JP2022157089A - 回転電機のロータ - Google Patents

回転電機のロータ Download PDF

Info

Publication number
JP2022157089A
JP2022157089A JP2021061123A JP2021061123A JP2022157089A JP 2022157089 A JP2022157089 A JP 2022157089A JP 2021061123 A JP2021061123 A JP 2021061123A JP 2021061123 A JP2021061123 A JP 2021061123A JP 2022157089 A JP2022157089 A JP 2022157089A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnet
forming
magnet insertion
hole
insertion hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021061123A
Other languages
English (en)
Inventor
雅志 井上
Masashi Inoue
芳永 久保田
Yoshinaga Kubota
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2021061123A priority Critical patent/JP2022157089A/ja
Priority to CN202210169343.5A priority patent/CN115149679A/zh
Priority to US17/682,456 priority patent/US20220320926A1/en
Publication of JP2022157089A publication Critical patent/JP2022157089A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/22Rotating parts of the magnetic circuit
    • H02K1/27Rotor cores with permanent magnets
    • H02K1/2706Inner rotors
    • H02K1/272Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis
    • H02K1/274Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis the rotor consisting of two or more circumferentially positioned magnets
    • H02K1/2753Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis the rotor consisting of two or more circumferentially positioned magnets the rotor consisting of magnets or groups of magnets arranged with alternating polarity
    • H02K1/276Magnets embedded in the magnetic core, e.g. interior permanent magnets [IPM]
    • H02K1/2766Magnets embedded in the magnetic core, e.g. interior permanent magnets [IPM] having a flux concentration effect
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/22Rotating parts of the magnetic circuit
    • H02K1/27Rotor cores with permanent magnets
    • H02K1/2706Inner rotors
    • H02K1/272Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis
    • H02K1/274Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis the rotor consisting of two or more circumferentially positioned magnets
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/22Rotating parts of the magnetic circuit
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K15/00Methods or apparatus specially adapted for manufacturing, assembling, maintaining or repairing of dynamo-electric machines
    • H02K15/02Methods or apparatus specially adapted for manufacturing, assembling, maintaining or repairing of dynamo-electric machines of stator or rotor bodies
    • H02K15/03Methods or apparatus specially adapted for manufacturing, assembling, maintaining or repairing of dynamo-electric machines of stator or rotor bodies having permanent magnets

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)

Abstract

【課題】低飽和磁束密度部を容易に形成できる回転電機のロータを提供する。【解決手段】回転電機1のロータ10は、ロータコア20と、ロータコア20に形成された複数の磁極部30と、を備える。各磁極部30は、第1磁石収容孔51と、第1磁石収容孔51に収容された第1永久磁石61と、を有する。ロータ10は、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511との間、又は、第1永久磁石61の外側面612と第1磁石収容孔51の外側壁部512との間の距離が、第1距離D11である電磁鋼板40と、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511との間、又は、第1永久磁石61の外側面612と第1磁石収容孔51の外側壁部512との間の距離が、第2距離D12である電磁鋼板40とが、軸方向に積層されている。第1距離D11は第2距離D12よりも小さい。【選択図】図3A

Description

本発明は、回転電機のロータに関する。
従来から、コイルが取り付けられたステータと、磁石が取り付けられたロータと、を備える回転電機が知られている。このような回転電機では、コイルに電流を流すことによって生じるステータの磁界と、ロータに取り付けられた磁石によって生じるロータの磁界とが相互作用して、ロータが回転駆動される。このようにして、回転電機によって、電気エネルギから回転動力を得ることができるため、近年では、低炭素社会の実現に向けた取り組みとして、ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車等、回転電機が搭載され、回転電機の回転動力によって駆動する電動車両の普及が進んでいる。
そして、電動車両に搭載される回転電機においては、省エネルギ且つ高出力であることが強く求められており、そのためには、高負荷運転時における最大出力トルクを維持しつつ、無負荷運転時及び低負荷運転時における回転電機に生じる損失を低減させることが望ましい。
そこで、例えば特許文献1には、磁性体の収容孔が周方向に複数設けられるロータコアと、収容孔に収容される磁性体と、を備え、磁性体は、硬磁性体と、硬磁性体の残留磁束密度よりも飽和磁束密度の低い性質を有する軟磁性体とが硬磁性体の磁化方向に積層した積層体である、回転電機のロータが開示されている。特許文献1の回転電機のロータは、軟磁性体が低飽和磁束密度部として機能し、回転電機の高負荷運転時における最大出力トルクを維持しつつ、回転電機の無負荷運転時及び低負荷運転時における回転電機に生じる損失を低減させることができる。
特開2020-022218号公報
しかしながら、特許文献1の回転電機のロータは、製造の際に、飽和磁束密度が低い低飽和磁束密度部として機能するパーマロイ等の軟磁性体とネオジム磁石等の硬磁性体とが積層した磁性体を形成する必要があるため、低飽和磁束密度部の形成に工数を要するという課題があった。さらに、特許文献1の回転電機のロータは、軟磁性体として用いる材料及び積層厚さによって低飽和磁束密度部の磁気特性が決定されるため、硬磁性体の形状を変更せずに低飽和磁束密度部の飽和磁束密度を変更するには、軟磁性体として用いる材料を変更するか、軟磁性体の積層厚さを変更して積層体である磁性体の大きさを変更する必要があり、低飽和磁束密度部の飽和磁束密度を容易に調整することができない、という課題があった。
本発明は、低飽和磁束密度部を容易に形成することができる回転電機のロータを提供する。
本発明は、
回転軸心を中心とする略円環形状を有し、複数のシート状部材を積層して構成されるロータコアと、
前記ロータコアに周方向に沿って形成された複数の磁極部と、を備え、
各磁極部は、前記ロータコアに形成された軸方向に延在する磁石収容孔と、前記磁石収容孔に収容された永久磁石と、を有する回転電機のロータであって、
前記永久磁石は、前記軸方向に延在する第1主面と、前記軸方向に延在する第2主面と、を有し、
前記磁石収容孔は、前記永久磁石の前記第1主面と対向して前記軸方向に延在する第1壁部と、前記永久磁石の前記第2主面と対向して前記軸方向に延在する第2壁部と、を有し、
前記ロータコアは、少なくとも1つの前記磁石収容孔において、
前記永久磁石の前記第1主面と前記磁石収容孔の前記第1壁部との間の距離、又は、前記永久磁石の前記第2主面と前記磁石収容孔の前記第2壁部との間の距離が、第1距離を有するシート状部材と、
前記永久磁石の前記第1主面と前記磁石収容孔の前記第1壁部との間の距離、又は、前記永久磁石の前記第2主面と前記磁石収容孔の前記第2壁部との間の距離が、第2距離を有するシート状部材とが、前記軸方向に積層されており、
前記第1距離は、ゼロを含む前記第2距離よりも小さい値である。
また、本発明は、
回転軸心を中心とする略円環形状を有し、複数のシート状部材を積層して構成されるロータコアと、
前記ロータコアに周方向に沿って形成された複数の磁極部と、を備え、
各磁極部は、前記ロータコアに形成された軸方向に延在する磁石収容孔と、前記磁石収容孔に収容された永久磁石と、を有する回転電機のロータであって、
前記永久磁石は、前記軸方向に延在する第1主面と、前記軸方向に延在する第2主面と、を有し、
前記磁石収容孔は、前記永久磁石の前記第1主面と対向して前記軸方向に延在する第1壁部と、前記永久磁石の前記第2主面と対向して前記軸方向に延在する第2壁部と、を有し、
前記永久磁石に向かって突出して前記第1壁部及び前記第2壁部の少なくとも一方を形成し、前記軸方向に沿って複数形成される凸部と、
隣接する前記凸部の間に形成され、前記軸方向に沿って複数形成される空隙部と、を有する。
本発明によれば、永久磁石の第1主面と磁石収容孔の第1壁部との間、又は、永久磁石の第2主面と磁石収容孔の第2壁部との間には、空隙部が形成されずにシート状部材が軸方向に積層された部分よりも飽和磁束密度が低い低飽和磁束密度部が形成される。このようにして、低飽和磁束密度部を容易に形成することができる。
本発明の第1実施形態の回転電機のロータを備える回転電機の正面図である。 図1のロータの磁極部の正面図である。 図2のA-A断面図である。 図2のB-B断面図である。 図2のC-C断面図である。 図1のロータの第1電磁鋼板を示す正面図及び要部拡大図である。 図1のロータの第2電磁鋼板を示す正面図及び要部拡大図である。 図1の第1実施形態の回転電機のロータの第1低飽和磁束密度部、第2低飽和磁束密度部、及び第3低飽和磁束密度部の占積率を変更した場合における回転電機の最大出力トルク-無負荷運転時損失の特性を示したグラフである。 本発明の第2実施形態の回転電機のロータの第1実施例の電磁鋼板の正面図である。 本発明の第2実施形態の回転電機のロータの第2実施例の電磁鋼板の正面図である。 本発明の第2実施形態の回転電機のロータの第3実施例の電磁鋼板の正面図である。 本発明の第2実施形態の回転電機のロータの第4実施例の電磁鋼板の正面図である。 本発明の第2実施形態の回転電機のロータの第5実施例の電磁鋼板の正面図、並びに、第1磁極部形成部、第2磁極部形成部及び第3磁極部形成部の要部拡大図である。 本発明の第3実施形態の回転電機のロータの正面図及び要部拡大図である。 図7の第1低飽和磁束密度部の断面図である。
以下、本発明の回転電機のロータを備える回転電機の各実施形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、図面は、符号の向きに見るものとする。また、本明細書等では、断りなく軸方向、径方向、周方向というときは、ロータの回転軸心を基準にした方向をいう。また、軸方向内側とは、軸方向における回転電機の中央側をいい、軸方向外側とは、軸方向における回転電機の中央から離れる側をいう。また、周方向内側とは、磁極部の周方向中央側をいい、周方向外側とは、磁極部の周方向中央から離れる側をいう。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態の回転電機のロータについて図1~図5を参照しながら説明する。
<回転電機>
図1に示すように、本実施形態の回転電機1は、回転軸心RCを回転軸心として回転し、回転軸心RCを中心とする略円環形状のロータ10と、ロータ10の外周面を取り囲むように配置されたステータ90と、を備える。
<ロータ>
図1に示すように、本実施形態の回転電機のロータ10は、回転軸心RCを中心とする略円環形状のロータコア20と、ロータコア20に周方向に沿って形成された複数の磁極部30と、を備える。
ロータコア20は、回転軸心RCを中心とする略円環形状を有する。ロータコア20の内周面21は、圧入等によって不図示のロータシャフトがロータコア20の円環内部に締め付けられるロータシャフト孔の壁面となっている。
ロータコア20は、回転軸心RCを中心とする略円環形状を有する複数の電磁鋼板40が軸方向に積層されて形成されている。
磁極部30は、周方向に沿って等間隔に複数形成されている。本実施形態では、8個の磁極部30が、周方向に沿って等間隔、すなわち45度間隔に形成されている。
本明細書等においては、軸方向から見て、各磁極部30の周方向中央を径方向に延びる軸をd軸(図中d-axis)、各磁極部30の周方向端部を径方向に延び、d軸に対し電気角で90度隔てた軸をq軸(図中q-axis)と定義する。
各磁極部30は、ロータコア20に形成された軸方向に延在する磁石収容孔50と、磁石収容孔50に収容された永久磁石60と、を有する。本実施形態では、各磁極部30は、3つの磁石収容孔50と、3つの磁石収容孔50に収容された3つの永久磁石60と、を有する。
