JP2022178055A - マルチバンドアンテナ - Google Patents

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Abstract

【課題】 アンテナ特性を劣化させることなく小型化を可能としたマルチバンドアンテナを提供すること。【解決手段】マルチバンドアンテナ10は、導体主部12と、第1グランド端子14と、第2グランド端子16とを有している。導体主部12は、第1方向に長手を有し、第1方向及び第2方向により規定される水平面内に延びている。導体主部12は、第2方向の両端に第1長縁125及び第2長縁127を夫々有している。導体主部12には、スロット130と開放部136とが形成されている。スロット130は、第1方向に長手を有している。開放部136は、第1長縁125に設けられ、第2方向においてスロット130と導体主部12の外側とを繋いでいる。第1グランド端子14と第2グランド端子16とは、第2長縁127から延びている。第1グランド端子14と第2グランド端子16とは、マルチバンドアンテナ10が使用される際にホスト導体に接続される。【選択図】図1

Description

本発明は、マルチバンドアンテナに関し、特に、スロットが形成された導体主部を備えるマルチバンドアンテナに関する。
特許文献1は、スロットが形成された導体板を備えるアンテナ装置の一例を開示している。
図18に示されるように、特許文献1に開示されたアンテナ装置90は、誘電体基板(図示せず)の一面上に設けられた導体板910を備えている。導体板910には、二つのスロット920,930が形成されている。スロット920,930は、開放端922,932を夫々有している。スロット920,930は、開放端922,932が互いに対向するように配置されている。開放端922,932は、導体板の縁において開いている開放部940に連続している。
アンテナ装置90は、また、スタブ950を有している。スタブ950は、誘電体基板(図示せず)の他面に形成されている。スタブ950の一端は、ビア960を介して導体板910に接続されている。スタブ950は、平面視において、スロット920と交差するように延びている。
特開2012-85262号公報
特許文献1のアンテナ装置90は、誘電体基板の一面上に形成された導体板910を利用するものである。そのため、アンテナ装置90には、小型化が困難であるという問題点がある。
本発明は、アンテナ特性を劣化させることなく小型化を可能としたマルチバンドアンテナを提供することを目的とする。
本発明は、第1のマルチバンドアンテナとして、使用される際にホスト導体に接続されるマルチバンドアンテナであって、
前記マルチバンドアンテナは、導体主部と、第1グランド端子と、第2グランド端子とを有しており、
前記導体主部は、第1方向に長手を有すると共に前記第1方向と直交する第2方向と前記第1方向とで規定される水平面内に延びており、
前記第1グランド端子と前記第2グランド端子とは、前記マルチバンドアンテナが使用される際に前記ホスト導体に接続されるものであり、
前記導体主部は、前記第2方向の両端に第1長縁及び第2長縁を夫々有しており、
前記導体主部には、スロットと、開放部とが形成されており、
前記スロットは、前記第1方向に長手を有しており、
前記開放部は、前記第1長縁に設けられ、前記第2方向において前記スロットと前記導体主部の外側とを繋いでおり、
前記第1グランド端子と前記第2グランド端子とは、いずれも前記第2長縁から延びている
マルチバンドアンテナを提供する。
本発明は、第2のマルチバンドアンテナとして、第1のマルチバンドアンテナであって、
前記マルチバンドアンテナは、給電端子を更に有しており、
前記導体主部は、前記第1方向の両端に第1短縁及び第2短縁を夫々有しており、
前記スロットは、前記第1方向に並んだ第1スロット及び第2スロットを含み、
前記第1スロットは、前記第1方向において、前記第2短縁よりも前記第1短縁に近い位置にあり、
前記第2スロットは、前記第1方向において、前記第1短縁よりも前記第2短縁に近い位置にあり、
前記給電端子は、前記第1方向において、前記開放部から見て前記第1短縁側に設けられており、
前記第1グランド端子は、少なくとも部分的に、前記給電端子から見て前記第1短縁側に位置しており、
前記第2グランド端子は、少なくとも部分的に、前記給電端子から見て前記第2短縁側に位置している
マルチバンドアンテナを提供する。
本発明は、第3のマルチバンドアンテナとして、第2のマルチバンドアンテナであって、
前記第1グランド端子は、少なくとも部分的に前記第1短縁と連続するように延びている
マルチバンドアンテナを提供する。
本発明は、第4のマルチバンドアンテナとして、第1又は第2のマルチバンドアンテナであって、
前記第1グランド端子と前記第2グランド端子とは、前記水平面と交差する方向に延びる部分を有している
マルチバンドアンテナを提供する。
本発明は、第5のマルチバンドアンテナとして、第4のマルチバンドアンテナであって、
