JP2022181344A - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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星野 日下
Seiya KUSAKA
浩之 高橋
Hiroyuki Takahashi
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Abstract

Figure 2022181344000001
【課題】吸着層の外周部におけるベーパガスの流れの損失係数とパージガスの流れの損失係数とをそれぞれ最適化する。
【解決手段】キャニスタ10は、流路18を形成するケーシング11を備える。流路18には、蒸発燃料を吸着する吸着材21が充填された吸着層20が設けられる。吸着時には流路18を正方向に流れるベーパガス中の蒸発燃料が吸着材21に吸着される。脱離時には流路18を正方向とは逆方向へ流れるパージガスにより吸着材21から蒸発燃料が脱離される。ケーシング11の内壁面には、周方向に延在するリブ状に突出されかつベーパガスの流れの損失係数とパージガスの流れの損失係数とを異ならせる突起部30が設けられる。
【選択図】図1

Description

本明細書に開示の技術は蒸発燃料処理装置に関する。詳しくは、自動車等の車両の燃料タンク内にて発生した蒸発燃料(例えばガソリンベーパ)を処理する蒸発燃料処理装置に関する。
一般的な蒸発燃料処理装置は、ケーシング内の流路に、蒸発燃料を吸着する吸着材が充填された吸着層が設けられている。吸着時には流路を正方向に流れるベーパガス中の蒸発燃料が吸着材に吸着される。また、脱離時には流路を正方向とは逆方向へ流れるパージガスにより吸着材から蒸発燃料が脱離される。多くの蒸発燃料処理装置では、給油時における吸着層のガスの流れの損失係数を考慮して、粉末よりも大きな粒径を有する粒状の吸着材が用いられる。
ケーシングの内壁面とその内壁面に接触する吸着材との間の隙間は、互いに接触する吸着材同士の間の隙間と比べて大きい。すなわち、吸着層の外周部の空隙率が吸着層の内周部の空隙率よりも高いため、吸着層の外周部のガスの流れの損失係数がその内周部のガスの流れの損失係数よりも小さい。したがって、給油時において、通常時(例えば駐車時)の流速と比べて流速の速いベーパガスは、吸着層の外周部を通りやすく、その内周部を通りにくい。このため、吸着層の内周部の下流域において吸着材に蒸発燃料を効率的に吸着させることが困難である。また、吸着層の内周部の下流域に蒸発燃料を吸着可能な吸着材が存在しているにもかかわらず、吸着層の外周部を流れたベーパガスが大気中に吹き抜けることも懸念される。
このような問題を解決するために、特許文献1では、ケーシングの内壁面に吸着材の外形形状の一部に対応する凹凸部を形成することによって、ケーシングの内壁面と吸着材との間の空隙率を低減している。また、特許文献2では、ケーシングの内壁面にその周方向に延在するリブを形成することによって、ケーシングを補強している。
特開2012-197758号公報 特開2013-249752号公報
特許文献1及び特許文献2によると、吸着層の外周部におけるベーパガスの流れの損失係数とパージガスの流れの損失係数とは同じである。このため、吸着層の外周部におけるベーパガスの流れの損失係数とパージガスの流れの損失係数とをそれぞれ最適化することはできない。
本明細書に開示の技術が解決しようとする課題は、吸着層の外周部におけるベーパガスの流れの損失係数とパージガスの流れの損失係数とをそれぞれ最適化することにある。
上記課題を解決するため、本明細書が開示する技術は次の手段をとる。
