JP2022164466A - トナー、2成分現像剤、及びトナーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】トナーの付着性の増大を抑制し、現像剤の温度が上昇しても流動性を保つことができるトナー、2成分現像剤、及びトナーの製造方法を提供する。【解決手段】トナーは、ワックスを含有するトナー粒子の表面に外添剤が付着したものである。前記トナー粒子は、コアトナー粒子と、前記コアトナー粒子を被覆する樹脂被覆層とを備えるカプセルトナー粒子である。前記外添剤は、樹脂粒子の表面に無機微粒子由来の凸部を複数有する有機無機複合微粒子を含む。前記トナー粒子中の前記ワックスの含有量をWt、前記トナー粒子の表面近傍に存在する前記ワックスの含有量をWsとすると、Ws/Wtが0.57以上0.93以下である。【選択図】図1
Description
本発明は、電子写真方式の画像形成装置に使用されるトナー、2成分現像剤、及びトナーの製造方法に関する。
電子写真方式を利用した複写機、複合機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置に使用されるトナー(静電荷像現像用トナー)は、一般に、定着ローラーとトナー層との離型の円滑性を高める目的で、離型剤としてワックスが添加されている。
特許文献1には、トナー粒子全体に含まれるワックスに対するトナー粒子の表面近傍に存在するワックスの割合を制御することで、低温定着性と耐久性とのバランスを取ることができる旨が開示されている。
具体的には、結着樹脂、ワックス、及びワックス分散剤を含有する静電荷像現像用トナーであって、ワックスの融点、示差走査熱量測定装置によるワックス由来の吸熱ピークの吸熱量ΔH1、及びヘキサンで洗浄した後のトナーの示差走査熱量測定装置によるワックス由来の吸熱ピークの吸熱量ΔH2が特定の数値範囲や関係式を満たす静電荷像現像用トナーが開示されている。
しかしながら、トナー粒子の表面近傍にワックスが多く存在することで、トナーの定着時にワックスが染み出しやすくなり、トナーの高温オフセットが改善し定着バンドが広がるものの、そのトレードオフとして、トナー粒子の表面にワックスが露出しやすくなることで、トナーの付着性が増し、白地カブリが悪化するという問題がある。
また、ワックスがトナー粒子の表面近傍に多く存在することで、ワックスがキャリアに接触してキャリア側に移動しやすくなるため、現像剤が汚染劣化し、現像剤の流動性が悪化するという問題がある。
さらに、外添トナー(トナー粒子の表面に外添剤を付着させた後のトナー)においても、この分野で通常使用されている外添剤では、シェア(剪断力)がかかるとワックスへの外添状態が悪化してしまい、スペーサー効果が十分に発揮されないという問題がある。
本発明は、トナー粒子表面にワックスが多く存在することで広い定着バンドを有するトナーにおける以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、トナーの付着性の増大を抑制し、現像剤の温度が上昇しても流動性を保つことができるトナー、2成分現像剤、及びトナーの製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するためになされた発明は、ワックスを含有するトナー粒子の表面に外添剤が付着したトナーであって、前記トナー粒子がコアトナー粒子と前記コアトナー粒子を被覆する樹脂被覆層とを備えるカプセルトナー粒子であり、前記外添剤が樹脂粒子の表面に無機微粒子由来の凸部を複数有する有機無機複合微粒子を含み、前記トナー粒子中の前記ワックスの含有量をWt、前記トナー粒子の表面近傍に存在する前記ワックスの含有量をWsとすると、Ws/Wtが0.57以上0.93以下であることを特徴とするトナーである。
Ws/Wtが上記範囲内であるカプセルトナーにおいて、樹脂粒子の表面に無機微粒子由来の凸部を複数有する有機無機複合微粒子を外添剤として使用することで、当該凸部のアンカー効果により、トナー粒子の表面に露出したワックスに対しても外添剤を強く固定することができ、外添剤としてスペーサー効果を十分に発揮することができる。したがって、トナー粒子の表面のワックスが感光体やキャリアと直接接触することを抑制でき、高負荷(攪拌シェア及び高温環境)がかかった際におけるワックスブリードの発生に起因するトナーの付着性の増大による白地カブリの発生及び現像剤の流動性の悪化を抑制できる。
上記のトナーにあっては、前記有機無機複合微粒子の個数平均粒子径が40nm以上197nm以下であることが好ましい。
有機無機複合微粒子の個数平均粒子径が上記範囲内であることで、上述した白地カブリの発生及び現像剤の流動性の悪化をより抑制できる。
上記のトナーにあっては、前記有機無機複合微粒子が有する凸部の平均高さが6nm以上22nm以下であることが好ましい。
有機無機複合微粒子が有する凸部の平均高さが上記範囲内であることで、有機無機複合微粒子の樹脂粒子(有機微粒子)部分とトナー粒子とが接する面積を減らすことができ、ワックスによる外添剤の汚染の進行を抑制できる。
上記のトナーにあっては、前記有機無機複合微粒子が有する凸部の平均高さをH凸、前記有機無機複合微粒子の個数平均粒子径をDaとすると、H凸/Daが0.07以上0.18以下であることが好ましい。
H凸/Daが上記範囲内であることで有機無機複合微粒子の転がり抗力が増し、有機無機複合微粒子がトナー粒子の表面で転がることを抑制できるため、ワックス汚染が広がることを抑制できる。
上記のトナーにあっては、前記樹脂被覆層中の前記ワックスの含有量が、前記樹脂被覆層を形成する樹脂微粒子100重量部に対して2重量部以上30重量部以下であることが好ましい。
樹脂被覆層中のワックスの含有量が上記範囲内であることで、トナー粒子の表面に存在するワックスを適切な量に制御することができ、耐高温オフセット性(高温定着性)を高めることができる。
上記のトナーにあっては、下記式(2)により算出される、前記コアトナー粒子と前記有機無機複合微粒子との簡易総表面積比が0.58以上1.80以下であることが好ましい。
簡易総表面積比=(Mc×6/Dc)/(Ma×6/Da) ・・・ (2)
(式(2)中、Mcはトナー中の前記コアトナー粒子の重量割合を、Dcは前記コアトナー粒子の体積平均粒子径を、Maはトナー中の前記有機無機複合微粒子の重量割合を、Daは前記有機無機複合微粒子の個数平均粒子径を示す。)
簡易総表面積比=(Mc×6/Dc)/(Ma×6/Da) ・・・ (2)
(式(2)中、Mcはトナー中の前記コアトナー粒子の重量割合を、Dcは前記コアトナー粒子の体積平均粒子径を、Maはトナー中の前記有機無機複合微粒子の重量割合を、Daは前記有機無機複合微粒子の個数平均粒子径を示す。)
簡易総表面積比が上記範囲内となるように、コアトナー粒子に対する有機無機複合微粒子の添加量を設定することで、上述した白地カブリの発生及び現像剤の流動性の悪化をより抑制できる。
上記の課題を解決するためになされた別の発明は、上記のトナーとキャリアとを含むことを特徴とする2成分現像剤である。
本発明の2成分現像剤は、上記のトナーを含むことで、トナーの付着性の増大を抑制し、現像剤の温度が上昇しても流動性を保つことができる。
上記の課題を解決するためになされたさらに別の発明は、上記のトナーの製造方法であって、コアトナー粒子を作製するコアトナー粒子作製工程と、樹脂被覆層を形成する樹脂微粒子を調製する樹脂微粒子調製工程と、ワックス微粒子と前記樹脂微粒子とを混合して混合微粒子を作製する混合微粒子作製工程と、前記コアトナー粒子の表面を前記混合微粒子で被覆して複合粒子を形成する複合粒子形成工程と、前記複合粒子に機械的衝撃力を付与することにより、前記混合微粒子を前記コアトナー粒子表面で膜化してカプセルトナー粒子を形成するカプセルトナー粒子形成工程と、前記カプセルトナー粒子の表面に外添剤を付着させる外添工程とを含み、前記混合微粒子作製工程において、前記樹脂微粒子を含む水性分散体と、前記ワックス微粒子を含む水性分散体とを混合することで、前記混合微粒子を得ることを特徴とするトナーの製造方法である。
樹脂微粒子とワックス微粒子とを液体中で混合することによりワックスが偏在することを抑制でき、ワックスが均一に分散された樹脂被覆層を得ることができるため、ワックス汚染の発生を抑制できる。
上記のトナーの製造方法にあっては、前記混合微粒子作製工程における、水性分散体中の前記樹脂微粒子の体積平均粒子径をDs、水性分散体中の前記ワックス微粒子の体積平均粒子径をDwとすると、Dw/Dsが0.87以上2.33以下であることが好ましい。
樹脂微粒子とワックス微粒子とを液体中で混合する際に、Dw/Dsが上記範囲内となるように、ワックス微粒子と比較して十分微小である樹脂微粒子を用いることにより、トナー粒子の表面へのワックスの露出を抑制でき、トナーの付着性の増大を抑制できる。
本発明によると、トナーの付着性の増大を抑制し、現像剤の温度が上昇しても流動性を保つことができるトナー、2成分現像剤、及びトナーの製造方法を提供することができる。
本発明はトナー、2成分現像剤、及びトナーの製造方法を含む。以下、これらについて詳細に説明する。
1.トナー、トナー粒子
図1は、本発明の実施形態に係るトナー粒子の断面構成を示す概念図である。トナー粒子Tは、コアトナー粒子1と、その外側に樹脂微粒子で形成される樹脂被覆層2(シェル層)とで構成されるカプセルトナー粒子である。トナー粒子Tはワックス3を含有し、トナー粒子Tの表面には外添剤4が付着している。
図1は、本発明の実施形態に係るトナー粒子の断面構成を示す概念図である。トナー粒子Tは、コアトナー粒子1と、その外側に樹脂微粒子で形成される樹脂被覆層2(シェル層)とで構成されるカプセルトナー粒子である。トナー粒子Tはワックス3を含有し、トナー粒子Tの表面には外添剤4が付着している。
<コアトナー粒子>
本発明のトナーにおけるコアトナー粒子は、結着樹脂及び着色剤を含む。結着樹脂は、コアトナー粒子の主樹脂である。さらに必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲において、任意成分を含有していてもよい。
本発明のトナーにおけるコアトナー粒子は、結着樹脂及び着色剤を含む。結着樹脂は、コアトナー粒子の主樹脂である。さらに必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲において、任意成分を含有していてもよい。
結着樹脂としては、特に限定されず、黒トナー又はカラートナー用の公知の結着樹脂を使用することができ、例えば、ポリスチレン、スチレンモノマーと(メタ)アクリル酸系モノマー及び/又は(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを共重合したスチレン-アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂等が挙げられる。また、原料モノマー混合物に離型剤を混合し、重合反応を行って得られる樹脂を用いてもよい。結着樹脂は1種を単独で使用でき、又は2種以上を併用できる。
