JP2022173337A - 取引処理システム、制御装置及び情報処理プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
このような取引処理システムでは、店内で買い物中の客の人数に応じて、同時に利用される端末装置の数が変動する。またこのような取引処理システムでは、店舗側のリソースの制限から、同時に利用可能な端末装置の数は制限される。このため混雑時には、新たな端末装置の利用を開始することができない状況が生じ得る。
このような状況が生じる可能性は、低減されることが望まれる。
この実施形態における取引処理システムは、店内に陳列している商品を、来訪した客に対して販売する店舗における商品の取引を処理する。
取引処理システムは、複数の店舗システム100、中継サーバ200、ユーザ端末300、カート端末400、決済サーバ500、電子レシートサーバ600及び通信ネットワーク700を含む。そして複数の店舗システム100、中継サーバ200、ユーザ端末300、決済サーバ500及び電子レシートサーバ600を、通信ネットワーク700を介して通信可能とされる。
店舗Aを運営する事業者は、店舗Bを運営する事業者と同じであっても、別であってもよい。その他の店舗で取引処理システムが利用される場合も、その店舗を運営する事業者は、店舗A又は店舗Bを運営する事業者と同じであっても、別であってもよい。
仮想POSサーバ2は、外部からの要求に応じて取引毎の購入商品の登録及び当該購入商品の代金の決済などのための情報処理(以下、取引処理と称する)を行う情報処理装置である。仮想POSサーバ2は、既存のPOS端末が備える機能を仮想的に実現する。仮想POSサーバ2が行う情報処理は、店舗毎の運営方針の違いに適応するようにカスタマイズされる。つまり、例えば店舗システム100Aに備えられた店舗サーバ1が行う取引処理と、店舗システム100Bに備えられた店舗サーバ1が行う取引処理とでは、一部相違する場合がある。
通信サーバ4は、店舗サーバ1、仮想POSサーバ2、モバイルコントローラ3及び会計機5が、通信ネットワーク700を介して中継サーバ200等とデータを授受するための通信処理を行う。
店内通信ネットワーク7としては、インターネット、VPN、LAN、公衆通信網、移動体通信網などを、単独又は適宜に組み合わせて用いることができる。ただし典型的には、店内通信ネットワーク7は、LANである。
(1) 店舗システム100の動作バージョン。例えば、2次元コードTC1Aが表すチェックインデータは、店舗システム100Aの動作バージョンを表す。2次元コードTC1Bが表すチェックインデータは、店舗システム100Bの動作バージョンを表す。
(2) 店舗システム100が設けられる店舗を運営する事業者を識別するための事業者コード。例えば2次元コードTC1Aが表すチェックインデータは、店舗Aを運営する事業者に割り当てられた事業者コードを表す。2次元コードTC1Bが表すチェックインデータは、店舗Bを運営する事業者に割り当てられた事業者コードを表す。
(3) 店舗システム100が設けられる店舗を識別するための店舗コード。例えば2次元コードTC1Aが表すチェックインデータは、店舗Aに割り当てられた店舗コードを表す。2次元コードTC1Bが表すチェックインデータは、店舗Bに割り当てられた店舗コードを表す。なお店舗コードは、取引処理システムを利用する全ての店舗の個々を識別可能なものであってもよいし、同じ事業者により運営される複数の店舗の個々を識別可能なものであってもよい。
(6) 2次元コードTC1と2次元コードTC2とを区別するためのフラグ。チェックインデータにおける当該フラグは、チェックインデータであることを表す状態とされる。当該状態は、例えば“1”である。当該フラグは、全ての2次元コードTC1で共通である。
(8) 中継サーバ200のドメイン名。当該ドメイン名は、全ての2次元コードTC1で共通である。ただし、ドメイン名が互いに異なる複数の中継サーバ200が、店舗毎に使い分けられてもよい。そしてこの場合には、2次元コードTC1が表すチェックインデータは、対応する店舗で使用される中継サーバ200のドメイン名が表される。
(9) 電子レシートサーバ600のアドレス。当該アドレスは、全ての2次元コードTC1で共通であってもよいし、複数のアドレスのいずれかが2次元コードTC1毎に表されていてもよい。
(11) アクセスポイント6を識別するためのSSID(service set identifier)。例えば2次元コードTC1Aが表すチェックインデータは、店舗システム100Aに含まれるアクセスポイント6を識別するSSIDを表す。2次元コードTC1Bが表すチェックインデータは、店舗システム100Bに含まれるアクセスポイント6のSSIDを表す。
(12) アクセスポイント6にアクセスするためのパスワード。例えば2次元コードTC1Aが表すチェックインデータは、店舗システム100Aに含まれるアクセスポイント6に設定されているパスワードを表す。2次元コードTC1Bが表すチェックインデータは、店舗システム100Bに含まれるアクセスポイント6に設定されているパスワードを表す。
(14) ユーザ端末300が中継サーバ200との接続に失敗したときにエラーとするか、エラーとすることなく運用を続けるかを識別するためのフラグ。例えば、店舗Aにおいては、ユーザ端末300が中継サーバ200との接続に失敗したときにエラーとする設定であるならば、2次元コードTC1Aが表すチェックインデータは当該フラグとして例えば“1”を表す。また例えば、店舗Bにおいては、ユーザ端末300が中継サーバ200との接続に失敗しても運用を続ける設定であるならば、2次元コードTC1Bが表すチェックインデータは当該フラグとして例えば“0”を表す。
(18) ログファイルを、通信ネットワーク700を介して中継サーバ200へとFTPにより送信する際に使用するユーザ名。
(19) ログファイルを、通信ネットワーク700を介して中継サーバ200へとFTPにより送信する際に使用するパスワード。
(20) 通信ネットワーク700を介して中継サーバ200へとFTPにより送信するログファイルのパス名。
(22) ユーザ端末300においてカメラ画面を自動遷移させるまでの時間。2次元コードTC1Aが表すチェックインデータは当該時間として、店舗Aに関して予め設定された時間を表す。2次元コードTC1Bが表すチェックインデータは当該時間として、店舗Bに関して予め設定された時間を表す。
(23) ユーザ端末300がアクセスポイント6を介して店舗システム100と通信を行う際のタイムアウト時間。2次元コードTC1Aが表すチェックインデータは当該時間として、店舗Aに関して予め設定された時間を表す。2次元コードTC1Bが表すチェックインデータは当該時間として、店舗Bに関して予め設定された時間を表す。
(25) ユーザ端末300が中継サーバ200を介して店舗システム100と通信を行う際のタイムアウト時間。2次元コードTC1Aが表すチェックインデータは当該時間として、店舗Aに関して予め設定された時間を表す。2次元コードTC1Bが表すチェックインデータは当該時間として、店舗Bに関して予め設定された時間を表す。
