JP2022183062A - チャック付きガゼット袋体及びチャック付きガゼット袋包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】側面接合部を備えても、開口部を充分に大きく確保でき、かつ開口部に、隙間を小さくして実用上問題なく使用できる程度に封止できるチャック付きガゼット袋体及びチャック付きガゼット袋包装体を提供すること。【解決手段】前面部および後面部からなる一対の平面部と、ガゼット状の折り込みからなる側面ガゼットを有し、前面部及び後面部を接続し一対の平面部とともに矩形状の断面を有する筒状部を形成する一対の側面部と、一対の側面部の前面部側の第1領域と後面部側の第2領域とを接合し、側面部の中央に上下方向に沿って外方に突出して形成された側面接合部と、筒状部の一方の端部側を開口させる開口部と、を有するガゼット袋体と、開口部に形成され、係合突起部を有する線状のチャック部12と、を備え、チャック部12は、係合突起部122、126が延在する長手方向と交差する方向に、間隔をあけて配置された複数の切り込み部12Cを備える。【選択図】図9

Description

本発明は、チャック付きガゼット袋体及びチャック付きガゼット袋包装体に関するものである。
周知のように、包装袋の内容量を大きくするために、一対の平面部を構成する前面部及び後面部を接続するガゼット状の側面部を有するガゼット袋が知られている。このようなガゼット袋は、側面部を拡げることで、開口部を大きく開口させることができるという利点がある。
また、ガゼット袋には、開口部の近傍にチャック部を設けて開口部を開閉自在としたものが広く用いられている。
例えば、ガゼット状の側面部を有するガゼット袋にチャック部を設ける場合、側面部を袋体底部からチャック部下部まで設け、側面部がない袋と同様に、雄型、雌型を有するチャック部を一対の平面部にそれぞれ配置したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、ガゼット状の側面部を有するガゼット袋にチャック部を設ける場合、側面部が袋体底部から開口部まで上下方向全長にわたって形成され、側面部を一方の平面部(例えば、後面部)に寄せて、雄型、雌型を有するチャック部の一方が一対の平面部のうち側面部の寄せられていない方(例えば、前面部)の幅方向全長に配置し、他方を側面部が寄せられた平面部(例えば、後面部)に配置したものがある(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、特許文献1、2に開示されたチャック付きガゼット袋体は、一対の平面部及び一対の側面部を有しているにも関わらず、開口部が一対の平面部のみで構成されているので開口面積を大きくすることが困難である。
そこで、開口部の開きが制限されないチャック付きガゼット袋体が開発されている(例えば、特許文献3参照。)。
例えば、特許文献3に記載のチャック付きガゼット袋体は、側面部を折り込んだ際に対向する面同士に、互いに嵌合可能な雄型、雌型を有するチャック部を配置することで、側面部を折り込んだままチャック部を嵌合可能とするものである。一対の平面にはそれぞれ雄型、雌型のチャック部が配置されているため、側面部はガゼット状のV字形状の折り線を境界として、一方に雄型、他方に雌型のチャック部が配置されており、煩雑な製造工程を有すると考えられる。
また、一対の平面部、一対の側面部において形成されるガゼット状の袋体の内面に沿って全周にわたって、互いに嵌合可能な二本以上の錨状突起部を有する帯状の嵌合具が設けられ、開口部を閉塞可能な嵌合具付きガゼット袋体が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。特許文献4に開示された嵌合具付きガゼット袋は、側面部に設けられた嵌合部における、側面部の各々の折り線に対応する部分に第1の切り欠き部が設けられ、かつ、平面部に設けられた嵌合部における、開口を封じたときに第1の切り欠き部に対応する部分に第2の切り欠き部が設けられて、切り欠き部を基点に折り曲げることができ、嵌合部は湾曲せずに直線性が保たれて互いに近づけることができ、開口を開封自在に安定して封じることができる。特許文献4に記載の嵌合部の第1及び第2の切り欠き部は、1袋の袋体につき、1つの切り欠きが計6か所に設けられている。この袋体を製造するにあたり、1つの切り欠きを袋体の対応する位置に合わせて配置するのは困難であった。
一方、ガゼット袋には、両側のガゼット状の側面部のV字形の頂部に側面接合部を有するものがある。このガゼット袋体は、側面部とさらに底面部を有する場合であっても、1枚の矩形状のフィルムから製造が可能である点で優れている(例えば、特許文献5参照。)。
特開2004-010055号公報 特開平8-282689号公報 特開2011-006103号公報 特開2012-051614号公報 特開2020-055585号公報
しかしながら、上記特許文献5には、ガゼット袋体においてチャックを設けることも記載されているが、具体的なチャックの構成についての開示はない。そこで、一枚の矩形状のフィルムから形成されて側面接合部を備えるチャック付きガゼット袋体として新たな技術の提供が望まれていた。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、一枚の矩形状のフィルムから形成されて側面接合部を備えていても、開口部を充分に大きく確保することができ、かつ開口部を閉じた際に、隙間を実用上問題のない程度まで小さくして封止することが可能なチャック付きガゼット袋体及びチャック付きガゼット袋包装体を提供することを目的としている。
本発明の態様1によれば、チャック付きガゼット袋体であって、前面部および後面部からなる一対の平面部と、ガゼット状の折り込みからなる側面ガゼットを有し、前記前面部及び前記後面部を接続し前記一対の平面部とともに矩形状の断面を有する筒状部を形成する一対の側面部と、該一対の側面部の前記前面部側の第1領域と前記後面部側の第2領域とを接合し、前記側面部の中央に上下方向に沿って外方に突出して形成された側面接合部と、前記筒状部の一方の端部側を開口させる開口部と、を有するガゼット袋体と、前記開口部に形成され、係合突起部を有する線状のチャック部と、を備え、前記チャック部は、前記係合突起部が延在する長手方向に交差する方向に、間隔をあけて配置された複数の切り込み部を備えていることを特徴とするチャック付きガゼット袋体が提供される。
本発明の態様2によれば、態様1のチャック付きガゼット袋体において、前記切り込み部は、1mm以上3mm以下の間隔で形成されている。
