JP2022176619A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポート噴射弁を備えた内燃機関の再始動性の低下が抑制された内燃機関の制御装置を提供することを課題とする。【解決手段】ポート噴射弁を備えた内燃機関の制御装置であって、前記内燃機関の自動停止及び自動始動を実行する間欠運転制御部と、前記内燃機関が自動停止した場合に前記内燃機関の停止時間を計測し、前記内燃機関の始動後に再び自動停止要求があった場合には、前記停止時間を新たに計測し直す計測部と、前記停止時間が長いほど前記内燃機関の始動後に前記ポート噴射弁からの燃料噴射量を増量させ、且つ増量分を徐々に減衰させるポート噴射量制御部と、減衰中の前記増量分を、前記内燃機関の次回の始動後での前記増量分の下限ガード値として用いる下限ガード部と、を備えた内燃機関の制御装置。【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
ポート噴射弁を備えた内燃機関が自動停止及び自動始動を行う間欠運転制御においては、内燃機関の停止に伴って燃料噴射が中止される。このため吸気ポートの内面に付着した燃料が、内燃機関が停止してから再始動するまでに乾いてしまい、再始動の際にポート噴射弁から噴射された燃料の一部が吸気ポートの内面に付着して、気筒内に導入される燃料量が減少する場合がある。これにより内燃機関の再始動性が低下するおそれがある。例えば内燃機関の停止時間を計測し、停止時間が長いほど内燃機関の始動の際にポート噴射量を増量させ、これにより内燃機関の再始動性を向上させる技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2019-124167号公報
このように増量されたポート噴射が継続されると、吸気ポートの内面への燃料の付着量も次第に増え、気筒内に導入される燃料量も次第に増大する。このため、このようなポート噴射量の増量分を時間経過とともに減衰させて、ポート噴射量を通常時に戻すことが考えられる。従って、ポート噴射量の減衰速度は、吸気ポートの内面への燃料の付着量を考慮して定めることが好ましい。
しかしながら、ポート噴射量の増量分が減衰している最中に、内燃機関が再度自動停止して短時間で再始動する場合がある。この場合には、内燃機関の停止時間が新たに計測し直され、この新たに計測し直された短時間の停止時間に基づいて、ポート噴射量の増量分が新たに算出される。ここで、減衰中であった増量分が新たに算出された増量分に更新されるが、更新前の減衰中での増量分よりも新たに算出された増量分の方が少ない場合がある。この場合には、ポート噴射量の増量分が不足して内燃機関の再始動性が低下するおそれがある。
そこで本発明は、ポート噴射弁を備えた内燃機関の再始動性の低下が抑制された内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的は、ポート噴射弁を備えた内燃機関の制御装置であって、前記内燃機関の自動停止及び自動始動を実行する間欠運転制御部と、前記内燃機関が自動停止した場合に前記内燃機関の停止時間を計測し、前記内燃機関の始動後に再び自動停止要求があった場合には、前記停止時間を新たに計測し直す計測部と、前記停止時間が長いほど前記内燃機関の始動後に前記ポート噴射弁からの燃料噴射量を増量させ、且つ増量分を徐々に減衰させるポート噴射量制御部と、減衰中の前記増量分を、前記内燃機関の次回の始動後での前記増量分の下限ガード値として用いる下限ガード部と、を備えた内燃機関の制御装置によって達成できる。
本発明によれば、ポート噴射弁を備えた内燃機関の再始動性の低下が抑制された内燃機関の制御装置を提供できる。
図1は、ハイブリッド車両の概略構成図である。 図2は、エンジンの概略構成図である。 図3は、ポート噴射量の増量制御の一例を示したタイミングチャートである。 図4は、比較例でのポート噴射量の増量制御の一例を示したタイミングチャートである。 図5は、本実施例でのポート噴射量の増量制御の一例を示したタイミングチャートである。 図6は、ECUが実行するポート噴射量の増量制御の一例を示したフローチャートである。 図7は、本実施例のポート噴射量の増量制御の詳細を示したフローチャートである。 図8は、エンジンの停止時間とポート噴射量の増量係数との関係を規定したマップである。 図9は、自動始動時とチェンジオブマインド時でのエンジンの回転速度の推移の一例を示したタイミングチャートである。 図10は、閾値の設定制御の一例を示したフローチャートである。