スチレン系樹脂を構成するモノマーは、スチレンモノマーを必須モノマーとし、必要により(メタ)アクリルモノマー及び/又はカルボキシル基含有ビニルモノマーを含有することが好ましい。ここで、スチレン系樹脂とは、スチレンモノマーの単独重合体又はスチレンモノマーと他のモノマーの共重合体を意味する。また、(メタ)アクリルとは、アクリル及び/又はメタクリルを意味する。上記スチレンモノマーとしては、スチレン、アルキル基の炭素数が1~3のアルキルスチレン(例えば、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン)等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。好ましくはスチレンである。(メタ)アクリルモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が1~18のアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数1~18のヒドロキシルアルキル(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が1~18のアルキルアミノ基含有(メタ)アクリレート;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有ビニルモノマー等が挙げられる。カルボキシル基含有ビニルモノマーとしては、モノカルボン酸〔炭素数3~15、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸〕、ジカルボン酸〔炭素数4~15、例えば(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸〕、ジカルボン酸モノエステル〔上記ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1~18)エステル、例えばマレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、シトラコン酸モノアルキルエステル〕等が挙げられる。これら(メタ)アクリルモノマー及びカルボキシル基含有ビニルモノマーの中でも、炭素数が1~18のアルキル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、ジカルボン酸モノエステル及びこれらの2種以上の混合物が好ましい。
ポリエステル樹脂を構成するモノマーとしては公知のものを使用でき、例えば多塩基酸と多価アルコールとの重縮合物等が挙げられる。
多塩基酸としては、ポリエステル用モノマーとして知られるものを使用でき、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリト酸、ピロメリト酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族カルボン酸類、無水マレイン酸、フマル酸、琥珀酸、アルケニル無水琥珀酸、アジピン酸等の脂肪族カルボン酸類、これら多塩基酸のメチルエステル化物等が挙げられる。多塩基酸は1種を単独で使用でき、又は2種以上を併用できる。
多価アルコールとしても、ポリエステル用モノマーとして知られるものを使用でき、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン等の脂肪族多価アルコール類、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA等の脂環式多価アルコール類、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等の芳香族系ジオール類等が挙げられる。多価アルコールは1種を単独で使用でき、又は2種以上を併用できる。
多塩基酸と多価アルコールとの重縮合反応は常法に従って実施でき、例えば、有機溶媒の存在下又は非存在下、重縮合触媒の存在下に、多塩基酸と多価アルコールとを接触させることによって行われ、生成するポリエステルの酸価、軟化温度等が所望の値になったところで終了する。これによって、ポリエステルが得られる。多塩基酸の一部に、多塩基酸のメチルエステル化物を用いると、脱メタノール重縮合反応が行われる。この重縮合反応において、多塩基酸と多価アルコールとの配合比、反応率等を適宜変更することによって、例えば、ポリエステルの末端のカルボキシル基含有量を調整でき、延いては得られるポリエステルの特性を変性できる。また、多塩基酸として無水トリメリト酸を用いても、ポリエステルの主鎖中にカルボキシル基を容易に導入することができ、これによって、変性ポリエステルが得られる。ポリエステルの主鎖及び/又は側鎖にカルボキシル基、スルホン酸基等の親水性基を結合させ、水中での自己分散性ポリエステルも使用できる。またポリエステルとアクリル樹脂とをグラフト化して用いてもよい。
結着樹脂のガラス転移温度は、40℃以上60℃以下が好ましい。結着樹脂のガラス転移温度が40℃未満であると、画像形成装置内部においてカプセルトナー粒子同士が熱凝集するブロッキングを発生しやすくなり、保存安定性が低下するおそれがある。結着樹脂のガラス転移温度が60℃を超えると、低温定着性が損なわれるおそれがある。
着色剤としては、電子写真分野で常用されるカーボンブラックや有機顔料等を使用することができる。
黒色の着色剤としては、例えば、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、磁性フェライト及びマグネタイト等が挙げられる。
イエローの着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185等が挙げられる。
マゼンタの着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
シアンの着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60等が挙げられる。
着色剤の使用量は特に制限されないが、好ましくは結着樹脂100重量部に対して5重量部以上10重量部以下である。着色剤は、結着樹脂中に均一に分散させるために、マスターバッチ化して用いてもよい。
本発明のトナーにおけるコアトナー粒子には、必要に応じて電荷制御剤を添加してもよい。電荷制御剤としてはこの分野で常用される正電荷制御用及び負電荷制御用の電荷制御剤を使用できる。
正電荷制御用の電荷制御剤としては、例えば、四級アンモニウム塩、ピリミジン化合物、トリフェニルメタン誘導体、グアニジン塩、アミジン塩等が挙げられる。
負電荷制御用の電荷制御剤としては、含金属アゾ化合物、アゾ錯体染料、サリチル酸及びその誘導体の金属錯体及び金属塩(金属はクロム、亜鉛、ジルコニウム等)、有機ベントナイト化合物、ホウ素化合物等が挙げられる。
電荷制御剤の使用量は特に制限されず広い範囲から適宜選択できるが、好ましくは、結着樹脂100重量部に対して0.5重量部以上3重量部以下である。
本発明のトナーにおけるコアトナー粒子の体積平均粒子径は、4μm以上10μm以下が好ましい。体積平均粒子径が上記範囲内であると、長期にわたり高精細な画像を安定して形成できる。またコアトナー粒子を上記範囲内に小粒子径化することにより、付着量が少なくても高い画像濃度が得られ、トナー消費量を削減できる効果も生じる。コアトナー粒子の体積平均粒子径が上記下限未満であると、高帯電化及び低流動化するおそれがある。トナーが高帯電化、低流動化すると、感光体にトナーを安定して供給できなくなり、地肌カブリ及び画像濃度の低下等が発生するおそれがある。コアトナー粒子の体積平均粒子径が上記上限を超えると、形成画像の層厚が大きくなり、粒状性の著しい画像となり、高精細な画像を得られない。またコアトナー粒子の粒子径が大きくなることにより比表面積が減少し、トナーの帯電量が小さくなる。トナーの帯電量が小さくなると、トナーが感光体に安定して供給されず、トナー飛散による機内汚染が発生するおそれがある。
<樹脂被覆層>
本発明のトナーにおける樹脂被覆層は、図1に示すように、コアトナー粒子の外側に樹脂により形成される被覆層である。
本発明のトナーにおける樹脂被覆層は、図1に示すように、コアトナー粒子の外側に樹脂により形成される被覆層である。
本発明のトナーは、トナー粒子中のワックスの含有量をWt、トナー粒子の表面近傍に存在するワックスの含有量をWsとすると、Ws/Wtが0.57以上0.93以下である。Ws/Wtの下限は、0.60以上であることがより好ましく、0.75以上であることがさらに好ましい。
なお、Ws/Wtは、示差走査熱量測定装置を用いて、トナー中のワックス由来の吸熱量ΔH1、及びトナーをヘキサンで洗浄した後のトナー中のワックス由来の吸熱量ΔH2を測定し、下記式(1)により算出される。
Ws/Wt=(ΔH1-ΔH2)/ΔH1 ・・・ (1)
Ws/Wt=(ΔH1-ΔH2)/ΔH1 ・・・ (1)
図2は、本発明の実施形態に係るトナーをヘキサンで洗浄した後の断面構成を示す概念図である。当該トナーをヘキサンで洗浄すると、図1に示すトナー粒子T中に存在するワックス3のうち、図2に示すようにトナー粒子Tの表面近傍に存在するワックス3aが除去される。
吸熱量ΔH1はトナー粒子T中のワックス3の含有量に相当し、吸熱量ΔH2はヘキサンで洗浄した後のトナー粒子Tに残存するワックス3bの含有量に相当することから、ΔH1-ΔH2はトナー粒子Tの表面近傍に存在するワックス3aの含有量に相当する。したがって、上記式(1)によりWs/Wtを算出することができる。
Ws/Wtが上記範囲内であるカプセルトナーにおいて、樹脂粒子の表面に無機微粒子由来の凸部を複数有する有機無機複合微粒子を外添剤として使用することで、当該凸部のアンカー効果により、トナー粒子の表面に露出したワックスに対しても外添剤を強く固定することができ、外添剤としてスペーサー効果を十分に発揮することができる。したがって、トナー粒子の表面のワックスが感光体やキャリアと直接接触することを抑制することができ、高負荷(攪拌シェア及び高温環境)がかかった際におけるワックスブリードの発生に起因するトナー付着性の増大による白地カブリの発生及び現像剤の流動性の悪化を抑制できる。Ws/Wtが上記下限未満の場合、高温定着性が悪化するおそれがある。Ws/Wtが上記上限を超える場合、現像槽内での2成分現像剤の耐ストレス性が悪化するおそれがある。
本発明のトナーにおける樹脂被覆層中のワックスの含有量は、樹脂被覆層を形成する樹脂微粒子100重量部に対して2重量部以上30重量部以下であることが好ましく、10重量部以上20重量部以下であることがより好ましい。
樹脂被覆層中のワックスの含有量を上記範囲内とすることで、高温定着性を高めることができる。特に、後述する本発明のトナーの製造方法にて製造されるトナーのように、コアトナー粒子にはワックスを含有せず、樹脂被覆層に上記範囲内のワックスを含有する構成とすることで、トナー粒子表面に存在するワックスを適切な量に制御することができ、高温定着性が高いトナーを能率的に製造することができる。
ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルナウバワックス、合成エステルワックス等が挙げられる。
コアトナー粒子を形成する樹脂としてはアクリル系樹脂が挙げられる。アクリル系樹脂としては、少なくともアクリル系モノマー又はメタクリル系モノマーのいずれかを含む単独又は複数のモノマーを重合又は共重合して得られる樹脂を使用できる。
アクリル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2-クロルエチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸誘導体が挙げられる。
メタクリル系モノマーとしては、例えば、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n-オクチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエステル等のメタクリル酸誘導体が挙げられる。
アクリル系モノマー又はメタクリル系モノマー以外に使用できるモノマーとしては、例えば、スチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、α-メチルスチレン、p-エチルスチレン、2,4-ジメチルスチレン等のスチレン誘導体が挙げられる。
<外添剤>
本発明に係るトナー粒子の表面に付着している外添剤は、樹脂粒子の表面に無機微粒子由来の凸部を複数有する有機無機複合微粒子を含む。
本発明に係るトナー粒子の表面に付着している外添剤は、樹脂粒子の表面に無機微粒子由来の凸部を複数有する有機無機複合微粒子を含む。
当該有機無機複合微粒子は、架橋されたポリマーにより形成された有機微粒子の表面に、無機微粒子が突起状に露出するように複数固定された形状を有し、例えば、芯となる有機微粒子に、有機シリカ微粒子が、共有相互作用、共有結合等によって固定されたものが挙げられる。
また、有機無機複合微粒子の一部又は全体を表面処理によって改質して用いることもできる。特に、疎水化剤により表面処理された有機無機複合微粒子が、外添剤として好適である。
本発明のトナーにおける有機無機複合微粒子の個数平均粒子径は、40nm以上197nm以下であることが好ましく、60nm以上150nm以下であることがより好ましい。
個数平均粒子径が上記範囲内である有機無機複合微粒子を外添剤として使用することで、有機無機複合微粒子が有する凸部のアンカー効果により、トナー粒子の表面に露出したワックスに対しても外添剤を強く固定することができ、外添剤としてスペーサー効果を十分に発揮することができる。したがって、トナー粒子の表面のワックスが感光体やキャリアと直接接触することを抑制でき、高負荷(攪拌シェア及び高温環境)がかかった際におけるワックスブリードの発生に起因するトナーの付着性の増大による白地カブリの発生及び現像剤の流動性の悪化を抑制できる。
本発明のトナーにおける有機無機複合微粒子が有する凸部の平均高さは、6nm以上22nm以下であることが好ましく、8nm以上13nm以下であることがより好ましい。
有機無機複合微粒子が有する凸部の平均高さが上記範囲内であることで、有機無機複合微粒子の樹脂粒子(有機微粒子)部分とトナー粒子とが接する面積を減らすことができ、ワックスによる外添剤の汚染の進行を抑制できる。
本発明のトナーにおける有機無機複合微粒子が有する凸部の平均高さをH凸、有機無機複合微粒子の個数平均粒子径をDaとすると、H凸/Daが0.07以上0.18以下であることが好ましく、0.08以上0.12以下であることがより好ましい。
H凸/Daが上記範囲内であることで有機無機複合微粒子の転がり抗力が増し、有機無機複合微粒子がトナー粒子表面で転がることを抑制できるため、ワックス汚染が広がることを抑制できる。
本発明のトナーにおいては、下記式(2)により算出される、コアトナー粒子と有機無機複合微粒子との簡易総表面積比が0.58以上1.80以下であることが好ましく、0.58以上1以下であることがより好ましい。
簡易総表面積比=(Mc×6/Dc)/(Ma×6/Da) ・・・ (2)
式(2)中、Mcはトナー中のコアトナー粒子の重量割合を、Dcはコアトナー粒子の体積平均粒子径を、Maはトナー中の有機無機複合微粒子の重量割合を、Daは有機無機複合微粒子の個数平均粒子径を示す。簡易総表面積比が上記範囲内となるように、コアトナー粒子に対する有機無機複合微粒子の添加量を設定することで、白地カブリの発生及び現像剤の流動性の悪化をより抑制できる。
式(2)中、Mcはトナー中のコアトナー粒子の重量割合を、Dcはコアトナー粒子の体積平均粒子径を、Maはトナー中の有機無機複合微粒子の重量割合を、Daは有機無機複合微粒子の個数平均粒子径を示す。簡易総表面積比が上記範囲内となるように、コアトナー粒子に対する有機無機複合微粒子の添加量を設定することで、白地カブリの発生及び現像剤の流動性の悪化をより抑制できる。
本発明のトナーは、本発明の効果を損なわない範囲において、有機無機複合微粒子以外の外添剤を含有していてもよい。このような外添剤としては、例えば、1次粒子の平均粒子径が5nm~250nmの微粒子であって、シリカ、酸化チタン、アルミナ等の無機微粒子や、当該無機微粒子をシランカップリング剤、チタンカップリング剤又はシリコーンオイルにより表面処理(疎水化処理)したものが挙げられる。当該外添剤の添加量は、特に限定されないが、トナー粒子100重量部に対して0.1重量部以上3重量部以下であることが好ましい。当該外添剤の添加量が0.1重量部未満の場合、流動性の向上効果を与えることが難しく、一方、3重量部を超える場合、定着性が低下することがある。
2.トナーの製造方法
本発明のトナーの製造方法は、コアトナー粒子を作製するコアトナー粒子作製工程P1と、樹脂被覆層を形成する樹脂微粒子を調製する樹脂微粒子調製工程P2と、ワックス微粒子と前記樹脂微粒子とを混合して混合微粒子を作製する混合微粒子作製工程P3と、前記コアトナー粒子の表面を前記混合微粒子で被覆して複合粒子を形成する複合粒子形成工程P4と、前記複合粒子に機械的衝撃力を付与することにより、前記混合微粒子を前記コアトナー粒子表面で膜化してカプセルトナー粒子を形成するカプセルトナー粒子形成工程P5と、前記カプセルトナー粒子の表面に外添剤を付着させる外添工程P6と、を含む。
本発明のトナーの製造方法は、コアトナー粒子を作製するコアトナー粒子作製工程P1と、樹脂被覆層を形成する樹脂微粒子を調製する樹脂微粒子調製工程P2と、ワックス微粒子と前記樹脂微粒子とを混合して混合微粒子を作製する混合微粒子作製工程P3と、前記コアトナー粒子の表面を前記混合微粒子で被覆して複合粒子を形成する複合粒子形成工程P4と、前記複合粒子に機械的衝撃力を付与することにより、前記混合微粒子を前記コアトナー粒子表面で膜化してカプセルトナー粒子を形成するカプセルトナー粒子形成工程P5と、前記カプセルトナー粒子の表面に外添剤を付着させる外添工程P6と、を含む。
(1)コアトナー粒子作製工程P1
コアトナー粒子作製工程P1ではコアトナー粒子を作製する。コアトナー粒子の作製方法としては、例えば、混練粉砕法等の乾式法、並びに懸濁重合法、乳化凝集法、分散重合法、溶解懸濁法及び溶融乳化法等の湿式法が挙げられる。以下、混練粉砕法によってコアトナー粒子を作製する方法を記載する。
コアトナー粒子作製工程P1ではコアトナー粒子を作製する。コアトナー粒子の作製方法としては、例えば、混練粉砕法等の乾式法、並びに懸濁重合法、乳化凝集法、分散重合法、溶解懸濁法及び溶融乳化法等の湿式法が挙げられる。以下、混練粉砕法によってコアトナー粒子を作製する方法を記載する。
粉砕法によるコアトナー粒子の作製では、結着樹脂、着色剤及びその他の添加剤を含むコアトナー粒子原料を、混合機で乾式混合した後、混練機によって溶融混練することによって溶融混練物を得る。この溶融混練物を冷却固化し、固化物を粉砕機で粉砕することによって微粉砕物を得る。その後、必要に応じて分級等の粒度調整を行うことによって、コアトナー粒子が得られる。
混合機としては公知のものを使用でき、例えばヘンシェルミキサ(商品名、日本コークス工業株式会社製)、スーパーミキサ(商品名、株式会社カワタ製)等が挙げられる。
混練機としては公知のものを使用でき、例えば、PCM-65/87、PCM-30(以上いずれも商品名、株式会社池貝製)等の二軸混練機や、ニーデックス(商品名、日本コークス工業株式会社製)等のオープンロール混練機が挙げられる。
粉砕機としては、例えば、超音速ジェット気流を利用して粉砕するカウンタージェットミルAFG(商品名、ホソカワミクロン社製)等が挙げられる。分級機としては、例えば、ロータリー式分級機TSPセパレータ(商品名、ホソカワミクロン社製)等が挙げられる。
(2)樹脂微粒子調製工程P2
樹脂微粒子の調製方法として、例えば、樹脂微粒子原料である樹脂をホモジナイザー等で乳化分散する方法や、乳化重合やソープフリー乳化重合等の方法でモノマーを重合させる方法が挙げられる。樹脂微粒子は、反応後に規定の固形分濃度の水性分散体(ラテックス)となるよう調製する。
樹脂微粒子の調製方法として、例えば、樹脂微粒子原料である樹脂をホモジナイザー等で乳化分散する方法や、乳化重合やソープフリー乳化重合等の方法でモノマーを重合させる方法が挙げられる。樹脂微粒子は、反応後に規定の固形分濃度の水性分散体(ラテックス)となるよう調製する。
樹脂微粒子原料として用いられる樹脂としては、例えば、トナー材料に用いられる樹脂を用いることができ、例えば、ポリスチレン、スチレンモノマーと(メタ)アクリル酸系モノマー及び/又は(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを共重合したスチレン-アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
樹脂微粒子としては、上記例示した樹脂の中でも、スチレン-アクリル系樹脂又はポリエステル樹脂を含むことが好ましい。スチレン-アクリル系樹脂は、軽量で高い強度を有し、透明性も高く、安価で、粒子径の揃った材料を得やすいなど、多くの利点を有する。
樹脂微粒子(1次粒子)の体積平均粒子径は、コアトナー粒子の平均粒子径よりも十分に小さい必要があり、0.05μm以上1μm以下であることが好ましい。また、樹脂微粒子(1次粒子)の体積平均粒子径は、0.1μm以上0.2μm以下であることがさらに好ましい。樹脂微粒子(1次粒子)の体積平均粒子径が0.05μm以上1μm以下であることによって、コアトナー粒子表面に好適な厚さの樹脂被覆層を形成することができる。このことによって、本実施形態の方法で製造されるトナーをクリーニングブレードに引っ掛かりやすくすることができる。これにより、トナーのクリーニング性を向上させることができる。
また、樹脂微粒子原料として用いられる樹脂の軟化温度は、コアトナー粒子に含まれる結着樹脂のガラス転移温度よりも高いことが好ましく、60℃以上であることがより好ましい。このことによって、本実施形態の方法で製造されるトナー同士が保存中に融着することを防止できる。これにより、トナーの保存安定性を向上させることができる。
(3)混合微粒子作製工程P3
