JP2022160191A - 乾燥剤組成物、封止構造体、有機elデバイス、及び、有機elデバイスを製造する方法 - Google Patents

乾燥剤組成物、封止構造体、有機elデバイス、及び、有機elデバイスを製造する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022160191A
JP2022160191A JP2021064802A JP2021064802A JP2022160191A JP 2022160191 A JP2022160191 A JP 2022160191A JP 2021064802 A JP2021064802 A JP 2021064802A JP 2021064802 A JP2021064802 A JP 2021064802A JP 2022160191 A JP2022160191 A JP 2022160191A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide particles
organic
desiccant
desiccant composition
sealing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021064802A
Other languages
English (en)
Inventor
義孝 佐藤
Yoshitaka Sato
敏行 御園生
Toshiyuki Misonoo
剛宏 新山
Takehiro Niiyama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Futaba Corp
Original Assignee
Futaba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Futaba Corp filed Critical Futaba Corp
Priority to JP2021064802A priority Critical patent/JP2022160191A/ja
Priority to CN202210338327.4A priority patent/CN115193231A/zh
Priority to TW111112770A priority patent/TW202239871A/zh
Publication of JP2022160191A publication Critical patent/JP2022160191A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D53/00Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
    • B01D53/26Drying gases or vapours
    • B01D53/28Selection of materials for use as drying agents
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/02Details
    • H05B33/04Sealing arrangements, e.g. against humidity
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/10Apparatus or processes specially adapted to the manufacture of electroluminescent light sources
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2253/00Adsorbents used in seperation treatment of gases and vapours
    • B01D2253/10Inorganic adsorbents
    • B01D2253/112Metals or metal compounds not provided for in B01D2253/104 or B01D2253/106
    • B01D2253/1124Metal oxides

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Drying Of Gases (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

【課題】本開示に係る乾燥剤組成物は、有機ELデバイスを含む各種の封止構造体において、十分な乾燥性能を発揮し得る。【解決手段】酸化ストロンチウム粒子を含み、酸化カルシウム粒子を含んでいてもよい捕水成分と、重合性成分を含むバインダーと、を含む乾燥剤組成物が開示される。酸化ストロンチウム粒子及び酸化カルシウム粒子の合計量に対する酸化ストロンチウム粒子の量の割合が50質量%未満である。【選択図】なし

