JP2024063631A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】指向性を有し、小型化可能な構造をもつアンテナ装置であって、従来よりも広帯域化が図られたアンテナ装置を提供する。【解決手段】アンテナ装置10aは、板状の第1アンテナ素子11、及び、第1アンテナ素子11と同一平面上に配置され、板状であって、第1アンテナ素子11よりも幅が小さく、第1アンテナ素子11の一辺11aに給電部を介して接続される一辺12aを有する第2アンテナ素子12を有する放射器13と、放射器13に対向する平面に配置され、板状で、かつ、無給電の反射板14とを備え、反射板14には、反射板14のy軸方向に延びる第1辺141において第1開口14bを有する第1切り欠き14aが形成されている。【選択図】図7

Description

本開示は、アンテナ装置に関し、特に、指向性を有し、小型化可能な構造をもつアンテナ装置に関する。
近年、世界中でIoT(Internet of Things)端末の普及が急速に進んでいる。IoT端末用アンテナは、デザイン性やモバイル性の観点から小型化が要望される。また、アンテナ近傍に人体や金属物などがあると、その性能が低下するため、周囲物体に強いことが必要である。周囲の金属物などの影響を低減するためには、単一指向性を有するアンテナが有効である。したがって、IoT端末用アンテナは、小型で単一指向性を有することが望ましい。
そこで、従来、放射器と対向して無給電の反射板を設け、放射器と反射板との電磁結合により、反射板と逆側への指向性を強めた小型化可能な構造を有するアンテナ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2018/198349号
しかしながら、特許文献1のアンテナ装置は、指向性を強めた小型化が可能な構造を有するものの、通信システムによっては、さらなる広帯域化が求められている。
そこで、本開示は、指向性を有し、小型化可能な構造をもつアンテナ装置であって、従来よりも広帯域化が図られたアンテナ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の一形態に係るアンテナ装置は、給電部に接続されて用いられる指向性を有するアンテナ装置であって、第1方向に幅を有し前記第1方向に直交する第2方向に延びる板状の第1アンテナ素子、及び、前記第1アンテナ素子と同一平面上に配置され、前記第1アンテナ素子よりも幅が小さく、前記第1アンテナ素子の一辺に前記給電部を介して接続される一辺を有する第2アンテナ素子を有する放射器と、前記放射器に対向する平面に配置され、前記第1方向に幅を有し前記第2方向に延びる板状で、かつ、無給電の反射板とを備え、前記反射板には、前記反射板の前記第2方向に延びる第1辺において第1開口を有する第1切り欠きが形成され、前記反射板は、前記放射器よりも長い長さを有し、前記第2アンテナ素子は、使用周波数の波長の1/4よりも短い長さを有し、前記放射器と前記反射板とは、電磁結合できる間隔を有し、前記アンテナ装置の入力インピーダンスの抵抗成分は、前記第1アンテナ素子の長さによって調整され、前記アンテナ装置の入力インピーダンスのリアクタンス成分は、前記第2アンテナ素子の長さによって調整される。
本開示により、指向性を有し、小型化可能な構造をもつアンテナ装置であって、従来よりも広帯域化が図られたアンテナ装置が提供される。
図1は、第1参考例に係るアンテナ装置の構造を示す外観図である。 図2は、第1参考例に係るアンテナ装置のアンテナ特性を示す図である。 図3は、第1参考例に係るアンテナ装置において、第1アンテナ素子の長さを1mmずつ変化させたときのインピーダンス特性を示すスミスチャートである。 図4は、第1参考例に係るアンテナ装置において、第2アンテナ素子の長さを1mmずつ変化させたときのインピーダンス特性を示すスミスチャートである。 図5は、第2参考例に係るアンテナ装置の構造を示す外観図である。 図6は、第2参考例に係るアンテナ装置のアンテナ特性を示す図である。 図7は、実施の形態1に係るアンテナ装置の構造を示す外観図である。 図8は、実施の形態1の実施例1に係るアンテナ装置の構造を示す外観図である。 図9は、実施の形態1の実施例1に係るアンテナ装置のアンテナ特性を示す図である。 図10は、実施の形態1の実施例2に係るアンテナ装置の構造を示す外観図である。 図11は、実施の形態1の実施例2に係るアンテナ装置のアンテナ特性を示す図である。 図12は、実施の形態1の実施例3に係るアンテナ装置の構造を示す外観図である。 図13は、実施の形態1の実施例3に係るアンテナ装置のアンテナ特性を示す図である。 図14は、実施の形態2の実施例1に係るアンテナ装置の構造を示す外観図である。 図15は、実施の形態2の実施例1に係るアンテナ装置のアンテナ特性を示す図である。 図16は、実施の形態2の実施例2に係るアンテナ装置の構造を示す外観図である。 図17は、実施の形態2の実施例2に係るアンテナ装置のアンテナ特性を示す図である。 図18は、実施の形態3の実施例1に係るアンテナ装置の構造を示す外観図である。 図19は、実施の形態3の実施例1に係るアンテナ装置のアンテナ特性を示す図である。 図20は、実施の形態3の実施例2に係るアンテナ装置の構造を示す外観図である。 図21は、実施の形態3の実施例2に係るアンテナ装置のアンテナ特性を示す図である。 図22は、実施の形態3の実施例3に係るアンテナ装置の構造を示す外観図である。 図23は、実施の形態3の実施例3に係るアンテナ装置のアンテナ特性を示す図である。 図24は、実施の形態4に係るアンテナ装置の構造を示す外観図である。
(参考例に係るアンテナ装置)
本開示の実施の形態を説明する前に、特許文献1に係る技術に基づく2.4GHz帯(略中心周波数である使用周波数が2.45GHz、波長が約122mm)向けアンテナ装置の2つの例を、参考例に係るアンテナ装置として、説明する。
(第1参考例)
図1は、第1参考例に係るアンテナ装置9aの構造を示す外観図である。より詳しくは、図1の(a)~(f)は、それぞれ、アンテナ装置9aの上面を見た斜視図、上面図、底面図、側面図、上面における寸法図、底面における寸法図である。アンテナ装置9aは、全体として、長尺状の方形である。幅方向をx軸(「第1方向」ともいう)、x軸に直交し、長尺に延びる方向をy軸(「第2方向」ともいう)、x軸及びy軸に直交する方向をz軸と定義する。
