JP2022181343A - 電子銃、電子線適用装置、および、電子ビームの射出方法 - Google Patents

電子銃、電子線適用装置、および、電子ビームの射出方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2022181343000001
【課題】電子銃が有する構成部材のみで、照射対象の所望の箇所に所望の電子ビームパラメータを有する電子ビームを照射できるように設定可能な電子銃を提供する。
【解決手段】光源2と、光源2からの受光に応じて、放出可能な電子を生成するフォトカソード3と、フォトカソード3との間で電界を形成することができ、形成した電界により放出可能な電子を引き出し、電子ビームBを形成するアノード4と、制御部5と、を含む電子銃1であって、制御部5は、電子ビームBの射出回数を設定し、射出する電子ビームB毎に電子ビームパラメータを設定する、または、電子ビームBの射出時間を設定し、射出する電子ビームBの電子ビームパラメータを射出時間に関連付けて設定する、電子銃1。
【選択図】図1

Description

本出願における開示は、電子銃、電子線適用装置、および、電子ビームの射出方法に関する。
フォトカソードを搭載した電子銃、当該電子銃を含む電子顕微鏡、自由電子レーザー加速器、検査装置等の電子線適用装置(以下、電子線適用装置から電子銃を除いた装置を「相手側装置」と記載することがある。)が知られている。例えば、特許文献1には、光源から励起光を照射して電子ビームを射出するフォトカソードを用いた電子顕微鏡装置が開示されている。
電子ビームを射出するフォトカソードを用いた電子線適用装置のその他の例として、特許文献2には、試料検査装置が開示されている。特許文献2に記載の試料検査装置は、試料が熱損傷を受けやすい等の状況により、パルス光の光量を調整することが知られている。
また、電子顕微鏡装置や電子線検査装置等の電子線適用装置において、相手側装置の構成を問わず、電子銃側の構成部材により電子ビームの強度を調整することが知られている。例えば、特許文献3には、電子ビームの一部を遮蔽することができる電子ビーム遮蔽部材と、電子ビーム遮蔽部材により遮蔽した測定用電子ビームを用いてフォトカソードから放出された電子ビームのフォトカソードの劣化に伴う強度変化を測定する測定部と、制御部と、により、フォトカソードから放出する電子ビームの強度を調整することが開示されている。
特開2002-313273号公報 特許第6604649号公報 特許第6578529号公報
電子線適用装置は、電子ビームを照射する対象(以下、「照射対象」と記載することがある。)に所望の強さ等(以下、「電子ビームパラメータ」と記載することがある。)の電子ビームの照射が求められることがある。また、電子銃の種類としては、フォトカソードを用いた電子銃の他、熱陰極やフィールドエミッタを用いた電子銃も知られている。そのため、熱陰極やフィールドエミッタを用いた電子銃が搭載されていた相手側装置に、フォトカソードを用いた電子銃を新たに搭載するケースも想定される。
したがって、フォトカソードを含む電子銃の構成部材のみで、照射対象に所望の電子ビームパラメータを有する電子ビームを照射できるように設定できることが望ましい。また、電子線適用装置の機能をより向上するためには、照射対象毎に所望の電子ビームパラメータを有する電子ビームを照射することに加え、同一の照射対象の所望の箇所に所望の電子ビームパラメータを有する電子ビームを照射できるように設定できることが望ましい。
しかしながら、特許文献2に記載の発明は、試料の種類に応じて、パルス光の単位時間当たりの光量を一定とする、或いは、パルス光の単位時間当たりの光量を徐々に増加または減少しているに過ぎない。また、特許文献2は電子線適用装置としての発明である。
特許文献3に記載の発明は、遮蔽部材により遮蔽した測定用電子ビームを用いて、フォトカソードの劣化に伴う電子ビームの強度を調整するフィードバック制御に関するものである。したがって、特許文献3に記載の発明も、照射対象の所望の箇所に所望の電子ビームパラメータを有する電子ビームを照射できないという問題がある。
現在のところ、電子銃が含む構成部材のみで、照射対象の所望の箇所に所望の電子ビームパラメータを有する電子ビームを照射できるように設定可能な電子銃および照射方法は知られていない。
本出願は上記問題点を解決するためになされたものであり、鋭意研究を行ったところ、電子銃が、(1)電子ビームの射出回数を設定し、射出する電子ビーム毎に電子ビームパラメータを設定する、または、(2)電子ビームの射出時間を設定し、射出する電子ビームの電子ビームパラメータを射出時間に関連付けて設定する、制御部を有することで、上記問題を解決できることを新たに見出した。
本出願における開示は、電子銃が有する構成部材のみで、照射対象の所望の箇所に所望の電子ビームパラメータを有する電子ビームを照射できるように設定可能な電子銃、該電子銃を搭載した電子線適用装置、および、電子ビームの射出方法を提供することにある。
本出願は、以下に示す、電子銃、電子線適用装置、および、電子ビームの射出方法に関する。
(1)光源と、
前記光源からの受光に応じて、放出可能な電子を生成するフォトカソードと、
前記フォトカソードとの間で電界を形成することができ、形成した電界により前記放出可能な電子を引き出し、電子ビームを形成するアノードと、
制御部と、
を含む電子銃であって、
前記制御部は、
前記電子ビームの射出回数を設定し、射出する電子ビーム毎に電子ビームパラメータを設定する、
または、
前記電子ビームの射出時間を設定し、射出する電子ビームの電子ビームパラメータを前記射出時間に関連付けて設定する、
電子銃。
(2)前記制御部が、前記電子ビームの射出回数を設定し、射出する電子ビーム毎に電子ビームパラメータを設定するものであり、
前記電子ビームパラメータが、
電子ビームの強さ、電子ビームの加速エネルギーの大きさ、電子ビームのサイズ、電子ビームの形状、電子ビームの射出時間および電子ビームのエミッタンスから選択される少なくとも1つを含む、
上記(1)に記載の電子銃。
(3)前記射出回数は2以上であり、
