JP7337302B2 - 制御演算装置及び制御演算方法 - Google Patents

制御演算装置及び制御演算方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7337302B2
JP7337302B2 JP2023516939A JP2023516939A JP7337302B2 JP 7337302 B2 JP7337302 B2 JP 7337302B2 JP 2023516939 A JP2023516939 A JP 2023516939A JP 2023516939 A JP2023516939 A JP 2023516939A JP 7337302 B2 JP7337302 B2 JP 7337302B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
trajectory
field
control arithmetic
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2023516939A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2022230094A1 (ja
JPWO2022230094A5 (ja
Inventor
健太 富永
知輝 鵜生
僚太 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2022230094A1 publication Critical patent/JPWO2022230094A1/ja
Publication of JPWO2022230094A5 publication Critical patent/JPWO2022230094A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7337302B2 publication Critical patent/JP7337302B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W30/00Purposes of road vehicle drive control systems not related to the control of a particular sub-unit, e.g. of systems using conjoint control of vehicle sub-units
    • B60W30/08Active safety systems predicting or avoiding probable or impending collision or attempting to minimise its consequences
    • B60W30/09Taking automatic action to avoid collision, e.g. braking and steering
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W30/00Purposes of road vehicle drive control systems not related to the control of a particular sub-unit, e.g. of systems using conjoint control of vehicle sub-units
    • B60W30/10Path keeping
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W50/00Details of control systems for road vehicle drive control not related to the control of a particular sub-unit, e.g. process diagnostic or vehicle driver interfaces
    • B60W50/0098Details of control systems ensuring comfort, safety or stability not otherwise provided for
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W50/00Details of control systems for road vehicle drive control not related to the control of a particular sub-unit, e.g. process diagnostic or vehicle driver interfaces
    • B60W2050/0001Details of the control system
    • B60W2050/0019Control system elements or transfer functions
    • B60W2050/0028Mathematical models, e.g. for simulation
    • B60W2050/0031Mathematical model of the vehicle
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2710/00Output or target parameters relating to a particular sub-units
    • B60W2710/20Steering systems
    • B60W2710/207Steering angle of wheels
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2720/00Output or target parameters relating to overall vehicle dynamics
    • B60W2720/10Longitudinal speed
    • B60W2720/106Longitudinal acceleration