第1の手段は、流路を形成するケーシングを備えており、前記流路には、蒸発燃料を吸着する吸着材が充填された吸着層が設けられており、吸着時には前記流路を正方向に流れるベーパガス中の蒸発燃料が前記吸着材に吸着され、脱離時には前記流路を前記正方向とは逆方向へ流れるパージガスにより前記吸着材から前記蒸発燃料が脱離される蒸発燃料処理装置であって、前記ケーシングの内壁面には、周方向に延在するリブ状に突出されかつ前記ベーパガスの流れの損失係数と前記パージガスの流れの損失係数とを異ならせる突起部が設けられている、蒸発燃料処理装置である。
第1の手段によると、ケーシングの内壁面に周方向に延在するリブ状に突出された突起部により、吸着層の外周部におけるベーパガスの流れの損失係数とパージガスの流れの損失係数とが異ならせられる。これにより、吸着層の外周部におけるベーパガスの流れの損失係数とパージガスの流れの損失係数とをそれぞれ最適化することができる。
第2の手段は、第1の手段の蒸発燃料処理装置であって、前記突起部は、前記ケーシングと別体で形成された突起部形成部材である、蒸発燃料処理装置である。
第2の手段によると、ケーシングと、ケーシングと別体の突起部形成部材と、のそれぞれ形状を簡素化することができる。これにより、ケーシング及び突起部形成部材にかかる成形コストを低減することができる。
第3の手段は、第1又は2の手段の蒸発燃料処理装置であって、前記突起部は、前記ベーパガスの流れに面する側に形成されかつ先端側ほどその流れ方向の下流側に位置する第1傾斜面と、前記パージガスの流れに面する側に形成されかつ先端側ほどその流れ方向の下流側に位置する第2傾斜面と、を有しており、前記第1傾斜面の傾斜角度θ1と、前記第2傾斜面の傾斜角度θ2、とは、θ1>θ2の関係を満たす、蒸発燃料処理装置である。
第3の手段によると、突起部の第1傾斜面の傾斜角度θ1と、第2傾斜面の傾斜角度θ2、とが、θ1>θ2の関係を満たすため、吸着層の外周部におけるベーパガスの流れの損失係数がパージガスの流れの損失係数に比べ大きい。これにより、吸着時、特にベーパガスの流速が速い給油時において、吸着層の外周部におけるベーパガスの流れの遅延効果が得られることにより、吸着層の外周部を流れるベーパガスの流速と、吸着層の内周部を流れるベーパガスの流速と、が均質化される。このため、吸着層の内周部の下流域における吸着効率を向上することができるとともに、吸着層の外周部を流れたベーパガスの吹き抜けを抑制することができる。一方、脱離時には、パージガスの流れの流速が遅いため、吸着層の内周部と外周部との流速の速度差も小さく、また、突起部の第2傾斜面によるパージガスの流れの遅延効果が小さい。したがって、吸着層の外周部を流れるパージガスの流速と、吸着層の内周部を流れるパージガスの流速と、が均質化されることにより、脱離効率の低下を抑制することができる。
第4の手段は、第1~3のいずれか1つの手段の蒸発燃料処理装置であって、前記突起部は、前記ベーパガスの流れに面する側の開口面積S1と、前記パージガスの流れに面する側の開口面積S2とがS1<S2の関係を満たす連通孔を有する、蒸発燃料処理装置である。
第4の手段によると、突起部が、連通孔のベーパガスの流れに面する側の開口面積S1とパージガスの流れに面する側の連通孔の開口面積S2とがS1<S2の関係を満たす連通孔を有する。これにより、脱離時において、パージガスの一部が突起部の連通孔を通過することで、突起部の下流側におけるパージガスの淀みを抑制することができる。また、吸着時、特にベーパガスの流速が速い給油時において、ベーパガスが突起部の連通孔を通過しにくいため、吸着層の外周部におけるベーパガスの流れの遅延効果の低下を抑制することができる。
本明細書に開示の技術によると、吸着層の外周部におけるベーパガスの流れの損失係数とパージガスの流れの損失係数とをそれぞれ最適化することができる。
実施形態1にかかるキャニスタを示す断面図である。 図1のII-II線矢視断面図である。 突起部を示す断面図である。 突起部の連通孔を示す断面図である。 給油時のベーパガスの流れを示す図である。 脱離時のパージガスの流れを示す図である。 実施形態2にかかる突起部形成部材を示す断面図である。