前記給電端子は、水平面と交差する方向に延びる部分を有している
マルチバンドアンテナを提供する。
本発明は、第6のマルチバンドアンテナとして、第5のマルチバンドアンテナであって、
少なくとも前記導体主部と前記給電端子とは板金で構成されており、
前記給電端子は、第1給電部と、第2給電部とを有しており、
前記第1給電部は、前記第1スロットの内縁から前記第1スロット内に突出しており、
前記第2給電部は、前記第1給電部の第1方向における一端から前記水平面と交差する方向に延びている
マルチバンドアンテナを提供する。
本発明は、第7のマルチバンドアンテナとして、第1から第6までのマルチバンドアンテナのいずれかであって、
前記マルチバンドアンテナは、放射素子を更に備えており、
前記放射素子は、第1部位と、第2部位とを有しており、
前記第1部位は、前記第2方向において前記スロットから離れるように前記第1長縁から延びており、
前記第2部位は、前記第1部位から前記第1方向に延びており、
前記第1部位は、前記第2方向において第1長さを有しており、
前記第2部位は、前記第1方向において第2長さを有しており、
前記第2長さは、前記第1長さより長い
マルチバンドアンテナを提供する。
本発明は、第8のマルチバンドアンテナとして、第7のマルチバンドアンテナであって、
前記第1部位は、前記第2スロットよりも前記第1スロットに近い位置にある
マルチバンドアンテナを提供する。
本発明は、第9のマルチバンドアンテナとして、第8のマルチバンドアンテナであって、
前記第1部位は、少なくとも部分的に前記スロットの前記第1方向における中心よりも前記開放部に近い位置にある
マルチバンドアンテナを提供する。
本発明は、第10のマルチバンドアンテナとして、第7から第9までのマルチバンドアンテナのいずれかであって、
前記放射素子は、折り曲げられ、それによって前記水平面内に延びる第1放射部と、前記第1放射部から前記水平面と交差する方向へ延びる第2放射部とを有している
マルチバンドアンテナを提供する。
本発明は、第11のマルチバンドアンテナとして、第1から第10までのマルチバンドアンテナのいずれかであって、
前記マルチバンドアンテナは、スタブを更に備えており、
前記導体主部は、接続部と、対向部とを有しており、
前記接続部と前記対向部とは、前記第2方向において前記スロットを挟んで位置しており、
前記スタブの一端は、前記接続部に接続されており、
前記スタブの他端は、前記対向部から離れて位置すると共に前記対向部と対向している
マルチバンドアンテナを提供する。
本発明は、第12のマルチバンドアンテナとして、第1から第11までのマルチバンドアンテナのいずれかであって、
前記マルチバンドアンテナは、前記導体主部から前記水平面と交差する方向に延びる延部を更に有している
マルチバンドアンテナを提供する。
本発明は、第13のマルチバンドアンテナとして、第12のマルチバンドアンテナであって、
前記マルチバンドアンテナは、前記延部から前記延部と交差する方向に延びる付加的延部を更に有している
マルチバンドアンテナを提供する。
本発明のマルチバンドアンテナは、導体主部の第2長縁から延びる第1グランド端子と第2グランド端子とを有している。これにより、外部のホスト導体を利用することが可能となり、マルチバンドアンテナ自体の小型化を実現することができる。また、第1グランド端子及び第2グランド端子の位置を適切に設定することにより、高い放射効率を実現することができる。
本発明の一実施の形態によるマルチバンドアンテナを示す平面図である。 図1のマルチバンドアンテナの第1変形例を示す平面図である。 図1のマルチバンドアンテナの第2変形例を示す平面図である。 図1のマルチバンドアンテナの第3変形例を示す斜視図である。 図1のマルチバンドアンテナの第4変形例を示す斜視図である。 図1のマルチバンドアンテナの第5変形例を示す斜視図である。 図1のマルチバンドアンテナの第6変形例を示す斜視図である。 図1のマルチバンドアンテナの第7変形例を示す斜視図である。 図1のマルチバンドアンテナの第8変形例を示す斜視図である。 図1のマルチバンドアンテナの第9変形例を示す斜視図である。 図1のマルチバンドアンテナの第10変形例を示す斜視図である。 図1のマルチバンドアンテナの第11変形例を示す斜視図である。 図1のマルチバンドアンテナの第12変形例を示す斜視図である。 図1のマルチバンドアンテナの第13変形例を示す斜視図である。 図1のマルチバンドアンテナの第14変形例を示す斜視図である。 図1のマルチバンドアンテナの第15変形例を示す斜視図である。 図8のマルチバンドアンテナの変形例を示す斜視図である。 特許文献1に記載されたアンテナ装置を示す平面図である。
図1を参照すると、本発明の一実施の形態によるマルチバンドアンテナ10は、導体主部12と、第1グランド端子14と、第2グランド端子16とを有している。