本発明の態様3によれば、態様1または態様2のチャック付きガゼット袋体において、前記一対の平面部と前記一対の側面部を接続している前記筒状部の四隅において、上下方向に沿って前記チャック部よりも下側に四隅接合部を有する。
本発明の態様4によれば、態様1から態様3のいずれか一つのチャック付きガゼット袋体において、前記筒状部の他方の端部に底面部を有する。
本発明の態様5によれば、態様1から態様4のいずれか一つのチャック付きガゼット袋体に、内容物を収容した内容物入りチャック付きガゼット袋包装体が提供される。
本発明に係るチャック付きガゼット袋体及びチャック付きガゼット袋包装体によれば、側面接合部を備えていても、開口部を充分に大きく確保することができ、かつ開口部を閉じた際に、隙間を実用上問題ない程度まで小さくして封止することができる。
一実施形態に係るチャック付きガゼット袋体の概略構成を説明する斜視図である。 一実施形態に係るチャック付きガゼット袋体に内容物を収容して側面ガゼットをガゼット袋体の外方に突出させて開口部を閉じた状態の概略構成を説明する概念図であり、(A)は正面図を、(B)は斜視図を示している。 一実施形態に係るチャック付きガゼット袋体に内容物を収容して側面ガゼットをガゼット袋体の内方に突出させて開口部を閉じた状態の概略構成を説明する概念図であり、(A)は正面図を、(B)は斜視図を示している。 一実施形態に係るチャック付きガゼット袋体の概略構成を説明する概念図であり、(A)は図1に矢視IVA-IVAで示す断面図を、(B)は下面図を示している。 一実施形態に係るチャック付きガゼット袋体の概略構成を説明する図1に矢視V-Vで示す断面図である。 一実施形態に係るチャック付きガゼット袋体の内部を示す部分斜視図である。 一実施形態に係るチャック付きガゼット袋体の側面ガゼットを内方に折り込んだ正面図である。 一実施形態に係る線状に伸びるチャック部の断面概念図であり、(A)は係合していない状態を、(B)は係合した状態を示している。 (A)は一実施形態に係るチャック付きガゼット袋体のチャック部の概略構成を説明する斜視図である、(B)は他のチャック部の概略構成を示す斜視図である。 (A)は一実施形態に係るチャック付きガゼット袋体の開口部を閉じた状態のチャック部を部分的に示す概念図であり、(B)はガゼット袋体の側面の全周にチャックを1周にわたって設けた比較例に係る構成を説明するための概念図である。 一実施形態の製造方法に係る扁平袋形成工程における扁平袋の概略構成を説明する正面図である。 四隅接合部のないチャック付きガゼット袋体の概略構成を説明する斜視図である。
以下、図1~図12を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態のチャック付きガゼット袋体10は、図1に示すように、ガゼット袋体11と、チャック部12と、を備えている。
ガゼット袋体11は、1枚の矩形状のフィルムを折り曲げて袋状に形成されている。
フィルムは、例えば、少なくとも基材層と熱融着層とからなる積層体である。基材層は積層体の最外層を形成し、熱融着層は積層体の最内層を形成する。基材層は、印刷適正及び強度に優れたポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン、ポリアミド等の二軸延伸フィルム又は一軸延伸フィルムにより形成されており、これらが単層もしくは複数用いられた複層から形成されていてもよい。また、紙や不織布から形成されていてもよい。熱融着層は、ポリプロピレン系樹脂や低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂の未延伸フィルムや層状の樹脂等により形成されている。
なお、酸素、水蒸気を遮断するガスバリア性の機能を発揮するものとして、基材層に記したフィルム、又はそれにアルミニウムなどの金属や酸化アルミニウム、酸化珪素などの金属酸化物が蒸着された蒸着フィルムや金属箔を機能層として、基材層と熱融着層の間に一層または複数層用いてもよい。これらの層は、ドライラミネート法や押出しラミネート法などの公知の方法により貼り合わせられ、積層体を形成している。
またフィルムは、積層体に限定されず、単層フィルムであってもよい。
本実施形態のガゼット袋体11は、前面部3と後面部4からなる一対の平面部2と、ガゼット状の折り込みからなる側面ガゼット51を有し、前面部3及び後面部4を接続し一対の平面部2とともに矩形状の断面を有する筒状部8を形成する一対の側面部5と、一対の側面部5の前面部側の前面部側領域(第1領域)53と後面部側の後面部側領域(第2領域)54とを接合し、側面部5の中央に上下方向に沿って外方に突出して形成された側面接合部52と、筒状部8の一方の端部側を開口させる開口部9と、を備えている。本実施形態のガゼット袋体11は、筒状部8の他方の端部に底面部1と、矩形状の筒状部8の四隅に四隅接合部14をさらに備えている。また、本実施形態のガゼット袋体11は、底面部1と側面部5とを接続する折り込み部24を、側面部5の内側に備えている。
詳細は後述するが、チャック部12は、線状であり、開口部9の内周面に沿って形成されている。また、四隅接合部14は、図7に示すように、チャック部12の下端12Tよりも下側に形成されている。
ガゼット袋体11にチャック部12を備えたチャック付きガゼット袋体10は、内容物を収容後、図2(A)、(B)に示すように、側面ガゼット51をガゼット袋体11の外方に突出させて開口部9を閉じる場合と、図3(A)、(B)に示すように、側面ガゼット51をガゼット袋体11の内方に向かって突出させて折り曲げて開口部9を閉じる場合がある。
底面部1は、図1、図4(A)に示すように、筒状部8の他方の端部に備えられており、一対の第1対辺である一対の長辺1Aと、一対の第2対辺である一対の短辺1Bとを有していて、平面視したときに略矩形状に形成されている。
底面部1の一対の長辺1Aは、一対の平面部2の前面部3、後面部4のそれぞれに接続している。
底面部1の一対の短辺1Bにはそれぞれ後述する折り込み部24が接続されており、折り込み部24を介して右側面部6、左側面部7からなる一対の側面部5に接続されている。
