JP2022161141A - 記録装置およびメンテナンス方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】払拭動作時の反応液とインクとの反応によって生じる吐出口における吐出不良を抑制する技術を提供する。【解決手段】インクを吐出する第1吐出口列と、該インクと反応する反応液を吐出する第2吐出口列とが形成された記録手段の吐出口面を、前記インクおよび反応液に対する吸収性を有する払拭部材により払拭可能なメンテナンス手段を備えた記録装置であって、前記払拭部材は、前記第1吐出口列を払拭する部分と、前記第2吐出口列を払拭する部分とが、前記記録手段と前記メンテナンス手段とが相対移動する第1方向において異なるようにした。【選択図】図5

Description

本発明は、記録媒体に対してインクを吐出する吐出ヘッドの吐出口が形成された吐出口面を払拭する記録装置および当該吐出ヘッドからのインクの吐出状態を良好に維持、回復するメンテナンス方法に関する。
特許文献1には、インクを吐出する吐出口が形成された吐出ヘッドの吐出口面に付着したインクなどの付着物を除去する技術が開示されている。具体的には、吸収性を備えた払拭部材を吐出口面に押し当て、吐出口面に付着した付着物を払拭して除去するようにしている。なお、付着物とは、インク吐出時の吐出口でのインク溜まりや跳ね返りによる付着ミスト、大気中の塵埃、記録媒体に由来する繊維などである。
米国特許第8342638号明細書
特許文献1に開示の技術では、払拭部材により吐出口面を払拭するため、払拭部材が各吐出口のメニスカス面に当接する。このため、吐出口内のインクが払拭部材に浸み出してしまう。特に、インクに分散した固形分の凝集を促進させる反応液を吐出口から吐出可能な記録装置では、反応成分が溶媒に溶解している反応液が用いられていると、インクに分散した状態の固形分よりも、反応液が払拭部材のより広い範囲に浸み出す。吐出口から浸み出した反応液が、払拭部材においてインクを払拭した領域まで到達すると、当該インクの顔料などの固形分が凝集し、払拭動作時に凝集物を吐出口面に付着させて、吐出口からの吐出不良を生じさせる虞がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、払拭動作時の反応液とインクとの反応によって生じる吐出口における吐出不良を抑制する技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態は、インクを吐出可能な複数の吐出口を第1方向に沿って並設して形成される第1吐出口列と、該インクと反応する反応液を吐出可能な吐出口を前記第1方向に沿って並設して形成される第2吐出口列とが、吐出口面において前記第1方向と交差する第2方向に並んで形成された記録手段と、前記吐出口面を、前記インクおよび前記反応液に対して吸収性を有する払拭部材により払拭可能なメンテナンス手段と、を有し、前記記録手段と前記メンテナンス手段とのうちの少なくとも一方を相対移動して、前記払拭部材により前記吐出口面を前記第1方向に払拭する記録装置であって、前記払拭部材は、前記第1吐出口列を払拭する第1払拭部分と、前記第2吐出口列を払拭する第2払拭部分とが、前記第1方向において異なることを特徴とする。
本発明によれば、払拭動作時に、反応液とインクとの反応によって生じる吐出口における吐出不良を抑制することができるようになる。
実施形態による記録装置の概略構成図。 図1の記録装置の要部の概略構成図。 ヘッドユニットの吐出口面を示す図。 ヘッドユニットの移動領域およびメンテナンス部の移動領域を示す図。 メンテナンス部の概略構成図。 押圧領域A1および押圧領域A2の断面図。 記録装置の制御系のブロック構成図。 払拭処理の処理ルーチンを示すフローチャート。 払拭処理時のメンテナンス部の動作を説明する図。 比較例および実施例における反応液およびインクの払拭位置間の距離を示す図。
以下、添付の図面を参照しながら、記録装置およびメンテナンス方法の実施形態の一例を詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を限定するものではなく、また、実施形態で説明されている特徴の組み合わせのすべてが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。また、実施形態に記載されている構成の相対位置、形状などはあくまで例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定するものではない。
以下の説明では、インクジェット記録方式を用いた記録装置を例として説明する。記録装置は、例えば、記録機能のみを有するシングルファンクションプリンタであってもよいし、記録機能、ファックス機能、スキャナ機能などの複数の機能を有するマルチファンクションプリンタであってもよい。あるいは、カラーフィルタ、電子デバイス、光学デバイス、微小構造などを所定の記録方式で製造するための製造装置であってもよい。
また、「記録」とは、文字、図形など有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わない。さらに人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かも問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン、構造物などを形成する、または、媒体の加工を行う場合も含む。「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、布、プラスチックフィルム、金属板、ガラス、セラミックス、樹脂、木材、皮革など、インクを受容可能なものを含む。
<記録装置の構成>
図1は、実施形態による記録装置の概略構成図である。図2(a)は、記録装置における加熱部を説明する図であり、図2(b)は、記録装置における回復部を説明する図である。図1の記録装置10は、インクジェット方式により、搬送される記録媒体に対して、搬送方向と交差(本実施形態では直交)する方向に移動しながらインクを吐出する、所謂、シリアルスキャンタイプのインクジェット記録装置である。
記録装置10は、搬送部(不図示)により搬送される記録媒体Pを支持するプラテン12と、プラテン12により支持される記録媒体Pに記録する記録部14とを備えている。また、記録装置10は、記録後の記録媒体Pに対してその記録面Pfを加熱する加熱部16(図2(a)参照)と、記録部14におけるインクの吐出状態を良好に維持・回復するための回復部18(図2(b)参照)とを備えている。なお、記録装置10の全体の動作は、制御部100(後述する)によって制御される。
搬送部は、搬送モータ(不図示)によりギアを介して駆動される搬送ローラ23によって、ロール紙27から巻き解かれて給送されたシート状の記録媒体を、プラテン12に搬送する(図2(a)参照)。記録後の記録媒体Pは、スプール21により巻き取られる。搬送部の搬送機構としては、これに限定されるものではなく、公知の種々の技術を用いることができる。
