JP2022171381A - 歯付ベルト - Google Patents

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Katsuyoshi Fujiwara
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Abstract

【課題】 ベルトがプーリと噛み合った際の騒音を小さくすることができる、歯付ベルトを提供する。【解決手段】平帯状の背ゴム部と、背ゴム部の内周側に配設されて各々が背ゴム部に一体に設けられて歯部を構成する複数の歯ゴム部とを有し、背ゴム部及び歯ゴム部がともに熱可塑性エラストマー組成物からなるベルト本体と、背ゴム部の内周側の部分にベルト幅方向にピッチを有する螺旋を形成するように配されて埋設された、カーボンフィラメントを含む心線と、ベルト本体の内周側に設けられた複数の歯ゴム部を被覆する歯部被覆材と、を備え、熱可塑性エラストマー組成物はエラスマー成分がTPAE又はTPCであり、背ゴム部を構成する熱可塑性エラストマー組成物の硬さが25~70であり、歯ゴム部を構成する熱可塑性エラストマー組成物の硬さが40~70であり、かつ背ゴム部を構成する熱可塑性エラストマーの硬さ以上であり、歯部被覆材は樹脂フィルムからなり、歯部被覆材の内側に発泡層を備えている、歯付ベルト。【選択図】 図1

Description

本発明は、歯付ベルトに関する。
従来、歯付ベルトとしては、ゴムベルトや注型ウレタンベルトが知られている。これらのベルトは、いずれも背ゴム部と、この背ゴム部にベルト長手方向に所定のピッチで一体に設けられた多数の歯ゴム部と、上記背ゴム部と歯ゴム部との間にベルト長手方向に延びるようにかつベルト幅方向に所定のピッチで埋設された心線とを備えている。両者は、背ゴム部と歯ゴム部とを加硫ゴムで成形するか、注型ウレタンで成形するかの点で相違する。
これらのベルトは、製造過程に加硫工程や後加硫工程が必要であるため、生産性が低い。また、これらのベルトは、加硫ゴムや注型ウレタンの性質上、ベルト成形後の形状付与等の後処理が難しく、更にはリサイクルも難しいという課題もある。
このような課題を解消しえる歯付ベルトとして、背ゴム部及び歯ゴム部を熱可塑性エラストマーで形成した歯付ベルトも提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平7-27178号公報 特開平10-2379号公報
背ゴム部及び歯ゴム部の形成に熱可塑性エラストマー組成物を用いた歯付ベルトは、ベルトをかけたプーリに負荷がかかるとベルト歯が変形しやすい、という課題があった。
そこで、ベルト歯の変形を抑えるために、歯ゴム部を樹脂フィルムからなる歯部被覆材で被覆することを検討した。樹脂フィルムは、織物や編物に比べて硬い傾向にあり、ベルト歯の変形を抑えるための歯部被覆材としては好適であった。
一方、歯部被覆材として樹脂フィルムを用いた場合、ベルトがプーリと噛み合った際の打撃音や気柱共鳴音等の騒音を大きくなるという不都合が確認された。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、ベルトがプーリと噛み合った際の騒音を小さくすることができる、歯付ベルトを提供することを目的とする。
(1)本発明の歯付ベルトは、平帯状の背ゴム部と、上記背ゴム部の内周側に配設されて各々が上記背ゴム部に一体に設けられて歯部を構成する複数の歯ゴム部とを有し、上記背ゴム部及び上記歯ゴム部がともに熱可塑性エラストマー組成物からなるベルト本体と、
上記背ゴム部の内周側の部分にベルト幅方向にピッチを有する螺旋を形成するように配されて埋設された、カーボンフィラメントを含む心線と、
上記ベルト本体の内周側に設けられた、上記複数の歯ゴム部を被覆する歯部被覆材と、
を備え、
上記熱可塑性エラストマー組成物は、エラスマー成分がポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)、又はポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPC)であり、
上記背ゴム部を構成する熱可塑性エラストマー組成物の硬さが25~70であり、
上記歯ゴム部を構成する熱可塑性エラストマー組成物の硬さが40~70であり、かつ上記背ゴム部を構成する熱可塑性エラストマーの硬さ以上であり、
上記歯部被覆材は、樹脂フィルムからなり、
上記歯部被覆材の内側に、発泡層を備えている。
上記歯付ベルトは、背ゴム部及び歯ゴム部が、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)、又はポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPC)をエラストマー成分とする組成物で構成されている。そのため、製造過程において、加硫工程や後加硫工程が必要無く、生産性に優れる。
また、上記エラストマー成分は熱に強く、ベルトを高負荷や高回転速度で駆動させた際の発熱温度でも弾性率の低下が小さい。そのため、ベルト駆動時に生じる熱による変形が生じにくい。更に、上記歯付ベルトは、樹脂フィルムからなる歯部被覆材を備えているため、この点でも歯ゴム部が変形しにくい。そのため、歯ゴム部が変形することによって生じる歯飛び等の不具合が発生しにくい。
また、樹脂フィルムからなる歯部被覆材は、織物や編物からなる歯部被覆材と比較して、発塵性が低い、低コストである等のメリットも有する。
また、上記歯付ベルトは、背ゴム部及び歯ゴム部を構成する熱可塑エラストマー組成物が、それぞれ特定の硬さを有している。そのため、ベルトが柔らかすぎて動力を受けた際に変形して歯が欠けたり、ベルトが硬すぎてプーリに巻き付けた際に破損したり、駆動時にベルト背面にクラックが発生したり、することを抑制できる。よって、上記歯付ベルトは、ベルト寿命が長い。
また、上記歯付ベルトは心線として、カーボンフィラメントを含む心線を備えている。
カーボン繊維からなる心線は、弾性率が高いため、歯付ベルトに高負荷をかけても変形しにくく、プーリとの噛合いがずれにくい。そのため、ベルトとプーリとの噛合いがずれてベルトがプーリに乗り上げたり、ベルトに局所的な力が掛ってベルト歯が欠けてしまったりすることを回避することができる。加えて、カーボン繊維からなる心線は、有機繊維のようなクリープ特性が無いため、非常に伸びにくく、ベルトの張力低下が発生しにくい。
更に、上記歯付ベルトは、歯部被覆材と歯ゴム部との間に、発泡層を有している。
