JP2022159735A - 電動機制御方法及び電動機制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電動機を所望の動作状態に維持しつつ、平滑コンデンサの温度変化を抑制し得る電動機制御方法及び電動機制御システムを提供する。【解決手段】発電機と、発電機が出力する発電電力を一時的に蓄電する容量素子と、発電電力により駆動される電動機と、を備えた電動機制御システムで実行され、発電機、及び電動機の動作を制御する電動機制御方法であって、容量素子の温度が所定の閾値以上である場合に、発電機の電流を減少させることで容量素子の温度の上昇を抑制する温度抑制制御を実行する。【選択図】図2

Description

本発明は、電動機制御方法及び電動機制御システムに関する。
特許文献1では、電動機を駆動するインバータの入力側に設けられた平滑コンデンサの温度を検出し、検出した温度に基づいて、インバータのフィードバック制御の制御ゲインを調節する電動機制御システムが提案されている。
特開2005-354763号公報
特許文献1の電動機制御システムは、平滑コンデンサの温度に応じて制御ゲインを調節して安定的なフィードバック制御の実現を図るものである。しかしながら、特許文献1の電動機制御システムは、平滑コンデンサの温度変化(特に温度上昇)そのものを抑制するものではない。このため、平滑コンデンサの温度上昇の態様によっては制御ゲインの変化幅が大きくなり、電動機の動作における制御安定性が損なわれる恐れがある。
したがって、本発明の目的は、電動機を所望の動作状態に維持しつつ、平滑コンデンサの温度変化を抑制し得る電動機制御方法及び電動機制御システムを提供することにある。
本発明のある態様によれば、発電機と、発電機が出力する発電電力を一時的に蓄電する容量素子と、発電電力により駆動される電動機と、を備えた電動機制御システムで実行され、発電機、及び電動機の動作を制御する電動機制御方法が提供される。
容量素子の温度が所定の閾値以上である場合に、前記発電機の電流を減少させることで容量素子の温度の上昇を抑制する温度抑制制御を実行する、
電動機制御方法。
この電動機制御方法では、容量素子の温度が所定の閾値以上である場合に、発電機の電流を減少させることで容量素子の温度の上昇を抑制する温度抑制制御を実行する。
本発明によれば、電動機を所望の動作状態に維持しつつ、平滑コンデンサの温度変化を抑制することができる。
図1は、本発明の実施形態による電動機制御システムの構成を説明する図である。 図2は、温度抑制制御を説明するフローチャートである。 図3は、エンジン及びジェネレータの動作点と発電電流との関係を示すマップである。
以下、本発明の各実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態の電動機制御方法が実行される電動機制御システム100の構成を説明する図である。なお、本実施形態の電動機制御システム100が、電気自動車又はハイブリッド自動車、特に4WDのハイブリッド自動車(以下、単に「車両」と称する)に搭載されることを想定している。
電動機制御システム100は、駆動モータ10(特にフロントモータ10fr及びリアモータ10rr)と、バッテリ12と、インバータ14(特にフロントインバータ14fr及びリアインバータ14rr)と、発電機としてのジェネレータ16と、駆動装置としてのエンジン18と、コントローラ20と、を有する。
駆動モータ10は、車両の前方の位置(前輪側)に設けられ前輪を駆動するフロントモータ10frと、後方の位置(後輪側)に設けられ後輪を駆動するリアモータ10rrと、により構成される。
フロントモータ10frは、三相交流モータとして構成される。フロントモータ10frは、バッテリ12からの電力の供給を受けて前輪に駆動力を与える。また、フロントモータ10frは、車両の走行時に前輪から得られる回生駆動力を交流電力に変換する。
一方、リアモータ10rrは、三相交流モータとして構成される。リアモータ10rrは、バッテリ12からの電力の供給を受けて後輪に駆動力を与える。また、リアモータ10rrは、車両の走行時に後輪から得られる回生駆動力を交流電力に変換する。