図1に示されるように、導体主部12は、互いに直交する第1方向と第2方向とで規定される水平面内に延びている。本実施の形態において、第1方向はX方向であり、第2方向はY方向である。詳しくは、導体主部12は、第1方向に長手を有する矩形の形状を有している。導体主部12は、第1方向の両端に第1短縁121及び第2短縁123を夫々有しており、第2方向の両端に第1長縁125及び第2長縁127を夫々有している。ただし、本発明は、これに限られない。第1短縁121、第2短縁123、第1長縁125及び第2長縁127の夫々は、直線状でなくてもよい。
図1に示されるように、導体主部12には、スロット130と、開放部136とが形成されている。スロット130は、第1方向に長手を有する矩形の形状を有している。スロット130は、第1短縁121、第2短縁123、第1長縁125及び第2長縁127の 全てから離れている。換言すると、スロット130は、第1短縁121、第2短縁123、第1長縁125及び第2長縁127の夫々において、開いていない。本実施の形態において、スロット130の第1方向における中心Mは、導体主部12の第1方向における中心と一致している。また、第2方向において、スロット130は、第2長縁127よりも第1長縁125に近い。ただし、本発明は、これに限られない。導体主部12に対するスロット130の位置は、所望の特性に応じて任意に設定可能である。
図1に示されるように、開放部136は、導体主部12の第1長縁125に設けられている。詳しくは、開放部136は、第2方向においてスロット130と導体主部12の外側とを繋いでいる。換言すると、開放部136は、スロット130から+Y方向へ延び、導体主部12の第1長縁125において開いている。
図1から理解されるように、スロット130は、開放部136によって区分される第1スロット132と第2スロット134とを有している。第1スロット132と第2スロット134とは、第1方向に並んでいる。詳しくは、第1スロット132は、第1方向において、第2短縁123よりも第1短縁121に近い位置にあり、第2スロット134は、第1方向において、第1短縁121よりも第2短縁123に近い位置にある。
図1から理解されるように、第1方向において、第1スロット132のサイズと第2スロット134のサイズとは互いに異なっている。詳しくは、第1方向において、第1スロット132のサイズは、第2スロット134のサイズよりも大きい。第1方向における第1スロット132のサイズ及び第2スロット134のサイズは、夫々所望の共振周波数に基づいて決定される。本実施の形態において、第1スロット132が有する第1共振周波数と第2スロット134が有する第2共振周波数とは互いに異なっている。
図1に示されるように、第1グランド端子14及び第2グランド端子16は、導体主部12の第2長縁127から延びている。本実施の形態において、第1グランド端子14及び第2グランド端子16は、第2方向に沿って-Y方向へ延びている。
図1に示されるように、本実施の形態において、第1グランド端子14及び第2グランド端子16の夫々は、略正方形の形状を有している。そして、第1グランド端子14は、第1縁141、第2縁143及び第3縁145を有し、第2グランド端子16は、第1縁161、第2縁163及び第3縁165を有している。ただし、本発明は、これに限られない。第1グランド端子14及び第2グランド端子16の夫々は、第1方向又は第2方向に長手を有する矩形の形状を有していてもよい。また、第1グランド端子14と第2グランド端子16とは、互いに形状が異なっていてもよい。更に、第1グランド端子14及び第2グランド端子16の夫々の第2縁143又は163には、一つ以上の凹部又は切取り部が形成されていてもよい。
図1から理解されるように、使用時において、マルチバンドアンテナ10に対する給電は、第1スロット132を跨ぐように行われる。そのため、マルチバンドアンテナ10には、第1スロット132の縁に給電点18が設けられている。第1方向において、給電点18は、開放部136から見て第1短縁121側に位置している。
図1に示されるように、第1方向において、第1グランド端子14は、給電点18から見て、少なくとも部分的に第1短縁121側に位置している。本実施の形態において、第1グランド端子14の全体が、給電点18から見て第1短縁121側に位置している。ただし、本発明はこれに限られない。第1グランド端子14は、給電点18から見て、部分的に第2短縁123側に位置していてもよい。
図1に示されるように、本実施の形態において、第1グランド端子14は、第1短縁121と連続するように第2方向に沿って-Y方向へ延びている。換言すると、本実施の形態において、第1グランド端子14の第1縁141の第1方向における位置は、第1短縁121の位置と一致している。ただし、本発明は、これに限られない。本発明において、第1グランド端子14の第1縁141は、第1短縁121から第2短縁123側へ離れていてもよい。しかしながら、第1グランド端子14の第1縁141の第1方向における位置が第1短縁121の位置と一致している方が、そうでない場合に比べて、放射効率は高い。よって、第1グランド端子14は、少なくとも部分的に第1短縁121と連続するように延びていることが好ましい。
