JP2022183933A - 熱電素子、発電装置、電子機器、及び熱電素子の製造方法 - Google Patents

熱電素子、発電装置、電子機器、及び熱電素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】発電効率の安定化を図ることができる熱電素子、発電装置、電子機器、及び熱電素子の製造方法を提供する。【解決手段】電極間の温度差を不要とする熱電素子1であって、第1電極11と、前記第1電極11と離間して設けられた第2電極12と、前記第1電極11と前記第2電極12との間に設けられ、少なくとも1層を含むドナー層21と、前記ドナー層21と前記第2電極12との間に設けられ、少なくとも1層を含むアクセプター層22と、を備え、前記ドナー層21及び前記アクセプター層22の少なくとも何れかは、配向分極を示す有機物を含むことを特徴とする。【選択図】図1

Description

この発明は、電極間の温度差を不要とする熱電素子、発電装置、電子機器、及び熱電素子の製造方法に関する。
近年、熱エネルギーを利用して電気エネルギーを生成する熱電素子の開発が盛んに行われている。特に、温度差を不要とした熱電素子に関し、例えば特許文献1に開示された熱電素子等が提案されている。このような熱電素子は、電極に与える温度差を利用して電気エネルギーを生成する構成に比べて、様々な用途への利用が期待されている。
特許文献1には、互いに離れて配置された第1の電極層及び第2の電極層と、第1の電極層及び第2の電極層に接触する熱電変換層と、を有する熱電変換素子が開示されている。また、熱電変換層は、導電性材料が非導電性材料で被覆された被覆導電性材料と、分散媒とを含有する熱電変換材料からなり、被覆導電性材料の比抵抗値は、1×10~1×10Ω・mである旨が開示されている。
特開2019-212823号公報
ここで、特許文献1のように、被覆導電性材料と、分散媒とを有する熱電変換材料を用いた熱電素子では、被覆導電性材料の分散状態にバラつきが生じ、電子の移動が局所的に抑制される可能性がある。このため、安定した発電効率を得られない懸念が挙げられる。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、発電効率の安定化を図ることができる熱電素子、発電装置、電子機器、及び熱電素子の製造方法を提供することにある。
第1発明に係る熱電素子は、電極間の温度差を不要とする熱電素子であって、第1電極と、前記第1電極と離間して設けられた第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に設けられ、少なくとも1層を含むドナー層と、前記ドナー層と前記第2電極との間に設けられ、少なくとも1層を含むアクセプター層と、を備え、前記ドナー層及び前記アクセプター層の少なくとも何れかは、配向分極を示す有機物を含むことを特徴とする。
第2発明に係る熱電素子は、第1発明において、前記第1電極の仕事関数は、前記第2電極の仕事関数よりも高いことを特徴とする。
第3発明に係る熱電素子は、第2発明において、前記ドナー層及び前記アクセプター層は、固体であることを特徴とする。
第4発明に係る熱電素子は、第1発明~第3発明の何れかにおいて、前記アクセプター層のLUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)は、前記ドナー層のHOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)とLUMOとの間であり、前記アクセプター層のHOMOは、前記ドナー層のHOMOよりも高いことを特徴とする。
第5発明に係る熱電素子は、第1発明~第4発明の何れかにおいて、前記アクセプター層は、前記ドナー層と接する第1アクセプター層と、前記第1アクセプター層と前記第2電極との間に設けられた第2アクセプター層と、前記第2アクセプター層と前記第2電極との間に設けられた電子輸送層と、を含み、前記第1アクセプター層、前記第2アクセプター層、及び前記電子輸送層の少なくとも何れかは、配向分極を示す有機物を含むことを特徴とする。
第6発明に係る熱電素子は、第1発明~第4発明の何れかにおいて、前記アクセプター層は、前記ドナー層と接し、2種類の材料を混合させた混合層を含むことを特徴とする。
第7発明に係る熱電装置は、第1発明における熱電素子と、前記第1電極と電気的に接続された第1配線と、前記第2電極と電気的に接続された第2配線と、を備えることを特徴とする。
第8発明に係る電子機器は、請求項1記載の熱電素子と、前記熱電素子を電源に用いて駆動する電子部品とを備えることを特徴とする。
第9発明に係る熱電素子の製造方法は、電極間の温度差を不要とする熱電素子の製造方法であって、第1電極を形成する第1電極形成工程と、少なくとも1層を含むドナー層を形成するドナー層形成工程と、少なくとも1層を含むアクセプター層を形成するアクセプター層形成工程と、第2電極を形成する第2電極形成工程と、を備え、前記ドナー層及び前記アクセプター層の少なくとも何れかは、配向分極を示す有機物を含むことを特徴とする。
第10発明に係る熱電素子の製造方法は、第9発明において、前記ドナー層形成工程は、前記第1電極の表面に、前記ドナー層を形成し、前記アクセプター層形成工程は、前記ドナー層の表面に、前記アクセプター層を形成し、前記第2電極形成工程は、前記アクセプター層の表面に、減圧環境下で前記第2電極が形成され、前記第1電極の仕事関数は、前記第2電極の仕事関数よりも高いことを特徴とする。
第11発明に係る熱電素子の製造方法は、第9発明又は第10発明において、前記アクセプター層形成工程は、前記ドナー層の表面に、第1アクセプター層を形成する工程と、前記第1アクセプター層の表面に、第2アクセプター層を形成する工程と、前記第2アクセプター層の表面に、電子輸送層を形成する工程と、を含み、前記第2電極形成工程は、前記電子輸送層の表面に、前記第2電極を形成することを含み、前記第1アクセプター層、前記第2アクセプター層、及び前記電子輸送層の少なくとも何れかは、配向分極を示す有機物を含むことを特徴とする。
