JP2022174860A - 潜像印刷物 - Google Patents

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Abstract

【課題】あらゆる印刷機やプリンターからの出力において、ドットゲインをはじめとする印刷結果に影響を及ぼす要因に左右されない潜像印刷物を提供する。【解決手段】本発明は、第1の画線を有する第1のユニットを複数配列した潜像部と、第2の画線を有する第2のユニットを複数配列した背景部で、一様の濃度の印刷模様を形成し、目視では潜像を認識できないが、潜像読取装置によって印刷模様を撮影した画像から潜像の特異点を抽出する処理を行うことで、潜像が可視化される潜像印刷物である。【選択図】図4

Description

本発明は、銀行券、旅券、有価証券、証明書、重要書類等の偽造や変造の防止が求められるセキュリティ印刷物の分野において、あらゆる印刷機やプリンターから出力が可能な潜像印刷物に関するものである。
銀行券、旅券、有価証券、証明書、重要書類等のセキュリティ印刷物では、偽造や変造を防ぐことが重要である。これらの偽造防止策の一つに、網点や画線の配置、多層構造、特殊材料等によって印刷模様に手段と作用を加えることで、文字や図形等を目視では認識できないように潜像化させた印刷物(以下「潜像印刷物」という。)がある。その代表的なものとして、図1に示すような、印刷物を複写機でコピーすると複写物上に潜像を発現させるコピー牽制画線を施した潜像印刷物〔1〕がある。このような印刷物は、証明書や重要書類等において古くから採用されており、複写機で再現が容易な網点からなる潜像部〔2〕と、複写機で再現が困難な網点からなる背景部〔3〕で構成され、潜像部〔2〕と背景部〔3〕の濃度を一様とすることで、潜像を秘匿化している(例えば、特許文献1及び2参照)。
また、本出願人も、連続階調の潜像を有するコピー牽制画線の潜像印刷物を出願している。これは、複写機によって再現される大きさの第1の要素を複数配置し、その面積率の大小で連続階調を形成する潜像部と、複写機によって再現されないハーフトーン濃度の第2の要素で形成する背景部を組み合わせ、単位面積当たりの第1の要素と第2の要素を合計した面積率が、印刷模様の全てにおいて同一となるように構成された潜像印刷物である(例えば、特許文献3参照)。
上述のようなコピー牽制効果を目的とした潜像印刷物は、いずれも、複写機でコピーした場合、複写物上に目視では認識できなかった潜像を発現させることを特徴としている。したがって、潜像部の網点や画線は、複写機で再現される形状や大きさで形成されており、背景部の網点や画線は、複写機で再現されない、もしくは再現が困難な形状や大きさで形成されている。すなわち、潜像部と背景部では網点や画線が異なっている。
一方、印刷ではドットゲインという現象が発生する。非特許文献1によればドットゲインとは、図2に示すように、原版又は刷版〔4〕に形成された網点〔6a〕の直径よりも、印刷で紙〔5〕に刷られたインキの網点〔6b〕の直径の方が大きくなる現象であり、刷版〔4〕の網点部分に付着したインキが、刷版〔4〕から紙〔5〕あるいはブランケットへ転写される時にかかる圧力によって、圧し潰され広がることで起きるとされている。また、この現象は、インキの膜厚は網点の大きさに関係せず一定の厚みを持つため、印圧が同じであれば網点が広がる幅も同じになる。つまり、網点が小さいほど、ドットゲインによって直径が大きくなる比率が高くなる傾向にある。
例えば、特許文献1及び2のような潜像印刷物で、潜像を秘匿化するために異なる大きさの網点同士を印刷物上で一様の濃度とするには、ドットゲインを考慮して、各々の網点の面積率を原版で変えておく必要がある。例えば、潜像部の網点(大)と背景部の網点(小)の印刷物上での面積率を20%に統一するならば、網点(大)の原版における面積率を18%、網点(小)の原版における面積率を15%といったように、印刷前の原版において印刷結果の面積率を見越した補正をしておくのが一般的な手法である。
また、ドットゲインは印刷機に限られた現象ではなく、メカニズムは違うがプリンターによる原版の出力においても発生する。特にプリンターの場合は、プリンターの印刷方式や画質等の特性に応じて原版の設計値を補正する、いわゆるキャリブレーションと呼ばれる作業が必要となる。なお、本出願人は、このキャリブレーションの手法として、特許文献3のような画線構成の潜像印刷物を対象に、潜像のテストチャート画像を予めプリンターから出力し、その出力結果をフィードバックすることで、プリンターの特性に合わせたプロファイルを作成して適正な原版の設計値を導く方法と、その方法を利用した発給システムを出願している(例えば、特許文献4参照)。
