JP7241800B2 - 車両制御装置及び車両制御方法 - Google Patents

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Description

本願は、車両制御装置及び車両制御方法に関する。
従来の車両制御装置では、周囲車両の未来の挙動を予測した上で、自車両の未来の動作計画を生成し、その動作計画に基づいた推奨操作量を生成するものが知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に開示される車両制御装置は、進行方向の加減速度及び舵角変化率が制御入力として与えられることにより、自車両の挙動を模擬する自車両モデルを用いて、自車両挙動予測部が、進行方向の加減速度及び舵角変化率を制御入力とする自車両モデルを用いて、道路上における自車両の将来の挙動を算出する。また、制約設定部は、自車両の将来の挙動に対して制約条件を設定する。
特許文献1に開示される車両制御装置における最適制御量決定部は、自車両挙動予測部に制御入力を与える。そして、最適制御量決定部は、自車両挙動予測部により予測された自車両の挙動に関して、予測される周囲車両の将来の挙動との関係を評価するための評価関数を含む所定の評価関数を用いて評価する。この評価を通じて、最適制御量決定部は、自車両挙動予測部に与えた制御入力が、自車両の走行を制御するための制御量として用いるのに適しているか否かを判定し、適しているとの判定結果が得られるまで、自車両挙動予測部に与える制御入力を探索する。
特開2017-84110号公報
特許文献1には、上述のように、制約条件を緩和する場合、自車両の走行を制御するための制御量として用いる制御入力を決定できるまで、複数の要素の制約条件を予め定めた順序で順次緩和していく車両制御装置が記載されている。
しかしながら、はみ出し禁止のセンターラインが引かれている道路の路肩に駐車車両が存在するような状況で自車両が走行する際には、適切に制約条件を緩和できず、自車両の走行に必要な解、すなわち、目標制御量が得られないおそれがあった。
本開示は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、評価関数による最適化問題の制約条件を適切に緩和することにより、自動運転において、より人間に近い運転動作を実現できる車両制御装置及び車両制御方法を得る。
本開示に係る車両制御装置は、
自車両の挙動を制約する第一の制約条件を生成する第一の制約条件設定部と、
前記自車両の挙動を制約する第二の制約条件を生成する第二の制約条件設定部と、
前記自車両の挙動を模擬する動的車両モデルを用いて、前記第一の制約条件及び前記第二の制約条件の下で、現在から一定期間内の車両状態に関して評価する評価関数を設定する評価関数設定部と、
前記評価関数設定部で設定した前記評価関数の評価値の度合いが良くなる車両状態の解を演算する解演算部と、
前記解演算部で得られた前記解に基づき、現在から一定期間内の前記自車両の走行を制御するための目標制御量を算出する制御量設定部と、を備え、
前記第一の制約条件は、少なくとも交通法規に基づく制約条件を含み、
前記評価関数は、第一の制約条件を緩和する量を表す緩和量を含まず、前記第二の制約条件を緩和する量を表す緩和量を含み、かつ、緩和による前記第二の制約条件からの緩和量が大きくなるほど前記評価値の度合いが悪くなる評価項目を含み、
前記解演算部は、前記第一の制約条件に制限されることにより前記解が得られない場合は、前記第一の制約条件のうち交通法規に基づく制約条件を第二の制約条件に変更することを特徴とする。
本開示に係る車両制御方法は、
自車両の挙動を制約する第一の制約条件を生成するステップと、
前記自車両の挙動を模擬する動的車両モデルを用いて、前記第一の制約条件の下で、現在から一定期間内の車両状態に関して評価する評価関数の評価値の度合いが良くなる車両状態の解を演算するステップと、
前記解が得られた場合は、現在から一定期間内の前記自車両の走行を制御するための目標制御量を算出するステップと、
前記第一の制約条件に制限されることにより前記解が得られない場合は、前記第一の制約条件の一部を緩和した第二の制約条件の下で前記解を演算するステップと、を含み、
前記評価関数は、緩和による前記第一の制約条件の一部からの緩和量が大きくなるほど前記評価値の度合いが悪くなる評価項目を含むことを特徴とする

本開示に係る車両制御装置及び車両制御方法によれば、評価関数による最適化問題の制約条件を適切に緩和することにより、自動運転において、より人間に近い運転動作を実現できるという効果を奏する。
実施の形態1に係る車両制御装置の機能ブロック図である。 実施の形態1に係る車両制御装置を搭載した車両の概略構成を示すシステム構成図である。 実施の形態1に係る車両制御装置における座標系を説明する図である。 実施の形態1に係る車両制御方法を表すフローチャート図である。 実施の形態1に係る車両制御装置において、解が得られない状況を説明する図である。 実施の形態2に係る車両制御装置の機能ブロック図である。 実施の形態2に係る車両制御装置の動作を示すフローチャート図である。 実施の形態1及び2に係る車両制御装置を実現するハードウェア構成を示す図である。 実施の形態1及び2に係る車両制御装置を実現するハードウェア構成を示す図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る車両制御装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
実施の形態1に係る車両制御装置100は、第一の制約条件設定部220、第二の制約条件設定部230、評価関数設定部240、解演算部250及び制御量設定部260を備える。