記録部14は、ガイドシャフト20に移動可能に設けられたキャリッジ22と、キャリッジ22に着脱可能に構成され、プラテン12に支持された記録媒体Pに対してインクを吐出するヘッドユニット24とを備えている。ガイドシャフト20は、記録媒体Pが搬送されるY方向と交差(本実施形態では直交)するX方向に延設されており、キャリッジ22は、ガイドシャフト20に沿って+X方向および-X方向に往復移動可能に構成されている。ヘッドユニット24は、インクを吐出する複数の吐出口32(後述する)を複数備え、吐出口32が形成された吐出口面34(図2(a)参照)がプラテン12と対向するようにキャリッジ22に装着される。これにより、記録装置10では、ヘッドユニット24が、±X方向に往復移動しながらインクを吐出可能な構成となっている。キャリッジ22の具体的な移動機構については、キャリッジモータからの駆動力を伝達するキャリッジベルトあるいはリードスクリューを用いた機構など公知の種々の技術を用いることができる。
記録装置10には、X方向に延在するリニアエンコーダ30が設けられており、リニアエンコーダ30の信号に基づいて、制御部100によってヘッドユニット24はその位置が制御される。また、ヘッドユニット24は、4色のインクと、エマルジョン液と、インクおよびエマルジョン液と反応して固化を促進させる反応液とを吐出可能な構成となっている。4色のインクは、ブラック(K)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクとする。これら4色のインクは、対応する色を呈する色材が含有された顔料インクである。なお、吐出するインクの色や数については、上記した4色に限定されるものではない。
記録装置10では、記録部14、つまり、ヘッドユニット24が、例えば、速度40inch/secで移動し、1200dpi(1/1200inch)の解像度で記録を行う。記録装置10は、記録が開始されると、ヘッドユニット24を記録開始位置まで移動させるとともに、搬送部により記録媒体Pをヘッドユニット24により記録可能な位置まで搬送する。次に、記録データに基づいて、+X方向(または-X方向)へヘッドユニット24を移動(走査)しながらインクを吐出する記録動作を行い、当該記録動作が完了すると、搬送部により記録媒体Pを所定量だけ搬送する搬送動作を行う。その後、-X方向(または+X方向)へヘッドユニット24を移動しながらインクを吐出する記録動作を行う。このように、記録装置10では、記録動作と搬送動作とを交互に繰り返し実行することによって、記録媒体Pに記録を行う。なお、本実施形態では、例えば、記録媒体上の単位領域について、記録部14を複数回走査させることで記録するマルチパス記録を実行するものとする。
加熱部16は、記録部14からインク(およびエマルジョン液、反応液)が吐出されて記録された記録媒体Pの記録面Pfに対して熱を照射することで、記録面Pfおよび記録面Pfに付与されたインクを加熱して、記録面Pfに当該インクを定着させる。加熱部16は、カバー17で覆われており、カバー17は、加熱部16の熱を記録媒体P上に効率よく反射する機能と、加熱部16を保護する機能を担っている。加熱部16としては、例えば、シーズヒータ、ハロゲンヒータなどの各種ヒータを用いることができる。加熱部16は、こうした非接触型の熱伝導ヒータだけでなく、温風により加熱する構成としてもよい。
加熱部16は、図2(a)のように、記録媒体Pを記録面Pfから加熱する構成に限定されるものではない。例えば、プラテン12の+Y方向下流側に位置して、記録後の記録媒体Pをガイドするガイド部19の鉛直方向下方側(+Z方向上流側)に設けて、記録媒体Pを裏面Pbから加熱する構成としてもよい。また、加熱部16による加熱温度は、インクの定着性、記録物の生産性を考慮して設定される。さらに、加熱部16は、複数設けるようにしてもよい。
詳細は後述するが、記録装置10で用いるインクは、顔料、樹脂微粒子および水溶性有機溶剤を含有している。従って、記録装置10では、インクに含まれた樹脂微粒子を加熱部16で加熱することで、樹脂微粒子を溶融させ、さらに、インク中の水溶性有機溶剤を蒸発させることにより、顔料を記録媒体に定着させることができる。
樹脂微粒子を含有するインクは、耐擦過性(定着性)を向上させる特性を有する。そのため、加熱温度は、樹脂微粒子の最低造膜温度以上であることが望ましく、また、加熱中にインク中の水溶性有機溶剤などの液体成分の大半を蒸発させる必要がある。従って、加熱部16は、液体成分の大半の蒸発に必要なエネルギーが供給されるための加熱時間を確保するだけの記録媒体搬送方向の温度分布を持つ構成となっている。
回復部18は、プラテン12のX方向の端部に隣接する位置に設けられたメンテナンス部28を備えている。メンテナンス部28は、プラテン12が支持する記録媒体Pに対して記録部14からインクが吐出される記録領域Spの一方の端部側の領域S1に位置している。詳細は後述するが、メンテナンス部28は、ヘッドユニット24の吐出口面34を、インクなどの液体に対して吸収性のある払拭部材50(後述する)によって払拭可能な構成となっている。
なお、回復部18では、メンテナンス部28以外の構成を備えるようにしてもよい。例えば、記録領域Spの他方の端部側の領域に、ヘッドユニット24においてインクを吐出する複数の吐出口32から強制的にインクを吸引する吸引部など、吐出口32からのインクの吐出状態を良好に維持・回復する公知の種々の構成を備えてもよい。
記録装置10では、インクおよびエマルジョン液と反応する反応液を吐出可能な構成となっている。従って、記録装置10では、反応液とインクとが混合して意図しない状態で固化する場合があり、意図せずに発生した固化物によって、吐出口から正常に吐出できなくなることがある。このようなインクの固化を生じさせないため、あるいは、生じた固化物を除去して、吐出口32からのインクの吐出を良好に維持・回復するための構成の一部は、インク、エマルジョン液、および反応液に対して、独立して設けられている。なお、吐出口32からのインクの吐出を良好に維持・回復するための構成としては、各液体の吐出口が形成された吐出ヘッド25(後述する)を保護するキャップ、負圧を生じさせるポンプ、吐出口面34のインクを払拭する、非吸収性のワイパなどが挙げられる。本明細書では、インク、エマルジョン液、反応液をまとめて、「液体」とも称する。
<ヘッドユニットの構成>
次に、ヘッドユニット24の構成について説明する。図3は、ヘッドユニット24の吐出口面34を示す図である。なお、図3は、吐出口面34を-Z方向で見た図となっている。ヘッドユニット24の吐出口面34には、対応する液体を吐出する吐出口32が形成された吐出ヘッド25を備えている。具体的には、4色のインクを吐出する吐出ヘッド25-1と、エマルジョン液を吐出する吐出ヘッド25-2と、反応液を吐出する吐出ヘッド25-3とを備えている。各吐出ヘッド25は、対応する液体を吐出する複数の吐出口32がY方向に沿って配列されて形成された吐出口列33を備えている。本実施形態では、各吐出口列33では、1280個の吐出口32が、1200dpiの間隔を空けてY方向に配列されている。1つの吐出口32からの液体の吐出量は、例えば、約4.5plとする。