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Description

本開示は、制御演算装置及び制御演算方法に関する。
自動運転、または、ドライバの手動運転が部分的に含まれる半自動運転を実現するために、自車両が走行中の道路内に存在する障害物を検出した場合に、自車両を自動操舵して障害物を回避させる制御演算装置が提案されている。
例えば特許文献1の制御演算装置は、一定期間、未来の自車両の状態を予測しながら、障害物の位置などに基づいて評価関数を設定し、その評価関数の出力値を最適化する予測走行軌跡を実現するように自車両を制御することで、自車両を障害物から回避させる。なお、自車両から障害物までの距離、及び、自車両から道路境界までの距離が大きいほど、また障害物回避後の自車両の予測姿勢角と目標姿勢角との差が小さいほど、評価関数の出力値は小さくなる。
特開2007-253745号公報
従来の制御演算装置では、なるべく精緻な車両モデルで様々な変数を考慮して軌道を生成する。しかしながら、精緻な車両モデルだけで様々な変数を考慮して軌道を生成すると演算負荷が高くなるため、演算負荷の増加を抑制することが求められていた。
そこで、本開示は、上記のような問題点を鑑みてなされたものであり、精緻な車両モデルによる演算負荷の増加を抑制することが可能な技術を提供することを目的とする。
本開示に係る制御演算装置は、車両の周囲の周囲情報に基づいて、前記車両の走行対象外の第1の場を設定する第1の場設定部と、前記車両の運動を表す第1の車両モデルと、前記第1の場とに基づいて、第1の予測期間の前記車両の第1の軌道を生成する第1の軌道生成部と、前記周囲情報に基づいて、前記第1の場と異なる前記車両の走行対象外の第2の場を設定する第2の場設定部と、前記車両の運動を表し、次数が前記第1の車両モデルの次数よりも大きい第2の車両モデルと、前記第2の場と、前記第1の軌道とに基づいて、前記第1の予測期間以下である第2の予測期間の前記車両の第2の軌道を生成する第2の軌道生成部と、前記第2の軌道に基づいて、前記車両を制御するための目標値を演算して出力する目標値演算部とを備える。
本開示によれば、第1の車両モデルの次数よりも大きい第2の車両モデルと、第2の場と、第1の軌道とに基づいて、第1の予測期間以下である第2の予測期間の前記車両の第2の軌道を生成し、第2の軌道に基づいて目標値を演算する。これにより、精緻な車両モデルによる演算負荷の増加を抑制することができる。
本開示の目的、特徴、局面及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
実施の形態1に係る制御演算装置の一例を示すブロック図である。 実施の形態1に係る自車両の一例を示す図である。 実施の形態1に係る座標系の一例を示す図である。 実施の形態1に係る自車両の自動運転の手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る第1の軌道生成の手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る第2の軌道生成の手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る第1の場と第1の経路との関係の一例を示す概略図である。 実施の形態2に係る第1の経路と第2の場と第2の経路との関係の一例を示す概略図である。 実施の形態2に係る第1の経路と第2の場と第2の経路との関係の別の一例を示す概略図である。 実施の形態3に係る第1の場と第1の経路との関係の一例を示す概略図である。 実施の形態3に係る第1の経路と第2の場と第2の経路との関係の一例を示す概略図である。 実施の形態4に係る第1の場と第1の経路との関係の一例を示す概略図である。 実施の形態4に係る第1の経路と第2の場と第2の経路との関係の一例を示す概略図である。 実施の形態5に係る第1の場と第1の経路との関係の一例を示す概略図である。 実施の形態5に係る第1の経路と第2の場と第2の経路との関係の一例を示す概略図である。 その他の変形例に係る制御演算装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 その他の変形例に係る制御演算装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
<実施の形態1>
図1は、本実施の形態1に係る制御演算装置201の一例を示すブロック図である。本実施の形態1に係る制御演算装置201は、車両の車両制御ユニット200に含まれる。以下の説明では、制御演算装置201が設けられた車両を「自車両」と記すこともある。
図1の制御演算装置201は、第1の場設定部230と、第1の軌道生成部240と、第2の場設定部250と、第2の軌道生成部260と、目標値演算部270とを備える。車両制御ユニットは、車両の制御を行うユニットであり、例えば、先進運転支援システム電子制御ユニット(ADAS-ECU)に搭載されている。
第1の場設定部230は、自車両の周囲の周囲情報に基づいて、自車両の走行対象外の場である第1の場を設定する。周囲情報とは、障害物の位置を含む情報である障害物情報、及び、自車両が走行する道路の境界部を含む情報である道路情報などを含む。後述するが、障害物情報は障害物情報取得部110で取得され、道路情報は道路情報取得部120で取得される。
場とは、領域やポテンシャルフィールドなどの空間を意味する。第1の場設定部230は、障害物情報及び道路情報を含む周囲情報に基づいて、障害物、及び、境界部の少なくとも一方を含む第1の場を設定する。障害物は、例えば、自車両の周囲の歩行者、自動車、及び、他車両などであってもよい。境界部は、例えば、区画線であってもよいし、縁石、側溝、及び、ガードレールなどであってもよい。
境界部が区画線である場合、第1の場設定部230は、自車両が障害物を回避しつつ、所望の区画線の外側を走行しないように、第1の場を設定する必要がある。しかしながら、障害物を回避しつつ所望の区画線の外側を走行しないように自車両を制御することが困難な場合には、第1の場設定部230は、例えば障害物からの回避を優先させて第1の場を設定する。この場合、第1の場設定部230は、自車両が所望の区画線の外側を走行できるように第1の場を設定してもよい。これは、後述する第2の場設定部250が第2の場を設定する場合も同様である。
第1の軌道生成部240は、自車両の運動を表す第1の車両モデルと、第1の場と、道路情報とに基づいて、第1の予測期間だけ未来に渡る自車両の車両状態量を予測し、自車両が走行すべき第1の軌道を生成する。なお、この第1の軌道の予測処理は第1の実行周期で実行される。
第2の場設定部250は、周囲情報に基づいて、自車両の走行対象外の場である第2の場を設定する。すなわち第2の場設定部250は、障害物情報、及び、道路情報に基づいて、障害物、及び、境界部の少なくとも一方を含む第2の場を設定する。なお本実施の形態1では、第2の場は第1の場と同じであってもよいし異なってもよい。
第2の軌道生成部260は、自車両の運動を表す第2の車両モデルと、第2の場と、第1の軌道とに基づいて、第2の予測期間だけ未来に渡る自車両の車両状態量を予測し、自車両が走行すべき第2の軌道を生成する。なお、この第2軌道の予測処理は第2の実行周期で実行される。
後述するように、第2の車両モデルの次数は、第1の車両モデルの次数よりも大きく、第2の予測期間は、第1の予測期間より小さい。次数は、例えば車両モデルにおける変数の種類などに対応する。
目標値演算部270は、第2の軌道に基づいて、自車両の少なくとも操舵を制御するための目標値を演算して求めて、制御演算装置201の外部(ここではアクチュエータ制御部310)に出力する。ここで目標値とは、目標舵角及び目標加速度などである。
車両制御ユニット200は、外部の入力装置としての障害物情報取得部110と、道路情報取得部120と、車両情報取得部130とを入力する。
障害物情報取得部110は、障害物の位置を含む情報である障害物情報を取得する取得部である。障害物情報取得部110は、例えば、前方カメラであってもよいし、LiDAR(Light Detection and Ranging)、レーダ、ソナー、車車間通信装置、及び、路車間通信装置などであってもよい。
道路情報取得部120は、自車両が走行する道路の境界部を含む情報である道路情報を取得する取得部である。道路情報取得部120は、例えば、前方カメラであってもよいし、LiDAR及び地図データ処理装置の組み合わせであってもよいし、全地球衛星測位システム(GNSS)及び地図データ処理装置の組み合わせであってもよい。
車両情報取得部130は、自車両の車両情報を取得する取得部である。車両情報取得部130は、例えば、操舵角センサ、操舵トルクセンサ、ヨーレートセンサ、速度センサ、及び、加速度センサであってもよい。車両情報は、自車両の現在の車両状態量のことであり、例えばこれらのセンサのうち少なくとも1つを用いて取得される。
車両制御ユニット200の内部の構成要素として、制御演算装置201と接続された車両状態量推定部210及び障害物移動予測部220が設けられている。車両状態量推定部210は、車両情報と車両モデルとに基づいて、車両情報取得部130が取得しない自車両の現在の車両状態量を推定する。なお、車両状態量推定部210は、車両情報取得部130が取得した車両情報の一部を推定してもよい。また、推定に用いられる車両モデルは、第1の車両モデルでもよいし、第2の車両モデルでもよいし、それ以外の車両モデルでもよい。障害物移動予測部220は、障害物情報に基づいて障害物の移動予測を行う。
制御演算装置201は、車両制御ユニット200の外部の出力装置として、アクチュエータ制御部310と接続されている。アクチュエータ制御部310は、制御演算装置201からの目標値に基づいてアクチュエータの制御を行う制御部であり、例えば、EPS-ECU(Electric Power Steering - Electronic Control Unit)であってもよいし、パワートレインECU、ブレーキECU、及び、電気自動車ECUであってもよい。本実施の形態1では、車両制御ユニット200は、操舵制御及び車速制御を行うものとし、アクチュエータ制御部310は、EPS-ECU、パワートレインECU、ブレーキECUで構成されるものとするが、これに限ったものではない。
<システム構成図>
図2は、本実施の形態1に係る制御演算装置201を搭載した自車両1の一例を示す図である。自車両1は、ステアリングホイール2と、ステアリング軸3と、操舵ユニット4と、EPSモータ5と、パワートレインユニット6と、ブレーキユニット7と、前方カメラ111と、レーダセンサ112と、GNSS121と、ナビゲーション装置122と、操舵角センサ131と、操舵トルクセンサ132と、ヨーレートセンサ133と、速度センサ134と、加速度センサ135と、車両制御ユニット200と、EPSコントローラ311と、パワートレインコントローラ312と、ブレーキコントローラ313とを備える。なお、EPSコントローラ311と、パワートレインコントローラ312と、ブレーキコントローラ313は、上述したアクチュエータ制御部310に対応する。