車両制御ユニット200は車両の制御を行うユニットであり、車両制御装置100及び自車両状態推定部210を備える。
車両制御装置100及び車両制御ユニット200は、車両制御に必要となる各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)から構成される。たとえば、先進運転支援システム電子制御ユニット(Advanced Driving Assistance Systems-Electronic Control Unit:ADAS-ECU)が一例として挙げられる。車両制御装置100及び車両制御ユニット200のハードウェア及びソフトウェアについては、後述する。
第一の制約条件設定部220は、自車両周辺情報取得部120で得られた障害物の位置を含む情報に基づき、障害物の周辺に自車両が回避すべき危険領域52と、自車両周辺情報取得部120で得られた車線情報を含む情報と交通法規に基づく進入禁止領域53とをそれぞれ設定する。第二の制約条件設定部230は、第一制約条件の一部を緩和する第二の制約条件を設定する。第一の制約条件及び第二の制約条件の詳細については、後述する。
評価関数設定部240は、第一の制約条件設定部220で生成した第一の制約条件及び第二の制約条件設定部230で設定した第一の制約条件の一部を緩和する第二の制約条件に関する緩和量を評価項目として含む評価関数を生成する。解演算部250では、自車両1aの挙動を模擬する動的車両モデルを用いて、現在の車両状態から一定期間内の将来に渡り、評価関数の評価値の度合いが良くなるような解を演算する。制御量設定部260では、解演算部250で演算された解に基づき、アクチュエータ制御部310へと出力する目標制御量を演算する。
車両制御装置100には車両制御ユニット200の外部からの入力装置として、自車両情報取得部110、自車両周辺情報取得部120及び障害物情報取得部130を備える。
自車両情報取得部110は、自車両1aの情報を取得する機能を有する。たとえば、操舵角センサ131、操舵トルクセンサ132、ヨーレートセンサ133、速度センサ134、加速度センサ135等を用いて、自車両1aの情報を取得する。
自車両周辺情報取得部120は、自車両1aの周辺情報を取得する機能を有し、たとえば、前方カメラ111が一例として挙げられる。また、LiDAR(Light Detection and Ranging)及び地図データ、全地球衛星測位システム(Global Navigation Satellite System:GNSS)及び地図データ、レーダ、ソナー、車車間通信装置、路車間通信装置のいずれか一つまたは二つ以上の組み合わせであっても良い。
障害物情報取得部130は、自車両1aの走行に支障をきたす可能性のある道路上あるいは道路周辺の障害物に関する障害物情報を取得する。障害物情報とは、障害物の位置を含む情報である。
車両制御ユニット200の内部の構成として、車両制御装置100及び自車両状態推定部210を備える。自車両状態推定部210は、自車両情報取得部110によって得られた自車両1aの車両情報に基づき、自車両1aの車両状態を推定する。
車両制御ユニット200の外部の装置として、アクチュエータ制御部310を備える。アクチュエータ制御部310は、アクチュエータ(図示せず)が目標制御量を実現するように制御する機能を有する。アクチュエータ制御部310の一例として、EPS-ECUが挙げられる。また、アクチュエータ制御部310は、パワートレインECU(Electronic Control Unit)、ブレーキECUも含む。なお、目標とする各種の制御量を総括して目標制御量と呼ぶ。
図2は、実施の形態1に係る車両制御装置100を含む車両制御ユニット200を搭載した車両の概略構成を示すシステム構成図である。車両1は、ステアリングホイール2、ステアリング軸3、操舵ユニット4、EPSモータ5、パワートレインユニット6、ブレーキユニット7、前方カメラ111、レーダセンサ112、GNSSセンサ121、ナビゲーション装置122、操舵角センサ131、操舵トルクセンサ132、ヨーレートセンサ133、速度センサ134、加速度センサ135、車両制御ユニット200、EPSコントローラ311、パワートレインコントローラ312及びブレーキコントローラ313を備える。
ドライバが車両1を操作するために設置されているステアリングホイール2は、ステアリング軸3に結合されている。ステアリング軸3には操舵ユニット4が連接されている。操舵ユニット4は、操舵輪としての前輪を回動自在に支持すると共に、車体フレームに転舵自在に支持されている。従って、ドライバのステアリングホイール2の操作によって発生したトルクはステアリング軸3を回転させ、操舵ユニット4によって前輪を左右方向へ転舵する。これによって、ドライバは車両1が前進あるいは後進する際の車両1の横移動量、すなわち、車幅方向の移動量を操作することができる。
なお、ステアリング軸3はEPSモータ5によって回転させることも可能である。EPSコントローラ311によってEPSモータ5に流れる電流を制御することで、ドライバのステアリングホイール2の操作とは独立して、前輪を自在に転舵させることができる。
車両制御ユニット200には、前方カメラ111、レーダセンサ112、GNSSセンサ121、ナビゲーション装置122、操舵角を検出する操舵角センサ131、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ132、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ133、車両1の速度を検出する速度センサ134、車両1の加速度を検出する加速度センサ135、EPSコントローラ311、パワートレインコントローラ312、ブレーキコントローラ313等が接続されている。
