダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を提供することである。または、本発明の課題の1つは、安定性及び溶出性に優れたダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を製造可能な簡便な製造方法を提供することである。【解決手段】本発明の一実施形態によると、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と、常温で固体のマクロゴールと、の混合物を含む粒子を備え、粒子のかさ密度が0.6g/ml以上である、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤が提供される。【選択図】図1
Description
本発明は、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤及びその製造方法に関する。特に、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を含むカプセル製剤及びその製造方法に関する。
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩(Ethyl 3-({[2-({[4-(amino{[(hexyloxy)carbonyl]imino}methyl)phenyl]amino}methyl)-1-methyl-1H-benzoimidazol-5-yl]carbonyl}(pyridin-2-yl)amino)propanoate monomethanesulfonate)は、抗凝固作用・抗血栓作用を有する直接トロンビン阻害剤である。
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤として、特許文献1に記載されているような有機酸含有コア材料の表面に中間層を介して、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を含む活性物質層を配置した多層粒子をカプセルに充填した製剤がある。特許文献1には、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤における有機酸の使用がバイオアベイラビリティを顕著に改善することが記載されている。
一方、特許文献1には、分離層によって有機酸と活性物質とを空間的に分離することが記載されている。つまり、特許文献1に記載された製剤においては、バイオアベイラビリティを改善するためには有機酸含有コア材料が必須であるが、有機酸含有コア材料と活性物質層との間に中間層を配置して、有機酸とダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を分離して配置することも必須であることが記載されている。
また、特許文献2には、ダビガトランエテキシラートを含み、且つ、酸を含まない第1の粒子と、有機酸を含む第2の粒子とを含み、少なくとも1種の粒子が保護コーティング層でコートされた組成物が記載されている。
従来のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤について、本発明者らが検討した結果、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩は、付着性と凝集性が強く、水に濡れると粘性を持ちゲル化する性質があり、これにより湿式法を用いて医薬組成物を調製することが困難であること、さらには、湿式法では良好な溶出性を示す医薬組成物を得ることが難しいことが明らかとなった。
また、特許文献2にも記載されているように、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩は、有機酸に直接接触すると、分解する傾向にあるが、直接接触を避けるために上述した多層構造を有する粒子は、製造工程が多く、煩雑であるため、より簡便な製造方法が望まれる。
本発明は、上記の問題を解決するものであって、安定性及び溶出性に優れたダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を提供することを目的の一つとする。または、簡便な製造方法により製造可能であり、安定性及び溶出性に優れたダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を提供することを目的の一つとする。または、安定性及び溶出性に優れたダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を製造可能な簡便な製造方法を提供することを目的の一つとする。
本発明の一実施形態によると、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と、常温で固体のマクロゴールと、の混合物を含む粒子を備え、粒子のかさ密度が0.6g/ml以上である、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤が提供される。
本発明のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤に用いる常温で固体のマクロゴールは、マクロゴール1500、マクロゴール1540、マクロゴール4000、マクロゴール6000、マクロゴール20000、及びマクロゴール35000から選択されてもよい。
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有粒子は、0.71mm~2.0mmの大きさを有してもよい。
前記粒子は、有機酸を更に含んでもよい。
有機酸は、アスコルビン酸、アスパラギン酸及びフマル酸から選択されてもよい。
本発明の一実施形態によると、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と、常温で固体のマクロゴールと、を混合し、溶融造粒法により造粒する、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤の製造方法が提供される。
本発明のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤の製造方法において、常温で固体のマクロゴールは、マクロゴール1500、マクロゴール1540、マクロゴール4000、マクロゴール6000、マクロゴール20000、及びマクロゴール35000から選択されてもよい。
造粒して得られた粒子は、0.71mm~2.0mmの大きさを有してもよい。
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と、常温で固体のマクロゴールと共に、有機酸を更に混合し、溶融造粒法により造粒してもよい。