[ハイブリッド車両の概略構成]
図1は、ハイブリッド車両の概略構成図である。ハイブリッド車両には、走行用の駆動源としてエンジン10とモータ15が搭載されている。エンジン10は、詳しくは後述するように火花点火式のガソリンエンジンであり、内燃機関の一例である。エンジン10から車輪13への動力伝達経路には、変速ユニット11が設けられている。変速ユニット11と左右の車輪13とは、ディファレンシャル12を介して駆動連結されている。
変速ユニット11には、K0クラッチ14とモータ15とが設けられている。変速ユニット11においてモータ15は、エンジン10から車輪13への動力伝達経路上に位置するように設置されている。
K0クラッチ14は、同動力伝達経路におけるエンジン10とモータ15との間の部分に位置するように設置されている。K0クラッチ14は、油圧の供給を受けて係合状態となって、エンジン10とモータ15との動力伝達を接続する。K0クラッチ14は、油圧供給の停止に応じて開放状態となって、エンジン10とモータ15との動力伝達を遮断する。また、K0クラッチ14は、トルク伝達を開始してから完全係合するまでスリップ状態となる。尚、後述するECU50は、油圧制御機構22によりK0クラッチ14に供給される油圧を調整することにより、K0クラッチ14を開放状態、スリップ状態、及び係合状態の何れに制御することができる。
モータ15は、インバータ17を介してバッテリ16に接続されている。バッテリ16は、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の充放電可能な二次電池である。モータ15は、バッテリ16からの給電に応じて車両の駆動力を発生するモータとして機能する一方で、エンジン10や車輪13からの動力伝達に応じてバッテリ16に充電する電力を発電する発電機としても機能する。モータ15とバッテリ16との間で授受される電力は、インバータ17により調整されている。
変速ユニット11には、トルク増幅機能を有した流体継ぎ手であるトルクコンバータ18、及びギア段の切替えにより変速比を多段階に切替える有段式の自動変速機19が設けられている。変速ユニット11において自動変速機19は、上記動力伝達経路におけるモータ15よりも車輪13側の部分に位置するように設置されている。モータ15と自動変速機19とはトルクコンバータ18を介して連結されている。トルクコンバータ18には、油圧の供給を受けて係合してモータ15と自動変速機19とを直結するロックアップクラッチ20が設けられている。
変速ユニット11には、更にオイルポンプ21及び油圧制御機構22が設けられている。オイルポンプ21で発生した油圧は、油圧制御機構22を介して、K0クラッチ14、トルクコンバータ18、自動変速機19、及びロックアップクラッチ20にそれぞれ供給される。油圧制御機構22には、K0クラッチ14、トルクコンバータ18、自動変速機19、及びロックアップクラッチ20のそれぞれの油圧回路と、それらの作動油圧を制御するための各種の油圧制御弁と、が設けられている。
ハイブリッド車両には、同車両の制御装置としてのECU(Electronic Control Unit)50が設けられている。ECU50は、車両の走行制御に係る各種演算処理を行う演算処理回路と、制御用のプログラムやデータが記憶されたメモリと、を備える電子制御ユニットである。ECU50は、内燃機関の制御装置の一例であり、詳しくは後述する間欠運転制御部、計測部、ポート噴射量制御部、及び下限ガード部を機能的に実現する。
ECU50は、エンジン10及びモータ15の駆動を制御する。例えばECU50は、インバータ17を制御して、モータ15とバッテリ16との間での電力の授受量を調整することで、モータ15のトルク制御を行う。ECU50は、油圧制御機構22の制御を通じて、K0クラッチ14やロックアップクラッチ20、自動変速機19の駆動制御を行う。ECU50には、運転者のアクセルペダルの踏込量であるアクセルペダル開度などの検出信号が入力されている。
ECU50は、モータ走行モード、ハイブリッド走行モード、及びエンジン走行モードの何れかの走行モードでハイブリッド車両を走行させる。モータ走行モードでは、ECU50はK0クラッチ14を開放してモータ15の動力で車輪13を回転させる。ハイブリッド走行モードでは、ECU50はK0クラッチ14を係合してエンジン10及びモータ15の動力で車輪13を回転させる。エンジン走行モードでは、ECU50はK0クラッチ14を係合してエンジン10の動力で車輪13を回転させる。ECU50は、バッテリ16の充電残量に充分な余裕がある場合には、モータ走行モードを選択する。ECU50は、バッテリ16の充電残量が少ない場合や、車速がモータ走行モードでの上限を超えた場合、急加速の場合には、ハイブリッド走行モード又はエンジン走行モードが選択される。
