JP2022176417A - 車両制御装置、車両制御システム、車両制御方法及び車両制御プログラム - Google Patents

車両制御装置、車両制御システム、車両制御方法及び車両制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】周辺車両の行動に対して、円滑な回避動作が可能な車両制御装置を得る。【解決手段】本開示の車両制御装置100は、周辺車両30の行動種別を予測する行動種別予測部120と、周辺車両30の行動種別ごとの発生確率を計算する発生確率演算部130と、行動種別ごとの発生確率が選択閾値よりも大きい行動種別を選択する行動種別選択部140と、選択された行動種別における周辺車両の位置を予測する周辺車両位置予測部150と、周辺車両30に対して、自車両1が回避動作するための操舵及び加減速のいずれか一方または両方の回避操作量を計算する回避操作量演算部160と、選択された行動種別の発生確率に基づき、回避操作量を増減した調整後回避操作量を計算する調整後回避操作量演算部170と、調整後回避操作量に基づき自車両1の操作を制御する車両制御部180と、を備える。【選択図】図1

Description

本願は、車両制御装置、車両制御システム、車両制御方法及び車両制御プログラムに関する。
車両を自動運転させる際、将来の周辺車両の行動を予測して衝突を回避する技術が種々提案されている。たとえば、特許文献1には、周辺車両の予測経路及び自車両の予測経路に基づき、衝突種別の発生確率を用いて、自車両が安全条件を満たすか否かを判定して自車両の走行経路を決定する車両制御技術が開示されている。かかる車両制御技術では、上記安全条件を満たす自車両の走行経路が存在しない場合には、所定の本数より多くの走行経路を再度生成して安全条件の評価を行う。
特開2009-64088号公報
特許文献1に開示された車両制御技術では、周辺車両の行動予測の中で誤った予測が含まれていた場合には、誤った予測に基づいて自車両の走行経路が評価されるため、適切な走行経路が選択されないという不具合が生じるおそれがあった。そして誤った予測に起因して、自車両が不適切な減速または操舵を引き起こして、運転者に違和感を与えるおそれがあるという問題点があった。
本開示は上記のような問題点を解決するためになされたものであり、周辺車両の将来の行動を予測して周辺車両を適切に回避動作することで、自車両を安定して走行させることが可能な車両制御装置を提供することを目的とする。
本願に開示される車両制御装置は、
自車両の周辺に存在する周辺車両の将来の単数または複数の行動種別を予測する行動種別予測部と、
前記周辺車両に関して予測された行動種別ごとの発生確率を計算する発生確率演算部と、
前記行動種別ごとの発生確率が選択閾値よりも大きい行動種別を選択する行動種別選択部と、
前記選択された行動種別における将来の前記周辺車両の位置を予測する周辺車両位置予測部と、
前記周辺車両位置予測部によって予測された前記周辺車両の予測位置に対して、前記自車両が前記周辺車両を回避動作するための操舵及び加減速のいずれか一方または両方の回避操作量を計算する回避操作量演算部と、
前記選択された行動種別の発生確率に基づき、前記回避操作量を増減した調整後回避操作量を計算する調整後回避操作量演算部と、
前記調整後回避操作量に基づき前記自車両の操舵及び加減速のいずれか一方あるいは両方を制御する車両制御部と、を備える。
本願に開示される車両制御システムは、
上記の車両制御装置と、
前記自車両及び前記周辺車両の情報を取得する情報取得部と、
前記車両制御部の出力に基づき前記自車両の走行を制御するコントローラ部と、を備える。
本願に開示される車両制御方法は、
自車両の周辺に存在する周辺車両の将来の単数または複数の行動種別を予測するステップと、
前記周辺車両に関して予測された行動種別ごとの発生確率を計算するステップと、
前記行動種別ごとの発生確率が選択閾値よりも大きい行動種別を選択するステップと、
前記選択された行動種別における将来の前記周辺車両の位置を予測するステップと、
前記周辺車両の予測位置に対して、前記自車両が前記周辺車両を回避動作するための操舵及び加減速のいずれか一方または両方の回避操作量を計算するステップと、
前記選択された行動種別の発生確率に基づき、前記回避操作量を増減した調整後回避操作量を計算するステップと、
前記調整後回避操作量に基づき前記自車両の操舵及び加減速のいずれか一方あるいは両方を制御するステップと、を含む。
本願に開示される車両制御プログラムは、上記の車両制御方法をコンピュータに実行させる。
本開示による車両制御装置、車両制御システム、車両制御方法及び車両制御プログラムによれば、自車両が周辺車両の将来の行動を予測して周辺車両を適切に回避動作することで、余裕を持った円滑な回避動作を実現することができるので、乗員の乗り心地が向上するという効果を奏する。
実施の形態1に係る車両制御装置及び車両制御システムの構成を示す機能ブロック図である。 実施の形態1に係る車両制御装置及び車両制御システムを搭載した車両のハードウェアの構成例を示す模式図である。 実施の形態1における自車両の座標系を表す図である。 実施の形態1に係る車両制御装置の動作及び車両制御方法を示すフローチャート図である。 実施の形態1に係る車両制御装置の動作及び車両制御方法を示す模式図である。 実施の形態1に係る車両制御装置の動作及び車両制御方法を示す模式図である。 実施の形態2に係る車両制御装置の動作及び車両制御方法を示す模式図である。 実施の形態3に係る車両制御装置の構成を示す機能ブロック図である。 実施の形態3に係る車両制御装置及び車両制御方法における回避操作量演算部の処理フローを示すフローチャート図である。 実施の形態1から3の車両制御装置を実現するハードウェア構成を示す図である。 実施の形態1から3の車両制御装置を実現するハードウェア構成を示す図である。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る車両制御装置100及び車両制御システム500の概略構成を示す機能ブロック図である。車両制御システム500は、車両制御装置100、情報取得部200及びコントローラ部300を備える。
車両制御装置100は、周辺車両行動予測部110、回避操作量演算部160、調整後回避操作量演算部170及び車両制御部180を備える。