(26) ユーザ端末300と店舗システム100との中継サーバ200を介した通信がタイムアウトした場合にリトライを許容する回数。2次元コードTC1Aが表すチェックインデータは当該回数として、店舗Aに関して予め設定された回数を表す。2次元コードTC1Bが表すチェックインデータは当該時間として、店舗Bに関して予め設定された回数を表す。
(28) 店舗システム100の動作モードを識別するためのデータ。例えば、店舗システム100Aが、取引処理システムを通常に運用する通常モードに設定されているならば、2次元コードTC1Aが表すチェックインデータは当該データとして例えば“1”を表す。また例えば、店舗システム100Bが、取引処理システムをデモ運用するデモモードに設定されているならば、2次元コードTC1Bが表すチェックインデータは当該データとして例えば“2”を表す。
(29) 会計機5へのデータ転送のモードを識別するためのデータ。例えば、店舗システム100Aが、会計機5からモバイルコントローラ3にデータ転送を要求するモードに設定されているならば、2次元コードTC1Aが表すチェックインデータは当該データとして例えば“1”を表す。また例えば、店舗システム100Bが、会計機5からの要求無しにモバイルコントローラ3から会計機5へとデータ転送するモードに設定されているならば、2次元コードTC1Bが表すチェックインデータは当該データとして例えば“2”を表す。
(31) 購入者の年齢制限が定められている年齢制限商品のユーザ端末300での登録を許容するか否かを識別するためのフラグ。例えば、店舗Aでは年齢制限商品のユーザ端末300での登録が許容されるならば、2次元コードTC1Aが表すチェックインデータは当該フラグとして例えば“1”を表す。また例えば、店舗Bでは当該のコード決済が許容されないならば、2次元コードTC1Bが表すチェックインデータは当該フラグとして例えば“0”を表す。
(32) ポイント会員の会員コードの入力モードを識別するためのデータ。例えば、店舗システム100Aが、会員コードを手入力するモードに設定されているならば、2次元コードTC1Aが表すチェックインデータは当該データとして例えば“1”を表す。また例えば、店舗システム100Bが、バーコードの読み取りにより会員コードを入力するモードに設定されているならば、2次元コードTC1Bが表すチェックインデータは当該データとして例えば“2”を表す。
(34) チェックイン時にユーザ端末300のバッテリ残量のチェックをするための閾値。当該閾値は、店舗毎又は事業者毎に設定される。例えば店舗Aを運営する事業者が当該閾値を「20%」と定めている場合は、2次元コードTC1Aが表すチェックインデータは当該閾値として例えば“20”を表す。また例えば店舗Bが当該閾値を「25%」と定めている場合は、2次元コードTC1Bが表すチェックインデータは当該閾値として例えば“25”を表す。
以上が、チェックインデータが表す情報の例である。ただし、チェックインデータは、以上に示した各種の情報のうちの一部を含まなくてもよい。またチェックインデータは、以上に示した各種の情報とは別の情報を表してもよい。
店舗サーバ1は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶ユニット13、通信インタフェース14及び伝送路15を含む。プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶ユニット13及び通信インタフェース14は、伝送路15を介して通信可能とされている。そして、プロセッサ11、メインメモリ12及び補助記憶ユニット13が伝送路15により接続されていることによって、店舗サーバ1を制御するためのコンピュータが構成される。
伝送路15は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続された各部の間で授受されるデータ及び制御信号を伝送する。
仮想POSサーバ2は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶ユニット23、通信インタフェース24及び伝送路25を含む。プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶ユニット23及び通信インタフェース24は、伝送路25を介して通信可能とされている。そして、プロセッサ21、メインメモリ22及び補助記憶ユニット23が伝送路25により接続されていることによって、仮想POSサーバ2を制御するためのコンピュータが構成される。なお、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶ユニット23、通信インタフェース24及び伝送路25の機能の概略は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶ユニット13、通信インタフェース14及び伝送路15と同等であるので、その説明は省略する。
モバイルコントローラ3は、プロセッサ31、メインメモリ32、補助記憶ユニット33、通信インタフェース34及び伝送路35を含む。プロセッサ31、メインメモリ32、補助記憶ユニット33及び通信インタフェース34は、伝送路35を介して通信可能とされている。そして、プロセッサ31、メインメモリ32及び補助記憶ユニット33が伝送路35により接続されていることによって、モバイルコントローラ3を制御するためのコンピュータが構成される。なお、プロセッサ31、メインメモリ32、補助記憶ユニット33、通信インタフェース34及び伝送路35の機能の概略は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶ユニット13、通信インタフェース14及び伝送路15と同等であるので、その説明は省略する。
取引管理データベースDB31は、店内で客が利用するユーザ端末300又はカート端末400に関連付けられたデータレコードDR1の集合である。このため、店内に存在する客が1人であるときには、取引管理データベースDB31はデータレコードDR1を1つ含む。また店内に存在する客が1人も居ないときには、取引管理データベースDB31はデータレコードDR1を含まない。そしてデータレコードDR1は、フィールドF11,F12,F13,F14を含む。
登録データベースDB32は、店内で買い回り中である客との取引に関連付けられたデータレコードDR2の集合である。そしてデータレコードDR2は、フィールドF21,F22を含む。データレコードDR1はまた、フィールドF23,F24,…を含み得る。
ユーザ端末300は、プロセッサ301、メインメモリ302、補助記憶ユニット303、タッチパネル304、カメラ305、無線通信ユニット306、モバイル通信ユニット307及び伝送路308等を備える。プロセッサ301と、メインメモリ302、補助記憶ユニット303、タッチパネル304、カメラ305及びモバイル通信ユニット307とは、伝送路308を介して通信可能とされている。そして、プロセッサ301、メインメモリ302及び補助記憶ユニット303が伝送路308により接続されていることによって、ユーザ端末300を制御するためのコンピュータが構成される。なお、プロセッサ301、メインメモリ302、補助記憶ユニット303及び伝送路308の機能の概略は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶ユニット13及び伝送路15と同等であるので、その説明は省略する。
