JP2022187602A - 薬品払出システム、薬品払出プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】薬品払出データ又は患者に応じて形状又は寸法の錠剤が変化する場合でも当該錠剤を払い出し可能な薬品払出システム及び薬品払出プログラムを提供すること。【解決手段】薬品払出システム(10)は、任意の種類の錠剤を払出可能な錠剤払出部(22)と、払出対象の錠剤の情報を含む薬品払出データに対応付けられ、前記払出対象の錠剤の形状に関する情報を含む錠剤形状データを取得する取得処理部(111)と、前記薬品払出データ及び当該薬品払出データに対応付けられた前記錠剤形状データに基づいて前記錠剤払出部(22)から前記払出対象の錠剤を払い出させる払出処理部(112)とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、錠剤払出部から錠剤を払い出し可能な薬品払出システムに関する。
一般に、薬品払出データに基づいて、錠剤払出部から錠剤を自動的に払い出すことが可能な薬品払出システムが知られている(例えば特許文献1参照)。
ところで、前記薬品払出システムでは、予め登録された種類の錠剤を払い出すことが可能である。しかしながら、前記薬品払出システムでは、例えば患者の年齢、体重、肝機能、腎機能、又は錠剤形状の好み等に応じて錠剤の形状又は寸法などが変更される場合に対応することはできない。
本発明の目的は、錠剤の形状又は寸法が変更される場合でも当該錠剤の払い出しに対応可能な薬品払出システム及び薬品払出プログラムを提供することにある。
本発明に係る薬品払出システムは、任意の種類の錠剤を払出可能な錠剤払出部と、払出対象の錠剤の情報を含む薬品払出データに対応付けられ、前記払出対象の錠剤の形状に関する情報を含む錠剤形状データを取得する取得処理部と、前記薬品払出データ及び当該薬品払出データに対応付けられた前記錠剤形状データに基づいて前記錠剤払出部から前記払出対象の錠剤を払い出させる払出処理部と、を備える。
本発明に係る薬品払出プログラムは、任意の種類の錠剤を払出可能な錠剤払出部を備える薬品払出装置の制御部に、払出対象の錠剤の情報を含む薬品払出データに対応付けられ、前記払出対象の錠剤の形状に関する情報を含む錠剤形状データを取得する取得ステップと、前記薬品払出データ及び当該薬品払出データに対応付けられた前記錠剤形状データに基づいて前記錠剤払出部から前記払出対象の錠剤を払い出させる払出ステップと、を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、錠剤の形状又は寸法が変更される場合でも当該錠剤の払い出しに対応可能な薬品払出システム及び薬品払出プログラムが提供される。
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
[薬品払出システム10]
図1に示されるように、本実施形態に係る薬品払出システム10は、通信網Nを介して通信可能に接続される薬品払出装置100及び調剤管理装置200を含む。また、調剤管理装置200には、処方入力システム300及び錠剤生成装置400が通信網Nを介して通信可能に接続される。
図1に示されるように、本実施形態に係る薬品払出システム10は、通信網Nを介して通信可能に接続される薬品払出装置100及び調剤管理装置200を含む。また、調剤管理装置200には、処方入力システム300及び錠剤生成装置400が通信網Nを介して通信可能に接続される。
処方入力システム300は、病院に配置される電子カルテシステムやオーダリングシステムなどを含む病院情報システム(Hospital Information System)からの処方データを受信する。処方入力システム300は、当該処方入力システム300で登録される処方データを調剤管理装置200に入力する。なお、前記処方データは、調剤管理装置200によって処方入力システム300から読み出されてもよく、調剤管理装置200におけるユーザー操作に応じて当該調剤管理装置200に直接入力されてもよい。また、前記処方データは、処方箋などに印刷された一次元コード又は二次元コード(例えばQRコード(登録商標))などのバーコードシンボルから後述のコード読取部7によって読み取られてもよい。
前記処方データには、例えば前記処方データに対応する患者の患者情報及び処方薬品情報などが含まれる。前記患者情報には、患者を識別可能な氏名又は患者IDなどの患者識別情報、年齢、体重、疾患、腎機能、肝機能、又は錠剤形状の好みのいずれか一又は複数の情報が含まれる。なお、前記患者情報のうち一部の情報が前記処方データに含まれており、他の情報は調剤管理装置200に記憶されていてもよい。前記処方薬品情報には、前記患者に処方される処方薬品の種類を識別可能な薬品名、薬品コード、JANコード、RSSコード、又はGS-1コードなどの薬品識別情報が含まれる。また、前記処方薬品情報には、前記処方薬品の用量及び用法などに関する情報も含まれる。
錠剤生成装置400は、任意の形状又は任意の寸法の錠剤を生成可能である。具体的に、錠剤生成装置400は、入力されるプリントデータに基づいて、一又は複数のインクを用いて物を製造(プリント)することが可能な3Dプリンターである。例えば、錠剤生成装置400は、錠剤の有効成分となる原薬、及び当該錠剤の成形に用いられる添加剤をそれぞれインクとして噴射して積層することによって錠剤を生成するインジェット方式の3Dプリンターであることが考えられる。
従って、薬品払出システム10では、錠剤生成装置400を用いて、患者の年齢、体重、疾患、腎機能、肝機能、又は錠剤形状の好み等に応じて錠剤の形状又は寸法などを変更することが可能である。そして、本実施形態に係る薬品払出装置100では、このように錠剤の形状又は寸法が変更される場合でも、後述するように当該錠剤の払い出しに対応することが可能である。前記錠剤の形状は、例えば当該錠剤の外形を示す円盤状、球状、又はカプセル状などである。また、前記錠剤の形状には、例えば当該錠剤における有効成分の原薬の配置形態、又は、当該錠剤における有効成分の原薬の分割配置形態などが含まれてもよい。前記錠剤の寸法は、当該錠剤の高さ及び幅などの外径である。
[薬品払出装置100]
図1及び図2に示されるように、薬品払出装置100は、処方制御ユニット1、錠剤供給部2、散薬供給部3、個別払出部4、分包ユニット5、分包制御ユニット6、及びコード読取部7などを備える。
図1及び図2に示されるように、薬品払出装置100は、処方制御ユニット1、錠剤供給部2、散薬供給部3、個別払出部4、分包ユニット5、分包制御ユニット6、及びコード読取部7などを備える。
[錠剤供給部2]
錠剤供給部2は、予め定められた特定種類の錠剤を1錠(単位量)ごとに払出可能な複数の固定錠剤払出部21と、任意の種類の錠剤を1錠(単位量)ごとに払出可能な複数の可変錠剤払出部22とを備える。固定錠剤払出部21及び可変錠剤払出部22により払出可能な錠剤には、円盤状、球状、又はカプセル状などの各種形態の固形薬品が含まれる。なお、他の実施形態として、錠剤供給部2が、固定錠剤払出部21を有さず、可変錠剤払出部22のみを有していてもよい。
錠剤供給部2は、予め定められた特定種類の錠剤を1錠(単位量)ごとに払出可能な複数の固定錠剤払出部21と、任意の種類の錠剤を1錠(単位量)ごとに払出可能な複数の可変錠剤払出部22とを備える。固定錠剤払出部21及び可変錠剤払出部22により払出可能な錠剤には、円盤状、球状、又はカプセル状などの各種形態の固形薬品が含まれる。なお、他の実施形態として、錠剤供給部2が、固定錠剤払出部21を有さず、可変錠剤払出部22のみを有していてもよい。
固定錠剤払出部21各々は、錠剤供給部2に設けられた装着部211各々に着脱可能に構成されている。装着部211各々は、固定錠剤払出部21を個別に駆動させる第1駆動部23を備える。第1駆動部23各々は、駆動モーター231及びRFIDリーダライタ232を備える。駆動モーター231は、固定錠剤払出部21の駆動機構に駆動力を供給する。RFIDリーダライタ232は、固定錠剤払出部21に設けられたRFIDタグ(不図示)からの情報の読み出し、及び、前記RFIDタグ(不図示)への情報の書き込みが可能である。例えば、前記RFIDタグ(不図示)には、固定錠剤払出部21を識別するためのカセット識別情報などが記憶されている。
可変錠剤払出部22各々は、錠剤供給部2に設けられた装着部221各々に着脱可能に構成されている。可変錠剤払出部22は、後述するように可変錠剤払出部22における錠剤の払出経路の有効寸法の高さ又は幅等を規制することによって、任意の種類の錠剤の払い出しが可能である。本実施形態では、可変錠剤払出部22が、本発明に係る錠剤払出部の一例である。
[可変錠剤払出部22]
ここで、図2~図6を参照しつつ、本実施形態に係る可変錠剤払出部22の一例について説明する。また、可変錠剤払出部22の構成はここで説明するものに限らず、任意の種類の錠剤が払出可能な周知技術が適用されてもよい。例えば、特表2010-535683号公報又は特開2010-115493号公報には、可変錠剤払出部22の他の例が開示されている。
ここで、図2~図6を参照しつつ、本実施形態に係る可変錠剤払出部22の一例について説明する。また、可変錠剤払出部22の構成はここで説明するものに限らず、任意の種類の錠剤が払出可能な周知技術が適用されてもよい。例えば、特表2010-535683号公報又は特開2010-115493号公報には、可変錠剤払出部22の他の例が開示されている。
図2に示されるように、可変錠剤払出部22が装着される装着部221各々は、可変錠剤払出部22を個別に駆動させる第2駆動部24を備える。第2駆動部24各々は、駆動モーター241~244及びRFIDリーダライタ245を備える。駆動モーター241~244は、可変錠剤払出部22の駆動機構に駆動力を供給する。
RFIDリーダライタ245は、可変錠剤払出部22に設けられたRFIDタグ26からの情報の読み出し、及び、RFIDタグ26への情報の書き込みが可能である。RFIDタグ26は、可変錠剤払出部22を識別するためのカセット識別情報、及び後述の薬品払出処理において可変錠剤払出部22に割り当てられる錠剤の薬品識別情報などが記録される不揮発性の記憶媒体である。
図3~図5に示されるように、可変錠剤払出部22は、複数の錠剤が収容される錠剤収容部222と、錠剤収容部222から錠剤を払い出す第1回転体223及び第2回転体224とを備える。なお、図3~図5は、可変錠剤払出部22の上部を覆うカバー部材を省略した図である。
第1回転体223は、錠剤収容部222の底面を構成する円盤状の部材である。第1回転体223の回転軸は鉛直方向に対して予め定められた所定角度だけ傾斜しており、第1回転体223の上面が水平面に対して前記所定角度だけ傾斜している。また、第1回転体223の上面には放射状のリブ223Aが所定間隔ごとに形成されている。そして、第1回転体223は、可変錠剤払出部22の筐体によって回転可能に支持されており、図4及び図5に示す駆動ギア223Bに連結されている。