前記制御部は、設定された回数の電子ビームを射出する際に、少なくとも1つの電子ビームパラメータが、その他の電子ビームパラメータから選択される一つと異なるように制御する、
上記(2)に記載の電子銃。
(4)前記制御部が、前記電子ビームの射出時間を設定し、射出する電子ビームの電子ビームパラメータを前記射出時間に関連付けて設定するものであり、
前記電子ビームパラメータが、
電子ビームの強さ、電子ビームの加速エネルギーの大きさ、電子ビームのサイズ、電子ビームの形状および電子ビームのエミッタンスから選択される1つを少なくとも含む、
上記(1)に記載の電子銃。
(5)前記制御部は、設定された前記射出時間で電子ビームを射出する際に、前記電子ビームパラメータが異なる電子ビームを射出する時間を含むように制御する、
上記(4)に記載の電子銃。
(6)前記フォトカソードから2以上の電子ビームが引き出されるように、前記フォトカソードの異なる2以上の場所に光源からの励起光が照射される、
上記(1)~(5)の何れか一つに記載の電子銃。
(7)上記(1)~(6)のいずれか一つに記載の電子銃を含む電子線適用装置であって、
電子線適用装置は、
自由電子レーザー加速器、
電子顕微鏡、
電子線ホログラフィー装置、
電子線描画装置、
電子線回折装置、
電子線検査装置、
電子線金属積層造形装置、
電子線リソグラフィー装置、
電子線加工装置、
電子線硬化装置、
電子線滅菌装置、
電子線殺菌装置、
プラズマ発生装置、
原子状元素発生装置、
スピン偏極電子線発生装置、
カソードルミネッセンス装置、または、
逆光電子分光装置
である、
電子線適用装置。
(8)電子ビームの射出方法であって、
電子ビームは、
光源と、
前記光源からの受光に応じて、放出可能な電子を生成するフォトカソードと、
前記フォトカソードとの間で電界を形成することができ、形成した電界により前記放出可能な電子を引き出し、電子ビームを形成するアノードと、
制御部と、
を含む電子銃から射出され、
前記制御部は、
前記電子ビームの射出回数を設定し、射出する電子ビーム毎に電子ビームパラメータを設定する、
または、
前記電子ビームの射出時間を設定し、射出する電子ビームの電子ビームパラメータを前記射出時間に関連付けて設定することができ、
射出方法は、
前記光源からの励起光を前記フォトカソードへ照射し、励起光の受光に応じて前記フォトカソードで生成した放出可能な電子を、前記フォトカソードと前記アノードとの間に形成した電界により引き出して電子ビームを形成する電子ビーム射出ステップを含み、
前記制御部は、
電子ビーム射出ステップにおいて、射出する電子ビームが設定した電子ビームパラメータとなるように制御する、
射出方法。
(9)前記制御部が、前記電子ビームの射出回数を設定し、射出する電子ビーム毎に電子ビームパラメータを設定するものであり、
前記電子ビームパラメータが、
電子ビームの強さ、電子ビームの加速エネルギーの大きさ、電子ビームのサイズ、電子ビームの形状、電子ビームの射出時間および電子ビームのエミッタンスから選択される少なくとも1つを含む、
上記(8)に記載の射出方法。
(10)前記射出回数は2以上であり、
前記制御部は、設定された回数の電子ビームを射出する際に、少なくとも1つの電子ビームパラメータが、その他の電子ビームパラメータから選択される一つと異なるように制御する、
上記(9)に記載の射出方法。
(11)前記制御部が、前記電子ビームの射出時間を設定し、射出する電子ビームの電子ビームパラメータを前記射出時間に関連付けて設定するものであり、
前記電子ビームパラメータが、
電子ビームの強さ、電子ビームの加速エネルギーの大きさ、電子ビームのサイズ、電子ビームの形状および電子ビームのエミッタンスから選択される1つを少なくとも含む、
上記(8)に記載の射出方法。
(12)前記制御部は、設定された前記射出時間で電子ビームを射出する際に、前記電子ビームパラメータが異なる電子ビームを射出する時間を含むように制御する、
上記(11)に記載の射出方法。
本出願で開示する電子銃は、照射対象の所望の箇所に所望の電子ビームパラメータを有する電子ビームを照射できるように設定できる。
図1は、第1の実施形態に係る電子銃1A、および、電子銃1Aを搭載した相手側装置Eを模式的に示す図である。 図2は、電子銃1Aの制御部5の概略を示す図である。 図3は、制御部5が設定した電子ビームパラメータを制御する概略を示す図である。 図4は、第2の実施形態に係る電子銃1Bのフォトカソード3部分を拡大した図である。 図5は、第3の実施形態に係る電子銃1C、および、電子銃1Cを搭載した相手側装置Eを模式的に示す図である。 図6は、第4の実施形態に係る電子銃1D、および、電子銃1Dを搭載した相手側装置Eを模式的に示す図である。 図7Aは図面代用写真で、実施例3で撮影したSEMの写真である。図7Bは図面代用写真で、実施例4で撮影したSEMの写真である。
以下、図面を参照しつつ、電子銃、電子線適用装置、および、電子ビームの射出方法について詳しく説明する。なお、本明細書において、同種の機能を有する部材には、同一または類似の符号が付されている。そして、同一または類似の符号の付された部材について、繰り返しとなる説明が省略される場合がある。
また、図面において示す各構成の位置、大きさ、範囲などは、理解を容易とするため、実際の位置、大きさ、範囲などを表していない場合がある。このため、本出願における開示は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、範囲などに限定されない。
(電子銃の第1の実施形態)
図1~図3を参照して、第1の実施形態に係る電子銃1Aについて説明する。図1は、第1の実施形態に係る電子銃1A、および、電子銃1Aを搭載した相手側装置Eを模式的に示す図である。図2は、電子銃1Aの制御部5の概略を示す図である。図3は、制御部5が設定した電子ビームパラメータを制御する概略を示す図である。
第1の実施形態に係る電子銃1Aは、光源2と、フォトカソード3と、アノード4と、制御部5と、を少なくとも含んでいる。電子銃1Aは、任意付加的に、フォトカソード3とアノード4との間に電界を発生させるための電源6を含んでいてもよい。また、図1に示す例では、電子線適用装置はSEMであり、相手側装置Eは電子ビーム偏向装置10を含む。電子ビーム偏向装置10は、電子銃1Aが射出した電子ビームBをサンプルS上で走査するために用いられる。なお、図1に示す例は、相手側装置Eの一例である。図示は省略するが、相手側装置Eは電子線適用装置の種類に応じて公知の構成部材を備えていればよい。