前記有機酸は、アスコルビン酸、アスパラギン酸及びフマル酸から選択されてもよい。
本発明の一実施形態によると、かさ密度が大きく、安定性及び溶出性に優れたダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤が提供される。または、一実施形態によると、簡便な製造方法により製造可能であり、かさ密度が大きく、安定性及び溶出性に優れたダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤が提供される。または、一実施形態によると、かさ密度が大きく、安定性及び溶出性に優れたダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を製造可能な簡便な製造方法が提供される。
以下、図面を参照して本発明に係るダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤及びその製造方法について説明する。なお、本発明のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤及びその製造方法は、以下に示す実施の形態及び実施例の記載内容に限定して解釈されるものではない。
[ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤]
本発明の一実施形態に係るダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤は、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と、常温で固体のマクロゴールと、の混合物を含む粒子を備える。本発明の一実施形態において、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤は、粒子に有機酸を更に含んでもよい。なお、本実施形態に係るダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤には、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と有機酸とを分離する手段が必須とされている特許文献1や特許文献2に記載されたような従来の製剤とは構成が全く異なるものである。
本発明の一実施形態に係るダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤は、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と、常温で固体のマクロゴールと、の混合物を含む粒子を備える。本発明の一実施形態において、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤は、粒子に有機酸を更に含んでもよい。なお、本実施形態に係るダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤には、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と有機酸とを分離する手段が必須とされている特許文献1や特許文献2に記載されたような従来の製剤とは構成が全く異なるものである。
また、本発明者らが検討した結果、溶融造粒法に用いられる一般に知られている低融点添加剤の多くは、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と接触することにより、類縁物質を増加させることが明らかとなった。また、類縁物質が増加しにくい低融点添加剤においても、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の溶出性を著しく低下させるものがあることが明らかとなった。
本実施形態に係るダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤においては、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と低融点添加剤である常温で固体のマクロゴールとが直接接触した状態、又はダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と有機酸と常温で固体のマクロゴールが直接接触した状態で粒子が構成されるが、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の安定性を維持するとともに、良好な溶出性を付与することができる。
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤に含まれるダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の含有量は、治療効果が得られる範囲で任意に設定可能なである。例えば、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤がカプセル製剤である場合、1錠のカプセル製剤に75mg又は110mg含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
本実施形態において、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤は、常温で固体のマクロゴールを含む。マクロゴールは、ポリエチレングリコールとも称される。医薬的に許容される、常温で固体のマクロゴールとして、数平均分子量約1500のマクロゴール1500、数平均分子量約1540のマクロゴール1540、数平均分子量約4000のマクロゴール4000、数平均分子量約6000のマクロゴール6000、数平均分子量約20000のマクロゴール20000、及び数平均分子量約35000のマクロゴール35000が、利用可能である。なお、本明細書において、「常温で固体」とは、20℃で固体の性状を示すことを意味する。
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤に含まれる粒子には、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と、マクロゴールとに加えて、医薬的に許容される1つ以上の添加剤を含むことができる。医薬的に許容される1つ以上の添加剤としては、賦形剤及び崩壊剤を例示することができる。
賦形剤としては、微結晶セルロース、共処理微結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖、スクロース、キシリトール、マンニトール、マルトース、フルクトース、ソルビトール等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
