JP2022174436A - 電気加熱式触媒システムの異常診断装置 - Google Patents

電気加熱式触媒システムの異常診断装置 Download PDF

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真吾 是永
Shingo Korenaga
勝広 伊藤
Katsuhiro Ito
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Abstract

【課題】電気加熱式触媒の異常とセンサの異常とを判別できる電気加熱式触媒システムの異常診断装置を提供する。【解決手段】異常診断装置である制御装置100は、電流センサ224で検出した電流値に基づいて電気加熱式触媒210に供給された電力の積算値である実通電量を算出し、算出した実通電量が閾値未満であるときに異常診断処理を実行する。制御装置100は、異常診断処理において、電流センサ224で検出した電流値に基づいて、既定時間の通電における電気加熱式触媒210の電気抵抗の低下の度合いが、電流センサ224に異常が生じている場合の電気抵抗の低下の度合いよりも大きいか否かを判定する。そして、制御装置100は、大きいと判定した場合に電流センサ224に異常が生じていると診断し、大きくないと判定した場合に電気加熱式触媒210に異常が生じていると診断する。【選択図】図2

Description

この発明は電気加熱式触媒システムの異常診断装置に関するものである。
内燃機関の排気を浄化する排気浄化触媒は、活性化温度において十分な能力を発揮するようになる。そのため、排気浄化触媒の温度が活性化温度未満の状態では、排気を十分に浄化できないおそれがある。そこで、電力を供給することによって触媒担体を発熱させる電気加熱式触媒が知られている。電気加熱式触媒であれば、内燃機関を始動する前に電力を供給して排気浄化触媒を暖機するプレヒート処理を実行できる。
なお、触媒担体は温度が高くなるほど電気抵抗が小さくなる。そのため、通電により触媒担体の温度が高くなると、電流が流れやすくなる。しかし、電気加熱式触媒に異常が発生していると通電しても温度が高くなりにくく、電気抵抗が低下しにくい。
特許文献1には、こうした特性を活用した電気加熱式触媒の異常診断装置が開示されている。特許文献1に開示されている電気加熱式触媒システムでは、センサで電気加熱式触媒における電流を検出し、通電開始からの電力の積算値である実通電量を算出している。そして、特許文献1の異常診断装置では、通電開始から既定期間経過した時点における実通電量が既定通電量より小さい場合に電気加熱式触媒に異常が発生していると判定している。すなわち、このときには通電を継続しても電気加熱式触媒の温度が高くなりにくく、電気抵抗が高いままになっていると考えられる。そこで、既定期間の通電による実通電量が、既定通電量未満であることに基づいて電気加熱式触媒に異常が発生していると判定している。
特開2020-115006号公報
ところで、電流を検出するセンサに異常があり、センサの感度が低くなっている場合には、センサが出力する値が実際の電流や電圧よりも低い値になる。そのため、センサによる検出値に基づいて算出される実通電量は小さな値になる。そのため、この場合には、特許文献1に記載の異常診断装置は、電気加熱式触媒に異常が生じていなくても電気加熱式触媒に異常が生じていると誤って判定してしまう。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するための電気加熱式触媒システムの異常診断装置は、通電により発熱し、温度が高いときには低いときよりも電気抵抗が小さくなる触媒担体に触媒を担持した排気浄化触媒からなり、前記触媒担体に通電することにより前記触媒担体を発熱させる電気加熱式触媒を備えた電気加熱式触媒システムに適用される。
この異常診断装置は、センサで検出した電流値に基づいて前記電気加熱式触媒に供給された電力の積算値である実通電量を算出し、算出した実通電量が閾値未満であるときに異常診断処理を実行する。そして、この異常診断装置は、前記異常診断処理において、前記センサで検出した電流値に基づいて、既定時間の通電における前記電気加熱式触媒の電気抵抗の低下の度合いが、前記センサに異常が生じている場合の電気抵抗の低下の度合いよりも大きいか否かを判定する。そして、異常診断装置は、前記異常診断処理において、大きいと判定した場合に前記センサに異常が生じていると診断し、大きくないと判定した場合に前記電気加熱式触媒に異常が生じていると診断する。
例えば、触媒担体にひびが入っていると、電気抵抗が高くなる。すなわち、電気加熱式触媒に異常が発生している場合には、電流が小さくなり、発熱量も少ない。そのため、この場合には、通電を継続しても電気抵抗が低くなりにくい。
一方で、センサに異常が発生している場合には、検出される電流値が実際の電流よりも小さな値になる。そのため、検出される電流値に基づいて推定される電気抵抗は高くなる。しかし、この場合には、実際には、検出される電流値よりも大きな電流が流れている。そのため、電気加熱式触媒に異常が発生している場合とは異なり、発熱量は少なくなっていない。そのため、この場合には、通電の継続に伴って電気抵抗が低くなる。
このように、センサに異常が発生している場合と、電気加熱式触媒に異常が発生している場合とでは、通電に伴う電気抵抗の低下の度合いに違いが生じる。
具体的には、センサに異常が生じている場合には、通電の継続に伴って触媒担体の温度が上昇し、それに伴って電気抵抗が低下する。一方で、電気加熱式触媒に異常が生じている場合には、通電を継続しても触媒担体が発熱しにくいため、温度が上昇しにくい。その結果、電気加熱式触媒に異常が発生している場合には、通電を継続していても、電気抵抗は低下しにくい。