第2回転体224は、平面視で第1回転体223の周囲に配置された中空環状の部材であって、錠剤収容部222から移動してくる錠剤を払出口225まで搬送し、当該払出口225から払い出すことが可能な搬送部材である。本実施形態では、第2回転体224において、第1回転体223から移動してくる錠剤が払出口225に向かって移動する際の経路が、可変錠剤払出部22における錠剤の払出経路である。なお、第1回転体223の上端部は、第2回転体224と同一水平面上に位置している。そして、第2回転体224は、可変錠剤払出部22の筐体によって回転可能に支持されており、図5に示す駆動ギア224Aが外周面に形成されている。
また、図3及び図4に示されるように、可変錠剤払出部22は、第2回転体224により払出口225まで搬送される前記錠剤の払出経路上に配置された高さ規制部材226及び幅規制部材227を備える。
高さ規制部材226は、第2回転体224により払出口225まで搬送可能な錠剤の高さ方向のサイズを規制し、幅規制部材227は、第2回転体224により払出口225まで搬送可能な錠剤の幅方向のサイズを規制する。これにより、可変錠剤払出部22では、第2回転体224に載置された錠剤のうち、高さ規制部材226により規制される高さh1及び幅規制部材227により規制される幅w1に収まる寸法の錠剤のみが払出口225から払い出される。従って、可変錠剤払出部22では、高さh1及び幅w1が錠剤収容部222に収容される錠剤の1錠分の高さ及び幅以上であって少なくとも2錠分の高さ及び幅より小さい場合に、その錠剤を1錠単位で払い出すことが可能である。
そして、可変錠剤払出部22は、高さ規制部材226により規制される高さh1を変更するための高さ調整部226Aと、幅規制部材227により規制される幅w1を変更するための幅調整部227Aとを備える。幅調整部227Aの外周面には、幅規制部材227に形成された長穴227Bの内周面に形成されたラック(ギア)に噛合されたピニオンギアが形成されている。
高さ調整部226Aは、可変錠剤払出部22の筐体によって回転可能に支持されており、図5に示す駆動ギア226Bに連結されている。高さ調整部226Aは、回転駆動されることにより高さ規制部材226の下端部の位置を上下に移動させ、高さ規制部材226により規制される高さh1を変更する。
幅調整部227Aは、可変錠剤払出部22の筐体によって回転可能に支持されており、図5に示す駆動ギア227Cに連結されている。幅調整部227Aは、駆動ギア227Cが回転駆動されることにより幅規制部材227の錠剤収容部222側への突出量を変更し、幅規制部材227により規制される幅w1を変更する。具体的に、幅規制部材227の錠剤収容部222側への突出量は、駆動ギア227Cの回転により幅調整部227A及び長穴227B各々が矢印R3方向(図3参照)に相対的に移動することによって変更される。
一方、図6に示されるように、装着部221は、可変錠剤払出部22が装着されたときに第1回転体223の駆動ギア223Bに連結される駆動ギア221A、及び第2回転体224の駆動ギア224Aに連結される駆動ギア221Bを備える。駆動ギア221Aは、第2駆動部24の駆動モーター241に連結されており、駆動ギア221Bは、第2駆動部24の駆動モーター242に連結されている。これにより、第1回転体223及び第2回転体224は、駆動モーター241、242によって駆動可能である。
また、装着部221は、可変錠剤払出部22が装着されたときに駆動ギア226Bに連結される駆動ギア221C、及び駆動ギア227Cに連結される駆動ギア221Dを備える。駆動ギア221Cは、第2駆動部24の駆動モーター243に連結されており、駆動ギア221Dは、第2駆動部24の駆動モーター244に連結されている。これにより、高さ規制部材226及び幅規制部材227は、駆動モーター243、244によって駆動可能である。
さらに、図5及び図6に示されるように、可変錠剤払出部22及び装着部221は、可変錠剤払出部22が装着部221に装着されたときに連結される駆動ギア228A及び駆動ギア228Bを備える。駆動ギア228Aは、第1回転体223を上下方向に昇降させる不図示の昇降機構に連結されており、駆動ギア228Bは不図示の駆動モーターに連結されている。これにより、前記駆動モーターが駆動されると、駆動ギア228Bから駆動ギア228Aに駆動力が伝達され、前記昇降機構により第1回転体223が昇降可能である。従って、薬品払出装置100では、第1回転体223を昇降させることにより、錠剤収容部222内の容積を変更することが可能であり、錠剤収容部222内に収容可能な錠剤数を任意に調整することが可能である。
そして、可変錠剤払出部22では、第1回転体223が回転方向R1(図3及び図4参照)に回転されると、錠剤収容部222の錠剤が第1回転体223から第2回転体224に排出される。また、可変錠剤払出部22では、第2回転体224が回転方向R2(図3及び図4参照)に回転されると、第2回転体224上の錠剤が払出口225に向けて搬送される。
但し、第2回転体224により搬送される錠剤のうち高さ方向に積み重なった錠剤は高さ規制部材226に接触して錠剤収容部222に戻される。また、第2回転体224により搬送される錠剤のうち幅方向に並んで搬送されている錠剤は幅規制部材227に接触して錠剤収容部222に戻される。
これにより、可変錠剤払出部22では、高さ規制部材226により規制される高さh1及び幅規制部材227により規制される幅w1に対応するサイズの錠剤は、第2回転体224上の周方向に1錠ずつ並んだ状態で払出口225まで搬送される。そのため、可変錠剤払出部22では、錠剤収容部222に収容された錠剤を1錠単位で払い出すことが可能であり、前記錠剤の払出量を制御することが可能である。
このように、可変錠剤払出部22を用いれば、高さ規制部材226により規制される高さh1及び幅規制部材227により規制される幅w1が変更可能であるため、寸法が異なる任意の種類の錠剤を1錠単位で払い出すことが可能である。
また、可変錠剤払出部22各々には、図2及び図3に示されるように、表示内容が変更可能な表示部25が設けられている。例えば、表示部25は、通電により表示内容が書き込まれると、その後は無通電状態でも前記表示内容の表示が維持される電子ペーパーである。具体的に、可変錠剤払出部22及び装着部221各々には可変錠剤払出部22が装着部221に装着されたときに接続される接点式のコネクタ(不図示)が設けられている。ここで、可変錠剤払出部22側の前記コネクタには表示部25が接続されており、装着部221側の前記コネクタには処方制御ユニット1が接続されている。そして、可変錠剤払出部22が装着部221に装着されると、表示部25及び処方制御ユニット1が前記コネクタによって電気的に接続される。これにより、処方制御ユニット1は、表示部25の表示を変更することが可能になる。なお、表示部25は、装着部221に設けられてもよい。
[散薬供給部3]
散薬供給部3は、図2に示されるように、二つの投入部31、32を備えており、前記投入部31、32各々に投入された散薬を、処方制御ユニット1により予め設定される服用時期などの分包単位で分包ユニット5に供給する。例えば、散薬供給部3は、前記投入部31及び前記投入部32に投入される散薬を円盤上に均等に展開して前記分包単位に相当する所定角度ごとに掻き出す払出部を備える。
散薬供給部3は、図2に示されるように、二つの投入部31、32を備えており、前記投入部31、32各々に投入された散薬を、処方制御ユニット1により予め設定される服用時期などの分包単位で分包ユニット5に供給する。例えば、散薬供給部3は、前記投入部31及び前記投入部32に投入される散薬を円盤上に均等に展開して前記分包単位に相当する所定角度ごとに掻き出す払出部を備える。
[個別払出部4]
個別払出部4は、予め設定された服用時期などの分包単位で錠剤が投入されるマスが複数並設された手撒き収容部と、前記マス各々に収容された前記錠剤を前記マスごとに分包ユニット5に払い出す手撒き払出部とを備える。なお、個別払出部4は、一般に手撒きユニットと称されることがある。個別払出部4は、例えば硬度が低い錠剤、払出錠数が少ない錠剤、又は、1錠未満の半錠などの錠剤の払い出しに用いられる。
個別払出部4は、予め設定された服用時期などの分包単位で錠剤が投入されるマスが複数並設された手撒き収容部と、前記マス各々に収容された前記錠剤を前記マスごとに分包ユニット5に払い出す手撒き払出部とを備える。なお、個別払出部4は、一般に手撒きユニットと称されることがある。個別払出部4は、例えば硬度が低い錠剤、払出錠数が少ない錠剤、又は、1錠未満の半錠などの錠剤の払い出しに用いられる。
[分包ユニット5]
分包ユニット5は、錠剤供給部2、散薬供給部3、及び個別払出部4等から供給される一又は複数種類の薬品を服用時期などの分包単位で一つの分包紙に分包する分包動作を実行する。例えば、分包ユニット5は、透明又は半透明のロール状の薬包シートにより前記分包単位で薬品を包装して溶着等により封止する。これにより、前記分包単位で薬品が収容された前記薬包シートが分包ユニット5から排出される。また、分包ユニット5には、前記分包紙52各々に情報を印刷する印刷部(不図示)が設けられており、前記分包紙52各々の表面には、前記印刷部(不図示)によって患者の氏名、服用時期、処方薬品、又は処方量などの情報が印刷可能である。
分包ユニット5は、錠剤供給部2、散薬供給部3、及び個別払出部4等から供給される一又は複数種類の薬品を服用時期などの分包単位で一つの分包紙に分包する分包動作を実行する。例えば、分包ユニット5は、透明又は半透明のロール状の薬包シートにより前記分包単位で薬品を包装して溶着等により封止する。これにより、前記分包単位で薬品が収容された前記薬包シートが分包ユニット5から排出される。また、分包ユニット5には、前記分包紙52各々に情報を印刷する印刷部(不図示)が設けられており、前記分包紙52各々の表面には、前記印刷部(不図示)によって患者の氏名、服用時期、処方薬品、又は処方量などの情報が印刷可能である。
[分包制御ユニット6]
分包制御ユニット6は、図1に示されるように、制御部61及び記憶部62を備える。そして、分包制御ユニット6は、調剤管理装置200から入力される後述の薬品払出データに基づいて、錠剤供給部2、散薬供給部3、個別払出部4、及び分包ユニット5などを制御して薬品払出装置100に前記分包動作を実行させる。
分包制御ユニット6は、図1に示されるように、制御部61及び記憶部62を備える。そして、分包制御ユニット6は、調剤管理装置200から入力される後述の薬品払出データに基づいて、錠剤供給部2、散薬供給部3、個別払出部4、及び分包ユニット5などを制御して薬品払出装置100に前記分包動作を実行させる。
制御部61は、CPU、RAM、ROM及びEEPROM(登録商標)などを有する制御手段である。制御部61は、前記ROM、前記EEPROM、又は記憶部62などの記憶手段に予め記憶された各種のプログラムに従った各種の処理を前記CPUなどのプロセッサーによって実行する。なお、前記RAM及び前記EEPROMは、前記CPUによって実行される各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として利用される。なお、制御部61は、ASIC又はDSPなどの集積回路であってもよい。
