JP2022163493A - 電力変換装置および電動機制御方法 - Google Patents

電力変換装置および電動機制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】交流線間電圧検出器を使用することなく高精度の補正制御を可能にする技術を提供する。【解決手段】コンバータと、複数の電位の電圧を電動機への交流出力に変換するインバータと、複数の電位の内の2つの電位間の電位差を直流電圧検出値として検出する直流電圧検出器と、インバータの出力電流を検出し、インバータ出力電流として出力する電流検出器と、インバータ出力電流指令にインバータ出力電流が一致するようにインバータへのインバータ出力電圧指令を生成するインバータ出力電流制御器と、インバータ出力電圧指令と直流電圧検出値とから、電動機の交流線間電圧の推定値である電動機電圧推定値を算出する電動機電圧演算器と、電動機電圧推定値から電動機を制御するための信号を補正する補正値を算出する補正制御部と、補正値を制御指令信号に加算し、インバータ出力電流指令を生成する加算器と、を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、電動機を駆動するインバータを備える電力変換装置に関する。
電動機を駆動する電力変換器として、交流電源の電力を、可変電圧で可変周波数の電力に変換する電力変換装置が知られている。この電力変換装置の主回路は、交流を直流に変換するコンバータと、そのコンバータに接続された直流回路と、直流回路を介してコンバータに接続され、直流を交流に変換するインバ-タと、を備え、その直流回路に平滑コンデンサを備えて構成される。この電力変換装置は、電動機に加える交流電圧の大きさと周波数をインバータで可変することで電動機の速度やトルクを制御する。
電動機の制御系としては、速度制御系と、電流制御系とが用いられる。速度制御系は、電動機の速度を速度検出器により検出し、速度検出器による検出値をフィードバックする。電流制御系は、電動機に流れる電流を電流検出器により検出し、電流検出器による検出値をフィードバックする。また、電動機の制御の精度を向上させるために指令値に対して補正を加える手法がある(特許文献1、2)。
電動機の交流線間電圧を交流線間電圧検出器により検出し、その検出値を用いて制御に補正を加える手法がある。例えば、誘導電動機の制御では、誘導電動機のすべり量や速度起電圧を制御しているが、電動機の抵抗や相互インダクタンスなどの設計値と実際値のずれや特性変化に伴い、精度劣化が生じるリスクがある。そこで電動機の交流線間電圧の検出値から、設計値と実際値とのずれ量を抽出し、ずれ量を零にするように、すべり量や励磁電流に補正量を加えるという補正制御がある。
特開2004-208397号公報 特開平09-149658号公報
上述した交流線間電圧の検出値を用いて制御に補正を加える手法では、交流線間電圧検出器は、電力変換器における半導体素子からの出力電圧を検出する。その出力電圧はスイッチングに伴う矩形波であり、検出値には大きなリプル成分が含まれ、そのリプル成分により精度が劣化する虞がある。
また、この大きなリプル成分を低減するために、大きな時定数を有するフィルタ回路を用い、フィルタ回路の出力を検出する構成とした場合、出力電圧の検出に遅れが発生し、その遅れによる精度の劣化が生じる虞がある。
また、交流線間電圧検出器を用いる構成では、交流線間電圧検出器に異常が生じ、補正制御の精度が劣化したり、最悪計画外停止を生じる虞がある。
本開示のひとつの目的は、交流線間電圧検出器を使用することなく高精度の補正制御を可能にする技術を提供することである。
本開示のもうひとつの目的は、交流線間電圧検出器を用いる構成において、交流線間電圧検出器の異常の検知を可能にする技術を提供することである。
本開示のひとつの態様による電力変換装置は、交流入力を複数の電位に変換するコンバータと、前記複数の電位の電圧を電動機への交流出力に変換するインバータと、前記複数の電位の内の2つの電位間に接続され、前記電位間の電位変動を抑制するための平滑コンデンサと、前記平滑コンデンサが接続された電位間の電位差を直流電圧検出値として検出する直流電圧検出器と、前記インバータの出力電流を検出し、インバータ出力電流として出力する電流検出器と、インバータ出力電流指令に前記インバータ出力電流が一致するように前記インバータへのインバータ出力電圧指令を生成するインバータ出力電流制御器と、前記インバータ出力電圧指令と前記直流電圧検出値とから、前記電動機の交流線間電圧の推定値である電動機電圧推定値を算出する電動機電圧演算器と、前記電動機電圧推定値から前記電動機を制御するための信号を補正する補正値を算出する補正制御部と、前記補正値を制御指令信号に加算し、前記インバータ出力電流指令を生成する加算器と、を有する。
本開示の他の態様による電力変換装置は、交流入力を複数の電位に変換するコンバータと、前記複数の電位の電圧を電動機への交流出力に変換するインバータと、前記複数の電位の内の2つの電位間に接続され、前記電位間の電位変動を抑制するための平滑コンデンサと、前記平滑コンデンサが接続された電位間の電位差を直流電圧検出値として検出する直流電圧検出器と、前記インバータの出力電圧を検出し、電動機電圧検出値として出力する交流線間電圧検出器と、前記電動機電圧検出値から前記電動機を制御するための信号を補正する補正値を算出する補正制御部と、前記補正値を制御指令信号に加算し、インバータ出力電流指令を生成する加算器と、前記インバータの出力電流を検出し、インバータ出力電流として出力する電流検出器と、前記インバータ出力電流指令に前記インバータ出力電流が一致するように、前記インバータへのインバータ出力電圧指令を生成するインバータ出力電流制御器と、前記インバータ出力電圧指令と前記直流電圧検出値から、前記電動機の交流線間電圧の推定値である電動機電圧推定値を算出する電動機電圧演算部と、前記電動機電圧推定値に基づいて、前記交流線間電圧検出器の異常を判断する交流線間電圧検出器異常判断器と、を有する。
本開示のひとつの態様によれば、インバータ出力電圧指令と直流電圧検出値とから、電動機の交流線間電圧の推定値を算出し、その推定値から電動機を制御するための信号を補正する補正値を算出するので、交流線間電圧検出器を使用することなく高精度の補正制御が可能になる。
本開示の他の態様によれば、インバータ出力電圧指令と直流電圧検出値とから、電動機の交流線間電圧の推定値を算出し、その推定値に基づいて、交流線間電圧検出器の異常を判断するので、交流線間電圧検出器を用いる構成において、交流線間電圧検出器の異常の検知が可能になる。
実施例1に係る電力変換装置の全体構成図である。 電動機の磁束飽和の特性を示す図である。 速度と励磁電流と速度起電力との関係を示す図である。 本実施形態の電力変換装置と比較するための従来の電力変換装置の構成を示す図である。 3レベル電動機電圧演算器70の構成を説明するための図である。 ダイポーラ時の電圧指令と出力される矩形波電圧の関係を説明する図である。 3レベルダイポーラ変調電圧演算器71を説明するための図である。 ユニポーラ変調時の電圧指令と出力される矩形波電圧の関係を説明する図である。 3レベルユニポーラ変調電圧演算器72を説明するための図である。 実施例2に係る電力変換装置の全体構成図である。 2レベル電動機電圧演算器80を説明するための図である。 2レベルの場合における電圧指令と出力される矩形波電圧との関係について説明するための図である。 2レベル変調電圧演算器81を説明するための図である。 実施例3に係る電力変換装置の全体構成図である。 交流線間電圧検出器の異常診断のフローチャートである。 実施例4に係る電力変換装置の全体構成図である。 異常時演算値切替器92を説明するための図である。