このように、センサに異常が生じている場合と、電気加熱式触媒に異常が生じている場合とでは、通電に伴う触媒担体の温度の上昇の仕方に違いが生じるため、電気抵抗の低下の度合いに違いが現れる。
そこで、この異常診断装置では、既定時間の通電における電気抵抗の低下の度合いに基づいて異常の種類を判別する。具体的には、既定時間の通電における電気加熱式触媒の電気抵抗の低下の度合いが、センサに異常が生じている場合の電気抵抗の低下の度合いよりも大きいか否かを判定する。そして、大きいと判定した場合にセンサに異常が生じていると診断し、大きくないと判定した場合に電気加熱式触媒に異常が生じていると診断する。
こうした構成によれば、通電に伴う電気抵抗の低下の度合いの違いに基づいて電気加熱式触媒の異常とセンサの異常とを判別できる。
電気加熱式触媒システムの異常診断装置の一実施形態である制御装置と、同制御装置が制御するパワートレーンを備えた車両との関係を示す模式図。 同実施形態にかかる車両に搭載された電気加熱式触媒システムの概略構成を示す模式図。 同実施形態にかかる制御装置が実行するプレヒート処理にかかるルーチンにおける処理の流れを示すフローチャート。 同実施形態にかかる制御装置が実行する異常診断処理にかかるルーチンにおける処理の流れを示すフローチャート。 通電開始からの電気抵抗の推移を示すグラフ。 通電開始からの電力の推移を示すグラフ。
以下、電気加熱式触媒システムの異常診断装置の一実施形態について、図1~図5を参照して説明する。
<車両の構成>
まず、図1を参照して本実施形態の異常診断装置である制御装置100が搭載された車両10の構成を説明する。
図1に示すように車両10は、内燃機関20及び第2モータジェネレータ32を動力源として備えている。すなわち車両10は、ハイブリッド車両である。なお、車両10は、ハイブリッド車両の中でも、外部電源60に接続してバッテリ50を充電することができるプラグインハイブリッド車両である。そのため、バッテリ50には、外部充電用の充電器51が接続されている。なお、バッテリ50は、例えば400Vの高圧バッテリである。また、第2モータジェネレータ32は、例えば三相交流型のモータジェネレータである。
内燃機関20の排気通路21には、触媒コンバータ29が設置されている。触媒コンバータ29には通電に応じて発熱する電気加熱式触媒210が搭載されている。電気加熱式触媒210は、電源装置220を介してバッテリ50と接続されている。電気加熱式触媒210を含む電気加熱式触媒システム200の詳しい構成については、図2を参照して後述する。
第2モータジェネレータ32は、パワーコントロールユニット35を介してバッテリ50と接続されている。第2モータジェネレータ32は、減速機構34を介して駆動輪40に連結されている。
また、内燃機関20は、動力分割機構30及び減速機構34を介して駆動輪40に連結されている。なお、動力分割機構30には、第1モータジェネレータ31も連結されている。第1モータジェネレータ31は、例えば三相交流型のモータジェネレータである。動力分割機構30は、遊星歯車機構であり、内燃機関20の駆動力を第1モータジェネレータ31と駆動輪40とに分割することができる。
第1モータジェネレータ31は、内燃機関20の駆動力や駆動輪40からの駆動力を受けて発電を行う。また、第1モータジェネレータ31は、内燃機関20を始動する際に、内燃機関20の回転軸を駆動するスタータとしての役割も担う。その際には、第1モータジェネレータ31は、バッテリ50からの電力の供給に応じて駆動力を発生するモータとして機能する。
第1モータジェネレータ31及び第2モータジェネレータ32は、パワーコントロールユニット35を介してバッテリ50に接続されている。第1モータジェネレータ31によって発電された交流電力は、パワーコントロールユニット35により直流に変換されてバッテリ50に充電される。すなわち、パワーコントロールユニット35はインバータとして機能する。
また、バッテリ50の直流電力は、パワーコントロールユニット35により交流に変換されて、第2モータジェネレータ32に供給される。なお、車両10を減速させる際には、駆動輪40からの駆動力を利用して第2モータジェネレータ32で発電を行う。そして、発電した電力はバッテリ50に充電される。すなわち、この車両10では回生充電を行う。この際には、第2モータジェネレータ32は、ジェネレータとして機能する。このときには、第2モータジェネレータ32によって発電された交流電力は、パワーコントロールユニット35により直流に変換されてバッテリ50に充電される。
なお、第1モータジェネレータ31をスタータとして機能させるときは、パワーコントロールユニット35は、バッテリ50の直流電力を交流に変換して第1モータジェネレータ31に供給する。
<制御装置>
制御装置100は、内燃機関20、第1モータジェネレータ31及び第2モータジェネレータ32を制御する。すなわち、制御装置100は、プラグインハイブリッド車両である車両10のパワートレーンを制御する制御装置である。そのため、制御装置100は、電気加熱式触媒システム200を含む内燃機関20を制御する。要するに、制御装置100は、内燃機関20を制御する制御装置でもある。また、後述するように、制御装置100は、電気加熱式触媒システム200の異常を診断する。要するに、制御装置100は、電気加熱式触媒システム200の異常を診断する異常診断装置でもある。