車両制御ユニット200は、接続されている各種センサから入力された情報を、たとえば、ROMに格納されたプログラムに従って処理し、EPSコントローラ311に目標操舵角を送信し、パワートレインコントローラ312に目標駆動力を送信し、ブレーキコントローラ313に目標制動力を送信する。目標操舵角、目標駆動力及び目標制動力はいずれも目標制御量の一つの項目である。なお、車両制御ユニット200において加減速制御を行わない場合は、車両制御ユニット200にパワートレインコントローラ312とブレーキコントローラ313を接続する必要はない。
前方カメラ111は、車両1の前方の区画線が画像として検出できる位置に設置され、画像情報に基づき、車線情報及び周辺車両の位置等の車両1の前方環境を検出する。なお、実施の形態1に係る車両制御装置100では、前方環境を検出するカメラのみを一例として挙げたが、後方あるいは側方の環境を検出するカメラをさらに設置してよい。
レーダセンサ112はレーダを照射し、その反射波を検出することで、車両1と周辺車両との間の相対距離及び相対速度を出力する。レーダセンサ112としては、ミリ波レーダ、LiDAR、レーザーレンジファインダ、超音波レーダ等、周知の方式のものを用いることができる。
GNSSセンサ121は測位衛星からの電波をアンテナで受信し、測位演算することによって車両1の絶対位置及び絶対方位を出力する。
ナビゲーション装置122は、ドライバが設定した行き先に対する最適な走行ルートを演算する機能及び走行ルート上の道路情報を記録する機能を有する。道路情報は道路線形を表現する地図ノードデータであり、各地図ノードデータは各ノードでの絶対位置(緯度、経度、標高)、車線幅、カント角、傾斜角情報等が組み込まれている。
EPSコントローラ311は、車両制御装置100を含む車両制御ユニット200から送信された目標制御量の一つである目標操舵角を実現するように、EPSモータ5を制御する。
パワートレインコントローラ312は、車両制御装置100を含む車両制御ユニット200から送信された目標制御量の一つである目標駆動力を実現するように、パワートレインユニット6を制御する。また、ドライバが速度制御を行う場合には、アクセルペダル踏み込み量に基づき、パワートレインユニット6を制御する。なお、実施の形態1に係る車両制御装置100の一態様では、車両制御装置100の制御対象として、エンジンのみを駆動力源とする車両1を一例として挙げたが、電動モータのみを駆動力源とする車両1、あるいは、エンジンと電動モータの両方を駆動力源とする車両1等に適用しても良い。
ブレーキコントローラ313は、車両制御装置100を含む車両制御ユニット200から送信された目標制御量の一つである目標制動力を実現するように、ブレーキユニット7を制御する。また、ドライバが速度制御を行う場合には、ブレーキペダル踏み込み量に基づきブレーキユニット7を制御する。
図3は、実施の形態1で用いる座標系を模式的に表した図である。図3のX、Yは慣性座標系を表し、Xc、Yc、θは慣性座標系での自車両1aの重心位置と方位角を表す。X、Yは自車両1aの重心を原点とし、自車両1aの前方にX軸、左手方向にY軸を取った自車座標系である。なお、実施の形態1に係る車両制御装置100では、制御周期ごとに自車両1aの初期位置Xc、Ycと方位角θをゼロに初期化する。すなわち、慣性座標系と自車座標系を制御周期ごとに一致させる。上記処理により、方位角θの変化が小さい場合、X方向を自車両1aの縦方向、Y方向を自車両1aの横方向として考えることができる。
実施の形態1に係る車両制御装置100では、車両の挙動を数学的に表した動的車両モデルを用いて、現在の時刻ゼロから所定周期TS間隔で所定時間Thの未来まで(現在の時刻からThまでの時間をホライズンと略称する)、つまり、一定期間内の車両挙動を予測し、車両の望ましい動作を表現する評価関数を最小化する制御入力uを求める最適化問題を一定期間ごとに解くことで、最適な目標制御量、具体的には最適な目標操舵量、目標操舵量及び目標加速度を演算する。この場合、予測する車両状態量はN点(N=Th/TS)となる。
上述のように、実施の形態1に係る車両制御装置100では、以下の式(1)及び式(2)による制約条件付き最適化問題を一定期間ごとに解く。
Figure 0007241800000001
ここで、Jは評価関数、x(ベクトル)は車両状態量、u(ベクトル)は制御入力、f(ベクトル)は動的車両モデルに関するベクトル値関数、X0(ベクトル)は初期値、g(ベクトル)は制約条件に関するベクトル値関数である。なお、実施の形態1に係る車両制御装置100の一態様では、上記の最適化問題を最小化問題として扱っているが、評価関数の符号を反転させることで最大化問題として扱うこともできる。
実施の形態1に係る車両制御装置100の一態様では、車両制御装置100は操舵制御のみを行うこととし、車両状態量x(ベクトル)と制御入力u(ベクトル)を以下の式(3)及び式(4)のように設定する。
Figure 0007241800000002
ここで、βは横滑り角、γはヨーレート、δは舵角、ωは舵角速度である。この場合、制御入力u(ベクトル)とアクチュエータ制御部310の目標制御量を一致させる必要はない。これにより、アクチュエータ制御部310の目標制御量に依存せずに、車両状態量x(ベクトル)と制御入力u(ベクトル)を設定できる。そして、舵角ではなく舵角速度を制御入力とすることで、評価関数あるいは制約条件の設定次第で舵角の変動の大きさを容易に制限できるため、車両の乗り心地が向上する。動的車両モデルは以下の式(5)に示す二輪モデルを用いる。
Figure 0007241800000003
