JP2022174704A - 患者位置決め支援システム、患者位置決め支援方法及び患者位置決め支援プログラム、並びに干渉判定支援システム、放射線治療計画支援システム及び放射線治療技能訓練システム - Google Patents

患者位置決め支援システム、患者位置決め支援方法及び患者位置決め支援プログラム、並びに干渉判定支援システム、放射線治療計画支援システム及び放射線治療技能訓練システム Download PDF

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星吾 畑中
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【課題】患者の体表のマーキングを必要としない、簡易かつ再現性に優れた患者位置決めを可能とする患者位置決め装置、患者位置決め支援方法、及び患者位置決め支援プログラムの提供。【解決手段】放射線治療を行う際の患者の位置決めに用いられる患者位置決め支援システムであって、放射線治療を行う前の患者の画像を撮影する際に、座標系の基準となる基準点を含めて患者情報を取得する患者情報取得手段と、取得した前記患者情報に基づいて患者の三次元モデルを作成し、基準点と対応した仮想基準点を含めて仮想空間に前記患者の三次元モデルを配置し患者との位置合わせを行う患者位置合わせ手段と、を有する構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、患者位置決め支援システム、患者位置決め支援方法及び患者位置決め支援プログラム、並びに干渉判定支援システム、放射線治療計画支援システム及び放射線治療技能訓練システムに関する。
放射線治療においては、放射線を照射する腫癌などの病変(以下、「標的」と称することがある)の位置又はその範囲を決定するために、患者のコンピュータ断層撮影(Computed Tomography;以下、「CT」と称する)画像が用いられる。前記CT画像は、治療時の患者の体動を抑制するために専用の固定具に患者を載置した状態で取得される(以下、「治療計画CT画像」と称することがある)。その後、放射線治療専用のコンピュータ(放射線治療計画装置)に前記「治療計画CT画像」を取り込み、標的及び周辺臓器の同定、照射条件(照射方向、照射形状等)、処方線量の設定などの放射線治療計画を実施する。
放射線治療装置による標的への照射は、前記放射線治療計画で決定した照射条件に従って数回から数十回行われる。治療期間を通じて標的に対して正確な照射を実施するには、治療寝台に載置した患者の体位(体の位置、姿勢)と「治療計画CT画像」上の患者体位が一致するように患者位置決めを治療毎に行うことが重要になる。
従来の放射線治療における患者位置決めでは、ラインレーザ照準器と患者の体表に描かれた体表マーカーが一致するように患者の位置合わせが行われていた。体表マーカーとしては、CT室のラインレーザ照準器から患者に投射されたレーザ投射線を患者の体表にマーキングしたもの、治療室のラインレーザ照準器から患者に投射されたレーザ投射線を患者の体表にマーキングしたものなどがある。
CT室で描かれる体表マーカーは、「治療計画CT画像」が持つ座標系と、実空間における治療寝台上の患者の座標系とを整合させるための指標として用いられる。一方、治療室で描かれる体表マーカーは、体内の標的位置を簡易的に体表に反映した印であるため、この体表マーカーと治療室のレーザ投射線の位置合わせにより、患者の体内の標的が放射線の照射範囲に含まれることを間接的に確認できる。
また、治療室のラインレーザ照準器は、放射線治療装置のビーム軸と、架台回転軸と、寝台回転軸との三軸を可視化している。前記三軸が最も近づく微小領域を「アイソセンタ」という。治療計画において、前記「アイソセンタ」を標的内に配置することにより、多方向から高い線量を標的に集中させることが可能になる。したがって、前記「アイソセンタ」を可視化したレーザ投射線と体表マーカーとの患者位置合わせは、標的が放射線治療装置の照射範囲に定められたことを意味する。X線撮影などによる標的位置の確認が追加実施される。なお、他の体表マーカーとしては、体の正中や腕の角度調整のために描かれるマーカーなどが挙げられる。
上述したように、従来の放射線治療では、様々な体表マーカーとレーザ投射線により、治療毎に患者の位置合わせを実施し、患者の体位の再現を行っている。しかし、体表マーカーを用いた患者位置決めは、レーザ投射線と体表マーカーによる局所的な位置合わせとなるため、患者の腕の角度、体軸のねじれ、皮膚のたるみ、又は体型変化などによって、「治療計画CT」時の体位を実際の治療寝台上で正確に再現することが困難である。また、体表マーカーは治療期間中の入浴又は摩擦などにより消える可能性があり、患者の精神的負担となる。更に、体表マーカーが消えてしまった場合は、治療寝台上でのX線撮影などを介した再マーキングが必要となる。このことは、治療時間の遅延に繋がり医療スタッフの負担となる。
そこで、前記体表マーカーの利用を大幅に削減することができる手法として、患者体表の三次元スキャンデータを「治療計画CT」撮影時と治療時にそれぞれ取得し、両者を比較する方法が報告されている(例えば、非特許文献1及び2参照)。この報告では、スリット状の可視光等を患者に投影し、その反射光を光学式カメラで検出する。これにより、患者体表の三次元スキャンデータによる患者の位置合わせが可能となる。しかし、前記報告の手法では、光学式カメラが天井に固定されているため、スリット状の可視光が投影できない部分の情報欠損が生じる。また、認識精度の向上を図るには複数台のカメラの設置が必要であり、これらの配備費用及び施工費用によるコスト増加は、臨床導入に向けた課題となる。
一般的な放射線治療では、患者のCT画像を取得後、前記CT画像を治療計画用コンピュータに取り込み放射線治療計画が実施される。前記放射線治療計画では、標的及び周辺の正常組織を同定し、それらの位置情報から、照射方向、照射範囲などが設定される。その後、放射線治療室の放射線治療装置によって、放射線治療計画に従った患者への照射が実施される。前記放射線治療計画では、正常臓器を避けつつ標的に線量を投与するため、様々な方向からの放射線の照射を検討する。前記放射線治療装置は、多方向からの照射を可能にする複数の可動部が備わっている。前記放射線治療装置の主な可動部としては、照射ヘッドからのビーム軸、放射線治療装置架台の回転軸、及び寝台天板の回転軸がある。これら三軸の交点(アイソセンタ)に標的の中心を合わせることにより、照射方向に富んだ放射線治療計画及び照射が可能になる。また、複数の可動部の広角な操作は、放射線治療装置と寝台天板の干渉及び放射線治療装置と患者の干渉の少なくともいずれかのリスクを高くするため、医療事故の危険性を伴っている。
放射線治療装置の広角な可動を活用した治療の代表例として、定位放射線治療及び電子線治療が挙げられる。
前記定位放射線治療は、多方向(10方向程度)から放射線を標的に対し集中させて、一度に高線量を照射する治療法である。この治療法では、正常臓器への線量を極力減少させつつ、標的への線量集中性を高めるため、各照射方向がアイソセンタを中心に三次元的に分布している。このような広角な照射方向の設定は、放射線治療装置架台の回転軸及び寝台天板の回転軸によって実現する。
前記電子線治療は、体内深くまで進行しにくい(飛程が短い)電子線の特性を利用し、体表付近の標的に対して照射する治療法である。電子線は、ビーム出射口から体表に到達するまで空気中で拡散(散乱)する特性がある。これに対応するため、放射線治療装置の照射口には専用の絞り筒(以下、「アプリケータ」と称することもある)が装着される。患者の体型及び標的位置に合わせて可動軸を調整し、アプリケータ先端を可能な限り標的に接近又は密着させる。これにより、電子線の散乱を抑えつつ、標的に限局した照射が実現できる。
上記定位放射線治療方法及び電子線治療方法においては、照射ヘッドと患者、固定具、寝台天板の干渉及び衝突を回避するため、放射線治療計画前又は放射線治療前に実際の放射線治療装置を用いて干渉試験を行う。前記干渉試験において患者及び放射線治療装置の接触及び近接が確認されると、その条件を除く設定で再び放射線治療計画が実施される。前記干渉試験は必要に応じて医師の立ち合いのもと行われる。前記干渉試験により放射線治療の安全性は担保される。しかし、前記干渉試験中は放射線治療室が占有されるため、他の患者の放射線治療などの照射スケジュールが制限される。
したがって、照射業務を停止することなく、干渉試験を行うためには、別室に放射線治療室(例えば、放射線治療装置及び寝台天板の正確な配置)を再現することが望まれるが、施設内スペース及び疑似放射線治療装置の作製コストなどから実現は困難であるのが現状である。
『The Role of Optical Surface Imaging Systems in Radiation Therapy [online],[2021年4月30日検索],インターネット,URL:<https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1053429618300158?casa_token=AXAh8wY87XYAAAAA:mp_UMc-sGU3P-02-7N0krIlJYyA-u_jL94MPy4axI3U4ouNeGcxeLWIDUl5Mgm_jJ6CUIsw>』 『Recent advances in Surface Guided Radiation Therapy [online],[2021年4月30日検索],インターネット,URL:<https://ro-journal.biomedcentral.com/track/pdf/10.1186/s13014-020-01629-w.pdf>』
本発明は、患者の体表のマーキングを必要としない、簡易かつ再現性に優れた患者位置決めを可能とする患者位置決め支援システム、患者位置決め支援方法、及び患者位置決め支援プログラムを提供することを目的とする。
また、本発明は、放射線治療室を使用することなく、CT室又は放射線治療計画室などにおいて安全かつ詳細な干渉試験を実施できる干渉判定支援システムを提供することを目的とする。