アンテナ装置9aは、給電部(図示せず)に接続されて用いられる指向性を有するアンテナであって、x軸方向に幅を有しy軸方向に延びる板状の第1アンテナ素子11、及び、第1アンテナ素子11と同一平面上に配置され、x軸方向に幅を有しy軸方向に延びる板状であって、第1アンテナ素子11よりも幅が小さく、第1アンテナ素子11の一辺11aに給電部を介して接続される一辺12aを有する第2アンテナ素子12を有する放射器13と、放射器13に対向する平面に配置され、x軸方向に幅を有しy軸方向に延びる板状で、かつ、無給電の反射板14とを備える。なお、第2アンテナ素子12は逆L形であってよく、その形状はストレートに限定されない。
ここで、反射板14は、放射器13よりも長い長さを有し、第2アンテナ素子12は、使用周波数の波長の1/4よりも短い長さを有し、放射器13と反射板14とは、電磁結合できる間隔を有する。なお、反射板14は、反射板として機能する長さであってよく、使用周波数の波長の1/2以上の長さであってもよい。アンテナ装置9aの入力インピーダンスの抵抗成分は、第1アンテナ素子11の長さによって調整され、アンテナ装置9aの入力インピーダンスのリアクタンス成分は、第2アンテナ素子12の長さによって調整される。
なお、各部材の長さ又は幅を使用周波数の波長(λ)を用いて規定する場合、波長(λ)は各部材の比誘電率に応じて定まる波長短縮率を乗じた値(電気長)を用いてよい。また、板状とは、厚さに比べて長さ又は幅が十分に大きい(例えば、2倍以上の)平板を意味し、平面視の外形は方形に限られず、楕円等の任意の形であってもよい。方形とは、矩形(長方形)を意味する。なお、単に「平面視」と記載した場合には、アンテナ装置に対する平面視を意味する。
アンテナ装置9aの具体的な構造は、以下の通りである。
比誘電率εr=4.6のFR-4(Flame Retardant Type 4)の基板15を用いている。基板15の外形寸法は、長さL50mm×幅W6mm×厚さt1.2mmである。放射器13(第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12)と反射板14とは、ともに基板15上の銅箔で形成している。
アンテナ装置9aは、長さl1×幅w1の第1アンテナ素子11と長さl2×幅w2の第2アンテナ素子12との間隙gに給電部が接続されて構成される放射器13と、長さl3×幅w3の反射板14とで構成される。基板端(基板15のy軸正方向における端)から第1アンテナ素子11までの距離をd、また、基板端から0.5mm(基板15の両面における四方の端から中心に向かって0.5mm)の領域は、銅箔パターンの禁止領域である。
アンテナ装置9aの共振周波数については、アンテナ装置9aのインピーダンスの抵抗成分を第1アンテナ素子11の長さl1で制御し、アンテナ装置9aのインピーダンスのリアクタンス成分を第2アンテナ素子12の長さl2で制御することにより、チューニングをおこなうことができる。
本参考例に係るアンテナ装置9aでは、第1アンテナ素子11の一辺11aの中央が第2アンテナ素子12の一辺12aと対向するように、第2アンテナ素子12が配置されている。各寸法は、例えば、L=50mm、W=6mm、t=1.2mm、d=17mm、g=0.5mm、l1=25.5mm、w1=5mm、l2=9mm、w2=1mm、l3=49mm、w3=5mmである。
これらの各寸法について、使用周波数(2.45GHz)の波長λ(約122mm、電気長約57mm(=122/√4.6))との関係で説明すると、第1アンテナ素子11の長さl1は、約0.4(=25.5×√4.6/122)λであり、第2アンテナ素子12の長さl2は、約0.2(=9×√4.6/122)λである。
なお、給電部(図示せず)から放射器13への給電は、アンテナ装置9aの上面側から行われる。給電部(図示せず)と接続される第1アンテナ素子11の一辺11aと第2アンテナ素子12の一辺12aとで挟まれた間隙を「給電点」ともいう。
図2は、図1に示された第1参考例に係るアンテナ装置9aのアンテナ特性を示す図である。より詳しくは、図2の(a)は、第1参考例に係るアンテナ装置9aのインピーダンス特性を示すスミスチャートであり、図2の(b)は、第1参考例に係るアンテナ装置9aのVSWR(Voltage Standing Wave Ratio)特性を示す。図2の(a)から分かるように、第1参考例に係るアンテナ装置9aは、使用周波数(2.45GHz)において、共振している。また、図2の(b)から分かるように、第1参考例に係るアンテナ装置9aは、VSWR≦2の帯域幅が420MHzである。
図3は、図1に示された第1参考例に係るアンテナ装置9aにおいて、第1アンテナ素子11の長さl1を23.5mmから27.5mmまで1mmずつ変化させたときのインピーダンス特性を示すスミスチャートである。ここでは、第1アンテナ素子11の長さl1以外の寸法は、固定されている。図3から分かるように、アンテナ装置9aのインピーダンスの抵抗成分は、第1アンテナ素子11の長さl1で制御される。
図4は、図1に示された第1参考例に係るアンテナ装置9aにおいて、第2アンテナ素子12の長さl2を7mmから11mmまで1mmずつ変化させたときのインピーダンス特性を示すスミスチャートである。ここでは、第2アンテナ素子12の長さl2以外の寸法は、固定されている。図4から分かるように、アンテナ装置9aのインピーダンスのリアクタンス成分は、第2アンテナ素子12の長さl2で制御される。
(第2参考例)
図5は、第2参考例に係るアンテナ装置9bの構造を示す外観図である。より詳しくは、図5の(a)~(f)は、それぞれ、アンテナ装置9bの上面を見た斜視図、上面図、底面図、側面図、上面における寸法図、底面における寸法図である。アンテナ装置9bは、第2アンテナ素子12の配置位置及びサイズを除いて、第1参考例に係るアンテナ装置9aと同じ構成を備える。
つまり、第2参考例に係るアンテナ装置9bでは、第2アンテナ素子12の一辺12aは、第1アンテナ素子11の一辺11aの第1端部11bと対向している。つまり、第2アンテナ素子12の一辺12aは、第1アンテナ素子11の一辺11aの中央ではなく、第1端部11bに対応する位置に配置されている。そして、第2アンテナ素子12のサイズは、長さl2が9.5mm、つまり、約0.2(=9.5×√4.6/122)λである。他の寸法は、すべて第1参考例に係るアンテナ装置9aと同じである。
図6は、図5に示された第2参考例に係るアンテナ装置9bのアンテナ特性を示す図である。より詳しくは、図6の(a)は、第2参考例に係るアンテナ装置9bのインピーダンス特性を示すスミスチャートであり、図6の(b)は、第2参考例に係るアンテナ装置9bのVSWR特性を示す。図6の(a)から分かるように、第2参考例に係るアンテナ装置9bは、第1参考例に係るアンテナ装置9aと同様に、使用周波数(2.45GHz)において、共振している。また、図6の(b)から分かるように、第2参考例に係るアンテナ装置9bは、第1参考例に係るアンテナ装置9aと同様に、VSWR≦2の帯域幅が420MHzである。
