JP2022176630A - 電気自動車 - Google Patents

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Kazuki Iwama
義晃 菊池
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Abstract

【課題】バッテリに付随する電流センサと電圧センサの一方に不具合が生じている場合であっても、バッテリの過充電を回避することができる技術を提供する。【解決手段】本明細書が開示する電気自動車は、バッテリと、走行用のモータと、バッテリの出力電力をモータの駆動電力に変換する電力変換器と、モータに流れる電流を計測する電流センサと、モータの電圧を計測する電圧センサと、制御器を備える。制御器は、バッテリの残電力量が所定の残電力量上閾値を超えており、かつ、モータが回生電力を発生しているとともにその回生電力でバッテリが充電されているとき、電流センサと電圧センサの計測値から算出される回生電力量が所定の過充電判定閾値を超えたらモータの回生動作を止める。【選択図】図3

Description

本明細書が開示する技術は、バッテリと、バッテリの出力電力で駆動される走行用のモータを備えている電気自動車に関する。本明細書における電気自動車には、走行用にモータとエンジンを備えるハイブリッド車が含まれる。
電気自動車の走行用モータを駆動するバッテリは、その状態を検知するために電圧センサと電流センサを備えていることが多い。特許文献1には、複数の電池セルが直列に接続されているバッテリと、各電池セルの電圧を計測する電圧センサと、バッテリの出力電流を計測する電流センサを備える電池装置が開示されている。
特開2018-137058号公報
電気自動車は制動力が必要なときに車体の慣性力でモータを逆駆動し、制動力を得るとともにモータが発電する場合がある。モータの発電で得られる電力は回生電力と呼ばれる。回生電力でバッテリが充電される。電気自動車のバッテリは放電と充電を繰り返す。バッテリの残電力量には適正範囲が存在する。残電力量が適正範囲を外れるとバッテリが劣化する。バッテリの残電力量は、バッテリに付随する電流センサと電圧センサの計測値から推定されるが、電流センサと電圧センサの一方に不具合が生じると、電流センサと電圧センサの計測値に基づいて算出される残電力量が不正確になるおそれがある。不具合の典型は、センサの計測値に大きな誤差が含まれることである。不正確な残電力量に基づいてバッテリの入出力電力を調整すると、バッテリが過充電状態になるおそれがある。本明細書は、バッテリに付随する電流センサと電圧センサの一方に不具合が生じている場合であっても、バッテリの過充電を回避することができる技術を提供する。
本明細書が開示する電気自動車は、バッテリと、走行用のモータと、バッテリの出力電力をモータの駆動電力に変換する電力変換器と、モータに流れる電流を計測する電流センサと、モータの電圧を計測する電圧センサと、制御器を備える。制御器は、バッテリの残電力量が所定の残電力量上閾値を超えており、かつ、モータが回生電力を発生しているとともにその回生電力でバッテリが充電されているとき、電流センサと電圧センサの計測値から算出される回生電力量が所定の過充電判定閾値を超えたらモータの回生動作を止める。
制御器は、バッテリに付随する電流センサと電圧センサの計測値に基づいて過充電を判定してもよいが、バッテリ付随の電流センサと電圧センサの一方で不具合が生じたときに備えて、モータの電流と電圧に基づいても過充電を判定する。本明細書が開示する技術は、モータの電流と電圧を計測するセンサを過充電判定のバックアップに用いる。モータの電流と電圧を計測するセンサの精度はバッテリに付随するセンサの精度よりも劣る場合があるが、過充電判定のバックアップとしては利用することができる。また、モータの電流と電圧を計測するセンサを用いた過充電判定を、バッテリの残電力量が所定の残電力量上閾値を超えている場合に限定することで、精度の低いセンサを用いることの影響を最小限に抑えることができる。