光源2は、フォトカソード3に励起光Lを照射することで、電子ビームBを射出できるものであれば特に制限はない。光源2は、例えば、高出力(ワット級)、高周波数(数百MHz)、超短パルスレーザー光源、比較的安価なレーザーダイオード、LED等があげられる。照射する励起光Lは、パルス光、連続光のいずれでもよく、目的に応じて適宜調整すればよい。なお、図1に示す例では、光源2が、真空チャンバーCB外に配置され励起光Lが、フォトカソード3の第1面(アノード4側の面)側に照射されている。代替的に、光源2を真空チャンバーCB内に配置してもよい。また、励起光Lは、フォトカソード3の第2面(アノード4とは反対側の面)側に照射されてもよい。
フォトカソード3は、光源2から照射される励起光Lの受光に応じて、放出可能な電子を生成する。フォトカソード3が励起光Lの受光に応じて放出可能な電子を生成する原理は公知である(例えば、特許第5808021号公報等を参照)。
フォトカソード3は、石英ガラスやサファイアガラス等の基板と、基板の第1面(アノード4側の面)に接着したフォトカソード膜(図示は省略)で形成されている。フォトカソード膜を形成するためのフォトカソード材料は、励起光を照射することで放出可能な電子を生成できれば特に制限はなく、EA表面処理が必要な材料、EA表面処理が不要な材料等が挙げられる。EA表面処理が必要な材料としては、例えば、III-V族半導体材料、II-VI族半導体材料が挙げられる。具体的には、AlN、CeTe、GaN、1種類以上のアルカリ金属とSbの化合物、AlAs、GaP、GaAs、GaSb、InAs等およびそれらの混晶等が挙げられる。その他の例としては金属が挙げられ、具体的には、Mg、Cu、Nb、LaB、SeB、Ag等が挙げられる。前記フォトカソード材料をEA表面処理することでフォトカソード3を作製することができ、該フォトカソード3は、半導体のギャップエネルギーに応じた近紫外-赤外波長領域で励起光の選択が可能となるのみでなく、電子ビームの用途に応じた電子ビーム源性能(量子収量、耐久性、単色性、時間応答性、スピン偏極度)が半導体の材料や構造の選択により可能となる。
また、EA表面処理が不要な材料としては、例えば、Cu、Mg、Sm、Tb、Y等の金属単体、或いは、合金、金属化合物、又は、ダイアモンド、WBaO、CsTe等が挙げられる。EA表面処理が不要であるフォトカソードは、公知の方法(例えば、特許第3537779号等を参照)で作製すればよい。特許第3537779号に記載の内容は参照によりその全体が本明細書に含まれる。
なお、本明細書中における「フォトカソード」と「カソード」との記載に関し、電子ビームを射出するという意味で記載する場合には「フォトカソード」と記載し、「アノード」の対極との意味で記載する場合には「カソード」と記載することがあるが、符号に関しては、「フォトカソード」および「カソード」のいずれの場合でも3を用いる。
アノード4は、カソード3と電界を形成できるものであれば特に制限はなく、電子銃の分野において一般的に用いられているアノード4を使用すればよい。カソード3とアノード4との間で電界を形成することで、励起光Lの照射によりフォトカソード3に生成した放出可能な電子を引き出し、電子ビームBを形成する。
図1には、カソード3とアノード4との間に電界を形成するため、電源6をカソード3に接続した例が示されているが、カソード3とアノード4との間に電位差が生じれば電源6の配置に特に制限はない。
次に、図2および図3を参照し、第1の実施形態に係る電子銃1Aの制御部5について説明する。図2は、フォトカソード3がパルス状の励起光Lを受光し、制御部5が電子ビームBの射出回数を設定し、射出する電子ビームB毎に電子ビームパラメータ(以下、単に「パラメータ」と記載することがある。)を設定する例を示している。
相手側装置Eは、電子銃1Aが射出した電子ビームBを偏向する電子ビーム偏向装置10を一般的に備えている。例えば、図3に示すSEMの例では、電子銃1Aが射出した電子ビームBを、電子ビーム偏向装置10により、サンプルS(以下、相手側装置Eの電子ビームBを照射する対象を「照射対象」と記載することがある。)上を走査している。
ところで、電子ビーム偏向装置10による電子ビームBの偏向は、一般的に照射対象の照射領域Rをライン状に走査している。そのため、本発明者らは、
(1)照射領域Rのサイズ、照射領域Rにおける電子ビームBのスポットサイズ、相手側装置Eが有する電子ビーム偏向装置10の制御スピード等に基づき、照射領域Rを照射する際に必要な電子ビームBの射出回数を演算できること、
(2)射出回数が設定できれば、射出する電子ビームB毎にパラメータを設定することで、電子銃1A側の設定により、照射領域Rの所望の箇所に所望のパラメータを有する電子ビームBを照射できること、
を新たに見出した。本出願における開示は、当該新たな知見に基づくものである。
図2を参照して、制御部5の制御についてより詳しく説明する。図2に示す例では、電子ビーム偏向装置10は、以下の制御を行う。
(a)電子銃1Aが射出したパルス状の電子ビームBを、最初のライン(L1)の左端(D1-1)から右端に向けて偏向しながら照射する。
(b)L1の右端のスポット(D1-n)に電子ビームBを照射後、2番目のライン(L2)の左端に電子ビームBの照射位置を偏向し、上記(a)と同様に左端から右端に向けて電子ビームBを偏向しながら照射する。
(c)照射領域Rの最後のスポット(Dm-n)に電子ビームBを照射するまで、上記(b)を繰り返す。
上記(a)~(c)に記載の手順により、電子銃1Aから順番に射出した電子ビームBは照射領域Rに平面展開され、どの順番に射出した電子ビームBが照射領域Rのどの部分に照射されるのか理解できる。したがって、例えば、照射領域D1-1に照射される電子ビームBのパラメータをXとした時にD3-18まではパラメータXの電子ビームBを照射し、D3-19~D3-25にはパラメータYの電子ビームBを照射することを、電子銃1A側の構成部材で設定できる。そして、電子銃1Aはパルス状の電子ビームを射出できることから、図2に示すように、D8-4~D8-8にはパラメータZの電子ビームBを照射し、その後、パラメータXの電子ビームBを2回照射し、続いて、D8-11の位置からしばらくパラメータYの電子ビームBを照射する等、電子銃1A側で細かい設定ができる。
