JP2022170431A - タイヤ - Google Patents

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俊樹 堀口
Toshiki Horiguchi
義明 兼松
Yoshiaki Kanematsu
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Abstract

【課題】良好なウェット性能を損ねずに、陸部の損傷や偏摩耗を抑制することができるタイヤを提供する。【解決手段】陸部5にタイヤ軸方向に延びる複合サイプ8が設けられたタイヤ1である。複合サイプ8は、一対のサイプ壁面を有するサイプ本体9と、サイプ本体9よりも幅の大きい拡幅部10とを含んでいる。一対のサイプ壁面の少なくとも一方には、陸部5の踏面5a側に傾斜面からなる面取り部12が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤに関する。
下記特許文献1には、トレッド部に、サイプが設けられた空気入りタイヤが記載されている。前記サイプは、サイプ深さ方向に一様な幅を有するとともに、サイプ深さ方向端部に拡幅部を有する複合形サイプである。このような複合形サイプを有する空気入りタイヤは、耐偏摩耗性能を損なうことなく、優れたウェット性能を有するとされている。
特開平8-104111号公報
しかしながら、上述のような空気入りタイヤでは、前記複合形サイプが設けられた付近の陸部において、損傷が生じやすいという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、複合サイプを設けたことによる良好なウェット性能を損ねずに、陸部の損傷や偏摩耗を抑制することができるタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部を有するタイヤであって、前記トレッド部には、陸部が設けられており、前記陸部には、タイヤ軸方向に延びる複合サイプが設けられており、前記複合サイプは、前記陸部の踏面からタイヤ半径方向の内側に延びるサイプ本体と、前記サイプ本体のタイヤ半径方向の内側に繋がり、かつ、前記サイプ本体よりも幅の大きい拡幅部とを含み、前記サイプ本体は、一対のサイプ壁面を有し、前記一対のサイプ壁面の少なくとも一方には、前記踏面側に傾斜面からなる面取り部が形成されている。
本発明に係るタイヤは、前記陸部が、トレッド端を含むショルダー陸部である、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記面取り部が、前記面取り部をタイヤ半径方向の外側へ延長させた仮想線と前記踏面の法線との間の角度である面取り角度を有し、前記面取り角度は、タイヤ軸方向の外側に向かって大きくなっている、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記面取り角度が、前記複合サイプのタイヤ軸方向の外側へ向かって連続的に大きくなっている、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記面取り角度が、前記複合サイプのタイヤ軸方向の外端で最大となり、かつ、前記複合サイプのタイヤ軸方向の内端で最小となる、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記複合サイプの前記外端での面取り角度α1が、前記複合サイプの前記内端での面取り角度α2の2~4倍である、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記面取り部のタイヤ半径方向の長さのタイヤ軸方向の変化率が、前記面取り部の前記面取り角度のタイヤ軸方向の変化率よりも小さい、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記面取り部が、前記一対のサイプ壁面のそれぞれに設けられる、