その一方で、証明書等は、近年の社会的な利便性向上のため、例えば、全国のコンビニエンスストアに設置されたマルチコピー機を利用する出力サービスが展開されている。このようなサービスの場合、上述のようにプリンターの特性に合わせたプロファイルを作成する方法は、全国で5万5千店舗(2019年12月現在)を超えるコンビニエンスストアのマルチコピー機の全台を対象とするのは現実的とはいえない。そのため、あらゆる印刷機やプリンターからの出力において、その出力結果をフィードバックする必要がない潜像印刷物が求められていた。
また、特許文献1、2及び3のようなコピー牽制効果を目的とした潜像印刷物は、複写物上に潜像を発現させるものであるため、複写物の真偽判定、すなわちそれが原本ではないことを判定するのは容易である。しかしながら、原本に対する真偽判定として潜像を確認するには、複写機で潜像印刷物をコピーして、潜像を発現させる作業が必要となる。これは、市役所の窓口のように複写機が設置されている環境に依存する方法であり、駅や空港等の公共交通機関を利用した移動時や、施設等の入場時には、簡易的に潜像を確認できないという不便さがあった。
そこで、本出願人は、このような不便さを解消するために、特許文献5に示す印刷物の読取検査装置を出願している。これは、潜像印刷物を撮影して画像を取得し、その画像から潜像の特異点を抽出する処理を行うことで、潜像を可視化して画面表示するための読取検査装置である。
特公昭58-47708号公報 特許第5215654号公報 特開2019-031010号公報 特開2019-062453号公報 特許第6860151号公報
印刷学会出版部「印刷用語ハンドブック・基本編」(2006年)
特許文献1、2及び3のように、異なる網点/画線同士を組み合わせた潜像印刷物では、各々の網点/画線においてドットゲインによる面積率の増加量(以下「ドットゲイン量」という。)が異なる。このような網点/画線構成の潜像を秘匿化するには、各々の網点/画線の単位面積当たりの濃度を印刷物上で一様とする必要があるが、そのためには、テスト印刷等の結果からドットゲイン量をフィードバックして、それを原版へ反映しなければならないという課題があった。
また、ドットゲイン量は、印刷方式、インキの粘性や膜厚、用紙の種類、印刷機のコンディション等、様々な要因によって変動する。したがって、上述のような潜像印刷物の製造においては、印刷条件が変わるとドットゲイン量も連動して変わるため、品質管理基準の許容範囲を超えた場合に、印刷物上の潜像が目視で見える状態(顕像化)になってしまうという課題があった。
また、異なる形状の画線同士を組み合わせた潜像印刷物においては、画線形状が異なる故に、画線の単位面積当たりの濃度を印刷物上で一様にするだけでは潜像を厳密に秘匿化できないことがある。特に、近見視力(約30cmの観察距離における視力)が良い人は、画線形状の違いに敏感に反応しやすく、目視でも印刷物上の潜像を認識できてしまう傾向にある。そのため、特許文献1、2及び3では、カムフラージュ画線を用いることで潜像を視覚的に認識しづらくする効果を高めているが、逆に、そのカムフラージュ画線を併用しない場合は、潜像の厳密な秘匿化が難しいという課題があった。
本発明は、前述した課題の解決を目的とするものであり、潜像部と背景部に形状と大きさが同一の画線を用いることで、秘匿性の高い潜像を形成しつつ、あらゆる印刷機やプリンターからの出力において、ドットゲインをはじめとする印刷結果に影響を及ぼす要因に左右されない潜像印刷物を提供するものである。
第1の発明は、基材の少なくとも一部に潜像模様を形成する印刷領域を有し、印刷領域は、複数のユニットが一定の間隔で規則的に配置され、複数のユニットは、縦横の寸法が0.18mmから0.50mmの範囲内であり、潜像模様は、潜像部を形成する第1の色の第1の画線を有する第1のユニットと、背景部を形成する第1の色と同色の第2の画線を有する第2のユニットによって形成され、第1の画線及び第2の画線は、形状と大きさが同一であり、かつ、配置される角度が90度±45度の範囲内で異なることを特徴とする潜像印刷物である。
第2の発明は、第1の発明の潜像印刷物において、第1の画線及び第2の画線の配置される角度が、ユニットにおける水平方向の中心軸を境に反転した角度の組み合わせか、又は垂直方向の中心軸を境に反転した角度の組み合わせであることを特徴とする潜像印刷物である。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の潜像印刷物において、各々の第1のユニット及び第2のユニットは、第1の画線又は第2の画線が存在しない領域に、可視模様を形成する第3の画線を有することを特徴とする潜像印刷物である。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明のいずれかの潜像印刷物において、第1の画線、第2の画線及び第3の画線の少なくとも一部を第1の色と異なる第nの色(nは2以上の整数)に変更して、n色以上の色を有する可視模様が形成されることを特徴とする潜像印刷物である。
