以下、買上商品の登録は客自身が情報端末を操作して行い、その買上商品の会計も客自身が会計機で行うようにした商品販売システムにおいて、情報端末を効率よく回転させることができる端末管理装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る商品販売システムの全体構成図である。商品販売システムは、第1サーバ10、第2サーバ20、POS端末30、会計機40、情報端末50及び監視端末60を含む。第1サーバ10、第2サーバ20、POS端末30及び会計機40は、LAN(Local Area Network)等のネットワーク70に接続されている。
情報端末50及び監視端末60は、いずれも無線ユニットを備えている。ネットワーク70にアクセスポイント80が接続している。情報端末50及び監視端末60は、アクセスポイント80と無線通信を行う。アクセスポイント80は、ネットワーク70に繋がる各機器、すなわち第1サーバ10、第2サーバ20、POS端末30及び会計機40と、情報端末50及び監視端末60と、の通信を中継する。
POS端末30、会計機40及び情報端末50は、一店舗に複数台あってもよい。監視端末60及びアクセスポイント80も、店舗の規模等により2台以上あってもよい。第1サーバ10及び第2サーバ20は、少なくともいずれか一方が顧客端末と公衆ネットワークを介して通信する。顧客端末は、例えば、客が所有するタブレット端末、スマートフォン及びパソコン等である。公衆ネットワークは、例えばインターネットである。本実施形態では、第1サーバ10は、センタセーバとして公衆ネットワークに接続する。第2サーバ20は、店舗サーバとしてPOS端末30と通信する。
図2は、同商品販売システムを導入した店舗のレイアウト例を示す模式図である。購買者又は消費者である客M1が店舗内で買い物をする際に利用するショッピングカートは、情報端末50を有する。以下の説明では、ショッピングカートは、カートCと称する。客は、情報端末50のユーザとなる。情報端末50は、カートCが有していてもよいし、買い物かごが有していてもよい。客M1は、カートCとともに売場を回り、購入する商品をカートCに入れる。客M1は、情報端末50を操作して買上商品の登録を行う。買上商品の登録を終了すると、客M1は、対面レジG1又はセルフレジG2に行き、買上商品の代金を支払うことで商取引を決済する。決済後、客M1は、必要に応じてサッカー台SUで袋詰めを行う。
対面レジG1では、会計を担当する店員であるキャッシャM2が買上商品の登録と決済とを行う。対面レジG1は、POS端末30を有する。対面レジG1は、スキャナを有する。スキャナは、定置式であってもよいし手持ち式であってもよい。キャッシャM2は、スキャナSCで買上商品のバーコードを1品ずつスキャンすることで、買上商品の販売データをPOS端末30に登録する。POS端末30は、登録された買上商品の決済金額を算出する。客M1は決済金額相当の代金をキャッシャM2へ支払う。代金は現金、クレジットカード、電子マネー、ポイント、商品券等の金券等で支払うことが可能である。POS端末30は、買上商品の登録と会計とを処理する商品販売処理装置の一例である。
セルフレジG2は、客M1が買上商品の登録と決済とを行う。セルフレジG2は、会計機40を有する。客M1が情報端末50を操作して登録した買上商品の決済金額を第2サーバ20が算出する。第2サーバ20は、その決済金額をネットワーク70を介して会計機40に通知する。客M1はその決済金額を通知された会計機40に対して決済金額相当の代金を支払う。代金は現金、クレジットカード、電子マネー、ポイント等で支払うことが可能である。
アテンダントカウンタATは、セルフレジG2の近傍にある。上述したように本実施形態の店舗では、客M1が情報端末50と会計機40とを操作することで、買上商品の登録から決済までを一貫して客自身で行うことができる。しかしその一方で、どうしても店員が介在しなければならない状況が発生し得る。例えば、医薬品を購入する客M1に対し、専門の販売員が情報提供を行わなければならない場合がある。値引シールの情報を情報端末50に入力し忘れたために通常価格で登録されてしまう場合がある。あるいは、情報端末50で商品のバーコードをスキャニングしたがエラーとなって登録できない場合もあり得る。会計機40においても、例えば硬貨詰まりやレシート用紙切れ等のエラーが発生する場合があり得る。
このような事象に対して迅速に対処できるように、接客を担当する店員であるアテンダントM3は、アテンダントカウンタATには常駐している。アテンダントカウンタATには監視端末60がある。アテンダントM3は、監視端末60を利用して、各情報端末50及び会計機40の状態を監視する。
次に、第1サーバ10、第2サーバ20、情報端末50及び監視端末60の構成について説明する。POS端末30は、既存の対面レジG1を有する店舗で利用されているPOS端末と同様でよい。会計機40は、セミセルフ方式の商品販売システムで利用されている会計機と同様でよい。POS端末30及び会計機40の構成についての説明は省略する。
始めに、第1サーバ10の構成について説明する。
図3は、第1サーバ10の要部回路構成を示すブロック図である。第1サーバ10は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13、通信インターフェース14、ゲートウェイデバイス15及びシステム伝送路16を備える。システム伝送路16は、アドレスバス,データバス,制御信号線等を含む。第1サーバ10は、システム伝送路15に、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13、通信インターフェース14及びゲートウェイデバイス15を接続する。第1サーバ10は、プロセッサ11、メインメモリ12及び補助記憶デバイス13と、これらを接続するシステム伝送路15とによってコンピュータを構成する。
プロセッサ11は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ11は、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムに従って、第1サーバ10としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
メインメモリ12は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ12は、プロセッサが各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性または揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサによってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。例えば不揮発性のメモリ領域はROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域はRAM(Random Access Memory)である。
補助記憶デバイス13は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等が補助記憶デバイス13として使用される。補助記憶デバイス13は、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータや、プロセッサ11での処理によって作成されたデータを保存する。補助記憶デバイス13は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
通信インターフェース14は、ネットワーク70を介して接続される各部との間で通信プロトコルに従いデータの送信及び受信を行う。ゲートウェイデバイス15は、公衆ネットワークに接続する。
第1サーバ10は、補助記憶デバイス13に商品データベース131、会員データベース132及び販促データベース133を備える。図3では、データベースは、DBと略記されている。
商品データベース131は、店舗で販売される各商品に関するデータを保存する。図4は、商品データベース131に保存される1商品あたりの商品データレコード131Rの主要なデータ構造を示す模式図である。図4に示すように、商品データレコード131Rは、商品ID、商品名、価格、分類名称、リンク販促ID、制限フラグ等の項目を含む。
商品IDは、各商品を個々に識別するために商品毎に設定された一意のコードである。商品名及び価格は、その商品IDで特定される商品の名称及び1点当たりの販売価格である。
分類名称は、商品IDで特定される商品が属する分類を特定する情報である。例えば商品「りんご」には、「ふじ」、「ジョナゴールド」、「紅玉」等多くの品種があり、品種毎に異なる商品IDが設定される。しかし、いずれの品種であっても、分類名称は「りんご」に統一される。
リンク販促IDは、販促データベース133に保存されている販促情報の内、その商品IDで特定される商品に関連付けられた販促情報を識別するコードである。商品に関連付けられた販促情報とは、例えば、その商品を購入することで参加できるキャンペーンに関する情報、値引の特典が得られる特売品の情報、入手できるクーポン券の情報等である。因みに、商品に販促情報が関連付けられていない場合には、リンク販促IDとしてNull値がセットされる。本実施形態では、1商品に関連付けられる販促情報を1つとするが、2以上の販促情報が関連付けられていてもよい。
制限フラグは、その商品IDで特定される商品が、例えば酒類、煙草等のように年齢制限のある商品であるか否かを識別するための1ビット情報である。本実施形態では、年齢制限のある商品の制限フラグを“1”とし、年齢制限のない商品の制限フラグを“0”とする。
会員データベース132は、ポイント会員等の会員登録をした客、いわゆる会員に関するデータを保存する。図5は、会員データベース132に保存される1会員あたりの会員データレコード132Rの主要なデータ構造を示す模式図である。図示するように会員データレコード132Rは、会員ID、購買履歴データ、買物データ等の項目を含む。会員IDは、各会員を個々に識別するために会員毎に設定された一意のコードである。会員は、会員IDが記録された記録媒体を所有する。記録媒体は、例えば磁気カード、接触式IC(Integrated Circuit)カード、非接触式ICカード、スマートフォン等である。購買履歴データは、その会員IDで特定される会員がいつ何を購入したかという購買履歴を示すデータである。
買物データは、その会員IDで特定される会員が買物を予定している商品のデータである。客は、例えば顧客端末を操作して公衆ネットワーク経由で第1サーバ10にアクセスし、自らの会員データレコード132Rに買物データを登録することができる。買物データは、買物を予定している商品の名称を含む。名称は、商品データレコード131Rに設定される商品名であってもよいし分類名称であってもよい。つまり、商品「りんご」を品種に拘わらず購入を予定している客は、買物データとして名称「りんご」を登録すればよい。一方、例えば商品名が「ふじりんご」の商品「りんご」の購入を予定している客は、買物データとして名称「ふじりんご」を登録すればよい。
販促データベース133は、前述したようなキャンペーン、特売品、クーポン等に関する販促情報を記憶する。図6は販促データベース133に保存される1情報あたりの販促データレコード133Rの主要なデータ構造を示す模式図である。図示するように販促データレコード133Rは、販促ID及び販促データを含む。販促IDは、販促情報を個々に識別するために販促情報毎に設定された一意のコードである。販促データは、販促情報を具体的に表す画像データである。
次に、第2サーバ20の構成について説明する。
図7は、第2サーバ20の要部回路構成を示すブロック図である。第2サーバ20は、第1サーバ10と同様に、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶デバイス23、通信インターフェース24及びシステム伝送路25を備え、システム伝送路25に、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶デバイス23及び通信インターフェース24を接続する。第2サーバ20は、プロセッサ21、メインメモリ22及び補助記憶デバイス23と、これらを接続するシステム伝送路25とによってコンピュータを構成する。プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶デバイス23及び通信インターフェース24の概略説明は、第1サーバ10に対する説明と同様でよい。
第2サーバ20は、商品販売システムの端末管理装置として機能する。第2サーバ20は、端末管理装置としての機能を実現するために、メインメモリ22における揮発性領域の一部を、情報端末テーブル221及び会計機テーブル222として使用する。情報端末テーブル221は、各カートCにそれぞれ設けられた情報端末50別に種々の情報を保持する領域を備える。
図8は、情報端末テーブル221の構成を示す模式図である。情報端末テーブル221は、端末ID、端末ステータスST1、会員ID、会計機ID、第1タイマT1、第2タイマT2、第3タイマT3、カウンタN、登録リスト、販促リスト、買物リスト、会計コード、順位の各情報を記述するための領域A1〜A13を有する。
