以下、本発明の具体的な構成例について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の情報提供システム100のシステム構成を示す概略ブロック図である。情報提供システム100は、利用者の認知能力に関する情報(以下「認知情報」という。)を提供するためのシステムである。情報提供システム100は、情報取得装置10、情報提供装置20、利用者端末30、関係者端末40及び相談者端末50を含む。情報提供装置20、利用者端末30、関係者端末40及び相談者端末50は、ネットワーク90を介して通信可能に接続される。情報取得装置10は、ネットワーク90を介して情報提供装置20と通信する。情報取得装置10は、例えば自装置に備えられた通信装置を用いて直接ネットワーク90に接続されてもよいし、利用者端末30との間で通信し、利用者端末30を経由することでネットワーク90に接続されてもよい。ネットワーク90は、無線通信を用いたネットワークであってもよいし、有線通信を用いたネットワークであってもよい。ネットワーク90は、複数のネットワークが組み合わされて構成されてもよい。
情報取得装置10は、利用者の生体情報を取得し、ネットワーク90を介して情報提供装置20に送信する。情報提供装置20は、情報取得装置10から受信された生体情報に基づいて、利用者の認知能力に関する情報を推定する。情報提供装置20は、推定結果に基づいて、提供先の装置に応じた内容の提供情報を生成する。情報提供装置20は、生成された提供情報を、その提供情報の内容に応じた宛先に送信する。提供情報の送信先となる宛先は、例えば利用者端末30、関係者端末40及び相談者端末50のいずれか一つ又は複数である。利用者端末30は、情報取得装置10を使用して自身の生体情報を情報提供装置20に送信する主体となる人物(以下「利用者」という。)によって使用される端末装置である。関係者端末40は、利用者の関係者によって使用される端末装置である。利用者の関係者とは、例えば利用者の親族の者であってもよいし、利用者の様子を確認する業務を担う者(例えば、利用者が生活する施設の者)であってもよいし、利用者の保護者や後見人などの関係を有する者であってもよい。相談者端末50は、利用者が認知機能に関する相談を行うことができる者(以下「相談者」という。)によって使用される端末装置である。相談者は、利用者や関係者からの相談に応じて、カウンセリングを行っても良い。また、相談者は、情報提供装置20から提供される情報に応じて、認知能力に関する専門家へのエスカレーションを行ってもよい。相談者のこのような行為により、認知能力の低下について早期の発見や早期の対応(治療)を行うことが可能となる。以下、情報提供システム100の詳細について説明する。
情報取得装置10は、1又は複数のセンサーと通信装置とを用いて構成される。情報取得装置10のセンサーは、利用者の生体情報を取得する。取得される生体情報の具体例として、利用者の睡眠に関する情報(以下「睡眠情報」という。)がある。睡眠情報は、利用者の睡眠に関する情報であればどのような情報であってもよい。例えば、利用者が就床してから起床するまでの期間(以下「就床期間」という。)におけるユーザーの生体情報が睡眠情報として用いられてもよい。より具体的には、ユーザーの就床から起床までの睡眠時間の総和、就床から起床までの間の覚醒(以下「中途覚醒」という。)の回数、中途覚醒の総時間、睡眠時の心拍の時系列情報、睡眠時の呼吸回数の時系列情報、睡眠時の血圧の時系列情報、睡眠時の体動に関する情報、などが睡眠情報の具体例としてありえる。睡眠情報に限らず、利用者が活動している期間に取得された生体情報(呼吸数、心拍、脳波、体動など)が取得されてもよい。情報取得装置10は、取得された生体情報を、ネットワーク90を介して情報提供装置20に送信する。
図2は、情報提供装置20の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。情報提供装置20は、例えばパーソナルコンピューター、サーバー装置などの情報機器を用いて構成される。情報提供装置20は、通信部21、記憶部22及び制御部23を備える。
通信部21は、通信機器である。通信部21は、例えばネットワークインターフェースとして構成されてもよい。通信部21は、制御部23の制御に応じて、ネットワーク90を介して他の装置とデータ通信する。通信部21は、無線通信を行う装置であってもよいし、有線通信を行う装置であってもよい。
記憶部22は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部22は、制御部23によって使用されるデータを記憶する。例えば、記憶部22は、生体情報記憶部221、認知情報記憶部222、通知ルール記憶部223及び利用者情報記憶部224として機能してもよい。
生体情報記憶部221は、各情報取得装置10から受信された生体情報を記憶する。生体情報記憶部221は、例えば情報取得装置10毎に予め与えられる識別情報と、その情報取得装置10から受信された生体情報とを対応付けて記憶してもよい。生体情報記憶部221は、例えば利用者毎に予め与えられる識別情報と、その利用者が使用している情報取得装置10から受信された生体情報とを対応付けて記憶してもよい。この場合、利用者の識別情報と、その利用者が使用する情報取得装置10の識別情報とが予め記憶部22に登録されていてもよい。
認知情報記憶部222は、推定部232の推定結果である認知情報を、利用者の識別情報と対応付けて記憶する。