そのため、上記歯付ベルトがプーリと噛み合う際の打撃音や気柱共鳴音を小さくすることができる。よって、上記歯付ベルトによれば騒音を低減することができる。
(2)上記歯付ベルトにおいて、上記エラストマー成分は、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)である、ことが好ましい。
TPAEは、動的な変形に対するエネルギー損失が小さく、屈曲による発熱が少ない点、耐薬品性に優れる点で、他の熱可塑性エラストマーよりも歯付ベルトの歯ゴム部及び背ゴム部を構成する材料として適している。
(3)上記歯付ベルトにおいて、上記樹脂フィルムは、ポリアミドフィルムであることが好ましい。
ポリアミドフィルムからなる歯部被覆材は硬いため、プーリと噛み合う際の衝撃が大きく、打撃音や気柱共鳴音が大きくなる傾向にある。
これに対して、上記歯付ベルトは、上記発泡層を備えているため、歯部被覆材がポリアミドフィルムからなるものであっても、打撃音や気柱共鳴音等の騒音を小さく抑えることができる。
よって、ポリアミドフィルムからなる歯部被覆材を備えた歯付ベルトは、上記発泡層を備えることの効果を享受する歯付ベルトとして好適である。
(4)上記歯付ベルトにおいて、上記発泡層の圧縮時の厚みは、圧縮時の歯高さの20~50%である、ことが好ましい。
(5)上記歯付ベルトにおいて、上記発泡層の平均気泡径は、20~80μmである、ことが好ましい。
(6)上記歯付ベルトにおいて、上記発泡層の気泡の80%以上は、気泡径が上記平均気泡径の50~150%である、ことが好ましい。
これらの(4)~(6)の要件は、より多く満足するほど上記歯付ベルトの騒音を抑制するのに適している。
(7)上記発泡層は、ポリアミドの発泡体で構成される、ことが好ましい。
この場合、歯ゴム部や歯部被覆材が有する耐薬品性などの特性を損なうことなく、歯付ベルトの性能を維持することができる。
(8)上記歯付ベルトにおいて、上記歯部被覆材は、ベルトの表面を構成する上記歯部被覆材の表面、又は当該表面を含む内部に、粒状の摩耗改質剤を含有していることが好ましい。
この場合、露出した粒状の摩耗改質剤によってベルト歯の表面の摩擦係数が低くなり、ベルト駆動時にベルト歯の表面に受ける摩擦エネルギーを小さくすることができる。そのため、上記歯付ベルトは、摩耗速度が低減されるとともに、摩擦による発熱を低減することができ、ベルトの発熱を抑えることができるため、ベルト歯の剛性の低下を抑制することができる。従って、上記歯付ベルトは、ベルト歯に欠けが生じることを回避するのにより適している。
(9)上記歯付ベルトにおいて、上記粒状の摩耗改質剤は、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)粒子及びPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)粒子のうちの少なくとも1種であることが好ましい。
これらの粒状の摩耗改質剤は、本発明の歯付ベルトにおいて、ベルト歯の表面の摩擦係数を低くする粒子として、特に好適である。
(10)上記歯付ベルトにおいて、上記粒状の摩耗改質剤は、ベルト表面を構成する上記歯部被覆材の表面に合計1~15%露出している、ことが好ましい。
この場合、ベルト歯の摩耗低減効果を確保しつつ、歯部被覆材と発泡層との接着を阻害しない構成として、より好適である。
本発明によれば、ベルト歯の変形を抑制しつつ、歯付ベルトがプーリと噛み合った際の打撃音や気柱共鳴音等の騒音を小さくすることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る歯付ベルトの一部を模式的に示す斜視図である。 図1における矢視Xの正面図である。 図1のA-A線端面図である。 歯付ベルトの製造に使用するベルト成形型の部分断面図である。 歯付ベルトの製造工程を説明する図である。 歯付ベルトの製造工程を説明する図である。 歯付ベルトの製造工程を説明する図である。 耐久試験1におけるプーリレイアウトを示す図である。 耐久試験2におけるプーリレイアウトを示す図である。 騒音試験におけるプーリレイアウトを示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る歯付ベルト10の一部を示す斜視図である。図2は、図1における矢視Xの正面図である。図3は、図1のA-A線端面図である。
<歯付ベルト>
歯付ベルト10は、エンドレスの噛み合い伝動ベルトである。
図1には、歯付ベルト10の一部のみを示す。
歯付ベルト10は、図1に示すように、ベルト本体11、心線13、発泡層19、及び樹脂フィルムからなる歯部被覆材14を備えている。
歯付ベルト10の寸法は特に限定されず、設計に応じて選択することができる。
歯付ベルト10の寸法は、例えば、ベルト周長(ベルトピッチラインBLにおけるベルト長さ)を54mm以上6600mm以下、ベルト幅を3mm以上340mm以下、ベルト最大厚さを1.3mm以上13.2mm以下とすることができる。
歯付ベルト10は、内周側に所定ピッチで間隔をおいて複数のベルト歯12が配設されている。ベルト歯12の歯形は、S歯形である。
本発明の実施形態において、ベルト歯12の歯形はS歯形に限定されるわけではなく、S歯形以外の円弧歯形であってもよいし、台形歯形であってもよいし、その他の歯形であってもよい。
歯付ベルト10において、ベルト歯12は、ベルト幅方向に対して平行に延びる直歯である。
本発明の実施形態において、ベルト歯12は、ベルト幅方向に対して傾斜する方向に延びるハス歯であってもよい。
歯付ベルト10において、ベルト歯12の歯ピッチP(図3中、P参照)は、例えば2mm以上20mm以下である。
ベルト歯12の歯高さは、ベルト長さ方向に相互に隣接する一対のベルト歯12間の歯底部15からベルト歯12の先端までの寸法(図3中、H参照)で規定され、例えば0.76mm以上8.4mm以下である。
また、歯付ベルト10は、歯数が、例えば27以上560以下、歯幅(ベルト長さ方向の寸法)が、例えば1.3mm以上15.0mm以下、PLDが、例えば0.254mm以上2.159mm以下である。
これらのベルト歯の寸法は例示であり、これらの範囲に限定されるわけではない。
<ベルト本体>
ベルト本体11は、エンドレスの平帯状の背ゴム部11aと複数の歯ゴム部11bとを有する。複数の歯ゴム部11bは、背ゴム部11aの一方側である内周側にベルト長さ方向に間隔をおいて一体に設けられている。ベルト本体11は、背ゴム部11a及び歯ゴム部11bのそれぞれが熱可塑性エラストマー組成物で構成されている。