情報取得部200は、自車両情報取得部210、周辺車両情報取得部220及び道路情報取得部230を備える。
コントローラ部300は、EPS(Electric Power Steering)コントローラ310、パワートレインコントローラ320及びブレーキコントローラ330を備える。
車両制御装置100の周辺車両行動予測部110は、さらに、行動種別予測部120、発生確率演算部130、行動種別選択部140及び周辺車両位置予測部150を備える。また、車両制御部180は、目標経路生成部190を備える。
行動種別予測部120は、周辺車両情報取得部220において取得された周辺車両情報から、周辺車両30ごとに、周辺車両30が将来とる可能性のある行動種別の予測を出力する。ここで、周辺車両30とは、車両制御システム500を搭載する車両(以下、「自車両」という)の周辺に存在する他車両を指す。なお、以下では、周辺車両30について専ら説明するが、周辺車両30以外にも歩行者を含んでも良く、この場合は、周辺車両という用語の代りに、周辺物体と読み替えれば良い。
また、行動種別とは周辺車両30が取る行動の種別の情報であり、たとえば、周辺車両30が現在走行している車線を維持して一定速度で走行する現状車線維持行動、現在走行している車線を維持して減速を行う現状車線減速行動、隣接車線へ車線を変更する車線変更行動等である。
発生確率演算部130は、周辺車両30ごとに、行動種別の発生する確率を表す行動種別の発生確率Pを演算する。行動種別選択部140は、周辺車両30ごとに、どの行動種別が選択されたかを出力する。周辺車両位置予測部150は、周辺車両30における行動種別に基づく将来の位置である予測位置を出力する。
周辺車両行動予測部110の演算には、たとえば、特許6272566号公報に開示された技術を適用することが可能である。すなわち、対象とする周辺車両30と、その周辺車両30の周辺にさらに存在する周辺車両30との相対位置、相対速度等の関係から、周辺車両30が設定された各行動種別を取った場合の車両挙動を評価し、周辺車両30の各行動種別について将来発生する可能性を表す行動種別の発生確率Pを演算する。また、周辺車両30の各行動種別に対応した将来の予測位置を演算する。
周辺車両行動予測部110から算出された周辺車両30の行動種別及び位置の予測結果には、複数の周辺車両30に対する予測が含まれている場合がある。さらに、1台の周辺車両30に対して複数の行動種別を含んでいる場合がある。そこで、周辺車両行動予測部110で算出された行動種別の予測結果には、M個の周辺車両30に対する行動種別の予測が含まれているとして、そのうちm番目の周辺車両30を第m周辺車両とする。第m周辺車両の予測にはN個の行動種別が含まれているとして、そのうちn番目の行動種別を第n行動種別とする。
回避操作量演算部160は、周辺車両行動予測部110から得られた周辺車両30の行動種別及び位置の予測結果に基づいて、自車両1が将来の時刻において予測された周辺車両30を回避動作するための回避操作量を演算する。
実施の形態1に係る車両制御装置100では、道路情報取得部230から自車両1が現在走行中の車線の走行経路情報を取得し、自車両1が現在走行中の車線を追従する場合において、自車両1より前方の周辺車両30に対して減速を行うことで回避動作を行うものとする。
調整後回避操作量演算部170は、回避操作量演算部160において算出された回避操作量に対して、様々な条件のもとで調整するための回避操作量の上限値Uを設定し、上限値Uに基づき回避操作量の上限処理を行って調整された調整後回避操作量を演算する。上限値Uの設定については、後述する。
自車両1における回避動作に必要となる回避操作量は、一例を挙げると、周辺車両30に対して、減速して回避動作するために必要な自車両1の減速度と定義する。なお、自車両1の減速度を実現するための速度、ジャーク等を回避操作量と定義することもできる。処理の詳細については後述する。
車両制御部180は、回避操作量演算部160から得られた回避操作量あるいは調整後回避操作量演算部170から得られた調整後回避操作量の情報と、情報取得部200から車両情報として得られる自車両1の状態量を用いて、コントローラ部300のEPSコントローラ310に出力するための目標操舵角を演算し、出力する。
また、車両制御部180は、目標経路生成部190から得られた目標経路情報と、情報取得部200から得られる自車両1の状態量を用いて、コントローラ部300のパワートレインコントローラ320を制御するための目標駆動力及びブレーキコントローラ330を制御するための目標制動力とを演算し、出力する。
自車両情報取得部210は、自車両1の情報である車両情報を取得する。車両情報には、自車両1の状態を表す自車両1の状態量が含まれる。自車両情報取得部210は、たとえば、GNSSセンサ13、ヨーレートセンサ16、速度センサ17、加速度センサ18、操舵角センサ20及び操舵トルクセンサ21等である。
周辺車両情報取得部220は、自車両1の周辺に存在する周辺車両30の位置情報を含む周辺車両情報を取得する。周辺車両情報取得部220は、たとえば、前方カメラ11、レーダセンサ12及びV2X(Vehicle-to-Everything)受信機15等である。
道路情報取得部230は、自車両1が走行する道路の情報である道路情報を取得する。道路情報取得部230は、たとえば、前方カメラ11、ナビゲーション装置14及びV2X受信機15等である。
図2は、実施の形態1の車両制御装置100を含む車両制御システム500を搭載した自車両1のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示すように、自車両1は、駆動システムとして、ステアリングホイール2、ステアリング軸3、操舵ユニット4、EPSモータ5、パワートレインユニット6及びブレーキユニット7を備える。
また、センサシステムとして、前方カメラ11、レーダセンサ12及びGNSS(Global Navigation Satellite System)センサ13、ヨーレートセンサ16、速度センサ17、加速度センサ18、操舵角センサ20及び操舵トルクセンサ21を備える。
上述の他に、ナビゲーション装置14、V2X受信機15、車両制御装置100と、EPSコントローラ310、パワートレインコントローラ320及びブレーキコントローラ330を備える。