各吐出口列33には、それぞれ対応する液体を貯留するタンク(不図示)が接続され、当該タンクからインク、エマルジョン液、反応液が供給される。タンクは、吐出ヘッド25と一体的に構成されて、キャリッジ22に着脱可能な構成してもよいし、タンクと吐出ヘッド25とが分離可能な構成としてもよい。
吐出ヘッド25-1には、+X方向に順に、Kインクを吐出する吐出口列33Kと、Cインクを吐出する吐出口列33Cと、Mインクを吐出する吐出口列33Mと、Yインクを吐出する吐出口列33Yとが形成されている。吐出ヘッド25-2には、エマルジョン液を吐出する吐出口列33EMが形成され、吐出ヘッド25-2は、吐出ヘッド25-1の+X方向下流側(図3中右側)に隣接して配置されている。吐出ヘッド25-3には、反応液を吐出する吐出口列33RSが形成され、吐出ヘッド25-3は、吐出ヘッド25-2の+X方向下流側に、吐出ヘッド25-2と所定距離だけ離間して配置されている。つまり、ヘッドユニット24では、インクを吐出する吐出口列33と、エマルジョン液を吐出する吐出口列33と、反応液を吐出する吐出口列とが同一平面上に、各吐出口列33の延在方向と交差する方向に並んで形成されている。
こうした各吐出ヘッド25の配置位置については、各吐出ヘッド25から液体を吐出する際に生じるミストの影響を考慮している。即ち、インクとの反応性の高い反応液を吐出する吐出ヘッド25-3を、インクを吐出する吐出ヘッド25-1から最も離れた位置に配置させている。また、反応液との反応性が比較的低いエマルジョン液を吐出する吐出ヘッド25-2を、吐出ヘッド25-1と吐出ヘッド25-3との間に配置している。
<インク、エマルジョン液、および反応液>
次に、記録装置10で用いるインク、エマルジョン液、および反応液について説明する。
=インク=
本実施形態では、記録装置10は、顔料を含む顔料インク、顔料を含まないまたは微量の顔料を含む水溶性樹脂微粒子インクを用いることができる。これら顔料インクおよび水溶性樹脂微粒子インクは、水溶性有機溶剤を含有している。水溶性樹脂微粒子インクについては、必要に応じて所望の特性をもたせるために、各種の界面活性剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤などを適宜に添加することができる。
顔料インクおよび水溶性樹脂微粒子インクは、記録媒体と色材とを密着させ、記録画像の耐擦過性(定着性)を向上させるための水溶性樹脂微粒子を含有する。樹脂微粒子は熱で溶解し、記録装置10ではヒータ(加熱部16など)により樹脂微粒子の造膜と、インクに含有する溶剤の乾燥とが行われる。本実施形態では、樹脂微粒子とは、水中に分散している状態で存在するポリマー微粒子である。また、水中に分散している状態で存在するポリマー微粒子とは、解離性基を有するモノマーを単独重合、または複数種を共重合させて得られる樹脂微粒子の形態、所謂、自己分散型樹脂微粒子分散体でもよい。
樹脂微粒子のガラス転移温度(Tg)は、耐擦過性の観点から、40℃以上、120℃以下であることが好ましい。また、水は、脱イオン水を使用することが好ましい。本実施形態で用いる各インクについては、例えば、その表面張力は、28~30dyn/cmとなっている。これにより、例えば、印刷本紙や塩化ビニルシートなどのような、インクが浸透し難い低浸透性記録媒体、インクの浸透しない非浸透性記録媒体におけるビーディングの発生を抑制することができる。
また、各インクは、インクと接触する部材からの不純物溶出や部材を構成する材料の劣化、インク内の顔料分散樹脂の溶解性の低下を防止する観点から、そのpHは、7.0以上、10.0以下であることが好ましい。本実施形態で用いるインクは、アニオン系の色材を使用している。このため、インクのpHは、アルカリ側で安定しており、その値は、8.5~9.5となっている。
=エマルジョン液=
エマルジョン液としては、例えば、色材を含有せず、樹脂微粒子を含有する水溶性樹脂微粒子インクを用いることができる。つまり、エマルジョン液は、所謂、クリアーインクである。記録装置10では、光沢改善や擦過性向上の見地から、クリアーインクが用いられる。例えば、エマルジョン液は、色材を含むインクの打込量が多い場所および少ない場所、あるいは、まばらにインクドットが配置される場所が偏在することで生じる光沢の差を平準化するために用いられる。また、エマルジョン液は、耐擦過性向上を目的として、色材を含むインクによる画像全域にオーバーコートとして用いられる。
具体的には、光沢に差が生じないように、インクの打込量の少ない部分に補完的にエマルジョン液のドットを分配する。また、色材を含むインクのドットが配置された部分の光沢低下を補うために当該ドットの上にさらに上掛けする。また、画像のエッジ部分など、打込量の急激に変化する部分に光沢変化を緩和する目的でエマルジョン液のドットを分配する。本実施形態では、エマルジョン液は、インクよりも反応液に対する反応性の低い、つまり、固化し難い液体である。
=反応液=
反応液としては、各インクに含まれる顔料と反応して、該顔料を凝集またはゲル化させる反応性成分、または、染料、樹脂などと反応してこれらを不溶化させる反応性成分などを含有する。反応性成分とは、例えば、イオン性基の作用によって水性媒体中に安定に分散されている対象成分を有するインクと混合された際に、該インクでの分散安定性を破壊することができる成分である。具体的には、例えば、硝酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸アルミニウム、酸化鉄などの多価の金属イオンを含む溶液が挙げられる。このようなカチオンを用いた凝集作用の一類としては、エマルジョン粒子の荷電中和とアニオン性の溶解性物質の不溶化を目的として低分子量のカチオン性高分子凝集剤が用いる系も使用することができる。
また、記録装置10では、インクとのpHの差を利用して不溶化する液体を反応液として用いることができる。インクジェット記録装置に用いられるインクは、その色材の特性などから、一般にアルカリ側で安定している。pH値としては、7.0~10.0程度のものが一般的で、主に8.5~9.5付近に設定されている。こうしたインクを凝集・固化させるために、反応液として酸性の液体を用いる。こうした反応液をインクと混合することで、インクのpHを変動させて安定した状態を破壊し、分散成分を凝集させることができる。
<メンテナンス部>
次に、回復部18におけるメンテナンス部28について説明する。図4は、メンテナンス部の移動領域と、ヘッドユニットの移動領域とを示す図である。図5は、メンテナンス部の要部の概略構成図である。図6(a)は、図5のVIa-VIa線断面図であり、図6(b)は、図5のVIb-VIb線断面図である。