通知ルール記憶部223は、利用者端末30、関係者端末40及び相談者端末50それぞれに対応付けて、提供される情報(以下「提供情報」という。)の内容と、提供情報が提供されるタイミングと、を示す情報を記憶する。
例えば、利用者端末30に対しては、週に1回や月に1回などの定期的なタイミングで、認知能力に関する情報が提供されるように定義されてもよい。利用者に対しては、紙等の物理的な媒体に対して提供情報を印刷して郵送することで情報が提供されてもよい。この場合、情報提供装置20は、利用者に対して紙等の物理的な媒体で情報を提供するための処理を行う。例えば、情報提供装置20は、紙等の物理的な媒体に対して、提供される情報と利用者のあて名とを印刷し、発送処理が行われる所定の場所に媒体を搬送してもよい。例えば、情報提供装置20は、紙等の物理的な媒体に対して提供される情報を印刷して発送作業を行う作業者に対し、印刷作業や発送作業を行うことを指示してもよい。このような指示は、例えば作業者が使用する端末に画像や文字を表示することによって行われてもよい。このような提供手段についても、通知ルール記憶部223に記憶されてもよい。
例えば、関係者端末40に対しては、週に1回や月に1回などの定期的なタイミングで、認知能力に関する情報が提供されるように定義されてもよい。例えば、関係者端末40に対しては、利用者が起床したことが検知される度に、利用者が起床したことを示す情報が提供されるように定義されてもよい。
例えば、相談者端末50に対しては、週に1回や月に1回などの定期的なタイミングで、認知能力に関する情報が提供されるように定義されてもよい。他にも、不図示の装置ではあるが、警備会社の者が有する端末や、警備会社が設置する警備システムや、保健所の者が有する端末や、消防署の者が有する端末や、消防署に関連した通報システムなどに情報が提供されてもよい。特に推定結果が所定のアラート条件を満たす場合の通知先としてこれらの端末やシステムが定義されてもよい。
利用者情報記憶部224は、情報提供システム100における各利用者に関する情報を記憶する。利用者情報記憶部224は、例えば各利用者の属性情報(氏名、住所、年齢、性別、生活習慣など)、各利用者が使用する情報取得装置10の識別情報(例えば装置IDやアドレスなど)、各利用者が使用する利用者端末30の識別情報(例えば装置IDやアドレスなど)、各利用者の関係者を示す情報、各利用者の関係者が使用する関係者端末40の識別情報(例えば装置IDやアドレスなど)を含んでもよい。利用者情報記憶部224は、さらに、各利用者について、担当医師(例えばかかりつけの医師や、通院中の担当の医師など)に関する情報、担当薬局(例えばかかりつけの薬局や、通院中の病院が院内処方であればその病院など)に関する情報、服薬に関する情報(現在処方されている薬剤や、服薬の履歴など)を記憶してもよい。これらの情報は、利用者や関係者や相談者などの人物によって登録されてもよいし、病院などの施設に設けられている情報システムと連携することによって所定のタイミングで情報が登録され更新されてもよい。
制御部23は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーとメモリーとを用いて構成される。制御部23は、プロセッサーがプログラムを実行することによって、情報取得部231、推定部232及び情報提供部233として機能する。なお、制御部23の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されても良い。上記のプログラムは、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。コンピューター読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD:Solid State Drive)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。上記のプログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
情報取得部231は、通信部21を介して、情報取得装置10から生体情報を受信する。情報取得部231は、受信された生体情報を、送信元の情報取得装置10やその利用者と対応付けて生体情報記憶部221に登録する。情報取得部231は、後述する相談者端末50からフィードバック情報(以下「FB情報」という。)を取得してもよい。その場合、情報取得部231は、取得されたFB情報を、そのフィードバックに関する利用者に対応付けて利用者情報記憶部224に記録しても良い。このような情報は、推定部232が用いる学習済みモデルの更新に用いられてもよい。
推定部232は、情報取得部231によって取得された生体情報や、生体情報記憶部221に記憶されている生体情報に基づいて、利用者の認知能力に関する情報を推定する。推定部232は、例えば生体情報と認知能力に関する情報との教師データセットを用いて予め機械学習を行うことによって得られた学習済みモデルを用いて推定処理を行ってもよい。推定部232は、推定結果として得られる認知情報を認知情報記憶部222に登録する。