バッテリ12は、リチウムイオン二次電池等により構成される車載の直流電源である。バッテリ12は、ジェネレータ16で発電される電力で充電されるとともに、駆動モータ10への電力供給又は駆動モータ10からの回生電力の受け入れが可能となるように構成されている。
インバータ14は、駆動モータ10、バッテリ12、及びジェネレータ16の各要素における入出力電力を調節する。特に、インバータ14は、フロントインバータ14frと、リアインバータ14rrと、により構成される。
フロントインバータ14frは、ジェネレータ16が出力する発電電力を一時的に蓄電する容量素子としての平滑コンデンサ30と、バッテリ12からフロントモータ10frに供給される電力(すなわち、フロントモータ10frの出力)を調節するフロントモータ電力変換器32と、ジェネレータ16からバッテリ12に供給される電力(すなわち、発電電力)を調節する発電機用電力変換器34と、を有する。なお、フロントモータ電力変換器32と発電機用電力変換器34は、平滑コンデンサ30に対して並列に接続されている。
平滑コンデンサ30は、フロントモータ電力変換器32及び発電機用電力変換器34の共通の容量素子として機能する。また、平滑コンデンサ30には、当該平滑コンデンサ30の温度(以下、「コンデンサ温度T」とも称する)を検出する温度センサ36が設けられている。
フロントモータ電力変換器32は、主として、複数のIGBT等の半導体素子から成るスイッチング回路、及びスイッチング回路を駆動するための図示しないスイッチング制御装置により構成される。なお、このスイッチング制御装置は、コントローラ20から入力されるフロントモータ10frに対する出力トルクの指令値(以下、「フロントモータトルクTfr_m」とも称する)に基づき、当該スイッチング回路を駆動(スイッチング)するためのPWM信号を生成する。特に、フロントモータ電力変換器32は、フロントモータトルクTfr_mに基づいた三相交流電力をフロントモータ10frに供給するように、バッテリ12からの直流電力を調節する。なお、以下では、説明の便宜のため、バッテリ12からの直流電力に相当する電流を「フロントモータ直流電流Idc_fm」と称する。また、フロントモータ10frに供給する三相交流電力に相当する三相交流電流を「フロントモータ電流Iac_fm」と称する。特に、フロントモータ電力変換器32は、フロントモータ10frの実出力トルクがフロントモータトルクTfr_mに近づくようにフロントモータ電流Iac_fmを操作する。
発電機用電力変換器34は、主として、複数のIGBT等の半導体素子から成るスイッチング回路、及びスイッチング回路を駆動するための図示しないスイッチング制御装置により構成される。なお、このスイッチング制御装置は、コントローラ20から入力されるジェネレータ16に対する回転数の指令値(以下、「ジェネレータ回転数Nfr_g」とも称する)に基づき、当該スイッチング回路を駆動(スイッチング)するためのPWM信号を生成する。特に、発電機用電力変換器34は、ジェネレータ回転数Nfr_gに基づいた直流の発電電力を出力するように、ジェネレータ16が出力する三相交流電力を調節する。なお、以下では、説明の便宜のため、この直流の発電電力に相当する電流を「発電電流Idc_fg」と称する。また、ジェネレータ16が出力する三相交流電力に相当する電流を「ジェネレータ電流Iac_fg」と称する。
特に、発電機用電力変換器34は、図示しないセンサなどにより検出されるジェネレータ16の実回転数Nをフィードバックとした所定の回転数制御ロジックに基づいて、ジェネレータ回転数Nfr_gから、適切なジェネレータ16の出力トルク(以下、「ジェネレータトルクTfr_g」とも称する)を演算する。より具体的に、発電機用電力変換器34は、以下の式(1)に基づいてジェネレータトルクTfr_gを演算する。
Figure 2022159735000002
ただし、式中の「Kp」、「Ki」、及び「N」はそれぞれ、比例ゲイン、積分ゲイン、及びジェネレータ16の実回転数Nのフィードバック値を意味する。なお、本実施形態では、エンジン18とジェネレータ16が変速機構を介さずに直結していることを仮定して、定常状態(エンジン18の回転とジェネレータ16の回転が相互に同期した状態)において、ジェネレータトルクTfr_gとエンジン18の出力トルク(以下、「エンジントルクTeng」とも称する)の符号が反対で、且つほぼ同一の大きさとなるようにジェネレータ回転数Nfr_gを定める。すなわち、定常状態において、Tfr_g≒-Tengとなるジェネレータ回転数Nfr_gを定める。なお、エンジン18とジェネレータ16との間に変速機構が存在する場合には、そのギヤ比に応じてジェネレータトルクTfr_gとエンジントルクTengの比が定まることとなる。