メンテナンス部28は、記録領域Spの一方の端部側の領域S1において、Y方向に移動可能に設けられている。メンテナンス部28の移動領域Smは、図4のように、X方向に移動するヘッドユニット24の移動領域Shとその一部が重なっている。メンテナンス部28は、+Y方向上流側(図4中上側)においてヘッドユニット24の移動領域Shと重ならない第1位置と、+Y方向下流側(図4中下側)において移動領域Shと重ならない第2位置との間を往復移動可能に構成されている。
メンテナンス部28は、ヘッドユニット24の吐出口面34に対して、払拭処理(後述する)を実行するときには、移動領域Smにおいて、第1位置から第2位置に移動しながら、吐出口面34を払拭する。また、メンテナンス部28は、払拭処理を行っていないときには、移動領域Smの最も後端(+Y方向の最上流側)位置する待機位置に位置するようにしてもよいし、第1位置となる任意の位置に位置するようにしてよい。なお、ヘッドユニット24は、払拭処理の際には、メンテナンス部28の移動領域Smとヘッドユニット24の移動領域Shとが重なった領域Sc内の払拭位置に位置することとなる。この払拭位置は、メンテナンス部28の移動領域Smにおける第1位置から第2位置への移動によって、払拭部材50によって吐出口面34を適切に払拭可能な位置である。
メンテナンス部28は、払拭処理の際に、所定の液体を含浸可能であるとともに、吐出口面34に当接して吐出口面34に付着した付着物を払拭するための払拭部材50を備えている。また、メンテナンス部28は、払拭部材50を巻き取る巻取部52と、払拭部材50を所定の圧力で吐出口面34に当接させるために、払拭部材50を押圧する押圧部材54とを備えている。さらに、メンテナンス部28は、払拭部材50の浮き上がりを規制するための規制部材56と、押圧部材54のY方向の上流側(図5中左側)および下流側(図5中右側)で、払拭部材50を押圧方向と逆方向に押圧して支持する支持部材58とを備えている。
払拭部材50としては、ポリエステル、ナイロン、レーヨン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン類、綿、絹などの天然材料などの種々の基材からなる不織布を用いることができる。また、上記の材料を用いた布、ワイピングクロスと呼ばれる通常の繊維よりも細かい分割繊維などを用いた織布、あるいは紙などを用いることができる。払拭部材50には、所定の液体を含浸可能に払拭時の摩擦軽減、固着した付着物の除去性向上、顔料、ポリマーなどのインク中の含有成分の吸収性向上などを目的として、液体が含浸される。
払拭部材50に含浸される所定の液体(含浸液)としては、低蒸発性、高分散安定性、低流動性、低吸湿性などの特性を備えた液体が用いられる。なお、含浸液としては、上記したすべての特性を備えている必要はなく、上記特性のうちの複数を備えているものでもよい。また、含浸液としては、例えば、ジオール類、ポリオール類、グリコールエーテル類、グリコールジエーテル類、ポリエチレングリコールなどを用いることができる。
メンテナンス部28は、払拭部材50を押圧部材54および支持部材58によって押圧する構成となっている。このため、払拭部材50は、押圧部材54および支持部材58などにより押圧された際に、破断などが生じることなく、適切に吐出口面34を払拭することが可能な程度の伸縮性、柔軟性を備えている。
巻取部52は、未使用の払拭部材50が巻き回された回転部材52aと、使用された払拭部材50が巻き取られる回転部材52bとを備えている。回転部材52bは、回転部材52aの+Y方向上流側に配置されている。回転部材52bには、払拭部材50の先端が取り付けられており、回転部材52bは、制御部100の制御によって回転することにより、払拭部材50を巻き取る。また、メンテナンス部28は+Y方向に移動しながら吐出口面34を払拭するが、このとき、回転部材52a、52bは、制御部100によって、回転部材52a、52b間に張られた払拭部材50にテンションが生じるように制御される。
押圧部材54は、+Y方向下流側に位置する押圧部材54aと、+Y方向上流側に位置する押圧部材54bとを備えている。押圧部材54aと押圧部材54bとのY方向における間隔は、例えば、ヘッドユニット24から吐出される液体の種類、払拭部材50の含浸液の種類などによって決定される。また、押圧部材54は、制御部100の制御によって、払拭部材50への押圧を解除可能な構成となっている。これにより、払拭部材50を吐出口面34に当接させることなく、メンテナンス部28を移動領域Sm内で移動させることができるようになる。なお、図5では、理解を容易にするために、押圧部材54a-5の端面が見えるように示しているが、実際には、払拭部材50によって覆われた状態となっている。
押圧部材54aは、X方向において、払拭位置にあるヘッドユニット24における吐出ヘッド25-1、25-2の各吐出口列33に対応する位置に配置される。具体的には、押圧部材54aは、X方向において、払拭位置にあるヘッドユニット24の吐出口列33Kに対応する領域、つまり、当該吐出口列33Kおよびその近傍を含む領域を押圧可能な押圧部材54a-1を備えている。また、押圧部材54aは、X方向において、払拭位置にあるヘッドユニット24の吐出口列33Cに対応する領域、つまり、当該吐出口列33Cおよびその近傍を含む領域を押圧可能な押圧部材54a-2を備えている。さらに、押圧部材54aは、X方向において、払拭位置にあるヘッドユニット24の吐出口列33Mに対応する領域、つまり、当該吐出口列33Mおよびその近傍を含む領域を押圧可能な押圧部材54a-3を備えている。さらにまた、押圧部材54aは、X方向において、払拭位置にあるヘッドユニット24の吐出口列33Yに対応する領域、つまり、当該吐出口列33Yおよびその近傍を含む領域を押圧可能な押圧部材54a-4を備えている。また、押圧部材54aは、X方向において、払拭位置にあるヘッドユニット24の吐出口列33EMに対応する領域、つまり、当該吐出口列33EMおよびその近傍を含む領域を押圧可能な押圧部材54a-5を備えている。
これら5つの押圧部材54a-1、54a-2、54a-3、54a-4、54a-5は、X方向に沿って並設されている。本実施形態では、押圧部材54aは、5つの押圧部材54a-1、54a-2、54a-3、54a-4、54a-5により構成されるようにしたが、これに限定されるものではない。具体的には、押圧部材54aは、X方向において、払拭位置にあるヘッドユニット24の吐出口列33K、33C、33M、33Y、33EMのそれぞれに対応する領域を押圧可能な、X方向に延在する1つの部材として構成してもよい。
また、押圧部材54bは、X方向において、5つの押圧部材54a-1、54a-2、54a-3、54a-4、54a-5とずれた位置配置されている。具体的には、押圧部材54bは、X方向において、払拭位置にあるヘッドユニット24における吐出ヘッド25-3の吐出口列33RSおよびその近傍を含む領域を押圧可能に配置される。