なお、本明細書において、「射出する電子ビーム毎に電子ビームパラメータを設定する」と記載した場合、制御部5が、射出する電子ビームBの一つ一つにX、Y、Z等のパラメータを設定することに加え、射出する所定回数の電子ビームBのパラメータを纏めて設定することも含む。それぞれの電子ビームBが、X、Y、Z等のパラメータで射出されれば、制御部5の設定方法に特に制限はない。
また、図2に示す例では、制御部5は、設定された回数(D1-1~Dm-n)の電子ビームBを射出する際に、少なくとも1つのパラメータが、その他のパラメータから選択される一つと異なるように制御している。換言すると、射出するD1-1~Dm-nの全ての電子ビームBのパラメータが同じとならないように制御している。代替的に、制御部5を用いて「射出する電子ビーム毎に電子ビームパラメータを設定」できれば、射出するD1-1~Dm-nの全ての電子ビームBのパラメータが同じとなるように設定してもよい。
パラメータは、電子ビームの質を特定できるものであれば特に制限はない。パラメータの例としては、限定されるものではないが、電子ビームの強さ、電子ビームの加速エネルギーの大きさ、電子ビームのサイズ、電子ビームの形状、電子ビームの射出時間および電子ビームのエミッタンス等が挙げられる。照射領域Rに照射する電子ビームBのパラメータを全て同じにしない場合は、上記に例示したパラメータの何れかが異なるようにすればよい。例えば、ある順番の電子ビームの強さを他の順番の電子ビームの強さと変える、または、ある順番の電子ビームの加速エネルギーの大きさを他の順番の電子ビームの加速エネルギーの大きさと変える等、同じ種類のパラメータで強弱等を変化すればよい。或いは、ある順番の電子ビームBのみサイズや形状を変化する等、異なる種類のパラメータを設定してもよい。
勿論、複数のパラメータを組み合わせてもよい。例えば、ある順番の電子ビームの強さを1、電子ビームの加速エネルギーの大きさを1とした場合、他の順番の電子ビームの強さを1.5、電子ビームの加速エネルギーの大きさを1.5に設定してもよい。また、電子ビームBが射出されないこと(例えば、フォトカソード3への励起光Lの照射無し)を、パラメータの一つとしてもよい。
図3を参照して、制御部5が設定したパラメータに基づく制御例について説明する。なお、以下の説明は制御の一例である。本出願で開示する技術思想の範囲内であればその他の制御であってもよい。また、図面の複雑化を避けるため、制御部5からの回路や構成要素の記載の一部が省略される場合もある。
先ず、設定するパラメータが電子ビームBの強さの場合の制御について説明する。なお、本明細書において「電子ビームの強さ」とは、照射される電子ビームBに含まれる電子量(電流値)の大小を意味する。電子ビームBの強さは、フォトカソード3に照射される励起光Lの光量に依存する。したがって、パラメータとして電子ビームBの強さを設定した場合、制御部5は設定した電子ビームBの強さとなるように、フォトカソード3に照射される励起光Lの光量を制御すればよい。図1に示す例では、制御部5は光源2の光量を制御している。代替的に、光源2とフォトカソード3との間に液晶シャッター等の光量調整装置51を設け、光源2の光量は一定とし、液晶シャッターの制御によりフォトカソード3に到達する光量を制御してもよい。
電子ビームBの加速エネルギーの大きさは、カソード3とアノード4との間の電界強度を変化することで制御できる。カソード3とアノード4との電圧差が大きくなるほど、加速エネルギーが大きくなる。したがって、パラメータとして電子ビームBの加速エネルギーの大きさを設定した場合、制御部5は設定した電子ビームBの加速エネルギーの強さとなるように、電源6の電圧を制御すればよい。
電子ビームBのサイズは、フォトカソード3に照射する励起光Lのサイズを変化することで制御できる。励起光Lのサイズが大きくなるほど、電子ビームBのサイズも大きくなる。したがって、パラメータとして電子ビームBのサイズを設定した場合、制御部5は設定した電子ビームBのサイズとなるように、レンズや液晶シャッター等の励起光サイズ調整装置52を制御すればよい。代替的に、或いは、任意付加的に、射出した電子ビームBの光軸上に電磁レンズやアパーチャ等の電子ビームサイズ調整装置53を設け、制御部5が電子ビームサイズ調整装置53を制御してもよい。更に代替的に、或いは、任意付加的に、カソード3とアノード4との間に中間電極54を形成してもよい。制御部5が、(1)電源6を制御することでカソード3と中間電極54とアノード4との間の電位差を調整、或いは、(2)中間電極54を移動制御することでカソード3と中間電極54とアノード4との相対的位置関係を調整、することで相手側装置Eに到達する際の電子ビームBの焦点位置を調整、換言すると、対象領域Rに到達する際の電子ビームBのサイズを制御できる。なお、中間電極54の構成、制御方法および焦点位置を制御できる原理は、特許第6466020号公報に詳しく記載されている。特許第6466020号公報に記載事項は、参照により本出願に含まれる。
電子ビームBの形状は、射出した電子ビームBの光軸上に電磁レンズやアパーチャ等の電子ビーム形状調整装置55を設けることで制御できる。したがって、パラメータとして電子ビームBの形状を設定した場合、制御部5は設定した電子ビームBの形状となるように、電子ビーム形状調整装置55を制御すればよい。
電子ビームBの射出時間は、光源2が射出する励起光Lの射出時間により制御できる。したがって、パラメータとして電子ビームBの射出時間を設定した場合、制御部5は設定した電子ビームBの射出時間となるように、光源2のON-OFF制御をすればよい。代替的に、図示は省略するが、光源2とフォトカソード3との間にシャッターを設け、制御部5がシャッターを制御することで、電子ビームBの射出時間を制御してもよい。