以下、本明細書に開示の技術を実施するための実施形態について図面を用いて説明する。
[実施形態1]
本実施形態では、内燃機関を備える自動車等の車両に搭載される蒸発燃料処理装置としてのキャニスタについて例示する。図1はキャニスタを示す断面図、図2は図1のII-II線矢視断面図である。なお、図1を基に上下左右の方位を定めるが、キャニスタの配置方向を特定するものではない。
(キャニスタの概要)
図1に示すように、キャニスタ10は円筒状のケーシング11を備えている。ケーシング11は、ケーシング本体12とカバー16とを有する。ケーシング本体12は、円筒状の筒壁部12aと、筒壁部12aの一端面(図1において左端面)を閉鎖する底壁部12bと、が一体成形により形成されている。
底壁部12bには、ベーパガスの導入口となるタンクポート13、及び、パージガスの導出口となるパージポート14が一体成形により形成されている。タンクポート13及びパージポート14は、底壁部12bから外方(図1において左方)へ突出する円筒状に形成されている。ケーシング本体12は樹脂製である。
カバー16は、円板状に形成されている。カバー16の中央部には、大気と連通して大気(外気)の出入口となる大気ポート17が一体成形により形成されている。大気ポート17は、カバー16から外方(図1において右方)へ突出する円筒状に形成されている。カバー16は樹脂製である。
カバー16は、ケーシング本体12の筒壁部12aに対して筒壁部12aの開口面(図1において右端面)を閉鎖するように溶着、接着等により接合されている。これにより、ケーシング11内には、タンクポート13及びパージポート14と大気ポート17との間を連通する直線状の流路18が形成されている。すなわち、キャニスタ10はI字状のフロー構造を有する。
ベーパガスは、流路18をタンクポート13側から大気ポート17側へ流れる。パージガスは、流路18を大気ポート17側からパージポート14側へ流れる。すなわち、流路18におけるベーパガスが正方向に流れるとすると、パージガスは正方向とは逆方向に流れる。
流路18には、蒸発燃料を吸着する粒状の吸着材21が充填された吸着層20が設けられている。吸着材21としては、例えば、粒状の活性炭、粒状の造粒炭等が用いられる。また、ケーシング本体12内の底壁部12b側には、吸着層20を保持する通気性を有するシート状の第1フィルタ23が配置されている。第1フィルタ23は、樹脂製の不織布や発泡ウレタン等により形成されている。
ケーシング本体12内の開口側には、吸着層20を保持する通気性を有するシート状の第2フィルタ24を介して、多孔板26が面方向(図1において左右方向)に移動可能に嵌合されている。第2フィルタ24は、樹脂製の不織布や発泡ウレタン等により形成されている。多孔板26は、板厚方向に貫通する多数の通気孔26aを有する。多孔板26は樹脂製である。また、第1フィルタ23と第2フィルタ24との間に吸着層20が区画されている。
カバー16と多孔板26との間には、多孔板26を押圧するコイルスプリング28が介在されている。なお、図示しないが、タンクポート13は燃料タンクに接続される。また、パージポート14は内燃機関(エンジン)の吸気通路に接続される。また、大気ポート17は大気に開口される。
(キャニスタ10の作用)
(吸着時)
燃料タンク内で発生した蒸発燃料を含むベーパガスは、キャニスタ10のタンクポート13から流路18に導入され、吸着層20を流れる。このとき、ベーパガス中の蒸発燃料が吸着材21に吸着される。その吸着材21に蒸発燃料が吸着された後の清浄なガス(空気)が大気ポート17から大気に放出される。
(脱離時)
大気(パージガス)は、キャニスタ10の大気ポート17から流路18に導入され、吸着層20を流れる。このとき、吸着材21から蒸発燃料が脱離される。蒸発燃料を脱離したパージガスは、パージポート14からエンジンの吸気通路へパージされる。
(実施形態1の特徴的構成)
