JP2022182708A - 慣性検出装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022182708000001
【課題】推定値を用いずにジャイロセンサの異常を判断することを可能にする、慣性検出装置を提供する。
【解決手段】検出対象物体に生じる同じ方向の角速度を検出するために、1組のジャイロセンサ21a、21bが、同じ物理量で運動する同物理量範囲に配置されている。1組のジャイロセンサ21a、21bのうちの1つに出力信号に影響する異常が発生したとする。この場合、異常が生じているジャイロセンサ21が出力する出力信号の大きさと、異常が生じていないジャイロセンサ21が出力する出力信号の大きさとの違いは、正常時とは異なることになる。したがって、出力信号を比較することで、推定値を用いなくても、ジャイロセンサ21の異常を判断できる。
【選択図】図3

Description

慣性検出装置に関し、特に、慣性センサの異常を検出しやすい慣性検出装置に関する。
特許文献1には、ヨーレートを検出するとともに、ヨーレートセンサが故障しているかを判断する装置が開示されている。特許文献1に開示された装置は、ヨーレートセンサが検出したヨーレートである検出ヨーレートと、ヨーレートセンサ以外のセンサが検出した情報に基づいて推定したヨーレートである推定ヨーレートとを比較する。比較結果に基づいて、ヨーレートセンサが故障しているか否かを判断する。
特開平11-237404号公報
特許文献1に開示された技術では、異常判断の精度は、推定ヨーレートの算出精度に依存し、推定ヨーレートの精度が悪いと異常判断の精度も悪化する。特許文献1の技術を応用して、加速度センサなど、ヨーレートセンサ以外の慣性センサの異常を判断する場合も同様に、推定値の精度が悪いと異常判断の精度は悪化する。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、推定値を用いずに慣性センサの異常を判断することを可能にする、慣性検出装置を提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的態様との対応関係を示すものであって、開示した技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するための1つの開示は、
検出対象物体(C)に生じる同じ方向の物理量を検出するために、1組の慣性センサ(21a、21b)が、同じ物理量で運動する同物理量範囲に配置されている慣性検出装置である。
上記1組の慣性センサのうちの1つに、出力信号に影響する異常が発生したとする。この場合、異常が生じている慣性センサが出力する出力信号の大きさと、異常が生じていない慣性センサが出力する出力信号の大きさとの違いは、正常時とは異なることになる。したがって、出力信号を比較することで、推定値を用いなくても、慣性センサの異常を判断できる。
慣性検出装置10が車両Cに搭載されていることを示す図。 慣性検出装置10の電気的構成を示す図。 ジャイロセンサ21の配置を示す平面図。 ジャイロセンサ21の配置を示す側面図。 ヨーレート信号の変化を概念的に示す図。 第2実施形態におけるジャイロセンサ21a、21bの配置を示す図。 第3実施形態におけるジャイロセンサ21a、21bの配置を示す平面図。 第3実施形態におけるジャイロセンサ21a、21bの配置を示す側面図。 第4実施形態におけるジャイロセンサ21a、21bの配置を示す図。 第5実施形態におけるジャイロセンサ21a、21bの配置を示す図。 第6実施形態におけるジャイロセンサ21a、21bの配置を示す図。 第7実施形態におけるジャイロセンサ21a、21bの配置を示す図。
<第1実施形態>
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように慣性検出装置10は車両Cに搭載されている。以下の説明では、車両Cの前後方向をXc軸方向、車幅方向をYc軸方向、上下方向をZc軸方向とする。Xc軸は車両Cの前方向を正、Yc軸方向は車両Cの右方向を正、Zc軸は車両Cの上を正とする。慣性検出装置10は、検出対象物体である車両Cに生じる物理量を検出する。物理量は、具体的には角速度と加速度である。慣性検出装置10は、車両Cに生じる角速度と加速度が検出できれば、車両Cにおいて搭載される位置に制限はない。
慣性検出装置10は、検出した角速度と加速度を車両制御装置2に出力する。車両制御装置2は、角速度、加速度を慣性検出装置10から取得する。また、車両制御装置2は、車両Cの位置、速度など車両Cの挙動を決定するために必要な他の情報も取得する。車両制御装置2は取得した情報に基づいて車両Cを制御する。
図2は慣性検出装置10の電気的構成を示す図である。慣性検出装置10は、信号取得部20と異常判断部30とを備えている。
〔信号取得部20の構成〕
信号取得部20は、1組のジャイロセンサ21と、1つの加速度センサ22を備えている。また、車両Cに搭載されている他のセンサから、操舵角信号、車輪速信号も取得する。