ECU50は、ハイブリッド走行モード又はエンジン走行モードにおいて、所定の停止条件が成立したときにエンジン10を自動停止させ、所定の再始動条件が成立したとき自動停止したエンジン10を再始動させる間欠運転制御を実行する。例えばECU50は、ハイブリッド走行モード又はエンジン走行モードにおいて、車速がゼロやそれよりも若干高い速度以下であり、ブレーキペダルが踏み込まれている場合に、自動停止条件が成立したものとしてエンジン10を自動停止させる。また、ECU50は、ブレーキペダルの踏込みが解除された場合、自動動条件が成立したものとしてエンジン10を自動で再始動させる。尚、エンジン10を自動停止させる際には、ECU50はK0クラッチ14を解放して燃料噴射を停止する。エンジン10を停止状態から自動始動させる際には、ECU50はK0クラッチ14をスリップ状態に制御してエンジン10をモータ15によりクランキングし、筒内噴射弁41dからの燃料噴射と点火を開始してエンジン10を完爆させ、K0クラッチ14をスリップ状態に維持、又は係合状態に移行させる。
[エンジンの概略構成]
図2は、エンジン10の概略構成図である。エンジン10は、気筒30、ピストン31、コネクティングロッド32、クランク軸33、吸気通路35、吸気バルブ36、排気通路37、及び排気バルブ38を有している。気筒30は、混合気の燃焼を行う。図2には、エンジン10が有する複数の気筒30のうちの一つのみが表示されている。ピストン31は、各気筒30に往復動可能に収容され、エンジン10の出力軸であるクランク軸33に、コネクティングロッド32を介して連結されている。コネクティングロッド32及びクランク軸33は、ピストン31の往復運動をクランク軸33の回転運動に変換するクランク機構を構成する。エンジン10には、クランク軸33の回転角を検出するクランク角センサ34が設けられている。
吸気通路35は、吸気の導入路であり、各気筒30の吸気ポート35pに吸気バルブ36を介して接続されている。排気通路37は、排気の排出路であり、各気筒30の排気ポート37pに排気バルブ38を介して接続されている。吸気通路35には、吸入空気量を検出するエアフローメータ39、及び吸気の流量を調整するための弁であるスロットルバルブ40が設けられている。
気筒30には筒内噴射弁41dが設けられている。筒内噴射弁41dは、気筒30内に直接燃料を噴射する。吸気通路35には、吸気ポート35pに向けて燃料を噴射するポート噴射弁41pが設けられている。尚、筒内噴射弁41dが設けられておらずポート噴射弁41pのみが設けられていてもよい。各気筒30には、吸気通路35を通じて導入された吸気と筒内噴射弁41d及びポート噴射弁41pが噴射した燃料との混合気を火花放電により点火する点火装置42が設けられている。排気通路37には、排気浄化用の触媒43が設けられ、触媒43よりも上流側に空燃比を検出する空燃比センサ44が設けられている。
ECU50には、クランク角センサ34、エアフローメータ39、及び空燃比センサ44の検出信号が入力される。ECU50は、クランク角センサ34の検出信号からエンジン回転速度の演算を行う。ECU50は、スロットルバルブ40の開度制御、筒内噴射弁41d及びポート噴射弁41pの燃料噴射制御、点火装置42の点火制御などを通じてエンジン10の駆動を制御する。
[ポート噴射量の増量制御]
ECU50は、間欠運転制御によりエンジン10が自動停止している間での吸気ポート35pの内面の乾きを考慮して、エンジン10の再始動の際にポート噴射弁41pからの燃料噴射量を増量する増量制御を実行する。具体的には、ECU50はエンジン10の停止時間Sを計測し、停止時間Sに基づいてポート噴射量の増量係数Kを算出し、エンジン10の再始動の際の始動制御完了後に、増量係数Kに基づいてポート噴射量を増量する。増量係数Kは、1以上の値であって、運転者によるアクセルペダルの操作量等により定められる基本ポート噴射量に増量係数Kを乗算して得られた噴射量を目標ポート噴射量とするための値である。増量係数Kは、エンジン10の停止時間Sが長いほど大きく算出される。エンジン10の停止時間Sが長いほど、吸気ポート35pの内面は乾きやすく、エンジン10の再始動の際にポート噴射弁41pから噴射された燃料が気筒30内に導入されにくいからである。