ドライバが自車両1を運転するために設置されているステアリングホイール2は、ステアリング軸3に結合されている。ステアリング軸3には操舵ユニット4が連接されている。操舵ユニット4は、操舵輪としての前輪の2つのタイヤを回動自在に支持すると共に、車体フレームに転舵自在に支持されている。従って、ドライバのステアリングホイール2の操作によって発生したトルクは、ステアリング軸3を回転させ、操舵ユニット4によって前輪を左右方向へ転舵する。これによって、ドライバは自車両が前進及び後進する際の車両の横移動量を操作することができる。
なお、ステアリング軸3はEPSモータ5によって回転させることも可能であり、EPSコントローラ310でEPSモータ5に流れる電流を制御することで、ドライバのステアリングホイール2の操作と独立して、前輪を自在に転舵させることができる。
車両制御装置100は、一例として、ADAS-ECU(Advanced Driving Assistance Systems-Electronic Control Unit)とも呼称されるマイクロプロセッサ等の集積回路であり、A/D(Analog/Digital)変換回路、D/A(Digital/Analog)変換回路、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備える。
車両制御装置100には、前方カメラ11、レーダセンサ12、GNSSセンサ13、ナビゲーション装置14、V2X受信機15、操舵角を検出する操舵角センサ20、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ21、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ16、自車両1の速度を検出する速度センサ17、自車両1の加速度を検出する加速度センサ18、EPSコントローラ310、パワートレインコントローラ320及びブレーキコントローラ330が接続されている。
車両制御装置100は、接続されている各種センサから入力された情報を、ROMに格納されたプログラムに従って処理し、EPSコントローラ310に目標操舵角を送信し、パワートレインコントローラ320に目標駆動力を送信し、ブレーキコントローラ330に目標制動力を送信する。
前方カメラ11は、車両前方の区画線が画像として検出できる位置に設置され、画像情報に基づき、車線情報及び障害物の位置などの自車両1の前方環境を検出する。なお、実施の形態1に係る車両制御システム500では、自車両1の前方環境を検出するカメラのみを一例に挙げたが、自車両1の後方及び側方の環境を検出するカメラを別途設置しても良い。また、前方カメラ11は、自車両1が走行する路面の状態を推定するために使用することもできる。
レーダセンサ12は対象物体にレーダを照射し、その反射波を検出することで、自車両1と周辺車両30の相対距離と相対速度を出力する。かかるレーダセンサ12としては、ミリ波レーダ、LiDAR(Light Detection and Ranging)、レーザーレンジファインダ、超音波レーダ等、周知の方式の測距センサを用いることができる。
GNSSセンサ13は測位衛星からの電波を自車両1に搭載されたアンテナ(図示せず)で受信し、測位演算することによって自車両1の絶対位置、絶対方位を出力する。
ナビゲーション装置14は、ドライバが設定した行き先に対する最適な走行ルートを演算する機能を有し、走行ルート上の道路情報を記憶している。道路情報は道路線形を表現する地図ノードデータであり、各地図ノードデータは各ノードでの絶対位置を示す緯度、経度、標高の情報、車線幅、カント角、傾斜角情報等が組み込まれている。
V2X受信機15は、周辺車両30を含む他車両及び路側機との無線通信によって情報を取得し、出力する機能を有する。取得する情報は、自車両1に対する周辺車両30の位置、速度等の周辺車両情報及び路面の摩擦係数等の道路情報を含んでいる。
EPSコントローラ310は、車両制御装置100から送信された目標操舵角を実現するようにEPSモータ5を制御することで、自車両1の走行経路を制御する。
パワートレインコントローラ320は、車両制御装置100から送信された目標駆動力を実現するように、パワートレインユニット6を制御することで、自車両1の加速を制御する。
なお、実施の形態1に係る車両制御装置100及び車両制御システム500では、エンジンのみを駆動力源とする車両を例に挙げたが、電動モータのみを駆動力源とする車両、エンジンと電動モータの両方を駆動力源とする車両等に適用しても良い。
ブレーキコントローラ330は、車両制御装置100から送信された目標制動力を実現するようにブレーキユニット7を制御することで、自車両1の減速を制御する。
図3は実施の形態1に係る車両制御装置100で用いる座標系を模式的に示した図である。図3において、X軸及びY軸は慣性座標系を表しており、X,Y,θは慣性座標系での自車両1の重心位置及び方位角を表している。また、x軸及びy軸は自車両1の重心を原点とする自車座標系を表しており、自車両1の前方にx軸、左手方向にy軸をとっている。
実施の形態1に係る車両制御装置100では、制御周期ごとに自車両1の重心位置X、Yと方位角θとをゼロに初期化する。すなわち、慣性座標系と自車座標系とを制御周期ごとに一致させる。かかる処理により、方位角θの変化が小さい場合には、X方向を自車両1の前方向、Y方向を自車両1の横方向として考えることができる。
実施の形態1に係る車両制御装置100及び車両制御方法における特徴的な動作を以下に説明する。
図4は実施の形態1における車両制御装置100の処理フローを示したフローチャート図である。なお、ステップST110は行動種別予測部120、発生確率演算部130及び行動種別選択部140によって、ステップST120は回避操作量演算部160によって、ステップST130、ステップST140及びステップST150は調整後回避操作量演算部170によってそれぞれ実行される。
まず、ステップST110では、行動種別選択部140において、行動種別予測部120による予測結果に含まれる行動種別に対して、回避操作量を演算する行動種別を選択する。行動種別の選択に関しては、発生確率演算部130において演算された行動種別の発生確率Pが選択閾値よりも高い予測に対してのみ、回避操作量演算部160において回避操作量を演算させることを目的とする。すなわち、行動種別の発生確率Pを用いて、周辺車両30が将来、行動種別予測部120の予測にしたがって行動する確率が高いと判定された行動種別を選択する。