また、本発明は、放射線治療室を使用することなく、放射線治療計画室などにおいて安全かつ詳細な放射線治療計画を実施できる放射線治療計画支援システムを提供することを目的とする。
また、本発明は、放射線治療室を使用することなく、病院や大学の実習室などにおいて放射線治療技能訓練を実施できる放射線治療技能訓練システムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 放射線治療を行う際の患者の位置決めに用いられる患者位置決め支援システムであって、
放射線治療を行う前の患者の画像を撮影する際に、座標系の基準となる基準点を含めて患者情報を取得する患者情報取得手段と、
取得した前記患者情報に基づいて前記患者の三次元モデルを作成し、前記基準点と対応した仮想基準点を含めて仮想空間に前記患者の三次元モデルを配置し患者との位置合わせを行う患者位置合わせ手段と、
を有することを特徴とする患者位置決め支援システムである。
<2> 前記基準点が二次元コードに記憶された情報である、前記<1>に記載の患者位置決め支援システムである。
<3> 前記患者の画像が患者のCT画像である、前記<1>から<2>のいずれかに記載の患者位置決め支援システムである。
<4> 前記患者情報が、患者の体表情報、患者の体内情報、及び照射条件の少なくともいずれかである、前記<1>から<3>のいずれかに記載の患者位置決め支援システムである。
<5> 前記患者位置合わせ手段が、Mixed Reality(MR)に対応したデバイスを含む、前記<1>から<4>のいずれかに記載の患者位置決め支援システムである。
<6> 前記患者位置合わせ手段が前記基準点及び前記仮想基準点を基準とし、現実空間と仮想空間の座標系を一致させる、前記<5>に記載の患者位置決め支援システムである。
<7> 前記患者位置合わせ手段が治療寝台上の患者と、仮想空間に表示した前記患者の三次元モデルとを重ね合わせて表示する、前記<5>から<6>のいずれかに記載の患者位置決め支援システムである。
<8> 放射線治療を行う際の患者の位置決めに用いられる患者位置決め支援方法であって、
放射線治療を行う前の患者の画像を撮影する際に、座標系の基準となる基準点を含めて、患者情報を取得する患者情報取得工程と、
取得した前記患者情報に基づいて前記患者の三次元モデルを作成し、前記基準点と対応した仮想基準点を含めて仮想空間に前記患者の三次元モデルを配置し患者との位置合わせを行う患者位置合わせ工程と、
を含むことを特徴とする患者位置決め支援方法である。
<9> 放射線治療を行う際の患者の位置決めに用いられる患者位置決め支援プログラムであって、
放射線治療を行う前の患者の画像を撮影する際に、座標系の基準となる基準点を含めて、患者情報を取得し、
取得した前記患者情報に基づいて前記患者の三次元モデルを作成し、前記基準点と対応した仮想基準点を含めて仮想空間に前記患者の三次元モデルを配置し患者との位置合わせを行う処理、
をコンピュータに行わせることを特徴とする患者位置決め支援プログラムである。
<10> 仮想空間に仮想治療装置及び仮想寝台と、前記仮想寝台上に放射線治療を行う患者の三次元モデルとを配置し、Mixed Reality(MR)により現実空間と複合させて、前記仮想治療装置の仮想的な操作による干渉試験を行い、前記仮想治療装置と前記仮想寝台の干渉、及び前記仮想治療装置と前記患者の三次元モデルの干渉の少なくともいずれかの有無を判定することを特徴とする干渉判定支援システムである。
<11> 放射線治療を行う患者と前記患者の三次元モデルとの位置合わせを、請求項1から7のいずれかに記載の患者位置決め支援システムを用いて行う、前記<10>に記載の干渉判定支援システムである。
<12> 前記仮想治療装置と前記仮想寝台の干渉、及び前記仮想治療装置と前記患者の三次元モデルの干渉の少なくともいずれかが生じた際に警告を発する警告機構を有する、前記<10>から<11>のいずれかに記載の干渉判定支援システムである。
<13> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の患者位置決め支援システムからなる患者位置決め支援装置と、
前記<10>及び<12>のいずれかに記載の干渉判定支援システムからなる干渉判定支援装置と、
を有することを特徴とする放射線治療計画支援システムである。
<14> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の患者位置決め支援システムからなる患者位置決め支援装置と、
前記<10>及び<12の>いずれかに記載の干渉判定支援システムからなる干渉判定支援装置と、
を有することを特徴とする放射線治療技能訓練システムである。
本発明によると、患者の体表のマーキングを必要としない、簡易かつ再現性に優れた患者位置決めを可能とする患者位置決め支援システム、患者位置決め支援方法、及び患者位置決め支援プログラムを提供することができる。
また、本発明は、放射線治療室を使用することなく、CT室又は放射線治療計画室などにおいて安全かつ詳細な干渉試験を実施できる干渉判定支援システムを提供することができる。
また、本発明は、放射線治療室を使用することなく、放射線治療計画室などにおいて安全かつ詳細な放射線治療計画を実施できる放射線治療計画支援システムを提供することができる。
また、本発明は、放射線治療室を使用することなく、病院や大学の実習室などにおいて放射線治療技能訓練を実施できる放射線治療技能訓練システムを提供することができる。
図1は、実空間に基準点(QRコード(登録商標))を配置し、模擬患者の頭部をCT撮影する状態を示す図である。 図2Aは、CT画像を取得する際におけるレーザ投射線によって表されるCT画像の基準点とQRコード(登録商標)によって表される基準点を一致させた図である(その1)。 図2Bは、CT画像を取得する際におけるレーザ投射線によって表されるCT画像の基準点とQRコード(登録商標)によって表される基準点を一致させた図である(その2)。 図2Cは、CT画像を取得する際におけるレーザ投射線によって表されるCT画像の基準点とQRコード(登録商標)によって表される基準点を一致させた図である(その3)。 図3は、撮影したCT画像から仮想基準点を含む模擬患者の体表の3Dモデルを生成した状態を示す図である。 図4は、仮想基準点を座標中心(原点)として、仮想空間に模擬患者の3Dモデルを配置した状態を示す図である。 図5は、実空間と仮想空間の座標系を整合し、模擬患者の3Dモデルを寝台上に描出した状態を示す図である。 図6は、MR(複合現実)上で模擬患者の3Dモデルに模擬患者が一致するように位置合わせを行う状態を示す図である。 図7Aは、仮想空間における模擬患者の3Dモデルを現実空間に投影したときの一例を示す図である(その1)。 図7Bは、仮想空間における模擬患者の3Dモデルを現実空間に投影したときの一例を示す図である(その2)。 図7Cは、仮想空間における模擬患者の3Dモデルを現実空間に投影したときの一例を示す図である(その3)。 図7Dは、仮想空間における模擬患者の3Dモデルを現実空間に投影したときの一例を示す図である(その4)。 図8Aは、仮想空間における模擬患者の3Dモデルを現実空間に投影したときの一例を示す図である(その1)。 図8Bは、仮想空間における模擬患者の3Dモデルを現実空間に投影したときの一例を示す図である(その2)。 図8Cは、仮想空間における模擬患者の3Dモデルを現実空間に投影したときの一例を示す図である(その3)。 図8Dは、仮想空間における模擬患者の3Dモデルを現実空間に投影したときの一例を示す図である(その4)。 図9Aは、CT画像から作成した模擬患者の3D形状のデータの一例を示す図である(その1)。 図9Bは、CT画像から作成した模擬患者の3D形状のデータの一例を示す図である(その2)。 図9Cは、CT画像から作成した模擬患者の3D形状のデータの一例を示す図である(その3)。 図9Dは、CT画像から作成した模擬患者の3D形状のデータの一例を示す図である(その4)。 図10Aは、得られた模擬患者の3D形状のデータ(DICOMデータ)をSTL変換した後のSTLデータの一例を示す図であり、既成のデータ変換アプリを使用した例である。 図10Bは、得られた模擬患者の3D形状のデータ(DICOMデータ)をSTL変換した後のSTLデータの一例を示す図であり、自作のデータ変換アプリを使用した例である。 図11Aは、得られたSTLデータを3Dモデル編集ソフトで編集したオブジェクトデータ(実際に表示する仮想世界のデータ)の一例を示す図である(その1)。 図11Bは、得られたSTLデータを3Dモデル編集ソフトで編集したオブジェクトデータ(実際に表示する仮想世界のデータ)の一例を示す図である(その2)。 図11Cは、得られたSTLデータを3Dモデル編集ソフトで編集したオブジェクトデータ(実際に表示する仮想世界のデータ)の一例を示す図である(その3)。 図11Dは、得られたSTLデータを3Dモデル編集ソフトで編集したオブジェクトデータ(実際に表示する仮想世界のデータ)の一例を示す図である(その4)。 図12は、患者位置合わせに必要な情報画面の表示の一例を示す図である。 図13Aは、放射線治療計画時に取得される模擬患者の体内の放射線分布を表示した状態の一例を示す図である(その1)。 図13Bは、放射線治療計画時に取得される模擬患者の体内の放射線分布を表示した状態の一例を示す図である(その2)。 図14は、本発明の患者位置決め支援システムのハードウェア構成の一例を示す図である。 図15は、本発明の患者位置決め支援システムの機能構成の一例を示す図である。 図16は、本発明の患者位置決め支援方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図17は、放射線治療装置における3つの可動軸(照射ヘッドのビーム軸、装置架台の回転軸、及び寝台天板の回転軸)を示す概略図である。 図18Aは、放射線治療装置における架台回転(ガントリ回転)を正面から見た図であり、ガントリ角度0°の状態である。 