Description

本開示は、乾燥剤組成物、封止構造体、有機ELデバイス、及び、有機ELデバイスを製造する方法に関する。
有機EL素子の発光部への水分の侵入を防止する方法が種々検討されている。例えば、特許文献1は、(メタ)アクリル基を有し、25℃で液状の高分子量(メタ)アクリル化合物と、アルカリ土類金属の酸化物を含む酸化物粒子とを含有する乾燥剤組成物の塗布によって、有機EL素子の乾燥剤層を形成することを開示する。
特開2018-106961号公報
有機ELデバイスの発光寿命、及び容易な製造等の観点から、ペースト状の乾燥剤組成物を有機EL素子に塗布することを含む方法によって、有機EL素子を覆う乾燥剤層を形成することが望ましいことがある。本開示に係る乾燥剤組成物は、そのような形態を有する有機ELデバイスを含む各種の封止構造体において、十分な乾燥性能を発揮し得る。
本開示の一側面は、酸化カルシウム粒子及び酸化ストロンチウム粒子を含む捕水成分と、重合性成分を含むバインダーと、を含む乾燥剤組成物に関する。前記酸化ストロンチウム粒子及び前記酸化カルシウム粒子の合計量に対する前記酸化ストロンチウム粒子の量の割合が50質量%未満である。
本開示の別の一側面は、対向配置された一対の基板と、前記一対の基板の外周部を封止する封止シール剤と、前記封止シール剤の内側で前記一対の基板の間に設けられた、上記乾燥剤組成物の硬化物を含む乾燥剤層と、を備える封止構造体を提供する。
本開示の更に別の一側面は、素子基板と、前記素子基板に対して対向配置された封止基板と、前記封止基板の外周部と前記素子基板との間を封止する封止シール剤と、前記封止シール剤の内側で前記素子基板上に設けられた有機EL素子と、前記封止シール剤の内側で前記素子基板と前記封止基板との間に設けられ、上記乾燥剤組成物の硬化物を含む乾燥剤層と、を備える有機ELデバイスを提供する。
本開示の更に別の一側面は、上記有機ELデバイスを製造する方法を提供する。当該方法は、上記乾燥剤組成物を塗布することにより、前記素子基板上に設けられると共に前記有機EL素子を覆う膜状の乾燥剤組成物、又は、前記封止基板上に設けられた膜状の乾燥剤組成物を形成する工程と、前記乾燥剤組成物を硬化させて、前記乾燥剤層を形成する工程とを含む。
本開示の一側面によれば、乾燥剤組成物を有機EL素子へ塗布することを含む方法によって、有機EL素子が設けられた気密空間内で有機EL素子を覆う乾燥剤層を有する有機ELデバイスを容易に得ることができる。得られた有機EL素子は、十分に長い発光寿命を有し得る。本開示の一側面に係る乾燥剤組成物は、長期間、安定した性状を維持し易く、この点でも各種の有機ELデバイスを製造する上で有利である。
有機ELデバイスの例を示す断面図である。 高温高湿環境における有機ELデバイスの発光面積残存率と経過時間との関係を示すグラフである。 高温環境における有機ELデバイスの発光面積残存率と経過時間との関係を示すグラフである。
以下、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
一実施形態に係る乾燥剤組成物は、捕水成分と、バインダーとを含むペーストである。捕水成分は、酸化ストロンチウム粒子を含み、酸化カルシウム粒子を含んでいてもよい。バインダーは、重合性成分を含む。重合性成分を含む乾燥剤組成物は、塗布可能な流動性を有するともに、塗布後の硬化によって安定した乾燥剤層を形成することができる。
酸化ストロンチウム粒子及び酸化カルシウム粒子の合計量に対する酸化ストロンチウム粒子の量の割合は、50質量%未満である。酸化ストロンチウム粒子の割合が大きいと、乾燥剤組成物の保存中及び有機ELデバイスの製造中における乾燥剤組成物の安定性が損なわれる可能性、並びに、完成した有機ELデバイスにおける乾燥剤層の捕水容量が低下する可能性がある。これは、酸化ストロンチウム粒子の吸水速度がカルシウムの吸水速度よりも大きいためであると考えられる。しかし、酸化ストロンチウム粒子の量の割合が50質量%未満であると、十分な捕水容量が維持された乾燥剤層を安定して形成し易い。同様の観点から、酸化ストロンチウム粒子の割合は、酸化ストロンチウム粒子及び酸化カルシウム粒子の合計量に対して49質量%以下、48質量%以下、47質量%以下、46質量%以下、又は45質量%以下であってもよい。有機EL素子を覆う乾燥剤層が設けられたときの長い発光寿命の観点からは、酸化ストロンチウム粒子の割合は、酸化ストロンチウム粒子及び酸化カルシウム粒子の合計量に対して10質量%以上、15質量%以上、20質量%以上、25質量%以上、又は30質量%以上であってもよい。