カメラ305は、光学系及びイメージセンサを含み、光学系により形成される視野内の像を表した画像データをイメージセンサにより生成する。
モバイル通信ユニット307は、通信ネットワーク700を介したデータ通信のインタフェースである。モバイル通信ユニット307としては、例えば移動通信網を介したデータ通信を行うための周知の通信デバイスを利用できる。
カート端末400は、タブレットコンピュータ401、スキャナ402、リーダ403及びカメラ404を備える。
インタフェースユニット401gには、スキャナ402、リーダ403及びカメラ404が接続される。インタフェースユニット401gは、これらスキャナ402、リーダ403及びカメラ404とプロセッサ401aとのデータの授受をインタフェースする。インタフェースユニット401gとしては、既存のUSB(universal serial bus)コントローラ等を利用できる。
カメラ404は、ショッピングカートC1に載せられた買物カゴの中を俯瞰撮影する。そしてカメラ404は、撮影した画像を表した画像データを出力する。
スマホPOSサービスを利用するためにユーザ端末300が店舗システム100とデータを授受するが、そのための通信にアクセスポイント6との無線通信及び通信ネットワーク700との無線通信とのいずれを利用するかは、チェックインデータに含まれるフラグの状態により決まる。しかしながら以下においては説明の簡略化のために、アクセスポイント6との無線通信を用いる場合について説明する。また、会計機5で会計を行わせるために仮想POSサーバ2から会計機5へのデータ転送を、会計機5からモバイルコントローラ3にデータ転送を要求するモードと、会計機5からの要求無しにモバイルコントローラ3から会計機5へとデータ転送するモードとのいずれを利用するかは、チェックインデータに含まれるフラグの状態により決まる。しかしながら以下においては説明の簡略化のために、会計機5からモバイルコントローラ3にデータ転送を要求するモードが固定的に用いられることとして説明する。
まず図9に示すACT101としてプロセッサ301は、メインメニュー画面をタッチパネル304に表示させる。メインメニュー画面は、スマホPOSアプリAP301に従って行うべきいくつかの処理のいずれかの指定を受けるための画面である。メインメニュー画面には、買い物の開始を指定するためのGUI(graphical user interface)要素を含む、複数のGUI要素が配置されている。なおGUI要素は、例えばソフトキーである。
ACT103としてプロセッサ301は、買い物の開始以外の指定がなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ301は、該当の指定が確認できないならばNOと判定し、ACT102へと戻る。
かくしてプロセッサ301はACT102及びACT103としては、メインメニュー画面での何らかの指定がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ301は、買い物の開始以外の指定がなされたならば、ACT103にてYESと判定し、指定された処理へと進む。なおこの場合のプロセッサ301の処理についての説明は省略する。前述の電子レシートID又はポイントIDを登録するためのプロセッサ301の処理は、ここでの処理の1つであってもよい。
ACT104としてプロセッサ301は、チェックイン用のスキャン画面をタッチパネル304に表示させる。チェックイン用のスキャン画面は、チェックイン用の2次元コードTC1を読み取るように客に促す画面である。プロセッサ301は例えば、カメラ305を起動し、これによりカメラ305で得られた画像に、2次元コードTC1を読み取るように客に促す文字メッセージと、2次元コードTCを翳すべき位置の目安を示すラインとを重ねてスキャン画面を生成する。
ACT107としてプロセッサ301は、読み取ったチェックインデータを、メインメモリ302又は補助記憶ユニット303に保存する。
図13はプロセッサ401aが実行するカートUI処理のフローチャートである。
ACT162としてプロセッサ401aは、利用開始操作が行われるのを待ち受ける。このときプロセッサ401aは、取り付け先のショッピングカートC1を用いた買い物が開始されるのを待機している状態である。プロセッサ401aは例えば、この待機状態においては、開始ボタンを表した画面をタッチパネル401eに表示させておく。客は、カートPOSサービスを利用する場合には、カート置き場に置かれているショッピングカートC1の一台を取り出し、そのショッピングカートC1に取り付けられているカート端末400に対して利用開始のための予め定められた操作を行う。客は、会員であるならば、会員カードに記録された会員コードを、スキャナ402又はリーダ403に読み取らせる。客は、会員ではないならば、上記の開始ボタンを操作する。そしてプロセッサ401aは、これらの操作が行われたならば、利用開始のための操作が行われたとしてYESと判定して、ACT163へと進む。
図14はプロセッサ31による管理処理のフローチャートである。
ACT182としてプロセッサ31は、チェックイン要求がなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ31は、該当の要求を確認できないならばNOと判定し、ACT183へと進む。
ACT183としてプロセッサ31は、仲介処理が終了したか否かを確認する。そしてプロセッサ31は、仲介処理の終了を確認できないならばNOと判定し、ACT181へと戻る。
かくしてプロセッサ31はACT181~ACT183としては、起動通知、チェックイン要求又は仲介処理の終了を待ち受ける。
ACT184としてプロセッサ31は、カートリストを更新する。カートリストは、稼働中であるカート端末400の端末コードのリストを表したデータである。カートリストは、メインメモリ32又は補助記憶ユニット33に記憶される。プロセッサ31は例えば、上記の通知データに含まれた端末コードを含むようにカートリストを更新する。プロセッサ31は、カート端末400のSSIDなどのカート端末400に関する種々のデータをカート端末400から取得して、カートリストに端末コードに関連付けて記述してもよい。そしてプロセッサ31はこののち、ACT181~ACT183の待受状態に戻る。なお具体的な説明は省略するが、プロセッサ31は、カート端末400の動作停止を検知した場合には、当該カート端末400の端末コードを抹消するようにカートリストを更新する。
ACT185としてプロセッサ31は、仮想POSサーバ2が新たな取引処理を開始可能であるか否かを確認する。後述するように、仮想POSサーバ2は複数の取引処理を並行して実行する。しかしながら、プロセッサ21の処理能力などのリソースの制限のために、並行して実行可能な取引処理の数(以下、最大数と称する)は限られる。プロセッサ31は例えば、その時点でプロセッサ21が実行している取引処理の総数が最大数未満であるならば、開始可能としてYESと判定し、ACT186へと進む。