押圧部材54としては、各種の汎用の樹脂あるいはエンジニアリングプラスチックとその発砲体を所望の形状に成型したものを用いることができる。または、硬化性樹脂またはその発砲体を所望の形状に成型したもの、各種ゴムの成型体あるいはその発砲体を所望の形状に成型したものなどを用いることができる。押圧部材54a-1、54a-2、54a-3、54a-4、54a-5および押圧部材54bは、押圧する吐出口列33から吐出される液体に対応して、異なる材質としてもよいし、同一の材質としてもよい。なお、図5では、押圧部材54を円柱形状としているが、押圧部材54の形状はこれに限定されるものではない。具体的には、板形状、凸形状、三角形状など、払拭部材50を吐出口面34に適切に押し付けることができる各種の公知の形状とすることができる。
規制部材56は、+Y方向の下流側に位置する規制部材56aと、+Y方向の上流側に位置する規制部材56bとを備えている。規制部材56aは、Y方向において押圧部材54aと略一致する位置に配置されている。また、規制部材56aは、+X方向において、押圧部材54aの下流側で、かつ、X方向において押圧部材54bと略一致する位置に配置されている。規制部材56bは、Y方向において押圧部材54bと略一致する位置に配置されている。また、規制部材56bは、+X方向において、押圧部材54bの上流側で、かつ、X方向において押圧部材54aと略一致する位置に配置されている。規制部材56は、Z方向において、回転部材52a、52b間に張られた払拭部材50を概ね平坦とする位置に固定的に設けられているようにしてもよい。あるいは、当該払拭部材50を-Z方向に押し下げる構成としてもよい。
払拭動作の際には、払拭部材50の+Y方向下流側で、+X方向上流側が押圧部材54aにより裏面50aから+Z方向に押し上げられ、+X方向下流側で規制部材56aにより表面50bから押さえつけられた押圧領域A1が形成される(図5、6(a)参照)。また、払拭部材50の+Y方向上流側で、+X方向上流側が規制部材56bにより表面50bから押さえつけられ、+X方向下流側で押圧部材54bにより裏面50aから+Z方向に押し上げられた押圧領域A2が形成される(図5、6(b)参照)。
支持部材58は、押圧部材54a-1、54a-2、54a-3、54a-4、54a-5、54bそれぞれの+Y方向上流側および下流側において、払拭部材50を-Z方向に押圧している。これにより、押圧部材54により押圧されている払拭部材50に適度なテンションを生じさせ、当該払拭部材50の吐出口面34への接触面積を制限している。支持部材58のX方向の長さは、各押圧部材54により押圧される領域のX方向の長さに応じて設定される。また、支持部材58は、押圧部材54の+Y方向の上流側または下流側において、そのX方向における長さに応じて、1つの部材により構成されるようにしてもよいし、複数の部材により構成されるようにしてもよい。
<記録装置の制御構成>
次に、記録装置10の制御系の構成について説明する。図7は記録装置10の制御系のブロック構成図である。
記録装置10の全体の制御を行う制御部100は、中央処理装置(CPU)102、ROM104、RAM106、およびメモリ108を備えている。CPU102は、各種のプログラムに基づいて記録装置10における各構成部材の動作制御や入力された画像データに対する処理などを行う。ROM104は、CPU102が実行する各種の制御および画像データの処理プログラムを格納するメモリとして機能している。RAM106は、記録装置10の制御に用いられる各種データを保存する。メモリ108は、後述するマスクパターンなどの各種データが格納されている。また、制御部100は、入出力ポート110を備えており、この入出力ポート110を介して、各種ドライバおよび駆動回路などに接続される。
制御部100は、入出力ポート110を介してインターフェース回路112に接続され、このインターフェース回路112を介してホスト装置114に接続される。また、制御部100は、入出力ポート110を介して、ユーザが操作可能な操作パネル124に接続されている。ユーザは、ホスト装置114を介して画像データを記録装置10に入力するとともに、ホスト装置114および操作パネル124を介して各種の情報を記録装置10に入力することとなる。また、制御部100は、入出力ポート110を介して、モータドライバ116に接続され、このモータドライバ116を介してモータ118の駆動を制御する。なお、図7では、キャリッジ22を移動させるモータ、記録媒体を搬送する搬送部を駆動するモータ、メンテナンス部28を移動させモータ、巻取部52を駆動するモータなどの記録装置10における各種モータを、まとめてモータ118として示している。
また、制御部100は、入出力ポート110を介してヘッドドライバ120と接続され、ヘッドドライバ120を介してヘッドユニット24を制御して、インクを吐出する。制御部100は、入出力ポート110を介して駆動回路122に接続され、駆動回路122を介して加熱部16の駆動を制御する。
制御部100では、CPU102が、ホスト装置114から入力された画像データを記録データに変換してRAM106に格納する。具体的には、CPU102は、RGB各8ビット256値の情報(0~255)によって表される画像データを取得すると、この画像データについて、記録に用いる複数種類のインク(本実施形態では、K、C、M、Y、EM)で表される多値データに変換する。この色変換処理によって、複数の画素からなる画素群それぞれにおけるK、C、M、Y、EMの各インクの階調を定める8ビット256値の情報(0~255)によって表される多値データが生成される。
次に、K、C、M、Y、EMで表される多値データの量子化を実行し、各画素に対するK、C、M、Y、EMの各インクの吐出または非吐出を定める1ビット2値の情報(0、1)によって表される量子化データ(2値データ)を生成する。この量子化の処理としては、誤差拡散法、ディザ法、インデックス法など公知の種々の量子化方法を用いることができる。その後、量子化データをヘッドユニット24の単位領域に対する複数回の走査に分配する分配処理を行う。この分配処理により、記録媒体の単位領域に対する複数回の走査それぞれにおける各画素に対するK、C、M、Y、Em各インクの吐出または非吐出を定める1ピット2値の情報(0、1)によって表される記録データが生成される。この分配処理は、複数回の走査に対応し、各画素に対するインクの吐出の許容または非許容を定めるマスクパターンを用いて実行される。なお、こうした記録データの生成については、制御部100で実行されることに限定されず、ホスト装置114で実行してもよいし、一部の処理をホスト装置114で行い、残りの処理を制御部100で実行するようにしてもよい。
<払拭処理>