ここで、ECU50は、エンジン回転速度が、エンジン10が自立運転可能な回転速度(完爆回転速度)未満の場合に、エンジン10は停止中であると判定する。またECU50は、エンジン回転速度が自立運転可能な回転速度以上の場合には、エンジン10の始動制御が完了した始動後と判定する。始動制御とは、エンジン10が停止した状態から完爆して自立運転可能な状態となるまでに行われる制御である。具体的には、エンジン10が停止した状態からK0クラッチ14をスリップ状態にしつつモータ15によりクランキングを開始して、筒内噴射弁41dから燃料噴射を実行して完爆させて、始動制御が完了する。エンジン10の停止時間Sは、上記のように判定されたエンジン10が停止中の時間である。尚、エンジン10が自立運転可能な回転速度は、アイドル回転速度INeよりも遅い速度である。
図3は、ポート噴射量の増量制御の一例を示したタイミングチャートである。図3には、エンジン回転速度、エンジン10の駆動状態、エンジン10の停止時間S、及び増量係数Kを示している。エンジン10の駆動状態は、エンジン10が停止中であるか始動後であるかを示している。
図3に示すように、エンジン10が間欠運転制御により自動停止されており、エンジン10の停止時間Sが計測されている状態で、運転者がブレーキペダルの踏込みを解除することにより始動制御が開始され、時刻t1でエンジン10の始動制御が完了したと判定されてエンジン10の停止時間Sの計測が停止される。図3の例では、エンジン10の停止時間Sである時間s1に対応した増量係数Kの値k1が算出される場合を示している。エンジン10の始動制御の完了後、エンジン回転速度が閾値A以上である場合に、増量係数Kは値k1から一定の速度で減衰する。閾値Aは、エンジン10が自立運転可能な回転速度よりも所定値だけ高く、アイドル回転速度INeよりも遅い回転速度である。尚、図3の例ではエンジン10が自動始動されて運転者によりアクセルペダルが踏み込まれてエンジン回転速度がアイドル回転速度INeよりも高くなっている状態を示している、また、エンジン10の停止時間Sは、エンジン10の始動後も保持される。
時刻t2で、エンジン回転速度がアイドル回転速度INeに維持され、その後に自動停止条件が成立すると、時刻t3でエンジン10は自立運転可能な回転速度未満に低下して自動停止する。エンジン10が自動停止すると、エンジン10の停止時間Sが新たに計測し直され、増量係数Kは保持される。この後にエンジン10が再始動すると、エンジン10の停止時間Sに基づいて増量係数Kが新たに算出される。
[比較例のポート噴射量の増量制御]
図4は、比較例でのポート噴射量の増量制御の一例を示したタイミングチャートである。図4は、図3に対応している。具体的には、図4は、時刻t3まで図3と同じである。図4は、時刻t3でエンジン回転速度が自立運転可能な回転速度未満にまで低下した直後に、運転者によるアクセルペダルの踏込みによりエンジン10が始動する、いわゆるチェンジオブマインドにより始動する場合を示している。これによりECU50はエンジン10の始動制御を実行し、時刻t4で始動制御が完了してエンジン回転速度が自立運転可能な回転速度以上となり、エンジン10が再始動する。
この場合も、時刻t3でエンジン10の停止時間Sが新たに計測し直される。時刻t3から、時刻t4でエンジン10が再始動するまでの停止時間Sを時間s2とする。この短い時間s2に対応して増量係数Kも小さい値k2として新たに算出され、時刻t4から増量係数Kは値k2から減衰を開始する。しかしながら、増量係数Kである値k2は、時刻t4となる直前での減衰中の増量係数Kの値k1aよりも小さい。このため、時刻t1までの時間s1に基づいて設定された増量係数Kの値k1に基づいてポート噴射量の増量が行われているにもかかわらず、時刻t4で増量係数Kが減衰中に更に小さい値に設定される。従って、時刻t4以降でのポート噴射量が不足し、エンジン10の再始動性が低下するおそれがある。
[本実施例のポート噴射量の増量制御]
図5は、本実施例でのポート噴射量の増量制御の一例を示したタイミングチャートである。図5は図4に対応している。本実施例では、減衰中の増量係数Kが、ECU50のメモリに下限ガード値として随時更新される。このため、時刻t4でエンジン10が再始動した際に、下限ガード値として更新された値k1a、新たに算出された増量係数Kの初期値となる。よって、時刻t4以降では新たに算出された増量係数Kが値k1aから減衰するため、ポート噴射量の不足を解消することができる。