制御装置100は、車両10の各部に設けられたセンサの検出信号が入力されている。制御装置100に入力される検出信号には、車速、アクセルペダル開度、バッテリ50の残容量に応じた充電状態SOCが含まれる。また、制御装置100には、内燃機関20の冷却水の温度である水温Twを検出する水温センサ101が接続されている。また、制御装置100には、車両10の運転者が車両10のシステムの起動及び停止を行うためのパワースイッチ102も接続されている。そのため、制御装置100は、パワースイッチ102からの入力信号に基づいて、車両10のシステムの起動状態を把握する。
上記のように構成された車両10は、バッテリ50に蓄えられている電力を利用して第2モータジェネレータ32を駆動することにより、第2モータジェネレータ32のみを利用して駆動輪40を駆動するEV走行を行うことができる。また、内燃機関20と第2モータジェネレータ32を利用して駆動輪40を駆動するハイブリッド走行を行うこともできる。
<電気加熱式触媒システムの構成>
次に図2を参照して電気加熱式触媒システム200の構成を説明する。
図2に示すように、触媒コンバータ29には、電気加熱式触媒210を構成する第1排気浄化触媒26に加えて、第2排気浄化触媒27が搭載されている。第1排気浄化触媒26及び第2排気浄化触媒27は、いずれも排気の流れる方向に延びる複数の通路が区画されたハニカム構造の触媒担体に、三元触媒を担持させたものである。
第1排気浄化触媒26及び第2排気浄化触媒27は、ケース24に収容されている。ケース24は、金属、例えばステンレス鋼によって形成された筒である。ケース24は、排気通路21の一部を構成する。ケース24内において、第1排気浄化触媒26及び第2排気浄化触媒27と、ケース24との間には、マット28が介在している。マット28は、絶縁体であり、例えば、アルミナを主成分とする無機繊維によって形成されている。
マット28は、圧縮された状態で第1排気浄化触媒26及び第2排気浄化触媒27とケース24との間に介在している。そのため、第1排気浄化触媒26及び第2排気浄化触媒27は、圧縮されたマット28の復元力によってケース24内に保持されている。
ケース24の上流側の部分には、上流側ほど径が小さくなっている上流側接続管23が外側から被せられて固定されている。また、ケース24の下流側の部分には、下流側ほど径が小さくなっている下流側接続管25が外側から被せられて固定されている。
図2に示すように、上流側接続管23は、ケース24よりも直径の小さな上流側排気管22とケース24とを接続する。同様に、下流側接続管25は、ケース24よりも直径の小さな下流側の排気管とケース24とを接続する。このように、第1排気浄化触媒26及び第2排気浄化触媒27を収容したケース24と上流側接続管23と下流側接続管25とは、排気通路21の一部を構成する触媒コンバータ29を構成している。
なお、ケース24の上流側の端部は、上流側排気管22に近づくにつれて径が小さくなっており、最も上流側排気管22に近い部分の直径は、上流側排気管22の直径とほぼ等しくなっている。
第1排気浄化触媒26は、第2排気浄化触媒27よりも上流側に位置している。第1排気浄化触媒26の触媒担体は、通電されると電気抵抗となって発熱する素材によって形成されている。例えば、こうした素材としては、炭化ケイ素を用いることができる。なお、触媒担体は、温度が高いときには温度が低いときよりも電気抵抗が小さくなる特性を持っている。
第1排気浄化触媒26には、第1電極211及び第2電極212が取り付けられている。第1電極211は正電極であり、第2電極212は負電極である。第1電極211と第2電極212の間に電圧をかけることによって第1排気浄化触媒26に電流が流れる。第1排気浄化触媒26に電流が流れると、触媒担体の電気抵抗によって触媒担体が発熱する。
触媒担体の全体に対して均一に電流を流すために、第1電極211及び第2電極212は、触媒担体の外周面に沿って周方向及び軸方向に延びている。また、第1電極211及び第2電極212は、それぞれケース24を貫通している。
第1電極211及び第2電極212のそれぞれとケース24との間には、アルミナなどの絶縁材料で構成された絶縁碍子213が嵌め込まれている。また、ケース24の内周面には、絶縁材料を塗布して絶縁コートが施されている。絶縁コートとしては、例えば、ガラスコートを用いることができる。これにより、第1排気浄化触媒26は、ケース24に対して電気的に絶縁されている。
上記のように、第1排気浄化触媒26には、第1電極211及び第2電極212が取り付けられている。これにより、第1排気浄化触媒26は、電力を供給することによって発熱する電気加熱式触媒210になっている。以下では、電気加熱式触媒210をEHC210と称する。通電によって触媒担体が発熱することで第1排気浄化触媒26が加熱され、活性化が促進される。
また、内燃機関20が稼働して排気が流れるようになると、EHC210を通過して温められた排気によって、熱が第2排気浄化触媒27にも移動する。これにより、第2排気浄化触媒27の暖機も促進される。
第1電極211及び第2電極212は、電源装置220の電源回路221を介してバッテリ50に接続されている。電源装置220は、絶縁トランジスタ及びパワースイッチング素子を含む電源回路221と、電源回路221を制御する電源用マイコン222を備えている。電源回路221には、電流センサ224と、電圧センサ225とが設けられている。電流センサ224及び電圧センサ225は電源用マイコン222に接続されている。電源用マイコン222は、電流センサ224が出力する信号に基づいてEHC210に供給されている電流を検出する。また、電源用マイコン222は、電圧センサ225が出力する信号に基づいてEHC210に印加している電圧を検出する。なお、電源装置220には、補機バッテリ55が接続されている。