2つのジャイロセンサ21a、21bは、同種類のセンサである。同種類とは、検出方式、メーカ、品番あるいは型番が同じであることを意味する。検出方式に制限はない。たとえば振動型のジャイロセンサを用いることができる。本実施形態では、振動型ジャイロセンサであって、MEMS技術により製造したものを用いる。2つのジャイロセンサ21a、21bを区別しないときは、ジャイロセンサ21と記載する。ジャイロセンサ21は、車両Cに生じる角速度を検出する。本実施形態のジャイロセンサ21は3軸周りの角速度を検出する。なお、2軸周りの角速度を検出するジャイロセンサ、1軸周りの角速度を検出するジャイロセンサを用いてもよい。
加速度センサ22は、車両Cに生じる加速度を検出する。加速度センサ22は、3つの軸方向の加速度をそれぞれ検出する。なお、加速度センサが検出する加速度が、1つの軸方向のみ、あるいは2つの軸方向のみであってもよい。
信号取得部20は、信号の取得および出力をするためのプロセッサを備えた構成である。このプロセッサは、操舵角信号、車輪速信号を取得するために、車両Cに搭載された他のセンサあるいはそのセンサを制御する制御装置と通信する。また、プロセッサは、異常判断部30に、各種のセンサが検出した信号を出力する。
〔ジャイロセンサ21の配置〕
図3、図4にジャイロセンサ21の配置を示す。第1実施形態および第2実施形態以降において、ジャイロセンサ21の取り付け向きは事前に設定されている。1組のジャイロセンサ21は同じ基板24に実装されている。ただし、ジャイロセンサ21aは基板24の上面24aに実装され、ジャイロセンサ21bは基板24の下面24bに実装されている。基板24において、ジャイロセンサ21a、21bが配置されている面を実装面とする。
それぞれのジャイロセンサ21を基準とした3軸をXs軸、Ys軸、Zs軸とする。ジャイロセンサ21は、Xs軸回りの角速度、Ys軸周りの角速度、Zs軸周りの角速度を検出する。Xs軸、Ys軸、Zs軸は、ジャイロセンサ21の向きを規定し、どの方向の角速度を検出するかを規定する検出基準軸である。
2つのジャイロセンサ21とも、Xs軸、Ys軸は、実装面に沿っている。一方、Zs軸は実装面に直交する。2つのジャイロセンサ21a、21bは、Xs軸は互いに同じ方向になるが、Ys軸は互いに180度反対方向となっている。2つのジャイロセンサ21a、21bのZs軸も、互いに180度反対方向となっている。また、Xs軸はXc軸と平行、Ys軸はYc軸と平行、Zs軸はZc軸と平行になっている。Zc軸は車両Cの上下方向であるので、Zs軸は上下方向軸である。
本実施形態では、ジャイロセンサ21が検出するXs軸周りの角速度は車両Cのロールレートになる。ジャイロセンサ21が検出するYs軸周りの角速度は車両Cのピッチレートになる。ジャイロセンサ21が検出するZs軸周りの角速度は車両Cのヨーレートになる。
本実施形態では、後述するように、ジャイロセンサ21においてヨーレートを示す信号(以下、ヨーレート信号)、ピッチレートを示す信号(以下、ピッチレート信号)、ロールレートを示す信号(以下、ロールレート信号)が異常であるかどうかを判断する。つまり、本実施形態では、3種類の出力信号について、全部、異常であるかどうかを判断する。ただし、これとは異なり、1種類あるいは2種類の出力信号が異常であるかどうかを判断するようにしてもよい。
図3、図4に示す位置および向きに1組のジャイロセンサ21が配置されていると、1組のジャイロセンサ21が出力する出力信号の1つであるヨーレート信号の符号は、ジャイロセンサ21が正常であれば、互いに反対になる。このように、異常を判断する信号が互いに反対になる配置を反転配置とする。
1組のジャイロセンサ21が出力するヨーレート信号は、符号は互いに反対になる。しかし、1組のジャイロセンサ21は同じ基板24に実装されているので、1組のジャイロセンサ21が検出する物理量、具体的にはヨーレート、ピッチレート、ロールレートの大きさ(すなわち絶対値)は等しくなる。よって、1組のジャイロセンサ21が出力する出力信号も等しくなるはずである。なお、出力信号において等しいとは、完全に等しいこと意味するのではない。出力信号の絶対値の差が個体差等に起因する誤差程度の差であれば、等しい状態に含まれる。
本実施形態では、1組のジャイロセンサ21は同じ基板24に配置されているが、1組のジャイロセンサ21は必ずしも同じ基板24に配置されている必要はなく、同物理量範囲に配置されていればよい。同物理量範囲とは、慣性センサが検出する物理量について、同じ値で運動する範囲である。ジャイロセンサ21が検出する物理量は、ヨーレート、ロールレート、ピッチレートである。たとえば、同じ車両Cに搭載されていても、車両Cの中心と車両Cの前後端とではヨーレートは異なるなど、実装位置により真値は異なる。しかし、実装位置により生じる真値の違いが、個体差等により生じるジャイロセンサ21の検出誤差程度である範囲は同物理量範囲である。