いくつかの実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
実施例1では、3レベル変換器を用いた電力変換装置を例示する。
図1は、実施例1に係る電力変換装置の全体構成図である。
電力変換装置100は、交流電源1からの交流電力を変換して電動機4を駆動する装置である。電力変換装置100は、交流電源1からの交流電力を直流電力に変換するコンバータユニット(コンバータともいう)2と、コンバータユニット2が出力する直流電力を所望の交流電力に変換し、電動機4を駆動するインバータユニット(インバータともいう)3と、コンバータユニット2を制御するコンバータ制御装置5と、インバータユニット3を制御するインバータ制御装置6と、を備える。
コンバータユニット2は、いわゆる3レベルコンバータであり、交流電力を、正の電位(第1電位)レベルと、中性点(零)電位(第2電位)レベルと、負の電位(第3電位)レベルとの直流電力に変換する。インバータユニット3は、いわゆる3レベルインバータであり、正の電位(第1電位)レベルと、中性点(零)電位(第2電位)レベルと、負の電位(第3電位)レベルとの直流電力を、電動機4用の交流電力に変換する。コンバータユニット2とインバータユニット3との間で、正の電位レベルはP配線40で接続され、中性点電位レベルはC配線41で接続され、負の電位レベルはN配線42で接続されている。
コンバータユニット2は、コンバータ電力変換部21と、直流電圧の変動を抑制するためのコンバータP側平滑コンデンサ22およびコンバータN側平滑コンデンサ23と、コンバータP側平滑コンデンサ22の端子間電圧を測定するためのコンバータP側直流電圧検出器25と、コンバータN側平滑コンデンサ23の端子間電圧を測定するためのコンバータN側直流電圧検出器26と、C配線41に接続され、直流共振を抑制するためのコンバータ中性点抵抗24と、を備える。
インバータユニット3は、インバータ電力変換部31と、正の電位レベルと中性点電位レベルの間に接続されそれら電位間の電位変動を抑制するインバータP側平滑コンデンサ32と、中性点電位レベルと負の電位レベルの間に接続されそれら電位間の電位変動を抑制するインバータN側平滑コンデンサ33と、インバータP側平滑コンデンサ32の端子間電圧を測定するためのインバータP側直流電圧検出器35と、インバータN側平滑コンデンサ33の端子間電圧を測定するためのインバータN側直流電圧検出器36と、C配線41に接続され、直流共振を抑制するためのインバータ中性点抵抗34と、を備える。
コンバータ制御装置5は、変換される直流電力が所望の値となるようにコンバータ電力変換部21を制御する。コンバータ制御装置5の構成は後述する。
インバータ制御装置6は、電動機4の出力トルクや速度が所望の特性を満たすようにインバータ電力変換部31を制御する。インバータ制御装置6の構成は後述する。
電力変換装置100は、コンバータユニット2の出力電流を検出して出力する電流検出器7と、電動機4に直結され、電動機4の速度を検出して出力する速度検出器8と、インバータユニット3の出力電流を検出して出力する電流検出器9とをさらに備える。
電流検出器7により検出された検出値の信号(出力信号)は、コンバータ制御装置5に入力される。また、直流電圧検出器25,26により検出された検出値の信号(出力信号)も、コンバータ制御装置5に入力される。コンバータ制御装置5は、それら入力された検出値に基づいて各種演算処理を行い、コンバータ電力変換部21を制御する信号を出力する。
速度検出器8により検出された検出値の信号(出力信号)と、電流検出器9により検出された検出値の信号(出力信号)とは、インバータ制御装置6に入力される。インバータ制御装置6は、それら入力された検出値に基づいて各種演算処理を行い、インバータ電力変換部31を制御する信号を出力する。
コンバータ制御装置5は、直流電圧指令発生器51と、直流電圧制御器52と、電流制御器53と、パルス生成器54とを備える。
直流電圧指令発生器51は、コンバータユニット2に出力させる直流電圧の指令値である直流電圧指令値を直流電圧制御器52に出力する。
直流電圧制御器52は、直流電圧指令発生器51から入力される直流電圧指令値と、直流電圧検出器25,26から入力される直流電圧の検出値とに基づいて、コンバータ出力電流指令値を算出し、電流制御器53に出力する。具体的には、直流電圧制御器52は、直流電圧検出器25と直流電圧検出器26のそれぞれから入力される直流電圧の検出値の合計値が直流電圧指令値と一致するようにコンバータ出力電流指令値を算出する。
中性点電圧制御器55は、直流電圧検出器25、26のそれぞれから入力される直流電圧の検出値の差に基づいて、中性点電圧が零となるような電圧指令を算出し、電流制御器53に出力する。
電流制御器53は、電流検出器7から出力されるコンバータ出力電流検出値が、直流電圧制御器52から入力されるコンバータ出力電流指令値と一致するようにコンバータ電圧指令値を算出し、パルス生成器54に出力する。この際、電流制御器53は、中性点電圧制御器55から入力される電圧指令を考慮して、コンバータ電圧指令値を計算する。
パルス生成器54は、コンバータ電力変換部21による出力電圧が、電流制御器53から入力されるコンバータ出力電圧指令値に一致するように、コンバータ電力変換部21の各スイッチング素子をオン/オフ制御するためのパルス信号を算出し、パルス信号をコンバータ電力変換部21に出力する。
インバータ制御装置6は、速度指令発生器61と、速度制御器62と、電流制御器63と、パルス生成器64と、中性点電圧制御器65とを備える。
速度指令発生器61は、電動機4を動作させる速度の指令値である速度指令値を速度制御器62に出力する。
速度制御器62は、速度検出器8から入力される速度検出値が、速度指令発生器61から入力される速度指令値と一致するように電動機のトルク電流指令値を算出し、電動機のトルク電流指令値を電流制御器63に出力する。ここで、前記電動機のトルク電流指令値と後述する電動機の励磁電流指令値を合わせたものをインバータ出力電流指令値と呼ぶ。
中性点電圧制御器65は、直流電圧検出器35と直流電圧検出器36のそれぞれから入力される直流電圧の検出値の差に基づいて、中性点電圧が零となるような電圧指令を算出し、電流制御器63に出力する。
電流制御器63は、電流検出器9から入力されるインバータ出力電流検出値が、インバータ出力電流指令値と一致するようにインバータ電圧指令値を算出し、パルス生成器64に出力する。この際、電流制御器63は、中性点電圧制御器65から入力される電圧指令を考慮して、インバータ電圧指令値を算出する。
パルス生成器64は、インバータ電力変換部31による出力電圧が、電流制御器63から入力されるインバータ出力電圧指令値に一致するように、インバータ電力変換部31の各スイッチング素子をオン/オフ制御するためのパルス信号を生成し、インバータ電力変換部31に出力する。
次に、電力変換装置100において、電動機4に対する制御の精度を向上するための補正制御を実現する構成について説明する。
電力変換装置100のインバータ制御装置6は、励磁電流指令発生器66と、磁束制御器67と、補正制御器68と、加算器69と、3レベル電動機電圧演算器70とを更に備える。