ドライバが自車両1を操作するためのステアリングホイール2は、ステアリング軸3に結合されている。ステアリング軸3には操舵ユニット4が連接されている。操舵ユニット4は、操舵輪としての前輪を回動自在に支持すると共に、車体フレームに転舵自在に支持されている。したがって、ドライバのステアリングホイール2の操作によって発生したトルクは、ステアリング軸3を回転させ、操舵ユニット4によって前輪を左右方向へ転舵する。これによって、ドライバは、自車両1が前進及び後進する際の自車両1の横移動量を操作することができる。なお、ステアリング軸3は、EPSモータ5によって回転させることも可能であり、EPSコントローラ311は、EPSモータ5に流れる電流を制御することで、ドライバのステアリングホイール2の操作と独立して、前輪を自在に転舵させることができる。
車両制御ユニット200は、マイクロプロセッサ等の集積回路であり、A/D変換回路、D/A変換回路、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備える。車両制御ユニット200は、前方カメラ111、レーダセンサ112、GNSS121、ナビゲーション装置122、操舵角を検出する操舵角センサ131、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ132、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ133、自車両1の速度を検出する速度センサ134、自車両1の加速度を検出する加速度センサ135、EPSコントローラ311、パワートレインコントローラ312、ブレーキコントローラ313に接続されている。
車両制御ユニット200は、センサなどから入力された情報を、ROMに格納されたプログラムに従って処理し、EPSコントローラ311に目標舵角を送信し、パワートレインコントローラ312及びブレーキコントローラ313に目標加速度を送信する。なお、自車両1が自動運転を対象とせず手動運転を対象とする車両である場合には、車両制御ユニット200とパワートレインコントローラ312とは接続されず、車両制御ユニット200とブレーキコントローラ313とは接続されない。
前方カメラ111は、自車両1の前方の区画線が画像として検出できる位置に設置され、画像情報に基づいて、車線情報や障害物情報などの自車両1の前方環境を検出する。なお、本実施の形態1では、自車両1の前方環境を検出するカメラのみを設置する例を説明するが、自車両1の後方や側方の環境を検出するカメラも設置してよい。
レーダセンサ112は、レーダを照射し、その反射波を検出することで、自車両1と自車両1の障害物との間の相対距離及び相対速度を出力する。レーダセンサ112としては、ミリ波レーダ、LiDAR、レーザーレンジファインダ、超音波レーダなど周知の方式のものを用いることができる。
GNSSセンサ121は、測位衛星からの電波をアンテナで受信し、測位演算することによって自車両1の絶対位置及び絶対方位を出力する。
ナビゲーション装置122は、ドライバが設定した行き先に対する最適な走行ルートを演算する機能と、走行ルート上の道路情報を記録する機能とを有している。道路情報は、道路線形を表現する複数の地図ノードデータを含み、各地図ノードデータには各ノードでの絶対位置(緯度、経度、標高)、車線幅、カント角、傾斜角情報などが組み込まれている。
EPSコントローラ311は、車両制御ユニット200から送信された目標舵角に基づいて、EPSモータ5を制御する。
パワートレインコントローラ312は、車両制御ユニット200から送信された目標加速度に基づいてパワートレインユニット6を制御する。また、速度制御を運転手が行う場合には、パワートレインコントローラ312は、アクセルペダル踏み込み量に基づいてパワートレインユニット6を制御する。なお、本実施の形態1では、自車両1は、エンジンのみを駆動力源とする車両を例にして説明するが、電動モータのみを駆動力源とする車両や、エンジンと電動モータの両方を駆動力源とする車両等であってもよい。
ブレーキコントローラ313は、車両制御ユニット200から送信された目標加速度に基づいてブレーキユニット7を制御する。また、速度制御を運転手が行う場合には、ブレーキコントローラ313は、ブレーキペダル踏み込み量に基づいてブレーキユニット7を制御する。
<座標系>
図3は、本実施の形態1に係る座標系の一例を示す図である。図3のX,Yは慣性座標系を表し、X,Y,θは慣性座標系での自車両の重心位置と車体方位を表す。x,yは自車両の重心を原点とし、自車両の前方にx軸、左手方向にy軸を取った自車両座標系である。なお、本実施の形態1では、第1の実行周期及び第2の実行周期ごとに自車両の重心位置X,Yと車体方位θとを0に初期化する。すなわち、慣性座標系と自車両座標系とを第1の実行周期及び第2の実行周期ごとに一致させる。
<最適化問題の設定>
本実施の形態1では、第1の軌道生成部240及び第2の軌道生成部260は、制約gの下、自車両の望ましい動作を表現する評価関数Jを最小化する制御入力uを求める最適化問題を解く。第1の軌道生成部240及び第2の軌道生成部260は、最適化問題から求めた制御入力uと、自車両の運動を数学的に表した車両モデルfとに基づいて、現在の時刻0から予測間隔Tで予測期間Tの未来までの最適化された車両状態量を予測する。なお、以下の説明では、現在の時刻からTまでの時間をホライズンと略記することもある。
第1の軌道生成部240及び第2の軌道生成部260は、最適化された車両状態量から、自車両の位置を含む系列データである軌道ξを生成する。この軌道ξの生成は一定の実行周期Tごとに実行される。なお、車両モデルf、制約g、評価関数J、予測間隔T、予測期間T、実行周期Tのそれぞれは、第1の軌道生成部240及び第2の軌道生成部260の間で異なってもよい。
以下の説明において、これら変数を第1の軌道生成部240及び第2の軌道生成部260の間で明示的に区別する場合は、例えば、第1の車両モデルfや第2の予測間隔Ts,2のように記す。また、自車両の位置を含む系列データを軌道ξと記し、自車両の位置のみの系列データを経路χと記す。
本実施の形態1では、第2の車両モデルfの次数は第1の車両モデルfの次数よりも大きい。このような構成によれば、簡素な第1の車両モデルfで生成された軌道に基づいて、精緻な第2の車両モデルfで軌道を生成するため、精緻な第2の車両モデルfによる演算負荷を低減することができる。
また本実施の形態1では、第2の予測期間Th,2は第1の予測期間Th,1より小さい。このため、簡素な第1の車両モデルfで長期の軌道を生成し、精緻な第2の車両モデルfで短期の軌道を生成することができる。ここで第1の軌道は、長期の軌道であるため滑らかであるが、簡素な第1の車両モデルから生成されるため、目標値の演算に使用するには不向きである。しかしながら、第2の軌道は、精緻な第2の車両モデルから生成されるため、目標値の演算に使用するのに適している。また、第2の軌道は、短期の軌道であるものの、第1の軌道に基づいて生成されるため、第2の軌道における滑らかさが確保される。
以上を小括すると、本実施の形態1によれば、演算負荷の増加を抑制しながら、自車両を滑らかに走行させることが可能な滑らかな軌道の生成と、精緻な自車両の制御とを両立することができる。
なお、第1の予測期間Th,1が予測点数Nと第1の予測間隔Ts,1との積であり、第2の予測期間Th,2が予測点数Nと第2の予測間隔Ts,2との積である場合に、予測点数N,Nが、互いに同じ、かつ一定であってもよい。これにより、予測期間が長くなっても演算負荷の増加を抑制できる。
本実施の形態1においては、第2の軌道を生成することによる演算負荷の増加を抑制することが重要となる。演算負荷は、車両モデルの次数と予測点数N(予測期間Tを予測間隔Tで除算したもの)とに依存する。例として、第1の軌道生成におけるパラメータとして、第1の予測期間Th,1=5.0[sec]、第1の予測間隔Ts,1=0.1[sec]、第1の予測点数N=50[点]、第1の車両モデルの次数=5と設定する。同様に、第2の軌道生成におけるパラメータとして、第2の予測期間Th,2=2.0[sec]、第2の予測間隔Ts,2=0.1[sec]、第2の予測点数N=20[点]、第2の車両モデルの次数=10と設定する。仮に第1の軌道生成部240が無く、第2の軌道生成部260のみの場合、精度のよい滑らかな自車両の制御を実現するには、上記の第1の軌道生成におけるパラメータと第2の軌道生成におけるパラメータとの両方を考慮しなければならない。すなわち、第2の予測期間Th,2=6.0[sec]、第2の予測間隔Ts,2=0.1[sec]、第2の予測点数N=60[点]、第2の車両モデルの次数=10と設定しなければならない。しかし本実施の形態1では、第1の軌道生成と第2の軌道生成とを使用することで、上記のように第2の予測点数N20[点]と小さくすることができる。その結果、第2の軌道を生成することによる演算負荷の増加を極力小さくすることができる。なお、上記の例では、第1の予測間隔Ts,1と第2の予測間隔Ts,2とを同じ0.1[sec]としているが、第2の予測間隔Ts,2を第1の予測間隔Ts,1より小さくしてもよい。これにより、第2の軌道を生成する際の時間分解能が高くなり、より精緻な車両制御を実現できる。ただし、第2の予測点数Nが第1の予測点数Nよりも極力大きくならないよう、第2の予測間隔Ts,2を設定することが望ましい。
また、第2の軌道を生成する第2の実行周期Te,2を、第1の軌道を生成する第1の実行周期Te,1以下に設定してもよい。これにより、長期の軌道を生成するための第1の軌道生成部240での演算時間を確保しながら、自車両の目標値に直接的に影響する第2の軌道生成部260を高周波数で実行できるので、滑らかな軌道の生成と精緻な自車両の制御とを両立することができる。
以上より、第1の軌道生成におけるパラメータ、及び、第2の軌道生成におけるパラメータは、第1の予測期間Th,1>第2の予測期間Th,2、第1の予測間隔Ts,1≧第2の予測間隔Ts,2、及び、第1の実行周期Te,1≧第2の実行周期Te,2となるように設定されるのが望ましい。
<最適化問題の定式化>
上述のように、本実施の形態1では、第1の軌道生成部240及び第2の軌道生成部260は、制約付き最適化問題を一定期間ごとに解く。最適化問題は次式のように定式化される。
Figure 0007337302000001
Figure 0007337302000002
ここで、Jは評価関数、xは車両状態量、uは制御入力、fは動的車両モデルに関するベクトル値関数、xは車両状態量の初期値すなわち現在の車両状態量である。gは制約に関するベクトル値関数であり、制約付き最適化問題において、車両状態量x及び制御入力uの上下限値を設定するための関数である。評価関数Jを最小化する最適化は、制約g(x,u)≦0の下で実行される。なお、本実施の形態1では上記の最適化問題は、最小化問題として扱われるが、評価関数Jの符号を反転させることで最大化問題として扱われてもよい。
本実施の形態1では、評価関数Jに次式を用いる。
Figure 0007337302000003
ここで、xは予測点k(k=0,…,N)における車両状態量、uは予測点k(k=0,…,N-1)における制御入力である。hは評価項目に関するベクトル値関数、hは終端(予測点数N)における評価項目に関するベクトル値関数、rは予測点k(k=0,…,N)における参照値である。W,Wは重み行列で、各評価項目に対する重みを対角成分に有する対角行列であり、評価関数Jのパラメータとして適宜変更可能である。
<車両モデル>