記憶部62は、各種のデータを記憶するハードディスク装置又はSSD(SolidStateDrive)などの記憶手段である。具体的に、記憶部62には、制御部61等のコンピュータに後述の分包制御処理を実行させるための分包プログラムが予め記憶されている。そして、制御部61は、前記分包プログラムに従って各種の処理を実行することにより、薬品払出装置100に前記分包動作を実行させることが可能である。
[コード読取部7]
コード読取部7は、一次元コード又は二次元コードなどのバーコードシンボルから情報を読み取るバーコードリーダーである。例えば、コード読取部7は、薬局の薬品棚などに設けられた錠剤の収容容器(箱、瓶など)又はPTPシートなどに記載されたバーコードシンボルから薬品識別情報を読み取るために用いられる。コード読取部7により読み取られた情報は、コード読取部7から処方制御ユニット1に入力される。
コード読取部7は、一次元コード又は二次元コードなどのバーコードシンボルから情報を読み取るバーコードリーダーである。例えば、コード読取部7は、薬局の薬品棚などに設けられた錠剤の収容容器(箱、瓶など)又はPTPシートなどに記載されたバーコードシンボルから薬品識別情報を読み取るために用いられる。コード読取部7により読み取られた情報は、コード読取部7から処方制御ユニット1に入力される。
[処方制御ユニット1]
処方制御ユニット1は、薬品払出装置100を統括的に制御するコンピュータである。図1及び図2に示されるように、処方制御ユニット1は、制御部11、記憶部12、モニター13、操作部14、及び通信IF15等を備える。
処方制御ユニット1は、薬品払出装置100を統括的に制御するコンピュータである。図1及び図2に示されるように、処方制御ユニット1は、制御部11、記憶部12、モニター13、操作部14、及び通信IF15等を備える。
制御部11は、CPU、RAM、ROM及びEEPROMなどを有する制御手段である。制御部11は、前記ROM、前記EEPROM、又は記憶部12などの記憶手段に予め記憶された各種のプログラムに従った各種の処理を前記CPUなどのプロセッサーによって実行する。なお、前記CPUは、各種の処理を実行するプロセッサーであり、前記RAM及び前記EEPROMは、前記CPUによって実行される各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として利用される。なお、制御部11は、ASIC又はDSPなどの集積回路であってもよい。
具体的に、制御部11は、取得処理部111及び払出処理部112を含む。具体的に、制御部11は、薬品払出プログラムに従って各種の処理を実行することにより、取得処理部111及び払出処理部112として機能する。
取得処理部111は、払出対象の錠剤の情報を含む薬品払出データに対応付けられ、前記払出対象の錠剤の形状に関する情報を含む錠剤形状データを取得する。具体的に、本実施形態では、後述するように前記薬品払出データに前記錠剤形状データが含まれることがあり、取得処理部111は、前記薬品払出データの取得により当該薬品払出データに対応付けられた前記錠剤形状データを取得可能である。なお、前記薬品払出データには、当該薬品払出データに含まれる全ての払出対象の錠剤の種類について前記錠剤形状データが対応付けられている必要はなく、一部の払出対象の錠剤の種類について前記錠剤形状データが対応付けられていてもよい。
払出処理部112は、前記薬品払出データ及び当該薬品払出データに対応付けられた前記錠剤形状データに基づいて可変錠剤払出部22等から前記払出対象の錠剤を払い出させる。具体的に、払出処理部112は、前記錠剤形状データに含まれる錠剤の寸法、又は、錠剤が払出可能な払出経路の有効寸法に基づいて可変錠剤払出部22の払出経路の有効寸法を変更する。さらに、払出処理部112は、前記払出対象の錠剤の硬度を示す硬度情報に基づいて、当該払出対象の錠剤を可変錠剤払出部22から払い出すか否かを切り替える。例えば、払出処理部112は、前記払出対象の錠剤の硬度が予め設定された条件を満たす場合は、当該払出対象の錠剤を可変錠剤払出部22から払い出し、前記条件を満たさない場合は、当該払出対象の錠剤を個別払出部4から払い出す。
記憶部12は、各種のデータを記憶するハードディスク装置又はSSD(SolidStateDrive)などの記憶手段である。具体的に、記憶部12には、制御部11等のコンピュータに後述の薬品払出処理を実行させるための薬品払出プログラムが予め記憶されている。なお、他の実施形態として、薬品払出装置100が、分包制御ユニット6を有しておらず、処方制御ユニット1が分包制御ユニット6として機能することも考えられる。
また、記憶部12には、例えば医薬品マスター、患者マスター、カセットマスター、及び薬局マスターなどの各種のデータベースも記憶される。前記医薬品マスターには、薬品ごとの薬品コード、薬品名、JANコード(又はRSSコード)、薬瓶コード、区分(剤形:散薬、錠剤、水剤、外用薬など)、錠剤のサイズ(高さ及び幅など)、比重、薬品種(普通薬、毒薬、麻薬、劇薬、抗精神薬、治療薬など)、配合変化、賦形薬品、注意事項などの医薬品各々に関する情報が含まれる。前記患者マスターには、患者ごとの患者ID、氏名、性別、年齢、既往歴、検査結果、処方薬品履歴、家族情報、診療科、病棟、及び病室などの患者に関する情報が含まれる。前記薬局マスターには、薬局名、薬剤師の氏名、薬剤師のIDなどの薬局に関する情報が含まれる。また、前記カセットマスターは、装着部211に装着された固定錠剤払出部21各々のカセット識別情報と固定錠剤払出部21各々に割り当てられた前記薬品識別情報との対応関係を示す情報である。前記カセットマスターは、例えば薬品払出装置100の初期設定における操作部14のユーザー操作に応じて制御部11によって登録される。
さらに、記憶部12には、可変錠剤払出部22と前記薬品識別情報との割当状態を示す割当情報D1、及び、前記薬品識別情報と可変錠剤払出部22の駆動条件との対応関係を示す駆動対応情報D2が記憶されている。割当情報D1及び駆動対応情報D2は、制御部11によって実行される後述の薬品払出処理で用いられる。
図7に示されるように、割当情報D1では、可変錠剤払出部22ごとに、当該可変錠剤払出部22に現在割り当てられている錠剤の種類を識別可能な薬品コードなどの薬品識別情報が記憶されている。もちろん、前記薬品コードに代えて薬品名称、又はJANコード(又はRSSコード)などの薬品識別情報が記憶されていてもよい。また、ここでは錠剤供給部2において左から右に向かって順に並べられた4つの可変錠剤払出部22に、カセット番号「C1」~「C4」が前記カセット識別情報として予め設定されており、前記カセット識別情報は、可変錠剤払出部22各々のRFIDタグ26にも記憶されている。
なお、割当情報D1において、現在薬品識別情報が割り当てられていない可変錠剤払出部22には未割当の状態である旨が登録されている。具体的に、図10に示す割当情報D1では、可変錠剤払出部22のうちカセット番号「C1」には薬品コード「M1」の薬品識別情報、カセット番号「C3」には薬品コード「M2」の薬品識別情報が割り当てられており、カセット番号「C2」及び「C4」には、まだ薬品識別情報が割り当てられていない未割当の状態である旨が示されている。
また、図8に示されるように、駆動対応情報D2には、前記薬品識別情報ごとに対応して予め設定される駆動条件が登録されている。具体的に、図8に示す駆動対応情報D2の例では、薬品コードが「M1」、「M2」、「M3」、「M4」である錠剤ごとに対応する前記駆動条件として、前記払出経路の有効寸法の高さ及び幅の各項目に関する情報が記憶されている。本実施形態において、前記有効寸法とは、高さ規制部材226及び幅規制部材227によって規制された前記払出経路において錠剤が通過し得る実質的に有効な経路の高さ及び幅である。なお、前記駆動条件は一例に過ぎず、例えば払出速度、スローダウンの有無、及び逆回転動作の有無などが含まれてもよい。
モニター13は、制御部11からの制御指示に従って各種の情報及び操作画面を表示する液晶ディスプレイ等の表示手段である。例えば、モニター13には、薬品払出データの入力画面、薬品払出データの選択画面、及び薬品払出データに基づく薬品の投入案内画面などの各種情報が表示される。操作部14は、ユーザー操作を受け付けるキーボード、マウス及びタッチパネル等の操作手段であり、ユーザー操作に対応する操作信号を制御部11に入力する。
通信IF15は、薬品払出装置100をLAN等の通信網Nに接続するための通信インターフェースであって、通信網Nを介して接続された処方入力システム300などの上位システムとの間でデータ通信を実行する。また、通信IF15は、コード読取部7等の各種の無線通信機器との間で無線データ通信を行う無線通信カードなどの無線通信インターフェースも備える。
[調剤管理装置200]
図2に示されるように、調剤管理装置200は、制御部201及び記憶部202を備える情報処理装置である。
図2に示されるように、調剤管理装置200は、制御部201及び記憶部202を備える情報処理装置である。
制御部201は、CPU、RAM、ROM及びEEPROM(登録商標)などを有する制御手段である。制御部201は、前記ROM、前記EEPROM、又は記憶部202などの記憶手段に予め記憶された各種のプログラムに従った各種の処理を前記CPUなどのプロセッサーによって実行する。なお、前記RAM及び前記EEPROMは、前記CPUによって実行される各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として利用される。なお、制御部61は、ASIC又はDSPなどの集積回路であってもよい。
記憶部202は、各種のデータを記憶するハードディスク装置又はSSD(SolidStateDrive)などの記憶手段である。例えば、記憶部202には、記憶部12と同様に、前記医薬品マスター、前記患者マスター、前記カセットマスター、及び前記薬局マスターなどの各種のデータベースが記憶される。
また、記憶部202には、制御部201等のコンピュータに後述の調剤管理処理を実行させるための調剤管理プログラムが予め記憶されている。そして、制御部201は、前記調剤管理プログラムに従って各種の処理を実行することにより、錠剤生成データ及び薬品払出データを生成することが可能である。
そして、制御部201は、生成処理部203、第1出力処理部204、及び第2出力処理部205等を含む。具体的に、制御部201は、前記調剤管理プログラムに従って各種の処理を実行することにより、生成処理部203、第1出力処理部204、及び第2出力処理部205として機能する。