図18Bは、放射線治療装置における架台回転(ガントリ回転)を正面から見た図であり、ガントリ角度90°の状態である。 図18Cは、放射線治療装置における架台回転(ガントリ回転)を正面から見た図であり、ガントリ角度270°の状態である。 図18Dは、放射線治療装置における架台回転(ガントリ回転)を正面から見た図であり、ガントリ角度180°の状態である。 図18Dは、放射線治療装置における架台回転(ガントリ回転)を横から見た図であり、ガントリ角度180°の状態である。 図19Aは、放射線治療装置における寝台天板の回転を正面から見た図であり、寝台角度0°の状態である。 図19Bは、放射線治療装置における寝台天板の回転を正面から見た図であり、寝台角度90°の状態である。 図19Cは、放射線治療装置における寝台天板の回転を正面から見た図であり、寝台角度270°の状態である。 図19Dは、放射線治療装置における寝台天板の回転及び架台回転を正面から見た図であり、寝台角度45°、ガントリ角度270°の状態である。 図20Aは、放射線治療装置におけるビーム軸回転を照射口の下から見た図であり、コリメータ角度0°の状態である。 図20Bは、放射線治療装置におけるビーム軸回転を照射口の下から見た図であり、コリメータ角度30°の状態である。 図20Cは、放射線治療装置におけるビーム軸回転を照射口の下から見た図であり、コリメータ角度60°の状態である。 図20Dは、寝台天板の回転及び架台回転を正面から見た図であり、コリメータ角度60°、ガトリン角度45°、寝台角度0°の状態である。 図21Aは、寝台天板の上下移動を横から見た図であり、放射線治療装置における寝台天板が上方に移動する状態である。 図21Bは、寝台天板の上下移動を横から見た図であり、放射線治療装置における寝台天板が下方に移動する状態である。 図22Aは、寝台天板の左右移動を正面から見た図であり、放射線治療装置における寝台天板が左に移動する状態である。 図22Bは、寝台天板の左右移動を正面から見た図であり、放射線治療装置における寝台天板が右に移動する状態である。 図23Aは、寝台天板の前後移動を横から見た図であり、放射線治療装置における寝台天板が前方に移動する状態である。 図23Bは、寝台天板の前後移動を横から見た図であり、放射線治療装置における寝台天板が後方に移動する状態である。 図24Aは、放射線治療装置の正面から見た図であり、ガントリ角度270°であり、かつ寝台角度30°の場合において、寝台天板左と照射ヘッド(ガントリヘッド)との干渉が生じることを示している。 図24Bは、放射線治療装置の横から見た図であり、ガントリ角度270°であり、かつ寝台角度30°の場合において、寝台天板左と照射ヘッド(ガントリヘッド)との干渉が生じることを示している。 図25Aは、放射線治療装置の正面から見た図であり、ガントリ角度315°かつ寝台角度90°の場合に、照射ヘッド(ガントリヘッド)の左側と患者との干渉、及びアプリケータの先端と患者との干渉が生じることを示している。 図25Bは、放射線治療装置の横から見た図であり、ガントリ角度315°であり、かつ寝台角度90°の場合において、照射ヘッド(ガントリヘッド)の左側と患者との干渉、及びアプリケータの先端と患者との干渉が生じることを示している。 図26は、1/20スケールの放射線治療装置のプラモデルの一例を示す図である。 図27は、仮想治療装置モデルの外観の一例を示す図である。 図28Aは、放射線治療装置を正面から見た図であり、実際の放射線治療室における放射線治療装置の配置状態の一例を示す。 図28Bは、仮想治療装置を正面から見た図であり、CT室に再現した仮想治療装置の配置状態の一例を示す。 図28Cは、仮想治療装置を左斜めから見た図であり、CT室に再現した仮想治療装置の配置状態の一例を示す。 図29は、仮想世界上の仮想操作盤の一例を示す図である。 図30Aは、仮想空間上に映し出された仮想操作盤による仮想治療装置の操作を行っている状態を示す図である。 図30Bは、図30Aの仮想操作盤の操作により、実際の放射線治療装置1の架台が90°回転した状態を示す図である。 図30Cは、図30Aの仮想操作盤の操作により、CT室に再現された仮想治療装置3の架台が90°回転した状態を示す図である。 図31は、現実世界と仮想世界を整合させるためのQRコード(登録商標)を載せた取付治具を設置した状態を示す図である。 図32は、仮想取付治具の基準点と仮想基準点を整合させる状態を示す図である。 図33は、Mixed Reality(MR)上における照射シミュレーションを実施する状態を示す図である。 図34は、Mixed Reality(MR)上における干渉発生時の警告状態を示す図である。 図35Aは、仮想治療装置における干渉試験の駆動例を示し、干渉試験前の仮想治療装置と模擬患者の状態である。 図35Bは、仮想治療装置における干渉試験の駆動例を示し、仮想治療装置と模擬患者の干渉発生時の状態である。 図36は、仮想治療装置における干渉試験の駆動例を示し、仮想操作盤で操作した仮想治療装置の移動及び回転の値を記録及び転送する状態である。 図37Aは、放射線治療装置の正面から見た図であり、実際の放射線治療室の放射線治療装置における寝台を左に移動させた状態である。 図37Bは、仮想治療装置の横から見た図であり、CT室において仮想治療装置を相対的に右に移動した状態である。 図38Aは、放射線治療装置の正面から見た図であり、実際の放射線治療室の放射線治療装置における寝台を右に移動させた状態である。 図38Bは、仮想治療装置の横から見た図であり、CT室では仮想治療装置を相対的に左に移動した状態である。 図39Aは、放射線治療装置の正面から見た図であり、実際の放射線治療室の寝台を90°回転させた状態を示す図である。 図39Bは、仮想治療装置の横から見た図であり、CT室では仮想治療装置を相対的に270°回転した状態を示す図である。 図40Aは、放射線治療装置の正面から見た図であり、実際の放射線治療室の寝台を270°回転させた状態を示す図である。 図40Bは、仮想治療装置の横から見た図であり、CT室では仮想治療装置を相対的に90°回転した状態を示す図である。 図41は、CT室におけるMixed Reality(MR)を介した電子線治療の照射条件設定の例を示す図であり、干渉発生時の状態である。 図42は、仮想治療装置の照射口側から標的を確認した状態を示す図である。
(患者位置決め支援システム及び患者位置決め支援方法)
本発明の患者位置決め支援システムは、患者情報取得手段と、患者位置合わせ手段とを有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
本発明の患者位置決め支援方法は、患者情報取得工程と、患者位置合わせ工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の患者位置決め支援方法は、本発明の患者位置決め支援システムにより好適に実施することができ、患者情報取得工程は患者情報取得手段により行うことができ、患者位置合わせ工程は患者位置合わせ手段により行うことができ、その他の工程はその他の手段により行うことができる。
本発明の患者位置決め支援システム及び患者位置決め支援方法は、放射線治療を行う際の患者の位置決めに好適に用いられ、従来技術のように患者の体表のマーキングを必要としない、簡易かつ再現性に優れた患者位置決めを可能とする画期的な新技術である。
前記放射線治療とは、例えば、ガンマ線、X線、粒子線を腫癌等の病変(標的)へ照射することにより、癌細胞を破壊する治療法である。前記粒子線としては、例えば、中性子線、陽子(水素)線、ヘリウム線、炭素線などが挙げられる。
<患者情報取得工程及び患者情報取得手段>
前記患者情報取得工程は、放射線治療を行う前の患者の画像を撮影する際に、座標系の基準となる基準点を含めて、患者情報を取得する工程であり、患者情報取得手段により実施される。前記患者情報取得手段としては、放射線治療計画装置などが挙げられる。
前記放射線治療計画装置は、患者の画像等から得られる患者体内の情報を基に、標的及び周辺臓器を三次元形状データとして特定し、任意の照射条件(照射方向、照射形状等)での患者体内の線量分布を数値計算によりシミュレートする機能を有する計算機(コンピュータ)のことである。
患者の画像は、治療時の患者の体動を抑制するために専用の固定具に患者を載置した状態で撮影される。
前記患者の画像としては、X線コンピュータ断層撮影(CT)装置を用いて撮影されるCT画像が好適に用いられる。なお、前記CT装置の代わりに、例えば、コーンビームCT装置、磁気共鳴イメージング(MRI)装置、PET-CT装置、又はこれらの装置を組み合わせて用いることもできる。
前記基準点は二次元コードに記憶された情報であることが好ましい。二次元コードとしては、例えば、QRコード(登録商標)などが挙げられる。
患者情報は、患者情報取得手段としての放射線治療計画装置に撮影した患者の画像を取り込むことにより取得できる。
前記患者情報としては、患者の体表情報、患者の体内情報、及び照射条件の少なくともいずれかであることが好ましい。
前記患者の体表情報としては、例えば、患者の体の表面に関する情報であり、患者の体の形状、大きさ、構造などが挙げられる。
前記患者の体内情報としては、例えば、患者の体内の標的(放射線を照射する腫瘍等の病変)及び周辺臓器の位置情報、形状、大きさなどが挙げられる。
前記照射条件としては、例えば、照射角度、照射位置、放射線の体内分布の位置及び角度、放射線の種類、放射線量などが挙げられる。
<患者位置合わせ工程及び患者位置合わせ手段>
前記患者位置合わせ工程は、取得した前記患者情報に基づいて、前記患者の三次元モデルを作成し、前記基準点と対応した仮想基準点を含めて仮想空間に前記患者の三次元モデルを配置し患者との位置合わせを行う工程であり、患者位置合わせ手段により実施される。
前記患者情報に基づく患者の三次元モデルの作成は、患者の画像により取得した患者情報に基づき、例えば、InVesalius、MeshLab又はBlenderなどの3Dモデル編集ソフトを組合せることにより作成することができる。InVesaliusでは、DICOMファイルから患者の体表データのみをSTLファイルへ変換可能である。また、MeshLab及びBlenderでは、DICOMファイルは扱えないが、STLファイルに変換された三次元モデルのメッシュ編集及びOBJファイルへの変換が可能である。