以上の構成において、記録装置10では、記録データに基づいて記録媒体に対して記録する記録処理が開始されると、記録処理中の所定のタイミングで払拭処理を行う。なお、以下の説明では、払拭処理について説明するが、記録装置10は、払拭処理だけでなく、回復部18として設けられた各種の構成によって、例えば、ワイピング処理などの、吐出口32からの液体の吐出状態を良好に維持・回復するための処理が行われる。また、所定のタイミングとしては、ヘッドユニット24からのインク(およびエマルジョン液)の吐出数が所定数に達したタイミングや記録を伴う走査を所定回数行ったタイミングなどである。
図8は、払拭処理の詳細な処理ルーチンを示すフローチャートである。図9(a)(b)(c)(d)は、メンテンナンス部の払拭動作を説明する図である。図10(a)(b)は、従来技術と実施形態による技術とを比較説明した図である。なお、図10(a)(b)では、理解を容易にするために、押圧部材54および払拭部材50のみを示している。図8のフローチャートで示される一連の処理は、CPU102がROM104に記憶されているプログラムコードをRAM106に展開して実行されることにより行われる。あるいはまた、図8におけるステップの一部または全部の機能をASICまたは電気回路などのハードウェアで実行してもよい。なお、各処理の説明における符号Sは、当該フローチャートにおけるステップであることを意味する。
払拭処理が開始されると、まず、CPU102が、ヘッドユニット24を払拭位置まで移動させるとともに(S802)、メンテナンス部28を払拭開始位置まで移動させる(S804)。払拭開始位置は、押圧部材54で払拭部材50を押圧した状態で、払拭部材50がヘッドユニット24やキャリッジ22に当接しない位置であり、かつ、+Y方向において、ヘッドユニット24よりも上流側に位置(上記第1位置に相当)する(図9(a)参照)。
次に、CPU102が、押圧部材54により払拭部材50を押圧し(S806)、この押圧した状態を維持したまま、メンテナンス部28を+Y方向に、払拭終了位置まで移動させる(S808)。メンテナンス部28が、払拭開始位置から+Y方向に移動すると、払拭部材50の+Y方向下流側に位置する、押圧部材54aに押圧された押圧領域A1が吐出口面34に当接する(図9(b)参照)。このとき、払拭部材50は、吐出口面34における吐出口列33K、33C、33M、33Y、33EMおよびそれらの近傍を含む領域(以下、「インク吐出領域」と適宜に称する(図3参照)。)に当接する。一方、吐出口面34における吐出口列33RSおよびその近傍を含む領域(以下、「反応液吐出領域」と適宜に称する(図3参照)。)では、払拭部材50は、規制部材56aにより押さえつけられている。このため、反応液吐出領域の下方側では、払拭部材50の浮き上がりが規制され、反応液吐出領域に払拭部材50は当接しない。これ以降、メンテナンス部28の+Y方向への移動に伴って、払拭部材50の押圧領域A1において、インク吐出領域が払拭され、反応液吐出領域は払拭されない。
また、メンテナンス部28が+Y方向にさらに移動すると、払拭部材50の+Y方向上流側に位置する、押圧部材54bに押圧された押圧領域A2が吐出口面34に当接する(図9(c)参照)。このとき、払拭部材50は、吐出口面34における反応液吐出領域に当接する。一方、吐出口面34におけるインク吐出領域では、払拭部材50は、規制部材56bによって押さえつけられている。このため、インク吐出領域の下方側では、払拭部材50の浮き上がりが規制され、インク吐出領域に払拭部材50は当接しない。これ以降、メンテナンス部28の+Y方向への移動に伴って、払拭部材50の押圧領域A2において、反応液吐出領域が払拭され、インク吐出領域は払拭されない。
このように、S808では、吐出口面34へのメンテナンス部28による払拭動作を行っている。払拭終了位置は、押圧部材54で払拭部材50を押圧した状態で、払拭部材50がキャリッジ22およびヘッドユニット24に当接しない位置であり、かつ、ヘッドユニット24よりも+Y方向下流側に位置(上記第2位置に相当)する(図9(d)参照)。なお、上記したように、払拭動作の際には、CPU102が、回転部材52a、52bを制御して、払拭部材50にテンションを生じさせている。
ここで、インク吐出領域と、反応液吐出領域とを同時に払拭する場合を比較例として考える。この比較例の場合、払拭部材50において、インク吐出領域の払拭部分と、反応液吐出領域の払拭部分とが、払拭時のメンテナンス部28の移動方向であるY方向において、略一致した位置となる(図10(a)参照)。このため、払拭の際に払拭部材50に浸み出した反応液は、払拭部材50において反応液吐出領域の払拭部分を中心に拡散して、インク吐出領域の払拭部分に到達する場合がある。この場合、インク吐出領域に浸み出したインクと反応液とが反応して、当該インクが固化してしまう。これにより、払拭動作の際に、固化したインクが、インク吐出領域にある吐出口列33の吐出口32に付着して、インクの吐出不良を生じさせてしまう。こうした現象は、特に、浸透性の高い反応液を用いた場合に発生し易い。また、pHに基づいて反応させる反応液を用いた場合などのように、質量や容積が小さく、移動および拡散が容易な場合にも発生しやすい。
これに対して、記録装置10では、払拭部材50において、インク吐出領域の払拭部分が、反応液吐出領域の払拭部分よりも、所定距離だけ+Y方向下流側に位置している(図10(b)参照)。このため、図10(a)に示す比較例と比べて、インク吐出領域の払拭部分と反応液吐出領域の突出部分とが離れて位置している。具体的には、反応液を吐出する吐出口列33RSを払拭する部分と、Yインクを吐出する吐出口列33Yを払拭する部分との距離は、比較例ではL1であるが、本実施形態では、L1よりも長いL2となる(図10(a)(b)参照)。
これにより、払拭の際に払拭部材50に浸み出した反応液は、払拭部材50におけるインク吐出領域の払拭部分まで拡散し難くなる。また、反応液吐出領域への払拭よりも先行してインク吐出領域への払拭を行っているため、払拭部材50では、浸透したインクが先んじて拡散している。このため、反応液は、インク吐出領域の払拭部分から浸み出したインクであって当該払拭部分から離れた位置にあるインクと反応することとなり、当該払拭部分近傍でインクが固化することが抑制される。従って、反応液によるインク吐出領域にある吐出口列33、つまり、吐出口列33K、33C、33M、33Yにおいて、吐出不良が生じ難くなる。
また、インク吐出領域の払拭時には、払拭部材50のインク吐出領域に対応する位置では、払拭部材50が押圧部材54により押し上げられ、払拭部材50の反応液吐出領域に対応する位置では、払拭部材50が規制部材56aにより押さえつけられている。反応液吐出領域の払拭時には、払拭部材50の反応液吐出領域に対応する位置では、払拭部材50が押圧部材54によって押し上げられ、払拭部材50のインク吐出領域に対応する位置では、払拭部材50が規制部材56bにより押さえつけられている。