また、電源装置220には、電源回路221に接続されていてEHC210の絶縁抵抗を検出して漏電を検知するための漏電検知回路223が設けられている。例えば、漏電検知回路223は、基準抵抗を備えている。補機バッテリ55から漏電検知回路223を含む電源回路221に電力を供給する。電源用マイコン222は、このときに電流センサ224及び電圧センサ225によって検出される電流値及び電圧値に基づいてEHC210の絶縁抵抗値Rtを算出する。
電源装置220は、制御装置100と相互に通信可能に接続されており、電源用マイコン222によって算出された絶縁抵抗値Rtは制御装置100に出力される。また、制御装置100は、電源装置220に指令を出力し、電源装置220を介してEHC210への通電を制御する。
<プレヒート処理について>
プラグインハイブリッド車両である車両10では、バッテリ50の充電状態SOCに十分な余裕がある場合には、第2モータジェネレータ32のみを走行用の動力源として用いるEV走行モードで走行する。このときの制御装置100は、内燃機関20を停止した状態に維持している。そして、制御装置100は、第2モータジェネレータ32が要求駆動力分の駆動力が得られるトルクを発生するようにパワーコントロールユニット35を制御する。
また、制御装置100は、EV走行モードでの走行中に、バッテリ50の充電状態SOCが一定の値を下回ると、車両10の走行モードをEV走行モードからハイブリッド走行モードに切り替える。ハイブリッド走行モードは、内燃機関20及び第2モータジェネレータ32の双方を走行用の動力源として用いる走行モードである。
ハイブリッド走行モードへの切り替え直後から十分な排気浄化能力を発揮できるようにするためには、ハイブリッド走行モードに移行して内燃機関20を始動する前にEHC210に通電して、第1排気浄化触媒26を暖機しておくことが望ましい。
そのため、制御装置100は、内燃機関20の始動前にEHC210に通電して第1排気浄化触媒26を暖機するプレヒート処理を実行する。
<プレヒート処理にかかるルーチン>
次に図3を参照してプレヒート処理にかかるルーチンについて説明する。このルーチンは、パワースイッチ102がONになっており、車両10のシステムが稼働しているときに制御装置100によって繰り返し実行される。
図3に示すように、このルーチンを開始すると、制御装置100は、まずステップS100の処理において、EHC通電要求がONであるか否かを判定する。EHC通電要求とはEHC210への通電要求のことである。具体的には、制御装置100は、次の2つの条件のいずれもが成立しているときに、EHC通電要求がONであると判定する。
・充電状態SOCがハイブリッド走行モードへの切替閾値を下回っている。
・第1排気浄化触媒26の温度が活性化温度よりも低い既定温度以下である。
なお、制御装置100は、水温センサ101によって検出される水温Twに基づいて第1排気浄化触媒26の温度を推定している。例えば、制御装置100は、水温センサ101によって検出される水温Twを第1排気浄化触媒26の温度とみなしてステップS100における判定を行う。
ステップS100の処理において、EHC通電要求がONではないと判定した場合(ステップS100:NO)には、制御装置100は、そのままこのルーチンを一旦終了させる。すなわち、この場合には、制御装置100は、プレヒート処理を実行しない。
一方で、ステップS100の処理において、EHC通電要求がONであると判定した場合(ステップS100:YES)には、制御装置100は、処理をステップS110へと進める。
そして、ステップS110の処理において、制御装置100は、プレヒート処理の一環として内燃機関20の始動を禁止する。次に、制御装置100は、処理をステップS120へと進める。そして、ステップS120の処理において、制御装置100は、目標電力量Q0を算出する。具体的には、制御装置100は、ステップS100の処理を実行したときに推定した第1排気浄化触媒26の温度に応じて目標電力量Q0を算出する。プレヒート処理では、投入電力の積算値である電力量Qが目標電力量Q0に達するまでEHC210への通電を継続することによって第1排気浄化触媒26を活性化温度以上まで加熱して暖機を行う。すなわち、目標電力量Q0は通電を開始する前の温度から暖機が完了するまで第1排気浄化触媒26を加熱するために必要な電力量である。そのため、ステップS120の処理では、制御装置100は、第1排気浄化触媒26の温度が低いほど、目標電力量Q0として大きな値を算出する。なお、電力量Qは、EHC210に実際に供給された電力の積算値である。すなわち、電力量Qは、実通電量である。
次に制御装置100は、ステップS130の処理において、電源用マイコン222が漏電検知回路223を用いてこの時点の絶縁抵抗値Rtである第1絶縁抵抗値Rt1を取得する。そして、制御装置100は、ステップS140の処理において、第1絶縁抵抗値Rt1が閾値A1より大きいか否かを判定する。閾値A1はEHC210の電気抵抗である絶縁抵抗が漏電を抑制する上で十分な大きさであることを判定するための閾値である。
ステップS140の処理において、第1絶縁抵抗値Rt1が閾値A1より大きいと判定した場合(ステップS140:YES)には、制御装置100は、処理をステップS150へと進める。そして、制御装置100は、ステップS150の処理において、EHC210への投入電力を第1電力W1に設定する。