具体的には、第m周辺車両の予測のうち第n行動種別に対して、該当する行動種別の発生確率Pが、回避操作量を演算しないとする行動種別の発生確率Pの選択閾値よりも高い場合に、回避操作量を演算するものとして選択する。一方、行動種別の発生確率Pが選択閾値よりも低い場合には回避操作量を演算しないこととする。これにより、誤った行動種別の予測に基づいて自車両1が回避動作を行う可能性を抑える効果が得られる。
回避操作量を演算しないとする行動種別の発生確率Pの閾値については、行動種別に基づいて閾値を変更することができる。この閾値を行動種別毎閾値と呼ぶ。行動種別の予測結果が誤りであった場合に、誤った予測に基づいて自車両1が回避動作を行うことで不必要な急減速が発生する可能性があるときは、回避操作量を演算しないとする行動種別の発生確率Pの行動種別毎閾値を大きくする。
たとえば、周辺車両30の行動種別に、現状車線維持行動、現状車線減速行動及び車線変更行動を少なくとも含む場合において、隣接車線の自車両1より前方に存在する周辺車両30の予測された行動種別が車線変更行動である場合には、現状車線維持行動または現状車線減速行動と比較して行動種別の予測結果が誤りであった場合の回避操作量が大きくなることが想定されるため、回避操作量を演算しないとする行動種別の発生確率Pの行動種別毎閾値を大きくする。なお、回避操作量を演算しないとは、回避操作量をゼロに設定するとも言える。
さらに、同一の行動種別に対してであっても、周辺車両30の現在位置または予測位置に基づいて、回避操作量を演算しないとする行動種別の発生確率Pの行動種別毎閾値の設定方法を変化させてもよい。
たとえば、自車両1と同一車線の前方に存在する周辺車両30については、周辺車両30の行動種別が現状車線減速行動であった場合には、行動種別が現状車線維持行動または車線変更行動で合った場合と比較して、予測された行動種別が誤りであった場合の回避操作量が大きくなることが想定されるため、回避操作量を演算しないとする行動種別の発生確率Pの行動種別毎閾値を大きくする、すなわち、行動種別の発生確率Pが高い場合に限って回避操作量を演算する。
ステップST120では、ステップST110で回避する対象に選択された行動種別及び位置の予測結果に対して、回避操作量演算部160において、周辺車両30の予測位置を用いて自車両1の取るべき回避操作量を演算する。ステップST110で選択された対象が複数存在する場合は、周辺車両30ごとに選択されたそれぞれの行動種別に対して回避操作量を演算する。
実施の形態1に係る車両制御装置100では、自車両1が将来において、周辺車両30の予測位置に対して、少なくとも衝突しないように減速を行うための減速度を回避操作量として算出する。
自車両1が周辺車両30と衝突しないように、自車両1の加速度制御を行う手法はACC(Adaptive cruise control)として従来提案されている手法を使用することができる。ACCでは、まず、周辺車両30の予測位置を用いて、将来の時刻における自車両1と周辺車両30との相対距離及び相対速度を算出する。さらに、自車両1と周辺車両30との相対距離及び相対速度を用いて将来の接近度合いを評価する。
自車両1と周辺車両30との接近度合いの評価は、将来において、自車両1と周辺車両30との相対距離が一定距離以内に接近しないように維持することと、自車両1の速度が上限速度を超えない範囲で相対速度が小さくなることを評価する指標である。接近度合いの評価が良くなるように自車両1の減速度を演算し、出力する。周辺車両30の予測位置を用いて回避動作することで、急な周辺車両30の割り込みに対しても事前に回避動作を開始することが可能になり、余裕を持った円滑な回避動作を実施できる効果がある。
ステップST130では、回避操作量演算部160において、行動種別及び位置の予測結果に基づいて算出された回避操作量に対して、調整後回避操作量演算部170において、予測された行動種別及び位置に基づき、回避操作量の上限値Uを設定する。自車両1が回避動作する必要性の度合いを周辺車両30の行動種別及び位置の予測結果を用いて判定し、自車両1の回避動作の必要性が低いほど、回避操作量の上限値Uを小さくする。すなわち、回避操作量に対して上限処理を行う。
たとえば、周辺車両30の行動種別として、現状車線維持行動、現状車線減速行動及び車線変更行動を少なくとも含む場合において、隣接車線の自車両1より前方に存在する周辺車両30について、予測された行動種別が現状車線維持行動または現状車線減速行動の場合は、自車両1が回避動作する必要性が低いと判断して、回避操作量の上限値Uを小さくする。一方、予測された周辺車両30の行動種別が車線変更行動の場合は、自車両1が回避動作する必要性が高いと判断して、上記の場合と比較して回避操作量の上限値Uを大きくする。
これにより、回避動作の必要性が低いとされる行動種別の予測結果に対しては、回避操作量を抑えて乗り心地を向上させる一方、回避動作の必要性の高い行動種別の予測結果に対しては回避操作量を大きくすることで衝突の可能性を低下させる効果を奏する。
なお、同一の行動種別に対してであっても、周辺車両30の現在位置または予測位置に基づいて、回避操作量の上限値Uの設定方法を変化させてもよい。
たとえば、自車両1と同一車線の前方に存在する周辺車両30については、周辺車両30の行動種別が現状車線維持行動または車線変更行動であった場合は、自車両1が回避動作する必要性が低いと判断して回避操作量の上限値Uを小さくする。一方、予測された周辺車両30の行動種別が現状車線減速行動の場合は、自車両1は回避動作する必要性が高いと判断して、上記の場合と比較して回避操作量の上限値Uを大きくする。
また、同じ条件下において、周辺車両30の予測された行動種別が車線変更行動であった場合では、自車両1の前方で回避動作が必要な状況が発生している可能性があるため、自車両1が回避動作する必要性が高いと判断してもよいので、回避操作量の上限値Uを大きくする。
ステップST140では、周辺車両30の行動種別及び位置の予測結果に基づいて算出された回避操作量に対して、調整後回避操作量演算部170において、周辺車両30の予測された行動種別の発生確率Pに基づき、回避操作量の上限値Uを設定する。予測された行動種別が誤りである可能性について行動種別の発生確率Pを用いて判定し、予測された行動種別が誤りである可能性が高いほど回避操作量の上限値Uを小さくする。予測された行動種別の発生確率Pが低いほど該当する行動種別が発生する確率Pは低い、つまり、予測が誤りである可能性が高いといえるため、予測された行動種別の発生確率Pが低いほど、回避操作量の上限値Uを小さくする。
