JP2022186288A - 加減速分析装置、加減速分析方法、加減速分析プログラム、追跡監視方法、宇宙状況監視事業装置、衛星見守りシステム、衝突回避支援装置、衝突回避支援方法、衝突回避支援プログラム、および、衝突回避支援システム - Google Patents

加減速分析装置、加減速分析方法、加減速分析プログラム、追跡監視方法、宇宙状況監視事業装置、衛星見守りシステム、衝突回避支援装置、衝突回避支援方法、衝突回避支援プログラム、および、衝突回避支援システム Download PDF

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Abstract

【課題】宇宙物体の加減速の分析における汎用性を高めたい。【解決手段】加減速分析装置(700)は、監視装置により宇宙物体を監視する宇宙状況監視事業装置が具備し、宇宙物体(60)の軌道解析をして宇宙物体(60)の加減速の有無を分析し、元期t0とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道情報が未知である宇宙物体Aを監視装置が発見した場合に、元期t0における宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報初期値を示すパラメータセット0として、宇宙物体Aについての監視装置の監視情報を3回以上取得して元期t0における軌道6要素を導出する。【選択図】図1

Description

本開示は、加減速分析装置、加減速分析方法、加減速分析プログラム、追跡監視方法、宇宙状況監視事業装置、衛星見守りシステム、衝突回避支援装置、衝突回避支援方法、衝突回避支援プログラム、および、衝突回避支援システムに関する。
近年、数百から数千機に及ぶ大規模衛星コンステレーションの構築が始まり、軌道上において衛星同士が衝突するリスクが高まっている。
衛星が他の宇宙物体と衝突するリスクを回避する手法として、他の宇宙物体の加減速を分析した結果を用いる手法もある。特許文献1は、加減速物体追跡装置を備える宇宙状況監視事業装置を開示している。
国際公開第2021/060492号パンフレット
特許文献1が開示する加減速物体追跡装置による宇宙物体の加減速の分析手法は、汎用性が低いという課題がある。
本開示は、宇宙物体の加減速の分析における汎用性を高めることを目的とする。
本開示に係る加減速分析装置は、
監視装置により宇宙物体を監視する宇宙状況監視事業装置が具備し、前記宇宙物体の軌道解析をして前記宇宙物体の加減速の有無を分析する加減速分析装置であって、
元期t0とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道情報が未知である宇宙物体Aを前記監視装置が発見した場合に、前記元期t0における前記宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報初期値を示すパラメータセット0として、前記宇宙物体Aについての前記監視装置の監視情報を3回以上取得して前記元期t0における軌道6要素を導出する。
本開示によれば、元期t0における軌道6要素を導出した結果を用いて宇宙物体の加減速を分析することにより、宇宙物体の加減速の分析における汎用性を高めることができる。
実施の形態1に係る宇宙状況監視事業装置47の構成例を示す図。 実施の形態1に係るカタログ590の具体例を示す図。 実施の形態1に係る軌道予報情報の具体例を示す図。 実施の形態1に係る宇宙物体60の構成例を示す図。 実施の形態1に係る通信衛星811の構成例を示す図。 実施の形態1に係る観測衛星812の構成例を示す図。 実施の形態1に係る観測衛星813の構成例を示す図。 実施の形態1に係る軌道傾斜角の調整について説明する図。 実施の形態1の変形例に係る宇宙状況監視事業装置47の構成例を示す図。 実施の形態2に係る衛星見守りシステム500の構成例を示す図。 実施の形態2に係る見守りセンター57の構成例を示す図。 実施の形態2に係る第1の衛星群における第1通信方式を示す図。 実施の形態2に係る第1の衛星群における第2通信方式を示す図。 実施の形態2に係る第2の衛星群における第1通信方式を示す図。 実施の形態2に係る第2の衛星群における第2通信方式を示す図。 実施の形態2に係る第3の衛星群における第1通信方式を示す図。 実施の形態2に係る第3の衛星群における第2通信方式を示す図。 実施の形態2に係る第3の衛星群における第3通信方式を示す図。 実施の形態3に係る衝突回避支援システム510の構成例を示す図。
以下、本開示の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。図中の矢印はデータの流れまたは処理の流れを主に示している。また、以下の図面では各構成の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、実施の形態の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「表」、「裏」といった方向あるいは位置が示されている場合がある。それらの表記は、説明の便宜上、そのように記載しているだけであって、装置、器具、あるいは部品といった構成の配置および向きを限定するものではない。また、「部」を、「回路」、「工程」、「手順」、「処理」、「段階」または「サーキットリー」に適宜読み替えてもよい。
実施の形態1.
以下、本実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
***構成の説明***
図1は、本実施の形態に係る宇宙状況監視事業装置47の構成例を示している。宇宙状況監視事業装置47は、加減速分析装置700と、第1の監視装置810と、第2の監視装置840とを備え、また、宇宙状況監視管理事業装置、またはSSA(Space Situational Awareness)事業システムとも呼ばれる。宇宙状況監視事業装置47が備える各装置は、複数の装置から成ってもよく、適宜一体的に構成されていてもよい。
宇宙状況監視事業装置47は、SSA事業、すなわち、宇宙状況監視事業を行うSSA事業者のコンピュータから成る。SSA事業者は、宇宙状況監視事業者とも呼ばれ、例えば、SSA事業により収集した宇宙物体の情報の少なくとも一部をサーバ上に公開する。
宇宙状況監視事業装置47は、宇宙を飛翔する宇宙物体60の状況を表す宇宙物体情報501を取得する。そして、宇宙状況監視事業装置47は、取得した宇宙物体情報501を管理する。宇宙物体60は、具体例として、宇宙空間に打ち上げられるロケット、人工衛星、宇宙基地、デブリ除去衛星、惑星探査宇宙機、またはミッション終了後にデブリ化した衛星である。本明細書では人工衛星を単に衛星とも表記する。
宇宙状況監視事業装置47は、[特許文献1]が開示する衝突回避支援装置の機能を適宜備える。
加減速分析装置700は、宇宙物体60の軌道解析をして宇宙物体の加減速の有無を分析し、また、プロセッサ910と、メモリ921と、補助記憶装置922と、入力インタフェース930と、出力インタフェース940と、表示機器941と、通信装置950とを備えるコンピュータである。加減速分析装置700は地上設備701と人工衛星とのいずれに備えられていてもよいが、本明細書では、基本的に、加減速分析装置700が地上設備701に備えられているものとして加減速分析装置700に関する説明をする。加減速分析装置700は、第1の監視装置810および第2の監視装置840の各々と通信し、また、各監視装置へコマンド711を送信し、各監視装置が取得した監視データ712を受信する。監視装置は、第1の監視装置810と第2の監視装置840との総称である。
第1の監視装置810の具体例は、観測衛星812である。第1の監視装置810は、静止軌道近傍を飛翔してもよい。
第2の監視装置840の具体例は、宇宙状況監視事業装置47の地上設備701が具備する観測装置である。
プロセッサ910は、加減速分析装置700の各構成要素の機能を実現する各プログラムを実行する装置である。
プロセッサ910は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ910の具体例は、CPU(Central Processing
Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、またはGPU(Graphics Processing Unit)である。
メモリ921は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ921の具体例は、SRAM(Static Random Access Memory)、あるいはDRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDD(Hard Disk Drive)である。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)(Secure Digital)メモリカード、CF(登録商標)(CompactFlash)、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVD(Digital Versatile Disk)といった可搬記憶媒体であってもよい。
入力インタフェース930は、マウス、キーボード、あるいはタッチパネルといった入力装置と接続されるポートである。入力インタフェース930は、具体的には、USB(Universal Serial Bus)端子である。なお、入力インタフェース930は、LAN(Local Area Network)と接続されるポートであってもよい。
出力インタフェース940は、ディスプレイといった表示機器941のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCD(Liquid Crystal Display)である。
通信装置950は、レシーバとトランスミッタを有する。通信装置950は、具体的には、通信チップまたはNIC(Network Interface Card)である。加減速分析装置700は、通信装置950を介して、地上設備と衛星、あるいは、衛星同士の通信を行う。
分析制御部911は、プロセッサ910を用いて加減速分析装置700の各構成要素の機能を実現する。
記憶部720は、メモリ921により実現される。記憶部720は、カタログ590を記録する。
カタログ590は、複数の宇宙物体の軌道情報を記録する。カタログ590は、公開情報から取得した無償公開軌道情報と、SSA事業者が購入した有償軌道情報と、事業者間合意により入手した非公開情報を含む軌道情報と、第1の監視装置810が取得した第1の軌道情報と、第2の監視装置840が取得した第2の軌道情報との全てまたは一部を記録する。カタログ590は、宇宙物体情報501を含む。
図2は、本実施の形態に係るカタログ590の具体例を示している。
宇宙物体情報501には、管理事業装置40から収集した宇宙物体60の軌道情報が含まれてもよい。例えば、カタログ590には、宇宙物体60の軌道情報があらかじめ記録されている。カタログ590は、宇宙物体60を管理する管理事業者から収集したものであってもよい。管理事業装置40は、人工衛星、あるいは、デブリといった宇宙物体60に関する情報を提供する。管理事業装置40は、人工衛星、あるいは、デブリといった宇宙物体60に関する情報を収集する事業者のコンピュータである。
宇宙物体情報501には、図2に示すように、宇宙物体60を識別する宇宙物体ID(Identification)と、軌道情報とが設定される。軌道情報には、予報軌道情報と実績軌道情報とが含まれる。
予報軌道情報は、元期、軌道要素、予測誤差、情報提供事業装置ID、および情報更新日を含む。
実績軌道情報は、UTC(Universal Time Coordinated)時刻、位置座標、計測誤差、情報提供事業装置ID、および情報更新日を含む。
図3は、本実施の形態に係る宇宙物体情報501の例を示している。
宇宙状況監視事業装置47は、例えば、宇宙物体60の軌道の予報値が設定された宇宙物体情報501を記憶部720に記憶する。宇宙状況監視事業装置47は、例えば、複数の宇宙物体60を管理する管理事業者により利用される管理事業装置40から、複数の宇宙物体60の各々の軌道の予報値を取得し、カタログ590として宇宙物体情報501に記憶してもよい。あるいは、宇宙状況監視事業装置47は、複数の宇宙物体60の各々の軌道の予報値が設定された宇宙物体情報501を管理事業者から取得し、記憶部720に記憶してもよい。あるいは、宇宙状況監視事業装置47は、宇宙状況監視事業装置47が備える第1の監視装置810から受信した監視データ712に基づいて、宇宙物体情報501を記憶部720に記憶してもよい。
宇宙物体情報501には、衛星軌道予報情報52とデブリ軌道予報情報53とが含まれる。衛星軌道予報情報52には、衛星の軌道の予報値が設定されている。デブリ軌道予報情報53には、デブリの軌道の予報値が設定されている。本実施の形態では、衛星軌道予報情報52とデブリ軌道予報情報53とが宇宙物体情報501に含まれる構成であるが、衛星軌道予報情報52とデブリ軌道予報情報53とが、個々の情報として記憶部720に記憶されていても構わない。
宇宙物体情報501には、例えば、宇宙物体ID(Identifier)511、予報元期512、予報軌道要素513、および予報誤差514といった情報が設定される。
宇宙物体ID511は、宇宙物体60を識別する識別子である。図3では、宇宙物体ID511として、衛星IDとデブリIDが設定されている。といった物体である。
予報元期512は、複数の宇宙物体60の各々の軌道について予報されている元期である。
予報軌道要素513は、複数の宇宙物体60の各々の軌道を特定する軌道要素である。予報軌道要素513は、複数の宇宙物体60の各々の軌道について予報されている軌道要素である。図3では、予報軌道要素513として、ケプラー軌道6要素が設定されている。
予報誤差514は、複数の宇宙物体の各々の軌道において予報される誤差である。予報誤差514には、進行方向誤差、直交方向誤差、および誤差の根拠が設定されている。このように、予報誤差514には、実績値が内包する誤差量が根拠とともに明示的に示される。誤差量の根拠としては、計測手段、位置座標情報の精度向上手段として実施したデータ処理の内容、および、過去データの統計的評価結果の一部あるいはすべてが含まれる。
なお、本実施の形態に係る宇宙物体情報501では、宇宙物体60について、予報元期512と予報軌道要素513とが設定されている。予報元期512と予報軌道要素513とにより、宇宙物体60の近未来における時刻と位置座標を求めることができる。例えば、宇宙物体60についての近未来の時刻と位置座標が、宇宙物体情報501に設定されていてもよい。
このように、宇宙物体情報501には、元期と軌道要素、あるいは、時刻と位置座標を含む宇宙物体の軌道情報が具備され、宇宙物体60の近未来の予報値が明示的に示されている。