また、底面部1は、図4、図7に示すように、ガゼット状の折り込み、すなわち底ガゼット21を有する。底ガゼット21は、ガゼット袋体11を折り畳んだ状態において、袋内方に凸となるように折り曲げられる。底ガゼット21は、袋内方に凸となるように折り曲げられる谷折り部25と、袋外方に凸となるように折り曲げられる山折り部26と、を有する。谷折り部25は、前面部3と後面部4との中間部に、前面部3及び後面部4と平行かつ底面部1の周縁部より内側で終端する直線部25aと、直線部25aの両端部25cから対応する底面部1の角部に向かって延びるV字状部25bと、を有して形成されている。山折り部26は、谷折り部25における直線部25aの両端部25cから底面部1の短辺1Bに向かってほぼ垂直に延びている。底ガゼット21が袋内方に凸となるように折り曲げられることにより、底面部1は、前面部3と後面部4とが互いに近接するように折られる。
このように本実施形態のガゼット袋体11は、筒状部8の他方の端部に底面部1を備えることで自立し易い構成とされている。また、本実施形態のガゼット袋体11は、底面部1に底ガゼット21が形成されているので、内容積を増大させるとともに自立性を向上させることができる。
一対の平面部2(以下、単に平面部2という場合があるものとする)は、図1、図4に示すように、前面部3と後面部4からなる。
また、前面部3及び後面部4は、正面から見たときに、上下方向に長尺の長方形状に形成されていて、それぞれ底面部1の一対の長辺1Aから後述する底接合部22を介して上方に立ち上がり、底面部1を挟んで対向するようになっている。
一対の側面部5(以下、単に側面部5という場合がある)は、図1、図4に示すように、右側面部6と左側面部7とを備えており、ガゼット状の折り込み、すなわち側面ガゼット51を有し、ガゼット袋体11の内方に凸となるように折り曲げられる。
また、右側面部6及び左側面部7は、側面から見たときに、上下方向に長尺の長方形状に形成されている。
一対の側面部5は、前面部3と後面部4とを接続して、底面部1形状となる四角形状の直方体からなる収容空間を内方に形成する断面矩形状の筒状部8を形成している。
側面接合部52は、図1、図4、図6に示すように、側面部の幅方向の中央部に、右側面部6、左側面部7の前面部3側に位置される前面部側領域53と、後面部4側に位置される後面部側領域54とを接合し、側面部5の中央に上下方向に沿って外方に突出して形成されている。
そして、前面部側領域53と後面部側領域54とは、側面接合部52を介して接続されている。
側面接合部52は、前面部側領域53からつながるフィルムと、後面部側領域54からつながるフィルムを、厚さ方向に重ね合わせて溶着して接合している。
側面部5の内面には、図6に示すように、それぞれ二等辺三角形状の折り込み部24が形成されている。図6では右側面部6側のみ示す。
また、折り込み部24は、チャック付きガゼット袋体10の内部から見て、底面部1の短辺1Bを斜辺24Lとする直角二等辺三角形状に形成されている。
チャック付きガゼット袋体10の側面部5と裏側に折り込み部24が形成された部分は、図5に示すように、フィルムが厚さ方向に3枚重なって形成されている。折り込み部24にてフィルムが3枚重なっていることで、チャック付きガゼット袋体10の自立性が向上する。
そして、3枚のフィルムのうち外側に位置される2枚は、側面部5に形成された傾斜接合部55(図6参照)により互いに接合されている。換言すれば、折り込み部24を構成する二等辺三角形の2個の等辺24Mに沿って傾斜接合部55が形成され、これにより折り込み部24と側面部5とが接合されている。
一定の幅を有して形成された傾斜接合部55のうち上下方向の上側にあたる外側の辺と、底接合部22と、が交差する底面側端部24aは、ガゼット袋体11における底面部1の四辺の基点となっている。
これにより、折り込み部24の等辺24Mと側面部5との隙間が閉塞されるので、チャック付きガゼット袋体10に内容物を充填した際に、折り込み部24と側面部5との隙間に内容物が入り込むことが防止されている。
四隅接合部14は、ガゼット袋体11の矩形状の筒状部8の四隅にて、一対の平面部2の幅方向の両側と一対の側面部の幅方向の両側を接合している。また、四隅接合部14は、開口部9に形成されているチャック部12より下方に設けられている。矩形状の筒状部8の四隅の上下方向において四隅接合部14が形成されている部分では、右側面部6及び左側面部7は、四隅接合部14を介して前面部3と後面部4と上下方向に沿ってそれぞれ接続されている。
四隅接合部14は、図1~図3、図6、図7に示すように、チャック部12の下端12Tよりも下側(底面部1側)の範囲に形成されている。
その結果、チャック部12が四隅接合部14に挟まれることなく、配置されている。
ガゼット袋体11の上下方向において、矩形状の筒状部8の四隅のうち四隅接合部14が形成されていない部分では、右側面部6及び左側面部7は、境界線10Lを介して前面部3と後面部4と上下方向に沿ってそれぞれ接続されている。境界線10Lは、四隅接合部14の外縁端およびその延長線である。
本実施形態のチャック付きガゼット袋体10は、ガゼット袋体11の四隅に四隅接合部14が形成されているため、側面接合部52と合わせて上下方向に伸びる6本の接合部を備えている。そのため、本実施形態のチャック付きガゼット袋体10は自立し易い構成となり、四隅接合部14により四隅の折れ位置が明確であり折れ曲がりやすく保形性に優れることから、外観に優れている。また、チャック部の嵌合させる位置が決定されて、曖昧とならないため、大きな開口部9にも拘らずチャック部の嵌合が容易となる。また、四隅接合部14が、チャック部12より下側に形成されているので、チャック部12が四隅接合部14に挟まれないため、チャック部12をあけた際に充分に大きな開口部9を確保できる。
本実施形態のチャック付きガゼット袋体11に内容物が収容されたガゼット袋包装体100は、好ましくは、チャック部12の下端12Tから四隅接合部14の上端部14Tまでの寸法L1が、側面部5の幅方向の両端部から側面部5のガゼット状の折り線までの寸法L0と略等しくなるように設定する。これにより、図2に示すように、側面ガゼット51をガゼット袋体11の外方に突出させて開口部9を閉じる場合、チャック付きガゼット袋体11の高さ方向において、下端から四隅接合部14が形成されている高さまでは底面部1と同形状の略直方体に形成され、四隅接合部14よりも上側は、四隅接合部14の上端部14Tが基点となり上端部14Tからチャック部12の下端12Tと側面部のガゼット状の折り線との交点に向かって、約45°に傾斜する傾斜部が形成されることになり、意匠的な効果を奏する。ただし、寸法L1とL0は略等しいものの製袋時の寸法精度等を考慮して、L1をL0より1~1.5倍程度、若干長くすることも好ましい。