そして、発電機用電力変換器34は、ジェネレータ16の実出力トルクが演算したジェネレータトルクTfr_gに近づくように、ジェネレータ電流Iac_fgを調節する。
なお、以下では、説明の便宜のため、バッテリ12からフロントインバータ14frに供給される総電力、すなわちバッテリ12からフロントモータ電力変換器32への直流電力(フロントモータ直流電流Idc_fm)と、ジェネレータ16による発電電力と、を合成した電力を単に「合成電力」とも称する。また、この合成電力に相当する直流電流を「合成電流Idc_f」とも称する。
一方、リアインバータ14rrは、バッテリ12に対する入力側に配置された蓄電素子としての平滑コンデンサ40と、バッテリ12からリアモータ10rrに供給される電力(すなわち、リアモータ10rrの出力)を調節するリアモータ電力変換器42を有する。
リアモータ電力変換器42は、複数のIGBT等の半導体素子から成るスイッチング回路、及びスイッチング回路を駆動するための図示しないスイッチング制御装置により構成される。なお、このスイッチング制御装置は、コントローラ20から入力されるリアモータ10rrに対する出力トルクの指令値(以下、「リアモータトルクTrr_m」とも称する)に基づき、当該スイッチング回路を駆動(スイッチング)するためのPWM信号を生成する。特に、リアモータ電力変換器42は、リアモータトルクTrr_mに基づいた三相交流電力をリアモータ10rrに供給するように、バッテリ12からの直流電力を調節する。なお、以下では、説明の便宜のため、この直流電力に相当する電流を「リアモータ直流電流Idc_rm」と称する。またリアモータ10rrに供給する三相交流電力に相当する三相交流電流を「リアモータ電流Iac_rm」と称する。特に、リアモータ電力変換器42は、リアモータ10rrの実出力トルクがリアモータトルクTrr_mに近づくようにリアモータ電流Iac_rmを操作する。
コントローラ20は、各種入力情報に基づいて、フロントインバータ14fr及びリアインバータ14rrを介してフロントモータ10fr、リアモータ10rr、ジェネレータ16、及びエンジン18の動作を制御する。
ジェネレータ16は、エンジン18の駆動力を受けてフロントモータ10fr及びリアモータ10rrを駆動させる電力を生成し、バッテリ12に供給するための発電機である。なお、ジェネレータ16は、状況に応じてバッテリ12からの電力を受けて、エンジン18を駆動させる力行動作が可能となるように構成されていても良い。これにより、ジェネレータ16を用いて、例えば、エンジン18の始動時等におけるクランキング(モータリング)を実行することができる。
エンジン18は、図示しないギヤなどの機械要素を介してジェネレータ16と接続されており、発電のための動力をジェネレータ16へ伝達する。すなわち、エンジン18は、ジェネレータ16による発電のための駆動源として用いられる。特に、エンジン18は、コントローラ20から入力される後述のエンジントルクTengに応じた動作点で動作する。
コントローラ20は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたコンピュータで構成され、以下で説明する各処理を実行できるようにプログラムされている。特に、本実施形態の電動機制御システム100が車両に搭載される場合においては、コントローラ20の機能が、車両コントローラ(VCM:Vehicle Control Module)、及びモータコントローラ等の任意の車載コンピュータ及び/又は車両の外部に設置されるコンピュータにより実現可能である。なお、コントローラ20は一台のコンピュータハードウェアにより実現されても良いし、複数台のコンピュータハードウェアにより各種処理を分散させることで実現しても良い。
コントローラ20は、各種入力情報に基づいて、フロントインバータ14fr、リアインバータ14rr、ジェネレータ16、及びエンジン18を動作させる。