生成処理部203は、入力される処方データに含まれる処方対象の錠剤の種類と、当該処方データに対応する患者の情報とに基づいて、前記払出対象の錠剤を生成するための錠剤生成データを生成することがある。具体的に、記憶部202には、錠剤の種類と患者の情報との組み合わせごとに当該錠剤を生成するための錠剤生成条件が設定された生成条件情報D3が記憶されており、生成処理部203は生成条件情報D3に基づいて前記錠剤生成データを生成する。
生成条件情報D3では、図9に示されるように、錠剤の種類に対応する薬品コードごとに一又は複数の錠剤生成条件が設定されている。なお、ここでは、前記錠剤生成条件が、患者の年齢、体重、腎機能、肝機能と関連付けて設定されている場合を例に挙げて説明するが、その他、前記錠剤生成条件は、患者の疾患(病名)又は錠剤形状の好み等の他の情報と関連付けて設定されていてもよい。患者の「錠剤形状の好み」は、錠数が増えても錠剤を小さくしたいこと、錠剤が大きくても錠数を少なくしたいこと等である。
例えば、薬品コード「M1」の錠剤は、既製品の1錠あたりの有効成分が100mgであるとする。これに対し、生成条件情報D3では、薬品コード「M1」の錠剤について、年齢が「15歳未満」である場合には、1錠あたりの有効成分が「体重(kg)×1mg」であることが前記錠剤生成条件として定められている。そのため、例えば患者の年齢が10歳で患者の体重が20kgである場合、前記錠剤生成条件に基づいて錠剤の1錠あたりの有効成分が20mgであると特定される。
また、薬品コード「M2」の錠剤は、既製品の1錠あたりの有効成分が15mgであるとする。これに対し、生成条件情報D3では、薬品コード「M2」の錠剤について、腎機能を示す検査値CCr(クレアチニン・クリアランス)が「50ml/min未満」である場合には、1錠あたりの有効成分が「10mg」であることが前記錠剤生成条件として定められている。
また、薬品コード「M3」の錠剤は、既製品の1錠あたりの有効成分が100mgであるとする。これに対し、生成条件情報D3では、薬品コード「M3」の錠剤について、肝機能をグレード化した指標であるALBI-gradeが「1又は2a」である場合には、前記錠剤生成条件として、1錠あたりの有効成分が「100mg」であることが定められている。さらに、生成条件情報D3では、薬品コード「M3」の錠剤について、ALBI-gradeが「2b」である場合には、1錠あたりの有効成分が「50mg」であることが前記錠剤生成条件として定められている。
また、生成条件情報D3では、薬品コード「M3」の錠剤について、ALBI-gradeが「3」である場合には、「禁忌アラート」であることが前記錠剤生成条件として定められている。また、生成条件情報D3では、薬品コード「M3」の錠剤について、ALBI-gradeが「3」である場合には、1錠あたりの有効成分を、ALBI-gradeが「2b」である場合の有効成分量である「50mg」よりも少ない「1~49mg」の範囲で変更可能であることも前記錠剤生成条件として定められている。前記禁忌アラートは、薬品コード「M3」の錠剤について、ALBI-gradeが「3」の患者への処方について注意が必要である旨を示す。例えば、制御部201は、薬品コード「M3」の錠剤について、ALBI-gradeが「3」であると判断した場合には、「禁忌アラート」に該当するため、その旨を示すメッセージ及び確認操作ボタンを不図示の表示部に表示する。そして、制御部201は、前記確認操作ボタンに対するユーザーの確認操作が行われるまでの間は、前記錠剤生成データの生成又は出力を制限する。これにより、禁忌アラートに該当する場合には錠剤の生成が制限されることにより、無駄な錠剤生成が抑止される。その後、制御部201は、ユーザーの確認操作が行われた場合には、1~49mgの間で有効成分の値を1mg単位又は0.1mg単位などで任意に設定するためのユーザー操作を受け付ける。そして、制御部201は、ユーザー操作によって設定された有効成分の値を前記錠剤生成条件として特定し、前記錠剤生成データを生成する。なお、他の実施形態として、「禁忌アラート」に該当する場合であってユーザーの確認操作が行われた場合に、制御部201が、ユーザーによる有効成分の値の設定操作を要することなく、予め設定された値を前記有効成分の値として特定してもよい。なお、ここでは、生成条件情報D3において、肝機能の指標であるALBI-gradeについて「禁忌アラート」が設定されている場合を例に挙げて説明したが、年齢、体重、腎機能(CCr)などの他の項目についても同様に、前記錠剤生成条件が「禁忌アラート」となる値又はグレードなどが設定されていてもよい。
さらに、生成条件情報D3では、薬品コード「M4」の錠剤のように、複数の前記錠剤生成条件が定められていてもよい。この場合、複数の前記錠剤生成条件に該当する場合には、例えば1錠あたりの有効成分が最も少なくなる前記錠剤生成条件が採用される。
そして、生成処理部203は、前記処方対象の錠剤の種類と生成条件情報D3とに基づいて、生成対象となる錠剤(以下「生成対象錠剤」と称することがある)を特定すると共に、当該生成対象錠剤の有効成分量を処方データと生成条件情報D3とに基づいて決定し、当該生成対象錠剤を錠剤生成装置400で生成するための錠剤生成データを生成する。例えば、生成処理部203は、前記生成対象錠剤の有効成分量に対応する当該生成対象錠剤の高さ及び幅などの寸法を、当該有効成分ごとに予め設定された演算式などに基づいて算出する。例えば、前記演算式は、前記生成対象錠剤に含まれる有効成分の原薬の量と前記生成対象錠剤に含まれる添加剤の量との比率が予め設定された比率となるように、前記生成対象錠剤の寸法を決定するために予め定められたものである。そして、生成処理部203は、1錠あたりの前記原薬及び前記添加剤の量と、前記生成対象錠剤の寸法と、前記生成対象錠剤の必要錠数とを含む前記錠剤生成データを生成する。なお、前述したように、生成処理部203は、前記錠剤生成条件が「禁忌アラート」となる場合には、ユーザーの確認操作が行われるまでの間、前記錠剤生成データの生成を制限してもよい。
生成処理部203は、前記錠剤生成データを生成する場合には、当該錠剤生成データに基づいて錠剤生成装置400で生成される錠剤(以下「生成錠剤」と称することがある)に、当該生成錠剤を識別するためのユニークな生成錠剤識別情報を割り当てる。前記生成錠剤識別情報は、前記医薬品マスター等に登録されている既製品の錠剤の薬品識別情報とは区別可能な態様の情報である。例えば、生成処理部203は、薬品コード「M1」の錠剤の形状等を変更した生成錠剤を錠剤生成装置400で生成する場合、当該生成錠剤に、元の薬品コード「M1」に「-1」を付加した「M1-1」を前記生成錠剤識別情報として割り当てる。なお、前記錠剤生成データに基づいて生成される生成錠剤が過去に生成されたことのある生成済錠剤と同一である場合、前記生成錠剤識別情報は前記生成済錠剤と同一であってもよい。
また、生成処理部203は、前記処方データに基づいて前記薬品払出データを生成する。例えば、生成処理部203は、前記処方データに一般名で示された処方薬の情報を、前記薬品払出システム10で実際に払い出される払出対象の薬品の薬品識別情報に置換し、当該薬品払出システム10に前記薬品を払い出させるための前記薬品払出データを生成する。なお、詳細な説明は省略するが、生成処理部203は、前記処方データに薬品払出装置100で払い出す薬品以外の薬品が含まれており、当該薬品を他の調剤機器を用いて調剤する場合には、当該調剤機器に調剤動作を実行させるための調剤データも生成する。
特に、生成処理部203は、前記処方データについて前記錠剤生成データが生成された場合には、当該処方データ及び当該錠剤生成データに基づいて前記薬品払出データを生成する。例えば、生成処理部203は、前記錠剤生成データに基づいて生成された生成錠剤に割り当てられた前記生成錠剤識別情報を前記払出対象の薬品の薬品識別情報として前記薬品払出データを生成する。このとき、生成処理部203は、前記薬品払出データに払出対象の錠剤として生成錠剤が含まれる場合には、当該生成錠剤の形状を示す前記錠剤形状データを前記薬品払出データに含めることにより、当該薬品払出データと当該錠剤形状データとを対応付ける。前記錠剤形状データには、当該錠剤生成データに基づいて生成された生成錠剤の外形、寸法、硬度などの情報が含まれる。なお、生成処理部203は、前記錠剤生成データに基づいて生成錠剤の寸法を算出する。また、生成処理部203は、前記錠剤生成データに基づいて生成錠剤の形状、前記添加剤の種類、又は前記添加剤の量などに応じて錠剤の硬度を示す数値又はランクを決定する。
第1出力処理部204は、生成処理部203により生成された前記錠剤生成データを、錠剤生成装置400に出力する。これにより、錠剤生成装置400では、前記錠剤生成データに基づいて錠剤が生成される。なお、第1出力処理部204は、前記錠剤生成データを記憶部202に出力して記憶させてもよく、通信網Nを介して外部機器に送信してもよい。
第2出力処理部205は、生成処理部203により生成された前記薬品払出データを、薬品払出装置100に送信する。これにより、薬品払出装置100では、取得処理部111が前記薬品払出データを取得することになる。特に、前記薬品払出データに前記錠剤生成データに基づいて生成される生成錠剤が含まれる場合には、当該生成錠剤に対応する前記錠剤形状データが前記薬品払出データに含まれている。即ち、取得処理部111は、前記薬品払出データの受信により当該薬品払出データ及び当該薬品払出データに対応付けられた前記錠剤形状データを取得することが可能である。
[調剤管理処理]
以下、図10を参照しつつ、薬品払出システム10において、調剤管理装置200の制御部201によって実行される調剤管理処理の一例について説明する。例えば、制御部201は、調剤管理装置200に前記処方データが入力された場合、又は任意の前記処方データが処理対象として選択されて前記調剤管理処理の実行要求操作が行われた場合に、前記調剤管理処理を実行する。
以下、図10を参照しつつ、薬品払出システム10において、調剤管理装置200の制御部201によって実行される調剤管理処理の一例について説明する。例えば、制御部201は、調剤管理装置200に前記処方データが入力された場合、又は任意の前記処方データが処理対象として選択されて前記調剤管理処理の実行要求操作が行われた場合に、前記調剤管理処理を実行する。
<ステップS1>
ステップS1において、制御部201は、前記処方データに含まれる処方対象の錠剤の種類に、生成対象となる錠剤の種類が含まれているか否かを判定する。具体的に、制御部201は、前記処方データに含まれる処方対象の錠剤の種類と、当該処方データに対応する患者の患者情報と、生成条件情報D3とに基づいて、生成対象となる錠剤の有無を判定する。なお、前記患者情報は、前記処方データに含まれていてもよく、前記患者マスターから取得されてもよい。
ステップS1において、制御部201は、前記処方データに含まれる処方対象の錠剤の種類に、生成対象となる錠剤の種類が含まれているか否かを判定する。具体的に、制御部201は、前記処方データに含まれる処方対象の錠剤の種類と、当該処方データに対応する患者の患者情報と、生成条件情報D3とに基づいて、生成対象となる錠剤の有無を判定する。なお、前記患者情報は、前記処方データに含まれていてもよく、前記患者マスターから取得されてもよい。