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記面取り部を含む前記サイプ本体の最大幅が、前記拡幅部の幅の0.4~1.0倍である、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記面取り部のタイヤ半径方向の長さが、前記複合サイプの深さの10%~20%である、のが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記トレッド部が、前記陸部のタイヤ軸方向の内側に隣接してタイヤ周方向に連続して延びる周方向溝を含み、前記複合サイプは、前記周方向溝に繋がっている、のが望ましい。
本発明のタイヤは、上記の構成を採用することで、複合サイプを設けたことによる良好なウェット性能の利点を活かしながら、陸部の損傷や偏摩耗を抑制することができる。
本発明の一実施形態を示す陸部を拡大した平面図である。 図1の陸部の斜視図である。 (a)は、図1のA-A線断面図、(b)は、図1のB-B線断面図である。 本実施形態のトレッド部の平面図である。 (a)は、図1のC-C線断面図、(b)は、図1のD-D線断面図である。 本実施形態のトレッド部の平面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本発明のタイヤ1のトレッド部2を展開して拡大した平面図である。図1には、乗用車用の空気入りタイヤのトレッド部2が示される。但し、本発明は、重荷重用のタイヤ、及び、他のカテゴリーのタイヤに適用されてもよい。
図1に示されるように、本実施形態のトレッド部2には、陸部5が設けられている。陸部5は、踏面5aを含んでいる。踏面5aは、正規荷重負荷状態において、平面と接地する領域である。前記「正規荷重負荷状態」とは、タイヤ1が正規内圧で正規リム(図示省略)にリム組みされ、かつ、正規荷重を負荷して、キャンバー角0度で前記平面に接地させた状態をいう。なお、図1では、その右側がタイヤ軸方向の外側である。
前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば"Design Rim" 、ETRTOであれば"Measuring Rim" である。
前記「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表"TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
前記「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表"TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。
陸部5には、タイヤ軸方向に延びる複合サイプ8が設けられている。図2は、図1の陸部5の斜視図である。図1及び図2に示されるように、本実施形態の複合サイプ8は、踏面5aからタイヤ半径方向の内側に延びるサイプ本体9と、サイプ本体9のタイヤ半径方向の内側に繋がり、かつ、サイプ本体9よりも幅の大きい拡幅部10とを含んでいる。このような複合サイプ8は、良好なウェット性能を有する。本明細書では、拡幅部10とサイプ本体9とは、タイヤ半径方向の外側へ向かってその幅が最小となるタイヤ半径方向の内端で区分される。
図3(a)は、図1のA-A線断面図である。図3(b)は、図1のB-B線断面図である。図1ないし図3に示されるように、サイプ本体9は、一対のサイプ壁面11、11を有している。一対のサイプ壁面11の少なくとも一方には、踏面5a側に傾斜面からなる面取り部12が形成されている。このような複合サイプ8は、制動時又は加速時において、面取り部12に続く陸部5の倒れこみを抑制し、均一な接地圧を生じさせ得る。これにより、複合サイプ8付近で生じやすい陸部5の損傷や偏摩耗が抑制される。前記「傾斜面」は、踏面5aに対してサイプ壁面11よりも小さな角度で傾斜しているものをいう。