電磁鋼板40は、周方向に沿って形成された複数の磁極部形成部80を備える。磁極部形成部80は、周方向に沿って等間隔に複数形成されている。本実施形態では、8個の磁極部形成部80が、周方向に沿って等間隔、すなわち45度間隔に形成されている。ロータ10の各磁極部30は、複数の電磁鋼板40が軸方向に積層されて、電磁鋼板40の磁極部形成部80が軸方向に積層されることによって形成されている。
電磁鋼板40の各磁極部形成部80には、軸方向に貫通する磁石挿通孔70が周方向に沿って複数形成されている。ロータ10の磁石収容孔50は、複数の電磁鋼板40が軸方向に積層されて、電磁鋼板40に形成された磁石挿通孔70が軸方向に重畳されることによって形成されている。
<ステータ>
ステータ90は、ロータ10の外周面から径方向に所定の間隔を隔てて配置された略円環形状のステータコア91と、ステータコア91に取り付けられたステータコイル92と、を備える。
ステータコイル92に電流を流すと、ステータ90に磁界が発生する。そして、ステータ90に発生した磁界と、ロータ10の各磁極部30の永久磁石60によって発生する磁界と、が相互作用することによって、ロータ10が回転する。このようにして、回転電機1は回転駆動する。
<磁極部>
図2に示すように、各磁極部30に形成される磁石収容孔50は、軸方向から見て、ロータコア20の外周面22の近傍で、d軸と略直交するように周方向に延在し、d軸に対して略対称な形状を有する第1磁石収容孔51と、d軸に対して周方向一方側(図2中、反時計回り側)に形成された第2磁石収容孔52と、d軸に対して周方向他方側(図2中、時計回り側)に形成された第3磁石収容孔53と、を有する。第2磁石収容孔52と第3磁石収容孔53とは、径方向の外側に向かって互いの周方向の距離が長くなるように広がる略ハの字状に配置されている。したがって、第2磁石収容孔52は、周方向外側に向かうにしたがって径方向の外側となるように周方向に対して傾斜して延在する。第3磁石収容孔53は、周方向外側に向かうにしたがって径方向の外側となるように周方向に対して傾斜して延在する。
3つの永久磁石60は、第1磁石収容孔51に収容される第1永久磁石61と、第2磁石収容孔52に収容される第2永久磁石62と、第3磁石収容孔53に収容される第3永久磁石63と、を有する。第1永久磁石61、第2永久磁石62、及び第3永久磁石63は、いずれも軸方向から見た断面が略長方形で軸方向に延在する平板状である。
第1永久磁石61は、軸方向から見て、ロータコア20の外周面22の近傍で、d軸と略直交する方向を長手方向とする長方形状を有する。第1永久磁石61は、径方向の内側を向いて軸方向に延在する内側面611と、径方向の外側を向いて軸方向に延在する外側面612と、周方向一端側で内側面611と外側面612とを接続して軸方向に延在する第1端面613aと、周方向他端側で内側面611と外側面612とを接続して軸方向に延在する第2端面613bと、を有する。第1永久磁石61は、軸方向から見て、内側面611及び外側面612と直交する方向に磁化されている。
第1磁石収容孔51は、軸方向から見て、第1永久磁石61の内側面611と対向して軸方向に延在する内側壁部511と、第1永久磁石61の外側面612と対向して軸方向に延在する外側壁部512と、内側壁部511の周方向一方側の端部と外側壁部512の周方向一方側の端部とを接続して軸方向に延在する第1端壁部513aと、内側壁部511の周方向他方側の端部と外側壁部512の周方向他方側の端部とを接続して軸方向に延在する第2端壁部513bと、を有する。第1端壁部513aと第2端壁部513bとは、軸方向から見て、内側壁部511の端部及び外側壁部512の端部から第1永久磁石61の長手方向の外側に向かって大きく湾曲して延在しており、第1永久磁石61の第1端面613a及び第2端面613bの長手方向外側には、フラックスバリアが形成されている。
第2永久磁石62は、軸方向から見て、d軸に対して周方向一方側(図2中、反時計回り側)で、周方向外側に向かうにしたがって径方向の外側となるように周方向に対して傾斜して延在し、当該延在方向を長手方向とする略長方形状を有する。第2永久磁石62は、径方向の内側を向いて長手方向に延在し、軸方向に延在する内側面621と、径方向の外側を向いて長手方向に延在し、軸方向に延在する外側面622と、内側面621のd軸側の端部と外側面622のd軸側の端部とを接続して軸方向に延在するd軸側端面623dと、内側面621のq軸側の端部と外側面622のq軸側の端部とを接続して軸方向に延在するq軸側端面623qと、を有する。第2永久磁石62は、d軸側端面623dが第1永久磁石61の径方向内側に位置し、q軸側端面623qが第1永久磁石61と径方向において略同位置となるように配置されている。第2永久磁石62は、軸方向から見て、内側面621及び外側面622と直交する方向に磁化されている。
第2磁石収容孔52は、軸方向から見て、第2永久磁石62の内側面621と対向して軸方向に延在する内側壁部521と、第2永久磁石62の外側面622と対向して軸方向に延在する外側壁部522と、内側壁部521のd軸側の端部と外側壁部522のd軸側の端部とを接続して軸方向に延在するd軸側壁部523dと、内側壁部521のq軸側の端部と外側壁部522のq軸側の端部とを接続して軸方向に延在するq軸側壁部523qと、を有する。d軸側壁部523dとq軸側壁部523qとは、軸方向から見て、内側壁部521の端部及び外側壁部522の端部から第2永久磁石62の長手方向の外側に向かって大きく湾曲して延在しており、第2永久磁石62のd軸側端面623d及びq軸側端面623qの長手方向外側には、フラックスバリアが形成されている。
第3永久磁石63は、軸方向から見て、d軸に対して周方向他方側(図2中、時計回り側)で、周方向外側に向かうにしたがって径方向の外側となるように周方向に対して傾斜して延在し、当該延在方向を長手方向とする略長方形状を有する。第3永久磁石63は、径方向の内側を向いて長手方向に延在し、軸方向に延在する内側面631と、径方向の外側を向いて長手方向に延在し、軸方向に延在する外側面632と、内側面631のd軸側の端部と外側面632のd軸側の端部とを接続して軸方向に延在するd軸側端面633dと、内側面631のq軸側の端部と外側面632のq軸側の端部とを接続して軸方向に延在するq軸側端面633qと、を有する。第3永久磁石63は、d軸側端面633dが第1永久磁石61の径方向内側に位置し、q軸側端面633qが第1永久磁石61と径方向において略同位置となるように配置されている。第3永久磁石63は、軸方向から見て、内側面631及び外側面632と直交する方向に磁化されている。
第3磁石収容孔53は、軸方向から見て、第3永久磁石63の内側面631と対向して軸方向に延在する内側壁部531と、第3永久磁石63の外側面632と対向して軸方向に延在する外側壁部532と、内側壁部531のd軸側の端部と外側壁部532のd軸側の端部とを接続して軸方向に延在するd軸側壁部533dと、内側壁部531のq軸側の端部と外側壁部532のq軸側の端部とを接続して軸方向に延在するq軸側壁部533qと、を有する。d軸側壁部533dとq軸側壁部533qとは、軸方向から見て、内側壁部531の端部及び外側壁部532の端部から第3永久磁石63の長手方向の外側に向かって大きく湾曲して延在しており、第3永久磁石63のd軸側端面633d及びq軸側端面633qの長手方向外側には、フラックスバリアが形成されている。
<低飽和磁束密度部>
回転電機1で生じる損失には、鉄損と銅損とが含まれる。鉄損は、ロータコア20及びステータコア91の物性の為に発生する損失である。銅損は、ステータコイル92の抵抗成分により発生する損失である。ステータコイル92に電力が供給されていない無負荷運転時、及び、ステータコイル92に供給される電力が小さい低負荷運転時では、回転電機1で生じる損失は、ステータコイル92を流れる電流がゼロ又は小さいため銅損が少なく、鉄損が支配的となる。一方、ステータコイル92に供給される電力が大きい高負荷運転時では、回転電機1で生じる損失は、ステータコイル92を流れる電流が大きいため、銅損が支配的となる。
したがって、回転電機1は、高負荷運転時における最大出力トルクを維持しつつ、無負荷運転時及び低負荷運転時において、永久磁石60から発生する磁束を低減させることによって、鉄損を低減させることが望ましい。
(第1低飽和磁束密度部)
第1磁石収容孔51の内側壁部511及び外側壁部512の少なくとも一方には、飽和磁束密度が低い第1低飽和磁束密度部510が形成されている。本実施形態では、第1低飽和磁束密度部510は、第1磁石収容孔51の内側壁部511に形成されている。
図3Aに示すように、ロータコア20は、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511との間の距離が、第1距離D11である電磁鋼板40と、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511との間の距離が、第2距離D12である電磁鋼板40とが、軸方向に積層されている。このとき、第1距離D11は、第2距離D12よりも短くなっている。第1距離D11は、ゼロであってもよい。第1距離D11がゼロのとき、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511とは当接している。第1低飽和磁束密度部510は、第1永久磁石61の内側面611に向かって突出して第1磁石収容孔51の内側壁部511を形成し、軸方向に沿って複数形成される第1凸部510aと、隣接する第1凸部510aの間に形成され、軸方向に沿って複数形成される第1空隙部510bと、を有する。したがって、第1低飽和磁束密度部510には、第1凸部510aと第1空隙部510bとが、軸方向に沿って複数形成される。
ロータコア20は、前述したように、回転軸心RCを中心とする略円環形状を有する複数の電磁鋼板40が軸方向に積層されて形成されているが、第1空隙部510bは、電磁鋼板40よりも比透磁率が低いため、第1低飽和磁束密度部510は、ロータコア20において、空隙部が形成されずに電磁鋼板40が軸方向に積層された部分よりも飽和磁束密度が低くなっている。
そのため、第1永久磁石61の磁化方向に発生する磁界の磁束密度が第1低飽和磁束密度部510の飽和磁束密度に近くなると、第1低飽和磁束密度部510において、透磁率が低下する磁気飽和が生じるため、磁気抵抗が増加し、第1低飽和磁束密度部510が形成されていない場合よりも、第1永久磁石61の磁化方向に発生する磁束が低減する。
第1低飽和磁束密度部510は、ロータコア20において、空隙部が形成されずに電磁鋼板40が軸方向に積層された部分よりも飽和磁束密度が低くなっているので、回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時において、第1低飽和磁束密度部510に透磁率が低下する磁気飽和が生じるようにすることができ、第1永久磁石61の磁化方向に発生する磁束を低減させることができる。回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時において回転電機1で生じる損失は、鉄損が支配的であるので、回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時における回転電機1に生じる損失を低減させることができる。
一方、回転電機1の高負荷運転時においては、ステータコイル92に大電流が供給されて、ステータ90から大きな磁界が発生する。このとき、第1永久磁石61の磁化方向に発生する磁束は、ステータコイル92を流れるd軸電流によるd軸鎖交磁束と相殺されるため、回転電機1の無負荷運転時よりも低減する。したがって、第1低飽和磁束密度部510を、回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時において磁気飽和が生じるように形成しても、回転電機1の高負荷運転時では、第1低飽和磁束密度部510に磁気飽和は生じ難い。よって、第1磁石収容孔51の内側壁部511に第1低飽和磁束密度部510を形成しても、回転電機1の高負荷運転時において第1永久磁石61の磁化方向に発生する磁束は、第1低飽和磁束密度部510が形成されていない場合とほぼ変わらず、回転電機1は、高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制できる。
このようにして、回転電機1のロータ10は、第1磁石収容孔51の内側壁部511に第1低飽和磁束密度部510が形成されていることによって、回転電機1の高負荷運転時における最大出力トルクを維持しつつ、回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時における回転電機1に生じる損失を低減させることができる。また、第1低飽和磁束密度部510は、軸方向に沿って複数形成される第1凸部510aと、隣接する第1凸部510aの間に形成され、軸方向に沿って複数形成される第1空隙部510bと、によって形成されるので、第1低飽和磁束密度部510を容易に形成することができる。さらに、第1低飽和磁束密度部510における第1凸部510aが占める割合と、第1空隙部510bが占める割合とを調整することによって、第1低飽和磁束密度部510の飽和磁束密度を容易に調整することができる。
(第2低飽和磁束密度部)
第2磁石収容孔52の内側壁部521及び外側壁部522の少なくとも一方には、飽和磁束密度が低い第2低飽和磁束密度部520が形成されている。本実施形態では、第2低飽和磁束密度部520は、第2磁石収容孔52の内側壁部521に形成されている。
図3Bに示すように、ロータコア20は、第2永久磁石62の内側面621と第2磁石収容孔52の内側壁部521との間の距離が、第1距離D21である電磁鋼板40と、第2永久磁石62の内側面621と第2磁石収容孔52の内側壁部521との間の距離が、第2距離D22である電磁鋼板40とが、軸方向に積層されている。このとき、第1距離D21は、第2距離D22よりも短くなっている。第1距離D21は、ゼロであってもよい。第1距離D21がゼロのとき、第2永久磁石62の内側面621と第2磁石収容孔52の内側壁部521とは当接している。第2低飽和磁束密度部520は、第2永久磁石62の内側面621に向かって突出して第2磁石収容孔52の内側壁部521を形成し、前記軸方向に沿って複数形成される第2凸部520aと、隣接する第2凸部520aの間に形成され、軸方向に沿って複数形成される第2空隙部520bと、を有する。したがって、第2低飽和磁束密度部520には、第2凸部520aと第2空隙部520bとが、軸方向に沿って複数形成される。
ロータコア20は、前述したように、回転軸心RCを中心とする略円環形状を有する複数の電磁鋼板40が軸方向に積層されて形成されているが、第2空隙部520bは、電磁鋼板40よりも比透磁率が低いため、第2低飽和磁束密度部520は、ロータコア20において、空隙部が形成されずに電磁鋼板40が軸方向に積層された部分よりも飽和磁束密度が低くなっている。
そのため、第2永久磁石62の磁化方向に発生する磁界の磁束密度が第2低飽和磁束密度部520の飽和磁束密度に近くなると、第2低飽和磁束密度部520において、透磁率が低下する磁気飽和が生じるため、磁気抵抗が増加し、第2低飽和磁束密度部520が形成されていない場合よりも、第2永久磁石62の磁化方向に発生する磁束が低減する。