崩壊剤としては、カルメロース、カルメロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム及びメチルセルロースなどのセルロース類、部分アルファー化デンプン及びトウモロコシデンプンなどのデンプン類、クロスポビドン等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
一実施形態において、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤は、必要に応じて有機酸を含むことができる。有機酸としては、特に限定されるものではないが、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤におけるダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の安定性及び溶出性の観点から、アスコルビン酸、アスパラギン酸及びフマル酸が好ましく、アスパラギン酸が更に好ましい。
本実施形態に係るダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤は、後述する溶融造粒法により造粒することができ、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と、常温で固体のマクロゴールと、の混合物を含む粒子は、0.6g/ml以上、0.65g/ml以上、0.7g/ml又は0.75g/ml以上の高いかさ密度を有する。本実施形態に係るダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤は、粒子のかさ密度が高いため、製剤全体のサイズが大型化するのを効果的に抑制することができる。なお、本明細書において、「かさ密度」は、第十七改正日本薬局方のかさ密度(第3法(容器を用いる方法))に準じて評価することができる。
一実施形態において、粒子の大きさは、0.71mm~2.0mmが好ましい。なお、本明細書において、「粒子の大きさ」とは、第十七改正日本薬局方のふるい分け法に準じて分級された粒子の大きさである。
本実施形態においては、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と、常温で固体のマクロゴールと、の混合物を含む粒子をカプセルに充填して、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤とすることができる。なお、本実施形態においてカプセルは特には限定されず、公知の医薬的に許容されるカプセルを用いることができる。
[安定性の評価]
本明細書において、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤の安定性は、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)を用いて類縁物質量を測定することにより評価することができる。ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の類縁物質としては、加水分解物が知られている。
本明細書において、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤の安定性は、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)を用いて類縁物質量を測定することにより評価することができる。ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の類縁物質としては、加水分解物が知られている。
本実施形態においては、低融点添加剤として常温で固体のマクロゴールを用いることにより、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と常温で固体のマクロゴールとが直接接触した状態、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と有機酸とが直接接触した状態、又は有機酸と常温で固体のマクロゴールが混合した状態でも、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の類縁物質の増加を抑制し、安定なダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を提供することができる。
[溶出性]
本明細書において、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤におけるダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の溶出性は、第十七改正日本薬局方の溶出試験法(回転バスケット法)に準じて評価することができる。
本明細書において、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤におけるダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の溶出性は、第十七改正日本薬局方の溶出試験法(回転バスケット法)に準じて評価することができる。
低融点添加剤として、常温で固体のマクロゴールを用いることにより、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤におけるダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の良好な溶出性を得ることができる。
[ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤の製造方法]
本発明に係るダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤は、従来の製剤とは異なり、層状構造を有さず、従来の製造方法よりも簡便な製造方法により製造することができる。一実施形態において、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤は、溶融造粒法を用いて製造することができる。
本発明に係るダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤は、従来の製剤とは異なり、層状構造を有さず、従来の製造方法よりも簡便な製造方法により製造することができる。一実施形態において、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤は、溶融造粒法を用いて製造することができる。