前記患者位置合わせ手段は、Mixed Reality(MR;複合現実)に対応したデバイスを用いて行うことが好ましい。
前記MRとは、コンピュータ上の仮想世界と現実世界を複合させた世界を視界に映し出す技術であり、Extend Reality(XR)と称することもある。
前記MRに対応したデバイスとしては、MR専用Head Mounted Display(HMD)などが挙げられる。
前記MRにおける視覚化は、サングラスのような形状をした市販のMR専用Head Mounted Display(HMD)を操作者の頭部に装着し、コンピュータの仮想世界を視野内に映し出しながら現実世界を視認することが実現可能となる。
前記MR(複合現実)の利用により、治療寝台には「治療計画CT画像」を完全再現することが可能になる。また、操作者は治療室内を自由に行動しつつ、HMDを介して様々な角度からCT画像と寝台上の患者を比較して、患者の体位の調整が可能になる。このような患者位置合わせは、操作者が直接患者に触れて行うため、HMD利用時にコントローラを必要としないHololens2(Microsoft社製)を用いることが好ましい。
また、操作者がHMDを頭部に装着することにより、天井の固定カメラのようにそれ自身が障害物になることがなく、また治療室にカメラを追配備するが必要ないため、施工費用の削減が可能である。
前記患者位置合わせ手段は、前記基準点及び前記仮想基準点を基準とし、現実空間と仮想空間の座標系を一致させることにより、患者の位置決めを行うことができる。
前記患者位置合わせ手段は、治療寝台上の患者と、仮想空間に表示した前記患者の三次元モデルとを重ね合わせて表示し、位置合わせを行うことができる。
<その他の工程及びその他の手段>
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、通信工程、入力工程などが挙げられる。
前記その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、通信手段、入力手段などが挙げられる。
以下、本発明のMRを用いた患者位置決め支援システム及び患者位置決め支援方法について、図面を参照して詳細に説明する。
(1)図1に示すように、実空間に基準点(QRコード(登録商標)202)を配置し、模擬患者205のCT画像を撮影する。
現実世界と仮想世界の三次元座標系の一致には、10cm×10cmの大きさのQRコード(登録商標)202を用いる。現実世界のQRコード(登録商標)202の左上端がコンピュータ上の仮想世界の原点となる。
QRコード(登録商標)202を配置するために、10cm×10cm平面を備えた取付治具204を作製し、QRコード(登録商標)202を取付治具204の上面に取り付ける。取付治具204には、レーザ投射線との位置合わせが可能な罫書やラインなどの印を設けることが好ましい。
(2)図1に示すように、CT装置の寝台に、模擬患者205の10cm程度頭側に上記(1)の取付治具204を設置する。その際、図2Aに示すように、QRコード(登録商標)202の左辺と上辺をレーザ投射線と一致させる。また、図2Bに示すように、レーザ投射線の交点(CT画像の基準点)がQRコード(登録商標)202の左上端(仮想空間における原点)に一致するように位置合わせを行う。
次に、取付治具204の設置が完了したら、図2Cに示すように、QRコード(登録商標)202を含めてCT装置206によりCT撮影を行う。これにより、CT画像を含む仮想世界の原点と現実世界のQRコード(登録商標)上の原点を一致させることが可能になる。
(3)撮影したCT画像を放射線治療計画装置(例えば、Eclipse(Varian社製))に取り込み、位置合わせに用いる患者情報(例えば、患者の体表データ、患者体内の標的の三次元形状のデータなど)をDICOM(DICOM-RT)ファイルとして取得する。
前記DICOM(ダイコム)とは、CT装置などで撮影した医用画像のフォーマットと、それらを扱う医用画像機器間の通信プロトコルを定義した標準規格である。DICOM-RTとは、DICOMにおける放射線治療分野の情報について定義した規格である。
(4)図3に示すように、患者のCT画像及び治療計画で作成した標的の三次元(3D)形状のデータをとして放射線治療計画装置から取り出し、作成したPythonコードによってDICOM-RTファイルからSTL(Standard Triangulated Language)ファイルに変換し、フアセットと呼ばれる微小な三角形の集合による近似的な立体形状データにする。その後、MeshLab又はBlenderなどの3Dモデル編集ソフトにより、立体形状の表面にテクスチャ(色又は配色)が可能になるオブジェクトファイル(OBJファイル)に変換する。
なお、DICOM(DICOM-RT)ファイルからOBJファイルへの変換は他のアプリケーションを用いても可能であり、様々なアプローチが可能である。
図9A~図9Dは、CT画像から作成した3D形状のデータの一例を示す図である。放射線治療計画装置に取り込んだ模擬患者のCT画像から抽出した3D形状のデータ(DICOM又はDICOM-RTデータ)である。
図10Aは、得られた模擬患者の3D形状のデータ(DICOMデータ)をSTL変換した後のSTLデータを示す図であり、既成のデータ変換アプリを使用した例である。なお、既成アプリによるSTLデータ変換はDICOMデータのみに対応する(DICOM-RTデータには非対応)。
図10Bは、得られた模擬患者の3D形状のデータ(DICOMデータ)をSTL変換した後のSTLデータを示す図であり、自作のデータ変換アプリを使用した例である。放射線治療計画装置上で設定した体情報データに対応する。なお、3D形状のデータ(DICOM-RTデータ)をSTLデータに変換可能であることを確認済みである。
(5)仮想世界と現実世界を複合させるソフトウェアの開発にはゲーム開発エンジンのUnity(Unity Technologies社製)又はMRツールキット(Microsoft社製)などを用いることができる。
例えば、Unityに上記(3)の模擬患者及び取付治具のオブジェクトファイル(OBJファイル)を読み込む。仮想空間に取付治具の平面と同サイズ(10cm×10cm)の仮想平面を作成し、仮想平面の左上端を仮想空間の原点に一致させる。更に、上記(4)で生成したOBJファイルの取付治具の平面の左上端を仮想空間の原点に一致させて配置する。
図11A~図11Dは、得られたSTLデータを3Dモデル編集ソフトで編集したオブジェクトデータ(実際に表示する仮想世界のデータ)を示す図である。STLデータをUnityに読み込み、オブジェクトデータとして仮想世界に三次元配置する。
(6)基準点を含むQRコード(登録商標)を追跡するC#スクリプトコードを作成し、上記(5)の仮想平面に関連付ける。これにより、仮想世界の取付治具の平面が現実世界の取付治具上のQRコード(登録商標)を追跡し、仮想世界と現実世界の取付治具が一致するようになる。
(7)Unityで作成したソフトウェアをビルドし、Windowsで実行可能なファイルにする。得られた実行ファイルをVisual Studio 2019(Microsoft社製)からHMDとしてのHololens2(Microsoft社製)に転送する。
(8)図4に示すように、治療室において、寝台上に取付治具204を設置し、治療室のレーザ投射線とQRコード(登録商標)202の左辺と上辺を一致させる。ラインレーザにより可視化された「アイソセンタ」とQRコード(登録商標)202の左上端が一致していることを確認する。
(9)操作者はHMDとしてのHololens2(Microsoft社製)を頭部に装着し、ソフトウェアを起動する。図5に示すように、仮想世界の仮想平面がQRコード(登録商標)202を追跡し、実際の取付治具204と仮想平面が合致することを確認する。これにより、現実世界の治療寝台上に模擬患者の3Dモデル203及び模擬腫瘍200の三次元形状がHMD越しに確認可能になる。HMD利用時にコントローラを必要としないHololens2(Microsoft社製)を用いた患者位置決めでは、操作者は両手を使って患者の体位を調整することができるので、利便性が向上する。
ここで、図7A~図7Dは、仮想空間における模擬患者の3Dモデルを現実空間に投影したときの一例を示す図である。治療寝台の上に模擬患者の3Dモデル203のみを表示した状態を示す。
図8A~図8Dは、仮想空間における模擬患者の3Dモデルを現実空間に投影したときの一例を示す図である。図8A~図8Dでは、治療寝台の上で、模擬患者205(実際の人間)と模擬患者の3Dモデル203とを重ね合わせた状態を示す。
図12は、患者位置合わせに必要な各種情報を表示する情報画面207の一例を示す図である。図12に示すように、患者位置合わせに必要な情報画面207は仮想現実に表示でき、操作者の手の動きに対応して情報画面を視野内で移動させることができる。そのため、操作者がマウスを使用する必要がないので衛生的である。
(10)図6に示すように、治療寝台上に映し出された模擬患者の3Dモデル203に実際の模擬患者205が合致するように様々な方向から位置合わせを行う。その後、放射線治療計画装置(例えば、Eclipse(Varian社製))で決定したCT画像の原点から標的までの距離にしたがって、治療寝台上を移動させる。これにより、治療計画と同様に標的が「アイソセンタ」に移動する。患者の体表に可視光で映し出された照射形状の延長線上に標的が位置していることを確認できる。なお、図6中208は放射線照射装置である。
図13A~図13Bは、放射線治療計画時に取得される模擬患者205の体内の放射線分布を表示させた状態を示す図である。図13A及び図13Bでは、模擬腫瘍200に対して、照射する放射線201が表示されている。このような放射線201の体内分布の位置及び角度から、患者位置決めに誤りがないかを確認することができる。即ち、実際の放射線治療装置208の照射角度及び照射位置との整合確認が可能となる。