第1発明~第6発明によれば、ドナー層及びアクセプター層の少なくとも何れかは、配向分極を示す有機物を含む。配向分極を示す有機物を含む層には、各電極の積層方向に沿って電位差が発生する。このため、ドナー層とアクセプター層との界面において、電子の熱励起により電荷移動錯体が形成される際、配向分極を示す有機物を含む層を介して、電荷移動を促進させることができる。これにより、発電効率の安定化を図ることが可能となる。
特に、第2発明によれば、第1電極の仕事関数は、第2電極の仕事関数よりも高い。このため、各電極から発生する熱電子の量の差に基づき、電極間に電界を形成することができる。これにより、電極間の電荷移動をさらに促進させることが可能となる。
特に、第3発明によれば、ドナー層及びアクセプター層は、固体である。このため、仕事関数差のある各電極の間に、電極間の距離(ギャップ)を維持するための支持部等を設ける必要がなく、支持部の形成精度に起因するギャップのバラつきを除くことができる。これにより、発電効率のさらなる安定化を図ることが可能となる。
特に、第4発明によれば、アクセプター層のLUMOは、ドナー層のHOMOとLUMOとの間であり、アクセプター層のHOMOは、ドナー層のHOMOよりも高い。このため、ドナー層とアクセプター層との界面において、熱励起による電荷分離状態を容易に形成させることができる。これにより、発電効率の安定化を実現し易くすることが可能となる。
特に、第5発明によれば、アクセプター層は、第1アクセプター層と、第2アクセプター層と、電子輸送層とを含む。このため、ドナー層とアクセプター層との界面において発生した電子を、第2電極に向けて円滑に移動させることができる。これにより、発電効率の低下を抑制することが可能となる。
特に、第7発明によれば、発電装置は、第1発明における熱電素子を備える。このため、発電効率の安定化を図る発電装置の実現が可能となる。
特に、第8発明によれば、電子機器は、第1発明における熱電素子を備える。このため、発電効率の安定化を図る発電装置の実現が可能となる。
第9発明~第11発明によれば、ドナー層及びアクセプター層の少なくとも何れかは、配向分極を示す有機物を含む。配向分極を示す有機物を含む層には、電極の積層方向に沿って電位差が発生する。このため、ドナー層とアクセプター層との界面において、熱励起による電荷分離状態が形成される際、配向分極を示す有機物を含む層を介して、電荷移動を促進させることができる。これにより、発電効率の安定化を図ることが可能となる。
特に、第10発明によれば、第2電極形成工程は、アクセプター層の表面に、減圧環境下で形成される。このため、第2電極の仕事関数の変動を抑制することができる。これにより、発電効率のさらなる安定化を図ることが可能となる。
図1(a)及び図1(b)は、第1実施形態における熱電素子及び発電装置の一例を示す模式断面図である。 図2(a)及び図2(b)は、熱電素子の各構成における電子状態の一例を示す模式図である。 図3は、第1実施形態における熱電素子の製造方法の一例を示すフローチャートである。 図4(a)及び図4(b)は、第1実施形態における熱電素子の変形例を示す模式断面図である。 図5は、第2実施形態における熱電素子の一例を示す模式断面図である。 図6(a)~図6(d)は、熱電素子を備えた電子機器の例を示す模式ブロック図であり、図6(e)~図6(h)は、熱電素子を含む発電装置を備えた電子機器の例を示す模式ブロック図である。
以下、本発明の実施形態としての熱電素子、発電装置、電子機器、発電方法、及び熱電素子の製造方法の一例について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において、各電極が積層される高さ方向を第1方向Zとし、第1方向Zと交差、例えば直交する1つの平面方向を第2方向Xとし、第1方向Z及び第2方向Xのそれぞれと交差、例えば直交する別の平面方向を第3方向Yとする。また、各図における構成は、説明のため模式的に記載されており、例えば各構成の大きさや、構成毎における大きさの対比等については、図とは異なってもよい。
(第1実施形態:熱電素子1、発電装置100)
図1は、本実施形態における熱電素子1、及び発電装置100の一例を示す模式断面図である。
図1(a)に示すように、発電装置100は、熱電素子1と、第1配線101と、第2配線102とを備える。熱電素子1は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する。このような熱電素子1を備えた発電装置100は、例えば、図示せぬ熱源に搭載又は設置され、熱源の熱エネルギーを元として、熱電素子1から発生した電気エネルギーを、第1配線101及び第2配線102を介して負荷Rへ出力する。負荷Rの一端は第1配線101と電気的に接続され、他端は第2配線102と電気的に接続される。負荷Rは、例えば電気的な機器を示す。負荷Rは、例えば発電装置100を主電源又は補助電源に用いて駆動される。
熱電素子1の熱源としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の電子デバイス、又は電子部品、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子、自動車等のエンジン、工場の生産設備、人体、太陽光、及び環境温度等が挙げられる。例えば、電子デバイス、電子部品、発光素子、エンジン、及び生産設備等は、人工熱源である。人体、太陽光、及び環境温度等は自然熱源である。熱電素子1を備えた発電装置100は、例えばIoT(Internet of Things)デバイス、ウェアラブル機器等のモバイル機器や、自立型センサ端末の内部に設けることができ、電池の代替又は補助として用いることができる。さらに、発電装置100は、太陽光発電等のような、より大型の装置への応用も可能である。
熱電素子1は、例えば、上記人工熱源が発した熱エネルギー、又は上記自然熱源が持つ熱エネルギーを電気エネルギーに変換し、電流を生成する。熱電素子1は、発電装置100内に設けるだけでなく、熱電素子1自体を、上記モバイル機器や上記自立型センサ端末等の内部に設けることもできる。この場合、熱電素子1自体が、上記モバイル機器又は上記自立型センサ端末等の、電池の代替部品又は補助部品となり得る。
熱電素子1は、例えば図1に示すように、第1電極11と、第2電極12と、ドナー層21と、アクセプター層22とを備える。熱電素子1は、例えば基板51を備えてもよい。