図4は、トレッド部2の平面図である。図4に示されるように、トレッド部2には、例えば、タイヤ赤道Cの両側に配される一対のクラウン周方向溝3a、3aと、各クラウン周方向溝3aとトレッド端Teとの間に配される一対のショルダー周方向溝3b、3bとが設けられている。クラウン周方向溝3a及びショルダー周方向溝3bは、それぞれ、タイヤ周方向に連続して延びている。
トレッド端Teは、前記正規荷重負荷状態において、最もタイヤ軸方向外側の接地位置として定められる。また、本明細書では、特に断りがない場合、タイヤ1の各部の寸法等は、正規状態で測定された値である。
陸部5は、一対のクラウン周方向溝3aで区分されるクラウン陸部5A、クラウン周方向溝3aとショルダー周方向溝3bとで区分される一対のミドル陸部5B、及び、ショルダー周方向溝3bとトレッド端Teとで区分される一対のショルダー陸部5Cを含む。換言すると、ショルダー周方向溝3bは、ショルダー陸部5Cのタイヤ軸方向の内側に隣接して設けられている。
各ショルダー陸部5Cは、例えば、クラウン陸部5A及びミドル陸部5Bのタイヤ軸方向の幅Wc、Wmよりも大きいタイヤ軸方向の幅Wsを有している。これにより、旋回走行時に大きな横力の作用するショルダー陸部5Cの横剛性が高められるので、偏摩耗や陸部5の損傷が抑制される。
特に限定されるものではないが、ショルダー陸部5Cの幅Wsは、クラウン陸部5Aの幅Wc及びミドル陸部5Bの幅Wmの1.5倍以上が望ましく、1.7倍以上がより望ましく、2.5倍以下が望ましく、2.3倍以下がより望ましい。ショルダー陸部5Cの幅Wsは、トレッド幅TWの15%~25%であるのが望ましい。トレッド幅TWは、両側のトレッド端Te間のタイヤ軸方向の距離である。
本明細書では、タイヤ軸方向の一方側(図では右側)のショルダー陸部5Cが第1ショルダー陸部5rとされ、タイヤ軸方向の他方側の(図では左側)のショルダー陸部5Cが第2ショルダー陸部5sとされる。また、本明細書では、タイヤ軸方向の一方側のミドル陸部5Bが第1ミドル陸部5uとされ、タイヤ軸方向の他方側のミドル陸部5Bが第2ミドル陸部5vとされる。
複合サイプ8は、本実施形態では、いずれか一方のショルダー陸部5Cに設けられている。複合サイプ8は、例えば、第1ショルダー陸部5rに設けられており、第2ショルダー陸部5sには設けられていない。なお、複合サイプ8は、第2ショルダー陸部5sに設けられて、第1ショルダー陸部5rには設けられていなくてもよい。
車両装着の向きが指定されたトレッド部2の場合、複合サイプ8は、旋回時により大きな横力が作用する車両外側となるショルダー陸部5Cに設けられるのがより望ましい。また、複合サイプ8は、両側のショルダー陸部5Cに設けられても良い(図示省略)。
複合サイプ8は、例えば、ショルダー周方向溝3bに繋がっている。また、複合サイプ8は、本実施形態では、トレッド端Teを越えて延びている。このような複合サイプ8は、排水性を高めてウェット性能を向上する。
複合サイプ8は、本実施形態では、タイヤ軸方向に沿って延びている。前記「タイヤ軸方向に沿って」とは、本明細書では、複合サイプ8のタイヤ軸方向の内端8iと複合サイプ8のトレッド端Teの位置とを結ぶ仮想直線c1のタイヤ軸方向に対する角度θ1が10度以下の態様をいう。
図3に示されるように、一対のサイプ壁面11、11は、本実施形態では、互いにタイヤ軸方向及びタイヤ半径方向へ互いに平行に延びている。このようなサイプ本体9は、ショルダー陸部5Cのパターン剛性の変化を小さくする。
サイプ本体9の幅W1は、例えば、0.5mm~0.7mmであるのが望ましい。このようなサイプ本体9は、路面と踏面5aとの間の水膜をスムーズに吸い上げし、かつ、偏摩耗や陸部5の損傷を抑制するのに役立つ。
面取り部12は、本実施形態では、平面状の傾斜面で形成されている。前記「平面状」とは、傾斜面全体が平面で形成される態様を含む。また、前記「平面状」は、傾斜面と踏面5aとの接続部J1、及び、傾斜面とサイプ壁面11との接続部J2の少なくとも一方が、タイヤ1の製造精度において、複合サイプ8の中心線8c側に向かって凸の円弧状で形成される態様を含む。なお、面取り部12は、傾斜面全体が、中心線8c側に向かって凸の円弧状で形成されても良い(図示省略)。