プロセッサ31は、要求データに含まれる種別データに基づいて、チェックインを要求しているのがユーザ端末300及びカート端末400のいずれであるかを確認してもよい。ただしこの場合は、ユーザ端末300のプロセッサ301及びカート端末400のプロセッサ401aの少なくとも一方が、チェックインを要求するための要求データにユーザ端末300及びカート端末400を区別するための種別データを含めるようにする。
ACT187としてプロセッサ31は、ユーザ端末300に関する取引処理の開始が許容される状態であるか否かを確認する。プロセッサ31は例えば、ユーザ端末300に関して仮想POSサーバ2で実行されている取引処理の数が予め定められた許容数であるならばNOと判定し、ACT188へと進む。なおプロセッサ31は例えば、ここでの判断のためには、ユーザ端末300を対象とした仲介処理に関してメインメモリ32又は補助記憶ユニット33に後述のように記憶される実行数を許容数と比較する。
ACT188としてプロセッサ31は、チェックインの要求元であるユーザ端末300又はカート端末400に対して、チェックインできない旨のエラー通知を行う。そしてプロセッサ31はこののち、ACT181~ACT183の待受状態に戻る。つまりプロセッサ31は、仮想POSサーバ2が新たな取引処理を開始可能でない状態でユーザ端末300又はカート端末400からなされたチェックイン要求、あるいはユーザ端末300に関する取引処理の実行数が許容数に到達している状態でユーザ端末300からなされたチェックイン要求は拒否する。
ACT189としてプロセッサ31は、チェックインを要求したユーザ端末300又はカート端末400を対象とした仲介処理を開始する。なお、仲介処理は、この管理処理とは例えば別スレッドの処理として、管理処理に並行してプロセッサ31が実行する。なおプロセッサ31は、別のユーザ端末300又はカート端末400を対象とした仲介処理を既に実行中であるならば、その仲介処理とも並行して新たな仲介処理を開始する。つまりプロセッサ31は、複数の仲介処理を並行して実行する場合がある。
ACT191としてプロセッサ31は、実行数を減少する。プロセッサ31は例えば、終了した仲介処理がユーザ端末300を対象としていたならば、ユーザ端末300を対象とした仲介処理の実行数を1つ減少する。またプロセッサ31は、終了した仲介処理がカート端末400を対象としていたならば、カート端末400を対象とした仲介処理の実行数を1つ減少する。そしてプロセッサ31はこののち、ACT181~ACT183の待受状態に戻る。
プロセッサ31は、前述の通り、複数のユーザ端末300又はカート端末400をそれぞれ対象として仲介処理を複数並行して実行する場合がある。以下の仲介処理の説明において、単にユーザ端末300又はカート端末400と記す場合は、その仲介処理の対象となっているユーザ端末300又はカート端末400を指す。また仲介処理の対象となっているユーザ端末300又はカート端末400を区別する必要がない場合は、対象端末と記す。
図18はプロセッサ21による取引処理のフローチャートである。
ACT303としてプロセッサ21は、取引の取消が要求されたか否かを確認する。そしてプロセッサ21は、該当の要求を確認できないならばNOと判定し、ACT304へと進む。
ACT304としてプロセッサ21は、決済が要求されたか否かを確認する。そしてプロセッサ21は、該当の要求を確認できないならばNOと判定し、ACT305へと進む。
ACT305としてプロセッサ21は、決済データの転送が要求されたか否かを確認する。そしてプロセッサ21は、該当の要求を確認できないならばNOと判定し、ACT306へと進む。
ACT306としてプロセッサ21は、終了が指示されたか否かを確認する。そしてプロセッサ21は、該当の指示を確認できないならばNOと判定し、ACT302へと戻る。
かくしてプロセッサ21はACT302~ACT306としては、変更、取消、決済又は転送のいずれかが要求されるか、終了が指示されるのを待ち受ける。
ACT202としてプロセッサ31は、チェックイン処理を正常に完了したか否かを確認する。そしてプロセッサ31は、何らかの異常によりチェックイン処理を正常に完了することができなかったならばNOと判定し、ACT203へと進む。
ACT203としてプロセッサ31は、対象端末に対してエラーを通知する。プロセッサ31は例えば、エラー通知のための通知データを、店内通信ネットワーク7及びアクセスポイント6を介して対象端末へと送信する。プロセッサ31は、エラーの通知であることを識別するための識別データを通知データに含める。プロセッサ31は、エラーの原因を表すエラーコードを通知データに含めてもよい。そしてプロセッサ31は、これをもって仲介処理を終了する。
ACT204としてプロセッサ31は、対象端末に対してチェックイン完了を通知する。
ACT109としてプロセッサ301は、チェックイン完了が通知されたか否かを確認する。そしてプロセッサ301は、該当の通知を確認できないならばNOと判定し、ACT110へと進む。
ACT110としてプロセッサ301は、チェックインのエラーが通知されたか否かを確認する。そしてプロセッサ301は、該当の通知を確認できないならばNOと判定し、ACT109へと戻る。
かくしてプロセッサ301はACT109及びACT110としては、チェックインの完了又はエラーが通知されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ301は、図14中のACT188又は図15中のACT203におけるエラー通知のための通知データが無線通信ユニット306により受信されたならばACT110にてYESと判定し、ACT111へと進む。
ACT112としてプロセッサ301は、一覧画面をタッチパネル304に表示させる。一覧画面は、登録済みの購入商品の一覧を表した画面である。
一覧画面SC1は、表示エリアAR11,AR12及びボタンBU11,BU12,BU13を含む。表示エリアAR11は、購入商品の総数と、購入商品の代金の総額とを表す。表示エリアAR12は、購入商品の一覧を表す。ボタンBU11は、購入商品の全てを取り消して買い物を中止することを客が宣言するためのソフトキーである。ボタンBU12は、購入商品として登録する商品のスキャンを開始することを客が宣言するためのソフトキーである。ボタンBU13は、会計を開始することを客が宣言するためのソフトキーである。
なお、図20は、まだ購入商品の登録が行われていない状態の一覧画面SC1を示している。このため、表示エリアAR11には総数及び総額としていずれも“0”を表し、表示エリアAR12には何も表さない。
ACT114としてプロセッサ301は、数量の変更が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ301は、該当の指定が確認できなければNOと判定し、ACT115へと進む。
ACT115としてプロセッサ301は、買い物の中止が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ301は、該当の指定が確認できなければNOと判定し、ACT116へと進む。
ACT116としてプロセッサ301は、会計の開始が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ301は、該当の指定が確認できなければNOと判定し、ACT113へと戻る。