このように、第1参考例に係るアンテナ装置9a及び第2参考例に係るアンテナ装置9bは、反射板14が設けられることで、周囲の金属物などの影響を低減させることが可能な指向性を有し、かつ、小型化された構造を有する。
(実施の形態に係るアンテナ装置)
以下では、第1参考例に係るアンテナ装置9a及び第2参考例に係るアンテナ装置9bのアンテナ性能の改善例として、さらなる広帯域化を図った例を実施の形態1~4で説明する。
以下、本開示の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示す。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態等は、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、各図は、必ずしも厳密に図示したものではない。各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略又は簡略化する。また、用語の意味、及び、xyz軸等については、第1参考例に係るアンテナ装置9a及び第2参考例に係るアンテナ装置9bの説明と同じである。
いずれの実施の形態も、第1参考例に係るアンテナ装置9a、第2参考例に係るアンテナ装置9b、又は、それらに類似するアンテナ装置をベースとし、改良点を有する。以下、その改良点を中心に説明する。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1として、第2参考例に係るアンテナ装置9bをベースとし、反射板14に1個の切り欠きを設けたアンテナ装置を説明する。
図7は、実施の形態1に係るアンテナ装置10aの構造を示す外観図である。より詳しくは、図7の(a1)、(a2)、(b)及び(c)は、それぞれ、アンテナ装置10aの上面を見た斜視図、下面を見た斜視図、上面図、底面図である。
アンテナ装置10aは、図5に示される第2参考例に係るアンテナ装置9bにおける底面の反射板14に切り欠き(ここでは、第1切り欠き14a)が形成されたものに相当する。つまり、反射板14には、反射板14のy軸方向に延びる辺(ここでは、第1辺141)において開口(ここでは、第1開口14b)を有する切り欠き(ここでは、第1切り欠き14a)が形成されている。このような構造を有するアンテナ装置10aによって、広帯域化が可能になる。
なお、本実施の形態に係るアンテナ装置10aは、第2参考例に係るアンテナ装置9bをベースとしているので、第1アンテナ素子11と第2アンテナ素子12との位置関係は、第2参考例に係るアンテナ装置9bと同様であり、つまり、第2アンテナ素子12の一辺12aが第1アンテナ素子11の一辺11aの第1端部11bと対向している。また、寸法についても、特に言及しない限り、第2参考例に係るアンテナ装置9bと同じである。
以下、第2参考例に係るアンテナ装置9bをベースとして、反射板14に1個の切り欠きを設けたアンテナ装置の具体例を、実施の形態1の実施例1~3として説明する。
(実施の形態1の実施例1)
図8は、実施の形態1の実施例1に係るアンテナ装置10a1の構造を示す外観図である。より詳しくは、図8の(a)及び(b)は、それぞれ、実施の形態1の実施例1に係るアンテナ装置10a1の上面図及び底面図である。本実施例では、第1切り欠き14aは、アンテナ装置10a1を平面視した場合に、第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12のうち第2アンテナ素子12だけと重なる位置に形成されている。
第1切り欠き14aの寸法については、3mm×3mmサイズであり、反射板14のy軸方向に延びる一辺を34mmの部分と12mmの部分に分断する位置に3mmの第1開口14bを有するように、第1切り欠き14aが形成されている。
図9は、実施の形態1の実施例1に係るアンテナ装置10a1のアンテナ特性を示す図である。より詳しくは、図9の(a)は、実施の形態1の実施例1に係るアンテナ装置10a1のインピーダンス特性を示すスミスチャートであり、図9の(b)は、実施の形態1の実施例1に係るアンテナ装置10a1のVSWR特性を示す。
図9の(a)から分かるように、実施の形態1の実施例1に係るアンテナ装置10a1は、使用周波数(2.45GHz)において、共振している。また、インピーダンス特性において、キンク(kink)が表われており、これは、全体の反射板14と放射器13との結合とともに、第1切り欠き14aによって分断された長さ34mmの反射板14と放射器13との結合などが加わるためと考えられる。
また、図9の(b)から分かるように、実施の形態1の実施例1に係るアンテナ装置10a1は、VSWR≦2の帯域幅が520MHzであり、ベースとなる第2参考例に係るアンテナ装置9bの帯域幅(420MHz)よりも広帯域化されている。これは、図9の(a)のインピーダンス特性に生じたキンクによる影響と考えられる。
(実施の形態1の実施例2)
図10は、実施の形態1の実施例2に係るアンテナ装置10a2の構造を示す外観図である。より詳しくは、図10の(a)及び(b)は、それぞれ、実施の形態1の実施例2に係るアンテナ装置10a2の上面図及び底面図である。本実施例では、第1切り欠き14aは、アンテナ装置10a2を平面視した場合に、第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12と重なる位置に形成されている。この位置に第1切り欠き14aを設けることで、図24を用いて後述するように、第1切り欠き14aの領域にスルーホールを設け、アンテナ装置10dの基板15の底面(第1切り欠き14aの領域)からスルーホールを経て、第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12に給電することが可能になる。
第1切り欠き14aの寸法については、3mm×3mmサイズであり、反射板14のy軸方向に延びる一辺を31mmの部分と15mmの部分に分断する位置に3mmの第1開口14bを有するように、第1切り欠き14aが形成されている。
図11は、実施の形態1の実施例2に係るアンテナ装置10a2のアンテナ特性を示す図である。より詳しくは、図11の(a)は、実施の形態1の実施例2に係るアンテナ装置10a2のインピーダンス特性を示すスミスチャートであり、図11の(b)は、実施の形態1の実施例2に係るアンテナ装置10a2のVSWR特性を示す。