領域A1は、各情報端末50を個々に識別するために情報端末50毎に設定された一意の端末IDを記述するための領域である。図8では、端末IDをTB1,TB2,TB3,TB4,…と表している。端末IDは、端末識別情報である。領域A2は、対応する端末IDで特定される情報端末50の状態を示す情報、いわゆる端末ステータスST1を記述するための領域である。端末ステータスST1は、「待機中」、「登録中」、「会計中」及び「放置」を表す。「待機中」は、前の客の会計を終えてから、次の客のログインが行われるまでの状態である。「登録中」は、ログインが行われてから会計が承認されるまでの状態である。「会計中」は、会計が承認されてからその会計が終わるまでの状態である。「放置」は、「登録中」の状態から一定時間操作なしに放置された状態である。
領域A3は、情報端末50にログインした会員の会員IDを記述するための領域である。領域A4は、情報端末50で登録された商品の会計を行う会計機40の会計機IDを記述するための領域である。会計機40は、各会計機40を個々に識別するために一意の会計機IDを有する。
領域A5は、ログインが行われてからの経過時間を計時するための第1タイマT1の値を記述するための領域である。領域A6は、値引シール付の商品のバーコードがスキャニングされてからの経過時間を計時するための第2タイマT2の値を記述するための領域である。領域A7は、ログイン後、最終の買上商品の登録が行われてからの経過時間を計時するための第3タイマT3の値を記述するための領域である。領域A8は、販促データの数をカウントするためのカウンタNの値を記述するための領域である。
領域A9は、情報端末50で登録された商品に関する情報をリスト化した図9に示す登録リストL1を記述するための領域である。領域A10は、情報端末50で登録された商品に関連付けられた販促情報をリスト化した図10に示す販促リストL2を記述するための領域である。領域A11は、情報端末50にログインした会員の買物データをリスト化した図11に示す買物リストL3を記述するための領域である。領域A12は、情報端末50で商品登録が行われた商取引を識別するために商取引毎に発番される会計コードを記述するための領域である。領域A13は、情報端末50の状態を監視端末60で表示する際の順位を記述するための領域である。会計コード及び順位については後述の説明で明らかにする。
図9は、登録リストL1の一例を示す模式図である。登録リストL1は、一連の番号順に、商品ID、商品名、点数、金額、第1フラグF1、第2フラグF2及び第3フラグF3を記述したものである。第1フラグF1、第2フラグF2及び第3フラグF3については後述の説明で明らかにする。
図10は、販促リストL2の一例を示す模式図である。販促リストL2は、一連の番号順に、販促ID、販促データ、商品ID及び第4フラグF4を記述したものである。第4フラグF4については後述の説明で明らかにする。
図11は、買物リストL3の一例を示す模式図である。買物リストL3は、一連の番号順に、名称と第5フラグF5とを記述したものである。第5フラグF5については後述の説明で明らかにする。
図12は、会計機テーブル222の構成を示す模式図である。会計機テーブル222は、会計機ID、会計機ステータスST2、第1エラーフラグEF1、第2エラーフラグEF2の各情報をそれぞれ記述するための領域B1〜B4を有する。
領域B1は、各会計機40を個々に識別するために会計機40毎に設定された一意の会計機IDを記述するための領域である。領域B2は、会計機ステータスST2を記述するための領域である。会計機ステータスST2は、会計機IDで特定される会計機40の状態を示す情報である。会計機ステータスST2は、「アイドル中」及び「支払い中」を表す。「アイドル中」は、前の客の会計を終えてから、次の客の会計が開始されるまでの状態である。「支払い中」は、一人の客の会計が開始されてから終了するまでの状態である。
領域B3は、会計機40のプリンタにエラーが発生しているか否かを1ビット情報で示す第1エラーフラグEF1を記述するための領域である。会計機40は、レシートを印字するためのプリンタを有する。会計機40は、例えばレシート用紙が無くなるとプリンタエラーとなる。プリンタエラーが発生した場合、第1エラーフラグEF1は“0”から“1”に変わる。その後、エラーが解消されると、第1エラーフラグEF1は“1”から“0”に戻る。
領域B4は、会計機40の釣銭機にエラーが発生しているか否かを1ビット情報で示す第2エラーフラグEF2を記述するための領域である。会計機40は、預り金を回収し、釣銭を払い出すための釣銭機を有する。会計機40は、例えば硬貨詰まりが発生すると釣銭機エラーとなる。釣銭機エラーが発生した場合、第2エラーフラグEF2は“0”から“1”に変わる。その後、エラーが解消されると、第2エラーフラグEF2は“1”から“0”に戻る。
次に、監視端末60及び情報端末50の構成について説明する。
図13は、監視端末60の要部回路構成を示すブロック図である。監視端末60は、プロセッサ61、メインメモリ62、補助記憶デバイス63、無線ユニット64、タッチパネル65及びシステム伝送路66を備える。システム伝送路66は、アドレスバス,データバス,制御信号線等を含む。監視端末60は、システム伝送路66に、プロセッサ61、メインメモリ62、補助記憶デバイス63、無線ユニット64及びタッチパネル65を直接または信号入出力回路を介して接続する。監視端末60は、プロセッサ61、メインメモリ62及び補助記憶デバイス63と、これらを接続するシステム伝送路66とによってコンピュータを構成する。
プロセッサ61は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ61は、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムに従って、監視端末60としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ61は、例えばCPUである。
メインメモリ62は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ62は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ62は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ62は、プロセッサが各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性または揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ62は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサによってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。例えば不揮発性のメモリ領域はROMである。揮発性のメモリ領域はRAMである。
補助記憶デバイス63は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM、HDD、あるいはSSD等が補助記憶デバイス63として使用される。補助記憶デバイス63は、プロセッサ61が各種の処理を行う上で使用するデータや、プロセッサ61での処理によって作成されたデータを保存する。補助記憶デバイス63は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
無線ユニット64は、アクセスポイント80との間で無線通信プロトコルに従い無線によるデータの送信または受信を行う。
タッチパネル65は、監視端末60の入力デバイスと表示デバイスとを兼ね備えた機器である。監視端末60は、第2サーバ20等のWebサーバで作成された画像データに基づきタッチパネル65に画像を表示するためのブラウザを実装している。
監視端末60は、例えばタブレット端末、ノートパソコン、ディスクトップパソコン等のコンピュータ機器を用いることができる。
図14は、情報端末50の要部回路構成を示すブロック図である。情報端末50は、プロセッサ51、メインメモリ52、補助記憶デバイス53、無線ユニット54、タッチパネル55、スキャナ56、リーダ57及びシステム伝送路58を備える。システム伝送路58は、アドレスバス,データバス,制御信号線等を含む。情報端末50は、システム伝送路58に、プロセッサ51、メインメモリ52、補助記憶デバイス53、無線ユニット54、タッチパネル55、スキャナ56及びリーダ57を直接または信号入出力回路を介して接続する。情報端末50は、プロセッサ51、メインメモリ52及び補助記憶デバイス53と、これらを接続するシステム伝送路58とによってコンピュータを構成する。プロセッサ51、メインメモリ52、補助記憶デバイス53及び無線ユニット54の概略説明は、監視端末60に対する説明と同様でよい。
タッチパネル55は、情報端末50の入力デバイスと表示デバイスとを兼ね備えた機器である。情報端末50は、第2サーバ20等のWebサーバで作成された画像データに基づきタッチパネル55に画像を表示するためのブラウザを実装している。
スキャナ56は、撮像部としてのカメラを有する。スキャナ56は、カメラで撮影した画像からバーコード又は二次元データコード等のコードシンボルを読み取る。
リーダ57は、記録媒体に記録された会員IDを読み取る。リーダ57は、記録媒体が磁気カードの場合は磁気カードリーダであり、接触式ICカードの場合にはICカードリーダである。非接触式ICカードやスマートフォン等のようにRFID(Radio Frequency Identification)を使用した記録媒体の場合には、RFIDリーダがリーダ57として使用される。
情報端末50は、例えば、プロセッサ51、メインメモリ52、補助記憶デバイス53、無線ユニット54及びタッチパネル55を備えた図15に示すタブレット端末TMに、スキャナ56とリーダ57とを電気的に接続することで構成される。
図15は、情報端末50が取り付けられたカートCの一例を示す斜視図である。カートCは、移動用のキャスタ部C1と、ハンドルフレーム部C2と、籠受部C3とを備えている。キャスタ部C1は、床面上を円滑に移動させるための4輪の車輪を有する。ハンドルフレーム部C2は、キャスタ部C1の後輪側に立設された一対の縦フレームC21,C21と、これら縦フレームC21,C21の上端を連結するハンドルバーC22と、を含む。籠受部C3は、ハンドルフレーム部C2の中途部位から前方にある。カートCは、籠受部C3及びキャスタ部C1上に、商品を収容するための買い物かごBAを載せる。
スキャナ56は、ハンドルバーC22の中途部にある。スキャナ56は、前方に向けて読取窓が位置するようにハンドルバーC22に取り付ける。カートCは、一方の縦フレームC21に、ポールC4を取り付ける。ポールC4は、その先端がハンドルバーC22よりも上方に位置する。タブレット端末TMは、タッチパネル55の画面が後方に向けて位置するようにポールC4の先端部に取り付ける。リーダ57は、カードスリットが後方に向けて位置するようにタブレット端末TMに取り付ける。図15においては、リーダ57を磁気カードリーダとしている。バッテリBTは、ハンドルフレーム部C2の下端側に、縦フレームC21,C21に亘って取り付ける。バッテリBTは、タブレット端末TM及びスキャナ56の駆動電源となる。
図16は、情報端末50のプロセッサ51が実行する主要な情報処理の手順を示す流れ図である。図17乃至図27は、第2サーバ20のプロセッサ21が実行する主要な情報処理の手順を示す流れ図である。図28乃至図32及び図37は、情報端末50の表示デバイスであるタッチパネル55に表示される画像の一例である。図33乃至図36は、監視端末60の表示デバイスであるタッチパネル65に表示される画像の一例である。以下、各図を用いて、本実施形態に係る商品販売システムの主要な動作について説明する。以下に説明する処理の内容は一例である。同様な結果を得ることが可能であれば、その処理手順及び処理内容は特に限定されるものではない。
始めに、情報端末50に係る動作について説明する。
情報端末50のプロセッサ51は、図16のAct1として、タッチパネル55に初期画像を表示する。初期画像は任意である。プロセッサ51は、例えばログインの手順を説明する画像を初期画像とする。初期画像の画像データは、第2サーバ20から受け取る。第2サーバ20のプロセッサ21は、端末ステータスST1が「待機中」の情報端末50に対し、初期画像の画像データを配信する。ログイン待機中の情報端末50は、タッチパネル55に初期画像を表示する。
会員である客M1は、来店すると、カート置場から空のカートCを取り出す。客M1は、カートCに取り付けられた情報端末50のタッチパネル55に初期画像が表示されていることを確認する。確認後、客M1はログインを行う。すなわち客M1は、リーダ57に会員IDが記録された記録媒体のデータを読み取らせる。
プロセッサ51は、Act2としてログインを待ち受ける。リーダ57により会員IDが記録された記録媒体のデータが読み取られると、プロセッサ51は、ログインが行われたと判断して、Act2においてYESに進む。プロセッサ51は、Act3としてログインコマンドを第2サーバ20に送信するように無線ユニット54を制御する。無線ユニット54はログインコマンドを無線送信する。ログインコマンドは、リーダ57で読み取った会員IDと、情報端末50の端末IDとを含む。アクセスポイント80は、ログインコマンドを受信する。アクセスポイント80は、ログインコマンドをネットワーク70を介して第2サーバ20へと送信する。
通信インターフェース24を介してログインコマンドを受信した第2サーバ20のプロセッサ21は、図17の流れ図に示すログイン割込み処理を開始する。先ず、プロセッサ21は、Act21としてそのログインコマンドから端末IDを検出する。プロセッサ21は、Act22として情報端末テーブル221を検索し、ログインコマンドから検出された端末IDに関連付けられた端末ステータスST1を調べる。以下の説明では、ログインコマンドから検出された端末IDをログイン端末IDと称する。