本発明の潜像印刷物は、あらゆる印刷機やプリンターからの出力において、ドットゲインの影響を受けることなく、印刷物上での潜像の秘匿化が可能であるため、キャリブレーション等の調整作業を含めた一切のテスト印刷が不要である。
さらに、本発明の潜像印刷物は、特許文献5に示すような印刷物を撮影した画像から潜像の特異点を抽出する読取装置(例えば、スマートフォンにアプリケーションをインストールした装置)で、潜像を可視化して画面表示できることから、証明書や重要書類等に用いた場合は、印刷物に記載された情報と、可視化された情報を照合することで、その原本の真偽を容易に判定できる。
従来の潜像印刷物の一例を示す概要図。 ドットゲインのメカニズムを示す模式図。 本発明の潜像印刷物を示す概要図。 潜像読取装置で、本発明の潜像印刷物の潜像を可視化した状態を示す図。 実施の形態1のユニットの構成を示す図。 実施の形態1のユニットを画素化した状態を示す図。 本発明の潜像印刷物を近見視力で観察した状態を示す概要図。 実施の形態1のユニットの形状の例を示す図。 実施の形態1の第1の画線と第2の画線の角度の組み合わせの例を示す図。 実施の形態1の画線のドットゲインを示す模式図。 実施の形態1の画線の形状の例を示す図。 インクジェットプリンターからの出力結果を示す模式図。 レーザープリンターからの出力結果を示す模式図。 プリンターの出力方向に依存しない画線の角度の組み合わせを示す図。 実施の形態1のユニットの配列を示す図。 実施の形態1のユニットの配列の例を示す図。 微分フィルターの適用結果を示す模式図。 実施の形態1の画線への微分フィルターの適用結果を示す模式図。 画像の平均化を示す模式図。 潜像読取装置で、潜像を可視化する流れを示す概要図。 微分フィルターの適用と画像の平均化を示す模式図。 実施の形態2の潜像印刷物を示す概要図。 実施の形態2の第3の画線の配置を示す図。 実施の形態2の第3の画線の配置の例を示す図。 実施の形態3の潜像印刷物を示す概要図。 実施の形態3の第1の色から第2の色への変更を示す図。 実施の形態3の複数の色を組み合わせた例を示す図。 実施の形態2と、実施の形態3の併用を示す図。 実施の形態3の第2の潜像模様を形成するための色の変更を示す図。 実施の形態3の第2の潜像模様の観察方法を示す概要図。 情報の照合手段の一例を示す概要図。 実施例の潜像印刷物を示す概要図。 実施例の画線構成を示す図。 実施例のユニットの配列を示す図。 実施例の効果を示す概要図。
本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明するが、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内であれば、その他の様々な実施の形態が含まれる。
(実施の形態1)
図3は、本発明の潜像印刷物(以下「印刷物〔7〕」という。)を示すものであり、基材上に潜像を施した印刷模様〔8〕を有するものである。この印刷模様〔8〕は、目視において模様として認識できるように、基材とは異なる色を有している。また、拡大図に示すように、印刷模様〔8〕は後述にて説明する画線構成の最小単位である第1のユニット〔9〕及び第2のユニット〔10〕を複数配列して形成される。
図4は、本発明の印刷物〔7〕を、例えば、特許文献5に示す印刷物の読取検査装置(ここでは、スマートフォンに潜像を可視化するアプリケーションをインストールした潜像読取装置〔11〕とする。)を使用して、観察した状態を示すものである。図4に示すように、印刷模様〔8〕は、潜像読取装置〔11〕のカメラ機能とアプリケーションによって潜像模様「鳳凰」が可視化されて、画面〔12〕に表示される。
図5は、実施の形態1における画線構成を示すものである。この画線構成は、ユニットと称する最小の単位であり、第1のユニット〔9〕及び第2のユニット〔10〕は同一の形状と大きさを有し、縦横の寸法〔u〕は、0.18mm乃至0.50mmの範囲内にある。
なお、第1のユニット〔9〕及び第2のユニット〔10〕をプリンターから出力する場合は、図6に示すように、プリンターの描画性能を考慮して縦横ともに5ピクセル以上で構成するのが好ましい。この5ピクセルを換算すると、出力解像度が600dpiのプリンターでは、寸法〔u〕は約0.21mmとなり、出力解像度が720dpiのプリンターでは、寸法〔u〕は約0.18mmとなる。