電子ビームBのエミッタンスは、光源2が射出する励起光Lの波長により制御できる。したがって、パラメータとして電子ビームBのエミッタンスを設定した場合、制御部5は設定した電子ビームBのエミッタンスとなるように、励起光Lの波長を制御すればよい。図示は省略するが、光源2とフォトカソード3との間に公知の波長可変フィルタを設け、制御部5で波長可変フィルタを制御すればよい。
第1の実施形態に係る電子銃1Aは、パルス状の電子ビームBを相手側装置Eに射出する。そのため、相手側装置Eの電子ビーム偏向装置10は、入射したパルス状の電子ビームBを、図2に示すようにD1-1からDm-nに向けて順次偏向すればよい。したがって、第1の実施形態に係る電子銃1Aは、電子銃1Aの構成部材のみで、照射対象の所望の箇所に所望のパラメータを有する電子ビームBを照射できるように設定可能という効果を奏する。
(制御部5の変形例)
上記した制御部5は、電子ビームBの射出回数を設定し、射出する電子ビームB毎にパラメータを設定する例を示している。つまり、電子銃1Aが相手側装置Eに射出する電子ビームBが、パルス状の電子ビームBを想定した例である。代替的に、電子銃1Aが相手側装置Eに射出する電子ビームBが、連続的な電子ビームBであってもよい。図2に示すように、相手側装置Eに入射した電子ビームBは、電子ビーム偏向装置10によりD1-1からDm-nまでライン状に走査される。したがって、照射領域Rのサイズ、照射領域Rにおける電子ビームBのスポットサイズ、相手側装置Eが有する電子ビーム偏向装置10の制御スピード等に基づき、照射領域Rを走査するために必要な電子ビームBの射出時間を演算できる。
図2に示す照射領域RのD1-1における時間をtとし、Dm-nにおける時間をtmnと規定した場合、電子銃1Aから時系列(t~tmn)に射出した連続的な電子ビームBは照射領域Rに平面展開され、どの時間に射出した電子ビームBが照射領域Rのどの部分に照射されるのか理解できる。
変形例に係る制御部5は、電子ビームBを射出する射出時間を設定し、射出する電子ビームBのパラメータを射出時間に関連付けて設定する。変形例に係る制御部5の場合、相手側装置Eに入射した電子ビームBは、図2に示すD1-1の位置からDm-nの位置に向けて連続的に偏向される。したがって、第1の実施形態の制御部5が設定できるパラメータの中で、電子ビームの射出時間に関するパラメータが設定できない以外は、射出時間に関連付けて、パラメータ(電子ビームの強さ、電子ビームの加速エネルギーの大きさ、電子ビームのサイズ、電子ビームの形状および電子ビームのエミッタンス)の設定ができる。
変形例に係る制御部5は、電子ビームの射出時間に関するパラメータ以外は、第1の実施形態に係る制御部5と同様に設定したパラメータに基づく制御を行えばよい。したがって、変形例に係る制御部5を有する電子銃1Aについても、電子銃1Aの構成部材のみで、照射対象の所望の箇所に所望のパラメータを有する電子ビームを照射できるように設定可能という効果を奏する。
(電子銃の第2の実施形態)
図1~図4を参照して、第2の実施形態に係る電子銃1Bについて説明する。図4は、第2の実施形態に係る電子銃1Bのフォトカソード3部分を拡大した図である。
第2の実施形態に係る電子銃1Bは、フォトカソード3から2以上の電子ビームBが引き出されるように、フォトカソード3の異なる2以上の場所に光源からの励起光Lが照射される点で第1の実施形態に係る電子銃1Aと異なり、その他の点は第1の実施形態と同じである。したがって、第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施形態において説明済みの事項についての繰り返しとなる説明は省略する。よって、第2の実施形態において明示的に説明されなかったとしても、第2の実施形態において、第1の実施形態で説明済みの事項を採用可能であることは言うまでもない。後述する第3および第4の実施形態に関しても同様に重複する記載は省略するが、先行する実施形態において説明済みの事項を採用可能であることは言うまでもない。
フォトカソード3の異なる2以上の場所に光源2からの励起光Lを照射するためには、図示は省略するが、光源2を複数設ければよい。或いは、単一の光源2からスプリッタ、空間位相変調器等の励起光分割装置を用いて励起光Lを2以上に分割してフォトカソード3に照射をしてもよい。
第2の実施形態に係る電子銃1Bは、複数の電子ビームBを照射対象に照射できる。したがって、第1の実施形態に係る電子銃1Aが奏する効果に加え、以下の効果を奏する。
(1)複数の電子ビームBを重複しないように照射対象に照射する場合は、スループットが向上できる。
(2)複数の電子ビームBを重複するように照射対象に照射する場合は、相手側装置Eの検出感度が向上し、また、加工効率が向上する。
(3)複数の電子ビームBを重複するように照射対象に照射する場合は、照射対象に対して所望の作用を与えるpumpビーム(照射時間と電荷量)照射後、時間をおいて次のビーム(probeビーム)を照射対象に照射できる。
(4)また、複数の電子ビームBを重複するように照射対象に照射する場合は、照射対象の荷電補償(charge compensation)の目的にも使用できる。
(電子銃の第3の実施形態)
図5を参照して、第3の実施形態に係る電子銃1Cについて説明する。図5は、第3の実施形態に係る電子銃1C、および、電子銃1Cを搭載した相手側装置Eを模式的に示す図である。
第3の実施形態に係る電子銃1Cは、制御部5が相手側装置Eからの情報を参照してパラメータを設定できる点で第1の実施形態に係る電子銃1Aおよび第2の実施形態に係る電子銃1Bと異なり、その他の点は第1および第2の実施形態と同じである。
第3の実施形態に係る電子銃1Cは、相手側装置Eからの情報を参照するため情報表示装置6を含む。例えば、電子線適用装置が電子顕微鏡の場合、相手側装置EはサンプルSに電子ビームBを照射することで得られる信号を検出する検出器7を有する。この検出器7で検出した信号は処理後に情報表示装置6に表示ができる。第3の実施形態に係る電子銃1Cは、情報表示装置6に表示された情報に基づき制御部5がパラメータを設定できる。