背ゴム部11aを構成する熱可塑性エラストマー組成物と、歯ゴム部11bを構成する熱可塑エラストマー組成物とは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
本発明において、熱可塑性エラストマー組成物とは、熱可塑性のエラストマー成分を必須成分とし、上記エラストマー成分以外の各種添加剤を必要に応じて含有可能な任意成分とする組成物をいう。
上記熱可塑性エラストマー組成物は、エラストマー成分のみを含有していてよい。
ベルト本体11を構成する熱可塑性エラストマー組成物は、エラストマー成分がポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)、又はポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPC)である。
TPAE及びTPCは、オレフィン系、スチレン系、ウレタン系などの他の熱可塑性エラストマーに比べて、熱に強く、高負荷駆動時や高速回転駆動時のベルト温度でも弾性率の低下が小さい。そのため、高負荷駆動時や高速回転駆動時にベルトの発熱による歯ゴム部の変形が発生しにくい。
上記エラストマー成分としては、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)が好ましい。
TPAEは、TPCに比べて、動的な変形に対するエネルギー損失が小さく、屈曲による発熱が少ない。そのため、駆動時のベルト温度が相対的に低く、高負荷や高速での動力伝達に適している。
また、TPAEは、耐薬品性にも優れる。そのため、薬品との接触が想定される用途、例えば、油圧装置を備えた産業用機械、二輪自動車の駆動部、乗用車の電動シートで使用する歯付ベルトとして好適である。
上記ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPC)は、ハードセグメントとしてポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル構造を採用し、ソフトセグメントとしてポリエーテル、ポリエステル、又はポリカーボネートを採用したブロック共重合体である。
上記ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)は、ポリアミド(ナイロン)をハードセグメントとし、ポリオールをソフトセグメントとするブロック共重合体である。
上記ポリアミド(ナイロン)としては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン1212等が挙げられる。
これらのなかでは、アミド結合の含有量が少なく、寸法変化を起こしにくい点から、ナイロン11及びナイロン12が好ましい。
上記ポリオールとしては、ポリエステルポリオ―ル及びポリエーテルポリオ―ルの、一方又は両方が採用できる。
ポリエステルポリオ―ルとポリエーテルポリオ―ルとを比較すると、可塑剤を配合しなくても常温でゴム弾性を呈しやすく、ベルトを屈曲させて際にクラックを発生しにくい点から、ポリエーテルポリオ―ルの方が好ましい。
また、TPAEのポリオール成分として、ポリエーテルポリオ―ルを採用した場合には、可塑剤を配合しなくてもよく、可塑剤を含有しない熱可塑性エラストマー組成物で歯ゴム部や背ゴム部が構成された歯付ベルトは、可塑剤が揮発し、設備や製品に付着することがない。よって、このような歯付ベルトは、クリーンルームで好適に使用することができる。
上記ポリエステルポリオ―ルとしては、例えば、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート等が挙げられる。
上記ポリエーテルポリオ―ルとしては、例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリオキシプロピレングリコール等が挙げられる。
上記ポリエステル系熱可塑性エラストマー及び上記ポリアミド系熱可塑性エラストマーは、それぞれ市販品を使用することもできる。
上記ポリエステル系熱可塑性エラストマーの市販品としては、例えば、東レ・デュポン社製のハイトレル(登録商標)シリーズが例示できる。
上記ポリアミド系熱可塑性エラストマーの市販品としては、例えば、アルケマ社製のPEBAX(登録商標)シリーズ、ダイセル・エボニック社製のベスタミド(登録商標)シリーズ及びダイアミド(登録商標)シリーズ、並びに、EMS社製のグリルフレックス(登録商標)シリーズが例示できる。
背ゴム部11a及び歯ゴム部11bを構成する熱可塑性エラストマー組成物には、TPAEやTPCのエラストマー成分以外に、必要に応じて、短繊維、ウィスカー、充填剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、加水分解防止剤、可塑剤、滑剤、防腐剤、防かび剤、固体潤滑剤、潤滑油、及びグリース等の添加剤が含まれていてもよい。
一方、これらの添加剤を含有する場合、これらの添加剤は、背ゴム部11aや歯ゴム部11bから離脱して使用環境を汚染することがある。そのため、歯付ベルト10が、例えばクリーンルームで使用される歯付ベルトの場合は、上記熱可塑性エラストマー組成物は、上記添加剤を含有せず、エラストマー成分のみで構成されていることが好ましい。
ベルト本体11において、背ゴム部11aを構成する熱可塑性エラストマー組成物の硬さは25~70である。歯ゴム部11bを構成する熱可塑性エラストマー組成物の硬さは40~70である。また、背ゴム部11aを構成する熱可塑性エラストマー組成物の硬さは、歯ゴム部11bを構成する熱可塑性エラストマー組成物の硬さ以下である。
以下、本明細書においては、背ゴム部を構成する熱可塑性エラストマー組成物の硬さを、単に「背ゴム部硬さ」ともいい、歯ゴム部を構成する熱可塑性エラストマー組成物の硬さを、単に「歯ゴム部硬さ」ともいう。
このような構成を有する歯付ベルトでは、背ゴム部硬さが上記範囲にあり、かつ歯ゴム部硬さ以下であるため、プーリに巻き付けた際に破損したり、駆動時にベルト背面にクラックが発生したりすることが抑制される。また、歯ゴム部硬さが背ゴム部硬さ以上で、かつ上記範囲にあるため、使用時にベルト歯の摩耗しにくく、ベルト歯の変形が発生しにくい。
背ゴム部11aを構成する熱可塑性エラストマー組成物の硬さは、歯ゴム部11bを構成する熱可塑性エラストマー組成物の硬さより小さくてもよい。
上記熱可塑性エラストマー組成物の硬さは、JIS K6253-3の規定に準拠してタイプDデュロメータを用いて23℃で測定する。この硬さは、ショアD硬さともいう。
