JP2022158390A - 加熱炉の耐火物構造及びその施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】加熱炉において、耐火物の脱落、剥離がし難く、かつ施工が簡便な優れた耐火物構造及びその施工方法を提供する。【解決手段】ファイバ―ブランケットを折り畳んだブロック6には、加熱炉内に設置されたボルトへ当該ブロックを固定するためのブロックのボルト穴が開孔されており、さらにブロックの固定治具として、レール、1枚乃至複数枚のクリップ11、必要に応じて配置する座金12を用い、前記ブロックが前記加熱炉内に固定されていることを特徴とする。【選択図】図8
Description
本発明は、鉄鋼業の鋼片の加熱炉などの耐火物に係る技術に属する。
鉄鋼業における厚板製品、薄板製品、形鋼等の鋼片を圧延するに当たり、鋳造された鋼片を加熱するために加熱炉が用いられる。図1に鋼片の移動方向から見た加熱炉内部の概要を示す。この加熱炉1は、鋼片2の投入側から抽出側に向かって、長く広い空間で構成されており、その空間の両側の壁や天井に、燃料バーナー(図示せず)が配置され、また空間内の床面には、鋼片を載せて炉内を移動するための2種類のスキッド3(固定スキッド3-1と移動用スキッド3-2)が配置されている。
加熱炉1に投入された鋼片2は、前記燃焼バーナーの炎により加熱されながら、移動用スキッド3-2によって持ち上げられ、固定スキッド3-1の上を、尺を取る様に抽出側に向かって移動していく。
加熱炉1の中は、鋼片2の熱間圧延に適する温度にするために1000℃を超える温度となっており、スキッド3は、その高温中で数トン~数十トンの重量物である鋼片2の積載に耐え得るべく、図2に示すように、鋼片を支える部分は、内部に冷却水管4が配置されて冷却水が通水され、その周囲を耐火物キャスター5で覆われた構造となっている。
この耐火物キャスター5は、Al2O3やAl2O3+CaOなどの耐熱材からなり、加熱炉1の度重なる昇降温による熱衝撃や、鋼片通過による衝撃荷重により、図3に示すように亀裂が入り脱落する事態が発生、スキッド内部や冷却水配管がむき出しとなり、スキッド3の変形、破損や冷却水漏れなどのトラブルにつながることがある。
この対策として、特許文献1に記載あるように、耐火物キャスター5が脱落しにくくなるように、内部にとげ状の金具を工夫して配置したり、補強材を配置したりすることで、耐火物キャスター5の食い付きをよくしている。しかし、それでも主にスキッド3から耐火物キャスター5が脱落するトラブルを回避し切れない。
この様にスキッド3が、冷却水を通水していることから、温度差や熱衝撃が大きく、トラブルが多発している。またスキッド3以外にも、加熱炉1の内部に施された耐火物、即ち加熱炉天井や側壁に施された耐火物が、炉況の変化や定期修繕時の炉解放などによる温度変化等から、やはり同様の亀裂や剥離、脱落の問題を抱えている。
本発明は、加熱炉において、耐火物の脱落、剥離がし難く、かつ施工が簡便な優れた耐火物構造及びその施工方法を提供する。
上記課題を解決するため、
(1)鋼片を加熱する加熱炉に配置された耐火物構造であって、ファイバ―ブランケットを折り畳んだブロックを備え、当該ブロックには、加熱炉内に設置されたボルトへ当該ブロックを固定するためのブロックのボルト穴が開孔されており、さらに前記ブロックの固定治具として、レール、1枚乃至複数枚のクリップを備え、さらに前記レールはビームまたは金属線で前記ブロックに固定されており、前記クリップには前記ボルトが通る穴が開孔されており、かつその穴の周囲には、前記ボルトのねじ山に引っ掛かって前記ブロックを固定する爪を複数備えており、前記レールは、前記ボルトが差し込まれる前記ブロックの面に、レール溝が前記ボルトに向くように、前記ブロックに固定されており、前記レールには前記ボルトが通過するレールのボルト穴が開口されており、前記クリップが前記レールのレール溝にはめ込まれ、前記レールのボルト穴と対応する位置に配置されており、前記クリップを介して前記レールのボルト穴に、スキッドに設置された前記ボルトを差し込むようにブロックが押し込まれ、前記クリップの爪が前記ボルトのねじ山に引っ掛かることで、ブロックが前記加熱炉内に固定されていることを特徴とする、加熱炉の耐火物構造である。