図5には、ジャイロセンサ21a、21bが検出するヨーレート信号の変化を概念的に示している。図5において、実線はジャイロセンサ21aが検出するヨーレート信号、破線はジャイロセンサ21bが検出するヨーレート信号である。図5の上側は、ジャイロセンサ21a、21bともに正常である場合のヨーレート信号を示しており、図5の下段は、ジャイロセンサ21aが異常になった場合のヨーレート信号を示している。
図5に示すように、正常時には、ジャイロセンサ21a、21bが出力するヨーレート信号は、符号が反対になり、大きさは互いに等しい。図5の例では、時刻t0に車両Cのイグニッションスイッチがオンになり、時刻t1まで車両Cは停車している。時刻t1から時刻t2まで車両Cは直進している。車両Cが停車、直進している時のヨーレートは0であるので、これらのときのヨーレート信号は一定値で安定する。この一定値をオフセット値とする。
一方、カーブでは、ヨーレート信号は大きく変化する。ただし、図5の正常時の実線と破線を見ると分かるように、2つのジャイロセンサ21がともに正常であれば、車両Cの走行状態によらず、2つのジャイロセンサ21が出力するヨーレート信号は、大きさが等しく符号が反対になっている。
一方、ジャイロセンサ21aが異常になると、図5の下側に一例を示すように、2つのジャイロセンサ21が出力するヨーレート信号の大きさが同じにならない。このことを利用して、異常判断部30は、いずれかのジャイロセンサ21が異常であるかどうかを判断する。
〔異常判断部30の構成〕
説明を図2に戻す。異常判断部30は、1つのマイクロコントローラにより実現される。このマイクロコントローラは、少なくとも1つのプロセッサを備えた構成である。たとえば、異常判断部30は、プロセッサ、不揮発性メモリ、RAM、I/O、およびこれらの構成を接続するバスラインなどを備えている。不揮発性メモリには、汎用的なマイクロコントローラを異常判断部30として作動させるためのプログラムが格納されている。プロセッサが、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、不揮発性メモリに記憶されたプログラムを実行することで、異常判断部30は、停車時オフセット推定部31、走行時処理部32として作動する。これらの作動が実行されることは、プログラムに対応する方法が実行されることを意味する。
停車時オフセット推定部31は、車両Cが停車しているときにジャイロセンサ21が検出する出力信号を用いて、ジャイロセンサ21が出力する出力信号のオフセット値を推定する。オフセット値は、角速度がゼロである場合に21が出力する出力信号の大きさである。
停車時オフセット推定部31が、車両Cが停車していることを判断するために種々の信号を用いることができる。たとえば、停車時オフセット推定部31は、車輪速信号が車速がゼロであることを示している場合に車両Cが停車していると判断することができる。あるいは、停車時オフセット推定部31は、車輪速信号が車速がゼロであることを示していることに加えて、加速度センサ22が出力する加速度信号が、車両Cに前後方向の加速度が生じていないことを示している場合に車両Cが停車していると判断してもよい。
停車時オフセット推定部31は、車両Cが停車していると判断している状態での時刻ts-1と時刻tsの少なくとも2つの時刻において、ジャイロセンサ21a、21bが検出した出力信号を所定のメモリに記憶する。時刻tsと時刻ts-1との時間差は事前に設定されている。
走行時処理部32は、常時差動値推定部33、直進時差動値推定部34、比較処理部35を備えている。常時差動値推定部33は、車両Cが走行している間、常時、周期的に差動値を推定する。ジャイロセンサ21には回転によるコリオリ力が差動で作用するようになっており、差動値はジャイロセンサ21の出力信号を意味する。常時差動値推定部33は、車輪速信号をもとに車両Cが走行しているかどうかを判断することができる。常時差動値推定部33は、車両Cが停車していると判断したときのジャイロセンサ21の出力信号を比較処理部35に提供する。
直進時差動値推定部34は、車両Cが直進している状態で上記差動値を推定する。直進時差動値推定部34は、車両Cが直進していることを、車輪速信号と操舵角信号から判断することができる。なお、車両Cが直進しているときは、直進時差動値推定部34が差動値を推定するので、常時差動値推定部33は、車両Cが直進しているときは差動値を推定しないようにしてもよい。
常時差動値推定部33、直進時差動値推定部34は、2つのジャイロセンサ21からそれぞれ出力信号を取得する。出力信号は、具体的には、ヨーレート信号、ロールレートを示す信号、ピッチレートを示す信号である。
比較処理部35は、1組のジャイロセンサ21が出力する出力信号をもとに、ジャイロセンサ21の異常を判断するための異常判断信号を決定する。異常判断信号は、慣性センサの出力信号の所定の軸成分あるいは軸回り成分の異常を判断するための信号である。慣性センサがジャイロセンサ21である場合には、異常判断信号は、Xs軸、Ys軸、Zs軸のいずれか少なくとも1つの軸周りの信号成分を判断するための信号である。