また、本発明の印刷物〔7〕は、秘匿性の高い潜像の形成を意図するものであるため、人の近見視力において、後述にて説明する画線が、画線として認識されないことが好ましい。例えば、図7(a)に示すように、各々のユニットが小さければ、近見視力では画線が認識されずに一様の濃度として観察〔n1〕されるが、図7(b)に示すように、各々のユニットが大きいと、画線として観察〔n2〕されてしまう。印刷物〔7〕の観察条件にもよるが、図5に示す寸法〔u〕が0.50mmを超えると、近見視力では画線として認識されやすい傾向になることから、寸法〔u〕は、0.50mm以下が好ましい。
また、実施の形態1ではユニットの形状を正方形にて説明するが、本発明におけるユニットの形状は、図8(a)に示すような長方形でも、図8(b)に示すような六角形でもよい。
さらに、第1のユニット〔9〕は第1の画線〔S1〕を有し、第2のユニット〔10〕は第2の画線〔S2〕を有し、どちらの画線も同一の形状と大きさである。また、後述にて説明する潜像読取装置〔11〕によって潜像を可視化できるよう、縦横比が異なる形状を用いるのが好ましい。なお、同画線の縦横比は1:2以上が好ましく、例えば、図5の場合の縦横比は1:4である。
さらに、第1のユニット〔9〕が有する第1の画線〔S1〕と、第2のユニット〔10〕が有する第2の画線〔S2〕は、数が同一であり、第1の画線〔S1〕に対する第2の画線〔S2〕の角度が、90度±45度の範囲内で異なる。例えば、図5の場合、第1のユニット〔9〕が有する第1の画線〔S1〕に対して、第2のユニット〔10〕が有する第2の画線〔S2〕は、角度〔d〕が90度異なる。したがって、第1の画線〔S1〕の縦寸法〔v〕と、第2の画線〔S2〕の横寸法〔v〕は同じ長さであり、第1の画線〔S1〕の横寸法〔h〕と、第2の画線〔S2〕の縦寸法〔h〕は同じ長さである。
図9は、第1の画線〔S1〕及び第2の画線〔S2〕の角度の組み合わせの例を示すものである。なお、図9(a)は、比較用として図5に示した組み合わせを引用する。上述のとおり、第1の画線〔S1〕と第2の画線〔S2〕は、形状と大きさと数が同一であり、第1の画線〔S1〕に対する第2の画線〔S2〕の角度が、90度±45度の範囲内で異なる要件を満たすものであれば、図9(b)及び図9(c)に示すように、画線の角度の組み合わせは自由に決定してよい。また、図9(d)に示すように、各々のユニットが有する画線の数を増やしてもよい。
図10は、第1の画線〔S1〕及び第2の画線〔S2〕の印刷におけるドットゲインを示す模式図である。前述したように、ドットゲインは刷版から紙へ転写される時にかかる圧力によって、インキが圧し潰され広がることで起きる現象である。図10に示すように、第1のユニット〔9〕が有する第1の画線〔S1〕が紙〔5〕へ転写された印刷画線〔p1〕と、第2のユニット〔10〕有する第2の画線〔S2〕が紙〔5〕へ転写された印刷画線〔p2〕のドットゲイン量が同じであれば、画線の形状は、図5に示すような長方形には限定せず、図11(a)に示すような楕円形でも、図11(b)に示すような三角形でもよい。
図12は、第1の画線〔S1〕及び第2の画線〔S2〕をインクジェットプリンター〔13〕から出力した例を示す模式図である。インクジェットプリンター〔13〕には、ヘッドのストローク方向と用紙の送り方向でインクの滲む幅が異なる傾向を持つ機種が存在する。これは、ヘッドのストローク方向側にインクの滲みが発生しやすいという原理に起因するものであるが、このような場合は、図9(c)に示すような、プリンターの出力方向に依存しない画線の角度の組み合わせが好ましい。例えば、図12に示すように、第1の画線〔S1〕を、インクジェットプリンター〔13〕から紙〔5〕へ出力した印刷画線〔p3〕と、第2の画線〔S2〕を、同インクジェットプリンター〔13〕から紙〔5〕へ出力した印刷画線〔p4〕は、ドットゲイン量が同じである。
図13は、第1の画線〔S1〕及び第2の画線〔S2〕をレーザープリンター〔14〕から出力した例を示す模式図である。レーザープリンター〔14〕には、レーザーやLEDの特性によって、水平方向と垂直方向でドットサイズが異なる傾向を持つ機種が存在する。このような場合であっても、図9(c)に示すような、プリンターの出力方向に依存しない画線の角度の組み合わせが好ましい。例えば、図13に示すように、第1の画線〔S1〕を、レーザープリンター〔14〕から紙〔5〕へ出力した印刷画線〔p5〕と、第2の画線〔S2〕を、同レーザープリンター〔14〕から紙〔5〕へ出力した印刷画線〔p6〕は、画線の面積率が同じである。