情報提供部233は、通知ルールにしたがって、宛先に応じた提供情報を生成する。情報提供部233は、推定部232における推定結果が所定のアラート条件を満たす場合には、提供情報にアラート情報を含めてもよい。アラート条件とは、利用者において認知機能の低下の傾向がある場合に生じやすい所定の事象を示す条件である。例えば、利用者において認知機能の低下の傾向が生じている可能性を示すスコアが閾値を越えていることが所定の条件として定義されていてもよい。情報提供部233は、提供情報の中身のうち、満たされたアラート条件に関連するものの表示態様が変わる(他の文字や画像に比べてより強調された表示態様になる)ように提供情報を生成してもよい。情報提供部233は、生成された提供情報を、その宛先となる装置(利用者端末30、関係者端末40及び相談者端末50のいずれか一つ又は複数)に送信する。
図3は、利用者端末30の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。利用者端末30は、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピューター、携帯ゲーム機、据え置き型ゲーム機、専用機器などの情報機器を用いて構成される。利用者端末30は、第1通信部311、第2通信部312、入力部32、出力部33、音声入力部341、音声出力部342、撮像部35、記憶部36及び制御部37を備える。
第1通信部311は、通信装置を用いて構成される。第1通信部311は、情報取得装置10との間で通信する。第1通信部311が行う通信は、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。第1通信部311は、例えばBluetooth(登録商標)のプロトコルにしたがって所定の周波数で通信してもよい。
第2通信部312は、通信装置を用いて構成される。第2通信部312は、ネットワーク90を介して他の通信装置や情報処理装置と通信する。第2通信部312は、例えば情報提供装置20との間でデータを送受信する。
入力部32は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タブレット等)、ボタン、タッチパネル等の既存の入力装置を用いて構成される。入力部32は、利用者の指示を利用者端末30に入力する際に利用者によって操作される。入力部32は、入力装置を利用者端末30に接続するためのインターフェースであっても良い。この場合、入力部32は、入力装置において利用者の入力に応じ生成された入力信号を利用者端末30に入力する。
出力部33は、利用者端末30に接続された不図示の出力装置を介し、利用者端末30の利用者に対してデータの出力を行う。出力装置は、例えば画像や文字を画面に出力する装置を用いて構成されても良い。例えば、出力装置は、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescent)ディスプレイ等を用いて構成できる。また、出力装置は、画像や文字をシートに印刷(印字)する装置を用いて構成されても良い。例えば、出力装置は、インクジェットプリンタやレーザープリンタ等を用いて構成できる。出力部33は、利用者端末30に設けられた通信装置を介して他の情報処理装置に対し提供情報を送信してもよい。なお、入力部32と出力部33とが一体的にタッチパネルとして構成されてもよい。
音声入力部341は、マイクを用いて構成される。音声入力部341は、マイクそのものとして構成されてもよいし、外部機器としてマイクを利用者端末30に接続するためのインターフェースとして構成されてもよい。マイクは、利用者端末30の周囲の所定の空間の音声を取得する。マイクは、例えば利用者の発話の音声を取得するように設けられることが望ましい。音声入力部341は、マイクによって取得された音声のデータを制御部37に出力する。
音声出力部342は、スピーカーやヘッドホンやイヤホン等の音声出力装置を用いて構成される。音声出力部342は、音声出力装置そのものとして構成されてもよいし、外部機器として音声出力装置を利用者端末30に接続するためのインターフェースとして構成されてもよい。音声出力装置は、利用者端末30の周囲等の所定の空間に音声を出力する。音声出力装置によって音声出力される所定の空間は、利用者が音声を聞き取ることが可能な空間であることが望ましい。音声出力部342は、制御部37によって出力される音声信号に応じた音声を出力する。
撮像部35は、カメラを用いて構成される。撮像部35は、カメラそのものとして構成されてもよいし、外部機器としてカメラを利用者端末30に接続するためのインターフェースとして構成されてもよい。カメラは所定の空間を撮像する。カメラによる撮像は、可視光を受光することで画像形成する処理として実現されてもよいし、レーダーを用いて画像形成する処理として実現されてもよいし、他の実装方法で実現されてもよい。撮像部35は、静止画像を撮像するように構成されてもよいし、動画像を撮像するように構成されてもよい。撮像部35は、カメラによって撮像された画像のデータを制御部37に出力する。
記憶部36は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部36は、制御部37によって使用されるデータを記憶する。例えば、記憶部36は、利用者情報記憶部361及び通知情報記憶部362として機能してもよい。
利用者情報記憶部361は、自装置(利用者端末30)の利用者に関する情報を記憶する。利用者情報記憶部361は、例えば利用者の属性情報(氏名、住所、年齢、性別、生活習慣など)、利用者が使用する情報取得装置10の識別情報(例えば装置IDやアドレスなど)、自装置(利用者端末30)の識別情報(例えば装置IDやアドレスなど)、利用者の関係者を示す情報、利用者の関係者が使用する関係者端末40の識別情報(例えば装置IDやアドレスなど)を含んでもよい。