第1電極11及び第2電極12は、互いに対向して設けられる。ドナー層21及びアクセプター層22は、第1電極11と、第2電極12との間に設けられる。
ドナー層21は、例えば図2(a)に示すように、HOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)21H、及びLUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)21Lを有する。アクセプター層22は、ドナー層21とは異なるHOMO22H、及びLUMO22Lを有する。例えばHOMO21Hは、LUMO22Lよりも高い値を示す。なお、例えばドナー層21及びアクセプター層22が複数の層を含む場合、互いに隣接する層が、上述した各HOMO21H、22H、及び各LUMO21L、22Lを有する。
熱電素子1に熱エネルギーが与えられた場合、例えば図2(b)に示すように、HOMO21Hの有する電子が、隣接するアクセプター層22のLUMO22Lに遷移し、HOMO21Hに正孔が生成される(図2(b)の作用A)。これにより、電荷移動(CT:Charge Transfer)錯体が形成される。そして、ドナー層21を介して正孔が第1電極11に移動し、アクセプター層22を介して電子が第2電極12に移動することで、熱電素子1の発電を実現することができる。
ここで、電極間の温度差を不要とする熱発電に利用される熱エネルギーは、温度差を必要とする熱発電に利用される熱エネルギーや、太陽光発電等に利用される光エネルギーに比べて、与えられるエネルギーの強度が弱い場合がある。このため、電子の遷移に伴い形成された電荷移動が、各電極11、12まで及ばない恐れがあり、不安定な発電効率の要因となり得ることを、発明者らは見出した。
これに対し、本実施形態における熱電素子1では、ドナー層21及びアクセプター層22の少なくとも何れかは、配向分極を示す有機物を含む。この場合、配向分極を示す有機物を含む層には、各電極11、12の積層方向(第1方向Z)に沿って電位差が発生する。このため、ドナー層21とアクセプター層22との界面において、電子の熱励起により電荷移動錯体が形成される際、配向分極を示す有機物を含む層を介して、電荷移動を促進させることができる(図2(b)の作用B)。これにより、発電効率の安定化を図ることが可能となる。
なお、配向分極を示す有機物を含む層は、例えば層を形成する際、自発的に配向分極(自発分極)を示し、表面電位を保持する特性を有する。配向分極を示す有機物の材料として、例えば銅フタロシアニン(CuPc)、BCP(Bathocuproine)、フッ化銅フタロシアニン(F16CuPc)等が用いられる。上記のほか、例えば4,4’-ビス[N-(ナフチル)-N-フェニル-アミノ]ビフェニル(α-NPD)、2,2’,2’’-(1,3,5-ベンジントリイル)-トリス(1-フェニル-1-H-ベンズイミダゾール)(TPBi)、ビス(2-メチル-8-キノリノラト)(p-フェニルフェノラト)アルミニウム(BAlq)、1,3-ビス[(4-t-ブチルフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール]フェニレン(OXD-7)、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム(Alq)、トリス(2-フェニルピリジナト)イリジウム(III)(Ir(ppy))、9-[4-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]-N3,N3,N6,N6-テトラフェニル-9H-カルバゾール-3,6,ジアミン(DACT-II)、ビス[2-(2-ピリジニル-N)フェニル-C](2,4-ペンタンジオナト-O,O)イリジウム(III)(Ir(ppy)(acac))、(4s,6s)-2,4,5,6-テトラ(9H-カルバゾール-9-イル)イソフタロニトリル(4CzIPN)、1,3-ビス[2-(2,2’-ビピリジン-6-イル)-1,3,4-オキサジアゾ-5-イル]ベンゼン(Bpy-OXD)、4,6-ビス(3,5-ジ(ピリジン-3-イル)フェニル)-2-メチルピリミジン(B3PyMPM)、4,5-ジ(9H-カルバゾール-9-イル)フタロニトリル(2CzPN)、4-(ジシアノメチレン)-2-t-ブチル-6-(1,1,7,7-テトラメチル)ジュノリジン(DCJTB)、1,3-ビス(N-カルバゾリル)ベンゼン(mCP)、トリス(7-プロピル-8-ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Al(7-prq))、トリス(5-クロロ-8-ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Al(q-Cl))、トリス(8-ヒドロキシキノリン)-ガリウム(Gaq)、ビス(8-キノリノラト)亜鉛(Znq)、3,4,5,6-テトラ-9H-カルバゾール-9-イル-1,2-ベンゼンジカルボニトリル(4CzPN)等が用いられ、用途に応じて任意の材料を用いることができる。
配向分極を示す有機物を含む層は、例えば1種類の材料のみを含んでもよい。この場合、例えば粒子等を分散させた材料を用いた場合に比べて、材料特有の表面電位を保持し易くすることができる。
以下、各構成の詳細について説明する。
<第1電極11、第2電極12>
第1電極11及び第2電極12は、例えば第1方向Zに沿って離間して設けられる。第1電極11は、例えば基板51に接して設けられる。
第1電極11及び第2電極12は、例えば同一の基板51に接して設けられてもよい。この場合、第1電極11及び第2電極12は、第2方向X又は第3方向Yに沿って離間して設けられる。
各電極11、12は、例えば第2方向X及び第3方向Yに延在し、複数設けられてもよい。例えば1つの第2電極12は、複数の第1電極11とそれぞれ異なる位置で対向して設けられてもよい。また、例えば1つの第1電極11は、複数の第2電極12とそれぞれ異なる位置で対向して設けられてもよい。
第1電極11及び第2電極12の厚さは、例えば1nm以上1μm以下である。第1電極11及び第2電極12の厚さは、例えば1nm以上50nm以下でもよい。