端末ステータスST1が「待機中」であった場合、プロセッサ21は、Act22においてYESに進む。プロセッサ21は、Act23としてログインコマンドから会員IDを検出する。プロセッサ21は、Act24として第1サーバ10に対し、その会員IDの認証問合せを行うように通信インターフェース24を制御する。通信インターフェース24は、認証問合せコマンドを送信する。認証問合せコマンドは、会員IDを含む。第1サーバ10は、ネットワーク70を介して認証問合せコマンドを受信する。
第1サーバ10のプロセッサ11は、認証問合せコマンドから会員IDを検出する。プロセッサ11は、会員データベース132にアクセスし、その会員IDを含む会員データレコード132Rを読み出す。当該会員IDの会員データレコード132Rが会員データベース132に登録されていなかった場合、プロセッサ11は、否認応答を第2サーバ20に送信するように通信インターフェース14を制御する。通信インターフェース14は、第2サーバ20に向けて、否認応答の応答信号を送信する。
プロセッサ11は、会員データベース132から該当する会員データレコード132Rを読み出せた場合には、承認応答を第2サーバ20に送信するように通信インターフェース14を制御する。通信インターフェース14は、第2サーバ20に向けて、承認応答の応答信号を送信する。承認応答は、会員データレコード132Rの買物データを含む。
認証問合せコマンドの送信を制御した第2サーバ20のプロセッサ21は、Act25として第1サーバ10からの応答信号を待ち受ける。一定時間内に承認応答の応答信号を受信したならば、プロセッサ21は、Act25においてYESに進む。プロセッサ21は、Act26として、その承認応答に買物データが含まれているか否かを確認する。
ログインを行った客M1が、事前に買物データを登録していた場合には、承認応答にその買物データが含まれる。買物データを登録していなかった場合には、承認応答に買物データは含まれない。承認応答に買物データが含まれている場合、プロセッサ21は、Act26においてYESに進む。プロセッサ21は、Act27としてその買物データから買物リストL3を作成する。すなわちプロセッサ21は、買物データを構成する名称に一連の番号を付して買物リストL3を作成する。プロセッサ21は、情報端末テーブル221のログイン端末IDに関連付けられた領域A11に買物リストL3を保存する。プロセッサ21は、Act28として買物リストL3の各番号に対応した全ての第5フラグF5を“0”とする。承認応答に買物データが含まれていない場合には、プロセッサ21は、Act26においてNOに進む。プロセッサ21は、上述したAct27及びAct28の処理を実行しない。
プロセッサ21は、Act29として図28に示す登録画像P1を作成する。プロセッサ21は、Act30としてログインコマンド送信元の情報端末50宛に承認応答を送信するように通信インターフェース24を制御する。さらにプロセッサ21は、Act31として登録画像P1の画像データを同情報端末50宛に送信するように通信インターフェース24を制御する。通信インターフェース24は、ネットワーク70を介して承認応答の応答信号と登録画像P1の画像データとを送信する。アクセスポイント80は、応答信号及び画像データを無線送信する。ログインコマンド送信元の情報端末50は、アクセスポイント80から無線送信された応答信号及び画像データを受信する。
応答信号及び画像データの送信を制御したプロセッサ21は、Act32として情報端末テーブル221のログイン端末IDに関連付けられた端末ステータスST1を、「待機中」から「登録中」に変更する。プロセッサ21は、Act33として情報端末テーブル221のログイン端末IDに関連付けられたカウンタNの値を“0”にリセットする。さらにプロセッサ21は、Act34として情報端末テーブル221のログイン端末IDに関連付けられた第1タイマT1のカウント動作をスタートする。
以上で、プロセッサ21は、ログイン割込み処理を終了する。
端末ステータスST1が「待機中」でなかった場合、プロセッサ21は、Act22においてNOに進む。第1サーバ10からの応答が否認応答であった場合、プロセッサ21は、Act25においてNOに進む。プロセッサ21は、Act35としてログインコマンド送信元の情報端末50宛に否認応答を送信するように通信インターフェース24を制御する。通信インターフェース24は、ネットワーク70を介して否認応答の応答信号を送信する。アクセスポイント80は、否認応答の応答信号を無線送信する。ログインコマンド送信元の情報端末50は、アクセスポイント80から無線送信された否認応答の応答信号を受信する。
図16の説明に戻る。
Act3においてログインコマンドの送信を制御した情報端末50のプロセッサ51は、Act4として第2サーバ20からの応答信号を待ち受ける。無線ユニット54を介して否認応答の応答信号を受信した場合には、プロセッサ51は、Act4においてNOに進む。プロセッサ51は、ログインをエラーとする。ログインがエラーの場合、プロセッサ51は、確認ボタンを含むエラー通知画像をタッチパネル55に表示させる。プロセッサ51は、確認ボタンがタッチされたならば、タッチパネル55の画像を初期画像に戻して、次のログインを待ち受ける。
プロセッサ51は、無線ユニット54を介して承認応答の応答信号を受信した場合には、プロセッサ51は、Act4においてYESに進む。Act5としてその承認応答とともに受信した画像データを基に、タッチパネル55に登録画像P1を表示する。
図28は、登録画像P1の一例を示す模式図である。図28に示すように登録画像P1は、登録リスト領域PA1と、販促リスト領域PA2と、買物メモ領域PA3と、[バーコード無し商品]のタッチボタンBU1と、[会計]のタッチボタンBU2とを含む。
登録リスト領域PA1は、登録画像P1の中央部にある。登録リスト領域PA1は、情報端末テーブル221のログイン端末IDに関連付けられた領域A9に記憶されている登録リストL1を表示するための領域である。商品登録開始前の段階では、登録リスト領域PA1は空欄となっている。
販促リスト領域PA2は、登録画像P1の上部にある。販促リスト領域PA2は、登録画像P1の上端に沿って、複数の販促領域を備えている。図28では、4つの販促領域PA21、PA22、PA23、PA24を示している。各販促領域PA21、PA22、PA23、PA24は、情報端末テーブル221のログイン端末IDに関連付けられた領域A10に記述されている販促リストL2の販促情報を表示する。画面に向かって左端の販促領域PA21は、最も新しく販促リストL2に登録された販促情報を表示する。販促領域PA21よりも画面に向かって右側の販促領域PA22、PA23、PA24は、それ以前に登録された販促情報を、順次シフトする。商品登録開始前の段階では、販促リスト領域PA2も空欄となっている。買上商品とは連携しない販促情報、例えば「明日は特売日です」等を、商品登録開始前の登録画像P1の販促領域PA21、PA22、PA23、PA24に表示させてもよい。
買物メモ領域PA3は、登録画像P1の画面に向かって左側部にある。買物メモ領域PA3は、情報端末テーブル221のログイン端末IDに関連付けられた領域A11に記述されている買物リストL3を表示するための領域である。ログインを行った客M1が、事前に買物データを登録していた場合には、買物メモ領域PA3は、その買物データに基づく買物リストL3の情報を表示する。ログインを行った客M1が、事前に買物データを登録していない場合には、買物メモ領域PA3は空欄となる。あるいは、買物メモ領域PA3そのものが登録画像P1から省略されてもよい。
[バーコード無し商品]のタッチボタンBU1と[会計]のタッチボタンBU2とは、登録画像P1の下部にある。詳しくは、画面に向かって左側に[バーコード無し商品]のタッチボタンBU1があり、右側に[会計]のタッチボタンBU2がある。タッチボタンBU1とタッチボタンBU2との配置は、左右が逆であってもよい。
[バーコード無し商品]のタッチボタンBU1は、客がバーコードのない商品を情報端末50に登録する際に使用する。店舗で販売される多くの商品には、その商品の商品IDに対応したバーコードが付されている。このため、カートCを利用してセルフ登録を行う客M1は、売場にて買上商品を買い物かごBAに入れる前にスキャナ56を操作してその商品に付されているバーコードを読み取る。スキャナ56でバーコードが読み取られることによって、そのバーコードが表わされた商品IDが情報端末50に入力される。すなわち商品登録が行われる。一方、生鮮食品などの一部の商品にはバーコードが付されていないことがある。買上商品にバーコードが付されていない場合、客M1は、タッチボタンBU1にタッチする。そうすると、タッチパネル55にバーコードが付されていない商品に対応したタッチボタン、いわゆる商品ボタンが表示されるので、客M1は、買上商品に対応した商品ボタンにタッチする。商品ボタンがタッチされることで、その商品ボタンに対応した商品の商品IDが情報端末50に入力される。すなわち商品登録が行われる。
[会計]のタッチボタンBU2は、客が買上商品の会計を宣言する際に使用する。すなわちカートCを利用して買上商品のセルフ登録を行った客M1は、会計に移行する際にタッチボタンBU2にタッチする。
図16の説明に戻る。
Act5において、タッチパネル55に登録画像P1を表示させたプロセッサ51は、Act6として商品登録が行われたか否かを確認する。商品登録が行われていない場合、プロセッサ51は、Act6においてNOに進む。プロセッサ51は、Act7として[会計]のタッチボタンBU2がタッチされた否かを確認する。[会計]のタッチボタンBU2がタッチされていない場合、プロセッサ51は、Act7においてNOに進む。プロセッサ51は、Act6に戻る。ここにプロセッサ51は、Act6及びAct7において、商品登録が行われるか、[会計]のタッチボタンBU2がタッチされるのを待ち受ける。
Act6及びAct7の待ち受け状態において、商品登録が行われたことを確認すると、プロセッサ51は、Act6においてYESに進む。プロセッサ51は、Act8として商品登録コマンドを第2サーバ20に送信するように無線ユニット54を制御する。無線ユニット54は、商品登録コマンドを無線送信する。商品登録コマンドは、当該情報端末50の端末IDと、登録商品の商品IDとを含む。すなわち、スキャナ56によって登録商品のバーコードが読み取られた場合には、商品登録コマンドは、そのバーコードから得られる商品IDを含む。商品ボタンのタッチ操作により登録商品が選択された場合には、商品登録コマンドは、その商品ボタンに割り当てられた商品IDを含む。商品登録コマンドは、アクセスポイント80で受信され、ネットワーク70を介して第2サーバ20へと送られる。
通信インターフェース24を介して商品登録コマンドを受信した第2サーバ20のプロセッサ21は、図18乃至図20の流れ図に示す商品登録割込み処理を開始する。先ず、プロセッサ21は、Act41としてその商品登録コマンドから商品IDを検出する。プロセッサ21は、Act42として第1サーバ10に対し、商品データの問合せを行うように通信インターフェース24を制御する。通信インターフェース24は、商品問合せコマンドを送信する。商品問合せコマンドは、商品IDを含む。商品問合せコマンドは、ネットワーク70を介して第1サーバ10へと送信される。
通信インターフェース14を介して商品問合せコマンドを受信した第1サーバ10のプロセッサ11は、その商品問合せコマンドから商品IDを検出する。プロセッサ11は、商品データベース131にアクセスし、その商品IDを含む商品データレコード131Rを読み出す。当該商品IDの商品データレコード131Rを商品データベース131から読み出せなかった場合には、プロセッサ11は、異常応答を第2サーバ20に送信するように通信インターフェース14を制御する。通信インターフェース14は、第2サーバ20に向けて、異常応答の応答信号を送信する。
プロセッサ11は、商品データベース131から該当する商品データレコード131Rを読み出せた場合には、正常応答を第2サーバ20に送信するように通信インターフェース14を制御する。通信インターフェース14は、第2サーバ20に向けて、正常応答の応答信号を送信する。正常応答は、商品データレコード131Rの商品ID、商品名、価格、分類名称、リンク販促ID、制限フラグ等の商品データを含む。
商品問合せコマンドの送信を制御した第2サーバ20のプロセッサ21は、Act43として第1サーバ10からの応答信号を待ち受ける。一定時間内に正常応答の応答信号を受信したならば、プロセッサ21は、Act43においてYESに進む。プロセッサ21は、Act44として、その正常応答に含まれる商品データを、情報端末テーブル221の登録リストL1に追加する。すなわちプロセッサ21は、情報端末テーブル221の商品登録コマンドに含まれる端末IDに関連付けられた領域A9の登録リストL1に、商品ID、商品名、点数及び金額を追加する。商品ID、商品名は、商品データに含まれている。点数は“1”である。金額は、商品データの価格である。以下の説明では、商品登録コマンドに含まれる端末IDを登録端末IDと称する。プロセッサ21は、Act45としてその追加した商品データの第1乃至第3フラグF1〜F3をいずれも“0”とする。
情報端末テーブル221は、情報端末50で登録された買上商品の情報を情報端末50別に記憶する記憶部として機能する。