次に、制御装置100は、処理をステップS160へと進める。そして、制御装置100は、ステップS160の処理において、EHC210への通電を開始する。なお、プレヒート処理では、制御装置100は、投入電力が設定された値になるように電源回路221を制御してバッテリ50の電圧を変換してEHC210に電力を供給する。プレヒート処理によって第1排気浄化触媒26の温度が上昇すると、それに伴って絶縁抵抗値Rtは次第に低下する。そのため、制御装置100は、絶縁抵抗値Rtの低下にあわせて電圧を低くして投入電力を第1電力W1に維持する。また、制御装置100は、電圧が予め設定された上限電圧の値を超えないように、上限電圧以下の範囲で電圧を制御する。すなわち、上限電圧は、プレヒート処理において電圧を制御する際の電圧の上限値である。なお、通電を開始すると、制御装置100は、電流センサ224によって検出している電流値及び電圧センサ225で検出している電圧値を読み込み、投入電力の積算を開始する。そして、制御装置100は、EHC210に通電している間、投入電力を積算してEHC210に投入した電力量Qを算出し続ける。
次のステップS170の処理では、制御装置100は、電力量Qが目標電力量Q0以上であるか否かを判定する。そして、ステップS170の処理において電力量Qが目標電力量Q0未満であると判定した場合(ステップS170:NO)には、ステップS170の処理を繰り返す。一方で、ステップS170の処理において電力量Qが目標電力量Q0以上であると判定した場合(ステップS170:YES)には、処理をステップS180へと進め、EHC210への通電を終了させる。すなわち、制御装置100は、電力量Qが目標電力量Q0に到達するまで通電を継続する。そして、制御装置100は、電力量Qが目標電力量Q0に到達すると、通電を終了させることにより、プレヒート処理を終了させる。
ステップS180の処理を通じてプレヒート処理を終了させると、制御装置100は、処理をステップS190へと進める。そして、制御装置100は、ステップS190の処理において、内燃機関20の始動の禁止を解除して内燃機関20の始動を許可する。そして、制御装置100は、このルーチンを一旦終了させる。
一方で、ステップS140の処理において、第1絶縁抵抗値Rt1が閾値A1以下であると判定した場合(ステップS140:NO)には、制御装置100は、処理をステップS200へと進める。そして、制御装置100は、ステップS200の処理において、絶縁抵抗低下判定を行う。具体的には、制御装置100は、絶縁抵抗が低下していることを示すフラグを記録する。
次に制御装置100は、処理をステップS210へと進める。そして、ステップS210の処理において、制御装置100は、EHC210への通電を禁止してEHC210への通電を行わずにプレヒート処理を終了させる。
ステップS210の処理を通じてプレヒート処理を終了させると、制御装置100は、処理をステップS190へと進める。そして、制御装置100は、ステップS190の処理において、内燃機関20の始動の禁止を解除して内燃機関20の始動を許可する。そして、制御装置100は、このルーチンを一旦終了させる。
<異常診断処理について>
次に、図4を参照して制御装置100が実行する異常診断処理にかかるルーチンについて説明する。図4に示すルーチンは、EHC210への通電が開始されたときに制御装置100によって実行される。
図4に示すように、このルーチンを開始すると、制御装置100は、まずステップS300の処理においてこの時点におけるEHC210の絶縁抵抗値Rtである第2絶縁抵抗値Rt2を取得する。ステップS300の処理において第2絶縁抵抗値Rt2を取得すると、制御装置100は、処理をステップS310へと処理を進める。
ステップS310の処理において、制御装置100は、推定抵抗値Rt_Xを算出する。具体的には、制御装置100は、図3を参照して説明したステップS100の処理において取得した第1排気浄化触媒26の温度に基づいて推定抵抗値Rt_Xを算出する。すなわち通電開始前のEHC210の触媒担体の温度に基づいて推定抵抗値Rt_Xを算出する。後述する異常診断処理において判定の閾値として使用する値である。推定抵抗値Rt_Xについての詳しい説明は後述する。なお、既定時間の長さは、図3を参照して説明したプレヒート処理の長さよりも短い。この制御装置100では、例えば20秒に設定されている。
推定抵抗値Rt_Xを算出すると、制御装置100は、処理をステップS320へと進める。ステップS320の処理では、制御装置100は、EHC210への通電が既定時間継続したか否かを判定する。すなわち、通電開始から既定時間が経過したか否かを判定する。
ステップS320の処理においてEHC210への通電がまだ既定時間継続していないと判定した場合(ステップS320:NO)には、制御装置100は、ステップS320の処理を繰り返す。一方で、ステップS320の処理においてEHC210への通電が既定時間継続したと判定した場合(ステップS320:YES)には、制御装置100は、処理をステップS325へと進める。すなわち、制御装置100は、EHC210への通電が既定時間に亘って行われるのを待ってから処理をステップS325へと進める。
ステップS325では、制御装置100は、電力量Qが閾値Q1未満であるか否かを判定する。閾値Q1は電気加熱式触媒システム200が正常であることを判定するための閾値であり、通電が既定時間に亘って行われた時点の電力量Qが閾値Q1以上であることに基づき、電気加熱式触媒システム200が正常であると判定できる大きさの値に設定されている。すなわち、この制御装置100では、実通電量である電力量Qが閾値Q1未満であることに基づいて電気加熱式触媒システム200に異常が発生していることを判定する。