第2低飽和磁束密度部520は、ロータコア20において、空隙部が形成されずに電磁鋼板40が軸方向に積層された部分よりも飽和磁束密度が低くなっているので、回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時において、第2低飽和磁束密度部520に透磁率が低下する磁気飽和が生じるようにすることができ、第2永久磁石62の磁化方向に発生する磁束を低減させることができる。回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時において回転電機1で生じる損失は、鉄損が支配的であるので、回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時における回転電機1に生じる損失を低減させることができる。
一方、回転電機1の高負荷運転時においては、ステータコイル92に大電流が供給されて、ステータ90から大きな磁界が発生する。このとき、第2永久磁石62の磁化方向に発生する磁束は、ステータコイル92を流れるd軸電流によるd軸鎖交磁束と相殺されるため、回転電機1の無負荷運転時よりも低減する。したがって、第2低飽和磁束密度部520を、回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時において磁気飽和が生じるように形成しても、回転電機1の高負荷運転時では、第2低飽和磁束密度部520に磁気飽和は生じ難い。よって、第2磁石収容孔52の内側壁部521に第2低飽和磁束密度部520を形成しても、回転電機1の高負荷運転時において第2永久磁石62の磁化方向に発生する磁束は、第2低飽和磁束密度部520が形成されていない場合とほぼ変わらず、回転電機1は、高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制できる。
このようにして、回転電機1のロータ10は、第2磁石収容孔52の内側壁部521に第2低飽和磁束密度部520が形成されていることによって、回転電機1の高負荷運転時における最大出力トルクを維持しつつ、回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時における回転電機1に生じる損失を低減させることができる。また、第2低飽和磁束密度部520は、軸方向に沿って複数形成される第2凸部520aと、隣接する第2凸部520aの間に形成され、軸方向に沿って複数形成される第2空隙部520bと、によって形成されるので、第2低飽和磁束密度部520を容易に形成することができる。さらに、第2低飽和磁束密度部520における第2凸部520aが占める割合と、第2空隙部520bが占める割合とを調整することによって、第2低飽和磁束密度部520の飽和磁束密度を容易に調整することができる。
(第3低飽和磁束密度部)
第3磁石収容孔53の内側壁部531及び外側壁部532の少なくとも一方には、飽和磁束密度が低い第3低飽和磁束密度部530が形成されている。本実施形態では、第3低飽和磁束密度部530は、第3磁石収容孔53の内側壁部531に形成されている。
図3Cに示すように、ロータコア20は、第3永久磁石63の内側面631と第3磁石収容孔53の内側壁部531との間の距離が、第1距離D31である電磁鋼板40と、第3永久磁石63の内側面631と第3磁石収容孔53の内側壁部531との間の距離が、第2距離D32である電磁鋼板40とが、軸方向に積層されている。このとき、第1距離D31は、第2距離D32よりも短くなっている。第1距離D31は、ゼロであってもよい。第1距離D31がゼロのとき、第3永久磁石63の内側面631と第3磁石収容孔53の内側壁部531とは当接している。第3低飽和磁束密度部530は、第3永久磁石63の内側面631に向かって突出して第3磁石収容孔53の内側壁部531を形成し、前記軸方向に沿って複数形成される第3凸部530aと、隣接する第3凸部530aの間に形成され、軸方向に沿って複数形成される第3空隙部530bと、を有する。したがって、第3低飽和磁束密度部530には、第3凸部530aと第3空隙部530bとが、軸方向に沿って複数形成される。
ロータコア20は、前述したように、回転軸心RCを中心とする略円環形状を有する複数の電磁鋼板40が軸方向に積層されて形成されているが、第3空隙部530bは、電磁鋼板40よりも比透磁率が低いため、第3低飽和磁束密度部530は、ロータコア20において、空隙部が形成されずに電磁鋼板40が軸方向に積層された部分よりも飽和磁束密度が低くなっている。
そのため、第3永久磁石63の磁化方向に発生する磁界の磁束密度が第3低飽和磁束密度部530の飽和磁束密度に近くなると、第3低飽和磁束密度部530において、透磁率が低下する磁気飽和が生じるため、磁気抵抗が増加し、第3低飽和磁束密度部530が形成されていない場合よりも、第3永久磁石63の磁化方向に発生する磁束が低減する。
第3低飽和磁束密度部530は、ロータコア20において、空隙部が形成されずに電磁鋼板40が軸方向に積層された部分よりも飽和磁束密度が低くなっているので、回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時において、第3低飽和磁束密度部530に透磁率が低下する磁気飽和が生じるようにすることができ、第3永久磁石63の磁化方向に発生する磁束を低減させることができる。回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時において回転電機1で生じる損失は、鉄損が支配的であるので、回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時における回転電機1に生じる損失を低減させることができる。
一方、回転電機1の高負荷運転時においては、ステータコイル92に大電流が供給されて、ステータ90から大きな磁界が発生する。このとき、第3永久磁石63の磁化方向に発生する磁束は、ステータコイル92を流れるd軸電流によるd軸鎖交磁束と相殺されるため、回転電機1の無負荷運転時よりも低減する。したがって、第3低飽和磁束密度部530を、回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時において磁気飽和が生じるように形成しても、回転電機1の高負荷運転時では、第3低飽和磁束密度部530に磁気飽和は生じ難い。よって、第3磁石収容孔53の内側壁部531に第3低飽和磁束密度部530を形成しても、回転電機1の高負荷運転時において第3永久磁石63の磁化方向に発生する磁束は、第3低飽和磁束密度部530が形成されていない場合とほぼ変わらず、回転電機1は、高負荷運転時における最大出力トルクの低下を抑制できる。
このようにして、回転電機1のロータ10は、第3磁石収容孔53の内側壁部531に第3低飽和磁束密度部530が形成されていることによって、回転電機1の高負荷運転時における最大出力トルクを維持しつつ、回転電機1の無負荷運転時及び低負荷運転時における回転電機1に生じる損失を低減させることができる。また、第3低飽和磁束密度部530は、軸方向に沿って複数形成される第3凸部530aと、隣接する第3凸部530aの間に形成され、軸方向に沿って複数形成される第3空隙部530bと、によって形成されるので、第3低飽和磁束密度部530を容易に形成することができる。さらに、第3低飽和磁束密度部530における第3凸部530aが占める割合と、第3空隙部530bが占める割合とを調整することによって、第3低飽和磁束密度部530の飽和磁束密度を容易に調整することができる。
<電磁鋼板>
図4A及び図4Bに示すように、電磁鋼板40の各磁極部形成部80に形成される磁石挿通孔70は、凸部形成用磁石挿通孔71と、空隙部形成用磁石挿通孔72と、を有する。そして、本実施形態では、電磁鋼板40は、凸部形成用磁石挿通孔71が形成された第1電磁鋼板41と、空隙部形成用磁石挿通孔72が形成された第2電磁鋼板42と、を有する。
図4Aに示すように、第1電磁鋼板41の各磁極部形成部80に形成された凸部形成用磁石挿通孔71は、軸方向に重畳して第1磁石収容孔51を形成する第1凸部形成用磁石挿通孔711と、軸方向に重畳して第2磁石収容孔52を形成する第2凸部形成用磁石挿通孔712と、軸方向に重畳して第3磁石収容孔53を形成する第3凸部形成用磁石挿通孔713と、を有する。第1凸部形成用磁石挿通孔711は、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511との間の距離が第1距離D11であり、第2凸部形成用磁石挿通孔712は、第2永久磁石62の内側面621と第2磁石収容孔52の内側壁部521との間の距離が第1距離D21であり、第3凸部形成用磁石挿通孔713は、第3永久磁石63の内側面631と第3磁石収容孔53の内側壁部531との間の距離が第1距離D31である。第1凸部形成用磁石挿通孔711、第2凸部形成用磁石挿通孔712、及び第3凸部形成用磁石挿通孔713は、ロータコア20の各磁極部30に対応して、周方向に沿って等間隔に複数形成されている。本実施形態では、それぞれ8個の第1凸部形成用磁石挿通孔711、第2凸部形成用磁石挿通孔712、及び第3凸部形成用磁石挿通孔713が、周方向に沿って等間隔、すなわち45度間隔に形成されている。
第1凸部形成用磁石挿通孔711は、第1永久磁石61の内側面611と対向して第1磁石収容孔51の内側壁部511を形成する第1凸部形成面7111と、第1永久磁石61の外側面612と対向して第1磁石収容孔51の外側壁部512を形成する外側壁部形成面7112と、第1凸部形成面7111の周方向一方側の端部と外側壁部形成面7112の周方向一方側の端部とを接続して第1磁石収容孔51の第1端壁部513aを形成する第1端壁部形成面7113aと、第1凸部形成面7111の周方向他方側の端部と外側壁部形成面7112の周方向他方側の端部とを接続して第1磁石収容孔51の第2端壁部513bを形成する第2端壁部形成面7113bと、を有する。
第2凸部形成用磁石挿通孔712は、第2永久磁石62の内側面621と対向して第2磁石収容孔52の内側壁部521を形成する第2凸部形成面7121と、第2永久磁石62の外側面622と対向して第2磁石収容孔52の外側壁部522を形成する外側壁部形成面7122と、第2凸部形成面7121のd軸側の端部と外側壁部形成面7122のd軸側の端部とを接続して第2磁石収容孔52のd軸側壁部523dを形成するd軸側壁部形成面7123dと、第2凸部形成面7121のq軸側の端部と外側壁部形成面7122のq軸側の端部とを接続して第2磁石収容孔52のq軸側壁部523qを形成するq軸側壁部形成面7123qと、を有する。
第3凸部形成用磁石挿通孔713は、第3永久磁石63の内側面631と対向して第3磁石収容孔53の内側壁部531を形成する第3凸部形成面7131と、第3永久磁石63の外側面632と対向して第3磁石収容孔53の外側壁部532を形成する外側壁部形成面7132と、第3凸部形成面7131のd軸側の端部と外側壁部形成面7132のd軸側の端部とを接続して第3磁石収容孔53のd軸側壁部533dを形成するd軸側壁部形成面7133dと、第3凸部形成面7131のq軸側の端部と外側壁部形成面7132のq軸側の端部とを接続して第3磁石収容孔53のq軸側壁部533qを形成するq軸側壁部形成面7133qと、を有する。
図4Bに示すように、第2電磁鋼板42の各磁極部形成部80に形成された空隙部形成用磁石挿通孔72は、軸方向に重畳して第1磁石収容孔51を形成する第1空隙部形成用磁石挿通孔721と、軸方向に重畳して第2磁石収容孔52を形成する第2空隙部形成用磁石挿通孔722と、軸方向に重畳して第3磁石収容孔53を形成する第3空隙部形成用磁石挿通孔723と、を有する。第1空隙部形成用磁石挿通孔721は、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511との間の距離が第2距離D12であり、第2空隙部形成用磁石挿通孔722は、第2永久磁石62の内側面621と第2磁石収容孔52の内側壁部521との間の距離が第2距離D22であり、第3空隙部形成用磁石挿通孔723は、第3永久磁石63の内側面631と第3磁石収容孔53の内側壁部531との間の距離が第2距離D32である。第1空隙部形成用磁石挿通孔721、第2空隙部形成用磁石挿通孔722、及び第3空隙部形成用磁石挿通孔723は、ロータコア20の各磁極部30に対応して、周方向に沿って等間隔に複数形成されている。本実施形態では、それぞれ8個の第1空隙部形成用磁石挿通孔721、第2空隙部形成用磁石挿通孔722、及び第3空隙部形成用磁石挿通孔723が、周方向に沿って等間隔、すなわち45度間隔に形成されている。
第1空隙部形成用磁石挿通孔721は、第1永久磁石61の内側面611と対向して第1磁石収容孔51の内側壁部511を形成する第1空隙部形成面7211と、第1永久磁石61の外側面612と対向して第1磁石収容孔51の外側壁部512を形成する外側壁部形成面7212と、第1空隙部形成面7211の周方向一方側の端部と外側壁部形成面7212の周方向一方側の端部とを接続して第1磁石収容孔51の第1端壁部513aを形成する第1端壁部形成面7213aと、第1空隙部形成面7211の周方向他方側の端部と外側壁部形成面7212の周方向他方側の端部とを接続して第1磁石収容孔51の第2端壁部513bを形成する第2端壁部形成面7213bと、を有する。
第1空隙部形成用磁石挿通孔721の第1空隙部形成面7211は、軸方向から見て、第1凸部形成用磁石挿通孔711の第1凸部形成面7111よりも第1永久磁石61の内側面611から離れた位置で、第1永久磁石61の内側面611と対向して延在している。第1空隙部形成用磁石挿通孔721の外側壁部形成面7212、第1端壁部形成面7213a、及び第2端壁部形成面7213bは、軸方向から見て、第1凸部形成用磁石挿通孔711の外側壁部形成面7112、第1端壁部形成面7113a、及び第2端壁部形成面7113bと、それぞれ重なるように延在している。
第2空隙部形成用磁石挿通孔722は、第2永久磁石62の内側面621と対向して第2磁石収容孔52の内側壁部521を形成する第2空隙部形成面7221と、第2永久磁石62の外側面622と対向して第2磁石収容孔52の外側壁部522を形成する外側壁部形成面7222と、第2空隙部形成面7221のd軸側の端部と外側壁部形成面7222のd軸側の端部とを接続して第2磁石収容孔52のd軸側壁部523dを形成するd軸側壁部形成面7223dと、第2空隙部形成面7221のq軸側の端部と外側壁部形成面7222のq軸側の端部とを接続して第2磁石収容孔52のq軸側壁部523qを形成するq軸側壁部形成面7223qと、を有する。
第2空隙部形成用磁石挿通孔722の第2空隙部形成面7221は、軸方向から見て、第2凸部形成用磁石挿通孔712の第2凸部形成面7121よりも第2永久磁石62の内側面621から離れた位置で、第2永久磁石62の内側面621と対向して延在している。第2空隙部形成用磁石挿通孔722の外側壁部形成面7222、d軸側壁部形成面7223d、及びq軸側壁部形成面7223qは、軸方向から見て、第2凸部形成用磁石挿通孔712の外側壁部形成面7122、d軸側壁部形成面7123d、及びq軸側壁部形成面7123qと、それぞれ重なるように延在している。
第3空隙部形成用磁石挿通孔723は、第3永久磁石63の内側面631と対向して第3磁石収容孔53の内側壁部531を形成する第3空隙部形成面7231と、第3永久磁石63の外側面632と対向して第3磁石収容孔53の外側壁部532を形成する外側壁部形成面7232と、第3空隙部形成面7231のd軸側の端部と外側壁部形成面7232のd軸側の端部とを接続して第3磁石収容孔53のd軸側壁部533dを形成するd軸側壁部形成面7233dと、第3空隙部形成面7231のq軸側の端部と外側壁部形成面7232のq軸側の端部とを接続して第3磁石収容孔53のq軸側壁部533qを形成するq軸側壁部形成面7233qと、を有する。