また、図2(A)、(B)に示すように、側面ガゼット51をガゼット袋体11の外方に突出させて開口部9を閉じる場合、開口部9が四隅接合部14に阻害されることなく、右側面部の前面部側領域53、前面部3、左側面部の前面部側領域53及び、右側面部の後面部側領域54、後面部4、左側面部の後面部側領域54がそれぞれ一直線上に伸び、対向した2本のチャック部12もそれぞれ一直線上に伸びることが可能となり、チャック部12は容易に嵌合し、開口部9を閉じることできる。なお、チャック部12の構成については後述する。
また、図3(A)、(B)に示すように、側面ガゼット51をガゼット袋体11の内方に向かって突出させてガゼットを折り曲げて開口部9を閉じた場合も、チャック部12の下端12Tから四隅接合部14の上端部14Tまでの寸法L1が、側面部5の幅方向の両端部から側面部5のガゼット状の折り線までのまでの寸法L0と略等しくなるように設定することで、下端から四隅接合部14が形成されている高さまでは底面部1と同形状の略直方体に形成され、四隅接合部14よりも上側は、四隅接合部14の上端部14Tが基点となり、上端部14Tからチャック部12の下端12Tと側面部のガゼット状の折り線との交点に向かって、約45°に傾斜する傾斜部が形成されることになり、意匠的な効果を奏する。ただし、寸法L1とL0は略等しいものの製袋時の寸法精度等を考慮して、L1をL0より1~1.5倍程度、若干長くすることも好ましい。
また、四隅接合部14の上端部14Tの形状は、円弧状または幅方向どちらかに傾斜する傾斜状とするのが望ましい。このようにすれば、四隅接合部14の上端部14Tの近傍の境界線からフィルムが破れるのを防ぐことができる。
また、四隅接合部14は、傾斜接合部55と重ならない位置に形成されているのが好ましい。具体的には、傾斜接合部55と接さない程度に傾斜接合部55よりも上側に形成されているのが好ましい。
その結果、底面部1の拡がりが四隅接合部14に妨げられることなく長方形状に拡がることができる。
また、ガゼット袋体11は、図1~図3に示すように、前面部3、後面部4、右側面部6及び左側面部7のそれぞれの下端辺と、底面部1の四辺との下方外側には、前面部3、後面部4、右側面部6及び左側面部7と同一面上に延びる底接合部22が形成されている。
底接合部22は、ガゼット袋体11の下端に、底面部1の周縁に周方向に、ガゼット袋体11の全周にわたって形成されている。底接合部22は、図1~図3、図7に示すように、底面部1より下方に突出している。これにより、ガゼット袋体11は、底接合部22が足となって自立可能とされる。
前面部3及び後面部4は、底接合部22の内縁に接続され、その底接合部22の内縁は、底面部1の長辺1Aと一致している。よって、前面部3及び後面部4は、底接合部22を介して底面部1と接続されている。
次に、図8~図10を参照して、チャック部12について説明する。
チャック部12は、開口部9の内面に形成されている。
本実施形態において、チャック部12は、図8(A)、(B)に示すように、互いに嵌合する係合突起部122、126を有する一対の同形状のチャック部12A、12Bを含む。
チャック部12Aの係合突起部122の形状や列数は特に限定されないが、例えば、台座部121から垂直方向に向かって伸びる一定厚さの基端壁部123と、基端壁部123の頂部に接続され幅広の爪部124として断面が錨状である突起を有し、チャック部12Aは、それぞれ平行に線状に延びる係合突起部122を4列有している。
同様に、チャック部12Bの係合突起部126の形状や列数は特に限定されないが、例えば、台座部125から垂直方向に向かって伸びる一定厚さの基端壁部127と、基端壁部127の頂部に接続され幅広の爪部128として断面が錨状である突起を有し、チャック部12Bは、それぞれ平行に線状に延びる係合突起部126を4列有している。
本実施形態において、チャック部12Aは、長手方向に沿って見たときに、台座部121裏面の幅方向における係合突起部122よりも外方に位置される接合部121Aがガゼット袋体11のフィルムに溶着されて接合されている。
また、チャック部12Bは、長手方向に沿って見たときに、台座部125裏面の幅方向における係合突起部126よりも外方に位置される接合部125Aがガゼット袋体11のフィルムに溶着されて接合されている。
チャック部12を形成する材料は任意に設定することが可能であるが、例えば、少なくとも台座部121、125のガゼット袋体11に面している層は、ガゼット袋体11を形成するフィルムの最内層である熱融着層と熱融着可能な樹脂で形成されていることが好適である。また、係合突起部122、126の材質は特に限定されないが、柔軟性が得られて係合しやすいことから、ポリオレフィン樹脂、その中でも特にポリエチレン樹脂を用いることが好適である。
チャック部12は、側面接合部52に挟まれた位置(範囲)では、側面接合部52とともに溶融して係合突起部122、126を潰すことで、チャック部12と重なった部分における側面接合部52の接合強度不足を防止している。そのために、側面接合部52は、係合突起部122、126と重なる部分において、図10(A)に示すように熱により溶融することで一体化しており、部分的に強固なシールが施されている部分接合部を有したものとなっている。なお、本実施形態のように係合突起部122、126が多列の場合、係合突起部122、126を潰すことで溶融させる樹脂が多量になり、潰すだけでは接合強度不足を抑制できない可能性もある。そこで、チャック部12の側面接合部52と重なる位置では、係合突起部122、126を予め除去してからフィルムに溶着してもよい。
図1に示すように、チャック部12Aは、一方の側面接合部52から左側面部7の前面部側領域53、前面部3および右側面部6の前面部側領域53を通り、他方の側面接合部52まで伸びており、筒状部8の前面側における内周面の半周に配置されている。
チャック部12Bは、一方の側面接合部52から左側面部7の後面部側領域54、後面部4および右側面部6の後面部側領域54を通り、他方の側面接合部52まで伸びており、筒状部8の後面側における内周面の半周に配置されている。
チャック部12A、12Bは、チャック部12Aの係合突起部122、122の間の溝部にチャック部12Bの係合突起部126が嵌り、かつ、チャック部12Bの係合突起部126、126の間の溝部にチャック部12Aの係合突起部122が嵌ることで、チャック部12Aとチャック部12Bとが互いに嵌合可能とされる。
例えば、図2(A)、(B)に示すように、側面ガゼット51をガゼット袋体11の外方に突出させて開口部9を閉じる場合、開口部9は、側面接合部52、52を両端とする平袋と同様の形状となる。すなわち、側面接合部52、52を両端とし、左側面部7の前面部側領域53、前面部3および右側面部6の前面部側領域53が一方の面となり、左側面部7の後面部側領域54、後面部4および右側面部6の後面部側領域54が、一方の面に対向する他方の面となる、平袋と同様の形状となる。この場合、チャック部12A、12Bがそれぞれ一本に伸びた形状となり、チャック部12Aとチャック部12Bとが嵌合することで、開口部9を隙間なく閉じることができる。