図14は、プリンターの出力方向に依存しない画線の角度の組み合わせの例を示すものである。図14(a)に示すように、第1のユニット〔9〕の水平方向の中心軸〔r1〕を境に反転して第2の画線〔S2〕の角度を決定する、又は図14(b)に示すように、第1のユニット〔9〕の垂直方向の中心軸〔r2〕を境に反転して第2の画線〔S2〕の角度を決定するといったように、プリンターで出力した際にドットゲイン量や画線の面積率が同じになる画線の角度の組み合わせは、本発明の範囲内である。
図15は、印刷模様〔8〕における各々のユニットの配列を示すものである。図15に示すように、印刷模様〔8〕には、第1のユニット〔9〕及び第2のユニット〔10〕が、規則的に配列される。複数の第1のユニット〔9〕によって潜像部が形成され、複数の第2のユニット〔10〕によって背景部が形成される。このように、印刷模様〔8〕において、第1のユニット〔9〕及び第2のユニット〔10〕は一様の濃度となるため、目視では潜像模様「A」が認識されないように秘匿化することができる。
図16は、印刷模様〔8〕における各々のユニットの配列の例を示すものである。なお、図16(a)は、比較用として図15に示した配列を引用する。各々のユニットの配列は、例えば、図16(b)に示すように、水平方向の配列に対して垂直方向の位相をずらした配列、いわゆるレンガ積みの配列でもよい。また、図16(c)に示すように、垂直方向の配列に対して水平方向の位相をずらした配列でもよい。
(潜像の可視化)
続いて、本発明の印刷物〔7〕の印刷模様〔8〕が有する潜像を、潜像読取装置〔11〕によって可視化する仕組みについて説明する。
潜像の可視化は、潜像の特異点を抽出する方法を用いる。特異点の抽出には、画像の局所的特徴(以下「エッジ」という。)が強調される微分フィルターを利用する。図17に示すように、縦8ピクセル×横8ピクセルの入力画像〔15〕に対して、微分フィルターとして、横方向のエッジが強調される3×3のカーネルサイズのプレヴィットフィルター〔f1〕を適用したものが、出力画像〔16〕である。出力画像〔16〕は、微分フィルターの適用によって、特定の方向に位置する画素が白になり、その他の画素が黒になる。なお、本発明の主体は潜像印刷物にあるので、既知の画像処理オペレータである微分フィルターの原理の説明は省略する。
図18は、第1の画線〔S1〕及び第2の画線〔S2〕に、微分フィルターを適用した結果を示す模式図である。図18(a)について、図9(a)に示した画線構成を引用して説明する。縦12ピクセル×横12ピクセルの第1のユニット〔9〕が有する第1の画線〔S1〕に、横方向のエッジが強調される5×5のカーネルサイズの微分フィルター〔f2〕を適用すると、白が18画素の画像〔e1〕が出力される。また、同ピクセル数の第2のユニット〔10〕が有する第2の画線〔S2〕に、同微分フィルター〔f2〕を適用すると、白が36画素の画像〔e2〕が出力される。次に、図18(b)について、図9(c)に示した画線構成を引用して説明する。縦12ピクセル×横12ピクセルの第1のユニット〔9〕が有する第1の画線〔S1〕に、斜め方向のエッジが強調される5×5のカーネルサイズの微分フィルター〔f3〕を適用すると、白が24画素の画像〔e3〕が出力される。また、同ピクセル数の第2のユニット〔10〕が有する第2の画線〔S2〕に、同微分フィルター〔f3〕を適用すると、白が43画素の画像〔e4〕が出力される。このように、各々のユニットが有する画線の角度に応じた微分フィルターを適用することで、出力される画像の白の画素数に差が生じる。すなわち、第1の画線〔S1〕が微分フィルターによってエッジが強調されにくい形状であり、第2の画線〔S2〕が微分フィルターによってエッジが強調されやすい形状である。なお、微分フィルターには、例えば、プレヴィットフィルターやソーベルフィルターを利用してもよい。また、カーネルサイズは、各々のユニットの縦横のピクセル数や、潜像読取装置〔11〕のカメラの性能等によって適正なサイズが決定される。
次に、微分フィルターによって出力された画像を、単位面積で平均化して濃度値へ変換する。図19に示すように、例えば、白が18画素の画像〔e1〕を縦12ピクセル×横12ピクセルで平均化すると、32(8ビット)の濃度値の画像〔ex1〕へ変換される。同様に、白が36画素の画像〔e2〕を縦12ピクセル×横12ピクセルで平均化すると、64(8ビット)の濃度値の画像〔ex2〕へ変換される。この2つの濃度値の差が、潜像読取装置〔11〕によって潜像を可視化するための画像のコントラストとなる。
図20は、潜像読取装置〔11〕によって、印刷模様〔8〕が有する潜像を可視化する流れを示す概要図である。図20に示すように、印刷模様〔8〕は、潜像読取装置〔11〕にインストールされたアプリケーション〔17〕が制御するカメラ機能によって撮影され、装置本体のメモリへ画像〔18〕として取得される。ステップS01として、同画像〔18〕に対して前述の微分フィルターを適用することで、画像〔19〕が取得される。次にステップS02として、同画像〔19〕に対して前述の平均化を適用することで、画像〔20〕が取得される。なお、この平均化には、例えば、ガウシアンフィルター等の平滑化フィルターを利用してもよい。