面取り部12は、本実施形態では、一対のサイプ壁面11のそれぞれに設けられている。これにより、制動時及び加速時において、複合サイプ8のタイヤ周方向の両側に続く陸部5の倒れ込みが抑制される。
面取り部12は、面取り部12をタイヤ半径方向の外側へ延長させた仮想線12kと踏面5aの法線nとの間の角度である面取り角度α(図2に示す)を有している。そして、面取り角度αは、本実施形態では、タイヤ軸方向の外側に向かって大きくなっている。これにより、旋回走行時に大きな横力の作用するタイヤ軸方向の外側での接地性が高められるので、より均一な接地圧が生じて、陸部5の損傷や偏摩耗の抑制効果が大きくなる。
図1ないし図4に示されるように、面取り角度αは、例えば、タイヤ軸方向の外側に向かって連続的に大きくなっている。これにより、上述の作用がより効果的に発揮される。面取り角度αは、本実施形態では、複合サイプ8のタイヤ軸方向の外端8eで最大となり、かつ、複合サイプ8のタイヤ軸方向の内端8iで最小となっている。これにより、ショルダー陸部5Cのタイヤ軸方向の両端間において均一性が高められて、耐損傷性能や耐偏摩耗性能が向上する。本明細書では、複合サイプ8がショルダー陸部5Cに設けられている場合、複合サイプ8の外端8eは、トレッド端Te上の位置とすることができる。なお、陸部5のタイヤ軸方向の外側での接地性を高める観点において、例えば、面取り角度αは、タイヤ軸方向の外側に向かって段階的に大きくなっていてもよい(図示省略)。
複合サイプ8の外端8eでの面取り角度α1は、複合サイプ8の内端8iでの面取り角度α2の2倍以上が望ましく、2.5倍以上がより望ましく、4倍以下が望ましく、3.5倍以下がより望ましい。外端8eでの面取り角度α1が内端8iでの面取り角度α2の2倍以上及び4倍以下であるので、接地圧の均一性を高めることができる。また、内端8iでの面取り角度α2は、例えば、8度以上が望ましく、10度以上がより望ましく、37度以下が望ましく、35度以下がより望ましい。
面取り部12のタイヤ半径方向の長さH1の変化率K1は、例えば、面取り部12の面取り角度αの変化率K2よりも小さい。このような面取り部12は、ショルダー陸部5Cのタイヤ半径方向の剛性(縦剛性)の変化を小さく維持しつつ接地圧の均一性を高く維持することができる。変化率K1は、複合サイプ8のタイヤ軸方向の単位長さ(mm)当たりの長さH1の変化(mm)の割合(mm/mm)である。変化率K2は、複合サイプ8のタイヤ軸方向の単位長さ(mm)当たりの面取り角度αの変化(度)の割合(度/mm)である。
面取り部12は、本実施形態では、タイヤ半径方向の長さH1がタイヤ軸方向に沿って同じとなる等長さ部16を有している。このような等長さ部16は、変化率K1を小さくするので、上述の作用を効果的に発揮させる。等長さ部16は、例えば、複合サイプ8の内端8iからトレッド端Teまで延びるように形成されている。なお、等長さ部16は、複合サイプ8の内端8iからトレッド端Teの外側の外端8eまで延びるように形成されていてもよい。
面取り部12の長さH1は、複合サイプ8の深さD1の10%以上が望ましく、12%以上がより望ましく、20%以下が望ましく、18%以下がより望ましい。面取り部12の長さH1が複合サイプ8の深さD1の10%以上であるので、陸部5の前記倒れこみが効果的に抑制される。面取り部12の長さH1が複合サイプ8の深さD1の20%以下であるので、ショルダー陸部5Cの剛性の過度の低下が抑制される。複合サイプ8の深さD1は、例えば、5.5~7.5mmが望ましい。