(1)鋼片を加熱する加熱炉に配置された耐火物構造であって、ファイバ―ブランケットを折り畳んだブロックを備え、当該ブロックには、加熱炉内に設置されたボルトへ当該ブロックを固定するためのブロックのボルト穴が開孔されており、さらに前記ブロックの固定治具として、レール、1枚乃至複数枚のクリップを備え、さらに前記レールはビームまたは金属線で前記ブロックに固定されており、前記クリップには前記ボルトが通る穴が開孔されており、かつその穴の周囲には、前記ボルトのねじ山に引っ掛かって前記ブロックを固定する爪を複数備えており、前記レールは、前記ボルトが差し込まれる前記ブロックの面に、レール溝が前記ボルトに向くように、前記ブロックに固定されており、前記レールには前記ボルトが通過するレールのボルト穴が開口されており、前記クリップが前記レールのレール溝にはめ込まれ、前記レールのボルト穴と対応する位置に配置されており、前記クリップを介して前記レールのボルト穴に、スキッドに設置された前記ボルトを差し込むようにブロックが押し込まれ、前記クリップの爪が前記ボルトのねじ山に引っ掛かることで、ブロックが前記加熱炉内に固定されていることを特徴とする、加熱炉の耐火物構造である。
また、
(2)前記レールはビームによって前記ブロックに固定されており、かつ当該ビームは、折り曲げた、あるいは二股に分かれる1枚乃至2枚以上の固定部を持ち、当該固定部は、前記レールと接する前記ブロックの折り畳まれたファイバ―ブランケットの裏面から、当該ファイバ―ブランケットを貫通し、前記レールのスリットに通され、当該固定部が通されたスリットの片側あるいは両側に配置されている別のスリットに差し込まれ、引き締められていることを特徴とすることも好ましい。
(2)前記レールはビームによって前記ブロックに固定されており、かつ当該ビームは、折り曲げた、あるいは二股に分かれる1枚乃至2枚以上の固定部を持ち、当該固定部は、前記レールと接する前記ブロックの折り畳まれたファイバ―ブランケットの裏面から、当該ファイバ―ブランケットを貫通し、前記レールのスリットに通され、当該固定部が通されたスリットの片側あるいは両側に配置されている別のスリットに差し込まれ、引き締められていることを特徴とすることも好ましい。
また、
(3)前記レールのボルト穴の両側または片側には、前記クリップがレールのボルト穴と対応する位置からずれないように盛り上がりが配置されていることを特徴とすることも好ましい。
(3)前記レールのボルト穴の両側または片側には、前記クリップがレールのボルト穴と対応する位置からずれないように盛り上がりが配置されていることを特徴とすることも好ましい。
また、
(4)クリップがレールのボルト穴と対応する位置からずれないように、前記ビームの固定部の折り返し部が用いられていることを特徴とすることも好ましい。
(4)クリップがレールのボルト穴と対応する位置からずれないように、前記ビームの固定部の折り返し部が用いられていることを特徴とすることも好ましい。
また、
(5)前記ボルトは加熱炉内のスキッドに配置されていることを特徴とすることも好ましい。
(5)前記ボルトは加熱炉内のスキッドに配置されていることを特徴とすることも好ましい。
また、(5)において、
(6)前記スキッドの冷却水管の下に配置させるブロックが、前記スキッドの冷却水管の両サイドに配置されるブロックに挟まれていることを特徴とすることも好ましい。
(6)前記スキッドの冷却水管の下に配置させるブロックが、前記スキッドの冷却水管の両サイドに配置されるブロックに挟まれていることを特徴とすることも好ましい。
また、
(7)さらに前記ブロックの固定治具として、レール、1枚乃至複数枚のクリップに加え、前記ボルトが通る穴が開孔された座金も用いられていることも好ましい。
(7)さらに前記ブロックの固定治具として、レール、1枚乃至複数枚のクリップに加え、前記ボルトが通る穴が開孔された座金も用いられていることも好ましい。
さらに、