後の実施形態で説明するように、異常判断信号は、出力信号の一部の成分である場合がある。出力信号の一部である場合も含まれるので、異常判断信号は異常判断成分と言うこともできる。ただし、本実施形態では、異常判断信号は出力信号の全部である。具体的には、本実施形態での異常判断信号は、ヨーレート信号、ロールレート信号、ピッチレート信号である。本実施形態では、これらヨーレート信号、ロールレート信号、ピッチレート信号を取得することで異常判断信号を決定したことになる。
比較処理部35は、1組のジャイロセンサ21からそれぞれ取得した異常判断信号の大きさを比較する。ヨーレート信号とピッチレート信号は、2つのジャイロセンサ21の間で相互に反対符号になる。反対符号になる場合、Sa+Sbが異常判断信号の大きさを比較した結果を示す。なお、Saはジャイロセンサ21aの出力信号であり、Sbはジャイロセンサ21bの出力信号である。ロールレート信号は、2つのジャイロセンサ21間で同符号になる。異常判断信号がロールレート信号である場合、2つのロールレート信号の差分が、異常判断信号の大きさを比較した結果を示す値になる。
比較処理部35は、異常判断信号の大きさを比較した結果を示す値を用いて、いずれかのジャイロセンサ21が異常であるかどうかを判断する。本実施形態では、比較処理部35は、異常判断信号の大きさの差と差分値閾値THdとを比較することで、いずれかのジャイロセンサ21が異常であるかどうかを判断する。異常判断信号の大きさの差が差分値閾値THdよりも小さい場合、比較処理部35は、全部のジャイロセンサ21は正常であると判断する。異常判断信号の大きさの差が差分値閾値THdよりも大きい場合、比較処理部35は、いずれかのジャイロセンサ21が異常であると判断する。ヨーレート信号およびピッチレート信号は、異常判断信号の大きさの差がSa+Sbで表されるので、下記式1が成立する場合、比較処理部35は、いずれかのジャイロセンサ21が異常であると判断する。
(式1) Sa+Sb>THd
比較処理部35は、いずれかのジャイロセンサ21が異常であると判断した場合、さらに、どのジャイロセンサ21が異常であるかを決定する。どのジャイロセンサ21が異常であるかを決定するために、比較処理部35は、安定状態における出力信号の変化と、センサ別に定めた出力信号閾値THa、THbと比較する。
出力信号閾値THaはジャイロセンサ21aの出力信号に対する閾値であり、出力信号閾値THbはジャイロセンサ21bの出力信号に対する閾値である。これらの出力信号閾値THa、THbは、各ジャイロセンサ21a、21bの個体差等を考慮して事前に設定しておく。また、出力信号閾値THa、THbは、車両Cが安定状態であるときに検出する出力信号に基づいて更新するようになっていてもよい。
ジャイロセンサ21において、安定状態とは、車両Cが停車しているとき、および、車両Cが直進走行しているときである。車両Cが停車しているとき、および、車両Cが直進走行しているときは、車両Cに生じるヨーレート、ピッチレート、ロールレートはいずれもゼロで安定しているはずだからである。
本実施形態では、安定状態における出力信号の変化として、停車時のオフセット値の時間変化を示すオフセット変化量ΔSa、ΔSbを算出する。ジャイロセンサ21aのオフセット変化量をΔSa、ジャイロセンサ21bのオフセット変化量をΔSbとする。これらは、それぞれ、式2、式3により算出できる。
(式2) ΔSa=Sa(ts)-Sa(ts-1)
(式3) ΔSb=Sb(ts)-Sb(ts-1)
Sa(ts)は時刻tsにおけるジャイロセンサ21aの出力信号である。出力信号は、たとえばヨーレート信号である。Sa(ts-1)は時刻ts-1におけるジャイロセンサ21aの出力信号である。Sb(ts)は時刻tsにおけるジャイロセンサ21bの出力信号である。Sb(ts-1)は時刻ts-1におけるジャイロセンサ21bの出力信号である。つまり、オフセット変化量ΔSa、ΔSbは、時刻tsにおいてジャイロセンサ21a、21bが検出した出力信号(すなわちオフセット値)と時刻ts-1においてジャイロセンサ21a、21bが検出した出力信号の差である。
オフセット変化量ΔSa、ΔSbは理想的にはゼロになり、センサ故障等が生じて出力信号が異常になると、オフセット変化量ΔSa、ΔSbはゼロから離れた値になる可能性がある。
比較処理部35は、いずれかのジャイロセンサ21が異常であると判断した時点ですでにメモリに記憶されているオフセット値を用いてオフセット変化量ΔSa、ΔSbを算出することができる。ただし、いずれかのジャイロセンサ21が異常であると判断した時点とメモリに記憶されている出力信号の検出時刻との時間差が、事前に決定した一定時間差よりも大きければ、メモリに記憶されている出力信号を用いない。現時点でいずれかのジャイロセンサ21が異常であったとしても、出力信号の検出時刻が古すぎる場合、その出力信号の検出時点では、いずれのジャイロセンサ21も異常ではなかった可能性が高くなるからである。