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩、及び常温で固体のマクロゴールを混合し、溶融造粒することにより、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を含む粒子を製造することができる。本発明の一実施形態において、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩、及び常温で固体のマクロゴールと共に、有機酸を更に混合して溶融造粒してもよい。得られた粒子を整粒し、カプセルに充填することにより、カプセル錠を製造することができる。
なお、本発明者らが検討した結果、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩原薬は、流動性が悪く、付着性や凝集性も有するため、機器に原薬が付着し、直打法や乾式造粒法では製造が困難である。湿式造粒法においても、汎用される流動層造粒法の場合、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩原薬の流動性の悪さにより、均質な造粒物を製造することが困難である。同じく湿式造粒法の一つである撹拌造粒法や押出造粒法に関しては、後述のとおり、高いかさ密度を有するダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を含む粒子を得ることは困難である。
[接触試験]
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩原薬との接触試験により、原薬を溶融させる低融点添加剤について検討した。低融点添加剤の候補として、マクロゴール6000(参考例1)、ステアリン酸(参考例2)、モノステアリン酸グリセリン(参考例3)、硬化油(参考例4)、ショ糖脂肪酸エステル(参考例5)、カルナウバロウ(参考例6)、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(参考例7:オイドラギット(登録商標)EPO)、アンモニオアルキルメタクリレートコポリマー(参考例8:オイドラギット(登録商標)RSPO)を各3gと、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を7gとを瓶に入れ、水浴85℃で30分静置させた後、保存前(Initial)及び40℃、密栓条件下で2週間保存し、HPLCにより純度を評価した。比較例1として、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩原薬のみ7gについても、同様の評価を行った。
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩原薬との接触試験により、原薬を溶融させる低融点添加剤について検討した。低融点添加剤の候補として、マクロゴール6000(参考例1)、ステアリン酸(参考例2)、モノステアリン酸グリセリン(参考例3)、硬化油(参考例4)、ショ糖脂肪酸エステル(参考例5)、カルナウバロウ(参考例6)、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(参考例7:オイドラギット(登録商標)EPO)、アンモニオアルキルメタクリレートコポリマー(参考例8:オイドラギット(登録商標)RSPO)を各3gと、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を7gとを瓶に入れ、水浴85℃で30分静置させた後、保存前(Initial)及び40℃、密栓条件下で2週間保存し、HPLCにより純度を評価した。比較例1として、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩原薬のみ7gについても、同様の評価を行った。
純度の評価はHPLCを用いて類縁物質量を測定することにより行った。面積百分率法により、クロマトグラム上に得られたダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩及びダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩由来の類縁物質の各成分のピーク面積の総和を100とし、ピーク面積の比からダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩由来の総類縁物質量(%)を算出した。評価結果を表1に示す。
表1の結果より、参考例1(マクロゴール6000)、参考例4(硬化油)、参考例6(カルナウバロウ)及び参考例8(オイドラギット(登録商標)RSPO)が安定性を維持可能な低融点添加剤であることが明らかとなった。
[参考例9]
上記の結果に基づき、硬化油(参考例4)を用いて溶融造粒法により、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を含む粒子を製造した。ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と硬化油をジャケット温度85℃で加温させたハイスピードミキサー(LFS-GS-2J、株式会社アーステクニカ)を用いて混合、造粒を試みたが、硬化油のみでは、粘性が低く造粒できなかった。
上記の結果に基づき、硬化油(参考例4)を用いて溶融造粒法により、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を含む粒子を製造した。ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と硬化油をジャケット温度85℃で加温させたハイスピードミキサー(LFS-GS-2J、株式会社アーステクニカ)を用いて混合、造粒を試みたが、硬化油のみでは、粘性が低く造粒できなかった。
[参考例10]
カルナウバロウ(参考例6)を用いて溶融造粒法により、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を含む粒子を製造した。ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩とカルナウバロウ(参考例6)を、ジャケット温度85℃で加温させたハイスピードミキサーを用いて混合、造粒を試みたが、カルナウバロウの融点が82℃~86℃と非常に高いため、造粒中の温度を高温にする必要があり、製造性や安全面で問題があった。
カルナウバロウ(参考例6)を用いて溶融造粒法により、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を含む粒子を製造した。ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩とカルナウバロウ(参考例6)を、ジャケット温度85℃で加温させたハイスピードミキサーを用いて混合、造粒を試みたが、カルナウバロウの融点が82℃~86℃と非常に高いため、造粒中の温度を高温にする必要があり、製造性や安全面で問題があった。