より具体的には、電子顕微鏡の場合、情報表示装置6には撮像したサンプルSの画像を表示できる。そして、表示された画像の内、拡大したい場所や、コントラストを上げるため電子ビームBの強度等を変更したい場所をポインタ等により指示する。制御部5は、当該指示に基づき、電子ビームBの射出回数を設定し射出する電子ビームB毎にパラメータを設定、または、電子ビームBの射出時間を設定し射出する電子ビームBのパラメータを射出時間に関連付けて設定できる。情報表示装置6は、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ等の公知の装置が挙げられる。
第3の実施形態に係る電子銃1Cは、相手側装置Eからの情報を参照した上で射出する電子ビームBのパラメータを設定できることから、第1および第2の実施形態に係る電子銃1が奏する効果に加え、より詳細にパラメータを設定できるという効果を奏する。
(電子銃の第4の実施形態)
図6を参照して、第4の実施形態に係る電子銃1Dについて説明する。図6は、第4の実施形態に係る電子銃1D、および、電子銃1Dを搭載した相手側装置Eを模式的に示す図である。
第4の実施形態に係る電子銃1Dは、制御部5が相手側装置Eの構成部材も制御する点で、第1~第3の実施形態に係る電子銃1A~1Cと異なり、その他の点は第1~第3の実施形態に係る電子銃1A~1Cと同じである。
第4の実施形態に係る電子銃1Dの制御部5は、電子銃1Dから射出する電子ビームBのパラメータを設定し当該設定に基づき電子銃1Dの構成部材を制御することに加え、設定したパラメータに関連付けて相手側装置Eの構成部材も制御する。したがって、制御部5が設定したパラメータに基づく制御例において、例えば、以下の制御ができる。
(1)相手側装置Eが電磁レンズやアパーチャ等の電子ビームサイズ調整装置を有している場合、制御部5は、電子ビームBのサイズを制御する際に、必要に応じて相手側装置Eの電子ビームサイズ調整装置を制御してもよい。
(2)相手側装置Eが電磁レンズやアパーチャ等の電子ビーム形状調整装置を有している場合、制御部5は、電子ビームBの形状を制御する際に、必要に応じて相手側装置Eの電子ビーム形状調整装置を制御してもよい。
(3)相手側装置Eが機械的シャッターを有している場合、制御部5は、電子ビームBの射出時間を制御する際に、必要に応じて相手側装置Eの機械的シャッターを制御してもよい。
(4)相手側装置Eがエネルギーフィルタを有している場合、制御部5は、電子ビームBのエミッタンスを制御する際に、必要に応じて相手側装置Eのエネルギーフィルタを制御してもよい。
(5)電子銃1A~1C側の制御により連続的な電子ビームBを射出する場合、電子ビームBの偏向速度は相手側装置Eの設定に従う。したがって、パルス状の電子ビームBと異なり電子ビームBの射出時間に関するパラメータは設定できない。そのため、照射領域Rの同じ箇所に電子ビームBを照射する時間の長短は制御できない。一方、制御部5が射出時間に関連付けて電子ビーム偏向装置10を制御する場合は、電子ビーム偏向装置10の偏向速度を制御することで、照射領域Rの同じ箇所に電子ビームBを照射する時間の長短を制御できる。なお、制御部5が電子ビーム偏向装置10の偏向速度を制御する場合は、電子ビームBの射出時間を設定する際に電子ビーム偏向装置10の偏向速度を考慮して演算すればよい。
(6)図2に示すとおり、相手側装置Eが有する電子ビーム偏向装置10は、一般的に、入射した電子ビームBをライン状に走査する。一方、制御部5が射出する電子ビームBの順番または射出する電子ビームBの射出時間に関連付けて電子ビーム偏向装置10を制御する場合は、一つのラインの所望の箇所で改行、あるいは、照射領域Rに対して所望の場所に所望の順番で所望のパラメータを有する電子ビームBを照射できる。
第4の実施形態に係る電子銃1Dは、相手側装置Eの構成部材も制御できることから、第1~第3の実施形態に係る電子銃1A~1Cの奏する効果に加え、設定したパラメータの制御方法の選択肢が多くなるという効果を奏する。
(電子線適用装置の実施形態)
電子銃1(1A~1D)を搭載する電子線適用装置Eは、電子銃を搭載する公知の装置が挙げられる。例えば、自由電子レーザー加速器、電子顕微鏡、電子線ホログラフィー装置、電子線描画装置、電子線回折装置、電子線検査装置、電子線金属積層造形装置、電子線リソグラフィー装置、電子線加工装置、電子線硬化装置、電子線滅菌装置、電子線殺菌装置、プラズマ発生装置、原子状元素発生装置、スピン偏極電子線発生装置、カソードルミネッセンス装置、逆光電子分光装置等が挙げられる。
本出願で開示する電子銃1を搭載した電子線適用装置は、例えば、以下の効果を奏する。
(1)電子線適用装置の種類を問わず、搭載した電子銃1側の構成部材のみで射出する電子ビームBのパラメータを設定できる。したがって、電子線適用装置の利便性が向上する。
(2)電子顕微鏡の場合、試料がチャージアップすることがある。撮影したい場所とは別の場所に、電子ビームBの強さ、電子ビームBの大きさ等のパラメータを設定した電子ビームを照射することで、試料のチャージアップを解消できる。
(3)電子顕微鏡の場合、電子ビームBの加速エネルギーを大きくすることで試料の深い位置まで電子が到達する。また、電子ビームBの強さ等を制御することで試料の凹凸等がより鮮明になり、従来観察できなかった構造が見えるようになる。
(4)電子顕微鏡の場合、信号が弱い場所には強い電子ビームBを照射し、信号が強すぎる場所には弱い電子ビームBを照射することで、従来の電子ビームBでは検出器の検出範囲から外れてしまう信号を、当該範囲に収めることができる。
(5)電子線金属積層造形装置(3Dプリンタ)の場合、金属を積層する土台部分を温めたい場合がある。温めたい場所のみ、電子ビームBを強くする、電子ビームBの射出時間を長くする、電子ビームBのサイズを大きくする、等の制御ができる。
(6)電子線検査装置の場合、検査を必要とする場所を選択することにより、あるいは、検査の条件設定等を行うことにより、効率的に検査を行うことができ、検査のスループットを向上させることができる。
(電子ビームの射出方法の実施形態)
電子ビームの射出方法(以下、「射出方法」と記載することがある。)の実施形態は、第1~第4の実施形態に係る電子銃1または第1~第4の実施形態に係る電子銃1を搭載した電子線適用装置を用いて行われる。
