JP2022185976A - コイル、リアクトル、コンバータ、電力変換装置、及びコイルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コイルのターン間の隙間を小さくできるコイル、リアクトル、コンバータ、電力変換装置及びコイルの製造方法を提供する。【解決手段】第一コイル部110を有するコイル100において、第一コイル部110は、平角線1が螺旋状にエッジワイズ巻きされた複数の第一ターン21を備える。複数の第一ターン21の各々は、平角線1における第一ターン21の内周側を構成する第一内周部11iと、平角線1における第一ターン21の外周側を構成する第一外周部11eとを有する。第一外周部11eは、第一内周部11iに対して第一コイル部110の軸方向の第一の方向に向かって傾くように屈曲部11bで曲げられている。【選択図】図3
Description
本開示は、コイル、リアクトル、コンバータ、電力変換装置、及びコイルの製造方法に関する。
特許文献1は、平角線を螺旋状にエッジワイズ巻きして形成されたエッジワイズコイルを開示する。特許文献2は、平角線をエッジワイズに曲げること及び平角線を送り出すことを繰り返してエッジワイズコイルを形成するエッジワイズコイル巻線装置を開示する。エッジワイズコイルは、例えば、ハイブリッド自動車などの車両に搭載されるコンバータの構成部品の一つであるリアクトルに利用されている。
複数のターンを有するエッジワイズコイルにおいて、隣り合うターン間の隙間が小さいことが望まれる。ターン間の隙間が大きいコイルはばね性が発生する。このようなコイルは、使用したときにコイルの軸方向の長さが短くなるなど、寸法安定性の点で劣る。
本開示は、コイルのターン間の隙間を小さくできるコイルを提供することを目的の一つとする。本開示は、上記コイルを備えるリアクトル、上記リアクトルを備えるコンバータ、及び上記コンバータを備える電力変換装置を提供することを他の目的の一つとする。本開示は、コイルのターン間の隙間が小さいコイルを製造できるコイルの製造方法を提供することを別の目的の一つとする。
本開示のコイルは、第一コイル部を有するコイルであって、前記第一コイル部は、平角線が螺旋状にエッジワイズ巻きされた複数の第一ターンを備え、前記複数の第一ターンの各々は、前記平角線における前記第一ターンの内周側を構成する第一内周部と、前記平角線における前記第一ターンの外周側を構成する第一外周部とを有し、前記第一外周部は、前記第一内周部に対して前記第一コイル部の軸方向の第一の方向に向かって傾くように曲げられている。
本開示のリアクトルは、本開示のコイルと、前記コイルが配置される磁性コアとを備える。
本開示のコンバータは、本開示のリアクトルを備える。
本開示の電力変換装置は、本開示のコンバータを備える。
本開示のコイルの製造方法は、巻線機により、平角線を螺旋状にエッジワイズ巻きして複数の第一ターンを形成する工程を備え、前記巻線機は、前記平角線をエッジワイズ曲げする際に、前記平角線における曲げの内周側に位置する内周部を保持する保持部と、前記平角線における曲げの外周側に位置する外周部を保持するガイド部とを有し、前記保持部は、前記内周部の側面に接触するシャフトを有し、前記ガイド部は、前記シャフトの中心軸を回転中心にして回動可能であり、前記第一ターンを形成する工程は、前記保持部に対して前記ガイド部を前記シャフトの軸方向の第一の方向に変位させた状態で行う。
本開示のコイルは、ターン間の隙間を小さくできる。
本開示のリアクトル、本開示のコンバータ、及び本開示の電力変換装置は、生産性に優れる。
本開示のコイルの製造方法は、ターン間の隙間が小さいコイルを製造できる。
本発明者らは、従来のエッジワイズコイルの問題点について鋭意検討した結果、次のような知見を得た。
エッジワイズコイルは、平角線が螺旋状にエッジワイズ巻きされた複数のターンによって形成されている。従来のエッジワイズコイルをそのエッジワイズコイルの軸方向に沿って切断した断面を見ると、図16のようになる。図16は切断面のみを示している。図16では、切断面より奥に見える構成は省略している。図16に示すように、従来のエッジワイズコイル100xでは、ターン2を形成する平角線1は、平角線1の幅方向がターン2の径方向と平行になるように巻回される。平角線1は、ターン2の内周側から外周側に向かって径方向に直線状に延びている。即ち、平角線1は幅方向の途中で折れ曲がっていない。平角線1の幅方向、及びターン2の径方向は、図16では紙面左右方向である。
本発明者らが上述した従来のコイル100xについて調べたところ、次のことが分かった。
(1)寸法安定性
従来のコイル100xは隣り合うターン2間に隙間2gが生じ易い。ターン2間の隙間2gを小さくするため、巻きピッチをできるだけ小さくしたとしても、ターン2間にはどうしても隙間2gができる。ターン2間の隙間2gが大きいコイル100xは、ばね性を持つ。コイル100xが両端から押されたときにコイル100xの全長Lが短くなるなど、寸法安定性が悪い。
(1)寸法安定性
従来のコイル100xは隣り合うターン2間に隙間2gが生じ易い。ターン2間の隙間2gを小さくするため、巻きピッチをできるだけ小さくしたとしても、ターン2間にはどうしても隙間2gができる。ターン2間の隙間2gが大きいコイル100xは、ばね性を持つ。コイル100xが両端から押されたときにコイル100xの全長Lが短くなるなど、寸法安定性が悪い。
寸法安定性の悪化は、製品の生産性の低下、製品の性能の低下を招くおそれがある。例えば、リアクトルなどの製品の構成部品としてコイル100xを使用したとき、組み立て工程でコイル100xの全長Lが変わると、コイル100xの両端部の位置が変わる。図16では図示していないが、コイル100xの両端部では、平角線1が引き出されて端末部が形成される。それぞれの端末部には、バスバーが溶接によって接続される。コイル100xの全長Lが短くなったことによって両端部の位置が変わると、コイル100xの端末部とバスバーとが離れて溶接できなかったり、仮に溶接できたとしても接合強度が不足したりするなど、接続作業性が低下する。
コイル100xをリアクトルに使用する場合、通常、コイル100xの内側に磁性コアが配置される。組み立て工程でコイル100xの全長Lが短くなると、コイル100xの両端部から露出する磁性コアの露出部分が増える。露出部分からの漏れ磁束が増えることで、リアクトルの損失が悪化するおそれがある。
(2)形状安定性
ターン2間に隙間2gがあり、上述したように、ターン2を形成する平角線1がターン2の径方向に沿って直線状に延びているコイル100xは、コイル100xの径方向に力が作用したときにコイル100xの長手方向に曲がり易い。形状安定性が悪い。コイル100xを持ち上げたり、コイル100xの軸方向が垂直になるように台に置いたりしたときにコイル100xの形状が崩れ易い。取り扱い性が悪いため、製品の生産性が低下する。
ターン2間に隙間2gがあり、上述したように、ターン2を形成する平角線1がターン2の径方向に沿って直線状に延びているコイル100xは、コイル100xの径方向に力が作用したときにコイル100xの長手方向に曲がり易い。形状安定性が悪い。コイル100xを持ち上げたり、コイル100xの軸方向が垂直になるように台に置いたりしたときにコイル100xの形状が崩れ易い。取り扱い性が悪いため、製品の生産性が低下する。
本発明者らが上記課題を解決すべく試行錯誤した結果、図3に示すように、ターン2を形成する平角線1の断面形状を変形させることで、ターン2間の隙間2gを小さくできることを見出した。具体的には、平角線1を幅方向の途中で屈曲させることで、従来に比較してターン2間の隙間2gが小さくなることが判明した。
本開示は、上記知見に基づいてなされたものである。
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
[本開示の実施形態の説明]
(1)本開示の実施形態に係るコイルは、第一コイル部を有するコイルであって、前記第一コイル部は、平角線が螺旋状にエッジワイズ巻きされた複数の第一ターンを備え、前記複数の第一ターンの各々は、前記平角線における前記第一ターンの内周側を構成する第一内周部と、前記平角線における前記第一ターンの外周側を構成する第一外周部とを有し、前記第一外周部は、前記第一内周部に対して前記第一コイル部の軸方向の第一の方向に向かって傾くように曲げられている。
(1)本開示の実施形態に係るコイルは、第一コイル部を有するコイルであって、前記第一コイル部は、平角線が螺旋状にエッジワイズ巻きされた複数の第一ターンを備え、前記複数の第一ターンの各々は、前記平角線における前記第一ターンの内周側を構成する第一内周部と、前記平角線における前記第一ターンの外周側を構成する第一外周部とを有し、前記第一外周部は、前記第一内周部に対して前記第一コイル部の軸方向の第一の方向に向かって傾くように曲げられている。
本開示のコイルは、コイルの軸方向に沿った断面を見たとき、第一ターンにおける平角線は、第一内周部に対して第一外周部が第一の方向に傾くように曲げられている。換言すれば、第一ターンにおける平角線は、平角線の幅方向の途中で屈曲されている。このような本開示のコイルによれば、第一コイル部を形成する第一ターン間の隙間を小さくすることが可能である。第一ターン間の隙間が小さいので、第一コイル部が両端から押されたときにコイルの全長が短くなり難い。よって、上記コイルは寸法安定性に優れる。上記第一の方向は、第一コイル部の軸方向の一端から他端に向かう方向である。
本開示のコイルは、第一ターンにおいて、平角線における第一外周部が第一内周部に対して傾斜する。隣り合う第一ターンにおいて、平角線の第一外周部同士が重なることによって、コイルの径方向に力が作用したとしても、コイルの形状が崩れ難くなる。よって、上記コイルは形状安定性に優れる。
(2)本開示のコイルの一形態として、第一コイル部は、角筒状であり、前記第一ターンは、前記平角線がエッジワイズ曲げされた角部を有し、前記角部における前記第一内周部と前記第一外周部との前記第一コイル部の軸方向の変位量が0.1mm以上0.5mm以下であることが挙げられる。
上記の形態は、第一ターンにおける平角線の第一内周部と第一外周部との上記変位量が0.1mm以上であることで、第一ターン間の隙間を低減できる。第一内周部と第二外周部との上記変位量が0.5mm以下であることで、平角線が幅方向の途中で折れ曲がっていることが一見して分かり難い。つまり、従来と遜色ない見栄えのよいコイルとすることができる。
(3)本開示のコイルの一形態として、さらに、前記第一コイル部と軸方向に連続してつながれた第二コイル部を有し、前記第二コイル部は、前記平角線が螺旋状にエッジワイズ巻きされた複数の第二ターンを備え、前記複数の第二ターンの各々は、前記平角線における前記第二ターンの内周側を構成する第二内周部と、前記平角線における前記第二ターンの外周側を構成する第二外周部とを有し、前記第二外周部は、前記第二内周部に対して前記第一コイル部の軸方向の第二の方向に向かって傾くように曲げられていることが挙げられる。
上記の形態は、第一コイル部と第二コイル部とがコイルの軸方向に連続して並んで配置されている。コイルの軸方向に沿った断面を見たとき、第二ターンにおける平角線は、第二内周部に対して第二外周部が第二の方向に傾くように曲げられている。つまり、第二ターンにおける平角線は、上記第一ターンと同様に、平角線の幅方向の途中で屈曲されている。第二ターンは、上記第一ターンと同様の作用効果を奏する。上記の形態によれば、第二コイル部を形成する第二ターン間の隙間を小さくすることが可能である。上記形態のコイルは、寸法安定性、形状安定性に優れる。上記第二の方向は、上記第一の方向とは逆向きであり、第一コイル部を含むコイルの軸方向の他端から一端に向かう方向である。