そして、前記生成対象の錠剤の種類が含まれると判定されると(S1:Yes)、処理がステップS2に移行し、前記生成対象の錠剤の種類が含まれないと判定されると(S1:No)、処理がステップS11に移行する。例えば、前述したように、前記処方データに薬品コード「M1」の錠剤が含まれ、患者が15歳未満である場合には、生成対象の錠剤が含まれると判定される。
<ステップS2>
ステップS2において、制御部201は、前記生成対象の錠剤の種類と前記患者情報と生成条件情報D3とに基づいて、前記生成対象の錠剤を錠剤生成装置400で生成するための前記錠剤生成データを生成する。なお、前記ステップS2は、制御部201の生成処理部203によって実行される生成ステップである。
ステップS2において、制御部201は、前記生成対象の錠剤の種類と前記患者情報と生成条件情報D3とに基づいて、前記生成対象の錠剤を錠剤生成装置400で生成するための前記錠剤生成データを生成する。なお、前記ステップS2は、制御部201の生成処理部203によって実行される生成ステップである。
また、錠剤生成装置400では、生成物に対して各種の情報を印刷することが可能である。そこで、前記錠剤生成データに、前記生成錠剤の種類を識別するための生成錠剤識別情報、前記薬品払出データに対応する患者を識別するための患者識別情報、又は前記生成錠剤の服用時期を識別するための服用時期識別情報などを、前記錠剤生成装置400で前記生成錠剤に印刷するための印刷データが含まれてもよい。これにより、前記錠剤生成装置400では、前記印刷データに基づいて前記生成錠剤に各種の情報が印刷可能である。例えば、前記生成錠剤識別情報は、前記薬品払出装置1から払い出された前記生成錠剤の種類が、前記処方データ又は前記薬品払出データに示された錠剤の種類と一致するか否かを照合する際に利用可能である。同様に、前記患者識別情報は、前記薬品払出装置1から払い出された前記生成錠剤に対応する患者が、前記処方データ又は前記薬品払出データにおける患者と一致するか否かを照合する際に利用可能である。また、前記服用時期識別情報は、患者が前記生成錠剤を服用する際に服用時期の確認に利用可能である。前記服用時期識別情報は、患者が前記生成錠剤を服用する際に服用時期の確認に利用可能である。
<ステップS3>
ステップS3において、制御部201の第1出力処理部204は、前記ステップS2で生成された前記錠剤生成データを錠剤生成装置400に出力する。これにより、錠剤生成装置400では、前記錠剤生成データに基づいて錠剤が生成されることになる。
ステップS3において、制御部201の第1出力処理部204は、前記ステップS2で生成された前記錠剤生成データを錠剤生成装置400に出力する。これにより、錠剤生成装置400では、前記錠剤生成データに基づいて錠剤が生成されることになる。
<ステップS4>
ステップS4において、制御部201は、前記ステップS2で生成された前記錠剤生成データを前記処方データに対応付けて記憶部202に記憶させる。
ステップS4において、制御部201は、前記ステップS2で生成された前記錠剤生成データを前記処方データに対応付けて記憶部202に記憶させる。
<ステップS5>
ステップS5において、制御部201は、前記処方データに基づいて前記薬品払出データを生成する。特に、制御部201は、前記処方データに前記錠剤生成データが対応付けられている場合には、前述したように、前記処方データ及び前記錠剤生成データに基づいて、前記錠剤形状データを含む前記薬品払出データを生成する。なお、制御部201は、前記処方データに前記錠剤生成データが対応付けられていない場合には、従来通り前記処方データに基づいて前記薬品払出データを生成する。
ステップS5において、制御部201は、前記処方データに基づいて前記薬品払出データを生成する。特に、制御部201は、前記処方データに前記錠剤生成データが対応付けられている場合には、前述したように、前記処方データ及び前記錠剤生成データに基づいて、前記錠剤形状データを含む前記薬品払出データを生成する。なお、制御部201は、前記処方データに前記錠剤生成データが対応付けられていない場合には、従来通り前記処方データに基づいて前記薬品払出データを生成する。
<ステップS6>
ステップS6において、制御部201の第2出力処理部205は、前記ステップS5で生成された前記薬品払出データを薬品払出装置100に出力する。これにより、薬品払出装置100では、前記薬品払出データに基づいて前記分包処理が実行されることになる。特に、前記薬品払出データには前記錠剤形状データが含まれることがあり、この場合、第2出力処理部205は、前記薬品払出データを出力することにより当該薬品払出データ及び当該薬品払出データに対応付けられた前記錠剤形状データを出力することになる。
ステップS6において、制御部201の第2出力処理部205は、前記ステップS5で生成された前記薬品払出データを薬品払出装置100に出力する。これにより、薬品払出装置100では、前記薬品払出データに基づいて前記分包処理が実行されることになる。特に、前記薬品払出データには前記錠剤形状データが含まれることがあり、この場合、第2出力処理部205は、前記薬品払出データを出力することにより当該薬品払出データ及び当該薬品払出データに対応付けられた前記錠剤形状データを出力することになる。
このように、薬品払出システム10では、調剤管理装置200において、必要に応じて前記錠剤生成データが生成され、当該錠剤生成データに基づいて錠剤生成装置400で任意の種類の錠剤が生成されることがある。そして、薬品払出システム10では、薬品払出装置100に、前記薬品払出データと共に前記錠剤形状データが出力されることにより、当該薬品払出装置100では、後述するように、錠剤生成装置400で生成された生成錠剤の払い出しに対応することが可能となる。
[薬品払出処理及び分包制御処理]
続いて、図11及び図12を参照しつつ、薬品払出装置100において、処方制御ユニット1の制御部11により実行される薬品払出処理及び分包制御ユニット6の制御部61により実行される分包制御処理の手順の一例について説明する。なお、制御部11及び制御部61のいずれか一方により前記薬品払出処理及び前記分包制御処理の処理結果と同様の処理結果が得られる一連の処理が実行されることも考えられる。また、制御部11及び制御部61のいずれか一方により実行される一部の処理が他方によって実行されてもよい。なお、前記薬品払出データには、散薬などの他の薬品の情報が含まれることがあるが、ここでは、主に前記薬品払出データに錠剤の情報が含まれる場合について説明する。
続いて、図11及び図12を参照しつつ、薬品払出装置100において、処方制御ユニット1の制御部11により実行される薬品払出処理及び分包制御ユニット6の制御部61により実行される分包制御処理の手順の一例について説明する。なお、制御部11及び制御部61のいずれか一方により前記薬品払出処理及び前記分包制御処理の処理結果と同様の処理結果が得られる一連の処理が実行されることも考えられる。また、制御部11及び制御部61のいずれか一方により実行される一部の処理が他方によって実行されてもよい。なお、前記薬品払出データには、散薬などの他の薬品の情報が含まれることがあるが、ここでは、主に前記薬品払出データに錠剤の情報が含まれる場合について説明する。
<ステップS20>
ステップS20において、制御部11の取得処理部111は、調剤管理装置200から出力される前記薬品払出データを取得して記憶部12に記憶する取得ステップを実行する。特に、前記薬品払出データには、当該薬品払出データに払出対象の薬品として含まれる前記生成錠剤に対応する前記錠剤形状データが含まれていることがあり、この場合、取得処理部111は、前記薬品払出データ及び当該薬品払出データに対応付けられた前記錠剤形状データを取得することになる。
ステップS20において、制御部11の取得処理部111は、調剤管理装置200から出力される前記薬品払出データを取得して記憶部12に記憶する取得ステップを実行する。特に、前記薬品払出データには、当該薬品払出データに払出対象の薬品として含まれる前記生成錠剤に対応する前記錠剤形状データが含まれていることがあり、この場合、取得処理部111は、前記薬品払出データ及び当該薬品払出データに対応付けられた前記錠剤形状データを取得することになる。
なお、取得処理部111は、調剤管理装置200に記憶されている前記薬品払出データを能動的に読み出してもよい。また、前記薬品払出データ及び前記錠剤形状データの対応付けは、当該薬品払出データに当該錠剤形状データが含まれていることに限らず、例えば、前記錠剤形状データ及び前記薬品払出データ各々に当該薬品払出データを識別可能な処方IDなどのデータ識別情報が含まれていれば、制御部11は、前記データ識別情報に基づいて前記薬品払出データ及び前記錠剤形状データの対応関係を把握することが可能であるため、前記錠剤形状データ及び前記薬品払出データを異なるタイミングで取得してもよい。さらに、制御部11は、前記錠剤形状データを錠剤生成装置400から取得してもよい。なお、前記ステップS20の実行時に取得対象となる前記薬品払出データがない場合にはそのまま処理がステップS21に移行する。
<ステップS21>
ステップS21において、制御部11は、前記薬品払出データの発行要求があったか否かを判断する。具体的に、制御部11は、前記薬品払出データの選択操作及び当該薬品払出データを発行するための発行操作が操作部14に対して行われた場合に前記薬品払出データの発行要求が行われたと判断する。なお、制御部11は、調剤管理装置200等の上位システムから取得されて記憶部12に記憶されている前記薬品払出データを発行対象の選択候補として表示可能である。
ステップS21において、制御部11は、前記薬品払出データの発行要求があったか否かを判断する。具体的に、制御部11は、前記薬品払出データの選択操作及び当該薬品払出データを発行するための発行操作が操作部14に対して行われた場合に前記薬品払出データの発行要求が行われたと判断する。なお、制御部11は、調剤管理装置200等の上位システムから取得されて記憶部12に記憶されている前記薬品払出データを発行対象の選択候補として表示可能である。
ここで、制御部11は、前記薬品払出データの発行要求がない場合(S21のNo側)、処理を前記ステップS20に戻す。一方、制御部11は、前記薬品払出データの発行要求があったと判断すると(S21のYes側)、処理をステップS22に移行させる。なお、他の実施形態として、制御部11が、前記薬品払出データを取得した場合に、ユーザーによる前記発行操作を要することなく、当該薬品払出データの発行要求があったと判断してもよい。
<ステップS22>