図1に示されるように、本実施の形態において、第2グランド端子16は、給電点18から見て、第2短縁123側に位置している。詳しくは、第2グランド端子16は、開放部136から見て、部分的に第2短縁123側に位置している。ただし、本発明はこれに限られない。第2グランド端子16は、開放部136から見て、その全体が第2短縁123側に位置していてもよい。
図1のマルチバンドアンテナ10は、例えば、板金(導体板)を打ち抜き加工して形成されてよい。又は、導体主部12を板金で形成し、第1グランド端子14及び第2グランド端子16を銅テープ等の別部材で形成してもよい。あるいは、マルチバンドアンテナ10は、誘電体基板(図示せず)上に形成された導体層(図示せず)をパターニングして形成されてよい。いずれにせよ、マルチバンドアンテナ10は、使用される際にホスト導体(80,図6-図8参照)に接続される。詳しくは、マルチバンドアンテナ10が使用される際に、第1グランド端子14及び第2グランド端子16は、ホスト導体に接続される。マルチバンドアンテナ10の少なくとも導体主部12が板金からなる場合、ホスト導体は、マルチバンドアンテナ10が搭載される基板に形成された導体層であってよい。マルチバンドアンテナ10が多層基板に含まれる導体層からなる場合、ホスト導体は、マルチバンドアンテナ10が形成された導体層と同一又は別の導体層(例えば、グランドプレーン)であってよい。ただし、本発明は、これに限られない。ホスト導体は、マルチバンドアンテナ10を含む通信装置の金属筐体や放熱用の板金などであってもよい。
本実施の形態によれば、マルチバンドアンテナ10は、外部のホスト導体(80,図6-図8参照)を利用するので、アンテナ自体の小型化を実現することができる。また、第1グランド端子14及び第2グランド端子16を適切に配置することで、高い放射効率を実現することができる。
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本実施の形態によるマルチバンドアンテナ10は、以下のように変形されてもよい。なお、以下の説明において、同一又は類似の構成要素には、同一又は類似の参照符号を付し、その説明を省略する。
(第1変形例)
図2を参照すると、第1変形例によるマルチバンドアンテナ10Aは、図1のマルチバンドアンテナ10の構成に加えて、更に放射素子20を備えている。
図2に示されるように、本変形例において、放射素子20は、第1部位22と、第2部位24とを有している。放射素子20の第1部位22は、第2方向に長手を有する矩形形状を有している。また、放射素子20の第2部位24は、第1方向に長手を有する矩形形状を有している。
図2に示されるように、放射素子20の第1部位22は、第2方向においてスロット130から離れるように、導体主部12の第1長縁125から延びている。また、放射素子20の第2部位24は、第1部位22から第1方向に沿って-X方向へ延びている。
図2から理解されるように、放射素子20の第1部位22は、第2方向において第1長さL1を有しており、放射素子20の第2部位24は、第1方向において第2長さL2を有している。そして、本変形例において、第2長さL2は、第1長さL1よりも長く設定されている。第1長さL1及び第2長さL2は、放射素子20が有する第3共振周波数に基づいて決定される。
図2に示されるように、放射素子20の第1部位22は、第2スロット134よりも第1スロット132に近い位置にある。また、第1部位22は、少なくとも部分的にスロット130の第1方向における中心Mよりも開放部136に近い位置にある。詳しくは、第1部位22は、第1縁221、第2縁223及び第3縁225を有している。そして、第1方向において、第1部位22の第3縁225は、開放部136とスロット130の中心Mとの間に位置している。なお、本変形例において、第1方向における第1部位22の第1縁221の位置は、第1短縁121よりもスロット130の中心Mに近い。
図2に示されるように、放射素子20の第2部位24は、第1縁241、第2縁243及び第3縁245を有している。本変形例において、第2方向における第2部位24の第1縁241の位置は、第1部位22の第2縁223の位置と一致している。また、本変形例において、第2部位24は、導体主部12の第1長縁125から離れている。換言すると、第2方向において、第2部位24のサイズは、第1部位22の第1長さL1よりも小さい。第1方向において、第2部位24の第2縁243の位置は、導体主部12の第2短縁123と開放部136との間に位置している。
(第2変形例)
図3を参照すると、第2変形例によるマルチバンドアンテナ10Bは、第1変形例によるマルチバンドアンテナ10Aの放射素子20とは異なる形状を有する放射素子20Bを備えている。
図3に示されるように、放射素子20Bは、第1部位22Bと、第2部位24とを有している。本変形例において、第1部位22Bは、第1方向に長手を有する矩形の形状を有している。第1方向において、第1部位22Bの第1縁221Bの位置は、導体主部12の第1短縁121の位置と一致している。