また、上記形態のコイルは、例えばリアクトルに使用したときに、コイルの内側に配置された磁性コアのコイル両端部からの露出を小さくできる。その結果、磁性コアの露出部分からの漏れ磁束を低減することができるので、リアクトルの損失を低減できる。
(4)上記(3)に記載のコイルの一形態として、さらに、前記第一コイル部と前記第二コイル部との間に、前記平角線がエッジワイズ巻きされた1つ以上の第三ターンを備え、前記第三ターンは、前記平角線における前記第三ターンの内周側を構成する第三内周部と、前記平角線における前記第三ターンの外周側を構成する第三外周部とが平坦につながっていることが挙げられる。
上記の形態は、第一ターンと第二ターンとの間に第三ターンが存在する。第一ターンと第二ターンとの途中に第三ターンを有することで、第一ターンから第二ターンへ移行する際の平角線の過度の変形を抑制し易い。
(5)上記(3)又は(4)に記載のコイルの一形態として、第二コイル部は、角筒状であり、前記第二ターンは、前記平角線がエッジワイズ曲げされた角部を有し、前記角部における前記第二内周部と前記第二外周部との前記第二コイル部の軸方向の変位量が0.1mm以上0.5mm以下であることが挙げられる。
上記の形態は、第二ターンにおける平角線の第二内周部と第二外周部との上記変位量が0.1mm以上であることで、第二ターン間の隙間を低減できる。第二内周部と第二外周部との上記変位量が0.5mm以下であることで、平角線が幅方向の途中で折れ曲がっていることが一見して分かり難い。つまり、従来と遜色ない見栄えのよいコイルとすることができる。
(6)本開示のリアクトルは、上記(1)から(5)のいずれか1つに記載のコイルと、前記コイルが配置される磁性コアとを備える。
本開示のリアクトルは、上記コイルを備えるため、生産性に優れる上、性能向上が期待できる。
(7)本開示の一形態に係るコンバータは、上記(6)に記載のリアクトルを備える。
本開示のコンバータは、上記リアクトルを備えるため、生産性に優れる。
(8)本開示の一形態に係る電力変換装置は、上記(7)に記載のコンバータを備える。
本開示の電力変換装置は、上記コンバータを備えるため、生産性に優れる。
(9)本開示のコイルの製造方法は、巻線機により、平角線を螺旋状にエッジワイズ巻きして複数の第一ターンを形成する工程を備え、前記巻線機は、前記平角線をエッジワイズ曲げする際に、前記平角線における曲げの内周側に位置する内周部を保持する保持部と、前記平角線における曲げの外周側に位置する外周部を保持するガイド部とを有し、前記保持部は、前記内周部の側面に接触するシャフトを有し、前記ガイド部は、前記シャフトの中心軸を回転中心にして回動可能であり、前記第一ターンを形成する工程は、前記保持部に対して前記ガイド部を前記シャフトの軸方向の第一の方向に変位させた状態で行う。
本開示のコイルの製造方法は、複数の第一ターンによって第一コイル部を形成できる。上記製造方法によれば、保持部に対してガイド部を特定の方向に変位させた状態で第一ターンを形成することにより、平角線における外周部が内周部に対して傾斜する第一ターンを形成できる。本開示のコイルの製造方法は、第一ターンを形成する平角線を屈曲させることで、第一ターン間の隙間が小さいコイルを製造できる。
(10)本開示のコイルの製造方法の一形態として、前記第一ターンを形成する工程において、前記保持部を基準として前記ガイド部における前記第一の方向への変位量が0.1mm以上0.5mm以下であることが挙げられる。
上記の形態は、第一ターン間の隙間が小さく、かつ、見栄えのよいコイルを製造できる。
(11)本開示のコイルの製造方法の一形態として、さらに、前記第一ターンを形成する工程の後、前記平角線を螺旋状にエッジワイズ巻きして複数の第二ターンを形成する工程を備え、前記第二ターンを形成する工程は、前記保持部に対して前記ガイド部を前記シャフトの軸方向の第二の方向に変位させた状態で行うことが挙げられる。
上記の形態は、複数の第二ターンによって第二コイル部を形成できる。上記の形態によれば、保持部に対してガイド部を特定の方向に変位させた状態で第二ターンを形成することにより、平角線における外周部が内周部に対して傾斜する第二ターンを形成できる。上記の形態は、第二ターンを形成する平角線を屈曲させることで、第二ターン間の隙間が小さいコイルを製造できる。上記第二の方向は、上記第一の方向とは逆向きである。つまり、第二ターンを形成する工程において、保持部に対してガイド部を変位させる向きは、上記第一ターンを形成する工程とは逆向きである。第二ターンを形成する平角線において、内周部に対する外周部の傾斜する向きは、上記第一ターンを形成する平角線とは逆向きになる。
(12)上記(11)に記載のコイルの製造方法の一形態として、さらに、前記第一ターンを形成する工程と前記第二ターンを形成する工程との間に、前記平角線をエッジワイズ巻きして1つ以上の第三ターンを形成する工程を備え、前記第三ターンを形成する工程は、前記シャフトの軸方向において、前記保持部の位置と前記ガイド部の位置とを一致させた状態で行うことが挙げられる。
上記の形態は、第一ターンと第二ターンとの間を第三ターンでつなぐことができる。上記の形態によれば、保持部に対してガイド部を変位させない状態で第三ターンを形成するので、平角線における内周部と外周部とが平坦になるように第三ターンを形成できる。上記の形態は、第一ターンと第二ターンとの途中に第三ターンを形成することで、第一ターンから第二ターンへ移行する際の平角線の過度の変形を抑制し易い。
(13)上記(11)又は(12)に記載のコイルの製造方法の一形態として、前記第二ターンを形成する工程において、前記保持部を基準として前記ガイド部における前記第二の方向への変位量が0.1mm以上0.5mm以下であることが挙げられる。
上記の形態は、第二ターン間の隙間が小さく、かつ、見栄えのよいコイルを製造できる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のコイル、コイルの製造方法、リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置の具体例を、図面を参照して説明する。図中の同一符号は同一又は相当部分を示す。
なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本開示のコイル、コイルの製造方法、リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置の具体例を、図面を参照して説明する。図中の同一符号は同一又は相当部分を示す。
なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<コイルの概要>
図1、図2を主に参照して、実施形態に係るコイル100の概要を説明する。コイル100は、エッジワイズコイルである。コイル100は、図1に示すように、平角線1が螺旋状にエッジワイズ巻きされた複数のターン2によって形成されている。図2は、コイル100を軸方向から見た正面図である。図2では、コイル100の端末部131の図示を省略している。本実施形態のコイル100は、リアクトル用コイルである。
図1、図2を主に参照して、実施形態に係るコイル100の概要を説明する。コイル100は、エッジワイズコイルである。コイル100は、図1に示すように、平角線1が螺旋状にエッジワイズ巻きされた複数のターン2によって形成されている。図2は、コイル100を軸方向から見た正面図である。図2では、コイル100の端末部131の図示を省略している。本実施形態のコイル100は、リアクトル用コイルである。
〈コイル〉
コイル100の形状は、円筒状でもよいし、角筒状でもよい。円筒状とは、コイル100を軸方向から見た端面の形状が、円形状であるものをいう。円形状には、楕円形状も含む。角筒状とは、上記端面の形状が、多角形状であるものをいう。多角形状としては、例えば、三角形状、四角形状、六角形状、八角形状などが挙げられる。四角形状には、矩形状、台形状が含まれる。本実施形態のコイル100は角筒状である。具体的には、上記端面の形状が矩形状である四角筒状のコイルである。
コイル100の形状は、円筒状でもよいし、角筒状でもよい。円筒状とは、コイル100を軸方向から見た端面の形状が、円形状であるものをいう。円形状には、楕円形状も含む。角筒状とは、上記端面の形状が、多角形状であるものをいう。多角形状としては、例えば、三角形状、四角形状、六角形状、八角形状などが挙げられる。四角形状には、矩形状、台形状が含まれる。本実施形態のコイル100は角筒状である。具体的には、上記端面の形状が矩形状である四角筒状のコイルである。
〈平角線〉
平角線1は、断面が矩形の巻線である。上記断面とは、平角線1の長手方向に直交する断面である。上記矩形は、図5に示す平角線1のように、一対の短辺と一対の長辺とを有する。平角線1の幅は、向かい合う短辺同士の距離であり、長辺の長さに相当する。平角線1の幅方向は、実質的に矩形の長辺に沿う方向である。平角線1の厚さは、向かい合う長辺同士の距離であり、短辺の長さに相当する。平角線1の厚さ方向は、実質的に矩形の短辺に沿う方向である。平角線1の幅及び厚さは、用途に応じて適宜選択できる。リアクトル用コイルの場合、平角線1の幅は、例えば3mm以上15mm以下、更に5mm以上12mm以下が挙げられる。平角線1の厚さは、例えば0.5mm以上5mm以下、更に0.8mm以上3mm以下が挙げられる。
平角線1は、断面が矩形の巻線である。上記断面とは、平角線1の長手方向に直交する断面である。上記矩形は、図5に示す平角線1のように、一対の短辺と一対の長辺とを有する。平角線1の幅は、向かい合う短辺同士の距離であり、長辺の長さに相当する。平角線1の幅方向は、実質的に矩形の長辺に沿う方向である。平角線1の厚さは、向かい合う長辺同士の距離であり、短辺の長さに相当する。平角線1の厚さ方向は、実質的に矩形の短辺に沿う方向である。平角線1の幅及び厚さは、用途に応じて適宜選択できる。リアクトル用コイルの場合、平角線1の幅は、例えば3mm以上15mm以下、更に5mm以上12mm以下が挙げられる。平角線1の厚さは、例えば0.5mm以上5mm以下、更に0.8mm以上3mm以下が挙げられる。
〈ターン〉
複数のターン2は、平角線1が螺旋状に巻回されることによって形成される。各ターン2の形状は、上述したコイル100の端面の形状と実質的に同じである。ターン2の形状とは、ターン2の軸方向から見た形状である。本実施形態では、図2に示すように、ターン2の形状が矩形状である。ターン2は、平角線1が直線状に配置された4つの直線部20sと、平角線がエッジワイズ曲げされた4つの角部20cとを有する。
複数のターン2は、平角線1が螺旋状に巻回されることによって形成される。各ターン2の形状は、上述したコイル100の端面の形状と実質的に同じである。ターン2の形状とは、ターン2の軸方向から見た形状である。本実施形態では、図2に示すように、ターン2の形状が矩形状である。ターン2は、平角線1が直線状に配置された4つの直線部20sと、平角線がエッジワイズ曲げされた4つの角部20cとを有する。
ターン2の数は、用途に応じて適宜選択できる。リアクトル用コイルの場合、ターン2の数は、例えば10ターン以上60ターン以下、更に20ターン以上50ターン以下である。