第3空隙部形成用磁石挿通孔723の第3空隙部形成面7231は、軸方向から見て、第3凸部形成用磁石挿通孔713の第3凸部形成面7131よりも第3永久磁石63の内側面631から離れた位置で、第3永久磁石63の内側面631と対向して延在している。第3空隙部形成用磁石挿通孔723の外側壁部形成面7232、d軸側壁部形成面7233d、及びq軸側壁部形成面7233qは、軸方向から見て、第3凸部形成用磁石挿通孔713の外側壁部形成面7132、d軸側壁部形成面7133d、及びq軸側壁部形成面7133qと、それぞれ重なるように延在している。
ロータコア20は、このようにして凸部形成用磁石挿通孔71が形成された第1電磁鋼板41と、空隙部形成用磁石挿通孔72が形成された第2電磁鋼板42とを、軸方向に積層して構成される。そして、第1電磁鋼板41と第2電磁鋼板42とを軸方向に積層する際、凸部形成用磁石挿通孔71と空隙部形成用磁石挿通孔72とが軸方向に重畳するように積層することによって、ロータコア20の各磁極部30に磁石収容孔50が形成される。詳細には、第1電磁鋼板41と第2電磁鋼板42とを軸方向に積層する際、第1凸部形成用磁石挿通孔711と第1空隙部形成用磁石挿通孔721とが軸方向に重畳し、第2凸部形成用磁石挿通孔712と第2空隙部形成用磁石挿通孔722とが軸方向に重畳し、第3凸部形成用磁石挿通孔713と第3空隙部形成用磁石挿通孔723とが軸方向に重畳するように積層する。これにより、ロータコア20には、第1磁石収容孔51、第2磁石収容孔52、及び第3磁石収容孔53が形成される。
そして、第1磁石収容孔51の内側壁部511には、第1凸部形成用磁石挿通孔711の第1凸部形成面7111と第1空隙部形成用磁石挿通孔721の第1空隙部形成面7211との第1永久磁石61の内側面611からの距離の違いによって、第1凸部形成用磁石挿通孔711の第1凸部形成面7111が、第1空隙部形成用磁石挿通孔721の第1空隙部形成面7211から第1永久磁石61の内側面611に向かって突出して、軸方向に沿って形成された複数の第1凸部510aを形成する。そして、隣接する第1凸部510aの間には、軸方向に沿って形成された複数の第1空隙部510bが形成される。このようにして、第1低飽和磁束密度部510が形成される。したがって、第1凸部形成用磁石挿通孔711は、第1低飽和磁束密度部510の第1凸部510aを形成し、第1空隙部形成用磁石挿通孔721は、第1低飽和磁束密度部510の第1空隙部510bを形成する。
このようにして、第1低飽和磁束密度部510は、第1凸部形成用磁石挿通孔711が形成された第1電磁鋼板41と、第1空隙部形成用磁石挿通孔721が形成された第2電磁鋼板42とを軸方向に積層することによって、第1凸部形成用磁石挿通孔711と第1空隙部形成用磁石挿通孔721とが軸方向に重畳されて形成される。
したがって、第1凸部形成用磁石挿通孔711と第1空隙部形成用磁石挿通孔721とを軸方向に重畳するだけで第1低飽和磁束密度部510を形成することができるので、第1低飽和磁束密度部510を容易に形成することができる。
また、本実施形態では、第1凸部形成用磁石挿通孔711が形成された第1電磁鋼板41と、第1永久磁石61の内側面611からの径方向の距離が第1凸部形成用磁石挿通孔711の第1凸部形成面7111とは異なる第1空隙部形成面7211を有する第1空隙部形成用磁石挿通孔721が形成された第2電磁鋼板42と、を軸方向に積層するだけで第1低飽和磁束密度部510を形成することができる。これにより、2種類の電磁鋼板40を用意し、それを軸方向に積層するだけで第1低飽和磁束密度部510を形成することができるので、第1低飽和磁束密度部510を容易且つ低コストで形成することができる。
そして、第2磁石収容孔52の内側壁部521には、第2凸部形成用磁石挿通孔712の第2凸部形成面7121と第2空隙部形成用磁石挿通孔722の第2空隙部形成面7221との第2永久磁石62の内側面621からの距離の違いによって、第2凸部形成用磁石挿通孔712の第2凸部形成面7121が、第2空隙部形成用磁石挿通孔722の第2空隙部形成面7221から第2永久磁石62の内側面621に向かって突出して、軸方向に沿って形成された複数の第2凸部520aを形成する。そして、隣接する第2凸部520aの間には、軸方向に沿って形成された複数の第2空隙部520bが形成される。このようにして、第2低飽和磁束密度部520が形成される。したがって、第2凸部形成用磁石挿通孔712は、第2低飽和磁束密度部520の第2凸部520aを形成し、第2空隙部形成用磁石挿通孔722は、第2低飽和磁束密度部520の第2空隙部520bを形成する。
このようにして、第2低飽和磁束密度部520は、第2凸部形成用磁石挿通孔712が形成された第1電磁鋼板41と、第2空隙部形成用磁石挿通孔722が形成された第2電磁鋼板42とを軸方向に積層することによって、第2凸部形成用磁石挿通孔712と第2空隙部形成用磁石挿通孔722とが軸方向に重畳されて形成される。
したがって、第2凸部形成用磁石挿通孔712と第2空隙部形成用磁石挿通孔722とを軸方向に重畳するだけで第2低飽和磁束密度部520を形成することができるので、第2低飽和磁束密度部520を容易に形成することができる。
また、本実施形態では、第2凸部形成用磁石挿通孔712が形成された第1電磁鋼板41と、第2永久磁石62の内側面621からの径方向の距離が第2凸部形成用磁石挿通孔712の第2凸部形成面7121とは異なる第2空隙部形成面7221を有する第2空隙部形成用磁石挿通孔722が形成された第2電磁鋼板42と、を軸方向に積層するだけで第2低飽和磁束密度部520を形成することができる。これにより、2種類の電磁鋼板40を用意し、それを軸方向に積層するだけで第2低飽和磁束密度部520を形成することができるので、第2低飽和磁束密度部520を容易且つ低コストで形成することができる。
そして、第3磁石収容孔53の内側壁部531には、第3凸部形成用磁石挿通孔713の第3凸部形成面7131と第3空隙部形成用磁石挿通孔723の第3空隙部形成面7231との第3永久磁石63の内側面631からの距離の違いによって、第3凸部形成用磁石挿通孔713の第3凸部形成面7131が、第3空隙部形成用磁石挿通孔723の第3空隙部形成面7231から第3永久磁石63の内側面631に向かって突出して、軸方向に沿って形成された複数の第3凸部530aを形成する。そして、隣接する第3凸部530aの間には、軸方向に沿って形成された複数の第3空隙部530bが形成される。このようにして、第3低飽和磁束密度部530が形成される。したがって、第3凸部形成用磁石挿通孔713は、第3低飽和磁束密度部530の第3凸部530aを形成し、第3空隙部形成用磁石挿通孔723は、第3低飽和磁束密度部530の第3空隙部530bを形成する。
このようにして、第3低飽和磁束密度部530は、第3凸部形成用磁石挿通孔713が形成された第1電磁鋼板41と、第3空隙部形成用磁石挿通孔723が形成された第2電磁鋼板42とを軸方向に積層することによって、第3凸部形成用磁石挿通孔713と第3空隙部形成用磁石挿通孔723とが軸方向に重畳されて形成される。
したがって、第3凸部形成用磁石挿通孔713と第3空隙部形成用磁石挿通孔723とを軸方向に重畳するだけで第3低飽和磁束密度部530を形成することができるので、第3低飽和磁束密度部530を容易に形成することができる。
また、本実施形態では、第3凸部形成用磁石挿通孔713が形成された第1電磁鋼板41と、第3永久磁石63の内側面631からの径方向の距離が第3凸部形成用磁石挿通孔713の第3凸部形成面7131とは異なる第3空隙部形成面7231を有する第3空隙部形成用磁石挿通孔723が形成された第2電磁鋼板42と、を軸方向に積層するだけで第3低飽和磁束密度部530を形成することができる。これにより、2種類の電磁鋼板40を用意し、それを軸方向に積層するだけで第3低飽和磁束密度部530を形成することができるので、第3低飽和磁束密度部530を容易且つ低コストで形成することができる。
<最大出力トルク-無負荷運転時損失特性>
次に、図5を参照しながら、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び第3低飽和磁束密度部530が形成されている場合の回転電機1の最大出力トルク-無負荷運転時損失特性について説明する。
図5は、凸部形成用磁石挿通孔71と空隙部形成用磁石挿通孔72とを軸方向に重畳して形成される磁石収容孔50において、重畳する凸部形成用磁石挿通孔71と空隙部形成用磁石挿通孔72との割合を変化させた場合の最大出力トルク-無負荷運転時損失特性を示した図である。なお、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び第3低飽和磁束密度部530における、第1凸部510a、第2凸部520a及び第3凸部530aが占める割合を、占積率と言うこともある。
図5に示す最大出力トルクT0は、空隙部形成用磁石挿通孔72のみを重畳して磁石収容孔50を形成した場合における回転電機1の最大出力トルクである。より詳細には、最大出力トルクT0は、第1空隙部形成用磁石挿通孔721のみを重畳して第1磁石収容孔51を形成し、第2空隙部形成用磁石挿通孔722のみを重畳して第2磁石収容孔52を形成し、第3空隙部形成用磁石挿通孔723のみを重畳して第3磁石収容孔53を形成した場合における回転電機1の最大出力トルクである。
最大出力トルクT1は、8分の1が凸部形成用磁石挿通孔71で8分の7が空隙部形成用磁石挿通孔72の割合となるように磁石挿通孔70を重畳した場合における回転電機1の最大出力トルクである。より詳細には、最大出力トルクT1は、8分の1が第1凸部形成用磁石挿通孔711で8分の7が第1空隙部形成用磁石挿通孔721の割合となるように第1凸部形成用磁石挿通孔711と第1空隙部形成用磁石挿通孔721とを重畳して第1磁石収容孔51を形成し、8分の1が第2凸部形成用磁石挿通孔712で8分の7が第2空隙部形成用磁石挿通孔722の割合となるように第2凸部形成用磁石挿通孔712と第2空隙部形成用磁石挿通孔722とを重畳して第2磁石収容孔52を形成し、8分の1が第3凸部形成用磁石挿通孔713で8分の7が第3空隙部形成用磁石挿通孔723の割合となるように第3凸部形成用磁石挿通孔713と第3空隙部形成用磁石挿通孔723とを重畳して第3磁石収容孔53を形成した場合における回転電機1の最大出力トルクである。この場合、第1低飽和磁束密度部510は、8分の1が第1凸部510aで8分の7が第1空隙部510bの割合となるように形成され、第2低飽和磁束密度部520は、8分の1が第2凸部520aで8分の7が第2空隙部520bの割合となるように形成され、第3低飽和磁束密度部530は、8分の1が第3凸部530aで8分の7が第3空隙部530bの割合となるように形成されている。
最大出力トルクT2は、8分の2が凸部形成用磁石挿通孔71で8分の6が空隙部形成用磁石挿通孔72の割合となるように磁石挿通孔70を重畳した場合における回転電機1の最大出力トルクである。より詳細には、最大出力トルクT2は、8分の2が第1凸部形成用磁石挿通孔711で8分の6が第1空隙部形成用磁石挿通孔721の割合となるように第1凸部形成用磁石挿通孔711と第1空隙部形成用磁石挿通孔721とを重畳して第1磁石収容孔51を形成し、8分の2が第2凸部形成用磁石挿通孔712で8分の6が第2空隙部形成用磁石挿通孔722の割合となるように第2凸部形成用磁石挿通孔712と第2空隙部形成用磁石挿通孔722とを重畳して第2磁石収容孔52を形成し、8分の2が第3凸部形成用磁石挿通孔713で8分の6が第3空隙部形成用磁石挿通孔723の割合となるように第3凸部形成用磁石挿通孔713と第3空隙部形成用磁石挿通孔723とを重畳して第3磁石収容孔53を形成した場合における回転電機1の最大出力トルクである。この場合、第1低飽和磁束密度部510は、8分の2が第1凸部510aで8分の6が第1空隙部510bの割合となるように形成され、第2低飽和磁束密度部520は、8分の2が第2凸部520aで8分の6が第2空隙部520bの割合となるように形成され、第3低飽和磁束密度部530は、8分の2が第3凸部530aで8分の6が第3空隙部530bの割合となるように形成されている。
最大出力トルクT3は、8分の3が凸部形成用磁石挿通孔71で8分の5が空隙部形成用磁石挿通孔72の割合となるように磁石挿通孔70を重畳した場合における回転電機1の最大出力トルクである。より詳細には、最大出力トルクT3は、8分の3が第1凸部形成用磁石挿通孔711で8分の5が第1空隙部形成用磁石挿通孔721の割合となるように第1凸部形成用磁石挿通孔711と第1空隙部形成用磁石挿通孔721とを重畳して第1磁石収容孔51を形成し、8分の3が第2凸部形成用磁石挿通孔712で8分の5が第2空隙部形成用磁石挿通孔722の割合となるように第2凸部形成用磁石挿通孔712と第2空隙部形成用磁石挿通孔722とを重畳して第2磁石収容孔52を形成し、8分の3が第3凸部形成用磁石挿通孔713で8分の5が第3空隙部形成用磁石挿通孔723の割合となるように第3凸部形成用磁石挿通孔713と第3空隙部形成用磁石挿通孔723とを重畳して第3磁石収容孔53を形成した場合における回転電機1の最大出力トルクである。この場合、第1低飽和磁束密度部510は、8分の3が第1凸部510aで8分の5が第1空隙部510bの割合となるように形成され、第2低飽和磁束密度部520は、8分の3が第2凸部520aで8分の5が第2空隙部520bの割合となるように形成され、第3低飽和磁束密度部530は、8分の3が第3凸部530aで8分の5が第3空隙部530bの割合となるように形成されている。
最大出力トルクT4は、8分の4が凸部形成用磁石挿通孔71で8分の4が空隙部形成用磁石挿通孔72の割合となるように磁石挿通孔70を重畳した場合における回転電機1の最大出力トルクである。より詳細には、最大出力トルクT4は、8分の4が第1凸部形成用磁石挿通孔711で8分の4が第1空隙部形成用磁石挿通孔721の割合となるように第1凸部形成用磁石挿通孔711と第1空隙部形成用磁石挿通孔721とを重畳して第1磁石収容孔51を形成し、8分の4が第2凸部形成用磁石挿通孔712で8分の4が第2空隙部形成用磁石挿通孔722の割合となるように第2凸部形成用磁石挿通孔712と第2空隙部形成用磁石挿通孔722とを重畳して第2磁石収容孔52を形成し、8分の4が第3凸部形成用磁石挿通孔713で8分の4が第3空隙部形成用磁石挿通孔723の割合となるように第3凸部形成用磁石挿通孔713と第3空隙部形成用磁石挿通孔723とを重畳して第3磁石収容孔53を形成した場合における回転電機1の最大出力トルクである。この場合、第1低飽和磁束密度部510は、8分の4が第1凸部510aで8分の4が第1空隙部510bの割合となるように形成され、第2低飽和磁束密度部520は、8分の4が第2凸部520aで8分の4が第2空隙部520bの割合となるように形成され、第3低飽和磁束密度部530は、8分の4が第3凸部530aで8分の4が第3空隙部530bの割合となるように形成されている。
最大出力トルクT6は、8分の6が凸部形成用磁石挿通孔71で8分の2が空隙部形成用磁石挿通孔72の割合となるように磁石挿通孔70を重畳した場合における回転電機1の最大出力トルクである。より詳細には、最大出力トルクT6は、8分の3が第1凸部形成用磁石挿通孔711で8分の5が第1空隙部形成用磁石挿通孔721の割合となるように第1凸部形成用磁石挿通孔711と第1空隙部形成用磁石挿通孔721とを重畳して第1磁石収容孔51を形成し、8分の3が第2凸部形成用磁石挿通孔712で8分の5が第2空隙部形成用磁石挿通孔722の割合となるように第2凸部形成用磁石挿通孔712と第2空隙部形成用磁石挿通孔722とを重畳して第2磁石収容孔52を形成し、8分の3が第3凸部形成用磁石挿通孔713で8分の5が第3空隙部形成用磁石挿通孔723の割合となるように第3凸部形成用磁石挿通孔713と第3空隙部形成用磁石挿通孔723とを重畳して第3磁石収容孔53を形成した場合における回転電機1の最大出力トルクである。この場合、第1低飽和磁束密度部510は、8分の6が第1凸部510aで8分の2が第1空隙部510bの割合となるように形成され、第2低飽和磁束密度部520は、8分の6が第2凸部520aで8分の2が第2空隙部520bの割合となるように形成され、第3低飽和磁束密度部530は、8分の6が第3凸部530aで8分の2が第3空隙部530bの割合となるように形成されている。