(8)鋼片を加熱する加熱炉に配置される耐火物施工方法であって、ファイバ―ブランケットを折り畳んでブロックとするステップと、当該ファイバ―ブランケットを施行中またはスキッドへの据え付け完了まではフープで緊縛するステップと、加熱炉内に設置されたボルトへ当該ブロックを固定するためのブロックのボルト穴を開孔するステップと、前記ボルトが差し込まれる前記ブロックの面に、レール溝が前記ボルトに向くようにビームまたは金属線でレールを固定するステップと、前記ボルトが通る穴が開孔されており、かつその穴の周囲には、前記ボルトのねじ山に引っ掛かって前記ブロックを固定する爪が複数配置されたクリップを1枚乃至複数枚前記レールのレール溝にはめ込み、前記レールのボルト穴と対応する位置まで移動させるステップと、前記クリップを介して前記レールのボルト穴に、スキッドに設置された前記ボルトを差し込むように前記ブロックを押し込み、前記クリップの爪を前記ボルトのねじ山に引っ掛かけて、前記ブロックを前記スキッドに据え付けるステップと、前記フープを除去するステップと、を備えることを特徴とする、加熱炉に配置される耐火物施工方法
である。
(8)鋼片を加熱する加熱炉に配置される耐火物施工方法であって、ファイバ―ブランケットを折り畳んでブロックとするステップと、当該ファイバ―ブランケットを施行中またはスキッドへの据え付け完了まではフープで緊縛するステップと、加熱炉内に設置されたボルトへ当該ブロックを固定するためのブロックのボルト穴を開孔するステップと、前記ボルトが差し込まれる前記ブロックの面に、レール溝が前記ボルトに向くようにビームまたは金属線でレールを固定するステップと、前記ボルトが通る穴が開孔されており、かつその穴の周囲には、前記ボルトのねじ山に引っ掛かって前記ブロックを固定する爪が複数配置されたクリップを1枚乃至複数枚前記レールのレール溝にはめ込み、前記レールのボルト穴と対応する位置まで移動させるステップと、前記クリップを介して前記レールのボルト穴に、スキッドに設置された前記ボルトを差し込むように前記ブロックを押し込み、前記クリップの爪を前記ボルトのねじ山に引っ掛かけて、前記ブロックを前記スキッドに据え付けるステップと、前記フープを除去するステップと、を備えることを特徴とする、加熱炉に配置される耐火物施工方法
である。
さらに、
(9)前記レールをビームによって前記ブロックに固定し、かつ当該ビームには、折り曲げた、あるいは二股に分かれる1枚乃至2枚以上の固定部を備えたものを用い、当該固定部を、前記レールと接する前記ブロックの折り畳まれたファイバ―ブランケットの裏面から、当該ファイバ―ブランケットを貫通し、前記レールのスリットに通し、当該固定部を通したスリットの片側あるいは両側に配置されている別のスリットに差し込み、引き締める耐火物施工方法も好ましい。
(9)前記レールをビームによって前記ブロックに固定し、かつ当該ビームには、折り曲げた、あるいは二股に分かれる1枚乃至2枚以上の固定部を備えたものを用い、当該固定部を、前記レールと接する前記ブロックの折り畳まれたファイバ―ブランケットの裏面から、当該ファイバ―ブランケットを貫通し、前記レールのスリットに通し、当該固定部を通したスリットの片側あるいは両側に配置されている別のスリットに差し込み、引き締める耐火物施工方法も好ましい。
さらに
(10)前記レールのボルト穴の両側または片側に、前記クリップがレールのボルト穴と対応する位置からずれないように盛り上がりを設ける耐火物施工方法も好ましい。
(10)前記レールのボルト穴の両側または片側に、前記クリップがレールのボルト穴と対応する位置からずれないように盛り上がりを設ける耐火物施工方法も好ましい。
さらに、
(11)クリップがレールのボルト穴と対応する位置からずれないように、前記ビームの固定部の折り返し部を用いる耐火物施工方法も好ましい。
(11)クリップがレールのボルト穴と対応する位置からずれないように、前記ビームの固定部の折り返し部を用いる耐火物施工方法も好ましい。
さらに、
(12)前記ボルトは加熱炉内のスキッドに配置されたボルトであり、ブロックを当該ボルトに据え付ける耐火物施工方法も好ましい。
(12)前記ボルトは加熱炉内のスキッドに配置されたボルトであり、ブロックを当該ボルトに据え付ける耐火物施工方法も好ましい。
さらに、(12)において、
(13)前記スキッドの冷却水管の下に配置させるブロックを、前記スキッドの冷却水管の両サイドに配置されるブロックで挟むことができる位置に据え付ける耐火物施工方法も好ましい。
(13)前記スキッドの冷却水管の下に配置させるブロックを、前記スキッドの冷却水管の両サイドに配置されるブロックで挟むことができる位置に据え付ける耐火物施工方法も好ましい。
また、