ステップS325の処理において電力量Qが閾値Q1未満であると判定した場合(ステップS325:YES)には、制御装置100は、異常の種類を判別するために、ステップS330以降の異常診断処理を実行する。一方で、ステップS325の処理において電力量Qが閾値Q1以上であると判定した場合(ステップS325:NO)には、制御装置100は、そのままこのルーチンを終了させる。すなわち、この場合には、異常診断処理を実行しない。
次に、ステップS325の処理において電力量Qが閾値Q1未満であるとの判定(ステップS325:YES)がなされ、異常診断処理を実行する場合について説明する。この場合、制御装置100は、まずステップS330の処理において、この時点におけるEHC210の絶縁抵抗値Rtである第3絶縁抵抗値Rt3を取得する。ステップS330において第3絶縁抵抗値Rt3を取得すると、制御装置100は、処理をステップS340へと進める。
ステップS340の処理において、制御装置100は、第3絶縁抵抗値Rt3がステップS310の処理を通じて算出した推定抵抗値Rt_Xよりも高いか否かを判定する。
ステップS340の処理において、第3絶縁抵抗値Rt3が推定抵抗値Rt_Xよりも高いと判定した場合(ステップS340:YES)には、制御装置100は、処理をステップS350へと進める。そして、ステップS350の処理において、制御装置100は、EHC異常判定を行う。具体的には、制御装置100は、ステップS350の処理においてEHC210に異常が生じていると診断し、EHC210に異常が生じていることを示すフラグを記録する。なお、EHC210に生じる異常としては、触媒担体の割れ、ひび割れなどがある。
一方で、ステップS340の処理において、第3絶縁抵抗値Rt3が推定抵抗値Rt_X以下であると判定した場合(ステップS340:NO)には、制御装置100は、処理をステップS360へと進める。そして、ステップS360の処理において、制御装置100は、センサ異常判定を行う。具体的には、制御装置100は、ステップS360の処理において電流センサ224に異常が生じていると診断し、電流センサ224に異常が生じていることを示すフラグを記録する。
このように制御装置100では、第3絶縁抵抗値Rt3と推定抵抗値Rt_Xとを比較した結果に基づいて異常の種類を診断している。すなわち、推定抵抗値Rt_Xは、電気加熱式触媒システム200の異常の種類を判別するための閾値である。
なお、制御装置100は、EHC異常判定やセンサ異常判定を行ったときに、車両10の運転者に電気加熱式触媒システム200の異常を報知する処理を行う。なお、異常を報知する処理としては、例えば、異常の種類に応じた警告灯の点灯、ディスプレイへの警告メッセージの表示、警告音の出力などを行う。
こうしてステップS350の処理や、ステップS360の処理が終了し、異常診断処理が完了すると、制御装置100は、このルーチンを終了させる。
<作用>
次に、図5を参照して、制御装置100の作用について説明する。なお、図5は、プレヒート処理における通電による絶縁抵抗値Rtの推移を示すグラフである。なお、上述したように、絶縁抵抗値Rtは電流センサ224によって検出した電流値を用いて算出したEHC210の電気抵抗である。
図5では、電気加熱式触媒システム200に異常がない場合の絶縁抵抗値Rtの推移を実線で示している。そして、図5では、電流センサ224に異常が生じている場合の絶縁抵抗値Rtの推移を一点鎖線で示している。また、図5では、EHC210に異常が生じている場合の絶縁抵抗値Rtの推移を破線で示している。
例えば、触媒担体にひびが入っていると、電気抵抗が高くなる。すなわち、EHC210に異常が発生している場合には、プレヒート処理中の電流が小さくなり、発熱量も少ない。そのため、この場合には、図5に破線で示すように、絶縁抵抗値Rtが高く、通電を継続しても触媒担体の電気抵抗が低くなりにくい。
また、電流センサ224に異常が発生している場合には、検出される電流値が実際の電流よりも小さな値になる。そのため、図5に一点鎖線で示すように、電流センサ224によって検出される電流値に基づいて算出される電気抵抗である絶縁抵抗値Rtは高くなる。
これに対して電気加熱式触媒システム200に異常が生じていない場合には、プレヒート処理により通電が開始されると触媒担体に電流が流れ、触媒担体が発熱する。そして、温度の上昇とともに電気抵抗が低下する。この場合は電流センサ224が正しく電流値を検出するため、図5に実線で示すように、絶縁抵抗値Rtは、破線で示したEHC210に異常が生じている場合や、一点鎖線で示した電流センサ224に異常が生じている場合よりも低い値になる。
なお、電流センサ224に異常が生じている場合には、実際には、検出される電流値よりも大きな電流が流れている。そのため、EHC210に異常が発生している場合とは異なり、発熱量は少なくなっていない。そのため、この場合には、図5に一点鎖線で示すように、通電の継続に伴って電気抵抗が低くなる。このように、電流センサ224に異常が発生している場合と、EHC210に異常が発生している場合とでは、通電に伴うEHC210の電気抵抗の低下の度合いに違いが生じる。
具体的には、図5に一点鎖線で示すように、電流センサ224に異常が生じている場合には、通電の継続に伴って触媒担体の温度が上昇し、それに伴って電気抵抗が低下する。電流センサ224は、感度が低くなっており、正しく電流値を検出できていないものの、この電気抵抗の低下が、絶縁抵抗値Rtの低下として現れる。
一方で、EHC210に異常が生じている場合には、通電を継続しても触媒担体が発熱しにくく、温度が上昇しにくい。その結果、EHC210に異常が発生している場合には、図5に破線で示すように、通電を継続していても、絶縁抵抗値Rtは低下しにくい。