本実施の形態1では、第1の軌道生成部240で用いる第1の車両状態量x及び第1の制御入力uは次式のように設定される。
Figure 0007337302000004
Figure 0007337302000005
ここで、X,Yは図3の自車両の重心位置、Vは車速、δは舵角、aは加速度、ωは舵角速度である。なお、第1の車両状態量xに位置に関する変数が含まれていれば、第1の車両状態量xと第1の制御入力uはどのように設定してもよい。また、位置の変数は直交座標系に限らず、例えば、経路座標系で定義してもよいし、位置に関する変数は重心位置でなくてもよい。
第1の車両モデルfには、式101を考慮して、次式に示す幾何学モデルが用いられる。
Figure 0007337302000006
ここで、βは横滑り角、γはヨーレートであり、第1の軌道生成部240では次式で表される。
Figure 0007337302000007
Figure 0007337302000008
ここで、l,lは前の車軸及び後の車軸のそれぞれと車両重心との間の距離、lはホイールベースであり、l=l+lが成り立つ。なお、第1の車両モデルfには幾何学モデル以外の車両モデルが用いられてもよい。
本実施の形態1では、第2の軌道生成部260で用いる第2の車両状態量x及び第2の制御入力uは次式のように設定される。
Figure 0007337302000009
Figure 0007337302000010
ここで、aは目標加速度、δは目標舵角であり、いずれもアクチュエータ制御部310に入力される。jは目標躍度、ωは目標舵角速度である。なお、第2の車両状態量xには位置に関する変数が含まれて、操舵及び車速に関する変数が第2の車両状態量x及び第2の制御入力uのいずれか一方に含まれていれば、第2の車両状態量x及び第2の制御入力uはどのように設定されてもよい。また、位置の変数は直交座標系に限らず、例えば、経路座標系で定義してもよいし、位置に関する変数は重心位置でなくてもよい。制御演算装置201が操舵制御のみを行う場合は、第2の車両状態量xに位置に関する変数が含まれて、操舵に関する変数が第2の車両状態量x及び第2の制御入力uのいずれか一方に含まれていれば、第2の車両状態量x及び第2の制御入力uはどのように設定されてもよい。
第2の車両モデルfには、式101を考慮して、次式に示す二輪モデルが用いられる。
Figure 0007337302000011
ここで、Mは車両質量、Iは車両のヨー慣性モーメントである。T,Tδは加速度及び舵角の指令に対する追従性を1次遅れ系で表現したときの時定数である。Y,Yは前後輪のコーナリングフォースであり、前後輪のコーナリングスティフネスC,Cを用いて次式で表される。
Figure 0007337302000012
Figure 0007337302000013
なお、第2の車両モデルfには二輪モデル以外の車両モデルが用いられてもよい。例えば、障害物の無い直線道路では、必ずしも精緻な二輪モデルを用いる必要はないため、式106の車両モデルの次数より大きく、式111の車両モデルの次数よりも小さい車両モデルが、第2の車両モデルfに用いられてもよい。第2の軌道生成部260が道路の状態に応じて車両モデルを選択する構成では、演算負荷の増加を更に抑制できる場合がある。ここで道路の状態とは、例えば道路情報取得部120により取得される道路の曲率などである。なお、第2の軌道生成部260は、道路の状態に応じて車両モデルの次数を変更してもよい。
<制御演算装置の手順>
図4は、本実施の形態1に係る自車両の自動運転の手順の一例を示すフローチャートである。
図4のステップS110にて、障害物情報取得部110は障害物情報を取得する。障害物情報は、障害物の位置を含む情報であり、本実施の形態1では、障害物が自車両に対して左前方に存在する場合には、自車両座標系での障害物の右前端PFR、右後端PRR、左後端PRLの位置を含み、障害物が自車両に対して右前方に存在する場合には、自車両座標系での障害物の左前端PFL、左後端PRL、右後端PRRの位置を含むものとする。障害物情報取得部110は、それらの位置情報に基づいて、障害物の左前端PFLまたは右前端PFRの位置、中心Pの位置X,Y、車体方位θ、速度V、長さl、幅wを推定する。
図4のステップS120にて、道路情報取得部120は道路情報を取得する。道路情報は、自車両が走行する道路の境界部を含む情報であり、本実施の形態1では、左右の区画線を3次の多項式で表現した際の係数を含む情報である。すなわち、道路情報取得部120は、左の区画線に対しては式201のcl0~cl3の値を取得し、右の区画線に対しては式202のcr0~cr3の値を取得する。
Figure 0007337302000014
Figure 0007337302000015
このとき、車線中央は次式で表される。
Figure 0007337302000016
この式のcC0~cC3は次式で表される。
Figure 0007337302000017
なお、区画線の情報は、以上のような3次の多項式に限らず、いかなる関数で表現されていてもよい。
図4のステップS130にて、車両情報取得部130は、自車両の現在の車両状態量である車両情報を取得する。車両情報は、自車両の舵角、ヨーレート、速度、加速度などの車両状態量xそのものの情報または車両状態量xを推定するための情報であり、本実施の形態1では、舵角δ、ヨーレートγ、速度V、加速度aを含むものとする。
次に、図4のステップS210にて、車両状態量推定部210は、車両情報取得部130で取得された車両情報に基づいて、自車両の現在の車両状態量xを推定する。車両状態量xの推定には、ローパスフィルタ、オブザーバ、カルマンフィルタ、粒子フィルタ等の公知の技術を用いる。
次に、図4のステップS220にて、障害物移動予測部220は、障害物情報取得部110で取得された障害物情報に基づいて障害物の移動予測を行う。移動予測では、各予測点k(k=0,…,N)を基準とした障害物の中心位置Xo,k、Yo,k、車体方位θo,k、速度Vo,kが予測される。本実施の形態1では、障害物移動予測部220は、障害物の運動を等速直線運動として近似し、予測点k(k=0,…,N)における障害物の中心位置Xo,k、Yo,k、車体方位θo,k、速度Vo,kを次式のように予測する。
Figure 0007337302000018
Figure 0007337302000019
Figure 0007337302000020
Figure 0007337302000021
o,0,Yo,0,θo,0,Vo,0は、障害物情報取得部110で取得された現在時刻における障害物の中心位置、車体方位、速度である。障害物が複数存在する場合には、各障害物に対して上記の予測が行われる。なお、障害物移動予測部220は、等速直線運動としてではなく、障害物が走行車線に沿って等速で移動するとして、障害物の移動予測を行ってもよい。または、障害物移動予測部220は、ドライバモデルを用いて障害物の移動予測を行ってもよい。
図4のステップS230にて、第1の場設定部230は、障害物情報取得部110で取得された障害物情報と、道路情報取得部120で取得された道路情報とに基づいて、第1の場Sを設定する。例えば、第1の場設定部230は、各予測点k(k=0,…,N)における障害物の中心位置Xo,k、Yo,kに楕円形の進入禁止領域を、第1の場Sとして設定する。進入禁止領域を表す楕円の方程式であるζ(X,Y)=0は次式で表現される。
Figure 0007337302000022
,lはそれぞれ障害物に設定される楕円の長軸及び短軸の長さであり、予測点k毎に変更してもよい。また、楕円の中心は障害物の中心位置Xo,k,Yo,kに一致する必要はない。また、障害物に設定される進入禁止領域は楕円形である必要はなく、任意の形状の進入禁止領域が設定されてもよい。障害物が複数存在する場合には、第1の場設定部230は、各障害物に対して進入禁止領域を設定する。
図4のステップS240にて、第1の軌道生成部240は、第1の車両モデルfと、第1の場Sと、第1の評価関数Jと、第1の制約gと、道路情報と、第1の車両状態量xとに基づいて第1の軌道ξを生成する。なお、ステップS240の処理については、後で詳細に説明する。
図4のステップS250にて、第2の場設定部250は、障害物情報取得部110で取得された障害物情報と、道路情報取得部120で取得された道路情報とに基づいて、第2の場Sを設定する。例えば、第2の場設定部250は、第1の場設定部230と同様に、各予測点k(k=0,…,N)における障害物の中心位置Xo,k,Yo,kに式209を適用して得られる楕円形の進入禁止領域を、第2の場Sとして設定する。なお、第2の場Sにおける楕円の長軸及び短軸の長さl,lは、第1の場Sで設定されたものと異なる値であってもよい。また、障害物に設定する進入禁止領域は楕円形である必要はなく、任意の形状の進入禁止領域が設定されてもよい。障害物が複数存在する場合には、第2の場設定部250は、各障害物に対して進入禁止領域を設定する。
図4のステップS260にて、第2の軌道生成部260は、第2の車両モデルfと、第2の場Sと、第2の評価関数Jと、第2の制約gと、第1の軌道ξと、第2の車両状態量xとに基づいて第2の軌道ξを生成する。なお、ステップS260の処理については、後で詳細に説明する。
図4のステップS270にて、目標値演算部270は、第2の軌道ξに基づいて目標値を演算する。本実施の形態1では、操舵制御及び車速制御が行われるものとし、目標値演算部270は、第2の軌道ξに基づいて、操舵に関する目標値である目標舵角δと、車速に関する目標値である目標加速度aとを演算する。本実施の形態1では、第2の軌道ξは、各予測点k(k=0,…,N)における目標舵角δt,k及び目標加速度at,kを含んでおり、目標値演算部270は、各アクチュエータの制御周期に応じて、目標舵角δt,k及び目標加速度at,kを時間について補間することで目標舵角δ及び目標加速度aをそれぞれ演算する。
このように、精緻な第2の車両モデルfを使用して第2の軌道生成部260で生成された第2の軌道ξに基づいて、目標値演算部270が目標舵角δ及び目標加速度aを演算することで、精緻な車両制御が実現される。
図4のステップS310にて、アクチュエータ制御部310は、目標値演算部270で演算された目標値に基づいてアクチュエータを制御する。本実施の形態1では、舵角δが目標舵角δに追従するようにEPSモータ5が制御され、加速度aが目標加速度aに追従するようにパワートレインユニット6及びブレーキユニット7が制御される。
<第1の軌道生成の手順>
図5は、本実施の形態1に係る第1の軌道生成の手順の一例を示すフローチャートである。この処理は図4のステップS240内で行われる。
まず、図5のステップS241にて、第1の軌道生成部240は、第1の制約g(x,u)≦0を設定する。本実施の形態1では、ステップS230で設定した進入禁止領域に各予測点k(k=0,…,N)での自車両の重心位置Xg,k,Yg,kが進入せず、第1の制御入力u1,kが一定の範囲に収まるよう、第1の制約g1,k,g1,N1を次式のように設定する。なお、本明細書の文章中では表記制約上のため、例えばNの下付き文字をN1として表す。上記のような設定により、第1の制約gは、第1の場Sへの自車両の進入を禁止する制約を含むことになる。
Figure 0007337302000023
Figure 0007337302000024