なお、行動種別ごとの発生確率Pが等しい場合であっても、行動種別ごとに回避操作量の上限値Uを変化させてもよい。これにより、周辺車両30の行動種別の誤った予測に基づき、自車両1が回避動作を行う可能性を低くすることができる効果がある。
なお、行動種別の発生確率Pを用いて、周辺車両行動予測部110の算出した周辺車両30の行動種別及び位置の予測結果の信頼性を評価して回避操作量に調整を与える、つまり、調整後回避操作量を計算する。
1台の周辺車両30について全ての行動種別の発生確率Pの差が小さい場合は、周辺車両行動予測部110において行動種別の判断ができない状態であるため、行動種別の予測結果の信頼性が低いと判定する。つまり、行動種別ごとの発生確率の間の差が予め設定された差分値よりも小さい場合は、回避操作量の上限値Uを減少させる。行動種別の予測結果の信頼性が低いと判定された場合には、行動種別の発生確率Pに基づき回避操作量の上限値Uを設定する場合と比較して、回避操作量の上限値Uをさらに小さくする。
これにより、周辺車両行動予測部110が算出した行動種別の予測結果の信頼性が低い場合には回避操作量を小さくすることで、誤った予測に基づいて自車両1が制御される可能性を低くする効果がある。
ステップST150では、調整後回避操作量演算部170において、ステップST120で算出された回避操作量に対して、ステップST130及びステップST140において算出された回避操作量の上限値Uを反映させて、回避操作量の上限値Uを超えない調整後回避操作量を演算する。
図5は、回避操作量の計算において、行動種別の発生確率Pに基づいて回避操作量の上限値Uを設定する場合を示す模式図である。ステップST120で算出された回避操作量に対して、ステップST130で、自車両1が回避動作する必要性の度合いを行動種別の予測結果を用いて判定し、自車両1が回避動作する必要性の低いほど回避操作量の上限値Uを小さくする。さらに、ステップST140で、予測された行動種別が誤りである可能性を、行動種別の発生確率Pを用いて判定し、予測された行動種別が誤りである可能性が高いほど回避操作量の上限値Uを小さくする。
図6は、行動種別ごとの回避操作量の上限値Uと行動種別の発生確率Pを示す模式図である。行動種別ごとに行動種別の発生確率Pの行動種別毎閾値が設定されている。行動種別が現状維持または減速の場合は、行動種別の発生確率Pの行動種別毎閾値は閾値1に設定され、行動種別が車線変更の場合は、行動種別の発生確率Pの行動種別毎閾値は閾値1よりも高い閾値2に設定される。行動種別の発生確率Pが高いほど、周辺車両30に対して自車両1が回避動作する必要性が高まるので、回避操作量の上限値Uも高くなる。つまり、調整後回避操作量演算部170は、選択された行動種別の発生確率Pが高くなるほど、調整後回避操作量を増加させる。
実施の形態1に係る車両制御装置、車両制御システム及び車両制御方法によれば、周辺車両の将来の行動を予測して、自車両が減速することで周辺車両に対して回避動作するための減速度を回避操作量として算出し、行動種別及び位置の予測結果と行動種別の発生確率を用いて回避操作量に上限値を与える構成としたので、急な周辺車両の割り込みに対しても事前に減速動作を開始することが可能になり、余裕を持った円滑な減速動作を実施することができ、かつ、周辺車両行動予測部の予測結果が誤っていた場合においても、回避動作のための減速量を小さく抑えることが可能となり、乗員の乗り心地が向上する効果を奏する。
実施の形態2.
実施の形態1に係る車両制御装置、車両制御システム及び車両制御方法では、自車両1より前方の周辺車両30に対して減速を行うことで回避動作を行うものとして、回避操作量は自車両1の減速度と定義した場合の一例を示した。実施の形態2に係る車両制御装置、車両制御システム及び車両制御方法では、一定速度で目標経路に追従するように制御されている自車両1が、操舵によって周辺車両30を回避動作する場合を想定している。実施の形態2に係る車両制御装置100と車両制御システム500の構成及び基本的な動作は、実施の形態1と同様なので、以下では実施の形態1と重複する説明は省略する。
実施の形態2に係る車両制御装置100の回避操作量演算部160における回避操作量について説明する。道路情報取得部230から自車両1が現在走行中の車線の経路情報を取得して基準経路Rとする。自車両1が周辺車両30を回避するために、基準経路Rに対して横方向、つまり、自車両1の車幅方向に距離の偏差を与えた経路を、自車両1が追従すべき目標経路とする。この場合の基準経路Rに対する横偏差距離dを回避操作量として定義する。なお、上記の横偏差距離dを実現するために自車両1がとるべき操舵角、操舵角速度、ヨーレートまたは走行経路に対するヨー角等を回避操作量と定義することもまた可能である。
回避操作量演算部160のステップST120において、周辺車両30の予測位置に基づき、回避操作量である基準経路Rに対する横偏差距離dを演算する方法を示す。将来の各時刻において、周辺車両行動予測部110によって算出された行動種別及び位置の予測結果に基づく周辺車両30の予測位置を起点とした進入禁止エリアを仮想的に配置し、自車両1が進入禁止エリアに進入しないために必要な横偏差距離dを算出する。
図7は現在の時刻をゼロとして時間t後の将来の時刻における周辺車両30の予測位置と進入禁止エリアの例を示す模式図である。時刻ゼロから時刻tまでの間、自車両1が一定速度で基準経路Rに追従すると仮定した場合の位置である自車両推定位置Pc(t)のX座標をXc(t)、Y座標をYc(t)、進行方向をθc(t)とする。
周辺車両行動予測部110において算出された第m周辺車両の予測位置のうち、第n行動種別に該当する予測位置Pmn(t)のX座標をXmn(t)、Y座標をYmn(t)、進行方向をθmn(t)とする。周辺車両30の時刻tにおける予測位置に対して、進行方向の前方向、後方向、左方向、右方向にそれぞれ、LYf(t)、LXr(t)、LYl(t)、LYr(t)の距離をもつ範囲を、時刻tにおける進入禁止エリアDmn(t)とする。