上記背ゴム部硬さと歯ゴム部硬さとの差は、5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましい。背面クラックの発生を抑制するのに、より好適である。
上記背ゴム部硬さは、背ゴム部を構成する熱可塑性エラストマー組成物に含まれるエラスマー成分の分子量、ハードセグメントとソフトセグメントとの比率、熱可塑性エラストマー組成物に含まれるエラスマー成分以外の添加剤の種類や量などを調整することで制御することができる。
上記歯ゴム部硬さも同様に、歯ゴム部を構成する熱可塑性エラストマー組成物に含まれるエラスマー成分やエラスマー成分以外の添加剤によって制御することができる。
<心線>
心線13は、ベルト本体11の背ゴム部11aの内周側の部分に、ベルト幅方向にピッチを有する螺旋を形成するように配されて埋設されている。
心線13の外径は、例えば0.45mm以上3.0mm以下である。
心線13のピッチ(ベルト幅方向の配設ピッチ)は、例えば0.5mm以上4.0mm以下である。
心線13は、多数のフィラメントを含み、当該フィラメントが撚られたものである。
心線13の撚り方は特に限定されず、1つの撚り階層で構成される片撚りでもよいし、2つの撚り階層を有する諸撚りやラング撚りでもよいし、3つの撚り階層を有するものでもよい。
心線13に含まれるフィラメントの全て又は一部がカーボン繊維からなるカーボンフィラメントである。
上記カーボンフィラメントのフィラメント径は、例えば5μm以上7μm以下である。心線13に含まれるカーボンフィラメントの本数は、例えば3000本以上である。上記フィラメントの本数の上限は特に限定されず、例えば96000本である。
カーボンフィラメントとしては、例えば、PAN系のカーボンフィラメントと、ピッチ系のカーボンフィラメントが挙げられる。柔軟である点から、カーボンフィラメントとしては、PAN系のカーボンフィラメントが好ましい。
歯付ベルト10において、心線13はカーボンフィラメント以外に他の繊維からなるフィラメントを含むことができる。他の繊維としては、例えば、ガラス繊維、金属繊維などの無機繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、PBO繊維、ナイロン繊維、ポリケトン繊維などの有機繊維等が挙げられる。
心線13が構成材料として、カーボンフィラメントと他の繊維からなるフィラメントとを含有する場合、全フィラメントに対してカーボンフィラメントが占める割合は、50質量%以上である。上記カーボンフィラメントの占める割合は、多いほど(例えば、90質量%以上)好ましい。
上述したように、心線13はカーボンフィラメントを含む。カーボンフィラメントの弾性率は高いので、心線13を有する歯付ベルト10は、高い負荷をかけても変形が生じにくく、プーリとの噛み合いがずれにくい。そのため、歯付ベルト10とプーリとの噛み合いがずれて歯付ベルト10がプーリに乗り上げたり、歯付ベルト10に局所的な力が掛ってベルト歯12が欠けてしまったりすることを回避することができる。加えて、カーボンフィラメントには、有機繊維からなるフィラメントのようなクリープ特性が無いため、歯付ベルト10は非常に伸びにくく、この歯付ベルト10には張力低下が発生しにくい。
歯付ベルト10において、心線13は、心線13に含まれる各フィラメントが収束剤からなる収束被覆層で被覆されてもよいし、複数のフィラメントが撚られたものが接着剤からなる接着被覆層で被覆されてもよい。
収束剤及び接着剤としては、例えば、エポキシ基含有化合物及び硬化剤を水に分散させたエマルジョン、レゾルシン及びホルムアルデヒドの初期縮合物を含む水溶液(RF液とも称される。)、レゾルシン及びホルムアルデヒドの初期縮合物と、ラテックスとを含む水溶液(RFL液とも称される。)等が挙げられる。
歯付ベルト10において、心線13は、S撚り糸及びZ撚り糸の2種を用い、ベルト幅方向にそれらが交互に並ぶように二重螺旋状に設けられていてもよい。この場合、歯付ベルト10の走行時の片寄りを抑制するのに適している。
心線13は、S撚り糸のみ又はZ撚り糸のみで構成されていてもよい。
<発泡層>
発泡層19は、樹脂製の発泡体で構成される。上記発泡体は、例えば、発泡樹脂シートである。
上記発泡樹脂シートの材料としては、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリエステル、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
上記ポリアミドとしては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン1212等が挙げられる。
上記ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。
上記ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
上記熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPC)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)等が挙げられる。
上記発泡樹脂シートとしては、ポリアミドの発泡体が好ましい。その理由は上述した通りである。
発泡層19は、圧縮時の厚みが、歯付ベルト10の圧縮時の歯高さの20~50%である。
ここで、圧縮時とは、歯付ベルト10がプーリと噛み合った時をいう。
従って、発泡層19の圧縮時の厚みとは、プーリと噛み合った状態のベルト歯12における発泡層19の厚みをいう。
また、歯付ベルト10の圧縮時の歯高さとは、プーリの形状が定まれば、当該プーリの形状に対応して定まる値である。歯付ベルト10の圧縮時の歯高さは、歯付ベルト10を噛み合わせるプーリの歯溝底深さ(JIS B 1859:2020 参照)と一致する。
発泡層19の圧縮時の厚みが、上記圧縮時の歯高さの20%未満では、発泡層が少なく、充分に騒音を低減できないことがある。
一方、圧縮時の厚みが、上記圧縮時の歯高さの50%を超えると、発泡層が多いため、歯ゴム部の強度が低くなり、その結果、負荷による歯先の脱落が生じ、歯飛びが起こりやすくなる。また、圧縮時の厚みが、上記圧縮時の歯高さの50%を超えると、形状不良でプーリに噛み合う時にプーリとの形状差による摩擦が大きくなり、騒音を大きくしてしまうことがある。
発泡層19の平均気泡径は、20~80μmが好ましい。上記平均気孔径は、非圧縮時の発泡層19の平均気泡径である。