実施形態に係る射出方法は、光源2からの励起光Lをフォトカソード3へ照射し、励起光Lの受光に応じてフォトカソード3で生成した放出可能な電子を、フォトカソード3とアノード4との間に形成した電界により引き出して電子ビームBを形成する電子ビーム射出ステップを含んでいる。電子銃1が有する制御部5は、(1)電子ビームBの射出回数を設定し、射出する電子ビームB毎にパラメータを設定する、または、(2)電子ビームBの射出時間を設定し、射出する電子ビームBのパラメータを射出時間に関連付けて設定できる。そして、制御部5は、電子ビーム射出ステップにおいて、射出する電子ビームBが設定したパラメータとなるように電子銃1の構成部材、更に、任意付加的に相手側装置Eの構成部材を制御する。
(射出方法において制御部5が採用可能な実施形態1)
制御部5が、(1)電子ビームBの射出回数を設定し、射出する電子ビーム毎にパラメータを設定する場合、パラメータは、例えば、電子ビームの強さ、電子ビームの加速エネルギーの大きさ、電子ビームのサイズ、電子ビームの形状、電子ビームの射出時間および電子ビームのエミッタンスから選択される少なくとも1つを含むことができる。制御部5は、設定された回数の電子ビームを射出する際に、全ての電子ビームのパラメータが同じとなるように制御してもよいし、少なくとも1つのパラメータがその他のパラメータから選択される一つと異なるように制御してもよい。また、制御部5は、電子銃1の実施形態で説明のとおり、電子銃1側の構成部材のみ制御してもよいし、相手側装置Eの構成部材も制御してもよい。制御の具体例は電子銃1の実施形態で説明済みであることから、詳細な記載は省略する。
(射出方法において制御部5が採用可能な実施形態2)
制御部5が、(2)電子ビームBの射出時間を設定し、射出する電子ビームBのパラメータを射出時間に関連付けて設定する場合、パラメータは、例えば、電子ビームの強さ、電子ビームの加速エネルギーの大きさ、電子ビームのサイズ、電子ビームの形状および電子ビームのエミッタンスから選択される少なくとも1つを含むことができる。制御部5は、電子ビームBを射出する射出時間を設定し、射出する電子ビームBのパラメータが同じとなるように制御してもよいし、パラメータが異なる電子ビームBを射出する時間を含むように制御してもよい。
以下に実施例を掲げ、本出願で開示する実施形態を具体的に説明するが、この実施例は単に実施形態の説明のためのものである。本出願で開示する発明の範囲を限定したり、あるいは制限することを表すものではない。
<実施例1>
[電子銃1の作製]
光源2には、レーザー光源(Toptica製iBeamSmart)を用いた。フォトカソード3は、Daiki SATO et al. 2016 Jpn. J. Appl. Phys. 55 05FH05に記載された公知の方法で、InGaNフォトカソードを作製した。フォトカソード表面のEA処理は、公知の方法により行った。制御部5は、電子ビームBの射出回数を設定し、射出する電子ビームB毎に電子ビームパラメータを設定できるようにプログラムを作成した。
<実施例2>
[電子線適用装置(SEM)の作製]
市販SEMの電子銃部分を、作製した電子銃1で置き換えた。なお、市販SEMの仕様は、電子銃がコールド型電界放出電子源(CFE)を用いており、電子ビーム偏向装置10として偏向コイルを備えていた。電子ビームの加速電圧は最大で30kv、最大で100万倍での観察が可能である。
[電子ビームの照射方法]
<実施例3>
表面の一部に凹凸模様を形成したサンプルを準備し、SEMにセットした。測定倍率、電子ビームBのサイズ、照射領域等を考慮し、制御部5で電子ビームBの射出回数を設定した。なお、パラメータには電子ビームBの強さ(電子ビームBの強さがゼロ(励起光Lの照射無し)、または、一定の強さ)を用い、電子ビームBの強さがゼロの部分が、サンプル上でPeSのロゴとなるように、射出回数の順番を考慮しながらパラメータの設定を行った。次に、設定したパラメータとなるように電子銃1の構成部材を制御しながら、電子ビームBをサンプルに照射し撮影を行った。図7Aに撮影結果を示す。図7Aに示すとおり、電子ビームBを照射した部分はサンプルの撮影ができ、凹凸形成部分と凹凸非形成部分も明確に撮影できた。また、電子ビームBの強さがゼロの部分はサンプルの撮影ができないことから黒色となった。図7Aに示す通り、黒色のPeSのロゴが確認できたことから、電子銃1側の構成部材により、サンプルの所望の場所に所望のパラメータを有する電子ビームBを照射できることを確認した。なお、実施例3に示すような照射領域Rの一部に電子ビームBを照射しないパラメータを設定した場合、同じ強さの電子ビームBを照射し続ける場合と比較してフォトカソード3の劣化を防止でき、フォトカソード3を長寿命化できるという効果も奏する。
<実施例4>
次に、情報表示装置に表示された図7Aの撮影結果に基づき、凹凸模様を有する部分の拡大撮影ができるように撮影領域(照射領域)を設定し、制御部5で電子ビームBの射出回数を設定した。なお、実施例3ではPeSのロゴが形成できるように電子ビームBのパラメータを設定したが、実施例4では電子ビームBの強さがゼロとなる照射領域が略半円形状となるように、射出回数の順番を考慮しながらパラメータの設定を行った。図7Bに撮影結果を示す。図7Bに示すとおり、電子ビームBを照射した部分はサンプルの拡大した凹凸形成部分の撮影ができ、電子ビームBの強さがゼロの部分は略半円形状となった。図7Bに示す例では、パラメータは電子ビームBの強さ変化の2種類のみであるが、サンプルの所望の場所に所望のパラメータを有する電子ビームBを照射できた。したがって、相手側装置Eの情報を参照することで、より詳細にパラメータを設定できることを確認した。
本出願で開示する電子銃、電子線適用装置、および、電子ビームの射出方法により、電子銃側の構成部材で、照射対象の所望の箇所に所望の電子ビームパラメータを有する電子ビームを照射できるように設定できる。したがって、電子銃を扱う業者にとって有用である。
1,1A~1D…電子銃、2…光源、3…フォトカソード(カソード)4…アノード、5…制御部、6…情報表示装置、7…検出器、10…電子ビーム偏向装置、51…光量調整装置、52…励起光サイズ調整装置、53…電子ビームサイズ調整装置、54…中間電極、55…電子ビーム形状調整装置、B…電子ビーム、CB…真空チャンバー、L…励起光、R…照射領域、