混合微粒子作製工程P3では、ワックス微粒子と樹脂微粒子とを混合して混合微粒子を作製する。ワックス微粒子水性分散体と、上記のとおり調製した樹脂微粒子水性分散体とを混合することで、樹脂被覆層を形成するための混合微粒子の水性分散体を調製する。
混合微粒子作製工程P3では、ワックス微粒子と樹脂微粒子とを混合して混合微粒子を作製する。ワックス微粒子水性分散体と、上記のとおり調製した樹脂微粒子水性分散体とを混合することで、樹脂被覆層を形成するための混合微粒子の水性分散体を調製する。
樹脂微粒子とワックス微粒子とを液体中で混合することによりワックスが偏在することを抑制でき、ワックスが均一に分散された樹脂被覆層を得ることができるため、ワックス汚染の発生を抑制できる。
ワックス微粒子水性分散体は、例えば、ワックスと界面活性剤とを加熱し高圧ホモジナイザーに投入することで調製できる。得られたワックス微粒子水性分散体を静置して上方と下方を分割し、粒度の異なるワックス微粒子水性分散体を得ることを繰り返すことにより、ワックス微粒子の体積平均粒子径を調整することができる。
混合微粒子作製工程P3においては、水性分散体中の樹脂微粒子の体積平均粒子径をDs、水性分散体中のワックス微粒子の体積平均粒子径をDwとすると、Dw/Dsが0.87以上2.33以下であることが好ましく、0.87以上2以下であることがより好ましい。
樹脂微粒子とワックス微粒子とを液体中で混合する際に、ワックス微粒子の体積平均粒子径と比較して十分微小である樹脂微粒子を用いることにより、トナー粒子表面へのワックスの露出を抑制でき、トナーの付着性の増大を抑制できる。
(4)複合粒子形成工程P4
複合粒子形成工程P4は、コアトナー粒子表面に混合微粒子を被覆させて複合粒子を形成させる工程である。複合粒子を形成する方法として、例えば、ヘンシェルミキサ真空乾燥システム(商品名:FM20C、日本コークス工業株式会社製)の中に、コアトナー粒子と樹脂微粒子エマルジョンとを投入し、撹拌羽根の先端部の周速が10~30m/秒の速度で撹拌しながら、ミキサ槽内を減圧する方法が使用できる。減圧下において混合乾燥することで、水分含有率を1重量%未満まで乾燥させた複合粒子を得ることができる。コアトナー粒子と樹脂微粒子との混合比としては、コアトナー粒子表面を樹脂微粒子で完全に且つ薄く被覆する程度の混合比が好ましく、配合比としては、コアトナー粒子100重量部に対して樹脂微粒子5重量部~15重量部の比率で混合される。樹脂微粒子の配合比が5重量部未満の場合は、コアトナー粒子を十分に被膜することが困難であり、保存安定性が不十分となる。15重量部を超える場合は、被膜量が過剰であり、樹脂被覆層を薄膜化することが困難であり、低温定着性が悪化する。
複合粒子形成工程P4は、コアトナー粒子表面に混合微粒子を被覆させて複合粒子を形成させる工程である。複合粒子を形成する方法として、例えば、ヘンシェルミキサ真空乾燥システム(商品名:FM20C、日本コークス工業株式会社製)の中に、コアトナー粒子と樹脂微粒子エマルジョンとを投入し、撹拌羽根の先端部の周速が10~30m/秒の速度で撹拌しながら、ミキサ槽内を減圧する方法が使用できる。減圧下において混合乾燥することで、水分含有率を1重量%未満まで乾燥させた複合粒子を得ることができる。コアトナー粒子と樹脂微粒子との混合比としては、コアトナー粒子表面を樹脂微粒子で完全に且つ薄く被覆する程度の混合比が好ましく、配合比としては、コアトナー粒子100重量部に対して樹脂微粒子5重量部~15重量部の比率で混合される。樹脂微粒子の配合比が5重量部未満の場合は、コアトナー粒子を十分に被膜することが困難であり、保存安定性が不十分となる。15重量部を超える場合は、被膜量が過剰であり、樹脂被覆層を薄膜化することが困難であり、低温定着性が悪化する。
(5)カプセルトナー粒子形成工程P5
カプセルトナー粒子形成工程P5は、複合粒子に機械的衝撃力を付与することにより、混合微粒子をコアトナー粒子表面で膜化してカプセルトナー粒子を形成する工程である。図3は、本実施形態に係るトナーの製造方法で用いるカプセルトナーの製造装置201の概略構成を示す正面図である。図4は、図3に示す製造装置201を切断面線A200―A200から見た概略断面図である。カプセルトナー粒子形成工程P5では、例えば図3に示すカプセルトナーの製造装置201を用い、複合粒子形成工程P4で作製した複合粒子に対して、カプセルトナーの製造装置201内での循環と撹拌との相乗効果による衝撃力でコアトナー粒子に樹脂被覆層を形成する。カプセルトナーの製造装置201は回転撹拌装置であり、粉体流路202と、回転撹拌手段203(回転撹拌部)と、図示しない温度調整用ジャケットと、粉体投入部206と、粉体回収部207とを含んで構成される。回転撹拌手段203と、粉体流路202とは循環手段を構成する。
カプセルトナー粒子形成工程P5は、複合粒子に機械的衝撃力を付与することにより、混合微粒子をコアトナー粒子表面で膜化してカプセルトナー粒子を形成する工程である。図3は、本実施形態に係るトナーの製造方法で用いるカプセルトナーの製造装置201の概略構成を示す正面図である。図4は、図3に示す製造装置201を切断面線A200―A200から見た概略断面図である。カプセルトナー粒子形成工程P5では、例えば図3に示すカプセルトナーの製造装置201を用い、複合粒子形成工程P4で作製した複合粒子に対して、カプセルトナーの製造装置201内での循環と撹拌との相乗効果による衝撃力でコアトナー粒子に樹脂被覆層を形成する。カプセルトナーの製造装置201は回転撹拌装置であり、粉体流路202と、回転撹拌手段203(回転撹拌部)と、図示しない温度調整用ジャケットと、粉体投入部206と、粉体回収部207とを含んで構成される。回転撹拌手段203と、粉体流路202とは循環手段を構成する。
粉体流路202は、撹拌部208と、粉体流過部209とから構成される。撹拌部208は、内部空間を有する円筒形状の容器状部材である。回転撹拌室である撹拌部208には、開口部210,211が形成される。開口部210は、撹拌部208の軸線方向一方側の面208aにおける略中央部において、撹拌部208の面208aを含む側壁を厚み方向に貫通するように形成される。また、開口部211は、撹拌部208の前記軸方向片側の面208aに垂直な側面208bにおいて、撹拌部208の側面208bを含む側壁を厚み方向に貫通するよう形成される。循環管である粉体流過部209は、一端が開口部210と接続され、他端が開口部211と接続される。これによって撹拌部208の内部空間と粉体流過部209の内部空間とが連通され、粉体流路202が形成される。この粉体流路202を、複合粒子及び気体が流過する。粉体流路202は、複合粒子が流動する方向である粉体流動方向が一定となるよう設けられる。
回転撹拌手段203は、回転軸部材212と、円盤状の回転盤213と、複数の撹拌羽根214とを含む。回転軸部材212は、撹拌部208の軸線に一致する軸線を有し且つ撹拌部208の軸線方向他方側の面208cに、面208cを含む側壁を厚み方向に貫通するように形成される貫通孔205に挿通されるように設けられ、図示しないモータによって軸線回りに回転する円柱棒状部材である。回転盤213は、その軸線が回転軸部材212の軸線に一致するように回転軸部材212に支持され、回転軸部材212の回転に伴い回転する円盤状部材である。複数の撹拌羽根214は、回転盤213の周縁部分によって支持され、回転盤213の回転に伴って回転する。
カプセルトナー粒子形成工程P5において、回転撹拌手段203の最外周の周速度は、30m/秒以上に設定するのが好ましく、50m/秒以上に設定するのがさらに好ましい。回転撹拌手段203の最外周とは、回転撹拌手段203の回転軸部材212が延びる方向に垂直な方向において、回転軸部材212の軸線との距離がもっとも長い回転撹拌手段203の部分203aである。回転時の回転撹拌手段203の最外周における周速が30m/秒以上に設定することによって、複合粒子に対して、環状の流路(粉体流路202)を循環する流速30m/秒以上の気流中に分散させることができる。これにより、複合粒子を孤立流動させることができる。最外周における周速度が30m/秒未満であると、複合粒子を孤立流動させることが困難であるため、コアトナー粒子を樹脂膜で均一に被覆することが困難になる。
温度調整手段である図示しない温度調整用ジャケットは、粉体流路202の外側の少なくとも一部に設けられ、ジャケット内部の空間に冷却媒又は加温媒を通して粉体流路202内と回転撹拌手段203を所定の温度に調整する。これによって、粉体流路内及び回転撹拌手段の外側の温度をコアトナー粒子及び樹脂微粒子が軟化変形しない温度以下に制御することができる。
(6)外添工程P6
外添工程P6では、カプセルトナー粒子と外添剤とを混合機で混合することにより、カプセルトナー粒子表面に外添剤を付着させる工程である。外添剤としては、上述した有機無機複合微粒子を使用する。また、上述したとおり、シランカップリング剤で疎水化処理した1次粒子径が7nm~20nmのシリカ微粒子等を併用することができる。
外添工程P6では、カプセルトナー粒子と外添剤とを混合機で混合することにより、カプセルトナー粒子表面に外添剤を付着させる工程である。外添剤としては、上述した有機無機複合微粒子を使用する。また、上述したとおり、シランカップリング剤で疎水化処理した1次粒子径が7nm~20nmのシリカ微粒子等を併用することができる。
混合機としては公知のものを使用でき、例えばヘンシェルミキサ(商品名、日本コークス工業株式会社製)、スーパーミキサ(商品名、株式会社カワタ製)等が挙げられる。
3.2成分現像剤
本発明の2成分現像剤は、本発明に係るトナーと、キャリアとを含む。2成分現像剤は、公知の混合機を用いて、トナーとキャリアとを混合することによって製造できる。トナーとキャリアとの重量比は、特に限定されず、例えば、3:97~12:88が挙げられる。
本発明の2成分現像剤は、本発明に係るトナーと、キャリアとを含む。2成分現像剤は、公知の混合機を用いて、トナーとキャリアとを混合することによって製造できる。トナーとキャリアとの重量比は、特に限定されず、例えば、3:97~12:88が挙げられる。
キャリアは、現像槽内でトナーと撹拌及び混合され、トナーに所望の電荷を与える。また、キャリアは、現像装置と感光体との間で電極として働き、電荷を帯びたトナーを感光体上の静電潜像に運び、トナー像を形成させる役割を果たす。キャリアは、磁気力により現像装置の現像ローラー上に保持され、現像に作用した後、再び現像槽に戻り、新たなトナーと再び撹拌及び混合されて寿命まで繰り返し使用される。
キャリアは、キャリア芯材と、キャリア芯材を被覆するキャリアコート層とを有する。キャリア芯材としては、電子写真分野で用いられるものであれば特に限定されない。キャリア芯材の材料の具体例としては、鉄、銅、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性金属酸化物が挙げられる。キャリア芯材の体積平均粒子径は、特に限定されず、例えば、30μm以上100μm以下が挙げられる。キャリアコート層は、シリコーン樹脂又はアクリル樹脂を含むことが好ましい。シリコーン樹脂は、キャリアコート層の汚染の進行を遅らせることができ、ロングライフでの使用に適している。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