(患者位置決め支援プログラム)
本発明の患者位置決め支援プログラムは、放射線治療を行う際の患者の位置決めに用いられる患者位置決め支援プログラムであって、
放射線治療を行う前の患者の画像を撮影する際に、座標系の基準となる基準点を含めて、患者情報を取得し、
取得した前記患者情報に基づいて前記患者の三次元モデルを作成し、前記基準点と対応した仮想基準点を含めて仮想空間に前記患者の三次元モデルを配置し患者との位置合わせを行う処理、をコンピュータに行わせる。
本発明の患者位置決め支援プログラムは、例えば、本発明の患者位置決め支援方法をコンピュータに実行させるプログラムとすることができる。また、本発明の患者位置決め支援プログラムにおける好適な態様は、例えば、本発明の患者位置決め支援方法における好適な態様と同様にすることができる。
本発明の患者位置決め支援プログラムは、使用するコンピュータシステムの構成及びオペレーティングシステムの種類・バージョンなどに応じて、公知の各種のプログラム言語を用いて作成することができる。
本発明の患者位置決め支援プログラムは、内蔵ハードディスク、外付けハードディスクなどの記録媒体に記録しておいてもよいし、CD-ROM、DVD-ROM、MOディスク、USBメモリなどの記録媒体に記録しておいてもよい。
更に、本発明の患者位置決め支援プログラムを、上記の記録媒体に記録する場合には、必要に応じて、コンピュータシステムが有する記録媒体読取装置を通じて、これを直接又はハードディスクにインストールして使用することができる。また、コンピュータシステムから情報通信ネットワークを通じてアクセス可能な外部記憶領域(他のコンピュータなど)に本発明の患者位置決め支援プログラムを記録しておいてもよい。この場合、外部記憶領域に記録された本発明の患者位置決め支援プログラムは、必要に応じて、外部記憶領域から情報通信ネットワークを通じてこれを直接、又はハードディスクにインストールして使用することができる。
なお、本発明の患者位置決め支援プログラムは、複数の記録媒体に、任意の処理毎に分割されて記録されていてもよい。
<コンピュータが読み取り可能な記録媒体>
本発明に関するコンピュータが読み取り可能な記録媒体は、本発明の患者位置決め支援プログラムを記録してなる。
本発明に関するコンピュータが読み取り可能な記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、内蔵ハードディスク、外付けハードディスク、CD-ROM、DVD-ROM、MOディスク、USBメモリなどが挙げられる。
また、本発明に関するコンピュータが読み取り可能な記録媒体は、本発明の患者位置決め支援プログラムが任意の処理毎に分割されて記録された複数の記録媒体であってもよい。
以下では、装置の構成例及びフローチャートなどを用いて、本発明で開示する技術の一例を更に詳細に説明する。
図14に、本発明の患者位置決め支援システムのハードウェア構成例を示す。
この図14に示す本発明の患者位置決め支援システム100においては、例えば、制御部101、主記憶装置102、補助記憶装置103、I/Oインターフェイス104、通信インターフェイス105、入力装置106、出力装置107、表示装置108が、システムバス109を介して接続されている。
制御部101は、演算(四則演算、比較演算等)、ハードウェア及びソフトウェアの動作制御などを行う。制御部101としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)であってもよいし、本発明の患者位置決め支援システムに用いるマシンの一部であってもよく、これらの組み合わせでもよい。
制御部101は、例えば、主記憶装置102などに読み込まれたプログラム(例えば、本発明の患者位置決め支援プログラムなど)を実行することにより、種々の機能を実現する。
本発明の患者位置決め支援システムにおける制御機能部が行う処理は、例えば、制御部101により行うことができる。
主記憶装置102は、各種プログラムを記憶するとともに、各種プログラムを実行するために必要なデータ等を記憶する。主記憶装置102としては、例えば、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)の少なくともいずれかを有するものを用いることができる。
ROMは、例えば、BIOS(Basic Input/Output System)などの各種プログラムなどを記憶する。また、ROMとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)などが挙げられる。
RAMは、例えば、ROM、補助記憶装置103などに記憶された各種プログラムが、制御部101により実行される際に展開される作業範囲として機能する。RAMとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)などが挙げられる。
補助記憶装置103としては、各種情報を記憶できれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ソリッドステートドライブ(SSD)、ハードディスクドライブ(HDD)などが挙げられる。また、補助記憶装置103は、CDドライブ、DVDドライブ、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)ドライブなどの可搬記憶装置としてもよい。
また、本発明の患者位置決め支援プログラムは、例えば、補助記憶装置103に格納され、主記憶装置102のRAM(主メモリ)にロードされ、制御部101により実行される。
I/Oインターフェイス104は、各種の外部装置を接続するためのインターフェイスである。I/Oインターフェイス104は、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk ROM)、MOディスク(Magneto-Optical disk)、USBメモリ〔USB(Universal Serial Bus) flash drive〕などのデータの入出力を可能にする。
通信インターフェイス105としては、特に制限はなく、適宜公知のものを用いることができ、例えば、無線又は有線を用いた通信デバイスなどが挙げられる。
入力装置106としては、本発明の患者位置決め支援システム100に対する各種要求や情報の入力を受け付けることができれば特に制限はなく、適宜公知のものを用いることができ、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、マイクなどが挙げられる。また、入力装置106がタッチパネル(タッチディスプレイ)である場合は、入力装置106が表示装置108を兼ねることができる。
出力装置107としては、特に制限はなく、適宜公知のものを用いることができ、例えば、プリンタなどが挙げられる。
表示装置108としては、特に制限はなく、適宜公知のものを用いることができ、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどが挙げられる。
図15に、本発明の患者位置決め支援システムの機能構成例を示す。
図15に示すように、本発明の患者位置決め支援システム100は、通信機能部120と、入力機能部130と、出力機能部140と、表示機能部150と、記憶機能部160と、制御機能部170とを備える。
通信機能部120は、例えば、各種のデータを外部の装置と送受信する。通信機能部120は、例えば、外部の装置から、患者情報を受信してもよい。
入力機能部130は、例えば、本発明の患者位置決め支援システム100に対する各種指示を受け付ける。また、入力機能部130は、例えば、患者の属性等の情報を受け付ける。
出力機能部140は、例えば、患者の位置合わせの結果などをプリントアウトする。
表示機能部150は、例えば、患者の三次元モデル情報などをディスプレイに表示する。
記憶機能部160は、例えば、各種プログラムを記憶すると共に、取得した患者情報を記憶する患者情報用DB161と、取得した患者情報に基づいて作成した患者の三次元モデル情報を記憶する三次元モデル用DB162とを有する。
制御機能部170は、患者情報取得部171と患者位置合わせ部172とを有する。制御機能部170は、例えば、記憶機能部160に記憶された各種プログラムを実行するとともに、本発明の患者位置決め支援システム100全体の動作を制御する。
患者情報取得部171は、例えば、放射線治療を行う前の患者の画像を撮影する際に、座標系の基準となる基準点を含めて、患者情報を取得する処理を行う。
患者位置合わせ部172は、例えば、前記基準点と対応した仮想基準点を含めて仮想空間に前記患者の三次元モデルを配置し患者との位置合わせ処理を行う。
ここで、図16は、本発明の患者位置決め支援方法における処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、図15を参照して、本発明の患者位置決め支援方法の処理の流れについて説明する。
ステップS101では、患者位置決め支援システム100の制御機能部170における患者情報取得部171は、放射線治療を行う前の患者の画像を撮影する際に、座標系の基準となる基準点を含めて、患者情報を取得すると、処理をS102に移行する。
ステップS102では、患者位置決め支援システム100の制御機能部170における患者位置合わせ部172は、取得した前記患者情報に基づいて前記患者の三次元モデルを作成し、前記基準点と対応した仮想基準点を含めて仮想空間に前記患者の三次元モデルを配置し、患者との位置合わせを行うと、本処理を終了する。
本発明の患者位置決め支援プログラムを用いた本発明の患者位置決め支援方法及び患者位置決め支援システムによると、患者の体表のマーキングを必要としない、簡易かつ再現性に優れた患者位置決めを行うことができる。