かくしてプロセッサ301はACT113~ACT116としては、スキャン開始、数量、中止及び会計開始のいずれかが指定されるのを待ち受ける。
ACT117としてプロセッサ301は、登録画面をタッチパネル304に表示させる。登録画面は、購入商品として登録する商品の商品コードを表したバーコードを読み取るように客に促す画面である。
登録画面SC2は、表示エリアAR21、メッセージME21及びボタンBU21を含む。表示エリアAR21は、カメラ305で得られた画像を表示する。メッセージME21は、商品のバーコードを読み取るように客に促す文字メッセージである。ボタンBU21は、商品コードのスキャンを中止することを客が宣言するためのソフトキーである。
プロセッサ301は例えば、カメラ305を起動し、これによりカメラ305で得られた画像に、表示エリアAR21の範囲を表すラインと、メッセージME21及びボタンBU21とを表した画像を重ねて登録画面SC2を生成する。
ACT119としてプロセッサ301は、スキャンの中止が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ301は、該当の指定が確認できないならばNOと判定し、ACT118に戻る。
かくしてプロセッサ301はACT118及びACT119としては、バーコードが読み取れるか、スキャン中止が指定されるのを待ち受ける。
ACT120としてプロセッサ301は、モバイルコントローラ3に対して登録を要求する。プロセッサ301はここで送信する要求データには、読み取ったバーコードが表すデータ(以下、バーコードデータと称する)を含める。
ACT121としてプロセッサ301は、一覧画面の表示が指示されるのを待ち受ける。
ACT123としてプロセッサ301は、モバイルコントローラ3に対して数量変更を要求する。プロセッサ301はここで送信する要求データには、数量が指定された商品を特定するための特定データと指定数を含める。特定データは、商品コードでもよいし、購入商品のリスト内で各購入商品を識別するための番号などのようにモバイルコントローラ3でのみ購入商品を特定可能なデータであってもよい。なお、特定コードとして商品コードを用いるならば、プロセッサ31は、一覧画面の表示を指示するための指示データに、各購入商品に関する商品コードを含める。
ACT124としてプロセッサ301は、削除画面をタッチパネル304に表示させる。削除画面は、個数を0個とすることが指定された商品が購入商品から削除されることを客に報知する画面である。削除画面は、削除を指定するための削除ボタンと、個数を変更せずに個数の変更を指定する前の状態に戻ることを指定するための戻りボタンとを含む。
ACT126としてプロセッサ301は、戻りが指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ301は、該当の指定を確認できないならばNOと判定し、ACT125へと戻る。
かくしてプロセッサ301はACT125及びACT126としては、削除又は戻りが指定されるのを待ち受ける。
ACT127としてプロセッサ301は、モバイルコントローラ3に対して削除を要求する。プロセッサ301はここで送信する要求データには、削除が指定された商品を特定するための特定データを含める。
ACT128としてプロセッサ301は、一覧画面の表示が指示されるのを待ち受ける。
ACT205としてプロセッサ31は、購入商品の変更が要求されたか否かを確認する。そしてプロセッサ31は、該当の要求が確認できなければNOと判定し、ACT206へと進む。
ACT206としてプロセッサ31は、購入商品の取消が要求されたか否かを確認する。そしてプロセッサ31は、該当の要求が確認できなければNOと判定し、ACT207へと進む。
ACT207としてプロセッサ31は、会計が要求されたか否かを確認する。そしてプロセッサ31は、該当の要求が確認できなければNOと判定し、ACT208へと進む。
ACT208としてプロセッサ31は、制限時間が経過したか否かを確認する。そしてプロセッサ31は、該当の状況でなければNOと判定しACT205へと戻る。
かくしてプロセッサ31はACT205~ACT208としては、変更、取消及び会計のいずれかが要求されるか、制限時間が経過するのを待ち受ける。そしてプロセッサ31は、登録、数量変更及び削除のいずれかが、対象端末となっているユーザ端末300から前述のように要求されたならばACT205にてYESと判定し、図16中のACT209へと進む。
ACT307としてプロセッサ21は、転送された要求データでの要求に応じて取引データベースDB21を更新する。プロセッサ21は例えば、登録が要求された場合には、要求データに含まれたバーコードデータが、既存のPOS端末に備えられたバーコードスキャナにより読み取られたものであると見做して、既存のPOS端末と同様な処理によって購入商品の登録を試みる。ただし、何らかの事情により、バーコードデータが表す商品コードが商品データベースに登録されていない場合がある。また、商品には、商品コードを表すのとは別のバーコードが表示されている場合もある。そして、これらの場合にプロセッサ21は、購入商品の登録を行えず、エラーとする。このようにプロセッサ21は、正規のバーコード読み取りに基づく購入商品の登録を行う。プロセッサ21は例えば、数量変更が要求された場合には、数量変更の対象となる商品に関して取引データベースDB21に既に示されている数量を変更する。プロセッサ21は例えば、削除が要求された場合には、対象となる商品を購入商品から除外するように取引データベースDB21を更新する。
ACT210としてプロセッサ31は、上記のようにして仮想POSサーバから送信される結果データを取得する。プロセッサ31は、取得した結果データをメインメモリ32又は補助記憶ユニット33に保存する。
第1のケース:正規登録の通知であり、処理対象となっている取引が関連付けられたデータレコードDR2に、通知された商品コードを含んだ登録データが含まれていない場合。
この場合にプロセッサ31は、処理対象となっている取引が関連付けられたデータレコードDR2に既に存在する最後のフィールドの次に新たなフィールドを追加し、当該フィールドに新たな登録データを追加する。プロセッサ31は、新たな登録データには、通知された商品コードと、エラーではないことを表す“0”としたエラーフラグと、通知された商品名及び価格と、“1”とした個数と、取り消されていないことを表す“0”とした取消フラグとを含める。かくしてこのケースで追加される登録データは、図6の右上側に示されるような構造となる。
この場合にプロセッサ31は、上記の第1のケースの場合と同様に処理する。
この場合にプロセッサ31は、通知された商品コードを含み、取消フラグが“0”となっている登録データに含まれる個数の値を、1つ大きな値に書き替える。
この場合にプロセッサ31は、処理対象となっている取引が関連付けられたデータレコードDR2から、通知された商品コードを含んだ登録データを見つけ出す。そしてプロセッサ31は、該当する登録データに含まれる個数を、結果データに含まれた個数に書き替える。