図11の(a)から分かるように、実施の形態1の実施例2に係るアンテナ装置10a2は、使用周波数(2.45GHz)において、共振している。また、インピーダンス特性において、キンク(kink)が表われており、これは、全体の反射板14と放射器13との結合とともに、第1切り欠き14aによって分断された長さ31mmの反射板14と放射器13との結合などが加わるためと考えられる。
また、図11の(b)から分かるように、実施の形態1の実施例2に係るアンテナ装置10a2は、VSWR≦2の帯域幅が540MHzであり、ベースとなる第2参考例に係るアンテナ装置9bの帯域幅(420MHz)よりも広帯域化されている。これは、図11の(a)のインピーダンス特性に生じたキンクによる影響と考えられる。
(実施の形態1の実施例3)
図12は、実施の形態1の実施例3に係るアンテナ装置10a3の構造を示す外観図である。より詳しくは、図12の(a)及び(b)は、それぞれ、実施の形態1の実施例3に係るアンテナ装置10a3の上面図及び底面図である。本実施例では、第1切り欠き14aは、アンテナ装置10a3を平面視した場合に、第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12のうち第1アンテナ素子11だけと重なる位置に形成されている。
第1切り欠き14aの寸法については、3mm×3mmサイズであり、反射板14のy軸方向に延びる一辺を28mmの部分と18mmの部分に分断する位置に3mmの第1開口14bを有するように、第1切り欠き14aが形成されている。
図13は、実施の形態1の実施例3に係るアンテナ装置10a3のアンテナ特性を示す図である。より詳しくは、図13の(a)は、実施の形態1の実施例3に係るアンテナ装置10a3のインピーダンス特性を示すスミスチャートであり、図13の(b)は、実施の形態1の実施例3に係るアンテナ装置10a3のVSWR特性を示す。
図13の(a)から分かるように、実施の形態1の実施例3に係るアンテナ装置10a3は、使用周波数(2.45GHz)において、共振している。また、インピーダンス特性において、キンク(kink)が表われており、これは、全体の反射板14と放射器13との結合とともに、第1切り欠き14aによって分断された長さ28mmの反射板14と放射器13との結合などが加わるためと考えられる。
また、図13の(b)から分かるように、実施の形態1の実施例3に係るアンテナ装置10a3は、VSWR≦2の帯域幅が540MHzであり、ベースとなる第2参考例に係るアンテナ装置9bの帯域幅(420MHz)よりも広帯域化されている。これは、図13の(a)のインピーダンス特性に生じたキンクによる影響と考えられる。
以上のように、実施の形態1に係るアンテナ装置10aは、給電部に接続されて用いられる指向性を有するアンテナ装置であって、x軸方向に幅を有しy軸方向に延びる板状の第1アンテナ素子11、及び、第1アンテナ素子11と同一平面上に配置され、第1アンテナ素子11よりも幅が小さく、第1アンテナ素子11の一辺11aに給電部を介して接続される一辺12aを有する第2アンテナ素子12を有する放射器13と、放射器13に対向する平面に配置され、x軸方向に幅を有しy軸方向に延びる板状で、かつ、無給電の反射板14とを備え、反射板14には、反射板14のy軸方向に延びる第1辺141において第1開口14bを有する第1切り欠き14aが形成され、反射板14は、放射器13よりも長い長さを有し、第2アンテナ素子12は、使用周波数の波長の1/4よりも短い長さを有し、放射器13と反射板14とは、電磁結合できる間隔を有し、アンテナ装置10aの入力インピーダンスの抵抗成分は、第1アンテナ素子11の長さによって調整され、アンテナ装置10aの入力インピーダンスのリアクタンス成分は、第2アンテナ素子12の長さによって調整される。
なお、実施の形態1に係るアンテナ装置10aは、第2参考例に係るアンテナ装置9bをベースとしているので、第2アンテナ素子12の一辺12aは、第1アンテナ素子11の一辺11aの端部(第1端部11b)と対向している。
これにより、実施の形態1に係るアンテナ装置10aは、第2参考例に係るアンテナ装置9bをベースとし、反射板14に1個の切り欠きが設けられているので、アンテナ特性においてキンクが生じ、第2参考例に係るアンテナ装置9bよりも広帯域化される。
ここで、第1切り欠き14aの位置として、実施例1のように、第1切り欠き14aは、アンテナ装置10aを平面視した場合に、第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12のうち第2アンテナ素子12だけと重なる位置に形成されてもよいし、実施例2のように、アンテナ装置10aを平面視した場合に、第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12と重なる位置に形成されてもよいし、実施例3のように、アンテナ装置10aを平面視した場合に、第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12のうち第1アンテナ素子11だけと重なる位置に形成されてもよい。
なお、実施の形態1では、第1切り欠き14aの形状は、3mm角の正方形であったが、このような形状及び寸法に限定されず、反射板14のy軸方向に延びる第1辺141において第1開口14bを有する切り欠きであれば、x軸方向に延びる長方形、y軸方向に延びる長方形、円形又は楕円の一部を切り落とした形状等の切り欠きであってもよいし、第1開口14bの幅と異なる(長い又は短い)寸法だけx軸方向に切り欠かれた形状であってもよい。
要するに、第1切り欠き14aは、反射板14を、y軸方向に全体が繋がった箇所と、y軸方向に対して分断された箇所とを形成するものであれば、任意の形状及び寸法であってもよい。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2として、実施の形態1がベースとした第2参考例に係るアンテナ装置9bとは異なるアンテナ装置をベースとし、反射板14に1個の切り欠きを設けたアンテナ装置を説明する。以下、実施の形態2に係るアンテナ装置の具体例を、実施の形態2の実施例1~2として説明する。
(実施の形態2の実施例1)
図14は、実施の形態2の実施例1に係るアンテナ装置10b1の構造を示す外観図である。より詳しくは、図14の(a1)及び(a2)は、それぞれ、実施の形態2の実施例1に係るアンテナ装置10b1の上面を見た斜視図、下面を見た斜視図である。