以下の実施の形態において、宇宙状況監視事業装置47、あるいは、地上設備が、制御およびデータ処理の機能を実行すると記載する場合がある。この場合は、主に、プロセッサ910がその機能を実現する。
図4は、本実施の形態に係る宇宙物体60の一例である衛星30の構成例を示している。
衛星30は、衛星制御装置310と衛星通信装置32と推進装置33と姿勢制御装置34と電源装置35とを備える。その他、各種の機能を実現する構成要素を備えるが、図4では、衛星制御装置310と衛星通信装置32と推進装置33と姿勢制御装置34と電源装置35について説明する。衛星30は、宇宙物体60の一例である。
衛星制御装置310は、推進装置33と姿勢制御装置34とを制御するコンピュータであり、処理回路を備える。具体的には、衛星制御装置310は、地上装置から送信される各種コマンドにしたがって、推進装置33と姿勢制御装置34とを制御する。
衛星通信装置32は、地上装置と通信する装置である。具体的には、衛星通信装置32は、衛星30に関する各種データを地上装置へ送信する。また、衛星通信装置32は、地上装置から送信される各種コマンドを受信する。
推進装置33は、衛星30に推進力を与える装置であり、衛星30の速度を変化させる。具体的には、推進装置33は、アポジキックモーター、化学推進装置、または電気推進装置である。アポジキックモーター(AKM:Apogee Kick Motor)は、人工衛星の軌道投入に使われる上段の推進装置のことであり、アポジモーター(固体ロケットモーター使用時)、またはアポジエンジン(液体エンジン使用時)とも呼ばれている。
化学推進装置は、一液性ないし二液性燃料を用いたスラスタである。電気推進装置としては、イオンエンジンまたはホールスラスタである。アポジキックモーターは軌道遷移に用いる装置の名称であり、化学推進装置の一種である場合もある。
姿勢制御装置34は、衛星30の姿勢と衛星30の角速度と視線方向(Line Of
Sight)といった姿勢要素を制御するための装置である。姿勢制御装置34は、各姿勢要素を所望の方向に変化させる。もしくは、姿勢制御装置34は、各姿勢要素を所望の方向に維持する。姿勢制御装置34は、姿勢センサとアクチュエータとコントローラとを備える。姿勢センサは、ジャイロスコープ、地球センサ、太陽センサ、スター・トラッカ、スラスタ、および磁気センサといった装置である。アクチュエータは、姿勢制御スラスタ、モーメンタムホイール、リアクションホイール、およびコントロール・モーメント・ジャイロといった装置である。コントローラは、姿勢センサの計測データまたは地上装置からの各種コマンドにしたがって、アクチュエータを制御する。
電源装置35は、太陽電池、バッテリおよび電力制御装置といった機器を備え、衛星30に搭載される各機器に電力を供給する。
衛星制御装置310に備わる処理回路について説明する。
処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよい。
処理回路において、一部の機能が専用のハードウェアで実現されて、残りの機能がソフトウェアまたはファームウェアで実現されてもよい。つまり、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせで実現することができる。
専用のハードウェアは、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらの組み合わせである。
図5は、本実施の形態に係る通信衛星811の構成例を示している。
図6は、本実施の形態に係る第1の監視装置810の一例である観測衛星812の構成例を示している。
図7は、本実施の形態に係る第1の監視装置810の別例である観測衛星813の構成例を示している。
図5に基づいて、通信衛星811の構成を説明する。
通信衛星811は、通信装置121、推進装置122、電源装置123、およびカメラ124を備える。
通信装置121は、第1指向アンテナ121Eと、第2指向アンテナ121Wの指向方向と、無指向アンテナ121Nとを備える。
例えば、カメラ124は、第1指向アンテナ121Eまたは第2指向アンテナ121Wの指向方向と同じ方向を指向する広角カメラである。
通信衛星811によって、観測衛星と、静止軌道または静止軌道の近傍の軌道を飛翔する他の宇宙物体と、を視覚的に捉えることができる。このため、通信衛星811の周囲が通信による干渉および雑音の原因となる障害物がない環境であることを視覚的に確認することができる。
他の宇宙物体60は、観測衛星によって観測される宇宙物体とは別の宇宙物体である。観測衛星は第1の監視装置810の具体例である。
また、カメラ124は、魚眼レンズを有するカメラであってもよい。カメラ124は、通信衛星811から地球への方向が視線ベクトルとなるように配置される。
魚眼レンズを具備したカメラ124によって、視線ベクトルを軸にする周囲360度の視野方向においてエレベーション方向の画像情報が得られる。
通信衛星811から地球への方向が視線ベクトルとなるようにカメラ124が配置されることにより、観測衛星812と、静止軌道または静止軌道の近傍の軌道を飛翔する他の宇宙物体を視覚的に捉えることができる。さらに、軌道上の他の宇宙物体の位置を推定することが可能になる。このため、通信衛星811の周囲が通信による干渉および雑音がない環境であることを視覚的に確認することができる。
図6に基づいて、第1の監視装置810の一例である観測衛星812の構成を説明する。
観測衛星812は、観測装置111、衛星制御装置112、通信装置113、推進装置114、姿勢制御装置115、電源装置116、およびカメラ117を備える。
観測装置111は、宇宙物体60を観測するための装置である。観測装置111は監視機器ともいう。
カメラ117は、例えば、通信衛星811を指向する広角カメラである。
カメラ117により、通信衛星811と、静止軌道または静止軌道の近傍の軌道を飛翔する他の宇宙物体を視覚的に捉えることができる。このため、観測衛星812の周囲が通信によって干渉および雑音がない環境であることを視覚的に確認することができる。
また、カメラ117は、魚眼レンズを有するカメラであってもよい。カメラ117は、例えば、観測衛星812から通信衛星811への方向が視線ベクトルとなるように配置される。
魚眼レンズを具備したカメラ117によって、視線ベクトルに軸にする周囲360度の視野方向においてエレベーション方向の画像情報が得られる。
観測衛星812から通信衛星811への方向が視線ベクトルとなるようにカメラ117が配置されることにより、通信衛星811と、静止軌道または静止軌道の近傍の軌道を飛翔する他の宇宙物体を視覚的に捉えることができる。さらに、軌道上の他の宇宙物体の位置を推定することが可能となる。このため、観測衛星812の周囲が通信による干渉および雑音がない環境であることを視覚的に確認することができる。
図7に基づいて、第1の監視装置810の別例である観測衛星813の構成を説明する。
観測衛星813は、観測装置201、衛星制御装置202、通信装置203、推進装置204、姿勢制御装置205、および電源装置206を備える。
観測装置201は、宇宙物体60を観測するための装置である。
観測装置201は、観測衛星813の軌道高度と異なる高度を飛翔する宇宙物体60を光学で撮影する。具体的には、観測装置201は可視光学センサである。
観測装置201は、観測データを生成する。観測データは、観測装置201が行う観測によって得られるデータである。例えば、観測データは、宇宙物体60が映った画像を表すデータに相当する。
衛星制御装置202は、観測衛星813を制御するコンピュータである。
衛星制御装置202は、既定の手順、または、地上設備から送信される各種コマンドにしたがって、観測装置201と推進装置204と姿勢制御装置205とを制御する。
通信装置203は、地上設備と通信する装置であり、また、衛星通信装置とも呼ばれる。
通信装置203は、観測データを地上設備へ送信する。また、通信装置203は、地上設備から送信される各種コマンドを受信する。
***動作の説明***
加減速分析装置700の動作手順は、加減速分析方法に相当する。また、加減速分析装置700の動作を実現するプログラムは、加減速分析プログラムに相当する。
本明細書に記載されているいずれのプログラムも、コンピュータが読み取り可能な不揮発性の記録媒体に記録されていてもよい。不揮発性の記録媒体は、具体例として、光ディスクまたはフラッシュメモリである。本明細書に記載されているいずれのプログラムも、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
<本実施の形態の動作例1>
加減速分析装置700は、元期と軌道6要素とにより構成される衛星の軌道情報において、ケプラーの法則に基づく軌道要素(Keplerian Elements)を用いる。
元期は、以下の通りである。
・元期:Epoch(年と日)
ケプラーの法則に基づく軌道要素は、以下のパラメータで構成される。
・平均運動(m):Mean Motion(周回/日)、または、半長径Semi-major Axis(km)
・離心率(e): Eccentricity(単位無し)
・軌道傾斜角(i):Inclination(度)
・昇交点赤経(Ω):RAAN(Right Ascension of Ascending Node)(度)
・近地点引数(ω):Argument of Perigee(度)
・平均近点角(M):Mean Anomaly(度)
加減速分析装置700は、先見情報がなく軌道情報が未知である宇宙物体Aの軌道情報を把握するために、未知数である宇宙物体Aについての軌道6要素を確定する必要がある。
地球を周回する宇宙物体60の軌道は、地球を1つの焦点とする二次曲線を描く。当該二次曲線の形状を指定するためには、2つのパラメータが必要である。
さらに、宇宙物体60の軌道が存在する平面を指定するために2つのパラメータが必要であり、当該平面上において軌道が向いている方向を指定するために1つのパラメータが必要である。
宇宙物体60の軌道の形状と、当該軌道が存在する平面と、当該軌道の向きとを定める5つの独立したパラメータを求めるためには、5つの独立した計測データであって、宇宙物体60の計測データが必要である。ここで、宇宙物体60を1回計測すると、赤経と、赤緯との2つの独立した計測データの組が得られる。そのため、宇宙物体60の軌道を決定するためには少なくとも3回の計測が必要である。但し、短期間に宇宙物体60を3回計測して取得した監視情報では計測誤差が大きいため、宇宙物体60を更に数回計測することにより計測精度を向上させることが妥当と考えられる。
宇宙物体Aの軌道要素を把握するために、SSA事業者が有する監視装置を用いて宇宙物体Aを複数回計測することが基本となる。しかしながら、広域に分散配置された多数の第1の監視装置810を使って、光学的監視とレーダによる監視等の様々な監視方式により監視情報を収集して軌道要素の初期推定値を算定することが計測誤差の少ない高精度軌道情報を得る上で合理的であると考えられる。なお、単一事業者が広域展開する多様な監視方式の監視装置を保有しない場合、加減速分析装置700は、別の事業者が保有する監視装置を用いて取得した軌道情報を入手し、入手した軌道情報を用いてもよい。
なお、既にTLE(Two Line Element)等の公開軌道情報が存在する場合、加減速分析装置700は、推定軌道情報の初期値を示すパラメータセット0として存在する公開軌道情報を採用してもよい。
そこで、加減速分析装置700は、元期t0とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道情報が未知である宇宙物体Aを監視装置が発見した場合に、元期t0における宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報初期値を示すパラメータセット0として、宇宙物体Aについての監視装置の監視情報を3回以上取得して元期t0における軌道6要素を導出する。元期t0を時刻t0と表記することもある。
<本実施の形態の動作例2>
宇宙状況監視の目的として、社会インフラストラクチャとして活躍する通信衛星、気象衛星、および測位衛星等のクリティカルインフラストラクチャ55に対して、デブリまたは不審な宇宙物体が異常接近するリスクまたは衝突するリスク等を予見し、対処行動に資する情報を提供することが重要である。ここで、クリティカルインフラストラクチャ55は、社会インフラストラクチャを形成してサービス運用する衛星群により構成される。
そこで、宇宙物体60でありクリティカルインフラストラクチャ55である宇宙物体Bの近傍で宇宙物体Aが発見された場合に、早期に宇宙物体Aの軌道情報を把握する手段として、宇宙物体Bの軌道情報を宇宙物体Aの軌道情報の近似値とし、宇宙物体Bの軌道情報を宇宙物体Aの推定軌道における初期値とすることがワーストケースを想定するという観点で合理的と考えられる。但し、宇宙物体Aと宇宙物体Bとが異なる物体として監視される差分情報が近地点引数の差分と仮定すれば、宇宙物体Aと宇宙物体Bとの各々が同一軌道面を位相差がある状態で飛翔しているようにモデル化したことと同義となるため合理的であると考えられる。
そこで、まず、加減速分析装置700は、宇宙物体Aを監視装置が発見し、かつ、宇宙物体Aの周囲を飛翔する宇宙物体Bであって軌道情報が既知である宇宙物体Bが存在する場合に、宇宙物体Aの軌道情報の軌道6要素のうち近地点引数以外の5要素として、宇宙物体Bの軌道情報の軌道6要素の中から近地点引数以外の5要素を引用し、また、宇宙物体Aの軌道情報の近地点引数を宇宙物体Aについての監視装置の監視情報を用いて導出する。宇宙物体Aの周囲は宇宙物体Aの近傍に当たる。
次に、加減速分析装置700は、引用した5要素と、導出した近地点引数とを、元期t0における宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報初期値を示すパラメータセット0とする。
なお、本実施の形態の動作例3から8は、本実施の形態の動作例1または2に基づく。
<本実施の形態の動作例3>
宇宙物体Aが意図的に宇宙物体Bに接近しようとする場合に、宇宙物体Aの進行方向に対して加速することまたは減速することが想定される。仮に宇宙物体Aと宇宙物体Bとの各々が同一軌道面を飛翔している場合、宇宙物体Aが増速すれば、宇宙物体Aの軌道高度が上昇し、宇宙物体Aの対地速度が減少する。そのため、宇宙物体Aは、宇宙物体Bが宇宙物体Aの後方を飛翔する場合において宇宙物体Bに接近することができる。同様に、宇宙物体Aが減速すれば、宇宙物体Aの軌道高度が下降し、宇宙物体Aの対地速度が増加する。そのため、宇宙物体Aは、宇宙物体Bが宇宙物体Aの前方を飛翔する場合において宇宙物体Bに接近することができる。
宇宙物体Aが宇宙物体Aの進行方向に加減速した場合、宇宙物体Aの軌道周期が変化する。軌道周期の計測精度は高いので、宇宙物体Aの加減速を定量的に評価する観点において宇宙物体Aの軌道周期を観測することは合理的と考えられる。