第1電極11及び第2電極12は、例えばそれぞれ異なる仕事関数を有してもよく、例えば第1電極11の仕事関数は、第2電極12の仕事関数よりも高い。この場合、各電極11、12から発生する熱電子の量の差に基づき、電極間に電界を形成することができる。これにより、電極間の電荷移動をさらに促進させることができる。これにより、発電効率のさらなる安定化を図ることが可能となる。
なお、「仕事関数」とは、固体内にある電子を真空中に取出すために必要な最小限のエネルギーを示し、真空準位からフェルミレベルまでの差を示す。各実施形態では、図2(a)に示した電子状態のうち、上側に比べて下側のほうが高い仕事関数として説明する。例えば仕事関数の低い材料は、仕事関数の高い材料に比べて、電子が飛び出し易い傾向を示す。仕事関数は、例えばケルビン法のほか、紫外光電子分光法(UPS:Ultraviolet Photoelectron Spectroscopy)、X線光電子分光法(XPS:X-ray Photoelectron Spectroscopy)やオージェ電子分光法(AES:Auger Electron Spectroscopy)等の公知の測定方法を用いて測定することができる。
また、「HOMO」及び「LOMO」においても、仕事関数と同様に、図2(a)に示した電子状態のうち、上側に比べて下側のほうが高いHOMO及びLUMOとして説明する。また、HOMO及びLUMOは、公知の測定方法を用いた計測することができる。例えばHOMOは、上述した各分光法のほか、例えば光電子収量分光法(PYS:Photoemission Yield Spectroscopy)等のような公知の測定方法を用いて測定することができる。また、LUMOは、例えば逆光電子分光法(IPES:Inverse Photoelectron Spectroscopy)を用いた計測や、吸収スペクトルを用いて算出することができる。
なお、本説明に示す「仕事関数」、「HOMO」及び「LOMO」として、熱電素子1の各構成を対象とした実測値が用いられるほか、例えば材料に対して計測された公知の値が用いられてもよい。
第1電極11及び第2電極12の材料として、導電性を有する材料が用いられる。第1電極11及び第2電極12の材料として、例えば同一の材料を用いてもよく、この場合、それぞれ異なる仕事関数を有してもよい。
各電極11、12の材料として、例えば鉄、アルミニウム、銅等の単一元素からなる材料が用いられるほか、例えば2種類以上の元素からなる合金の材料が用いられてもよい。各電極11、12の材料として、例えば非金属導電物が用いられてもよい。非金属導電物の例としては、シリコン(Si:例えばp型Si、あるいはn型Si)、及びグラフェン等のカーボン系材料等を挙げることができる。
特に、各電極11、12の材料として、光透過性を有しない公知の導電性材料を用いることができる。このため、各電極11、12を透過した光に起因する発電を防ぐことができる。これにより、熱以外に起因する発電のバラつきを抑制することが可能となる。なお、上述した「光」とは、例えば太陽光発電に用いられる波長範囲の光を示し、例えば200nm~800nm程度の波長範囲の光を示す。
<ドナー層21、アクセプター層22>
ドナー層21及びアクセプター層22は、各電極11、12に挟まれ、互いに接して設けられる。ドナー層21及びアクセプター層22は、少なくとも1層を含む。ドナー層21は、第1電極11と接し、第2電極12と離間する。アクセプター層22は、第2電極12と接し、第1電極11と離間する。即ち、上述した各構成11、12、21、22は、第1電極11、ドナー層21、アクセプター層22、及び第2電極12の順に積層されて設けられる。
ドナー層21及びアクセプター層22は、例えば各電極11、12と同様に、第2方向X及び第3方向Yに延在する。ドナー層21及びアクセプター層22の形状は、例えば各電極11、12と同様の形状である。
ドナー層21及びアクセプター層22の厚さは、例えば1nm以上1μm以下である。ドナー層21及びアクセプター層22の厚さは、例えば1nm以上50nm以下でもよい。
ドナー層21及びアクセプター層22は、固体で形成される。このため、各電極11、12の間の距離(ギャップ)を維持するための支持部等を設ける必要がない。ここで、仕事関数差のある各電極11、12を用いた場合、柱状や枠状の支持部を形成し、ギャップを溶媒等で充填する場合がある。この際、支持部の形成バラつきに伴い、各電極11、12の対向面におけるギャップのバラつきが発生し、発電効率の低下が発生し得る。これに対し、固体で形成されたドナー層21及びアクセプター層22を、ギャップ内に設けることで、各電極11、12の対向面におけるギャップのバラつきを除くことができる。これにより、発電効率のさらなる安定化を図ることが可能となる。
ドナー層21として、正孔を第1電極11に移動させるために適した材料が用いられる。ドナー層21として、上述した配向分極を示す有機物を含む材料が用いられ、特にアクセプター層22と接する面にα-NPD、又はmCPを用いることが好ましい。
ドナー層21として、上述した配向分極を示す有機物を含む材料のほか、例えばN,N’-ジフェニル-N,N’-(3-メチルフェニル)-1,1’-ビフェニル-4,4’-ジアミン(TPD)、9-[3,5-ビス(2-ジベンゾチオフェニル)フェニル]-9H-カルバゾール(Tris-PCz)、ペンタセン(Pentacene)、4,4’,4’ ’-トリス[(3-メチルフェニル)フェニルアミノ]トリフェニルアミン(m-MTDATA)、2,4,6-トリス(ビフェニル-3-イル)-1,3,5-トリアジン(T2T)、1,1-ビス[(ジ-4-トリルアミノ)フェニル]シクロヘキサン(TAPC)、2,2’,7,7’-テトラキス[N,N-ジ(4-メトキシフェニル)アミノ]-9,9’-スピロビフルオレン(Spiro-OMeTAD)等の有機材料が用いられる。ドナー層21として、例えばITO、ZnO、Zn-Si-O等のp型半導体が用いられるほか、例えばMoO、V、WO等のドーピング材料を含む材料が用いられてもよい。