最大出力トルクT8は、凸部形成用磁石挿通孔71のみを重畳して磁石収容孔50を形成した場合における回転電機1の最大出力トルクである。より詳細には、最大出力トルクT8は、第1凸部形成用磁石挿通孔711のみを重畳して第1磁石収容孔51を形成し、第2凸部形成用磁石挿通孔712のみを重畳して第2磁石収容孔52を形成し、第3凸部形成用磁石挿通孔713のみを重畳して第3磁石収容孔53を形成した場合における回転電機1の最大出力トルクである。この場合、第1低飽和磁束密度部510は形成されていない。
図5に示す無負荷時損失L0は、空隙部形成用磁石挿通孔72のみを重畳して磁石収容孔50を形成した場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。より詳細には、無負荷時損失L0は、第1空隙部形成用磁石挿通孔721のみを重畳して第1磁石収容孔51を形成し、第2空隙部形成用磁石挿通孔722のみを重畳して第2磁石収容孔52を形成し、第3空隙部形成用磁石挿通孔723のみを重畳して第3磁石収容孔53を形成した場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。
無負荷時損失L1は、8分の1が凸部形成用磁石挿通孔71で8分の7が空隙部形成用磁石挿通孔72の割合となるように磁石挿通孔70を重畳した場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。より詳細には、無負荷時損失L1は、8分の1が第1凸部形成用磁石挿通孔711で8分の7が第1空隙部形成用磁石挿通孔721の割合となるように第1凸部形成用磁石挿通孔711と第1空隙部形成用磁石挿通孔721とを重畳して第1磁石収容孔51を形成し、8分の1が第2凸部形成用磁石挿通孔712で8分の7が第2空隙部形成用磁石挿通孔722の割合となるように第2凸部形成用磁石挿通孔712と第2空隙部形成用磁石挿通孔722とを重畳して第2磁石収容孔52を形成し、8分の1が第3凸部形成用磁石挿通孔713で8分の7が第3空隙部形成用磁石挿通孔723の割合となるように第3凸部形成用磁石挿通孔713と第3空隙部形成用磁石挿通孔723とを重畳して第3磁石収容孔53を形成した場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。この場合、第1低飽和磁束密度部510は、8分の1が第1凸部510aで8分の7が第1空隙部510bの割合となるように形成され、第2低飽和磁束密度部520は、8分の1が第2凸部520aで8分の7が第2空隙部520bの割合となるように形成され、第3低飽和磁束密度部530は、8分の1が第3凸部530aで8分の7が第3空隙部530bの割合となるように形成されている。
無負荷時損失L2は、8分の2が凸部形成用磁石挿通孔71で8分の6が空隙部形成用磁石挿通孔72の割合となるように磁石挿通孔70を重畳した場合における回転電機1の最大出力トルクである。より詳細には、無負荷時損失L2は、8分の2が第1凸部形成用磁石挿通孔711で8分の6が第1空隙部形成用磁石挿通孔721の割合となるように第1凸部形成用磁石挿通孔711と第1空隙部形成用磁石挿通孔721とを重畳して第1磁石収容孔51を形成し、8分の2が第2凸部形成用磁石挿通孔712で8分の6が第2空隙部形成用磁石挿通孔722の割合となるように第2凸部形成用磁石挿通孔712と第2空隙部形成用磁石挿通孔722とを重畳して第2磁石収容孔52を形成し、8分の2が第3凸部形成用磁石挿通孔713で8分の6が第3空隙部形成用磁石挿通孔723の割合となるように第3凸部形成用磁石挿通孔713と第3空隙部形成用磁石挿通孔723とを重畳して第3磁石収容孔53を形成した場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。この場合、第1低飽和磁束密度部510は、8分の2が第1凸部510aで8分の6が第1空隙部510bの割合となるように形成され、第2低飽和磁束密度部520は、8分の2が第2凸部520aで8分の6が第2空隙部520bの割合となるように形成され、第3低飽和磁束密度部530は、8分の2が第3凸部530aで8分の6が第3空隙部530bの割合となるように形成されている。
無負荷時損失L3は、8分の3が凸部形成用磁石挿通孔71で8分の5が空隙部形成用磁石挿通孔72の割合となるように磁石挿通孔70を重畳した場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。より詳細には、無負荷時損失L3は、8分の3が第1凸部形成用磁石挿通孔711で8分の5が第1空隙部形成用磁石挿通孔721の割合となるように第1凸部形成用磁石挿通孔711と第1空隙部形成用磁石挿通孔721とを重畳して第1磁石収容孔51を形成し、8分の3が第2凸部形成用磁石挿通孔712で8分の5が第2空隙部形成用磁石挿通孔722の割合となるように第2凸部形成用磁石挿通孔712と第2空隙部形成用磁石挿通孔722とを重畳して第2磁石収容孔52を形成し、8分の3が第3凸部形成用磁石挿通孔713で8分の5が第3空隙部形成用磁石挿通孔723の割合となるように第3凸部形成用磁石挿通孔713と第3空隙部形成用磁石挿通孔723とを重畳して第3磁石収容孔53を形成した場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。この場合、第1低飽和磁束密度部510は、8分の3が第1凸部510aで8分の5が第1空隙部510bの割合となるように形成され、第2低飽和磁束密度部520は、8分の3が第2凸部520aで8分の5が第2空隙部520bの割合となるように形成され、第3低飽和磁束密度部530は、8分の3が第3凸部530aで8分の5が第3空隙部530bの割合となるように形成されている。
無負荷時損失L4は、8分の4が凸部形成用磁石挿通孔71で8分の4が空隙部形成用磁石挿通孔72の割合となるように磁石挿通孔70を重畳した場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。より詳細には、無負荷時損失L4は、8分の4が第1凸部形成用磁石挿通孔711で8分の4が第1空隙部形成用磁石挿通孔721の割合となるように第1凸部形成用磁石挿通孔711と第1空隙部形成用磁石挿通孔721とを重畳して第1磁石収容孔51を形成し、8分の4が第2凸部形成用磁石挿通孔712で8分の4が第2空隙部形成用磁石挿通孔722の割合となるように第2凸部形成用磁石挿通孔712と第2空隙部形成用磁石挿通孔722とを重畳して第2磁石収容孔52を形成し、8分の4が第3凸部形成用磁石挿通孔713で8分の4が第3空隙部形成用磁石挿通孔723の割合となるように第3凸部形成用磁石挿通孔713と第3空隙部形成用磁石挿通孔723とを重畳して第3磁石収容孔53を形成した場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。この場合、第1低飽和磁束密度部510は、8分の4が第1凸部510aで8分の4が第1空隙部510bの割合となるように形成され、第2低飽和磁束密度部520は、8分の4が第2凸部520aで8分の4が第2空隙部520bの割合となるように形成され、第3低飽和磁束密度部530は、8分の4が第3凸部530aで8分の4が第3空隙部530bの割合となるように形成されている。
無負荷時損失L6は、8分の6が凸部形成用磁石挿通孔71で8分の2が空隙部形成用磁石挿通孔72の割合となるように磁石挿通孔70を重畳した場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。より詳細には、無負荷時損失L6は、8分の3が第1凸部形成用磁石挿通孔711で8分の5が第1空隙部形成用磁石挿通孔721の割合となるように第1凸部形成用磁石挿通孔711と第1空隙部形成用磁石挿通孔721とを重畳して第1磁石収容孔51を形成し、8分の3が第2凸部形成用磁石挿通孔712で8分の5が第2空隙部形成用磁石挿通孔722の割合となるように第2凸部形成用磁石挿通孔712と第2空隙部形成用磁石挿通孔722とを重畳して第2磁石収容孔52を形成し、8分の3が第3凸部形成用磁石挿通孔713で8分の5が第3空隙部形成用磁石挿通孔723の割合となるように第3凸部形成用磁石挿通孔713と第3空隙部形成用磁石挿通孔723とを重畳して第3磁石収容孔53を形成した場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。この場合、第1低飽和磁束密度部510は、8分の6が第1凸部510aで8分の2が第1空隙部510bの割合となるように形成され、第2低飽和磁束密度部520は、8分の6が第2凸部520aで8分の2が第2空隙部520bの割合となるように形成され、第3低飽和磁束密度部530は、8分の6が第3凸部530aで8分の2が第3空隙部530bの割合となるように形成されている。
無負荷時損失L8は、凸部形成用磁石挿通孔71のみを重畳して磁石収容孔50を形成した場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。より詳細には、最大出力トルクT8は、第1凸部形成用磁石挿通孔711のみを重畳して第1磁石収容孔51を形成し、第2凸部形成用磁石挿通孔712のみを重畳して第2磁石収容孔52を形成し、第3凸部形成用磁石挿通孔713のみを重畳して第3磁石収容孔53を形成した場合における回転電機1の無負荷運転時に生じる損失である。この場合、第1低飽和磁束密度部510は形成されていない。
図5に示すように、第1低飽和磁束密度部510における第1凸部510aと第1空隙部510bとの比、第2低飽和磁束密度部520における第2凸部520aと第2空隙部520bとの比、及び第3低飽和磁束密度部530における第3凸部530aと第3空隙部530bとの比が、(凸部):(空隙部)=2:6から(凸部):(空隙部)=4:4である場合、すなわち、第1低飽和磁束密度部510における第1凸部510aの割合、第2低飽和磁束密度部520における第2凸部520aの割合、及び第3低飽和磁束密度部530における第3凸部530aの割合が、25[%]以上50[%]以下である場合のとき、回転電機1の最大出力トルクを維持しつつ、回転電機1の無負荷運転時における損失を低減することができる。より好ましくは、第1低飽和磁束密度部510における第1凸部510aと第1空隙部510bとの比、第2低飽和磁束密度部520における第2凸部520aと第2空隙部520bとの比、及び第3低飽和磁束密度部530における第3凸部530aと第3空隙部530bとの比が、(凸部):(空隙部)=3:5近傍である場合、すなわち、第1低飽和磁束密度部510における第1凸部510aの割合、第2低飽和磁束密度部520における第2凸部520aの割合、及び第3低飽和磁束密度部530における第3凸部530aの割合が、35[%]以上40[%]以下である場合のとき、回転電機1の最大出力トルクを維持しつつ、回転電機1の無負荷運転時における損失を低減することができる。
[第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態の回転電機のロータ10について図6Aから図6Eを参照しながら説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態の回転電機のロータ10と同一の構成要素については同一の符号を付して説明を省略又は簡略化する。第1実施形態の回転電機のロータ10では、電磁鋼板40は、凸部形成用磁石挿通孔71が形成された第1電磁鋼板41と、空隙部形成用磁石挿通孔72が形成された第2電磁鋼板42と、を有するものとしたが、第2実施形態の回転電機のロータ10では、各電磁鋼板40に凸部形成用磁石挿通孔71及び空隙部形成用磁石挿通孔72の双方が形成されている。以下、第1実施形態の回転電機のロータ10と第2実施形態の回転電機のロータ10との相違点について詳細に説明する。
<電磁鋼板>
電磁鋼板40に形成される磁石挿通孔70は、凸部形成用磁石挿通孔71と、空隙部形成用磁石挿通孔72と、を有する。そして、本実施形態では、各電磁鋼板40に、凸部形成用磁石挿通孔71及び空隙部形成用磁石挿通孔72の双方が形成されている。以下に、本実施形態の第1実施例の電磁鋼板40A、第2実施例の電磁鋼板40B、第3実施例の電磁鋼板40C、第4実施例の電磁鋼板40D、及び、第5実施例の電磁鋼板40E、について説明する。
(第1実施例)
図6Aに示すように、本実施形態の第1実施例の電磁鋼板40Aは、周方向に沿って形成された複数の磁極部形成部80を備える。磁極部形成部80は、周方向に沿って等間隔に複数形成されている。本実施形態では、8個の磁極部形成部80が、周方向に沿って等間隔、すなわち45度間隔に形成されている。
電磁鋼板40Aの磁極部形成部80は、第1磁極部形成部81と、第2磁極部形成部82と、を有する。
第1磁極部形成部81には、軸方向に重畳して第1磁石収容孔51を形成する第1凸部形成用磁石挿通孔711と、軸方向に重畳して第2磁石収容孔52を形成する第2凸部形成用磁石挿通孔712と、軸方向に重畳して第3磁石収容孔53を形成する第3凸部形成用磁石挿通孔713と、が形成されている。第1凸部形成用磁石挿通孔711は、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511との間の距離が第1距離D11であり、第2凸部形成用磁石挿通孔712は、第2永久磁石62の内側面621と第2磁石収容孔52の内側壁部521との間の距離が第1距離D21であり、第3凸部形成用磁石挿通孔713は、第3永久磁石63の内側面631と第3磁石収容孔53の内側壁部531との間の距離が第1距離D31である。
第2磁極部形成部82には、軸方向に重畳して第1磁石収容孔51を形成する第1空隙部形成用磁石挿通孔721と、軸方向に重畳して第2磁石収容孔52を形成する第2空隙部形成用磁石挿通孔722と、軸方向に重畳して第3磁石収容孔53を形成する第3空隙部形成用磁石挿通孔723と、が形成されている。第1空隙部形成用磁石挿通孔721は、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511との間の距離が第2距離D12であり、第2空隙部形成用磁石挿通孔722は、第2永久磁石62の内側面621と第2磁石収容孔52の内側壁部521との間の距離が第2距離D22であり、第3空隙部形成用磁石挿通孔723は、第3永久磁石63の内側面631と第3磁石収容孔53の内側壁部531との間の距離が第2距離D32である。
本実施形態の第1実施例の電磁鋼板40Aには、軸方向から見て、図6A中時計回りに、第1磁極部形成部81、第2磁極部形成部82、第2磁極部形成部82、第2磁極部形成部82、第1磁極部形成部81、第2磁極部形成部82、第2磁極部形成部82、第2磁極部形成部82の順で、周方向に沿って等間隔に8個の磁極部形成部80が形成されている。そして、回転電機のロータ10は、電磁鋼板40Aを1枚ずつ周方向に45度回転させて軸方向に積層することによって形成される。