(14)さらに前記ブロックの固定治具として、レール、1枚乃至複数枚のクリップに加え、前記ボルトが通る穴が開孔された座金も用いることも好ましい。
(14)さらに前記ブロックの固定治具として、レール、1枚乃至複数枚のクリップに加え、前記ボルトが通る穴が開孔された座金も用いることも好ましい。
本発明による耐火物構造及びその施工方法を用いることで、従来の耐火物キャスター施工より格段に作業性がよくなり、かつ施工後約半年経過しても耐火物の落下、冷却水管の破損もなく、その技術的意義は大きい。
以下に発明を実施するための形態を示す。
耐火物としての主な材料は、図4に示すようなファイバ―ブランケット(例えばリフラクトリーセラミックファイバー、アルミナファイバー、アルカリアースシリケートウール等のブランケット又はそれら組み合わせたブランケット)を折り畳んでブロック6としたものを使用する。当該ブロック6はスキッド3に設置時に折り畳み圧縮状態を維持すべくフープ7で固定され、ばらけない様になっている。設置完了後にフープ7をカットして取り除けば、折り畳まれたファイバ―ブランケットは圧縮状態から解放されることで、お互いに押し合って設置が強固なものとなる。尚、フープ7は、スキッド3に設置するときにブロック6の圧縮状態を維持していればよく、後述するビーム13をブロック6の折り目内に配置するときなど、施工上の都合により一時的に外しておくか、ブロック6のスキッド3への装着準備までフープ7を使用しないでおいても構わず、ビーム13をブロック6の折り目に挟み込んでフープ7で固定しても構わない。
尚、ブロック6の配置、施工については、スキッド3に設置する場合を例として、以下、説明するが、加熱炉1の天井や側壁など加熱炉1内壁への施工も基本的に同じである。
ブロック6には、図4~図8に示すように、後述するスキッド3に設置されたボルト8へブロック6を固定するためのブロックのボルト穴9が開孔されており、さらにブロック6の固定治具として、レール10、1枚乃至複数枚のクリップ11、必用に応じて配置する座金12が配置され、さらにレール10はブロック6に固定されている。尚、レール10をブロック6に固定する方法としては、図5に示すようなビーム13による固定が好ましいが、他の方法、例えば耐熱性の金属線などを用いてレール10をブロック6に固定してもよい。本明細書では、以下、ビーム13を用いた例で説明する。またスキッド3に設置されたボルト8は、冷却水管4などのスキッド内の金属構造物に溶接等されて固定されていることが好ましい。
クリップ11にはボルト8が通る穴が開孔されており、かつその穴の周囲には、ボルト8のねじ山に咬み込み、引っ掛かってブロック6を固定する爪11-1が複数配置されている。また必要に応じて配置する座金12にはボルト8が通る穴が開孔されている。
スキッド3内には、ブロック6を固定するためのボルト8が配置されている。レール10は、このボルト8が差し込まれるブロック6の面に、レール溝10-1がボルト8に向くように、ビーム13によってブロック6に固定される。ビーム13は、例えば折り曲げた、あるいは二股に分かれる固定部13-1を持ち、この固定部13-1は、レール10と接するブロック6の折り畳まれたファイバ―ブランケットの裏面から、ファイバ―ブランケットを貫通し、レール10のスリット10-2に通され、前記折り曲げた、あるいは二股に分かれた固定部13-1が通されたスリット10-2の片側あるいは両側に配置されている別のスリット10-2に差し込まれ、引き締められることで、レール10がブロック6に固定される。尚、スリット10-2は、ビーム13を用いてレール10をブロック6に固定する目的でレール10に設けられる。
レール10にはボルト8が通過するレールのボルト穴14が開孔されており、クリップ11が必要に応じて配置する座金12と共にレール10のレール溝10-1にはめ込まれ、レール10に設けられたレールのボルト穴14と対応する位置まで移動、配置されている。
レール10のレールのボルト穴14の両側または片側にはクリップ11(必要に応じて座金12も)がレールのボルト穴14と対応する位置からずれないように盛り上がり15が配置されていれば、よりタイトにクリップ11などが挟持されるので好ましい。尚、ここでクリップ11などは、レール溝10-1、またはレール溝10-1と盛り上がり15で挟持されているだけでもよい。溶接等で仮止めしてもよいが、盛り上がり15を構成しておくほうが作業性に優れている。尚、この盛り上がり15は、前述のビーム13の固定部13-1の折り返し部などで代用してもよい。