平均化した画像〔20〕は、所望のコントラストが得られず、潜像を鮮明に可視化するのに不十分な場合がある。ここで得られる画像のコントラストは、各々のユニットが有する画線の縦横比と角度が関係している。前述のとおり、第1の画線〔S1〕及び第2の画線〔S2〕は、原則として、縦横比と角度が異なる形状を用いる。縦方向が短い画線に対して、横方向のエッジが強調される微分フィルターを適用すると、白の画素数が少なくなる。反対に、縦方向が長い画線に対して、横方向のエッジが強調される微分フィルターを適用すると、白の画素数が多くなる(図18(a)参照)。これを平均化したものを濃度値とするため、前者と後者の白の画素数の差が大きいほどコントラストが得られやすい。したがって、潜像を鮮明に可視化する上で十分なコントラストを得るには、第1の画線〔S1〕及び第2の画線〔S2〕の縦横比が大きいほど好ましい。それでもコントラストが不十分な場合は、ステップS03として、同画像〔20〕に対してコントラストの調整(例えば、ハイライトポイントとシャドウポイントの調整等)を行うことで、画像〔21〕が取得される。
補足として、前述のとおり、第1の画線〔S1〕及び第2の画線〔S2〕の縦横比が1:2以上であり、第1の画線〔S1〕に対する第2の画線〔S2〕の角度が90度異なることが、本発明の印刷物の潜像を可視化する上で好ましい形態である。ただし、図21に示すように、画線の縦横比が1:1(最小値)、画線の角度が45度(最小値)異なる形態においても、微分フィルターの適用によって白の画素数に差が生じるものであれば、例えば、濃度値が30と48のコントラストを持つ画像を得ることが可能である。
次に、画像〔21〕を潜像読取装置〔11〕の画面〔12〕に表示する。なお、潜像読取装置〔11〕で撮影する画像は、静止画に限らず動画でもよい。動画の場合は、フレーム単位でステップS01からS03までの処理を繰り返す。また、潜像読取装置〔11〕は、例えば、コンピュータに接続されたスキャナ等で画像を取得して、コンピュータにインストールされたソフトウェアの処理によって可視化された画像をディスプレイに表示する形態でもよい。
なお、ここで説明した潜像読取装置〔11〕は、印刷模様〔8〕が有する潜像を可視化するための一つの手段であり、本発明の印刷物〔7〕の形態を限定するものではない。また、実施の形態1に限らず、以後に説明する実施の形態においても、潜像読取装置〔11〕は利用可能である。
(実施の形態2)
続いて、実施の形態2について図面を参照して説明するが、実施の形態1と同様である第1のユニット〔9〕及び第2のユニット〔10〕の配列による印刷模様〔8〕の形成と、潜像読取装置〔11〕による潜像の可視化の説明は省略し、実施の形態2の特徴である可視模様を形成するための第3の画線について説明する。
実施の形態2は、図22に示すように、印刷模様〔8〕に後述にて説明する第3の画線〔S3〕を配置することで、目視で認識される可視模様〔8v〕が形成される。
図23は、第3の画線〔S3〕の配置を示すものである。図23(a)に示すように、実施の形態2における印刷模様〔8〕は、実施の形態1と同様に第1のユニット〔9〕及び第2のユニット〔10〕が規則的に配列される。図23(b)に示すように、可視模様を形成する領域〔22〕において、第1の画線〔S1〕及び第2の画線〔S2〕が存在しない領域(以下「非画線部」という。)に、第3の画線〔S3〕を配置することで、可視模様を形成する。なお、第3の画線〔S3〕が配置される位置は、非画線部であればどこでもよい。また、第3の画線〔S3〕は、潜像読取装置〔11〕による潜像の可視化において利用される微分フィルターによってエッジが強調されにくい形状や大きさ(例えば、第1の画線〔S1〕よりも小さいもの)が好ましい。
図24は、第3の画線〔S3〕の配置の例を示すものである。図24(a)に示すように、第1のユニット〔9〕の非画線部と、第2のユニット〔10〕の非画線部に合わせて、第3の画線〔S3〕が配置される位置を決定してもよい。また、図24(b)に示すように、第3の画線〔S3〕を第1の画線〔S1〕及び第2の画線〔S2〕に隣接する非画線部に配置することで、画線の太さや長さが部分的に拡張して見えるようにしてもよい。また、図24(c)に示すように、第1のユニット〔9〕及び第2のユニット〔10〕の非画線部であれば、第3の画線〔S3〕は、例えば、FM(Frequency Modulation)スクリーン法による網点形状でもよい。
(実施の形態3)