通知情報記憶部362は、情報提供装置20から受信された提供情報を記憶する。
制御部37は、CPU等のプロセッサーとメモリーとを用いて構成される。制御部37は、プロセッサーがプログラムを実行することによって、情報取得部371、通知部372及びコミュニケーション制御部373として機能する。なお、制御部37の各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されても良い。上記のプログラムは、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。コンピューター読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。上記のプログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
情報取得部371は、第2通信部312を介して、情報提供装置20から提供情報を受信する。情報取得部371は、受信された提供情報を、受信された日時等の情報と対応付けて通知情報記憶部362に登録する。
通知部372は、情報取得部371によって取得された提供情報を、出力部33を介して利用者に通知する。通知部372は、例えば提供情報に含まれる文字や画像を表示装置に表示することによって提供情報を出力してもよい。
コミュニケーション制御部373は、他の装置との間で通信することによって、利用者に対し、他の装置のユーザー(例えば相談者端末50を使用する相談者)との間のコミュニケーションを提供する。例えば、コミュニケーション制御部373は、音声入力部341及び音声出力部342を用いた音声によるコミュニケーションを提供してもよい。例えば、コミュニケーション制御部373は、入力部32及び出力部33を用いた画面によるコミュニケーションを提供してもよい。画面によるコミュニケーションの具体例として、文字を用いたチャットがある。例えば、コミュニケーション制御部373は、入力部32、出力部33、音声入力部341及び音声出力部342を用いた映像と音声によるコミュニケーションを提供してもよい。
図4は、関係者端末40の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。関係者端末40の機能構成は、おおよそ利用者端末30の機能構成と同様であるが、念のために関係者端末40についても説明する。
関係者端末40は、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピューター、携帯ゲーム機、据え置き型ゲーム機、専用機器などの情報機器を用いて構成される。関係者端末40は、通信部41、入力部42、出力部43、音声入力部441、音声出力部442、撮像部45、記憶部46及び制御部47を備える。
通信部41は、通信装置を用いて構成される。通信部41は、ネットワーク90を介して他の通信装置や情報処理装置と通信する。通信部41は、例えば情報提供装置20との間でデータを送受信する。
入力部42は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タブレット等)、ボタン、タッチパネル等の既存の入力装置を用いて構成される。入力部42は、関係者の指示を関係者端末40に入力する際に関係者によって操作される。入力部42は、入力装置を関係者端末40に接続するためのインターフェースであっても良い。この場合、入力部42は、入力装置において関係者の入力に応じ生成された入力信号を関係者端末40に入力する。
出力部43は、関係者端末40に接続された不図示の出力装置を介し、関係者端末40の関係者に対してデータの出力を行う。出力装置は、例えば画像や文字を画面に出力する装置を用いて構成されても良い。例えば、出力装置は、CRTや液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等を用いて構成できる。また、出力装置は、画像や文字をシートに印刷(印字)する装置を用いて構成されても良い。例えば、出力装置は、インクジェットプリンタやレーザープリンタ等を用いて構成できる。出力部43は、関係者端末40に設けられた通信装置を介して他の情報処理装置に対し提供情報を送信してもよい。なお、入力部42と出力部43とが一体的にタッチパネルとして構成されてもよい。
音声入力部441は、マイクを用いて構成される。音声入力部441は、マイクそのものとして構成されてもよいし、外部機器としてマイクを関係者端末40に接続するためのインターフェースとして構成されてもよい。マイクは、関係者端末40の周囲の所定の空間の音声を取得する。マイクは、例えば関係者の発話の音声を取得するように設けられることが望ましい。音声入力部441は、マイクによって取得された音声のデータを制御部47に出力する。
音声出力部442は、スピーカーやヘッドホンやイヤホン等の音声出力装置を用いて構成される。音声出力部442は、音声出力装置そのものとして構成されてもよいし、外部機器として音声出力装置を関係者端末40に接続するためのインターフェースとして構成されてもよい。音声出力装置は、関係者端末40の周囲の所定の空間等に音声を出力する。音声出力装置によって音声出力される所定の空間は、関係者が音声を聞き取ることが可能な空間であることが望ましい。音声出力部442は、制御部47によって出力される音声信号に応じた音声を出力する。