アクセプター層22として、電子を第2電極12に移動させるために適した材料が用いられる。アクセプター層22として、上述した配向分極を示す有機物を含む材料が用いられ、特にドナー層21と接する面にTPBi、OXD-7、Alq、Al(7-prq)、Gaq、BCP、Bpy-OXD、又はB3PyMPMを用いることが好ましい。
アクセプター層22として、上述した配向分極を示す有機物を含む材料のほか、例えば3,4,9,10-ペリレンテトラカルボン酸ビズベンゾイミダゾール(PTCBI)、C60、C70、バトフェナントロリン(BPhen)、2,3,6,7,10,11-ヘキサシアノ-1,4,5,8,9,12-ヘキサアザトリフェニレン(HAT-CN)、2,3,5,6-テトラフルオロ―7,7,8,8-テトラシアノキノジメタン(F4TCNQ)等の有機材料が用いられる。アクセプター層22として、例えばCuSnI等のn型半導体が用いられるほか、例えばCsCO、Li、Mg、Ca等のドーピング材料を含む材料が用いられてもよい。
例えば、アクセプター層22のLUMO22Lは、ドナー層21のHOMO21HとLUMO21Lとの間であり、アクセプター層22のHOMO22Hは、ドナー層21のHOMO21Hよりも高い。この場合、ドナー層21とアクセプター層22との界面において、電子の熱励起による電荷移動錯体の形成を、促進させることができる。
例えば、第1電極11の仕事関数は、ドナー層21のHOMO21HとLUMO21Lとの間であり、第2電極12の仕事関数は、アクセプター層22のLUMO22Lよりも低い。この場合、電荷移動の妨げとなる各構成間のエネルギー障壁を、低減することができる。即ち、第1電極11に向かう正孔の移動を促進させるとともに、第2電極12に向かう電子の移動を促進させることができる。これにより、発電効率の向上を図ることが可能となる。
例えば、アクセプター層22は、混合層を含んでもよい。混合層は、ドナー層21と接し、2種類の材料を混合させて形成された層を示す。この場合、例えばアクセプター層22は、混合層と第2電極12との間に設けられた輸送層を含んでもよい。
混合層に用いられる2種類の材料として、例えばドナー層21に用いられる材料と、輸送層に用いられる材料とが用いられる。この場合、上述した各HOMO21H、22H、及び各LUMO21L、22Lに対応する部分を、混合層内に形成することができる。このため、電荷移動錯体が形成される範囲を拡大することができ、発電効率の向上を図ることが可能となる。
<基板51>
基板51は、例えば第1電極11と接し、第2電極12、ドナー層21、及びアクセプター層22と離間する。基板51は、第1電極11を固定する。基板51は、例えば第1基板51aと、第2基板51bとを含んでもよい。この場合、例えば図1(b)に示すように、第1基板51aは第1電極11と接し、第2基板51bは第2電極12と接する。
基板51の厚さは、例えば1μm以上10mm以下であり、第1電極11等を固定できれば任意である。
基板51として、例えば絶縁性を有する板状の材料を用いることができ、例えばシリコン、石英、パイレックス(登録商標)等の公知の材料を用いることができる。基板51は、例えばフィルム状の材料が用いられてもよく、例えばPET(polyethylene terephthalate)、PC(polycarbonate)、及びポリイミド等の公知のフィルム状の材料が用いられてもよい。
基板51として、例えば導電性を有する材料を用いることができ、例えば鉄、アルミニウム、銅、又はアルミニウムと銅との合金等を挙げることができる。また、基板51としては、例えばSi、GaN等の導電性を有する半導体の他、導電性高分子等の材料を用いてもよい。基板51に導電性を有する材料を用いる場合、第1電極11等に接続するための配線が不要となる。
特に、基板51の材料として、光透過性を有しない公知の絶縁性材料、又は公知の導電性材料を用いることができる。このため、基板51を透過した光に起因する発電を防ぐことができる。これにより、熱以外に起因する発電のバラつきを抑制することが可能となる。
(第1実施形態:熱電素子1の製造方法)
次に、本実施形態における熱電素子1の製造方法の一例を説明する。図3は、本実施形態における熱電素子1の製造方法の一例を示すフローチャートである。
熱電素子1の製造方法は、第1電極形成工程S110と、ドナー層形成工程S120と、アクセプター層形成工程S130と、第2電極形成工程S140とを備える。
<第1電極形成工程S110>
第1電極形成工程S110は、第1電極11を形成する。第1電極形成工程S110では、例えば図1(a)に示した基板51上に、第1電極11を形成する。この際、例えば基板51に対して洗浄及びベーキングを実施したあと、第1電極11を形成する。第1電極11は、例えば減圧環境下でスパッタリング法又は真空蒸着法により形成される。
<ドナー層形成工程S120>
ドナー層形成工程S120は、第1電極11の表面に、少なくとも1層を含むドナー層21を形成する。ドナー層21は、例えば配向分極を示す有機物を用いて形成された層を含む。ドナー層21は、例えば減圧環境下でスパッタリング法又は真空蒸着法により形成される。
<アクセプター層形成工程S130>
アクセプター層形成工程S130は、ドナー層21の表面に、少なくとも1層を含むアクセプター層22を形成する。アクセプター層22は、例えば配向分極を示す有機物を用いて形成された層を含む。アクセプター層22は、例えば減圧環境下でスパッタリング法又は真空蒸着法により形成される。
<第2電極形成工程S140>
第2電極形成工程S140は、アクセプター層22の表面に、第2電極12を形成する。第2電極12は、例えば第1電極11よりも低い仕事関数を有する材料を用いて形成される。第2電極12は、例えば減圧環境下でスパッタリング法又は真空蒸着法により形成される。
上述した各工程を実施することで、本実施形態における熱電素子1が形成される。なお、例えば図1(a)に示す各配線101、102等を形成することで、本実施形態における発電装置100が形成される。
なお、上記では第1電極形成工程S110、ドナー層形成工程S120、アクセプター層形成工程S130、及び第2電極形成工程S140の順に実施する場合を説明したが、例えば第2電極形成工程S140、アクセプター層形成工程S130、ドナー層形成工程S120、及び第1電極形成工程S110の順に実施してもよい。