面取り部12を含むサイプ本体9の最大幅W2は、拡幅部10の幅Waの0.4倍以上が望ましく、0.5倍以上がより望ましく、1.0倍以下が望ましく、0.9倍以下がより望ましい。サイプ本体9の最大幅W2が拡幅部10の幅Waの0.4倍以上であるので、陸部5の前記倒れこみを抑制する効果が高められ、接地圧の均一性が向上する。サイプ本体9の最大幅W2が拡幅部10の幅Waの1.0倍以下であるので、陸部5の過度の剛性低下が抑制される。本実施形態の複合サイプ8は、トレッド端Te上において、最大幅W2が拡幅部10の幅Waの1.0倍となっている。複合サイプ8は、トレッド端Teの外側の外端8eにおいて、最大幅W2が拡幅部10の幅Waの1.0倍となっていてもよい。
拡幅部10の横断面は、例えば、楕円形状である。このような拡幅部10は、陸部5の剛性低下を抑制して、偏摩耗や陸部5の損傷を抑制する。このような作用を効果的に発揮させるために、拡幅部10のタイヤ半径方向の長さH2は、拡幅部10の幅Waの1.2倍以上が望ましく、1.3倍以上がさらに望ましく、1.6倍以下が望ましく、1.5倍以下がさらに望ましい。
拡幅部10の横断面積Asは、例えば、タイヤ軸方向の外側に向かって同じ大きさで形成されている。このような拡幅部10は、陸部5の剛性の局所的な変化を抑制するので、耐損傷性能や耐偏摩耗性能を向上する。拡幅部10の横断面積Asは、本実施形態では、複合サイプ8の内端8iからトレッド端Teまで同じ大きさで形成されている。拡幅部10の横断面積Asは、例えば、複合サイプ8の内端8iからトレッド端Teの外側の外端8eまで同じ大きさで形成されていてもよい。なお、旋回走行時、大きな横力が作用するタイヤ軸方向の外側の部分の剛性を高く維持するために、拡幅部10の横断面積Asは、タイヤ軸方向の外側に向かって大きくなる態様でもよい。
特に限定されるものではないが、拡幅部10のタイヤ半径方向の長さH2は、複合サイプ8の深さD1の0.3倍以上が望ましく、0.4倍以上がより望ましく、0.7倍以下が望ましく、0.6倍以下がより望ましい。
図1及び図4に示されるように、複合サイプ8が設けられた第1ショルダー陸部5rにおいては、タイヤ軸方向に延びる第1ショルダー横溝21がさらに設けられている。第1ショルダー横溝21は、例えば、ショルダー周方向溝3bからタイヤ軸方向の外側へ向かってトレッド端Teを越えて延びている。このような第1ショルダー横溝21は、ウェット性能を高める。
図5(a)は、図1のC-C線断面図である。図5(b)は、図1のD-D線断面図である。図5に示されるように、本実施形態の第1ショルダー横溝21は、溝底21aと、溝底21aの両側からタイヤ半径方向の外側に延びる一対の壁部21b、21bとを含んでいる。また、第1ショルダー横溝21は、踏面5aと壁部21bとを緩斜面で繋ぐ第1面取り部21cを含んでいる。このように、第1ショルダー陸部5rは、本実施形態では、複合サイプ8と第1ショルダー横溝21とがそれぞれ面取り部12、21cを有しているので、ショルダー陸部5Cの接地圧がより均一になる。
本実施形態の一対の壁部21bのそれぞれは、タイヤ半径方向の外側に向かって溝中心線21s側に傾斜している。換言すると、壁部21bにおいて、第1ショルダー横溝21の溝幅W3は、タイヤ半径方向の外側に向かって小さくなっている。
第1面取り部21cは、本実施形態では、タイヤ半径方向の外側へ向かって溝中心線21sから遠ざかる向きに傾斜している。第1面取り部21cは、例えば、タイヤ半径方向の外側へ凸の円弧状で形成されている。
第1ショルダー横溝21は、例えば、ショルダー周方向溝3bからタイヤ軸方向の内側へ向かって同じ溝幅W4で延びる等幅部21Aと、等幅部21Aとトレッド端Teの間をタイヤ軸方向の外側へ向かって溝幅W4が連続して小さくなる縮幅部21Bとを含む。第1ショルダー横溝21の溝幅W4は、本明細書では、第1面取り部21cを含む踏面5a上での長さである。
第1ショルダー横溝21の溝深さD2は、複合サイプ8の深さD1よりも大きいのが望ましい。特に限定されるものではないが、複合サイプ8の深さD1は、第1ショルダー横溝21の溝深さD2の85%以上が望ましく、87%以上がさらに望ましく、95%以下が望ましく、93%以下がさらに望ましい。