そこで、まず、加減速分析装置700は、宇宙物体Aの進行方向をX軸として、時刻t1における宇宙物体Aについての監視情報から導出した軌道周期と、パラメータセット0の軌道周期との差分から、パラメータセット1を導出する。時刻t1は、元期t0よりも後の時刻である。パラメータセット1は、時刻t1における宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報更新値を示す。
次に、加減速分析装置700は、当該監視情報から、元期t0と時刻t1との間における、宇宙物体Aの進行方向についてのΔVと加速度とを導出する。
<本実施の形態の動作例4>
まず、加減速分析装置700は、宇宙物体Aの進行方向をX軸として、時刻t1における宇宙物体Aについての監視情報から導出した軌道周期と、時刻t2における宇宙物体Aについての監視情報から導出した軌道周期と、パラメータセット0の軌道周期との差分を求める。時刻t2は、時刻t1よりも後の時刻である。
次に、加減速分析装置700は、求めた差分から、パラメータセット1とパラメータセット2との各々を導出し、元期t0と時刻t1との間における、宇宙物体Aの進行方向についてのΔVと加速度とを導出し、時刻t1と時刻t2との間における、宇宙物体Aの進行方向についてのΔVと加速度とを導出する。パラメータセット2は、時刻t2における宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報更新値を示す。
また、元期t0と時刻t1のインターバルが短い場合、または、宇宙物体Aの加減速量が微小量である場合、計測誤差によって分析を誤るリスクがある。これらの場合において、宇宙物体Aを複数回監視することには分析の精度を高める効果がある。
また、本動作例によれば、元期t0から時刻t2にかけて宇宙物体Aの加減速量が有意に変動する場合に、変動する加減速量を検知することができる効果がある。
<本実施の形態の動作例5>
宇宙物体Aの計測回数を増やすことは、宇宙物体Aの計測誤差を減らして宇宙物体Aを高い精度で分析することを可能とする。また、幾何学的に分散した複数の位置から宇宙物体Aを計測することが合理的と考えられる。具体例として、楕円軌道の近地点近傍と遠地点近傍との各々の計測情報が揃うことにより、地上監視装置による計測誤差を合理的に低減することが可能となる。また、光学的な監視方式は角度計測精度が高い反面で距離計測誤差が大きく、レーダによる監視方式では距離計測精度が高い反面で角度計測誤差が大きいというように計測誤差の特徴が異なる。そのため、複数の監視方式に基づく情報を収集し、収集した情報をデータ融合して計測の精度を向上させることが合理的と考えられる。
なお、別の事業者の監視装置の計測情報を利用してもよいことは言うまでもない。
そこで、まず、加減速分析装置700は、宇宙物体Aの進行方向をX軸として、宇宙物体Aの時刻ti(iは1以上n以下の自然数、nは3以上の自然数)における監視情報から導出した軌道周期iと、パラメータセット0の軌道周期との差分を求める。
次に、加減速分析装置700は、求めた差分から、パラメータセットiを導出し、時刻t(i-1)と時刻tiとの間における、宇宙物体Aの進行方向についてのΔVと加速度とを導出する。ここで、パラメータセットiは時刻tiにおける宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報更新値を示し、時刻t0は元期t0と同じであり、時刻tiはiの値が大きいほど後の時刻を示す。
<本実施の形態の動作例6>
宇宙物体Aが意図的に宇宙物体Bに接近しようとする場合に、軌道傾斜角を調整して、軌道面面外方向から宇宙物体Bを見上げるまたは見下ろす相対位置への移動を目指すことが想定される。軌道傾斜角を調整するためには昇交点近傍および降交点近傍において軌道面の法線方向に推進装置を噴射するのが合理的であり、また、昇交点と降交点とで噴射方向が逆転することが想定される。
そこで、加減速分析装置700が内包する宇宙物体Aの軌道解析モデル上では、典型的な解析パラメータ設定として、昇交点におけるAya1と降交点におけるAyd1として、絶対値が等しく、面外方向の正負が逆転する条件を入力し、パラメータセット0とパラメータセット1との各々が示す軌道傾斜角の差分に適合する条件を導出する。
厳密には推進装置の噴射の影響は軌道傾斜角以外の軌道要素にも及ぶが、宇宙物体Aが意図的に面外制御をするか否かを判断する指標としては、軌道傾斜角に着目するのが合理的と考えられる。
図8は、軌道傾斜角の調整について説明する図であり、低軌道周回衛星における軌道傾斜角変更行動の具体例を示している。図8に示すように、衛星30が地球70の赤道上空を横切る地点(分点)において衛星30が備える推進装置が衛星30の軌道面と直交する方向へ推力を発生させれば、効果的に軌道傾斜角を微調整することができる。
そこで、まず、加減速分析装置700は、宇宙物体Aの進行方向をX軸とし、宇宙物体Aの軌道面の法線方向をY軸として、時刻t1における宇宙物体Aについての監視情報から導出した軌道傾斜角と、パラメータセット0の軌道傾斜角との差分を求める。
次に、加減速分析装置700は、当該差分から、パラメータセット1を導出し、元期t0と時刻t1との間における、宇宙物体Aの昇交点における面外方向についての加速度と、宇宙物体Aの降交点における面外方向についての加速度とを導出する。
<本実施の形態の動作例7>
まず、加減速分析装置700は、宇宙物体Aの進行方向をX軸とし、軌道面の法線方向をY軸として、時刻t1における宇宙物体Aについての監視情報から導出した軌道傾斜角と、時刻t2における宇宙物体Aについての監視情報から導出した軌道傾斜角と、パラメータセット0の軌道傾斜角との差分を求める。
次に、加減速分析装置700は、求めた差分から、パラメータセット1とパラメータセット2との各々を導出し、元期t0と時刻t1との間における、宇宙物体Aの昇交点における面外方向についての加速度と、宇宙物体Aの降交点における面外方向についての加速度とを導出し、時刻t1と時刻t2との間における、宇宙物体Aの昇交点における面外方向についての加速度と、宇宙物体Aの降交点における面外方向についての加速度とを導出する。
なお、本動作例には、本実施の形態の動作例4と同様の効果がある。
<本実施の形態の動作例8>
まず、加減速分析装置700は、宇宙物体Aの進行方向をX軸とし、宇宙物体Aの軌道面の法線方向をY軸として、時刻ti(iは1以上n以下の自然数、nは3以上の自然数)における宇宙物体Aについての監視情報から導出した軌道傾斜角iと、パラメータセット0の軌道傾斜角0との差分を求める。
次に、加減速分析装置700は、求めた差分から、パラメータセットiを導出し、時刻t(i-1)と時刻tiとの間における、宇宙物体Aの昇交点における面外方向についての加速度と、宇宙物体Aの降交点における面外方向についての加速度とを導出する。
なお、本動作例は、本実施の形態の動作例5と同様である。
<本実施の形態の動作例9>
また、本実施の形態の動作例3から8では昇交点赤経の変化を考慮しなかったが、宇宙物体Aの進行方向の加減速と面外方向の加減速とに伴い宇宙物体Aの軌道面の公転周期が変化する効果があるため、昇交点赤経が変化する。また、軌道周期が変われば近地点引数も変化するため、比較的高い精度で分析を実施するためには、宇宙物体Aの軌道解析モデルを使って軌道6要素の変化を全て評価することが妥当と考えられる。
そこで、加減速分析装置700は、宇宙物体Aの進行方向をX軸とし、宇宙物体Aの軌道面の法線方向をY軸として、時刻t1における宇宙物体Aについての監視情報と、時刻t2における宇宙物体Aについての監視情報と、時刻tnにおける宇宙物体Aについての監視情報とを用いて、宇宙物体Aの進行方向についての加速度が一定と仮定した場合に、時刻t1から時刻tnにおける宇宙物体Aについての監視情報と軌道情報との相違が最小となるよう、パラメータセットnと宇宙物体Aの進行方向についての加速度とを導出する。
簡単化のためロケット打ち上げ時またはデオービット過程の軌道降下時のように加速度が一定であると仮定した場合において、本動作例によれば、軌道情報の相違が少ないフィッティングが可能である。
<本実施の形態の動作例10>
宇宙物体Aが時間経過に伴い加速度を変化させる場合に、宇宙物体Aの軌道解析モデルとして加速度が固定である条件で軌道6要素を評価した場合、時刻t1から時刻tnにかけて軌道情報の乖離が大きく残る。監視装置の計測誤差と、計測した軌道情報から軌道6要素を導出する解析プロセスで発生する解析誤差とを考慮すれば、宇宙物体Aの計測結果に相応のばらつきが発生することは想定される。しかしながら、明確に計測誤差および解析誤差よりも大きな乖離が残る場合、宇宙物体Aに加速度があると判断することができる。
そこで、本実施の形態の動作例5において、さらに、加減速分析装置700は、パラメータセット0とパラメータセットnとの相違から計測誤差と解析誤差とによる影響を除外した相違が有意に大きい場合に、宇宙物体Aの進行方向についての加速度があると判断する。
<本実施の形態の動作例11>
本実施の形態の動作例5において、さらに、加減速分析装置700は、パラメータセット0とパラメータセットnとの相違から計測誤差と解析誤差とによる影響を除外した相違が有意に大きい場合に、宇宙物体Aの面外方向についての加速または減速があると判断する。
本動作例によれば、面外方向についても、明確に計測誤差および解析誤差よりも大きな乖離が残る場合、加減速分析装置700は宇宙物体Aに加速度があると判断することができる。
<本実施の形態の動作例12>
本実施の形態の動作例5、8、および9のいずれかにおいて、さらに、加減速分析装置700は、パラメータセットnと時刻t1から時刻tnにおける宇宙物体Aについての監視情報との相違から計測誤差と解析誤差とによる影響を除外した相違が有意に大きい場合に、宇宙物体Aの進行方向についての加減速変動があると判断する。
本動作例によれば、元期t0から時刻tnにかけて、宇宙物体Aに加速度があると判断することができ、更に宇宙物体Aに一定値の加速度を想定した場合における宇宙物体Aの軌道情報の乖離が大きく残留する場合、宇宙物体Aに加速度の量または方向の変化がある、即ち、宇宙物体Aに加減速があると判断することができる。宇宙物体Aの進行方向については軌道周期の変化を高い精度で計測することができるので、本動作例によれば、宇宙物体Aの加減速変動まで評価することが可能となる。
<本実施の形態の動作例13>
本実施の形態の動作例5、8、および9のいずれかにおいて、さらに、加減速分析装置700は、導出したパラメータセットnに基づき、時刻tnよりも後の時刻である時刻t(n+1)における宇宙物体Aの予測軌道S(n+1)として、地球固定座標系の飛翔位置(tn+1、rn+1、θn+1、φn+1)を導出することにより、時刻t(n+1)において監視装置により宇宙物体Aを追跡監視する。
本動作例は、追跡監視方法に当たる。
<本実施の形態の動作例14>
本実施の形態の動作例10から12のいずれかにおいて、さらに、加減速分析装置700は、宇宙物体Aの加減速の有無を判断し、宇宙物体Aの接近または衝突が予見される宇宙物体Bが存在する場合に、宇宙物体Bの事業者に対して警報を発令する。
<本実施の形態の動作例15>
宇宙状況監視事業装置47は、宇宙物体情報501を管理する。加減速分析装置700は、静止軌道周囲を飛翔する第1の監視装置810と、地上に設置された第2の監視装置840と、複数の宇宙物体の軌道情報を記録するカタログ590とを具備する。
カタログ590は、宇宙状況監視事業装置47が取得した軌道情報と、第1の監視装置が取得した第1の軌道情報と、第2の監視装置が取得した第2の軌道情報との少なくとも1つを記録する。宇宙状況監視事業装置47が取得した軌道情報は、具体例として、公開情報から取得した無償公開軌道情報と、SSA事業者が購入した有償軌道情報と、事業者間合意により入手した非公開情報を含む軌道情報との少なくともいずれかを含む。
本実施の形態の動作例1から9のいずれかにおいて、さらに、加減速分析装置700は、第1の監視装置810と第2の監視装置840とが取得する軌道情報と、宇宙状況監視事業装置47が取得した軌道情報とを用いてパラメータセットnを導出し、導出したパラメータセットnをカタログ590に登録する。
<本実施の形態の動作例16>
本動作例に係る宇宙状況監視事業装置47は、本実施の形態の動作例15に係る宇宙状況監視事業装置47と同様である。
本実施の形態の動作例10から12のいずれかにおいて、さらに、加減速分析装置700は、宇宙状況監視事業装置47が取得する軌道情報を用いてパラメータセットnを導出する。
その後、加減速分析装置700は、本実施の形態の動作例10から12のいずれかに示す加減速分析方法により宇宙物体Aの不審ターゲット識別と行動追跡と行動意図分析と対処アセットへの情報伝送との少なくとも1つを実施する。
<本実施の形態の動作例17>
本動作例に係る宇宙状況監視事業装置47は、本実施の形態の動作例15に係る宇宙状況監視事業装置47と同様である。
本実施の形態の動作例13において、さらに、加減速分析装置700は、宇宙状況監視事業装置47が取得した軌道情報を用いて時刻tnにおける宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報更新値を示すパラメータセットnを生成する。
その後、加減速分析装置700は、本実施の形態の動作例13に示す追跡監視方法により宇宙物体Aを追跡監視する。
以上のように、本実施の形態によれば、動作例1又は動作例2等により、宇宙物体60の加減速の分析における汎用性を高めることができる。
***他の構成***
<変形例1>
加減速分析装置700の機能は、ソフトウェアの代わりにハードウェアで実現されてもよい。
図9は、本実施の形態の変形例に係る加減速分析装置700の構成を示す図である。
加減速分析装置700は、プロセッサ910、プロセッサ910とメモリ921、プロセッサ910と補助記憶装置922、あるいはプロセッサ910とメモリ921と補助記憶装置922に替えて電子回路909を備える。
電子回路909は、加減速分析装置700の機能を実現する専用の電子回路である。
電子回路909は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA(Gate Array)、ASIC、または、FPGAである。
加減速分析装置700の機能は、1つの電子回路で実現されてもよいし、複数の電子回路に分散して実現されてもよい。
別の変形例として、加減速分析装置700の一部の機能が電子回路909で実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されてもよい。
プロセッサ910と電子回路909とメモリ921と補助記憶装置922とを総称してプロセッシングサーキットリーとも呼ばれる。つまり、加減速分析装置700の機能は、プロセッシングサーキットリーにより実現される。
実施の形態2.