本実施例に係るアンテナ装置10b1は、第1参考例に係るアンテナ装置9aをベースとしており、第1アンテナ素子11と第2アンテナ素子12との位置関係は、第1参考例に係るアンテナ装置9aと同様であり、第2アンテナ素子12の一辺12aは、第1アンテナ素子11の一辺11aの中央部と対向している。なお、寸法については、特に言及しない限り、第1参考例に係るアンテナ装置9aと同じである。
本実施例では、第1切り欠き14aは、実施の形態1の実施例2と同様に、アンテナ装置10b1を平面視した場合に、第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12と重なる位置に形成されている。第1切り欠き14aの寸法及び位置についても、実施の形態1の実施例2と同様である。
図15は、実施の形態2の実施例1に係るアンテナ装置10b1のアンテナ特性を示す図である。より詳しくは、図15の(a)は、実施の形態2の実施例1に係るアンテナ装置10b1のインピーダンス特性を示すスミスチャートであり、図15の(b)は、実施の形態2の実施例1に係るアンテナ装置10b1のVSWR特性を示す。
図15の(a)から分かるように、実施の形態2の実施例1に係るアンテナ装置10b1は、使用周波数(2.45GHz)において、共振している。また、インピーダンス特性において、実施の形態1と同様に、キンク(kink)が表われており、これは、実施の形態1と同様に、全体の反射板14と放射器13との結合とともに、第1切り欠き14aによって分断された反射板14の長い部分と放射器13との結合などが加わると考えられる。
また、図15の(b)から分かるように、実施の形態2の実施例1に係るアンテナ装置10b1は、VSWR≦2の帯域幅が540MHzであり、ベースとなる第1参考例に係るアンテナ装置9aの帯域幅(420MHz)よりも広帯域化されている。これは、図15の(a)のインピーダンス特性に生じたキンクによる影響と考えられる。
(実施の形態2の実施例2)
図16は、実施の形態2の実施例2に係るアンテナ装置10b2の構造を示す外観図である。より詳しくは、図16の(a1)及び(a2)は、それぞれ、実施の形態2の実施例2に係るアンテナ装置10b2の上面を見た斜視図、下面を見た斜視図である。
本実施例に係るアンテナ装置10b2は、放射器13の構造が、第1参考例に係るアンテナ装置9a及び第2参考例に係るアンテナ装置9bのいずれとも異なり、第1アンテナ素子11と第2アンテナ素子12との位置関係は、第2アンテナ素子12の一辺12aが、第1アンテナ素子11の一辺11aの端部のうち第1端部11bと反対側の第2端部11cと対向している。つまり、放射器13の構造は、第2参考例に係るアンテナ装置9bの放射器13をx軸方向に180度反転した構造に相当する。なお、寸法については、特に言及しない限り、実施の形態2の実施例1と同じである。
本実施例では、第1切り欠き14aは、アンテナ装置10b2を平面視した場合に、第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12のうち第1アンテナ素子11とだけと重なる位置に形成されている。
図17は、実施の形態2の実施例2に係るアンテナ装置10b2のアンテナ特性を示す図である。より詳しくは、図17の(a)は、実施の形態2の実施例2に係るアンテナ装置10b2のインピーダンス特性を示すスミスチャートであり、図17の(b)は、実施の形態2の実施例2に係るアンテナ装置10b2のVSWR特性を示す。
図17の(a)から分かるように、実施の形態2の実施例2に係るアンテナ装置10b2は、使用周波数(2.45GHz)において、共振している。また、インピーダンス特性において、実施の形態2の実施例1と同様に、キンク(kink)が表われており、これは、実施の形態2の実施例1と同様に、全体の反射板14と放射器13との結合とともに、第1切り欠き14aによって分断された反射板14の長い部分と放射器13との結合などが加わるためと考えられる。
また、図17の(b)から分かるように、実施の形態2の実施例2に係るアンテナ装置10b2は、VSWR≦2の帯域幅が520MHzであり、第1参考例に係るアンテナ装置9a及び第2参考例に係るアンテナ装置9bの帯域幅(420MHz)よりも広帯域化されている。これは、図17の(a)のインピーダンス特性に生じたキンクによる影響と考えられる。
以上のように、実施の形態2に係るアンテナ装置10b1及び10b2は、給電部に接続されて用いられる指向性を有するアンテナ装置であって、x軸方向に幅を有しy軸方向に延びる板状の第1アンテナ素子11、及び、第1アンテナ素子11と同一平面上に配置され、第1アンテナ素子11よりも幅が小さく、第1アンテナ素子11の一辺11aに給電部を介して接続される一辺12aを有する第2アンテナ素子12を有する放射器13と、放射器13に対向する平面に配置され、x軸方向に幅を有しy軸方向に延びる板状で、かつ、無給電の反射板14とを備え、反射板14には、反射板14のy軸方向に延びる第1辺141において第1開口14bを有する第1切り欠き14aが形成され、反射板14は、放射器13よりも長い長さを有し、第2アンテナ素子12は、使用周波数の波長の1/4よりも短い長さを有し、放射器13と反射板14とは、電磁結合できる間隔を有し、アンテナ装置の入力インピーダンスの抵抗成分は、第1アンテナ素子11の長さによって調整され、アンテナ装置の入力インピーダンスのリアクタンス成分は、第2アンテナ素子12の長さによって調整される。
ここで、実施の形態2の実施例1に係るアンテナ装置10b1では、第2アンテナ素子12の一辺12aは、第1アンテナ素子11の一辺11aの中央部と対向している。この実施例1では、第1切り欠き14aは、アンテナ装置10b1を平面視した場合に、第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12と重なる位置に形成されている。
また、実施の形態2の実施例2に係るアンテナ装置10b2では、第2アンテナ素子12の一辺12aは、第1アンテナ素子11の一辺11aの端部(第1端部11bと反対側の第2端部11c)と対向している。この実施例2では、第1切り欠き14aは、アンテナ装置10b2を平面視した場合に、第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12のうち第1アンテナ素子11とだけと重なる位置に形成されている。