特に、コントローラ20は、電動機制御システム100に要求される全出力(例えば、アクセルペダル操作量に応じて車両に求められる総駆動力)を所定の配分比κに応じて、フロントモータ10fr及びリアモータ10rrに配分する。より具体的には、コントローラ20は、全要求出力から配分比κに応じて上述のフロントモータトルクTfr_m及びリアモータトルクTrr_mを定める。そして、コントローラ20は、定めたフロントモータトルクTfr_m及びリアモータトルクTrr_mを、それぞれ、フロントインバータ14fr(特にフロントモータ電力変換器32)及びリアインバータ14rr(リアモータ電力変換器42)に出力する。
また、コントローラ20は、バッテリ12の残充電容量に応じて定まる要求発電電力(エンジントルクTeng)、及びコンデンサ温度Tに基づいてジェネレータ16の動作点(ジェネレータ回転数Nfr_g)を定める。特に、本実施形態のコントローラ20は、コンデンサ温度Tに関する所定条件の下、ジェネレータ回転数Nfr_gを、要求発電電力を実現する観点から定まる基本ジェネレータ回転数Nfr_g0と、コンデンサ温度Tの上昇を抑制する観点から定まる補正回転数指令値Nfr_g1と、の何れかに設定する。
さらに、コントローラ20は、上記要求発電電力、及びコンデンサ温度Tに基づいて、エネルギー効率(最適燃費点)をできるだけ高くするようにエンジン18の動作点(エンジントルクTeng)を定める。特に、本実施形態のコントローラ20は、コンデンサ温度Tに関する所定条件の下、エンジントルクTengを、要求発電電力を実現する観点から定まる基本エンジントルクTeng0と、コンデンサ温度Tの上昇を抑制する観点から定まる補正エンジントルクTeng1と、の何れかに設定する。そして、コントローラ20は、求めたエンジントルクTengに応じて、エンジン18の周辺アクチュエータ(スロットルバルブ等)を操作して当該エンジン18の動作を制御する。
そして、本実施形態のコントローラ20は、温度センサ36からコンデンサ温度Tを取得し、このコンデンサ温度Tの上昇を抑制するための温度抑制制御を実行する。ここで、本実施形態の電動機制御システム100では、コンデンサ温度Tは、フロントモータ直流電流Idc_fm、ジェネレータ電流Iac_fg、又はフロントインバータ14frにおける合成電力(合成電流Idc_f)の大きさによって変化する。このため、温度抑制制御では、コンデンサ温度Tが一定値以上に上昇した際に上記各電流(特にジェネレータ電流Iac_fg)を減少させてコンデンサ温度Tの上昇を抑制する。以下、温度抑制制御の詳細を説明する。
図2は、温度抑制制御を説明するフローチャートである。コントローラ20は、図2のフローチャートに示される各処理を、所定の演算周期毎に繰り返し実行する。なお、本処理を行う前提として、ジェネレータ回転数Nfr_g及びエンジントルクTengはそれぞれ、通常の基本ジェネレータ回転数Nfr_g0及び基本エンジントルクTeng0に設定されているものとする。
図示のように、ステップS101において、コントローラ20は、コンデンサ温度Tが基準値α以上であるか否かを判定する。ここで、コントローラ20は、コンデンサ温度Tが基準値α未満であると判断すると、ジェネレータ回転数Nfr_g及びエンジントルクTengを、それぞれ基本ジェネレータ回転数Nfr_g0及び基本エンジントルクTeng0に維持したまま本ルーチンを終了する。一方、コントローラ20は、コンデンサ温度Tが基準値α以上であると判断すると、ステップS102以降の処理に進む。
ステップS102において、コントローラ20は、第1抑制処理を実行する。具体的に、コントローラ20は、ジェネレータ回転数Nfr_gを基本ジェネレータ回転数Nfr_g0から補正回転数指令値Nfr_g1に、エンジントルクTengを基本エンジントルクTeng0から補正エンジントルクTeng1にそれぞれ変更する。
図3は、エンジン18及びジェネレータ16の動作点とジェネレータ電流Iac_fgとの関係を示すマップである。なお、図中の「g0」は、変更前の動作点(以下、「基本動作点g0」とも称する)を表す。また、「g1」は、変更後の動作点(以下、「補正動作点g1」とも称する)を表す。さらに、「C1」はエンジン18の出力(=エンジントルクTeng×エンジン回転数Neng)が一定となる動作点の集合(以下、「エンジン等出力ラインC1」とも称する)を表す。また、「C2」はジェネレータ16の出力(=ジェネレータトルクTfr_g×ジェネレータ回転数Nfr_g)が一定となる動作点の集合(以下、「ジェネレータ等出力ラインC2」とも称する)を表す。さらに、「C3」はジェネレータ16の出力を一定とした場合におけるジェネレータ電流Iac_fgの集合(以下、「等出力電流ラインC3」とも称する)を表す。