撮像部45は、カメラを用いて構成される。撮像部45は、カメラそのものとして構成されてもよいし、外部機器としてカメラを関係者端末40に接続するためのインターフェースとして構成されてもよい。カメラは所定の空間を撮像する。カメラによる撮像は、可視光を受光することで画像形成する処理として実現されてもよいし、レーダーを用いて画像形成する処理として実現されてもよいし、他の実装方法で実現されてもよい。撮像部45は、静止画像を撮像するように構成されてもよいし、動画像を撮像するように構成されてもよい。撮像部45は、カメラによって撮像された画像のデータを制御部47に出力する。
記憶部46は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部46は、制御部47によって使用されるデータを記憶する。例えば、記憶部46は、関係者情報記憶部461及び通知情報記憶部462として機能してもよい。
関係者情報記憶部461は、自装置(関係者端末40)の関係者に関する情報を記憶する。関係者情報記憶部461は、例えば関係者の属性情報(氏名、住所、年齢、性別、生活習慣など)、関係者に対応した利用者が使用する情報取得装置10の識別情報(例えば装置IDやアドレスなど)、自装置(関係者端末40)の識別情報(例えば装置IDやアドレスなど)、関係者に対応した利用者を示す情報、関係者に対応した利用者が使用する利用者端末30の識別情報(例えば装置IDやアドレスなど)を含んでもよい。関係者情報記憶部461は、さらに、関係者が、利用者との応対の中で取得した、利用者の主観的情報(主訴)および関係者の所感を記憶してもよい。
通知情報記憶部462は、情報提供装置20から受信された提供情報を記憶する。
制御部47は、CPU等のプロセッサーとメモリーとを用いて構成される。制御部47は、プロセッサーがプログラムを実行することによって、情報取得部471、通知部472及びコミュニケーション制御部473として機能する。なお、制御部47の各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されても良い。上記のプログラムは、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。コンピューター読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。上記のプログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
情報取得部471は、通信部41を介して、情報提供装置20から提供情報を受信する。情報取得部471は、受信された提供情報を、受信された日時等の情報と対応付けて通知情報記憶部462に登録する。
通知部472は、情報取得部471によって取得された提供情報を、出力部43を介して関係者に通知する。通知部472は、例えば提供情報に含まれる文字や画像を表示装置に表示することによって提供情報を出力してもよい。
コミュニケーション制御部473は、他の装置との間で通信することによって、関係者に対し、他の装置のユーザー(例えば相談者端末50を使用する相談者)との間のコミュニケーションを提供する。例えば、コミュニケーション制御部473は、音声入力部441及び音声出力部442を用いた音声によるコミュニケーションを提供してもよい。例えば、コミュニケーション制御部473は、入力部42及び出力部43を用いた画面によるコミュニケーションを提供してもよい。画面によるコミュニケーションの具体例として、文字を用いたチャットがある。例えば、コミュニケーション制御部473は、入力部42、出力部43、音声入力部441及び音声出力部442を用いた映像と音声によるコミュニケーションを提供してもよい。
図5は、相談者端末50の機能構成の具体例を示す概略ブロック図である。相談者端末50は、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピューター、携帯ゲーム機、据え置き型ゲーム機、専用機器などの情報機器を用いて構成される。相談者端末50は、通信部51、入力部52、出力部53、音声入力部541、音声出力部542、撮像部55、記憶部56及び制御部57を備える。
通信部51は、通信装置を用いて構成される。通信部51は、ネットワーク90を介して他の通信装置や情報処理装置と通信する。通信部51は、例えば情報提供装置20との間でデータを送受信する。
入力部52は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タブレット等)、ボタン、タッチパネル等の既存の入力装置を用いて構成される。入力部52は、相談者の指示を相談者端末50に入力する際に相談者によって操作される。入力部52は、入力装置を相談者端末50に接続するためのインターフェースであっても良い。この場合、入力部52は、入力装置において相談者の入力に応じ生成された入力信号を相談者端末50に入力する。
出力部53は、相談者端末50に接続された不図示の出力装置を介し、相談者端末50の相談者に対してデータの出力を行う。出力装置は、例えば画像や文字を画面に出力する装置を用いて構成されても良い。例えば、出力装置は、CRTや液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等を用いて構成できる。また、出力装置は、画像や文字をシートに印刷(印字)する装置を用いて構成されても良い。例えば、出力装置は、インクジェットプリンタやレーザープリンタ等を用いて構成できる。出力部53は、相談者端末50に設けられた通信装置を介して他の情報処理装置に対し提供情報を送信してもよい。なお、入力部52と出力部53とが一体的にタッチパネルとして構成されてもよい。