[実施形態1]
図3を主に参照して、実施形態1に係るコイル101を説明する。図3は、図2に示すIII-III断面における切断面のみを示している。図3では、切断面より奥に見える構成は省略している。III-III線は、ターン2の対角線である。コイル101は、第一コイル部110を有する。第一コイル部110は、平角線1が螺旋状にエッジワイズ巻きされた複数の第一ターン21を備える。実施形態1の特徴の一つは、各第一ターン21を形成する平角線1が特定の形状をしている点にある。図3に示す実施形態1のコイル101は、第一コイル部110のみを有する。以下、詳しく説明する。
図3を主に参照して、実施形態1に係るコイル101を説明する。図3は、図2に示すIII-III断面における切断面のみを示している。図3では、切断面より奥に見える構成は省略している。III-III線は、ターン2の対角線である。コイル101は、第一コイル部110を有する。第一コイル部110は、平角線1が螺旋状にエッジワイズ巻きされた複数の第一ターン21を備える。実施形態1の特徴の一つは、各第一ターン21を形成する平角線1が特定の形状をしている点にある。図3に示す実施形態1のコイル101は、第一コイル部110のみを有する。以下、詳しく説明する。
(第一ターン)
複数の第一ターン21の各々は、図3に示すように、第一内周部11iと、第一外周部11eとを有する。第一内周部11iは、平角線1における第一ターン21の内周側を構成する。第一外周部11eは、平角線1における第一ターン21の外周側を構成する。第一外周部11eは、第一内周部11iに対して第一コイル部110の軸方向の第一の方向に向かって傾くように曲げられている。具体的に説明すると、第一ターン21を形成する平角線1が平角線1の幅方向の途中で屈曲されている。第一内周部11iと第一外周部11eとは屈曲部11bを介してつながっている。第一内周部11iは、平角線1における屈曲部11bよりも第一ターン21の内周側に位置する部分である。第一外周部11eは、平角線1における屈曲部11bよりも第一ターン21の外周側に位置する部分である。本実施形態では、上述した直線部20sと角部20cのいずれにおいても、第一ターン21における平角線1が幅方向の途中で屈曲されている。
本実施形態のコイル101は、第一ターン21における平角線1が幅方向の途中で屈曲されていることで、第一コイル部110を形成する第一ターン21間の隙間21gを小さくすることができる。
複数の第一ターン21の各々は、図3に示すように、第一内周部11iと、第一外周部11eとを有する。第一内周部11iは、平角線1における第一ターン21の内周側を構成する。第一外周部11eは、平角線1における第一ターン21の外周側を構成する。第一外周部11eは、第一内周部11iに対して第一コイル部110の軸方向の第一の方向に向かって傾くように曲げられている。具体的に説明すると、第一ターン21を形成する平角線1が平角線1の幅方向の途中で屈曲されている。第一内周部11iと第一外周部11eとは屈曲部11bを介してつながっている。第一内周部11iは、平角線1における屈曲部11bよりも第一ターン21の内周側に位置する部分である。第一外周部11eは、平角線1における屈曲部11bよりも第一ターン21の外周側に位置する部分である。本実施形態では、上述した直線部20sと角部20cのいずれにおいても、第一ターン21における平角線1が幅方向の途中で屈曲されている。
本実施形態のコイル101は、第一ターン21における平角線1が幅方向の途中で屈曲されていることで、第一コイル部110を形成する第一ターン21間の隙間21gを小さくすることができる。
第一内周部11iは、第一コイル部110、即ちコイル101の軸方向に沿った断面を見たとき、第一ターン21の内周側から外周側に向かって実質的に径方向に沿って延びている。つまり、第一内周部11iは、第一ターン21の径方向と実質的に平行に延びている。第一内周部11iが平角線1の巻きピッチによって径方向からずれている分については、径方向に沿っているとみなす。
上記第一の方向は、第一コイル部110の軸方向の一端から他端に向かう方向である。コイル101の両端部のうち、一方の端部を第一端部121とし、もう一方の端部を第二端部122とする。本実施形態では、図3中、上側に位置するコイル101の端部が第一端部121であり、下側に位置するコイル101の端部が第二端部122である。第一の方向は、図3の上から下に向かう方向である。つまり、図3では、第一外周部11eは、第一内周部11iに対して下方に向かって傾斜している。
平角線1の幅方向における第一内周部11iの長さは、例えば、平角線1の幅の30%以上75%以下、更に40%以上70%以下が挙げられる。平角線1の幅方向における第一外周部11eの長さは、例えば、平角線1の幅の25%以上70%以下、更に30%以上60%以下が挙げられる。
〈変位量〉
第一内周部11iと第一外周部11eとの第一コイル部110の軸方向の変位量11dは、例えば0.1mm以上0.5mm以下、更に0.2mm以上0.4mm以下が好ましい。変位量11dは、第一ターン21における角部での変位量である。上記角部とは、図2に示す角部20cである。角部20cだけでなく、直線部20sにおいても上記変位量を満たしていてもよい。
第一内周部11iと第一外周部11eとの第一コイル部110の軸方向の変位量11dは、例えば0.1mm以上0.5mm以下、更に0.2mm以上0.4mm以下が好ましい。変位量11dは、第一ターン21における角部での変位量である。上記角部とは、図2に示す角部20cである。角部20cだけでなく、直線部20sにおいても上記変位量を満たしていてもよい。
〈変位量の測定方法〉
変位量11dは、例えば、レーザ距離計を用いて、次のようにして測定することができる。コイル101を、コイル101の軸方向が垂直となるように水平な台に置く。図3に示すように、第一端部121が上、第二端部122が下になるようにコイル101を配置する。コイル101の上方の基準位置から、第一内周部11iの上面と側面との交点までの距離を測定する。この距離を第一の距離とする。第一内周部11iの側面は、第一ターン21の内周面であり、平角線1の断面における矩形の一方の短辺に対応する面である。上記基準位置から第一外周部11eの上面と側面との交点までの距離を測定する。この距離を第二の距離とする。第一外周部11eの側面は、第一ターン21の外周面であり、平角線1の断面における矩形のもう一方の短辺に対応する面である。第一の距離と第二の距離との差を変位量11dとする。そして、第一ターン21の全ての角部20cにおける変位量11dを測定する。本実施形態であれば、図2に示す4つの角部20cにおけるそれぞれの変位量11dを測定する。測定した全角部の変位量11dの平均値をその第一ターン21における変位量11dとする。
変位量11dは、例えば、レーザ距離計を用いて、次のようにして測定することができる。コイル101を、コイル101の軸方向が垂直となるように水平な台に置く。図3に示すように、第一端部121が上、第二端部122が下になるようにコイル101を配置する。コイル101の上方の基準位置から、第一内周部11iの上面と側面との交点までの距離を測定する。この距離を第一の距離とする。第一内周部11iの側面は、第一ターン21の内周面であり、平角線1の断面における矩形の一方の短辺に対応する面である。上記基準位置から第一外周部11eの上面と側面との交点までの距離を測定する。この距離を第二の距離とする。第一外周部11eの側面は、第一ターン21の外周面であり、平角線1の断面における矩形のもう一方の短辺に対応する面である。第一の距離と第二の距離との差を変位量11dとする。そして、第一ターン21の全ての角部20cにおける変位量11dを測定する。本実施形態であれば、図2に示す4つの角部20cにおけるそれぞれの変位量11dを測定する。測定した全角部の変位量11dの平均値をその第一ターン21における変位量11dとする。
〈ターン間の隙間〉
第一ターン21間の隙間21gは、例えば0.076mm以下、更に0.06mm以下、0.05mm以下が挙げられる。隙間21gは小さいほど好ましいので、下限は設けない。即ち下限はゼロである。
第一ターン21間の隙間21gは、例えば0.076mm以下、更に0.06mm以下、0.05mm以下が挙げられる。隙間21gは小さいほど好ましいので、下限は設けない。即ち下限はゼロである。
〈隙間の測定方法〉
第一ターン21間の隙間21gは、全ての隙間21gの平均値として求めることができる。隙間21gは、[(L1-n1×t)/(n1-1)]として求められる。L1は、第一コイル部110の全長(mm)である。n1は、第一ターン21のターン数(ターン)である。tは、平角線1の厚さ(mm)である。
第一ターン21間の隙間21gは、全ての隙間21gの平均値として求めることができる。隙間21gは、[(L1-n1×t)/(n1-1)]として求められる。L1は、第一コイル部110の全長(mm)である。n1は、第一ターン21のターン数(ターン)である。tは、平角線1の厚さ(mm)である。
第一コイル部110の全長L1は、次のように測定する。第一コイル部110の外周面の周方向の任意の位置に第一コイル部110の軸方向と平行な直線を採る。この直線は、第一ターン21の外周面に接する仮想の直線である。直線上の第一ターン21のうち、両端に位置する第一ターン21間の直線距離を求める。この距離を全長L1とする。本実施形態では、第一コイル部110の全長L1はコイル101の全長Lと等しい。即ち、L1=Lである。第一コイル部110の全長L1、即ちコイル101の全長Lは、コイル101の軸方向が水平になるように水平な台にコイル101を置いて測定するとよい。コイル101の全長Lの測定は、コイル101に対して荷重をかけていない状態で行う。第一ターン21のターン数n1は、上記直線と交差する第一ターン21の数とする。第一ターン21のターン数n1はコイル101のターン2の数と等しい。(n1-1)は、第一ターン21間の隙間21gの数、即ちターン2間の隙間2gの数を表している。本実施形態では、隙間21gは、コイル101におけるターン2間の隙間2gとみなすことができる。
{作用効果}
実施形態1のコイル101は、第一コイル部110を形成する第一ターン21間の隙間21gを小さくできる。つまり、コイル101におけるターン2間の隙間2gが小さい。第一ターン21間の隙間21gが小さいので、第一コイル部110が両端から押されたときにコイル101の全長Lが短くなり難い。よって、コイル101は寸法安定性に優れる。
第一ターン21間の隙間が小さい理由は明らかではないが、平角線1が幅方向の途中で屈曲されていることで、平角線1を曲げた方向に引っ張られる力が第一ターン21に加わり、第一ターン21間が狭くなるものと推測される。
実施形態1のコイル101は、第一コイル部110を形成する第一ターン21間の隙間21gを小さくできる。つまり、コイル101におけるターン2間の隙間2gが小さい。第一ターン21間の隙間21gが小さいので、第一コイル部110が両端から押されたときにコイル101の全長Lが短くなり難い。よって、コイル101は寸法安定性に優れる。
第一ターン21間の隙間が小さい理由は明らかではないが、平角線1が幅方向の途中で屈曲されていることで、平角線1を曲げた方向に引っ張られる力が第一ターン21に加わり、第一ターン21間が狭くなるものと推測される。