図6は、トレッド部2の平面図である。図6に示されるように、本実施形態の第2ショルダー陸部5sには、第2ショルダー横溝23と、第2ショルダーサイプ24とが設けられている。本明細書では、前記「サイプ」は、幅が1.5mm未満の切込み状体であり、周方向溝や横溝などの溝幅が1.5mm以上の「溝」とは明確に区分される。
第2ショルダー横溝23は、溝底からタイヤ半径方向の外側に延びる一対の溝壁23a、23aと、各溝壁23aと踏面5aとを斜面で繋ぐ一対の第2面取り部23bとを含んでいる。
第2面取り部23bは、タイヤ軸方向の外側へ面取り幅W5が大きくなる幅増加部25aと、幅増加部25aに連なってタイヤ軸方向の外側へ面取り幅W5が小さくなる幅縮小部25bとを含んでいる。
第2ショルダー横溝23のタイヤ周方向の一方側(図では上側)の第2面取り部23Aは、幅増加部25aのタイヤ軸方向の長さが幅縮小部25bのタイヤ軸方向の長さよりも大きく形成されている。また、第2ショルダー横溝23のタイヤ周方向の他方側(図では下側)の第2面取り部23Bは、幅増加部25aのタイヤ軸方向の長さが幅縮小部25bのタイヤ軸方向の長さよりも小さく形成されている。
第2ショルダー横溝23及び第2ショルダーサイプ24は、本実施形態では、ショルダー周方向溝3bからタイヤ軸方向の外側へトレッド端Teを越えて延びている。本実施形態の第2ショルダー横溝23及び第2ショルダーサイプ24は、タイヤ軸方向に沿って延びている。第2ショルダーサイプ24は、例えば、第2ショルダー横溝23とタイヤ軸方向に対して同じ向きに傾斜している。
第1ミドル陸部5uは、本実施形態では、第1ミドル横溝30と、第1ミドルサイプ31とを含んでいる。第1ミドル横溝30及び第1ミドルサイプ31は、タイヤ軸方向に対して同じ向きに傾斜している。第1ミドル横溝30及び第1ミドルサイプ31は、ショルダー周方向溝3bとクラウン周方向溝3aとに連なっている。
第2ミドル陸部5vは、本実施形態では、ショルダー周方向溝3bから延びる外側横溝33と、クラウン周方向溝3aから延びる内側横溝34と、ミドルサイプ35とを含んでいる。
外側横溝33は、例えば、他の横溝やサイプと繋がることなく第2ミドル陸部5vで終端する第1外側横溝33Aと、ミドルサイプ35に連なる第2外側横溝33Bとを含んでいる。内側横溝34は、本実施形態では、外側横溝33とタイヤ軸方向に対して同じ向きに傾斜している。ミドルサイプ35は、本実施形態では、第1外側横溝33Aと内側横溝34とに連なる連通ミドルサイプ35Aと、クラウン周方向溝3aから延びて他のサイプや溝と繋がることなく第2ミドル陸部5vで終端する終端ミドルサイプ35Bとを含んでいる。
第1ショルダー陸部5r及び第2ショルダー陸部5sは、本実施形態では、それぞれ、異なるパターン形状で形成されている。なお、第1ショルダー陸部5r及び第2ショルダー陸部5sは、このような態様に限定されるものではなく、それぞれが同じパターン形状でもよい。また、第1ミドル陸部5u及び第2ミドル陸部5vは、本実施形態では、それぞれ、異なるパターン形状で形成されているが、例えば、それぞれが同じパターン形状でもよい。
クラウン陸部5Aは、本実施形態では、クラウン横溝38とクラウンサイプ39とを含んでいる。クラウン横溝38及びクラウンサイプ39は、例えば、他の溝やサイプに連なることなくクラウン陸部5Aで終端している。クラウン横溝38は、本実施形態では、タイヤ軸方向の一方側(図では右側)のクラウン周方向溝3aからタイヤ赤道Cを越えて延びている。クラウンサイプ39は、例えば、他方側のクラウン周方向溝3aから延びる第1クラウンサイプ39Aと、前記一方側のクラウン周方向溝3aから延びる第2クラウンサイプ39Bとを含んでいる。クラウン横溝38及びクラウンサイプ39は、例えば、タイヤ軸方向に対して同じ向きに傾斜している。
以上、本発明の特に好ましい形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図4の基本パターンを有するのタイヤが試作された。そして、各試供タイヤのドライ性能、ウェット性能、スノー性能及び耐損傷性能がテストされた。各試供タイヤの共通の仕様及びテスト方法は、以下の通りである。