このように、メンテナンス部28では、払拭部材50の押圧領域A1の+X方向下流側および押圧領域A2の+X方向上流側では、規制部材56によって払拭部材50が押さえつけられている。また、各押圧部材54の+Y方向の上流側、下流側は、支持部材によって払拭部材50が支持されている。このため、払拭時の払拭部材50の払拭に寄与しない部分の吐出口面34への接触が規制され、これにより、当該部分に付着している付着物の、吐出口面34への再付着を防止することができる。
図8に戻る。S808による払拭動作が完了すると、CPU102は、払拭終了位置において、押圧部材54による払拭部材50への押圧を解除し(S810)、この状態を維持したまま、メンテナンス部28を-Y方向に、払拭開始位置まで移動させる(S812)。S812では、払拭部材50への押圧部材54への押圧が解除されているため、払拭開始位置までの移動において、払拭部材50が吐出口面34に接触することはない。
メンテナンス部28が払拭開始位置まで戻ると、CPU102が、回転部材52bを駆動して払拭部材50を巻き取り(S814)、この払拭処理を終了する。S814での払拭部材50の巻き取り量は、Y方向における押圧領域A1から押圧領域A2までの長さL(図9(a)参照)に応じた量とする。例えば、払拭時のインク、エマルジョン液、および反応液の払拭部材50への浸み出す範囲を考慮して、Y方向において、長さLよりも一定量だけ長く払拭部材50を巻き取る。S814において払拭部材50を巻き取った後では、払拭部材50の押圧領域A1、A2には、払拭した付着物が付着していない状態となる。
以上において説明したように、記録装置10は、吐出口面34におけるインクを吐出する吐出口列33が形成されたインク吐出領域、反応液を吐出する吐出口列33が形成された反応液吐出領域を、払拭部材50において+Y方向の異なる位置で払拭する構成とした。これにより、払拭部材50において、+Y方向の一致する位置で払拭する構成と比較して、インク吐出領域を払拭する払拭部分と、反応液吐出領域を払拭する払拭部分との距離が、離間する。なお、+Y方向は、吐出口列33の延在方向であり、かつ、払拭処理時のメンテナンス部28の移動方向である。このため、払拭部分から浸み出した反応液は、インク吐出領域の払拭部分まで到達し難くなる。従って、払拭部材50において、浸み出した反応液が、浸み出したインクに到達し難くなり、反応液によるインクの固化が生じ難くなって、払拭処理後の吐出不良が生じ難くなる。
また、払拭部材50では、インク吐出領域の払拭部分を、反応液吐出領域を払拭する部分よりも、+Y方向の下流側に設けて、インク吐出領域への払拭を先行して実行可能な構成とした。これにより、払拭部材50では、払拭部分から浸み出したインクが先んじて拡散しているため、反応液は、インク吐出領域の払拭部分から離れた位置のインクから反応することとなり、当該払拭部分近傍でのインクの固化が抑制される。従って、払拭処理後の吐出不良が生じ難くなる。
さらに、インク吐出領域および反応液吐出領域の払拭部分は、押圧部材54で押圧されるとともに、当該払拭領域の+Y方向の上流側および下流側、+X方向の上流側または下流側が規制部材56および支持部材58により押さえられている。これにより、払拭部材50では、払拭部分近傍の、払拭に寄与しない部分の吐出口面34への接触が規制される。このため、当該部分に付着した付着物の、吐出口面34への再付着を防止することができる。従って、払拭処理後の吐出不良が生じ難くなる。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態は、以下の(1)乃至(5)に示すように変形してもよい。
(1)上記実施形態では、払拭部材50において、吐出口面34の反応液吐出領域を払拭する払拭部分を+Y方向の上流側に形成し、インク吐出領域を払拭する払拭部分を+Y方向の下流側に配置するようにした。そして、これにより、インク吐出領域を先行して払拭する構成としたが、メンテナンス部28の構成は、これに限定されるものではない。例えば、反応液の払拭部材50への浸透性が、インクやエマルジョン液の払拭部材50への浸透性よりも高い場合には、上記実施形態で説明した構成とすればよい。一方、反応液の払拭部材50への浸透性が、インクやエマルジョン液の払拭部材50への浸透性よりも低い場合には、払拭部分を逆に配置する。即ち、反応液吐出領域を払拭する払拭部分を+Y方向の下流側に形成し、インク吐出領域を払拭する払拭部分を+Y方向の上流側に配置し、反応液吐出領域を先行して払拭する構成とする。このように、メンテナンス部28は、払拭部材50への浸透性のより低い液体を吐出する吐出口列33が位置する領域を先行して払拭する構成とすればよい。
(2)上記実施形態では、ヘッドユニット24からエマルジョン液を吐出する構成としたが、ヘッドユニット24は、エマルジョン液を吐出しない構成としてもよい。この場合には、ヘッドユニット24の吐出口面34には、インクを吐出する吐出ヘッド25-1と反応液を吐出する吐出ヘッド25-3とが設けられ、互いにX方向において所定距離だけ離間して配置されることとなる。
また、上記実施形態では、X方向において、吐出ヘッド25-1と吐出ヘッド25-3との間であって、かつ、吐出ヘッド25-1と隣接するように、エマルジョン液を吐出する吐出ヘッド25-2を配置するようにしたが、これに限定されるものではない。具体的には、吐出ヘッド25-2は、X方向において、吐出ヘッド25-3に対してだけでなく、吐出ヘッド25-1に対しても一定の間隔を空けて配置されるようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、インクよりも反応液に対する反応性の低いエマルジョン液を用いるようにしたが、これに限定されるものではない。インクよりも反応液に対する反応性の高いエマルジョン液を用いるようにしてもよい。この場合、X方向において、吐出ヘッド25-2と吐出ヘッド25-3との間に吐出ヘッド25-1を配置し、吐出ヘッド25-1と吐出ヘッド25-3とが所定距離だけ離間して配置されることとなる。
(3)上記実施形態では特に記載しなかったが、払拭部材50に含浸させる含浸液としては、払拭部材50に対しての表面張力が、使用する反応液およびインクの表面張力よりも低い液体を用いることが好ましい。これにより、払拭部材50でのインクおよび反応液の拡散を抑制することができるようになる。
反応液およびインクの拡散を抑制させる含浸液は、高粘度であるほど当該拡散を抑制する効果が高いが、払拭部材50に含浸させることが困難になる。高粘度の含浸液を用いる場合、希釈や加温などによって粘度を低下させることとなる。具体的には、含浸液は、原液状態での粘度が100~10000mPa・sが有用であり、500~5000mPa・sが好ましく、1000~2000mPa・sがより好ましい。