プロセッサ21は、Act46として登録商品が値引シール付の商品であるか否かを判断する。本実施形態では、値引対象の商品に対しては値引情報を示す値引シールが付されるとともに、バーコードの一部に値引マークを付す。値引情報は、例えば値引額又は割引率である。情報端末50のスキャナ56で撮影したバーコードの画像に値引マークが含まれている場合、プロセッサ21は、登録商品が値引シール付の商品であると判定する。登録商品が値引シール付の商品でない場合プロセッサ21は、Act46においてNOに進む。プロセッサ21は、Act53の処理へと進む。
登録商品が値引シール付の商品である場合、プロセッサ21は、Act46においてYESに進む。プロセッサ21は、Act47として情報端末テーブル221の登録端末IDに関連付けられた第2タイマT2のタイマカウント動作をスタートさせる。プロセッサ21は、Act48として値引情報を受信したか否かを確認する。値引情報を受信していない場合、プロセッサ21は、Act48においてNOに進む。プロセッサ21は、Act49として第2タイマT2がタイムアウトしたか否かを確認する。例えば第2タイマT2は、15秒をカウントし終えるとタイムアウトする。第2タイマT2がタイムアウトしていない場合、プロセッサ21は、Act49においてNOに進む。プロセッサ21は、Act48に戻る。プロセッサ21は、Act48及びAct49において、値引情報を受信するか第2タイマT2がタイムアウトとするのを待ち受ける。
買上商品に値引シールが付されている場合、セルフ登録中の客M1は、スキャナ56を操作してその値引シールの情報を読み取らせる必要がある。登録商品が値引シール付の商品である場合、プロセッサ21は、情報端末50のタッチパネル55に、値引シールをスキャナ56で読み取るように指示するガイダンスを表示させるとよい。
情報端末50のスキャナ56において値引情報が読み取られると、無線ユニット54は値引情報を無線送信する。値引情報は、アクセスポイント80で受信され、ネットワーク70を介して第2サーバ20へと送られる。
第2サーバ20のプロセッサ21は、第2タイマT2がタイムアウトする前に通信インターフェース24を介して値引情報を受信したことを検知すると、プロセッサ21は、Act48において、YESに進む。プロセッサ21は、Act50として値引処理を行う。例えばプロセッサ21は、値引情報を基に値引額を取得し、Act44の処理で登録リストL1に追加した商品データの金額から値引額を減算する。プロセッサ21は、Act51として第2タイマT2を停止させる。その後、プロセッサ21は、Act53の処理へと進む。
第2タイマT2がタイムアウトした場合、プロセッサ21は、Act49においてYESに進む。プロセッサ21は、Act52として、Act44の処理で登録リストL1に追加した商品データの第2フラグF2を“0”から“1”に変更する。その後、プロセッサ21は、Act53の処理へと進む。第2タイマT2がタイムアウトする前に値引シールの情報を客M1がスキャナ56に読み取らせた場合には、登録商品はその値引シールの値引情報で値引されて登録リストL1に記憶される。しかし、第2タイマT2がタイムアウトした場合には、登録商品は値引されることなく登録リストL1に記憶される。つまり登録商品は、値引シール読取りエラーとなる。第2フラグF2は、値引シール読取りエラーの登録商品に対して“1”となる。
Act53では、プロセッサ21は、当該商品データの制限フラグを調べる。制限フラグが“0”、すなわち登録商品が年齢制限のない商品である場合、プロセッサ21は、Act53においてNOに進む。プロセッサ21は、図19のAct61へと進む。
制限フラグが“1”、すなわち登録商品が年齢制限のある商品である場合、プロセッサ21は、Act53においてYESに進む。プロセッサ21は、Act54として、Act44の処理で登録リストL1に追加した商品データの第3フラグF3を“0”から“1”に変更する。つまり第3フラグF3は、年齢制限のある登録商品に対して“1”となる。
プロセッサ21は、Act55として年齢確認画像の画像データを商品登録コマンド送信元の情報端末50宛に送信するように通信インターフェース24を制御する。プロセッサ21は、図19のAct61へと進む。通信インターフェース24は、ネットワーク70を介して年齢確認画像の画像データを送信する。アクセスポイント80は、この画像データを無線送信する。商品登録コマンド送信元の情報端末50は、アクセスポイント80から無線送信された画像データを受信する。
年齢確認画像の画像データを受信した情報端末50では、タッチパネル55に年齢確認画像が表示される。年齢確認画像は、例えば「お客様は20歳以上ですか」というガイダンスとともに確認ボタンが表示されるので、年齢確認画像を確認した客M1は、確認ボタンをタッチする。そうすると、年齢確認画像が消去され、タッチパネル55の画面は登録画像P1に戻る。
プロセッサ21は、商品問合せコマンドの送信に対して一定時間内に正常応答の応答信号を受信できなかった場合、Act43においてNOに進む。プロセッサ21は、仮想商品登録処理を実行する。例えば、商品データベース131から登録商品の商品データレコード131Rが削除されていた場合があり得る。この場合、プロセッサ21は、正常応答の応答信号を受信できない。プロセッサ21は、仮想商品登録処理として、登録商品の商品IDだけを登録リストL1に追加する。商品名、点数及び金額は登録リストL1に追加しない。プロセッサ21は、Act58としてその商品IDだけを追加した商品データの第1フラグF1を“1”とし、第2フラグF2及び第3フラグF3をいずれも“0”とする。プロセッサ21は、図19のAct61へと進む。第1フラグF1は、仮想商品登録処理によって登録された商品に対して“1”となる。
Act61では、プロセッサ51は、情報端末テーブル221の登録端末IDに関連付けられた領域A9の登録リストL1を基に、登録リスト画像を作成する。登録リスト画像は、登録画像P1の登録リスト領域PA1に表示される画像である。すなわち登録リスト画像は、図28に示すように、登録リストL1に登録されている商品データの商品名、点数及び金額をリスト状に並べた画像である。この並べ順は、新しく登録された商品ほど、上位になるように、つまり、登録リストL1の登録番号が大きいものから降順となる。登録番号は、図9では「No.」と表している。最も新しく登録リストL1に追加された商品データは、他の商品データと文字色を異ならせたり、背景色を異ならせたりする等して識別可能とする。図28の例は、背景色を異ならせた場合を示している。各商品データには、それぞれ[取消]のタッチボタンBU3が表示される。[取消]のタッチボタンBU3は、対応する商品データの商品の購入を買物の途中で取り止める場合に客M1がタッチ操作する。[取消]のタッチボタンBU3がタッチ操作された場合、登録リスト領域PA1の該当する商品の点数と金額が“0”となる。[取消]のタッチボタンBU3は消去される。
プロセッサ21は、Act62として登録商品に関連付けられて販促情報が設定されているか否かを確認する。すなわちプロセッサ21は、Act43において受信した正常応答の応答信号における商品データに含まれるリンク販促IDを調べる。リンク販促IDがNull値の場合、プロセッサ21は、販促情報が設定されていないと判断する。リンク販促IDとしてのコードが設定されている場合には、プロセッサ21は、販促情報が設定されていると判断する。販促情報が設定されていない場合、プロセッサ21は、Act62においてNOに進む。プロセッサ21は、Act71の処理へと進む。
販促情報が設定されている場合、プロセッサ21は、Act62においてYESに進む。プロセッサ21は、Act63として情報端末テーブル221の登録端末IDに関連付けられた領域A10の販促リストL2を検索する。プロセッサ21は、商品データに含まれていたリンク販促IDが販促リストL2に既に登録されているか否かを確認する。
販促リストL2に当該リンク販促IDが登録されていない場合、プロセッサ21は、Act64においてNOに進む。プロセッサ21は、Act65として第1サーバ10に対し、販促データの問合せを行うように通信インターフェース24を制御する。通信インターフェース24は、販促問合せコマンドを送信する。販促問合せコマンドは、リンク販促IDを含む。販促問合せコマンドは、ネットワーク70を介して第1サーバ10へと送信される。
通信インターフェース14を介して販促問合せコマンドを受信した第1サーバ10のプロセッサ11は、その販促問合せコマンドからリンク販促IDを検出する。プロセッサ11は、販促データベース133にアクセスし、リンク販促IDを含む販促データレコード133Rを読み出す。当該販促IDの販促データレコード133Rが販促データベース133に登録されていなかった場合には、プロセッサ11は、販促無しの正常応答を第2サーバ20に送信するように通信インターフェース14を制御する。通信インターフェース14は、第2サーバ20に向けて、販促無しの正常応答を送信する。
プロセッサ11は、販促データベース133から該当する販促データレコード133Rを読み出せた場合には、販促データを含む正常応答を第2サーバ20に送信するように通信インターフェース14を制御する。通信インターフェース14は、第2サーバ20に向けて、販促データを含む正常応答を送信する。
販促問合せコマンドの送信を制御した第2サーバ20のプロセッサ21は、Act66として販促データを含む正常応答を受信したか否かを確認する。販促無しの正常応答を受信した場合、プロセッサ21は、Act66においてNOに進む。プロセッサ21は、Act71の処理へと進む。
販促データを含む正常応答を受信した場合、プロセッサ21は、Act66においてYESに進む。プロセッサ21は、Act67として情報端末テーブル221の登録端末IDに関連付けられた領域A8のカウンタNを“1”だけカウントアップする。プロセッサ21は、Act68として情報端末テーブル221の登録端末IDに関連付けられた領域A10の販促リストL2にデータを追加する。データは、登録商品の商品IDと、その商品IDに関連付けられたリンク販促IDと、そのリンク販促IDが設定された販促データとからなる。データは、カウンタNと同じ番号のエリアに追加される。
販促リストL2に当該リンク販促IDが既に登録されている場合、プロセッサ21は、Act64においてYESに進む。プロセッサ21は、Act69として当該リンク販促IDと、このリンク販促IDとともに販促リストL2に登録されている販促データ及び商品IDとを、カウンタNと同じ番号のエリアにシフトする。
Act68又はAct69の処理を終えると、プロセッサ21は、Act70として、販促リストL2のカウンタNと同じ番号のエリアの第4フラグF4を“1”とし、他の番号のエリアの第4フラグF4を“0”とする。その後、プロセッサ21は、Act71へと進む。第4フラグF4は、新たに登録された商品に関連付けられた販促情報に対して“1”となる。
Act71では、プロセッサ21は、カウンタNが“0”よりも大きい値をカウントしているか否かを確認する。カウントNが“0”の場合、プロセッサ21は、Act71においてNOに進む。プロセッサ21は、図20のAct81へと進む。
カウンタNが“0”よりも大きい場合には、プロセッサ21は、Act71においてYESに進む。プロセッサ21は、Act72として情報端末テーブル221の登録端末IDに関連付けられた領域A10の販促リストL2を基に販促画像を作成する。プロセッサ21は、販促画像を作成し終えると、図20のAct81へと進む。
販促画像は、登録画像P1の販促リスト領域PA2に表示される画像である。すなわち販促画像は、図28に示すように、販促リストL2に登録されている販促データから生成される販促情報を、領域PA21、領域PA22、領域PA23及び領域PA24にそれぞれ並べたものである。具体的には、販促リストL2の番号が大きい方から順番に、領域PA21、領域PA22、領域PA23及び領域PA24に対して販促情報が表示される。第4フラグF4が“1”の販促データから生成される販促情報、つまりは領域PA21に表示される販促情報は、他の領域PA22、PA23及びPA24に表示される販促情報と識別可能とする。例えば、領域PA21だけフレームの色や背景色を、登録リスト領域PA1に新たに追加された登録商品の文字色や背景色と同じ色にすることで、他の販促情報と識別可能とする。図28の例は、背景色を、新たに追加された登録商品の背景色と同じ色にした場合を示している。
Act81では、プロセッサ21は、情報端末テーブル221の登録端末IDに関連付けられた領域A11に買物リストL3が保存されているか否かを判定する。買物リストL3が保存されていない場合、プロセッサ21は、Act81においてNOに進む。プロセッサ21は、Act86へと進む。
買物リストL3が保存されている場合には、プロセッサ21は、Act81においてYESに進む。プロセッサ21は、Act82としてその買物リストL3を検索する。プロセッサ21は、Act83として登録商品が買物リストL3に含まれているか否かを確認する。すなわちプロセッサ21は、登録商品の商品名又は分類名称と一致する名称が買物リストL3に存在するか否かを確認する。一致する名称が存在しない場合、プロセッサ21は、Act83においてNOに進む。プロセッサ21は、Act85へと進む。
一致する名称が存在する場合、プロセッサ21は、Act83においてYESに進む。プロセッサ21は、Act84として当該買物リストL3のその一致した名称に対応する第5フラグF5を“0”から“1”に変更する。しかる後、プロセッサ21は、Act85へと進む。第5フラグF5は、買物リストL3に記憶される名称のうち、商品登録が行われた商品の名称に対して“1”となる。
Act85では、プロセッサ21は、買物リストL3の情報で買物メモ画像を作成する。プロセッサ21は、買物メモ画像を作成し終えると、Act86へと進む。