発泡層19の平均気泡径が20μm未満では、充分に騒音を低減できないことがある。一方、平均気泡径が80μmを超えると、歯飛びが発生しやすくなる。
発泡層19の平均気泡径は、歯付ベルト10をプーリに掛けて所定の張力で張った状態で、側面より噛合部を拡大鏡を用いて写真撮影し、得られた写真から測定する。
発泡層19の気泡の80%以上は、気泡径が上記平均気泡径の50~150%であることが好ましい。
気泡径が上記平均気泡径の50~150%である気泡の割合が80%未満では、騒音を低減する性能に劣ることがある。
上記発泡層を形成するための発泡樹脂シートを製造する方法は特に限定されず、従来公知の方法で製造することができる。
上記発泡樹脂シートの製造方法としては、気泡径の揃った発泡樹脂シートを製造するのに適していることから、超臨界流体を用いた超臨界発泡が好ましい。上記超臨界発泡は、MuCellの名称で知られている。
上記超臨界発泡を用いた上記発泡樹脂シートの製造では、窒素や二酸化炭素の超臨界流体を、押出機等を用いて高温高圧下で溶融状態にある発泡樹脂シートの原料ポリマーに溶解させ、射出成形等を用いてシート状の成形体を作製する。この方法では、射出成形時に圧力が解放されると窒素や二酸化炭素が発泡し、発泡樹脂シートが成形される。
上記発泡樹脂シートとしては、市販品を使用することもできる。
上記市販品としては、例えば、6ナイロン製の発泡樹脂シートとして、ZOTEFORMS製のZOTEK Nシリーズ等が例示できる。
<歯部被覆材>
歯部被覆材14は、ベルト本体11の複数の歯ゴム部11bが設けられた内周側の表面を被覆するように貼設されている。従って、各ベルト歯12は、歯ゴム部11bが歯部被覆材14で被覆されている。
これにより、歯ゴム部11bを構成する熱可塑性エラストマー組成物と、プーリとが直接接触することを防止することができる。そのため、歯ゴム部11bの摩耗を抑制することができる。
歯部被覆材14の厚さは、例えば0.1mm以上2.5mm以下である。
歯部被覆材14は、樹脂フィルムからなる。
上記樹脂フィルムの材質としては、例えば、ポリアミド(ナイロン)、ポリエステル等が挙げられる。
歯部被覆材14として樹脂フィルムを用いた歯付ベルト10は、騒音が大きくなりやすい傾向にある。そのため、歯付ベルト10は、発泡層を備えることが好適である。
また、歯部被覆材14として樹脂フィルムを採用することにより、発塵しにくい歯付ベルトを低コストで提供することができる。
上記樹脂フィルムとしては、ポリアミドフィルム(ナイロンフィルム)が特に好ましい。
ポリアミドフィルムは、融点が高いので、プーリとの接触部の温度が上がっても、ポリアミドフィルムが溶融することによる急激な摩耗を生じにくい。
上記ポリアミドフィルムを構成するポリアミド(ナイロン)としては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン1212、ナイロン6T等が挙げられる。
上記樹脂フィルムは、樹脂成分のみで構成されていてもよいし、他の成分を含んでいてもよい。
特に、他の成分として、粒状の摩耗改質剤を含有していることが好ましい。上記粒状の摩耗改質剤を含有させることにより、上記樹脂フィルムの摩擦係数をより低くすることができる。
上記粒状の摩耗改質剤の材質としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、パーフルオロエチレンプロペンコポリマー(FEP)、エチレン・テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのフッ素樹脂、重量平均分子量100万以上の超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)等が挙げられる。
これらの材質からなる粒状の摩耗改質剤は、1種類のみを使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
上記樹脂フィルムは、上記粒状の摩耗改質剤として、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)粒子及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子のうちの少なくとも一方を含有していることがより好ましい。これらの粒子は、上記樹脂フィルムの摩擦係数を低くするのに特に好適である。
これらの粒子を含有させ、上記歯部被覆材の摩擦係数(ベルト歯の表面の摩擦係数)を低減することで、上述した効果を享受できる。
上記超高分子量ポリエチレン粒子を構成するUHMWPEの重量平均分子量は、110万~330万が好ましい。上記UHMWPEの重量平均分子量が110万未満の場合、使用時にUHMWPE粒子が歯ゴム部とプーリとの摩擦熱で溶融し、消失してしまうことある。一方、上記UHMWPEの重量平均分子量が330万を超えると、使用時に衝撃で割れてしまうUHMWPE粒子があり、充分な摩擦係数低減効果が得られないことがある。
上記UHMWPE粒子の平均粒子径は、10~65μmが好ましい。
上記平均粒子径が10μm未満では、上記UHMWPE粒子のベルト歯表面への露出量が少なく、樹脂フィルムに含有させる効果が乏しくなることがある。一方、上記平均粒子径が65μmを超えると、使用時にベルトの表面から脱落してしまうことがある。
上記UHMWPE粒子の平均粒子径は、レーザ回折式の粒子径分布測定装置で測定した値である。
上記UHMWPE粒子としては、市販品を使用してもよい。
上記PTFE粒子の平均粒子径は、10~30μmが好ましい。
上記平均粒子径が10μm未満では、上記PTFE粒子のベルト歯表面への露出量が少なく、樹脂フィルムに含有させる効果に乏しくなることがある。一方、上記平均粒子径が30μmを超えると、使用時にベルトの表面から脱落してしまうことがある。
上記PTFE粒子の平均粒子径は、レーザ回折式の粒子径分布測定装置で測定した値である。
上記PTFE粒子としては、市販品を使用してもよい。上記市販品としては、例えば、AGC社製のFluon(登録商標)PTFE L150J、FluonPTFE L169J、Solvey社製、アルゴフロン(登録商標) L100等が挙げられる。
上記樹脂フィルムが上記粒状の摩耗改質剤を含有する場合、上記粒状の摩耗改質剤は、樹脂フィルム全体に分散しているか、又は樹脂フィルムの表面に粒状の摩耗改質剤の層が形成されていることが好ましい。後者の場合、当該粒状の摩耗改質剤の層は、例えば、粒状の摩耗改質剤を含む分散液をスプレー塗布し、その後分散媒を除去することで形成すればよい。また、金型表面に予め粒状の摩耗改質剤を塗布しておき、ベルト成型時に転写することで上記粒状の摩耗改質剤の層を形成してもよい。