式(5)において、Mは車両質量、Vは車速、Iは自車両1aのヨー慣性モーメント、lf、lrは、それぞれ、車両重心及び前後車軸までの距離である。Yf、Yrは前後輪のコーナリングフォースであり、前後輪のコーナリングスティフネスCf、Crを用いて、以下の式(6)及び式(7)に近似できる。
Figure 0007241800000004
式(6)及び式(7)を用いて式(5)を整理すると、動的車両モデルfは以下の式(8)となる。
Figure 0007241800000005
なお、動的車両モデルfは、自車両1aの位置を車両状態量に含めれば、二輪モデル以外の動的車両モデルを用いてもよい。また、動的車両モデルfをコンパクトにするために、x=[Xc,Yc,θ,β,γ]T、u=[δ]Tとしてもよい。実施の形態1に係る車両制御装置100の一態様では、評価関数Jとして、以下の式(9)を適用する。
Figure 0007241800000006
式(9)において、xkは予測点k(k=0,・・・,N)における車両状態量、uk(ベクトル)は予測点k(k=0,・・・,N-1)における制御入力である。h(ベクトル)は評価項目に関するベクトル値関数、hN(ベクトル)は終端(予測点N)における評価項目に関するベクトル値関数で、rk(ベクトル)は予測点k(k=0,・・・,N)における目標値である。W、WNは重み行列で、各評価項目に対する重みを対角成分に有する対角行列であり、パラメータとして適宜変更可能である。
実施の形態1に係る車両制御装置100の一態様では、小さな制御入力で自車両1aが車線中央を走行するように操舵制御し、評価関数による評価値の一つである例外時進入許可量を最小とするものとし、評価項目に関するベクトル値関数h(ベクトル)、hN(ベクトル)を以下の式(10)及び式(11)のように設定する。
Figure 0007241800000007
式(10)及び式(11)において、eY,kは予測点k(k=0,・・・,N)における目標経路に対する経路追従誤差であり、目標経路が自車両座標系において関数y=l(x)で表現されているとすると、経路追従誤差は、eY,k=Yc,k-l(Yc,k)となる。なお、経路追従誤差eY,kは、評価関数による評価値の一つである。
なお、目標経路は関数表現されている経路であればよく、たとえば、車線中央を関数近似したものであり、自車両周辺情報取得部120で取得される。そして、経路追従誤差eY,kと操舵速度ωkと例外時進入許可量sが小さくなるように、目標値rk、rNを、以下の式(12)及び式(13)のように設定する。
Figure 0007241800000008
経路追従誤差eY,kを評価することにより、ホライズン内に障害物が存在しない場合には車線維持を行い、障害物が存在する場合には危険領域52が設定され、自車両1aにおける例外時進入許可量sが最小となるように障害物の回避を行うことが可能となる。したがって、自車両1aの車線維持と障害物の回避を同一の制御ロジックで実現できるので、スムーズな回避が可能となる。
なお、実施の形態1に係る車両制御装置100では、経路追従誤差eY,k、操舵速度及び例外時進入許可量sのみを各評価項目に対する評価値として設定したが、さらに、自車両1aの経路追従性あるいは乗り心地を向上させるために、自車両1aの方位、ヨーレート等を評価項目に加えてもよい。
次に、制約条件に関するベクトル値関数g(ベクトル)について説明する。関数g(ベクトル)は制約条件付き最適化問題において、車両状態量x(ベクトル)と、制御入力uの上限値及び下限値を設定するためのものであり、最適化はg(x,u)≦0の条件の下に実行される。
実施の形態1に係る車両制御装置100の一態様では、第一の制約条件設定部220による第一の制約条件の生成において、障害物に起因する危険領域52を設定するために、自車両1aの重心位置Ycの上限値をYc(アッパーバー,>0)、下限値をYc(アンダーバー,<0)とする。一方、交通法規に基づいた進入禁止領域53を設定するために、自車両1aの重心位置Ysの上限値をYs(アッパーバー,>0)、下限値をYs(アンダーバー,<0)として、関数g(ベクトル)を以下の式(14)のように設定する。
Figure 0007241800000009
ホライズン内で方位角θの変化が小さい場合には、Y方向を自車両1aの横方向、つまり車幅方向と考えることができるので、自車両1aの重心位置Yの上限値及び下限値を設定することで、自車両1aの横方向の位置に制約条件を課すことができる。
なお、実施の形態1に係る車両制御装置100の一態様では、障害物に基づく危険領域52及び交通法規に基づく進入禁止領域53のみを第一の制約条件として設定した。しかしながら、自車両1aの横滑りあるいは横転の防止等、安全性を確保するために、操舵速度、操舵角、方位、ヨーレート、減速度等にさらなる制約条件を設定してもよい。
また、実施の形態1に係る車両制御装置100の一態様では、第一の制約条件を緩和するために、第一の制約条件の一部を緩和した第二の制約条件に変更する場合は、交通法規に基づく進入禁止領域53を設定するために、自車両1aの重心位置Yの上限値をY(アッパーバー,>0)、下限値をY(アンダーバー,<0)、例外時進入許可量sとして、関数g(ベクトル)を以下の式(15)のように設定する。
Figure 0007241800000010
なお、実施の形態1に係る車両制御装置100の一態様では、解演算部250において、現在から一定期間内の車両状態に関して評価する評価関数の評価値の度合いが良くなるような車両状態の解が得られなかった場合は、第一の制約条件の一部を緩和するために、交通法規に基づく進入禁止領域53を第二の制約条件に設定して、解演算部250において第二の制約条件の下で、再度、解を演算する。この場合、評価関数は、緩和による第一の制約条件の一部からの緩和量が大きくなるほど、評価値の度合いが悪くなる評価項目を含む。