クリップ11は1枚乃至複数枚を用いるが、クリップ11が1枚の場合は座金12を重ね、クリップ11が2枚以上の場合はそれらの間に座金12を挟み込むことが好ましい。
その後、図4から図9-1に示すことから理解されるように、クリップ11などを介してレールのボルト穴14に、スキッド3に設置されたボルト8を差し込むようにブロック6が押し込まれ、クリップ11の爪11-1がボルト8のねじ山に咬み込み、引っ掛かることで、ブロック6がスキッド3に固定される。
ブロック6がスキッド3に全て配置、施工し終わったら、図9-2に示すように、各ブロック6を固定しているフープ7をカット、除去することで、ブロック6は折り畳み圧縮状態を解かれ、お互いに押し合い、固定がよりタイトになる。
尚、図9-2に示すように、スキッド3の冷却水管4の下に配置させるブロック6は、スキッド3の冷却水管4の両サイドに配置されるブロック6によって挟むことが好ましい。これが図10に示すように、冷却水管4の下に配置させるブロック6をスキッド3の冷却水管4の両サイドに配置されたブロック6を支えるように配置、固定させると、経年劣化により下側のブロック6は垂れて隙間ができた場合、そこから熱輻射や鋼片2から発生するスケールが侵入し、内部の冷却水管4が劣化、破損しやすくなるためである。
加熱炉1の天井や側壁など加熱炉1の内壁への配置、施工も、スキッド3の場合と概ね同じである。天井や側壁など、加熱炉1の内壁の構造物や基礎となる鉄骨材などに配置されたボルトに、図8に示されている様なブロック6を図9-1に示されている様に、固定用に設置されたボルトに差し込んで固定し、フープ7をカット、除去することで、ブロック6は折り畳み圧縮状態を解かれ、お互いに押し合い、固定がよりタイトになる。
1 加熱炉
2 鋼片
3 スキッド
3-1 固定スキッド
3-2 移動用スキッド
4 冷却水管
5 耐火物キャスター
6 ブロック
7 フープ
8 ボルト
9 ブロックのボルト穴
10 レール
10-1 レール溝
10-2 スリット
11 クリップ
11-1 爪
12 座金
13 ビーム
13-1 固定部
14 レールのボルト穴
15 盛り上がり
2 鋼片
3 スキッド
3-1 固定スキッド
3-2 移動用スキッド
4 冷却水管
5 耐火物キャスター
6 ブロック
7 フープ
8 ボルト
9 ブロックのボルト穴
10 レール
10-1 レール溝
10-2 スリット
11 クリップ
11-1 爪
12 座金
13 ビーム
13-1 固定部
14 レールのボルト穴
15 盛り上がり
Claims (14)
- 鋼片を加熱する加熱炉に配置された耐火物構造であって、
ファイバ―ブランケットを折り畳んだブロックを備え、当該ブロックには、加熱炉内に設置されたボルトへ当該ブロックを固定するためのブロックのボルト穴が開孔されており、
さらに前記ブロックの固定治具として、レール、1枚乃至複数枚のクリップを備え、さらに前記レールはビームまたは金属線で前記ブロックに固定されており、
前記クリップには前記ボルトが通る穴が開孔されており、かつその穴の周囲には、前記ボルトのねじ山に引っ掛かって前記ブロックを固定する爪を複数備えており、
前記レールは、前記ボルトが差し込まれる前記ブロックの面に、レール溝が前記ボルトに向くように、前記ブロックに固定されており、
前記レールには前記ボルトが通過するレールのボルト穴が開口されており、前記クリップが前記レールのレール溝にはめ込まれ、前記レールのボルト穴と対応する位置に配置されており、
前記クリップを介して前記レールのボルト穴に、スキッドに設置された前記ボルトを差し込むようにブロックが押し込まれ、前記クリップの爪が前記ボルトのねじ山に引っ掛かることで、ブロックが前記加熱炉内に固定されていることを特徴とする、加熱炉の耐火物構造。 - 前記レールはビームによって前記ブロックに固定されており、かつ当該ビームは、折り曲げた、あるいは二股に分かれる1枚乃至2枚以上の固定部を持ち、当該固定部は、前記レールと接する前記ブロックの折り畳まれたファイバ―ブランケットの裏面から、当該ファイバ―ブランケットを貫通し、前記レールのスリットに通され、当該固定部が通されたスリットの片側あるいは両側に配置されている別のスリットに差し込まれ、引き締められていることを特徴とする請求項1に記載の加熱炉の耐火物構造。