上記粒状の摩耗改質剤は、ベルト表面を構成する上記樹脂フィルムの表面に合計1~15%露出している、ことが好ましい。
ベルト表面における露出量が1%未満では、ベルト歯の表面の摩擦係数を低くする効果が乏しい。一方、上記露出量が15%を超えると、歯部被覆材と発泡層との接着が、両者の間に介在する粒状の摩耗改質剤によって阻害されることがある。
ベルト表面における粒状の摩耗改質剤の露出量(%)は、上記樹脂フィルムの表面を光学顕微鏡で観察し、上記樹脂フィルムの表面の面積に対する上記粒状の摩耗改質剤が占める面積の割合を算出したものである。
ベルト表面における粒状の摩耗改質剤の露出量の調整は、上記樹脂フィルムに含まれる粒状の摩耗改質剤の濃度や分散状態を変更すること等で行うことができる。また、上記樹脂フィルムの表面を研磨することで調整することもできる。
上記樹脂フィルムは、粒状の摩耗改質剤以外の他の添加剤を含有していてもよい。他の添加剤としては、例えば、充填剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、加水分解防止剤、可塑剤、滑剤、防腐剤、防かび剤等が挙げられる。
次に、本実施形態に係る歯付ベルトの製造方法の一例について説明する。
ここでは、製造方法の一例について図4~図7を参照しながら説明する。
図4は、歯付ベルトの製造方法で使用するベルト成形型の部分断面図である。図5~図7は、製造方法の製造工程を説明する図である。
製造方法は、材料準備工程、積層工程、成形工程、及び仕上げ工程を有する。
<材料準備工程>
≪エラストマーシート≫
背ゴム部用の熱可塑性エラストマーシートと、歯ゴム部用の熱可塑性エラストマーシートとを用意する。各エラストマーシートは、例えば、エラストマー成分であるTPAE又はTPCと、必要な添加剤とを含む熱可塑性エラストマー組成物を調製し、これを押出成形等でシート状に成形することで得られる。
また、背ゴム部用の熱可塑性エラストマーシートと、歯ゴム部用の熱可塑性エラストマーシートとは、共押出で成形してもよい。この場合、背ゴム部用の熱可塑性エラストマーシートと、歯ゴム部用の熱可塑性エラストマーシートとの積層体が得られる。
本工程で成形したエラストマーシートは、一旦、巻取ってもよいし、そのまま次工程に供給してもよい。
≪歯部被覆材≫
ベルト歯の形状に対応した歯形を有する歯部被覆材を準備する。
ここでは、樹脂フィルムを、ベルトの歯形と同形状の凹部を有し、加熱された型に沿わせ、当該型と反対側から軟らかい弾性体を押付けることで、樹脂フィルムを歯形が付いた形状に成形する。
または、押出成形で樹脂フィルムを押出した後、ベルトの歯形と同形状の歯形を有する2つのロールに通すことで、樹脂フィルムに歯形状を形成しながら冷却を行うことで、歯形が付いた樹脂フィルムを作製する。
または、樹脂フィルムを、加熱した歯形を有する2つのロールに通すことで歯形が付いた樹脂フィルムを作製する。
その後、歯形の付いた樹脂フィルムは筒状に成形してもよい。
≪心線≫
カーボンフィラメントに所定の撚りや、接着処理等を加えて心線13を用意する。ここでは、S撚りの心線とZ撚りの心線とを一対の心線として用意することが好ましい。
≪発泡層≫
発泡層19として、多孔質のポリアミドシート等からなる発泡樹脂シートを用意する。
発泡樹脂シートには、歯部被覆材としての樹脂フィルムに歯形を付ける手法と同様の方法で、歯形を付ける。
その後、歯形の付いた発泡樹脂シートは筒状に成形してもよい。
<積層工程>
図4は、ベルト成形型30の一部を示す部分断面図である。
ベルト成形型30は、円筒状であって、各々、軸方向に延びるように形成された複数の歯部形成溝31が周方向に間隔をおいて配設された外周面を有する。
図5に示すように、ベルト成形型30の外周面上に歯形を付けた筒状の歯部被覆材14、及び、歯形を付けた発泡層(発泡樹脂シート)19を被せ、その上から一対の心線13を螺旋状に巻き付ける。
そして、その上に歯ゴム部用の熱可塑性エラストマーシート11b’と、背ゴム部用の熱可塑性エラストマーシート11a’とをこの順に巻き付ける。巻き付けられた各シートの層数は、作製するベルトの寸法に応じて1層でもよいし、2層以上でもよい。
更に、必要に応じて離型紙又は離型フィルム(図示せず)を巻き付ける。
これにより、ベルト成形型30上に積層体S’を成形する。
<成形工程>
ゴムスリーブ32を内面に持ち、ゴムスリーブ32と本体との間に密閉した空間をもつジャケットを、積層体S’に被せる。これにより、図6に示すように、ベルト成形型30上の積層体S’にゴムスリーブ32が被せられる。
積層体S’を巻いた成形型30の内部とジャケットの空間に高圧蒸気を入れて加熱・圧縮する。これにより、熱可塑性エラストマーシート11a’、11b’を構成する熱可塑性エラストマーを心線間の隙間を通過させて歯部形成溝31にして流し込み、図7に示すように、ベルト歯12を形成する。
このとき、高圧蒸気の温度は、熱可塑性エラストマーが流動する温度以上の温度とする。なお、熱可塑性エラストマーシートのエラストマー成分が、TPAEの場合には、高圧蒸気の温度を170℃以上にする。
ベルト歯12を形成した後は、ジャケットや成形型30を水などで冷却して、エラストマーの温度を100℃以下に下げた後、ジャケットから成形型30と成形体Sを取出す。さらに、成形体Sの温度が40℃以上の場合は、さらに冷却し、成形体Sの温度が40℃より下がったら、成形体Sを成形型30から抜き取る。
<仕上げ工程>
取出した成形体を規定の幅に切って分離することで、発泡層を有する歯付ベルトとなる。
このような工程を経ることにより、歯付ベルト10を製造することができる。
<その他>
なお、歯ゴム部用の熱可塑性エラストマーシート11b’と、背ゴム部用の熱可塑性エラストマーシート11a’との硬さが異なる場合には、ベルト成形型30の外周面上に、歯部被覆材14、発泡層19、心線13、及び歯ゴム部用の熱可塑性エラストマーシート11b’の積層を行った後、上述した高圧蒸気による加熱・圧縮を行ってベルト歯を形成し、一旦冷却した後、背ゴム部用の熱可塑性エラストマーシート11a’を巻き付けて、再度、高圧蒸気による加熱・圧縮を行い、その後、再度冷却し、最後に仕上げ工程を行って、歯付ベルトを製造すればよい。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例及び比較例>
ここでは、歯型の種類がS8Mの歯付ベルトを作製し、その性能を評価した。この歯付ベルトの圧縮時の歯高さは、2.83mmである。