音声入力部541は、マイクを用いて構成される。音声入力部541は、マイクそのものとして構成されてもよいし、外部機器としてマイクを相談者端末50に接続するためのインターフェースとして構成されてもよい。マイクは、相談者端末50の周囲の所定の空間の音声を取得する。マイクは、例えば相談者の発話の音声を取得するように設けられることが望ましい。音声入力部541は、マイクによって取得された音声のデータを制御部57に出力する。
音声出力部542は、スピーカーやヘッドホンやイヤホン等の音声出力装置を用いて構成される。音声出力部542は、音声出力装置そのものとして構成されてもよいし、外部機器として音声出力装置を相談者端末50に接続するためのインターフェースとして構成されてもよい。音声出力装置は、相談者端末50の周囲の所定の空間等に音声を出力する。音声出力装置によって音声出力される所定の空間は、相談者が音声を聞き取ることが可能な空間であることが望ましい。音声出力部542は、制御部57によって出力される音声信号に応じた音声を出力する。
撮像部55は、カメラを用いて構成される。撮像部55は、カメラそのものとして構成されてもよいし、外部機器としてカメラを相談者端末50に接続するためのインターフェースとして構成されてもよい。カメラは所定の空間を撮像する。カメラによる撮像は、可視光を受光することで画像形成する処理として実現されてもよいし、レーダーを用いて画像形成する処理として実現されてもよいし、他の実装方法で実現されてもよい。撮像部55は、静止画像を撮像するように構成されてもよいし、動画像を撮像するように構成されてもよい。撮像部55は、カメラによって撮像された画像のデータを制御部57に出力する。
記憶部56は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部56は、制御部57によって使用されるデータを記憶する。例えば、記憶部56は、相談者情報記憶部561、利用者情報記憶部562、通知情報記憶部563及び出力情報記憶部564として機能してもよい。
相談者情報記憶部561は、自装置(相談者端末50)の相談者に関する情報を記憶する。相談者情報記憶部561は、例えば相談者の属性情報(氏名、住所、年齢、性別など)、自装置(相談者端末50)の識別情報(例えば装置IDやアドレスなど)、を含んでもよい。
利用者情報記憶部562は、自装置(相談者端末50)の相談者が相談にのる対象となる利用者に関する情報を記憶する。利用者情報記憶部562が記憶する利用者に関する情報は、例えば利用者端末30の利用者情報記憶部361に記憶される情報の全てや一部であってもよい。また、利用者情報記憶部562が記憶する利用者に関する情報には、利用者端末30において記憶されていない情報が含まれていてもよい。例えば、利用者情報記憶部562は、相談者端末50を操作する相談者によって入力された利用者に関する情報を記憶してもよい。このような情報の具体例として、相談者が利用者と話を行った結果として相談者が受けた主観的な印象や判断(例えば主訴)や、診断結果(認知状態、睡眠習慣、利用者の人的つながりなど)を示す情報がある。
通知情報記憶部563は、情報提供装置20から受信された提供情報を記憶する。
出力情報記憶部564は、相談者端末50において出力部53から出力される情報を記憶する。例えば、出力情報記憶部564は、情報提供装置20から受信された提供情報に含まれる認知能力の推定結果に対応付けて、ヒアリング項目を示す情報を記憶してもよい。ヒアリング項目とは、その認知能力の推定結果に該当する利用者に関して、その症状などを把握するために聞き出されるべき項目を示す。
制御部57は、CPU等のプロセッサーとメモリーとを用いて構成される。制御部57は、プロセッサーがプログラムを実行することによって、情報取得部571、通知部572、コミュニケーション制御部573、出力情報制御部574及びフィードバック制御部575として機能する。なお、制御部57の各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されても良い。上記のプログラムは、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。コンピューター読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(例えばSSD)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。上記のプログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
情報取得部571は、通信部51を介して、情報提供装置20から提供情報を受信する。情報取得部571は、受信された提供情報を、受信された日時等の情報と対応付けて通知情報記憶部563に登録する。
通知部572は、情報取得部571によって取得された提供情報を、出力部53を介して相談者に通知する。通知部572は、例えば提供情報に含まれる文字や画像を表示装置に表示することによって提供情報を出力してもよい。