なお、進入禁止エリアDmn(t)の形状は四角形で表現したが、他の直線または曲線の組み合わせによって定められたあらゆる形状であってもよく、または、数式によって表現される範囲としてもよい。
将来の時刻tにおいて、自車両推定位置Pc(t)が進入禁止エリアDmn(t)に含まれる場合には、基準経路Rの中で自車両推定位置Pc(t)の近傍点の座標から、経路に垂直な方向、つまり自車両1の車幅方向に距離dを与えた位置Pcd(図示せず)を設定する。位置Pcdが進入禁止エリアDmn(t)に含まれないための距離dの最小値を横偏差距離dとして算出する。
将来の時刻tにおいて、自車両推定位置Pc(t)が進入禁止エリアDmn(t)に進入しない場合には、横偏差距離dはゼロとする。上記によって算出した横偏差距離dを回避操作量として出力し、ステップST130及びステップST140において上限値Uを与える。
実施の形態2に係る車両制御装置、車両制御システム及び車両制御方法によれば、周辺車両の将来の行動種別および位置を予測して、周辺車両を操舵して回避するための基準経路に対する横偏差距離を回避操作量として算出し、行動種別及び位置の予測結果と行動種別の発生確率を用いて回避操作量に上限値を与える構成としたので、急な周辺車両の接近に対しても事前に回避操舵を開始することが可能になり、余裕を持った円滑な操舵を実施することができ、かつ、周辺車両行動予測部の行動種別の予測結果が誤っていた場合においても、回避動作のための操舵量を小さく抑えることが可能となり、乗員の乗り心地が向上する効果を奏する。
実施の形態3.
実施の形態1及び実施の形態2に係る車両制御装置100においては、周辺車両行動予測部110の算出した周辺車両30の行動種別及び位置の予測結果によって回避操作量を調整する方法を示した。実施の形態3に係る車両制御装置、車両制御システム及び車両制御方法では、情報取得部200で取得されたいずれかの情報によって回避操作量を調整する点に特徴がある。
図8は、実施の形態3に係る車両制御装置101及び車両制御システム600の概略構成を示す機能ブロック図である。図1に示した車両制御システム500と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図8に示す車両制御装置101では、図1に示された車両制御装置100の各構成に加えて、誤予測推定部175を新たに備える。
図9は、実施の形態3に係る車両制御装置101の回避操作量演算部160の処理フローを示したフローチャート図である。図4のフローチャート図に示す実施の形態1における車両制御装置100の各処理に加えて、ステップST300、ステップST310及びステップST320の各処理をさらに有する。ステップST300及びステップST310は、誤予測推定部175によって実行される。また、ステップST320は調整後回避操作量演算部170によって実行される。
ステップST300では、情報取得部200で取得された情報を用いて検知された情報が不正確であるため、周辺車両行動予測部110において周辺車両30の誤った行動種別の予測を出力する可能性の高い悪検知状態であるか否かを判定する。具体的には、誤予測推定部175が行動種別の予測を誤る誤予測発生確率が誤予測発生確率閾値よりも高いと判定した場合は、悪検知状態であると判定する。
たとえば、道路情報取得部230によって自車両1が走行中の車線形状を取得し、曲率の大きい曲線路であると判定された場合、周辺車両情報取得部220において自車両1の近傍にセンサの検知を妨げる周辺車両30が存在することで遠方の周辺車両30が検知できない可能性があると判定された場合等に、悪検知状態であると判定することができる。
ステップST300で悪検知状態であると判定された場合には、ステップST320の処理に進む。悪検知状態であると判定された場合は、行動種別の予測結果が誤予測である可能性が高いからである。一方、ステップST300で、悪検知状態ではないと判定された場合は、ステップST110の処理に進む。
ステップST320では、ステップST300における行動種別の予測結果が誤予測である可能性が高いという判定結果に基づいて、ステップST130及びステップST140において設定された回避操作量の上限値Uよりも、さらに上限値Uを小さくする。
実施の形態3に係る車両制御装置、車両制御システム及び車両制御方法によれば、情報取得部において取得された情報を用いて、周辺車両の行動種別の予測精度が低下する可能性があることを判定し、回避操作量の上限値を小さくすることとしたので、予測精度の低下した行動種別の予測に基づいて自車両が制御されることを抑制できるため、誤った予測に基づいて自車両が不必要な回避動作を行う可能性を下げることができるので、乗員の乗り心地が向上する効果を奏する。
なお、以上説明した実施の形態1及び2に係る車両制御装置100及び車両制御システム500並びに実施の形態3に係る車両制御装置101及び車両制御システム600の各構成要素は、コンピュータを用いて構成することができ、コンピュータがプログラムを実行することで実現される。すなわち、車両制御装置100及び101は、たとえば、図10に示す処理回路50により実現される。処理回路50には、CPU、DSP(DigitalSignal Processor)などのプロセッサが適用され、記憶装置に格納されるプログラムを実行することで各部の機能が実現される。
なお、処理回路50には、専用のハードウェアが適用されても良い。処理回路50が専用のハードウェアである場合、処理回路50は、たとえば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたもの等が該当する。
車両制御装置100及び101並びに車両制御システム500及び600は、構成要素の各々の機能が個別の処理回路で実現されても良いし、それらの機能がまとめて1個の処理回路で実現されても良い。
また、図11には、処理回路50がプロセッサを用いて構成されている場合におけるハードウェア構成を示している。この場合、車両制御装置100及び101の各部の機能は、ソフトウェア等(ソフトウェア、ファームウェア、または、ソフトウェアとファームウェア)との組み合わせにより実現される。ソフトウェア等はプログラムとして記述され、メモリ52に格納される。処理回路50として機能するプロセッサ51は、メモリ52(記憶装置)に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、このプログラムは、車両制御装置100及び101の構成要素の動作の手順及び車両制御方法をコンピュータに実行させるものであると言える。