乾燥剤組成物における酸化カルシウム粒子及び酸化ストロンチウム粒子の合計の含有量は、乾燥剤組成物の質量を基準として、30質量%以上、40質量%以上、50質量%以上、又は60質量%以上であってもよく、95質量%以下、90質量%以下、又は85質量%以下であってもよい。酸化カルシウム粒子及び/又は酸化ストロンチウム粒子を多く含む乾燥剤組成物であっても、ハイドロジェン変性シリコーンの導入により良好な粘度安定性を有することができる。ここで、乾燥剤組成物が溶剤を含む場合、本明細書で言及される乾燥剤組成物の質量を基準とする各成分の含有量は、乾燥剤組成物のうち溶剤を除く成分の合計質量を基準とする値を意味する。
酸化カルシウム粒子及び酸化ストロンチウム粒子は、それぞれ、酸化カルシウム(CaO)及び酸化ストロンチウム(SrO)を主成分として含む粒子である。酸化カルシウム粒子は、通常、酸化カルシウム粒子の質量を基準として80質量%以上、又は90質量%以上の酸化カルシウムを含む。酸化ストロンチウム粒子は、通常、酸化ストロンチウム粒子の質量を基準として80質量%以上、又は90質量%以上の酸化ストロンチウムを含む。
酸化カルシウム粒子及び酸化ストロンチウム粒子の平均粒径は、特に制限されないが、例えば、0.01~30μmであってもよい。酸化カルシウム粒子及び酸化ストロンチウム粒子の平均粒径がこの範囲であると、より高い捕水性能が得られる傾向にある。同様の観点から、酸化カルシウム粒子及び酸化ストロンチウム粒子の平均粒径は、0.1μm以上、0.5μm以上、又は1μm以上であってもよく、20μm以下、10μm以下、又は5μm以下であってもよい。
本明細書において、酸化カルシウム粒子及び酸化ストロンチウム粒子の平均粒径は、動的光散乱式粒度分布計で測定した体積分布の中央値を意味する。この平均粒径は、酸化物粒子を所定の分散媒中に分散させて調整した分散液を用いて測定される値である。
酸化カルシウム粒子及び酸化ストロンチウム粒子の比表面積は、5~60m/gであってもよい。比表面積が5~60m/gであると、乾燥剤組成物がより一層優れた捕水性能を有することできる。同様の観点から、酸化カルシウム粒子及び酸化ストロンチウム粒子の比表面積は、10m/g以上又は15m/g以上であってもよく、50m/g以下、40m/g以下、又は35m/g以下であってもよい。ここでの比表面積は、BET法によって測定される値を意味する。
バインダー中の重合性成分は、1以上の重合性不飽和基を有する重合性化合物を含んでもよい。重合性化合物は、ポリシロキサン鎖と、ポリシロキサン鎖に結合した、重合性不飽和基を有する置換基とを有するシリコーン化合物であってもよい。例えば、重合性化合物が、下記式(10)で表される(メタ)アクリル変性シリコーンであってもよい。式(10)中、Rは2価の有機基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示し、xは1以上の整数を示す。Rは、アルキレン基であってもよい。
Figure 2022160191000001
重合性成分(例えば(メタ)アクリル変性シリコーン)の含有量は、乾燥剤組成物の質量を基準として、12~48質量%であってもよい。
バインダーは、乾燥剤組成物の粘度の安定性を向上するための分散剤を更に含んでもよい。分散剤は、例えば、下記式(1)で表される構成単位及び下記式(2)で表される構成単位を有するポリシロキサン鎖を有するシリコーン化合物であるハイドロジェン変性シリコーンを含んでもよい。式(1)及び(2)中、Rは炭素数1~3のアルキル基であり、メチル基であってもよい。
Figure 2022160191000002
粘度の安定性向上の観点から、分散剤(例えばハイドロジェン変性シリコーン)の含有量は、乾燥剤組成物の質量を基準として1~35質量%であってもよい。
乾燥剤組成物は、ジメチルシリコーンを更に含んでもよい。ジメチルシリコーンを含む乾燥剤組成物は、塗工に適した粘度を更に有し易い。ジメチルシリコーンの25℃における粘度は、0.9~100Pa・sであってもよい。ジメチルシリコーンの含有量は、乾燥剤組成物の質量を基準として、1~37質量%であってもよい。
乾燥剤組成物が、シリカ粒子等の無機フィラーを更に含んでもよい。無機フィラーの含有量は、例えば、乾燥剤組成物のうち無機フィラー以外の成分の合計量を基準として0.1~1.0質量%であってもよい。