コイル101は、第一ターン21において、平角線1の第一外周部11eが第一内周部11iに対して傾斜する。隣り合う第一ターン21において、平角線1の第一外周部11e同士が重なることによって、コイル101の径方向に力が作用したとしても、コイル101の形状が崩れ難い。よって、コイル101は形状安定性に優れる。
第一ターン21における第一内周部11iと第一外周部11eとの変位量11dが0.1mm以上であることで、第一ターン21間の隙間21gを低減できる。変位量11dが0.5mm以下であることで、平角線1が幅方向の途中で折れ曲がっていることが一見して分かり難い。つまり、従来と遜色ない見栄えのよいコイルとすることができる。
実施形態1のコイル101は、例えばリアクトルに使用した場合、リアクトルの生産性を改善できる。コイル101の両端部には、図10に示すように、バスバー51,52を接続するための端末部131,132が形成されている。図10の例では、コイル101の両端部にそれぞれ保持部材41,42が取り付けられている。コイル101の内側には、磁性コア30が配置されている。保持部材41,42及び磁性コア30については、後述する実施形態3にて説明する。バスバー51,52は、コイル101に電力を供給するためのものである。端末部131は、コイル101の第一端部121から平角線1が引き出されている。端末部132は、コイル101の第二端部122から平角線1が引き出されている。本例では、端末部131は、コイル101の軸方向に延びている。端末部132は、コイル101の径方向に延びている。コイル101は、第一ターン21間の隙間が小さいため、コイル101の両端から押されたときにコイル100の全長が短くなり難い。コイル101の両端部に形成された端末部131,132の位置がほぼ変わらないため、各端末部131,132と各バスバー51,52との接続作業が行い易い。
[実施形態2]
図4を主に参照して、実施形態2に係るコイル102を説明する。図4は、実施形態1で説明した図3と同様に、図2に示すIII-III断面における切断面のみを示している。実施形態2のコイル102は、上述した第一コイル部110と連続してつながれた第二コイル部120を有する点が、実施形態1と相違する。第二コイル部120は第一コイル部110の軸方向に並んでいる。第二コイル部120は、平角線1が螺旋状にエッジワイズ巻きされた複数の第二ターン22を備える。各第二ターン22を形成する平角線1は特定の形状をしている。以下、実施形態1との相違点を中心に説明する。実施形態1と共通する構成についてはその説明を省略する。
図4を主に参照して、実施形態2に係るコイル102を説明する。図4は、実施形態1で説明した図3と同様に、図2に示すIII-III断面における切断面のみを示している。実施形態2のコイル102は、上述した第一コイル部110と連続してつながれた第二コイル部120を有する点が、実施形態1と相違する。第二コイル部120は第一コイル部110の軸方向に並んでいる。第二コイル部120は、平角線1が螺旋状にエッジワイズ巻きされた複数の第二ターン22を備える。各第二ターン22を形成する平角線1は特定の形状をしている。以下、実施形態1との相違点を中心に説明する。実施形態1と共通する構成についてはその説明を省略する。
実施形態2のコイル102は、第一コイル部110と第二コイル部120とが電気的に直列に接続されると共に、機械的にコイル102の軸方向に並んで配置されている。第一コイル部110と第二コイル部120とは、連続した1本の平角線1で形成されている。第一コイル部110と第二コイル部120とは、一連の平角線1で継ぎ目なく構成されている。第一コイル部110の軸方向及び第二コイル部120の軸方向は、コイル102の軸方向と一致する。
(第二ターン)
複数の第二ターン22の各々は、第二内周部12iと、第二外周部12eとを有する。第二内周部12iは、平角線1における第二ターン22の内周側を構成する。第二外周部12eは、平角線1における第二ターン22の外周側を構成する。第二外周部12eは、第二内周部12iに対して第一コイル部110の軸方向の第二の方向に向かって傾くように曲げられている。具体的に説明すると、上述した第一ターン21と同様に、第二ターン22を形成する平角線1が平角線1の幅方向の途中で屈曲されている。第二内周部12iと第二外周部12eとは屈曲部12bを介してつながっている。第二内周部12iは、平角線1における屈曲部12bよりも第二ターン22の内周側に位置する部分である。第二外周部12eは、平角線1における屈曲部11bよりも第二ターン22の外周側に位置する部分である。本実施形態では、上述した直線部20sと角部20cのいずれにおいても、第二ターン22における平角線1が幅方向の途中で屈曲されている。
本実施形態のコイル102は、第二ターン22における平角線1が幅方向の途中で屈曲されていることで、第二コイル部120を形成する第二ターン22間の隙間22gを小さくすることができる。
複数の第二ターン22の各々は、第二内周部12iと、第二外周部12eとを有する。第二内周部12iは、平角線1における第二ターン22の内周側を構成する。第二外周部12eは、平角線1における第二ターン22の外周側を構成する。第二外周部12eは、第二内周部12iに対して第一コイル部110の軸方向の第二の方向に向かって傾くように曲げられている。具体的に説明すると、上述した第一ターン21と同様に、第二ターン22を形成する平角線1が平角線1の幅方向の途中で屈曲されている。第二内周部12iと第二外周部12eとは屈曲部12bを介してつながっている。第二内周部12iは、平角線1における屈曲部12bよりも第二ターン22の内周側に位置する部分である。第二外周部12eは、平角線1における屈曲部11bよりも第二ターン22の外周側に位置する部分である。本実施形態では、上述した直線部20sと角部20cのいずれにおいても、第二ターン22における平角線1が幅方向の途中で屈曲されている。
本実施形態のコイル102は、第二ターン22における平角線1が幅方向の途中で屈曲されていることで、第二コイル部120を形成する第二ターン22間の隙間22gを小さくすることができる。
第二内周部12iは、第二コイル部120、即ちコイル102の軸方向に沿った断面を見たとき、第二ターン22の内周側から外周側に向かって実質的に径方向に沿って延びている。つまり、第二内周部12iは、第二ターン22の径方向と実質的に平行に延びている。第二内周部12iが平角線1の巻きピッチによって径方向からずれている分については、径方向に沿っているとみなす。
上記第二の方向は、第二コイル部120を含むコイル102の軸方向の他端から一端に向かう方向である。第二の方向は、上述した第一の方向とは逆向きである。本実施形態では、第二の方向は、図4の下から上に向かう方向である。つまり、図4では、第二外周部12eは、第二内周部12iに対して上方に向かって傾斜している。
平角線1の幅方向における第二内周部12iの長さは、例えば、平角線1の幅の30%以上75%以下、更に40%以上70%以下が挙げられる。平角線1の幅方向における第二外周部12eの長さは、例えば、平角線1の幅の25%以上70%以下、更に30%以上60%以下が挙げられる。
第二ターン22の数は、第一ターン21の数と同じでもよいし、異なってもよい。
〈変位量〉
第二内周部12iと第二外周部12eとの第二コイル部120の軸方向の変位量12dは、例えば0.1mm以上0.5mm以下、更に0.2mm以上0.4mm以下が好ましい。変位量12dは、第二ターン22における角部での変位量である。上記角部とは、図2に示す角部20cである。角部20cだけでなく、直線部20sにおいても上記変位量を満たしていてもよい。
第二内周部12iと第二外周部12eとの第二コイル部120の軸方向の変位量12dは、例えば0.1mm以上0.5mm以下、更に0.2mm以上0.4mm以下が好ましい。変位量12dは、第二ターン22における角部での変位量である。上記角部とは、図2に示す角部20cである。角部20cだけでなく、直線部20sにおいても上記変位量を満たしていてもよい。
〈変位量の測定方法〉
変位量12dは、上述した変位量11dと同じようにして測定すればよい。変位量12dの測定は、コイル102の第二コイル部120側、即ち第二端部122が上に向くように水平な台にコイル102を置いて行う。コイル102の上方の基準位置から、第二内周部12iの上面と側面との交点までの第一の距離と、第二外周部12eの上面と側面との交点までの第二の距離を測定する。第一の距離と第二の距離との差を変位量12dとする。そして、第二ターン22の全ての角部における変位量12dを測定し、その平均値をその第二ターン22における変位量12dとする。
変位量12dは、上述した変位量11dと同じようにして測定すればよい。変位量12dの測定は、コイル102の第二コイル部120側、即ち第二端部122が上に向くように水平な台にコイル102を置いて行う。コイル102の上方の基準位置から、第二内周部12iの上面と側面との交点までの第一の距離と、第二外周部12eの上面と側面との交点までの第二の距離を測定する。第一の距離と第二の距離との差を変位量12dとする。そして、第二ターン22の全ての角部における変位量12dを測定し、その平均値をその第二ターン22における変位量12dとする。
〈ターン間の隙間〉
第二ターン22間の隙間22gは、例えば0.076mm以下、更に0.06mm以下、0.05mm以下が挙げられる。隙間22gは小さいほど好ましいので、下限は設けない。即ち下限はゼロである。
第二ターン22間の隙間22gは、例えば0.076mm以下、更に0.06mm以下、0.05mm以下が挙げられる。隙間22gは小さいほど好ましいので、下限は設けない。即ち下限はゼロである。
〈隙間の測定方法〉
第二ターン22間の隙間22gは、上述した第一ターン21間の隙間21gと同じようにして測定すればよい。隙間22gは、[(L2-n2×t)/(n2-1)]として求められる。L2は、第二コイル部120の全長(mm)である。n2は、第二ターン22のターン数(ターン)である。
第二ターン22間の隙間22gは、上述した第一ターン21間の隙間21gと同じようにして測定すればよい。隙間22gは、[(L2-n2×t)/(n2-1)]として求められる。L2は、第二コイル部120の全長(mm)である。n2は、第二ターン22のターン数(ターン)である。
第二コイル部120の全長L2は、上述した第一コイル部110の全長L1と同じように、第二コイル部120の外周面に第二コイル部120の軸方向と平行な仮想の直線を採り、この直線を用いて求めればよい。第二ターン22のターン数n2は、上記直線と交差する第二ターン22の数とする。(n2-1)は、第二ターン22間の隙間22gの数を表している。
(第三ターン)
さらに、実施形態2のコイル102は、第一コイル部110と第二コイル部120との間に、平角線1がエッジワイズ巻きされた1つ以上の第三ターン23を備える。第三ターン23は、第一コイル部110と第二コイル部120との間を連続してつなぐ。第三ターン23は、第一コイル部110のうち、第二コイル部120と向かい合う端部の第一ターン21と、第二コイル部120のうち、第一コイル部110と向かい合う端部の第二ターン22との途中に設けられている。
さらに、実施形態2のコイル102は、第一コイル部110と第二コイル部120との間に、平角線1がエッジワイズ巻きされた1つ以上の第三ターン23を備える。第三ターン23は、第一コイル部110と第二コイル部120との間を連続してつなぐ。第三ターン23は、第一コイル部110のうち、第二コイル部120と向かい合う端部の第一ターン21と、第二コイル部120のうち、第一コイル部110と向かい合う端部の第二ターン22との途中に設けられている。