制御対象の電動機が例えば誘導電動機である場合、制御装置は誘導電動機の磁束を所定の値にするために励磁電流を制御する。また、誘導電動機の制御域を有効に活用するために、速度に応じて磁束を可変する制御が用いられる。これを実現するため、励磁電流指令発生器66は、電動機4の磁束を所定の値にするための基準励磁電流指令値を磁束制御器67に出力する。磁束制御器67は、速度検出器8から出力される速度検出値を入力とし、速度検出値に応じて前記基準励磁電流指令値を可変した励磁電流指令値を算出し、出力する。
ここで、補正制御の説明の前に、電動機の磁束飽和の影響について説明する。(1)式に示すように、電動機の磁束Φは、電動機の励磁インダクタンスMと励磁電流Imとの積となる。
Φ=M×Im …(1)
図2は、電動機の磁束飽和の特性を示す図である。
磁束制御器67において、ある速度(これを「ベース速度」と呼ぶ)から最高速度(これを「トップ速度」と呼ぶ)にかけて速度に反比例させて励磁電流を減少させる制御を行うと、ベース速度からトップ速度にかけて、電動機の速度起電圧(=速度×磁束)を一定値とすることができる。図3は、速度と励磁電流と速度起電力との関係を示す図である。
しかし、図2が示すように磁束飽和がある場合には、磁束が小さくなると励磁インダクタンスMが大きくなる。すなわち、M_Top>M_Baseとなる。そのため、速度に反比例させて励磁電流を減少させるような制御では、想定より磁束および速度起電圧が大きくなってしまう虞がある。そして、この速度起電圧の増大の影響が電力変換装置の出力電圧を超える場合は制御不能となる虞がある。
そこで、電動機の磁束飽和の影響による速度起電圧の増大を抑制するために補正制御が行われる。
図4は、本実施形態の電力変換装置と比較するための従来の電力変換装置の構成を示す図である。なお、図4において、図1に示す第1実施形態に係る電力変換装置と同様な構成については同一の符号を付す。図4の電力変換装置101は、交流線間電圧検出器10とフィルタ回路11とを備え、交流線間電圧検出器10が出力する交流線間電圧検出値がフィルタ回路11を介して補正制御器68に入力されている。補正制御器68は、交流線間電圧検出値が想定より大きい場合には励磁電流を下げるための補正値を算出し、出力する。
加算器69は、磁束制御器67より出力された励磁電流指令値に、補正制御器68からの補正値を加算する。具体的には、図2のように磁束飽和がある場合には、磁束制御器67が速度に反比例した励磁電流指令値を出力すると、速度起電圧が大きくなる。そこで、補正制御器68は、実際の速度起電圧が所定の値となるように励磁電流をさらに小さくする負の補正値を出力する。加算器69にて励磁電流指令値に負の補正値が加算されることで、励磁電流Imは、図3の中段に示すように反比例値よりも小さい励磁電流(Im_Top)となり、その結果、速度起電圧が一定となる。
このように補正制御を行うことで電動機の速度起電圧の増大を抑制できる。しかし、図4に示したような交流線間電圧検出器10を用いる従来手法では、検出電圧値が矩形波であることから検出精度が悪い。矩形波のリプルを低減するために、大きな時定数を持つフィルタ回路を挿入すると、遅延により補正制御の精度が低下するという課題がある。また、交流線間電圧検出器10の異常により誤動作が生じる虞もある。
本実施例による電力変換装置100はこれらの課題に対して以下のような対策が施されている。
実施例1に係る3レベル電動機電圧演算器70について具体的に説明する。
図1において、3レベル電動機電圧演算器70には、電流制御器63から出力されるインバータ電圧指令値(交流相電圧指令値Vuref、Vvref、Vwref)と、直流電圧検出器35から出力される正側直流電圧検出値EpFBと、直流電圧検出器36から出力される負側直流電圧検出値EnFBとが入力されている。3レベル電動機電圧演算器70は、それら入力された信号を用いて、電動機4の交流線間電圧推定値(Vuvh、Vvwh)を算出する。その電動機4の交流線間電圧推定値は補正制御器68に入力される。
次に、実施例1に係る3レベル電動機電圧演算器70についてさらに具体的に説明する。
図5は、3レベル電動機電圧演算器70の構成を説明するための図である。
3レベル電動機電圧演算器70は、3レベルダイポーラ変調電圧演算器71と、3レベルユニポーラ変調電圧演算器72と、補正演算選択部73と、交流線間電圧演算器74とを備える。
3レベル電動機電圧演算器70は、交流相電圧指令値(Vuref、Vvref、Vwref)と直流電圧検出値(EpFB、EnFB)とから電動機電圧を計算する。しかし、3レベルインバータには、低電圧時に用いるダイポーラ変調によるものと、高電圧時に用いるユニポーラ変調によるものとがあり、各々の変調方式で電動機電圧の演算方法が異なる。そこで、補正演算選択部73は、ダイポーラかユニポーラかを示す信号により、ダイポーラとユニポーラのどちらの電動機交流相電圧推定値を出力するかを選択する。ダイポーラかユニポーラかを示す信号は、例えば電圧指令値である。電圧指令値がある設定値より大きい場合にユニポーラ、小さい場合にダイポーラと判別すればよい。
そして、交流線間電圧演算器74では、補正演算選択部73で選択された電動機交流相電圧推定値(Vuh、Vvh、Vwh)から、電動機交流線間電圧推定値(Vuvh、Vvwh)を算出し、出力する。
次に、電動機交流相電圧推定値の演算方式についてダイポーラ変調とユニポーラ変調の各々について説明する。
<ダイポーラ変調の場合の演算方法>
先ずは、3レベルダイポーラ変調時の電動機交流相電圧推定値の演算について説明する。
図6は、ダイポーラ時の電圧指令と出力される矩形波電圧の関係を説明する図である。
電力変換装置は、電圧指令の大きさをパルス幅に変換し、電力変換部の各スイッチング素子をオン/オフ制御することで、平均電圧として指令に一致した電圧を出力している。ダイポーラ変調の場合、正側の電圧の面積と負側の電圧の面積の差分が指令に一致するようにパルス信号が生成される。例えば、零電圧を出力する場合は、正側と負側を同じパルス幅とすることにより、平均電圧を零とする。
ここで、正側の直流電圧Epと負側の直流電圧Enが同じであれば、すなわち正側と負側がバランスしていれば、零電圧となる。しかし、正側の直流電圧Epと負側の直流電圧Enが異なれば、すなわち正側と負側がアンバランスの状態であれば、零電圧とはならない。従って、実際の電動機の交流相電圧を推定演算するときには直流電圧による変動分を考慮する必要がある。但し、ダイポーラ変調時はEp側とEn側の差分で出力電圧が決まるので、電圧指令にEpまたはEnの比率を反映することで電動機の交流相電圧の推定演算はできない。そこで本実施例では、次のように元の電圧指令に補正量を加えることで推定演算する。すなわち、補正量ΔVhを(2)式で演算する。
ΔVh=Vdb×α×ΔEp-Vdb×(1-α)×ΔEn …(2)
ここで、Vdbは電圧指令のダイポーラ時の基準であり、αはEp側のパルス幅を示し、(3)式で演算される。
α=(交流電圧指令%+50%)/100% …(3)
例えば、50%以下の電圧指令をダイポーラ変調で表現する場合、Vdbを50%電圧とし、Ep側のパルス幅を(3)式で演算されるαとし、En側のパルス幅を1-αとすることで、電圧指令が25%の時に、50%電圧×(75/100)-50%電圧×(1-75/100)=25%電圧とできる。これにEpとEnの変動分を考慮することで補正量を演算する。ΔEpはEpの変動分であり、(4)式で算出される。ΔEnはEnの変動分であり、(5)式で算出される。
ΔEp=EpFB/Eb-1 …(4)
ΔEn=EnFB/Eb-1 …(5)