続いて、実施の形態3について図面を参照して説明するが、実施の形態1と同様である第1のユニット〔9〕及び第2のユニット〔10〕の配列による印刷模様〔8〕の形成と、潜像読取装置〔11〕による潜像の可視化の説明は省略し、実施の形態3の特徴である可視模様を形成するための第2の色について説明する。
実施の形態3は、図25に示すように、第1の色で形成された第1の画線〔S1〕及び第2の画線〔S2〕の一部を、第2の色へ変更することで、目視で認識される可視模様〔8v〕が形成される。
図26は、第1の色から第2の色への変更を示すものである。図26(a)に示すように、実施の形態3における印刷模様〔8〕は、実施の形態1と同様に第1のユニット〔9〕及び第2のユニット〔10〕が規則的に配列される。さらに、可視模様を形成する領域〔22〕に含まれる第1の色〔C1〕で形成された第1の画線〔S1〕及び第2の画線〔S2〕を、図26(b)に示すように、第2の色〔C2〕へ変更することで、可視模様を形成する。なお、変更する色は1色に限定するものではなく、例えば、図27に示すように、第2の色〔C2〕に加えて第3の色〔C3〕を用いる等、複数の色を組み合わせた形態でもよい。
また、実施の形態3は、実施の形態2の要件を満たすものであれば、図28に示すように、第3の画線〔S3〕を併用してもよい。
さらに、実施の形態3は、第2の色〔C2〕に第1の色〔C1〕の同色又は等色を用いることで、可視模様ではなく、第2の潜像模様を形成してもよい。例えば、図29(a)に示すように、第2の潜像模様を形成する領域〔23〕に含まれる画線の第1の色〔C1〕を、図29(b)に示すように、第2の色〔C2〕へ変更することで、第2の潜像模様を形成する。ここでは、第1の色〔C1〕として、例えば、赤外線を吸収しない特性のインキを用いて、第2の色〔C2〕として、例えば、赤外線を吸収する特性のインキを用いる。もしくは、第1の色〔C1〕を、シアン100%、マゼンタ100%、イエロー100%とし、第2の色〔C2〕を、赤外線を吸収する特性を持つカーボンを含むブラック100%としてもよい。
図30は、上述の第2の潜像模様の観察方法を示す概要図である。図30(a)に示すように、印刷模様〔8〕は、目視では潜像が認識されない。潜像読取装置〔11〕を利用することで、図30(b)に示すように、第1の潜像模様「A」が観察される。さらに、別の潜像読取装置〔24〕として、例えば、赤外線カメラのような赤外線波長(約800nm乃至1500nm)を可視化する装置を利用することで、図30(c)に示すように、第2の色〔C2〕が感応して、第2の潜像模様「B」が観察される。なお、上述の第2の潜像模様について、赤外線を吸収する特性のインキを例に説明したが、例えば、紫外線の照射によって発光するインキのように、他の機能性を持つインキを用いることは、本発明の範囲内である。
(情報の照合)
続いて、本発明の印刷物の使用方法の一例として、情報の照合によって、変造(記載情報の改竄等)を発見する手段について説明する。
図31は、クラウド・コンピューティングのサーバーシステム〔25〕に証明すべき固有情報「A」が記録され、ネットワーク通信を経由してプリンター〔26〕から、固有情報「A」を潜像とする証明書〔27〕を出力する環境を示す概要図である。例えば、このような環境においては、潜像読取装置〔11〕によって証明書〔27〕の印刷模様〔8〕が有する潜像を可視化して、同証明書〔27〕に印字された記載情報〔28a〕と照合すれば、証明内容が真正か否かを確認できる。一方、印字された記載情報〔28b〕と、可視化した潜像の情報が異なる場合は、証明書〔27〕の変造が疑われることになる。また、別の照合方法として、潜像読取装置〔11〕のネットワーク通信〔29〕を利用して、サーバーシステム〔25〕に記録された固有情報との電子的な照合を行ってもよい。
以下、前述の発明を実施するための形態にしたがって、具体的に作製した潜像印刷物の実施例について、図面を参照して説明するが、本発明は、この実施例に限定されるものではない。
本実施例については、実施の形態2を例に説明する。図32は、本実施例の証明書型の印刷物〔7〕を示すものであり、基材上の印刷模様〔8〕には、潜像と可視模様〔8v〕が形成されている。
図33は、本実施例の印刷模様〔8〕を形成する第1のユニット〔9〕、第2のユニット〔10〕及び第3の画線〔S3〕を示すものである。第1のユニット〔9〕が有する第1の画線〔S1〕と、第2のユニット〔10〕が有する第2の画線〔S2〕は、潜像読取装置〔11〕のカメラ性能や印刷物〔7〕を出力するプリンターの画質等を考慮し、実施の形態1で示した図9(c)のように、プリンターの出力方向に依存しない画線の角度の組み合わせを採用した。また、可視模様〔8v〕を形成するための第3の画線〔S3〕は、第1のユニット〔9〕及び第2のユニット〔10〕に共通する非画線部へ配置する形状を採用した。