図示のように、本実施形態では、コントローラ20は、ジェネレータ16の出力を一定に維持しつつ(ジェネレータ等出力ラインC2に沿って)、ジェネレータ回転数Nfr_gを、基本ジェネレータ回転数Nfr_g0から補正回転数指令値Nfr_g1に増加させる。これに伴い、ジェネレータトルクTfr_gの大きさ(絶対値)が減少して、ジェネレータ電流Iac_fgが低下する(等出力電流ラインC3のg0からg1の区間を参照)。したがって、ジェネレータ16の動作点が基本動作点g0から補正動作点g1へ遷移する過程において、基本動作点g0が維持された場合に比べて平滑コンデンサ30の発熱量を低減してコンデンサ温度Tの上昇を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、補正動作点g1を、ジェネレータ電流Iac_fgが最小値となる動作点に調節する。より具体的に、コントローラ20は、予め定められたジェネレータ16の出力、ジェネレータ回転数Nfr_g、及びジェネレータ電流Iac_fgの関係を示すマップに対して、基本動作点g0におけるジェネレータ16の出力の値を適用することで得られたジェネレータ回転数Nfr_g及びジェネレータ電流Iac_fgの関係から、ジェネレータ電流Iac_fgが最小値をとるときのジェネレータ回転数Nfr_gを求め、これを補正動作点g1として定める。これにより、コンデンサ温度Tの上昇抑制効果をより高めることができる。より詳細には、ジェネレータトルクTfr_gの大きさが比較的小さいにもかかわらず、ジェネレータ電流Iac_fgが比較的大きくなるシーン(例えば、高回転域における弱め界磁電流の影響を受けるシーン)においても、好適にコンデンサ温度Tの上昇を抑制することができる。
そして、上述のように、動作点が基本動作点g0から補正動作点g1に遷移する過程においては、ジェネレータ電流Iac_fgは減少するものの、ジェネレータ16の出力は一定に維持される。このため、ジェネレータ16が出力する発電電力(発電電流Idc_fg)が維持されることとなり、フロントインバータ14frにおける合成電力も維持することができる。すなわち、フロントモータ10frに供給する電力(フロントモータ直流電流Idc_fm,フロントモータ電流Iac_fm)を維持してその動作を所望の状態に保ちつつ、コンデンサ温度Tの上昇を抑制することができる。
図2に戻り、コントローラ20は、動作点の補正動作点g1への遷移が完了したか否かを判定する。具体的に、コントローラ20は、ジェネレータ回転数Nfr_gと実回転数Nとの間の差分が所定の差分閾値β以下である場合に、補正動作点g1への遷移が完了したと判断する。すなわち、コントローラ20は以下の式(2)が満たされる場合に、補正動作点g1への遷移が完了したと判断する。
Figure 2022159735000003
そして、コントローラ20は、補正動作点g1への遷移が完了したと判断すると、ステップS104に進む。
ステップS104において、コントローラ20は、電動機制御システム100の状態が温度抑制領域であるか否かを判定する抑制領域判定処理を実行する。具体的に、コントローラ20は、以下に説明するロジックで当該判定を実行する。
先ず、コントローラ20は、補正動作点g1への遷移が完了した後に、電動機制御システム100の総出力、すなわち車両の総駆動力(フロントモータトルクTfr_m及びリアモータトルクTrr_mの総和)を維持しつつ、配分比κを変更することで、フロントモータトルクTfr_mをΔT(>0)減少させ、リアモータトルクTrr_mをΔT増加させる。なお、ΔTは、所望のフロントモータ電流Iac_fmの減少を実現しつつ、車両の乗員に与える違和感をできるだけ小さくする観点から好適な値に設定される。そして、コントローラ20は、以下の式(3)の条件が満たされるか否かを判定する。
Figure 2022159735000004