いずれの実施例であっても、実施の形態2に係るアンテナ装置10b1及び10b2は、第1参考例に係るアンテナ装置9a及び第2参考例に係るアンテナ装置9bのいずれとも異なり、反射板14に1個の切り欠きが設けられているので、アンテナ特性においてキンクが生じ、第1参考例に係るアンテナ装置9a及び第2参考例に係るアンテナ装置9bよりも広帯域化される。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3として、反射板14に2個の切り欠きを設けたアンテナ装置を説明する。以下、実施の形態3に係るアンテナ装置の具体例を、実施の形態3の実施例1~3として説明する。
(実施の形態3の実施例1)
図18は、実施の形態3の実施例1に係るアンテナ装置10c1の構造を示す外観図である。より詳しくは、図18の(a)及び(b)は、それぞれ、実施の形態3の実施例1に係るアンテナ装置10c1の上面図及び底面図である。
本実施例に係るアンテナ装置10c1では、反射板14には、反射板14のy軸方向に延びる第1辺141において第1開口14bを有する第1切り欠き14aに加えて、反射板14のy軸方向に延びる第1辺141において第2開口14dを有する第2切り欠き14cが形成されている。
第1切り欠き14a及び第2切り欠き14cは、y軸方向に3mm離れて形成されており、2つの切り欠き(第1切り欠き14a及び第2切り欠き14c)によって、反射板14のy軸方向に延びる一辺を28mmの部分と12mmの部分に分断している。
本実施例では、第1切り欠き14aは、アンテナ装置10c1を平面視した場合に、第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12のうち第2アンテナ素子12とだけと重なる位置に形成されており、一方、第2切り欠き14cは、アンテナ装置10c1を平面視した場合に、第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12のうち第1アンテナ素子11だけと重なる位置に形成されている。
なお、本実施例に係るアンテナ装置10c1は、第2参考例に係るアンテナ装置9bをベースとしているので、第1アンテナ素子11と第2アンテナ素子12との位置関係は、第2参考例に係るアンテナ装置9bと同様であり、第2アンテナ素子12の一辺12aが第1アンテナ素子11の一辺11aの第1端部11bと対向している。また、寸法についても、特に言及しない限り、第2参考例に係るアンテナ装置9bと同じである。
図19は、実施の形態3の実施例1に係るアンテナ装置10c1のアンテナ特性を示す図である。より詳しくは、図19の(a)は、実施の形態3の実施例1に係るアンテナ装置10c1のインピーダンス特性を示すスミスチャートであり、図19の(b)は、実施の形態3の実施例1に係るアンテナ装置10c1のVSWR特性を示す。
図19の(a)から分かるように、実施の形態3の実施例1に係るアンテナ装置10c1は、使用周波数(2.45GHz)において、共振している。また、インピーダンス特性において、実施の形態1及び2と同様に、キンク(kink)が表われており、これは、実施の形態1及び2と同様に、全体の反射板14と放射器13との結合とともに、2つの切り欠き(第1切り欠き14a及び第2切り欠き14c)によって分断された反射板14の長い部分と放射器13との結合などが加わるためと考えられる。
また、図19の(b)から分かるように、実施の形態3の実施例1に係るアンテナ装置10c1は、VSWR≦2の帯域幅が600MHzであり、ベースとなる第2参考例に係るアンテナ装置9bの帯域幅(420MHz)よりも広帯域化されている。これは、図19の(a)のインピーダンス特性に生じたキンクによる影響と考えられる。
(実施の形態3の実施例2)
図20は、実施の形態3の実施例2に係るアンテナ装置10c2の構造を示す外観図である。より詳しくは、図20の(a)及び(b)は、それぞれ、実施の形態3の実施例2に係るアンテナ装置10c2の上面図及び底面図である。
本実施例に係るアンテナ装置10c2では、反射板14には、反射板14のy軸方向に延びる第1辺141において第1開口14bを有する第1切り欠き14aに加えて、反射板14のy軸方向に延びる第1辺141と反対側の第2辺142において第2開口14dを有する第2切り欠き14cが形成されている。
第1切り欠き14a及び第2切り欠き14cは、実施の形態3の実施例1と同様に、y軸方向に3mm離れて形成されており、2つの切り欠き(第1切り欠き14a及び第2切り欠き14c)によって、反射板14のy軸方向に延びる一辺を28mmの部分と12mmの部分に分断している。
本実施例では、第1切り欠き14aは、アンテナ装置10c2を平面視した場合に、第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12のうち第2アンテナ素子12だけと重なる位置に形成されており、一方、第2切り欠き14cは、アンテナ装置10c2を平面視した場合に、第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12のうち第1アンテナ素子11だけと重なる位置に形成されている。
なお、本実施例に係るアンテナ装置10c2は、第2参考例に係るアンテナ装置9bをベースとしているので、第1アンテナ素子11と第2アンテナ素子12との位置関係は、第2参考例に係るアンテナ装置9bと同様であり、第2アンテナ素子12の一辺12aが第1アンテナ素子11の一辺11aの第1端部11bと対向している。また、寸法についても、特に言及しない限り、第2参考例に係るアンテナ装置9bと同じである。
図21は、実施の形態3の実施例2に係るアンテナ装置10c2のアンテナ特性を示す図である。より詳しくは、図21の(a)は、実施の形態3の実施例2に係るアンテナ装置10c2のインピーダンス特性を示すスミスチャートであり、図21の(b)は、実施の形態3の実施例2に係るアンテナ装置10c2のVSWR特性を示す。
図21の(a)から分かるように、実施の形態3の実施例2に係るアンテナ装置10c2は、使用周波数(2.45GHz)において、共振している。また、インピーダンス特性において、実施の形態3の実施例1と同様に、キンク(kink)が表われており、これは、実施の形態3の実施例1と同様に、全体の反射板14と放射器13との結合とともに、2つの切り欠き(第1切り欠き14a及び第2切り欠き14c)によって分断された反射板14の長い部分と放射器13との結合などが加わるためと考えられる。