第三ターン23は、第三内周部13iと、第三外周部13eとを有する。第三内周部13iは、平角線1における第三ターン23の内周側を構成する。第三外周部13eは、平角線1における第三ターン23の外周側を構成する。第三内周部13iと第三外周部13eとは平坦につながっている。具体的に説明すると、第三ターン23における平角線1は平角線1の幅方向の途中で折れ曲がっていない。第三ターン23を形成する平角線1は、コイル102の軸方向に沿った断面を見たとき、第三ターン23の径方向に沿って直線状に延びている。つまり、第三ターン23における平角線1の幅方向が、第三ターン23の径方向と実質的に平行である。第三内周部13i及び第三外周部13eが平角線1の巻きピッチによって径方向からずれている分については、径方向に沿っているとみなす。第三内周部13iは、平角線1の幅の中心よりも第三ターン23の内周側に位置する部分である。第三外周部13eは、平角線1の幅の中心よりも第三ターン23の外周側に位置する部分である。
第三ターン23の数は、1つでもよいし、複数でもよい。複数の第三ターン23を有する場合、第三ターン23間の隙間は、第一ターン21間の隙間21gや第二ターン22間の隙間22gよりも大きくなる傾向がある。第三ターン23の数は、例えば3ターン以下、更に2ターン以下が好ましい。本実施形態では、第三ターン23の数は1つである。
{作用効果}
実施形態2のコイル102は、第二コイル部120を形成する第二ターン22間の隙間22gを小さくできる。第二ターン22が、上述した第一ターン21と同様に、平角線1の幅方向の途中で屈曲されていることで、上述した実施形態1と同様の作用効果を奏する。コイル102は、寸法安定性、形状安定性に優れる。
実施形態2のコイル102は、第二コイル部120を形成する第二ターン22間の隙間22gを小さくできる。第二ターン22が、上述した第一ターン21と同様に、平角線1の幅方向の途中で屈曲されていることで、上述した実施形態1と同様の作用効果を奏する。コイル102は、寸法安定性、形状安定性に優れる。
第二ターン22における第二内周部12iと第二外周部12eとの変位量12dが上記特定の範囲内であることで、第二ターン22間の隙間22gを低減できると共に、平角線1が幅方向の途中で折れ曲がっていることが一見して分かり難い。
実施形態2のコイル102は、例えばリアクトルに使用した場合、リアクトルの損失を低減できる。コイル102は、第一ターン21間の隙間、及び第二ターン22の間の隙間が小さいため、コイル102の両端から押されたときにコイル102の全長が短くなり難い。図11に示すように、コイル102の内側に配置された磁性コア30がコイル102の両端部から露出することを低減できる。その結果、磁性コア30の露出部分からの漏れ磁束を低減することができるので、リアクトルの損失を低減できる。
<コイルの製造方法>
実施形態に係るコイルの製造方法について説明する。実施形態のコイルの製造方法は、巻線機を使用する。巻線機には、公知の巻線機を利用できる。実施形態のコイルの製造方法の説明に先立って、実施形態のコイルの製造方法で用いられる巻線機について説明する。
実施形態に係るコイルの製造方法について説明する。実施形態のコイルの製造方法は、巻線機を使用する。巻線機には、公知の巻線機を利用できる。実施形態のコイルの製造方法の説明に先立って、実施形態のコイルの製造方法で用いられる巻線機について説明する。
(巻線機)
巻線機は、図5に示す曲げ加工部800と、図示しない送り機構とを備える。曲げ加工部800は、平角線1をエッジワイズ曲げ加工する。送り機構は、平角線1を送り出す。曲げ加工部800は、巻線機の主要な部分の一つである。
巻線機は、図5に示す曲げ加工部800と、図示しない送り機構とを備える。曲げ加工部800は、平角線1をエッジワイズ曲げ加工する。送り機構は、平角線1を送り出す。曲げ加工部800は、巻線機の主要な部分の一つである。
〈曲げ加工部〉
曲げ加工部800は、図5に示すように、保持部810と、ガイド部820とを有する。保持部810は、平角線1の内周部1iを保持する。平角線1の内周部1iは、平角線1をエッジワイズ曲げする際に、平角線1における曲げの内周側に位置する部分である。ガイド部820は、平角線1の外周部1eを保持する。平角線1の外周部1eは、平角線1における曲げの外周側に位置する部分である。
曲げ加工部800は、図5に示すように、保持部810と、ガイド部820とを有する。保持部810は、平角線1の内周部1iを保持する。平角線1の内周部1iは、平角線1をエッジワイズ曲げする際に、平角線1における曲げの内周側に位置する部分である。ガイド部820は、平角線1の外周部1eを保持する。平角線1の外周部1eは、平角線1における曲げの外周側に位置する部分である。
〈保持部〉
保持部810は、シャフト811と、シャフト811を支持する支持体812とを有する。シャフト811は、平角線1における内周部1iの側面と接触する円柱状の部材である。内周部1iの側面は、平角線1の断面における矩形の一方の短辺に対応する面である。支持体812は円筒状である。シャフト811は、支持体812の中心を貫通する。シャフト811は、支持体812に対して、シャフト811の軸方向にスライド可能である。シャフト811の先端は、支持体812の端面から突出する。シャフト811の先端には、円板状のフランジ813を有する。支持体812とフランジ813とは離間して配置されている。
保持部810は、シャフト811と、シャフト811を支持する支持体812とを有する。シャフト811は、平角線1における内周部1iの側面と接触する円柱状の部材である。内周部1iの側面は、平角線1の断面における矩形の一方の短辺に対応する面である。支持体812は円筒状である。シャフト811は、支持体812の中心を貫通する。シャフト811は、支持体812に対して、シャフト811の軸方向にスライド可能である。シャフト811の先端は、支持体812の端面から突出する。シャフト811の先端には、円板状のフランジ813を有する。支持体812とフランジ813とは離間して配置されている。
保持部810は、支持体812の端面によって構成される第一面812fと、支持体812と向かい合うフランジ813の面によって構成される第二面813fとを有する。第一面812fと第二面813fとは、平角線1の内周部1iを厚さ方向に挟むように向かい合って配置される。第一面812fと第二面813fとの間に平角線1の内周部1iが通されて保持される。第一面812fと内周部1iとの間、及び第二面813fと内周部1iとの間は、平角線1を送り出した際に平角線1が通過できるように、若干のクリアランスが設けられている。
〈ガイド部〉
ガイド部820は、シャフト811の中心軸を回転中心にして回動可能である。ガイド部820は、平角線1の内周部1iを厚さ方向に挟むようにガイド溝821が形成されている。このガイド溝821に、平角線1の外周部1eが通されて保持される。ガイド溝821の幅は、平角線1を送り出した際に平角線1が通過できるように、平角線1の外周部1eの厚さよりも若干大きい。
ガイド部820は、シャフト811の中心軸を回転中心にして回動可能である。ガイド部820は、平角線1の内周部1iを厚さ方向に挟むようにガイド溝821が形成されている。このガイド溝821に、平角線1の外周部1eが通されて保持される。ガイド溝821の幅は、平角線1を送り出した際に平角線1が通過できるように、平角線1の外周部1eの厚さよりも若干大きい。
本実施形態では、保持部810に対してガイド部820がシャフト811の軸方向にスライド可能である。ガイド部820の位置は、例えば図示しない駆動装置によって制御される。駆動装置としては、例えばサーボモータなどが挙げられる。
図6、図7を参照して、平角線1をエッジワイズ曲げする際の曲げ加工部800の動作を説明する。ここでは、図1、図2に示す四角筒状のコイル100を形成する場合を例に挙げて説明する。図6、図7は、曲げ加工部800をフランジ813側、即ち図5の下側からシャフト811の軸方向に見ている。図6に示すように、図示しない送り機構によって平角線1を直線状に送り出す。図6中の矢印は、平角線1の送り方向を示す。次に、図7に示すように、ガイド部820をシャフト811の中心軸を回転中心にして回動させる。内周部1iの側面がシャフト811の外周面に押し付けられて、平角線1がシャフト811の外周面に沿って曲がる。これにより、平角線1がエッジワイズ曲げされた角部20cが形成される。本実施形態では、ガイド部820が90°回動することによって、平角線1を90°曲げる。この動作を繰り返すことによって、1つのターン2を形成する。平角線1の送り出しとエッジワイズ曲げ加工とを4回繰り返すことにより、矩形状のターン2を形成する。そして、ターン2の形成を複数回繰り返し行うことにより、複数のターン2を形成することで、コイル100が形成される。
平角線1の送り出し時は、図5に示すように、支持体812とフランジ813とは、平角線1の内周部1iとの間に隙間が形成されるような間隔に保持される。平角線1のエッジワイズ曲げ加工時は、支持体812とフランジ813とは、平角線1の内周部1iを上下から挟むような間隔に閉じられる。平角線1をエッジワイズ曲げしたとき、曲げの内周側が厚さ方向に膨らむように変形して、内周部1iが厚くなる。支持体812とフランジ813とで平角線1の内周部1iを平角線1の厚さ方向から挟むことで、エッジワイズ曲げ加工時に平角線1の内周部1iが厚くなることを回避できる。
一般に、巻線機を使用してコイルを作製する場合、保持部810とガイド部820との位置関係は、図5に示すように、シャフト811の軸方向において、平角線1の内周部1iを保持する位置と、平角線1の外周部1eを保持する位置とが略一致するように設定されている。つまり、平角線1における内周部1iと外周部1eとが平坦になるように、保持部810に対してガイド部820が位置する。このときのガイド部820の位置をガイド部820の基準位置とする。基準位置とは、保持部810が平角線1の内周部1iを保持したときの第一面812fと第二面813fとの間の中心線と、ガイド部820のガイド溝821の幅の中心線とが揃う位置である。この状態で平角線1を螺旋状にエッジワイズ巻きすると、図16に示す従来のコイル100xのようになる。
[実施形態1のコイルの製造方法]
図3に示すコイル101を製造するための実施形態1のコイルの製造方法について説明する。実施形態1のコイルの製造方法は、巻線機により、平角線1を螺旋状にエッジワイズ巻きして複数の第一ターン21を形成する工程を備える。実施形態1のコイルの製造方法の特徴の一つは、図8に示すように保持部810に対してガイド部820を特定の方向に変位させた状態で、第一ターン21を形成する点にある。以下、図8に基づき、図3を適宜参照しつつ、詳しく説明する。
図3に示すコイル101を製造するための実施形態1のコイルの製造方法について説明する。実施形態1のコイルの製造方法は、巻線機により、平角線1を螺旋状にエッジワイズ巻きして複数の第一ターン21を形成する工程を備える。実施形態1のコイルの製造方法の特徴の一つは、図8に示すように保持部810に対してガイド部820を特定の方向に変位させた状態で、第一ターン21を形成する点にある。以下、図8に基づき、図3を適宜参照しつつ、詳しく説明する。
(第一ターンの形成工程)