各歯付ベルトは、既に説明した上述の製造方法を用いて作製した。
ベルト本体(背ゴム部及び歯ゴム部)を形成するための熱可塑性エラストマー組成物、心線、発泡層及び歯部被覆材は下記の通り準備した。
(熱可塑性エラストマー組成物)
硬さの異なる2種類のポリアミド系熱可塑性エラストマー組成物を用意した。
TPAE1:アルケマ社製のPEBAX(登録商標) 4033SP-01
この熱可塑性エラストマー組成物の硬さは42である。
TPAE2:アルケマ社製のPEBAX(登録商標) 2533SP-01
この熱可塑性エラストマー組成物の硬さは27である。
PEBAXは、ポリオールをソフトセグメントとする。
(心線)
カーボン心線(帝人テナックス社製 、フィラメント径7μm、フィラメント本数15000本)を使用した、S撚り糸とZ撚り糸とを準備した。この心線は、1×5の諸撚り糸であり、エポキシ系接着剤による処理が施されている。
(発泡層)
表1、2に示した発泡層を形成するための発泡樹脂シートF1~F8を準備した。これらの発泡樹脂シートは超臨界発泡を用いて成形された樹脂シートである。
上記発泡樹脂シートの材質は、PA(ポリアミド)又はTPC(ポリエステル系熱可塑性エラストマー)である。
(歯部被覆材)
歯部被覆材A1~A8として、樹脂フィルムを用意した。各歯部被覆材の詳細は下記の通りである。
歯部被覆材A1:ポリアミドフィルム
ポリアミド(PA)フィルムとして、旭化成社製、レオナ1500からなる厚さ0.65mmのフィルムを用意した。
歯部被覆材A2~A4:ポリアミドフィルム
ポリアミドフィルムとして、所定量のUHMWPE粒子(三井化学社製、ミペロンXM-220)をレオナ1500に配合したポリアミド樹脂組成物を、押出成形でシート状に成形して厚さ0.65mmのフィルムを作製した。ここで、各歯部被覆材A2~A4の作製に使用したポリアミド樹脂組成物におけるUHMWPE粒子の濃度(質量%)は以下の通りである。なお、歯部被覆材A4の作製では、押出成形後、得られたシートの表面を研磨してUHMWPE粒子の露出量を調整した。
歯部被覆材A2:5質量%
歯部被覆材A3:15質量%
歯部被覆材A4:35質量%
歯部被覆材A5~A8:ポリアミドフィルム
ポリアミドフィルムとして、所定量のPTFE粒子(AGC社製、FluonPTFE L150J)をレオナ1500に配合したポリアミド樹脂組成物を、押出成形でシート状に成形して厚さ0.65mmのフィルムを作製した。ここで、各歯部被覆材A5~A8の作製に使用したポリアミド樹脂組成物におけるPTFE粒子の濃度(質量%)は以下の通りである。なお、歯部被覆材A7及びA8の作製では、押出成形後、得られたシートの表面を研磨してPTFE粒子の露出量を調整した。
歯部被覆材A5:5質量%
歯部被覆材A6:15質量%
歯部被覆材A7:20質量%
歯部被覆材A8:30質量%
(比較例1)
背ゴム部用の熱可塑性エラストマー組成物、及び歯ゴム部用の熱可塑性エラストマー組成物としてTPAE1を使用し、心線として上記カーボン心線を使用し、歯部被覆材として上記歯部被覆材A1を使用して、発泡層を設けなかった以外は上述した製造方法(図4~図7参照)と同様の方法を用いて、歯型の種類がS8Mの歯付ベルトを製造した。
ここでは、ベルト幅8mm、ベルト長1200mmの歯付ベルトと、ベルト幅30mm、ベルト長1200mmの歯付ベルトとを製造した。
比較例1で製造した歯付ベルトは、発泡層を備えていない。
(実施例1)
背ゴム部用の熱可塑性エラストマー組成物、及び歯ゴム部用の熱可塑性エラストマー組成物としてTPAE1を使用し、心線として上記カーボン心線を使用し、発泡層として表1に示した発泡樹脂シートF1を使用し、歯部被覆材として上記歯部被覆材A1を使用して、上述した製造方法(図4~図7参照)で、歯型の種類がS8Mの歯付ベルトを製造した。
ここでは、ベルト幅8mm、ベルト長1200mmの歯付ベルトと、ベルト幅30mm、ベルト長1200mmの歯付ベルトとを製造した。
(実施例2-1~2-3)
発泡層に使用する発泡樹脂シートを発泡樹脂シートF2~F4のいずれかに変更した以外は、実施例1と同様にして歯付ベルトを製造した。
(実施例3-1~3-3)
発泡層に使用する発泡樹脂シートを発泡樹脂シートF5~F7のいずれかに変更した以外は、実施例1と同様にして歯付ベルトを製造した。
(実施例4)
発泡層に使用する発泡樹脂シートを発泡樹脂シートF8に変更した以外は、実施例1と同様にして歯付ベルトを製造した。
(実施例5)
背ゴム部用の熱可塑性エラストマー組成物としてTPAE2を使用し、歯ゴム部用の熱可塑性エラストマー組成物としてTPAE1を使用した以外は、実施例1と同様にして歯付ベルトを製造した。
(実施例6-1~6-3)
歯部被覆材を歯部被覆材A2~A4のいずれかに変更した以外は、実施例1と同様にして歯付ベルトを製造した。
本実施例で作製した歯付ベルトにおいて、ベルト表面(歯部被覆材の表面)におけるUHMWPE粒子の露出量は上述した方法で測定した。結果を表2に示した。
(実施例7-1~7-4)
歯部被覆材を歯部被覆材A5~A8のいずれかに変更した以外は、実施例1と同様にして歯付ベルトを製造した。
本実施例で作製した歯付ベルトにおいて、ベルト表面(歯部被覆材の表面)におけるPTFE粒子の露出量は上述した方法で測定した。結果2を表に示した。
(評価方法)
実施例及び比較例で製造した歯付ベルトについて、耐久性を評価するための耐久試験1及び2と、騒音試験とを行った。結果は表1、2に示した。
<耐久試験1>
耐久試験1は、標準的な走行条件で耐久性を評価する試験である。実施例1、2-1~2-3、3-1~3-3、4及び5、並びに比較例1で製造したベルト幅8mmの歯付ベルトについて行った。
図8は、耐久試験1で使用したベルト走行試験機70を示す。
ベルト走行試験機70は、歯数22歯、歯形8Mの駆動プーリ71と、その右側方に設けられた歯数33歯、歯形8Mの従動プーリ72とを備える。従動プーリ72は、軸荷重(デッドウェイト)を負荷できるように左右に可動に設けられている。
特定の実施例及び比較例で製造した歯付ベルト110について、ベルト走行試験機70の駆動プーリ71及び従動プーリ72間に巻き掛けると共に、従動プーリ72に対して右側方に608Nの軸荷重を負荷してベルト張力を与え、且つ従動プーリ72に34.2N・mの回転負荷を与え、室温下において駆動プーリ71を4200min-1の回転数で回転させてベルト走行させた。そして、定期的にベルト走行を停止して背ゴムの背面におけるクラックの発生の有無を目視確認し、クラックの発生が確認されるまでのベルト走行時間を測定した。なお、ベルト走行時間の最長を1000時間とした。