また、図21の(b)から分かるように、実施の形態3の実施例2に係るアンテナ装置10c2は、VSWR≦2の帯域幅が600MHzであり、ベースとなる第2参考例に係るアンテナ装置9bの帯域幅(420MHz)よりも広帯域化されている。これは、図21の(a)のインピーダンス特性に生じたキンクによる影響と考えられる。
(実施の形態3の実施例3)
図22は、実施の形態3の実施例3に係るアンテナ装置10c3の構造を示す外観図である。より詳しくは、図22の(a)及び(b)は、それぞれ、実施の形態3の実施例3に係るアンテナ装置10c3の上面図及び底面図である。
本実施例に係るアンテナ装置10c3では、反射板14には、反射板14のy軸方向に延びる第1辺141において第1開口14bを有する第1切り欠き14aに加えて、反射板14のy軸方向に延びる第1辺141と反対側の第2辺142において第2開口14dを有する第2切り欠き14cが形成されている。
第1切り欠き14a及び第2切り欠き14cは、y軸方向における同じ位置に形成されており、2つの切り欠き(第1切り欠き14a及び第2切り欠き14c)によって、反射板14のy軸方向に延びる一辺を31mmの部分と15mmの部分に分断している。
本実施例では、第1切り欠き14aは、アンテナ装置10c3を平面視した場合に、第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12と重なる位置に形成されており、一方、第2切り欠き14cは、アンテナ装置10c3を平面視した場合に、第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12のうち第1アンテナ素子11だけと重なる位置に形成されている。
なお、本実施例に係るアンテナ装置10c3は、第2参考例に係るアンテナ装置9bをベースとしているので、第1アンテナ素子11と第2アンテナ素子12との位置関係は、第2参考例に係るアンテナ装置9bと同様であり、第2アンテナ素子12の一辺12aが第1アンテナ素子11の一辺11aの第1端部11bと対向している。また、寸法についても、特に言及しない限り、第2参考例に係るアンテナ装置9bと同じである。
図23は、実施の形態3の実施例3に係るアンテナ装置10c3のアンテナ特性を示す図である。より詳しくは、図23の(a)は、実施の形態3の実施例3に係るアンテナ装置10c3のインピーダンス特性を示すスミスチャートであり、図23の(b)は、実施の形態3の実施例3に係るアンテナ装置10c3のVSWR特性を示す。
図23の(a)から分かるように、実施の形態3の実施例3に係るアンテナ装置10c3は、使用周波数(2.45GHz)において、共振している。また、インピーダンス特性において、実施の形態3の実施例1及び2と同様に、キンク(kink)が表われており、これは、実施の形態3の実施例1及び2と同様に、全体の反射板14と放射器13との結合とともに、2つの切り欠き(第1切り欠き14a及び第2切り欠き14c)によって分断された反射板14の長い部分と放射器13との結合などが加わるためと考えられる。
また、図23の(b)から分かるように、実施の形態3の実施例3に係るアンテナ装置10c3は、VSWR≦2の帯域幅が580MHzであり、ベースとなる第2参考例に係るアンテナ装置9bの帯域幅(420MHz)よりも広帯域化されている。これは、図23の(a)のインピーダンス特性に生じたキンクによる影響と考えられる。
以上のように、実施の形態3に係るアンテナ装置10c1~10c3は、給電部に接続されて用いられる指向性を有するアンテナ装置であって、x軸方向に幅を有しy軸方向に延びる板状の第1アンテナ素子11、及び、第1アンテナ素子11と同一平面上に配置され、第1アンテナ素子11よりも幅が小さく、第1アンテナ素子11の一辺11aに給電部を介して接続される一辺12aを有する第2アンテナ素子12を有する放射器13と、放射器13に対向する平面に配置され、x軸方向に幅を有しy軸方向に延びる板状で、かつ、無給電の反射板14とを備え、反射板14には、反射板14のy軸方向に延びる第1辺141において第1開口14bを有する第1切り欠き14aが形成され、反射板14は、放射器13よりも長い長さを有し、第2アンテナ素子12は、使用周波数の波長の1/4よりも短い長さを有し、放射器13と反射板14とは、電磁結合できる間隔を有し、アンテナ装置の入力インピーダンスの抵抗成分は、第1アンテナ素子11の長さによって調整され、アンテナ装置の入力インピーダンスのリアクタンス成分は、第2アンテナ素子12の長さによって調整される。
そして、反射板14には、さらに、反射板14のy軸方向に延びる第2辺142において第2開口14dを有する第2切り欠き14cが形成されている。
ここで、2つの切り欠き(第1切り欠き14a及び第2切り欠き14c)の位置については、それぞれの開口が形成される第1辺141及び第2辺142は、実施例1のように、同じ辺であってもよいし、実施例2及び実施例3のように、異なる辺であってもよい。さらに、実施例3のように、第1切り欠き14a及び第2切り欠き14cは、y軸方向における同じ位置、つまり、x軸方向に並ぶ位置に形成されていてもよい。
いずれの実施例であっても、実施の形態3に係るアンテナ装置10c1~10c3は、第2参考例に係るアンテナ装置9bをベースとし、反射板14に2個の切り欠きが設けられているので、アンテナ特性においてキンクが生じ、第2参考例に係るアンテナ装置9bよりも広帯域化される。
なお、実施の形態3に係るアンテナ装置10c1~10c3は、第2参考例に係るアンテナ装置9bをベースにしたが、これに限られず、第1参考例に係るアンテナ装置9a、実施の形態2の実施例1に係るアンテナ装置10b1又は実施の形態2の実施例2に係るアンテナ装置10b2をベースとし、反射板14に2個の切り欠きを設けたアンテナ装置であってもよい。
また、実施の形態3に係るアンテナ装置10c1~10c3では、反射板14に2個の切り欠きが設けられたが、3個以上の切り欠きが設けられてもよい。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4として、実施の形態1~3における切り欠きの領域にスルーホールを設けたアンテナ装置を説明する。
図24は、実施の形態4に係るアンテナ装置10dの構造を示す外観図である。ここには、実施の形態4に係るアンテナ装置10dの底面図が示されている。反射板14には、第1切り欠き14aが形成され、第1切り欠き14aの領域には、スルーホール15a及び15bが形成されている。なお、本実施の形態は、実施の形態1の実施例2に係るアンテナ装置10a2、実施の形態2の実施例1に係るアンテナ装置10b1、及び、実施の形態3の実施例3に係るアンテナ装置10c3に適用できる。