ここで、メモリ52は、たとえば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disc)及びそのドライブ装置等、または、今後使用されるあらゆる記憶媒体であっても良い。
以上、実施の形態1から3に係る車両制御装置100及び101並びに車両制御システム500及び600の各構成要素の機能が、ハードウェア及びソフトウェア等のいずれか一方で実現される構成について説明した。しかしながら、これに限られたものではなく、車両制御装置100及び101並びに車両制御システム500及び600の一部の構成要素を専用のハードウェアで実現し、別の一部の構成要素をソフトウェア等で実現する構成であっても良い。
たとえば、図10及び図11に示すように、一部の構成要素については専用のハードウェアとしての処理回路50でその機能を実現し、他の一部の構成要素についてはプロセッサ51としての処理回路50が、メモリ52に格納された実施の形態1から3に係る車両制御方法をコンピュータ等で実行させるためのプログラムを読み出して実行することによってその機能を実現することが可能である。
さらに、図11に示すように、車両制御装置100及び101の各機能部等が用いる設定データは、ソフトウェアの一部、すなわち、実施の形態1から3に係る車両制御方法をコンピュータ等で実行させるためのプログラム54が記憶されている記録媒体53からメモリ52にインストールされても良い。
以上のように、実施の形態1から3に係る車両制御装置100及び101並びに車両制御システム500及び600は、ハードウェア、ソフトウェア等、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
本開示は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 自車両、2 ステアリングホイール、3 ステアリング軸、4 操舵ユニット、5 EPSモータ、6 パワートレインユニット、7 ブレーキユニット、11 前方カメラ、12 レーダセンサ、13 GNSSセンサ、14 ナビゲーション装置、15 V2X受信機、16 ヨーレートセンサ、17 速度センサ、18 加速度センサ、20 操舵角センサ、21 操舵トルクセンサ、30 周辺車両、50 処理回路、51 プロセッサ、52 メモリ、53 記録媒体、54 プログラム、100、101 車両制御装置、110 周辺車両行動予測部、120 行動種別予測部、130 発生確率演算部、140 行動種別選択部、150 周辺車両位置予測部、160 回避操作量演算部、170 調整後回避操作量演算部、175 誤予測推定部、180 車両制御部、190 目標経路生成部、200 情報取得部、210 自車両情報取得部、220 周辺車両情報取得部、230 道路情報取得部、300 コントローラ部、310 EPSコントローラ、320 パワートレインコントローラ、330 ブレーキコントローラ、500、600 車両制御システム
本願に開示される車両制御装置は、
自車両の周辺に存在する周辺車両の将来の単数または複数の行動種別を予測する行動種別予測部と、
前記周辺車両に関して予測された行動種別ごとの発生確率を計算する発生確率演算部と、
前記行動種別ごとの発生確率が選択閾値よりも大きい行動種別を選択する行動種別選択部と、
前記選択された行動種別における将来の前記周辺車両の位置を予測する周辺車両位置予測部と、
前記周辺車両位置予測部によって予測された前記周辺車両の予測位置に対して、前記自車両が前記周辺車両を回避動作するための操舵及び加減速のいずれか一方または両方の回避操作量を計算し、前記選択された行動種別の発生確率が行動種別毎閾値よりも低い場合は前記回避操作量をゼロに設定する回避操作量演算部と、
前記選択された行動種別の発生確率に基づき、前記回避操作量を増減した調整後回避操作量を計算する調整後回避操作量演算部と、
前記調整後回避操作量に基づき前記自車両の操舵及び加減速のいずれか一方あるいは両方を制御する車両制御部と、を備える。
本願に開示される車両制御方法は、
以下の各ステップをコンピュータによって実行する車両制御方法であって、
自車両の周辺に存在する周辺車両の将来の単数または複数の行動種別を予測するステップと、
前記周辺車両に関して予測された行動種別ごとの発生確率を計算するステップと、
前記行動種別ごとの発生確率が選択閾値よりも大きい行動種別を選択するステップと、
前記選択された行動種別における将来の前記周辺車両の位置を予測するステップと、
前記周辺車両の予測位置に対して、前記自車両が前記周辺車両を回避動作するための操舵及び加減速のいずれか一方または両方の回避操作量を計算し、前記選択された行動種別の発生確率が行動種別毎閾値よりも低い場合は前記回避操作量をゼロに設定するステップと、
前記選択された行動種別の発生確率に基づき、前記回避操作量を増減した調整後回避操作量を計算するステップと、
前記調整後回避操作量に基づき前記自車両の操舵及び加減速のいずれか一方あるいは両方を制御するステップと、を含む。
本願に開示される車両制御プログラムは、上記の車両制御方法を処理回路によって実行させる。

Claims (20)

  1. 自車両の周辺に存在する周辺車両の将来の単数または複数の行動種別を予測する行動種別予測部と、
    前記周辺車両に関して予測された前記行動種別ごとの発生確率を計算する発生確率演算部と、
    前記行動種別ごとの発生確率が選択閾値よりも大きい行動種別を選択する行動種別選択部と、
    前記選択された行動種別における将来の前記周辺車両の位置を予測する周辺車両位置予測部と、
    前記周辺車両位置予測部によって予測された前記周辺車両の予測位置に対して、前記自車両が前記周辺車両を回避動作するための操舵及び加減速のいずれか一方または両方の回避操作量を計算する回避操作量演算部と、
    前記選択された行動種別の発生確率に基づき、前記回避操作量を増減した調整後回避操作量を計算する調整後回避操作量演算部と、
    前記調整後回避操作量に基づき前記自車両の操舵及び加減速のいずれか一方あるいは両方を制御する車両制御部と、
    を備える車両制御装置。