また、クラックの発生に至らなくても歯飛びが発生した場合には、その時点で試験を終了した。
<耐久試験2>
耐久試験2は、高負荷条件下での耐久性を評価する試験である。実施例1、6-1~6-3及び7-1~7-4で製造したベルト幅8mmの歯付ベルトについて行った。
図9は、耐久試験2で使用したベルト走行試験機80を示す。
ベルト走行試験機80は、歯数24歯、歯形8Mの駆動プーリ81と、その右側方に設けられた歯数36歯、歯形8Mの従動プーリ82とを備える。従動プーリ82は、軸荷重(デッドウェイト)を負荷できるように左右に可動に設けられている。
特定の実施例で製造した歯付ベルト120について、ベルト走行試験機80の駆動プーリ81及び従動プーリ82間に巻き掛けると共に、従動プーリ82に対して右側方に980Nの軸荷重を負荷してベルト張力を与え、且つ従動プーリ82に39.2N・mの回転負荷を与え、室温下において駆動プーリ81を3000min-1の回転数で回転させてベルト走行させた。そして、定期的にベルト走行を停止して歯欠けの有無を目視確認し、歯欠けの発生が確認されるまでのベルト走行時間を測定した。
なお、この耐久試験2では、摩耗による歯欠けが観察された。
<騒音試験>
騒音試験は、全ての実施例及び比較例で作製したベルト幅30mmの歯付ベルトについて行った。
図10は、騒音試験で使用したベルト走行試験機90を示す。
ベルト走行試験機90は、歯数24歯、歯形8Mの駆動プーリ91と、その右側方に設けられた歯数24歯、歯形8Mの従動プーリ92とを備える。従動プーリ92は、軸荷重(デッドウェイト)を負荷できるように左右に可動に設けられている。
実施例及び比較例で製造した歯付ベルト130について、ベルト走行試験機90の駆動プーリ91及び従動プーリ92間に巻き掛けると共に、従動プーリ92に対して右側方に687Nの軸荷重を負荷してベルト張力を与えた。次に、駆動プーリ91の回転数を200~3500min-1の範囲で変量して歯付ベルトを走行させ、回転数3000min-1のときの騒音の音圧を集音マイク93で測定した。
集音マイク93は、駆動プーリの中央から手前に50mm、右に50mmで、高さがプーリ中央部と同じである位置に配置した。測定結果は、表1、2に単位db(デシベル)にて示している。
また、この騒音試験では、トラッキング音(聴感)の下記の基準による評価も併せて行った。結果を表1、2に示した。
大大:非常に大きな音が聞こえる。
大:騒音と感じる大きな音が聞こえる。
中:騒音と感じない小さい音が聞こえる。
小:ほとんど音が聞こえない。
Figure 2022171381000002
Figure 2022171381000003
表1、2の結果から明らかな通り、本発明の実施形態に係る歯付ベルトによれば、使用時の騒音を低減できることが明らかとなった。
また、UHMWPE粒子や、PTFE粒子を含有する歯部被覆材を用いることにより、耐久性が向上し得ることも示唆された。
本発明は、熱可塑性エラストマー組成物を歯ゴム部及び背ゴム部の材料に用いた歯付ベルトの技術分野において有用である。
10、110、120、130 歯付ベルト
11 ベルト本体
11a 背ゴム部
11b 歯ゴム部
12 ベルト歯
13 心線
14 歯部被覆材
15 歯底部
16 ヤーン
17 ストランド
18 フィラメント
19 発泡層
30 ベルト成形型
31 歯部形成溝
32 ゴムスリーブ
70、80、90 ベルト試験機
71、81、92 駆動プーリ
72、82、92 従動プーリ

Claims (10)

  1. 平帯状の背ゴム部と、前記背ゴム部の内周側に配設されて各々が前記背ゴム部に一体に設けられて歯部を構成する複数の歯ゴム部とを有し、前記背ゴム部及び前記歯ゴム部がともに熱可塑性エラストマー組成物からなるベルト本体と、
    前記背ゴム部の内周側の部分にベルト幅方向にピッチを有する螺旋を形成するように配されて埋設された、カーボンフィラメントを含む心線と、
    前記ベルト本体の内周側に設けられた、前記複数の歯ゴム部を被覆する歯部被覆材と、
    を備え、
    前記熱可塑性エラストマー組成物は、エラスマー成分がポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)、又はポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPC)であり、
    前記背ゴム部を構成する熱可塑性エラストマー組成物の硬さが25~70であり、
    前記歯ゴム部を構成する熱可塑性エラストマー組成物の硬さが40~70であり、かつ前記背ゴム部を構成する熱可塑性エラストマーの硬さ以上であり、
    前記歯部被覆材は、樹脂フィルムからなり、
    前記歯部被覆材の内側に、発泡層を備えている、歯付ベルト。
  2. 前記エラストマー成分は、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)である請求項1に記載の歯付ベルト。
  3. 前記樹脂フィルムは、ポリアミドフィルムからなる請求項1又は2に記載の歯付ベルト。
  4. 前記発泡層の圧縮時の厚みは、圧縮時の歯高さの20~50%である、請求項1~3のいずれかに記載の歯付ベルト。
  5. 前記発泡層の平均気泡径は、20~80μmである、請求項1~4のいずれかに記載の歯付ベルト。
  6. 前記発泡層の気泡の80%以上は、気泡径が前記平均気泡径の50~150%である請求項1~5のいずれかに記載の歯付ベルト。
  7. 前記発泡層は、ポリアミドの発泡体で構成される、請求項1~6のいずれかに記載の歯付ベルト。
  8. 前記歯部被覆材は、ベルトの表面を構成する前記歯部被覆材の表面、又は当該表面を含む内部に、粒状の摩耗改質剤を含有している請求項1~7のいずれかに記載の歯付ベルト。
  9. 前記粒状の摩耗改質剤は、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)粒子及びPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)粒子のうちの少なくとも1種である請求項8に記載の歯付ベルト。
  10. 前記粒状の摩耗改質剤は、ベルト表面を構成する前記歯部被覆材の表面に合計1~15%露出している、請求項8又は9に記載の歯付ベルト。
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