第一ターン21を形成する工程は、保持部810に対してガイド部820をシャフト811の軸方向の第一の方向に変位させた状態で行う。上記第一の方向は、図3に示すコイル101のように第一コイル部110のみを有する場合は、シャフト811の軸方向のどちらでもよい。本実施形態では、保持部810を基準としてガイド部820を下方にスライドさせることにより、保持部810に対してガイド部820を下方に変位させる。つまり、第一の方向は、図8の上から下に向かう方向である。このように保持部810に対してガイド部820を下方に変位させることで、平角線1における外周部1eが内周部1iに対して下方に傾斜するように平角線1を屈曲させる。この状態で第一ターン21を形成することにより、図3に示すように、第一外周部11eが第一内周部11iに対して下方に向かって傾斜した第一ターン21を形成できる。複数の第一ターン21を形成することにより、第一コイル部110を有するコイル101を製造できる。
第一ターン21を形成する工程は、保持部810に対してガイド部820をシャフト811の軸方向の第一の方向に変位させた状態で行う。上記第一の方向は、図3に示すコイル101のように第一コイル部110のみを有する場合は、シャフト811の軸方向のどちらでもよい。本実施形態では、保持部810を基準としてガイド部820を下方にスライドさせることにより、保持部810に対してガイド部820を下方に変位させる。つまり、第一の方向は、図8の上から下に向かう方向である。このように保持部810に対してガイド部820を下方に変位させることで、平角線1における外周部1eが内周部1iに対して下方に傾斜するように平角線1を屈曲させる。この状態で第一ターン21を形成することにより、図3に示すように、第一外周部11eが第一内周部11iに対して下方に向かって傾斜した第一ターン21を形成できる。複数の第一ターン21を形成することにより、第一コイル部110を有するコイル101を製造できる。
保持部810に対してガイド部820を変位させることによって、第一ターン21を形成する平角線1を幅方向の途中で屈曲させる。これにより、第一ターン21間の隙間が小さくなる。この理由は明らかではないが、平角線1が折り曲げられることによって、平角線1を曲げた方向に引っ張られる力が第一ターン21に加わることで、第一ターン21間が狭くなるものと推測される。
保持部810によって保持する平角線1の内周部1iの幅は、例えば、平角線1の幅の30%以上75%以下、更に40%以上70%以下が挙げられる。ガイド部820によって保持する平角線1の外周部1eの幅は、例えば、平角線1の幅の25%以上70%以下、更に30%以上60%以下が挙げられる。
〈変位量〉
保持部810を基準としてガイド部820における第一の方向への変位量Gdは、例えば0.1mm以上0.5mm以下、更に0.2mm以上0.4mm以下が好ましい。
保持部810を基準としてガイド部820における第一の方向への変位量Gdは、例えば0.1mm以上0.5mm以下、更に0.2mm以上0.4mm以下が好ましい。
第一ターン21における図2に示す角部20cのみならず、直線部20sでも変位量Gdを保って平角線1をエッジワイズ巻きする。そうすることで、角部20cと直線部20sのいずれにおいても、第一外周部11eが第一内周部11iに対して傾くように曲げることができる。
本実施形態とは異なり、図9に示すように、ガイド部820を上方にスライドさせて、保持部810に対してガイド部820を上方に変位させてもよい。つまり、本実施形態とは第一の方向を逆向きにして、下から上に向かう方向にする。この場合、平角線1における外周部1eが内周部1iに対して上方に傾斜するように平角線1が屈曲することになる。この状態で第一ターン21を形成すると、第一外周部11eが第一内周部11iに対して上方に向かって傾斜した第一ターン21を形成できる。図3に示すコイル101とは上下が逆転した状態になる。
{作用効果}
実施形態1のコイルの製造方法は、複数の第一ターン21によって形成された第一コイル部110を有する図3に示すコイル101を製造できる。実施形態1のコイルの製造方法は、第一ターン21間の隙間が小さいコイル101を製造できる。
実施形態1のコイルの製造方法は、複数の第一ターン21によって形成された第一コイル部110を有する図3に示すコイル101を製造できる。実施形態1のコイルの製造方法は、第一ターン21間の隙間が小さいコイル101を製造できる。
ガイド部820の第一の方向への変位量Gdを上記特定の範囲内とすることで、第一ターン21における第一内周部11iと第一外周部11eとの変位量11dが所定の範囲内となるように平角線1を屈曲させることができる。これにより、第一ターン21間の隙間21gが小さく、かつ、見栄えのよいコイル101を製造できる。
[実施形態2のコイルの製造方法]
図4に示すコイル102を製造するための実施形態2のコイルの製造方法について説明する。実施形態2のコイルの製造方法は、上述した実施形態1の第一ターン21を形成する工程の後、平角線1を螺旋状にエッジワイズ巻きして複数の第二ターン22を形成する工程を備える。さらに、実施形態2のコイルの製造方法では、第一ターン21を形成する工程と第二ターン22を形成する工程との間に、平角線1をエッジワイズ巻きして1つ以上の第三ターン23を形成する工程を備える。以下、図9に基づき、図4を適宜参照しつつ、詳しく説明する。
図4に示すコイル102を製造するための実施形態2のコイルの製造方法について説明する。実施形態2のコイルの製造方法は、上述した実施形態1の第一ターン21を形成する工程の後、平角線1を螺旋状にエッジワイズ巻きして複数の第二ターン22を形成する工程を備える。さらに、実施形態2のコイルの製造方法では、第一ターン21を形成する工程と第二ターン22を形成する工程との間に、平角線1をエッジワイズ巻きして1つ以上の第三ターン23を形成する工程を備える。以下、図9に基づき、図4を適宜参照しつつ、詳しく説明する。
(第二ターンの形成工程)
第二ターン22を形成する工程は、図9に示すように、保持部810に対してガイド部820をシャフト811の軸方向の第二の方向に変位させた状態で行う。上記第二の方向は、上述した第一ターン21を形成する工程での第一の方向とは逆向きである。本実施形態では、ガイド部820を上方にスライドさせることにより、保持部810に対してガイド部820を上方に変位させる。つまり、第二の方向は、図9の下から上に向かう方向である。このように保持部810に対してガイド部820を上方に変位させることで、平角線1における外周部1eが内周部1iに対して上方に傾斜するように平角線1を屈曲させる。この状態で第二ターン22を形成することにより、図4に示すように、第二外周部12eが第二内周部12iに対して上方に向かって傾斜した第二ターン22を形成できる。複数の第二ターン22を形成することにより、第一コイル部110と連続してつながれた第二コイル部120を有するコイル102を製造できる。
第二ターン22を形成する工程は、図9に示すように、保持部810に対してガイド部820をシャフト811の軸方向の第二の方向に変位させた状態で行う。上記第二の方向は、上述した第一ターン21を形成する工程での第一の方向とは逆向きである。本実施形態では、ガイド部820を上方にスライドさせることにより、保持部810に対してガイド部820を上方に変位させる。つまり、第二の方向は、図9の下から上に向かう方向である。このように保持部810に対してガイド部820を上方に変位させることで、平角線1における外周部1eが内周部1iに対して上方に傾斜するように平角線1を屈曲させる。この状態で第二ターン22を形成することにより、図4に示すように、第二外周部12eが第二内周部12iに対して上方に向かって傾斜した第二ターン22を形成できる。複数の第二ターン22を形成することにより、第一コイル部110と連続してつながれた第二コイル部120を有するコイル102を製造できる。
〈変位量〉
保持部810を基準としてガイド部820における第二の方向への変位量Gdは、例えば0.1mm以上0.5mm以下、更に0.2mm以上0.4mm以下が好ましい。
保持部810を基準としてガイド部820における第二の方向への変位量Gdは、例えば0.1mm以上0.5mm以下、更に0.2mm以上0.4mm以下が好ましい。
第二ターン22における図2に示す角部20cのみならず、直線部20sでも変位量Gdを保って平角線1をエッジワイズ巻きする。そうすることで、角部20cと直線部20sのいずれにおいても、第二外周部12eが第二内周部12iに対して傾くように曲げることができる。
(第三ターンの形成工程)
第三ターン23を形成する工程は、図5に示すように、シャフト811の軸方向において、保持部810の位置とガイド部820の位置とを一致させた状態で行う。つまり、ガイド部820の位置を、上述したガイド部820の基準位置に設定する。この状態で第三ターン23を形成することより、図4に示すように、第三内周部13iと第三外周部13eとが平坦になるように第三ターン23を形成できる。
第三ターン23を形成する工程は、図5に示すように、シャフト811の軸方向において、保持部810の位置とガイド部820の位置とを一致させた状態で行う。つまり、ガイド部820の位置を、上述したガイド部820の基準位置に設定する。この状態で第三ターン23を形成することより、図4に示すように、第三内周部13iと第三外周部13eとが平坦になるように第三ターン23を形成できる。
第三ターン23の数は、1つでもよいし、複数でもよい。第三ターン23を形成した場合、ターン2の内周側で、第一ターン21と第三ターン23との隙間、及び第二ターン22と第三ターン23との隙間は、第一ターン21間の隙間21g、及び第二ターン22間の隙間22gよりも大きくなる傾向がある。第三ターン23の数は、例えば3ターン以下、更に2ターン以下が好ましい。本実施形態では、1つの第三ターン23を形成している。
{作用効果}
実施形態2のコイルの製造方法は、複数の第二ターン22によって第二コイル部120を形成でき、第一コイル部110と第二コイル部120とを有する図4に示すコイル102を製造できる。実施形態2のコイルの製造方法は、第一ターン21間の隙間21g、及び第二ターン22間の隙間22gが小さいコイル102を製造できる。さらに、第一ターン21と第二ターン22との間を第三ターン23でつなぐことができる。第一ターン21と第二ターン22との途中に第三ターン23を形成することで、第一ターン21から第二ターン22へ移行する際の平角線1の過度の変形を抑制し易い。
実施形態2のコイルの製造方法は、複数の第二ターン22によって第二コイル部120を形成でき、第一コイル部110と第二コイル部120とを有する図4に示すコイル102を製造できる。実施形態2のコイルの製造方法は、第一ターン21間の隙間21g、及び第二ターン22間の隙間22gが小さいコイル102を製造できる。さらに、第一ターン21と第二ターン22との間を第三ターン23でつなぐことができる。第一ターン21と第二ターン22との途中に第三ターン23を形成することで、第一ターン21から第二ターン22へ移行する際の平角線1の過度の変形を抑制し易い。
[試験例1]
上述した実施形態1のコイルの製造方法によって、実施形態1のコイル101を製造した。そして、図8に示すガイド部820の変位量Gdと、図3に示す第一ターン21における第一内周部11iと第一外周部11eとの変位量11dとの関係を調べた。
上述した実施形態1のコイルの製造方法によって、実施形態1のコイル101を製造した。そして、図8に示すガイド部820の変位量Gdと、図3に示す第一ターン21における第一内周部11iと第一外周部11eとの変位量11dとの関係を調べた。
