JP2022175515A - 流体遮断装置および流体遮断方法 - Google Patents

流体遮断装置および流体遮断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】流体供給管の内部に閉塞バッグを円滑に挿入して流体の遮断を行い、閉塞バッグを流体供給管から引き出す際に、閉塞バッグを傷める不都合を抑制できる流体遮断装置を構成する。【解決手段】分岐管から流体供給管に挿入されるシール機構Sを有し、シール機構Sを流体供給管に挿入した状態でシール機構Sの閉塞バッグ24の膨張により流体供給管の流体の流れを遮断する流体遮断装置Aを構成する。シール機構Sが、撓み変形可能なフレキシブルシャフト21と、フレキシブルシャフト21の先端部の先端側部材22と、フレキシブルシャフト21の基端部の基端側部材23と、先端側部材22と基端側部材23との間でフレキシブルシャフト21を取り囲む位置の閉塞バッグ24とで構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、流体遮断装置および流体遮断方法に関する。
流体供給管の内部に対し、この流体供給管から分岐する分岐管等を介して閉塞バッグを挿入し、この閉塞バッグを膨張させることで流体供給管に流れる流体を遮断する技術として、特許文献1,2に示されるものが存在する。
特許文献1には、例えば、水道管やガス管等の流体供給管(文献では配管)に流れる流体を遮断する流体遮断装置(文献では遮断装置)として、流体供給管の内部流路に閉塞バッグ(文献では膨張バッグ)を挿入し、この挿入状態で閉塞バッグを膨張させることで流体の遮断を実現する構成が記載されている。
この特許文献1の装置は、流体供給管に対し接続フランジを介して分岐する流路に仕切弁を備え、この仕切弁に対し流路の分岐方向に沿う姿勢で遮断装置の筒状のハウジングを支持している。また、この装置では、仕切弁を開放した状態で先端が流体供給管に達するガイド筒をハウジングの内部に備え、更に、ガイド筒の内部に先端部に閉塞バッグを有する筒状体を、ガイド筒に沿って移動自在に備えている。
このような構成において、流体を遮断する場合には、仕切弁を開放し、筒状体の操作によりガイド筒に沿って閉塞バッグを流体供給管の内部に挿入し、流体の供給により閉塞バッグを膨張させることになる。
特許文献2は、特許文献1と同様に、流体供給管(文献では流体管/水道管)に閉塞バッグを挿入し、この挿入状態で閉塞バッグを膨張させることで流体の遮断を実現するものであるが、閉塞バッグが、内部に内側筒軸を備え、内側筒軸と同軸芯で配置された外側筒軸の先端に屈曲可能な蛇腹形状部分を介して閉塞バッグを備えた構造である点が特許文献1と異なっている。
この特許文献2では、仕切弁に対し流路の分岐方向に沿う姿勢で流体遮断装置(文献では流体閉塞装置)の筒状の密封ケース本体を支持しておき、流体を遮断する場合には仕切弁を開放し、密封ケース本体の内部に、閉塞バッグを先端に備えた筒軸を配置する。この後に、筒軸と共に閉塞バッグを流体供給管の内部に挿入することで蛇腹形状部分が屈曲することにより、閉塞バッグの姿勢を流体供給管の姿勢に沿う姿勢となり、この状態で流体の供給により閉塞バッグを膨張させることで流体供給管が閉塞される。
特開平11-315991号公報 特開2013-130244号公報
特許文献1の構成では、流体供給管の内部に閉塞バッグを挿入する際にガイド筒を用いるものであるが、このガイド筒を用いる状況でも、閉塞バッグが変形することも容易に想像でき、このような変形を招くことのないように、閉塞バッグに所定の保形性を必要とすることも考えられる。
また、特許文献1の構成では、閉塞バッグを流体供給管に挿入する際に、閉塞バッグの挿入方向での先端部分が直接的に流体供給管の内面に接触し、摩耗や摩損を招くことも想像できた。
特許文献2の構成では、閉塞バッグの内部に筒軸ガイドが配置される構造であるため、閉塞バッグを流体供給管に挿入する際に閉塞バッグが大きく変形する不都合が抑制されるものの、閉塞バッグを支持する外側筒軸のうち、蛇腹形状部分のみにおいて屈曲が可能であるため、閉塞作業の後に閉塞バッグを外部に引き出す際に、分岐口のエッジ部分に接触することで閉塞バッグを傷めることも想像できた。
このように、特許文献2の装置では、閉塞バッグを適正な姿勢で流体供給管の内部に挿入することが可能である反面、閉塞バッグの円滑な引き出しが阻害されることも想像でき改善の余地がある。
このような理由から、流体供給管の内部に閉塞バッグを円滑に挿入して流体の遮断を行うことが可能で、この後に、閉塞バッグを流体供給管から引き出す際に、閉塞バッグを傷める不都合を抑制できる流体遮断装置が求められる。
更に、このように構成される流体遮断装置を用いて流体供給管の流体の遮断を可能にする流体遮断方法が求められる。
本発明に係る流体遮断装置の特徴構成は、分岐管から流体供給管の内部に挿入されるシール機構を有し、前記シール機構を前記流体供給管に挿入した状態で、前記シール機構に備えた弾性材料製の閉塞バッグを膨張させることで前記流体供給管の流体の流れを遮断する流体遮断装置であって、前記シール機構が、撓み変形可能なフレキシブルシャフトと、前記フレキシブルシャフトの先端部に取り付けられる先端側部材と、前記フレキシブルシャフトの基端部に取り付けられる基端側部材と、前記先端側部材と前記基端側部材の間の前記フレキシブルシャフトを取り囲む位置に配置される前記閉塞バッグとで構成されている点にある。