交通法規に基づく進入禁止領域53以外にも、予め、経路追従性あるいは乗り心地を向上させるために、操舵速度、操舵角、方位、ヨーレート、加速度等のいずれか一つ以上を制約因子として選択して、第二の制約条件を設定しても良く、あるいは、燃費を向上させるための第二の制約条件を設定しても良い。
図4は、実施の形態1に係る車両制御方法を示すフローチャート図である。
ステップS110では、障害物情報取得部130によって、障害物情報が取得される。障害物情報とは障害物の位置を含む情報であり、実施の形態1に係る車両制御方法の一態様では、障害物が自車両1aに対して左前方に存在する場合には、自車座標系での障害物の右前端PFR、右後端PRR、左後端PRLの位置が取得される。一方、障害物が自車両1aに対して右前方に存在する場合には、自車座標系での障害物の左前端PFL、左後端PRL、右後端PRRの位置が取得される。
さらに、障害物情報取得部130では、障害物の位置情報に基づき、障害物の左前端PFLあるいは右前端PFRの位置、中心Oobsの位置xobs、obs、方位θobs、速度Vobs、長さlobs、幅wobs、乗用車、歩行者等の種別cobsを推定する。
ステップS120では、自車両周辺情報取得部120によって自車両周辺情報が取得される。自車両周辺情報とは、例えば、車線情報を含む情報である。また、車線情報とは、自車両1aが走行すべき車線の左右の区画線と車線中央の情報等である。実施の形態1に係る車両制御方法の一態様では、自車座標系で左右の区画線を3次の多項式で表現した際の係数が取得される。すなわち、左の区画線に対しては、以下の式(16)のCl0~Cl3の値が取得される。
Figure 0007241800000011
一方、右の区画線に対しては、以下の式(17)のCr0~Cr3の値が取得される。
Figure 0007241800000012
この場合、車線中央(目標経路)は、以下の式(18)で表される。
Figure 0007241800000013
式(18)において、Cc0~Cc3の値は、以下の式(19)で表される。
Figure 0007241800000014
なお、区画線の情報は上述の3次の多項式に限らず、いかなる関数で表現されていても良い。また、目標経路は車線の中央でなくても、関数表現されている任意の経路としても良い。
ステップS130では、自車両情報取得部110によって、自車両情報が取得される。自車両情報とは、自車両1aの操舵角、ヨーレート、車速、加速度等の情報である。実施の形態1に係る車両制御方法の一態様では、自車両情報として、舵角δ、ヨーレートγ、車速V、加速度αが取得される。
ステップS210では、ステップS130で取得した自車両情報に基づき、自車両状態推定部210において、車両状態量x(ベクトル)を推定する。車両状態量x(ベクトル)の推定には、ローパスフィルタ、オブザーバ、カルマンフィルタ、粒子フィルタ等の公知の技術を用いる。
ステップS220では、ステップS110で得られた障害物の位置を含む情報に基づく危険領域52と、ステップS120で得られた車線情報を含む情報と交通法規に基づく進入禁止領域53とを設定し、第一の制約条件設定部220において、式(14)で表される進入禁止領域53を含む制約条件、すなわち、第一の制約条件を生成する。
ステップS230では、必要に応じて、第二の制約条件設定部230において、第二の制約条件を生成する。なお、ステップS230を省略して、第二の制約条件を予め設定しなくても良い。
ステップS240では、評価関数設定部240において、たとえば、式(9)で表される評価関数を生成する。
ステップS250では、解演算部250において、式(9)で表される評価関数と式(14)で表される第一の制約条件を用いて、制約条件付き最適化問題の解を演算する。なお、実施の形態1に係る車両制御方法の一態様では、予め、第二の制約条件を設定していないが、第二の制約条件を設定している場合には、制約条件における緩和量を大きくして、第一の制約条件よりも緩和された第二の制約条件を用いて演算しても良い。
上述の解の演算には、K.U.Leuven大学により開発された、ACADO(Automatic Control And Dynamic Optimization)、または、C/GMRES法ベースとして最適化問題を解く自動コード生成ツールであるAutoGen等の公知の演算手法を用いれば良い。
解演算部250では、評価関数の解として、各予測点k(k=0,・・・,N-1)において最適化された制御入力の時系列(最適制御入力)u*と、最適制御入力が入力された際の最適化された車両状態量の時系列(最適状態量)X*(ベクトル)が出力される。
ステップS260では、ステップS250の処理において評価関数の解が得られたか否かを判定する。ステップS260において解が得られないと判定された場合は、ステップS265で、第一の制約条件の一部を緩和した第二の制約条件に変更して、ステップS220及びステップS230において、再度、第一の制約条件の生成及び第二の制約条件の生成を行う。
第一の制約条件の一部を緩和した第二の制約条件への変更の一例を挙げると、第一の制約条件の一部を緩和すべくステップS110で得られた障害物の位置を含む情報に基づく危険領域52を第一の制約条件に追加設定して変更する一方、ステップS120で得られた車線情報を含む情報と道路法規が規定する規則に基づく進入禁止領域53を第二の制約条件として、式(15)で表される進入禁止領域53を含む、より緩和された第一の制約条件を新たに生成する。そして、再度、ステップS240、ステップS250及びステップS260を実施することにより評価関数の解が得られた場合には、ステップS270の処理に進む。