ここで、式(3)の第1式は、フロントモータトルクTfr_mをΔT減少させた際にフロントモータ電流Iac_fmが減少する条件(すなわち、コンデンサ温度Tが実際に減少する条件)を表す。一方で、式(3)の第2式は、上述のようにフロントモータトルクTfr_mを減少、及びリアモータトルクTrr_mを増加させた場合に、フロントモータ電流Iac_fm(フロントモータ直流電流Idc_fm)の変化による平滑コンデンサ30の損失の減少分(Δ_loss(Iac_fm))が、フロントインバータ14frにおける合成電力(合成電流Idc_f)の変化による平滑コンデンサ30の損失の増加分(Δloss(Idc_f))を上回る条件を規定する。すなわち、場合によっては、フロントモータ電流Iac_fm(フロントモータ直流電流Idc_fm)を減少させても合成電流Idc_fが増加することで、コンデンサ温度Tの上昇を抑制する効果が十分に発揮されないことが想定される。したがって、式(3)の第2式では、コンデンサ温度Tの上昇を抑制する効果が得られる電動機制御システム100の状態に関する条件を規定している。
なお、フロントモータ電流Iac_fm及びその損失_loss(Iac_fm)は、フロントモータ10frのトルク・回転数に対して予め定めたマップを用いることにより演算することができる。また、合成電流Idc_fは、フロントモータ10frの回転数・トルク及びジェネレータ16の回転数・トルクから合成電力の変化分を算出し、バッテリ電圧を用いて演算することができる。また、合成電流Idc_fの損失loss(Idc_f)は、これらパラメータ対して予め定めたマップを用いることにより演算することができる。
そして、コントローラ20は、式(3)条件が満たされると判断した場合に、ステップS105に進み、当該条件が満たされない場合には本ルーチンを終了する。
ステップS105において、第2抑制処理を実行する。具体的に、コントローラ20は、車両の総駆動力を維持しつつ、フロントモータトルクTfr_mを減少させるとともにリアモータトルクTrr_mを増加させてコンデンサ温度Tの上昇を抑制する。特に、本処理においてもステップS104と同様に、フロントモータトルクTfr_mの減少分(リアモータトルクTrr_mの増加分)を、車両の乗員に与える違和感をできるだけ小さくするように定めることが好ましい。
以上説明した温度抑制制御の第1抑制処理(ステップS102)によれば、ジェネレータ16が出力する発電電力を維持しつつジェネレータ電流Iac_fgを減少させるので、フロントインバータ14frの合成電力を変えずにコンデンサ温度Tの上昇を抑制することができる。また、抑制領域判定処理(ステップS104)及び第2抑制処理(ステップS105)によれば、フロントモータ電流Iac_fmの変化による損失の増減及びフロントインバータ14frの合成電力(合成電流Idc_f)の変化による損失の増減の大小に応じて温度抑制効果が一定程度得られるシーン(温度抑制領域)において、電動機制御システム100の総出力(車両の総駆動力)を保ったまま配分比κを変えて、フロントモータ電流Iac_fmを減少させている。したがって、電動機制御システム100の出力性能(車両に搭載される場合には走行性能)を確保しつつ、コンデンサ温度Tの上昇をより効果的に抑制することができる。
以上説明した本実施形態の電動機制御方法によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態によれば、発電機としてのジェネレータ16と、ジェネレータ16が出力する発電電力(発電電流Idc_fg)を一時的に蓄電する容量素子としての平滑コンデンサ30と、この発電電力により駆動される電動機としてのフロントモータ10frと、を備えた電動機制御システム100で実行され、ジェネレータ16及びフロントモータ10frの動作を制御する電動機制御方法が提供される。
この電動機制御方法では、平滑コンデンサ30の温度(コンデンサ温度T)が所定の閾値(基準値α)以上である場合に、ジェネレータ16のジェネレータ電流Iac_fgを減少させることでコンデンサ温度Tの温度の上昇を抑制する温度抑制制御(特に、第1抑制処理及び/又は第2抑制処理)を実行する。
これにより、フロントモータ10frの出力を変化させずとも(当該出力を所望の状態に維持しつつ)、ジェネレータ電流Iac_fgを減少させて平滑コンデンサ30の発熱を抑えることができ、コンデンサ温度Tの上昇が抑制される。