この特徴構成によると、分岐管から流体供給管にシール機構を挿入する際には、シール機構のフレキシブルシャフトと閉塞バッグとが撓むように共に変形できるため円滑な挿入を可能にする。更に、シール機構を挿入する際には、シール機構の先端側部材が流体供給管の内面に接触するため、閉塞バッグを流体供給管の内面に接触させる不都合が抑制され、閉塞バッグに摩耗や摩損を招くことがない。このように挿入した状態で閉塞バッグの内部空間に加圧流体を供給して閉塞バッグを膨張により拡径させることで流体供給管を閉塞できる。
また、流体供給管からシール機構を引き出す場合にはシール機構のフレキシブルシャフトと閉塞バッグとが共に撓むように変形し、流体供給管と分岐管とを連通させる開口のエッジ部分に閉塞バッグを強く接触させることがなく、閉塞バッグを傷めることもない。
従って、流体供給管の内部に閉塞バッグを円滑に挿入して流体の遮断を行うことが可能で、この後に、閉塞バッグを流体供給管から引き出す際に、閉塞バッグを傷める不都合を抑制できる流体遮断装置が構成された。
上記構成に加えた構成として、前記基端側部材に対し、前記閉塞バッグの内部空間に対する加圧流体の給排を可能にする給排流路を形成しても良い。
これによると、基端側部材の給排流路を介して加圧流体を閉塞バッグの内部空間に供給すること、及び、給排流路から閉塞バッグの内部空間から加圧流体を排出することが可能となる。
上記構成に加えた構成として、前記閉塞バッグの先端に外嵌する状態で、前記先端側部材に螺合連結することで前記閉塞バッグの先端を前記先端側部材に固定する固定リングを備えても良い。
これによると、固定リングを先端リングに螺合させることで閉塞バッグの先端を先端側部材に外嵌する状態で固定することが可能となる。また、固定リングを先端リングから分離することで閉塞バッグのメンテナンスや交換も容易に行える。
上記構成に加えた構成として、前記先端側部材が、先端ほど小径化する円錐状の外面を有しても良い。
これによると、シール機構を流体供給管の内部に挿入する場合には、先端側部材の円錐状の外面が、流体供給管と分岐管とを連通させる開口部分に接触する、あるいは、先端側部材の円錐状の外面が、流体供給管の内面に接触することにより、シール機構を案内することが可能となる。
本発明に係る流体遮断方法の特徴構成は、分岐管から流体供給管の内部に流体遮断装置のシール機構を挿入し、前記シール機構に備えた弾性材料製の閉塞バッグを膨張させることで前記流体供給管の流体の流れを遮断する流体遮断方法であって、前記シール機構は、撓み変形可能なフレキシブルシャフトの先端側に先端側部材を備えると共に、基端側に基端側部材を備え、前記先端側部材と前記基端側部材との間の前記フレキシブルシャフトを取り囲む領域に前記閉塞バッグを備え、当該閉塞バッグに加圧流体を供給することで前記先端側部材の外径より前記閉塞バッグを拡径させるように構成され、前記流体供給管に前記分岐管を装着した状態で、前記流体供給管のうち分岐管に連通する部位に分岐孔を形成する穿孔工程と、前記シール機構のうち、前記基端側部材が前記分岐孔の位置に達するまで前記流体供給管の内部に前記シール機構を挿入する挿入工程と、前記閉塞バッグの内部空間に対して加圧流体を供給することで前記閉塞バッグの膨張により前記閉塞バッグの外面を前記流体供給管の内面に密着させるバッグ膨張工程とを、この順序で行う点にある。
この特徴構成によると、穿孔工程において流体供給管に装着した分岐管と連通する分岐孔を形成し、挿入工程では、シール機構のうち、基端側部材が分岐孔から流体供給管の内部に挿入されない位置までシール機構を挿入し、バッグ膨張工程において閉塞バッグの内部空間に加圧流体を供給することで閉塞バッグを膨張により拡径させて流体供給管の内面に密着させ閉塞が実現する。
特に、挿入工程では、基端側部材が分岐孔から流体供給管の内部に挿入されない位置にあるので、挿入時に基端側部材より分岐管の内部(閉塞バッグと反対側の領域)に連なる部材に曲げ方向に荷重が作用する不都合を抑制でき、閉塞バッグから加圧流体を排出した後に閉塞バッグを分岐孔から抜き出す作業も容易に行える。
従って、流体遮断装置を用いて流体供給管の流体の遮断を可能にする流体遮断方法が構成された。
流体遮断装置の断面図である。 流体遮断装置の先端側部材と基端側部材との拡大断面図である。 分岐管に取り付けた流体遮断装置を示す断面図である。 水道管に分岐管を取り付けた状態の断面図である。 分岐管に穿孔ユニットを取り付けた状態の断面図である。 水道管の内部にシール機構を挿入した状態の断面図である。 水道管の内部で閉塞バッグを膨張させた状態の断面図である。 分岐管を封止プレートで封止した状態の断面図である。 別実施形態(a)において、水道管の内部にシール機構を挿入した状態の断面図である。 別実施形態(b)のシール機構の断面図である。 別実施形態(b)で水道管に挿入する際のシール機構の断面図である。 別実施形態(b)で水道管に挿入したシール機構の断面図である。 別実施形態(b)で水道管の内部で膨張バッグを膨張させた状態の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔基本構成〕
図1~図3には、流体供給管の一例としての水道管1から分岐する分岐管2の外端からシール機構Sを挿入することにより、水道管1(流体供給管)に流れる水(流体の一例)を遮断する流体遮断装置Aが示されている。
流体遮断装置Aは、水道管1に流れる水を任意の位置で遮断することにより、遮断位置より下流側の水道管1の交換やメンテナンス作業、あるいは、下流側の水道管1に新たに分岐流路を形成する作業、新た開閉弁等を設ける作業等を可能にする。