この場合、第2電極形成工程S140では、例えば基板51上に、第2電極12を形成する。その後、アクセプター層形成工程S130では、例えば第2電極12の表面にアクセプター層22を形成する。その後、ドナー層形成工程S120は、例えばアクセプター層22の表面にドナー層21を形成する。その後、第1電極形成工程S110では、ドナー層21の表面に第1電極11を形成する。
(第1実施形態:熱電素子1の変形例)
次に、本実施形態における熱電素子1の変形例を説明する。上述した実施形態と、変形例との違いは、アクセプター層22が、2層以上の層を含む点である。なお、上述した構成と同様の内容については、説明を省略する。
アクセプター層22は、例えば図4(a)に示すように、第1アクセプター層22aと、第2アクセプター層22bとを含み、例えば電子輸送層22cを含んでもよい。第1アクセプター層22a、第2アクセプター層22b、及び電子輸送層22cの少なくとも何れかは、配向分極を示す有機物を含む。この場合、ドナー層21とアクセプター層22との界面において発生した電子を、第2電極12に向けて円滑に移動させることができる。
第1アクセプター層22aは、ドナー層21と接する。第2アクセプター層22bは、第1アクセプター層22aと第2電極12との間に設けられる。電子輸送層22cは、第2アクセプター層22bと第2電極12との間に設けられる。
第1アクセプター層22aのLUMO22Lは、例えば第2アクセプター層22bのLUMOよりも高い。この場合、電荷移動錯体が形成されたあと、熱エネルギーを利用した第1アクセプター層22aから第2アクセプター層22bへの電子の遷移に伴い、電子のエネルギーを増加させることができる。これにより、出力電圧の向上を図ることが可能となる。特に、第1アクセプター層22aが配向分極を示す有機物を含むことで、アクセプター層22における電子の移動促進、及び電子のエネルギー増加を実現することが可能となる。
上記に加え、例えば第2アクセプター層22bのLUMOは、電子輸送層22cのLUMOよりも高くすることで、さらに電子の移動促進を図ることが可能となる。また、ドナー層21、第1アクセプター層22a、及び電子輸送層22cが、配向分極を示す有機物を含むことで、出力電圧の向上、及び発電効率の低下を抑制することが可能となる。
なお、例えば図4(b)に示すように、ドナー層21は、第1ドナー層21aと、第2ドナー層21bとを含み、例えば正孔輸送層21cを含んでもよい。第1ドナー層21a、第2ドナー層21b、及び正孔輸送層21cの少なくとも何れかは、配向分極を示す有機物を含む。この場合においても、ドナー層21とアクセプター層22との界面において発生した正孔を、第1電極11に向けて円滑に移動させることができる。
(第1実施形態:熱電素子1の製造方法の変形例)
次に、本実施形態における熱電素子1の製造方法の変形例を説明する。
本変形例では、アクセプター層形成工程S130は、上述した第1アクセプター層22a、及び第2アクセプター層22bを形成する工程を含み、例えば電子輸送層22cを形成する工程を含んでもよい。第1アクセプター層22aは、ドナー層21の表面に形成される。第2アクセプター層22bは、第1アクセプター層22aの表面に形成される。電子輸送層22cは、第2アクセプター層22bの表面に形成される。また、第2電極形成工程S140は、電子輸送層22cの表面に、第2電極12を形成することを含む。この場合、上記と同様に、アクセプター層22における電子の移動促進、及び電子のエネルギー増加を実現することが可能となる。
本実施形態によれば、ドナー層21及びアクセプター層22の少なくとも何れかは、配向分極を示す有機物を含む。配向分極を示す有機物を含む層には、各電極11、12の積層方向(例えば第1方向Z)に沿って電位差が発生する。このため、ドナー層21とアクセプター層22との界面において、電子の熱励起により電荷移動錯体が形成される際、配向分極を示す有機物を含む層を介して、電荷移動を促進させることができる。これにより、発電効率の安定化を図ることが可能となる。
また、本実施形態によれば、第1電極11の仕事関数は、第2電極12の仕事関数よりも高い。このため、各電極11、12から発生する熱電子の量の差に基づき、電極間に電界を形成することができる。これにより、電極間の電荷移動をさらに促進させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、ドナー層21及びアクセプター層22は、固体である。このため、仕事関数差のある各電極11、12の間に、電極間の距離(ギャップ)を維持するための支持部等を設ける必要がなく、支持部の形成精度に起因するギャップのバラつきを除くことができる。これにより、発電効率のさらなる安定化を図ることが可能となる。
また、本実施形態によれば、アクセプター層22のLUMO22Lは、ドナー層21のHOMO21HとLUMO21Lとの間であり、アクセプター層22のHOMO22Hは、ドナー層21のHOMO21Hよりも高い。このため、ドナー層21とアクセプター層22との界面において、熱励起による電荷分離状態を容易に形成させることができる。これにより、発電効率の安定化を実現し易くすることが可能となる。
また、本実施形態によれば、アクセプター層22は、第1アクセプター層22aと、第2アクセプター層22bと、電子輸送層22cとを含む。このため、ドナー層21とアクセプター層22との界面において発生した電子を、第2電極12に向けて円滑に移動させることができる。これにより、発電効率の低下を抑制することが可能となる。
また、本実施形態によれば、第2電極形成工程S140は、アクセプター層22の表面に、減圧環境下で形成される。このため、第2電極12の仕事関数の変動を抑制することができる。これにより、発電効率のさらなる安定化を図ることが可能となる。
(第2実施形態:熱電素子1)
次に、第2実施形態における熱電素子1の一例を説明する。上述した実施形態と、第2実施形態との違いは、遮蔽部61を備える点である。なお、上述した構成と同様の内容については、説明を省略する。
遮蔽部61は、例えば図5に示すように、積層されたドナー層21、及びアクセプター層22の側面に設けられる。遮蔽部61は、例えばドナー層21及びアクセプター層22を囲み、例えば2以上に分割して設けられてもよい。