ここで、EpFBは、直流電圧検出器35で検出され出力されるP側の直流電圧検出値である。EnFBは、直流電圧検出器36で検出され出力されるN側の直流電圧検出値である。Ebは、直流電圧の基準値を示す。基準値から変動がない場合はΔEp、ΔEnは零となる。
例えば、Ep側に1.1倍となる変動があり、En側に0.9倍となる変動がある場合を想定すると、電圧指令が0%の時の出力電圧は、50%電圧×(50/100)×1.1-50%電圧×(1-50/100)×0.9=5%電圧となる。また、(2)式により、補正量ΔVh=50%電圧×(50/100)×0.1-50%電圧×(1-50/100)×(-0.1)=5%となる。電圧指令0%に補正量ΔVh=5%を加えることで電動機交流相電圧の推定値を得ることができる。
図7は、3レベルダイポーラ変調電圧演算器71を説明するための図である。
3レベルダイポーラ変調電圧演算器71は、交流相電圧指令値(Vuref、Vvref、Vwref)と直流電圧検出値(EpFB、EnFB)とを入力として、Ep側パルス幅演算器711にて(3)式に従って、各相のαを算出し、αu、αv、αwとして出力する。直流電圧変動量演算器712は、(4)(5)式に従って、EpFBおよびEnFBからΔEpおよびΔEnを算出し、出力する。ΔEp、ΔEnとαu、αv、αwは、補正量演算器713に入力される。
補正量演算器713は、(2)式に従い、各相の補正量ΔVhu、ΔVhv、ΔVhwを算出し、出力する。補正量ΔVhu、ΔVhv、ΔVhwは、ダイポーラ電動機相電圧演算器714に、交流相電圧指令値と共に入力される。ダイポーラ電動機相電圧演算器714は、各相の交流相電圧指令に補正量を加算することで、ダイポーラ変調時の電動機交流相電圧推定値Vuh_d、Vvh_d、Vwh_dを算出し、出力する。
<ユニポーラ変調の場合の演算方法>
次に、3レベルユニポーラ変調時の電動機交流相電圧推定値の演算について説明する。
図8は、ユニポーラ変調時の電圧指令と出力される矩形波電圧の関係を説明する図である。
ユニポーラ変調の場合、ダイポーラ変調の場合と異なり、正側と負側の各々でパルス幅により変わる面積が指令に一致するようにパルス信号が生成される。例えば、50%電圧を出力する場合は、正側が50%のパルス幅となることで、平均電圧は50%となる。
このとき、正側の直流電圧Epが基準に対して変動していると、出力は50%電圧とならない。従って、実際の電動機の交流相電圧を推定演算するときには直流電圧による変動分を考慮する必要がある。ユニポーラ変調の場合には、電圧指令にEpの変動比率を反映させればよい。また、負側も同様に、電圧指令にEnの変動比率を反映することで演算できる。したがって、本実施例では、(6)(7)式に示すように、元の電圧指令に変動比率を乗算することで、交流相電圧の推定値を算出する。
Vhp=交流電圧指令%×Epk (交流電圧指令が正の場合) …(6)
Vhn=交流電圧指令%×Enk (交流電圧指令が負の場合) …(7)
ここで、EpkはP側直流電圧検出値の変動比率であり、(8)式で算出される。EnkはN側直流電圧検出値の変動比率であり、(9)式で算出される。
Epk=EpFB/Eb …(8)
Enk=EnFB/Eb …(9)
また、ここで、EpFBは、直流電圧検出器35で検出され出力されるP側の直流電圧検出値である。EnFBは、直流電圧検出器36で検出され出力されるN側の直流電圧検出値である。Ebは、直流電圧の基準値を示す。直流電圧が基準値から変動していない場合、EpkおよびEnkは1となる。
図9は、3レベルユニポーラ変調電圧演算器72を説明するための図である。
3レベルユニポーラ変調電圧演算器72は、交流相電圧指令値(Vuref、Vvref、Vwref)と直流電圧検出値(EpFB、EnFB)とを入力として、直流電圧変動比率演算器721にて(8)(9)式に従って、変動比率Epk、Enkを算出し、出力する。Epk、EnkとVuref、Vvref、Vwrefは、相電圧演算器722に入力される。相電圧演算器722は、(6)(7)式に従って各々Vhp、Vhnを算出し、出力する。各相のVhp、Vhnは、ユニポーラ電動機相電圧演算器723に交流相電圧指令値と共に入力される。ユニポーラ電動機相電圧演算器723は、交流電圧指令値の極性が正であればVhpを出力し、負であればVhnを出力する。このようにして、ユニポーラ変調の場合の電動機交流相電圧推定値Vuh_u、Vvh_u、Vwh_uが生成される。
以上述べたように、実施例1では、3レベル電力変換器において交流相電圧指令に直流電圧の変動を考慮し、ダイポーラ変調とユニポーラ変調とで演算方式を切替えて、電動機交流相電圧推定値(Vuh、Vvh、Vwh)から電動機交流線間電圧推定値(Vuvh、Vvwh)を算出し、これにより補正制御を行う。これにより、従来の電動機交流線間電圧検出器を用いる場合に比べて、矩形波によるリプル成分やフィルタ遅れの影響を受けることのない高精度の補正制御を行うことができる。また、交流線間電圧検出器を使用しないため、交流線間電圧検出器の異常による補正制御の誤動作や計画外停止のようなリスクが排除される。
実施例2では、2レベル変換器を用いた電力変換装置を例示する。
図10は、実施例2に係る電力変換装置の全体構成図である。図10に示す本実施例の電力変換装置102において、図1に示した実施例1に係る電力変換装置100と同様な構成については同一の符号を付す。実施例2の電力変換装置102は、図1に示した電力変換装置100とは、3レベル変換器の特徴である中性点に関係する部分、例えば、コンバータ中性点抵抗24、34、中性点電圧制御器55、65などが無い点、直流電圧検出器37がP側とN側間のVdcを検出している点などが相違する。
ここでは主に実施例2における実施例1と相違する部分について説明する。
実施例2の電力変換装置102では、インバータ制御装置6は、速度指令発生器61と、速度制御器62と、電流制御器63と、パルス生成器64と、励磁電流指令発生器66と、磁束制御器67と、補正制御器68と、加算器69と、2レベル電動機電圧演算器80とを備える。速度指令発生器61、速度制御器62、電流制御器63、パルス生成器64、励磁電流指令発生器66、磁束制御器67、補正制御器68、および加算器69については基本的に実施例1のものと同様である。
ここでは、2レベル電動機電圧演算器80について具体的に説明する。
図10に示すように、2レベル電動機電圧演算器80には、電流制御器63から出力されるインバータ電圧指令値(交流相電圧指令値Vuref、Vvref、Vwref)と、直流電圧検出器37から出力される正側直流電圧検出値VdcFBとが入力される。2レベル電動機電圧演算器80は、それら入力された信号を用いて、電動機の交流線間電圧推定値(Vuvh、Vvwh)を算出し、出力する。電動機の交流線間電圧推定値は補正制御器68に入力される。
次に、実施例2に係る2レベル電動機電圧演算器80についてさらに具体的に説明する。
図11は、2レベル電動機電圧演算器80を説明するための図である。3レベルインバータと2レベルインバータでは電動機電圧を演算する方法が異なる。2レベル電動機電圧演算器80は、2レベル変調電圧演算器81と、交流線間電圧演算器82とを備える。2レベル電動機電圧演算器80では、交流相電圧指令値(Vuref、Vvref、Vwref)と直流電圧検出値(VdcFB)から、電動機交流相電圧推定値(Vuh、Vvh、Vwh)および電動機交流線間電圧推定値(Vuvh、Vvwh)を算出し、出力する。
次に、実施例2における電動機交流相電圧推定値の演算について説明する。
図12は、2レベルの場合における電圧指令と出力される矩形波電圧との関係について説明するための図である。