[参考例11]
硬化油82.5gとアンモニオアルキルメタクリレートコポリマー(オイドラギット(登録商標)RSPO)82.5gとを組み合わせて用いて、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩190.25gと、ジャケット温度85℃で加温させたハイスピードミキサーを用いて混合、造粒した。得られた造粒物を室温まで冷却し、アスパラギン酸97.5g、ステアリン酸マグネシウムステアリン酸マグネシウム4.5gを混合し、ヒプロメロース(以下、HPMCとも称する。)のカプセルに充填した。得られたカプセルについて、第十七改正日本薬局方の溶出試験法(回転バスケット法)の項目に準じ、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の溶出性を確認したところ、硬化油及びオイドラギット(登録商標)RSPOのそれぞれの徐放機能により、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩が溶出しないことが明らかとなった。
硬化油82.5gとアンモニオアルキルメタクリレートコポリマー(オイドラギット(登録商標)RSPO)82.5gとを組み合わせて用いて、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩190.25gと、ジャケット温度85℃で加温させたハイスピードミキサーを用いて混合、造粒した。得られた造粒物を室温まで冷却し、アスパラギン酸97.5g、ステアリン酸マグネシウムステアリン酸マグネシウム4.5gを混合し、ヒプロメロース(以下、HPMCとも称する。)のカプセルに充填した。得られたカプセルについて、第十七改正日本薬局方の溶出試験法(回転バスケット法)の項目に準じ、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の溶出性を確認したところ、硬化油及びオイドラギット(登録商標)RSPOのそれぞれの徐放機能により、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩が溶出しないことが明らかとなった。
参考例9から11の結果より、低融点添加剤としてマクロゴールを使用することとして、検討を進めた。
[実施例1]
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩177.56 g、アスパラギン酸91g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH-21)91g、マクロゴール6000(参考例1:マクロゴール6000P)81.2gを、ジャケット温度85℃で加温させたハイスピードミキサーを用いて混合、造粒した。得られた造粒物を室温まで冷却し、造粒物をふるいによって分級し、分級した造粒物毎にHPMCカプセルに充填した。得られたカプセルについて、第十七改正日本薬局方の溶出試験法(回転バスケット法)の項目に準じ、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の溶出性を評価した。溶出性の評価結果を図1に示す。
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩177.56 g、アスパラギン酸91g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH-21)91g、マクロゴール6000(参考例1:マクロゴール6000P)81.2gを、ジャケット温度85℃で加温させたハイスピードミキサーを用いて混合、造粒した。得られた造粒物を室温まで冷却し、造粒物をふるいによって分級し、分級した造粒物毎にHPMCカプセルに充填した。得られたカプセルについて、第十七改正日本薬局方の溶出試験法(回転バスケット法)の項目に準じ、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の溶出性を評価した。溶出性の評価結果を図1に示す。
図1の結果より、実施例1で得られたマクロゴール6000を含む造粒物の粒子径が大きいほど溶出性が高く、粒子径が小さいほど溶出性が低くなることが判明した。なお、実施例1で得られたマクロゴール6000を含む造粒物と、プラザキサ(登録商標)カプセル110mgの溶出性を比較したところ、実施例1で得られたマクロゴール6000を含む造粒物のうち、粒子径が1mm~2mm程度のものであれば、プラザキサ(登録商標)カプセル110mgと同程度の溶出性が得られたため、ふるい分け法により、0.71mm~2.0mmに分級される造粒物を用いることにより、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩が安定で、その溶出性がプラザキサ(登録商標)カプセル110mgと同程度の粒子が得られることが明らかとなった。
以上の検討に基づき、次に、一般的に、メッシュ径の変更によって簡単に造粒径の調整が可能であり、硬度が高く粒子形状の揃った造粒物を収率良く得られると言われる、押出造粒法の検討を行った。
[比較例2]
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩190.25g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH-21) 120g、ヒドロキシプロピルセルロース(SSL) 15g、アスパラギン酸97.5 gを品川ミキサー(株式会社品川工業所)に投入し、精製水を加えて、混合及び練合した。練合物を押出造粒機(株式会社ダルトン)により押出造粒した(メッシュ径1.5mm)。造粒物を流動層造粒機(MP-01型、株式会社パウレック)にて乾燥して、HPMCカプセルに充填し、比較例2のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を得た。
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩190.25g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH-21) 120g、ヒドロキシプロピルセルロース(SSL) 15g、アスパラギン酸97.5 gを品川ミキサー(株式会社品川工業所)に投入し、精製水を加えて、混合及び練合した。練合物を押出造粒機(株式会社ダルトン)により押出造粒した(メッシュ径1.5mm)。造粒物を流動層造粒機(MP-01型、株式会社パウレック)にて乾燥して、HPMCカプセルに充填し、比較例2のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を得た。
[比較例3]