図3に示すように、水道管1は、この水道管1に形成された分岐孔1Aに連通する位置に分岐管2を備えている。この分岐管2は、水の流れの遮断を必要とする位置の上流側の近傍にホルダ3と共に装着されている。分岐管2は、水道管1の外面を抱き込む形態で圧着するホルダ3と一体的に形成され、この分岐管2の外端にフランジ部4が一体的に形成されている。
分岐管2は、仕切弁5を備えており、この仕切弁5は、分岐管2の管路と直交する方向に作動する弁体5Aによって分岐管2の開閉を可能にしている。フランジ部4は、図5に示すように穿孔機Bを装着することや、図3に示すように流体遮断装置Aの装着を可能にするものであり、図8に示すように円盤状の封止プレート6を取り付けることにより完全に閉塞する状態が維持される。
〔流体遮断装置〕
図1~図3に示すように、流体遮断装置Aは、円筒状部材で構成されるメインケース10と、このメインケース10の内部に、メインケース10の長手に沿う方向に移動自在に収容されたシール機構Sと、このシール機構Sを移動させる操作シャフトTとを備えている。また、図面にはシール機構Sのフレキシブルシャフト21が直線状である状態の中心を軸芯Yとして示している。メインケース10は鋼管やステンレス管等の金属製のパイプ材で構成されている。
フレキシブルシャフト21は、例えば、バネ線材を螺旋状に成形した構造や、複数のバネ線材を束ねたワイヤ束を樹脂チューブで被覆した構造のもの等、長手方向に圧力が作用した場合に座屈することなく圧力を伝え、曲げ方向に力が作用した際には柔軟に撓むものが用いられている。
〔流体遮断装置:メインケース〕
メインケース10は、連結側(図1、図3で下側)の端部に連結フランジ11を一体的に形成している。このメインケース10の外端側(図1、図3で上側)の端部の内部に筒状シール体12を収容し、この筒状シール体12を挿通するように操作シャフトTが配置されている。また、メインケース10の上端部には、メインケース10の内部空間に連通する管路で成る給排部13を備えている。この給排部13は、シール機構Sがメインケース10の内部を移動する際に、メインケース10の内部空間に対する空気の出入りを可能にする。また、仕切弁5の止水確認用に使用する。
〔流体遮断装置:シール機構〕
シール機構Sは、撓み変形可能なフレキシブルシャフト21を有すると共に、フレキシブルシャフト21の先端部に先端側部材22を取り付け、フレキシブルシャフト21の基端部に基端側部材23を取り付け、先端側部材22と基端側部材23の間のフレキシブルシャフト21を取り囲む位置に閉塞バッグ24を備えている。
図2に示すように、先端側部材22は、フレキシブルシャフト21の先端に連結する先端ガイド体22aと、この先端ガイド体22aの基端側に螺合することで一体化する筒状の先端側保持体22bとで構成されている。先端ガイド体22aは、先端ほど小径化する円錐状の外面22tを有しており、この先端ガイド体22aに形成された雌ネジ部に対して、先端側保持体22bの雄ネジ部が螺合することで一体化している。
特に、先端ガイド体22aと先端側保持体22bとの螺合箇所には、シールテープを介在させることによりシール性の向上が図られている。また、閉塞バッグ24に加圧空気(加圧流体の一例)が供給された場合に、先端ガイド体22aと先端側保持体22bとの境界部位からの空気の漏出を防止するために先端側保持体22bの内部にゴムや樹脂で成るシール部材を嵌め込むことや、充填することも考えられる。
基端側部材23は、フレキシブルシャフト21の後端の外側に配置される筒状の基端ガイド体23aと、この基端ガイド体23aに螺合することで一体化する筒状の基端側保持体23bとで構成されている。基端ガイド体23aは、メインケース10の内径より僅かに小さい外径の筒状体で、軸芯Yを中心とする貫通孔が形成され、この貫通孔の内周に沿って形成した雌ネジ部に対して、基端側保持体23bの雄ネジ部が螺合することで一体化している。特に、基端ガイド体23aと基端側保持体23bとの螺合箇所にシールテープを介在させることによりシール性の向上が図られている。
閉塞バッグ24は、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)のように柔軟に弾性変形し得る合成ゴム、あるいは、柔軟に弾性変形し得る樹脂材をチューブ状に成形したものが用いられている。この閉塞バッグ24は、チューブ状のバッグ本体24aの両端部に抜け止め用の厚肉部24bが形成されている。これにより、閉塞バッグ24は、厚肉部24bの外径が、バッグ本体24aの外径より大径化している。
このシール機構Sは、先端側保持体22bの雄ネジ部に対して固定リング25の雌ネジ部が螺合することにより、この固定リング25によって閉塞バッグ24の先端側の厚肉部24bを先端側部材22に圧着する形態で保持している。これと同様に、基端側保持体23bの雄ネジ部に対して固定リング25の雌ネジ部が螺合することにより、この固定リング25によって閉塞バッグ24の基端側の厚肉部24bを基端側部材23に圧着する形態で保持している。
先端側保持体22bと、基端側保持体23bとは共通する構造のものが用いられている。また、先端側保持体22bに螺合する固定リング25と、基端側保持体23bに螺合する固定リング25とに共通する構造のものが用いられている。固定リング25は、全体的に筒状であり、この固定リング25は、閉塞バッグ24の厚肉部24bの外周に密着する筒状部分を有すると共に、この固定リング25の雌ネジ部と反対側の端部に対しバッグ本体24aの外周を取り囲む開口部分を有している。開口部分の内径は筒状部分の内径より小径である。この開口部分の内周に対し、後述するキャップ部材26を配置することで閉塞バッグ24の抜け止めを実現にしている。