2レベルの場合、3レベルの場合とは異なり、正側と負側もひとつのパルスによる面積が指令に一致するようにパルス信号が生成される。電圧指令として例えば100%電圧を出力する場合にはP側が100%のパルス幅となるパルス信号を生成する。0%電圧を出力する場合にはP側が50%でN側が50%のパルス幅となるパルス信号を生成する。-100%電圧を出力する場合にはN側が100%のパルス幅となるパルス信号を生成する。
ここで、P側とN側間の直流電圧Vdcが基準に対して変動していたら、電圧指令と実際の出力電圧とは一致しない。従って、実際の電動機の交流相電圧を推定演算するには直流電圧による変動分を考慮する必要がある。2レベルでは、交流電圧指令に直流電圧Vdcの変動比率を反映することで、電動機の交流相電圧推定値を演算できる。そこで、本実施例では、(10)式のように、元の電圧指令に変動比率を乗算することで交流相電圧を推定演算する。
Vh=交流電圧指令%×Vdck …(10)
ここで、Vdckは直流電圧検出値の変動比率であり、(11)式で算出される。
Vdck=VdcFB/Vdcb …(11)
ここで、VdcFBは直流電圧検出器37で検出し出力されるP側とN側の間の直流電圧検出値である。Vdcbは直流電圧の基準値を示す。直流電圧が基準値から変動がない場合は、Vdckは1となる。
図13は、2レベル変調電圧演算器81を説明するための図である。
2レベル変調電圧演算器81には、交流相電圧指令値(Vuref、Vvref、Vwref)と直流電圧検出値(VdcFB)が入力される。直流電圧変動比率演算器811は、(11)式に従って、VdcFBからVdckを算出し、出力する。VdckとVuref、Vvref、Vwrefは、相電圧演算器812に入力される。相電圧演算器812は、(10)式に従い、電動機交流相電圧推定値Vuh、Vvh、Vwhを算出し、出力する。
以上述べたように、実施例2では、2レベル変換器において交流相電圧指令に直流電圧の変動を考慮し、電動機交流相電圧推定値(Vuh、Vvh、Vwh)から電動機交流線間電圧推定値(Vuvh、Vvwh)を算出し、これを用いて補正制御を行う。これにより、従来の電動機交流線間電圧検出器を用いる場合に比べて、矩形波によるリプル成分やフィルタ遅れの影響を受けることなく、補正制御を高精度に行うことができる。また、交流線間電圧検出器を使用しないため、交流線間電圧検出器の異常による補正制御の誤動作や計画外停止のようなリスクを排除できる。
なお、本実施例における補正制御では、磁束飽和による励磁インダクタンスの変化に起因する速度起電圧の変動を、本実施例における電動機電圧推定値に基づいて励磁電流を補正することで、所定の値に制御している。その他にも電動機の2次抵抗の変化に起因するすべり制御誤差を、本実施例における電動機電圧推定値に基づいて、すべり量を補正することで適正に制御することもできる。
実施例3では、交流線間電圧検出器を備え、その検出値を補正制御に用いる構成において、交流線間電圧検出器の異常を診断するセルフチェック機能を持った電力変換装置を例示する。
図14は、実施例3に係る電力変換装置の全体構成図である。
図14に示す本実施例の電力変換装置103において、図1に示した実施例1に係る電力変換装置100と同様な構成については同一の符号を付す。実施例3の電力変換装置103は、図1に示した電力変換装置100とは、交流線間電圧検出器10とフィルタ回路11を備える点と、交流線間電圧検出器異常判断器90および表示器91が追加されている点などで相違する。
ここでは主に実施例3における実施例1と相違する部分について説明する。
上述したように交流線間電圧検出器を備える機器においては、交流線間電圧検出器の異常に起因した補正制御の誤動作により、計画外停止が発生する虞がある。そこで、実施例3の電力変換装置103では、電動機電圧推定値を用いて交流線間電圧検出器の異常診断を行う構成が採られている。
次に、実施例3に係る交流線間電圧検出器異常判断器90について具体的に説明する。
図14に示すように、インバータ制御装置6は、速度指令発生器61と、速度制御器62と、電流制御器63と、パルス生成器64と、中性点電圧制御器65と、励磁電流指令発生器66と、磁束制御器67と、補正制御器68と、加算器69と、3レベル電動機電圧演算器70と、交流線間電圧検出器異常判断器90と、表示器91とを備える。速度指令発生器61、速度制御器62、電流制御器63、パルス生成器64、中性点電圧制御器65、励磁電流指令発生器66、磁束制御器67、補正制御器68、加算器69、および3レベル電動機電圧演算器70については基本的に実施例1のものと同様である。
ここでは、交流線間電圧検出器異常判断器90について具体的に説明する。
図14に示すように、交流線間電圧検出器異常判断器90には、交流線間電圧検出器10からフィルタ回路11を介して、交流線間電圧検出値(VuvFB、VvwFB)が入力され、3レベル電動機電圧演算器70から電動機の交流線間電圧推定値(Vuvh、Vvwh)が入力される。交流線間電圧検出器異常判断器90は、それらの入力された信号に基づいて、交流線間電圧検出器の異常診断を行う。
図15は、交流線間電圧検出器の異常診断のフローチャートである。
通常、電力変換器が停止していなければ、交流線間電圧検出器の出力は零ではない。交流線間電圧検出ループの断線、緩みなど、何らかの異常がある場合には、交流線間電圧検出器の出力のみが零となる。
図15に示した異常診断201では、ステップ202で、いずれかの交流線間電圧検出器の出力が零である場合は、ステップ203で、該当箇所の交流線間電圧検出ループの異常、すなわち交流線間電圧検出器に接続された配線の異常と判断し、交流線間電圧検出ループに異常がある旨を表示する。なお、このとき、交流線間電圧検出器の出力が十分に零に近い値であれば、実質的に交流線間電圧検出器の出力が零であると判断してよい。したがって、交流線間電圧検出器の出力が所定の閾値以下であれば、該当箇所の交流線間電圧検出ループの異常と判断する。
ステップ202にて、いずれの交流線間電圧検出器の出力も零でない場合は、ステップ204で、UV間の交流線間電圧推定値Vuvhをリファレンスとして、UV間の交流線間電圧検出値VuvFBをそのリファレンスと比較する。UV間の交流線間電圧検出値VuvFBとリファレンスとの間に所定の閾値以上の乖離がある場合は、交流線間電圧検出器に異常があると判断し、ステップ205で、Vuv交流線間電圧検出器に異常がある旨を表示する。
ステップ204にて、UV間の交流線間電圧検出値VuvFBとUV間の交流線間電圧推定値Vuvhの間に所定の閾値以上の乖離が無い場合は、ステップ206で、VW間の交流線間電圧推定値Vvwhをリファレンスとして、VW間の交流線間電圧検出値VvwFBをそのリファレンスと比較する。VW間の交流線間電圧検出値VvwFBとリファレンスとの間に所定の閾値以上の乖離がある場合は、交流線間電圧検出器に異常があると判断し、ステップ207で、Vvwの交流線間電圧検出器に異常がある旨を表示する。
ステップ203、205、および207のいずれかのステップにて異常である旨を表示した場合は、図15のステップ208にて、異常個所の点検および交換を促すメッセージを表示し、一連の動作を終了する。
以上のように、交流線間電圧検出器を有する電力変換装置において、交流線間電圧推定値をリファレンスとして比較することで、交流線間電圧検出器の異常を検知し、不具合のある交流線間電圧検出器の点検および交換を推奨する表示を行うことで保守を効率的に行うことができる。