<ワックス微粒子の融点、オンセット温度、及び吸熱量の測定方法>
示差走査熱量測定装置(商品名:ダイヤモンドDSC、パーキンエルマー社製)を用いて、ワックス試料20mgを温度30℃から昇温速度毎分10℃で200℃まで加熱し、次いで200℃から20℃に急冷する操作を2回繰り返し、DSC曲線を測定した。2回目の操作で測定したDSC曲線の融解に相当する吸熱ピークの温度をワックス微粒子の融点とした。得られたDSC曲線において、融解に相当する吸熱ピークより低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、ピークの立ち上がり部分から頂点までの曲線に対して勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度をオンセット温度とした。
示差走査熱量測定装置(商品名:ダイヤモンドDSC、パーキンエルマー社製)を用いて、ワックス試料20mgを温度30℃から昇温速度毎分10℃で200℃まで加熱し、次いで200℃から20℃に急冷する操作を2回繰り返し、DSC曲線を測定した。2回目の操作で測定したDSC曲線の融解に相当する吸熱ピークの温度をワックス微粒子の融点とした。得られたDSC曲線において、融解に相当する吸熱ピークより低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、ピークの立ち上がり部分から頂点までの曲線に対して勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度をオンセット温度とした。
また、外添トナー試料20mgについて上記と同様の条件で測定することで、吸熱量の測定を行った。DSCの吸熱曲線を1次微分し、ワックスの吸熱ピークの存在する温度の高温側と低温側の変曲点を挟んで吸熱量を積分することにより、ワックスによる吸熱量ΔH1(mJ)を求めた。なお、ワックスが十分にシャープメルトで樹脂との相互作用等を考慮しなくてよい場合は、吸熱ピークの値(mW)を代用とすることも可能である。
<Ws/Wtの測定方法>
上記のとおり示差走査熱量測定装置を用いて、トナー中のワックス由来の吸熱量ΔH1、及びトナーをヘキサンで洗浄した後のトナー中のワックス由来の吸熱量ΔH2を測定し、下記式(1)によりWs/Wtを算出した。
Ws/Wt=(ΔH1-ΔH2)/ΔH1 ・・・ (1)
上記のとおり示差走査熱量測定装置を用いて、トナー中のワックス由来の吸熱量ΔH1、及びトナーをヘキサンで洗浄した後のトナー中のワックス由来の吸熱量ΔH2を測定し、下記式(1)によりWs/Wtを算出した。
Ws/Wt=(ΔH1-ΔH2)/ΔH1 ・・・ (1)
ΔH2について、具体的には、50mLディスポカップに外添トナー試料0.2g及びヘキサン2gを計量し、スターラーチップ及びマグネチックスターラー(株式会社三商製)を用いて、温度25℃の環境下で60rpm程度の速度で3分間撹拌することで、外添トナーをヘキサンで洗浄した。次に、孔径0.2μmのメンブレンフィルター(アドバンテック東洋株式会社製)を用いて減圧濾過を10分間行った。そしてメンブレンフィルターごと40℃の恒温乾燥機へ3日間投入することでヘキサンを完全に蒸発させ、洗浄後のトナー試料として回収した。
洗浄後のトナー試料について、上記外添トナー試料(ヘキサン洗浄していないトナー試料)と同様の方法にて吸熱量の測定を行い、洗浄後のトナー試料に残存するワックス由来の吸熱量ΔH2(mJ)を求めた。
<有機無機複合微粒子の形状の観察方法(Da及びH凸の算出方法)>
作製した有機無機複合微粒子を樹脂包埋し、ミクロトームにより約80nmの薄片に切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)により観察した。濃く観察される部分が有機無機複合微粒子中のシリカ微粒子(無機微粒子)に該当し、中央の薄い部分が有機微粒子に相当する。薄片を2つ以上つくり、それぞれの薄片から3視野以上を確認し、それぞれの視野から10点程度の有機無機複合微粒子が写った画像を選択した。この画像を用いて、有機微粒子が円内に含まれ二点以上で外接する最小径の円の外接径D1、有機無機複合微粒子が円内に含まれ二点以上で外接する最小径の円の外接径D2、及び無機微粒子1つ毎に、当該無機微粒子及び有機微粒子の外接円D1に外接する円(当該無機微粒子と外接する位置は、当該無機微粒子の外縁のうち有機微粒子とは反対側の位置であり、且つ、有機微粒子と外接する位置は、有機微粒子の外縁のうち当該無機微粒子とは反対側の位置である円)の外接径D3を求めることで、無機微粒子の凸形状を評価した。
作製した有機無機複合微粒子を樹脂包埋し、ミクロトームにより約80nmの薄片に切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)により観察した。濃く観察される部分が有機無機複合微粒子中のシリカ微粒子(無機微粒子)に該当し、中央の薄い部分が有機微粒子に相当する。薄片を2つ以上つくり、それぞれの薄片から3視野以上を確認し、それぞれの視野から10点程度の有機無機複合微粒子が写った画像を選択した。この画像を用いて、有機微粒子が円内に含まれ二点以上で外接する最小径の円の外接径D1、有機無機複合微粒子が円内に含まれ二点以上で外接する最小径の円の外接径D2、及び無機微粒子1つ毎に、当該無機微粒子及び有機微粒子の外接円D1に外接する円(当該無機微粒子と外接する位置は、当該無機微粒子の外縁のうち有機微粒子とは反対側の位置であり、且つ、有機微粒子と外接する位置は、有機微粒子の外縁のうち当該無機微粒子とは反対側の位置である円)の外接径D3を求めることで、無機微粒子の凸形状を評価した。
無機微粒子1つ毎にD3が定義されるため、無機微粒子1つ毎にD3-D1を求め、この平均値を有機無機複合微粒子1つにおける凸部の高さHと定義し、有機無機微粒子毎にHを算出した。なおD3がD1より小さくなる場合(有機微粒子影内に無機微粒子が存在する場合)は計算に含めない。
そして、有機無機複合微粒子の個数平均粒子径Daを上記D2の平均値として、有機無機複合微粒子が有する凸部の平均高さH凸を上記Hの平均値として、それぞれ算出した。
<樹脂微粒子の体積平均粒子径の測定方法>
樹脂微粒子の体積平均粒子径の測定には、動的光散乱法粒度分布測定装置(商品名:ナノトラック、日機装株式会社製)を用いて、2回測定を行ってその平均値を求めた。測定条件としては、測定時間を30秒とし、試料粒子屈折率を1.49とし、分散媒を水とし、分散媒屈折率を1.33とした。測定用試料の体積粒度分布を測定し、測定結果から累積体積分布における小粒子径側からの累積体積が50%になる粒子径を樹脂微粒子の体積平均粒子径(μm)として算出した。
樹脂微粒子の体積平均粒子径の測定には、動的光散乱法粒度分布測定装置(商品名:ナノトラック、日機装株式会社製)を用いて、2回測定を行ってその平均値を求めた。測定条件としては、測定時間を30秒とし、試料粒子屈折率を1.49とし、分散媒を水とし、分散媒屈折率を1.33とした。測定用試料の体積粒度分布を測定し、測定結果から累積体積分布における小粒子径側からの累積体積が50%になる粒子径を樹脂微粒子の体積平均粒子径(μm)として算出した。
<ワックス微粒子の体積平均粒子径の測定方法>
ワックス微粒子の体積平均粒子径の測定には、動的光散乱法粒度分布測定装置(商品名:ナノトラック、日機装株式会社製)を用いて、2回測定を行ってその平均値を求めた。測定条件としては、測定時間を30秒とし、試料粒子屈折率を1.49とし、分散媒を水とし、分散媒屈折率を1.33とした。測定用試料の体積粒度分布を測定し、測定結果から累積体積分布における小粒子径側からの累積体積が50%になる粒子径を微粒子の体積平均粒子径(μm)として算出した。
ワックス微粒子の体積平均粒子径の測定には、動的光散乱法粒度分布測定装置(商品名:ナノトラック、日機装株式会社製)を用いて、2回測定を行ってその平均値を求めた。測定条件としては、測定時間を30秒とし、試料粒子屈折率を1.49とし、分散媒を水とし、分散媒屈折率を1.33とした。測定用試料の体積粒度分布を測定し、測定結果から累積体積分布における小粒子径側からの累積体積が50%になる粒子径を微粒子の体積平均粒子径(μm)として算出した。
<有機無機複合微粒子の作製>
実施例及び比較例で使用する有機無機複合微粒子は、以下の手順により作製した。
実施例及び比較例で使用する有機無機複合微粒子は、以下の手順により作製した。
(ポリエステルラテックスの調製)
オーバーヘッド攪拌機及び熱電対を備えた500mLの丸底フラスコに、40gのポリエステル樹脂(酸価15mgKOH/g樹脂、Tg=74℃)、25gのメチルエチルケトン、及び6.25gのイソプロピルアルコールを加えた。この混合物を45℃に調整し300rpmで3時間攪拌した。その後、2.17gの10%水酸化アンモニウム溶液をゆっくりと加えた。この混合物をさらに5分間撹拌し、その後、5gのメタクリルオキシプロピル-トリメトキシシラン(MPS)を加えた。この混合物を10分間撹拌し、その後、150gの脱イオン水をゆっくりと加えて、分散液を調製した。この分散液を約96℃に加熱して40g程度の液体を留去したのち加熱マントルを外し、反応混合物を室温に冷却し、ポリエステルラテックスを得た。
オーバーヘッド攪拌機及び熱電対を備えた500mLの丸底フラスコに、40gのポリエステル樹脂(酸価15mgKOH/g樹脂、Tg=74℃)、25gのメチルエチルケトン、及び6.25gのイソプロピルアルコールを加えた。この混合物を45℃に調整し300rpmで3時間攪拌した。その後、2.17gの10%水酸化アンモニウム溶液をゆっくりと加えた。この混合物をさらに5分間撹拌し、その後、5gのメタクリルオキシプロピル-トリメトキシシラン(MPS)を加えた。この混合物を10分間撹拌し、その後、150gの脱イオン水をゆっくりと加えて、分散液を調製した。この分散液を約96℃に加熱して40g程度の液体を留去したのち加熱マントルを外し、反応混合物を室温に冷却し、ポリエステルラテックスを得た。
(有機無機複合微粒子の形成)
38gのポリエステルラテックス(約26.4重量%のポリエステル+MPS)を162gの脱イオン水で希釈して、約5重量%の分散液(ラテックス分散液)を調製した。5gのビニルトリメトキシシラン(VTMS)を25gの脱イオン水に溶解し、マグネット撹拌子により250rpmで約90分間、有機の液滴が完全に溶解し透明の溶液(VTMS溶液)が得られるまで撹拌した。1gの30%水酸化アンモニウム溶液をラテックス分散液に加え5分間機械的に撹拌した後、VTMS溶液を1分間に亘って加え、室温で3時間に亘って反応を進行させた。この反応混合物に対して、上記と同様に調製したVTMS溶液をさらに加えることで、反応をさらに3時間進行させた。