したがって、回転電機のロータ10の第1磁石収容孔51の内側壁部511は、第1凸部形成面7111、第1空隙部形成面7211、第1空隙部形成面7211、第1空隙部形成面7211、第1凸部形成面7111、第1空隙部形成面7211、第1空隙部形成面7211、第1空隙部形成面7211、の順に積層されて形成される。これにより、第1凸部形成面7111によって第1凸部510aが形成され、第1空隙部形成面7211によって第1空隙部510bが形成される。このようにして、第1磁石収容孔51の内側壁部511には、第1低飽和磁束密度部510が形成される。
このとき、電磁鋼板40Aに形成された第1磁石収容孔51を形成する磁石挿通孔70は、周方向に沿って、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、のパターンで配置されて構成されている。
回転電機のロータ10の第2磁石収容孔52の内側壁部521は、第2凸部形成面7121、第2空隙部形成面7221、第2空隙部形成面7221、第2空隙部形成面7221、第2凸部形成面7121、第2空隙部形成面7221、第2空隙部形成面7221、第2空隙部形成面7221、の順に積層されて形成される。これにより、第2凸部形成面7121によって第2凸部520aが形成され、第2空隙部形成面7221によって第2空隙部520bが形成される。このようにして、第2磁石収容孔52の内側壁部521には、第2低飽和磁束密度部520が形成される。
このとき、電磁鋼板40Aに形成された第2磁石収容孔52を形成する磁石挿通孔70は、周方向に沿って、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、のパターンで配置されて構成されている。
回転電機のロータ10の第3磁石収容孔53の内側壁部531は、第3凸部形成面7131、第3空隙部形成面7231、第3空隙部形成面7231、第3空隙部形成面7231、第3凸部形成面7131、第3空隙部形成面7231、第3空隙部形成面7231、第3空隙部形成面7231、の順に積層されて形成される。これにより、第3凸部形成面7131によって第3凸部530aが形成され、第3空隙部形成面7231によって第3空隙部530bが形成される。このようにして、第3磁石収容孔53の内側壁部531には、第3低飽和磁束密度部530が形成される。
このとき、電磁鋼板40Aに形成された第3磁石収容孔53を形成する磁石挿通孔70は、周方向に沿って、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、のパターンで配置されて構成されている。
このように、電磁鋼板40Aに形成された第1磁石収容孔51を形成する磁石挿通孔70、第2磁石収容孔52を形成する磁石挿通孔70、及び第3磁石収容孔53を形成する磁石挿通孔70は、それぞれ凸部形成用磁石挿通孔71と空隙部形成用磁石挿通孔72とが、周方向に沿って所定のパターンで配置されて構成されており、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び第3低飽和磁束密度部530は、複数の電磁鋼板40Aを周方向に45度ずつ回転して軸方向に積層することによって、凸部形成用磁石挿通孔71と空隙部形成用磁石挿通孔72とが軸方向に重畳されて形成される。
これにより、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び第3低飽和磁束密度部530を、一種類の電磁鋼板40Aで形成することができるので、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び第3低飽和磁束密度部530を容易且つ低コストで形成することができる。
(第2実施例)
図6Bに示すように、本実施形態の第2実施例の電磁鋼板40Bは、周方向に沿って形成された複数の磁極部形成部80を備える。磁極部形成部80は、周方向に沿って等間隔に複数形成されている。本実施形態では、8個の磁極部形成部80が、周方向に沿って等間隔、すなわち45度間隔に形成されている。
電磁鋼板40Bの磁極部形成部80は、第1磁極部形成部81と、第2磁極部形成部82と、を有する。
第1磁極部形成部81には、軸方向に重畳して第1磁石収容孔51を形成する第1凸部形成用磁石挿通孔711と、軸方向に重畳して第2磁石収容孔52を形成する第2凸部形成用磁石挿通孔712と、軸方向に重畳して第3磁石収容孔53を形成する第3凸部形成用磁石挿通孔713と、が形成されている。第1凸部形成用磁石挿通孔711は、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511との間の距離が第1距離D11であり、第2凸部形成用磁石挿通孔712は、第2永久磁石62の内側面621と第2磁石収容孔52の内側壁部521との間の距離が第1距離D21であり、第3凸部形成用磁石挿通孔713は、第3永久磁石63の内側面631と第3磁石収容孔53の内側壁部531との間の距離が第1距離D31である。
第2磁極部形成部82には、軸方向に重畳して第1磁石収容孔51を形成する第1空隙部形成用磁石挿通孔721と、軸方向に重畳して第2磁石収容孔52を形成する第2空隙部形成用磁石挿通孔722と、軸方向に重畳して第3磁石収容孔53を形成する第3空隙部形成用磁石挿通孔723と、が形成されている。第1空隙部形成用磁石挿通孔721は、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511との間の距離が第2距離D12であり、第2空隙部形成用磁石挿通孔722は、第2永久磁石62の内側面621と第2磁石収容孔52の内側壁部521との間の距離が第2距離D22であり、第3空隙部形成用磁石挿通孔723は、第3永久磁石63の内側面631と第3磁石収容孔53の内側壁部531との間の距離が第2距離D32である。
本実施形態の第2実施例の電磁鋼板40Bには、軸方向から見て、図6B中時計回りに、第1磁極部形成部81、第2磁極部形成部82、第2磁極部形成部82、第1磁極部形成部81、第2磁極部形成部82、第1磁極部形成部81、第2磁極部形成部82、第2磁極部形成部82、の順で、周方向に沿って等間隔に8個の磁極部形成部80が形成されている。そして、回転電機のロータ10は、電磁鋼板40Bを1枚ずつ周方向に45度回転させて軸方向に積層することによって形成される。
したがって、回転電機のロータ10の第1磁石収容孔51の内側壁部511は、第1凸部形成面7111、第1空隙部形成面7211、第1空隙部形成面7211、第1凸部形成面7111、第1空隙部形成面7211、第1凸部形成面7111、第1空隙部形成面7211、第1空隙部形成面7211、の順に積層されて形成される。これにより、第1凸部形成面7111によって第1凸部510aが形成され、第1空隙部形成面7211によって第1空隙部510bが形成される。このようにして、第1磁石収容孔51の内側壁部511には、第1低飽和磁束密度部510が形成される。
このとき、電磁鋼板40Bに形成された第1磁石収容孔51を形成する磁石挿通孔70は、周方向に沿って、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、のパターンで配置されて構成されている。
回転電機のロータ10の第2磁石収容孔52の内側壁部521は、第2凸部形成面7121、第2空隙部形成面7221、第2空隙部形成面7221、第2凸部形成面7121、第2空隙部形成面7221、第2凸部形成面7121、第2空隙部形成面7221、第2空隙部形成面7221、の順に積層されて形成される。これにより、第2凸部形成面7121によって第2凸部520aが形成され、第2空隙部形成面7221によって第2空隙部520bが形成される。このようにして、第2磁石収容孔52の内側壁部521には、第2低飽和磁束密度部520が形成される。
このとき、電磁鋼板40Bに形成された第2磁石収容孔52を形成する磁石挿通孔70は、周方向に沿って、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、のパターンで配置されて構成されている。
回転電機のロータ10の第3磁石収容孔53の内側壁部531は、第3凸部形成面7131、第3空隙部形成面7231、第3空隙部形成面7231、第3凸部形成面7131、第3空隙部形成面7231、第3凸部形成面7131、第3空隙部形成面7231、第3空隙部形成面7231、の順に積層されて形成される。これにより、第3凸部形成面7131によって第3凸部530aが形成され、第3空隙部形成面7231によって第3空隙部530bが形成される。このようにして、第3磁石収容孔53の内側壁部531には、第3低飽和磁束密度部530が形成される。
このとき、電磁鋼板40Bに形成された第3磁石収容孔53を形成する磁石挿通孔70は、周方向に沿って、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、のパターンで配置されて構成されている。
このように、電磁鋼板40Bに形成された第1磁石収容孔51を形成する磁石挿通孔70、第2磁石収容孔52を形成する磁石挿通孔70、及び第3磁石収容孔53を形成する磁石挿通孔70は、それぞれ凸部形成用磁石挿通孔71と空隙部形成用磁石挿通孔72とが、周方向に沿って所定のパターンで配置されて構成されており、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び第3低飽和磁束密度部530は、複数の電磁鋼板40Bを周方向に45度ずつ回転して軸方向に積層することによって、凸部形成用磁石挿通孔71と空隙部形成用磁石挿通孔72とが軸方向に重畳されて形成される。
これにより、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び第3低飽和磁束密度部530を、一種類の電磁鋼板40Bで形成することができるので、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び第3低飽和磁束密度部530を容易且つ低コストで形成することができる。
(第3実施例)
図6Cに示すように、本実施形態の第3実施例の電磁鋼板40Cは、周方向に沿って形成された複数の磁極部形成部80を備える。磁極部形成部80は、周方向に沿って等間隔に複数形成されている。本実施形態では、8個の磁極部形成部80が、周方向に沿って等間隔、すなわち45度間隔に形成されている。
電磁鋼板40Cの磁極部形成部80は、第1磁極部形成部81と、第2磁極部形成部82と、を有する。
第1磁極部形成部81には、軸方向に重畳して第1磁石収容孔51を形成する第1凸部形成用磁石挿通孔711と、軸方向に重畳して第2磁石収容孔52を形成する第2凸部形成用磁石挿通孔712と、軸方向に重畳して第3磁石収容孔53を形成する第3凸部形成用磁石挿通孔713と、が形成されている。第1凸部形成用磁石挿通孔711は、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511との間の距離が第1距離D11であり、第2凸部形成用磁石挿通孔712は、第2永久磁石62の内側面621と第2磁石収容孔52の内側壁部521との間の距離が第1距離D21であり、第3凸部形成用磁石挿通孔713は、第3永久磁石63の内側面631と第3磁石収容孔53の内側壁部531との間の距離が第1距離D31である。
第2磁極部形成部82には、軸方向に重畳して第1磁石収容孔51を形成する第1空隙部形成用磁石挿通孔721と、軸方向に重畳して第2磁石収容孔52を形成する第2空隙部形成用磁石挿通孔722と、軸方向に重畳して第3磁石収容孔53を形成する第3空隙部形成用磁石挿通孔723と、が形成されている。第1空隙部形成用磁石挿通孔721は、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511との間の距離が第2距離D12であり、第2空隙部形成用磁石挿通孔722は、第2永久磁石62の内側面621と第2磁石収容孔52の内側壁部521との間の距離が第2距離D22であり、第3空隙部形成用磁石挿通孔723は、第3永久磁石63の内側面631と第3磁石収容孔53の内側壁部531との間の距離が第2距離D32である。
本実施形態の第3実施例の電磁鋼板40Cには、軸方向から見て、図6C中時計回りに、第1磁極部形成部81、第2磁極部形成部82、第1磁極部形成部81、第2磁極部形成部82、第1磁極部形成部81、第2磁極部形成部82、第1磁極部形成部81、第2磁極部形成部82、の順で、周方向に沿って等間隔に8個の磁極部形成部80が形成されている。そして、回転電機のロータ10は、電磁鋼板40Cを1枚ずつ周方向に45度回転させて軸方向に積層することによって形成される。
したがって、回転電機のロータ10の第1磁石収容孔51の内側壁部511は、第1凸部形成面7111、第1空隙部形成面7211、第1凸部形成面7111、第1空隙部形成面7211、第1凸部形成面7111、第1空隙部形成面7211、第1凸部形成面7111、第1空隙部形成面7211、の順に積層されて形成される。これにより、第1凸部形成面7111によって第1凸部510aが形成され、第1空隙部形成面7211によって第1空隙部510bが形成される。このようにして、第1磁石収容孔51の内側壁部511には、第1低飽和磁束密度部510が形成される。
このとき、電磁鋼板40Cに形成された第1磁石収容孔51を形成する磁石挿通孔70は、周方向に沿って、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、のパターンで配置されて構成されている。
回転電機のロータ10の第2磁石収容孔52の内側壁部521は、第2凸部形成面7121、第2空隙部形成面7221、第2凸部形成面7121、第2空隙部形成面7221、第2凸部形成面7121、第2空隙部形成面7221、第2凸部形成面7121、第2空隙部形成面7221、の順に積層されて形成される。これにより、第2凸部形成面7121によって第2凸部520aが形成され、第2空隙部形成面7221によって第2空隙部520bが形成される。このようにして、第2磁石収容孔52の内側壁部521には、第2低飽和磁束密度部520が形成される。
このとき、電磁鋼板40Cに形成された第2磁石収容孔52を形成する磁石挿通孔70は、周方向に沿って、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、のパターンで配置されて構成されている。
回転電機のロータ10の第3磁石収容孔53の内側壁部531は、第3凸部形成面7131、第3空隙部形成面7231、第3凸部形成面7131、第3空隙部形成面7231、第3凸部形成面7131、第3空隙部形成面7231、第3凸部形成面7131、第3空隙部形成面7231、の順に積層されて形成される。これにより、第3凸部形成面7131によって第3凸部530aが形成され、第3空隙部形成面7231によって第3空隙部530bが形成される。このようにして、第3磁石収容孔53の内側壁部531には、第3低飽和磁束密度部530が形成される。
このとき、電磁鋼板40Cに形成された第3磁石収容孔53を形成する磁石挿通孔70は、周方向に沿って、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、のパターンで配置されて構成されている。
このように、電磁鋼板40Cに形成された第1磁石収容孔51を形成する磁石挿通孔70、第2磁石収容孔52を形成する磁石挿通孔70、及び第3磁石収容孔53を形成する磁石挿通孔70は、それぞれ凸部形成用磁石挿通孔71と空隙部形成用磁石挿通孔72とが、周方向に沿って所定のパターンで配置されて構成されており、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び第3低飽和磁束密度部530は、複数の電磁鋼板40Cを周方向に45度ずつ回転して軸方向に積層することによって、凸部形成用磁石挿通孔71と空隙部形成用磁石挿通孔72とが軸方向に重畳されて形成される。