本明細書は、過放電状態を回避する技術も提供する。制御器は、バッテリの残電力量が所定の残電力量下閾値を下回っているとき、電流センサと電圧センサの計測値から算出されるモータへの供給電力量が所定の過放電判定閾値を下回ったらバッテリの出力を制限する。バッテリに付随する電流センサに不具合が生じていても、モータの電流と電圧を計測するセンサの計測値に基づいて過放電状態を回避することができる。この場合も、モータの電流と電圧を計測するセンサを用いた過放電判定を、バッテリの残電力量が所定の残電力量下閾値を下回っている場合に限定することで、精度の低いセンサを用いることの影響を最小限に抑えることができる。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
第1実施例の電気自動車の電力系のブロック図である。 過充電判定のフローチャートである。 過充電判定のフローチャートである(図2の続き)。 第2実施例の電気自動車の電力系のブロック図である。 過放電判定のフローチャートである。 過放電判定のフローチャートである(図5の続き)。
(第1実施例)図1-図3を参照して第1実施例の電気自動車10を説明する。図1に、電気自動車10の電力系のブロック図を示す。図1の点線矢印線は信号線を表している。
実施例の電気自動車10は、バッテリ20、電力変換器12、走行用のモータ17、制御器18を備える。バッテリ20は再充電が可能であり、放電と充電を繰り返す。バッテリ20とモータ17が電力変換器12に接続されている。モータ17の出力軸は車軸31を介して駆動輪32に連結されている。
電力変換器12は、バッテリ20の出力電力をモータ17の駆動電力に変換する。バッテリ20の出力電力は直流であり、モータ17の駆動電力は交流である。電力変換器12は、バッテリ20の出力電力の電圧を昇圧する電圧コンバータ13と、昇圧されたバッテリ20の直流電力を交流電力に変換するインバータ14を含む。電力変換器12(すなわち、電圧コンバータ13とインバータ14)は制御器18によって制御される。制御器18は、アクセルペダル(不図示)の踏み込み量と車速に基づいてモータ17の目標出力を決定し、モータ17の出力が目標出力に追従するように、電力変換器12(すなわち、電圧コンバータ13とインバータ14)を制御する。インバータ14の直流端には電圧センサ15が備えられており、インバータ14の交流端には電流センサ16が備えられている。
よく知られているように、モータ17は、自動車の慣性エネルギを使って発電する場合がある。モータ17の発電で得られる電力は回生電力と呼ばれる。モータ17が発生した回生電力(交流)は、電力変換器12によって直流電力に変換される。直流に変換された回生電力はバッテリ20の充電に使われる。
モータ17が発電する際、モータ17のロータの回転抵抗が自動車の制動力となって現れる。回生電力の大きさ(すなわちロータの回転抵抗)は、電力変換器12で調整される。一方、車軸31には機械式のブレーキ33が備えられている。回生による制動力とブレーキ33による制動力の合計が電気自動車10のトータルの制動力となる。制御器18は、ブレーキペダルの踏み込み量から目標制動力を決定し、目標制動力が得られるように、回生電力の大きさ(すなわち回生電力による制動力)と、ブレーキ33の制動力を調整する。
バッテリ20には電流センサ21、電圧センサ22、温度センサ23が備えられている。電流センサ21、電圧センサ22、温度センサ23は、それぞれ、バッテリ20の電流、電圧、温度を計測する。センサの計測値は制御器18に送られる。制御器18は、バッテリ20の温度が所定の適正温度範囲に維持されるように、不図示の冷却装置を制御する。また、制御器18は、バッテリ20の電圧と電流から残電力量を推定し、残電力量が所定の適正残電力量範囲に維持されるように、バッテリ20の出力電力と充電電力(回生電力)を調整する。特に、バッテリ20の残電力が残電力量上限値を超えると過充電状態となり、バッテリ20がダメージを受ける。それゆえ、バッテリ20の残電力量が残電力量上限値を大きく超えないようにすることが重要である。
以下では、説明の便宜上、バッテリ20の残電力量を「SOC」(State Of Charge)と称し、残電力量上限値をSOC上限値と称する。また、電流センサ21の計測値と電流センサ16の計測値を区別するため、前者をバッテリ電流と称し後者をモータ電流と称する。同様に、電圧センサ22の計測値をバッテリ電圧と称し、電圧センサ15の計測値をモータ電圧と称する。電圧センサ15はインバータ14の直流端の電圧を計測するセンサであるが、インバータ14の直流端の電圧は、モータ17に発生する交流電圧の実効値に等しい。また、電流センサ16はモータ17に流れる三相交流を計測するが、三相交流は制御器18にて実効値に変換される。以下では、モータ電流とモータ電圧は共に直流電流(三相交流の実効値)と直流電圧(三相交流電圧の実効値)として扱う。