乾燥剤組成物が光重合開始剤を更に含んでもよい。光重合開始剤としては、例えば、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-1-ブタノン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モリフォリノプロパン-1-オン、及び1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オンが挙げられる。光重合開始剤の含有量は、乾燥剤組成物中の重合性成分の含有量に対して、例えば0.01~10質量%であってもよい。
乾燥剤組成物の25℃における粘度は、5~500Pa・sであってもよい。乾燥剤組成物の25℃における粘度がこの範囲であると、塗布によって乾燥剤層をより容易に形成することができる。同様の観点から、乾燥剤組成物の粘度は、10Pa・s以上又は50Pa・s以上であってもよく、400Pa・s以下又は300Pa・s以下であってもよい。
封止構造体
一実施形態に係る封止構造体は、対向配置された一対の基板と、一対の基板の外周部を封止する封止シール剤と、封止シール剤の内側で一対の基板の間に設けられた乾燥剤層とを備える。乾燥剤層は、上述の実施形態に係る乾燥剤組成物によって形成された層であることができる。乾燥剤層が、乾燥剤組成物の硬化物であってもよい。
本実施形態の封止構造体は、水分の影響を受けやすいデバイスを封入する際に特に好適に利用することができる。このようなデバイスとしては、例えば、有機EL素子、有機半導体、有機太陽電池等の有機電子デバイスが挙げられる。
有機ELデバイス
図1は、有機ELデバイスの例を示す断面図である。図1に示される有機ELデバイス20は、素子基板1と、素子基板1と対向配置された封止基板3と、封止基板3の外周部と素子基板1との間を封止するシール剤5と、シール剤5の内側で素子基板1上に設けられた有機EL素子7と、シール剤5の内側で素子基板1と封止基板3との間に設けられた乾燥剤層10とを備える。
封止基板3は、素子基板1に対向する平坦な主面3Sを有する天板部3Aと、天板部3Aの外周端部から主面3Sに垂直な方向に延出する側壁部3Bとを有する。天板部3A及び側壁部3Bは、主面3Sを底面として有する凹部を形成している。
シール剤5は、封止基板3の側壁部3Bと素子基板1との間に介在しながら、封止基板3と素子基板1とを接着している。これにより素子基板1、封止基板3及びシール剤5に囲まれた気密空間が形成されている。この気密空間内に有機EL素子7及び乾燥剤層10が配置される。封止基板3は、側壁部3Bを有していない平坦な板状体であってもよい。
乾燥剤層10は、上述の実施形態に係る乾燥剤組成物の硬化物である。乾燥剤層10は、有機EL素子7に接しながら有機EL素子7のうち素子基板1に接していない部分を覆うように形成されている。乾燥剤層10と封止基板3との間に気密な中空空間が形成されている。乾燥剤層10の厚さは、例えば1~300μmであってもよい。
乾燥剤層10が設けられる位置及びその形態は、図1に例示されるものに限られない。例えば、乾燥剤層10が封止基板3の主面3S上に形成されていてもよい。
有機ELデバイス20を構成する素子基板1は、特に限定されないが、典型的には、絶縁性及び透光性を有する、矩形の主面を有するガラス基板である。素子基板1上には、透明導電材(例えば、ITO(Indium Tin Oxide))によって電極が形成されていてもよい。この電極は、気密空間の外側まで引き出されていてもよく、それにより電極が駆動回路に接続されていてもよい。
有機EL素子7は、例えば、対向配置された一対の電極と、一対の電極の間に設けられた有機層とを有する。有機層は、例えば、ホール注入層、ホール輸送層、発光層及び電子輸送層を有していてもよい。
ホール注入層は、例えば数10nmの膜厚の銅フタロシアニン(CuPc)から形成される。ホール輸送層は、例えば数10nmの膜厚のbis[N-(1-naphthyl)-N-phenyl]benzidine(α-NPD)から形成される。発光層は、例えば数10nmの膜厚のトリス(8-キノリノラト)アルミニウム(Alq)から形成される。電子輸送層は、例えば数nmの膜厚のフッ化リチウム(LiF)から形成される。