更に、固定リング25の開口部分において閉塞バッグ24の抜け止めを行うキャップ部材26を備えている。このキャップ部材26は、固定リング25の開口部分から筒状部分に連なる領域に嵌め込まれる形状であり、閉塞バッグ24の厚肉部24bとバッグ本体24aとの境界に接することで閉塞バッグ24の抜け止めを実現する。尚、このキャップ部材26は、先端側と基端側との夫々の固定リング25の開口部分に備えられている。
図2に示すように、軸芯Yに直交する方向視でフレキシブルシャフト21の先端部のうち、先端側保持体22bの内周にOリング28を備え、この先端側保持体22bの内周から閉塞バッグ24の厚肉部24bの内周に亘る領域にOリング28を支持するOリングキャップ29を備えている。
これと略同様に、基端側保持体23bの内周にOリング28を備え、この基端側保持体23bの内周から閉塞バッグ24の厚肉部24bの内周に亘る領域にOリング28を支持するOリングキャップ29を備えている。
このように、Oリング28、Oリングキャップ29等を備えることで閉塞バッグ24に加圧空気(加圧流体の一例)が供給された場合に流体の漏出を抑制している。
このシール機構Sは、操作シャフトTの流体給排空間33に供給される加圧空気(加圧流体)を、閉塞バッグ24の内部に供給することで、閉塞バッグ24を膨張により拡径するように機能するものであるため、基端ガイド体23aの内部と、基端側保持体23bの内部とに、加圧空気の供給と排出とを可能にする給排流路Uが形成されている。
特に、このシール機構Sでは、閉塞バッグ24の内部空間に加圧空気が供給されない状態では、図1~図3に示すように、軸芯Yに沿う方向視において、バッグ本体24aの外面が先端ガイド体22aの外周より内方に位置するように寸法関係が設定されている。
図2に示すように、基端ガイド体23aの貫通孔に操作シャフトTの作動軸体31が挿通し、この作動軸体31の外周と、基端ガイド体23aの貫通孔の内周との間に隙間が形成されている。また、基端側保持体23bの中心の孔部にフレキシブルシャフト21の基端部分が挿通しており、フレキシブルシャフト21の基端部の外周と、基端側保持体23bの中心の孔部の内周との間に隙間が形成されている。このように基端側部材23には、前述した2箇所の隙間によって閉塞バッグ24に対する加圧空気の給排を行う給排流路Uが形成されている。
〔流体遮断装置:操作シャフト〕
図1~図3に示すように、操作シャフトTは、フレキシブルシャフト21の基端に連結する作動軸体31と、この作動軸体31の外径より大径となる内径で基端ガイド体23aに螺合連結する作動筒体32とを備えている。特に、作動軸体31に外周と作動筒体32の内周との間には、この作動筒体32の内部に加圧空気(加圧立開)の供給と排出とが可能な流体給排空間33が形成されている。
作動筒体32は、メインケース10の上端の筒状シール体12の孔状部に挿通する状態で配置されている。また、作動筒体32の先端部(図1で下側の端部)が、基端ガイド体23aの端部に螺合することで、これらが一体化されている。操作シャフトTには、作動筒体32に対して外部からの加圧空気の供給と排出とを可能にする加圧空気給排部34が形成されている。
〔流体の遮断〕
このように構成されることにより、図7に示すように、分岐孔1Aから流体遮断装置Aのシール機構Sを水道管1(流体供給管)の内部に挿入し、シール機構Sに加圧空気を供給し、このシール機構Sの閉塞バッグ24を膨張させ、水道管1の内面に密着させることにより水道管1に流れる水の遮断が実現する。
このように水の流れを遮断する際には、水道管1のうち、遮断を行う位置の近傍に分岐管2を備え、分岐管2に連通するように水道管1に分岐孔1Aを形成する作業を必要とするものであり、水の流れを遮断するまでの手順の一例を「施工手順」として図4~図8に基づいて説明する。
〔施工手順〕
この施工手順が流体遮断方法の具体例であり、(1)図4に示す分岐管装着工程、(2)図5に示す穿孔工程、(3)図6に示すシール機構挿入工程、(4)図7に示すバッグ膨張工程、(5)図8に示す流体遮断装置撤去工程との工程が、この順序で行われる。
(1)分岐管装着工程では、図4に示すように水の流れを遮断する位置の近傍の水道管1にホルダ3と共に分岐管2を装着する。ホルダ3と分岐管2とを合わせたものを、割T字管と称しており、分岐管2には仕切弁5が予め備えられている。また、ホルダ3は、水道管1の外周を挟み込むように分割された円筒状に形成されている。
特に、分岐管2が一体形成されたホルダ3を第1ホルダ3aと称し、単純な半円筒状のホルダ3を第2ホルダ3bと称している。このような構成のため、水道管1の外周にシール材を備えた後に、シール材の外周を第1ホルダ3aと、第2ホルダ3bとで取り囲むように配置し、ボルト(図示せず)の締結により第1ホルダ3aと第2ホルダ3bとを互いに引き寄せるように水道管1の外周に固定する作業が行われる。
次に、(2)穿孔工程では、図5に示すように分岐管2のフランジ部4に穿孔機Bを装着する。この穿孔機Bには、本体ケース36を有すると共に、フランジ部4に連結する連結側フランジ部37を備えている。
穿孔機Bは、分岐管2を挿通可能なカッター軸38の先端にカッター39を備えた穿孔ユニットを有している。カッター軸38は本体ケース36に対して出退自在に支持され、本体ケース36にはカッター軸38を回転駆動する電動モータ(図示せず)を内蔵している。