実施例4では、交流線間電圧検出器を備え、その検出値を補正制御に用いる構成において、交流線間電圧検出器に異常が発生したときに運転を継続する機能を持った電力変換装置を例示する。交流線間電圧検出器に異常が生じたときに、その検出値の替わりに代替信号を用いて運転を継続することを、しのぎ運転と称することにする。
図16は、実施例4に係る電力変換装置の全体構成図である。
なお、図16に示す実施例4の電力変換装置104において、図14に示した実施例3に係る電力変換装置103と同様な構成については同一の符号を付す。実施例4の電力変換装置104は、実施例3の電力変換装置103とは、異常時演算値切替器92を追加で備える点で異なる。
ここでは主に実施例4における実施例3と相違する部分について説明する。
異常時演算値切替器92には、交流線間電圧検出器10からフィルタ回路11を介して、交流線間電圧検出値(VuvFB、VvwFB)が入力され、交流線間電圧検出器異常判断器90から出力される、電動機の交流線間電圧推定値(Vuvh、Vvwh)に異常があるか否かを示す異常判断情報とが共に入力されている。異常時演算値切替器92は、異常判断情報にて電動機の交流線間電圧検出値に異常があることが示されなければ、交流線間電圧検出器10の検出値を補正制御器68に出力する。しかし、異常判断情報にて電動機の交流線間電圧検出値に異常があることが示されると、異常時演算値切替器92は、異常のある交流線間電圧検出器10の検出値ではなく、代替信号を補正制御器68に出力する。
次に、実施例4に係る異常時演算値切替器92について具体的に説明する。
図17は、異常時演算値切替器92を説明するための図である。
図17において、異常時演算値切替器92には、交流線間電圧検出値VuvFB、VvwFBが入力され、更に、交流線間電圧検出器異常判断器90から、交流線間電圧推定値(Vuvh、Vvwh)と、交流線間電圧検出器10の検出値が異常であるか否かを示す信号(VuvFB異常判断信号、VvwFB異常判断信号)が入力されている。VuvFB異常判断信号は交流線間電圧検出値VuvFBが異常であるか否かを示す信号である。VvwFB異常判断信号は、交流線間電圧検出値VvwFBが異常であるか否かを示す信号である。
VuvFBが異常であれば、異常時演算値切替器92は、VuvFBの代わりに、電動機交流線間電圧推定値Vuvhを、Vuvoutとして補正制御器68に出力する。また、VvwFBが異常であれば、異常時演算値切替器92は、VvwFBの代わりに、電動機交流線間電圧推定値Vvwhを、Vvwoutとして補正制御器68に出力する。補正制御器68では、Vuvout、Vvwoutに基づいて補正量を演算する。
以上説明したように、本実施例では、実施例3と同様に、交流線間電圧検出器を有する電力変換装置において、交流線間電圧推定値をリファレンスとして比較を行うことにより交流線間電圧検出器の異常を判断し、不具合のある交流線間電圧検出器の点検および交換を推奨する表示するので、保守を効率的に行うことができる。
更に、本実施例では、交流線間電圧検出器に異常があると判断した場合に、異常のある交流線間電圧検出器の点検及び交換を推奨する表示を行うのと並行して、異常のある交流線間電圧検出値を対応する交流線間電圧推定値によって代替することで、運転を継続することができ、電力変換装置を備えたシステムの計画外停止のリスクを低減できる。例えば、これにより次の定期点検までしのぎ運転によりシステムの運用を継続し、定期点検では、特定されている異常な交流線間電圧検出器の交換等を迅速に行うことができる。
なお、実施例3および実施例4においては、3レベル変換器を用いる例として説明したが、これに限定されることはない。2レベル変換器を用いる場合であっても同様に適用可能である。
以上説明した実施例には、以下に示す事項が含まれている。ただし、上述した実施例に含まれる事項が以下に示すものに限定されることはない。
(事項1)
交流入力を複数の電位に変換するコンバータと、
前記複数の電位の電圧を電動機への交流出力に変換するインバータと、
前記複数の電位の内の2つの電位間に接続され、前記電位間の電位変動を抑制するための平滑コンデンサと、
前記平滑コンデンサが接続された電位間の電位差を直流電圧検出値として検出する直流電圧検出器と、
前記インバータの出力電流を検出し、インバータ出力電流として出力する電流検出器と、
インバータ出力電流指令に前記インバータ出力電流が一致するように前記インバータへのインバータ出力電圧指令を生成するインバータ出力電流制御器と、
前記インバータ出力電圧指令と前記直流電圧検出値とから、前記電動機の交流線間電圧の推定値である電動機電圧推定値を算出する電動機電圧演算器と、
前記電動機電圧推定値から前記電動機を制御するための信号を補正する補正値を算出する補正制御部と、
前記補正値を制御指令信号に加算し、前記インバータ出力電流指令を生成する加算器と、
を有する電力変換装置。
これによれば、インバータ出力電圧指令と直流電圧検出値とから、電動機の交流線間電圧の推定値を算出し、その推定値から電動機を制御するための信号を補正する補正値を算出するので、交流線間電圧検出器を使用することなく高精度の補正制御が可能になる。
(事項2)
前記電力変換装置は、複数の変調方式を切り替え可能であり、
前記電動機電圧演算器は、前記電力変換装置の変調方式に対応する演算方法で前記電動機電圧推定値を算出する、
事項1に記載の電力変換装置。
これによれば、用途等に応じて複数の変調方式を切り替えて用いることが可能な電力変換装置を実現できる。
(事項3)
前記電力変換装置は、3レベルの電力変換装置であり、
前記複数の変調方式には、ダイポーラ変調方式が含まれており、
前記電動機電圧演算器は、
前記インバータ出力電圧指令から正側と負側のパルス幅を演算するパルス幅演算器と、前記直流電圧検出値の所定の基準電圧に対する変動量を算出する直流電圧変動量演算器と、前記パルス幅と前記変動量とを用いて補正量を算出する補正量演算器と、
を備え、
前記ダイポーラ変調方式が使用されるとき、前記パルス幅演算器と前記直流電圧変動量演算器と前記補正量演算器とを用いて前記補正量を算出し、前記インバータ出力電圧指令を前記補正量により補正して前記電動機電圧推定値を算出する、
事項2に記載の電力変換装置。
これによれば、3レベルダイポーラ変調方式が使用されるときに、電動機の高精度の制御が可能になる。
(事項4)
前記電力変換装置は、3レベルの電力変換装置であり、
前記複数の変調方式には、ユニポーラ変調方式が含まれており、
前記電動機電圧演算器は、
前記直流電圧検出値の所定の基準電圧に対する変動比率を算出する直流電圧変動比率演算器と、前記インバータ出力電圧指令である交流電圧指令と前記変動比率とから前記交流電圧指令が正の場合と負の場合の交流相電圧推定値を算出する相電圧演算器と、を備え、
前記ユニポーラ変調方式が使用されるとき、前記直流電圧変動比率演算器と相電圧演算器とにより前記交流相電圧推定値を算出し、前記交流電圧指令の極性に応じた前記交流相電圧推定値を出力することにより、前記電動機電圧推定値を生成する、
事項2に記載の電力変換装置。
これによれば、3レベルユニポーラ変調方式が使用されるときに、電動機の高精度の制御が可能になる。
(事項5)
前記電力変換装置は、2レベルの電力変換装置であり、
前記電動機電圧演算器は、
前記直流電圧検出値の所定の基準電圧に対する変動比率を算出する直流電圧変動比率演算器を備え、
前記直流電圧変動比率演算器により前記変動比率を算出し、前記インバータ出力電圧指令である交流電圧指令と前記変動比率とから前記電動機電圧推定値を算出する、
事項1に記載の電力変換装置。