図1から図3に示されるマルチバンドアンテナ10,10A及び10Bの夫々は、平面的に構成されている。ただし、本発明は、これに限れられない。本発明のマルチバンドアンテナは、以下の第3-第15変形例のように立体的に構成されてもよい。立体的なマルチバンドアンテナの夫々は、例えば、単一の板金を打ち抜き加工及び曲げ加工して形成することができる。ただし、本発明はこれに限定されない。マルチバンドアンテナの夫々は複数の導体板を組み合わせて形成されてもよい。また、必要なら、強度を高めるために、一つ以上の導体板と例えば絶縁樹脂製の支持体とを組み合わせてもよい。
(第3変形例)
図4を参照すると、第3変形例によるマルチバンドアンテナ10Cは、図1のマルチバンドアンテナ10と同様に、導体主部12と、第1グランド端子14Cと、第2グランド端子16Cとを有している。
図4に示されるように、第1グランド端子14C及び第2グランド端子16Cは、導体主部12の第2長縁127から、導体主部12又は水平面と交差する方向へ延びている部分を有している。本変形例において、第1グランド端子14C及び第2グランド端子16Cは、その全体が上下方向に沿って下方へ延びている。本変形例において、上下方向はZ方向である。また、+Z方向が上方であり、-Z方向が下方である。
図6から図8より類推されるように、図4のマルチバンドアンテナ10Cは、導体主部12又は水平面と交差する方向へ延びている部分を有することにより、上下方向に沿って見たときの専有面積を大きくすることなく、導体主部12からホスト導体80までの距離を大きくすることができる。これにより、マルチバンドアンテナ10Cは、ホスト導体80からの影響を受け難くすることができる。
(第4変形例)
図5を参照すると、第4変形例によるマルチバンドアンテナ10Dは、第2変形例によるマルチバンドアンテナ10Bに類似している。ただし、マルチバンドアンテナ10Dは、第3変形例によるマルチバンドアンテナ10Cと同様に下方へ延びる第1グランド端子14C及び第2グランド端子16Cを備えている。
上述したマルチバンドアンテナ10,10A-10Dの夫々は、給電点18に給電を行うものであったが、本発明のマルチバンドアンテナは、第5から第7変形例のように、更に給電端子30又は30Fを備えていてもよい。後述するように、給電端子30又は30Fが水平面と交差する部分を有することにより、マルチバンドアンテナ10E-10Gの夫々は、対象物である回路基板(図示せず)への表面実施が可能になる。
(第5変形例)
図6を参照すると、第5変形例によるマルチバンドアンテナ10Eは、第4変形例によるマルチバンドアンテナ10Dの構成に加えて、更に給電端子30を備えている。
図6に示されるように、給電端子30は、矩形の形状を有し、導体主部12に設けられている。詳しくは、導体主部12は、スロット130を挟んで位置する対向部1250と接続部1270とを有しており、給電端子30は対向部1250に設けられている。より詳しくは、給電端子30は、対向部1250が規定する第1スロット132の内縁から水平面と交差する方向へ延びる部分を有している。本変形例において、給電端子30は、その全体が下方へ延びている。ここで、対向部1250は、導体主部12の第1長縁125とスロット130との間に位置する部分であり、接続部1270は、導体主部12の第2長縁127とスロット130との間に位置する部分である。本変形例において、給電端子30は、導体主部12と同一の板金で構成されている。
図6に示されるように、給電端子30は、第1方向において、開放部136から見て第1短縁121側に設けられている。また、第1グランド端子14Cは、少なくとも部分的に、給電端子30から見て第1短縁121側に位置しており、第2グランド端子16Cは、少なくとも部分的に、給電端子30から見て第2短縁123側に位置している。本変形例において、第1グランド端子14Cの全体が、給電端子30から見て第1短縁121側に位置しており、第2グランド端子16Cの全体が、給電端子30から見て第2短縁123側に位置している。
図6から理解されるように、給電端子30は、対象物(図示せず)に搭載されたとき、対象物に形成されている給電線70に接続される。また、第1グランド端子14C及び第2グランド端子16Cは、共にホスト導体80に接続される。対象物は、例えば、多層基板である。給電線70及びホスト導体80は、多層基板に含まれる同一又は異なる導電層を用いて形成される。
(第6変形例)
図7を参照すると、第6変形例によるマルチバンドアンテナ10Fは、第5変形例によるマルチバンドアンテナ10Eの給電端子30とは異なる形状の給電端子30Fを備えている。