図34は、本実施例の印刷模様〔8〕における各々のユニットの配列及び第3の画線〔S3〕の配置を示すものである。本実施例では、潜像を証明書の発行番号(2021-T003)の二次元コードとした。第1のユニット〔9〕及び第2のユニット〔10〕の寸法は、縦横ともに0.38mmの正方形とし、二次元コードのモジュールに合わせて、実施の形態1で示した図16(a)のように、水平方向と垂直方向が同じ軸に揃う配列とした。さらに、可視模様を形成する領域〔22〕において、前述の第3の画線〔S3〕を配置することで、可視模様〔8v〕を形成した。
本実施例の印刷物〔7〕の出力条件は、以下のとおりである。印刷模様〔8〕として、画像解像度600dpi、色深度1bppの画像を作製し、プリントデータとして、同画像をグラフィックオブジェクトに埋め込んだPDFファイルを作製した。また、プリンターは、モノクロのレーザープリンターであるCanonSateraLPB221(以下「対象プリンター」という。)を使用した。
本実施例の印刷物〔7〕の効果について説明する。対象プリンターでは、一切のテスト印刷を実施しなかったが、印刷模様〔8〕における潜像は、目視では認識できないほどに秘匿化されており、可視模様「鳳凰」だけが観察された。
続いて、本実施例の潜像を、潜像読取装置〔11〕によって可視化した結果について説明する。図35に示すように、スマートフォンに潜像を可視化するアプリケーションをインストールした潜像読取装置〔11〕では、潜像(二次元コード)を鮮明に可視化できた。また、可視化した二次元コードは、コードに埋め込まれた情報(証明書の発行番号)の読み取りも可能である。なお、本実施例の潜像読取装置〔11〕は、GooglePIXEL4aに、AndroidStudio4.1にて開発したアプリケーションをインストールした装置を使用し、縦640ピクセル×横480ピクセルの撮影画像で、印刷物〔7〕との観察距離50mm乃至140mmの範囲内で潜像が鮮明に可視化されることを確認した。
1 潜像印刷物
2 潜像部
3 背景部
4 刷版
5 紙
6a,6b 網点
7 印刷物
8 印刷模様
8v 可視模様
9 第1のユニット
10 第2のユニット
11 潜像読取装置
12 画面
13 インクジェットプリンター
14 レーザープリンター
15 入力画像
16 出力画像
17 アプリケーション
18,19,20,21 画像
22 可視模様を形成する領域
23 潜像模様を形成する領域
24 潜像読取装置
25 サーバーシステム
26 プリンター
27 証明書
28a,28b 記載情報
29 ネットワーク通信
u,h,v 寸法
d 角度
n1,n2 観察
p1,p2,p3,p4,p5,p6 印刷画線
r1,r2 中心軸
f1,f2,f3 微分フィルター
e1,e2,e3,e4,ex1,ex2 画像
S1 第1の画線
S2 第2の画線
S3 第3の画線
C1 第1の色
C2 第2の色
C3 第3の色

Claims (4)

  1. 基材の少なくとも一部に潜像模様を形成する印刷領域を有し、
    前記印刷領域は、複数のユニットが一定の間隔で規則的に配置され、
    複数の前記ユニットは、縦横の寸法が0.18mmから0.50mmの範囲内であり、
    前記潜像模様は、潜像部を形成する第1の色の第1の画線を有する第1のユニットと、背景部を形成する前記第1の色と同色の第2の画線を有する第2のユニットによって形成され、
    前記第1の画線及び前記第2の画線は、形状と大きさが同一であり、かつ、配置される角度が90度±45度の範囲内で異なることを特徴とする潜像印刷物。
  2. 前記第1の画線及び前記第2の画線の配置される角度が、前記ユニットにおける水平方向の中心軸を境に反転した角度の組み合わせか、又は垂直方向の中心軸を境に反転した角度の組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の潜像印刷物。
  3. 各々の前記第1のユニット及び前記第2のユニットは、前記第1の画線又は前記第2の画線が存在しない領域に、可視模様を形成する第3の画線を有することを特徴とする請求項1又は2記載の潜像印刷物。
  4. 前記第1の画線、前記第2の画線及び前記第3の画線の少なくとも一部を前記第1の色と異なる第nの色(nは2以上の整数)に変更して、
    n色以上の色を有する可視模様が形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の潜像印刷物。
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