ここで、 ̄a,_a, ̄ω,_ωは各制御入力の上限値と下限値である。本明細書の文章中では表記制約上のため、記号「_」はそれに続く文字に付されたアンダーバーを表し、記号「 ̄」はそれに続く文字に付されたオーバーバーを表す。各制御入力の上限値及び下限値は予測点k毎に変更されてもよい。本実施の形態1では、重心位置X,Yと、第1の制御入力uとにのみ制約が設定されるが、乗り心地向上のために、ヨーレート及び横加速度などに制約が設定されてもよい。
図5のステップS242にて、第1の軌道生成部240は、式103のように第1の評価関数Jを設定する。本実施の形態1では、障害物がホライズン内に存在しない場合に、第1の軌道生成部240が、自車両が参照車速で参照経路を走行するための第1の軌道を生成でき、かつ、そのときの制御入力が小さくなるように、評価項目に関する第1のベクトル値関数h,h1,N1が次式のように設定される。
Figure 0007337302000025
Figure 0007337302000026
Y,kは予測点k(k=0,…,N)における第1の参照経路χr,1に対する横偏差である。予測点k(k=0,…,N)における第1の参照経路χr,1の系列データ(Xr,k,Yr,k,θr,k)が与えられているとき、eY,kは次式で表される。
Figure 0007337302000027
ここで、Xr,k,Yr,k,θr,kはそれぞれ、予測点k(k=0,…,N)におけるX軸での参照位置、Y軸での参照位置、参照車体方位である。式103における参照値r1,k,r1,N1は次式のように設定される。
Figure 0007337302000028
Figure 0007337302000029
以上の設定により、障害物がホライズン内に存在しない場合、第1の軌道生成部240は、小さな制御入力で自車両が参照車速で第1の参照経路を追従するための第1の軌道を生成できる。なお、第1の参照経路に対する追従性や乗り心地を向上させるために、方位、ヨーレート及び横加速度などが、第1の評価関数Jの評価項目に加えられてもよい。
ここで、式305における参照位置Xr,k,Yr,k、参照車体方位θr,k、参照車速Vr,kの決定の一例について説明する。まず、第1の軌道生成部240は、走行車線の制限速度Vや、先行車の車速Vに基づいて参照車速Vr,kを決定する。例えば、第1の軌道生成部240はVr,k=Vと決定する。なお、Vr,kはホライズン内で一定値である必要はない。次に、第1の軌道生成部240は、例えば自車両が車線中央を走行する制御の場合、道路情報が示す車線中央のX位置、Y位置、方位に基づいて、参照位置Xr,k,Yr,k、参照車体方位θr,kを決定する。参照位置Xr,k,Yr,kと参照車速Vr,kとの間には、それらの整合のための条件が設定される。つまり、次の2つの式を満たすように、第1の軌道生成部240は、参照位置Xr,k,Yr,kを決定する。
Figure 0007337302000030
Figure 0007337302000031
式308は、参照位置Xr,k,Yr,kが、式203の関数Y=l(X)で表現される車線中央上に存在するための条件である。式309は、隣接する参照位置Xr,k-1,Yr,k-1とXr,k,Yr,kとの間隔が、第1の予測間隔Ts,1における自車両の移動量に等しくなるための条件である。第1の軌道生成部240は、式308及び式309を用いて決定した参照位置Xr,k,Yr,kでのY=l(X)で表される車線の方位を計算することで、参照車体方位θr,kも決定できる。
図5のステップS243にて、第1の軌道生成部240は、道路情報及び第1の車両状態量xが反映された式103の第1の評価関数Jと、第1の場Sが反映された式301及び式302の第1の制約gとに基づいて、制約付き最適化問題を解くことにより、第1の最適制御入力u を求める。第1の最適制御入力u を求める演算には、K.U.Leuven大学により開発された、ACADO(Automatic Control And Dynamic Optimization)や、C/GMRES法ベースとして最適化問題を解く自動コード生成ツールであるAutoGenなど、公知の手段を用いる。ACADOやAutoGenを用いた場合、ステップS243にて、第1の軌道生成部240は、各予測点k(k=0,…,N-1)での最適化された制御入力の時系列データである次式の第1の最適制御入力u を出力する。
Figure 0007337302000032
ここで、各予測点k(k=0,…,N-1)のa1,k ,ω1,k は第1の最適加速度及び第1の最適舵角速度である。なお、解に関して、第1の評価関数Jが所定の閾値を下回るような値を解としてもよく、所定の反復回数内で閾値を下回らなかった場合には、反復回数内で第1の評価関数Jを最小化する値を解としてもよい。
図5のステップS244にて、第1の軌道生成部240は、第1の最適制御入力u と第1の車両モデルfとに基づいて、各予測点k(k=0,…,N)での最適化された第1の車両状態量xの時系列データである第1の最適状態量x を求める。式310の第1の最適制御入力u が出力された場合、ステップS244にて、第1の軌道生成部240は、次式の第1の最適状態量x を出力する。
Figure 0007337302000033
ここで、Xg,1,k ,Yg,1,k ,θ1,k ,V1,k ,δ1,k は、それぞれ各予測点k(k=0,…,N)における第1の最適重心位置、第1の最適車体方位、第1の最適車速、第1の最適舵角である。なお、第1の最適状態量x のうちの位置の系列データを第1の最適経路χ と記す。本実施の形態1では、第1の最適経路χ は次式で表される。
Figure 0007337302000034
図5のステップS245にて、第1の軌道生成部240は、第1の最適状態量x と第1の最適制御入力u とに基づいて第1の軌道ξを生成する。第1の軌道ξには、第1の最適重心位置Xg,1 、Yg,1 、最適車体方位θ 、最適車速V が含まれていればよいが、本実施の形態1では、第1の最適状態量x を第1の軌道ξとする。つまり、ステップS245にて、第1の軌道生成部240は、次式の第1の軌道ξを出力する。
Figure 0007337302000035
なお、第1の軌道ξのうちの位置の系列データを第1の経路χと記す。本実施の形態1では、第1の経路χは次式で表される。
Figure 0007337302000036
<第2の軌道生成の手順>
図6は、本実施の形態1における第2の軌道生成の手順の一例を示すフローチャートである。この処理は図4のステップS260内で行われる。
まず、図6のステップS261にて、第2の軌道生成部260は、第2の制約g(x,u)≦0を設定する。本実施の形態1では、ステップS250で設定した進入禁止領域に各予測点k(k=0,…,N)での自車両の重心位置Xg,k,Yg,kが進入せず、第2の制御入力u2、kが一定の範囲に収まるよう、第2の制約g2,k,g2,N2を次式のように設定する。これにより、第2の制約gは、第2の場Sへの自車両の進入を禁止する制約を含むことになる。
Figure 0007337302000037
Figure 0007337302000038
ここで、 ̄j ,_j , ̄ω ,_ω は各制御入力の上限値と下限値である。各制御入力の上限値及び下限値は予測点k毎に変更されてもよい。本実施の形態1では、重心位置X,Yと、第2の制御入力uとにのみ制約が設定されるが、乗り心地向上のために、ヨーレートや横加速度などに制約が設定されてもよい。
図6のステップS262にて、第2の軌道生成部260は、式103のように第2の評価関数Jを設定する。本実施の形態1では、第2の軌道生成部260が、自車両が第1の軌道の速度で第1の経路に追従するための第2の軌道を生成でき、かつ、そのときの制御入力が小さくなるように、評価項目に関する第2のベクトル値関数h,h2,N2が次式のように設定される。
Figure 0007337302000039
Figure 0007337302000040
第1の軌道生成と同様、eY,kは予測点k(k=0,…,N)における第2の参照経路χr,2に対する横偏差である。予測点k(k=0,…,N)における第2の参照経路χr,2の系列データ(Xr,k,Yr,k,θr,k)が与えられているとき、eY,kは次式で表される。
Figure 0007337302000041
ここで、Xr,k,Yr,k,θr,kはそれぞれ、予測点k(k=0,…,N)におけるX軸での参照位置、Y軸での参照位置、参照車体方位である。式103における参照値r2,k,r2,N2は次式のように設定される。
Figure 0007337302000042
Figure 0007337302000043
ここで、第2の軌道生成部260は、第1の軌道ξの一部を第2の参照経路χr,2として第2の軌道の生成に用いる。本実施の形態1では、第2の軌道生成部260は、第2の参照経路χr,2が第1の経路χとなるように、参照位置Xr,k,Yr,k、参照車体方位θr,k、参照車速Vr,kを場合分けて決定する。
例えば、第1の予測間隔Ts,1と第2の予測間隔Ts,2とが等しい場合には、第2の軌道生成部260は、参照位置Xr,k,Yr,k、参照車体方位θr,k、参照車速Vr,kを次式のように決定する。
Figure 0007337302000044
例えば、第1の予測間隔Ts,1と第2の予測間隔Ts,2とが等しくない場合には、第2の軌道生成部260は、第1の最適重心位置Xg,1 、Yg,1 、最適車体方位θ 、最適車速V の間隔が第2の予測間隔Ts,2に一致するように適当に時間について補間して、参照位置Xr,k、Yr,k、参照車体方位θr,k、参照車速Vr,kを決定する。
以上の設定により、第2の軌道生成部260は、小さな制御入力で自車両が第1の軌道の速度で第1の経路に追従するための第2の軌道を生成できる。なお、第1の経路に対する追従性や乗り心地を向上させるために、方位、ヨーレート、横加速度などが、第2の評価関数Jの評価項目に加えられてもよい。
図6のステップS263にて、第2の軌道生成部260は、第1の軌道及び第2の車両状態量xが反映された式103の第2の評価関数Jと、第2の場Sが反映された式401及び式402の第2の制約gとに基づいて、制約付き最適化問題を解くことにより、第2の最適制御入力u を求める。第2の最適制御入力u を求める演算には、第1の最適制御入力の演算と同様の手法を用いることができる。ACADOやAutoGenを用いた場合、ステップS263にて、第2の軌道生成部260は、各予測点k(k=0,…,N-1)での最適化された制御入力の時系列データである次式の第2の最適制御入力u を出力する。
Figure 0007337302000045
なお、第2の軌道生成部260は、最適化問題を解く際、第1の軌道ξに基づいて初期解を決定してもよい。障害物が移動予測を外れて大きく移動しない限り、第2の軌道ξと第1の軌道ξとは類似するので、第1の軌道ξに基づいて初期解を決定することで、第2の最適制御入力u を演算する速度が向上する。
図6のステップS264にて、第2の軌道生成部260は、第2の最適制御入力u と第2の車両モデルfとに基づいて、各予測点k(k=0,…,N)での最適化された第2の車両状態量xの時系列データである第2の最適状態量x を求める。式409の第2の最適制御入力u が出力された場合、ステップS264にて、第2の軌道生成部260は、次式の第2の最適状態量x を出力する。
Figure 0007337302000046