以上説明したように、本発明の患者位置決め支援システムによると、仮想世界と現実世界の座標系とをQRコード(登録商標)を介して一致させることにより、治療寝台に「治療計画CT画像」を完全再現することが可能になる。その結果、患者の体表全体の情報を使った様々な方向からの患者位置合わせが実現でき、患者の腕の角度、体軸のねじれ又は皮膚のたるみなどに対して対応可能となり、患者位置決めの再現性向上が実現できる。
また、従来技術のように患者の体表のマーキングを必要としないので、治療計画CT撮影時のマーキング、治療室でのマーキング又はマーカーが消えた場合の再マーキングの時間を削減でき、スタッフの労力軽減が図れる。また、患者は治療期間中に体表マーカーを気にして生活する必要がなくなるため、患者の精神的負担の軽減も図れる。更に、CT撮影時からの患者の体型変化が視覚的に比較可能であるため、再治療計画の判断材料としての有用性も期待できる。また、仮想世界の標的や臓器の位置情報をもとに、性別、治療部位などを実際の患者と比較できるため、患者違い又は照射位置の誤りなどの重篤なインシデントの予防が期待できる。
なお、本発明の患者位置決め支援システムは、Head Mounted Display(HMD)とQRコード(登録商標)の取付治具のみで実行可能であり、治療室内にカメラなどの機器の追加は必要なく、施工費用も生じないため、導入にあたりコストが抑えられるため、高い汎用性が期待できる。
(干渉判定支援システム)
本発明の干渉判定支援システムは、仮想空間に仮想治療装置及び仮想寝台と、前記仮想寝台上に放射線治療を行う患者の三次元モデルとを配置し、Mixed Reality(MR)により現実空間と複合させて、前記仮想治療装置の仮想的な操作による干渉試験を行い、前記仮想治療装置と前記仮想寝台の干渉、及び前記仮想治療装置と前記患者の三次元モデルの干渉の少なくともいずれかの有無を判定する。
放射線治療を行う患者と前記患者の三次元モデルとの位置合わせを、上述した本発明の患者位置決め支援システムにより行うことが好ましい。
前記仮想治療装置と前記仮想寝台の干渉、及び前記仮想治療装置と前記患者の三次元モデルの干渉の少なくともいずれかが生じた際に警告を発する警告機構を有することが好ましい。前記警告としては、例えば、干渉部分を赤く表示、エラー音の発生、警告文字の表示、又はこれらの組み合わせなどが挙げられる。
本発明においては、Mixed Reality(MR)技術による複合世界を利用して、放射線治療計画の干渉試験における干渉判定を支援する新たなシステムを提供することができる。
本発明の干渉判定支援システムでは、仮想世界に、放射線治療装置(以下、「仮想治療装置」と称することもある)、寝台(以下、「仮想寝台」と称することもある)、及び寝台に載置した患者CT画像(以下、「仮想患者モデル」と称することもある)を配置し、Mixed Reality(MR)により現実世界と複合することで、場所を選ばずに放射線治療計画の干渉試験において仮想治療装置の仮想的な操作を実現する。また、仮想治療装置に警告機構を取り入れ、仮想治療装置と仮想寝台の干渉あるいは仮想治療装置と患者の干渉(衝突)の有無の判定を可能とする。これらにより、放射線治療室を利用することなく、干渉試験及び照射条件の探索が可能になる。更に、仮想操作盤を仮想世界側で作成することで、現実世界の操作盤に触れる機会を最小限にし、衛生面の改善に繋げることができる。
放射線治療装置には、図17に示すように、多方向からの照射を可能にする複数の可動部が備わっている。主な可動部として、照射ヘッドからのビーム軸、装置架台回転軸、及び寝台天板の回転軸の可動軸がある。これら三軸の交点(アイソセンタ)に標的の中心を合わせることにより、照射方向に富んだ放射線治療計画及び照射が可能になる。
以下、実際の放射線治療室の放射線治療装置及び寝台天板の駆動例について説明する。
図18Aから図18Eは、放射線治療装置の架台回転の駆動例である。
図18Aは、放射線治療装置における架台回転(ガントリ回転)を正面から見た図であり、放射線治療装置1は、照射ヘッド(ガントリヘッド)10と、照射ヘッドの回転軸11と、寝台天板12とを備えている。なお、図18Aではガントリ角度0°、照射ヘッドの回転軸11は奥行き方向である。
図18Bは、図18Aの照射ヘッド(ガントリヘッド)10(ガントリ角度0°)から時計回りに90°回転した状態(ガントリ角度90°)を示す図である。なお、照射ヘッド(ガントリヘッド)10の時計回りの回転限界は180°である。
図18Cは、図18Aの照射ヘッド(ガントリヘッド)10(ガントリ角度0°)から反時計回りに90°回転した状態(ガントリ角度270°)を示す図である。なお、照射ヘッド(ガントリヘッド)10の反時計回りの回転限界は180°である。
図18Dは、図18Aの照射ヘッド(ガントリヘッド)10(ガントリ角度0°)から時計回りに180°回転した状態(ガントリ角度180°)を示す図である。なお、半時計回りに180°回転した状態も同様である。
図18Eは、図18Dのガントリ角度180°の状態を横から見た図である。
図19Aから図19Dは、放射線治療装置における寝台天板の回転の駆動例である。
図19Aは、放射線治療装置における寝台天板12の回転を正面から見た図であり、寝台角度0°、寝台天板の回転軸13は上下方向である。
図19Bは、図19Aの寝台天板12(寝台角度0°)を時計回りに90°回転した状態(寝台角度90°)を示す図である。寝台天板12の時計回りの回転限界は90°である。
図19Cは、図19Aの寝台天板12(寝台角度0°)を反時計回りに90°回転した状態(寝台角度270°)を示す図である。寝台天板12の反時計回りの回転限界は90°である。
図19Dは、図19Aの寝台天板12(寝台角度0°)を時計回りに45°回転し(寝台角度45°)、図19Aの照射ヘッド(ガントリヘッド)10(ガントリ角度0°)を反時計回りに90°回転した状態(ガントリ角度270°)を示す図である。2つの回転軸を組み合わせた例(ガントリ角度と寝台角度)である。
図20Aから図20Dは、放射線治療装置におけるビーム軸の回転(コリメータ回転)の駆動例である。
図20Aは、放射線治療装置におけるビーム軸の回転(コリメータ回転)を照射口の下から見た図であり、放射線治療装置は、コリメータ14と、アプリケータ15と、コリメータの回転軸16とを備えている。なお、図20Aではコリメータ角度0°、コリメータの回転軸16はビーム軸に沿っている。
図20Bは、図20Aのコリメータ14(コリメータ角度0°)を時計回りに30°回転した状態(コリメータ角度30°)を示す図である。なお、コリメータ14の時計回りの回転限界は180°である。また、コリメータ14の反時計回りの回転限界は180°である。
図20Cは、図20Aのコリメータ14(コリメータ角度0°)を時計回りに60°回転した状態(コリメータ角度60°)を示す図である。
図20Dは、図20Aのコリメータ14(コリメータ角度0°)を時計回りに60°回転(コリメータ角度60°)、ガントリ角度45°、寝台角度0°した状態を示す図である。3つの回転軸を組み合わせた例(ガントリ角度と寝台角度とコリメータ角度)である。
図21A及び図21Bは、放射線治療装置における寝台天板の上下移動の駆動例である。
図21Aは、寝台天板の上下移動を横から見た図であり、寝台天板12が上方に移動する状態を示す図である。図21Bは、寝台天板の上下移動を横から見た図であり、寝台天板12が下方に移動する状態を示す図である。
図22A及び図22Bは、放射線治療装置における寝台天板の左右移動の駆動例である。
図22Aは、寝台天板の左右移動を正面から見た図であり、寝台天板12が左に移動する状態を示す図である。図22Bは、寝台天板の左右移動を正面から見た図であり、寝台天板12が右に移動する状態を示す図である。
図23A及び図23Bは、放射線治療装置における寝台天板の前後移動の駆動例である。
図23Aは、寝台天板の前後移動を横から見た図であり、寝台天板12が前方に移動する状態を示す図である。図23Bは、寝台天板の前後移動を横から見た図であり、寝台天板12が後方に移動する状態を示す図である。
また、放射線治療室における放射線治療装置と寝台天板の干渉危険性の例について、以下に説明する。
図24Aは、放射線治療装置の正面から見た図であり、ガントリ角度270°であり、かつ寝台角度30°の場合において、寝台天板12の左と照射ヘッド(ガントリヘッド)10との干渉が生じることを示している。
図24Bは、放射線治療装置の横から見た図であり、ガントリ角度270°かつ寝台角度30°の場合において、寝台天板12の左と照射ヘッド(ガントリヘッド)10との干渉が生じることを示している。
図25Aは、放射線治療装置の正面から見た図であり、ガントリ角度315°であり、かつ寝台角度90°の場合において、照射ヘッド(ガントリヘッド)10の左側と患者との干渉、及びアプリケータ15の先端と患者との干渉が生じることを示している。
図25Bは、放射線治療装置の横から見た図であり、ガントリ角度315°であり、かつ寝台角度90°の場合において、照射ヘッド(ガントリヘッド)10の左側と患者との干渉、及びアプリケータ15の先端と患者との干渉が生じることを示している。
次に、本発明の干渉判定支援システムの構成について、以下に説明する。
Head Mounted Display(HMD)としては、Hololens2(Microsoft社製)を採用し、開発には、ゲーム開発エンジンUnity及びMRツールキットを用いた。
<仮想治療装置及び仮想寝台の作成と仮想世界への配置>
仮想治療装置及び仮想寝台は、仮想世界へ取り込み可能なデータ形式(STLファイル等)にする。例えば、放射線治療装置の開発業者から提供された図26に示す1/20スケールの放射線治療装置のプラモデル30を3Dスキャンし、ファイル変換ソフトを用いてSTLファイルに変換する。その後、図27に示すように仮想治療装置3及び仮想寝台31を実際の放射線治療室と同じ距離間で配置する。
<仮想治療装置の可動部設定>
実際の放射線治療室と同様に、図17に示すように、仮想治療装置3及び仮想寝台31を仮想世界に配置する。また、実際の放射線治療装置と同等の可動3軸(ビーム軸、装置架台回転軸、及び寝台天板の回転軸)を設定する。更に、3軸の交点であるアイソセンタを仮想世界上の三次元座標の基準点(以下、「仮想基準点」と称することもある)とする。