これにより、カッター軸38を駆動回転する状態でカッター軸38を水道管1に接触させる方向に移動させることにより穿孔が行われ、水道管1に分岐孔1Aが形成される。この穿孔の後にカッター軸38を逆方向に移動させることで穿孔工程が終了する。
また、この穿孔工程が終了した後には、仕切弁5の弁体5Aで分岐管2を閉塞した後に、穿孔機Bが撤去される。
(3)シール機構挿入工程では、図6に示すように分岐管2のフランジ部4に対して、流体遮断装置Aの連結フランジ11を連結することで、流体遮断装置Aを分岐管2に装着する。このように流体遮断装置Aが装着された状態で、仕切弁5の弁体5Aを開放し、操作シャフトTの操作により、分岐孔1Aに挿通するようにシール機構Sが水道管1の内部に挿入される。
シール機構Sを挿入する際には、先端側部材22の先端ガイド体22aの外周の円錐状の外面22tが水道管1の内面に接触した際に、先端側部材22を水道管1の内面に沿って滑らかに移動させ、この移動に伴い、水道管1の内部の水流の圧力が作用する場合には、この圧力によりフレキシブルシャフト21が柔軟に撓み、滑らかな挿入を実現する。
尚、流体遮断装置Aは、操作シャフトTの人為的な操作によってシール機構Sの挿入と引き出しとを可能にするものを想定しているが、例えば、電動モータの駆動力によってシール機構Sの挿抜を可能にするように構成しても良い。
また、この挿入時には、先端側部材22の外径より閉塞バッグ24の外径が小径であるため、閉塞バッグ24の外面が分岐孔1Aの内面に接触する不都合を抑制し、閉塞バッグ24を傷めることや、挿入時に強い抵抗力が作用することもない。
特に、このようにシール機構Sを挿入する場合には、図6に示すようにシール機構Sの基端側部材23が分岐孔1Aより、水道管1の内部に入り込まないように挿入量が制御される。これにより挿入時に基端側部材23に連なる外端側部位(閉塞バッグ24と反対側の領域)の操作シャフトTを構成する部材に曲げ方向に荷重が作用する不都合を抑制でき、この後に、閉塞バッグ24を分岐孔1Aから抜き出す作業も容易に行える。
(4)バッグ膨張工程では、図7に示すように、加圧空気給排部34に加圧空気を供給することにより、この加圧空気が、流体給排空間33から給排流路Uを介して閉塞バッグ24の内部空間に供給され、閉塞バッグ24を膨張させる。この膨張により閉塞バッグ24が拡径し、外面を水道管1の内面に密着させることになる。尚、加圧空気給排部34にはコンプレッサ(図示せず)で圧縮された空気を供給するための流路が接続しており、人為的にバルブを操作等の操作により加圧空気(加圧流体)の供給と排出とが行われる。
このように水道管1の内部での水の流れを遮断することにより、遮断位置より下流側の水道管1の交換やメンテナンス作業、あるいは、下流側に新たに分岐流路を形成する作業、新た開閉弁等を設ける作業を可能にする。
これにより水道管1を流れる水が遮断される。また、このように加圧空気を供給した場合には、先端側部材22の内部に収容しOリング28、Oリングキャップ29等が、加圧空気の先端側部材22の螺合部分等から漏出する不都合を抑制する。
この後、閉塞バッグ24を引き出す操作を行う際には、流体給排空間33から給排流路Uを介して閉塞バッグ24の内部空間から空気を排出することで、閉塞バッグ24を収縮させた状態で、引き出す操作を行い、フレキシブルシャフト21の撓み量が変化する等、フレキシブルシャフト21の柔軟な撓みにより、滑らかな引き出しを可能にしている。
(5)流体遮断装置撤去工程では、図8に示すように、閉塞バッグ24から加圧空気を排出し、操作シャフトTを引き出す操作の後に、仕切弁5の弁体5Aを閉塞し、分岐管2のフランジ部4から流体遮断装置Aの連結フランジ11を分離し、分岐管2のフランジ部4に封止プレート6を取り付けることで分岐管2の外端が閉塞される。
〔実施形態の作用効果〕
このような構成から、分岐孔1Aから水道管1(流体供給管)の内部に挿入する場合には、フレキシブルシャフト21と共に閉塞バッグ24が柔軟に撓むことにより、分岐孔1Aの開口縁に閉塞バッグ24を強く接触させることなく、閉塞バッグ24の先端部の姿勢を水道管1の姿勢に沿わせることが可能となる。
また、シール機構Sを挿入する場合にはシール機構Sの基端側部材23が分岐孔1Aより、水道管1の内部に入り込まないため、挿入時に基端側部材23に連なる外端側部位(閉塞バッグ24と反対側の領域)の操作シャフトTを構成する部材に曲げ方向に荷重が作用する不都合を抑制でき、この後に、閉塞バッグ24を分岐孔1Aから抜き出す作業も容易に行える。
更に、先端側部材22の先端ガイド体22aに円錐状の外面22tの外面を形成しているため、シール機構Sの挿入を円滑に行え、しかも、加圧空気が供給されない状態の閉塞バッグ24の外径が、先端側部材22の外径より小さいため、挿入時に閉塞バッグ24の外面を傷めることもない。
シール機構Sは、フレキシブルシャフト21と共に閉塞バッグ24が柔軟に撓むため、水道管1(流体供給管)が、屈曲する形状等、非直線状であっても水道管1の内面に閉塞バッグ24の外面を密着させて水(流体)の流れを止めることが可能となる。
このように構成された流体遮断装置Aを用いて水道管1(流体供給管)に流れる水(流体)を遮断する際に、複数の工程を順次行うことにより、分岐孔1Aが形成されていない水道管1であっても、水の流れを止める方法が実現し、必要とする作業を行える。
シール機構Sは、先端側部材22の先端ガイド体22aと先端側保持体22bとが螺合し、先端側保持体22bに固定リング25が螺合している。これと同様に、基端側部材23の基端ガイド体23aと基端側保持体23bとが螺合し、基端側保持体23bに固定リング25が螺合している。このため、これらの螺合を解除することで容易に分解することが可能である。このような構造であるため、シール機構Sは容易に分解してメンテナンスを行え、部品の交換も容易に行える。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