このように、電流センサ224に異常が生じている場合と、EHC210に異常が生じている場合とでは、通電に伴う触媒担体の温度の上昇の仕方に違いが生じるため、電気抵抗の低下の度合いに違いが生じる。そして、この電気抵抗の低下の度合いの違いが、絶縁抵抗値Rtの変化の度合いの違いとして現れる。
そこで、上記実施形態の制御装置100では、図4を参照して説明したステップS325の処理において電気加熱式触媒システム200に異常が生じていることを判定すると(ステップS325:NO)、異常診断処理を実行する。
そして、異常診断処理において、第3絶縁抵抗値Rt3を取得する(ステップS330)。そして、通電開始時に算出した推定抵抗値Rt_Xと比較する(ステップS340)ことによって、EHC210が異常の要因であるのか、電流センサ224が異常の要因であるのかを判定している。すなわち、このステップS340の処理が、既定時間の通電におけるEHC210の絶縁抵抗値Rtの低下の度合いが、電流センサ224に異常が生じている場合の絶縁抵抗値Rtの低下の度合いよりも大きいか否かの判定に相当する。
なお、推定抵抗値Rt_Xは、このステップS340の処理における判定を通じてEHC210の異常と、電流センサ224の異常とを判別できるように、予め用意した演算マップを参照して算出される。
上述したように、通電に伴う絶縁抵抗値Rtの低下度合いには、EHC210に異常が発生している場合と、電流センサ224に異常が発生している場合とで違いが生じる。具体的には、図5に一点鎖線で示した電流センサ224に異常が生じている場合の絶縁抵抗値Rtの通電開始から20秒間の低下度合いは、破線で示したEHC210に異常が生じている場合の同期間の絶縁抵抗値Rtの低下度合いよりも大きくなっている。
そこで、この制御装置100では、ステップS310の処理において、20秒間の通電後の絶縁抵抗値Rtに基づいてEHC210の異常と電流センサ224の異常を判別するための閾値として、推定抵抗値Rt_Xを算出している。通電開始時の触媒担体の電気抵抗は通電開始時の触媒担体の温度に応じて推定できる。そして、この時点では20秒間にEHC210に投入する電力量が概ね把握できているため、通電開始時の触媒担体の温度に応じて20秒後の触媒担体の温度及び電気抵抗が推定できる。そこで、ステップS310の処理では、制御装置100は、ステップS100の処理において取得した第1排気浄化触媒26の温度を演算マップに入力して推定抵抗値Rt_Xを算出する。演算マップは、入力された温度に対応する推定抵抗値Rt_Xを出力するマップである。図5に示す例では、破線で示されている絶縁抵抗値Rtと、一点鎖線で示されている絶縁抵抗値Rtとの間に位置する通電から20秒後の時点における絶縁抵抗値Rtが推定抵抗値Rt_Xとして算出される。
このときに利用する演算マップは、EHC210の異常と電流センサ224の異常とを判別する閾値となる推定抵抗値Rt_Xを出力できるように、予め実験を繰り返して各温度に対する推定抵抗値Rt_Xを設定することにより作成されている。
こうして制御装置100では、ステップS340の処理を通じて既定時間の通電におけるEHC210の絶縁抵抗値Rtの低下の度合いが、電流センサ224に異常が生じている場合の絶縁抵抗値Rtの低下の度合いよりも大きいか否かを判定している。そして、大きいと判定した場合に電流センサ224に異常が生じていると診断し、大きくないと判定した場合にEHC210に異常が生じていると診断する。
このように制御装置100によれば、第3絶縁抵抗値Rt3が推定抵抗値Rt_X以下であることに基づいて、絶縁抵抗値Rtの低下の度合いが、電流センサ224に異常が生じている場合の絶縁抵抗値Rtの低下の度合いよりも大きいことを判定できる。
また、制御装置100によれば、第3絶縁抵抗値Rt3が推定抵抗値Rt_Xよりも大きいことに基づいて、絶縁抵抗値Rtの低下の度合いが、電流センサ224に異常が生じている場合の絶縁抵抗値Rtの低下の度合いよりも大きくないと判定できる。
そして、制御装置100は、低下の度合いが大きいと判定した場合に電流センサ224に異常が生じていると診断し、低下の度合いが大きくないと判定した場合にEHC210に異常が生じていると診断する。
<効果>
本実施形態の効果について説明する。
(1)こうした制御装置100によれば、プレヒート処理における通電に伴う絶縁抵抗値Rtの低下の度合いの違いに基づいてEHC210の異常と電流センサ224の異常とを判別できる。
(2)制御装置100は、異常診断処理における診断結果を記憶している。すなわち、EHC210に異常が生じているのか、電流センサ224に異常が生じているのかを記憶している。そのため、修理の際には、この記憶されている情報に基づいて作業を行うことができる。したがって、異常が生じている部品を的確に交換し、迅速に修理を完了させることができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・推定抵抗値Rt_Xを算出し、第3絶縁抵抗値Rt3と推定抵抗値Rt_Xとを比較することにより、電気抵抗の低下度合いが大きいか否かを判定する例を示した。これに対して、通電開始時の絶縁抵抗値Rtと第3絶縁抵抗値Rt3とに基づいて電気抵抗の低下速度を算出し、低下速度と閾値を比較して異常診断処理を行ってもよい。すなわち、この場合には、算出した低下速度が閾値以上であれば、電気抵抗の低下の度合いが大きいと判定し、電流センサ224に異常が発生していると診断する。また、算出した低下速度が閾値未満であれば、電気抵抗の低下の度合いが大きくないと判定し、EHC210に異常が発生していると診断する。こうした構成を採用した場合にも、EHC210の異常と電流センサ224の異常とを判別することができる。