以下、主に前述した実施の形態と異なる点について、図面を参照しながら説明する。
***構成の説明***
図10は、本実施の形態に係る衛星見守りシステム500の全体構成例を示す図である。
衛星見守りシステム500は、クリティカルインフラストラクチャ55を監視する見守り衛星群56と、見守りセンター57とを備える。衛星見守りシステム500は、見守り衛星群56と見守りセンター57とに加え、クリティカルインフラストラクチャ55を備えてもよい。見守り衛星521は、監視衛星あるいは監視装置とも呼ばれる。
クリティカルインフラストラクチャ55は、宇宙空間におけるインフラストラクチャである。具体的には、クリティカルインフラストラクチャ55は、通信衛星を経由する遠距離あるいは辺境地域との情報授受、気象衛星ひまわりの画像を使った天気予報、あるいは、準天頂測位衛星による地理空間情報の活用といった社会インフラストラクチャを構成する衛星群により形成される。
また、クリティカルインフラストラクチャ55を構成する衛星を、インフラストラクチャ衛星551という。
また、クリティカルインフラストラクチャ55に対応するインフラストラクチャ毎地上設備58が地上に設置されている。
見守り衛星群56は、クリティカルインフラストラクチャ55を構成するインフラストラクチャ衛星551を監視する見守り衛星521から構成される。
見守りセンター57は、地上に設置され、見守り衛星群56の見守り衛星521との間で情報授受を実施する。
見守り衛星群56の見守り衛星521と見守りセンター57とは、インフラストラクチャ衛星551に具備された通信装置を経由して情報授受を実施する。
クリティカルインフラストラクチャ55を構成する衛星群は、見守りセンター57と通信する通信装置を具備する衛星をインフラストラクチャ衛星551として含む。
インフラストラクチャ衛星551には、通信衛星401と、データ中継衛星402と、気象衛星403と、観測衛星404と、第1観測監視衛星405と、測位衛星406と、第2観測監視衛星407と、宇宙基地408と、月惑星探査衛星409と、探査衛星410と、輸送機411との全てまたは一部が含まれる。探査衛星410は、月以外のその他の惑星あるいは資源を探査する探査衛星である。
第1観測監視衛星405は、早期警戒衛星とも呼ばれ、例えば、静止軌道またはモルニヤ軌道といった高い軌道に配備され、地上の広範囲な観測または監視等を行う衛星である。
第2観測監視衛星407は、情報収集衛星とも呼ばれ、例えば、大規模災害またはその他の重要な各種画像情報を集めるための観測衛星または監視衛星である。
また、クリティカルインフラストラクチャ55に対応するインフラストラクチャ毎に地上設備701が地上に設置されている。
宇宙環境の物体数増加によるデブリ衝突といった要因により、クリティカルインフラストラクチャ55の故障あるいは喪失のリスクを伴う危険事象が増加している。
そこで、クリティカルインフラストラクチャ55を見守り、必要であれは危険回避行動をとる仕組みが必要になっている。
見守り衛星群56は、見守りセンター57と通信する通信装置を具備するインフラストラクチャ衛星551を見守り衛星521として含む。
見守り衛星521には、光学見守り衛星421と、電波見守り衛星423と、赤外見守り衛星422と、サービス衛星424と、デブリ除去衛星425との全てまたは一部が含まれる。光学見守り衛星421は、光学系を用いてインフラストラクチャ衛星551を監視する。電波見守り衛星423は、電波を用いてインフラストラクチャ衛星551を監視する。赤外見守り衛星422は、赤外線検知を用いてインフラストラクチャ衛星551を監視する。サービス衛星424は、インフラストラクチャ衛星551に対して軌道上サービスを実施する。デブリ除去衛星425は、デブリを除去する。
軌道上サービスには、捕獲と、検査と、修理と、燃料補給と、移動と、軌道離脱(ADR:Active Debris Removal)と、レーザ照射との全てまたは一部が含まれる。
見守り衛星群56による見守りサービスは、目、耳、手、および口の役割とのアナロジーで考えると分かりやすい。クリティカルインフラストラクチャ55を目で視覚的に見守る目的を衛星で実現するには、光学望遠鏡あるいはレーダ画像により視覚的にデブリといった不審物体を監視する方法が有効である。また、赤外線検知により異常な温度環境を監視する方法も有効である。
また、耳で聴覚的に見守る見守りサービスには、音波の伝播しない宇宙空間における電波の監視という目的がある。クリティカルインフラストラクチャ55を耳で聴覚的に見守る目的を衛星で実現するには、周辺を飛び交う電波を受信して誤動作の原因になる電波状況を監視する方法が有効である。
また、見守りの延長サービスとして、手で操作する役割とのアナロジーとして軌道上サービスがあげられる。軌道上サービスとしては、故障衛星の捕獲、検査、および修理といったサービスがある。また、燃料不足に陥った衛星への燃料補給、サービスの位置を移動する移動サービス、および寿命完遂後に自力で軌道離脱できない衛星の能動的軌道離脱(ADR)といったサービスも含まれる。また、レーザを照射して、デブリといった不審物体との距離を監視するサービスも含まれる。
このように、目、耳、あるいは手の役割を、見守り衛星521が実現することが期待されている。
しかし、口の役割、すなわち見守り情報560を伝達する通信手段には制約があり、工夫が必要となる。
本実施の形態では、口の役割を担う見守り衛星521、すなわち見守り情報560を伝達する見守り衛星521として、インフラストラクチャ衛星551を用いる。
見守り衛星521には、口の役割を担う見守り衛星521としてインフラストラクチャ衛星551が含まれる。また、インフラストラクチャ衛星551には、口の役割を担う見守り衛星521が含まれる。つまり、衛星見守りシステム500には、見守り衛星521であり、かつ、インフラストラクチャ衛星551である衛星が存在する。ここでは、このような衛星は、主に、口の役割を担うインフラストラクチャ衛星551であると説明したが、目、耳、および手の役割を担う衛星であってもよい。
図10に示すように、遠距離の通信を実施する見守り衛星521には、第1の衛星群601における通信衛星401およびデータ中継衛星402が含まれる。また、第2の衛星群602における通信衛星401が含まれる。また、第3の衛星群603における月惑星探査衛星409が含まれる。
近距離の通信を実施する見守り衛星521には、第1の衛星群601における気象衛星403、測位衛星406、および観測衛星404が含まれる。
図10に示すように、衛星見守りシステム500は、第1の衛星群601と、第2の衛星群602と、第3の衛星群603と、見守りセンター57とを備える。
第1の衛星群601は、静止軌道(GEO:Geostationary Earth
Orbit)近傍または準天頂軌道(QZO:Quasi-Zenith Orbit)近傍を飛翔する衛星群により構成される。
第2の衛星群602は、中高度地球周回軌道(MEO:Medium Earth Orbit)近傍または低高度地球周回軌道(LEO:Low Earth Orbit)近傍を飛翔する衛星群により構成される。
第3の衛星群603は、月と地球の間の空間であるシスルナ空間または月以遠を飛翔する衛星群により構成される。
図11は、本実施の形態に係る見守りセンター57の構成例を示している。
見守りセンター57は、地上に設置された地上設備701ともいう。ここでは、見守りセンター57が地上設備701に設置されているものとして説明する。
記憶部720には、見守り情報560が記憶されている。
地上設備701は、インフラストラクチャ衛星551を介して、見守り衛星521との間で見守り情報560の授受を実施する。見守り管理部710は、見守り衛星521との間で授受された見守り情報560を用いて、クリティカルインフラストラクチャ55の故障あるいは喪失のリスクに対処する機能を実現する。例えば、見守り管理部710は、クリティカルインフラストラクチャ55における、危険の警告、危険の予防、あるいは危険の回避といった機能を実現する。
***動作の説明***
衛星見守りシステム500の動作手順は、衛星見守り方法に相当する。また、衛星見守りシステム500の動作を実現するプログラムは、衛星見守りプログラムに相当する。
まず、衛星見守りシステム500の通信方式を説明し、その後、本実施の形態に係る衛星見守りシステム500の特徴的な動作を説明する。
<第1の衛星群601の第1通信方式>
図12は、本実施の形態に係る第1の衛星群601における第1通信方式を示す図である。
衛星見守りシステム500は、静止軌道(GEO)近傍または準天頂軌道(QZO)近傍を飛翔する衛星群により構成された第1の衛星群601を備える。
第1の衛星群601は、見守り衛星521とインフラストラクチャ衛星551である通信衛星401またはデータ中継衛星402であって、地上との通信環境が整備されている通信衛星401またはデータ中継衛星402とを含む。
見守り衛星521は、通信衛星401またはデータ中継衛星402における通信可能な範囲を通過する際に、通信衛星401またはデータ中継衛星402と見守り情報560を授受する。
そして、通信衛星401またはデータ中継衛星402は、見守りセンター57と見守り情報560を授受する。
図12では、静止軌道(GEO)近傍または準天頂軌道(QZO)近傍を飛翔する衛星群により構成される第1の衛星群601における、見守り衛星521と見守りセンター57との間の情報授受方法である第1通信方式を示している。
通信衛星401およびデータ中継衛星402は、クリティカルインフラストラクチャ55として地上との通信環境が整備されている。
図12では、目の役割を担う見守り衛星521aと耳の役割を担う見守り衛星521bが、通信衛星401またはデータ中継衛星402の近傍を通過する際に、見守り情報560をこれらの衛星と授受する。そして、通信衛星401またはデータ中継衛星402が、見守り情報560を見守りセンター57と授受する。
<第1の衛星群601の第2通信方式>
図13は、本実施の形態に係る第1の衛星群601における第2通信方式を示す図である。
第1の衛星群601は、インフラストラクチャ衛星551である気象衛星403または測位衛星406または観測衛星404を含む。インフラストラクチャ衛星551である気象衛星403または測位衛星406または観測衛星404は、通信衛星401またはデータ中継衛星402と通信する通信環境が整備されている。
見守り衛星521は、気象衛星403または測位衛星406または観測衛星404における通信可能な範囲を通過する際に、気象衛星403または測位衛星406または観測衛星404と見守り情報560を授受する。
気象衛星403または測位衛星406または観測衛星404は、通信衛星401またはデータ中継衛星402と見守り情報560を授受する。そして、通信衛星401またはデータ中継衛星402は、見守りセンター57と見守り情報560を授受する。
図13では、第1の衛星群601における、見守り衛星521と見守りセンター57との間の情報授受方法である第2通信方式を示している。
クリティカルインフラストラクチャ55を構成する気象衛星403または測位衛星406または観測衛星404では、通信衛星401またはデータ中継衛星402と通信する通信環境が整備されている。
図13では、目の役割を担う見守り衛星521a、耳の役割を担う見守り衛星521b、および手の役割を担う見守り衛星521cが、気象衛星403または測位衛星406または観測衛星404の近傍を通過する際に、見守り情報560をこれらの衛星と授受する。そして、気象衛星403または測位衛星406または観測衛星404は、通信環境を経由して、通信衛星401またはデータ中継衛星402と見守り情報560を授受する。そして、通信衛星401またはデータ中継衛星402が、見守り情報560を見守りセンター57と授受する。
<第2の衛星群602の第1通信方式>
図14は、本実施の形態に係る第2の衛星群602における第1通信方式を示す図である。
衛星見守りシステム500は、中高度地球周回軌道(MEO)近傍または低高度地球周回軌道(LEO)近傍を飛翔する衛星群により構成される。
第2の衛星群602は、見守り衛星521と、インフラストラクチャ衛星551である通信衛星401であって、地上との通信環境が整備されている通信衛星401とを含む。
見守り衛星521は、通信衛星401における通信可能な範囲を通過する際に、通信衛星401と見守り情報560を授受する。そして、通信衛星401は、見守りセンター57と見守り情報560を授受する。
図14では、中高度地球周回軌道(MEO)近傍または低高度地球周回軌道(LEO)近傍を飛翔する衛星群により構成される第2の衛星群602における見守り衛星521と見守りセンター57との間の情報授受方法である第2の衛星群602の第1通信方式が示されている。
インフラストラクチャ衛星551である通信衛星401は、地上との通信環境が整備されている。
図14では、耳の役割を担う見守り衛星521bが、口の役割を担う見守り衛星かつインフラストラクチャ衛星551である通信衛星401の近傍を通過する際に、見守り情報560を通信衛星401と授受する。そして、通信衛星401が、見守り情報560を見守りセンター57と授受する。
<第2の衛星群602の第2通信方式>
図15は、本実施の形態に係る第2の衛星群602における第2通信方式を示す図である。
第2の衛星群602は、互いに通信する通信環境が整備されている複数の通信衛星を通信衛星401として含む。
見守り衛星521は、複数の通信衛星のうちいずれかの通信衛星401と通信可能な範囲を通過する際に、当該通信衛星401と見守り情報560を授受する。
見守り情報560を授受した通信衛星401は、複数の通信衛星のうち他の通信衛星と見守り情報560を授受する。
他の通信衛星は、見守りセンター57と見守り情報560を授受する。
図15では、第2の衛星群602における、見守り衛星521と見守りセンター57との間の情報授受方法である第2の衛星群602の第2通信方式を示している。
インフラストラクチャ衛星551である通信衛星401は、地上との通信環境が整備されており、かつ、複数の通信衛星同士が通信する通信環境が整備されている。
図15では、目の役割を担う見守り衛星521a、耳の役割を担う見守り衛星521b、および手の役割を担う見守り衛星521cが、口の役割を担う見守り衛星かつインフラストラクチャ衛星551である通信衛星401の近傍を通過する。その際に、通信衛星401と見守り情報560を授受する。そして、通信衛星401が、通信環境を経由して他の通信衛星と、見守り情報560を授受する。そして、見守り情報560を授受した通信衛星401が、見守り情報560を見守りセンター57と授受する。
<第3の衛星群603の第1通信方式>
図16は、本実施の形態に係る第3の衛星群603における第1通信方式を示す図である。
衛星見守りシステム500は、月と地球の間の空間であるシスルナ空間または月以遠を飛翔する衛星群により構成された第3の衛星群603により構成される。
第3の衛星群603は、見守り衛星521と、インフラストラクチャ衛星551である月惑星探査衛星409であって、地上との通信環境が整備されている月惑星探査衛星409とを含む。
見守り衛星521は、月惑星探査衛星409における通信可能な範囲を通過する際に、月惑星探査衛星409と見守り情報560を授受する。そして、月惑星探査衛星409は、見守りセンター57と見守り情報560を授受する。
図16は、第3の衛星群603における、見守り衛星521と見守りセンター57との間の情報授受方法である第3の衛星群603の第1通信方式を示している。
月惑星探査衛星409は、インフラストラクチャ衛星551として、地上との通信環境が整備されている。月惑星探査衛星409は、インフラストラクチャ衛星551であり、かつ、口の役割を担う見守り衛星である。
図16では、目の役割を担う見守り衛星521aが、月惑星探査衛星409の近傍を通過する際に、見守り情報560を月惑星探査衛星409と授受する。そして、月惑星探査衛星409が、見守り情報560を見守りセンター57と授受する。
<第3の衛星群603の第2通信方式>
図17は、本実施の形態に係る第3の衛星群603における第2通信方式を示す図である。
衛星見守りシステム500は、月と地球の間の空間であるシスルナ空間または月以遠を飛翔する衛星群により構成された第3の衛星群603により構成される。
第3の衛星群603は、見守り衛星521と、インフラストラクチャ衛星551である月惑星探査衛星409であって、地上との通信環境が整備されている月惑星探査衛星409を含む。
見守り衛星521は、月惑星探査衛星409における通信可能な範囲を通過する際に、シスルナ空間において運用されるゲートウェイ412と見守り情報560を授受する。
ゲートウェイ412は、見守りセンター57と見守り情報560を授受する。
ゲートウェイ412は、具体的には、月近くの宇宙基地といった、国際協力により構築されたゲートウェイであり、地上設備と通信する通信回線を有する。
ゲートウェイ412は、インフラストラクチャ衛星551であり、かつ、口の役割を担う見守り衛星の1つである。
図17は、第3の衛星群603における、見守り衛星521と見守りセンター57との間の情報授受方法である第3の衛星群603の第2通信方式を示している。
目の役割を担う見守り衛星521aが、月惑星探査衛星409の近傍を通過する際に、ゲートウェイ412と見守り情報560を授受する。そして、ゲートウェイ412が、見守り情報560を見守りセンター57と授受する。
<第3の衛星群603の第3通信方式>
図18は、本実施の形態に係る第3の衛星群603における第3通信方式を示す図である。
衛星見守りシステム500は、月と地球の間の空間であるシスルナ空間または月以遠を飛翔する衛星群により構成された第3の衛星群603により構成される。
第3の衛星群603は、見守り衛星521と、インフラストラクチャ衛星551である月惑星探査衛星409であって、地上との通信環境が整備されている月惑星探査衛星409を含む。
見守り衛星521は、月惑星探査衛星409における通信可能な範囲を通過する際に、シスルナ空間において運用されるゲートウェイと見守り情報560を授受する。
ゲートウェイ412は、地上に設置されたゲートウェイ地上設備59を介して見守りセンター57と見守り情報560を授受する。
図18は、第3の衛星群603における、見守り衛星521と見守りセンター57との間の情報授受方法である第3の衛星群603の第3通信方式を示している。
目の役割を担う見守り衛星521aが、月惑星探査衛星409の近傍を通過する際に、見守り情報560をゲートウェイ412と授受する。そして、ゲートウェイ412が、地上に設置されたゲートウェイ地上設備59を経由して、見守り情報560を見守りセンター57と授受する。ゲートウェイ地上設備59は、インフラストラクチャ毎地上設備58の一例である。
<本実施の形態の動作例1>
衛星見守りシステム500は、実施の形態1の動作例10から12のいずれかに示される加減速分析方法により宇宙物体Aの加減速の有無を判断し、クリティカルインフラストラクチャ55への影響が予見される場合に、クリティカルインフラストラクチャ55の事業者に対して警報を発令する。
<本実施の形態の動作例2>
衛星見守りシステム500は、実施の形態1の動作例17に記載の追跡監視方法により宇宙物体Aを追跡監視する。
実施の形態3.