Claims (12)

  1. 光源と、
    前記光源からの受光に応じて、放出可能な電子を生成するフォトカソードと、
    前記フォトカソードとの間で電界を形成することができ、形成した電界により前記放出可能な電子を引き出し、電子ビームを形成するアノードと、
    制御部と、
    を含む電子銃であって、
    前記制御部は、
    前記電子ビームの射出回数を設定し、射出する電子ビーム毎に電子ビームパラメータを設定する、
    または、
    前記電子ビームの射出時間を設定し、射出する電子ビームの電子ビームパラメータを前記射出時間に関連付けて設定する、
    電子銃。
  2. 前記制御部が、前記電子ビームの射出回数を設定し、射出する電子ビーム毎に電子ビームパラメータを設定するものであり、
    前記電子ビームパラメータが、
    電子ビームの強さ、電子ビームの加速エネルギーの大きさ、電子ビームのサイズ、電子ビームの形状、電子ビームの射出時間および電子ビームのエミッタンスから選択される少なくとも1つを含む、
    請求項1に記載の電子銃。
  3. 前記射出回数は2以上であり、
    前記制御部は、設定された回数の電子ビームを射出する際に、少なくとも1つの電子ビームパラメータが、その他の電子ビームパラメータから選択される一つと異なるように制御する、
    請求項2に記載の電子銃。
  4. 前記制御部が、前記電子ビームの射出時間を設定し、射出する電子ビームの電子ビームパラメータを前記射出時間に関連付けて設定するものであり、
    前記電子ビームパラメータが、
    電子ビームの強さ、電子ビームの加速エネルギーの大きさ、電子ビームのサイズ、電子ビームの形状および電子ビームのエミッタンスから選択される1つを少なくとも含む、
    請求項1に記載の電子銃。
  5. 前記制御部は、設定された前記射出時間で電子ビームを射出する際に、前記電子ビームパラメータが異なる電子ビームを射出する時間を含むように制御する、
    請求項4に記載の電子銃。
  6. 前記フォトカソードから2以上の電子ビームが引き出されるように、前記フォトカソードの異なる2以上の場所に光源からの励起光が照射される、
    請求項1~5の何れか一項に記載の電子銃。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の電子銃を含む電子線適用装置であって、
    電子線適用装置は、
    自由電子レーザー加速器、
    電子顕微鏡、
    電子線ホログラフィー装置、
    電子線描画装置、
    電子線回折装置、
    電子線検査装置、
    電子線金属積層造形装置、
    電子線リソグラフィー装置、
    電子線加工装置、
    電子線硬化装置、
    電子線滅菌装置、
    電子線殺菌装置、
    プラズマ発生装置、
    原子状元素発生装置、
    スピン偏極電子線発生装置、
    カソードルミネッセンス装置、または、
    逆光電子分光装置
    である、
    電子線適用装置。
  8. 電子ビームの射出方法であって、
    電子ビームは、
    光源と、
    前記光源からの受光に応じて、放出可能な電子を生成するフォトカソードと、
    前記フォトカソードとの間で電界を形成することができ、形成した電界により前記放出可能な電子を引き出し、電子ビームを形成するアノードと、
    制御部と、
    を含む電子銃から射出され、
    前記制御部は、
    前記電子ビームの射出回数を設定し、射出する電子ビーム毎に電子ビームパラメータを設定する、
    または、
    前記電子ビームの射出時間を設定し、射出する電子ビームの電子ビームパラメータを前記射出時間に関連付けて設定することができ、
    射出方法は、
    前記光源からの励起光を前記フォトカソードへ照射し、励起光の受光に応じて前記フォトカソードで生成した放出可能な電子を、前記フォトカソードと前記アノードとの間に形成した電界により引き出して電子ビームを形成する電子ビーム射出ステップを含み、
    前記制御部は、
    電子ビーム射出ステップにおいて、射出する電子ビームが設定した電子ビームパラメータとなるように制御する、
    射出方法。
  9. 前記制御部が、前記電子ビームの射出回数を設定し、射出する電子ビーム毎に電子ビームパラメータを設定するものであり、
    前記電子ビームパラメータが、
    電子ビームの強さ、電子ビームの加速エネルギーの大きさ、電子ビームのサイズ、電子ビームの形状、電子ビームの射出時間および電子ビームのエミッタンスから選択される少なくとも1つを含む、
    請求項8に記載の射出方法。
  10. 前記射出回数は2以上であり、
    前記制御部は、設定された回数の電子ビームを射出する際に、少なくとも1つの電子ビームパラメータが、その他の電子ビームパラメータから選択される一つと異なるように制御する、
    請求項9に記載の射出方法。
  11. 前記制御部が、前記電子ビームの射出時間を設定し、射出する電子ビームの電子ビームパラメータを前記射出時間に関連付けて設定するものであり、
    前記電子ビームパラメータが、
    電子ビームの強さ、電子ビームの加速エネルギーの大きさ、電子ビームのサイズ、電子ビームの形状および電子ビームのエミッタンスから選択される1つを少なくとも含む、
    請求項8に記載の射出方法。
  12. 前記制御部は、設定された前記射出時間で電子ビームを射出する際に、前記電子ビームパラメータが異なる電子ビームを射出する時間を含むように制御する、
    請求項11に記載の射出方法。

JP2021088245A 2021-05-26 2021-05-26 電子銃、電子線適用装置、および、電子ビームの射出方法 Active JP6968473B1 (ja)

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