・また、電気抵抗の低下の度合いを確認する方法は、算出した電気抵抗、すなわち絶縁抵抗値Rtを比較する方法に限らない。電流値や電力値によっても電気抵抗を推定することができるため、電流値を閾値と比較してもよい。また電力値を閾値と比較してもよい。電流値や電力値を閾値と比較する構成を採用してもEHC210の電気抵抗の低下の度合いの違いを判定し、異常の種別を判別することができる。
例えば、図6に破線で示すように、EHC210に異常が生じている場合には、プレヒート処理中の電流が小さくなり、電力が小さい。また、発熱量が少ないため、触媒担体の電気抵抗が低くなりにくく、通電を継続しても電力は大きくなりにくい。一方で、電流センサ224に異常が生じている場合には、実際には、検出される電流値よりも大きな電流が流れている。そのため、EHC210に異常が発生している場合とは異なり、発熱量は少なくなっていない。そのため、この場合には、通電の継続に伴って電気抵抗が低くなり、一点鎖線で示すように電力が大きくなっていく。
そのため、図6に示すように、電力の閾値として電力閾値P_Xを設定し、通電が既定時間行われた時点の電力が電力閾値P_Xを超えている場合に電気抵抗の低下の度合いが大きいと判定して電流センサ224の異常であると診断するようにしてもよい。また、この場合には、通電が既定時間行われた時点の電力が電力閾値P_X以下である場合に電気抵抗の低下の度合いが大きくないと判定してEHC210の異常であると診断する。
・推定抵抗値Rt_Xのように異常判定処理において閾値となる値を、演算マップではなく、関数を用意して導出するようにしてもよい。また、こうした閾値の決め方は、適宜変更可能である。例えば、異常の種別を判別できるのであれば、閾値は固定値でもよい。
・内燃機関20は、火花点火式エンジンであっても、圧縮着火式エンジンであってもよい。
・触媒コンバータ29の構成は、適宜変更可能である。例えば、第2排気浄化触媒27を備えていない構成であってもよい。
・排気浄化触媒の触媒担体に担持される触媒は、三元触媒に限らず、例えば、酸化触媒、吸蔵還元型NOx触媒、又は選択還元型NOx触媒であってもよい。
・電気加熱式触媒システム200及び制御装置100が搭載される車両10は、プラグインハイブリッド車両だけでなく、プラグイン機能を有しないハイブリッド車両、及び、内燃機関20のみを動力源とする車両であってもよい。プラグインハイブリッド車両以外のこれらの車両の例では、EHC210の通電要求は、内燃機関20の始動要求があり且つEHC210の温度が所定値以下となる場合にONになる。
・水温センサ101によって検出される水温Twに基づいて第1排気浄化触媒26の温度を推定する例を示した。第1排気浄化触媒26の温度の推定方法はこうした方法に限らない。例えば、第1排気浄化触媒26の上流及び下流の少なくとも一方の排気温度を排気温度センサによって検出し、検出した排気温度に基づいて推定することもできる。
・制御装置100は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って各種処理を実行する1つ以上のプロセッサ、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する特定用途向け集積回路(ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路として構成し得る。また、制御装置100は、これらの組み合わせを含む回路(circuitry)としても構成し得る。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリすなわちコンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
・また、異常診断装置を、車両10のパワートレーンを制御する制御装置100として具現化した例を示した。これに対して、異常診断装置を、電気加熱式触媒システム200を制御する専用の制御装置として構成したり、電気加熱式触媒システム200の異常診断処理のみを実施する装置として構成したりしてもよい。
20…内燃機関
26…第1排気浄化触媒
29…触媒コンバータ
50…バッテリ
55…補機バッテリ
100…制御装置
101…水温センサ
102…パワースイッチ
200…電気加熱式触媒システム
210…電気加熱式触媒
220…電源装置
221…電源回路
222…電源用マイコン
223…漏電検知回路
224…電流センサ
225…電圧センサ

Claims (1)

  1. 通電により発熱し、温度が高いときには低いときよりも電気抵抗が小さくなる触媒担体に触媒を担持した排気浄化触媒からなり、前記触媒担体に通電することにより前記触媒担体を発熱させる電気加熱式触媒を有する電気加熱式触媒システムに適用され、
    センサで検出した電流値に基づいて前記電気加熱式触媒に供給された電力の積算値である実通電量を算出し、算出した実通電量が閾値未満であるときに異常診断処理を実行する異常診断装置であり、
    前記異常診断処理において、
    前記センサで検出した電流値に基づいて、既定時間の通電における前記電気加熱式触媒の電気抵抗の低下の度合いが、前記センサに異常が生じている場合の電気抵抗の低下の度合いよりも大きいか否かを判定し、
    大きいと判定した場合に前記センサに異常が生じていると診断し、
    大きくないと判定した場合に前記電気加熱式触媒に異常が生じていると診断する
    電気加熱式触媒システムの異常診断装置。
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