ステップS270では、ステップS250で得られた解に基づき、制御量設定部260において、アクチュエータ制御部310に出力する目標制御量を演算する。実施の形態1に係る車両制御装置100の一態様では、車両制御装置100は操舵制御のみを行うので、目標制御量の一つである目標値操舵角δrefをアクチュエータ制御部310に出力する。なお、目標値操舵角δrefは、以下の式(20)で表される
Figure 0007241800000015
式(20)において、x* k[i]は予測点kにおける最適状態量x* kのi番目の要素を意味する。なお、アクチュエータ制御部310が他の目標制御量を受け取るような構成の場合でも、最適状態量X*(ベクトル)あるいは最適制御入力u*から目標制御量を演算すればよい。たとえば、目標制御量の一つとして目標操舵速度ωrefを受け取る場合には、ωref=u* 0[1]=ω* 0とすれば良い。
ステップS310では、アクチュエータ制御部310は、車両制御装置100から出力された目標制御量を実現するようにアクチュエータ(図示せず)を制御する。実施の形態1に係る車両制御装置100の一態様では、操舵制御を想定し、目標制御量の一つである目標値操舵角δrefを実現するように、EPSモータ5をPID制御(Proportional-Integral-Differential Controller)等の公知の技術で制御する。
以上が、実施の形態1に係る車両制御方法の説明である。
図5は、解演算部250において解が得られない状況を示す説明図である。道路の路肩に駐車車両1bがあり、危険領域52を形成している。駐車車両1bは自車両1aが走行する車線に大きくはみ出し、路肩の駐車車両1bと中央線51との距離が自車両1aの車幅より小さい状況である。駐車車両1bとの衝突を回避するためには、自車両1aは道路の区画線をはみ出して走行する必要がある。なお、自車両1aが走行する中央線51の左側車線に対して、中央線51の右側車線である対向車線は、交通法規により自車両1aに対しては進入禁止領域53に設定されている。
交通法規の規則に、原則として、「車両は、道路の中央(道路標識等による中央線が設けられているときはその中央線の設けられた道路の部分を中央とする)から左の部分を通行しなければならない。」と定められている場合は、加減速等の他の操作量の制約条件をいくら緩和しても解が得られない。そこで、第一の制約条件に設定していた交通法規の原則の一部を第二の制約条件に変更することにより、第一の制約条件を緩和する。
以上のように、第一の制約条件の一部を緩和した第二の制約条件に設定変更することで、自車両1aは中央線51をはみ出して通行することが可能となる。すなわち、解演算部250において解が得られる。さらに、評価関数により評価値の一つである例外時進入許可量を最小にするため、交通法規に例外として定められた、「道路の損壊、道路工事その他の障害のため当該道路の左側部分を通行することができないときは、道路の中央から右の部分にその全部又は一部をはみ出して通行することができる。この場合において、車両は、そのはみ出し方ができるだけ少なくなるようにしなければならない。」という一部が緩和された交通法規を適切に遵守することが可能となる。
なお、実施の形態1に係る車両制御装置100及び車両制御方法の説明では、進入禁止領域53に関する交通法規の規則を一例に挙げたが、速度、標識、信号等に関する規則に対して適用してもよい。規則に「自車両は、道路標識等によりその最低速度が指定されている道路においては、危険を防止するためやむを得ない場合を除き、その最低速度に達しない速度で進行してはならない。」とある場合には、「自車両は、道路標識等によりその最低速度が指定されている道路において、その最低速度に達する速度で進行する」を原則として、第一の制約条件に設定する。
上記第一の制約条件を適用してもステップS250において解が得られない場合には、第一の制約条件に設定していた原則を、第一の制約条件の一部を緩和した第二の制約条件へと変更する。このように設定変更することで、危険を回避するためにやむを得ない場合を除いて誤って制約条件を緩和することを防止する一方、危険を回避するためにやむを得ない場合には適切に制約条件を緩和させることができる。
また、通行禁止領域、速度、標識、信号等に関する交通法規の規則に加え、「自車両のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び自車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」といった包括的な規則を含む、複数の規則を適用しても良い。この場合には、第一の制約条件に設定していた原則の一部を緩和した第二の制約条件に変更する際に、包括的な原則に含まれる「他人に危害を及ぼさない」以外の第一の制約条件を段階的に第二の制約条件へと変更することで、規則を遵守しながら、段階的に制約条件を緩和させることができる。
実施の形態1に係る車両制御装置及び車両制御方法によれば、まず、安全及び交通法規を遵守すべき制約条件の下で、加減速等の乗り心地に関する評価項目についてはできるだけ緩和して解を得ようとする。したがって、最適化問題を解いても、解が得られなかった場合には、この緩和だけでは解が得られないことが証明できる。そして、例えば、交通法規に基づく第一の制約条件の一部を緩和した第二の制約条件に変更することにより、交通法規に基づく制約条件を最小限に緩和させた解を得ることができる。このようにして、交通法規の規則に定められた原則遵守と例外の適用を段階的かつ適切に切り替え、原則の例外の適用の場合にも可能な限り原則を順守する自動運転を可能とし、道路の実状に合わせて運転する人間により近い運転を実現することができる。
実施の形態2.