また、チャック部12Aの係合突起部122、122の間の溝部に対向するチャック部12Aの係合突起部122が嵌ることで、チャック部12A同士が嵌合することも可能である。同様に、チャック部12Bの係合突起部126、126の間の溝部に対向するチャック部12Bの係合突起部126が嵌ることで、チャック部12B同士が嵌合することも可能である。
ここで、チャック部12A同士あるいはチャック部12B同士を嵌合させる場合としては、例えば、図3(A)、(B)に示すように、側面ガゼット51をガゼット袋体11の内方に向かって突出させて折り曲げて開口部9を閉じる場合がある。この場合において、ガゼット袋体11の幅方向両側において開口部9は、側面部5の前面部側領域53と前面部3とが対向するとともに後面部側領域54と後面部4とが対向することで、側面部5と平面部2とが対向しており、前面部側領域53と前面部3とが対向している位置ではチャック部12A同士、後面部側領域54と後面部4とが対向している位置ではチャック部12B同士が嵌合する。一方、ガゼット袋体11の幅方向中央において開口部9は、前面部3と後面部4とが対向し、チャック部12Aとチャック部12Bとが嵌合する。この場合において、上記のようにチャック部12A同士、チャック部B同士及びチャック部Aとチャック部Bとがそれぞれ嵌合することで、開口部9を閉じることができる。
このようにチャック部12A及びチャック部12Bは、それぞれの係合突起部122、126が互いに嵌合可能な同形状のチャック部12である。そのため、本実施形態のチャック付きガゼット袋体10は、図2(A)、(B)に示すように、側面ガゼット51をガゼット袋体11の外方に突出させて開口部9を閉じることもでき、図3(A)、(B)に示すように、側面ガゼット51をガゼット袋体11の内方に向かって突出させてガゼットを折り曲げて開口部9を閉じることもできる。
本実施形態のチャック部12A,12Bは、図9(A)に示すように、チャック部12の長手方向に交差する方向に、間隔Pをあけて、係合突起部122、126に複数の切り込み部12Cが形成されている。
ここで、本実施形態のチャック付きガゼット袋体10に対する比較例の構成について説明する。比較例の構成と本実施形態のチャック付きガゼット袋体10の構成との違いは、チャック部12に形成された切り込み部の有無である。
図10(B)に示すように、比較例のチャック付きガゼット袋体10Aは、チャック部112に切り込み部が形成されていない点のみ本実施形態のチャック付きガゼット袋体10と構成が異なっている。
比較例のチャック付きガゼット袋体10Aにおいて、図10(B)に示すように、側面ガゼット51をガゼット袋体11Aの内方に向かって突出させて折り曲げて開口部を閉じようとすると、ガゼット袋体11Aはフィルムを側面接合部52と側面部5の境界15において線状のチャック部112を外側にして180°近く曲げられる。
側面接合部52はチャック部112を備えた側面部5の2つの領域を接合することにより形成されているため、側面接合部52と側面部5の境界においてフィルムが線状のチャック部112を外側にして180°近く折り曲げられたフィルム同士が隣り合わせとなって重なる。このように大きく外側に曲げられたチャック部112は、一対の平面部のそれぞれに設けられているチャック部112と対向するように設計されるため、チャック部112が大きく折り曲げられて湾曲していることに加え、チャック部112を備えたフィルムが重なっていることでかさ高くなり、図10(B)に示すように、対向するチャック部112同士を近づけることができずに隙間S1が生じてしまう。
また、平面部2と側面部5との境界線10Lにおいてもチャック部112を内側にして180°近く折り曲げられて湾曲しているため、対向するチャック部112同士を近づけることができずに隙間S2ができてしまう。
このように比較例のチャック付きガゼット袋体10Aの場合、対向しているチャック部112同士でも良好に嵌り合うことができず、隙間S1,S2が生じることで開口部9を十分に封止できない。
そこで、チャック部112において、折り曲げ部分に相当する位置に切り欠き部を1つだけ設けることも考えられる。しかしながら、一つの切り欠き部を設けただけでは180°近く折り曲げることは容易ではなく、さらには側面接合部52を有するガゼット袋体11Aにおいて、チャック部112を設けたフィルムを180°近くに折り曲げると、重なり合ったフィルムに加えて、チャック部112の厚みが重なるので、ガゼット袋体11Aの開口部9を閉じた際、まだ隙間Sが生じてしまう。さらに、折り曲げ位置に一つの切り欠き部しかない場合、切り欠き部の位置がガゼット袋体11Aの折り曲げ予定位置からずれてしまった場合に、切り欠き部の位置にてガゼット袋体11Aが折り曲がってしまい、ガゼット袋体11Aの形がいびつに変形してしまう。
これに対して本実施形態のチャック付きガゼット袋体10は、図9(A)に示すように、チャック部12の長手方向に間隔Pをあけて、係合突起部122、126に複数の切り込み部12Cを形成している。切り込み部12Cは、チャック部12の長手方向と直交して形成されている。なお、切り込み部12Cを、チャック部12の長手方向と90°以外の交差角度で形成してもよい。切り込み部12Cは、例えば、カッター等で係合突起部122、126をカットすることで形成されている。図9(A)では、図を見易くするため、カッターにより形成される切り込み部12Cによる隙間を大きく図示している。
本実施形態の切り込み部12Cは、チャック部12の全長にわたって配置されている。なお、切り込み部12Cは、ガゼット袋体11の折り曲げ位置に相当する位置に複数設けられていればよく、少なくとも側面接合部52と前面部側領域53および後面部側領域54との境界15(図10(A)参照)を含む所定の範囲、境界線10Lを含む所定の範囲、及び図3(A)、(B)に示すように側面ガゼット51をガゼット袋体11の内方に向かって突出させて側面部5を折った状態で開口部9を閉じた際に、側面接合部52と前面部側領域53および後面部側領域54との境界15に対向する平面部2に対応する位置を含む所定の範囲に設けられていればよい。