図1に示すように、ケーシング11の内壁面すなわちケーシング本体12の筒壁部12aの内周面には、突起部30が一体成形により設けられている。突起部30は、吸着層20の外周部における軸方向(図1において左右方向)の中央部に突出されている。突起部30は、突起部30の周方向に延在するリブ状に突出されている。突起部30は、円環状に連続している(図2参照)。図3は突起部を示す断面図である。
図3に示すように、突起部30は、断面台形形状に形成されている。突起部30は、第1傾斜面31と第2傾斜面32とを有する。第1傾斜面31は、ベーパガスの流れに面する側(図3において左側)に形成されかつ先端側ほどベーパガスの流れ方向の下流側(図3において右側)に位置する。第1傾斜面31は、断面直線状に形成されており、ベーパガスの流れ方向の上流側から下流に向かって次第に縮径するテーパ面を呈する。
第2傾斜面32は、パージガスの流れに面する側(図3において右側)に形成されかつ先端側ほどパージガスの流れ方向の下流側(図3において左側)に位置する。第2傾斜面32は、断面直線状に形成されており、パージガスの流れ方向の上流側から下流に向かって次第に縮径するテーパ面を呈する。
第1傾斜面31の傾斜角度(テーパ角)θ1と、第2傾斜面32の傾斜角度(テーパ角)θ2、とは、θ1>θ2の関係を満たしている。したがって、第1傾斜面31と第2傾斜面32とにより、ベーパガスの流れの損失係数とパージガスの流れの損失係数とが異ならせられている。すなわち、ベーパガスの流れの損失係数がパージガスの流れの損失係数に比べ大きい。
図2に示すように、突起部30は、複数(図2では16個を示す)の連通孔34を有する。図4に示すように、連通孔34の一端は第1傾斜面31に開口され、その他端は第2傾斜面32に開口されている。連通孔34は、断面円形状で、パージガスの流れ方向の上流側(図4において右側)から下流側(図4において左側)に向かって次第に縮径するテーパ孔状に形成されている。連通孔34の第1傾斜面31側の開口径d1は、第2傾斜面32側の開口径d2よりも小さい。すなわち、第1傾斜面31側(ベーパガスの流れに面する側)の連通孔34の開口面積S1と、第2傾斜面32側(パージガスの流れに面する側)の連通孔34の開口面積S2と、はS1<S2の関係を満たしている。
(吸着時(特に給油時)のベーパガスの流れ)
給油時において、キャニスタ10の流路18を正方向に流れるベーパガスの流速は、通常時(例えば駐車時)のベーパガスの流速に比べてかなり速い。また、ケーシング11の内壁面とその内壁面に接触する吸着材21との間の隙間は、互いに接触する吸着材同士の間の隙間と比べて大きい。このため、吸着層20の外周部のベーパガスの流れの損失係数は、吸着層20の内周部のベーパガスの流れの損失係数よりも小さい。したがって、給油時において、通常時(例えば駐車時)の流速と比べて流速の速いベーパガスは、吸着層20の外周部を通りやすく、吸着層20の内周部を通りにくい。図5は給油時のベーパガスの流れを示す図である。
図5に示すように、吸着層20の外周部を流れるベーパガスVo(図5中、黒矢印参照)は、吸着層20の内周部を流れるベーパガスVi(図5中、白抜き矢印参照)が突起部30の中心部に到達するよりも早く、突起部30の第1傾斜面31に到達する。以下、吸着層20の外周部を流れるベーパガスVoを外周流ベーパガスVoといい、吸着層20の内周部を流れるベーパガスViを内周流ベーパガスViという。
突起部30の第1傾斜面31に到達した外周流ベーパガスVoは、ほとんど突起部30を迂回するため、圧損が生じる。これにより、外周流ベーパガスVoの流速が遅くなる。その流速の遅い外周流ベーパガスVoは、吸着層20の外周部を下流へ流れていく。また、突起部30の第2傾斜面32がディフューザーとして機能することで、外周流ベーパガスVoの拡散性が向上される。なお、連通孔34の第1傾斜面31に開口する一端の開口面積S1は小さいため、外周流ベーパガスVoは連通孔34をほとんど通らない。