制御器18は、通常はバッテリ電圧とバッテリ電流に基づいてバッテリ20のSOCを推定し、SOCがSOC上限値を超えたら回生動作を停止する。「回生動作を停止する」とは、回生電力が発生しないように電力変換器12を制御するとともに、目標制動力をすべて機械式のブレーキ33で賄うことを意味する。回生動作を停止することで、バッテリ20への充電が止まり、過充電が回避される。
バッテリ20に付随する電流センサ21または電圧センサ22で不具合が発生すると、過充電防止の機能が適切に働かなくなるおそれがある。具体的には、電流センサ21の計測値または電圧センサ22の計測値に含まれるオフセットが大きくなると、正確なSOCを得られなくなる。不正確なSOCに基づいてバッテリ20の充電量を調整すると、過充電状態になるおそれがある。電気自動車10の制御器18は、バッテリ20に付随する電流センサ21と電圧センサ22で不具合が生じたときに備えて、モータ電流とモータ電圧を用いて過充電を回避する処理を備えている。
図2と図3に、過充電判定処理のフローチャートを示す。制御器18は、モータ17が回生電力を発生しているときに、ステップS13以降の処理を実行する(ステップS12:YES)。先に述べたように、制御器18がブレーキペダルの踏み込み量に応じて目標制動力を決定し、目標制動力の一部(あるいは全部)をモータ17が受け持つように電力変換器12を制御しているときに、回生電力が発生する。回生電力が発生していない場合には、過充電状態になることはないので、過充電判定処理を終了する(ステップS12:NO、リターン)。
回生電力を発生中の間、制御器18は、バッテリ電流とバッテリ電圧を取得する(ステップS13)。先に述べたように、バッテリ電流とバッテリ電圧は、バッテリ20に付随する電流センサ21と電圧センサ22から得られる。制御器18は、バッテリ電流とバッテリ電圧からバッテリ20のSOCを推定し、推定したSOCをSOC上限値と比較する(ステップS14)。バッテリ20のSOCがSOC上限値を超えている場合、制御器18は回生動作を停止する(ステップS14:YES、S15)。回生動作を停止することで、バッテリ20の充電が止まり、過充電が回避される。
先に述べたように、バッテリ電流とバッテリ電圧から得られるSOCが不正確な場合がある。バッテリ電流とバッテリ電圧から得られるSOCが実際のSOCよりも高い場合には、ステップS14とS15の処理で過充電が回避される。バッテリ電流とバッテリ電圧から得られるSOCが実際のSOCよりも低い場合には、後述するステップS22以降の処理により過充電が回避される。
バッテリ20のSOCがSOC上限値を超えていない場合、制御器18はステップS22の処理に移行する(図3)。ステップS22では、制御器18はバッテリ20のSOCをSOC上閾値と比較する。SOC上閾値は、先のSOC上限値よりも低い値に設定されている。先に述べたように、バッテリ20のSOCは、バッテリ電流とバッテリ電圧から推定される。推定されたSOCがSOC上閾値よりも低い場合は、バッテリ電流とバッテリ電圧の一方にオフセットが含まれていても、実際のSOCがSOC上限値を超えている可能性は小さい。その場合には、回生電力量をゼロリセットして処理を終了する(ステップS22:NO、S28)。回生電力量については後述する。
バッテリ20のSOC(SOCの推定値)がSOC上閾値を上回っている場合、実際のSOCがSOC上限値を超えている可能性がある。その場合には、制御器18は、モータ電流とモータ電圧を参照し、過充電状態か否かを判定する。バッテリ20のSOCがSOC上閾値を上回っている場合(ステップS22:YES)、制御器18は、モータ電流とモータ電圧を取得する(ステップS23)。先に述べたように、モータ電流はモータ17に流れる電流を計測する電流センサ16から得られ、モータ電圧はインバータ14の直流端に接続された電圧センサ15から得られる。
次いで制御器18は、モータ電流とモータ電圧から回生電力を算出し、算出した回生電力を積算することで回生電力量を算出する(ステップS24)。制御器18は所定の周期で図2、図3の処理を繰り返し、繰り返す毎にステップS24にて、算出された回生電力を過去の回生電力の積算値に加算する。回生電力の積算値が回生電力量に相当する。