図6は、ECU50が実行するポート噴射量の増量制御の一例を示したフローチャートである。ECU50は、上述したエンジン回転速度が自立運転可能な回転速度未満になったか否かに基づいて、エンジン10が自動停止したか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1でYesの場合、ECU50はエンジン10の停止時間Sの計測を開始する(ステップS2)。次に、ECU50はエンジン回転速度が自立運転可能な回転速度以上になったか否かに基づいて、エンジン10が始動したか否かを判定する(ステップS3)。エンジン10の始動には、上述したように自動始動のみならず、チェンジオブマインドを含む。ステップS1でNoの場合にもステップS3が実行される。ステップS3でNoの場合には、本制御を終了する。ステップS3でYesの場合、ECU50は停止時間Sの計測を停止する(ステップS4)。ステップS1及びS3は、間欠運転制御部が実行する処理の一例である。ステップS2及びS4は、計測部が実行する処理の一例である。
次にECU50はポート噴射要求があるか否かを判定する(ステップS5)。一般的に、エンジン10の運転状態が低速度低負荷の場合は、ポート噴射が行われ、高回転高負荷の場合には筒内噴射が行われ、中回転中負荷の場合にはポート噴射及び筒内噴射の双方が行われる。ステップS5でNoの場合には本制御を終了する。ステップS5でYesの場合には、ECU50はポート噴射量の増量制御を実行する(ステップS6)。
図7は、本実施例のポート噴射量の増量制御の詳細を示したフローチャートである。ECU50はエンジン10の停止時間Sに基づいてポート噴射量の増量係数Kを算出する(ステップS11)。図8は、エンジン10の停止時間Sとポート噴射量の増量係数Kとの関係を規定したマップである。横軸は停止時間Sを示し、縦軸は増量係数Kを示す。上述したように、エンジン10の停止時間Sが長いほど、ポート噴射量の増量係数Kは大きな値として算出される。
次にECU50は、増量係数Kが下限ガード値以上であるか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12でYesの場合、ECU50はエンジン回転速度が閾値A以上であるか否かを判定する(ステップS13)。閾値Aは、上述した自立運転可能な回転速度に所定のマージンを加えた回転速度であって、アイドル回転速度INeよりも低い速度である。ステップS13でYesの場合には、ステップS11で算出された増量係数Kを初期値として減衰させる(ステップS14)。次にECU50は、減衰中の増量係数Kを随時下限ガード値として更新する(ステップS15)。ステップS13でNoの場合には、本制御は終了する。
ステップS12でNoの場合、ステップS11で算出された増量係数Kを下限ガード値に設定する(ステップS16)。次に、ステップS13でYesの場合には、ECU50はステップS16で下限ガード値に設定された増量係数Kを初期値として減衰させる(ステップS14)。次にECU50は、減衰中の増量係数Kを随時下限ガード値として更新する(ステップS15)。
このように、減衰中の増量係数Kの値を下限ガード値として随時更新することにより、上述したチェンジオブマインド時のように、ポート噴射量の増量分の減衰中にエンジン10が自動停止して短時間で再始動する場合においても、ポート噴射量の不足を抑制してエンジン10の再始動性の低下を抑制できる。また、減衰中の増量係数Kの値を下限ガード値として随時更新するという簡易な制御により、増量係数Kの減衰や停止時間Sの計測等の制御を大きく変更することなく、効果的にエンジン10の再始動性の低下を抑制できる。
次に、閾値Aについて説明する。閾値Aは、自動始動時とチェンジオブマインド時とでは異なる値に設定される可変値である。図9は、自動始動時とチェンジオブマインド時でのエンジン回転速度の推移の一例を示したタイミングチャートである。図9には、理解を容易とするために、自動始動時とチェンジオブマインド時でのエンジン回転速度を同時に示している。また、自動始動時及びチェンジオブマインド時のいずれも、時刻t11でエンジン10の始動制御が開始される場合を示している。