これによれば、2レベル変調方式において電動機の高精度の制御が可能になる。
(事項6)
交流入力を複数の電位に変換するコンバータと、
前記複数の電位の電圧を電動機への交流出力に変換するインバータと、
前記複数の電位の内の2つの電位間に接続され、前記電位間の電位変動を抑制するための平滑コンデンサと、
前記平滑コンデンサが接続された電位間の電位差を直流電圧検出値として検出する直流電圧検出器と、
前記インバータの出力電圧を検出し、電動機電圧検出値として出力する交流線間電圧検出器と、
前記電動機電圧検出値から前記電動機を制御するための信号を補正する補正値を算出する補正制御部と、
前記補正値を制御指令信号に加算し、インバータ出力電流指令を生成する加算器と、
前記インバータの出力電流を検出し、インバータ出力電流として出力する電流検出器と、
前記インバータ出力電流指令に前記インバータ出力電流が一致するように、前記インバータへのインバータ出力電圧指令を生成するインバータ出力電流制御器と、
前記インバータ出力電圧指令と前記直流電圧検出値から、前記電動機の交流線間電圧の推定値である電動機電圧推定値を算出する電動機電圧演算部と、
前記電動機電圧推定値に基づいて、前記交流線間電圧検出器の異常を判断する交流線間電圧検出器異常判断器と、
を有する電力変換装置。
これによれば、インバータ出力電圧指令と直流電圧検出値とから、電動機の交流線間電圧の推定値を算出し、その推定値に基づいて、交流線間電圧検出器の異常を判断するので、交流線間電圧検出器を用いる構成において、交流線間電圧検出器の異常の検知が可能になる。
(事項7)
前記交流線間電圧検出器異常判断器は、出力が所定の閾値以下の交流線間電圧検出器に接続された配線に異常があると判断する、
事項6に記載の電力変換装置。
これによれば、交流線間電圧検出器を用いる構成において、更に、交流線間電圧検出器に接続された配線の異常の検知が可能になる。
(事項8)
前記交流線間電圧検出器異常判断器で交流線間電圧検出器が異常と判断されると、前記異常と判断された交流線間電圧検出器からの前記電動機電圧検出値に代えて、前記電動機電圧演算部により算出される前記電動機電圧推定値を前記補正制御部に入力する異常時演算値切替器を更に備える、
事項6に記載の電力変換装置。
これによれば、交流線間電圧検出器の異常を判断し、異常となった交流線間電圧検出器からの電動機電圧検出値から、電動機電圧演算部により算出される電動機電圧推定値に切り替えるので、交流線間電圧検出器を用いる構成において、交流線間電圧検出器が異常となっても電動機の制御を正常に継続することができる。
(事項9)
前記交流線間電圧検出器異常判断器は、交流線間電圧検出器の異常の発生を判断した場合に、前記異常に関する情報を表示器に表示させる、
事項6から事項8のいずれか一項に記載の電力変換装置。
これによれば、交流線間電圧検出器の異常を判断するとその異常に関する情報が表示されるので、交流線間電圧検出器を用いる構成において、交流線間電圧検出器の異常を容易に知得可能となる。
(事項10)
交流入力を複数の電位に変換するコンバータと、
前記複数の電位の電圧を電動機への交流出力に変換するインバータと、
前記複数の電位の内の2つの電位間に接続され、前記電位間の電位変動を抑制するための平滑コンデンサと、
前記平滑コンデンサが接続された電位間の電位差を直流電圧検出値として検出する直流電圧検出器と、
を備える電力変換装置による電動機制御方法であって、
前記インバータの出力電流を検出してインバータ出力電流とし、
インバータ出力電流指令に前記インバータ出力電流が一致するように前記インバータへのインバータ出力電圧指令を生成し、
前記インバータ出力電圧指令と前記直流電圧検出値とから、前記電動機の交流線間電圧の推定値である電動機電圧推定値を算出し、
前記電動機電圧推定値から前記電動機を制御するための信号を補正する補正値を算出し、
前記補正値を制御指令信号に加算し、前記インバータ出力電流指令を生成する、
電動機制御方法。
(事項11)
交流入力を複数の電位に変換するコンバータと、
前記複数の電位の電圧を電動機への交流出力に変換するインバータと、
前記複数の電位の内の2つの電位間に接続され、前記電位間の電位変動を抑制するための平滑コンデンサと、
前記平滑コンデンサが接続された電位間の電位差を直流電圧検出値として検出する直流電圧検出器と、
前記インバータの出力電圧を検出し、電動機電圧検出値として出力する交流線間電圧検出器と、
を備える電力変換装置における異常を検出するための異常検出方法であって、
前記電動機電圧検出値から前記電動機を制御するための信号を補正する補正値を算出し、
前記補正値を制御指令信号に加算し、インバータ出力電流指令を生成し、
前記インバータの出力電流を検出してインバータ出力電流とし、
前記インバータ出力電流指令に前記インバータ出力電流が一致するように、前記インバータへのインバータ出力電圧指令を生成し、
前記インバータ出力電圧指令と前記直流電圧検出値から、前記電動機の交流線間電圧の推定値である電動機電圧推定値を算出し、
前記電動機電圧推定値に基づいて、前記交流線間電圧検出器の異常を判断する、
異常検出方法。
1…交流電源、2…コンバータユニット、3…インバータユニット、4…電動機、5…コンバータ制御装置、6…インバータ制御装置、7…電流検出器、8…速度検出器、9…電流検出器、10…交流線間電圧検出器、11…フィルタ回路、21…コンバータ電力変換部、22…コンバータP側平滑コンデンサ、23…コンバータN側平滑コンデンサ、24…コンバータ中性点抵抗、25…コンバータP側直流電圧検出器、26…コンバータN側直流電圧検出器、31…インバータ電力変換部、32…インバータP側平滑コンデンサ、33…インバータN側平滑コンデンサ、34…インバータ中性点抵抗、35…インバータP側直流電圧検出器、36…インバータN側直流電圧検出器、37…直流電圧検出器、40…P配線、41…C配線、42…N配線、51…直流電圧指令発生器、52…直流電圧制御器、53…電流制御器、54…パルス生成器、55…中性点電圧制御器、61…速度指令発生器、62…速度制御器、63…電流制御器、64…パルス生成器、65…中性点電圧制御器、66…励磁電流指令発生器、67…磁束制御器、68…補正制御器、69…加算器、70…3レベル電動機電圧演算器、71…3レベルダイポーラ変調電圧演算器、72…3レベルユニポーラ変調電圧演算器、73…補正演算選択部、74…交流線間電圧演算器、80…2レベル電動機電圧演算器、81…2レベル変調電圧演算器、82…交流線間電圧演算器、90…交流線間電圧検出器異常判断器、91…表示器、92…異常時演算値切替器、100…電力変換装置、101…電力変換装置、102…電力変換装置、103…電力変換装置、104…電力変換装置、711…Ep側パルス幅演算器、712…直流電圧変動量演算器、713…補正量演算器、714…ダイポーラ電動機相電圧演算器、721…直流電圧変動比率演算器、722…相電圧演算器、723…ユニポーラ電動機相電圧演算器、811…直流電圧変動比率演算器、812…相電圧演算器

Claims (11)

  1. 交流入力を複数の電位に変換するコンバータと、
    前記複数の電位の電圧を電動機への交流出力に変換するインバータと、
    前記複数の電位の内の2つの電位間に接続され、前記電位間の電位変動を抑制するための平滑コンデンサと、
    前記平滑コンデンサが接続された電位間の電位差を直流電圧検出値として検出する直流電圧検出器と、
    前記インバータの出力電流を検出し、インバータ出力電流として出力する電流検出器と、