以下、主に前述した実施の形態と異なる点について、図面を参照しながら説明する。
***構成の説明***
図19は、本実施の形態に係る衝突回避支援システム510の構成例を示している。宇宙状況監視事業装置47は、加減速分析装置700の代わりに衝突回避支援装置100を備える。ただし、衝突回避支援装置100は加減速分析装置700と同様に宇宙物体Aの加減速を分析する。
衝突回避支援システム510は、[特許文献1]が開示する衝突回避支援システムと基本的に同じである。すなわち、本実施の形態は、[特許文献1]が開示する技術を適宜拡張した技術に当たる。衝突回避支援システム510は、複数の宇宙物体を管理する管理事業者により利用される管理事業装置から取得した宇宙物体情報を記録する宇宙情報レコーダー50から宇宙物体情報を取得し、複数の宇宙物体のうちの宇宙物体同士の衝突回避を支援する。衝突回避支援装置100は、宇宙を飛行する複数の宇宙物体における宇宙物体同士の衝突の回避を支援する。
レコーダー処理部110と警報制御部120と実績提示部130と回避決定部150と機械学習部160との各々の機能は、ソフトウェアにより実現される。
レコーダー処理部110は、飛行実績情報492を取得し、取得した飛行実績情報492に基づいて、複数の宇宙物体の各々の軌道の実績元期522と、軌道を特定する実績軌道要素523と、複数の宇宙物体の各々の実績位置座標242とを軌道実績情報54として設定する。そして、レコーダー処理部110は、設定した軌道実績情報54を宇宙情報レコーダー50に含める。飛行実績情報492は、複数の宇宙物体の各々の飛行実績を表す。実績元期522は、複数の宇宙物体の各々の軌道の実際の元期である。実績軌道要素523は、複数の宇宙物体の各々の軌道を特定する軌道要素である。実績軌道要素523は、複数の宇宙物体の各々の軌道の実際の軌道要素である。
警報制御部120は、衝突予想物体または接近予想物体等が存在する場合において警報を制御する。警報制御部120は、軌道予報情報に基づいて、複数の宇宙物体のうち、同時刻において位置関係が危険な複数の宇宙物体が危険予想物体65として存在するか否かを判定し、危険予想物体65が存在すると判定されると、危険予想物体65が存在することを示す危険警報25を出力する。危険予想物体65は、複数の宇宙物体のうち、同時刻において位置関係が危険な複数の宇宙物体である。
実績提示部130は、複数の宇宙物体のうちいずれかの宇宙物体同士が衝突した場合、軌道実績情報54から宇宙物体同士が衝突した時刻における軌道実績情報54を衝突実績131として抽出し、抽出した衝突実績131を出力機器に提示する。
回避決定部150は、危険警報25が出力されると、危険予想物体65に含まれる宇宙物体のうち回避運用を行う宇宙物体である回避宇宙物体69を決定する。回避決定部150は、危険予想物体65に含まれる各宇宙物体が打ち上げ時のロケットであるか否かに基づいて、回避宇宙物体69を決定してもよい。回避決定部150は、危険予想物体65に含まれる各宇宙物体がメガコンステレーションに属するか否かに基づいて、回避宇宙物体69を決定してもよい。回避決定部150は、危険予想物体65に含まれる各宇宙物体が、定常運用状態であるか非定常運用状態であるかに基づいて、回避宇宙物体69を決定してもよい。回避決定部150は、危険予想物体65に含まれる各宇宙物体が、軌道の遷移を実施している軌道遷移衛星か否かに基づいて、回避宇宙物体69を決定してもよい。回避決定部150は、危険予想物体65に含まれる各宇宙物体が、衝突回避機能を有するか否かに基づいて、回避宇宙物体69を決定してもよい。回避決定部150は、危険予想物体65に含まれる各宇宙物体が、密集軌道に位置しているか否かに基づいて、回避宇宙物体69を決定してもよい。回避決定部150は、回避宇宙物体69を通知する回避物体通知151を出力してもよい。
機械学習部160は、回避宇宙物体69を決定した結果、すなわち回避決定部150による回避宇宙物体69の決定結果を用いた機械学習により、回避宇宙物体69を決定する回避決定処理のアルゴリズムを更新する。回避宇宙物体69は、危険予想物体65に含まれる宇宙物体のうち回避運用を行う宇宙物体である。
宇宙情報レコーダー50は、軌道予報情報51と、軌道実績値が設定された軌道実績情報54とを含む。記憶部720は宇宙情報レコーダー50を記憶する。衝突回避支援装置100は、宇宙物体を管理する管理事業者により利用される管理事業装置40から飛行予報情報491を取得し、取得した飛行予報情報491に基づいて、複数の宇宙物体の各々の軌道の予報元期と、軌道を特定する予報軌道要素と、軌道において予報される予報誤差とを軌道予報情報として設定し、軌道予報情報を含む宇宙情報レコーダー50を具備する。飛行予報情報491は、複数の宇宙物体の各々の飛行の予報を表す。
軌道予報情報51は、複数の宇宙物体の時刻と軌道との予報値である。
衝突回避支援システム510は、宇宙物体情報を格納するデータベースと、衝突回避を実行する衝突回避事業者を決定する回避事業者決定手段を具備するサーバとを備えてもよい。
サーバは、複数の宇宙物体に含まれる宇宙物体Aと宇宙物体Bの衝突が予見されたことを宇宙情報レコーダーから通知を受ける段階と、衝突が予見される推定時刻ないし時間帯と、宇宙物体Aの軌道予報情報と、宇宙物体Bの軌道予報情報とを宇宙情報レコーダー50から取得する段階と、当該推定時刻ないし時間帯における衝突警報または接近警報である危険警報を宇宙物体Aの事業者と、宇宙物体Bの事業者と、デブリ除去事業者との全て、または一部に通報する段階と、衝突回避事業者を選定する段階と、選定された衝突回避事業者に衝突回避行動を要請する段階とを実現する。サーバは、軌道予報情報と軌道実績情報の差分に応じて事故責任と保険金査定をする保険金支払いシステムを適用する宇宙保険事業者に対して、衝突警報または接近警報である危険警報を通報する段階を実現してもよい。なお、サーバが各段階を備えることはサーバが各段階を実現することと同等である。
衝突回避支援システム510は、宇宙物体Aの将来の加減速量を加味して宇宙物体Aについての宇宙物体Bとの接近リスクまたは衝突リスクが予見された場合に、宇宙物体Bの管理事業者に対して警報を発信する。
宇宙物体情報は、宇宙物体の衝突回避機能の有無を示す情報を含んでもよい。宇宙物体情報は、過去の宇宙衝突事故の履歴を含んでもよい。
回避事業者決定手段は、宇宙物体Aまたは宇宙物体Bの一方が衝突回避機能を具備している場合に、衝突回避機能を具備する宇宙物体を管理する管理事業者を衝突回避事業者として選定してもよい。回避事業者決定手段は、宇宙物体Aと宇宙物体Bとの両方が衝突回避機能を具備している場合に、定常運用物体であるか非定常宇宙物体であるかを評価指標として衝突回避事業者を選定してもよい。回避事業者決定手段は、宇宙物体Aと宇宙物体Bとの両方が衝突回避機能を具備している場合に、メガコンステレーション衛星か否かを選定の評価指標として衝突回避事業者を選定してもよい。回避事業者決定手段は、宇宙物体Aと宇宙物体Bとの両方が衝突回避機能を具備していない場合に、デブリ除去事業者を衝突回避事業者として選定してもよい。回避事業者決定手段は、過去の宇宙衝突事故における衝突回避事業者の決定経緯における評価指標を選定の評価指標に追加し、衝突回避事業者を選定してもよい。
管理事業装置40は、メガコンステレーション事業装置41と、LEOコンステレーション事業装置42と、衛星事業装置43と、軌道遷移事業装置44と、デブリ回収事業装置45、ロケット打ち上げ事業装置46とを備える。管理事業装置40が宇宙状況監視事業装置47を備える構成であってもよい。
データベースは、宇宙情報レコーダーによりロケット打上げ事業者から取得された宇宙物体Cの打上げ予定時刻と打上げ予報情報とを宇宙情報レコーダーから取得してもよい。
サーバは、当該打上げ予定時刻情報における打上げ予報情報を宇宙物体Cが衝突するリスクのあるメガコンステレーション衛星を管理するメガコンステレーション事業者に通報する段階と、回避事業者決定手段が、メガコンステレーション事業者に対して衝突回避行動の要請、またはロケット打上げ時の衝突回避に必要な情報提供を要請する段階と、宇宙物体Cが衝突するリスクのあるメガコンステレーション衛星の宇宙物体情報をロケット打上げ事業者に通報する段階とを実現してもよい。サーバは、ロケット打上げ時の衝突リスクが予見された場合に契約できる保険金支払いシステムを運用する宇宙保険事業者に対して、打上げ予報情報を通報する段階を実現してもよい。サーバは、ロケット打上げ時の飛行安全を確保できる打上げ時刻情報を提供する段階を実現してもよい。
衝突回避支援システム510は、宇宙物体Aの将来の加減速量を加味して宇宙物体Aについての宇宙物体Bとの接近リスクまたは衝突リスクが予見された場合に、宇宙物体Bの管理事業者に対して警報を発信してもよい。
データベースは、宇宙情報レコーダー50により軌道遷移衛星事業者から取得された宇宙物体Dの軌道遷移予定時刻と遷移予報情報とを宇宙情報レコーダー50から取得する。
サーバは、当該軌道遷移予定時刻における遷移予報情報を、宇宙物体Dが衝突するリスクのあるメガコンステレーション衛星を管理するメガコンステレーション事業者に通報する段階と、回避事業者決定手段が、メガコンステレーション事業者に対して衝突回避行動の要請、または軌道遷移時の衝突回避に必要な情報提供を要請する段階と、宇宙物体Dが衝突するリスクのあるメガコンステレーション衛星の宇宙物体情報を軌道遷移衛星事業者に通報する段階とを実現する。サーバは、軌道遷移時の衝突リスクが予見された場合に契約できる保険金支払いシステムを運用する宇宙保険事業者に対して、遷移予報情報を通報する段階を備えてもよい。サーバは、軌道遷移時の飛行安全を確保できる遷移予報情報を提供する段階を実現してもよい。
衝突回避支援システム510は、宇宙物体Aの将来の加減速量を加味して宇宙物体Aについての宇宙物体Bとの接近リスクまたは衝突リスクが予見された場合に、宇宙物体Bの管理事業者に対して警報を発信してもよい。
データベースは、宇宙情報レコーダーによりデオービットする衛星事業者、またはデブリ回収事業者から取得された宇宙物体Eのデオービット予定時刻とデオービット予報情報とを宇宙情報レコーダーから取得してもよい。
サーバは、当該デオービット予定時刻におけるデオービット予報情報を、宇宙物体Eが衝突するリスクのあるメガコンステレーション衛星を管理するメガコンステレーション事業者に通報する段階と、回避事業者決定手段が、メガコンステレーション事業者に対して衝突回避行動の要請、またはデオービット時の衝突回避に必要な情報提供を要請する段階と、宇宙物体Eが衝突するリスクのあるメガコンステレーション衛星の宇宙物体情報をデオービットする衛星事業者、またはデブリ回収事業者に通報する段階とを実現してもよい。サーバは、宇宙物体デオービット時の衝突リスクが予見された場合に契約できる保険金支払いシステムを運用する宇宙保険事業者に対して、デオービット予報情報を通報する段階を実現してもよい。サーバは、デオービット時の飛行安全を確保できるデオービット予報情報を提供する段階を実現してもよい。
衝突回避支援システム510は、宇宙物体Aの将来の加減速量を加味して宇宙物体Aについての宇宙物体Bとの接近リスクまたは衝突リスクが予見された場合に、宇宙物体Bの管理事業者に対して警報を発信してもよい。
***動作の説明***
衝突回避支援装置100の動作手順は、衝突回避支援方法に相当する。また、衝突回避支援装置100の動作を実現するプログラムは、衝突回避支援プログラムに相当する。
<本実施の形態の動作例1>
まず、宇宙状況監視事業装置47は、元期とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道要素が未知である宇宙物体Aを監視装置により複数回計測して、宇宙物体Aの軌道要素の初期推定値を算定する。
次に、宇宙状況監視事業装置47は、更に4回以上宇宙物体Aの軌道情報を取得し、宇宙物体Aの軌道要素の更新推定値を算定する。
次に、宇宙状況監視事業装置47は、計測誤差と推定誤差とによる影響を超える有意な変動であって初期推定値に対する変動が更新推定値にあった場合に、宇宙物体Aの加減速作用があると判断する。
<本実施の形態の動作例2>
本実施の形態の動作例1において、宇宙状況監視事業装置47は、さらに、宇宙物体Aの加減速作用があると判断した後に宇宙物体Aの加速または減速後の軌道予測情報を生成し、生成した軌道予測情報により監視装置を指向して宇宙物体Aを計測し、宇宙物体Aを計測した結果を用いて宇宙物体Aを追跡監視する。
<本実施の形態の動作例3>
本実施の形態の動作例1または2において、宇宙状況監視事業装置47は、さらに、宇宙物体Aの将来の加減速量を加味して宇宙物体Aについての宇宙物体Bとの接近リスクまたは衝突リスクが予見された場合に、宇宙物体Bの管理事業者に対して警報を発信する。
<本実施の形態の動作例4>
衝突回避支援装置100は、宇宙物体Aの将来の加減速量を加味して宇宙物体Aについての宇宙物体Bとの接近リスクまたは衝突リスクが予見された場合に、宇宙物体Bの管理事業者に対して警報を発信する。
<本実施の形態の動作例5>
衝突回避支援装置100は、複数の宇宙物体のうち宇宙物体Aと宇宙物体Bが衝突した場合に予め徴収した保険料から保険金を支払う宇宙保険プログラムの保険事業者と、複数の宇宙物体の少なくともいずれかを管理する宇宙物体管理事業者に、危険警報25を出力する危険警報出力処理を実行する。
<本実施の形態の動作例6>