先に述べたように、バッテリ20のSOCがSOC上閾値を上回っていない場合に回生電力量はゼロリセットされる(ステップS22:NO、S28)。ステップS24で算出される回生電力量は、ステップS22にてSOCがSOC上閾値を超えたときからの回生電力の積算値を表す。
次いで制御器18は、回生電力量と過充電判定閾値を比較する(ステップS25)。回生電力量が過充電判定閾値を超えている場合、制御器18は回生動作を停止する(ステップS25:YES、S26)。ステップS25がYESの判定の場合、バッテリ20のSOCがSOC上閾値を超えてからバッテリ20に回生電力量が供給されたことを意味する。すなわち、過充電判定閾値を超える回生電力量がバッテリ20に供給されたことになるので、バッテリ20のSOCは相応に高くなっている。この場合はバッテリ20の実際のSOCがSOC上限値を超えている可能性が高い。制御器18は、そのような場合には回生動作を停止し、バッテリ20への回生電力のさらなる供給を止める。バッテリ20へのさらなる回生電力の供給が止まるので、バッテリ20の過充電が回避される。
制御器18は、最後に、センサ不具合を示すメッセージデータを不図示のストレージに出力して処理を終える(ステップS27)。電気自動車のメンテナンススタッフがストレージに格納されたメッセージデータを参照し、電流センサ21または電圧センサ22で不具合が生じていることを把握する。
ステップS25にて、回生電力量が過充電判定閾値を超えていない場合は、バッテリ20に供給された回生電力量が小さいので、制御器18は処理を終了する(ステップS25:NO、リターン)。
上記したように、電気自動車10は、バッテリ20の付随する電流センサ21または電圧センサ22で不具合が生じていても、モータ17の電流と電圧を計測するセンサ(電流センサ16、電圧センサ15)の計測値に基づいて過充電を回避することができる。電流センサ16と電圧センサ15の計測値は、電流センサ21と電圧センサ22による過充電回避処理のバックアップに用いられる。
モータの電流と電圧を計測するセンサを用いた過充電判定は、バッテリのSOCが所定のSOC上閾値を超えている場合に限定される(ステップS22)。一般に、モータの電流と電圧を計測するセンサの精度は、バッテリの不図示する電流/電圧センサの精度よりも低い場合が多い。モータの電流と電圧を計測するセンサを用いた過充電判定を上記した条件下に限定することで、精度の低いセンサを用いることの影響を最小限に抑えることができる。
なお、回生電力が電気自動車10の他の電気デバイス(例えばエアコン)にも使われる場合、回生電力量から他の電気デバイスの消費電力量を減じた値がバッテリ20の充電に用いられる。この場合、制御器18は、ステップS25にて、回生電力量から他の電気デバイスの消費電力量を減じた値が過充電判定閾値を超えていた場合に回生動作を停止するようにしてもよい。このときの消費電力量は、ステップS22にてバッテリ20のSOCがSOC上閾値を超えたときからの消費電力の積算値に相当する。
(第2実施例)次に、図4-図6を参照して第2実施例の電気自動車を説明する。第2実施例の電気自動車は、走行用にモータとエンジンを備えるハイブリッド車10aである。図4に、第2実施例の電気自動車(ハイブリッド車10a)の電力系のブロック図を示す。
ハイブリッド車10aは、走行用にモータ17とエンジン40を備える。モータ17の出力トルクとエンジン40の出力トルクはギアボックス41で合成され、デファレンシャルギア42を介して駆動輪32に伝達される。
また、ハイブリッド車10aでは、バッテリ20と電力変換器12の間にリレー45が接続されている。リレー45は、バッテリ20と電力変換器12の間を遮断する。リレー45も制御器18が制御する。ハイブリッド車10aの他のハードウエア構成は、第1実施例の電気自動車10のハードウエア構成と同じであるので説明は割愛する。
ハイブリッド車10aの制御器18は、バッテリ20の残電力量(SOC)の過放電状態を回避する処理を備えている。図5と図6に、過放電判定処理のフローチャートを示す。過放電判定処理は、原理的に先の過充電判定処理と同等であるので簡単に説明する。
制御器18は、アクセルペダルの踏み込み量と車速に基づいてモータ17の目標出力(モータ目標出力)とエンジン40の目標出力(エンジン目標出力)を決定する。制御器18は、モータ17の出力がモータ目標出力に追従するように電力変換器12を制御する。制御器18は、モータ17がトルクを出力していなければ、図5の処理を終了する(ステップS32:NO、リターン)。