(a)図9に示すように、シール機構Sを分岐孔1Aから水道管1(流体供給管)に挿入する場合に、基端側部材23の一部が、水道管1の内部に入り込むように挿入量を設定する。このように挿入量を設定した場合でもシール機構Sの閉塞バッグ24の内部空間に加圧空気(加圧流体)を供給することにより、実施形態で説明したものと同様に閉塞バッグ24の膨張により水道管1における水(流体)の流れを止めることが可能となる。
この別実施形態(a)では、シール機構Sの挿入量は、図9に示す量に限るものではなく、図9に示す量を超えて、シール機構Sを水道管1の内部に挿入しても良い。
(b)図10に示すように、筒状部材41の先端に、筒状で屈曲可能なベローズ42を介してシール機構Sを備えて流体遮断装置Aを構成する。シール機構Sはベローズ42に連通する中空筒部材54を有し、この中空筒部材54の中心を軸芯Yと称している。
この別実施形態(b)の流体遮断装置Aでは、図10に示すように、シール機構Sが、一対の上環状部材50Aと、一対の下環状部材50Bと、中空筒部材54と、先端プレート55と、上環状部材50Aと下環状部材50Bとの間に配置された膨張バッグ60(閉塞バッグの一例)と、を有している。
一対の上環状部材50Aは、第1円盤状部材50Aaと、第1円盤状部材50Aaに対して複数(本実施形態では8つ)の六角穴付きボルト等で構成される引寄ボルト52で連結された第1止水金具50Abと、で構成されている。一対の下環状部材50Bは、第2円盤状部材50Baと、第2円盤状部材50Baに対して複数(本実施形態では8つ)の引寄ボルト53,55aで連結された第2止水金具50Bbと、で構成されている。
本別実施形態(b)における第1止水金具50Abと第2止水金具50Bbとは、引寄ボルト52及び/又は引寄ボルト53,55aを螺合することにより、相対移動可能な分割構造となっている。
図10に示すように、第1円盤状部材50Aaは、上流側端面(図10に示す方向視で下面)が凹状に形成された基部56aと、基部56aから下流側(上側)に延出した延出部56bとが一体形成されている。基部56aには、延出部56bに隣接した環状部位に引寄ボルト52が挿入される複数(本実施形態では8つ)の貫通孔56a1が周方向に等間隔に形成されている。
延出部56bの下流側端部(図10に示す方向視で上端部)の外周面には、雄ねじ部56b1が形成されており、この雄ねじ部56b1にベローズ42の雌ねじ部が螺合されることにより、第1円盤状部材50Aaとベローズ42とが連結される。また、延出部56bの下流側端部(上端部)の外周面には、雄ねじ部56b1よりも上流側(下側)にOリングsbが装着されるシール溝56b2が形成されており、雄ねじ部56b1よりも下流側(上側)にOリングshを圧縮するテーパ面56b5が形成されている。
延出部56bの上流側端部(図10に示す方向視で下端部)の内周面には、雌ねじ部56b3が形成されており、軸芯Yと同軸芯に配置された中空筒部材54の下流側端部(上端部)の外周面に形成された雄ねじ部54aに螺合されることにより、第1円盤状部材50Aaと中空筒部材54とが連結される。また、延出部56bの上流側端部(下端部)の内周面には、雌ねじ部56b3よりも下流側(上側)にOリングscが装着されるシール溝56b4が形成されている。このOリングscは、第1円盤状部材50Aaと中空筒部材54とが連結されることにより、中空筒部材54の雄ねじ部54aの下流側端部(上端部)に形成されたテーパ面54a1が当接して圧縮される。
第1止水金具50Abは、カップ状に形成されており、円盤基部57aと、円盤基部57aの最も外周側から上流側(下側)に延出した円筒部57bとが一体形成されている。円盤基部57aは、中央に中空筒部材54が挿入される挿入孔部57a1が貫通形成されており、最も外周側に膨張バッグ60(閉塞バッグの一例)の一端が係合する第1段差部57a2が形成されている。また、円盤基部57aの挿入孔部57a1に隣接した外周側には、Oリングsdが装着されるシール溝57a3が形成されており、このシール溝57a3の更に外周側には、引寄ボルト52が螺合される複数(本実施形態では8つ)の雌ねじ孔57a4が周方向に等間隔に形成されている。円筒部57bは、第2止水金具50Bbの外側に隣接しており、第2止水金具50Bbが内挿される外筒となっている。
第2円盤状部材50Baは、下流側端面(図10に示す方向視で上面)が凹状に形成されている。第2円盤状部材50Baは、中央に中空筒部材54が挿入される挿入孔部58aが貫通形成されており、この挿入孔部58aよりも外周側に、六角穴付きボルト等で構成される引寄ボルト53,55aが挿入される複数(本実施形態では8つ)の貫通孔58bが周方向に等間隔に形成されている。挿入孔部58aの内周面には、Oリングsjが装着されるシール溝58a1と、このシール溝58a1よりも上流側(下側)に中空筒部材54が係止される係止凹部58a2とが形成されている。
第2止水金具50Bbは、中央に中空筒部材54が挿入される挿入孔部59aが貫通形成されており、最も外周側に膨張バッグ60の他端が係合する第2段差部59bが形成されている。また、挿入孔部59aに隣接した外周側には、Oリングsfが装着されるシール溝59cが形成されており、このシール溝59cの更に外周側には、引寄ボルト53,55aが螺合される複数(本実施形態では8つ)の雌ねじ孔59dが周方向に等間隔に形成されている。第2止水金具50Bbは、第1止水金具50Abの円筒部57bの内側に隣接しており、円筒部57bが外挿される内筒となっている。