<ウェット性能、耐偏摩耗性能及び耐損傷性能>
各試供タイヤが、下記の条件にて、乗用車(排気量2400cc)の全輪に装着された。そして、テストドライバーが、前記車両を用いて、ウェットアスファルト路面のテストコースを走行し、そのときのハンドル操作性、高速安定性及び制動時の安定性の程度が、テストドライバーの官能により評価された。また、この走行後、偏摩耗やクラック等の発生状況がテストドライバーの官能により評価された。結果は、それぞれ、比較例1を100とする評点で示される。各性能は、数値が大きい方が優れている。
サイズ、リム、内圧:215/60R16、16×6.5、240kPa
テストの結果が表1に示される。
表1の「※1」は、複合サイプの内端での値であることを意味する。
同「※2」は、トレッド端Teでの値であることを意味する。
Figure 2022170431000002
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて、良好なウェット性能を有しつつ、陸部の損傷や偏摩耗が抑えられていることが理解される。
1 タイヤ
5 陸部
5a 踏面
8 複合サイプ
9 サイプ本体
10 拡幅部
11 サイプ壁面
12 面取り部

Claims (11)

  1. トレッド部を有するタイヤであって、
    前記トレッド部には、陸部が設けられており、
    前記陸部には、タイヤ軸方向に延びる複合サイプが設けられており、
    前記複合サイプは、前記陸部の踏面からタイヤ半径方向の内側に延びるサイプ本体と、前記サイプ本体のタイヤ半径方向の内側に繋がり、かつ、前記サイプ本体よりも幅の大きい拡幅部とを含み、
    前記サイプ本体は、一対のサイプ壁面を有し、
    前記一対のサイプ壁面の少なくとも一方には、前記踏面側に傾斜面からなる面取り部が形成されている、
    タイヤ。
  2. 前記陸部は、トレッド端を含むショルダー陸部である、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記面取り部は、前記面取り部をタイヤ半径方向の外側へ延長させた仮想線と前記踏面の法線との間の角度である面取り角度を有し、
    前記面取り角度は、タイヤ軸方向の外側に向かって大きくなっている、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記面取り角度は、前記複合サイプのタイヤ軸方向の外側へ向かって連続的に大きくなっている、請求項3に記載のタイヤ。
  5. 前記面取り角度は、前記複合サイプのタイヤ軸方向の外端で最大となり、かつ、前記複合サイプのタイヤ軸方向の内端で最小となる、請求項3又は4に記載のタイヤ。
  6. 前記複合サイプの前記外端での面取り角度α1は、前記複合サイプの前記内端での面取り角度α2の2~4倍である、請求項5に記載のタイヤ。
  7. 前記面取り部のタイヤ半径方向の長さのタイヤ軸方向の変化率は、前記面取り部の前記面取り角度のタイヤ軸方向の変化率よりも小さい、請求項3ないし6のいずれか1項に記載のタイヤ。
  8. 前記面取り部は、前記一対のサイプ壁面のそれぞれに設けられる、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のタイヤ。
  9. 前記面取り部を含む前記サイプ本体の最大幅は、前記拡幅部の幅の0.4~1.0倍である、請求項1ないし8のいずれか1項に記載のタイヤ。
  10. 前記面取り部のタイヤ半径方向の長さは、前記複合サイプの深さの10%~20%である、請求項1ないし9のいずれか1項に記載のタイヤ。
  11. 前記トレッド部は、前記陸部のタイヤ軸方向の内側に隣接してタイヤ周方向に連続して延びる周方向溝を含み、
    前記複合サイプは、前記周方向溝に繋がっている、請求項1ないし10のいずれか1項に記載のタイヤ。
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