この場合にプロセッサ31は、処理対象となっている取引が関連付けられたデータレコードDR2から、通知された商品コードを含んだ登録データを見つけ出す。そしてプロセッサ31は、該当する登録データに含まれる取消フラグを“1”に変更する。
この場合にプロセッサ31は、処理対象となっている取引が関連付けられたデータレコードDR2に既に存在する最後のフィールドの次に新たなフィールドを追加し、当該フィールドに新たな登録データを追加する。プロセッサ31は、新たな登録データには、通知されたバーコードデータと、エラーを表す“1”としたエラーフラグとを含める。かくしてこのケースで追加される登録データは、図6の右下側に示されるような構造となる。
なおプロセッサ31は、登録要求で送られてきたバーコードデータをメインメモリ32又は補助記憶ユニット33に保存しておき、上記の第6のケースにおいては、この保存してあるバーコードデータを登録データに含めてもよい。そしてこの場合には、仮想POSサーバ2においてプロセッサ21は、結果データにバーコードデータを含めなくてもよい。またプロセッサ31は、保存してあるバーコードデータから商品コードを取り出し、この商品コードに基づいて第1のケース~第5のケースの処理を行ってもよい。また商品名及び価格は、プロセッサ31が商品コードに基づいて店舗サーバ1などから取得してもよい。
図22に示す一覧画面SC1は、商品名が“AAA”であり、価格が120円である商品が1個、商品名が“BBB”であり、価格が98円である商品が2個、そして商品名が“CCC”であり、価格が1,024円である商品が1個、購入商品として登録済みである場合の例である。図22に示す一覧画面SC1では、表示エリアAR12には、これらの登録済みの商品に関する商品名、価格及び個数を表している。また表示エリアAR11には、総数として“4”を表すとともに、総額として“1,340”を表している。なお、商品名の左側の破線で囲まれたエリアは、アイコンを表示するためのエリアを表す。当該エリアを表す破線は、実際には一覧画面SC1には表されない。
ACT129としてプロセッサ301は、取消画面をタッチパネル304に表示させる。取消画面は、既に登録した購入商品の全てが取り消されることを客に報知する画面である。取消画面は、取消実行を指定するための実行ボタンと、個数を変更せずに個数の変更を指定する前の状態に戻ることを指定するための戻りボタンとを含む。
ACT131としてプロセッサ301は、戻りが指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ301は、該当の指定を確認できないならばNOと判定し、ACT130へと戻る。
かくしてプロセッサ301はACT130及びACT131としては、取消実行又は戻りが指定されるのを待ち受ける。
ACT132としてプロセッサ301は、モバイルコントローラ3に対して取消を要求する。
ACT213としてプロセッサ31は、処理対象となっている取引の取引コードの通知を伴って、取消の要求を仮想POSサーバ2に転送する。プロセッサ31はこのとき、ユーザ端末300から送られてきた要求データをそのまま仮想POSサーバ2に転送してもよいし、何らかの処理による変換後の要求データを仮想POSサーバ2に送信してもよい。
ACT309としてプロセッサ21は、転送された要求データでの要求に応じて取引データベースDB21を更新する。プロセッサ21は例えば、モバイルコントローラ3から送られた要求データによる要求を、既存のPOS端末に備えられた入力デバイスにより入力された取消指示であると見做して、既存のPOS端末と同様な処理によって、通知された取引コードに関連付けて登録済みの商品の全てを購入商品から除外するように取引データベースDB21を更新する。
ACT214としてプロセッサ31は、上記のようにして仮想POSサーバから送信される結果データを取得する。プロセッサ31は、取得した結果データをメインメモリ32又は補助記憶ユニット33に保存する。
ACT216としてプロセッサ31は、ユーザ端末300に対して取消を通知する。そしてプロセッサ31はこののち、図15中のACT205~ACT208の待受状態に戻る。
ACT133としてプロセッサ301は、モバイルコントローラ3から取消が通知されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ301は、前述のように取消が通知されたならばYESと判定し、図9中のACT101へと戻る。
ACT134としてプロセッサ301は、モバイルコントローラ3に対して会計を要求する。プロセッサ301はここで送信する要求データには、端末コードを含める。またプロセッサ301は、補助記憶ユニット303に電子レシートIDが記憶されているならば、当該電子レシートIDを上記の要求データに含める。
ACT135としてプロセッサ301は、会計画面の表示が指示されるのを待ち受ける。
ACT217としてプロセッサ31は、ユーザ端末300から電子レシートIDが通知されているか否かを確認する。そしてプロセッサ31は、要求データに電子レシートIDが含まれていたならばYESと判定し、ACT218へと進む。
ACT219としてプロセッサ31は、会計画面の表示をユーザ端末300に指示する。
ACT136としてプロセッサ301は、会計画面をタッチパネル304に表示させる。会計画面は、代金の決済のための操作をユーザ端末300及び会計機5のいずれで行うかを客が選択するための画面である。
会計画面SC3は、表示エリアAR31、メッセージME31及びボタンBU31,BU32を含む。表示エリアAR31は、購入商品の総数と、購入商品の代金の総額とを表す。メッセージME31は、代金の決済のための操作をユーザ端末300及び会計機5のいずれで行うかを指定するように客に促す文字メッセージである。ボタンBU31は、ユーザ端末300を客が指定するソフトキーである。ボタンBU32は、会計機5を客が指定するためのソフトキーである。
ACT138としてプロセッサ301は、会計機5が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ301は、該当の指定が確認できないならばNOと判定し、ACT137へと戻る。
かくしてプロセッサ301はACT137及びACT138としては、ユーザ端末300又は会計機5が指定されるのを待ち受ける。
ACT139としてプロセッサ301は、モバイルコントローラ3に対して決済を要求する。なおプロセッサ301は、決済を要求するための要求データには、決済のために必要な、クレジット番号又はオンライン決済サービス用の利用者コードなどのような決済情報を含めてもよい。
ACT220としてプロセッサ31は、決済が要求されたか否かを確認する。そしてプロセッサ31は、該当の要求が確認できないならばNOと判定し、ACT221へと進む。
ACT221としてプロセッサ31は、決済完了が通知されたか否かを確認する。そしてプロセッサ31は、該当の通知が確認できないならばNOと判定し、ACT220へと戻る。
かくしてプロセッサ31はACT220及びACT221としては、決済要求又は決済完了通知を待ち受ける。そしてプロセッサ31は、前述のようにユーザ端末300から決済が要求されたならばACT220にてYESと判定し、ACT222へと進む。