中空筒部材54は、一対の上環状部材50A及び一対の下環状部材50Bが外挿される。この中空筒部材54の軸方向中央付近には、膨張バッグ60を膨張させるための流体導入空間Vに連通する流体流入部51として、複数の貫通孔が形成されている。また、中空筒部材54は、一端に、第1円盤状部材50Aaの延出部56bに形成された雌ねじ部56b3に螺合する雄ねじ部54aが形成されており、他端に、第2円盤状部材50Baに形成された係止凹部58a2に係合する環状突出部54bが形成されている。
中空筒部材54を第1止水金具50Ab及び一対の下環状部材50Bの内部に挿入して環状突出部54b及び係止凹部58a2を係合させた状態で、中空筒部材54を第1円盤状部材50Aaに螺合することにより、第1円盤状部材50Aaと第2円盤状部材50Baとが位置決めされる。また、第2円盤状部材50Baに複数(本実施形態では4つ)の六角穴付きボルト等で構成される引寄ボルト55aで固定された先端プレート55により中空筒部材54の落下が防止される。
先端プレート55は、引寄ボルト53の頭部を収容する複数(本実施形態では4つ)の貫通孔55c及び引寄ボルト55aの雄ねじが挿入される複数(本実施形態では4つ)の貫通孔(不図示)が周方向に交互に配置されている。また、先端プレート55の下流側端面(上面)には、挿入孔部55bと貫通孔55cとの間に、Oリングsgが装着されるシール溝55dが形成されている。
膨張バッグ60は、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)のような耐久性に優れた合成ゴム等で構成されており、上環状部材50Aに挟持される第1被挟持部61と、下環状部材50Bに挟持される第2被挟持部62とに接続し、流体流入部51から空気が流入することにより膨張する膨張部63と、を有している。
第1被挟持部61は、膨張部63から内側に断面L字状に屈曲しており、同様に、第2被挟持部62は、膨張部63から内側に断面L字状に屈曲している。第1被挟持部61を第1止水金具50Abの第1段差部57a2に係合させると共に、第2被挟持部62を第2止水金具50Bbの第2段差部59bに係合させることにより、膨張バッグ60の一端が第1止水金具50Abに支持され、膨張バッグ60の他端が第2止水金具50Bbに支持される。膨張部63は、自然状態では屈曲変形した形状であり、引寄ボルト52及び/又は引寄ボルト53,55aを締め増して、第1止水金具50Abと第2止水金具50Bbとを離間させることにより、直立形状となる。
図10に示すように、膨張バッグ60は、第1被挟持部61を第1止水金具50Abの第1段差部57a2に係合させると共に、第2被挟持部62を第2止水金具50Bbの第2段差部59bに係合させ、中空筒部材54を一対の上環状部材50A及び一対の下環状部材50Bの内部に装着して、引寄ボルト52及び引寄ボルト53,55aで仮締めする。この状態では、第1止水金具50Abと第2止水金具50Bbとが近接しており、膨張部63が屈曲変形した形状となっている。また、引寄ボルト52及び引寄ボルト53,55aを締め増すことにより、第1止水金具50Abが第1円盤状部材50Aaに当接すると共に第2止水金具50Bbが第2円盤状部材50Baに当接して、第1止水金具50Abと第2止水金具50Bbとが離間する。その結果、膨張部63に引張力が作用し、膨張部63が直立形状となる。この構成により、中空筒部材54、第1止水金具50Ab及び第2止水金具50Bbで囲まれた密封空間が、流体導入空間Vとなっている。
図13に示すように、流体流入部51を介して流体導入空間Vに導入された空気により、膨張部63が流体圧を受けて径方向外側に膨張する。また、膨張バッグ60を支持した状態で第1止水金具50Abと第2止水金具50Bbとを離間させて膨張バッグ60にテンションをかければ、膨張前の膨張バッグ60の変形を防止することが可能となる。その結果、流体流入部51から空気を流入させることにより膨張バッグ60を膨張させたとき、膨張バッグ60を均等に膨張させることが可能となる。なお、膨張部63の膨張率や強度については、水道管1の構造や内径に応じて設計されている。
〔流体の遮断〕
図11~図13には、別実施形態(b)の流体遮断装置Aのシール機構Sを、水道管1に形成された分岐孔1Aから水道管1の内部に挿入することにより水道管1(流体供給管)に流れる水(流体の一例)を遮断する際の手順の概要を示している。尚、これら図には、実施形態に示した分岐管2や仕切弁5を示していないが、実施形態と同様に分岐管2や仕切弁5等が用いられる。
〔施工手順〕
図11~図13に示す施工手順が別実施形態(b)の流体遮断装置Aを用いた流体遮断方法の具体例である。つまり、図11に示すように、流体遮断装置Aのシール機構Sを分岐孔1Aから水道管1の内部に挿入する。このように挿入した場合には、水圧の作用、あるいは、挿入時にベローズ42に作用する圧力により、図12に示すようにベローズ42が湾曲しシール機構Sの軸芯Yが水道管1の長手方向に沿う姿勢に変化する。
この後に、図13に示すように、筒状部材41に加圧空気を供給することにより、加圧空気が中空筒部材54に流れ、中空筒部材54の流体流入部51を介して流体導入空間Vに供給され、更に、膨張バッグ60の内面側に供給される。この結果、膨張バッグ60が膨張し、水道管1の内面に密着することで水道管1に流れる水の遮断が実現する。