特に、本実施形態では、温度抑制制御は、ジェネレータ16の発電電力を維持しつつ、ジェネレータ電流Iac_fgを減少させる第1抑制処理(ステップS102)を含む。
これにより、ジェネレータ16の発電電力とフロントモータ10frに供給される電力との合成電力を変化させずにコンデンサ温度Tの上昇を抑制するための具体的な制御ロジックが実現される。
また、本実施形態の電動機制御システム100は、第1電動機としてのフロントモータ10frと、フロントモータ10frとは異なる第2電動機としてのリアモータ10rrと、をさらに備える。そして、温度抑制制御は、フロントモータ10frの出力(フロントモータトルクTfr_m)及びリアモータ10rrの出力(リアモータトルクTrr_m)の和を維持したまま、フロントモータトルクTfr_m(フロントモータ電流Iac_fm)を減少させてリアモータトルクTrr_m(特にリアモータ電流Iac_rm)を増加させる第2抑制処理(ステップS105)を含む。
これにより、電動機制御システム100の総出力(車両の総駆動力)を保ちつつ、コンデンサ温度Tの上昇を抑制し得るより具体的な制御ロジックが実現される。
特に、本実施形態の温度抑制制御は、電動機制御システム100の状態が、コンデンサ温度Tの上昇抑制効果が一定程度得られる温度抑制領域(式(3))であるか否かを判定する抑制領域判定処理(ステップS104)と、電動機制御システム100の状態が温度抑制領域であると判断した場合に、フロントモータトルクTfr_m及びリアモータトルクTrr_mの和を維持したまま、フロントモータトルクTfr_m(特にフロントモータ電流Iac_fm)を減少させてリアモータトルクTrr_m(特にリアモータ電流Iac_rm)を増加させる第2抑制処理(ステップS105)と、を含む。
そして、抑制領域判定処理では、フロントモータトルクTfr_m(フロントモータ電流Iac_fm)の変化に起因する平滑コンデンサ30の損失の変化と、ジェネレータ16及びフロントモータ10frの合成出力(合成電流Idc_f)の変化に起因する平滑コンデンサ30の損失の変化と、を総合した損失の変化が減少方向である場合(式(3)の第2項が満たされる場合)に、電動機制御システム100の状態が温度抑制領域であると判断する。
これにより、フロントモータ電流Iac_fmの変化による損失の増減及びフロントインバータ14frの合成電力(合成電流Idc_f)の変化による損失の増減のバランスを考慮して、より効果的なシーンにおいて第2抑制処理を実行するための制御ロジックが実現される。
なお、本実施形態の電動機制御システム100は、ジェネレータ16の発電電力を調節する発電機用電力変換器34と、平滑コンデンサ30に対して発電機用電力変換器34と並列に接続されフロントモータ10frの出力を調節する電動機用電力変換器としてのフロントモータ電力変換器32と、を備える。
これにより、ジェネレータ電流Iac_fgを減少させることでコンデンサ温度Tの温度の上昇をより確実に抑制するためのシステム構成が実現される。
さらに、本実施形態では、上記電動機制御方法の実行に適した電動機制御システム100が提供される。
この電動機制御システム100は、発電機としてのジェネレータ16と、ジェネレータ16が出力する発電電力(発電電流Idc_fg)を一時的に蓄電する容量素子としての平滑コンデンサ30と、この発電電力により駆動される電動機としてのフロントモータ10frと、ジェネレータ16及び駆動モータ10を制御する制御装置としてのコントローラ20と、を備える。
そして、コントローラ20は、平滑コンデンサ30の温度(コンデンサ温度T)が所定の閾値(基準値α)以上である場合に、ジェネレータ16のジェネレータ電流Iac_fgを減少させることでコンデンサ温度Tの温度の上昇を抑制する温度抑制制御(特に、第1抑制処理及び/又は第2抑制処理)を実行する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記各実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、上記実施形態では、駆動モータ10が、一体のインバータ14によりジェネレータ16とともに駆動されるフロントモータ10frと、それ以外のリアモータ10rrと、により構成される例について説明した。しかしながら、これに限られず、電動機制御システム100の全出力(車両の総駆動力)を賄う一つの駆動モータ10のみを設けた場合(例えば、リアモータ10rrを省略してフロントモータ10frのみで出力を賄う構成を採用した場合など)において、若干の修正を加えつつ上記実施形態で説明した方法を適用しても良い。