本実施形態のチャック部12において、係合突起部122、126の切り込み部12Cと切り込み部12Cとの間は係合突起片13とされ、係合突起部122、126は長手方向に複数の係合突起片13を構成している。すなわち、チャック部12A,12Bは、それぞれ複数の係合突起片13を有している。本実施形態のチャック部12は、対向する係合突起片13同士を嵌め合わせることで開口部9を閉塞可能とされる。
本実施形態の場合、チャック部12Aは、切り込み部12Cが長手方向に間隔PAをあけて配置され、チャック部12Bは、切り込み部12Cが長手方向に間隔PBをあけて配置されている。
なお、チャック部12Aの間隔PAと、チャック部12Bの間隔PBとを同じ寸法で設定してもよく、異なる寸法で設定してもよい。
間隔PA、PBが短く、各係合突起片13の長さが短いほど、係合突起片13の数が多い。そのため、間隔PA、PBが短いほど、チャック部12同士を係合させた際に多くの係合突起片13同士が係合し、大きい音が出るため、チャック部12が確実に係合し、開口部9が閉じていることが認識されやすい。同様に、チャック部12同士の係合を解除する際にも、多くの係合突起片13同士の係合が解除され、大きい音が出るため、チャック部12の係合が確実に解除され、開口部9が開いたことが音だけでも認識することができる。
本実施形態において、切り込み部12Cは、1mm以上3mm以下の間隔で形成している。切り込み部12Cの間隔を1mm以上3mm以下に設定した場合、開口部9を容易かつ安定的に開閉することが可能となる。
ここで、切り込み部12Cの間隔が1mm以上の場合、切り込み部12C間に形成される各係合突起片13の長さが1mm以上となる。ここで、各係合突起片13の長さが1mm以上であれば、各係合突起片13の長さが短すぎることで互いに係合されないといった不具合が生じ難い。そのため、対向する係合突起片13同士を確実に係合させることで開口部9を良好に閉じることができる。
一方、切り込み部12Cの間隔が3mmより大きくなった場合、切り込み部12Cが折り曲げ予定部位からずれて一致していないと、ガゼット袋体11が歪んだ状態で閉じられる可能性がある。これに対して、本実施形態の場合、切り込み部12Cの間隔を3mm以下とすることで、仮に切り込み部12Cが折り曲げ予定部位とずれた場合でも、ガゼット袋体11が大きく歪んだ状態で閉じられることを抑制できる。
なお、チャック部12の切り込み部12Cの深さは、チャック部12が分断されない程度の深さであれば特に限定されない。例えば、図9(B)に示すように係合突起部122、126のみを分断するとともに台座部121、125に及ぶ深さであってもよい。さらには、チャック部12を分断しない程度であれば、切り込み部12Cの一部が台座部121、125を貫通した状態であってもよい。
本実施形態のチャック付きガゼット袋体10において、図10(A)に示すように、側面ガゼット51をガゼット袋体11の内方に向かって突出させて折り曲げて開口部9を閉じると、側面部5の前面部側領域53および後面部側領域54と側面接合部52との境界15にて係合突起部122、126が外側として湾曲することなく180°近く大きく折れ曲がる。
本実施形態のチャック部12は、係合突起部122、126の長手方向と交差する方向に複数の切り込み部12Cが形成されているため、ガゼット袋体11を180度近くまで折り曲げたとしても、チャック部12の各切り込み部12Cが拡がることで、いずれかの切り込み部12Cが基点となって容易に折り曲がる。そのため、チャック部12は湾曲することなく、ガゼット袋体11に追随して容易に折り曲がる。このとき、境界15に対向する平面部2も折れ曲がるが、一対の平面部2に設けられているチャック部12についても、間隔Pをあけて配置された複数の切り込み部12Cを備えるため、各切り込み部12Cが拡がることで湾曲せずに、これらの切り込み部12Cが基点となって容易に折れ曲がることができる。
本実施形態のチャック部12において、各切り込み部12C同士の間は、長さ寸法の短い複数の直線状の係合突起片13とされ、折り曲がり位置に相当する係合突起片13のそれぞれは対向している係合突起片13または係合突起部122、126と係合する。そのため、図10(A)のように隙間を小さくして開口部9を閉じることができる。
また、前面部3及び側面部5或いは後面部4及び側面部5の境界線10Lにおいては、チャック部12の係合突起部122、126を内側とするように折り曲げられる。このとき、チャック部12に設けられた複数の切り込み部12Cによって、係合突起部122、126を内側にして折り曲げた場合でも容易にチャック部12が折り曲げられ、境界線10L近傍の係合突起片13同士が嵌合することで、図10(A)のように境界線10L近傍においても開口部9の隙間を小さくして閉じることができる。
また、本実施形態のチャック付きガゼット袋体10によれば、複数の切り込み部12Cが設けられている範囲のいずれの位置においても、ガゼット袋体11の折り曲げが容易となるので、ガゼット袋体11を折り曲げ予定位置で容易に折り曲げることが可能となり、折り曲げ時にいびつな形状となることがなく、折り曲げ時の美観も優れたものとなる。仮に開口部9を閉じる際にフィルムの折り曲げ位置が多少ずれた場合であっても、折り曲げ予定位置の周辺はいずれかの切り込み部12Cによって折り曲げやすいため、開口部9の隙間を小さくして閉じることができる。
また、チャック付きガゼット袋体10は、切り込み部12Cが基点となって容易に折れ曲げ可能となるため、開口部9を容易に矩形状に大きく開いた状態で維持することができる。
また、本実施形態のチャック部12は、係合突起部122、126をそれぞれ複数列ずつ有するため、チャック部12の長手方向における一部で係合していない係合突起片13が生じたとしても、列方向にずれた別の係合突起片13同士が係合することで、開口部9を確実に閉じることができる。
<チャック付きガゼット袋体の製造方法>
続いて、本実施形態のチャック付きガゼット袋体10の製造方法の一例を説明する。
図11は、本実施形態に係る扁平袋10Bの正面図である。
チャック付きガゼット袋体10は、チャック付きフィルムから形成した扁平袋10Bを変形させることにより製造する。チャック付きガゼット袋体10を製造する方法では、予め製造された扁平袋10Bからチャック付きガゼット袋体10を製造する方法と、扁平袋10Bを製造する工程の後に、連続して、又は連続せずに、チャック付きガゼット袋体10を製造する場合と、がある。
チャック付きガゼット袋体10を製造する方法は、(1)チャック付きフィルム形成工程と、(2)扁平袋形成工程と、(3)扁平袋拡開工程と、(4)折り込み工程と、(5)四隅接合部形成工程とを備えている。以下、各工程について説明する。
(1)チャック付きフィルム形成工程