有機層の上面上に積層される電極は、真空蒸着法等のPVD法により形成された金属薄膜であってもよい。金属薄膜の材料としては、例えばAl、Li、Mg、In等の仕事関数の小さい金属単体やAl-Li、Mg-Ag等の仕事関数の小さい合金などが挙げられる。電極は、例えば数10nm~数100nm、又は50nm~200nmの膜厚で形成される。電極は、素子基板の端部まで引き出されていてもよく、それにより電極が駆動回路に接続されていてもよい。
封止基板3は、ガラス基板であってもよい。シール剤5は、有機EL素子の封止のために通常用いられている材料を用いて形成することができる。例えば、紫外線硬化性樹脂によってシール剤5を形成することができる。
有機ELデバイス20は、例えば、乾燥剤組成物を塗布することにより、素子基板1上に設けられると共に有機EL素子7を覆う膜状の乾燥剤組成物を形成する工程と、膜状の乾燥剤組成物を硬化させて、乾燥剤層10を形成する工程とを含む方法によって製造することができる。乾燥剤層10が封止基板3上に設けられる場合、封止基板3上に膜状の乾燥剤組成物が形成される。塗布される乾燥剤組成物は、溶剤を含み得るが、典型的には実質的に無溶剤である。シール剤は、通常、UV照射及び/又は加熱により硬化することができる。
その他の工程は、有機ELデバイスの製造において通常採用されている方法に従って、行うことができる。封止基板を素子基板に接着する工程は、通常、除湿された乾燥雰囲気下で行われる。
本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
1.乾燥剤組成物の調製
以下の原材料を準備した。バインダーとして用いられる各原材料の粘度は25℃における粘度である。これらを表1に示される配合量(g)で混合し、混合物を撹拌して、白色ペースト状の乾燥剤組成物1~3を得た。表1には、酸化ストロンチウム粒子及び酸化カルシウム粒子の合計量に対する酸化ストロンチウム粒子の量の割合(SrOの割合)も示される。
(1)捕水成分
・酸化ストロンチウム粒子(SrO、平均粒径2.5μm、比表面積1.7m/g)
・酸化カルシウム粒子(CaO、平均粒径1.7μm、比表面積15m/g)
(2)バインダー
・重合性成分:メタクリル変性シリコーン(粘度55mPa・s)
・分散剤:ハイドロジェン変性シリコーン(粘度1Pa・s)
・ジメチルシリコーン
(3)無機フィラー
・シリカ粒子(アエロジル(商品名))
2.乾燥剤組成物の粘度
乾燥剤組成物1~3の25℃における粘度を回転粘度計で測定した。その結果を下記表1に示す。
Figure 2022160191000003
3.有機ELデバイスの作製とその評価
素子基板上に、ITO膜(膜厚140nm)をスパッタ法により形成し、これをフォトレジスト法によるエッチングで所定パターン形状にパターニングし、陽極を形成した。陽極の上面に、抵抗加熱法により、ホール注入層としての銅フタロシアニン(CuPc)膜(膜厚70nm)、ホール輸送層としてのBis[N-(1-naphthyl)-N-phenyl]benzidine(α-NPD)の膜(膜厚30nm)、発光層としてのトリス(8-キノリノラト)アルミニウム(Alq3)の膜(膜厚50nm)を順に形成した。さらに、発光層の上面に7nmの膜厚で電子輸送層としてのフッ化リチウム(LiF)膜(膜厚7nm)、及び陰極としてのアルミニウム膜(膜厚150nm)を物理蒸着により形成した。これにより、素子基板上に有機EL素子を形成した。
次に、露点-76℃以下の窒素で置換されたグローブボックス中で、有機EL素子上に乾燥剤組成物1~3をそれぞれディスペンスによって塗布した。塗布により形成された膜状の乾燥剤組成物を紫外線照射により硬化させて、有機EL素子を覆う乾燥剤層を形成した。乾燥剤層を囲むように紫外線硬化型樹脂からなる封止シール剤をディスペンサによって塗布した。
陽極、有機層及び陰極を積層した素子基板と封止基板とを貼り合わせた後、紫外線照射及び80℃の加熱により封止シール剤を硬化させて、有機ELデバイスを得た。
得られた有機ELデバイスを85℃、85%RHの高温高湿環境、又は105℃のオーブン中に放置し、発光面積率の変化を追跡した。図2は、高温高湿環境における有機ELデバイスの発光面積残存率と経過時間(試験時間)との関係を示すグラフである。図3は、105℃の環境における有機ELデバイスの発光面積残存率と経過時間(試験時間)との関係を示すグラフである。いずれの場合も、酸化ストロンチウム粒子の割合が50質量%未満である乾燥剤組成物によって形成された乾燥剤層を含む有機ELデバイスは、1000時間経過後まで高い発光面積残存率を維持した。
20…有機ELデバイス、1…素子基板、3…封止基板、5…シール剤、10…乾燥剤層。