また、上記実施形態では、電動機制御システム100を搭載する装置が車両であることを想定して説明を行った。しかしながら、車両以外に電動機制御システム100を搭載して、上記実施形態の制御を実行することも可能である。
10 駆動モータ、10fr フロントモータ、10rr リアモータ、12 バッテリ、14 インバータ、14fr フロントインバータ、14rr リアインバータ、16 ジェネレータ、18 エンジン、20 コントローラ、30 平滑コンデンサ、32 フロントモータ電力変換器、34 発電機用電力変換器、36 温度センサ、40 平滑コンデンサ、42 リアモータ電力変換器、100 電動機制御システム

Claims (6)

  1. 発電機と、前記発電機が出力する発電電力を一時的に蓄電する容量素子と、前記発電電力により駆動される電動機と、を備えた電動機制御システムで実行され、前記発電機、及び前記電動機の動作を制御する電動機制御方法であって、
    前記容量素子の温度が所定の閾値以上である場合に、前記発電機の電流を減少させることで前記容量素子の温度の上昇を抑制する温度抑制制御を実行する、
    電動機制御方法。
  2. 請求項1に記載の電動機制御方法であって、
    前記温度抑制制御は、
    前記発電電力を維持しつつ、前記発電機の電流を減少させる第1抑制処理を含む、
    電動機制御方法。
  3. 請求項2に記載の電動機制御方法であって、
    前記電動機制御システムは、
    前記電動機として機能する第1電動機と、前記第1電動機とは異なる第2電動機と、をさらに備え、
    前記温度抑制制御は、
    前記第1電動機の出力及び前記第2電動機の出力の和を維持したまま、前記第1電動機の出力を減少させて前記第2電動機の出力を増加させる第2抑制処理を含む、
    電動機制御方法。
  4. 請求項2に記載の電動機制御方法であって、
    前記電動機制御システムは、
    前記電動機として機能する第1電動機と、前記第1電動機とは異なる第2電動機と、をさらに備え、
    前記温度抑制制御は、
    前記電動機制御システムの状態が、前記容量素子の温度の上昇抑制効果が一定程度得られる温度抑制領域であるか否かを判定する抑制領域判定処理と、
    前記電動機制御システムの状態が前記温度抑制領域であると判断した場合に、前記第1電動機の出力及び前記第2電動機の出力の和を維持したまま、前記第1電動機の出力を減少させて前記第2電動機の出力を増加させる第2抑制処理と、を含み、
    前記抑制領域判定処理では、前記第1電動機の出力の変化に起因する前記容量素子の損失の変化と、前記発電機及び前記第1電動機の合成出力の変化に起因する前記容量素子の損失の変化と、を総合した損失の変化が減少方向である場合に、前記電動機制御システムの状態が前記温度抑制領域であると判断する、
    電動機制御方法。
  5. 請求項1~4の何れか1項に記載の電動機制御方法であって、
    前記電動機制御システムは、前記発電機の前記発電電力を調節する発電機用電力変換器と、前記容量素子に対して前記発電機用電力変換器と並列に接続され前記電動機の出力を調節する電動機用電力変換器と、を備える、
    電動機制御方法。
  6. 発電機と、
    前記発電機が出力する発電電力を一時的に蓄電する容量素子と、
    前記発電電力により駆動される電動機と、
    前記発電機、及び前記電動機の動作を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記容量素子の温度が所定の閾値以上である場合に、前記発電機の電流を減少させることで前記容量素子の温度の上昇を抑制する温度抑制制御を実行する、
    電動機制御システム。
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