    インバータ出力電流指令に前記インバータ出力電流が一致するように前記インバータへのインバータ出力電圧指令を生成するインバータ出力電流制御器と、
    前記インバータ出力電圧指令と前記直流電圧検出値とから、前記電動機の交流線間電圧の推定値である電動機電圧推定値を算出する電動機電圧演算器と、
    前記電動機電圧推定値から前記電動機を制御するための信号を補正する補正値を算出する補正制御部と、
    前記補正値を制御指令信号に加算し、前記インバータ出力電流指令を生成する加算器と、
    を有する電力変換装置。
  2. 前記電力変換装置は、複数の変調方式を切り替え可能であり、
    前記電動機電圧演算器は、前記電力変換装置の変調方式に対応する演算方法で前記電動機電圧推定値を算出する、
    請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記電力変換装置は、3レベルの電力変換装置であり、
    前記複数の変調方式には、ダイポーラ変調方式が含まれており、
    前記電動機電圧演算器は、
    前記インバータ出力電圧指令から正側と負側のパルス幅を演算するパルス幅演算器と、前記直流電圧検出値の所定の基準電圧に対する変動量を算出する直流電圧変動量演算器と、前記パルス幅と前記変動量とを用いて補正量を算出する補正量演算器と、
    を備え、
    前記ダイポーラ変調方式が使用されるとき、前記パルス幅演算器と前記直流電圧変動量演算器と前記補正量演算器とを用いて前記補正量を算出し、前記インバータ出力電圧指令を前記補正量により補正して前記電動機電圧推定値を算出する、
    請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記電力変換装置は、3レベルの電力変換装置であり、
    前記複数の変調方式には、ユニポーラ変調方式が含まれており、
    前記電動機電圧演算器は、
    前記直流電圧検出値の所定の基準電圧に対する変動比率を算出する直流電圧変動比率演算器と、前記インバータ出力電圧指令である交流電圧指令と前記変動比率とから前記交流電圧指令が正の場合と負の場合の交流相電圧推定値を算出する相電圧演算器と、を備え、
    前記ユニポーラ変調方式が使用されるとき、前記直流電圧変動比率演算器と相電圧演算器とにより前記交流相電圧推定値を算出し、前記交流電圧指令の極性に応じた前記交流相電圧推定値を出力することにより、前記電動機電圧推定値を生成する、
    請求項2に記載の電力変換装置。
  5. 前記電力変換装置は、2レベルの電力変換装置であり、
    前記電動機電圧演算器は、
    前記直流電圧検出値の所定の基準電圧に対する変動比率を算出する直流電圧変動比率演算器を備え、
    前記直流電圧変動比率演算器により前記変動比率を算出し、前記インバータ出力電圧指令である交流電圧指令と前記変動比率とから前記電動機電圧推定値を算出する、
    請求項1に記載の電力変換装置。
  6. 交流入力を複数の電位に変換するコンバータと、
    前記複数の電位の電圧を電動機への交流出力に変換するインバータと、
    前記複数の電位の内の2つの電位間に接続され、前記電位間の電位変動を抑制するための平滑コンデンサと、
    前記平滑コンデンサが接続された電位間の電位差を直流電圧検出値として検出する直流電圧検出器と、
    前記インバータの出力電圧を検出し、電動機電圧検出値として出力する交流線間電圧検出器と、
    前記電動機電圧検出値から前記電動機を制御するための信号を補正する補正値を算出する補正制御部と、
    前記補正値を制御指令信号に加算し、インバータ出力電流指令を生成する加算器と、
    前記インバータの出力電流を検出し、インバータ出力電流として出力する電流検出器と、
    前記インバータ出力電流指令に前記インバータ出力電流が一致するように、前記インバータへのインバータ出力電圧指令を生成するインバータ出力電流制御器と、
    前記インバータ出力電圧指令と前記直流電圧検出値から、前記電動機の交流線間電圧の推定値である電動機電圧推定値を算出する電動機電圧演算部と、
    前記電動機電圧推定値に基づいて、前記交流線間電圧検出器の異常を判断する交流線間電圧検出器異常判断器と、
    を有する電力変換装置。
  7. 前記交流線間電圧検出器異常判断器は、出力が所定の閾値以下の交流線間電圧検出器に接続された配線に異常があると判断する、
    請求項6に記載の電力変換装置。
  8. 前記交流線間電圧検出器異常判断器で交流線間電圧検出器が異常と判断されると、前記異常と判断された交流線間電圧検出器からの前記電動機電圧検出値に代えて、前記電動機電圧演算部により算出される前記電動機電圧推定値を前記補正制御部に入力する異常時演算値切替器を更に備える、
    請求項6に記載の電力変換装置。
  9. 前記交流線間電圧検出器異常判断器は、交流線間電圧検出器の異常の発生を判断した場合に、前記異常に関する情報を表示器に表示させる、
    請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の電力変換装置
  10. 交流入力を複数の電位に変換するコンバータと、
    前記複数の電位の電圧を電動機への交流出力に変換するインバータと、
    前記複数の電位の内の2つの電位間に接続され、前記電位間の電位変動を抑制するための平滑コンデンサと、
    前記平滑コンデンサが接続された電位間の電位差を直流電圧検出値として検出する直流電圧検出器と、
    を備える電力変換装置による電動機制御方法であって、
    前記インバータの出力電流を検出してインバータ出力電流とし、
    インバータ出力電流指令に前記インバータ出力電流が一致するように前記インバータへのインバータ出力電圧指令を生成し、
    前記インバータ出力電圧指令と前記直流電圧検出値とから、前記電動機の交流線間電圧の推定値である電動機電圧推定値を算出し、
    前記電動機電圧推定値から前記電動機を制御するための信号を補正する補正値を算出し、
    前記補正値を制御指令信号に加算し、前記インバータ出力電流指令を生成する、
    電動機制御方法。
  11. 交流入力を複数の電位に変換するコンバータと、
    前記複数の電位の電圧を電動機への交流出力に変換するインバータと、
    前記複数の電位の内の2つの電位間に接続され、前記電位間の電位変動を抑制するための平滑コンデンサと、
    前記平滑コンデンサが接続された電位間の電位差を直流電圧検出値として検出する直流電圧検出器と、
    前記インバータの出力電圧を検出し、電動機電圧検出値として出力する交流線間電圧検出器と、
    を備える電力変換装置における異常を検出するための異常検出方法であって、
    前記電動機電圧検出値から前記電動機を制御するための信号を補正する補正値を算出し、
    前記補正値を制御指令信号に加算し、インバータ出力電流指令を生成し、
    前記インバータの出力電流を検出してインバータ出力電流とし、
    前記インバータ出力電流指令に前記インバータ出力電流が一致するように、前記インバータへのインバータ出力電圧指令を生成し、
    前記インバータ出力電圧指令と前記直流電圧検出値から、前記電動機の交流線間電圧の推定値である電動機電圧推定値を算出し、
    前記電動機電圧推定値に基づいて、前記交流線間電圧検出器の異常を判断する、
    異常検出方法。

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