本実施の形態の動作例4において、さらに、衝突回避支援装置100は、複数の宇宙物体における宇宙物体同士が衝突する前に、軌道予報情報に基づき危険予想物体65の存在を識別して危険警報25を出力する危険警報出力処理を実行する。衝突回避支援装置100は、危険警報出力処理において、宇宙情報レコーダー50の具備する軌道予報情報51に基づいて、危険予想物体65が存在するか否かを判定し、危険予想物体65が存在すると判定されると、危険警報を出力する。
<本実施の形態の動作例7>
本実施の形態の動作例4において、さらに、衝突回避支援装置100は、危険警報25が出力されると、回避宇宙物体69を決定する回避宇宙物体決定処理を実行する。衝突回避支援装置100は、回避宇宙物体決定処理において、宇宙情報レコーダー50の具備する軌道予報情報51に基づいて、危険予想物体65に含まれる宇宙物体のうち回避運用を行う回避宇宙物体を決定する。
***他の実施の形態***
前述した各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
また、実施の形態は、実施の形態1から3で示したものに限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。動作例等において説明した手順は、適宜変更されてもよい。
25 危険警報、30 衛星、32 衛星通信装置、33,122,114,204 推進装置、34,115,205 姿勢制御装置、35,123,116,206 電源装置、121,113,203 通信装置、100 衝突回避支援装置、110 レコーダー処理部、111,201 観測装置、112,202,310 衛星制御装置、117,124 カメラ、120 警報制御部、121E 第1指向アンテナ、121N 無指向アンテナ、121W 第2指向アンテナ、130 実績提示部、131 衝突実績、150 回避決定部、151 回避物体通知、160 機械学習部、242 実績位置座標、40 管理事業装置、41 メガコンステレーション事業装置、42 LEOコンステレーション事業装置、43 衛星事業装置、44 軌道遷移事業装置、45 デブリ回収事業装置、46 ロケット打ち上げ事業装置、47 宇宙状況監視事業装置、401 通信衛星、402 データ中継衛星、403 気象衛星、404 観測衛星、405 第1観測監視衛星、406 測位衛星、407 第2観測監視衛星、408 宇宙基地、409 月惑星探査衛星、410 探査衛星、411 輸送機、412 ゲートウェイ、421 光学見守り衛星、422 赤外見守り衛星、423 電波見守り衛星、424 サービス衛星、425 デブリ除去衛星、491 飛行予報情報、492 飛行実績情報、50 宇宙情報レコーダー、51 軌道予報情報、52 衛星軌道予報情報、53 デブリ軌道予報情報、54 軌道実績情報、55 クリティカルインフラストラクチャ、56 見守り衛星群、57 見守りセンター、58 インフラストラクチャ毎地上設備、59 ゲートウェイ地上設備、500 衛星見守りシステム、501 宇宙物体情報、510 衝突回避支援システム、511 宇宙物体ID、512 予報元期、513 予報軌道要素、514 予報誤差、521,521a,521b,521c 見守り衛星、522 実績元期、523 実績軌道要素、551 インフラストラクチャ衛星、560 見守り情報、590 カタログ、60 宇宙物体、65 危険予想物体、69 回避宇宙物体、601 第1の衛星群、602 第2の衛星群、603 第3の衛星群、70 地球、700 加減速分析装置、701 地上設備、710 見守り管理部、711 コマンド、712 監視データ、720 記憶部、810 第1の監視装置、811 通信衛星、812,813 観測衛星、840 第2の監視装置、909 電子回路、910 プロセッサ、911 分析制御部、921 メモリ、922 補助記憶装置、930 入力インタフェース、940 出力インタフェース、941 表示機器、950 通信装置。

Claims (58)

  1. 監視装置により宇宙物体を監視する宇宙状況監視事業装置が具備し、前記宇宙物体の軌道解析をして前記宇宙物体の加減速の有無を分析する加減速分析装置であって、
    元期t0とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道情報が未知である宇宙物体Aを前記監視装置が発見した場合に、前記元期t0における前記宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報初期値を示すパラメータセット0として、前記宇宙物体Aについての前記監視装置の監視情報を3回以上取得して前記元期t0における軌道6要素を導出する加減速分析装置。
  2. 監視装置により宇宙物体を監視する宇宙状況監視事業装置が具備する加減速分析装置であって、
    元期t0とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道情報が未知である宇宙物体Aを前記監視装置が発見し、かつ、前記宇宙物体Aの周囲を飛翔する宇宙物体Bであって前記軌道情報が既知である宇宙物体Bが存在する場合に、前記宇宙物体Aの軌道情報の軌道6要素のうち近地点引数以外の5要素として、前記宇宙物体Bの軌道情報の軌道6要素の中から近地点引数以外の5要素を引用し、また、前記宇宙物体Aの軌道情報の近地点引数を前記宇宙物体Aについての前記監視装置の監視情報を用いて導出し、
    引用した5要素と、導出した近地点引数とを、前記元期t0における前記宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報初期値を示すパラメータセット0とする加減速分析装置。
  3. 前記宇宙物体Aの進行方向をX軸として、前記元期t0よりも後の時刻である時刻t1における前記宇宙物体Aについての監視情報から導出した軌道周期と、前記パラメータセット0の軌道周期との差分から、
    前記時刻t1における前記宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報更新値を示すパラメータセット1を導出し、
    前記元期t0と前記時刻t1との間における、前記宇宙物体Aの進行方向についてのΔVと加速度とを導出する請求項1または2に記載の加減速分析装置。
  4. 前記宇宙物体Aの進行方向をX軸として、前記元期t0よりも後の時刻である時刻t1における前記宇宙物体Aについての監視情報から導出した軌道周期と、前記時刻t1よりも後の時刻である時刻t2における前記宇宙物体Aについての監視情報から導出した軌道周期と、前記パラメータセット0の軌道周期との差分から、
    前記時刻t1における前記宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報更新値を示すパラメータセット1を導出し、
    前記時刻t2における前記宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報更新値を示すパラメータセット2を導出し、
    前記元期t0と前記時刻t1との間における、前記宇宙物体Aの進行方向についてのΔVと加速度とを導出し、
    前記時刻t1と前記時刻t2との間における、前記宇宙物体Aの進行方向についてのΔVと加速度とを導出する請求項1または2に記載の加減速分析装置。
  5. 前記宇宙物体Aの進行方向をX軸として、前記宇宙物体Aの時刻ti(iは1以上n以下の自然数、nは3以上の自然数)における監視情報から導出した軌道周期iと、前記パラメータセット0の軌道周期との差分から、
    時刻tiにおける前記宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報更新値を示すパラメータセットiを導出し、
    時刻t(i-1)と時刻tiとの間における、前記宇宙物体Aの進行方向についてのΔVと加速度とを導出し、
    時刻t0は前記元期t0と同じであり、
    時刻tiはiの値が大きいほど後の時刻を示す請求項1または2に記載の加減速分析装置。
  6. 前記宇宙物体Aの進行方向をX軸とし、前記宇宙物体Aの軌道面の法線方向をY軸として、
    前記元期t0よりも後の時刻である時刻t1における前記宇宙物体Aについての監視情報から導出した軌道傾斜角と、前記パラメータセット0の軌道傾斜角との差分から、
    前記時刻t1における前記宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報更新値を示すパラメータセット1を導出し、
    前記元期t0と前記時刻t1との間における、前記宇宙物体Aの昇交点における面外方向についての加速度と、前記宇宙物体Aの降交点における面外方向についての加速度とを導出する請求項1または2に記載の加減速分析装置。
  7. 宇宙物体Aの進行方向をX軸とし、軌道面の法線方向をY軸として、
    前記元期t0よりも後の時刻である時刻t1における宇宙物体Aについての監視情報から導出した軌道傾斜角と、前記時刻t1よりも後の時刻である時刻t2における宇宙物体Aについての監視情報から導出した軌道傾斜角と、前記パラメータセット0の軌道傾斜角との差分から、
    前記時刻t1における前記宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報更新値を示すパラメータセット1と、前記時刻t2における前記宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報更新値を示すパラメータセット2とを導出し、
    前記元期t0と前記時刻t1との間における、前記宇宙物体Aの昇交点における面外方向についての加速度と、前記宇宙物体Aの降交点における面外方向についての加速度とを導出し、
    前記時刻t1と前記時刻t2との間における、前記宇宙物体Aの昇交点における面外方向についての加速度と、前記宇宙物体Aの降交点における面外方向についての加速度とを導出する請求項1または2に記載の加減速分析装置。
  8. 前記宇宙物体Aの進行方向をX軸とし、前記宇宙物体Aの軌道面の法線方向をY軸として、
    時刻ti(iは1以上n以下の自然数、nは3以上の自然数)における前記宇宙物体Aについての監視情報から導出した軌道傾斜角iと、前記パラメータセット0の軌道傾斜角0との差分から、
    時刻tiにおける前記宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報更新値を示すパラメータセットiを導出し、
    時刻t(i-1)と時刻tiとの間における、前記宇宙物体Aの昇交点における面外方向についての加速度と、前記宇宙物体Aの降交点における面外方向についての加速度とを導出し、
    時刻t0は前記元期t0と同じであり、
    時刻tiはiの値が大きいほど後の時刻を示す請求項1または2に記載の加減速分析装置。
  9. 前記宇宙物体Aの進行方向をX軸とし、前記宇宙物体Aの軌道面の法線方向をY軸として、時刻t1における前記宇宙物体Aについての監視情報と、時刻t2における前記宇宙物体Aについての監視情報と、時刻tnにおける前記宇宙物体Aについての監視情報とを用いて、前記宇宙物体Aの進行方向についての加速度が一定と仮定した場合に、時刻t1から時刻tnにおける前記宇宙物体Aについての監視情報と軌道情報との相違が最小となるよう、パラメータセットnと前記宇宙物体Aの進行方向についての加速度とを導出する請求項5に記載の加減速分析装置。
  10. 請求項5に記載の加減速分析装置による加減速分析方法であって、
    パラメータセット0とパラメータセットnとの相違から計測誤差と解析誤差とによる影響を除外した相違が有意に大きい場合に、前記宇宙物体Aの進行方向についての加速度があると判断する加減速分析方法。
  11. 請求項5に記載の加減速分析装置による加減速分析方法であって、
    パラメータセット0とパラメータセットnとの相違から計測誤差と解析誤差とによる影響を除外した相違が有意に大きい場合に、前記宇宙物体Aの面外方向についての加速または減速があると判断する加減速分析方法。
  12. 請求項5、8、および9のいずれか1項に記載の加減速分析装置による加減速分析方法であって、
    パラメータセットnと時刻t1から時刻tnにおける前記宇宙物体Aについての監視情報との相違から計測誤差と解析誤差とによる影響を除外した相違が有意に大きい場合に、前記宇宙物体Aの進行方向についての加減速変動があると判断する加減速分析方法。
  13. 監視装置により宇宙物体を監視する宇宙状況監視事業装置が具備し、前記宇宙物体の軌道解析をして前記宇宙物体の加減速の有無を分析する加減速分析装置による加減速分析方法であって、
    元期t0とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道情報が未知である宇宙物体Aを前記監視装置が発見した場合に、前記元期t0における前記宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報初期値を示すパラメータセット0として、前記宇宙物体Aについての前記監視装置の監視情報を3回以上取得して前記元期t0における軌道6要素を導出する加減速分析方法。
  14. 監視装置により宇宙物体を監視する宇宙状況監視事業装置が具備する加減速分析装置による加減速分析方法であって、