製造するコイル101の仕様は次のとおりとした。コイル101の形状は、四角筒状とした。コイル101の端面の形状は矩形状である。形成する第一ターン21の数は16ターンとした。
保持部810によって保持する平角線1の内周部1iの幅は、平角線1の幅の約60%とした。ガイド部820によって保持する平角線1の外周部1eの幅は、平角線1の幅の約30%とした。保持部810に対してガイド部820を下方に変位させた状態で第一ターン21の形成を行った。ガイド部820の変位量Gdは0.2mmに設定した。製造したコイル101を試料No.1とした。
試料No.1について、第一ターン21における第一内周部11iと第一外周部11eとの変位量11dを測定した。変位量11dの測定は、上述した変位量の測定方法を用いて行った。そして、4つの角部20cにおけるそれぞれの変位量11dを測定して、その平均値を求めた。その結果、第一ターン21における角部20cでの変位量11dは、平均で0.2mm程度であった。この結果から、ガイド部820の変位量Gdによって、第一ターン21における第一内周部11iと第一外周部11eとの変位量11dを制御できることを確認した。製造した試料No.1の外観を目視で検査した。その結果、第一ターン21における平角線が幅方向の途中で折れ曲がっていることが一見して分からなかった。
さらに、4つの直線部20sの中間点におけるそれぞれの変位量を測定して、その平均値を求めた。直線部20sの中間点とは、具体的には、第一ターン21の周方向に沿った直線部20sの長さの中間点とした。その結果、第一ターン21における直線部20sでの変位量は、平均で0.1mm程度であった。直線部20sでの変位量が角部20cでの変位量よりも小さくなった理由は、次のように考えられる。エッジワイズ曲げ加工時に平角線1の内周部1iを支持体812とフランジ813とで挟むので、内周部1iが固定される。そのため、角部20cでは、平角線1が折り曲げられ易い。これに対し、直線部20sでは、支持体812とフランジ813とが内周部1iとの間に隙間が形成されるような間隔で保持されているため、角部20cに比べて平角線1を折り曲げる力が加わり難い。このような、平角線1と、保持部810及びガイド部820との関係により、角部20cに比べて直線部20sの変位量が小さくなるものと考えられる。
[試験例2]
試験例1の試料No.1について、上述した隙間の測定方法を用いてターン間の隙間を測定した。
試験例1の試料No.1について、上述した隙間の測定方法を用いてターン間の隙間を測定した。
加えて、上述した実施形態2のコイルの製造方法によって、図4に示す実施形態2のコイル102を製造した。製造するコイル102の仕様は、第一ターン21の数を16ターン、第二ターン22の数を15ターン、第三ターンの数を1ターンとした。それ以外は試料No.1と同じである。第一ターン21を形成する工程、及び第二ターン22を形成する工程での各変位量Gdはそれぞれ0.2mmとした。製造したコイル102を試料No.2とした。
また、図16に示す従来のコイル100xを製造した。製造するコイル100xの仕様は試料No.1と同じである。製造したコイル100xを試料No.10とした。
試料No.2及び試料No.10についても、ターン間の隙間を測定した。その結果、試料No.1は0.03mm、試料No.2は0.03mm、試料No.10は0.06mmであった。試料No.1と試料No.2は、試料No.10よりも隙間が小さい。ターン2を形成する際に平角線1を幅方向の途中で屈曲させることで、ターン2間の隙間を小さくできることが分かった。
[実施形態3]
<リアクトル>
図12、図13を参照して、実施形態に係るリアクトル200を説明する。リアクトル200は、図12、図13に示すように、コイル100と、磁性コア30とを備える。磁性コア30は、第一コア31と第二コア32との組物である。磁性コア30は、第一コア31と第二コア32とが組み合わされることで、全体としてθ状に構成される。以下、リアクトル200の構成を詳細に説明する。
<リアクトル>
図12、図13を参照して、実施形態に係るリアクトル200を説明する。リアクトル200は、図12、図13に示すように、コイル100と、磁性コア30とを備える。磁性コア30は、第一コア31と第二コア32との組物である。磁性コア30は、第一コア31と第二コア32とが組み合わされることで、全体としてθ状に構成される。以下、リアクトル200の構成を詳細に説明する。
(コイル)
コイル100は、上述した実施形態に係るコイル100である。具体的には、図3に示す実施形態1のコイル101、図4に示す実施形態2のコイル102が挙げられる。
コイル100は、上述した実施形態に係るコイル100である。具体的には、図3に示す実施形態1のコイル101、図4に示す実施形態2のコイル102が挙げられる。
(磁性コア)
磁性コア30は、図12、図13に示すように、ミドルコア部300と、第一エンドコア部310と、第二エンドコア部320と、第一サイドコア部330と、第二サイドコア部340とを有する。
磁性コア30は、図12、図13に示すように、ミドルコア部300と、第一エンドコア部310と、第二エンドコア部320と、第一サイドコア部330と、第二サイドコア部340とを有する。
〈ミドルコア部〉
ミドルコア部300は、磁性コア30のうち、コイル100の内側に配置される部分である。本実施形態のミドルコア部300は、ミドルコア部300の軸方向に二分割されており、第一ミドルコア部301と第二ミドルコア部302とを有する。ミドルコア部300は、ギャップ部を有してもよい。ギャップ部は、第一ミドルコア部301と第二ミドルコア部302との間に設けることが挙げられる。
ミドルコア部300は、磁性コア30のうち、コイル100の内側に配置される部分である。本実施形態のミドルコア部300は、ミドルコア部300の軸方向に二分割されており、第一ミドルコア部301と第二ミドルコア部302とを有する。ミドルコア部300は、ギャップ部を有してもよい。ギャップ部は、第一ミドルコア部301と第二ミドルコア部302との間に設けることが挙げられる。
〈第一エンドコア部・第二エンドコア部〉
第一エンドコア部310は、磁性コア30のうち、コイル100の第一端部121と向かい合う部分である。第二エンドコア部320は、コイル100の第二端部122と向かい合う部分である。第一エンドコア部310と第二エンドコア部320とは、コイル100を軸方向から挟むように間隔をあけて配置される。
第一エンドコア部310は、磁性コア30のうち、コイル100の第一端部121と向かい合う部分である。第二エンドコア部320は、コイル100の第二端部122と向かい合う部分である。第一エンドコア部310と第二エンドコア部320とは、コイル100を軸方向から挟むように間隔をあけて配置される。
〈第一サイドコア部・第二サイドコア部〉
第一サイドコア部330及び第二サイドコア部340は、磁性コア30のうち、ミドルコア部300を挟むように、コイル100の外側に配置される部分である。第一サイドコア部330と第二サイドコア部340とは、コイル100の軸方向に沿う両側面を挟むように間隔をあけて配置される。第一サイドコア部330及び第二サイドコア部340は、第一エンドコア部310と第二エンドコア部320とをつなぐ長さを有している。
第一サイドコア部330及び第二サイドコア部340は、磁性コア30のうち、ミドルコア部300を挟むように、コイル100の外側に配置される部分である。第一サイドコア部330と第二サイドコア部340とは、コイル100の軸方向に沿う両側面を挟むように間隔をあけて配置される。第一サイドコア部330及び第二サイドコア部340は、第一エンドコア部310と第二エンドコア部320とをつなぐ長さを有している。
〈第一コア・第二コア〉
磁性コア30は、第一コア31と第二コア32とが組み合わされることで構成されている。第一コア31及び第二コア32の各々の形状は、種々の組み合わせから選択できる。本実施形態の磁性コア30は、E字状の第二コア32と、T字状の第一コア31とを組み合わせたE-T型である。その他の組み合わせとしては、例えば、E-U型、E-I型、T-U型などが挙げられる。
磁性コア30は、第一コア31と第二コア32とが組み合わされることで構成されている。第一コア31及び第二コア32の各々の形状は、種々の組み合わせから選択できる。本実施形態の磁性コア30は、E字状の第二コア32と、T字状の第一コア31とを組み合わせたE-T型である。その他の組み合わせとしては、例えば、E-U型、E-I型、T-U型などが挙げられる。
本実施形態では、第一コア31は、第一エンドコア部310と、ミドルコア部300の一部である第一ミドルコア部301とを含む。第一エンドコア部310と、第一ミドルコア部301とは一体に成形されている。第二コア32は、第二エンドコア部320と、ミドルコア部300の残部である第二ミドルコア部302と、第一サイドコア部330及び第二サイドコア部340の各々の全部を含む。第二エンドコア部320と、第二ミドルコア部302と、第一サイドコア部330と、第二サイドコア部340とは一体に形成されている。
(保持部材)
さらに、本実施形態では、2つの保持部材41,42を有する。保持部材41は、コイル100の第一端部121側に配置される。保持部材42は、コイル100の第二端部122側に配置される。保持部材41,42は、コイル100と、磁性コア30の第一エンドコア部310と第二エンドコア部320との間の電気的絶縁を確保する。保持部材41,42には、ミドルコア部300の各端部が挿入される貫通孔43が形成されている。
さらに、本実施形態では、2つの保持部材41,42を有する。保持部材41は、コイル100の第一端部121側に配置される。保持部材42は、コイル100の第二端部122側に配置される。保持部材41,42は、コイル100と、磁性コア30の第一エンドコア部310と第二エンドコア部320との間の電気的絶縁を確保する。保持部材41,42には、ミドルコア部300の各端部が挿入される貫通孔43が形成されている。
{作用効果}
本実施形態のリアクトル200は、実施形態に係るコイル101又はコイル102を備えることで、生産性に優れる上、性能の向上が期待できる。
本実施形態のリアクトル200は、実施形態に係るコイル101又はコイル102を備えることで、生産性に優れる上、性能の向上が期待できる。
[実施形態4]
<コンバータ・電力変換装置>
実施形態3のリアクトル200は、以下の通電条件を満たす用途に利用できる。通電条件としては、例えば、最大直流電流が100A以上1000A以下程度であり、平均電圧が100V以上1000V以下程度であり、使用周波数が5kHz以上100kHz以下程度であることが挙げられる。実施形態3のリアクトル200は、代表的には電気自動車やハイブリッド自動車などの車両などに搭載されるコンバータの構成部品や、このコンバータを備える電力変換装置の構成部品に利用できる。
<コンバータ・電力変換装置>
実施形態3のリアクトル200は、以下の通電条件を満たす用途に利用できる。通電条件としては、例えば、最大直流電流が100A以上1000A以下程度であり、平均電圧が100V以上1000V以下程度であり、使用周波数が5kHz以上100kHz以下程度であることが挙げられる。実施形態3のリアクトル200は、代表的には電気自動車やハイブリッド自動車などの車両などに搭載されるコンバータの構成部品や、このコンバータを備える電力変換装置の構成部品に利用できる。