Claims (9)

  1. 酸化カルシウム粒子及び酸化ストロンチウム粒子を含む捕水成分と、
    重合性成分を含むバインダーと、
    を含み、
    前記酸化ストロンチウム粒子及び前記酸化カルシウム粒子の合計量に対する前記酸化ストロンチウム粒子の量の割合が50質量%未満である、
    ペースト状の乾燥剤組成物。
  2. 前記酸化ストロンチウム粒子及び前記酸化カルシウム粒子の合計量に対する前記酸化ストロンチウム粒子の量の割合が20質量%以上50質量%未満である、請求項1に記載の乾燥剤組成物。
  3. 前記酸化ストロンチウム粒子及び前記酸化カルシウム粒子の合計量が、当該乾燥剤組成物の質量を基準として30~95質量%である、請求項1又は2に記載の乾燥剤組成物。
  4. 当該乾燥剤組成物の25℃における粘度が5~500Pa・sである、請求項1~3のいずれか一項に記載の乾燥剤組成物。
  5. 前記重合性成分が、ポリシロキサン鎖と、該ポリシロキサン鎖に結合した、重合性不飽和基を有する置換基と、を有するシリコーン化合物を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の乾燥剤組成物。
  6. 対向配置された一対の基板と、
    前記一対の基板の外周部を封止する封止シール剤と、
    前記封止シール剤の内側で前記一対の基板の間に設けられた、請求項1~5のいずれか一項に記載の乾燥剤組成物の硬化物を含む乾燥剤層と、
    を備える封止構造体。
  7. 素子基板と、
    前記素子基板に対して対向配置された封止基板と、
    前記封止基板の外周部と前記素子基板との間を封止する封止シール剤と、
    前記封止シール剤の内側で前記素子基板上に設けられた有機EL素子と、
    前記封止シール剤の内側で前記素子基板と前記封止基板との間に設けられ、請求項1~5のいずれか一項に記載の乾燥剤組成物の硬化物を含む乾燥剤層と、
    を備える有機ELデバイス。
  8. 前記乾燥剤層が、前記有機EL素子を覆うように設けられている、請求項7に記載の有機ELデバイス。
  9. 請求項7に記載の有機ELデバイスを製造する方法であって、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の乾燥剤組成物を塗布することにより、前記素子基板上に設けられると共に前記有機EL素子を覆う膜状の乾燥剤組成物、又は、前記封止基板上に設けられた膜状の乾燥剤組成物を形成する工程と、
    前記乾燥剤組成物を硬化させて、前記乾燥剤層を形成する工程と、
    を含む、方法。
JP2021064802A 2021-04-06 2021-04-06 乾燥剤組成物、封止構造体、有機elデバイス、及び、有機elデバイスを製造する方法 Pending JP2022160191A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021064802A JP2022160191A (ja) 2021-04-06 2021-04-06 乾燥剤組成物、封止構造体、有機elデバイス、及び、有機elデバイスを製造する方法
CN202210338327.4A CN115193231A (zh) 2021-04-06 2022-04-01 干燥剂组合物、密封结构体、有机el器件、及有机el器件的制造方法
TW111112770A TW202239871A (zh) 2021-04-06 2022-04-01 乾燥劑組成物、密封結構體、有機el裝置、及製造有機el裝置之方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021064802A JP2022160191A (ja) 2021-04-06 2021-04-06 乾燥剤組成物、封止構造体、有機elデバイス、及び、有機elデバイスを製造する方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022160191A true JP2022160191A (ja) 2022-10-19