図7に示されるように、給電端子30Fは、第1給電部32と第2給電部34とを有している。第1給電部32は、導体主部12の対向部1250から水平面内に延びている。第2給電部34は、第1給電部32の第1方向における一端から水平面と交差する方向へ延びている。本変形例において、第1給電部32は第1スロット132の内縁から-Y方向へ延び、第1スロット132内に突出している。第2給電部34は、第1給電部32の-X側の縁から下方へ延びている。
図6と図7との比較から理解されるように、図6のマルチバンドアンテナ10Eの給電端子30は、導体主部12とは別に形成した後、導体主部12に接続する必要がある。これに対して、本実施例によるマルチバンドアンテナ10Fの給電端子30Fは、導体主部12と同一の板金を切断加工及び曲げ加工により形成することができる。即ち、マルチバンドアンテナ10Fは、マルチバンドアンテナ10Eに比べて製造が容易である。
(第7変形例)
図8を参照すると、第7変形例によるマルチバンドアンテナ10Gは、第6変形例によるマルチバンドアンテナ10Fの構成に加え、更にスタブ40を備えている。
図8に示されるように、スタブ40は、スロット130を横切るように導体主部12に設けられている。詳しくは、スタブ40は、第1方向において給電端子30Fと第1端縁121の間に位置している。スタブ40の一端は接続部1270に接続され、スタブ40は対向部1250へ向かって延びている。スタブ40は、対向部1250に達しておらず、スタブ40の他端は、対向部1250から離れて、対向部1250と対向している。本変形例において、スタブ40は、給電端子30Fとともに導体主部12と同一の板金で構成されている。よって、マルチバンドアンテナ10Gは、マルチバンドアンテナ10Eに比べて製造が容易である。ただし、本発明は、これに限られない。スタブ40は、第1方向において給電端子30Fと第2端縁121の間に位置してもよい。スタブ40の第1方向における位置は、所望の特性に基づいて決定される。
図1から図8のマルチバンドアンテナ10,10A-10Gの夫々において、導体主部12は、平面的に形成されている。ただし、本発明はこれに限られない。本発明のマルチバンドアンテナは、以下の第8から第12変形例のように、導体主部12が立体的に構成されていてもよい。
(第8変形例)
図9を参照すると、第8変形例によるマルチバンドアンテナ10Hは、第3変形例によるマルチバンドアンテナ10Cの構成に加え、延部50を有している。
図9に示されるように、延部50は、第1延部52と第2延部54とを有している。第1延部52及び第2延部54は、夫々第1方向に長手を有する矩形の形状を有している。第1延部52と第2延部54とは、開放部136を挟んで第1方向に並んでいる。第1延部52と第2延部54は、共に導体主部12の第1長縁125から水平面と交差する方向へ延びている。本変形例において、第1延部52及び第2延部54は、下方へ延びている。延部50を有することにより、マルチバンドアンテナ10Hは、上下方向に沿って見たときの専有面積を大きくすることなく、放射効率を高めることができる。
(第9変形例)
図10を参照すると、第9変形例によるマルチバンドアンテナ10Iは、第8変形例によるマルチバンドアンテナ10Hとは異なる延部50Iを有している。延部50Iは、第1延部52Iと第2延部54Iを有している。第1延部52I及び第2延部54Iは、導体主部12の第1長縁125から上方へ延びている。
(第10変形例)
図11を参照すると、第10変形例によるマルチバンドアンテナ10Jは、第8変形例によるマルチバンドアンテナ10Hとは異なる延部50Jを有している。延部50Jは、第2方向に長手を有する矩形の形状を有しており、導体主部12の第2短縁123から水平面と交差する方向へ延びている。本変形例において、延部50Jは、下方へ延びている。ただし、本発明は、これに限られない、延部50Jは、上方へ延びていてもよい。
(第11変形例)
図12を参照すると、第11変形例によるマルチバンドアンテナ10Kは、第4変形例によるマルチバンドアンテナ10Dの構成に加えて、更に延部50Jを有している。ただし、本発明は、これに限られない、延部50Jは、上方へ延びていてもよい。
(第12変形例)
図13を参照すると、第12変形例によるマルチバンドアンテナ10Lは、第8変形例によるマルチバンドアンテナ10Hの構成に加えて、更に付加的延部60を有している。付加的延部60は、第1付加的延部62及び第2付加的延部64を有している。第1付加的延部62及び第2付加的延部64の夫々は、第1方向に長手を有する矩形の形状を有している。第1付加的延部62及び第2付加的延部64は、第1延部52及び第2延部54の下縁から第2方向に沿って-Y方向に延びている。付加的延部60を有することにより、マルチバンドアンテナ10Lは、上下方向に沿って見たときの専有面積を大きくすることなく、放射効率を高めることができる。
上述した第4から第7変形例によるマルチバンドアンテナ10D-10Gの夫々において、放射素子20は、平面的に形成されている。ただし、本発明はこれに限られない。本発明のマルチバンドアンテナは、以下の第13から第15変形例のように、放射素子20が立体的に形成されていてもよい。そうすることで、上下方向に沿って見たときのアンテナの専有面積を増加させることなく、放射効率を高めることができる。