買物メモ画像は、登録画像P1の買物メモ領域PA3に表示される画像である。すなわちプロセッサ21は、図28に示すように、買物リストL3に登録されている名称を画面の上から下に向かって順に並べることで買物メモ画像を形成する。プロセッサ21は、第5フラグF5が“1”になっている名称を消し込む。例えばプロセッサ21は、第5フラグF5が“1”になっている名称に取消線を引くことで消し込む。あるいはプロセッサ21は、第5フラグF5が“1”になっている名称の文字濃度を他の名称と比べて薄くすることで消し込む。
Act86では、プロセッサ21は、登録画像P1を編集する。すなわちプロセッサ21は、Act61において作成した登録リスト画像と、Act72において作成した販促画像と、Act85において作成した買物メモ画像とがそれぞれ領域PA1、PA2、PA3に表示されるように、登録画像P1を編集する。
プロセッサ21は、Act87として商品登録コマンド送信元の情報端末50宛に登録画像P1を送信するように通信インターフェース24を制御する。通信インターフェース24は、ネットワーク70を介して、Act86で編集された登録画像P1の画像データを送信する。アクセスポイント80は、この画像データを無線送信する。され、商品登録コマンド送信元の情報端末50は、アクセスポイント80から無線送信された画像データを受信する。
登録画像P1の送信を制御したプロセッサ21は、Act88として情報端末テーブル221の登録端末情報IDに関連付けられた第3タイマT3のカウント動作をスタートさせる。既に第3タイマT3がスタートしていた場合には、プロセッサ21は、第3タイマT3をリスタートさせる。以上で、プロセッサ21は、商品登録割込み処理を終了する。
図16の説明に戻る。
Act8において商品登録コマンドの送信を制御した情報端末50のプロセッサ51は、Act5に戻る。すなわちプロセッサ51は、第2サーバ20から新たに受信した画像データを基に、タッチパネル55に表示されている登録画像P1を更新する。
客M1がセルフ登録をした商品の商品名、点数及び金額が登録リスト領域PA1に追加される。その登録商品が買物リストL3に存在する場合には、買物メモ領域PA3からその登録商品の名称が消し込まれる。その登録商品に関連付けられて販促情報が設定されている場合には、その販促情報に基づく販促画像が、販促リスト領域PA2の販促領域PA21に表示される。他の販促情報が既に販促領域PA21〜PA23に表示されている場合には、順次右側の販促領域PA22〜PA24にシフトされ、販促領域PA24に表示されていた販促情報は表示されなくなる。ただし、登録商品の販促情報が既に販促領域PA21に表示されていた場合には、販促画像は変化しない。登録商品の販促情報が例えば販促領域PA22に表示されていた場合には、その販促情報が販促領域PA21に移動し、直前に販促領域PA22に表示されていた販促情報は販促領域PA22にシフトされる。登録商品の販促情報が他の販促領域PA23,PA24に表示されていた場合も同様である。
プロセッサ51は、商品登録が行われる毎に、Act6においてYESに進む。プロセッサ51は、Act8及びAct5の処理を繰り返す。
ところで、仮想商品登録処理によって登録された商品については、第1フラグF1が“1”になっている。第1フラグF1が“1”の登録商品に対しては、図29の表示例PR1に示すように、名称が「商品登録エラー」となる。点数及び金額に代えて、ガイダンス「会計時に係員が確認します」が表示される。商品登録がエラーであることを示すアイコンIC1が表示される。
値引シール読取りエラーの登録商品については、第2フラグF2が“1”になっている。第2フラグF2が“1”の登録商品に対しては、図29の表示例PR2に示すように、名称が「値引シールエラー」となる。点数及び金額に代えて、ガイダンス「会計時に係員が確認します」が表示される。値引シールエラーを示すアイコンIC2が表示される。
年齢制限のある登録商品については、第3フラグF3が“1”になっている。第3フラグF3が“1”の登録商品に対しては、図29の表示例PR3に示すように、年齢制限商品であることを示すアイコンIC3が表示される。
[取消]のタッチボタンBU3のタッチ操作により取消が指示された商品については、登録リスト領域PA1において点数と金額を“0”としなくてもよい。図29の表示例PR4に示すように、商品名、点数及び価格に取消線を表示するとともに、[取消]のタッチボタンBU3を消去してもよい。図29に示すように、「商品登録エラー」、「値引シールエラー」等のエラー項目については、登録リスト領域PA1の上位に位置するように、並べ順を入れ替えてもよい。「商品登録エラー」、「値引シールエラー」等のエラー項目は、買い物かごBAの中からそのエラーに該当する商品を探す客M1の参考となるよう、並べ順を入れ替えずに、新しく登録された商品ほど上位になる並べ順のままとしてもよい。「商品登録エラー」、「値引シールエラー」等のエラー項目の行の位置がわかりやすいように、図29の右端のスクロールバーの、エラー項目の行に対応する位置の背景色を、それらエラー項目と対応しない位置の背景色と異ならせてもよい。
図16の説明に戻る。
Act6及びAct7の待ち受け状態において、[会計]のタッチボタンBU2が入力された場合、プロセッサ21は、Act7においてYESに進む。プロセッサ21は、Act9として会計コマンドを第2サーバ20に送信するように無線ユニット54を制御する。無線ユニット54は、会計コマンドを無線送信する。会計コマンドは、当該情報端末50の端末IDを含む。
通信インターフェース24を介して会計コマンドを受信した第2サーバ20のプロセッサ21は、図21の流れ図に示す会計割込み処理を開始する。先ず、プロセッサ21は、Act101として会計コマンドに含まれる端末IDで情報端末テーブル221を検索する。以下の説明では、会計コマンドに含まれる端末IDを会計端末IDと称する。プロセッサ21は、会計端末IDに関連付けられた領域A9内の登録リストL1に、第1フラグF1が“1”にセットされたデータが存在するか否かを確認する。
第1フラグF1が“1”にセットされたデータが存在しない場合、プロセッサ21は、Act101においてNOに進む。プロセッサ21は、Act102として同登録リストL1に、第2フラグF2が“1”にセットされたデータが存在するか否かを確認する。
第2フラグF2が“1”にセットされたデータも存在しない場合、プロセッサ21は、Act102においてNOに進む。プロセッサ21は、Act103として会計コマンド送信元の情報端末50宛に承認応答を送信するように通信インターフェースを制御する。さらにプロセッサ21は、Act104として図31に示すレジ袋確認画像P3の画像データを同情報端末50宛に送信するように通信インターフェース24を制御する。通信インターフェース24は、ネットワーク70を介して承認応答の応答信号とレジ袋確認画像P3の画像データとを送信する。アクセスポイント80は、応答信号及び画像データを無線送信する。会計コマンド送信元の情報端末50は、アクセスポイント80から無線送信された応答信号及び画像データを受信する。
Act101において、登録リストL1に第1フラグF1が“1”にセットされたデータが存在する場合、プロセッサ21はYESに進み、Act111の処理へと進む。Act102において、第2フラグF2が“1”にセットされたデータが存在する場合も、プロセッサ21はYESに進み、Act111の処理へと進む。プロセッサ21は、Act111として会計コマンド送信元の情報端末50宛に否認応答を送信するように通信インターフェースを制御する。プロセッサ21は、Act112として図30に示す係員確認画像P2の画像データを同情報端末50宛に送信するように通信インターフェース24を制御する。通信インターフェース24は、ネットワーク70を介して否認応答の応答信号と係員確認画像P2の画像データとを送信する。アクセスポイント80は、応答信号及び画像データを無線送信する。ログインコマンド送信元の情報端末50は、アクセスポイント80から無線送信された応答信号及び画像データを受信する。
図16の説明に戻る。
Act9において会計コマンドの送信を制御した情報端末50のプロセッサ51は、Act10として第2サーバ20からの応答信号を待ち受ける。無線ユニット64を介して否認応答の応答信号を受信した場合、プロセッサ51は、Act10においてNOに進む。プロセッサ51は、Act11としてその応答信号とともに受信した画像データに基づき、タッチパネル55に係員確認画像P2を表示させる。
図30は、係員確認画像P2の一表示例を示す模式図である。図30に示すように、係員確認画像P2は、セルフによる商品登録にエラーがあるために係員の確認が必要であることを通知するガイダンスGA1とともに、[はい]のタッチボタンBU4が含まれる。係員確認画像P2を確認した客M1は、アテンダントカウンタATへ行き、アテンダントM3に申し出る。
客M1からの申し出を受けたアテンダントM3は、第1フラグF1が“1”又は第2フラグF2が“1”になっている商品のデータを登録リストL1から削除するための操作を行う。この操作は、監視端末60から行ってもよいし、情報端末50から行ってもよい。あるいは会計機40から行ってもよいし、他のコンピュータ機器をネットワーク70に接続して行ってもよい。
第1フラグF1が“1”又は第2フラグF2が“1”になっている商品のデータが登録リストL1から削除されたならば、客M1は、[はい]のタッチボタンBU4にタッチする。
係員確認画像P2の表示を制御したプロセッサ51は、Act12として確認操作がなされるのを待ち受ける。プロセッサ51は、確認操作である[はい]のタッチボタンBU4をタッチ操作されたことを検知したならば、Act12においてYESに進む。プロセッサ51は、Act5へと戻る。すなわちプロセッサ51は、タッチパネル55の画面を登録画像P1に戻す。
タッチパネル55の画面が登録画像P1に戻ったことを確認した客M1は、再び、[会計]のタッチボタンBU2にタッチする。そうすると、第2サーバ20のプロセッサ21は、図21のAct101にてNO、Act102にてNOとなるので、Act103及びAct104の処理を実行する。その結果、情報端末50は、承認応答の応答信号とレジ袋確認画像P3の画像データとを受信する。
無線ユニット54を介して承認応答の応答信号を受信すると、プロセッサ51は、Act10においてYESに進む。プロセッサ51は、Act13としてその応答信号とともに受信した画像データに基づき、タッチパネル55にレジ袋確認画像P3を表示させる。
図31は、レジ袋確認画像P3の一表示例を示す模式図である。図31に示すように、レジ袋確認画像P3は、レジ袋を購入するか否かを問い合わせるガイダンスGA2とともに、[する]のタッチボタンBU5と、[しない]のタッチボタンBU6とを含む。レジ袋確認画像P3を確認した客M1は、レジ袋を購入する場合にはタッチボタンBU5をタッチ操作して、アテンダントカウンタATへ行き、レジ袋を受け取る。レジ袋を購入しない場合には、客M1はタッチボタンBU6をタッチ操作し、レジ袋は受け取らない。
プロセッサ51は、Act14としてレジ袋情報を第2サーバ20に送信するように無線ユニット54を制御する。無線ユニット54は、レジ袋情報を無線送信する。レジ袋情報は、レジ袋確認画像P3において、[する]のタッチボタンBU5がタッチ操作された場合にはレジ袋購入を示す情報であり、[しない]のタッチボタンBU6がタッチ操作された場合にはレジ袋非購入を示す情報である。
図21のAct104において、レジ袋確認画像P3の送信を制御した第2サーバ20のプロセッサ21は、Act105としてレジ袋情報を待ち受ける。レジ袋購入を示すレジ袋情報を受信した場合、プロセッサ21は、Act105においてYESに進む。プロセッサ21は、Act106としてレジ袋の販売データを登録リストL1に追加する。レジ袋非購入を示すレジ袋情報を受信した場合、プロセッサ21は、Act105においてNOに進む。プロセッサ21は、Act106の処理をスキップする。
レジ袋の料金が一定の場合には、レジ袋の販売データは予め設定されていればよい。サイズなどによってレジ袋の料金が異なる場合には、レジ袋を受け取る際にスキャナ56でレジ袋のバーコードをスキャンする。レジ袋のバーコードをスキャンすると、通常の商品登録と同様な手順で、レジ袋の販売データが登録リストL1に追加される。
プロセッサ21は、Act107として新規の会計コードを発番する。会計コードは、例えば日付と一連の取引番号とを組み合わせた一意のものであり、他の会計コードと重複することはない。プロセッサ21は、情報端末テーブル221の会計端末IDに関連付けられた領域A12に、会員コードを保存する。
プロセッサ21は、Act108として会計コードをバーコードに変換して図32に示す会計バーコード画像P4を作成する。プロセッサ21は、Act109として会計バーコード画像P4を会計コマンド送信元の情報端末50宛に送信するように通信インターフェース24を制御する。通信インターフェース24は、ネットワーク70を介して会計バーコード画像P4の画像データを送信する。アクセスポイント80は、この画像データを無線送信する。会計コマンド送信元の情報端末50は、アクセスポイント80から無線送信された画像データを受信する。
会計バーコード画像P4の画像データの送信を制御したプロセッサ21は、Act110として情報端末テーブル221の会計端末IDに関連付けられた端末ステータスST1を「登録中」から「会計中」に変更する。こうして、Act110の処理を終えるか、前述したAct112の処理を終えると、プロセッサ21は、Act113として情報端末テーブル221の会計端末IDに関連付けられた第3タイマT3のカウント動作を停止させる。以上で、プロセッサ21は、会計割込み処理を終了する。
図16の説明に戻る。