なお、第2の最適状態量x のうちの位置の系列データを第2の最適経路χ と記す。本実施の形態1では、第2の最適経路χ は次式で表される。
Figure 0007337302000047
図6のステップS265にて、第2の軌道生成部260は、第2の最適状態量x と第2の最適制御入力u とに基づいて第2の軌道ξを生成する。第2の軌道ξには、第2の最適舵角δ と、第2の最適加速度a とが含まれていればよいが、本実施の形態1では、第2の最適状態量x を第2の軌道ξとする。つまり、ステップS265にて、第2の軌道生成部260は、次式の第2の軌道ξを出力する。
Figure 0007337302000048
なお、第2の軌道ξのうちの位置の系列データを第2の経路χと記す。本実施の形態1では、第2の経路χは次式で表される。
Figure 0007337302000049
<実施の形態1のまとめ>
以上のような本実施の形態1に係る制御演算装置201によれば、第2の車両モデルfの次数は第1の車両モデルfの次数よりも大きい。このような構成によれば、簡素な第1の車両モデルfで生成された軌道に基づいて、精緻な第2の車両モデルfで軌道を生成するため、精緻な第2の車両モデルfによる演算負荷を低減することができる。
なお、第2の予測期間Th,2が第1の予測期間Th,1よりも小さい場合には、簡素な第1の車両モデルfで長期の軌道を生成し、精緻な第2の車両モデルfで短期の軌道を生成することができる。このため、演算負荷の増加を抑制しながら、自車両を滑らかに走行させることが可能な滑らかな軌道の生成と、精緻な自車両の制御とを両立することができる。
<実施の形態2>
本実施の形態2に係る制御演算装置201のブロック図は、図1のブロック図と同様である。以下、実施の形態2に係る構成要素のうち、実施の形態1の構成要素と同じまたは類似する構成要素については同じまたは類似する参照符号を付し、異なる構成要素について主に説明する。なお、このことは実施の形態2以降についても同様である。
実施の形態1では、第2の場は、第1の場と同じであってもよいし異なってもよいとしたが、本実施の形態2では、第2の場は、第1の場と異なっている。
<第1の場と第1の経路と第2の場と第2の経路の関係>
第1の場、第1の経路、第2の場、及び、第2の経路の関係について説明する。まず、第1の場と第1の経路との関係について説明する。
図7は、本実施の形態2に係る第1の場Sと第1の経路χとの関係の一例を示す概略図である。図7の例では、自車両が直線道路を走行中に、左前方の障害物である先行車が車線に対して平行に停止または走行している。この場合に、自車両が障害物を回避しながら、できるだけ車線中央を走行することを考える。なお、車線が直線道路であることは一例であり、直線道路でなくてもよい。また、図7の例では車線の数が3つであるが、これに限ったものではない。
第1の場設定部230は、障害物情報取得部110で取得された障害物の中心Pの位置X,Y及び車体方位θに基づいて、ステップS230で説明した方法で楕円形の進入禁止領域を含む第1の場Sを設定する。楕円の長軸aと短軸bは、例えば、自車両重心が進入すると自車両が障害物に衝突する領域である衝突領域Sを包含するように設定される。このように第1の場Sが設定される場合、第1の軌道生成部240は、図7に示すように、第1の場Sに進入せず、かつ、可能な限り車線中央から離れないような経路を、第1の経路χとして生成する。
次に、第1の経路χと第2の場Sと第2の経路χとの関係について説明する。図8は、本実施の形態2に係る第1の経路χと第2の場Sと第2の経路χとの関係の一例を示す概略図である。
第2の場設定部250は、周囲情報に基づいて、ステップS250で説明した方法で楕円形の進入禁止領域を含む第2の場Sを設定する。例えば、第2の場設定部250は、第2の場Sが第1の経路χとなるべく重ならないようにするために、衝突領域Scを包含し、楕円の長軸a及び短軸bが第1の場Sよりも小さい第2の場Sを設定する。そして、ステップS262にて、第2の軌道生成部260は、第1の経路χを第2の参照経路χr,2として設定する。
第2の場Sは第1の場Sよりも小さいため、第1の軌道生成部240の処理が完了してから、第2の軌道生成部260の処理が開始されるまでに障害物が移動予測を外れて大きく移動することがない限り、第2の参照経路χr,2である第1の経路χは、第2の場Sと重ならなくなる。この場合、ステップS263にて第2の軌道生成部260で最適化問題の解として求められる第2の最適制御入力が、第2の場Sによる制約に抵触する可能性が低くなるため、第2の軌道生成部260の第2の最適制御入力における演算速度が向上する。またこの場合、図8に示すように、第2の経路χが第1の経路χとほぼ同じになる場合があるため、精緻な第2の車両モデルfを用いる第2の軌道生成部260の演算負荷の増加を低減することができる。なお、ステップS265で得られる第2の経路χは、図8に示すように、第1の経路χに追従しながらも、第2の車両モデルfの車両運動を反映した経路となる。
図9は、本実施の形態2に係る第1の経路χと第2の場Sと第2の経路χとの関係の別の一例を示す概略図である。図9では、図7に示す第1の軌道生成部240の処理が完了してから、第2の軌道生成部260の処理が開始されるまでに障害物が移動予測を外れて大きく移動した状態が示されている。
このような状態は、例えば第1の実行周期Te,1が第2の実行周期Te,2より大きく、かつ、第1の実行周期Te,1が1秒などのように長いとき、または、例えば障害物情報取得部110のセンサの精度が低いときなどに起こりうる。
図9の例では、障害物が移動予測を外れて大きく移動しているため、自車両が第1の経路χに追従すると、障害物に衝突してしまう。しかしながら、第2の場Sを設定することで、第2の場Sに進入しないような経路を第2の経路χとして求めることができるので、図9のような状況においても、自車両の障害物への衝突を回避でき、安全を担保できる。
また、第2の場Sと第1の軌道ξの第1の経路χとが重なる部分は、第1の場Sと第1の軌道ξの第1の経路χとが重なる部分よりも小さいため、精緻な第2の車両モデルfを用いる第2の軌道生成部260の演算負荷の増加を低減することができる。また、図9のように、第2の経路χの算出の際に、第1の経路χを考慮するため、第2の経路χと第1の経路χとの乖離を極力減らすことができ、第2の軌道生成部260の演算負荷の増加を低減することができる。
なお、第2の場Sと第1の軌道ξの第1の経路χとが重なる部分は、第1の場Sと第1の軌道ξの第1の経路χとが重なる部分よりも小さいことは、第2の場Sが第1の経路χとが重ならないことを含んでもよいし、重なることを含んでもよい。また、第2の場Sと第1の経路χとが重なる部分が、第1の場Sと第1の経路χとが重なる部分よりも小さくなるのであれば、第2の場Sは第1の場Sよりも小さくなくてもよい。例えば、第2の場Sは、第1の場SをXY平面における面積を維持したまま自車両の進行方向に移動させた場であってもよい。
<実施の形態3>
実施の形態2では、第2の場Sと第1の経路χとが重なる部分が、第1の場Sと第1の経路χとが重なる部分よりも小さくなるように、第2の場設定部250は第2の場Sを設定した。これに対して本実施の形態3では、第2の場Sと第1の経路χとが重なる部分が、第1の場Sと第1の経路χとが重なる部分よりも大きくなるように、第2の場設定部250は第2の場Sを設定する。
これにより、第1の軌道生成部240及び第2の軌道生成部260で軌道を生成する際、参照経路と最適経路との間の差異が小さくなるので、それぞれの軌道生成の演算負荷を低減できる。また、参照経路と最適経路との間の差異が小さいことにより、局所最適解に陥る可能性も低減できる。また、最適化演算において初期解周りで線形化を行う場合、最適経路との差異が小さい参照経路を初期解とすることで、線形化誤差を低減できる。
図10は、本実施の形態3に係る第1の場Sと第1の経路χとの関係の一例を示す概略図である。また、図11は、本実施の形態3に係る第1の経路χと第2の場Sと第2の経路χとの関係の一例を示す概略図である。
図10に示すように、第1の場設定部230は、衝突領域Sを内包できる最小限の大きさを有する第1の場Sを設定する。第1の場Sが小さく設定されることで、第1の経路χの、参照経路である車線中央からの差異が小さくなる。これにより、第1の軌道生成部240における演算負荷の低減、局所最適解に陥る可能性の低減、線形化の誤差の低減が可能となる。ただし、障害物回避時の自車両と障害物との間隔(つまり回避間隔)に余裕が少ないため、それだけでは自車両が障害物を回避しきれない可能性がある。
そこで、図11に示すように、第2の場設定部250は、第1の場Sより大きい第2の場Sを設定する。第1の経路χでは回避間隔に余裕が少なかったが、第2の経路χでは回避間隔に余裕ができ、安全性が向上する。また、第2の軌道生成部260は、第1の経路χを第2の参照経路χr,2として設定するため、車線中央を参照経路とする場合に比べ、参照経路と最適経路との間の差異が小さくなる。このため、第2の軌道生成における演算負荷の低減、局所最適解に陥る可能性の低減、線形化の誤差の低減が可能となる。
<実施の形態4>
実施の形態2では、第1の場Sは、障害物に対する進入禁止領域であったが、これに限ったものではない。本実施の形態4では、第1の場Sは、第1の場の中心と自車両との間の距離に対応する接近度に応じたリスクのポテンシャル場であってもよい。ここでいう第1の場の中心は、中心点であってもよいし、障害物であってもよいし、進入禁止領域であってもよい。
本実施の形態4では、第1の評価関数Jの変数は、第1の場Sの中心と自車両との間の距離に対応する接近度、例えば、例えば当該距離に応じた斥力などのポテンシャル場に関連するパラメータを含む。これにより、第1の軌道生成部240で用いられる制約において、障害物回避の位置に関する制約が緩和されるため、最適解の求解の可能性が向上する。ただし、第1の軌道生成部240では障害物回避時の自車両と障害物との回避間隔を明確に指定できないため、それだけでは自車両が障害物を回避しきれない可能性がある。そこで本実施の形態4では、第2の場Sに進入禁止領域を用いる。これにより、第2の軌道生成部260で回避間隔を明確に指定できるので、自車両は確実に障害物を回避することが可能である。
図12は、本実施の形態4に係る第1の場Sと第1の経路χとの関係の一例を示す概略図である。また、図13は、本実施の形態4に係る第1の経路χと第2の場Sと第2の経路χとの関係の一例を示す概略図である。
図12に示すように、第1の場Sは障害物に対する接近度に応じたリスクのポテンシャル場である。これにより、第1の軌道生成において障害物回避の位置に関する制約が緩和されるため、最適解の求解の可能性が向上する。しかしながら、第1の軌道生成部240では回避間隔を明確に指定できないため、第1の評価関数Jの設計次第では自車両が障害物を回避しきれない可能性がある。
そこで、図13に示すように、第2の場設定部250は、衝突領域Sを内包するように第2の場Sを設定する。これにより、第2の軌道生成部260で回避間隔を明確に指定できるので、自車両は確実に障害物を回避できる。また、第2の軌道生成部260では、第1の経路χを第2の参照経路χr,2として設定するため、車線中央を参照経路とする場合に比べ、参照経路と最適経路との間の差異が小さくなる。このため、第2の軌道生成における演算負荷の低減、局所最適解に陥る可能性の低減、線形化の誤差の低減が可能となる。
なお、自車両が障害物を十分に回避可能に第1の評価関数Jが設計されている場合には、第1の評価関数Jと同様に、第2の評価関数Jの変数は、第2の場Sの中心と自車両との間の距離に対応する接近度を含んでもよい。
<実施の形態5>
実施の形態2では、第1の場S及び第2の場Sを障害物に対して設定したが、道路の境界部に対して設定してもよい。この場合、障害物の第2の場Sと同様に、道路の境界部の第2の場Sが設定される。本実施の形態5では、第1の場Sは、障害物及び道路の少なくともいずれかの領域よりも大きく、第2の場Sは、当該少なくともいずれかの領域以上であり、第1の場Sよりも小さい。これにより、第2の軌道生成部260の参照経路である第1の経路χは第2の場Sと重ならず、第2の軌道生成部260による最適化問題の解が、第2の場Sによる制約に抵触する可能性が低くなるため、第2の軌道生成部260の演算負荷を低減できる。
図14は、本実施の形態5に係る第1の場Sと第1の経路χとの関係の一例を示す概略図である。また、図15は、本実施の形態5に係る第1の経路χと第2の場Sと第2の経路χとの関係の一例を示す概略図である。
図14では、第1の場Sが、道路の境界部に対する進入禁止領域に設定されている。ただし、第1の場Sは、道路の境界部より多少大きく設定される。
図15では、第2の場Sが、道路の境界部に対する進入禁止領域に設定されている。ただし、第2の場Sは、道路の領域であり、かつ、第1の場Sより小さくなるように設定される。これにより、第2の軌道生成部260の参照経路である第1の経路χは第2の場Sと重ならず、第2の軌道生成部260による最適化問題の解が、第2の場Sによる制約に抵触する可能性が低くなるため、第2の軌道生成部260の演算負荷を低減できる。
<実施の形態6>
実施の形態2及び5では、第2の軌道生成部260による最適化問題の解が、第2の場Sによる制約に抵触する可能性が低くなることについて触れている。これは、第2の場Sを適切に設定することにより実現される。本実施の形態6では、第1の軌道を生成する際の第1の制約g、及び、第2の軌道を生成する際の第2の制約gを設定する方法について説明する。
本実施の形態6では、他の実施の形態と同様、自車両の位置及び制御入力だけでなく、速度、横加速度、舵角及びヨーレートなどに対しても制約を設定してよい。そして、第2の制約gを第1の制約gよりも緩く設定する。例えば、第1の制約gでは、舵角δに対して上下限値 ̄δ,_δを設定する。同様に、第2の制約gでは、舵角δに対して上下限値 ̄δ,_δを設定する。この時、微小量をε(>0)とし、 ̄δ= ̄δ+ε、及び_δ=_δ-εとすることで、舵角δに関する第2の制約は、第1の制約よりも緩くなる。舵角δだけでなく、他の車両状態量についても同様に第2の制約を設定することで、第1の軌道生成部240により生成された第1の軌道は、第2の制約gに抵触する可能性が低くなる。これにより、第2の軌道生成部260が第2の軌道を生成する際に、第2の軌道が第2の制約gに抵触する可能性が低くなるので、第2の軌道を生成する際の演算負荷を低減できる。
<その他の変形例>
上述した図1の第1の場設定部230、第1の軌道生成部240、第2の場設定部250、第2の軌道生成部260、及び、目標値演算部270を、以下「第1の場設定部230等」と記す。第1の場設定部230等は、図16に示す処理回路81により実現される。すなわち、処理回路81は、周囲情報に基づいて、車両の走行対象外の第1の場を設定する第1の場設定部230と、車両の運動を表す第1の車両モデルと、第1の場とに基づいて、第1の予測期間の車両の第1の軌道を生成する第1の軌道生成部240と、周囲情報に基づいて、第1の場と異なる車両の走行対象外の第2の場を設定する第2の場設定部250と、車両の運動を表し、第1の車両モデルの次数よりも大きい第2の車両モデルと、第2の場と、第1の軌道とに基づいて、第1の予測期間以下である第2の予測期間の車両の第2の軌道を生成する第2の軌道生成部260と、第2の軌道に基づいて、車両を制御するための目標値を演算して出力する目標値演算部270と、を備える。処理回路81には、専用のハードウェアが適用されてもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサが適用されてもよい。プロセッサには、例えば、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)などが該当する。
処理回路81が専用のハードウェアである場合、処理回路81は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。第1の場設定部230等の各部の機能それぞれは、処理回路を分散させた回路で実現されてもよいし、各部の機能をまとめて一つの処理回路で実現されてもよい。
処理回路81がプロセッサである場合、第1の場設定部230等の機能は、ソフトウェア等との組み合わせにより実現される。なお、ソフトウェア等には、例えば、ソフトウェア、ファームウェア、または、ソフトウェア及びファームウェアが該当する。ソフトウェア等はプログラムとして記述され、メモリに格納される。図17に示すように、処理回路81に適用されるプロセッサ82は、メモリ83に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、制御演算装置201は、処理回路81により実行されるときに、周囲情報に基づいて、車両の走行対象外の第1の場を設定するステップと、車両の運動を表す第1の車両モデルと、第1の場とに基づいて、第1の予測期間の車両の第1の軌道を生成するステップと、周囲情報に基づいて、第1の場と異なる車両の走行対象外の第2の場を設定するステップと、車両の運動を表し、第1の車両モデルの次数よりも大きい第2の車両モデルと、第2の場と、第1の軌道とに基づいて、第1の予測期間以下である第2の予測期間の車両の第2の軌道を生成するステップと、第2の軌道に基づいて、車両を制御するための目標値を演算して出力するステップと、が結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ83を備える。換言すれば、このプログラムは、第1の場設定部230等の手順や方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリ83は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、それらのドライブ装置等、または、今後使用されるあらゆる記憶媒体であってもよい。
以上、第1の場設定部230等の各機能が、ハードウェア及びソフトウェア等のいずれか一方で実現される構成について説明した。しかしこれに限ったものではなく、第1の場設定部230等の一部を専用のハードウェアで実現し、別の一部をソフトウェア等で実現する構成であってもよい。例えば、第1の場設定部230については専用のハードウェアとしての処理回路81、インターフェース及びレシーバなどでその機能を実現し、それ以外についてはプロセッサ82としての処理回路81がメモリ83に格納されたプログラムを読み出して実行することによってその機能を実現することが可能である。
以上のように、処理回路81は、ハードウェア、ソフトウェア等、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
また、以上で説明した制御演算装置は、PND(Portable Navigation Device)、ナビゲーション装置及びDMS(Driver Monitoring System)などの車両装置と、携帯電話、スマートフォン及びタブレットなどの携帯端末を含む通信端末と、車両装置及び通信端末の少なくとも1つにインストールされるアプリケーションの機能と、サーバとを適宜に組み合わせてシステムとして構築される制御演算システムにも適用することができる。この場合、以上で説明した制御演算装置の各機能あるいは各構成要素は、前記システムを構築する各機器に分散して配置されてもよいし、いずれかの機器に集中して配置されてもよい。
なお、各実施の形態及び各変形例を自由に組み合わせたり、各実施の形態及び各変形例を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
上記した説明は、すべての局面において、例示であって、限定的なものではない。例示されていない無数の変形例が、想定され得るものと解される。
1 自車両、201 制御演算装置、230 第1の場設定部、240 第1の軌道生成部、250 第2の場設定部、260 第2の軌道生成部、270 目標値演算部。