この別実施形態(b)の施工手順では、図面中に示していないが、実施形態で説明した手順と同様に水道管1に分岐管2を形成し、(図4の分岐管2を参照)を設け、穿孔工程において水道管1に分岐孔1Aを形成(図5を参照)し、この後に、分岐管2から水道管1の内部にシール機構Sが挿入されることになる。
この別実施形態(b)の流体遮断装置Aは、膨張バッグ60にテンション(張力)を作用させて変形を防止することが可能で、しかも、この膨張バッグ60を均等に膨張させることが可能であるため、分岐孔1Aから水道管1の内部への挿入を円滑に行え、水道管1の内面に膨張バッグ60を良好に密接させることも可能となる。
(c)実施形態に記載したシール機構Sにおいて、フレキシブルシャフト21を、閉塞バッグ24が配置される領域を超えて操作シャフトTの側に領域に達するように長さを設定する。
この別実施形態(c)の構成では、フレキシブルシャフト21のうち、基端側部材23より操作シャフトTに延びる領域に対して、柔軟に変形し得るチューブ等を配置することで加圧空気(加圧流体)が流れる空間を形成することになるが、基端側部材23を超えて操作シャフトTの方向に延びる領域での撓みが可能となる。
これにより、例えば、別実施形態(a)のように、閉塞バッグ24と共に、基端側部材23を含めた部位を分岐孔1Aから水道管1の内部に挿入する際に、基端側部材23より操作シャフトTに近い領域を容易に撓ませることが可能となり、一層円滑な挿入を実現する。
(d)先端側部材22の構造、基端側部材23の構造は、実施形態で説明した構成(図2に示す構成)ものに限るものではなく、任意の構造を採用することが可能である。
その一例として、例えば、先端側部材22の先端側保持体22bを用いないで、先端ガイド体22aに対して固定リング25を螺合させることで、閉塞バッグ24の先端側の端部を、先端ガイド体22aに支持することが考えられる。これと同様に、基端側部材23の基端側保持体23bを用いないで、基端ガイド体23aに対して固定リング25を螺合させることで、閉塞バッグ24の基端側を基端ガイド体23aに支持することが考えられる。
シール機構Sは、閉塞バッグ24を膨張させる加圧空気が供給された際に、加圧空気の漏出を防止するためにシールを必要とするものであり、別実施形態(d)のように構成したものであっても、シールを実現するためのシールリングや、パッキン等を必要とする部位に装着することになる。
(e)加圧流体は空気に限るものでなく、例えば、水やオイル等の液体を用いることが可能である。このように構成するために、液状の流体を加圧して供給する装置を備えることも考えられる。
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、流体遮断装置および流体遮断方法に利用することができる。
1 水道管(流体供給管)
2 分岐管
21 フレキシブルシャフト
22 先端側部材
22t 外面
23 基端側部材
24 閉塞バッグ
25 固定リング
60 膨張バッグ(閉塞バッグ)
A 流体遮断装置
S シール機構
U 給排流路

Claims (5)

  1. 分岐管から流体供給管の内部に挿入されるシール機構を有し、前記シール機構を前記流体供給管に挿入した状態で、前記シール機構に備えた弾性材料製の閉塞バッグを膨張させることで前記流体供給管の流体の流れを遮断する流体遮断装置であって、
    前記シール機構が、撓み変形可能なフレキシブルシャフトと、
    前記フレキシブルシャフトの先端部に取り付けられる先端側部材と、
    前記フレキシブルシャフトの基端部に取り付けられる基端側部材と、
    前記先端側部材と前記基端側部材の間の前記フレキシブルシャフトを取り囲む位置に配置される前記閉塞バッグとで構成されている流体遮断装置。
  2. 前記基端側部材に対し、前記閉塞バッグの内部空間に対する加圧流体の給排を可能にする給排流路を形成している請求項1に記載の流体遮断装置。
  3. 前記閉塞バッグの先端に外嵌する状態で、前記先端側部材に螺合連結することで前記閉塞バッグの先端を前記先端側部材に固定する固定リングを備えている請求項1又は2に記載の流体遮断装置。
  4. 前記先端側部材が、先端ほど小径化する円錐状の外面を有している請求項1~3のいずれか一項に記載の流体遮断装置。
  5. 分岐管から流体供給管の内部に流体遮断装置のシール機構を挿入し、前記シール機構に備えた弾性材料製の閉塞バッグを膨張させることで前記流体供給管の流体の流れを遮断する流体遮断方法であって、
    前記シール機構は、撓み変形可能なフレキシブルシャフトの先端側に先端側部材を備えると共に、基端側に基端側部材を備え、前記先端側部材と前記基端側部材との間の前記フレキシブルシャフトを取り囲む領域に前記閉塞バッグを備え、当該閉塞バッグに加圧流体を供給することで前記先端側部材の外径より前記閉塞バッグを拡径させるように構成され、
    前記流体供給管に前記分岐管を装着した状態で、前記流体供給管のうち分岐管に連通する部位に分岐孔を形成する穿孔工程と、
    前記シール機構のうち、前記基端側部材が前記分岐孔の位置に達するまで前記流体供給管の内部に前記シール機構を挿入する挿入工程と、
    前記閉塞バッグの内部空間に対して加圧流体を供給することで前記閉塞バッグの膨張により前記閉塞バッグの外面を前記流体供給管の内面に密着させるバッグ膨張工程とを、この順序で行う流体遮断方法。
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