38gのポリエステルラテックス(約26.4重量%のポリエステル+MPS)を162gの脱イオン水で希釈して、約5重量%の分散液(ラテックス分散液)を調製した。5gのビニルトリメトキシシラン(VTMS)を25gの脱イオン水に溶解し、マグネット撹拌子により250rpmで約90分間、有機の液滴が完全に溶解し透明の溶液(VTMS溶液)が得られるまで撹拌した。1gの30%水酸化アンモニウム溶液をラテックス分散液に加え5分間機械的に撹拌した後、VTMS溶液を1分間に亘って加え、室温で3時間に亘って反応を進行させた。この反応混合物に対して、上記と同様に調製したVTMS溶液をさらに加えることで、反応をさらに3時間進行させた。
上記の作業を複数回繰り返すことにより必要量の分散液を得た。そして、以下の手順により、異なる個数平均粒子径Daを有する有機無機複合微粒子A0~A7を得た。
当該分散液を静置して上澄み液と残液とに分け、上澄み液に対して遠心分離機を用いることで、異なるDaを有する有機無機複合微粒子を含む分散液A0~A3を得た。また、残液を静置することで、より大きなDaを有する有機無機複合微粒子を含む分散液A4及びA5を取り分けた。
次に、分散液A3に対して1gの10%水酸化アンモニウム溶液を加え、5分間機械的に撹拌した。この分散液に対して、上記と同様に調製したVTMS溶液を加えることで、反応をさらに3時間進行させた。静置した後に上澄みを取ることで、分散液A6及びA7を得た。そして、分散液A0~A7を乾燥させることにより、有機無機複合微粒子A0~A7を得た。
<コアトナー粒子作製工程>
実施例及び比較例のトナーの作製に使用するコアトナー粒子として、コアトナー粒子C1~C3を作製した。まず、コアトナー粒子C3の作製手順について説明する。
実施例及び比較例のトナーの作製に使用するコアトナー粒子として、コアトナー粒子C1~C3を作製した。まず、コアトナー粒子C3の作製手順について説明する。
〔コアトナー粒子C3〕
スチレン76重量部、アクリル酸n-ブチル24重量部及びキシレン溶媒80重量部からなる溶液に1.5重量部のジ-t-ブチルパーオキサイドを均一に溶解したキシレン溶液20重量部を、内温180℃、内圧6kg/cm2に保持した5Lの反応容器に750mL/時間で連続的に供給して重合し、スチレン-アクリル系樹脂の溶液を得た。その後、90℃、10mmHgのベッセル中にフラッシュして溶剤等を留去した後、粗粉砕機を用いて粗粉砕を行い、1mmのチップのスチレン-アクリル系樹脂を得た。
スチレン76重量部、アクリル酸n-ブチル24重量部及びキシレン溶媒80重量部からなる溶液に1.5重量部のジ-t-ブチルパーオキサイドを均一に溶解したキシレン溶液20重量部を、内温180℃、内圧6kg/cm2に保持した5Lの反応容器に750mL/時間で連続的に供給して重合し、スチレン-アクリル系樹脂の溶液を得た。その後、90℃、10mmHgのベッセル中にフラッシュして溶剤等を留去した後、粗粉砕機を用いて粗粉砕を行い、1mmのチップのスチレン-アクリル系樹脂を得た。
得られたスチレン-アクリル系樹脂95重量部に対して、カーボンブラック(商品名:MA-100、三菱化学株式会社製)5重量部、ワックス(商品名:フィッシャートロプシュワックス、日本精蝋株式会社製、融点ピーク97℃)4重量部を計量し、ヘンシェルミキサ真空乾燥システム(商品名:FM20C、日本コークス工業株式会社製)に投入し、撹拌羽根の先端部の周速が40m/秒の速度で、5分間撹拌混合した後、2軸押出機(商品名:PCM-30、株式会社池貝製)により溶融混練して溶融混練物を得た。この溶融混練物を冷却ベルトにて冷却後、2mmのスクリーンを有するスピードミルで粗粉砕し、カウンタージェットミルAFG(商品名、ホソカワミクロン株式会社製)とロータリー式分級機TSPセパレータ(商品名、ホソカワミクロン株式会社製)とを用いて、微粉砕及び分級することによって、体積平均粒子径が7.2μm、ガラス転移温度が53℃、軟化温度が123℃のコアトナー粒子を得た。
〔コアトナー粒子C1、C2〕
以下の表1に示すワックスの添加量とした以外は、上記のコアトナー粒子C3と同様にして、コアトナー粒子C1及びC2を作製した。コアトナー粒子C1は、体積平均粒子径が7.2μm、ガラス転移温度が52℃、軟化温度が127℃であった。また、コアトナー粒子C2は、体積平均粒子径が7.2μm、ガラス転移温度が52℃、軟化温度が128℃であった。
以下の表1に示すワックスの添加量とした以外は、上記のコアトナー粒子C3と同様にして、コアトナー粒子C1及びC2を作製した。コアトナー粒子C1は、体積平均粒子径が7.2μm、ガラス転移温度が52℃、軟化温度が127℃であった。また、コアトナー粒子C2は、体積平均粒子径が7.2μm、ガラス転移温度が52℃、軟化温度が128℃であった。
<混合微粒子作製工程>
〔樹脂微粒子水性分散体の調製〕
攪拌加熱装置、温度計、窒素導入管、及び冷却管を備えた反応容器に、脱イオン水150重量部を仕込み、80℃に昇温する。これに脱イオン水240重量部、スチレン68重量部、n-ブチルアクリレート24重量部、及びアクリル酸8重量部からなるモノマー混合液(プレエマルション)と、ペルオキソ二硫酸アンモニウム1重量部、n-ドデシルメルカプタン0.2重量部、及び脱イオン水62重量部からなる開始剤水溶液56重量部とを同時に110分かけて滴下し、さらに60分間撹拌した後、反応を終了させることで樹脂微粒子の水性分散液を作製し、その後80℃に昇温したまま減圧を行うことで樹脂微粒子水性分散体(固形分32重量%)得た。この樹脂微粒子は、ガラス転移温度が75℃、軟化温度が148℃、体積平均粒子径が0.15μmのほぼ単分散の樹脂微粒子であった。
〔樹脂微粒子水性分散体の調製〕
攪拌加熱装置、温度計、窒素導入管、及び冷却管を備えた反応容器に、脱イオン水150重量部を仕込み、80℃に昇温する。これに脱イオン水240重量部、スチレン68重量部、n-ブチルアクリレート24重量部、及びアクリル酸8重量部からなるモノマー混合液(プレエマルション)と、ペルオキソ二硫酸アンモニウム1重量部、n-ドデシルメルカプタン0.2重量部、及び脱イオン水62重量部からなる開始剤水溶液56重量部とを同時に110分かけて滴下し、さらに60分間撹拌した後、反応を終了させることで樹脂微粒子の水性分散液を作製し、その後80℃に昇温したまま減圧を行うことで樹脂微粒子水性分散体(固形分32重量%)得た。この樹脂微粒子は、ガラス転移温度が75℃、軟化温度が148℃、体積平均粒子径が0.15μmのほぼ単分散の樹脂微粒子であった。
〔ワックス微粒子水性分散体の調製〕
フィッシャートロプシュワックス(商品名:FNP0090、日本精蝋株式会社製)200gと、界面活性剤ポリオキシエチレンアルキルエーテル(商品名:エマルゲン1108、花王株式会社製)5gと蒸留水1885gとを、95℃に加熱しながら高圧ホモジナイザーに投入し、ワックス微粒子1(体積平均粒子径150nm、吸熱ピーク温度95℃)のワックス微粒子水性分散体を得た。
フィッシャートロプシュワックス(商品名:FNP0090、日本精蝋株式会社製)200gと、界面活性剤ポリオキシエチレンアルキルエーテル(商品名:エマルゲン1108、花王株式会社製)5gと蒸留水1885gとを、95℃に加熱しながら高圧ホモジナイザーに投入し、ワックス微粒子1(体積平均粒子径150nm、吸熱ピーク温度95℃)のワックス微粒子水性分散体を得た。
次に、ワックス微粒子水性分散体を静置して上方と下方を分割することにより、粒度の異なるワックス微粒子水性分散体を作製した。これを繰り返すことにより以下の表2に示す粒子径となるワックス微粒子水性分散体W1~W5を得た。
ワックス微粒子水性分散体W1~W5中の固形分量を赤外線加熱式水分率測定計(商品名:FD-660、株式会社ケツト科学研究所製)を用いて測定し、それぞれのワックス微粒子水性分散体の固形分濃度が5%になるように脱イオン水を加えて調製し、以下の樹脂被覆層用水性分散体の調製に使用した。
〔樹脂微粒子水性分散体とワックス微粒子水性分散体とを混合した水性分散体の調製〕
(混合微粒子水性分散体1)
樹脂微粒子の水性分散体625g、及びワックス微粒子水性分散体W1(固形分濃度5%)20gをポリ容器中にて混合し、樹脂微粒子とワックス微粒子とが分散した水性分散体(混合微粒子水性分散体)を調製した。この混合微粒子水性分散体における、ワックス微粒子の含有量が、樹脂微粒子100重量部に対して0.5重量部となるように調製した。この混合微粒子水性分散体の固形分濃度は31.2%となった。
(混合微粒子水性分散体1)
樹脂微粒子の水性分散体625g、及びワックス微粒子水性分散体W1(固形分濃度5%)20gをポリ容器中にて混合し、樹脂微粒子とワックス微粒子とが分散した水性分散体(混合微粒子水性分散体)を調製した。この混合微粒子水性分散体における、ワックス微粒子の含有量が、樹脂微粒子100重量部に対して0.5重量部となるように調製した。この混合微粒子水性分散体の固形分濃度は31.2%となった。
(混合微粒子水性分散体2~12)
以下の表3に示す原料及び配合量に変更した以外は、上記の混合微粒子水性分散体1と同様にして、混合微粒子水性分散体2~12を調製した。
以下の表3に示す原料及び配合量に変更した以外は、上記の混合微粒子水性分散体1と同様にして、混合微粒子水性分散体2~12を調製した。
<トナー粒子の作製>
[実施例2]
(複合粒子形成工程)
ヘンシェルミキサ真空乾燥システム(商品名:FM20C、日本コークス工業株式会社製)の中に、コアトナー粒子C1を100重量部、混合微粒子水性分散体2を36.3重量部投入(固形分の状態で、コアトナー粒子100重量部に対して樹脂微粒子10重量部、ワックス微粒子0.2重量部となる量を投入)し、撹拌羽根の先端部の周速が15m/秒の速度で撹拌混合を開始すると同時に、ミキサ槽内を真空度0.01MPaまで減圧した。減圧下において10分間撹拌混合することによって、コアトナー粒子C1表面に混合微粒子を均一に付着させた複合粒子を得た。複合粒子の水分含有率は0.1重量%であった。
[実施例2]
(複合粒子形成工程)
ヘンシェルミキサ真空乾燥システム(商品名:FM20C、日本コークス工業株式会社製)の中に、コアトナー粒子C1を100重量部、混合微粒子水性分散体2を36.3重量部投入(固形分の状態で、コアトナー粒子100重量部に対して樹脂微粒子10重量部、ワックス微粒子0.2重量部となる量を投入)し、撹拌羽根の先端部の周速が15m/秒の速度で撹拌混合を開始すると同時に、ミキサ槽内を真空度0.01MPaまで減圧した。減圧下において10分間撹拌混合することによって、コアトナー粒子C1表面に混合微粒子を均一に付着させた複合粒子を得た。複合粒子の水分含有率は0.1重量%であった。
(カプセルトナー粒子形成工程)
図3に示す装置に準ずるハイブリダイゼーションシステム(商品名:NHS-3型、株式会社奈良機械製作所製)の中に、上記複合粒子を投入し、回転撹拌手段の最外周における周速度を70m/秒に設定して10分間撹拌混合することによって、コアトナー粒子C1の表面に混合微粒子を膜化させ、カプセルトナー粒子を得た。
図3に示す装置に準ずるハイブリダイゼーションシステム(商品名:NHS-3型、株式会社奈良機械製作所製)の中に、上記複合粒子を投入し、回転撹拌手段の最外周における周速度を70m/秒に設定して10分間撹拌混合することによって、コアトナー粒子C1の表面に混合微粒子を膜化させ、カプセルトナー粒子を得た。