モータ17がトルクを出力している場合、制御器18は、バッテリ電流とバッテリ電圧を取得する(ステップS33)。制御器18は、バッテリ電流とバッテリ電圧からバッテリ20のSOCを推定し、推定したSOCをSOC下限値と比較する(ステップS34)。バッテリ20のSOCがSOC下限値を下回っている場合、制御器18は、リレー45を開く(ステップS34:YES、S35)。リレー45を開くとバッテリ20が電力変換器12から切り離され、バッテリ20の放電が止まる。このとき、ハイブリッド車10aはエンジンのみで走行するモードに移行する。
なお、エンジンを備えない電気自動車で過放電判定処理を実施する場合、バッテリ20のSOCがSOC下限値を下回っているとき(ステップS34:YES)、制御器18は、バッテリ20の出力を制限する。バッテリ20の出力を制限することで、バッテリ20の過放電が回避される。
バッテリ20のSOCがSOC下限値を下回っていない場合、制御器18はステップS42の処理に移行する(図6)。ステップS42では、制御器18はバッテリ20のSOCをSOC下閾値と比較する。SOC下閾値は、先のSOC下限値よりも高い値に設定されている。先に述べたように、バッテリ20のSOCは、バッテリ電流とバッテリ電圧から推定される。推定されたSOCがSOC下閾値よりも高い場合は、バッテリ電流とバッテリ電圧の一方にオフセットが含まれていても、実際のSOCがSOC下限値を下回っている可能性は小さい。その場合には、モータへの供給電力量をゼロリセットして処理を終了する(ステップS42:NO、S48)。供給電力量については後述する。
バッテリ20のSOC(SOCの推定値)がSOC下閾値を下回っている場合(ステップS42:YES)、実際のSOCがSOC下限値を下回っている可能性がある。その場合には、制御器18は、モータ電流とモータ電圧を参照し、過放電状態か否かを判定する。バッテリ20のSOCがSOC下閾値を下回っている場合(ステップS42:YES)、制御器18は、モータ電流とモータ電圧を取得する(ステップS43)。次いで制御器18は、モータ電流とモータ電圧からモータ17に供給される電力(供給電力)を算出し、算出した供給電力を積算することで供給電力量を算出する(ステップS44)。制御器18は、図5、6の処理が繰り返される毎に供給電力を算出し、算出した供給電力を過去の供給電力の積算値に加算する。供給電力の積算値が供給電力量に相当する。ステップS44で算出される供給電力量は、ステップS42にてSOCがSOC下閾値を下回ったときからの供給電力の積算値を表す。
次いで制御器18は、供給電力量と過放電判定閾値を比較する(ステップS45)。供給電力量が過放電判定閾値を超えている場合、制御器18は、リレー45を開く(ステップS45:YES、S46)。ステップS45がYESの判定の場合、バッテリ20のSOCがSOC下閾値を下回ってから過放電判定閾値を超える供給電力量がバッテリ20から放出されたことを意味する。このとき、バッテリ20のSOCは相応に低くなっている。この場合はバッテリ20の実際のSOCがSOC下限値を下回っている可能性が高い。制御器18は、そのような場合にはリレー45を開いてバッテリ20を電力変換器12から遮断し、バッテリ20からのさらなる電力の放出を止める。バッテリ20からのさらなる電力放出が止まるので、バッテリ20の過放電が回避される。このとき、ハイブリッド車10aはエンジンのみで走行するモードに移行する。
エンジンを備えない電気自動車で過放電判定処理を実施する場合、制御器18は、ステップS46にてバッテリ20の出力を制限する。バッテリ20の出力を制限することで、バッテリ20の過放電が回避される。
最後に、制御器18は、センサ不具合を示すメッセージデータを不図示のストレージに出力して処理を終える(ステップS47)。
ステップS45にて、供給電力量が過放電判定閾値を超えていない場合は、バッテリ20から放出された供給電力量が小さいので、制御器18は処理を終了する(ステップS45:NO、リターン)。
制御器18は、ステップS45の処理において、供給電力量に電気自動車の他の電気デバイスの消費電力量を加えた値が過放電判定閾値を下回ったらリレー45を開くようにしてもよい。あるいは、制御器18は、ステップS45の処理において、供給電力量に電気自動車の他の電気デバイスの消費電力量を加えた値が過放電判定閾値を下回ったら、バッテリ20の出力を制限するようにしてもよい。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。電気自動車10(ハイブリッド車10a)は、2個以上の走行用モータを備えていてもよい。