比較処理部35は、メモリに記憶されている出力信号を用いない場合、いずれかのジャイロセンサ21が異常であると判断した後に停車時オフセット推定部31が検出した出力信号を用いてオフセット変化量ΔSa、ΔSbを算出する。あるいは、直進時差動値推定部34が直進時に取得した出力信号を用いてオフセット変化量ΔSa、ΔSbを算出してもよい。
比較処理部35は、オフセット変化量ΔSa、ΔSbと出力信号閾値THa、THbを比較する。ΔSa>THa、かつ、ΔSa<THbであれば、比較処理部35は、ジャイロセンサ21aが異常であると判断する。ΔSa<THa、かつ、ΔSa>THbであれば、比較処理部35はジャイロセンサ21bが異常であると判断する。どのジャイロセンサ21が異常であるかは、ヨーレート信号、ロールレート信号などの信号の種類別に行う。
異常判断部30は、比較処理部35が判断した異常判断結果を車両制御装置2へ出力する。異常判断結果には、異常であると判断したジャイロセンサ21を特定する情報を含ませることができる。また、異常判断部30は、信号取得部20から取得したセンサ信号を車両制御装置2へ出力する機能も備える。異常と判断した出力信号を車両制御装置2へ出力しないことを異常判断結果としてもよい。異常判断部30は、2つのジャイロセンサ21がともに正常であると判断した場合、2つのジャイロセンサ21が出力した出力信号をともに車両制御装置2へ提供してもよい。また、事前に設定してある一方のみを提供してもよし、2つの出力信号の絶対値を平均して、車両制御装置2へ提供する信号を決定してもよい。
〔第1実施形態のまとめ〕
以上、説明した第1実施形態の慣性検出装置10は、車両Cに生じるヨーレートを検出するために1組(具体的には2つ)のジャイロセンサ21a、21bを備えており、これら2つのジャイロセンサ21a、21bは同物理量範囲に配置されている。
この配置になっているので、仮に、どちらかのジャイロセンサ21に、出力信号に影響する異常が発生したとすると、2つの出力信号の大きさの違いは正常時とは異なる。これを利用して、異常判断部30は、2つのジャイロセンサ21が出力した出力信号の大きさを比較して、いずれかのジャイロセンサ21が異常であるかどうかを判断できる。このようにして、ジャイロセンサ21が異常であるかどうかを判断するので、推定値を用いなくても、ジャイロセンサ21が異常であるかどうかを判断できる。
2つのジャイロセンサ21は、ヨーレート信号とピッチレート信号の符号が互いに反対になる反転配置になっている。反転配置とすることで、感度誤差を効果的に取り除いて異常判断をすることができる。
詳しく説明する。センサには信号の変化方向による感度誤差がある。信号をヨーレート信号として具体的に説明する。ジャイロセンサ21は、車両Cが右旋回したときと左旋回したときとで感度が異なることがある。右に旋回したときの真値との差が+δであるとし、左に旋回したときの真値との差が-δであるとする。真値をωとすると、一方のヨーレート信号がω+δ、他方のヨーレート信号がω-δになる。これら2つを加算すると2ωになる。よって、感度誤差が相殺されるので、感度誤差を効果的に取り除いて異常判断をすることができるのである。一方、2つのヨーレート信号ともω+δである場合、2つのヨーレート信号を加算すると、2ω+2δになる。この場合、2δが感度誤差によるものか、異常によるものかを区別することができない。
また、異常判断部30は、停車時に推定したオフセット値の変化量であるオフセット変化量ΔSa、ΔSbと出力信号閾値THa、THbとを比較して、どのジャイロセンサ21が異常であるかを判断することもできる。
なお、本実施形態では、いずれかのジャイロセンサ21に異常があるかどうかは、オフセット変化量ΔSa、ΔSbではなく、走行時に得られる出力信号の大きさの差に基づいて判断する。この理由は、出力信号の大きさの差を比較することで、上述した感度誤差など、正常時でも複数のジャイロセンサ21に生じる誤差を効果的に取り除いて異常判断ができるからである。
異常判断部30は、1つのマイクロコントローラにより実現されており、このマイクロコントローラが全部のジャイロセンサ21から出力信号を取得する。この構成により、複数のマイクロコントローラが別々にジャイロセンサ21からの出力信号を取得する場合と異なり、複数のマイクロコントローラ間での時刻同期が不要になる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
図6に、第2実施形態におけるジャイロセンサ21a、21bの配置を示す。第2実施形態は、基板24の上面24aにおけるジャイロセンサ21aの向き、および、基板24の下面24bにおけるジャイロセンサ21bの向きが第1実施形態と相違するのみである。
2つのジャイロセンサ21a、21bのZs軸の向きは互いに180度反対であり、この図6の配置も反転配置の一例である。第2実施形態では、ジャイロセンサ21a、21bは、Xs軸およびYs軸が、車両CのXc軸、Yc軸と45度の角度をなしている。異常判断部30は、第1実施形態と同じ処理をして、ジャイロセンサ21に異常があるかどうかを判断する。第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる。