ACT223としてプロセッサ31は、決済完了が通知されるのを待ち受ける。
ACT311としてプロセッサ21は、転送された要求データでの要求に応じて代金を決済するための決済処理を実行する。プロセッサ21は例えば、モバイルコントローラ3から送られた要求データによる要求を、既存のPOS端末に備えられた入力デバイスにより入力された決済指示であると見做して、既存のPOS端末と同様な処理によって、通知された取引コードで識別される取引に関する代金を算出する。そしてプロセッサ21は、算出した代金の決済を決済サーバ500に要求する。プロセッサ21は例えば、データベース群DB11に含まれる利用者データベースを参照して、決済に適用する決済方法を判定するとともに、その決済方法での決済に用いる決済情報を取得する。利用者データベースに複数の決済方法又は複数の決済情報が登録されている場合には、それらのうちの1つをユーザ端末300における操作者による指示に応じて、あるいは予め定められた条件に従って選択する。なおプロセッサ21は例えば、要求データに決済情報が含まれるならば、決済に用いる決済方法を当該の決済情報に基づいて決定し、かつ当該の決済情報を決済に用いる決済情報としてもよい。
ACT313としてプロセッサ21は、上記のように決済を完了した取引に関する取引データを上記の要求データに含まれた電子レシートIDで識別される利用者が閲覧できるように電子レシートサーバ600に登録するための処理を行う。なお、この処理は、例えば既存の電子レシートサービスにより行われている処理と同様であってよい。プロセッサ21が取引データにどのようなデータを含めるかは、例えば電子レシートサービスでの規定に従う。
ACT140としてプロセッサ301は、会計バーコード画面をタッチパネル304に表示させる。会計バーコード画面は、会計機5が仮想POSサーバ2から取引の内容に関するデータを取得するために必要となるデータを表した会計バーコードを表した画面である。なお、詳細な処理の図示は省略しているが、プロセッサ301は、モバイルコントローラ3を介して仮想POSサーバ2から会計バーコードを取得して、当該会計バーコードを会計バーコード画面に表す。
ACT314としてプロセッサ21は、取引処理の対象となっている取引の内容を表し、会計機5での決済のために必要な決済データを、転送を要求した会計機5に対して送信する。なお決済データは、例えば既存のセミセルフタイプの取引処理システムにおいて登録機から会計機へと転送されている決済データと同様なデータであってよい。
ACT315としてプロセッサ21は、上記のように決済データを送信した会計機5での決済が完了するのを待ち受ける。
なお、プロセッサ21はACT313にて電子レシート登録を終えたのちにも、ACT316へと進む。またプロセッサ21は、決済を要求する要求データに電子レシートIDが含まれないならばACT312にてNOと判定し、ACT313をパスしてACT316へと進む。
ACT316としてプロセッサ21は、処理対象としている取引の管理を終了するべく取引データベースDB21を更新する。プロセッサ21は例えば、処理対象としている取引の取引コードを含んだデータレコードを取引データベースDB21から削除する。
ACT317としてプロセッサ21は、モバイルコントローラ3に決済の完了を通知する。そしてプロセッサ21は、これをもって取引処理を終了する。
ACT224としてプロセッサ31は、ユーザ端末300に対して決済完了を通知する。
ACT141としてプロセッサ301は、決済完了が通知されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ301は、上述のようにモバイルコントローラ3から決済完了が通知されたならばYESと判定し、ACT142へと進む。
ACT142としてプロセッサ301は、完了画面をタッチパネル304に表示させる。完了画面は、決済が完了したことを客に報知するための画面である。
ACT144としてプロセッサ301は、2次元コードが読み取れるのを待ち受ける。このときにプロセッサ301は、カメラ305で得られる画像を繰り返し解析し、2次元コードの読み取りを試みる。この2次元コードの読み取りは、スマホPOSアプリAP301に基づく処理として行われてもよいし、2次元コードの読み取り用の別のアプリケーションプログラムに基づく処理として行われてもよい。そしてプロセッサ301は、2次元コードが読み取れたならばYESと判定し、ACT145へと進む。
ACT146としてプロセッサ301は、モバイルコントローラ3に対して、チェックアウトを要求する。
ACT225としてプロセッサ31は、チェックアウトが要求されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ31は、上述のようにユーザ端末300からチェックアウトが要求されたならばYESと判定し、ACT226へと進む。
ACT227としてプロセッサ31は、チェックアウトの完了をユーザ端末300に通知する。そしてプロセッサ31は、これをもって仲介処理を終了する。
ACT147としてプロセッサ301は、チェックアウト完了の通知を待ち受ける。そしてプロセッサ301は、上述のようにモバイルコントローラ3からチェックアウト完了が通知されたならばYESと判定し、ACT148へと進む。
ACT148としてプロセッサ301は、例えば図9中のACT107にて保存したチェックインデータなどのような、今回の買い物に関して一時的に利用する各種のデータをクリアする。そしてプロセッサ301はこののち、図9中のACT101に戻る。
ACT164としてプロセッサ401aは、チェックイン完了が通知されたか否かを確認する。そしてプロセッサ401aは、該当の通知を確認できないならばNOと判定し、ACT165へと進む。
ACT165としてプロセッサ401aは、チェックインのエラーが通知されたか否かを確認する。そしてプロセッサ401aは、該当の通知を確認できないならばNOと判定し、ACT164へと戻る。
かくしてプロセッサ401aはACT164及びACT165としては、チェックインの完了又はエラーが通知されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ401aは、図14中のACT188又は図15中のACT203におけるエラー通知のための通知データが無線通信ユニット401dにより受信されたならばACT165にてYESと判定し、ACT166へと進む。
モバイルコントローラ3及び仮想POSサーバ2では、カート端末400を対象端末とした仲介処理及び取引処理においても、前述したようにユーザ端末300を対象端末としている場合と同様に、上述の要求又は会計機5からの転送要求に応じた処理を実行する。
ACT171としてプロセッサ401aは、決済完了が通知されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ401aは、図16中のACT224による前述のような決済完了の通知又は会計機5からの前述のような決済完了の通知がなされたならばYESと判定し、ACT172へと進む。
ACT172としてプロセッサ401aは、終了画面をタッチパネル401eに表示させる。終了画面は例えば、取引が終了したことを客に知らせる画面である。