自動始動時では、時刻t11でエンジン回転速度がゼロから上昇し、時刻t13で自立運転可能となって始動制御が完了する。その後に、時刻t14でエンジン回転速度が値a1以上となると、上述したように増量係数Kの減衰が行われる。値a1は、予め定められた固定値である。
チェンジオブマインド時では、運転者によるアクセルペダルの踏込み操作があって、且つエンジン回転速度が所定値以下であるがゼロとなる前の時刻t11で始動制御が開始される。時刻t12で自立運転可能となって始動制御が完了する。この場合においても、エンジン回転速度が値a1以上であることを条件として一律に増量係数Kの減衰を開始すると、チェンジオブマインド時では始動制御実行中に減衰が開始されることになる。このように増量係数Kの減衰は始動制御の完了後に行うべきであるところ、始動制御実行中に減衰が開始されるため、ポート噴射量が不足するおそれがある。従って、本実施例では、図9に示すように、値a1の他に値a2を算出して、値a1及びa2のうち大きい方を閾値Aに設定することにより、チェンジオブマインド時においても増量係数Kの減衰開始のタイミングを適切に制御することができる。具体的には、ECU50は以下のようにして閾値Aを設定する。
図10は、閾値Aの設定制御の一例を示したフローチャートである。この制御は、間欠運転制御の実行中に繰り返し実行される。ECU50は、エンジン10の始動制御の開始時点でのエンジン回転速度を取得する(ステップS21)。次に、ECU50は、値a2を算出する(ステップS22)。値a2は、取得した始動制御開始時点での回転速度に、所定値Δaを加算した値である。ここで所定値Δaとは、エンジン10の始動制御開始時のエンジン回転速度からエンジン10が自立運転可能な回転速度までに上昇する回転速度以上であり、予め実験により定められている。図9には、チェンジオブマインド時での始動制御の開始時点でのエンジン回転速度に所定値Δaを加算して算出される値a2を示している。
次にECU50は、値a2は値a1よりも大きいか否か判定する(ステップS23)。ステップS23でYesの場合には、ECU50は閾値Aとして値a2を設定する(ステップS24)。ステップS23でNoの場合には、ECU50は閾値Aとして値a1を設定する(ステップS25)。
以上のように、値a2と値a1とを比較して、大きい値を閾値Aとして設定することにより、始動制御の実行中に増量係数Kの減衰が開始されることを抑制でき、ポート噴射量が不足することを抑制できる。尚、図10に示した制御は、自動始動時の際にも実行される。自動始動時の場合には、始動制御の開始時点のエンジン回転速度であるゼロに所定値Δaを加算して値a2が算出される。この場合、a1≧a2となるように所定値Δaが設定されている。即ち、所定値Δaは値a1以下の値に設定されている。
また、チェンジオブマインド時での始動制御が開始されるエンジン回転速度は、その際の車速等に応じた可変値である。この場合にも、始動制御の開始時点のエンジン回転速度に基づいて値a2が算出されるため、増量係数Kの減衰のタイミングを適切に制御することができる。
本実施例では、単一のECU50によりハイブリッド車両を制御する場合を例示したが、これに限定されず、例えばエンジン10を制御するエンジンECU、モータ15を制御するモータECU、K0クラッチ14を制御するクラッチECU等の複数のECUによって、上述した制御を実行してもよい。
上記実施例では、ハイブリッド車両を例に説明したが、これに限定されず、車両の駆動源としてエンジンのみを有した車両であってもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 エンジン
14 K0クラッチ
15 モータ
30 気筒
35p 吸気ポート
41p ポート噴射弁
50 ECU(内燃機関の制御装置)

Claims (1)

  1. ポート噴射弁を備えた内燃機関の制御装置であって、
    前記内燃機関の自動停止及び自動始動を実行する間欠運転制御部と、
    前記内燃機関が自動停止した場合に前記内燃機関の停止時間を計測し、前記内燃機関の始動後に再び自動停止要求があった場合には、前記停止時間を新たに計測し直す計測部と、
    前記停止時間が長いほど前記内燃機関の始動後に前記ポート噴射弁からの燃料噴射量を増量させ、且つ増量分を徐々に減衰させるポート噴射量制御部と、
    減衰中の前記増量分を、前記内燃機関の次回の始動後での前記増量分の下限ガード値として用いる下限ガード部と、を備えた内燃機関の制御装置。
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