    元期t0とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道情報が未知である宇宙物体Aを前記監視装置が発見し、かつ、前記宇宙物体Aの周囲を飛翔する宇宙物体Bであって前記軌道情報が既知である宇宙物体Bが存在する場合に、前記宇宙物体Aの軌道情報の軌道6要素のうち近地点引数以外の5要素として、前記宇宙物体Bの軌道情報の軌道6要素の中から近地点引数以外の5要素を引用し、また、前記宇宙物体Aの軌道情報の近地点引数を前記宇宙物体Aについての前記監視装置の監視情報を用いて導出し、
    引用した5要素と、導出した近地点引数とを、前記元期t0における前記宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報初期値を示すパラメータセット0とする加減速分析方法。
  15. 監視装置により宇宙物体を監視する宇宙状況監視事業装置が具備し、前記宇宙物体の軌道解析をして前記宇宙物体の加減速の有無を分析するコンピュータである加減速分析装置が実行する加減速分析プログラムであって、
    元期t0とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道情報が未知である宇宙物体Aを前記監視装置が発見した場合に、前記元期t0における前記宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報初期値を示すパラメータセット0として、前記宇宙物体Aについての前記監視装置の監視情報を3回以上取得して前記元期t0における軌道6要素を導出する
    制御処理を前記加減速分析装置に実行させる加減速分析プログラム。
  16. 監視装置により宇宙物体を監視する宇宙状況監視事業装置が具備するコンピュータである加減速分析装置が実行する加減速分析プログラムであって、
    元期t0とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道情報が未知である宇宙物体Aを前記監視装置が発見し、かつ、前記宇宙物体Aの近傍を飛翔する宇宙物体Bであって前記軌道情報が既知である宇宙物体Bが存在する場合に、前記宇宙物体Aの軌道情報の軌道6要素のうち近地点引数以外の5要素として、前記宇宙物体Bの軌道情報の軌道6要素の中から近地点引数以外の5要素を引用し、また、前記宇宙物体Aの軌道情報の近地点引数を前記宇宙物体Aについての前記監視装置の監視情報を用いて導出し、
    引用した5要素と、導出した近地点引数とを、前記元期t0における前記宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報初期値を示すパラメータセット0とする
    制御処理を前記加減速分析装置に実行させる加減速分析プログラム。
  17. 請求項5、8、および9のいずれか1項に記載の加減速分析装置により導出したパラメータセットnに基づき、時刻tnよりも後の時刻である時刻t(n+1)における前記宇宙物体Aの予測軌道S(n+1)として、地球固定座標系の飛翔位置(tn+1、rn+1、θn+1、φn+1)を導出することにより、前記時刻t(n+1)において前記監視装置により前記宇宙物体Aを追跡監視する追跡監視方法。
  18. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の加減速分析装置を具備する宇宙状況監視事業装置。
  19. 請求項10から請求項12のいずれか1項に記載の加減速分析方法により前記宇宙物体Aの加減速の有無を判断し、前記宇宙物体Aの接近または衝突が予見される宇宙物体Bが存在する場合に、前記宇宙物体Bの事業者に対して警報を発令する宇宙状況監視事業装置。
  20. 社会インフラストラクチャを形成してサービス運用する衛星群により構成されるクリティカルインフラストラクチャと、
    宇宙空間を飛翔して前記クリティカルインフラストラクチャを監視、および軌道上サービスする見守り衛星群と、
    地上に設置され、前記見守り衛星群と情報授受する見守りセンターと
    により構成される衛星見守りシステムにおいて、
    請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の加減速分析装置を具備する衛星見守りシステム。
  21. 社会インフラストラクチャを形成してサービス運用する衛星群により構成されるクリティカルインフラストラクチャと、
    宇宙空間を飛翔して前記クリティカルインフラストラクチャを監視、および軌道上サービスする見守り衛星群と、
    地上に設置され、前記見守り衛星群と情報授受する見守りセンターと
    により構成される衛星見守りシステムにおいて、
    請求項10から請求項12のいずれか1項に記載の加減速分析方法により前記宇宙物体Aの加減速の有無を判断し、前記クリティカルインフラストラクチャへの影響が予見される場合に、前記クリティカルインフラストラクチャの事業者に対して警報を発令する衛星見守りシステム。
  22. 社会インフラストラクチャを形成してサービス運用する衛星群により構成されるクリティカルインフラストラクチャと、
    宇宙空間を飛翔して前記クリティカルインフラストラクチャを監視、および軌道上サービスする見守り衛星群と、
    地上に設置され、前記見守り衛星群との間で情報を授受する見守りセンターと
    により構成される衛星見守りシステムにおいて、
    請求項17に記載の追跡監視方法により前記宇宙物体Aを追跡監視する衛星見守りシステム。
  23. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の加減速分析装置と、
    静止軌道近傍を飛翔する第1の監視装置と、
    地上に設置された第2の監視装置と、
    複数の宇宙物体の軌道情報を記録するカタログと、
    を具備し、
    宇宙物体情報を管理する宇宙状況監視事業装置であって、
    前記カタログは、前記宇宙状況監視事業装置が取得した軌道情報と、前記第1の監視装置が取得した第1の軌道情報と、前記第2の監視装置が取得した第2の軌道情報との少なくとも1つを記録し、
    前記加減速分析装置は、前記第1の監視装置と前記第2の監視装置とが取得する軌道情報と、前記宇宙状況監視事業装置が取得した軌道情報とを用いてパラメータセットnを導出し、導出したパラメータセットnを前記カタログに登録する宇宙状況監視事業装置。
  24. 請求項10から請求項12のいずれか1項に記載する加減速分析装置と、
    静止軌道近傍を飛翔する第1の監視装置と、
    地上に設置された第2の監視装置と、
    複数の宇宙物体の軌道情報を記録するカタログと
    を具備し、
    宇宙物体情報を管理する宇宙状況監視事業装置であって、
    前記カタログは、前記宇宙状況監視事業装置が取得した軌道情報と、前記第1の監視装置が取得した第1の軌道情報と、前記第2の監視装置が取得した第2の軌道情報との少なくとも1つを記録し、
    前記加減速分析装置は、前記宇宙状況監視事業装置が取得する軌道情報を用いて前記パラメータセットnを導出し、
    前記加減速分析装置による加減速分析方法により前記宇宙物体Aの不審ターゲット識別と行動追跡と行動意図分析と対処アセットへの情報伝送との少なくとも1つを実施する宇宙状況監視事業装置。
  25. 請求項13に記載の加減速分析装置と、
    静止軌道近傍を飛翔する第1の監視装置と、
    地上に設置された第2の監視装置と、
    複数の宇宙物体の軌道情報を記録するカタログと
    を具備し、
    宇宙物体情報を管理する宇宙状況監視事業装置であって、
    前記カタログは、前記宇宙状況監視事業装置が取得した軌道情報と、前記第1の監視装置で取得した第1の軌道情報と、前記第2の監視装置で取得した第2の軌道情報との少なくとも1つを記録し、
    前記加減速分析装置は、宇宙状況監視事業装置が取得した軌道情報を用いて前記元期t0よりも後の時刻である時刻tnにおける前記宇宙物体Aの軌道情報の推定値である推定軌道情報更新値を示すパラメータセットnを生成し、
    前記加減速分析装置による追跡監視方法により前記宇宙物体Aを追跡監視する宇宙状況監視事業装置。
  26. 監視装置を具備する宇宙状況監視事業者が宇宙物体情報を管理する事業装置であって、
    元期とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道要素が未知である宇宙物体Aを前記監視装置により複数回計測して、前記宇宙物体Aの前記軌道要素の初期推定値を算定し、
    更に4回以上前記宇宙物体Aの軌道情報を取得し、前記宇宙物体Aの軌道要素の更新推定値を算定し、
    計測誤差と推定誤差とによる影響を超える有意な変動であって前記初期推定値に対する変動が前記更新推定値にあった場合に、前記宇宙物体Aの加減速作用があると判断する宇宙状況監視事業装置。
  27. 前記宇宙物体Aの加減速作用があると判断した後に前記宇宙物体Aの加速または減速後の軌道予測情報を生成し、生成した軌道予測情報により前記監視装置を指向して前記宇宙物体Aを計測し、前記宇宙物体Aを計測した結果を用いて前記宇宙物体Aを追跡監視する請求項26に記載の宇宙状況監視事業装置。
  28. 前記宇宙物体Aの将来の加減速量を加味して前記宇宙物体Aについての宇宙物体Bとの接近リスクまたは衝突リスクが予見された場合に、前記宇宙物体Bの管理事業者に対して警報を発信する請求項26または請求項27に記載の宇宙状況監視事業装置。
  29. 宇宙を飛行する複数の宇宙物体における宇宙物体同士の衝突の回避を支援する衝突回避支援装置において、
    前記複数の宇宙物体の各々の軌道の予報値である軌道予報情報を記憶する記憶部と、
    前記軌道予報情報に基づいて、前記複数の宇宙物体のうち、同時刻において位置関係が危険な複数の宇宙物体が危険予想物体として存在するか否かを判定し、前記危険予想物体が存在すると判定されると、前記危険予想物体が存在することを示す危険警報を出力する警報制御部と、
    前記危険警報が出力されると、前記危険予想物体に含まれる宇宙物体のうち回避運用を行う宇宙物体である回避宇宙物体を決定する回避決定部と
    を備えた衝突回避支援装置であって、
    元期とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道要素が未知である宇宙物体Aの将来の加減速量を加味して前記宇宙物体Aについての宇宙物体Bとの接近リスクまたは衝突リスクが予見された場合に、前記宇宙物体Bの管理事業者に対して警報を発信する衝突回避支援装置。
  30. 前記回避決定部は、
    前記危険予想物体に含まれる各宇宙物体が打ち上げ時のロケットであるか否かに基づいて、前記回避宇宙物体を決定する請求項29に記載の衝突回避支援装置。
  31. 前記回避決定部は、
    前記危険予想物体に含まれる各宇宙物体がメガコンステレーションに属するか否かに基づいて、前記回避宇宙物体を決定する請求項29または請求項30に記載の衝突回避支援装置。
  32. 前記回避決定部は、
    前記危険予想物体に含まれる各宇宙物体が、定常運用状態であるか非定常運用状態であるかに基づいて、前記回避宇宙物体を決定する請求項29から請求項31のいずれか1項に記載の衝突回避支援装置。
  33. 前記回避決定部は、
    前記危険予想物体に含まれる各宇宙物体が、軌道の遷移を実施している軌道遷移衛星であるか否かに基づいて、前記回避宇宙物体を決定する請求項29から請求項32のいずれか1項に記載の衝突回避支援装置。
  34. 前記回避決定部は、
    前記危険予想物体に含まれる各宇宙物体が、衝突回避機能を有するか否かに基づいて、前記回避宇宙物体を決定する請求項29から請求項33のいずれか1項に記載の衝突回避支援装置。
  35. 前記回避決定部は、
    前記危険予想物体に含まれる各宇宙物体が、密集軌道に位置しているか否かに基づいて、前記回避宇宙物体を決定する請求項29から請求項34のいずれか1項に記載の衝突回避支援装置。
  36. 前記衝突回避支援装置は、
    前記回避宇宙物体の決定結果を用いた機械学習により、回避宇宙物体を決定する回避決定処理のアルゴリズムを更新する機械学習部を備えた請求項29から請求項35のいずれか1項に記載の衝突回避支援装置。
  37. 前記回避決定部は、
    前記回避宇宙物体を通知する回避物体通知を出力する請求項29から請求項36のいずれか1項に記載の衝突回避支援装置。
  38. 宇宙を飛行する複数の宇宙物体における宇宙物体同士の衝突の回避を支援する衝突回避支援装置の衝突回避支援方法において、
    前記衝突回避支援装置は、前記複数の宇宙物体の各々の軌道の予報値である軌道予報情報を記憶する記憶部を備え、
    警報制御部が、前記軌道予報情報に基づいて、前記複数の宇宙物体のうち、同時刻において位置関係が危険な複数の宇宙物体が危険予想物体として存在するか否かを判定し、前記危険予想物体が存在すると判定されると、前記危険予想物体が存在することを示す危険警報を出力し、
    回避決定部が、前記危険警報が出力されると、前記危険予想物体に含まれる宇宙物体のうち回避運用を行う宇宙物体である回避宇宙物体を決定する衝突回避支援方法であって、
    元期とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道要素が未知である宇宙物体Aの将来の加減速量を加味して前記宇宙物体Aについての宇宙物体Bとの接近リスクまたは衝突リスクが予見された場合に、前記宇宙物体Bの管理事業者に対して警報を発信する衝突回避支援方法。
  39. 宇宙を飛行する複数の宇宙物体における宇宙物体同士の衝突の回避を支援する衝突回避支援装置の衝突回避支援プログラムにおいて、