したがって、吸着層20の下流側(大気ポート17側)において、外周流ベーパガスVoの流速と内周流ベーパガスViの流速が均質化される。このため、吸着層20の吸着材21を全体的に満遍なく利用することが可能となる。これにより、吸着層20の内周部の下流域A(図5において一点鎖線で囲まれた領域)の吸着材21にもベーパガス中の蒸発燃料を効率的に吸着させることができる。よって、吸着効率を向上するとともに外周流ベーパガスVoの大気へ吹き抜けを抑制することができる。
(脱離時のベーパガスの流れ)
脱離時において、キャニスタ10の流路18を逆方向に流れるパージガスの流速は、例えば給油時のベーパガスの流速の半分程度で全体的に遅い。このため、吸着層20の外周部を流れるパージガスに、給油時ほどの圧損は必要とされない。図6は脱離時のパージガスの流れを示す図である。
図6に示すように、吸着層20の外周部を流れるパージガスPo(図6中、黒矢印参照)の流速と、吸着層20の内周部を流れるパージガスPi(図6中、白抜き矢印参照)の流速との速度差は小さい。以下、吸着層20の外周部を流れるパージガスPoを外周流パージガスPoといい、吸着層20の内周部を流れるパージガスPiを内周流パージガスPiという。
外周流パージガスPoのうち、一部は突起部30の連通孔34を通り、残部は突起部30を迂回する。このときの圧損は、給油時の圧損よりも小さい。また、外周流パージガスPoの一部が連通孔34を通ることにより、突起部30の下流側(第1傾斜面31側)に生じる淀みを解消することができる。したがって、吸着層20の下流側(パージポート14側)において、外周流パージガスPoの流速とパージガスPiの流速が均質化される。これにより、吸着層20の吸着材21から蒸発燃料を満遍なく脱離させることができる。よって、脱離効率の低下を抑制することができる。
(実施形態1の利点)
実施形態1のキャニスタ10によると、ケーシング11の内壁面に周方向に延在するリブ状に突出された突起部30により、吸着層20の外周部におけるベーパガスの流れの損失係数とパージガスの流れの損失係数とが異ならせられる。これにより、吸着層20の外周部におけるベーパガスの流れの損失係数とパージガスの流れの損失係数とをそれぞれ最適化することができる。
また、突起部30の第1傾斜面31の傾斜角度θ1と、第2傾斜面32の傾斜角度θ2、とが、θ1>θ2の関係を満たすため、外周流ベーパガスVoの流れの損失係数が外周流パージガスPoの流れの損失係数に比べ大きい。これにより、吸着時、特にベーパガスの流速が速い給油時において、外周流ベーパガスVoの流れの遅延効果が得られることにより、外周流ベーパガスVoの流速と外周流パージガスPoの流速とが均質化される。このため、吸着層20の内周部の下流域Aにおける吸着効率を向上することができるとともに、外周流ベーパガスVoの吹き抜けを抑制することができる。
一方、脱離時には、パージガスの流れの流速が遅いため、吸着層20の内周部と外周部との流速の速度差が小さく、また、突起部30の第2傾斜面32によるパージガスの流れの遅延効果が小さい。したがって、外周流パージガスPoの流速と内周流パージガスPiの流速とが均質化されることにより、脱離効率の低下を抑制することができる。
また、突起部30が、連通孔34の第1傾斜面31側の開口面積S1と第2傾斜面32側の連通孔34の開口面積S2とがS1<S2の関係を満たす連通孔34を有する。これにより、脱離時において、外周流パージガスPoの一部が突起部30の連通孔34を通過することで、突起部30の下流側(第1傾斜面31側)における外周流パージガスPoの淀みを抑制することができる。また、吸着時、特にベーパガスの流速が速い給油時において、外周流ベーパガスVoが突起部30の連通孔34を通過しにくいため、外周流ベーパガスVoの流れの遅延効果の低下を抑制することができる。
[実施形態2]