比較例3として、比較例2の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの添加量を22.5gに変更し,さらに結晶セルロース(セオラス(登録商標)PH-101)22.5gを加えたこと以外は、比較例2と同様の製造方法により、比較例3のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を得た。
比較例3として、比較例2の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの添加量を22.5gに変更し,さらに結晶セルロース(セオラス(登録商標)PH-101)22.5gを加えたこと以外は、比較例2と同様の製造方法により、比較例3のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を得た。
[かさ密度]
実施例1及び比較例2~3のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤に含まれる顆粒について、第十七改正日本薬局方のかさ密度(第3法(容器を用いる方法))に準じてかさ密度を測定した。
実施例1及び比較例2~3のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤に含まれる顆粒について、第十七改正日本薬局方のかさ密度(第3法(容器を用いる方法))に準じてかさ密度を測定した。
[崩壊試験]
実施例1及び比較例2~3のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤について、第十七改正日本薬局方の崩壊試験法に準じ、補助盤は用いずに、崩壊試験液として水を用いて崩壊試験を行った。
実施例1及び比較例2~3のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤について、第十七改正日本薬局方の崩壊試験法に準じ、補助盤は用いずに、崩壊試験液として水を用いて崩壊試験を行った。
図2(A)は、実施例1のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤の倍率20倍での光学顕微鏡像であり、図2(B)は、実施例1のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤の倍率100倍での光学顕微鏡像である。図2(C)は、比較例3のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤の倍率20倍での光学顕微鏡像であり、図2(D)は、比較例3のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤の倍率100倍での光学顕微鏡像である。
押出造粒法により造粒した比較例2及び3のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤は、カプセル内容物(粒子)がゲル化し、崩壊しなかった。これより、溶出性も不良であることが推察される。また、比較例2及び3のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤では、造粒物のかさ密度が小さいため、カプセルに充填する造粒物の体積が大きく、大型のカプセルを用いなければ充填することができないという問題も生じた。
一方、溶融造粒法により造粒した実施例1のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤(0.74g/mL)は、押出造粒法により造粒した比較例2及び3のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤(0.4g/mL~0.5g/mL)よりもかさ密度が大きいことから、カプセルに充填する造粒物の体積を小さくすることができた。
[実施例2]
実施例2として、1カプセルあたり、表3に示した含有量となるように、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩253.66g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(以下、L-HPCとも称する。)(LH-21)130g、マクロゴール6000(マクロゴール6000P)116g、及びアスパラギン酸130gをジャケット温度85℃で加温させたハイスピードミキサー(FS-GS-5J、株式会社アーステクニカ)に投入し、混合して、溶融造粒した(造粒物の温度は約80℃)。得られた造粒物を室温まで冷却した。得られた造粒物は、第十七改正日本薬局方のふるい分け法により分級し、0.71mm~2.0mmに分級される造粒物をHPMCカプセルに充填し、実施例2のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を得た。なお、かさ密度は0.75 g/mLであった。
実施例2として、1カプセルあたり、表3に示した含有量となるように、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩253.66g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(以下、L-HPCとも称する。)(LH-21)130g、マクロゴール6000(マクロゴール6000P)116g、及びアスパラギン酸130gをジャケット温度85℃で加温させたハイスピードミキサー(FS-GS-5J、株式会社アーステクニカ)に投入し、混合して、溶融造粒した(造粒物の温度は約80℃)。得られた造粒物を室温まで冷却した。得られた造粒物は、第十七改正日本薬局方のふるい分け法により分級し、0.71mm~2.0mmに分級される造粒物をHPMCカプセルに充填し、実施例2のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を得た。なお、かさ密度は0.75 g/mLであった。
[実施例3]
アスパラギン酸に代えて、アスコルビン酸を130g用いたこと以外は実施例2の製造方法と同様の方法により、実施例3のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を得た。なお、かさ密度は0.74g/mLであった。
アスパラギン酸に代えて、アスコルビン酸を130g用いたこと以外は実施例2の製造方法と同様の方法により、実施例3のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を得た。なお、かさ密度は0.74g/mLであった。
[実施例4]
アスパラギン酸に代えて、フマル酸を36.6g用い、L-HPCの添加量を223.4gに変更したこと以外は実施例2の製造方法と同様の方法により、製剤例4のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を得た。なお、実施例4においては、フマル酸の一日最大使用量が50mgであるため、1カプセル当たり18.3mgとし、L-HPCの添加量を増加させた。なお、かさ密度は0.76g/mLであった。