(外添工程)
上記で得たカプセルトナー粒子100重量部、外添剤として1次粒子の平均粒子径が12nmの疎水性シリカ微粒子1重量部、及び有機無機複合微粒子(平均粒子径81nm)1重量部を、ヘンシェルミキサ真空乾燥システム(商品名:FM20C、日本コークス工業株式会社製)に投入し、回転軸部材の周速度を30m/秒として3分間撹拌混合し、実施例2の外添トナーを得た。
上記で得たカプセルトナー粒子100重量部、外添剤として1次粒子の平均粒子径が12nmの疎水性シリカ微粒子1重量部、及び有機無機複合微粒子(平均粒子径81nm)1重量部を、ヘンシェルミキサ真空乾燥システム(商品名:FM20C、日本コークス工業株式会社製)に投入し、回転軸部材の周速度を30m/秒として3分間撹拌混合し、実施例2の外添トナーを得た。
[実施例1、3~10、比較例1]
使用する混合微粒子水性分散体を後掲の表4に示すように変更した以外は、実施例2と同様にして実施例1、3~10及び比較例1の外添トナーを得た。
使用する混合微粒子水性分散体を後掲の表4に示すように変更した以外は、実施例2と同様にして実施例1、3~10及び比較例1の外添トナーを得た。
[実施例11、比較例2]
実施例11では、複合粒子形成工程において、ヘンシェルミキサ真空乾燥システム(商品名:FM20C、日本コークス工業株式会社製)の中に、コアトナー粒子C3を104重量部、樹脂微粒子を10重量部投入し、撹拌羽根の先端部の周速が25m/秒の速度で、5分間撹拌混合することによって、コアトナー粒子C3表面に樹脂微粒子を均一に付着させた複合粒子を得た。それ以外は実施例2と同様にして外添トナーを得た。
実施例11では、複合粒子形成工程において、ヘンシェルミキサ真空乾燥システム(商品名:FM20C、日本コークス工業株式会社製)の中に、コアトナー粒子C3を104重量部、樹脂微粒子を10重量部投入し、撹拌羽根の先端部の周速が25m/秒の速度で、5分間撹拌混合することによって、コアトナー粒子C3表面に樹脂微粒子を均一に付着させた複合粒子を得た。それ以外は実施例2と同様にして外添トナーを得た。
比較例2では、複合粒子形成工程において、ヘンシェルミキサ真空乾燥システム(商品名:FM20C、日本コークス工業株式会社製)の中に、コアトナー粒子C2を101重量部、樹脂微粒子を10重量部投入し、撹拌羽根の先端部の周速が25m/秒の速度で、5分間撹拌混合することによって、コアトナー粒子C2表面に樹脂微粒子を均一に付着させた複合粒子を得た。それ以外は実施例2と同様にして外添トナーを得た。
[実施例12~19、比較例3]
使用する混合微粒子水性分散体、及び外添剤(有機無機複合微粒子)を以下の表5に示すように変更した以外は、実施例2と同様にして実施例12~19及び比較例3の外添トナーを得た。
使用する混合微粒子水性分散体、及び外添剤(有機無機複合微粒子)を以下の表5に示すように変更した以外は、実施例2と同様にして実施例12~19及び比較例3の外添トナーを得た。
<評価>
実施例及び比較例のトナーを用いて2成分現像剤を作製し、下記方法に従い各種測定を行い、トナーの高温定着性、白地カブリ、現像槽内での2成分現像剤の耐ストレス性、及び感光体の耐ストレス性を評価した。評価結果を表6及び表7に示す。
実施例及び比較例のトナーを用いて2成分現像剤を作製し、下記方法に従い各種測定を行い、トナーの高温定着性、白地カブリ、現像槽内での2成分現像剤の耐ストレス性、及び感光体の耐ストレス性を評価した。評価結果を表6及び表7に示す。
2成分現像剤は、トナー及びフェライトキャリア(直径45μmのフェライトコアをシリコーン樹脂により被覆したもの)を、トナー濃度が8%となるようV型混合器により混合して調製した。2成分現像剤の作製に使用したトナーを各トナーカートリッジに詰め試験準備を行った。
〔高温定着性の評価方法〕
上記の2成分現像剤を、2成分現像装置を有する市販複写機(商品名:MX-6000N、シャープ株式会社製)を改造した試験ベンチの現像槽にセットし、記録媒体(商品名:PPC用紙SF-4AM3、シャープ株式会社製)上に、縦20mm、横50mmの長方形のべた画像を含むサンプル画像を、未定着画像として作製した。この際、ベタ画像部のトナーの付着量を0.5mg/cm2として調整した。次に、複写機の定着部を利用した外部定着器を用いて、定着画像を作成した。定着プロセス速度は250mm/秒として、定着通紙部の入口温度を160℃~240℃まで10℃刻みで上げ、低温オフセットも高温オフセットも起こらない温度域を測定し、その温度域を非オフセット域とした。高温オフセット及び低温オフセットとは、定着時に、トナーが記録用紙に定着せず、定着ベルトに付着したまま定着ベルトが一周した後に記録用紙にトナーが再付着することである。
上記の2成分現像剤を、2成分現像装置を有する市販複写機(商品名:MX-6000N、シャープ株式会社製)を改造した試験ベンチの現像槽にセットし、記録媒体(商品名:PPC用紙SF-4AM3、シャープ株式会社製)上に、縦20mm、横50mmの長方形のべた画像を含むサンプル画像を、未定着画像として作製した。この際、ベタ画像部のトナーの付着量を0.5mg/cm2として調整した。次に、複写機の定着部を利用した外部定着器を用いて、定着画像を作成した。定着プロセス速度は250mm/秒として、定着通紙部の入口温度を160℃~240℃まで10℃刻みで上げ、低温オフセットも高温オフセットも起こらない温度域を測定し、その温度域を非オフセット域とした。高温オフセット及び低温オフセットとは、定着時に、トナーが記録用紙に定着せず、定着ベルトに付着したまま定着ベルトが一周した後に記録用紙にトナーが再付着することである。
上記非オフセット域の測定に基づいて、「高温定着性」を次の基準により評価した。
◎(優秀):160℃~240℃の画像サンプル上に、オフセットなし。
○(良好):160℃~220℃の画像サンプル上に、オフセットなし。
△(可) :160℃~200℃の画像サンプル上に、オフセットなし。
×(不可):画像サンプル上に、高温オフセット発生。
◎(優秀):160℃~240℃の画像サンプル上に、オフセットなし。
○(良好):160℃~220℃の画像サンプル上に、オフセットなし。
△(可) :160℃~200℃の画像サンプル上に、オフセットなし。
×(不可):画像サンプル上に、高温オフセット発生。
〔白地カブリの評価方法〕
白地カブリの評価については、上記の2成分現像剤を、2成分現像装置を有する市販複写機(商品名:MX-6000N、シャープ株式会社製)を改造した試験ベンチの現像槽にセットし、10cm×20cmのパッチ画像を印刷し、印字(画像形成)前後での印字されていない用紙隅の白度の差により評価した。上記試験ベンチにおいては、現像電位及びドラム上の帯電電位を個別に調整できクリーニングフィールドを調整できる(ドラム上電位と現像電位の差によりトナーが現像しないよう付加される電界)、現像槽をプロセススピードに合せ空転できるようにしたものである。
白地カブリの評価については、上記の2成分現像剤を、2成分現像装置を有する市販複写機(商品名:MX-6000N、シャープ株式会社製)を改造した試験ベンチの現像槽にセットし、10cm×20cmのパッチ画像を印刷し、印字(画像形成)前後での印字されていない用紙隅の白度の差により評価した。上記試験ベンチにおいては、現像電位及びドラム上の帯電電位を個別に調整できクリーニングフィールドを調整できる(ドラム上電位と現像電位の差によりトナーが現像しないよう付加される電界)、現像槽をプロセススピードに合せ空転できるようにしたものである。
各トナーにおいてパッチ部分の画像濃度はクリーニングフィールドを140V確保した上で直径5mmのパッチを印刷し、X-Rite938分光測色濃度計により測定し、画像濃度が1.3程度になるよう現像バイアスを調整し画像濃度を2成分現像剤毎に合わせた。
次に、白度計(商品名:測色色差計ZE 6000、日本電色工業株式会社製)を用いて、印字(画像形成)前後での用紙の白度の差を測定した。
上記白度の差の測定に基づいて、「白地カブリ」を次の基準により評価した。
◎(優秀):白度の差が0以上0.5未満。
○(良好):白度の差が0.5以上1.0未満。
△(可) :白度の差が1.0以上1.5未満。
×(不可):白度の差が1.5以上。
◎(優秀):白度の差が0以上0.5未満。
○(良好):白度の差が0.5以上1.0未満。
△(可) :白度の差が1.0以上1.5未満。
×(不可):白度の差が1.5以上。
〔現像槽内での2成分現像剤の耐ストレス性の評価方法〕
上記の2成分現像剤を市販の2成分現像装置を有する複写機(商品名:MX-6000N、シャープ株式会社製)を改造した試験ベンチにセットし、クリーニングフィールド及び現像濃度の調節を行った後、試験ベンチを35℃の環境下で2成分現像剤を空転し1時間おきに直径5mmのパッチを印刷し、その画像濃度が1.3になるよう調整を行い、10cm×20cmのパッチ画像を印刷した。
試験開始から12時間後における調整では、ベタ画像の画像濃度が1.3、ハーフトーン画像の画像濃度が0.5になるよう現像電位の調整を行い、10cm×20cmのパッチ画像を印刷した。この印刷結果に基づいて、次の基準により「2成分現像剤の耐ストレス性」を評価した。
◎(優秀):ハーフトーンが一様に見える。
○(良好):ベタ画像が一様に見える。
△(可) :攪拌ローラーの痕が目立つ。
×(不可):画像中に現像剤の凝集物が確認できる。
◎(優秀):ハーフトーンが一様に見える。
○(良好):ベタ画像が一様に見える。
△(可) :攪拌ローラーの痕が目立つ。
×(不可):画像中に現像剤の凝集物が確認できる。
〔現像槽内での感光体の耐ストレス性の評価方法〕
上記の2成分現像剤の耐ストレス性の評価方法にて用いた現像槽を用いて、感光体の耐ストレス性の評価(感光体のライフを通じた性能のテスト)を行った。具体的には、同一箇所に直径1mmのパッチの印刷を繰り返し、10万枚の耐刷試験を行った後に細線画像を印刷し、該当箇所の細線の再現性を確認し、次の基準により「感光体の耐ストレス性」を評価した。
◎(優秀):印刷画像に、耐刷試験の影響が認められない。
○(良好):印刷画像に、耐刷試験の影響はわかるものの軽微である。
△(可) :印刷画像に、耐刷試験の影響が見える。
×(不可):印刷画像がぼやけている。
上記の2成分現像剤の耐ストレス性の評価方法にて用いた現像槽を用いて、感光体の耐ストレス性の評価(感光体のライフを通じた性能のテスト)を行った。具体的には、同一箇所に直径1mmのパッチの印刷を繰り返し、10万枚の耐刷試験を行った後に細線画像を印刷し、該当箇所の細線の再現性を確認し、次の基準により「感光体の耐ストレス性」を評価した。
◎(優秀):印刷画像に、耐刷試験の影響が認められない。
○(良好):印刷画像に、耐刷試験の影響はわかるものの軽微である。
△(可) :印刷画像に、耐刷試験の影響が見える。
×(不可):印刷画像がぼやけている。
〔総合評価の方法〕
上記4項目の評価結果(高温定着性、白地カブリ、2成分現像剤の耐ストレス性、及び感光体の耐ストレス性)に基づいて、次の基準で総合評価した。