Mixed Reality(MR)によって放射線治療室を再現する際に利用する現実世界の寝台(例えば、CT装置の寝台など)は、一般的に寝台天板の回転軸を持たない。そこで、本発明の放射線治療装置における干渉判定支援システムでは、寝台天板の回転軸に対して仮想治療装置3を相対的に回転させることで、放射線治療室の寝台天板の回転を再現する。同様に、寝台天板の前後、上限、左右の移動も、相対的に仮想治療装置3を移動させることで再現する。
ここで、放射線治療室以外(例えば、CT室等)の寝台にMixed Reality(MR)のための取付治具(例えば、QRコード(登録商標)台)を配置し、放射線治療室以外で仮想治療室における仮想治療装置3を再現した状態を図28Aから図28Cに示す。
図28Aは、実際の放射線治療装置1を正面から見た図であり、実際の放射線治療室における放射線治療装置1の配置状態を示す。図28A中2は、移動及び回転可能な治療寝台である。
図28Bは、仮想治療装置3を正面から見た図であり、CT室に再現した仮想治療装置3の配置状態を示す。図28B中204は取付治具、5は実際のCT寝台(不動)である。
図28Cは、仮想治療装置を左斜めから見た図であり、CT室に再現した仮想治療装置3の配置を示す。図28C中206は実際のCT装置、7は仮想操作盤、204は取付治具である。
<仮想治療装置と仮想操作盤の入出力の紐付け>
仮想治療装置の操作のため、本発明の干渉判定支援システムでは、図29に示すように、仮想世界上に仮想操作盤7を作成する。仮想操作盤7を用いて、回転(ビーム軸、装置架台回転軸、寝台天板の回転軸)、及び移動(前後、上下、左右)を実施可能にする。仮想操作盤7の操作と仮想モデル移動の紐付けにはC#スクリプトコードを用いる。連続的な可動はスクロールバーで対応し、細かな移動(例えば、0.1°、1°、0.1mm、1mm)はボタンで対応する。
ここで、図30Aから図30Cは、仮想治療装置の架台回転移動の例を示す。仮想操作盤7のボタン及びバーの操作により仮想治療装置3を実際の放射線治療装置1のように操作することができる。
図30Aは、仮想空間上に映し出された仮想操作盤7による仮想治療装置3の操作を行っている状態を示す図である。操作者の手の動きをゴーグル付属のカメラが認識することにより、仮想空間上の仮想操作盤7のボタン及びバーを操作することができる。
図30Bは、図30Aの仮想操作盤7の操作により、実際の放射線治療装置1の架台が90°回転した状態を示す図である。図30B中10は照射ヘッド(ガントリヘッド)10、12は寝台天板である。
図30Cは、図30Aの仮想操作盤7の操作により、CT室に再現された仮想治療装置3の架台が90°回転した状態を示す図である。図30C中5は実際のCT寝台、205はVCT寝台に載置した模擬患者、9は仮想照射ヘッドである。
<現実世界と仮想世界の整合設定>
現実世界と仮想世界の整合の際は基準となるマーカーを用いる。本発明の干渉判定支援システムでは、上述した本発明の患者位置決めシステムを用いる。例えば、図31に示すように、12cm×12cmの平面の取付治具204に配置し、余白を1cmに持つことで認識能を向上させる。QRコード(登録商標)202の左上端を現実世界の基準点とし、QRコード(登録商標)202の辺長10cmを仮想世界とのスケールの整合に利用する。仮想基準点が基準点を追跡するC#スクリプトコードを作成し、HMD越しに仮想世界と現実世界を整合させる。図31中205は模擬患者である。
<基準点に対応した仮想患者モデルの取得と仮想世界への取り込み>
干渉判定に仮想基準モデルを用いる場合には、仮想世界に仮想患者モデルも取り込む必要がある。CT撮影では、まず、上記のQRコード(登録商標)付き取付治具を患者から10cm程度頭側に設置する。このとき、CT室のレーザ投射線の交点(CT画像上の基準点)と、QRコード(登録商標)の左上端が一致するように取付治具を配置する。これにより、現実世界と仮想世界の基準点の整合だけでなく、放射線治療計画で用いる基準点との整合も可能となる。
取得したCT画像はデータ形式DICOMからSTLへ変換する。本発明の干渉判定支援システムでは自作のPythonコードによってファイル変換する。Unityの仮想世界に仮想患者モデルを設置する際は、図32に示すように、仮想患者モデル33の頭側にある仮想取付治具34上の基準点と仮想基準点を一致させる。
<干渉判定領域の設定>
各仮想モデルの表面に干渉判定領域を設定する。Head Mounted Display(HMD)のスペックを考慮し、本発明の干渉判定支援システムでは干渉判定領域を限定する。干渉判定を適用する仮想モデルの領域は、仮想治療装置モデルの照射ヘッド(以下、「照射ヘッド」と称することもある)、電子線治療用アプリケータ(以下、「仮想アプリケータ」と称することもある)、及び仮想寝台天板とする。
図33に示すように、MR上における照射条件シミュレーションの実施例を以下に示す。仮想操作盤7のスクロールバーやボタンにより仮想治療装置を移動、回転し、標的に対する最適な照射条件を探索する。図33中35は仮想アプリケータ、205は模擬患者である。
仮想治療装置が模擬患者205及び仮想寝台天板に干渉(衝突)した場合は、図34に示すように、干渉(衝突)部分を赤く表示し、エラー音と警告文字も表示する設定とする。また、現実世界の患者と仮想治療装置の干渉判定を実施する際は、HMDの赤外線カメラによって寝台に載置した患者の体表スキャン情報(例えば、点群データやメッシュ構造など)を利用する。図34中7は仮想操作盤、35は仮想アプリケータ、205は模擬患者である。
なお、HMDの負荷軽減のため、スキャン設定を粗く設定することができる。仮想アプリケータ35が患者の体表スキャン情報に衝突した際、図34に示すように警告が生じるように設定する。これらの設定は、Mixed Reality(MR)ツールキットを用いてC#スクリプトコードで作成する。
ここで、図35A及び図35Bは、仮想治療装置における干渉試験の例を示す。
実空間の模擬患者205の体表情報は赤外線で取得(メッシュ状に認識)する。実空間の模擬患者205と仮想治療装置3とは衝突判定用のスクリプトを紐付けられる。これらによって、実空間の物体(模擬患者や寝台)と仮想空間の物体(仮想治療装置3)の干渉判定が可能となる。
図35Aは、干渉試験前の仮想治療装置3の仮想アプリケータ35と模擬患者205を示し、実空間で表面を認識された模擬患者(メッシュ表示)と仮想治療装置3の仮想アプリケータ35とは衝突判定用のスクリプトを紐付けている。
図35Bは、仮想治療装置3と模擬患者205の干渉表示状態を示し、模擬患者205と仮想アプリケータ35の干渉により、干渉部分を赤く表示し、エラー音と警告文字が表示される。
図36は、仮想治療装置における干渉試験の駆動例を示し、放射線治療室で実施された干渉試験のように、最適な照射条件を記録する。例えば、図36では、仮想操作盤7で操作した、仮想治療装置の移動、回転の値を紙面記録、数値データの転送などが行われる。
放射線治療室以外の寝台(例えば、CT室のCT寝台等)は、放射線治療室の治療寝台のような左右の移動が不可能である。そのため、仮想治療装置を相対的に移動させることにより、実際の放射線治療室の寝台移動が仮想的に再現できる。図37Aから図37Bは、仮想治療装置の左右の移動の例を示す。
図37Aは、放射線治療装置1の正面から見た図であり、実際の放射線治療室の放射線治療装置1における寝台36を左に移動させた状態を示す図である。
図37Bは、仮想治療装置3の横から見た図であり、CT室において仮想治療装置3を相対的に右に移動した状態を示す図である。
図38Aは、放射線治療装置1の正面から見た図であり、実際の放射線治療室の放射線治療装置1における寝台36を右に移動させた状態を示す図である。
図38Bは、仮想治療装置3の横から見た図であり、CT室では仮想治療装置3を相対的に左に移動した状態を示す図である。
なお、寝台の前後移動及び上下移動についても、上記と同様にして、仮想治療装置を相対的に移動させることにより、実際の放射線治療室の寝台移動が仮想的に実現できる。
放射線治療室以外の寝台(例えば、CT室のCT寝台等)は、放射線治療室の治療寝台のような回転が不可能である。そのため、仮想治療装置を相対的に移動させることにより、実際の放射線治療室の寝台移動が仮想的に再現できる。図39Aから図40Bは、仮想治療装置の回転移動の例を示す。
図39Aは、放射線治療装置1の正面から見た図であり、実際の放射線治療室の寝台36を90°回転させた状態を示す図である。
図39Bは、仮想治療装置3の横から見た図であり、CT室では仮想治療装置3を相対的に270°回転した状態を示す図である。図37B中5はCT寝台(不動)、37は仮想治療装置の回転軸である。
図40Aは、放射線治療装置1の正面から見た図であり、実際の放射線治療室の寝台36を270°回転させた状態を示す図である。
図40Bは、仮想治療装置3の横から見た図であり、CT室では仮想治療装置3を相対的に90°回転した状態を示す図である。図37B中5はCT寝台(不動)、37は仮想治療装置の回転軸である。
なお、寝台の前後移動及び上下移動についても、上記と同様にして、仮想治療装置を相対的に移動させることにより、実際の放射線治療室の寝台移動が仮想的に実現できる。
<第1の実施形態>
-定位放射線治療などのCT画像を用いて放射線治療計画後、干渉確認をする場合-
(1)CT基準点にQRコード(登録商標)を設置して、患者を載置しCT撮影する。
(2)放射線治療計画を実施する。その結果、寝台の移動量と回転角度、また、放射線治療装置の回転角度が決定する。
(3)仮想世界において、仮想基準点とCT画像上のQRコード(登録商標)の基準点が合致するように患者モデルを配置する。
(4)Mixed Reality(MR)を表示し、仮想操作盤を用いて、放射線治療計画に従って寝台を移動する。仮想世界では、ベッド上のQRコード(登録商標)の基準点が絶対座標になるため、上記(2)及び(3)に従い仮想治療装置モデルが移動する。
(5)仮想治療装置のアイソセンタがターゲット中心に位置する。