遮蔽部61として、絶縁性材料が用いられ、例えばフッ素系絶縁性樹脂等の公知の絶縁性樹脂が用いられる。遮蔽部61を設けることで、熱電素子1の耐久性を向上させることができる。
なお、遮蔽部61の材料として、光透過性を有しない公知の絶縁性材料を用いることができる。このため、熱電素子1の側面から入射した光に起因する発電を防ぐことができる。これにより、熱以外に起因する発電のバラつきを抑制することが可能となる。特に、遮蔽部61は、各電極11、12に接して設けられることで、光の遮蔽効果を向上させることができる。
(第3実施形態:電子機器500)
<電子機器500>
上述した熱電素子1及び発電装置100は、例えば電子機器に搭載することが可能である。以下、電子機器の実施形態のいくつかを説明する。
図6(a)~図6(d)は、熱電素子1を備えた電子機器500の例を示す模式ブロック図である。図6(e)~図6(h)は、熱電素子1を含む発電装置100を備えた電子機器500の例を示す模式ブロック図である。
図6(a)に示すように、電子機器500(エレクトリックプロダクト)は、電子部品501(エレクトロニックコンポーネント)と、主電源502と、補助電源503と、を備えている。電子機器500及び電子部品501のそれぞれは、電気的な機器(エレクトリカルデバイス)である。
電子部品501は、主電源502を電源に用いて駆動される。電子部品501の例としては、例えば、CPU、モーター、センサ端末、及び照明等を挙げることができる。電子部品501が、例えばCPUである場合、電子機器500には、内蔵されたマスター(CPU)によって制御可能な電子機器が含まれる。電子部品501が、例えば、モーター、センサ端末、及び照明等の少なくとも1つを含む場合、電子機器500には、外部にあるマスター、あるいは人によって制御可能な電子機器が含まれる。
主電源502は、例えば電池である。電池には、充電可能な電池も含まれる。主電源502のプラス端子(+)は、電子部品501のVcc端子(Vcc)と電気的に接続される。主電源502のマイナス端子(-)は、電子部品501のGND端子(GND)と電気的に接続される。
補助電源503は、熱電素子1である。熱電素子1は、上述した熱電素子1の少なくとも1つを含む。電子機器500において、補助電源503は、例えば主電源502と併用され、主電源502をアシストするための電源や、主電源502の容量が切れた場合、主電源502をバックアップするための電源として使うことができる。主電源502が充電可能な電池である場合には、補助電源503は、さらに、電池を充電するための電源としても使うことができる。
図6(b)に示すように、主電源502は、熱電素子1とされてもよい。図6(b)に示す電子機器500は、主電源502として使用される熱電素子1と、熱電素子1を用いて駆動されることが可能な電子部品501と、を備えている。熱電素子1は、独立した電源(例えばオフグリッド電源)である。このため、電子機器500は、例えば自立型(スタンドアローン型)にできる。しかも、熱電素子1は、環境発電型(エナジーハーベスト型)である。図6(b)に示す電子機器500は、電池の交換が不要である。
図6(c)に示すように、電子部品501が熱電素子1を備えていてもよい。熱電素子1のアノードは、例えば、回路基板(図示は省略する)のGND配線と電気的に接続される。熱電素子1のカソードは、例えば、回路基板(図示は省略する)のVcc配線と電気的に接続される。この場合、熱電素子1は、電子部品501の、例えば補助電源503として使うことができる。
図6(d)に示すように、電子部品501が熱電素子1を備えている場合、熱電素子1は、電子部品501の、例えば主電源502として使うことができる。
図6(e)~図6(h)のそれぞれに示すように、電子機器500は、発電装置100を備えていてもよい。発電装置100は、電気エネルギーの源として熱電素子1を含む。
図6(d)に示した実施形態は、電子部品501が主電源502として使用される熱電素子1を備えている。同様に、図6(h)に示した実施形態は、電子部品501が主電源として使用される発電装置100を備えている。これらの実施形態では、電子部品501が、独立した電源を持つ。このため、電子部品501を、例えば自立型とすることができる。自立型の電子部品501は、例えば、複数の電子部品を含み、かつ、少なくとも1つの電子部品が別の電子部品と離れているような電子機器に有効に用いることができる。そのような電子機器500の例は、センサである。センサは、センサ端末(スレーブ)と、センサ端末から離れたコントローラ(マスター)と、を備えている。センサ端末及びコントローラのそれぞれは、電子部品501である。センサ端末が、熱電素子1又は発電装置100を備えていれば、自立型のセンサ端末となり、有線での電力供給の必要がない。熱電素子1又は発電装置100は環境発電型であるので、電池の交換も不要である。センサ端末は、電子機器500の1つと見なすこともできる。電子機器500と見なされるセンサ端末には、センサのセンサ端末に加えて、例えば、IoTワイヤレスタグ等が、さらに含まれる。
図6(a)~図6(h)のそれぞれに示した実施形態において共通することは、電子機器500は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電素子1と、熱電素子1を電源に用いて駆動されることが可能な電子部品501と、を含むことである。
電子機器500は、独立した電源を備えた自律型(オートノマス型)であってもよい。自律型の電子機器の例は、例えばロボット等を挙げることができる。さらに、熱電素子1又は発電装置100を備えた電子部品501は、独立した電源を備えた自律型であってもよい。自律型の電子部品の例は、例えば可動センサ端末等を挙げることができる。
次に、上述した実施形態における熱電素子1に関連する実施例について説明する。実施例では、素子から出力される電流の経時変化を計測した。
本実施例では、実施例1として、配向分極を示す有機物の層を含む熱電素子を用いて電流を計測し、比較例1として、配向分極を示す有機物の層を含まない熱電素子を用いて電流を計測した。