車両制御装置2は、慣性検出装置10が出力するXs軸周りの角速度を示す出力信号と、Ys軸周りの角速度を示す出力信号の一方または両方を用い、それらの出力信号が示すXc軸周りの角速度成分とYc軸周りの角速度成分とを算出する。
このようにするので、いずれか1つのジャイロセンサ21が異常であり、かつ、残りの1つのジャイロセンサ21も、Xs、Ys軸周りの角速度を示す出力信号の一方が異常であっても、Xs、Ys軸周りの角速度を示す出力信号の他方の信号により、車両制御装置2は車両制御を継続できる。なお、慣性検出装置10がXc軸周りの角速度成分とYc軸周りの角速度成分とを算出して車両制御装置2に出力してもよい。
<第3実施形態>
図7に、第3実施形態におけるジャイロセンサ21a、21bの配置を示す。第3実施形態では、2つのジャイロセンサ21a、21bがともに、基板24の同一面、具体的には上面24aに実装されている。2つのジャイロセンサ21をともに同一面に実装すればよいので、基板24への実装作業が容易である。
ジャイロセンサ21aの配置は第1実施形態と同じである。ジャイロセンサ21bは、ジャイロセンサ21aを、Zs軸周りに180度回転させた配置である。したがって、図7に示すように、第3実施形態では、ジャイロセンサ21a、21bのXs軸、Ys軸は、互いに反対向きになっている。図7に示す配置も反転配置の一例である。一方、図8に示すように、第3実施形態では、ジャイロセンサ21a、21bのZs軸は互いに同じ向きである。
2つのジャイロセンサ21a、21bの配置が図7、図8のようになっている場合、異常判断部30は、ロールレート信号とピッチレート信号については、前述した式1を用いて、いずれかのジャイロセンサ21が異常であるかどうかを判断する。Zs軸回りの信号であるヨーレート信号は、SaとSbの差分の絶対値と差分値閾値THdとを比較して、いずれかのジャイロセンサ21が異常であるかどうかを判断する。
<第4実施形態>
図9に、第4実施形態におけるジャイロセンサ21a、21bの配置を示す。第3実施形態と同様、2つのジャイロセンサ21a、21bがともに、基板24の同一面に実装されている。また、第4実施形態では、第2実施形態と同様、ジャイロセンサ21a、21bは、Xs軸およびYs軸が、車両CのXc軸、Yc軸と45度の角度をなしており、かつ、ジャイロセンサ21a、21bは、Xs軸、Ys軸が互いに反対向きである。図9に示す配置も反転配置の一例である。
この配置により、第2実施形態と同様、いずれか1つのジャイロセンサ21が異常であり、かつ、残りの1つのジャイロセンサ21も、Xs、Ys軸周りの角速度を示す出力信号の一方が異常であっても、車両制御装置2は車両制御を継続できる。
また、この第4実施形態では、2つのジャイロセンサ21a、21bがともに基板24の上面24aに実装されており、ジャイロセンサ21a、21bはZs軸が互いに同じ向きである。したがって、異常判断部30は、ヨーレート信号については、SaとSbの差分の絶対値と差分値閾値THdとを比較して異常の有無を判断する。
<第5実施形態>
図10に、第5実施形態におけるジャイロセンサ21a、21bの配置を示す。第5実施形態の慣性検出装置は、2つの基板25、26を備える。1つの基板25は、これまでの実施形態の基板24と同じ姿勢で車両Cに固定されている。この基板25の上面にジャイロセンサ21aが実装されている。もう一つの基板26は、基板25とは別部材であるが、基板25に近接した位置に配置されている。この基板26の上面にジャイロセンサ21bが実装されている。この実施形態でも、2つのジャイロセンサ21は、同物理量範囲に配置されている。
基板26の角度は基板25をXc軸周りに45度回転させた角度である。1つの基板25の上面にジャイロセンサ21aが実装されており、他の基板26の上面にもう一つのジャイロセンサ21bが実装されている。したがって、ジャイロセンサ21aのZs軸とジャイロセンサ21bのZs軸とのなす角度、および、ジャイロセンサ21aのXs軸とジャイロセンサ21bのXs軸とのなす角度はともに45度である。
この実施形態では、異常判断部30は、1組のジャイロセンサ21のZs軸周りの信号およびXs軸回りの信号が異常であるか否かを次のようにして判断する。すなわち、一方の出力信号において、他方の出力信号と同方向になる信号成分抽出する。そして、抽出した信号成分に、軸の相対的な傾きに応じて定まる係数を乗じる。係数を乗じて得られた値を、これまでの実施形態の出力信号に代えて用いる。抽出した信号成分は異常判断に使うので、異常判断成分と言うことができる。これまでの実施形態では、出力信号の全部が異常判断成分であったのに対して、本実施形態では、出力信号の一部が異常判断成分である。