コミュニケーション制御部573は、他の装置との間で通信することによって、相談者に対し、他の装置のユーザー(例えば利用者端末30を使用する利用者、関係者端末40を使用する関係者)との間のコミュニケーションを提供する。例えば、コミュニケーション制御部573は、音声入力部541及び音声出力部542を用いた音声によるコミュニケーションを提供してもよい。例えば、コミュニケーション制御部573は、入力部52及び出力部53を用いた画面によるコミュニケーションを提供してもよい。画面によるコミュニケーションの具体例として、文字を用いたチャットがある。例えば、コミュニケーション制御部573は、入力部52、出力部53、音声入力部541及び音声出力部542を用いた映像と音声によるコミュニケーションを提供してもよい。
出力情報制御部574は、所定のタイミングで出力部53に表示される情報(以下「出力情報」という。)を制御する。所定のタイミングは、例えば利用者端末30又は関係者端末40からコミュニケーションを受けたタイミングであってもよい。コミュニケーションを受けたタイミングとは、例えば音声通話の要求を示す情報(例えば発呼情報、INVITE信号など)が受信されたタイミングであってもよいし、チャットの開始を要求する情報が受信されたタイミングであってもよいし、チャットにおける最初の文字又は画像が受信されたタイミングであってもよい。所定のタイミングは、例えば利用者又は関係者によって使用されている電話機から着呼を受けたタイミングであってもよい。この場合、着呼を受ける装置は相談者端末50であってもよいし、相談者端末50に接続された電話機であってもよい。
出力情報は、コミュニケーションの要求元に関する情報を含む。例えば、要求元が利用者端末30である場合には、その利用者端末30の利用者に関する情報、その利用者の関係者に関する情報、その利用者の担当医師(例えばかかりつけの医師や、通院中の担当の医師など)に関する情報、その利用者の担当薬局(例えばかかりつけの薬局や、通院中の病院が院内処方であればその病院など)に関する情報、その利用者の服薬に関する情報(現在処方されている薬剤や、服薬の履歴など)が出力情報に含まれてもよい。例えば、要求元が関係者端末40である場合には、その関係者端末40の関係者に関係する利用者に関する上記情報が出力情報に含まれてもよい。なお、要求元の装置は、例えばコミュニケーションの要求を受ける際に要求元の装置の識別情報がデータとして受信される場合には、その識別情報に基づいて判断されてもよい。
出力情報制御部574は、所定のタイミングで、出力情報を取得する。出力情報制御部574は、自装置の記憶部56(例えば利用者情報記憶部562)に記憶されている情報に基づいて出力情報を取得してもよいし、情報提供装置20に情報をリクエストすることによって出力情報を取得してもよい。
出力情報制御部574は、出力情報記憶部564に記憶されているヒアリング項目を示す情報を出力してもよい。この場合、出力情報制御部574は、例えば情報取得部571によって取得された情報(認知能力の推定結果)に対応付けて出力情報制御部574に記憶されているヒアリング項目が出力されてもよい。
フィードバック制御部575は、出力情報制御部574が出力した情報(利用者に関するヒアリング項目)に応じて相談者によって入力された情報を、その利用者に関するFB情報として、その利用者に対応付けて利用者情報記憶部562に記録する。記録されたFB情報は、次回以降にその利用者から問合せを受けた際に、出力情報制御部574によって出力情報として出力されてもよい。フィードバック制御部575は、ヒアリング項目に応じて利用者に対応付けて記録された各情報(例えばFB情報)を、その利用者に対応付けて情報提供装置20に送信(フィードバック)する。
図6は、利用者端末30における出力例を示す図である。通知部372は、提供情報を受信すると、例えば図6に示されるような受信通知画像81を出力部33の表示装置の画面80に表示してもよい。受信通知画像81には、受信された提供情報を表示させる指示を入力するためのボタン82が含まれてもよい。利用者が入力部32を操作してボタン82を押下すると、通知部372は、受信された提供情報の内容を画面80に表示する。なお、ボタン82は操作媒体の一態様にすぎない。ボタン82に代えて他の態様の操作媒体が表示されてもよい。例えば、ボタン82に代えて、スワイプするための画像や、タッチすることに応じて操作の入力を受け付ける領域(他の部分と異なる表示態様の領域)が操作媒体として表示されてもよい。以下の他のボタンにおいても同様である。
図7は、利用者端末30における出力例を示す図である。通知部372は、アラート情報が含まれる提供情報を受信すると、例えば図7に示されるような受信通知画像81を出力部33の表示装置の画面80に表示してもよい。この場合、受信通知画像81には、受信された提供情報を表示させる指示を入力するためのボタン82と、相談者端末50とコミュニケーションをとる指示を入力するためのボタン83と、が含まれてもよい。利用者が入力部32を操作してボタン83を押下すると、コミュニケーション制御部373は、指示に応じて相談者端末50に対しコミュニケーションの開始の要求を行う。
図8は、利用者端末30における提供情報の出力例を示す図である。通知部372は、アラート情報が含まれる提供情報を受信すると、その提供情報を表示する際に、例えば図8に示されるような提供情報画像84を出力部33の表示装置の画面80に表示してもよい。この場合、提供情報画像84には、受信された提供情報に含まれる文字や画像に加えて、相談者端末50とコミュニケーションをとる指示を入力するためのボタン85と、が含まれてもよい。ボタン85は、例えば提供情報の表示の最後の部分に表示されてもよい。最後の部分とは、例えば縦に情報が並んで表示される場合に、最も下の部分を指してもよい。利用者が入力部32を操作してボタン85を押下すると、コミュニケーション制御部373は、指示に応じて相談者端末50に対しコミュニケーションの開始の要求を行う。