これにより、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び第3低飽和磁束密度部530を、一種類の電磁鋼板40Cで形成することができるので、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び第3低飽和磁束密度部530を容易且つ低コストで形成することができる。
(第4実施例)
図6Dに示すように、本実施形態の第4実施例の電磁鋼板40Dは、周方向に沿って形成された複数の磁極部形成部80を備える。磁極部形成部80は、周方向に沿って等間隔に複数形成されている。本実施形態では、8個の磁極部形成部80が、周方向に沿って等間隔、すなわち45度間隔に形成されている。
電磁鋼板40Dの磁極部形成部80は、第1磁極部形成部81と、第2磁極部形成部82と、を有する。
第1磁極部形成部81には、軸方向に重畳して第1磁石収容孔51を形成する第1凸部形成用磁石挿通孔711と、軸方向に重畳して第2磁石収容孔52を形成する第2凸部形成用磁石挿通孔712と、軸方向に重畳して第3磁石収容孔53を形成する第3凸部形成用磁石挿通孔713と、が形成されている。第1凸部形成用磁石挿通孔711は、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511との間の距離が第1距離D11であり、第2凸部形成用磁石挿通孔712は、第2永久磁石62の内側面621と第2磁石収容孔52の内側壁部521との間の距離が第1距離D21であり、第3凸部形成用磁石挿通孔713は、第3永久磁石63の内側面631と第3磁石収容孔53の内側壁部531との間の距離が第1距離D31である。
第2磁極部形成部82には、軸方向に重畳して第1磁石収容孔51を形成する第1空隙部形成用磁石挿通孔721と、軸方向に重畳して第2磁石収容孔52を形成する第2空隙部形成用磁石挿通孔722と、軸方向に重畳して第3磁石収容孔53を形成する第3空隙部形成用磁石挿通孔723と、が形成されている。第1空隙部形成用磁石挿通孔721は、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511との間の距離が第2距離D12であり、第2空隙部形成用磁石挿通孔722は、第2永久磁石62の内側面621と第2磁石収容孔52の内側壁部521との間の距離が第2距離D22であり、第3空隙部形成用磁石挿通孔723は、第3永久磁石63の内側面631と第3磁石収容孔53の内側壁部531との間の距離が第2距離D32である。
本実施形態の第4実施例の電磁鋼板40Dには、軸方向から見て、図6D中時計回りに、第1磁極部形成部81、第2磁極部形成部82、第1磁極部形成部81、第1磁極部形成部81、第2磁極部形成部82、第1磁極部形成部81、第1磁極部形成部81、第2磁極部形成部82、の順で、周方向に沿って等間隔に8個の磁極部形成部80が形成されている。そして、回転電機のロータ10は、電磁鋼板40Dを1枚ずつ周方向に45度回転させて軸方向に積層することによって形成される。
したがって、回転電機のロータ10の第1磁石収容孔51の内側壁部511は、第1凸部形成面7111、第1空隙部形成面7211、第1凸部形成面7111、第1凸部形成面7111、第1空隙部形成面7211、第1凸部形成面7111、第1凸部形成面7111、第1空隙部形成面7211、の順に積層されて形成される。これにより、第1凸部形成面7111によって第1凸部510aが形成され、第1空隙部形成面7211によって第1空隙部510bが形成される。このようにして、第1磁石収容孔51の内側壁部511には、第1低飽和磁束密度部510が形成される。
このとき、電磁鋼板40Dに形成された第1磁石収容孔51を形成する磁石挿通孔70は、周方向に沿って、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、のパターンで配置されて構成されている。
回転電機のロータ10の第2磁石収容孔52の内側壁部521は、第2凸部形成面7121、第2空隙部形成面7221、第2凸部形成面7121、第2凸部形成面7121、第2空隙部形成面7221、第2凸部形成面7121、第2凸部形成面7121、第2空隙部形成面7221、の順に積層されて形成される。これにより、第2凸部形成面7121によって第2凸部520aが形成され、第2空隙部形成面7221によって第2空隙部520bが形成される。このようにして、第2磁石収容孔52の内側壁部521には、第2低飽和磁束密度部520が形成される。
このとき、電磁鋼板40Dに形成された第2磁石収容孔52を形成する磁石挿通孔70は、周方向に沿って、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、のパターンで配置されて構成されている。
回転電機のロータ10の第3磁石収容孔53の内側壁部531は、第3凸部形成面7131、第3空隙部形成面7231、第3凸部形成面7131、第3凸部形成面7131、第3空隙部形成面7231、第3凸部形成面7131、第3凸部形成面7131、第3空隙部形成面7231、の順に積層されて形成される。これにより、第3凸部形成面7131によって第3凸部530aが形成され、第3空隙部形成面7231によって第3空隙部530bが形成される。このようにして、第3磁石収容孔53の内側壁部531には、第3低飽和磁束密度部530が形成される。
このとき、電磁鋼板40Dに形成された第3磁石収容孔53を形成する磁石挿通孔70は、周方向に沿って、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、のパターンで配置されて構成されている。
このように、電磁鋼板40Dに形成された第1磁石収容孔51を形成する磁石挿通孔70、第2磁石収容孔52を形成する磁石挿通孔70、及び第3磁石収容孔53を形成する磁石挿通孔70は、それぞれ凸部形成用磁石挿通孔71と空隙部形成用磁石挿通孔72とが、周方向に沿って所定のパターンで配置されて構成されており、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び第3低飽和磁束密度部530は、複数の電磁鋼板40Dを周方向に45度ずつ回転して軸方向に積層することによって、凸部形成用磁石挿通孔71と空隙部形成用磁石挿通孔72とが軸方向に重畳されて形成される。
これにより、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び第3低飽和磁束密度部530を、一種類の電磁鋼板40Dで形成することができるので、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び第3低飽和磁束密度部530を容易且つ低コストで形成することができる。
(第5実施例)
図6Eに示すように、本実施形態の第5実施例の電磁鋼板40Eは、周方向に沿って形成された複数の磁極部形成部80を備える。磁極部形成部80は、周方向に沿って等間隔に複数形成されている。本実施形態では、8個の磁極部形成部80が、周方向に沿って等間隔、すなわち45度間隔に形成されている。
電磁鋼板40Dの磁極部形成部80は、第1磁極部形成部81と、第2磁極部形成部82と、第3磁極部形成部83と、を有する。
第1磁極部形成部81には、軸方向に重畳して第1磁石収容孔51を形成する第1凸部形成用磁石挿通孔711と、軸方向に重畳して第2磁石収容孔52を形成する第2凸部形成用磁石挿通孔712と、軸方向に重畳して第3磁石収容孔53を形成する第3凸部形成用磁石挿通孔713と、が形成されている。第1凸部形成用磁石挿通孔711は、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511との間の距離が第1距離D11であり、第2凸部形成用磁石挿通孔712は、第2永久磁石62の内側面621と第2磁石収容孔52の内側壁部521との間の距離が第1距離D21であり、第3凸部形成用磁石挿通孔713は、第3永久磁石63の内側面631と第3磁石収容孔53の内側壁部531との間の距離が第1距離D31である。
第2磁極部形成部82には、軸方向に重畳して第1磁石収容孔51を形成する第1空隙部形成用磁石挿通孔721と、軸方向に重畳して第2磁石収容孔52を形成する第2空隙部形成用磁石挿通孔722と、軸方向に重畳して第3磁石収容孔53を形成する第3空隙部形成用磁石挿通孔723と、が形成されている。第1空隙部形成用磁石挿通孔721は、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511との間の距離が第2距離D12であり、第2空隙部形成用磁石挿通孔722は、第2永久磁石62の内側面621と第2磁石収容孔52の内側壁部521との間の距離が第2距離D22であり、第3空隙部形成用磁石挿通孔723は、第3永久磁石63の内側面631と第3磁石収容孔53の内側壁部531との間の距離が第2距離D32である。
第3磁極部形成部83には、軸方向に重畳して第1磁石収容孔51を形成する第1空隙部形成用磁石挿通孔721と、軸方向に重畳して第2磁石収容孔52を形成する第2凸部形成用磁石挿通孔712と、軸方向に重畳して第3磁石収容孔53を形成する第3凸部形成用磁石挿通孔713と、が形成されている。第1空隙部形成用磁石挿通孔721は、第1永久磁石61の内側面611と第1磁石収容孔51の内側壁部511との間の距離が第2距離D12であり、第2凸部形成用磁石挿通孔712は、第2永久磁石62の内側面621と第2磁石収容孔52の内側壁部521との間の距離が第1距離D21であり、第3凸部形成用磁石挿通孔713は、第3永久磁石63の内側面631と第3磁石収容孔53の内側壁部531との間の距離が第1距離D31である。
本実施形態の第5実施例の電磁鋼板40Eには、軸方向から見て、図6E中時計回りに、第1磁極部形成部81、第2磁極部形成部82、第3磁極部形成部83、第2磁極部形成部82、第1磁極部形成部81、第2磁極部形成部82、第3磁極部形成部83、第2磁極部形成部82、の順で、周方向に沿って等間隔に8個の磁極部形成部80が形成されている。そして、回転電機のロータ10は、電磁鋼板40Eを1枚ずつ周方向に45度回転させて軸方向に積層することによって形成される。
したがって、回転電機のロータ10の第1磁石収容孔51の内側壁部511は、第1凸部形成面7111、第1空隙部形成面7211、第1空隙部形成面7211、第1空隙部形成面7211、第1凸部形成面7111、第1空隙部形成面7211、第1空隙部形成面7211、第1空隙部形成面7211、の順に積層されて形成される。これにより、第1凸部形成面7111によって第1凸部510aが形成され、第1空隙部形成面7211によって第1空隙部510bが形成される。このようにして、第1磁石収容孔51の内側壁部511には、第1低飽和磁束密度部510が形成される。
このとき、電磁鋼板40Dに形成された第1磁石収容孔51を形成する磁石挿通孔70は、周方向に沿って、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、空隙部形成用磁石挿通孔72、のパターンで配置されて構成されている。
回転電機のロータ10の第2磁石収容孔52の内側壁部521は、第2凸部形成面7121、第2空隙部形成面7221、第2凸部形成面7121、第2空隙部形成面7221、第2凸部形成面7121、第2空隙部形成面7221、第2凸部形成面7121、第2空隙部形成面7221、の順に積層されて形成される。これにより、第2凸部形成面7121によって第2凸部520aが形成され、第2空隙部形成面7221によって第2空隙部520bが形成される。このようにして、第2磁石収容孔52の内側壁部521には、第2低飽和磁束密度部520が形成される。
このとき、電磁鋼板40Eに形成された第2磁石収容孔52を形成する磁石挿通孔70は、周方向に沿って、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、のパターンで配置されて構成されている。
回転電機のロータ10の第3磁石収容孔53の内側壁部531は、第3凸部形成面7131、第3空隙部形成面7231、第3凸部形成面7131、第3空隙部形成面7231、第3凸部形成面7131、第3空隙部形成面7231、第3凸部形成面7131、第3空隙部形成面7231、の順に積層されて形成される。これにより、第3凸部形成面7131によって第3凸部530aが形成され、第3空隙部形成面7231によって第3空隙部530bが形成される。このようにして、第3磁石収容孔53の内側壁部531には、第3低飽和磁束密度部530が形成される。
このとき、電磁鋼板40Eに形成された第3磁石収容孔53を形成する磁石挿通孔70は、周方向に沿って、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、凸部形成用磁石挿通孔71、空隙部形成用磁石挿通孔72、のパターンで配置されて構成されている。
このように、電磁鋼板40Eに形成された第1磁石収容孔51を形成する磁石挿通孔70、第2磁石収容孔52を形成する磁石挿通孔70、及び第3磁石収容孔53を形成する磁石挿通孔70は、それぞれ凸部形成用磁石挿通孔71と空隙部形成用磁石挿通孔72とが、周方向に沿って所定のパターンで配置されて構成されており、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び第3低飽和磁束密度部530は、複数の電磁鋼板40Eを周方向に45度ずつ回転して軸方向に積層することによって、凸部形成用磁石挿通孔71と空隙部形成用磁石挿通孔72とが軸方向に重畳されて形成される。
これにより、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び第3低飽和磁束密度部530を、一種類の電磁鋼板40Eで形成することができるので、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び第3低飽和磁束密度部530を容易且つ低コストで形成することができる。
また、電磁鋼板40Eに形成された第1磁石収容孔51を形成する磁石挿通孔70と、第2磁石収容孔52を形成する磁石挿通孔70と、第3磁石収容孔53を形成する磁石挿通孔70とは、凸部形成用磁石挿通孔71と空隙部形成用磁石挿通孔72とが異なるパターンとなるように配置できる。
これにより、第1低飽和磁束密度部510と、第2低飽和磁束密度部520及び第3低飽和磁束密度部530とは、凸部形成用磁石挿通孔71と空隙部形成用磁石挿通孔72とが異なるパターンで軸方向に積層するように形成できるので、第1低飽和磁束密度部510の飽和磁束密度と、第2低飽和磁束密度部520及び第3低飽和磁束密度部530の飽和磁束密度とを異なるようにすることもできる。
[第3実施形態]
続いて、本発明の第3実施形態の回転電機のロータ10について図7及び図8を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態の回転電機のロータ10と同一の構成要素については同一の符号を付して説明を省略又は簡略化する。第1実施形態の回転電機のロータ10では、電磁鋼板40は、凸部形成用磁石挿通孔71が形成された第1電磁鋼板41と、空隙部形成用磁石挿通孔72が形成された第2電磁鋼板42と、を有するものとしたが、第3実施形態の回転電機のロータ10では、各電磁鋼板40の第1凸部510a、第2凸部520a、第3凸部530aは、つぶし加工等によって軸方向厚さが電磁鋼板40よりも薄くなるように形成されている。以下、第1実施形態の回転電機のロータ10と第3実施形態の回転電機のロータ10との相違点について詳細に説明する。
<電磁鋼板>