まず、チャック部12の長尺材料に、係合突起部の長手方向と直交する方向に、係合突起部122、126に間隔をあけて配置された複数の切り込み部12Cを形成する。
具体的には、チャック部12の長尺材料に、カッター等を用いて長手方向と直交する方向に切り込んで、長手方向に間隔をあけて配置された複数の切り込み部12Cを形成する。このとき、切り込み部12Cの間隔は、任意に設定してもよいが、例えば、1mm以上3mm以下とすることが好適である。また、チャック部12の長尺材料に、長手方向と直交する方向以外の交差角度で切り込み部12Cを形成してもよい。
続いて、長尺の帯状に形成された1枚のフィルムの長手方向に沿って、複数の切り込み部12Cを形成したチャック部12の長尺材料を熱溶着により接合し、長尺のチャック付きフィルム(不図示)を形成する。
具体的には、長手方向に沿って見たときの幅方向寸法が、一対の平面部2と、底面部1と、接合前の展開した2つの底接合部22を合算した寸法に形成された一枚のフィルムの、幅方向両端部近傍に線状のチャック部12の長尺材料を溶着により接合し、長尺のチャック付きフィルムを形成する。
(2)扁平袋形成工程
1枚のチャック付きフィルムから、チャック付きガゼット袋体10になり得る扁平袋10Bを形成する。扁平袋10Bは、1枚のチャック付きフィルムをW字状に折り曲げた後、所定の箇所を接合することで形成される。扁平袋10Bは、図11に示すように、後に一対の平面部2、2と一対の側面部5、5となる一対のベース部20と、底ガゼット21と、側面接合部52と、底接合部22と、傾斜接合部55と、を有する。図11において二点鎖線で示したのは、後に形成される平面部2と側面部5との境界線10Lを示しており、符号(2)、符号(5)は後に平面部2と側面部5を構成する領域を示している。
扁平袋10Bを形成する段階において、まず、1枚のチャック付きフィルムをW字状に折り曲げることにより、底ガゼット21を形成する。扁平袋10Bの底ガゼット21は、チャック付きガゼット袋体10の底面部1と折り込み部24となる。底ガゼット21は、袋内方に突出する二つ折りとなっている。底ガゼット21は、チャック付きフィルムが折り曲げられて形成された一対のベース部20の間に形成される。扁平袋10Bの一対のベース部20は、チャック付きガゼット袋体10の一対の平面部2と一対の側面部5となる。
次に、一対のベース部20の両端縁同士を接合することにより、側面接合部52を形成する。側面接合部52は、底ガゼット21が重なっている位置においては、ベース部20と底ガゼット21とが接合されている。底ガゼット21が重なっている位置において、底ガゼット21同士を接合する場合には、少なくとも当該位置のフィルムの基材層に熱融着可能なコート剤を塗布して溶着による接合、基材層に熱融着層を有するものを使用して溶着による接合、接着剤による接合をすることができる。次に、一対のベース部20と底ガゼット21の境界を接合することにより、底接合部22を形成する。底接合部22の両端部は、側面接合部52と接続されている。底接合部22は、一対のベース部20のうちの一方側と他方側とにそれぞれ設けられている。
次に、側面接合部52と底接合部22との間を斜めに接続するような、傾斜接合部55を形成する。傾斜接合部55は、ベース部20と底ガゼット21とが接合されている。このとき、底接合部22に対する傾斜接合部55の傾斜角度は、約45°となっている。傾斜接合部55のうち側面接合部52側の端部は、側面接合部52の長手方向において、底ガゼット21の折り線と同等の位置に設けられている。
上述の側面接合部52、底接合部22及び傾斜接合部55は、チャック付きフィルムの熱融着層同士を融着して接合することにより形成される。
なお、側面接合部52、底接合部22及び傾斜接合部55を形成する順番は、上述の順番に限られない。側面接合部52、底接合部22及び傾斜接合部55を同時に形成してもよい。
(3)扁平袋拡開工程
扁平袋拡開工程では、扁平袋10Bの一対のベース部20を離間させることにより、傾斜接合部55に沿って二等辺三角形状の折り込み部24が形成されるように扁平袋10Bを拡開する。
まず、扁平袋10Bの一対のベース部20を互いに離間させ4本の境界線10Lにて屈曲させる。これにより、一対のベース部20から前面部3、後面部4及び一対の側面部5が形成される。さらに、開口部9と反対側には長方形状の底面部1が形成される。また、一対のベース部20の離間動作に伴って、傾斜接合部55に沿って二等辺三角形状の折り込み部24が形成される。この段階で、拡開した状態の扁平袋10Bから、四隅接合部14を有さないガゼット袋体11が形成される。
(4)折り込み工程
折り込み工程では、拡開工程の後、一対の側面部5と、底面部1をそれぞれ袋内方に向かって突出させて、前面部3及び後面部4を密着させることにより、図7に示されるように、底ガゼット21及び側面ガゼット51を形成し、折り畳まれた状態のチャック付きガゼット袋体が形成される。ただし、この時点では、図7に示すチャック付きガゼット袋体10の四隅接合部14は有していない。
(5)四隅接合部形成工程
四隅接合部形成工程では、チャック付きガゼット袋体の、一対の平面部2と一対の側面部5の境界である4本の境界線10Lに沿って、チャック部12の下方までとなる四隅接合部14を形成する。図1に示されるように、四隅接合部14は、チャック付きガゼット袋体の高さ方向において、チャック部12の下端12Tよりも下方までの高さを有している。四隅接合部14は、他の接合部と同様に、チャック付きガゼット袋体のフィルムの熱融着層同士を融着して接合することにより形成される。チャック付きガゼット袋体に四隅接合部14を形成することで、チャック付きガゼット袋体10が完成する。
チャック付きガゼット袋体10に、例えば、インスタントコーヒーや砂糖などのスティック状内容物、粉末状内容物、顆粒状内容物等の内容物を収容してガゼット袋包装体100となる。なお、内容物の収容は、四隅接合部形成工程に引き続いて内容物収容工程として実施してもよいし、チャック付きガゼット袋体10を別途充填機にセットしたものに行ってもよい。
本実施形態のガゼット袋包装体100によれば、開口部9の隙間を小さくして実用上問題の無い程度で閉じることができるため内容物の保存に優れ、開口部9の大きさが充分に確保されて内容物を容易かつ効率的に出し入れするとともに、安定して自立することができる。