- 前記レールのボルト穴の両側または片側には、前記クリップがレールのボルト穴と対応する位置からずれないように盛り上がりが配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の加熱炉の耐火物構造。
- 前記クリップがレールのボルト穴と対応する位置からずれないように、前記ビームの固定部の折り返し部が用いられていることを特徴とする請求項1または2に記載の加熱炉の耐火物構造。
- 前記ボルトは加熱炉内のスキッドに配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の加熱炉の耐火物構造。
- 前記スキッドの冷却水管の下に配置させるブロックが、前記スキッドの冷却水管の両サイドに配置されるブロックに挟まれていることを特徴とする請求項5に記載の加熱炉スキッドの耐火物構造。
- さらに前記ブロックの固定治具として、レール、1枚乃至複数枚のクリップに加え、前記ボルトが通る穴が開孔された座金も用いられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の加熱炉スキッドの耐火物構造。
- 鋼片を加熱する加熱炉に配置される耐火物施工方法であって、
ファイバ―ブランケットを折り畳んでブロックとするステップと、
当該ファイバ―ブランケットを施行中またはスキッドへの据え付け完了までフープで緊縛するステップと、
加熱炉内に設置されたボルトへ当該ブロックを固定するためのブロックのボルト穴を開孔するステップと、
前記ボルトが差し込まれる前記ブロックの面に、レール溝が前記ボルトに向くように、ビームまたは金属線でレールを固定するステップと、
前記ボルトが通る穴が開孔されており、かつその穴の周囲には、前記ボルトのねじ山に引っ掛かって前記ブロックを固定する爪が複数配置されたクリップを1枚乃至複数枚前記レールのレール溝にはめ込み、前記レールのボルト穴と対応する位置まで移動させるステップと、
前記クリップを介して前記レールのボルト穴に、スキッドに設置された前記ボルトを差し込むように前記ブロックを押し込み、前記クリップの爪を前記ボルトのねじ山に引っ掛かけて、前記ブロックを前記スキッドに据え付けるステップと、
前記フープを除去するステップと、
を備えることを特徴とする、加熱炉に配置される耐火物施工方法。 - 前記レールをビームによって前記ブロックに固定し、かつ当該ビームには、折り曲げた、あるいは二股に分かれる1枚乃至2枚以上の固定部を備えたものを用い、当該固定部を、前記レールと接する前記ブロックの折り畳まれたファイバ―ブランケットの裏面から、当該ファイバ―ブランケットを貫通し、前記レールのスリットに通し、当該固定部を通したスリットの片側あるいは両側に配置されている別のスリットに差し込み、引き締めることを特徴とする請求項8に記載の加熱炉に配置される耐火物施工方法。
- 前記レールのボルト穴の両側または片側に、前記クリップがレールのボルト穴と対応する位置からずれないように盛り上がりを設けることを特徴とする請求項8または9に記載の加熱炉に配置される耐火物施工方法。
- クリップがレールのボルト穴と対応する位置からずれないように、前記ビームの固定部の折り返し部を用いることを特徴とする請求項8または9に記載の加熱炉に配置される耐火物施工方法。
- 前記ボルトは加熱炉内のスキッドに配置されたボルトであり、ブロックを当該ボルトに据え付けることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載の加熱炉の耐火物施工方法。
- 前記スキッドの冷却水管の下に配置させるブロックを、前記スキッドの冷却水管の両サイドに配置されるブロックで挟むことができる位置に据え付けることを特徴とする請求項12に記載の加熱炉に配置される耐火物施工方法。
- さらに前記ブロックの固定治具として、レール、1枚乃至複数枚のクリップに加え、前記ボルトが通る穴が開孔された座金も用いることを特徴とする請求項8乃至13のいずれか1項に記載に記載の加熱炉に配置される耐火物施工方法。
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