Zs軸周りの出力信号を例に具体的に説明する。ジャイロセンサ21bが検出するZs軸周りの角速度を示す信号、あるいは、Xs軸周りの角速度を示す信号から、Zc軸周りの信号成分を算出する。そして、算出したZc軸周りの信号成分に、Zs軸あるいはXs軸の傾きに応じて定まる係数を乗じた値を算出する。この値をSbとして用いて出力信号が異常であるか否かを判断する。Zs軸あるいはXs軸の傾きに応じて定まる係数は、ジャイロセンサ21bのZs軸あるいはXs軸と、ジャイロセンサ21aのZs軸あるいはXs軸とのなす角度をθとすると1/cosθである。
この第5実施形態の構成のように、2つのジャイロセンサ21を複数の基板25、26に分けて実装する場合、2つのジャイロセンサ21をともに1つの基板24に実装する場合に比較して、基板25、26を小型化することができるので、実装の自由度が向上する。
加えて、ジャイロセンサ21bのZs軸周りの出力信号と、Xs軸周りの出力信号とから、それぞれ、ジャイロセンサ21aのZs軸周りの出力信号と比較する信号を算出できる。また、ジャイロセンサ21bのZs軸周りの出力信号と、Xs軸周りの出力信号とから、それぞれ、ジャイロセンサ21aのXs軸周りの出力信号と比較する信号も算出できる。したがって、たとえば、ジャイロセンサ21bのZs軸周りの出力信号が異常になったとしても、異常判断部30は、ジャイロセンサ21bのXs軸周りの出力信号を用いて、ジャイロセンサ21aのZs軸周りの出力信号の異常判断を継続できる。また、異常判断を継続でき、その結果が、いずれかの出力信号が正常であると判断できれば、車両制御装置2も車両制御を継続できる。
<第6実施形態>
図11に第6実施形態におけるジャイロセンサ21a、21bの配置を示す。第6実施形態におけるジャイロセンサ21a、21bの基板24に対する配置は第1実施形態と同じである。ただし、基板24が、Xc軸とYc軸とを含む平面に対して傾斜している点が第1実施形態と相違する。
2つのジャイロセンサ21a、21bの相対的な位置と向きは、第1実施形態と同じであるので、異常判断部30は、第1実施形態と同じ処理により、2つのジャイロセンサ21a、21bが出力する出力信号が異常であるかどうかを判断できる。また、それぞれのジャイロセンサ21a、21bが出力する出力信号から、Xc軸周りの角速度成分、Yc軸周りの角速度成分、Zc軸周りの角速度成分を異常判断信号として、ジャイロセンサ21a、21bが異常であるかどうかを判断してもよい。
<第7実施形態>
図12に第7実施形態におけるジャイロセンサ21a、21bの配置を示す。第7実施形態では、2つのジャイロセンサ21a、21bは、ともに基板24の上面24aに配置されており、かつ、ジャイロセンサ21aのXs軸、Ys軸、Zs軸は、全部、ジャイロセンサ21aのXs軸、Ys軸、Zs軸と同じ向きになっている。
2つのジャイロセンサ21a、21bの配置になっている場合、異常判断部30は、いずれか一方のジャイロセンサ21が出力する出力信号の符号を反転させた信号を異常判断信号とする。
以上、実施形態を説明したが、開示した技術は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も開示した範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
<変形例1>
実施形態では、1組のジャイロセンサ21に含まれるジャイロセンサ21の数が2つであった。しかし、1組のジャイロセンサ21に含まれるジャイロセンサ21の数は3つ以上でもよい。
<変形例2>
第1~4、6、7実施形態において、2つのジャイロセンサ21が実装されている基板24を別々の基板としてもよい。
<変形例3>
第2、4実施形態において、Xs軸とXc軸とがなす角度、Ys軸とYc軸とがなす角度は45度であったが、上記なす角度が既知であれば45度以外でもよい。
また、第5実施形態においてジャイロセンサ21aのZs軸とジャイロセンサ21bのZs軸とのなす角度およびジャイロセンサ21aのXs軸とジャイロセンサ21bのXs軸とのなす角度も、0度よりも大きく180度よりも小さい範囲において45度以外の角度であってもよい。
<変形例4>
比較処理部35は、ジャイロセンサ21の異常を判断する異常判断信号を、車両Cが直進しているときに得た信号に限定してもよい。直進時には、角速度がゼロであるはずなので、異常判断信号を車両Cが直進しているときに得た信号に限定することで、異常の判断精度が向上する可能性がある。反対に、比較処理部35は、異常判断に用いる異常判断信号として、走行時に得られる異常判断信号から、車両Cが直進しているときの信号を除外してもよい。このようにすると、車両Cがカーブ走行しているときの出力信号に限定して異常判断することになる。ジャイロセンサ21は、カーブ走行時の検出精度が重要であるので、重要な状況において得られる出力信号に限定して異常判断することができる。
<変形例5>
1組の慣性センサとして、1組の加速度センサを備えていてもよい。
<変形例6>
第5実施形態において、ジャイロセンサ21bをZs軸周りに180度回転させてもよい。このようにすると、Xs軸周りの角速度信号のZc軸周りの成分とXc軸周りの成分は、ジャイロセンサ21aのZs軸周りの角速度信号とXs軸周りの角速度信号に対して符号が反対になる。この態様も反転配置の一例である。