アスパラギン酸に代えて、フマル酸を36.6g用い、L-HPCの添加量を223.4gに変更したこと以外は実施例2の製造方法と同様の方法により、製剤例4のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を得た。なお、実施例4においては、フマル酸の一日最大使用量が50mgであるため、1カプセル当たり18.3mgとし、L-HPCの添加量を増加させた。なお、かさ密度は0.76g/mLであった。
実施例2~4のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を密栓し、40℃で1週間又は2週間保存した。また、実施例2~4のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤を25℃、湿度75%の開放条件下で1週間又は2週間保存した。保存した実施例2~4のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤について、HPLCを用いて類縁物質量を測定した。面積百分率法により、クロマトグラム上に得られたダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩及びダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩由来の類縁物質の各成分のピーク面積の総和を100とし、ピーク面積の比からダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩由来の個々最大の類縁物質量(%)と総類縁物質量(%)を算出した。測定結果を表4に示す。
表3の結果より、アスパラギン酸(実施例2)、アスコルビン酸(実施例3)、フマル酸(実施例4)を用いたダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤では、類縁物質の増加が抑制されることが明らかとなった。特に、アスパラギン酸を用いた実施例2のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤では、開放条件下での安定性が良好であり、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩製剤についてはICHガイドライン上、安全性の確認が必要な閾値が0.2%であることを考慮すると、好ましい態様であることが示された。
Claims (10)
- ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と、常温で固体のマクロゴールと、の混合物を含む粒子を備え、
前記粒子のかさ密度が0.6g/ml以上である、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤。 - 前記常温で固体のマクロゴールは、マクロゴール1500、マクロゴール1540、マクロゴール4000、マクロゴール6000、マクロゴール20000、及びマクロゴール35000から選択される、請求項1に記載のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤。
- 前記粒子は、0.71mm~2.0mmの大きさを有する、請求項1に記載のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤。
- 前記粒子は、有機酸を更に含む、請求項1乃至3の何れか一に記載のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤。
- 前記有機酸は、アスコルビン酸、アスパラギン酸及びフマル酸から選択される、請求項4に記載のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤。
- ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と、常温で固体のマクロゴールと、を混合し、溶融造粒法により造粒する、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤の製造方法。
- 前記常温で固体のマクロゴールは、マクロゴール1500、マクロゴール1540、マクロゴール4000、マクロゴール6000、マクロゴール20000、及びマクロゴール35000から選択される、請求項6に記載のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤の製造方法。
- 造粒して得られた粒子は、0.71mm~2.0mmの大きさを有する、請求項6に記載のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤の製造方法。
- 前記ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と、前記常温で固体のマクロゴールと共に、有機酸を更に混合し、溶融造粒法により造粒する、請求項6乃至8の何れか一に記載のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤の製造方法。
- 前記有機酸は、アスコルビン酸、アスパラギン酸及びフマル酸から選択される、請求項9に記載のダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US202163209073P | 2021-06-10 | 2021-06-10 | |
US63/209,073 | 2021-06-10 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022189801A true JP2022189801A (ja) | 2022-12-22 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022093984A Pending JP2022189801A (ja) | 2021-06-10 | 2022-06-09 | ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩含有製剤及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2022189801A (ja) |
-
2022
- 2022-06-09 JP JP2022093984A patent/JP2022189801A/ja active Pending
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