ハイブリッド自動車や電気自動車などの車両1200は、図14に示すようにメインバッテリ1210と、メインバッテリ1210に接続される電力変換装置1100と、メインバッテリ1210からの供給電力により駆動して走行に利用されるモータ1220とを備える。モータ1220は、代表的には、3相交流モータであり、走行時、車輪1250を駆動し、回生時、発電機として機能する。ハイブリッド自動車の場合、車両1200は、モータ1220に加えてエンジン1300を備える。図14では、車両1200の充電箇所としてインレットを示すが、プラグを備える形態とすることができる。
電力変換装置1100は、メインバッテリ1210に接続されるコンバータ1110と、コンバータ1110に接続されて、直流と交流との相互変換を行うインバータ1120とを有する。この例に示すコンバータ1110は、車両1200の走行時、200V以上300V以下程度のメインバッテリ1210の入力電圧を400V以上700V以下程度にまで昇圧して、インバータ1120に給電する。コンバータ1110は、回生時、モータ1220からインバータ1120を介して出力される入力電圧をメインバッテリ1210に適合した直流電圧に降圧して、メインバッテリ1210に充電させている。入力電圧は、直流電圧である。インバータ1120は、車両1200の走行時、コンバータ1110で昇圧された直流を所定の交流に変換してモータ1220に給電し、回生時、モータ1220からの交流出力を直流に変換してコンバータ1110に出力している。
コンバータ1110は、図15に示すように複数のスイッチング素子1111と、スイッチング素子1111の動作を制御する駆動回路1112と、リアクトル1115とを備え、ON/OFFの繰り返しにより入力電圧の変換を行う。入力電圧の変換とは、ここでは昇降圧を行う。スイッチング素子1111には、電界効果トランジスタ、絶縁ゲートバイポーラトランジスタなどのパワーデバイスが利用される。リアクトル1115は、回路に流れようとする電流の変化を妨げようとするコイルの性質を利用し、スイッチング動作によって電流が増減しようとしたとき、その変化を滑らかにする機能を有する。リアクトル1115として、実施形態3のリアクトル200を備える。生産性に優れるリアクトル200を備えることで、電力変換装置1100やコンバータ1110は生産性に優れる。
車両1200は、コンバータ1110の他、メインバッテリ1210に接続された給電装置用コンバータ1150や、補機類1240の電力源となるサブバッテリ1230とメインバッテリ1210とに接続され、メインバッテリ1210の高圧を低圧に変換する補機電源用コンバータ1160を備える。コンバータ1110は、代表的には、DC-DC変換を行うが、給電装置用コンバータ1150や補機電源用コンバータ1160は、AC-DC変換を行う。給電装置用コンバータ1150のなかには、DC-DC変換を行うものもある。給電装置用コンバータ1150や補機電源用コンバータ1160のリアクトルに、実施形態3のリアクトル200などと同様の構成を備え、適宜、大きさや形状などを変更したリアクトルを利用できる。また、入力電力の変換を行うコンバータであって、昇圧のみを行うコンバータや降圧のみを行うコンバータに、実施形態3のリアクトル200を利用することもできる。
100,101,102,100x コイル
110 第一コイル部、120 第二コイル部
121 第一端部、122 第二端部
131,132 端末部
1 平角線
1i 内周部、1e 外周部
11i 第一内周部、11e 第一外周部、11b 屈曲部
12i 第二内周部、12e 第二外周部、12b 屈曲部
13i 第三内周部、13e 第三外周部
11d,12d 変位量
2 ターン、20s 直線部、20c 角部
21 第一ターン、22 第二ターン、23 第三ターン
2g,21g,22g 隙間
200 リアクトル
30 磁性コア、31 第一コア、32 第二コア
300 ミドルコア部
301 第一ミドルコア部、302 第二ミドルコア部
310 第一エンドコア部、320 第二エンドコア部
330 第一サイドコア部、340 第二サイドコア部
41,42 保持部材、43 貫通孔
51,52 バスバー
800 曲げ加工部
810 保持部、811 シャフト、812 支持体、813 フランジ
812f 第一面、813f 第二面
820 ガイド部、821 ガイド溝
1100 電力変換装置、1110 コンバータ
1111 スイッチング素子、1112 駆動回路
1115 リアクトル、1120 インバータ
1150 給電装置用コンバータ、1160 補機電源用コンバータ
1200 車両
1210 メインバッテリ、1220 モータ
1230 サブバッテリ、1240 補機類、1250 車輪、1300 エンジン
Gd 変位量
L コイルの全長、L1 第一コイル部の全長、L2 第二コイル部の全長
110 第一コイル部、120 第二コイル部
121 第一端部、122 第二端部
131,132 端末部
1 平角線
1i 内周部、1e 外周部
11i 第一内周部、11e 第一外周部、11b 屈曲部
12i 第二内周部、12e 第二外周部、12b 屈曲部
13i 第三内周部、13e 第三外周部
11d,12d 変位量
2 ターン、20s 直線部、20c 角部
21 第一ターン、22 第二ターン、23 第三ターン
2g,21g,22g 隙間
200 リアクトル
30 磁性コア、31 第一コア、32 第二コア
300 ミドルコア部
301 第一ミドルコア部、302 第二ミドルコア部
310 第一エンドコア部、320 第二エンドコア部
330 第一サイドコア部、340 第二サイドコア部
41,42 保持部材、43 貫通孔
51,52 バスバー
800 曲げ加工部
810 保持部、811 シャフト、812 支持体、813 フランジ
812f 第一面、813f 第二面
820 ガイド部、821 ガイド溝
1100 電力変換装置、1110 コンバータ
1111 スイッチング素子、1112 駆動回路
1115 リアクトル、1120 インバータ
1150 給電装置用コンバータ、1160 補機電源用コンバータ
1200 車両
1210 メインバッテリ、1220 モータ
1230 サブバッテリ、1240 補機類、1250 車輪、1300 エンジン
Gd 変位量
L コイルの全長、L1 第一コイル部の全長、L2 第二コイル部の全長
Claims (13)
- 第一コイル部を有するコイルであって、
前記第一コイル部は、平角線が螺旋状にエッジワイズ巻きされた複数の第一ターンを備え、
前記複数の第一ターンの各々は、
前記平角線における前記第一ターンの内周側を構成する第一内周部と、
前記平角線における前記第一ターンの外周側を構成する第一外周部とを有し、
前記第一外周部は、前記第一内周部に対して前記第一コイル部の軸方向の第一の方向に向かって傾くように曲げられている、
コイル。 - 第一コイル部は、角筒状であり、
前記第一ターンは、前記平角線がエッジワイズ曲げされた角部を有し、
前記角部における前記第一内周部と前記第一外周部との前記第一コイル部の軸方向の変位量が0.1mm以上0.5mm以下である請求項1に記載のコイル。 - さらに、前記第一コイル部と軸方向に連続してつながれた第二コイル部を有し、
前記第二コイル部は、前記平角線が螺旋状にエッジワイズ巻きされた複数の第二ターンを備え、
前記複数の第二ターンの各々は、
前記平角線における前記第二ターンの内周側を構成する第二内周部と、
前記平角線における前記第二ターンの外周側を構成する第二外周部とを有し、
前記第二外周部は、前記第二内周部に対して前記第一コイル部の軸方向の第二の方向に向かって傾くように曲げられている請求項1又は2に記載のコイル。 - さらに、前記第一コイル部と前記第二コイル部との間に、前記平角線がエッジワイズ巻きされた1つ以上の第三ターンを備え、
前記第三ターンは、前記平角線における前記第三ターンの内周側を構成する第三内周部と、前記平角線における前記第三ターンの外周側を構成する第三外周部とが平坦につながっている請求項3に記載のコイル。 - 第二コイル部は、角筒状であり、
前記第二ターンは、前記平角線がエッジワイズ曲げされた角部を有し、
前記角部における前記第二内周部と前記第二外周部との前記第二コイル部の軸方向の変位量が0.1mm以上0.5mm以下である請求項3又は請求項4に記載のコイル。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のコイルと、
前記コイルが配置される磁性コアとを備える、
リアクトル。 - 請求項6に記載のリアクトルを備える、
コンバータ。 - 請求項7に記載のコンバータを備える、
電力変換装置。 - 巻線機により、平角線を螺旋状にエッジワイズ巻きして複数の第一ターンを形成する工程を備え、
前記巻線機は、
前記平角線をエッジワイズ曲げする際に、前記平角線における曲げの内周側に位置する内周部を保持する保持部と、前記平角線における曲げの外周側に位置する外周部を保持するガイド部とを有し、
前記保持部は、前記内周部の側面に接触するシャフトを有し、
前記ガイド部は、前記シャフトの中心軸を回転中心にして回動可能であり、
前記第一ターンを形成する工程は、前記保持部に対して前記ガイド部を前記シャフトの軸方向の第一の方向に変位させた状態で行う、
コイルの製造方法。 - 前記第一ターンを形成する工程において、前記保持部を基準として前記ガイド部における前記第一の方向への変位量が0.1mm以上0.5mm以下である請求項9に記載のコイルの製造方法。
- さらに、前記第一ターンを形成する工程の後、前記平角線を螺旋状にエッジワイズ巻きして複数の第二ターンを形成する工程を備え、
前記第二ターンを形成する工程は、前記保持部に対して前記ガイド部を前記シャフトの軸方向の第二の方向に変位させた状態で行う請求項9又は請求項10に記載のコイルの製造方法。 - さらに、前記第一ターンを形成する工程と前記第二ターンを形成する工程との間に、前記平角線をエッジワイズ巻きして1つ以上の第三ターンを形成する工程を備え、
前記第三ターンを形成する工程は、前記シャフトの軸方向において、前記保持部の位置と前記ガイド部の位置とを一致させた状態で行う請求項11に記載のコイルの製造方法。 - 前記第二ターンを形成する工程において、前記保持部を基準として前記ガイド部における前記第二の方向への変位量が0.1mm以上0.5mm以下である請求項11又は請求項12に記載のコイルの製造方法。
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DE112014000504T5 (de) * | 2013-01-22 | 2015-12-03 | Mitsubishi Electric Corporation | Kanten-Biegebearbeitungsvorrichtung für einen rechteckigen Draht und Kanten-Biegebearbeitungsverfahrenfür einen rechteckigen Draht |
JP6426423B2 (ja) * | 2014-10-08 | 2018-11-21 | Dowaメタルテック株式会社 | エッジワイズコイルおよびその製造方法 |
JP2017034102A (ja) * | 2015-08-03 | 2017-02-09 | トヨタ自動車株式会社 | リアクトル |
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