  2. 前記行動種別は、前記周辺車両が走行する車線を維持して一定速度で走行する現状車線維持行動、前記周辺車両が走行する車線を維持して減速する現状車線減速行動及び前記周辺車両が走行する車線から車線変更する車線変更行動のいずれかが含まれることを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記調整後回避操作量演算部は、前記選択された行動種別の発生確率が高くなるほど、前記調整後回避操作量を増加させることを特徴とする請求項1または2に記載の車両制御装置。
  4. 前記回避操作量演算部は、前記選択された行動種別の発生確率が行動種別毎閾値よりも低い場合は前記回避操作量をゼロに設定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両制御装置。
  5. 前記調整後回避操作量演算部は、前記選択された行動種別に対して計算された前記回避操作量の上限処理を行い、前記行動種別ごとの発生確率の間の差が予め設定された差分値よりも小さい場合は回避操作量の上限値を減少させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車両制御装置。
  6. 前記調整後回避操作量演算部は、前記自車両が走行する車線に対する車幅方向の横偏差距離を前記調整後回避操作量として計算することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の車両制御装置。
  7. 前記回避操作量演算部は、前記選択された前記周辺車両の行動種別が、前記周辺車両の前記自車両側の車線への車線変更行動である場合は、前記回避操作量をゼロに設定する前記行動種別の発生確率の行動種別毎閾値を増加することを特徴とする請求項2に記載の車両制御装置。
  8. 前記調整後回避操作量演算部は、前記選択された行動種別に対して計算された前記回避操作量の上限処理を行い、前記周辺車両の選択された前記行動種別が、前記現状車線維持行動または現状車線減速行動である場合は、前記周辺車両の前記自車両側の車線への車線変更行動の場合よりも前記回避操作量の上限値を減少させることを特徴とする請求項2に記載の車両制御装置。
  9. 前記行動種別予測部が前記周辺車両の行動種別の予測を誤る可能性を判定する誤予測推定部をさらに備え、
    前記調整後回避操作量演算部は、前記選択された行動種別に対して計算された前記回避操作量の上限処理を行い、前記誤予測推定部が行動種別の予測を誤る誤予測発生確率が誤予測発生確率閾値よりも高いと判定した場合は、前記回避操作量の上限値を減少させることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の車両制御装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の車両制御装置と、
    前記自車両及び前記周辺車両の情報を取得する情報取得部と、
    前記車両制御部の出力に基づき前記自車両の走行を制御するコントローラ部と、
    を備える車両制御システム。
  11. 自車両の周辺に存在する周辺車両の将来の単数または複数の行動種別を予測するステップと、
    前記周辺車両に関して予測された行動種別ごとの発生確率を計算するステップと、
    前記行動種別ごとの発生確率が選択閾値よりも大きい行動種別を選択するステップと、
    前記選択された行動種別における将来の前記周辺車両の位置を予測するステップと、
    前記周辺車両の予測位置に対して、前記自車両が前記周辺車両を回避動作するための操舵及び加減速のいずれか一方または両方の回避操作量を計算するステップと、
    前記選択された行動種別の発生確率に基づき、前記回避操作量を増減した調整後回避操作量を計算するステップと、
    前記調整後回避操作量に基づき前記自車両の操舵及び加減速のいずれか一方あるいは両方を制御するステップと、
    を含む車両制御方法。
  12. 前記行動種別は、前記周辺車両が走行する車線を維持して一定速度で走行する現状車線維持行動、前記周辺車両が走行する車線を維持して減速する現状車線減速行動及び前記周辺車両が走行する車線から車線変更する車線変更行動のいずれかが含まれることを特徴とする請求項11に記載の車両制御方法。
  13. 前記選択された行動種別の発生確率が高くなるほど、前記調整後回避操作量を増加させることを特徴とする請求項11または12に記載の車両制御方法。
  14. 前記選択された行動種別の発生確率が行動種別毎閾値よりも低い場合は前記回避操作量をゼロに設定することを特徴とする請求項11から13のいずれか1項に記載の車両制御方法。
  15. 前記選択された行動種別に対して計算された前記回避操作量の上限処理を行い、前記行動種別ごとの発生確率の間の差が予め設定された差分値よりも小さい場合は回避操作量の上限値を減少させることを特徴とする請求項11から14のいずれか1項に記載の車両制御方法。
  16. 前記調整後回避操作量として、前記自車両が走行する車線に対する車幅方向の横偏差距離を計算することを特徴とする請求項11から15のいずれか1項に記載の車両制御方法。
  17. 前記選択された前記周辺車両の行動種別が、前記周辺車両の前記自車両側の車線への車線変更行動である場合は、前記回避操作量をゼロに設定する前記行動種別の発生確率の行動種別毎閾値を増加することを特徴とする請求項12に記載の車両制御方法。
  18. 前記選択された行動種別に対して計算された前記回避操作量の上限処理を行い、前記周辺車両の選択された前記行動種別が、前記現状車線維持行動または現状車線減速行動である場合は、前記周辺車両の前記自車両側の車線への車線変更行動の場合よりも前記回避操作量の上限値を減少させることを特徴とする請求項12に記載の車両制御方法。
  19. 前記周辺車両の行動種別の予測を誤る可能性を判定するステップをさらに含み、
    前記選択された行動種別に対して計算された前記回避操作量の上限処理を行い、前記行動種別の予測を誤る誤予測発生確率が誤予測発生確率閾値よりも高いと判定した場合は、前記回避操作量の上限値を減少させることを特徴とする請求項11から18のいずれか1項に記載の車両制御方法。
  20. 請求項11から19のいずれか1項に記載の車両制御方法をコンピュータに実行させるための車両制御プログラム。
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