本実施形態は、実施形態1の突起部30(図1参照)に変更を加えたものであるから、その変更部分について説明し、実施形態1と同一部位については同一符号を付して重複する説明を省略する。図7は突起部形成部材を示す断面図である。
図7に示すように、本実施形態の突起部(符号、130を付す)は、ケーシング11のケーシング本体12と別体で形成されかつ突起部形成部材130(突起部と同一符号を付す)である。ケーシング本体12の筒壁部12a内に突起部形成部材130が嵌合されかつ溶着、接着等により接合されている。
本実施形態によると、ケーシング11のケーシング本体12と、ケーシング本体12と別体の突起部形成部材130と、のそれぞれ形状を簡素化することができる。これにより、ケーシング11のケーシング本体12及び突起部形成部材130にかかる成形コストを低減することができる。
[他の実施形態]
本明細書に開示の技術は、前記した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の形態で実施可能である。例えば、本明細書に開示の技術は、I字状のフロー構造を有するキャニスタ10に限らず、U字状のフロー構造を有するキャニスタに適用してもよい。また、ケーシング本体12の筒壁部12aの形状は、円筒状に限らず、角筒状でもよい。また、突起部30は、ケーシング11の内壁面の周方向に断続的に形成してもよい。また、突起部30の第1傾斜面31の断面形状は、直線状に限らず、凸型円弧状、凹型円弧状、凸型円弧状部分と凹型円弧状部分とを組み合わせたS字状、階段状、波形状、鋸刃状等でもよい。また、突起部30の第2傾斜面32の断面形状は、直線状に限らず、凸型円弧状、凹型円弧状、凸型円弧状部分と凹型円弧状部分とを組み合わせたS字状、階段状、波形状、鋸刃状等でもよい。また、突起部30の第1傾斜面31の断面形状と第2傾斜面32の断面形状とは異なっていてもよい。また、突起部30の連通孔34の断面形状は、円形状に限らず、四角形状でもよい。
10 キャニスタ(蒸発燃料処理装置)
11 ケーシング
12 ケーシング本体
16 カバー
18 流路
20 吸着層
21 吸着材
30 突起部
31 第1傾斜面
32 第2傾斜面
34 連通孔
130 突起部形成部材(突起部)
θ1,θ2 傾斜角度
S1,S2 開口面積

Claims (4)

  1. 流路を形成するケーシングを備えており、
    前記流路には、蒸発燃料を吸着する吸着材が充填された吸着層が設けられており、
    吸着時には前記流路を正方向に流れるベーパガス中の蒸発燃料が前記吸着材に吸着され、脱離時には前記流路を前記正方向とは逆方向へ流れるパージガスにより前記吸着材から前記蒸発燃料が脱離される蒸発燃料処理装置であって、
    前記ケーシングの内壁面には、周方向に延在するリブ状に突出されかつ前記ベーパガスの流れの損失係数と前記パージガスの流れの損失係数とを異ならせる突起部が設けられている、蒸発燃料処理装置。
  2. 請求項1に記載の蒸発燃料処理装置であって、
    前記突起部は、前記ケーシングと別体で形成された突起部形成部材である、蒸発燃料処理装置。
  3. 請求項1又は2に記載の蒸発燃料処理装置であって、
    前記突起部は、前記ベーパガスの流れに面する側に形成されかつ先端側ほどその流れ方向の下流側に位置する第1傾斜面と、前記パージガスの流れに面する側に形成されかつ先端側ほどその流れ方向の下流側に位置する第2傾斜面と、を有しており、前記第1傾斜面の傾斜角度θ1と、前記第2傾斜面の傾斜角度θ2、とは、θ1>θ2の関係を満たす、蒸発燃料処理装置。
  4. 請求項1~3のいずれか1つに記載の蒸発燃料処理装置であって、
    前記突起部は、前記ベーパガスの流れに面する側の開口面積S1と、前記パージガスの流れに面する側の開口面積S2とがS1<S2の関係を満たす連通孔を有する、蒸発燃料処理装置。
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