図6、図7及び図8に示した出力例は、利用者端末30に限らず、関係者端末40において表示されてもよい。
また、図6、図7及び図8に示した出力例は、相談者端末50において表示されてもよい。ただし、この場合、ボタン83又はボタン85が操作された場合にコミュニケーションの開始の要求が行われる先の装置は、その提供情報に関する利用者の利用者端末30又はその利用者の関係者の関係者端末40である。利用者端末30及び関係者端末40のどちらに対してコミュニケーションの開始の要求が行われるかは、例えば予め利用者又は関係者によって設定されていてもよい。
図9は、相談者端末50における出力情報の出力例を示す図である。出力情報制御部574は、所定のタイミング(コミュニケーションが要求されたタイミング)に、例えば図9に示されるような出力情報画像86を出力部53の表示装置の画面80に表示してもよい。この場合、出力情報86には、出力情報に含まれる文字や画像に加えて、コミュニケーションの要求元の利用者(要求元が関係者である場合には、その関係者に関する利用者)に関する提供情報を表示する指示を入力するためのボタン87が含まれてもよい。相談者が入力部52を操作してボタン87を押下すると、出力情報制御部574は、指示に応じて利用者に関する提供情報を取得し、画面80に表示する。利用者の提供情報は、例えば通知情報記憶部563から読み出されてもよいし、情報提供装置20に要求することによって情報提供装置20から取得されてもよい。
図10は、情報提供システム100の処理の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。まず、情報取得装置10が生体情報を取得する(ステップS101)。情報取得装置10は、取得された生体情報を蓄積し、送信タイミングまで繰り返し生体情報を取得する(ステップS102-NO)。送信タイミングが到来すると(ステップS102-YES)、情報取得装置10は、それまでに取得(蓄積)された生体情報を情報提供装置20に送信する(ステップS103)。
情報提供装置20は、生体情報を受信すると、受信された生体情報を記録する(ステップS104)。情報提供装置20は、受信された生体情報に基づいて認知情報を推定する(ステップS105)。情報提供装置20は、推定結果に基づいて提供情報を生成する(ステップS106)。情報提供装置20は、生成された提供情報を利用者端末30、関係者端末40、相談者端末50へ送信する(ステップS107)。提供情報を受信した端末装置(例えば利用者端末30)は、受信された提供情報を表示する(ステップS108)。その後、必要に応じて利用者や関係者と相談者との間でコミュニケーションがとられる(ステップS109)。例えば、図10の例では、利用者端末30と相談者端末50との間で通信を用いてコミュニケーションがとられる。
相談者端末50は、必要に応じて出力情報記憶部564に記憶されているヒアリング項目を示す情報を出力する。相談者は、ヒアリング項目等に基づいてコミュニケーションを図る。相談者は、そのコミュニケーションにおいて得られた情報などを相談者端末50に入力する。相談者端末50は、入力された情報をFB情報として記録する(ステップS110)。所定のタイミングが到来すると(例えば、コミュニケーションのセッションが切断されたタイミング、所定の時刻など)、相談者端末50は、新たに得られたFB情報を情報提供装置20に送信(フィードバック)する(ステップS111)。情報提供装置20は、FB情報を受信すると、受信されたFB情報を記録する(ステップS112)。
このように構成された情報提供システム100によれば、利用者の認知能力に関する情報を提供する仕組みにおいてより高い利便性を実現することが可能となる。具体的には以下の通りである。
情報提供装置20によって提供される情報である提供情報は、利用者の自己申告などに基づく主観的な情報のみによって生成されるのではなく、利用者によって使用される情報取得装置10によって取得された生体情報に基づいて生成される。より具体的には、そのように取得された生体情報を用いて認知情報を推定し、その推定結果に基づいて提供情報が生成される。そのため、より客観的な情報に基づいた情報を提供することで、より精度が高く利便性の高い情報を利用者、関係者及び相談者に対して提供することが可能となる。
また、情報提供装置20では、提供先に応じて提供情報が生成される。そのため、各提供情報の受信者においてより利便性の高い情報を提供することが可能となる。
また、利用者端末30及び関係者端末40では、アラート情報が含まれる提供情報が受信された場合には、相談者端末50に対してコミュニケーションをとるためのボタンが画面に表示される。このボタンを操作することによって、利用者及び関係者は、容易に相談者とコミュニケーションを取ることが可能となる。そのため、利用者及び関係者において利便性を向上させることが可能となる。
また、相談者端末50では、利用者又は関係者からコミュニケーションの要求が届いた場合に、関係する利用者に関する情報が画面に表示される。相談者は、表示された情報を閲覧しながら利用者又は関係者とコミュニケーションを取ることができる。そのため、コミュニケーションが開始されてから利用者の情報を検索などして探す必要が無く、よりスムーズにコミュニケーションを取ることが可能となる。そのため、相談者において利便性を向上させることが可能となる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。