Act14において、レジ袋情報を送信した情報端末50のプロセッサ51は、Act15として会計バーコード画像P4を待ち受ける。無線ユニット54を介して会計バーコード画像P4の画像データを受信すると、プロセッサ51は、Act15においてYESに進む。プロセッサ51は、Act16としてその画像データに基づきタッチパネル55に会計バーコード画像P4を表示させる。以上で、プロセッサ51は、ログイン後の処理を終了する。
図32は、会計バーコード画像P4の一表示例を示す模式図である。図32に示すように、会計バーコード画像P4は、会計コードを表すバーコードBCを含む。会計バーコード画像P4を確認した客M1は、セルフレジG2の空いている会計機40へと進み、その会計機40に接続されたスキャナで、会計バーコード画像P4のバーコードBCを読取り操作する。
会計機40のスキャナでバーコードBCが読み取られると、会計機40は、そのバーコードBCから得られる会計コード及び当該会計機固有の会計機IDを含む会計要求コマンドを、ネットワーク70を介して第2サーバ20へと送信する。
会計要求コマンドを受信した第2サーバ20のプロセッサ21は、図22の会計要求割込み処理を開始する。先ず、プロセッサ21は、Act121として会計要求コマンドに含まれる会計コードを検出する。プロセッサ21は、Act122として情報端末テーブル221を検索し、領域A12に同一の会計コードが保存されている端末IDに関連付けられた端末ステータスST1を調べる。以下の説明では、領域A12に同一の会計コードが保存されている端末IDを会計要求端末IDと称する。端末ステータスST1が「会計中」以外の場合、プロセッサ21は、Act122においてNOに進む。プロセッサ21は、この割込み処理をエラーとして終了する。
端末ステータスST1が「会計中」の場合、プロセッサ21は、Act122においてYESに進む。プロセッサ21は、Act123として情報端末テーブル221の会計要求端末IDに関連付けられた領域A4に、会計要求コマンドに含まれている会計機IDを保存する。プロセッサ21は、Act124として情報端末テーブル221の会計要求端末IDに関連付けられた領域A9に保存されている登録リストL1を会計要求コマンド送信元の会計機40へと送信するように制御する。さらにプロセッサ21は、Act125として会計機テーブル222を検索し、会計要求コマンドに含まれている会計機IDに対応した会計機ステータスST2を「支払い中」とする。以上で、プロセッサ21は、会計要求割込み処理を終了する。
プロセッサ21は、通信部である通信インターフェース24と協働してAct121乃至Act124の処理を実行することにより、記憶部としての情報端末テーブル221で情報端末50別に記憶された買上商品の情報を、当該情報端末50で登録を行ったユーザが会計を行う会計機40に出力する出力部として機能する。
通信インターフェース24は、ネットワーク70を介して登録リストL1のデータを会計機40へと送信する。会計機40は、登録リストL1のデータを基に会計処理の実行が可能となる。客M1は、登録リストL1のデータを基に算出される決済金額の代金を会計機40に対して支払う。会計機40は、会計処理が終了すると、会計要求コマンドと同様の会計コード及び会計機IDを含む会計終了コマンドを、ネットワーク70を介して第2サーバ20へと送信する。
会計終了コマンドを受信した第2サーバ20のプロセッサ21は、図23の会計終了割込み処理を開始する。先ず、プロセッサ21は、Act131として会計終了コマンドに含まれる会計コードを検出する。プロセッサ21は、Act132として情報端末テーブル221を検索し、領域A12に同一の会計コードが保存されている端末IDに関連付けられた端末ステータスST1を調べる。以下の説明では、領域A12に同一の会計コードが保存されている端末IDを会計終了端末IDと称する。端末ステータスST1が「会計中」以外の場合、プロセッサ21は、Act132においてNOに進む。プロセッサ21は、この割込み処理をエラーとして終了する。
端末ステータスST1が「会計中」の場合、プロセッサ21は、Act132においてYESに進む。プロセッサ21は、Act133として会計機テーブル222を検索し、会計終了コマンドに含まれている会計機IDに対応した会計機ステータスST2を「アイドル中」とする。プロセッサ21は、Act134として情報端末テーブル221の会計終了端末IDに関連付けられた領域A11の買物リストL3を検索する。プロセッサ21は、Act135として第5フラグが“1”にセットされているデータの有無を判定する。買物リストL3に第5フラグが“1”にセットされているデータがある場合、プロセッサ21は、Act135においてYESに進む。プロセッサ21は、Act136として買物リストL3を編集する。すなわちプロセッサ21は、第5フラグF5がセットされているデータを買物リストL3から削除する。買物リストL3に第5フラグが“1”にセットされているデータが無い場合、プロセッサ21は、Act135においてNOに進む。プロセッサ21は、Act136の処理を実行しない。
その後、プロセッサ21は、Act137として会員データを第1サーバ10へと送信するように制御する。会員データは、情報端末テーブル221の会計終了端末IDに関連付けられた領域A3の会員IDと、領域A9の登録リストL1と、領域A11の買物リストL3とを含む。
会計データを受信した第1サーバ10のプロセッサ11は、その会計データに含まれる会員IDで特定される会員データベース132の購買履歴データに、同会計データに含まれる登録リストL1のデータを追加する。プロセッサ11は、同会員データベース132の買物データを、同会計データに含まれる買物リストL3のデータに変更する。
会計データの送信を制御した第2サーバ20のプロセッサ21は、Act138として情報端末テーブル221の会計終了端末IDに関連付けられた情報を初期化する。すなわちプロセッサ21は、領域A3の会員IDと、領域A4の会計機IDと、領域A9の登録リストL1と、領域A10の販促リストL2と、領域A11の買物リストL3と、領域A12の会計コードとをクリアする。プロセッサ21は、領域A5の第1タイマT1、領域A6の第2タイマT2及び領域A9の第3タイマT3の値をいずれも“0”にリセットする。さらにプロセッサ21は、領域A8のカウンタNの値を“0”にリセットする。
その後、プロセッサ21は、Act139として情報端末テーブル221の会計終了端末IDに関連付けられたステータスST1を「会計中」から「待機中」に変更する。以上で、プロセッサ21は、会計終了割込み処理を終了する。
プロセッサ21は、Act138及びAct139の処理を実行することにより、会計機40で会計が行われた買上商品の情報を記憶部としての情報端末テーブル221から削除する制御部として機能する。
ところで、カートCに設けられた情報端末50を操作してセルフ登録を行った客M1は、対面レジG1でも会計を済ませることができる。対面レジG1で会計が行われた場合には、キャッシャM2は情報端末50の端末IDをPOS端末30に入力する。例えば情報端末50には端末IDを示すバーコードが付されている。キャッシャM2は、そのバーコードをスキャナでスキャニングすることで、端末IDを入力する。あるいは情報端末50には端末IDを無線発信するRFIDタグが付されている。キャッシャM2は、POS端末30に接続されたRFIDリーダでRFIDタグのデータを読み取ることにより、端末IDを入力する。
端末IDが入力されると、POS端末30からネットワーク70を介して第2サーバ20に宛てて対面会計コマンドが送信される。対面会計コマンドには、POS端末30で入力された端末IDが含まれる。
対面会計コマンドを受信した第2サーバ20のプロセッサ21は、図24の対面会計割込み処理を開始する。先ず、プロセッサ21は、Act141として対面会計コマンドに含まれる端末IDを検出する。プロセッサ21は、Act142として情報端末テーブル221の対面会計コマンドに含まれる端末IDに関連付けられた端末ステータスST1を調べる。以下の説明では、情報端末テーブル221の対面会計コマンドに含まれる端末IDを対面端末IDと称する。端末ステータスST1が「待機中」の場合、プロセッサ21は、Act142においてYESに進む。プロセッサ21は、対面会計割込み処理を終了する。
端末ステータスST1が「待機中」以外の場合、プロセッサ21は、Act142においてYESに進む。プロセッサ21は、Act143として情報端末テーブル221の対面端末IDに関連付けられた情報を前述したとおり初期化する。その後プロセッサ21は、Act144として情報端末テーブル221の対面端末IDに関連付けられた端末ステータスST1を「待機中」に変更する。以上で、プロセッサ21は、対面会計割込み処理を終了する。
プロセッサ21は、Act143及びAct144の処理を実行することにより、外部から取消が指定された情報端末50で登録された買上商品の情報を記憶部としての情報端末テーブル221から削除する制御部として機能する。詳しくは、プロセッサ21は、通信部としての通信インターフェース24を介して商品販売処理装置としてのPOS端末30から情報端末50を識別する識別情報を受信すると、その識別情報で特定される情報端末50で登録された買上商品の情報を記憶部としての情報端末テーブル221から削除する。
端末ステータスST1が「待機中」であるということは、客M1が情報端末50に対してログインを行っていないことを意味する。つまり客M1は、セルフ登録を行わずに対面レジG1で会計を済ませたこととなる。この場合は、たとえPOS端末30において情報端末50の端末IDが入力されても、第2サーバ20のプロセッサ21は、Act143及びAct144の処理を実行しない。
端末ステータスST1が例えば「登録中」の場合には、情報端末50に対してログインを行った客M1が対面レジG1で会計を済ませたことを意味する。この場合、情報端末テーブル221の当該情報端末50の端末IDに関連付けられた領域A3には、会員IDが記述されている。客M1が買物データを登録している場合には、領域A11に買物リストL3が保存されている。客M1がセルフ登録を行った場合には、領域A9と領域A10とにそれぞれ登録リストL1と販促リストL2とが保存されている。これらの領域を初期化し、端末ステータスST1を「待機中」に戻さない限り、当該情報端末50は使用することができない。プロセッサ21は、Act143及びAct144の処理を実行することで、セルフ登録から対面レジG1へと切り替えた客M1が使用していた情報端末50を使用可能な状態に戻すことができる。
ところで、対面レジG1での会計の際に、店員M2が情報端末50の端末IDをPOS端末30に入力し忘れる場合がある。端末IDを入力し忘れた場合、会計を終えても、情報端末テーブル221には当該情報端末50に関するデータが残る。当該情報端末50の端末IDに関連付けられ端末ステータスSTは「登録中」である。このため、次の客が情報端末50にログインできないので、カートCは放置されることとなる。
情報端末テーブル221の領域A7に記憶されている第3タイマT3は、第2サーバ20のプロセッサ21が商品登録割込み処理を実行する毎にリスタートする。同プロセッサ21が会計割込み処理を実行すると、第3タイマT3は停止する。換言すれば、プロセッサ21が商品登録コマンドに応じて商品登録割込み処理を実行した後で、その商品登録コマンド送信元の情報端末50から次の商品登録コマンドまたは会計コマンドを受信しない状態が続くと、当該情報端末50の端末IDに対応した第3タイマT3はカウントアップし続ける。
第3タイマT3は、情報端末50毎に、最終の買上商品の登録が行われてからの経過時間を計時する計時部として機能する。
図25は、第2サーバ20のプロセッサ21が実行するタイマ監視処理の手順を示す流れ図である。プロセッサ21は、例えば1分間隔でこのタイマ監視処理を開始する。すなわちプロセッサ21は、Act151として情報端末テーブル221の領域A7に記憶されている第3タイマT3の計時時間を確認する。プロセッサ21は、Act152として予め設定された第1の閾値時間TM1、例えば5分を計時した第3タイマT3の有無を判定する。全ての端末IDに関連付けられた第3タイマT3の計時時間が第1の閾値時間TM1未満であった場合、プロセッサ21は、Act152においてNOに進む。プロセッサ21は、タイマ監視処理を終了する。
少なくとも1つの第3タイマT3の計時時間が第1の閾値時間TM1以上であった場合、プロセッサ21は、Act152においてYESに進む。プロセッサ21は、Act153として第1の閾値時間TM1を計時した第3タイマT3に対応する端末ステータスST1を調べる。端末ステータスST1が「登録中」の場合、プロセッサ21は、Act153においてYESに進む。プロセッサ21は、Act154としてその端末ステータスST1を「登録中」から「放置」に変更する。端末ステータスST1が「登録中」以外の場合、プロセッサ21は、Act153においてNOに進む。プロセッサ21は、Act154の処理を実行しない。以上で、プロセッサ21は、タイマ監視処理を終了する。
このように、放置されたカートCに設けられている情報端末50は、情報端末テーブル221において端末ステータスST1が「放置」として管理される。この端末ステータスST1が「放置」の端末IDに関連付けられた情報端末テーブル221の領域A3には、会員IDが記憶されている。客が買物データを登録している場合には、領域A11に買物リストL3が保存されている。客がセルフ登録を行った場合には、領域A9と領域A10とにそれぞれ登録リストL1と販促リストL2とが保存されている。これらの領域を初期化し、端末ステータスST1を「待機中」に戻さない限り、当該情報端末50を使用できないのは前述したとおりである。