(6)放射線治療計画に従い、仮想操作盤を用いて仮想治療装置を回転し、また寝台天板も回転する。上記(4)と同様にQRコード(登録商標)の基準点が絶対座標になるため、Mixed Reality(MR)上では仮想治療装置が回転する。
(7)患者3Dモデル及び寝台との干渉(衝突の有無)を確認し、干渉があった場合は接触部分が赤く表示されるため、干渉が改善する照射条件に修正する。
<第2の実施形態>
-電子線のように実患者を用いた干渉確認後、放射線治療計画を実施する場合-
(1)CT基準点にQRコード(登録商標)を設置して、CT寝台に患者を載置する。
(2)Mixed Reality(MR)を起動し、QRコード(登録商標)で仮想治療装置モデルをCT室に表示する。
(3)仮想操作盤を用いて、患者の体表の標的に仮想アイソセンタが来るように仮想治療装置モデルを移動する。
(4)照射に最適な照射角度、アプリケータサイズ、寝台の回転角度(仮想世界では、寝台の回転軸に従った仮想治療装置モデルの回転角度)、寝台移動量(仮想空間上では仮想治療装置モデルの移動量)を仮想操作盤で操作し特定する。
(5)特定中に患者及び寝台と仮想治療装置モデルとの干渉が確認された場合は接触部分を赤く表示させる。
(6)干渉がなければ基準点に対する仮想治療装置モデルの移動や回転を記録する。
(7)QRコード(登録商標)を含めてCT撮影し、放射線治療計画に移行する。
(8)放射線治療計画において上記のアプリケータサイズ、移動量及び回転角度を設定し、Mixed Reality(MR)上での照射条件と同様にする。
(9)線量計算し、放射線治療計画を終了する。
(10)実際の治療時は、放射線治療室のアイソセンタに基準点(QRコード(登録商標)の左上端)を設置後、HMD越しにMixed Reality(MR)を表示し、患者モデルを寝台上に描出する。実患者が合致するように位置合わせを実施する。
(11)放射線治療計画に従って寝台及び放射線治療装置を移動する。
(12)位置合わせが正確に実施されていれば、患者3Dモデルと実患者だけでなく、仮想治療装置と実際の放射線治療装置の照射方向やアプリケータサイズなども合致する。
本発明の干渉判定支援システムによると、仮想世界と現実世界を複合させるための治具(例えば、QRコード(登録商標)など)があれば、場所を選ばずにCT室又は放射線治療計画室などにおいて、安全かつ詳細な干渉試験を実施可能となる。また、放射線治療室を使用する必要がないため、干渉(衝突)による医療事故防止だけでなく照射件数の制限や放射線治療のスケジュール遅延が解消する。
また、図41に示すように、CT室などの放射線治療室以外でMixed Reality(MR)を介した仮想的な照射条件(アプリケータ形状や各可動部の角度等)の設定が可能となる。
また、図42に示すように、仮想治療装置3の照射口39側から標的40が観察でき、より最適な照射条件の探索が可能になる。
また、仮想患者モデルを用いることにより、放射線照射装置と寝台の干渉だけでなく、患者と放射線治療装置との干渉も厳密に調査が可能となる。
また、本発明の干渉判定支援システムの実行は、HMDとQRコード(登録商標)付き治具で実行可能であり、導入にあたりコストが抑えられる。
また、通常の放射線治療に対しても、上記第2の実施形態における(10)~(12)を用いれば、視覚的に放射線治療計画と実際の照射設定の比較確認ができ、事故防止に繋がる。
(放射線治療計画支援システム)
本発明の放射線治療計画支援システムは、本発明の患者位置決め支援システムからなる患者位置決め支援装置と、本発明の干渉判定支援システムからなる干渉判定支援装置と、を有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
本発明の放射線治療計画支援システムによると、場所を選ばずに放射線治療計画室などにおいて、安全かつ詳細な放射線治療計画を実施可能となる。また、放射線治療室を使用する必要がないため、干渉による医療事故防止だけでなく照射件数の制限やスケジュール遅延なども生じない。
(放射線治療技能訓練システム)
本発明の放射線治療技能訓練システムは、本発明の患者位置決め支援システムからなる患者位置決め支援装置と、本発明の干渉判定支援システムからなる干渉判定支援装置と、を有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
本発明の放射線治療技能訓練システムによると、放射線治療室を使用することなく、場所を選ばずに病院や大学の実習室などにおいて、放射線治療装置の使用経験が浅い診療放射線技師の技能訓練に利用できる。また、放射線治療装置を配備していない大学や短期大学において、学生が模擬患者や模擬診療放射線技師となり放射線治療技能を実習形式で実施可能となる。
1 放射線治療装置
2 治療寝台
3 仮想治療装置
7 仮想操作盤
10 照射ヘッド
12 寝台天板
14 コリメータ
15 アプリケータ
31 仮想寝台
35 仮想アプリケータ
100 患者位置決め支援システム
101 制御部
102 主記憶装置
103 補助記憶装置
104 I/Oインターフェイス
105 通信インターフェイス
106 入力装置
107 出力装置
108 表示装置
109 システムバス
120 通信機能部
130 入力機能部
140 出力機能部
150 表示機能部
160 記憶機能部
170 制御機能部
171 患者情報取得部
172 患者位置合わせ部
200 模擬腫瘍
201 放射線
202 QRコード(登録商標)
203 模擬患者の3Dモデル
204 取付治具
205 模擬患者
206 CT装置
207 情報画面
208 放射線照射装置

Claims (14)

  1. 放射線治療を行う際の患者の位置決めに用いられる患者位置決め支援システムであって、 放射線治療を行う前の患者の画像を撮影する際に、座標系の基準となる基準点を含めて患者情報を取得する患者情報取得手段と、
    取得した前記患者情報に基づいて前記患者の三次元モデルを作成し、前記基準点と対応した仮想基準点を含めて仮想空間に前記患者の三次元モデルを配置し患者との位置合わせを行う患者位置合わせ手段と、
    を有することを特徴とする患者位置決め支援システム。
  2. 前記基準点が二次元コードに記憶された情報である、請求項1に記載の患者位置決め支援システム。
  3. 前記患者の画像が患者のCT画像である、請求項1から2のいずれかに記載の患者位置決め支援システム。
  4. 前記患者情報が、患者の体表情報、患者の体内情報、及び照射条件の少なくともいずれかである、請求項1から3のいずれかに記載の患者位置決め支援システム。
  5. 前記患者位置合わせ手段が、Mixed Reality(MR)に対応したデバイスを含む、請求項1から4のいずれかに記載の患者位置決め支援システム。
  6. 前記患者位置合わせ手段が前記基準点及び前記仮想基準点を基準とし、現実空間と仮想空間の座標系を一致させる、請求項5に記載の患者位置決め支援システム。
  7. 前記患者位置合わせ手段が治療寝台上の患者と、仮想空間に表示した前記患者の三次元モデルとを重ね合わせて表示する、請求項5から6のいずれかに記載の患者位置決め支援システム。
  8. 放射線治療を行う際の患者の位置決めに用いられる患者位置決め支援方法であって、
    放射線治療を行う前の患者の画像を撮影する際に、座標系の基準となる基準点を含めて、患者情報を取得する患者情報取得工程と、
    取得した前記患者情報に基づいて前記患者の三次元モデルを作成し、前記基準点と対応した仮想基準点を含めて仮想空間に前記患者の三次元モデルを配置し患者との位置合わせを行う患者位置合わせ工程と、
    を含むことを特徴とする患者位置決め支援方法。
  9. 放射線治療を行う際の患者の位置決めに用いられる患者位置決め支援プログラムであって、
    放射線治療を行う前の患者の画像を撮影する際に、座標系の基準となる基準点を含めて、患者情報を取得し、
    取得した前記患者情報に基づいて前記患者の三次元モデルを作成し、前記基準点と対応した仮想基準点を含めて仮想空間に前記患者の三次元モデルを配置し患者との位置合わせを行う処理、
    をコンピュータに行わせることを特徴とする患者位置決め支援プログラム。
  10. 仮想空間に仮想治療装置及び仮想寝台と、前記仮想寝台上に放射線治療を行う患者の三次元モデルとを配置し、Mixed Reality(MR)により現実空間と複合させて、前記仮想治療装置の仮想的な操作による干渉試験を行い、前記仮想治療装置と前記仮想寝台の干渉、及び前記仮想治療装置と前記患者の三次元モデルの干渉の少なくともいずれかの有無を判定することを特徴とする干渉判定支援システム。
  11. 放射線治療を行う患者と前記患者の三次元モデルとの位置合わせを、請求項1から7のいずれかに記載の患者位置決め支援システムを用いて行う、請求項10に記載の干渉判定支援システム。
  12. 前記仮想治療装置と前記仮想寝台の干渉、及び前記仮想治療装置と前記患者の三次元モデルの干渉の少なくともいずれかが生じた際に警告を発する警告機構を有する、請求項10から11のいずれかに記載の干渉判定支援システム。
  13. 請求項1から7のいずれかに記載の患者位置決め支援システムからなる患者位置決め支援装置と、
    請求項10及び12のいずれかに記載の干渉判定支援システムからなる干渉判定支援装置と、
    を有することを特徴とする放射線治療計画支援システム。
  14. 請求項1から7のいずれかに記載の患者位置決め支援システムからなる患者位置決め支援装置と、
    請求項10及び12のいずれかに記載の干渉判定支援システムからなる干渉判定支援装置と、
    を有することを特徴とする放射線治療技能訓練システム。

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023149558A1 (ja) * 2022-02-07 2023-08-10 学校法人埼玉医科大学 子宮頸癌の放射線治療支援システム、子宮頸癌の放射線治療支援方法、及び子宮頸癌の放射線治療支援プログラム

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