また、含浸液を含浸させる量(含浸量)は、多いほど、反応液およびインクの払拭部材50への吸収が抑制されるため、反応液およびインクの拡散を抑制する効果が高い。一方で、含浸量が過剰となると、吐出口面34への転写、払拭部材50内での移動による偏在などの弊害が生じ易い。このため、払拭性能、反射液およびインクの拡散性、上記弊害の発生し易さなどを総合的に勘案して、含浸量を決定する。例えば、含有液としてグリセリンを用いる場合には、含浸量は、おおよそ50g/m2とする。さらに、反応液およびインクの拡散を抑制するためには、表面張力の高い含浸液を用いることにより、反応液などの払拭部材50における拡散を抑制することができるようになる。含浸液の表面張力としては、例えば、50N/m以上とする。
(4)上記実施形態では、記録装置10において、ヘッドユニット24がX方向に移動し、メンテナンス部28がY方向に移動する構成としたが、これに限定されるものではない。即ち、ヘッドユニット24およびメンテナンス部28の一方が固定的に配置され、他方がX方向およびY方向に移動するようにしてもよく、ヘッドユニット24とメンテナンス部28とは相対移動可能な構成であればよい。また、上記実施形態では、押圧部材54a、54bのそれぞれに、規制部材56および支持部材58を配置するようにしたが、これに限定されるものではない。記録装置の構成、使用するインク、反応液の種類などに応じて、押圧部材54a、54bのどちらか一方に設けるようにしてもよい。さらに、上記実施形態では、支持部材58を、押圧部材54の+Y方向上流側および下流側の両側に設けるようにしたが、これに限定されるものではない。記録装置の構成、使用するインク、反応液の種類などに応じて、押圧部材54の+Y方向上流側または下流側に設けるようにしてもよい。
(5)上記実施形態および(1)乃至(4)に示す各種の形態は、適宜に組み合わせるようにしてもよい。
10 記録装置
24 ヘッドユニット(記録手段)
28 メンテナンス部(メンテナンス手段)
50 払拭部材
100 制御部

Claims (12)

  1. インクを吐出可能な複数の吐出口を第1方向に沿って並設して形成される第1吐出口列と、該インクと反応する反応液を吐出可能な吐出口を前記第1方向に沿って並設して形成される第2吐出口列とが、吐出口面において前記第1方向と交差する第2方向に並んで形成された記録手段と、
    前記吐出口面を、前記インクおよび前記反応液に対して吸収性を有する払拭部材により払拭可能なメンテナンス手段と、を有し、
    前記記録手段と前記メンテナンス手段とのうちの少なくとも一方を相対移動して、前記払拭部材により前記吐出口面を前記第1方向に払拭する記録装置であって、
    前記払拭部材は、前記第1吐出口列を払拭する第1払拭部分と、前記第2吐出口列を払拭する第2払拭部分とが、前記第1方向において異なることを特徴とする記録装置。
  2. 前記第1払拭部分と前記第2払拭部分とでは、払拭する吐出口列から吐出される液体の、前記払拭部材に対する浸透性が高いほうが、前記第1方向の下流側に位置することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記メンテナンス手段は、
    前記第1吐出口列に対応する位置で前記払拭部材を押圧することで前記第1払拭部分を形成する第1押圧部材と、
    前記第2吐出口列に対応し、かつ、前記第1方向において前記第1押圧部材と異なる位置で前記払拭部材を押圧することで、前記第2払拭部分を形成する第2押圧部材と、
    を有することを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 前記メンテナンス手段は、
    前記第1押圧部材と前記第1方向で略一致する位置において、前記第2吐出口列に対応する位置で前記払拭部材の前記第1押圧部材による押圧方向への浮き上がりを規制する第1規制部材と、
    前記第2押圧部材と前記第1方向で略一致する位置において、前記第1吐出口列に対応する位置で前記払拭部材の前記第2押圧部材による押圧方向への浮き上がりを規制する第2規制部材と、
    を有することを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記メンテナンス手段は、前記第1押圧部材および前記第2押圧部材の前記第1方向の上流側および下流側の少なくとも一方に、前記第1押圧部材および前記第2押圧部材による押圧方向と逆方向に押圧して前記払拭部材を支持する支持部材をさらに有することを特徴とする請求項3または4に記載の記録装置。
  6. 前記記録手段は、前記第1吐出口列と前記第2吐出口列との間に、前記インクよりも前記反応液に対する反応性の低い液体を吐出可能な複数の吐出口を前記第1方向に沿って並設して形成される第3吐出口列が、前記第1吐出口列と前記第2吐出口列との間に形成され、
    前記第3吐出口列は、前記払拭部材の前記第1払拭部分により払拭される請求項1から5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 前記払拭部材には、前記払拭部材に対する表面張力が、前記インクおよび前記反応液の該表面張力よりも低い液体を含浸することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の記録装置。
  8. 前記払拭部材に含浸する液体の表面張力は、50N/m以上であることを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
  9. 前記払拭部材には、粘度が100~10000mPa・sの液体を含浸することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の記録装置。
  10. 前記払拭部材は、伸縮性および柔軟性を備えていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の記録装置。
  11. 前記記録手段による記録後の記録媒体を加熱する加熱手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の記録装置。
  12. インクを吐出可能な複数の吐出口を第1方向に沿って並設して形成される第1吐出口列と、該インクと反応する反応液を吐出可能な吐出口を前記第1方向に沿って並設して形成される第2吐出口列とが、吐出口面において前記第1方向と交差する第2方向に並んで形成された記録手段と、
    前記吐出口面を、前記インクおよび前記反応液に対して吸収性を有する払拭部材により払拭可能なメンテナンス手段と、を有する記録装置のメンテナンス方法であって、
    前記記録手段と前記メンテナンス手段とのうちの少なくとも一方を相対移動して、前記第1方向において前記払拭部材の異なる位置に設けられた、前記第1吐出口列を払拭する第1払拭部分と、前記第2吐出口列を払拭する第2払拭部分とにより、前記吐出口面を前記第1方向に払拭することを特徴とするメンテナンス方法。
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