反射板14に形成された第1切り欠き14aは、平面視で、給電部(図示せず)と接続される第1アンテナ素子11の一辺11aと第2アンテナ素子12の一辺12aとで挟まれた間隙である「給電点」と重なる。
本実施の形態に係るアンテナ装置10dは、上面に放射器13が形成され、下面に反射板14が形成される基板15を備え、基板15の第1切り欠き14aの領域には、第1アンテナ素子11と接続されるスルーホール15a及び第2アンテナ素子12と接続されるスルーホール15bが形成されている。
このようなスルーホール15a及び15bにより、アンテナ装置10dの基板15の底面から第1アンテナ素子11及び第2アンテナ素子12への給電が可能になり、アンテナ装置10dの機器への実装についての自由度が増す。
以上、本開示に係るアンテナ装置について、実施の形態1~4に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態1~4に限定されるものではない。本開示の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態1~4に施したものや、実施の形態1~4における一部の構成要素を組み合わせて構築される別の形態も、本開示の範囲内に含まれる。
例えば、実施の形態1~4に係るアンテナ装置では、一枚の基板15の上面及び下面に、それぞれ、放射器13及び反射板14が形成されたが、このような一枚基板の構成に限られず、放射器13と反射板14とが電磁結合できる間隔を有するという制約を実現するために、異なる基板のそれぞれに放射器13及び反射板14が形成されてもよい。
また、実施の形態3の実施例2に係るアンテナ装置10c2では、反射板14の第1辺141及び第2辺142のそれぞれに1個の切り欠きが設けられたが、必ずしも各辺に同数の切り欠きが設けられる必要はなく、例えば、第1辺141に1個の切り欠きが設けられ、第2辺142に2個の切り欠きが設けられてもよい。
本開示に係るアンテナ装置は、指向性を有し、小型化可能な構造をもつ広帯域なアンテナ装置として、例えば、車載インフォテイメントシステム、ウェアラブル端末、携帯端末等に用いられるアンテナ装置として、利用できる。
10a、10a1、10a2、10a3、10b1、10b2、10c1、10c2、10c3、10d アンテナ装置
11 第1アンテナ素子
11a 第1アンテナ素子の一辺
11b 第1アンテナ素子の一辺の第1端部
11c 第1アンテナ素子の一辺の第2端部
12 第2アンテナ素子
12a 第2アンテナ素子の一辺
13 放射器
14 反射板
14a 反射板に形成された第1切り欠き
14b 反射板に形成された第1切り欠きの第1開口
14c 反射板に形成された第2切り欠き
14d 反射板に形成された第2切り欠きの第2開口
141 反射板の第1辺
142 反射板の第2辺
15 基板
15a、15b スルーホール

Claims (11)

  1. 給電部に接続されて用いられる指向性を有するアンテナ装置であって、
    第1方向に幅を有し前記第1方向に直交する第2方向に延びる板状の第1アンテナ素子、及び、前記第1アンテナ素子と同一平面上に配置され、前記第1アンテナ素子よりも幅が小さく、前記第1アンテナ素子の一辺に前記給電部を介して接続される一辺を有する第2アンテナ素子を有する放射器と、
    前記放射器に対向する平面に配置され、前記第1方向に幅を有し前記第2方向に延びる板状で、かつ、無給電の反射板とを備え、
    前記反射板には、前記反射板の前記第2方向に延びる第1辺において第1開口を有する第1切り欠きが形成され、
    前記反射板は、前記放射器よりも長い長さを有し、
    前記第2アンテナ素子は、使用周波数の波長の1/4よりも短い長さを有し、
    前記放射器と前記反射板とは、電磁結合できる間隔を有し、
    前記アンテナ装置の入力インピーダンスの抵抗成分は、前記第1アンテナ素子の長さによって調整され、
    前記アンテナ装置の入力インピーダンスのリアクタンス成分は、前記第2アンテナ素子の長さによって調整される、
    アンテナ装置。
  2. 前記第1切り欠きは、前記アンテナ装置を平面視した場合に、前記第1アンテナ素子及び前記第2アンテナ素子のうち前記第2アンテナ素子だけと重なる位置に形成されている、
    請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 前記第1切り欠きは、前記アンテナ装置を平面視した場合に、前記第1アンテナ素子及び前記第2アンテナ素子と重なる位置に形成されている、
    請求項1記載のアンテナ装置。
  4. 前記第1切り欠きは、前記アンテナ装置を平面視した場合に、前記第1アンテナ素子及び前記第2アンテナ素子のうち前記第1アンテナ素子だけと重なる位置に形成されている、
    請求項1記載のアンテナ装置。
  5. 前記第2アンテナ素子の前記一辺は、前記第1アンテナ素子の前記一辺の端部と対向している、
    請求項1~4のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  6. 前記第2アンテナ素子の前記一辺は、前記第1アンテナ素子の前記一辺の中央部と対向している、
    請求項1~4のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  7. 前記反射板には、さらに、前記反射板の前記第2方向に延びる第2辺において第2開口を有する第2切り欠きが形成されている、
    請求項1~4のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  8. 前記第1辺及び前記第2辺は、同じ辺である、
    請求項7記載のアンテナ装置。
  9. 前記第1辺及び前記第2辺は、異なる辺である、
    請求項7記載のアンテナ装置。
  10. 前記第1切り欠き及び前記第2切り欠きは、前記第1方向に並ぶ位置に形成されている、
    請求項9記載のアンテナ装置。
  11. さらに、上面に前記放射器が形成され、下面に前記反射板が形成される基板を備え、
    前記基板の前記第1切り欠きの領域には、前記第1アンテナ素子と接続されるスルーホール及び前記第2アンテナ素子と接続されるスルーホールが形成されている、
    請求項3記載のアンテナ装置。
JP2022171732A 2022-10-26 2022-10-26 アンテナ装置 Pending JP2024063631A (ja)

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