ステップS22において、制御部11は、前記薬品払出データにおける払出対象の全ての錠剤について、当該錠剤の種類に対応する固定錠剤払出部21又は可変錠剤払出部22が存在するか否かを判断する。ここで、全ての錠剤の種類に対応する固定錠剤払出部21又は可変錠剤払出部22が存在すると判断された場合は(S22:Yes)、処理がステップS24に移行する。一方、少なくとも一つ以上の錠剤の種類について、当該錠剤に対応する固定錠剤払出部21又は可変錠剤払出部22が存在しないと判断された場合は(S22:No)、処理がステップS23に移行する。以下、対応する固定錠剤払出部21又は可変錠剤払出部22が存在しない錠剤の種類を割当対象錠剤と称することがある。
ステップS22において、制御部11は、前記薬品払出データにおける払出対象の全ての錠剤について、当該錠剤の種類に対応する固定錠剤払出部21又は可変錠剤払出部22が存在するか否かを判断する。ここで、全ての錠剤の種類に対応する固定錠剤払出部21又は可変錠剤払出部22が存在すると判断された場合は(S22:Yes)、処理がステップS24に移行する。一方、少なくとも一つ以上の錠剤の種類について、当該錠剤に対応する固定錠剤払出部21又は可変錠剤払出部22が存在しないと判断された場合は(S22:No)、処理がステップS23に移行する。以下、対応する固定錠剤払出部21又は可変錠剤払出部22が存在しない錠剤の種類を割当対象錠剤と称することがある。
<ステップS23>
ステップS23において、制御部11は、前記割当対象錠剤を、可変錠剤払出部22、又は、個別払出部4に割り当てる割当処理を実行する。ここで、前記割当対象錠剤が複数存在する場合、前記ステップS23では、前記割当対象錠剤ごとに前記割当処理が実行される。ここで、図12を参照しつつ、前記割当処理の一例について説明する。
ステップS23において、制御部11は、前記割当対象錠剤を、可変錠剤払出部22、又は、個別払出部4に割り当てる割当処理を実行する。ここで、前記割当対象錠剤が複数存在する場合、前記ステップS23では、前記割当対象錠剤ごとに前記割当処理が実行される。ここで、図12を参照しつつ、前記割当処理の一例について説明する。
<ステップS231>
図12に示されるように、ステップS231において、制御部11は、前記割当対象錠剤が、前記錠剤生成データに基づいて生成された生成錠剤であるか否かを判断する。ここで、前記割当対象錠剤が前記生成錠剤であると判断された場合は(S231:Yes)、処理がステップS232に移行する。一方、前記割当対象錠剤が前記生成錠剤でないと判断された場合は(S231:No)、処理がステップS233に移行する。
図12に示されるように、ステップS231において、制御部11は、前記割当対象錠剤が、前記錠剤生成データに基づいて生成された生成錠剤であるか否かを判断する。ここで、前記割当対象錠剤が前記生成錠剤であると判断された場合は(S231:Yes)、処理がステップS232に移行する。一方、前記割当対象錠剤が前記生成錠剤でないと判断された場合は(S231:No)、処理がステップS233に移行する。
<ステップS232>
ステップS232において、制御部11は、前記割当対象錠剤である前記生成錠剤が予め設定された所定条件を満たすか否かを、当該生成錠剤に対応する前記錠剤形状データに基づいて判断する。
ステップS232において、制御部11は、前記割当対象錠剤である前記生成錠剤が予め設定された所定条件を満たすか否かを、当該生成錠剤に対応する前記錠剤形状データに基づいて判断する。
具体的に、制御部11は、前記割当対象錠剤である前記生成錠剤の硬度が所定硬度(閾値)以上である場合に前記所定条件を満たすと判断する。前記生成錠剤の硬度が前記所定硬度(閾値)より低い場合には、当該生成錠剤が可変錠剤払出部22から払い出される際に破損するおそれがあるためである。前記所定硬度は、可変錠剤払出部22で破損せずに払い出すことが可能な硬度として予め設定された数値又はランクなどの指標である。
また、制御部11は、前記割当対象錠剤である前記生成錠剤の形状が球状である場合に前記所定条件を満たさないと判断してもよい。前記生成錠剤の形状が球状である場合には、可変錠剤払出部22から前記生成錠剤を正常に払い出すことができない可能性があり、又は、可変錠剤払出部22から前記生成錠剤を正常に払い出すための所要時間が長くなる可能性があるためである。
さらに、制御部11は、前記割当対象錠剤である前記生成錠剤の寸法が予め設定された最小値以下又は最大値以上である場合に前記所定条件を満たさないと判断してもよい。前記最小値又は前記最大値は、可変錠剤払出部22から1錠ごとに払出可能な錠剤の寸法の下限又は上限である。
ここで、前記生成錠剤が前記所定条件を満たすと判断された場合は(S232:Yes)、処理がステップS233に移行する。一方、前記生成錠剤が前記所定条件を満たさないと判断された場合は(S232:No)、処理がステップS235に移行する。
<ステップS233>
ステップS233において、制御部11は、薬品払出装置100において未割当の可変錠剤払出部22が存在するか否かを割当情報D1に基づいて判断する。ここで、未割当の可変錠剤払出部22が存在すると判断された場合には(S233:Yes)、処理がステップS234に移行し、未割当の可変錠剤払出部22が存在しないと判断された場合は(S233:No)、処理がステップS235に移行する。なお、払出可能な錠剤の形状が異なる複数タイプの可変錠剤払出部22が薬品払出装置100に装着可能であり、前記割当対象錠剤が前記生成錠剤である場合、前記ステップS233では、可変錠剤払出部22のうち、前記生成錠剤に対応可能であり、且つ、未割当の状態である可変錠剤払出部22が存在するか否かを判断してもよい。なお、他の実施形態として、前記ステップS231の前に前記ステップS233が実行されてもよい。
ステップS233において、制御部11は、薬品払出装置100において未割当の可変錠剤払出部22が存在するか否かを割当情報D1に基づいて判断する。ここで、未割当の可変錠剤払出部22が存在すると判断された場合には(S233:Yes)、処理がステップS234に移行し、未割当の可変錠剤払出部22が存在しないと判断された場合は(S233:No)、処理がステップS235に移行する。なお、払出可能な錠剤の形状が異なる複数タイプの可変錠剤払出部22が薬品払出装置100に装着可能であり、前記割当対象錠剤が前記生成錠剤である場合、前記ステップS233では、可変錠剤払出部22のうち、前記生成錠剤に対応可能であり、且つ、未割当の状態である可変錠剤払出部22が存在するか否かを判断してもよい。なお、他の実施形態として、前記ステップS231の前に前記ステップS233が実行されてもよい。
<ステップS234>
ステップS234において、制御部11は、薬品払出装置100において未割当の可変錠剤払出部22に、前記割当対象錠剤を割り当てる。具体的に、制御部11は、割当情報D1において、未割当の可変錠剤払出部22と前記割当対象錠剤に対応する前記薬品識別情報又は前記生成錠剤識別情報とを対応付けて記憶する。また、制御部11は、前記割当対象錠剤が割り当てられた可変錠剤払出部22の表示部25に、当該可変錠剤払出部22に割り当てられた前記割当対象錠剤に対応する前記薬品識別情報又は前記生成錠剤識別情報を表示させる。これにより、ユーザーは、可変錠剤払出部22の表示部25を参照し、前記割当対象錠剤が割り当てられた可変錠剤払出部22を容易に特定することが可能である。さらに、制御部11は、前記割当対象錠剤が前記生成錠剤である場合には、当該割当対象錠剤が生成錠剤である旨を表示部25に表示させてもよい。
ステップS234において、制御部11は、薬品払出装置100において未割当の可変錠剤払出部22に、前記割当対象錠剤を割り当てる。具体的に、制御部11は、割当情報D1において、未割当の可変錠剤払出部22と前記割当対象錠剤に対応する前記薬品識別情報又は前記生成錠剤識別情報とを対応付けて記憶する。また、制御部11は、前記割当対象錠剤が割り当てられた可変錠剤払出部22の表示部25に、当該可変錠剤払出部22に割り当てられた前記割当対象錠剤に対応する前記薬品識別情報又は前記生成錠剤識別情報を表示させる。これにより、ユーザーは、可変錠剤払出部22の表示部25を参照し、前記割当対象錠剤が割り当てられた可変錠剤払出部22を容易に特定することが可能である。さらに、制御部11は、前記割当対象錠剤が前記生成錠剤である場合には、当該割当対象錠剤が生成錠剤である旨を表示部25に表示させてもよい。
なお、本実施形態に係る薬品払出装置100では、可変錠剤払出部22に対して前記割当対象錠剤が割り当てられる場合を例に挙げて説明するが、他の実施形態として、制御部11が、装着部221に前記割当対象錠剤を割り当てることにより、当該割当対象錠剤を間接的に可変錠剤払出部22に割り当ててもよい。また、複数の前記割当対象錠剤に、前記生成錠剤と前記生成錠剤ではない他の錠剤とが含まれる場合、制御部11は、前記他の錠剤に比べて前記生成錠剤を優先して可変錠剤払出部22に割り当ててもよく、前記生成錠剤に比べて他の錠剤を優先して可変錠剤払出部22に割り当ててもよい。
<ステップS235>
ステップS235において、制御部11は、個別払出部4に前記割当対象錠剤を割り当てる。特に、制御部11は、前記ステップS232で前記所定条件を満たさないと判定された場合には(S232:No)、前記生成錠剤を可変錠剤払出部22に割り当てずに個別払出部4に割り当てることにより(S235)、当該生成錠剤を個別払出部4から払い出させる。一方、制御部11は、前記ステップS232で前記所定条件を満たすと判定された場合には(S232:Yes)、前記生成錠剤を可変錠剤払出部22に割り当てることにより(S233)、当該生成錠剤を可変錠剤払出部22から払い出させる。即ち、本実施形態において、制御部11は、前記生成錠剤の硬度が前記所定硬度以上でない場合には、当該生成錠剤を可変錠剤払出部22には割り当てない。なお、薬品払出装置100が、可変錠剤払出部22又は個別払出部4の他に、錠剤を払い出すための他の払出部を備える場合には、前記ステップS235において、前記割当対象錠剤は当該他の払出部に割り当てられてもよい。
ステップS235において、制御部11は、個別払出部4に前記割当対象錠剤を割り当てる。特に、制御部11は、前記ステップS232で前記所定条件を満たさないと判定された場合には(S232:No)、前記生成錠剤を可変錠剤払出部22に割り当てずに個別払出部4に割り当てることにより(S235)、当該生成錠剤を個別払出部4から払い出させる。一方、制御部11は、前記ステップS232で前記所定条件を満たすと判定された場合には(S232:Yes)、前記生成錠剤を可変錠剤払出部22に割り当てることにより(S233)、当該生成錠剤を可変錠剤払出部22から払い出させる。即ち、本実施形態において、制御部11は、前記生成錠剤の硬度が前記所定硬度以上でない場合には、当該生成錠剤を可変錠剤払出部22には割り当てない。なお、薬品払出装置100が、可変錠剤払出部22又は個別払出部4の他に、錠剤を払い出すための他の払出部を備える場合には、前記ステップS235において、前記割当対象錠剤は当該他の払出部に割り当てられてもよい。
<ステップS24>