実施例1では、上述した熱電素子1の製造方法に準ずる方法により、計測用の素子を形成した。第1電極としてITOを用い、第2電極としてAlを用いた。電極間には、CuPCを用いたドナー層、F16CuPcを用いた第1アクセプター層、C60を用いた第2アクセプター層、及びBCPを用いた電子輸送層を積層した。電極間の距離は、100nmとした。
比較例1では、特許第6845521号公報に記載された第2実施例の比較例1と同様の素子を形成した。第1電極としてPtを用い、第2電極としてAlを用いた。電極間にはAuを用いたナノ粒子を分散させたトルエンを充填した。電極間の距離は、10μmとした。
Figure 2022183933000002
表1は、上記条件に基づき形成された素子の室温における電流を計測した結果を示す。本実施例では、電流の経時変化を評価対象としている。表1には、計測開始直後を除く基準時間(t:計測開始から40秒)の電流を基準として、t=60秒、t=80秒、t=100秒の電流を、それぞれ相対値で示した。
表1に示すように、比較例1では、経時に伴い電流値の減少傾向が確認された。これに対し、実施例1では、比較例1に比べて経時に伴う電流値の減少傾向の抑制が確認された。これにより、実施例1の素子を用いた場合、安定した発電効率を示す結果が得られた。また、実施例1と同様の構成を備える上述した実施形態における熱電素子1においても同様に、安定した発電効率を示唆する結果が得られた。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 :熱電素子
11 :第1電極
12 :第2電極
21 :ドナー層
22 :アクセプター層
51 :基板
51a :第1基板
51b :第2基板
61 :遮蔽部
100 :発電装置
101 :第1配線
102 :第2配線
500 :電子機器
501 :電子部品
502 :主電源
503 :補助電源
S110 :第1電極形成工程
S120 :ドナー層形成工程
S130 :アクセプター層形成工程
S140 :第2電極形成工程
X :第2方向
Y :第3方向
Z :第1方向

Claims (11)

  1. 電極間の温度差を不要とする熱電素子であって、
    第1電極と、
    前記第1電極と離間して設けられた第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に設けられ、少なくとも1層を含むドナー層と、
    前記ドナー層と前記第2電極との間に設けられ、少なくとも1層を含むアクセプター層と、
    を備え、
    前記ドナー層及び前記アクセプター層の少なくとも何れかは、配向分極を示す有機物を含むこと
    を特徴とする熱電素子。
  2. 前記第1電極の仕事関数は、前記第2電極の仕事関数よりも高いこと
    を特徴とする請求項1記載の熱電素子。
  3. 前記ドナー層及び前記アクセプター層は、固体であること
    を特徴とする請求項2記載の熱電素子。
  4. 前記アクセプター層のLUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)は、前記ドナー層のHOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)とLUMOとの間であり、
    前記アクセプター層のHOMOは、前記ドナー層のHOMOよりも高いこと
    を特徴とする請求項1~3の何れか1項記載の熱電素子。
  5. 前記アクセプター層は、
    前記ドナー層と接する第1アクセプター層と、
    前記第1アクセプター層と前記第2電極との間に設けられた第2アクセプター層と、
    前記第2アクセプター層と前記第2電極との間に設けられた電子輸送層と、
    を含み、
    前記第1アクセプター層、前記第2アクセプター層、及び前記電子輸送層の少なくとも何れかは、配向分極を示す有機物を含むこと
    を特徴とする請求項1~4の何れか1項記載の熱電素子。
  6. 前記アクセプター層は、前記ドナー層と接し、2種類の材料を混合させた混合層を含むこと
    を特徴とする請求項1~4の何れか1項記載の熱電素子。
  7. 請求項1記載の熱電素子と、
    前記第1電極と電気的に接続された第1配線と、
    前記第2電極と電気的に接続された第2配線と、
    を備えること
    を特徴とする発電装置。
  8. 請求項1記載の熱電素子と、
    前記熱電素子を電源に用いて駆動する電子部品と
    を備えること
    を特徴とする電子機器。
  9. 電極間の温度差を不要とする熱電素子の製造方法であって、
    第1電極を形成する第1電極形成工程と、
    少なくとも1層を含むドナー層を形成するドナー層形成工程と、
    少なくとも1層を含むアクセプター層を形成するアクセプター層形成工程と、
    第2電極を形成する第2電極形成工程と、
    を備え、
    前記ドナー層及び前記アクセプター層の少なくとも何れかは、配向分極を示す有機物を含むこと
    を特徴とする熱電素子の製造方法。
  10. 前記ドナー層形成工程は、前記第1電極の表面に、前記ドナー層を形成し、
    前記アクセプター層形成工程は、前記ドナー層の表面に、前記アクセプター層を形成し、
    前記第2電極形成工程は、前記アクセプター層の表面に、減圧環境下で前記第2電極が形成され、
    前記第1電極の仕事関数は、前記第2電極の仕事関数よりも高いこと
    を特徴とする請求項9記載の熱電素子の製造方法。
  11. 前記アクセプター層形成工程は、
    前記ドナー層の表面に、第1アクセプター層を形成する工程と、
    前記第1アクセプター層の表面に、第2アクセプター層を形成する工程と、
    前記第2アクセプター層の表面に、電子輸送層を形成する工程と、
    を含み、
    前記第2電極形成工程は、前記電子輸送層の表面に、前記第2電極を形成することを含み、
    前記第1アクセプター層、前記第2アクセプター層、及び前記電子輸送層の少なくとも何れかは、配向分極を示す有機物を含むこと
    を特徴とする請求項9又は10記載の熱電素子の製造方法。
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