(第13変形例)
図14を参照すると、第12変形例によるマルチバンドアンテナ10Mは、第5変形例によるマルチバンドアンテナ10Dの放射素子20とは異なる形状を持つ放射素子20Mを有している。
図14に示されるように、放射素子20Mは、第2方向に沿って折り曲げられ、それによって第1放射部2010と第2放射部2020とを有している。第1放射部2010は、マルチバンドアンテナ10Dにおける放射素子20と同一の形状を有している。第2放射部2020は、第1放射部2010の第2方向の縁から水平面と交差する方向へ延びている。本変形例において、第2放射部2020は、下方へ延びている。
(第14変形例)
図15を参照すると、第13変形例によるマルチバンドアンテナ10Nは、第13変形例によるマルチバンドアンテナ10Mの放射素子20Mとは異なる形状を持つ放射素子20Nを有している。
図15に示されるように、放射素子20Nは、第2方向に沿って折り曲げられ、それによって第1放射部2010と第2放射部2020Nとを有している。第1放射部2010は、マルチバンドアンテナ10Dにおける放射素子20と同一の形状を有している。第2放射部2020Nは、第1放射部2010の第2方向の縁から上方へ延びている。
(第15変形例)
図16を参照すると、第15変形例によるマルチバンドアンテナ10Oは、第13変形例によるマルチバンドアンテナ10Mの放射素子20Mとは異なる形状の放射素子20Oを有している。放射素子20Oは、第1放射部2010及び第2放射部2020に加え、更に第3放射部2030を有している。
図16に示されるように、第3放射部2030は、第2放射部2020の下縁から第2放射部2020と交差する方向へ延びている。本変形例において、第3放射部2030は、第2方向に沿って-Y方向へ延びている。第3放射部2030を有することで、放射素子20Oの放射効率をより高めることができる。
以上、本発明について、実施の形態を掲げて説明してきたが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変形、変更が可能である。例えば、給電端子30又は30Fは、第3及び第8から第15変形例のマルチバンドアンテナ10C,10H-10Oの夫々に対しても適用可能である。同様に、スタブ40は、第3及び第8から第15変形例のマルチバンドアンテナ10C,10H-10Oの夫々に対して適用可能である。
また、第7変形例におけるスタブ40の形状は、矩形であったが、本発明は、これに限られない。例えば、図17に示されるマルチバンドアンテナ10Pのように、スタブ40Pの形状はL字形であってもよい。詳しくは、スタブ40Pは、接続部1270から第2方向に沿って+Y方向に延びた後、更に第1方向に沿って+X方向に延びている。第2方向において、スタブ40Pの一端は、接続部1270に接続され、他端は対向部1250から離れて、対向部1250と対向している。スタブ40Pの形状をL字形にすることで、第2方向におけるスロット130のサイズに制限されることなく、スタブ40Pの電気長を設定することができる。
10,10A-10P マルチバンドアンテナ
12 導体主部
121 第1短縁
123 第2短縁
125 第1長縁
127 第2長縁
1250 対向部
1270 接続部
130 スロット
132 第1スロット
134 第2スロット
136 開放部
14,14C 第1グランド端子
141 第1縁
143 第2縁
145 第3縁
16,16C 第2グランド端子
161 第1縁
163 第2縁
165 第3縁
18 給電点
20,20B,20M 放射素子
22,22B 第1部位
221,221B 第1縁
223,223B 第2縁
225 第3縁
24,24B,24M 第2部位
241,241M 第1縁
243 第2縁
245 第3縁
2010 第1放射部
2020,2020N 第2放射部
2030 第3放射部
30,30F 給電端子
32 第1給電部
34 第2給電部
40,40P スタブ
50,50I,50J 延部
52,52I 第1延部
54,54I 第2延部
60 付加的延部
62 第1付加的延部
64 第2付加的延部
70 給電線
80 ホスト導体

Claims (13)

  1. 使用される際にホスト導体に接続されるマルチバンドアンテナであって、
    前記マルチバンドアンテナは、導体主部と、第1グランド端子と、第2グランド端子とを有しており、
    前記導体主部は、第1方向に長手を有すると共に前記第1方向と直交する第2方向と前記第1方向とで規定される水平面内に延びており、
    前記第1グランド端子と前記第2グランド端子とは、前記マルチバンドアンテナが使用される際に前記ホスト導体に接続されるものであり、
    前記導体主部は、前記第2方向の両端に第1長縁及び第2長縁を夫々有しており、
    前記導体主部には、スロットと、開放部とが形成されており、