Family

ID=83575133

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021064802A Pending JP2022160191A (ja) 2021-04-06 2021-04-06 乾燥剤組成物、封止構造体、有機elデバイス、及び、有機elデバイスを製造する方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2022160191A (ja)
CN (1) CN115193231A (ja)
TW (1) TW202239871A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014067485A (ja) * 2012-09-24 2014-04-17 Pioneer Electronic Corp 吸湿性成形体
JP2019084528A (ja) * 2017-11-07 2019-06-06 双葉電子工業株式会社 乾燥剤、封止構造体、及び有機el素子
JP2020021558A (ja) * 2018-07-30 2020-02-06 双葉電子工業株式会社 有機el素子及びその製造方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4478116B2 (ja) * 2002-06-17 2010-06-09 積水化学工業株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子封止用接着剤、有機エレクトロルミネッセンス素子封止用粘着テープ、有機エレクトロルミネッセンス素子封止用両面粘着テープ、有機エレクトロルミネッセンス素子の封止方法、及び、有機エレクトロルミネッセンス素子
KR20100080632A (ko) * 2002-06-17 2010-07-09 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 유기 전계 발광 소자의 밀봉 방법
WO2009139292A1 (ja) * 2008-05-12 2009-11-19 財団法人山形県産業技術振興機構 有機el発光装置およびその製造方法
JP6806490B2 (ja) * 2016-08-10 2021-01-06 双葉電子工業株式会社 捕水剤及びその製造方法、乾燥剤組成物、封止構造、並びに有機el素子
JP6649243B2 (ja) * 2016-12-27 2020-02-19 双葉電子工業株式会社 乾燥剤組成物、封止構造、及び有機el素子

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014067485A (ja) * 2012-09-24 2014-04-17 Pioneer Electronic Corp 吸湿性成形体
JP2019084528A (ja) * 2017-11-07 2019-06-06 双葉電子工業株式会社 乾燥剤、封止構造体、及び有機el素子
JP2020021558A (ja) * 2018-07-30 2020-02-06 双葉電子工業株式会社 有機el素子及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW202239871A (zh) 2022-10-16
CN115193231A (zh) 2022-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6649243B2 (ja) 乾燥剤組成物、封止構造、及び有機el素子
JP6317624B2 (ja) 乾燥剤、封止構造及び有機el素子
TWI762711B (zh) 乾燥劑、密封結構體及有機電致發光元件
TWI534151B (zh) 捕水劑及使用該捕水劑之有機電子裝置
JP6855418B2 (ja) 有機el素子及びその製造方法
TWI707933B (zh) 有機電致發光元件及其製造方法
JP7391000B2 (ja) 乾燥剤組成物、封止構造体、有機elデバイス、及び、有機elデバイスを製造する方法
JP6806490B2 (ja) 捕水剤及びその製造方法、乾燥剤組成物、封止構造、並びに有機el素子
JP2022160191A (ja) 乾燥剤組成物、封止構造体、有機elデバイス、及び、有機elデバイスを製造する方法
WO2005091682A1 (ja) 有機el素子およびその製造方法
JP7312153B2 (ja) 乾燥剤組成物、封止構造体、及び有機el素子
KR20210127875A (ko) 건조제, 밀봉 구조체, 및 유기 el 소자
JP6603614B2 (ja) 乾燥剤組成物、封止構造、及び有機el素子
TWI680166B (zh) 乾燥劑組成物、密封結構體及有機el元件
JP6654505B2 (ja) 乾燥剤、封止構造、及び有機el素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230509

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230808

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20240213