さて本実施形態では、放置されたカートCに設けられた情報端末50に関する情報端末テーブル221のデータを、監視端末60からの遠隔操作により初期化できるようにしている。次に、監視端末60に係る動作について説明する。
図33は、監視端末60の表示デバイスであるタッチパネル65に表示される監視画像P11の一例である。この例は、会計機40の台数が3台の場合である。
監視画像P11には、5行×3列のマトリクス状に計15個の状態表示部(T1)〜(T15)が配置されている。1列目の1行目から3行目までの3つの状態表示部(T1)〜(T3)は、会計機40の状態を表示する会計機状態表示部Taである。1列目の4行目及び5行目の状態表示部(T4),(T5)と2列目及び3列目の各状態表示部(T4)〜(T15)は、情報端末50の状態を表示する端末状態表示部Tbである。
状態表示部(T1)〜(T15)は、一例としては、形状、サイズ、背景色等が一致している。この点に関しては、例えば会計機状態表示部Taと端末状態表示部Tbとで、形状、サイズ、背景色等の少なくとも一部を異ならせることで差別化を図ってもよい。
この他、監視画像P11には、[稼働中]のタッチボタンBU11、[待機中]のタッチボタンBU12及び[全台]のタッチボタンBU13、監視画像用のレイアウトボタンBU14、詳細画像用のレイアウトボタンBU15等が配置されている。図33に示す監視画像P11の状態表示部の配列及び個数は、あくまでも一例である。タッチパネル65の画面サイズや会計機40及び情報端末50の台数等によって適宜変更可能であるのは言うまでもない。
図34は、会計機状態表示部Taの一例である。会計機状態表示部Taは、画面に向かって左側の第1領域Ta1と、画面に向かって右側の第2領域Ta2とからなる。第1領域Ta1は、会計機40の会計機IDを表示する。図34では、会計機IDは「Q1」である。図33では、会計機IDは「Q1」、「Q2」、「Q3」である。第2領域Ta2は、会計機40の状態を表示する。具体的には、会計機40が会計処理前の[アイドル中]であるのか、会計処理が行われている[支払い中]であるのかの状態を、第2領域Ta2は表示する。このような状態の表示は、会計機テーブル222の会計機ステータスST2に基づくものである。因みに、図34は、会計機40が[アイドル中]であることを示している。
第2領域Ta2は、会計機40においてプリンタにエラーが発生しているときに点灯するマークMC1と、釣銭機にエラーが発生しているときに点灯するマークMC2とを表示する。会計機テーブル222の第1エラーフラグEF1が“1”になると、マークMC1が点灯する。会計機テーブル222の第2エラーフラグEF2が“1”になると、マークMC2が点灯する。
図35の[A]〜[E]は、端末状態表示部Tbの一例である。端末状態表示部Tbは、画面に向かって左側の第1領域Tb1と、画面に向かって右側の第2領域Tb2とからなる。第2領域Tb2は、情報端末50の状態を表示する。具体的には、情報端末50が[待機中]であるのか、[登録中]であるのか、[会計中]であるのか、[放置]であるのかの状態を、第2領域Tb2は表示する。このような状態の表示は、情報端末テーブル221の端末ステータスST1に基づくものである。因みに、図35の[A]に示す端末状態表示部Tbは、情報端末50が[待機中]であることを示している。図35の[B]及び[C]に示す端末状態表示部Tbは、情報端末50が[登録中]であることを示している。図35の[D]に示す端末状態表示部Tbは、情報端末50が[会計中]であることを示している。図35の[E]に示す端末状態表示部Tbは、情報端末50が[放置]であることを示している。
第2領域Tb2は、登録リストL1に「商品登録エラー」の商品が登録されている場合に点灯するマークMC3と、「値引シールエラー」の商品が登録されている場合に点灯するマークMC4と、年齢制限のある商品が登録されている場合に点灯するマークMC5と表示する。登録リストL1に第1フラグF1が“1”のデータが存在するとき、マークMC3が点灯する。登録リストL1に第2フラグF2が“1”のデータが存在するとき、マークMC4が点灯する。登録リストL1に第3フラグF3が“1”のデータが存在するとき、マークMC5が点灯する。
第1領域Tb1は、情報端末50の状態を色等で識別可能とする領域である。[待機中]、[登録中]または[会計中]において、エラー等が発生していない正常状態の場合、第1領域Tb1は、背景色を例えば青色とする。図35の例では、[A]及び[D]に示す端末状態表示部Tbの第1領域Tb1の背景色が青色となっている。[会計中]の場合は、第1領域Tb1は、会計処理を行っている会計機40の会計機IDを表示する。図35の例では、[D]に示す端末状態表示部Tbの第1領域Tb1に会計機IDが表示されている。[登録中]において、年齢制限のある商品が登録されたために係員に対して注意喚起が必要な場合、第1領域Tb1は、背景色を、注意喚起を促す色、例えば黄色とする。図35の例では、[B]に示す端末状態表示部Tbの第1領域Tb1の背景色が黄色となっている。[登録中]において、「商品登録エラー」、「値引シールエラー」等により会計には係員の介入が必要となった場合、第1領域Tb1は、背景色を、警告を知らせる色、例えば赤色とする。図35の例では、[C]に示す端末状態表示部Tbの第1領域Tb1の背景色が赤色となっている。[放置]の場合、第1領域Tb1は、背景色を、別の警告を知らせる色、例えば黒色とする。第2領域Tb2は、放置状態にあることを示すマークMC6を表示する。図35の例では、[E]に示す端末状態表示部Tbの第1領域Tb1の背景色が黒色となっており、第2領域Tb2にマークMC6が表示されている。
図26は、第2サーバ20のプロセッサ21が実行する監視画像作成処理の手順を示す流れ図である。プロセッサ21は、例えば10秒間隔でこの監視画像作成処理を開始する。先ず、プロセッサ21は、Act161として情報端末テーブル221から端末ステータスST1が「会計中」の情報端末50を選択する。プロセッサ21は、Act162として選択した情報端末50に対し、第1タイマT1のカウント値が大きい順に1位からa位までの順位を設定し、情報端末テーブル221の領域A13にその順位を記述する。a位は「会計中」の情報端末50の台数に相当する順位である。端末ステータスST1が「会計中」の情報端末50が存在しない場合には、プロセッサ21は、Act162の処理を実行しない。
プロセッサ21は、Act163として情報端末テーブル221から端末ステータスST1が「登録中」の情報端末50を選択する。プロセッサ21は、Act164として選択した情報端末50毎に買物リストL3の残り点数を算出する。残り点数は、買物リストL3に登録されている名称の数から第5フラグF5が“1”になっている名称を除いた数である。買物リストL3が保存されていない場合には、残り点数は規定値、例えば“100”とする。プロセッサ21は、Act165として選択した情報端末50に対し、残り点数が少ない順にa位+1位からa位+b位までの順位を設定し、情報端末テーブル221の領域A13にその順位を記述する。b位は、「登録中」の情報端末50の台数に相当する順位である。プロセッサ21は、Act166として残り点数が同一の情報端末50が存在するか否かを判定する。少なくとも事前に買物データを登録していない客が2名以上ログインしていた場合には、残り点数が“100”の情報端末50が複数存在する。残り点数が同一の情報端末50が存在する場合、プロセッサ21は、Act166においてYESに進む。プロセッサ21は、Act167として第1タイマT1のカウント値が大きい順に順位を設定する。端末ステータスST1が「登録中」の情報端末50が存在しない場合には、プロセッサ21は、Act164乃至Act167の処理を実行しない。
プロセッサ21は、Act168として情報端末テーブル221から端末ステータスST1が「放置」の情報端末50を選択する。プロセッサ21は、Act165として選択した情報端末50に対し、情報端末テーブル221に設定されている端末IDの順にa+b+1位からa位+b位+c位までの順位を設定し、情報端末テーブル221の領域A13にその順位を記述する。c位は、「放置」の情報端末50の台数に相当する順位である。端末ステータスST1が「放置」の情報端末50が存在しない場合には、プロセッサ21は、Act169の処理を実行しない。
プロセッサ21は、Act170として情報端末テーブル221から端末ステータスST1が「待機中」の情報端末50を選択する。プロセッサ21は、Act171として選択した情報端末50に対し、情報端末テーブル221に設定されている端末IDの順にa+b+c+1位からa位+b位+c位+d位までの順位を設定し、情報端末テーブル221の領域A13にその順位を記述する。d位は、「待機中」の情報端末50の台数に相当する順位である。端末ステータスST1が「待機中」の情報端末50が存在しない場合には、プロセッサ21は、Act171の処理を実行しない。
プロセッサ21は、Act172として情報端末テーブル221と会計機テーブル222とのデータを基に監視画像P11を生成する。すなわちプロセッサ21は、会計機テーブル222の会計機ID、会計機ステータスST2、第1エラーフラグEF1及び第2エラーフラグEF2に基づいて、会計機40毎に会計機状態表示部Taを作成する。プロセッサ21は、各会計機40の会計機状態表示部Taを、監視画像P11の状態表示部(T1)、状態表示部(T2)及び状態表示部(T3)に配置する。
プロセッサ21は、情報端末テーブル221の端末ID、端末ステータスST1及び登録リストA9の第1乃至第3フラグF1〜F3に基づいて、情報端末50毎に端末状態表示部Tbを作成する。プロセッサ21は、順位が1位から12位までの各情報端末50の端末状態表示部Tbを選択し、1位から順に状態表示部(T4)〜状態表示部(T15)に配置する。
プロセッサ21は、監視画像P11を作成したならば、Act173として監視端末60宛に監視画像P11を送信するように通信部である通信インターフェース24を制御する。通信インターフェース24は、ネットワーク70を介して監視画像P11の画像データを送信する。アクセスポイント80は、この画像データを無線送信する。監視端末60は、アクセスポイント80から無線送信された画像データを受信する。監視端末60のタッチパネル65は、図33に示す監視画像P11を表示する。
監視画像P11の[稼働中]のタッチボタンBU11がタッチ操作された場合、プロセッサ21は、図26のAct161及びAct162の処理とAct170及びAct171の処理とを省略した監視画像作成処理を実行する。監視画像P11は、[会計中]、[登録中]または[放置]の情報端末50の状態を示す端末状態表示部Tbだけに絞られる。[待機中]のタッチボタンBU12がタッチ操作された場合には、プロセッサ21は、図26のAct161乃至Act169の処理を省略した監視画像作成処理を実行する。監視画像P11は、[待機中]の情報端末50の状態を示す端末状態表示部Tbだけに絞られる。
ところで、図33に示すように、監視画像P11は、頁送りのタッチボタンBU16を含む。会計機状態表示部Ta及び端末状態表示部Tbは、タッチボタンとなっている。
図26に示すように、第2サーバ20のプロセッサ21は、監視画像の送信を制御した後、Act174として頁送りのタッチボタンBU16がタッチ操作されたか否かを確認する。タッチボタンBU16がタッチ操作されていない場合、プロセッサ21は、Act174においてNOに進む。プロセッサ21は、Act175として会計機状態表示部Ta又は端末状態表示部Tbがタッチ操作されたか否かを確認する。会計機状態表示部Ta又は端末状態表示部Tbがタッチ操作されていない場合、プロセッサ21は、Act174においてNOに進む。プロセッサ21は、Act176としてタイマ割込み信号を検出したか否かを確認する。タイマ割込み信号を検出していない場合、プロセッサ21は、Act174に戻る。すなわちプロセッサ21は、頁送りのタッチボタンBU16がタッチ操作されるか、会計機状態表示部Ta又は端末状態表示部Tbがタッチ操作されるか、タイマ割込み信号が検出されるのを待ち受ける。
タイマ割込み信号を検出した場合、プロセッサ21は、Act176においてYESに進む。プロセッサ21は、Act161からの処理を再度実行する。
頁送りのタッチボタンBU16がタッチ操作された場合、プロセッサ21は、Act174においてYESに進む。プロセッサ21は、Act172に戻る。すなわちプロセッサ21は、監視画像P11を作成し直す。例えばプロセッサ21は、各状態表示部(T1)〜(T15)を、順位が13位から27位までの端末状態表示部Tbとした監視画像P11を作成する。アテンダントM3が頁送りのタッチボタンBU16をタッチ操作すると、各状態表示部(T1)〜(T15)に、順位が13位から27位までの端末状態表示部Tb2が表示される。
頁送りのタッチボタンBU16が操作された際にプロセッサ21が作成する監視画像P11のパターンは、上記のものに限定されるものではない。例えば、会計機状態表示部Taが配置されている状態表示部(T1)〜(T3)は固定とし、残りの状態表示部(T4)〜(T15)に対して順位が13位から24位までの端末状態表示部Tb2を配置した監視画像P11を作成してもよい。
会計機状態表示部Ta又は端末状態表示部Tbがタッチ操作された場合、プロセッサ21は、Act175においてYESに進む。プロセッサ21は、Act177として登録リストL1を取得する。例えば状態が[支払い中]の会計機40の会計機状態表示部Taがタッチ操作された場合、プロセッサ21は情報端末テーブル221を検索し、その会計機40の会計機IDが領域A4に記憶された端末IDに関連付けられた登録リストL1を取得する。状態が[登録中]の情報端末50の端末状態表示部Tbがタッチ操作された場合、プロセッサ21は情報端末テーブル221を検索し、その情報端末50の端末IDに関連付けられた登録リストL1を取得する。