Claims (15)

  1. 車両の周囲の周囲情報に基づいて、前記車両の走行対象外の第1の場を設定する第1の場設定部と、
    前記車両の運動を表す第1の車両モデルと、前記第1の場とに基づいて、第1の予測期間の前記車両の第1の軌道を生成する第1の軌道生成部と、
    前記周囲情報に基づいて、前記第1の場と異なる前記車両の走行対象外の第2の場を設定する第2の場設定部と、
    前記車両の運動を表し、次数が前記第1の車両モデルの次数よりも大きい第2の車両モデルと、前記第2の場と、前記第1の軌道とに基づいて、前記第1の予測期間以下である第2の予測期間の前記車両の第2の軌道を生成する第2の軌道生成部と、
    前記第2の軌道に基づいて、前記車両を制御するための目標値を演算して出力する目標値演算部と
    を備える、制御演算装置。
  2. 請求項1に記載の制御演算装置であって、
    前記第1の予測期間は予測点数と第1の予測間隔との積であり、
    前記第2の予測期間は前記予測点数と第2の予測間隔との積であり、
    前記第1の予測間隔は前記第2の予測間隔以上である、制御演算装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の制御演算装置であって、
    前記第1の軌道生成部は、第1の実行周期で前記第1の軌道を生成し、
    前記第2の軌道生成部は、前記第1の実行周期以下の第2の実行周期で前記第2の軌道を生成する、制御演算装置。
  4. 請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の制御演算装置であって、
    前記第1の軌道生成部は、前記第1の車両モデルと、前記第1の場と、第1の評価関数と、第1の制約とに基づいて、前記第1の軌道を生成する、制御演算装置。
  5. 請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の制御演算装置であって、
    前記第2の軌道生成部は、前記第2の車両モデルと、前記第2の場と、第2の評価関数と、第2の制約と、前記第1の軌道とに基づいて、前記第2の軌道を生成する、制御演算装置。
  6. 請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の制御演算装置であって、
    前記第1の軌道生成部は、前記第1の車両モデルと、前記第1の場と、第1の評価関数と、第1の制約とに基づいて、前記第1の軌道を生成し、
    前記第2の軌道生成部は、前記第2の車両モデルと、前記第2の場と、第2の評価関数と、第2の制約と、前記第1の軌道とに基づいて、前記第2の軌道を生成する、制御演算装置。
  7. 請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載の制御演算装置であって、
    前記第2の軌道生成部は、前記第1の軌道の少なくとも一部を参照経路として前記第2の軌道の生成に用いる、制御演算装置。
  8. 請求項4または請求項6に記載の制御演算装置であって、
    前記第1の制約は、前記第1の場への前記車両の進入を禁止する制約を含む、制御演算装置。
  9. 請求項5または請求項6に記載の制御演算装置であって、
    前記第2の制約は、前記第2の場への前記車両の進入を禁止する制約を含む、制御演算装置。
  10. 請求項1から請求項9のうちのいずれか1項に記載の制御演算装置であって、
    前記第2の場と前記第1の軌道とが重なる部分は、前記第1の場と前記第1の軌道とが重なる部分よりも小さい、制御演算装置。
  11. 請求項1から請求項9のうちのいずれか1項に記載の制御演算装置であって、
    前記第2の場と前記第1の軌道とが重なる部分は、前記第1の場と前記第1の軌道とが重なる部分よりも大きい、制御演算装置。
  12. 請求項4または請求項6に記載の制御演算装置であって、
    前記第1の評価関数の変数は、前記第1の場の中心と前記車両との間の距離に対応する接近度を含む、制御演算装置。
  13. 請求項5または請求項6に記載の制御演算装置であって、
    前記第2の評価関数の変数は、前記第2の場の中心と前記車両との間の距離に対応する接近度を含む、制御演算装置。
  14. 請求項6に記載の制御演算装置であって、
    前記第2の制約は前記第1の制約よりも緩い、制御演算装置。
  15. 車両の周囲の周囲情報に基づいて、前記車両の走行対象外の第1の場を設定し、
    前記車両の運動を表す第1の車両モデルと、前記第1の場とに基づいて、第1の予測期間の前記車両の第1の軌道を生成し、
    前記周囲情報に基づいて、前記第1の場と異なる前記車両の走行対象外の第2の場を設定し、
    前記車両の運動を表し、次数が前記第1の車両モデルの次数よりも大きい第2の車両モデルと、前記第2の場と、前記第1の軌道とに基づいて、前記第1の予測期間以下である第2の予測期間の前記車両の第2の軌道を生成し、
    前記第2の軌道に基づいて、前記車両を制御するための目標値を演算して出力する、制御演算方法。
JP2023516939A 2021-04-28 2021-04-28 制御演算装置及び制御演算方法 Active JP7337302B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2021/016923 WO2022230094A1 (ja) 2021-04-28 2021-04-28 制御演算装置及び制御演算方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPWO2022230094A1 JPWO2022230094A1 (ja) 2022-11-03
JPWO2022230094A5 JPWO2022230094A5 (ja) 2023-07-20
JP7337302B2 true JP7337302B2 (ja) 2023-09-01