ここで、図11の説明に戻る。ステップS24において、制御部11は、必要に応じて、前記払出対象の薬品識別情報に対応する前記駆動条件を、駆動対応情報D2又は前記錠剤形状データに基づいて特定し、前記駆動条件を前記割当対象錠剤が割り当てられた可変錠剤払出部22のカセット識別情報と対応付けて制御部61に送信する。これにより、薬品払出装置100において、制御部61は、前記駆動条件に基づいて前記割当対象錠剤が割り当てられた可変錠剤払出部22における前記払出経路の有効寸法を調整する。その後、制御部11は、制御部61から可変錠剤払出部22の調整完了信号を受信すると、処理をステップS25に移行させる。なお、全ての払出対象の錠剤に対応する固定錠剤払出部21が存在する場合、即ち可変錠剤払出部22が用いられない場合には前記駆動条件の送信は不要であるため、当該ステップS24が省略されて処理がステップS25に移行する。
ここで、図11の説明に戻る。ステップS24において、制御部11は、必要に応じて、前記払出対象の薬品識別情報に対応する前記駆動条件を、駆動対応情報D2又は前記錠剤形状データに基づいて特定し、前記駆動条件を前記割当対象錠剤が割り当てられた可変錠剤払出部22のカセット識別情報と対応付けて制御部61に送信する。これにより、薬品払出装置100において、制御部61は、前記駆動条件に基づいて前記割当対象錠剤が割り当てられた可変錠剤払出部22における前記払出経路の有効寸法を調整する。その後、制御部11は、制御部61から可変錠剤払出部22の調整完了信号を受信すると、処理をステップS25に移行させる。なお、全ての払出対象の錠剤に対応する固定錠剤払出部21が存在する場合、即ち可変錠剤払出部22が用いられない場合には前記駆動条件の送信は不要であるため、当該ステップS24が省略されて処理がステップS25に移行する。
例えば、制御部11は、駆動対応情報D2に登録されている薬品コード「M1」の錠剤については、駆動対応情報D2に基づいて、可変錠剤払出部22における払出経路の有効寸法の高さh1がh11であり、払出経路の有効寸法の幅w1がw11であると特定する。
また、制御部11は、前記生成錠剤については、当該生成錠剤に対応する前記錠剤形状データに基づいて、可変錠剤払出部22における払出経路の有効寸法の高さh1及び払出経路の有効寸法の幅w1を特定する。例えば、制御部11は、前記錠剤形状データにおいて錠剤の高さがh21であり幅がw21である場合、可変錠剤払出部22における払出経路の有効寸法の高さh1がh21+定数X1であり、払出経路の有効寸法の幅w1がw21+定数X2であると特定する。なお、定数X1及び定数X2は、前記払出経路の有効寸法を、可変錠剤払出部22から前記生成錠剤を1錠ずつ払い出すために適した値にするために予め設定された0以上の値である。また、定数X1及び定数X2は、前記生成錠剤の高さ及び幅に応じて変更されてもよい。なお、前記錠剤形状データに、前記生成錠剤に適した前記払出経路の有効寸法の高さ及び幅の情報が含まれている場合には、当該情報に基づいて可変錠剤払出部22における払出経路の有効寸法の高さh1及び払出経路の有効寸法の幅w1が特定される。
<ステップS31>
一方、分包制御ユニット6では、ステップS31において、制御部61が、制御部11からの前記駆動条件の受信の有無を判断する。ここで、制御部61は、前記駆動条件が受信された場合には(S31のYes側)、処理をステップS32に移行させ、前記駆動条件が受信されていない場合は(S31のNo側)、処理をステップS33に移行させる。なお、制御部61は、制御部11から受信した前記駆動条件を、前記薬品識別情報が割り当てられた可変錠剤払出部22のカセット識別情報と対応付けて記憶部62に記憶する。
一方、分包制御ユニット6では、ステップS31において、制御部61が、制御部11からの前記駆動条件の受信の有無を判断する。ここで、制御部61は、前記駆動条件が受信された場合には(S31のYes側)、処理をステップS32に移行させ、前記駆動条件が受信されていない場合は(S31のNo側)、処理をステップS33に移行させる。なお、制御部61は、制御部11から受信した前記駆動条件を、前記薬品識別情報が割り当てられた可変錠剤払出部22のカセット識別情報と対応付けて記憶部62に記憶する。
<ステップS32>
ステップS32において、制御部61は、前記駆動条件に対応する可変錠剤払出部22を当該駆動条件に基づいて駆動させ、可変錠剤払出部22を前記割当対象錠剤が払い出し可能な状態に調整し、当該調整の完了後に前記調整完了信号を制御部11に送信する。
ステップS32において、制御部61は、前記駆動条件に対応する可変錠剤払出部22を当該駆動条件に基づいて駆動させ、可変錠剤払出部22を前記割当対象錠剤が払い出し可能な状態に調整し、当該調整の完了後に前記調整完了信号を制御部11に送信する。
具体的に、制御部61は、前記駆動条件に基づいて高さ調整部226A及び幅調整部227Aを制御し、可変錠剤払出部22の高さ規制部材226及び幅規制部材227を駆動させ、当該可変錠剤払出部22における前記払出経路の有効寸法の高さ及び幅を変更する。このように前記駆動条件に従って前記払出経路の有効寸法の高さh1及び幅w1が変更されると、可変錠剤払出部22では、前記割当対象錠剤を1錠単位で払い出すことが可能となり、前記錠剤の払出量が制御可能となる。
例えば、制御部61は、駆動モーター243及び駆動モーター244を駆動させることにより高さ規制部材226及び幅規制部材227の位置を初期状態に戻す。そして、制御部61は、駆動モーター243により高さ調整部226Aを駆動させ、可変錠剤払出部22の高さ規制部材226により規制される前記高さh1を、前記駆動条件で定められた前記払出経路の有効寸法の高さに変更する。また、制御部61は、駆動モーター244により幅調整部227Aを駆動させ、可変錠剤払出部22の幅規制部材227により規制される前記幅w1を、前記駆動条件で定められた前記払出経路の有効寸法の幅に変更する。なお、高さ規制部材226及び幅規制部材227の現在の状態が検出可能な構成であれば、制御部61は、その検出結果に基づいて駆動モーター243及び駆動モーター244を駆動すればよい。
なお、他の実施形態として、可変錠剤払出部22が、可変錠剤払出部22の高さ調整部226A及び幅調整部227Aを手動で作動させて前記払出経路の有効寸法の高さh1及び幅w1を任意に調整することが可能な構成であってもよい。この場合、ユーザーは、可変錠剤払出部22の前記払出経路の有効寸法の高さh1及び幅w1を調整した後、可変錠剤払出部22を錠剤供給部2の装着部221に装着する。なお、高さ調整部226A及び幅調整部227Aは、例えばドライバー等の工具を用いた回転操作により作動可能な構成であることが考えられる。
<ステップS25>
ステップS25において、制御部11は、前記薬品払出データに基づいて、可変錠剤払出部22、散薬供給部3、個別払出部4などに投入するべき投入対象の薬品の量などが示される投入案内画面をモニター13に表示させる。これにより、ユーザーは、モニター13の表示内容を参照し、可変錠剤払出部22、個別払出部4、散薬供給部3などに必要な量の薬品を投入する。
ステップS25において、制御部11は、前記薬品払出データに基づいて、可変錠剤払出部22、散薬供給部3、個別払出部4などに投入するべき投入対象の薬品の量などが示される投入案内画面をモニター13に表示させる。これにより、ユーザーは、モニター13の表示内容を参照し、可変錠剤払出部22、個別払出部4、散薬供給部3などに必要な量の薬品を投入する。
例えば、前記投入案内画面には、前記投入対象の薬品のうち可変錠剤払出部22に割り当てられた錠剤について、当該錠剤の薬品識別情報と、当該錠剤が割り当てられた可変錠剤払出部22の識別情報と、当該可変錠剤払出部22に充填する必要のある錠剤の必要量とが表示される。これにより、ユーザーは、可変錠剤払出部22を薬品払出装置100から抜き出して当該可変錠剤払出部22に必要量の錠剤を充填し、当該可変錠剤払出部22を薬品払出装置100に再度装着する。
また、前記投入対象の薬品に前記生成錠剤が含まれる場合には、前記投入案内画面において、当該生成錠剤に対応する前記生成錠剤識別情報と、当該生成錠剤が割り当てられた可変錠剤払出部22の識別情報と、当該可変錠剤払出部22に充填する必要のある生成錠剤の必要量とが表示される。なお、前記投入案内画面には、前記投入対象の錠剤が錠剤生成装置400で生成された錠剤である旨を示すメッセージ等が表示されてもよい。また、前記投入案内画面には、前記錠剤生成データに基づいて再現される前記生成錠剤の外観画像、又は、前記錠剤生成装置400から受信する前記生成錠剤の外観画像が表示されてもよい。
さらに、前記投入対象の薬品に前記生成錠剤が含まれる場合、制御部11は、前記生成錠剤を照合する照合処理を実行してもよい。具体的に、錠剤生成装置400では、前記生成錠剤が生成される際に、当該生成錠剤の薬品識別情報を示すバーコードシンボルがシートに印刷される。そして、制御部11は、前記ステップS25において、コード読取部7を用いて、前記シートに印刷された前記バーコードシンボルから前記生成錠剤に対応する前記生成錠剤識別情報が読み取られた場合に、当該生成錠剤識別情報と、前記薬品払出データに払出対象の薬品として含まれる前記生成錠剤の生成錠剤識別情報とを照合して照合結果を出力する。例えば、制御部11は、照合結果が不一致である場合にはエラーを報知する。なお、前記生成錠剤でない他の錠剤についても、前記コード読取部7を用いて、錠剤が収容されている薬箱に印刷された前記バーコードシンボルから薬品識別情報が読み取られた場合に、当該コードが示す錠剤の薬品識別情報と、前記薬品払出データに払出対象の薬品として含まれる錠剤の薬品識別情報とが照合されて照合結果が出力されてもよい。
また、前記生成錠剤の他の照合手法として、錠剤生成装置400で生成された前記生成錠剤の収容又は載置に用いられる錠剤容器に設けられ、当該生成錠剤の識別情報が記憶可能なRFIDなどの記憶媒体を用いることが考えられる。前記錠剤容器は、前記記憶媒体としてRFIDタグ26を備える可変錠剤払出部22であってもよく、前記記憶媒体が設けられた錠剤載置皿などである。そして、錠剤生成装置400では、前記生成錠剤の識別情報が、当該生成錠剤の錠剤容器の前記記憶媒体に記憶される。その後、制御部11は、前記記憶媒体から読み取られる前記生成錠剤の生成錠剤識別情報と、前記薬品払出データに払出対象の薬品として含まれる前記生成錠剤の生成錠剤識別情報とを照合して照合結果を出力する。
<ステップS26>
ステップS26において、制御部11は、前記薬品払出データに基づいて実行される前記分包動作で必要な薬品の投入が完了した旨を示す投入完了操作が操作部14に対して行われたか否かを判断する。ここで、前記投入完了操作が行われるまでの間(S26:No)、制御部11は処理を前記ステップS26で待機させる。一方、前記投入完了操作が行われたと判断すると(S26:Yes)、制御部11は処理をステップS27に移行させる。また、制御部11が、前記ステップS25において、前記照合処理で前記投入対象の薬品各々に対応する薬品識別情報又は生成錠剤識別情報の照合が全て正常に完了した場合に、前記投入完了操作が行われたと判断してもよい。