2:車両制御装置 10:慣性検出装置 20:信号取得部 21、21a、21b:ジャイロセンサ(慣性センサ) 22:加速度センサ 24:基板 24a:上面(実装面) 24b:下面(実装面) 25:基板 26:基板 30:異常判断部 31:停車時オフセット推定部 32:走行時処理部 33:差動値推定部 34:直進時差動値推定部 35:比較処理部 C :車両 THa、THb:出力信号閾値 THd:差分値閾値 ΔSa:オフセット変化量

Claims (12)

  1. 検出対象物体(C)に生じる同じ方向の物理量を検出するために、1組の慣性センサ(21a、21b)が、同じ物理量で運動する同物理量範囲に配置されている慣性検出装置。
  2. 請求項1に記載の慣性検出装置であって、
    1組の前記慣性センサは、少なくとも1種類の出力信号について、前記出力信号の一部あるいは全部である異常判断成分の符号が互いに反対になる反転配置になっている慣性検出装置。
  3. 請求項2に記載の慣性検出装置であって、
    前記反転配置は、前記慣性センサの向きを規定する軸の1つであって1種類の前記出力信号により定まる検出基準軸の方向が、互いに反対になる1組の前記慣性センサの配置である、慣性検出装置。
  4. 請求項3に記載の慣性検出装置であって、
    前記反転配置は、1組の前記慣性センサが同一の基板の同一面に実装され、前記慣性センサにおいて、実装面(24a、24b)に沿った少なくとも1つの検出基準軸の向きが互いに180度反対方向になる配置である、慣性検出装置。
  5. 車両に搭載される請求項3または4に記載の慣性検出装置であって、
    1組の前記慣性センサは、前記車両のヨーレートを検出する1組のジャイロセンサであり、
    前記反転配置は、1組の前記ジャイロセンサが前記車両に搭載された場合に、1組の前記ジャイロセンサの上下方向軸(Zs)が互いに180度反対方向になる配置である、慣性検出装置。
  6. 請求項2に記載の慣性検出装置であって、
    前記出力信号の前記異常判断成分は、1種類の前記出力信号の一部であり、
    前記慣性センサの向きを規定する軸の1つであって1種類の前記出力信号により定まる1つの軸を検出基準軸とした場合に、
    前記反転配置は、1組の前記慣性センサにおけるそれぞれの前記検出基準軸が互いになす角度が、0度より大きく180度より小さくなる配置である、慣性検出装置。
  7. 請求項1に記載の慣性検出装置であって、
    1組の前記慣性センサは、それぞれ、取り付け向きが事前に設定されており、
    1組の前記慣性センサが異常であるか否かを判断する異常判断部(30)を備え、
    前記異常判断部は、
    1組の前記慣性センサが出力した出力信号から、事前に設定されている前記取り付け向きに基づいて、前記慣性センサが正常である場合には大きさが等しくなる信号であり、前記慣性センサの異常を判断するための異常判断信号を決定し、
    1組の前記慣性センサの前記出力信号からそれぞれ決定した前記異常判断信号の大きさを比較して、いずれかの前記慣性センサが異常であるかどうかを判断する、慣性検出装置。
  8. 請求項2~6のいずれか1項に記載の慣性検出装置であって、
    1組の前記慣性センサは、それぞれ、取り付け向きが事前に設定されており、
    1組の前記慣性センサが異常であるか否かを判断する異常判断部(30)を備え、
    前記異常判断部は、
    1組の前記慣性センサが出力した前記出力信号から、前記慣性センサが正常である場合には、大きさが等しくなり、かつ、符号が互いに逆である信号であり、前記慣性センサの異常を判断するための異常判断信号を決定し、
    1組の前記慣性センサの出力信号からそれぞれ決定した前記異常判断信号の大きさを比較して、いずれかの前記慣性センサが異常であるかどうかを判断する、慣性検出装置。
  9. 請求項7または8に記載の慣性検出装置であって、
    前記異常判断部は、いずれかの前記慣性センサに異常があると判断した場合には、前記出力信号が安定すると推定される安定状態において、前記出力信号の変化が閾値以上である前記慣性センサを異常であると判断する、慣性検出装置。
  10. 車両に搭載される請求項9に記載の慣性検出装置であって、
    前記安定状態には前記車両の停車時が含まれる慣性検出装置。
  11. 請求項10に記載の慣性検出装置であって、
    前記慣性センサは、前記車両のヨーレートを検出するジャイロセンサであり、
    前記安定状態には前記車両の直進時が含まれる、慣性検出装置。
  12. 請求項7~11のいずれか1項に記載の慣性検出装置であって、
    1つのマイクロコントローラを備え、
    前記マイクロコントローラは、すべての前記慣性センサからの出力信号を取得し、
    前記マイクロコントローラが、前記異常判断部を備える、慣性検出装置。
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