    前記衝突回避支援装置は、前記複数の宇宙物体の各々の軌道の予報値である軌道予報情報を記憶する記憶部を備え、
    前記軌道予報情報に基づいて、前記複数の宇宙物体のうち、同時刻において位置関係が危険な複数の宇宙物体が危険予想物体として存在するか否かを判定し、前記危険予想物体が存在すると判定されると、前記危険予想物体が存在することを示す危険警報を出力する警報制御処理と、
    前記危険警報が出力されると、前記危険予想物体に含まれる宇宙物体のうち回避運用を行う宇宙物体である回避宇宙物体を決定する回避決定処理と
    をコンピュータに実行させる衝突回避支援プログラムであって、
    前記警報制御処理において、元期とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道要素が未知である宇宙物体Aの将来の加減速量を加味して前記宇宙物体Aについての宇宙物体Bとの接近リスクまたは衝突リスクが予見された場合に、前記宇宙物体Bの管理事業者に対して警報を発信する衝突回避支援プログラム。
  40. 前記衝突回避支援プログラムは、
    前記複数の宇宙物体における宇宙物体同士が衝突する前に、前記軌道予報情報に基づき前記危険予想物体の存在を識別して前記危険警報を出力する危険警報出力処理をコンピュータに実行させ、
    前記危険警報出力処理は、
    前記複数の宇宙物体のうち宇宙物体Aと宇宙物体Bが衝突した場合に予め徴収した保険料から保険金を支払う宇宙保険プログラムの保険事業者と、前記複数の宇宙物体の少なくともいずれかを管理する宇宙物体管理事業者に、前記危険警報を出力する請求項39に記載の衝突回避支援プログラム。
  41. 前記衝突回避支援装置は、
    宇宙物体を管理する管理事業者により利用される管理事業装置から、前記複数の宇宙物体の各々の飛行の予報を表す飛行予報情報を取得し、取得した前記飛行予報情報に基づいて、前記複数の宇宙物体の各々の軌道の予報元期と、前記軌道を特定する予報軌道要素と、前記軌道において予報される予報誤差とを軌道予報情報として設定し、前記軌道予報情報を含む宇宙情報レコーダーを具備し、
    前記衝突回避支援プログラムは、
    前記複数の宇宙物体における宇宙物体同士が衝突する前に、前記軌道予報情報に基づき前記危険予想物体の存在を識別して前記危険警報を出力する危険警報出力処理をコンピュータに実行させ、
    前記危険警報出力処理は、
    前記宇宙情報レコーダーの具備する軌道予報情報に基づいて、前記危険予想物体が存在するか否かを判定し、前記危険予想物体が存在すると判定されると、前記危険警報を出力する請求項39に記載の衝突回避支援プログラム。
  42. 前記衝突回避支援装置は、
    宇宙物体を管理する管理事業者により利用される管理事業装置から、前記複数の宇宙物体の各々の飛行の予報を表す飛行予報情報を取得し、取得した前記飛行予報情報に基づいて、前記複数の宇宙物体の各々の軌道の予報元期と、前記軌道を特定する予報軌道要素と、前記軌道において予報される予報誤差とを軌道予報情報として設定し、前記軌道予報情報を含む宇宙情報レコーダーを具備し、
    前記衝突回避支援プログラムは、
    前記危険警報が出力されると、前記回避宇宙物体を決定する回避宇宙物体決定処理をコンピュータに実行させ、
    前記回避宇宙物体決定処理は、
    前記宇宙情報レコーダーの具備する前記軌道予報情報に基づいて、前記危険予想物体に含まれる宇宙物体のうち回避運用を行う前記回避宇宙物体を決定する請求項39に記載の衝突回避支援プログラム。
  43. 複数の宇宙物体を管理する管理事業者により利用される管理事業装置から取得した宇宙物体情報を記録する宇宙情報レコーダーから宇宙物体情報を取得し、前記複数の宇宙物体のうちの宇宙物体同士の衝突回避を支援する衝突回避支援システムであって、
    前記宇宙物体情報を格納するデータベースと、
    衝突回避を実行する衝突回避事業者を決定する回避事業者決定手段を具備するサーバとを備え、
    前記サーバは、
    前記複数の宇宙物体に含まれる宇宙物体Aと宇宙物体Bの衝突が予見されたことを宇宙情報レコーダーから通知を受ける段階と、
    前記衝突が予見される推定時刻ないし時間帯と、宇宙物体Aの軌道予報情報と、宇宙物体Bの軌道予報情報を宇宙情報レコーダーから取得する段階と、
    当該推定時刻ないし時間帯における衝突警報または接近警報である危険警報を宇宙物体Aの事業者と、宇宙物体Bの事業者と、デブリ除去事業者との全て、または一部に通報する段階と、
    衝突回避事業者を選定する段階と、
    選定された衝突回避事業者に衝突回避行動を要請する段階と
    を備えた衝突回避支援システムであって、
    前記宇宙物体Aは、元期とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道要素が未知であり、
    前記宇宙物体Aの将来の加減速量を加味して前記宇宙物体Aについての前記宇宙物体Bとの接近リスクまたは衝突リスクが予見された場合に、前記宇宙物体Bの管理事業者に対して警報を発信する衝突回避支援システム。
  44. 前記宇宙物体情報は、宇宙物体の衝突回避機能の有無を示す情報を含み、
    前記回避事業者決定手段は、
    前記宇宙物体Aまたは前記宇宙物体Bの一方が衝突回避機能を具備している場合に、衝突回避機能を具備する宇宙物体を管理する管理事業者を衝突回避事業者として選定する請求項43に記載の衝突回避支援システム。
  45. 前記宇宙物体情報は、宇宙物体の衝突回避機能の有無を示す情報を含み、
    前記回避事業者決定手段は、
    前記宇宙物体Aと前記宇宙物体Bとの両方が衝突回避機能を具備している場合に、定常運用物体か非定常宇宙物体かを評価指標として衝突回避事業者を選定する請求項43に記載の衝突回避支援システム。
  46. 前記宇宙物体情報は、宇宙物体の衝突回避機能の有無を示す情報を含み、
    前記回避事業者決定手段は、
    前記宇宙物体Aと前記宇宙物体Bとの両方が衝突回避機能を具備している場合に、メガコンステレーション衛星か否かを選定の評価指標として衝突回避事業者を選定する請求項43に記載の衝突回避支援システム。
  47. 前記宇宙物体情報は、宇宙物体の衝突回避機能の有無を示す情報を含み、
    前記回避事業者決定手段は、
    前記宇宙物体Aと前記宇宙物体Bとの両方が衝突回避機能を具備していない場合に、デブリ除去事業者を衝突回避事業者として選定する請求項43に記載の衝突回避支援システム。
  48. 前記宇宙物体情報は、過去の宇宙衝突事故の履歴を含み、
    前記回避事業者決定手段は、
    過去の宇宙衝突事故における衝突回避事業者の決定経緯における評価指標を選定の評価指標に追加し、衝突回避事業者を選定する請求項43に記載の衝突回避支援システム。
  49. 前記宇宙情報レコーダーは、前記軌道予報情報と、宇宙物体の飛行の実績値を示す軌道実績情報とを含み、
    前記サーバは、
    前記軌道予報情報と前記軌道実績情報の差分に応じて事故責任と保険金査定をする保険金支払いシステムを適用する宇宙保険事業者に対して、衝突警報または接近警報である危険警報を通報する段階を備えた請求項43に記載の衝突回避支援システム。
  50. 複数の宇宙物体を管理する管理事業者により利用される管理事業装置から取得した宇宙物体情報を記録する宇宙情報レコーダーから宇宙物体情報を取得し、前記複数の宇宙物体のうちの宇宙物体同士の衝突回避を支援する衝突回避支援システムであって、
    前記宇宙物体情報を格納するデータベースと、
    衝突回避を実行する衝突回避事業者を決定する回避事業者決定手段を具備するサーバとを備え、
    前記データベースは、
    前記宇宙情報レコーダーによりロケット打上げ事業者から取得された宇宙物体Cの打上げ予定時刻と打上げ予報情報とを前記宇宙情報レコーダーから取得し、
    前記サーバは、
    当該打上げ予定時刻情報における打上げ予報情報を宇宙物体Cが衝突するリスクのあるメガコンステレーション衛星を管理するメガコンステレーション事業者に通報する段階と、
    前記回避事業者決定手段が、前記メガコンステレーション事業者に対して衝突回避行動の要請、またはロケット打上げ時の衝突回避に必要な情報提供を要請する段階と、
    宇宙物体Cが衝突するリスクのあるメガコンステレーション衛星の宇宙物体情報を前記ロケット打上げ事業者に通報する段階と
    を備えた衝突回避支援システムであって、
    元期とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道要素が未知である宇宙物体Aの将来の加減速量を加味して前記宇宙物体Aについての宇宙物体Bとの接近リスクまたは衝突リスクが予見された場合に、前記宇宙物体Bの管理事業者に対して警報を発信する衝突回避支援システム。
  51. 複数の宇宙物体を管理する管理事業者により利用される管理事業装置から取得した宇宙物体情報を記録する宇宙情報レコーダーから宇宙物体情報を取得し、前記複数の宇宙物体のうちの宇宙物体同士の衝突回避を支援する衝突回避支援システムであって、
    前記宇宙物体情報を格納するデータベースと、
    衝突回避を実行する衝突回避事業者を決定する回避事業者決定手段を具備するサーバとを備え、
    前記データベースは、
    前記宇宙情報レコーダーにより軌道遷移衛星事業者から取得された宇宙物体Dの軌道遷移予定時刻と遷移予報情報とを前記宇宙情報レコーダーから取得し、
    前記サーバは、
    当該軌道遷移予定時刻における遷移予報情報を、宇宙物体Dが衝突するリスクのあるメガコンステレーション衛星を管理するメガコンステレーション事業者に通報する段階と、
    前記回避事業者決定手段が、前記メガコンステレーション事業者に対して衝突回避行動の要請、または軌道遷移時の衝突回避に必要な情報提供を要請する段階と、
    宇宙物体Dが衝突するリスクのあるメガコンステレーション衛星の宇宙物体情報を前記軌道遷移衛星事業者に通報する段階と
    を備えた衝突回避支援システムであって、
    元期とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道要素が未知である宇宙物体Aの将来の加減速量を加味して前記宇宙物体Aについての宇宙物体Bとの接近リスクまたは衝突リスクが予見された場合に、前記宇宙物体Bの管理事業者に対して警報を発信する衝突回避支援システム。
  52. 複数の宇宙物体を管理する管理事業者により利用される管理事業装置から取得した宇宙物体情報を記録する宇宙情報レコーダーから宇宙物体情報を取得し、前記複数の宇宙物体のうちの宇宙物体同士の衝突回避を支援する衝突回避支援システムであって、
    前記宇宙物体情報を格納するデータベースと、
    衝突回避を実行する衝突回避事業者を決定する回避事業者決定手段を具備するサーバとを備え、
    前記データベースは、
    前記宇宙情報レコーダーによりデオービットする衛星事業者、またはデブリ回収事業者から取得された宇宙物体Eのデオービット予定時刻とデオービット予報情報とを前記宇宙情報レコーダーから取得し、
    前記サーバは、
    当該デオービット予定時刻におけるデオービット予報情報を、宇宙物体Eが衝突するリスクのあるメガコンステレーション衛星を管理するメガコンステレーション事業者に通報する段階と、
    前記回避事業者決定手段が、前記メガコンステレーション事業者に対して衝突回避行動の要請、またはデオービット時の衝突回避に必要な情報提供を要請する段階と、
    宇宙物体Eが衝突するリスクのあるメガコンステレーション衛星の宇宙物体情報を前記デオービットする衛星事業者、またはデブリ回収事業者に通報する段階と
    を備えた衝突回避支援システムであって、
    元期とケプラーの法則に基づく軌道6要素とにより構成される軌道要素が未知である宇宙物体Aの将来の加減速量を加味して前記宇宙物体Aについての宇宙物体Bとの接近リスクまたは衝突リスクが予見された場合に、前記宇宙物体Bの管理事業者に対して警報を発信する衝突回避支援システム。
  53. 前記サーバは、
    ロケット打上げ時の衝突リスクが予見された場合に契約できる保険金支払いシステムを運用する宇宙保険事業者に対して、前記打上げ予報情報を通報する段階を備えた請求項50に記載の衝突回避支援システム。
  54. 前記サーバは、
    軌道遷移時の衝突リスクが予見された場合に契約できる保険金支払いシステムを運用する宇宙保険事業者に対して、前記遷移予報情報を通報する段階を備えた請求項51に記載の衝突回避支援システム。
  55. 前記サーバは、
    宇宙物体デオービット時の衝突リスクが予見された場合に契約できる保険金支払いシステムを運用する宇宙保険事業者に対して、前記デオービット予報情報を通報する段階を備えた請求項52に記載の衝突回避支援システム。
  56. 前記サーバは、
    ロケット打上げ時の飛行安全を確保できる前記打上げ時刻情報を提供する段階を備えた請求項50に記載の衝突回避支援システム。
  57. 前記サーバは、
    軌道遷移時の飛行安全を確保できる前記遷移予報情報を提供する段階を備えた請求項51に記載の衝突回避支援システム。
  58. 前記サーバは、
    デオービット時の飛行安全を確保できる前記デオービット予報情報を提供する段階を備えた請求項52に記載の衝突回避支援システム。
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