ステップS26において、制御部11は、前記薬品払出データに基づいて実行される前記分包動作で必要な薬品の投入が完了した旨を示す投入完了操作が操作部14に対して行われたか否かを判断する。ここで、前記投入完了操作が行われるまでの間(S26:No)、制御部11は処理を前記ステップS26で待機させる。一方、前記投入完了操作が行われたと判断すると(S26:Yes)、制御部11は処理をステップS27に移行させる。また、制御部11が、前記ステップS25において、前記照合処理で前記投入対象の薬品各々に対応する薬品識別情報又は生成錠剤識別情報の照合が全て正常に完了した場合に、前記投入完了操作が行われたと判断してもよい。
<ステップS27>
ステップS27において、制御部11は、前記薬品払出データに基づく前記分包動作の開始要求を制御部61に送信することにより、分包制御ユニット6に前記分包動作を実行させる。例えば、前記分包動作の開始要求には、前記薬品払出データが含まれていてもよく、当該薬品払出データに基づいて前記分包動作を実行するための分包データ含まれていてもよい。なお、制御部11は、前記ステップS27において、前記分包動作の開始要求操作が行われたことを条件に、前記分包動作の開始要求が制御部61に送信してもよい。このように、制御部11は、前記ステップS24において前記錠剤形状データに基づいて可変錠剤払出部22における錠剤の払出経路の有効寸法を調整した後、前記ステップS27において前記薬品払出データ又は前記分包データを制御部61に送信することにより、可変錠剤払出部22から生成錠剤を払い出させる払出ステップを実行する。
ステップS27において、制御部11は、前記薬品払出データに基づく前記分包動作の開始要求を制御部61に送信することにより、分包制御ユニット6に前記分包動作を実行させる。例えば、前記分包動作の開始要求には、前記薬品払出データが含まれていてもよく、当該薬品払出データに基づいて前記分包動作を実行するための分包データ含まれていてもよい。なお、制御部11は、前記ステップS27において、前記分包動作の開始要求操作が行われたことを条件に、前記分包動作の開始要求が制御部61に送信してもよい。このように、制御部11は、前記ステップS24において前記錠剤形状データに基づいて可変錠剤払出部22における錠剤の払出経路の有効寸法を調整した後、前記ステップS27において前記薬品払出データ又は前記分包データを制御部61に送信することにより、可変錠剤払出部22から生成錠剤を払い出させる払出ステップを実行する。
<分包制御ユニット6:ステップS33>
一方、ステップS33において、制御部61は、制御部11からの前記分包動作の開始要求の有無を判断する。ここで、制御部61は、前記分包動作の開始要求が受信された場合には(S33のYes側)、処理をステップS34に移行させ、前記分包動作の開始要求が受信されていない間は(S33のNo側)、処理を前記ステップS31に移行させる。
一方、ステップS33において、制御部61は、制御部11からの前記分包動作の開始要求の有無を判断する。ここで、制御部61は、前記分包動作の開始要求が受信された場合には(S33のYes側)、処理をステップS34に移行させ、前記分包動作の開始要求が受信されていない間は(S33のNo側)、処理を前記ステップS31に移行させる。
<分包制御ユニット6:ステップS34>
ステップS34において、制御部61は、前記分包動作の開始要求に含まれる前記薬品払出データ又は前記分包データなどに基づいて、錠剤供給部2、散薬供給部3、及び個別払出部4によって薬品を必要量だけ払い出し、前記薬品を分包ユニット5により服用時期などの分包単位で分包する分包動作を実行する。ここで、前記分包動作で払い出される錠剤に前記生成錠剤が含まれている場合には、当該生成錠剤が可変錠剤払出部22又は個別払出部4から払い出されることになる。特に、前記生成錠剤が割り当てられた可変錠剤払出部22では、前記生成錠剤に基づいて払出経路の有効寸法が調整されており、当該可変錠剤払出部22から前記生成錠剤の払い出しが可能である。なお、前記ステップS32における錠剤の払出経路の変更及び前記ステップS34における分包動作を実行するときの制御部61を本発明における払出処理部の一例として捉えてもよい。
ステップS34において、制御部61は、前記分包動作の開始要求に含まれる前記薬品払出データ又は前記分包データなどに基づいて、錠剤供給部2、散薬供給部3、及び個別払出部4によって薬品を必要量だけ払い出し、前記薬品を分包ユニット5により服用時期などの分包単位で分包する分包動作を実行する。ここで、前記分包動作で払い出される錠剤に前記生成錠剤が含まれている場合には、当該生成錠剤が可変錠剤払出部22又は個別払出部4から払い出されることになる。特に、前記生成錠剤が割り当てられた可変錠剤払出部22では、前記生成錠剤に基づいて払出経路の有効寸法が調整されており、当該可変錠剤払出部22から前記生成錠剤の払い出しが可能である。なお、前記ステップS32における錠剤の払出経路の変更及び前記ステップS34における分包動作を実行するときの制御部61を本発明における払出処理部の一例として捉えてもよい。
以上説明したように、薬品払出システム10では、前記薬品払出データに含まれる錠剤が錠剤生成装置400で生成されることがあり、当該錠剤生成装置400で生成された前記生成錠剤が可変錠剤払出部22から払い出されることがある。これにより、薬品払出システム10では、例えばユーザーの年齢、体重、疾患、腎機能、肝機能、又は錠剤形状の好みなどによって錠剤の形状又は寸法が変更される場合でも当該錠剤の払い出しに対応することが可能である。
なお、本実施形態では、薬品払出システム10において、調剤管理装置200で前記錠剤生成データが生成され、当該調剤管理装置200から薬品払出装置100に前記錠剤生成データに基づいて生成される錠剤の前記錠剤形状データが入力される場合について説明した。一方、薬品払出装置100の取得処理部111は、調剤管理装置200に限らず、例えば錠剤生成装置400から前記錠剤形状データを取得してもよく、処方入力システム300から前記錠剤形状データを取得してもよい。さらに、取得処理部111は、調剤管理装置200、処方入力システム300、又は錠剤生成装置400から前記錠剤生成データを取得し、当該錠剤生成データに基づいて前記錠剤形状データを導出してもよい。
同様に、本実施形態では、薬品払出システム10において、調剤管理装置200で前記錠剤生成データが生成され、当該調剤管理装置200から錠剤生成装置400に前記錠剤生成データが入力される場合について説明した。一方、薬品払出装置100又は処方入力システム300から錠剤生成装置400に前記錠剤生成データが入力されることにより、当該錠剤生成装置400で錠剤が生成されてもよい。
Claims (9)
- 任意の種類の錠剤を払出可能な錠剤払出部と、
払出対象の錠剤の情報を含む薬品払出データに対応付けられ、前記払出対象の錠剤の形状に関する情報を含む錠剤形状データを取得する取得処理部と、
前記薬品払出データ及び当該薬品払出データに対応付けられた前記錠剤形状データに基づいて前記錠剤払出部から前記払出対象の錠剤を払い出させる払出処理部と、
を備える、薬品払出システム。 - 前記錠剤払出部は、当該錠剤払出部における錠剤の払出経路の有効寸法が可変であり、
前記錠剤形状データは、前記錠剤の寸法又は前記錠剤に対応する前記有効寸法に関する情報を含み、
前記払出処理部は、前記錠剤形状データに基づいて前記錠剤払出部における錠剤の払出経路の有効寸法を変更する、
請求項1に記載の薬品払出システム。 - 前記薬品払出データに前記錠剤形状データが含まれており、
前記取得処理部は、前記薬品払出データの取得により当該薬品払出データに対応付けられた前記錠剤形状データを取得可能である、
請求項1又は2に記載の薬品払出システム。 - 前記錠剤形状データに、前記払出対象の錠剤の硬度の情報が含まれており、
前記払出処理部は、前記払出対象の錠剤の硬度の情報に基づいて、当該払出対象の錠剤を前記錠剤払出部から払い出すか否かを切り替える、
請求項1~3のいずれかに記載の薬品払出システム。 - 錠剤が投入されるマスごとに当該錠剤を払い出す個別払出部を更に備え、
前記払出処理部は、前記払出対象の錠剤の硬度が予め設定された閾値以上である場合は、当該払出対象の錠剤を前記錠剤払出部から払い出し、前記閾値より低い場合は、当該払出対象の錠剤を前記個別払出部から払い出す、
請求項4に記載の薬品払出システム。 - 入力される処方データに含まれる処方対象の錠剤の種類と、当該処方データに対応する患者の患者情報とに基づいて、前記払出対象の錠剤を生成するための錠剤生成データを生成する生成処理部と、
前記生成処理部により生成された前記錠剤生成データを出力する出力処理部と、
を更に備える、
請求項1~5のいずれかに記載の薬品払出システム。 - 前記患者情報は、患者の年齢、体重、疾患、腎機能、肝機能、又は錠剤形状の好みのいずれか一又は複数の情報を含む、
請求項6に記載の薬品払出システム。 - 前記出力処理部から出力される前記錠剤生成データに基づいて錠剤を生成する錠剤生成装置を更に備える、
請求項6又は7に記載の薬品払出システム。 - 任意の種類の錠剤を払出可能な錠剤払出部を備える薬品払出装置の制御部に、
払出対象の錠剤の情報を含む薬品払出データに対応付けられ、前記払出対象の錠剤の形状に関する情報を含む錠剤形状データを取得する取得ステップと、
前記薬品払出データ及び当該薬品払出データに対応付けられた前記錠剤形状データに基づいて前記錠剤払出部から前記払出対象の錠剤を払い出させる払出ステップと、
を実行させるための薬品払出プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021095679A JP2022187602A (ja) | 2021-06-08 | 2021-06-08 | 薬品払出システム、薬品払出プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022187602A true JP2022187602A (ja) | 2022-12-20 |
Family
ID=84531830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2021095679A Pending JP2022187602A (ja) | 2021-06-08 | 2021-06-08 | 薬品払出システム、薬品払出プログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2022187602A (ja) |
-
2021
- 2021-06-08 JP JP2021095679A patent/JP2022187602A/ja active Pending
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