登録リストL1を取得したならば、プロセッサ21は、Act172に戻り、監視画像P11を再度作成する。具体的にはプロセッサ21は、タッチ操作された会計機状態表示部Ta又は端末状態表示部Tbと、Act177の処理で取得した登録リストL1の内容、例えば商品名、点数、金額等を示す詳細画像とを含む監視画像P11を作成する。プロセッサ21は、Act173としてその監視画像P11を監視端末60宛に送信するように通信インターフェース24を制御する。
アテンダントM3は、例えば会計機状態表示部Taにタッチすることで、その会計機状態表示部Taで状態が表示されている会計機40で会計を行っている客M1の買上商品の情報を確認することができる。アテンダントM3は、例えばマークMC5が点灯しかつ第1領域Tb1が黄色となっている端末状態表示部Tbにタッチすることで、年齢制限のある商品を購入している客M1の買上商品の情報を確認することができる。アテンダントM3は、例えばマークMC3またはマークMC4が点灯しかつ第1領域Tb1が赤色となっている端末状態表示部Tbにタッチすることで、「商品登録エラー」または「値引シールエラー」が発生している客M1の買上商品の情報を確認することができる。
Act173において詳細画像を含む監視画像P11の送信を制御した場合には、プロセッサ21は、Act176におけるタイマ割込みを無視する。例えば監視画像用のレイアウトボタンBU14がタッチされたことを検知したことに応じて、プロセッサ21は、Act161の処理に戻る。
図36は、[放置]の状態を示す端末状態表示部Tbがタッチ操作された場合の監視画像P11の一例である。図36に示すように、監視画像P11は、タッチ操作された状態表示部Tbと、その状態表示部Tbで状態が表示されている情報端末50で登録された商品の商品名、点数、金額等の詳細画像P111と、[一括取消]のタッチボタンBU17とを含む。[登録中]の状態を示す端末状態表示部Tbがタッチ操作された場合には、詳細画像P111は表示されるが、[一括取消]のタッチボタンBU17は表示されない。
前述したように、端末ステータスST1が「放置」として管理される情報端末50については、情報端末テーブル221の情報を初期化しないと使用することができない。アテンダントM3は、図35の[E]に示される端末状態表示部Tbを見つけたならば、その端末状態表示部Tbをタッチ操作する。端末状態表示部Tbがタッチ操作されると、図36の監視画像P11が表示される。アテンダントM3は、[一括取消]のタッチボタンBU17をタッチ操作する。
監視端末60のプロセッサ61は、[一括取消]のタッチボタンBU17がタッチされたことを検知すると、第2サーバ20に一括取消コマンドを送信するように無線ユニット64を制御する。無線ユニット64は、一括取消コマンドを無線送信する。一括取消コマンドは、タッチ操作された端末状態表示部Tbに割り当てられている情報端末50の端末IDを含む。一括取消コマンドは、アクセスポイント80で受信され、ネットワーク70を介して第2サーバ20へと送られる。
通信インターフェース24を介して一括取消コマンドを受信した第2サーバ20のプロセッサ21は、図27の流れ図に示す一括取消割込み処理を開始する。先ず、プロセッサ21は、Act181としてその一括取消コマンドから端末IDを検出する。プロセッサ21は、Act182として情報端末テーブル221を検索し、一括取消コマンドから検出された端末IDに関連付けられた端末ステータスST1を調べる。以下の説明では、一括取消コマンドから検出された端末IDを取消端末IDと称する。端末ステータスST1が「放置」以外であった場合、プロセッサ21は、Act182においてNOに進む。プロセッサ21は、一括取消割込み処理を終了する。
端末ステータスST1が「放置」であった場合、プロセッサ21は、Act182においてYESに進む。プロセッサ21は、Act183として情報端末テーブル221の取消端末IDに関連付けられた第3タイマT3が、第1の閾値時間TM1よりも長い第2の閾値時間TM2、例えば15分を経過しているか否かを確認する。第3タイマT3が第2の閾値時間TM2を経過している場合、プロセッサ21は、Act183においてYESに進む。プロセッサ21は、Act186の処理へと進む。
第3タイマT3が第2の閾値時間TM2に達していない場合、プロセッサ21は、Act183においてNOに進む。プロセッサ21は、図37に示す取消確認画像P12の画像データを監視端末60宛に送信するように通信インターフェース24を制御する。通信インターフェース24は、ネットワーク70を介して取消確認画像P12の画像データを送信する。アクセスポイント80は、この画像データを無線送信する。監視端末60は、アクセスポイント80から無線送信された画像データを受信する。監視端末60は、タッチパネル65に取消確認画像P12を表示する。
図37は、取消確認画像P12の一表示例を示す模式図である。図37に示すように、取消確認画像P12は、一括取消を行ってよいか否かを問い合わせるガイダンスGA3とともに、[する]のタッチボタンBU21と、[しない]のタッチボタンBU22とを含む。取消確認画像P12を確認したアテンダントM3は、一括取消を許可するか否かを再度確認する。一括取消を許可する場合には、アテンダントM3はタッチボタンBU21をタッチ操作する。一括取消を取り止める場合には、アテンダントM3はタッチボタンBU22をタッチ操作する。
取消確認画像P12の画像データ送信を制御したプロセッサ21は、Act185として一括取消をしてよいか否かの指示入力を待ち受ける。取消確認画像P12の[しない]のタッチボタンBU22がタッチ操作されたことを検知した場合、プロセッサ21は、Act185においてNOに進む。プロセッサ21は、この一括取消割込み処理を終了する。
取消確認画像P12の[する]のタッチボタンBU22がタッチ操作されたことを検知した場合、プロセッサ21は、Act185においてYESに進む。プロセッサ21は、Act186の処理へと進む。
Act186では、プロセッサ21は、情報端末テーブル221の取消端末IDに関連付けられた情報を初期化する。すなわちプロセッサ21は、領域A3の会員IDと、領域A4の会計機IDと、領域A9の登録リストL1と、領域A10の販促リストL2と、領域A11の買物リストL3と、領域A12の会計コードとをクリアする。プロセッサ21は、領域A5の第1タイマT1、領域A6の第2タイマT2及び領域A9の第3タイマT3の値をいずれも“0”にリセットする。さらにプロセッサ21は、領域A8のカウンタNの値を“0”にリセットする。
その後、プロセッサ21は、Act187として情報端末テーブル221の取消端末IDに関連付けられたステータスST1を「放置」から「待機中」に変更する。以上で、プロセッサ21は、一括取消割込み処理を終了する。
プロセッサ21は、情報端末テーブル221の端末ステータスST1と協働して、図25のAct151乃至Act154の処理を実行することにより、経過時間が第1の閾値時間TM1を超えた情報端末50で登録された買上商品の情報を削除可能として管理する制御部として機能する。
プロセッサ21は、図26のAct168、Act169及びAct172の処理と、図27のAct181乃至Act187の処理とを実行することにより、経過時間が第1の閾値時間TM1を超えた情報端末50を表示デバイスとしての監視端末60のタッチパネル65で識別可能とする。プロセッサ21は、第1の閾値時間TM1を超えた情報端末50に対し、入力デバイスとしての監視端末60のタッチパネル65を介して取消が指定されると、その情報端末50で登録された買上商品の情報を記憶部としての情報端末テーブル221から削除する制御部として機能する。
詳しくは、プロセッサ21は、第1の閾値時間TM1を超えた情報端末50に対し、入力デバイスとしてのタッチパネル65を介して取消が指定されると、その情報端末50における経過時間が第1の閾値時間TM1よりも長い第2の閾値時間TM2を超えているか否かを判定する。プロセッサ21は、第2の閾値時間TM2を超えている場合にはその情報端末50で登録された買上商品の情報を記憶部としての情報端末テーブル221から削除する。プロセッサ21は、第2の閾値時間TM2を超えていない場合には取消確認画像P12を表示デバイスとしてのタッチパネル65に表示させる。プロセッサ21は、入力デバイスとしてのタッチパネル65を介して削除を許可する入力を受けたことを条件にその情報端末50で登録された買上商品の情報を記憶部としての情報端末テーブル221から削除する。
一括取消割込み処理が実行されると、端末ステータスST1が「放置」であった情報端末50に拘わる情報端末テーブル221のデータが初期化される。情報端末テーブル221のデータが初期化された情報端末50は、セルフ登録用の端末として使用できるようになる。
以上詳述したように、第2サーバ20は、情報端末50で登録された買上商品の情報を、情報端末テーブル221で登録リストL1として情報端末別に記憶する。第2サーバ20は、情報端末50で登録が行われた買上商品について、セルフレジG2の会計機40で会計が行われると、当該情報端末50に関して情報端末テーブル221で記憶しているデータを一括して削除する。情報端末テーブル221で記憶しているデータが削除されることにより、情報端末50は初期状態に戻る。情報端末50は、初期状態に戻ることにより使用可能となる。本実施形態によれば、情報端末50の回転率が上がるので、情報端末50を効率よく使用することができる。
情報端末50を使用して買上商品を登録した客が、対面レジG1のPOS端末30で会計を済ませてしまう場合もあり得る。このような場合も、POS端末30において当該情報端末50の端末IDが入力されることで、第2サーバ20は、当該情報端末50に関して情報端末テーブル221で記憶しているデータを一括して削除する。情報端末テーブル221で記憶しているデータが削除されることにより、情報端末50は初期状態に戻る。情報端末50は、初期状態に戻ることにより使用可能となる。本実施形態によれば、客が買物の途中で会計をセルフレジG2から対面レジG1に変更しても、その客が使用していた情報端末50をすぐに次の客が使用できるようになる。
POS端末30において端末IDが入力されず、情報端末50が使用不能な状態のまま放置されたとしても、第2サーバ20は、その放置時間を計時する。第2サーバ20は、放置時間が第1の閾値時間TM1を超えた場合に、当該情報端末50は放置状態にあるとして管理する。第2サーバ20は、監視端末60を介してアテンダントM3に、放置状態にある情報端末50が発生していることを通知する。本実施形態によれば、アテンダントM3は、放置状態にある情報端末50が発生していることを容易に知り得る。
放置状態にある情報端末50が発生していることを知ったアテンダントM3は、監視画面P11に表示される[一括取消]のタッチボタンBU17をタッチ操作する。[一括取消]のタッチボタンBU17をタッチ操作されると、第2サーバ20は、当該情報端末50に関して情報端末テーブル221で記憶しているデータを一括して削除する。情報端末テーブル221で記憶しているデータが削除されることにより、情報端末50は初期状態に戻る。情報端末50は、初期状態に戻ることにより使用可能となる。本実施形態によれば、放置状態にある情報端末50を、遠隔からの簡単な操作により使用可能な状態に戻すことができる。
放置時間が第2の閾値時間TM2よりも短い場合、第2サーバ20は、監視端末60のタッチパネル65に取消確認画面P12を表示する。例えば客の中には売場で他の客と話し込んでしまい、第1の閾値時間TM1を超えても情報端末50を操作しない場合があり得る。タッチパネル65に取消確認画面P12が表示された場合、アテンダントM3は、取り消してよいかどうか確認する。本実施形態によれば、アテンダントM3は、誤って情報端末50の情報を削除してしまうリスクを軽減することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、情報端末50を効率よく回転させることができる端末管理装置、すなわち第2サーバ20を提供することができる。
以上、情報端末を効率よく回転させることができる端末管理装置の実施形態について説明したが、かかる実施形態はこれに限定されるものではない。
前記実施形態では、監視端末60に[一括取消]のタッチボタンBU17を表示させている。この点に関しては、例えばPOS端末30に[一括取消]のタッチボタンBU17を表示させ、キャッシャG2が一括取消指示を行うようにしてもよい。
前記実施形態では、情報端末50がカートCに設けられている場合を例示した。この点に関しては、情報端末50は、必ずしもカートCに設けられていなくてもよい。客自身が情報端末50を携帯して売場を回り、適宜、情報端末50を操作して買上商品の登録を行うようにしてもよい。
第2サーバ20の譲渡は一般に、プログラムがROMに記憶された状態にて行われる。しかしこれに限らず、プログラムがROMに記憶されていない状態で譲渡されてもよい。この場合は、第2サーバ20が備える書き込み可能な記憶デバイスに、この第2サーバ20とは個別に譲渡されたプログラム等がユーザなどの操作に応じて書き込まれてもよい。プログラム等の譲渡は、リムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワーク70を介した通信により行うことができる。記録媒体は、CD−ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。