このように本実施形態に係るチャック付きガゼット袋体10によれば、チャック部12に複数の切り込み部12Cを形成することで、係合突起部122、126の長手方向に複数の係合突起片13を構成している。これにより、側面接合部52を備える場合でも、側面接合部52と前面部側領域53または後面部側領域54との境界15における折り曲げや境界線10Lの位置の折り曲げ、図3(A)、(B)に示すように側面ガゼット51をガゼット袋体11の内方に向かって突出させて折り曲げて開口部9を閉じる場合でも、平面部2の境界15に対応する位置の折り曲げが容易になり、かつ、各係合突起片13同士を係合させることで開口部9の隙間を小さくして閉じることができる。また、切り込み部12Cが基点となって容易に折れ曲がることで開口部9を大きく開いた状態を維持することができる。
したがって、本実施形態によれば、側面接合部52を備えていても、開口部9を充分に大きく確保することができ、かつ開口部9に隙間が生じるのを抑制してしっかりと密封することが可能なチャック付きガゼット袋体10を提供できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術範囲は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において各構成要素に種々の変更を加えたり、削除したり、実施形態を超えて各構成要素の組み合わせを変更したりすることが可能である。
例えば、上記実施形態においては、切り込み部12Cの間隔が1mm以上3mm以下に設定されている場合について説明したが、切り込み部12Cの間隔については任意に設定することが可能であり、例えば、切り込み部12Cの間隔を1mm未満又は3mmよりも大きく設定してもよい。
例えば、上記実施形態においては、切り込み部12Cが、チャック部12の全長にわたってエンドレスに配置されている場合について説明したが、例えば、側面接合部52を挟む両側の位置(範囲)のみに切り込み部12Cを形成してもよい。
また、上記実施形態においては、チャック部12が3列の線状の係合突起部を備えている場合について説明したが、係合突起部の数は3列に限定されることなく、2列や4列以上の係合突起部を備えた構成としてもよい。
また、上記実施形態においては、チャック部12が対向配置された雄型の係合突起部122、126を備えている場合について説明したが、雌型の係合突起部を適用してもよいし、係合により前面部3と後面部4を開閉することが可能な範囲で任意に設定してもよい。
また、上記実施形態においては、底面部1を有する場合について説明したが、底面部1を有しない構成としてもよい。例えば、底面部を設けずに、平面部を折り曲げることで底を形成するチャック付きガゼット袋体であってもよい。
また、上記実施形態においては、筒状部8の四隅に四隅接合部14を設ける場合について説明したが、筒状部8の四隅に四隅接合部14を設けるかどうかは任意に設定してもよく、図12に示すように、四隅接合部14を形成しない構成としてもよい。また、上記実施形態において四隅接合部14は、チャック部12の下端12Tよりも下側(底面部1側)の範囲のみに形成されている場合、いわゆる下側四隅接合部のみを有する場合について説明したが、チャック部12の上端より上側の範囲に、チャック部12と重なることのない上側四隅接合部が形成されていてもよい。この場合、四隅において、チャック部12の上方および下方にて四隅接合部を有することで、チャック付きガゼット袋は、より四隅の折れ位置が明確になり、折れ曲がりやすく、チャック部12を嵌合させる位置が決定されて保形性に優れることから、外観に優れ、安定して自立することができる。
また、上記実施形態においては、側面部5が折り込み部24を介して底面部1に接続されている場合について説明したが、側面部5が折り込み部24を介して底面部1に接続するかどうかは任意に設定してもよく、折り込み部24を介さずに側面部5を底面部1に接続してもよい。
また、側面接合部52が側面部5の上に折り倒され、少なくとも一部において側面部5と接合して固定されている構成としてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した実施形態を適宜組み合わせてもよい。
1…底面部、2…平面部、3…前面部、4…後面部、5…側面部、6…右側面部(一対の側面部の一方)、7…左側面部(一対の側面部の他方)、8…筒状部、9…開口部、10…チャック付きガゼット袋体、11…ガゼット袋体、12,12A,12B…チャック部、12C…切り込み部、14…四隅接合部、51…側面ガゼット、52…側面接合部、53…前面部側領域(第1領域)、54…後面部側領域(第2領域)、100…ガゼット袋包装体、121A,125A…接合部、122,126…係合突起部、P,PA,PB…間隔。

Claims (5)

  1. チャック付きガゼット袋体であって、
    前面部および後面部からなる一対の平面部と、
    ガゼット状の折り込みからなる側面ガゼットを有し、前記前面部及び前記後面部を接続し前記一対の平面部とともに矩形状の断面を有する筒状部を形成する一対の側面部と、
    該一対の側面部の前記前面部側の第1領域と前記後面部側の第2領域とを接合し、前記側面部の中央に上下方向に沿って外方に突出して形成された側面接合部と、
    前記筒状部の一方の端部側を開口させる開口部と、
    を有するガゼット袋体と、
    前記開口部に形成され、係合突起部を有する線状のチャック部と、
    を備え、
    前記チャック部は、
    前記係合突起部が延在する長手方向に交差する方向に、間隔をあけて配置された複数の切り込み部を備えている
    ことを特徴とするチャック付きガゼット袋体。
  2. 請求項1に記載のチャック付きガゼット袋体であって、
    前記切り込み部は、
    1mm以上3mm以下の間隔で形成されている
    ことを特徴とするチャック付きガゼット袋体。
  3. 請求項1又は2に記載のチャック付きガゼット袋体であって、
    前記一対の平面部と前記一対の側面部を接続している前記筒状部の四隅において、上下方向に沿って前記チャック部よりも下側に四隅接合部を有する
    ことを特徴とするチャック付きガゼット袋体。
  4. 請求項1又は2に記載のチャック付きガゼット袋体であって、
    前記筒状部の他方の端部に底面部を有する
    ことを特徴とするチャック付きガゼット袋体。
  5. 請求項1又は2に記載のチャック付きガゼット袋体に、内容物を収容した内容物入りチャック付きガゼット袋包装体。
JP2022084019A 2021-05-28 2022-05-23 チャック付きガゼット袋体及びチャック付きガゼット袋包装体 Pending JP2022183062A (ja)

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