◎(優秀):上記4項目が全て◎である。
○(良好):上記4項目のうち最も評価が低い項目が○である。
△(可) :上記4項目のうち最も評価が低い項目が△である。
×(不可):上記4項目のうち最も評価が低い項目が×である。
上記4項目の評価結果(高温定着性、白地カブリ、2成分現像剤の耐ストレス性、及び感光体の耐ストレス性)に基づいて、次の基準で総合評価した。
◎(優秀):上記4項目が全て◎である。
○(良好):上記4項目のうち最も評価が低い項目が○である。
△(可) :上記4項目のうち最も評価が低い項目が△である。
×(不可):上記4項目のうち最も評価が低い項目が×である。
表6及び表7から明らかなように、ワックスを含有するトナー粒子の表面に外添剤が付着したトナーであって、前記トナー粒子がコアトナー粒子と当該コアトナー粒子を被覆する樹脂被覆層とを備えるカプセルトナー粒子であり、前記外添剤が樹脂粒子の表面に無機微粒子由来の凸部を複数有する有機無機複合微粒子を含み、前記トナー粒子中の前記ワックスの含有量をWt、前記トナー粒子の表面近傍に存在する前記ワックスの含有量をWsとすると、Ws/Wtが0.57以上0.93以下である実施例1~19のトナーは、高温定着性、白地カブリ、現像槽内での2成分現像剤の耐ストレス性、及び感光体の耐ストレス性の評価が優れるものであった。このことから、ワックスブリードの発生に起因するトナーの付着性増大による白地カブリの発生や、2成分現像剤の流動性悪化が低減されていることがわかる。
これに対して、これらの要件を満たさない比較例1~3は、高温定着性、白地カブリ、現像槽内での2成分現像剤の耐ストレス性、及び感光体の耐ストレス性の評価が実施例に対して劣っていた。
また、Ws/Wtが0.60以上である実施例2は、Ws/Wtが0.57である実施例1よりも高温定着性の評価に優れ、Ws/Wtが0.75以上である実施例4は、Ws/Wtが0.68である実施例3よりも高温定着性の評価に優れることがわかる。
Mw/Msが2%以上30%以下である(ワックスの含有量が樹脂微粒子100重量部に対して2重量部以上30重量部以下である)実施例2~6は、Mw/Msが0.5%である実施例1より高温定着性の評価に優れ、Mw/Msが32%である実施例7よりも白地カブリ、現像槽内での2成分現像剤の耐ストレス性、及び現像槽内での感光体の耐ストレス性の評価に優れることがわかる。実施例1~7のなかでも、Mw/Msが10%以上20%以下である実施例4、5は総合評価に特に優れることがわかる。
Mw/Msが10%で共通している実施例4、8~10について検討すると、Dw/Dsが0.87以上2以下である実施例4、8、9は、Dw/Dsが2.33である実施例10よりも現像槽内での2成分現像剤の耐ストレス性の評価に優れることがわかる。
コアトナー粒子中にワックスが混練分散している実施例11と比較例2とを比較すると、Ws/Wtが0.57以上である実施例11は比較例2よりも高温定着性に優れ、総合評価にも優れることがわかる。実施例11と、ワックスが樹脂被覆層に添加されている実施例1~10とを比較すると、ワックスが樹脂被覆層に添加されている実施例1~10の方が、ワックスがトナー粒子表面に偏在し、Ws/Wtの値を高く制御しやすいことから、より本発明の効果を発揮できることがわかる。
有機無機複合微粒子の個数平均粒子径が40nm以上197nm以下である実施例13~16は、個数平均粒子径が29nmである実施例12よりも現像槽内での2成分現像剤の耐ストレス性の評価に優れ、個数平均粒子径が246nmである実施例17よりも白地カブリの評価に優れることがわかる。
有機無機複合微粒子が有する凸部の平均高さが6nm以上22nm以下である実施例12~18は、凸部の平均高さが当該範囲外である実施例19よりも現像槽内での感光体の耐ストレス性の評価に優れることがわかる。また、H凸/Daが0.07以上0.18以下である実施例13~16、18は、H凸/Daが当該範囲外である実施例12、17、19よりも総合評価に優れることがわかる。
<その他の実施形態>
なお、今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
なお、今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 コアトナー粒子
2 樹脂被覆層
3 ワックス微粒子
3a ヘキサン洗浄により除去されたワックス微粒子
3b ヘキサン洗浄後も残留しているワックス微粒子
4 有機無機複合微粒子
201 カプセルトナーの製造装置
202 粉体流路
203 回転撹拌手段(回転撹拌部)
203a 回転撹拌手段の部分
205 貫通孔
206 粉体投入部
207 粉体回収部
208 撹拌部
208a 撹拌部の軸線方向一方側の面
208b 側面
208c 撹拌部の軸線方向他方側の面
209 粉体流過部
210 開口部
211 開口部
212 回転軸部材
213 回転盤
214 撹拌羽根
T トナー粒子
2 樹脂被覆層
3 ワックス微粒子
3a ヘキサン洗浄により除去されたワックス微粒子
3b ヘキサン洗浄後も残留しているワックス微粒子
4 有機無機複合微粒子
201 カプセルトナーの製造装置
202 粉体流路
203 回転撹拌手段(回転撹拌部)
203a 回転撹拌手段の部分
205 貫通孔
206 粉体投入部
207 粉体回収部
208 撹拌部
208a 撹拌部の軸線方向一方側の面
208b 側面
208c 撹拌部の軸線方向他方側の面
209 粉体流過部
210 開口部
211 開口部
212 回転軸部材
213 回転盤
214 撹拌羽根
T トナー粒子
Claims (9)
- ワックスを含有するトナー粒子の表面に外添剤が付着したトナーであって、
前記トナー粒子が、コアトナー粒子と、前記コアトナー粒子を被覆する樹脂被覆層とを備えるカプセルトナー粒子であり、
前記外添剤が、樹脂粒子の表面に無機微粒子由来の凸部を複数有する有機無機複合微粒子を含み、
前記トナー粒子中の前記ワックスの含有量をWt、前記トナー粒子の表面近傍に存在する前記ワックスの含有量をWsとすると、Ws/Wtが0.57以上0.93以下であることを特徴とするトナー。
〔Ws/Wtの測定方法〕
示差走査熱量測定装置を用いて、前記トナー中の前記ワックス由来の吸熱量ΔH1、及び前記トナーをヘキサンで洗浄した後のトナー中の前記ワックス由来の吸熱量ΔH2を測定し、下記式(1)によりWs/Wtを算出する。
Ws/Wt=(ΔH1-ΔH2)/ΔH1 ・・・ (1) - 請求項1に記載のトナーであって、
前記有機無機複合微粒子の個数平均粒子径が40nm以上197nm以下であることを特徴とするトナー。 - 請求項1又は請求項2に記載のトナーであって、
前記有機無機複合微粒子が有する凸部の平均高さが6nm以上22nm以下であることを特徴とするトナー。 - 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載のトナーであって、
前記有機無機複合微粒子が有する凸部の平均高さをH凸、前記有機無機複合微粒子の個数平均粒子径をDaとすると、H凸/Daが0.07以上0.18以下であることを特徴とするトナー。 - 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載のトナーであって、
前記樹脂被覆層中の前記ワックスの含有量が、前記樹脂被覆層を形成する樹脂微粒子100重量部に対して2重量部以上30重量部以下であることを特徴とするトナー。 - 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載のトナーであって、
下記式(2)により算出される、前記コアトナー粒子と前記有機無機複合微粒子との簡易総表面積比が0.58以上1.80以下であることを特徴とするトナー。
簡易総表面積比=(Mc×6/Dc)/(Ma×6/Da) ・・・ (2)
(式(2)中、Mcはトナー中の前記コアトナー粒子の重量割合を、Dcは前記コアトナー粒子の体積平均粒子径を、Maはトナー中の前記有機無機複合微粒子の重量割合を、Daは前記有機無機複合微粒子の個数平均粒子径を示す。) - 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載のトナーとキャリアとを含むことを特徴とする2成分現像剤。
- 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載のトナーの製造方法であって、
コアトナー粒子を作製するコアトナー粒子作製工程と、
樹脂被覆層を形成する樹脂微粒子を調製する樹脂微粒子調製工程と、
ワックス微粒子と前記樹脂微粒子とを混合して混合微粒子を作製する混合微粒子作製工程と、
前記コアトナー粒子の表面を前記混合微粒子で被覆して複合粒子を形成する複合粒子形成工程と、
前記複合粒子に機械的衝撃力を付与することにより、前記混合微粒子を前記コアトナー粒子表面で膜化してカプセルトナー粒子を形成するカプセルトナー粒子形成工程と、
前記カプセルトナー粒子の表面に外添剤を付着させる外添工程と、を含み、
前記混合微粒子作製工程において、前記樹脂微粒子を含む水性分散体と、前記ワックス微粒子を含む水性分散体とを混合することで、前記混合微粒子を得ることを特徴とするトナーの製造方法。 - 請求項8に記載のトナーの製造方法であって、
前記混合微粒子作製工程における、水性分散体中の前記樹脂微粒子の体積平均粒子径をDs、水性分散体中の前記ワックス微粒子の体積平均粒子径をDwとすると、Dw/Dsが0.87以上2.33以下であることを特徴とするトナーの製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021069968A JP2022164466A (ja) | 2021-04-16 | 2021-04-16 | トナー、2成分現像剤、及びトナーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2021069968A JP2022164466A (ja) | 2021-04-16 | 2021-04-16 | トナー、2成分現像剤、及びトナーの製造方法 |
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JP2022164466A true JP2022164466A (ja) | 2022-10-27 |
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JP2021069968A Pending JP2022164466A (ja) | 2021-04-16 | 2021-04-16 | トナー、2成分現像剤、及びトナーの製造方法 |
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2021
- 2021-04-16 JP JP2021069968A patent/JP2022164466A/ja active Pending
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