Family

ID=83848008

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023516939A Active JP7337302B2 (ja) 2021-04-28 2021-04-28 制御演算装置及び制御演算方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20240116506A1 (ja)
JP (1) JP7337302B2 (ja)
DE (1) DE112021007599T5 (ja)
WO (1) WO2022230094A1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007253745A (ja) 2006-03-22 2007-10-04 Nissan Motor Co Ltd 回避操作算出装置、回避制御装置、各装置を備える車両、回避操作算出方法および回避制御方法
JP2020163967A (ja) 2019-03-29 2020-10-08 マツダ株式会社 車両運転支援システム
JP2020163975A (ja) 2019-03-29 2020-10-08 マツダ株式会社 車両運転支援システム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007253745A (ja) 2006-03-22 2007-10-04 Nissan Motor Co Ltd 回避操作算出装置、回避制御装置、各装置を備える車両、回避操作算出方法および回避制御方法
JP2020163967A (ja) 2019-03-29 2020-10-08 マツダ株式会社 車両運転支援システム
JP2020163975A (ja) 2019-03-29 2020-10-08 マツダ株式会社 車両運転支援システム

Also Published As

Publication number Publication date
US20240116506A1 (en) 2024-04-11
JPWO2022230094A1 (ja) 2022-11-03
DE112021007599T5 (de) 2024-03-07
WO2022230094A1 (ja) 2022-11-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3517893B1 (en) Path and speed optimization fallback mechanism for autonomous vehicles
US10823575B2 (en) Reference line smoothing method using piecewise spiral curves with weighted geometry costs
US10800408B2 (en) Determining driving paths for autonomous driving that avoid moving obstacles
US10816990B2 (en) Non-blocking boundary for autonomous vehicle planning
US10515321B2 (en) Cost based path planning for autonomous driving vehicles
US10754341B2 (en) Systems and methods for accelerated curve projection
US10606277B2 (en) Speed optimization based on constrained smoothing spline for autonomous driving vehicles
US10948919B2 (en) Dynamic programming and gradient descent based decision and planning for autonomous driving vehicles
US10429849B2 (en) Non-linear reference line optimization method using piecewise quintic polynomial spiral paths for operating autonomous driving vehicles
JP6715899B2 (ja) 衝突回避装置
US20190079523A1 (en) Dp and qp based decision and planning for autonomous driving vehicles
US11199847B2 (en) Curvature corrected path sampling system for autonomous driving vehicles
US10816985B2 (en) Method on moving obstacle representation for trajectory planning
US11099017B2 (en) Determining driving paths for autonomous driving vehicles based on offset points
US10534364B2 (en) Method and system for autonomous vehicle speed following
CN110877611B (zh) 障碍物回避装置及障碍物回避路径生成装置
JP6594589B1 (ja) 走行計画生成装置および自動運転システム
US10908613B2 (en) Optimal longitudinal trajectory generation under varied lateral acceleration constraints
US10732632B2 (en) Method for generating a reference line by stitching multiple reference lines together using multiple threads
US11414096B2 (en) QP spline path and spiral path based reference line smoothing method for autonomous driving
US20200310451A1 (en) Path planning for complex scenes with self-adjusting path length for autonomous driving vehicles
JP7337302B2 (ja) 制御演算装置及び制御演算方法
JP7241800B2 (ja) 車両制御装置及び車両制御方法
JP7490012B2 (ja) 車両制御装置
JP7332785B2 (ja) 車両制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230308

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230725

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230822

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7337302

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150