ACT173としてプロセッサ401aは、今回の買い物に関して一時的に利用する各種のデータをクリアする。そしてプロセッサ401aはこののち、ACT161の待受状態に戻る。
客が上記のように行動した場合、モバイルコントローラ3にてプロセッサ31は、ACT205~ACT208の待受状態を継続することになる。プロセッサ31は、ACT204、図16中のACT212又はACT216からACT205~ACT208の待受状態に移行してからの経過時間が予め定められた制限時間に至ったならば、ACT208にてYESと判定し、ACT228へと進む。このときにプロセッサ31は、予め定められた時間に渡って操作が受けられない状態を無操作状態として検出していることになる。かくして取引管理アプリAP31に基づく情報処理をプロセッサ31が実行することによって、プロセッサ31を中枢部分とするコンピュータは検出手段として機能する。
なお制限時間は、一例としては、店舗毎に、店舗システム100の管理者などが決める。プロセッサ31は、上記の管理者などの操作に応じて制限時間を入力し、当該の制限時間をメインメモリ32又は補助記憶ユニット33に記憶させる。なおプロセッサ31は、メインメモリ32又は補助記憶ユニット33に制限時間が既に記憶されているならば、新たに入力した制限時間で上書きする。ただし制限時間は、例えば取引管理アプリAP31の作成者などによって定められ、各店舗共通で固定的に適用されてもよい。
ACT318としてプロセッサ21は、処理対象としている取引の管理を終了するべく取引データベースDB21を更新する。プロセッサ21は例えば、処理対象としている取引の取引コードを含んだデータレコードを取引データベースDB21から削除する。
ACT319としてプロセッサ21は、モバイルコントローラ3に終了を通知する。プロセッサ21は、この終了通知のための通知データには、処理対象としている取引の取引コードを含める。そしてプロセッサ21は、これをもって取引処理を終了する。つまりプロセッサ21は、決済は完了していないものの、該当の取引処理を強制的に終了する。
このように、モバイルコントローラ3のプロセッサ31による指示に応じて取引処理が終了される。かくして取引管理アプリAP31に基づく情報処理をプロセッサ31が実行することによって、プロセッサ31を中枢部分とするコンピュータは制御手段として機能する。
ACT229としてプロセッサ31は、終了通知を待ち受ける。そしてプロセッサ31は、上述のように仮想POSサーバ2から終了が通知されたならばYESと判定し、ACT230へと進む。
報知動作は、取引処理を強制的に終了したことを予め定められた通報先に通報するための動作である。
例えば、取引処理を上記のように強制的に終了させる場合は、取引処理の対象端末であるカート端末400が店内に放置された状態で客が帰ってしまった場合が想定される。つまり、商品が入れられたショッピングカートCが、どの客にも利用されることなく店内に放置されていることになる。このショッピングカートCに取り付けられたカート端末400は、取引処理の強制終了により新たな取引を開始することができる状態となるが、ショッピングカートCには商品が入っているから、新たな客は利用できない。そこでプロセッサ31は、店員用の端末で報知動作を行わせることにより、上記の強制終了を店員に対して通報する。店員は、この通報に応じて、例えば店内に報知されたショッピングカートCを探し出して、入れられている商品を取り除いた上で置き場に戻すことにより、当該ショッピングカートCを利用可能とすることができる。
なおプロセッサ31は、複数の端末に対してそれぞれ報知動作の実行を指示してもよい。
このようにプロセッサ31は、報知動作の実行を予め定められた端末に指示することで、予め定められた通報先に通報することになる。かくして取引管理アプリAP31に基づく情報処理をプロセッサ31が実行することによって、プロセッサ31を中枢部分とするコンピュータは通報手段として機能する。
モバイルコントローラ3を備えることなく、仮想POSサーバ2にてユーザ端末300及びカート端末400からの要求を直接に受け付けるようにしてもよい。そして管理処理は、仮想POSサーバ2にてプロセッサ21が実行してもよい。またこの場合にプロセッサ21は、例えば図18中のACT306に代えて図15中のACT208に相当する処理を実行するようにする。またプロセッサ21は、例えば図19中のACT319に代えて図15中のACT230に相当する処理を実行する。
Claims (6)
- 端末装置と少なくとも1つの情報処理装置とを含み、
前記端末装置に備えられ、操作者による操作を受ける操作手段と、
前記情報処理装置の1つに備えられ、前記操作手段で受けられた操作に応じて取引の内容を決定するための処理を行う決定手段と、
前記端末装置又は前記情報処理装置の1つに備えられ、前記操作手段により前記操作が受けられない無操作状態を検出する検出手段と、
前記端末装置又は前記情報処理装置の1つに備えられ、一取引の内容の決定のための前記処理を前記決定手段が開始してから当該一取引の内容の決定が完了するまでの間に、前記検出手段により前記無操作状態が検出されたことに応じて、当該一取引に関する前記処理を終了するよう前記決定手段を制御する制御手段と、
を備える取引処理システム。 - 前記検出手段は、前記操作手段により予め定められた時間に渡って前記操作が受けられない状態を前記無操作状態として検出する、
請求項1に記載の取引処理システム。 - 前記情報処理装置の1つに備えられ、前記決定手段が前記処理を完了することなく終了したことを予め定められた通報先に通報する通報手段、
をさらに備える請求項1又は請求項2に記載の取引処理システム。 - 前記端末装置は、店舗から客に貸与されて前記客が前記操作者となるものであり、
前記通報手段は、前記店舗の従業員を前記通報先とする、
請求項3に記載の取引処理システム。 - 操作者による操作を受ける操作手段を備える端末装置と、前記操作手段で受けられた操作に応じて取引の内容を決定するための処理を行う決定手段を備える登録処理装置とともに取引処理システムを構成し、
前記操作手段により前記操作が受けられない無操作状態を検出する検出手段と、
一取引の内容の決定のための前記処理を前記決定手段が開始してから当該一取引の内容の決定が完了するまでの間に、前記検出手段により前記無操作状態が検出されたことに応じて、当該一取引に関する前記処理を終了するよう前記決定手段を制御する制御手段と、
を備える制御装置。 - 操作者による操作を受ける操作手段を備える端末装置と、前記操作手段で受けられた操作に応じて取引の内容を決定するための処理を行う決定手段を備える登録処理装置とともに取引処理システムを構成する制御装置が備えるコンピュータを、
前記操作手段により前記操作が受けられない無操作状態を検出する検出手段と、
一取引の内容の決定のための前記処理を前記決定手段が開始してから当該一取引の内容の決定が完了するまでの間に、前記検出手段により前記無操作状態が検出されたことに応じて、当該一取引に関する前記処理を終了するよう前記決定手段を制御する制御手段と、
して機能させるための情報処理プログラム。
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