実施の形態2に係る車両制御装置101について、以下に説明する。なお、実施の形態1における説明と重複する部分は省略する。図6は実施の形態2に係る車両制御装置101及び車両制御ユニット201の概略構成図を示す機能ブロック図である。実施の形態2に係る車両制御装置101は、図1の機能ブロック図で示した実施の形態1に係る車両制御装置100の各構成に加えて、車両制御ユニット201の外部に設けられた作動状態記録装置320に記録する情報を設定することを目的とした記録情報設定部270を新たに備える。
図7は、実施の形態2に係る車両制御装置101の動作を示すフローチャート図である。図7中のステップS280及びステップS290以外は、図4に示す実施の形態1に係る車両制御装置100における処理フローと同じである。
ステップS280では、解演算部250において、評価関数の解が得られなかったという情報を、記録情報設定部270において、記録する情報として設定して、外部の作動状態記録装置320に出力する。
なお、実施の形態2に係る車両制御装置101では、予め、第二の制約条件を設定していないが、第二の制約条件を設定していた場合には、予め設定していた第二の制約条件の緩和では解が得られなかったことを情報として記録してもよい。この場合において、解を得るためには第一の制約条件の一部を緩和した第二の制約条件に変更する必要があったことを記録で残すことが可能となる。
ステップS290では、第一の制約条件の一部を緩和した第二の制約条件に変更して、解演算部250において解が得られたという情報を記録情報設定部270において記録する情報として設定して、作動状態記録装置320に出力する。
なお、実施の形態2に係る車両制御装置101では、ステップS280及びステップS290の両方を実施したが、作動状態記録装置320のデータ容量の観点あるいは処理能力の観点から、どちらか一方のみの実施としてもよい。
以上、実施の形態2に係る車両制御装置101によれば、たとえば、自車両が事故に巻き込まれたような場合でも車両状態が記録されるので、自車両の運転判断、操作正当性等を記録情報に基づき証明することができるという効果を奏する。
以上に説明した車両制御装置100及び101並びに車両制御ユニット200及び201の各構成要素はコンピュータを用いて構成することができ、また、コンピュータがプログラムを実行することで実現される。すなわち、車両制御装置100及び101並びに車両制御ユニット200及び201は、たとえば、図8に示す処理回路800により実現される。処理回路800には、CPU、DSP(DigitalSignal Processor)等のプロセッサが適用され、記憶装置に格納されるプログラムを実行することで各部の機能が実現される。
なお、処理回路800には、専用のハードウェアが適用されても良い。処理回路800が専用のハードウェアである場合、処理回路800は、たとえば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、または、これらを組み合わせたもの等が該当する。
車両制御装置100及び101並びに車両制御ユニット200及び201は、構成要素の各々の機能が個別の処理回路で実現されても良いし、それらの機能がまとめて単一の処理回路で実現されても良い。
図9には、処理回路800がプロセッサを用いて構成されている場合におけるハードウェア構成を示している。この場合、車両制御装置100及び101並びに車両制御ユニット200及び201の各部の機能は、ソフトウェア等(ソフトウェア、ファームウェア、または、ソフトウェアとファームウェア)との組み合わせにより実現される。ソフトウェア等はプログラムとして記述され、メモリ802に格納される。処理回路800として機能するプロセッサ801は、メモリ802(記憶装置)に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、このプログラムは、車両制御装置100及び101の構成要素の動作の手順及び車両制御方法をコンピュータに実行させるものである。
図9に示す構成において、メモリ802は、たとえば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:HDD)、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disc)及びそのドライブ装置等、または、今後使用されるあらゆる記憶媒体であっても良い。
以上、車両制御装置100及び101並びに車両制御ユニット200及び201の各構成要素の機能が、ハードウェア及びソフトウェア等のいずれか一方で実現される構成について説明した。しかしながら、これらに限られるものではなく、車両制御装置100及び101並びに車両制御ユニット200及び201の一部の構成要素を専用のハードウェアで実現し、別の一部の構成要素をソフトウェア等で実現する構成であっても良い。
たとえば、図8及び図9に示すように、一部の構成要素については専用のハードウェアとしての処理回路800でその機能を実現し、他の一部の構成要素についてはプロセッサ801としての処理回路800が、メモリ802に格納された実施の形態1及び2に係る車両制御装置100及び101の動作をコンピュータ等で実行させるためのプログラムを読み出して実行することによって、その機能を実現することが可能である。
さらに、図9に示すように、車両制御装置100及び101の各機能部等が用いる設定データは、ソフトウェアの一部、すなわち、車両制御装置100及び101の動作をコンピュータ等で実行させるためのプログラム804が記憶されている記録媒体803からメモリ802にインストールされても良い。
以上のように、車両制御装置100及び101並びに車両制御ユニット200及び201は、ハードウェア、ソフトウェア等、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