    前記スロットは、前記第1方向に長手を有しており、
    前記開放部は、前記第1長縁に設けられ、前記第2方向において前記スロットと前記導体主部の外側とを繋いでおり、
    前記第1グランド端子と前記第2グランド端子とは、いずれも前記第2長縁から延びている
    マルチバンドアンテナ。
  2. 請求項1に記載のマルチバンドアンテナであって、
    前記マルチバンドアンテナは、給電端子を更に有しており、
    前記導体主部は、前記第1方向の両端に第1短縁及び第2短縁を夫々有しており、
    前記スロットは、前記第1方向に並んだ第1スロット及び第2スロットを含み、
    前記第1スロットは、前記第1方向において、前記第2短縁よりも前記第1短縁に近い位置にあり、
    前記第2スロットは、前記第1方向において、前記第1短縁よりも前記第2短縁に近い位置にあり、
    前記給電端子は、前記第1方向において、前記開放部から見て前記第1短縁側に設けられており、
    前記第1グランド端子は、少なくとも部分的に、前記給電端子から見て前記第1短縁側に位置しており、
    前記第2グランド端子は、少なくとも部分的に、前記給電端子から見て前記第2短縁側に位置している
    マルチバンドアンテナ。
  3. 請求項2に記載のマルチバンドアンテナであって、
    前記第1グランド端子は、少なくとも部分的に前記第1短縁と連続するように延びている
    マルチバンドアンテナ。
  4. 請求項2又は請求項3に記載のマルチバンドアンテナであって、
    前記第1グランド端子と前記第2グランド端子とは、前記水平面と交差する方向に延びる部分を有している
    マルチバンドアンテナ。
  5. 請求項4に記載のマルチバンドアンテナであって、
    前記給電端子は、水平面と交差する方向に延びる部分を有している
    マルチバンドアンテナ。
  6. 請求項5に記載のマルチバンドアンテナであって、
    少なくとも前記導体主部と前記給電端子とは板金で構成されており、
    前記給電端子は、第1給電部と、第2給電部とを有しており、
    前記第1給電部は、前記第1スロットの内縁から前記第1スロット内に突出しており、
    前記第2給電部は、前記第1給電部の第1方向における一端から前記水平面と交差する方向に延びている
    マルチバンドアンテナ。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか一つに記載のマルチバンドアンテナであって、
    前記マルチバンドアンテナは、放射素子を更に備えており、
    前記放射素子は、第1部位と、第2部位とを有しており、
    前記第1部位は、前記第2方向において前記スロットから離れるように前記第1長縁から延びており、
    前記第2部位は、前記第1部位から前記第1方向に延びており、
    前記第1部位は、前記第2方向において第1長さを有しており、
    前記第2部位は、前記第1方向において第2長さを有しており、
    前記第2長さは、前記第1長さより長い
    マルチバンドアンテナ。
  8. 請求項7に記載のマルチバンドアンテナであって、
    前記第1部位は、前記第2スロットよりも前記第1スロットに近い位置にある
    マルチバンドアンテナ。
  9. 請求項8に記載のマルチバンドアンテナであって、
    前記第1部位は、少なくとも部分的に前記スロットの前記第1方向における中心よりも前記開放部に近い位置にある
    マルチバンドアンテナ。
  10. 請求項7から請求項9までのいずれか一つに記載のマルチバンドアンテナであって、
    前記放射素子は、折り曲げられ、それによって前記水平面内に延びる第1放射部と、前記第1放射部から前記水平面と交差する方向へ延びる第2放射部とを有している
    マルチバンドアンテナ。
  11. 請求項1から請求項10までのいずれか一つに記載のマルチバンドアンテナであって、
    前記マルチバンドアンテナは、スタブを更に備えており、
    前記導体主部は、接続部と、対向部とを有しており、
    前記接続部と前記対向部とは、前記第2方向において前記スロットを挟んで位置しており、
    前記スタブの一端は、前記接続部に接続されており、
    前記スタブの他端は、前記対向部から離れて位置すると共に前記対向部と対向している
    マルチバンドアンテナ。
  12. 請求項1から請求項11までのいずれか一つに記載のマルチバンドアンテナであって、
    前記マルチバンドアンテナは、前記導体主部から前記水平面と交差する方向に延びる延部を更に有している
    マルチバンドアンテナ。
  13. 請求項12に記載のマルチバンドアンテナであって、
    前記マルチバンドアンテナは、前記延部から前記延部と交差する方向に延びる付加的延部を更に有している
    マルチバンドアンテナ。
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