図3のフローチャートでは、バッテリ20のSOCがSOC上閾値を超えた場合に回生電力量を算出するようになっている。回生電力量はSOCに関わらずに算出するが、バッテリ20のSOCがSOC上閾値を超えた場合にステップS25の処理が実行されるようにしてもよい。同様に、図6のフローチャートでは、バッテリ20のSOCがSOC下閾値を下回った場合に供給電力量を算出するようになっている。供給電力量はSOCに関わらずに算出するが、バッテリ20のSOCがSOC下閾値を下回った場合にステップS45の処理が実行されるようにしてもよい。
第1実施例の制御器18は、ブレーキペダルの踏み込み量に応じて目標回生電力を決定し、モータ17の回生電力が目標回生電力に追従するように電力変換器12を制御する。モータ17の実際の回生電力が目標回生電力によく追従することが既知の場合、モータ電流とモータ電圧(電流センサ16と電圧センサ15の計測値)から算出される回生電力量は、目標回生電力の積算値にほぼ等しくなる。この場合、「モータの電流センサと電圧センサの計測値から算出される回生電力量」に代えて「目標回生電力の積算値」を採用してもよい。この場合、目標回生電力の積算値は、「モータの電流センサと電圧センサの計測値から算出される回生電力量」と原理的に等価である。
同様に、第2実施例の制御器18は、アクセルペダルの踏み込み量と車速に応じてバッテリ20からモータ17への目標供給電力を決定し、モータ17の出力が目標供給電力に追従するように電力変換器12を制御する。モータ17の実際の出力が目標供給電力によく追従することが既知の場合、「モータの電流センサと電圧センサの計測値から算出される供給電力量」に代えて「目標供給電力の積算値」を採用してもよい。
第2実施例のハイブリッド車10aにおいて、リレー45を開いてバッテリ20を電力変換器12から切り離すことは、「バッテリ20の出力を制限する」ことの一例に相当する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:電気自動車 10a:ハイブリッド車 12:電力変換器 13:電圧コンバータ 14:インバータ 15、22:電圧センサ 16、21:電流センサ 17:モータ 18:制御器 20:バッテリ 23:温度センサ 31:車軸 32:駆動輪 33:ブレーキ 40:エンジン 41:ギアボックス 42:デファレンシャルギア 45:リレー

Claims (4)

  1. バッテリと、
    走行用のモータと、
    前記バッテリの出力電力を前記モータの駆動電力に変換する電力変換器と、
    前記モータに流れる電流を計測する電流センサと、
    前記モータの電圧を計測する電圧センサと、
    前記バッテリの残電力量が所定の残電力量上閾値を超えており、かつ、前記モータの回生電力で前記バッテリが充電されているとき、前記電流センサと前記電圧センサの計測値から算出される回生電力量が所定の過充電判定閾値を超えたら前記モータの回生動作を止める制御器と、
    を備えている電気自動車。
  2. 前記制御器は、前記回生電力量から前記電気自動車の他の電気デバイスの消費電力量を減じた値が前記過充電判定閾値を超えたら前記回生動作を止める、請求項1に記載の電気自動車。
  3. バッテリと、
    走行用のモータと、
    前記バッテリの出力電力を前記モータの駆動電力に変換する電力変換器と、
    前記モータに流れる電流を計測する電流センサと、
    前記モータの電圧を計測する電圧センサと、
    前記バッテリの残電力量が所定の残電力量下閾値を下回っているとき、前記電流センサと前記電圧センサの計測値から算出される前記モータへの供給電力量が所定の過放電判定閾値を下回ったら前記バッテリの出力を制限する制御器と、
    を備えている電気自動車。
  4. 前記制御器は、前記供給電力量に前記電気自動車の他の電気デバイスの消費電力量を加えた値が前記過放電判定閾値を下回ったら前記バッテリの出力を制限する、請求項3に記載の電気自動車。
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