本開示は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 車両、1a 自車両、1b 駐車車両、2 ステアリングホイール、3 ステアリング軸、4 操舵ユニット、5 EPSモータ、6 パワートレインユニット、7 ブレーキユニット、51 中央線、52 危険領域、53 進入禁止領域、100、101 車両制御装置、111 前方カメラ、112 レーダセンサ、121 GNSSセンサ、122 ナビゲーション装置、131 操舵角センサ、132 操舵トルクセンサ、133 ヨーレートセンサ、134 速度センサ、135 加速度センサ、200、201 車両制御ユニット、210 自車両状態推定部、220 第一の制約条件設定部、230 第二の制約条件設定部、240 評価関数設定部、250 解演算部、260 制御量設定部、270 記録情報設定部、310 アクチュエータ制御部、320 作動状態記録装置、311 EPSコントローラ、312 パワートレインコントローラ、313 ブレーキコントローラ、800 処理回路、801 プロセッサ、802 メモリ、803 記録媒体、804 プログラム

Claims (10)

  1. 自車両の挙動を制約する第一の制約条件を生成する第一の制約条件設定部と、
    前記自車両の挙動を制約する第二の制約条件を生成する第二の制約条件設定部と、
    前記自車両の挙動を模擬する動的車両モデルを用いて、前記第一の制約条件及び前記第二の制約条件の下で、現在から一定期間内の車両状態に関して評価する評価関数を設定する評価関数設定部と、
    前記評価関数設定部で設定した前記評価関数の評価値の度合いが良くなる車両状態の解を演算する解演算部と、
    前記解演算部で得られた前記解に基づき、現在から一定期間内の前記自車両の走行を制御するための目標制御量を算出する制御量設定部と、を備え、
    前記第一の制約条件は、少なくとも交通法規に基づく制約条件を含み、
    前記評価関数は、第一の制約条件を緩和する量を表す緩和量を含まず、前記第二の制約条件を緩和する量を表す緩和量を含み、かつ、緩和による前記第二の制約条件からの緩和量が大きくなるほど前記評価値の度合いが悪くなる評価項目を含み、
    前記解演算部は、前記第一の制約条件に制限されることにより前記解が得られない場合は、前記第一の制約条件のうち交通法規に基づく制約条件を第二の制約条件に変更することを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記第一の制約条件は、交通法規に基づく進入禁止領域による制約条件と、障害物の存在による危険領域による制約条件とを含み、
    前記解演算部は、前記第一の制約条件の一部として、前記交通法規に基づく進入禁止領域による制約条件を緩和し、前記障害物の存在による危険領域による制約条件を緩和せずに、前記第二の制約条件を設定することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記解演算部は、前記解が得られるまで、前記第一の制約条件の一部を段階的に緩和して、前記第二の制約条件を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の車両制御装置。
  4. 前記第一の制約条件設定部は、前記第一の制約条件として、自車両の車幅方向の位置の範囲を制限する制約条件を生成することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の車両制御装置。
  5. 前記第一の制約条件設定部は、前記第一の制約条件として、自車両の操舵速度、操舵角、方位、ヨーレート及び減速度の少なくとも一つを制約因子として選択することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の車両制御装置。
  6. 自車両の作動状態を記録する情報を設定し、作動状態記録装置に記録させる記録情報設定部をさらに備え、
    前記記録情報設定部は、前記解演算部において前記目標制御量が得られなかった場合に前記目標制御量が得られなかったこと、または、前記第一の制約条件の一部を前記第二の制約条件に変更した結果、前記目標制御量が得られたことのうち、少なくとも一方を記録する情報として設定することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の車両制御装置。
  7. 自車両の挙動を制約する第一の制約条件を生成するステップと、
    前記自車両の挙動を模擬する動的車両モデルを用いて、前記第一の制約条件の下で、現在から一定期間内の車両状態に関して評価する評価関数の評価値の度合いが良くなる車両状態の解を演算するステップと、
    前記解が得られた場合は、現在から一定期間内の前記自車両の走行を制御するための目標制御量を算出するステップと、
    前記第一の制約条件に制限されることにより前記解が得られない場合は、前記第一の制約条件の一部を緩和した第二の制約条件の下で前記解を演算するステップと、を含み、
    前記評価関数は、緩和による前記第一の制約条件の一部からの緩和量が大きくなるほど前記評価値の度合いが悪くなる評価項目を含むことを特徴とする車両制御方法。
  8. 前記第一の制約条件は、交通法規に基づく進入禁止領域による制約条件と、障害物の存在による危険領域による制約条件とを含み、
    前記第一の制約条件の一部として、前記交通法規に基づく進入禁止領域による制約条件を緩和し、前記障害物の存在による危険領域による制約条件を緩和せずに、前記第二の制約条件を設定することを特徴とする請求項に記載の車両制御方法。
  9. 前記解が得られるまで、前記第一の制約条件の一部を段階的に緩和して、前記第二の制約条件を設定することを特徴とする請求項またはに記載の車両制御方法。
  10. 前記第一の制約条件として、自車両の車幅方向の位置の範囲を制限する制約条件を生成することを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の車両制御方法。
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