図7に示すように、電磁鋼板40の各磁極部形成部80に形成された磁石挿通孔70は、軸方向に重畳して第1磁石収容孔51を形成する第1磁石挿通孔701と、軸方向に重畳して第2磁石収容孔52を形成する第2磁石挿通孔702と、軸方向に重畳して第3磁石収容孔53を形成する第3磁石挿通孔703と、を有する。第1磁石挿通孔701、第2磁石挿通孔702、及び第3磁石挿通孔703は、ロータコア20の各磁極部30に対応して、周方向に沿って等間隔に複数形成されている。本実施形態では、それぞれ8個の第1磁石挿通孔701、第2磁石挿通孔702、及び第3磁石挿通孔703が、周方向に沿って等間隔、すなわち45度間隔に形成されている。
第1磁石挿通孔701は、第1永久磁石61の内側面611と対向して第1磁石収容孔51の内側壁部511を形成する内側壁部形成面7011と、第1永久磁石61の外側面612と対向して第1磁石収容孔51の外側壁部512を形成する外側壁部形成面7012と、内側壁部形成面7011の周方向一方側の端部と外側壁部形成面7012の周方向一方側の端部とを接続して第1磁石収容孔51の第1端壁部513aを形成する第1端壁部形成面7013aと、内側壁部形成面7011の周方向他方側の端部と外側壁部形成面7012の周方向他方側の端部とを接続して第1磁石収容孔51の第2端壁部513bを形成する第2端壁部形成面7013bと、を有する。
第2磁石挿通孔702は、第2永久磁石62の内側面621と対向して第2磁石収容孔52の内側壁部521を形成する内側壁部形成面7021と、第2永久磁石62の外側面622と対向して第2磁石収容孔52の外側壁部522を形成する外側壁部形成面7022と、内側壁部形成面7021のd軸側の端部と外側壁部形成面7022のd軸側の端部とを接続して第2磁石収容孔52のd軸側壁部523dを形成するd軸側壁部形成面7023dと、内側壁部形成面7021のq軸側の端部と外側壁部形成面7022のq軸側側の端部とを接続して第2磁石収容孔52のq軸側壁部523qを形成するq軸側壁部形成面7023qと、を有する。
第3磁石挿通孔703は、第3永久磁石63の内側面631と対向して第3磁石収容孔53の内側壁部531を形成する内側壁部形成面7031と、第3永久磁石63の外側面632と対向して第3磁石収容孔53の外側壁部532を形成する外側壁部形成面7032と、内側壁部形成面7031のd軸側の端部と外側壁部形成面7032のd軸側の端部とを接続して第3磁石収容孔53のd軸側壁部533dを形成するd軸側壁部形成面7033dと、内側壁部形成面7031のq軸側の端部と外側壁部形成面7032のq軸側の端部とを接続して第3磁石収容孔53のq軸側壁部533qを形成するq軸側壁部形成面7033qと、を有する。
第1磁石挿通孔701の内側壁部形成面7011には、第1永久磁石61から離れる方向に向かって突出する第1凸部510aが形成されている。第1凸部510aは、電磁鋼板40をつぶし加工等することによって形成されている。第1凸部510aは、電磁鋼板40と一体に形成されており、軸方向厚さが電磁鋼板40よりも薄くなっている。
第2磁石挿通孔702の内側壁部形成面7021には、第2永久磁石62から離れる方向に向かって突出する第2凸部520aが形成されている。第2凸部520aは、電磁鋼板40をつぶし加工等することによって形成されている。第2凸部520aは、電磁鋼板40と一体に形成されており、軸方向厚さが電磁鋼板40よりも薄くなっている。
第3磁石挿通孔703の内側壁部形成面7031には、第3永久磁石63から離れる方向に向かって突出する第3凸部530aが形成されている。第3凸部530aは、電磁鋼板40をつぶし加工等することによって形成されている。第3凸部530aは、電磁鋼板40と一体に形成されており、軸方向厚さが電磁鋼板40よりも薄くなっている。
図8に示すように、電磁鋼板40を軸方向に積層すると、第1凸部510aの軸方向厚さは電磁鋼板40よりも薄くなっているので、第1磁石収容孔51の内側壁部511には、軸方向に沿って複数形成される第1凸部510aと、隣接する第1凸部510aの間に形成され、軸方向に沿って複数形成される第1空隙部510bと、を有する第1低飽和磁束密度部510が形成される。
同様に、図示は省略するが、電磁鋼板40を軸方向に積層すると、第2凸部520aの軸方向厚さは電磁鋼板40よりも薄くなっているので、第2磁石収容孔52の内側壁部521には、軸方向に沿って複数形成される第2凸部520aと、隣接する第2凸部520aの間に形成され、軸方向に沿って複数形成される第2空隙部520bと、を有する第2低飽和磁束密度部520が形成される。また同様に、第3凸部530aの軸方向厚さは電磁鋼板40よりも薄くなっているので、第3磁石収容孔53の内側壁部531には、軸方向に沿って複数形成される第3凸部530aと、隣接する第3凸部530aの間に形成され、軸方向に沿って複数形成される第3空隙部530bと、を有する第3低飽和磁束密度部530が形成される。
以上、本発明の各実施形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
例えば、第1低飽和磁束密度部510の第1空隙部510bを含む第1磁石収容孔51の内部、第2低飽和磁束密度部520の第2空隙部520bを含む第2磁石収容孔52の内部、及び、第3低飽和磁束密度部530の第3空隙部530bを含む第3磁石収容孔53の内部には、樹脂が充填されていてもよい。
例えば、本実施形態では、第1低飽和磁束密度部510は、第1磁石収容孔51の内側壁部511に形成されているものとしたが、第1低飽和磁束密度部510は、第1磁石収容孔51の外側壁部512に形成されていてもよいし、第1磁石収容孔51の内側壁部511及び外側壁部512の双方に形成されていてもよい。
例えば、本実施形態では、第2低飽和磁束密度部520は、第2磁石収容孔52の内側壁部521に形成されているものとしたが、第2低飽和磁束密度部520は、第2磁石収容孔52の外側壁部522に形成されていてもよいし、第2磁石収容孔52の内側壁部521及び外側壁部522の双方に形成されていてもよい。
例えば、本実施形態では、第3低飽和磁束密度部530は、第3磁石収容孔53の内側壁部531に形成されているものとしたが、第3低飽和磁束密度部530は、第3磁石収容孔53の外側壁部532に形成されていてもよいし、第3磁石収容孔53の内側壁部531及び外側壁部532の双方に形成されていてもよい。
例えば、本実施形態では、回転電機のロータ10は、第1磁石収容孔51に形成された第1低飽和磁束密度部510、第2磁石収容孔52に形成された第2低飽和磁束密度部520、及び、第3磁石収容孔53に形成された第3低飽和磁束密度部530、を有するものとしたが、回転電機のロータ10は、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び、第3低飽和磁束密度部530の少なくとも1つを有していればよい。すなわち、第1低飽和磁束密度部510、第2低飽和磁束密度部520、及び、第3低飽和磁束密度部530のいずれか1つ又は2つは省略されていてもよい。
本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を一例として示しているが、これに限定されるものではない。
(1) 回転軸心(回転軸心RC)を中心とする略円環形状を有し、複数のシート状部材(電磁鋼板40)を積層して構成されるロータコア(ロータコア20)と、
前記ロータコアに周方向に沿って形成された複数の磁極部(磁極部30)と、を備え、
各磁極部は、前記ロータコアに形成された軸方向に延在する磁石収容孔(第1磁石収容孔51、第2磁石収容孔52、第3磁石収容孔53)と、前記磁石収容孔に収容された永久磁石(第1永久磁石61、第2永久磁石62、第3永久磁石63)と、を有する回転電機(回転電機1)のロータ(ロータ10)であって、
前記永久磁石は、前記軸方向に延在する第1主面(内側面611、621、631)と、前記軸方向に延在する第2主面(外側面612、622、632)と、を有し、
前記磁石収容孔は、前記永久磁石の前記第1主面と対向して前記軸方向に延在する第1壁部(内側壁部511、521、531)と、前記永久磁石の前記第2主面と対向して前記軸方向に延在する第2壁部(外側壁部512、522、532)と、を有し、
前記ロータコアは、少なくとも1つの前記磁石収容孔において、
前記永久磁石の前記第1主面と前記磁石収容孔の前記第1壁部との間、又は、前記永久磁石の前記第2主面と前記磁石収容孔の前記第2壁部との間の距離が、第1距離(第1距離D11、D21、D31)である前記シート状部材と、
前記永久磁石の前記第1主面と前記磁石収容孔の前記第1壁部との間、又は、前記永久磁石の前記第2主面と前記磁石収容孔の前記第2壁部との間の距離が、第2距離(第2距離D12、D22、D32)である前記シート状部材とが、前記軸方向に積層されており、
前記第1距離は、前記第2距離よりも小さい、回転電機のロータ。
(1)によれば、ロータコアは、少なくとも1つの磁石収容孔において、永久磁石の第1主面と磁石収容孔の第1壁部との間、又は、永久磁石の第2主面と磁石収容孔の第2壁部との間の距離が、第1距離であるシート状部材と、永久磁石の第1主面と磁石収容孔の第1壁部との間、又は、永久磁石の第2主面と磁石収容孔の第2壁部との間の距離が、第2距離であるシート状部材とが、軸方向に積層されており、第1距離は、第2距離よりも小さいので、永久磁石の第1主面と磁石収容孔の第1壁部との間、又は、永久磁石の第2主面と磁石収容孔の第2壁部との間には、軸方向から見て凸部と空隙部が形成される。これにより、永久磁石の第1主面と磁石収容孔の第1壁部との間、又は、永久磁石の第2主面と磁石収容孔の第2壁部との間には、空隙部が形成されずにシート状部材が軸方向に積層された部分よりも飽和磁束密度が低い低飽和磁束密度部が形成される。このようにして、低飽和磁束密度部を容易に形成することができる。
(2) (1)に記載の回転電機のロータであって、
複数の前記シート状部材には、前記軸方向に貫通する磁石挿通孔(磁石挿通孔70)が前記周方向に沿って複数形成されており、
前記磁石収容孔は、複数の前記シート状部材が前記軸方向に積層されて、前記シート状部材に形成された前記磁石挿通孔が前記軸方向に重畳されることによって形成されており、
前記磁石挿通孔は、前記永久磁石の前記第1主面と前記磁石収容孔の前記第1壁部との間、又は、前記永久磁石の前記第2主面と前記磁石収容孔の前記第2壁部との間の距離が、前記第1距離である第1磁石挿通孔(凸部形成用磁石挿通孔71)と、前記永久磁石の前記第1主面と前記磁石収容孔の前記第1壁部との間、又は、前記永久磁石の前記第2主面と前記磁石収容孔の前記第2壁部との間の距離が、前記第2距離である第2磁石挿通孔(空隙部形成用磁石挿通孔72)と、を有し、
前記磁石収容孔は、前記第1磁石挿通孔と前記第2磁石挿通孔とが前記軸方向に重畳されて形成される、回転電機のロータ。
(2)によれば、シート状部材に形成された第1磁石挿通孔と第2磁石挿通孔とを軸方向に重畳するだけで低飽和磁束密度部を形成することができるので、低飽和磁束密度部を容易に形成することができる。
(3) (2)に記載の回転電機のロータであって、
前記シート状部材は、
前記第1磁石挿通孔が前記周方向に沿って複数形成された第1シート状部材(第1電磁鋼板41)と、
前記第2磁石挿通孔が前記周方向に沿って複数形成された第2シート状部材(第2電磁鋼板42)と、を有し、
前記磁石収容孔は、前記第1シート状部材と前記第2シート状部材とを前記軸方向に積層することによって、前記第1磁石挿通孔と前記第2磁石挿通孔とが前記軸方向に重畳されて形成される、回転電機のロータ。
(3)によれば、第1磁石挿通孔が形成された第1シート状部材と、第2磁石挿通孔が形成された第2シート状部材とを、軸方向に積層するだけで低飽和磁束密度部を形成することができる。これにより、2種類のシート状部材を用意し、それを軸方向に積層するだけで低飽和磁束密度部を形成することができるので、低飽和磁束密度部を容易且つ低コストで形成することができる。
(4) (2)に記載の回転電機のロータであって、
1つの前記シート状部材(電磁鋼板40A、40B、40C、40D、40E)に形成された複数の前記磁石挿通孔は、前記第1磁石挿通孔と前記第2磁石挿通孔とが、前記周方向に沿って所定のパターンで配置されて構成されており、
前記磁石収容孔は、複数の前記シート状部材を前記周方向に所定角度ずつ回転して前記軸方向に積層することによって、前記第1磁石挿通孔と前記第2磁石挿通孔とが前記軸方向に重畳されて形成される、回転電機のロータ。
(4)によれば、第1磁石挿通孔と第2磁石挿通孔とが周方向に沿って所定のパターンで配置されたシート状部材を、周方向に所定角度ずつ回転して軸方向に積層することによって、第1磁石挿通孔と第2磁石挿通孔とが軸方向に重畳されて形成される。これにより、低飽和磁束密度部を、一種類のシート状部材で形成することができるので、低飽和磁束密度部を容易且つ低コストで形成することができる。
(5) (2)に記載の回転電機のロータであって、
前記シート状部材は、
前記第1磁石挿通孔が形成された第1磁極部形成部(第1磁極部形成部81)と、
前記第2磁石挿通孔が形成された第2磁極部形成部(第2磁極部形成部82)と、を有し、
前記磁極部は、複数の前記シート状部材を前記周方向に所定角度ずつ回転して前記軸方向に積層することによって前記第1磁極部形成部と前記第2磁極部形成部とが重畳して構成されている、回転電機のロータ。
(5)によれば、第1磁極部形成部と第2磁極部形成部とを有するシート状部材を、周方向に所定角度ずつ回転して軸方向に積層することによって、第1磁石挿通孔と第2磁石挿通孔とが軸方向に重畳されて形成される。これにより、低飽和磁束密度部を、一種類のシート状部材で形成することができるので、低飽和磁束密度部を容易且つ低コストで形成することができる。
(6) (2)に記載の回転電機のロータであって、
前記シート状部材は、
複数の前記磁石挿通孔を有する磁極部形成部(第1磁極部形成部81、第2磁極部形成部82、第3磁極部形成部83)を複数備え、
少なくとも1つの前記磁極部形成部(第3磁極部形成部83)に形成された複数の前記磁石挿通孔は、前記第1磁石挿通孔と、前記第2磁石挿通孔と、を有し、
前記磁極部は、複数の前記シート状部材を前記周方向に所定角度ずつ回転して前記軸方向に積層することによって前記磁極部形成部が重畳して構成されている、回転電機のロータ。
(6)によれば、少なくとも1つの前記磁極部形成部に形成された複数の前記磁石挿通孔は、第1磁石挿通孔と、第2磁石挿通孔と、を有するので、1つの磁極部に形成される複数の磁石収容孔に形成される低飽和密度部が異なる飽和磁束密度となるようにすることができる。
(7) (1)に記載の回転電機のロータであって、
前記ロータコアは、
前記永久磁石の前記第1主面と前記磁石収容孔の前記第1壁部との間、又は、前記永久磁石の前記第2主面と前記磁石収容孔の前記第2壁部との間の距離が、前記第1距離である第1シート状部材(第1電磁鋼板41)と、
前記永久磁石の前記第1主面と前記磁石収容孔の前記第1壁部との間、又は、前記永久磁石の前記第2主面と前記磁石収容孔の前記第2壁部との間の距離が、前記第2距離である第2シート状部材(第2電磁鋼板42)と、を前記軸方向に積層することによって構成されている、回転電機のロータ。
(7)によれば、永久磁石の第1主面と前記磁石収容孔の第1壁部との間、又は、前記永久磁石の第2主面と磁石収容孔の第2壁部との間の距離が、第1距離である第1シート状部材と、永久磁石の第1主面と磁石収容孔の第1壁部との間、又は、永久磁石の第2主面と磁石収容孔の第2壁部との間の距離が、第2距離である第2シート状部材とを、軸方向に積層するだけで低飽和磁束密度部を形成することができる。これにより、2種類のシート状部材を用意し、それを軸方向に積層するだけで低飽和磁束密度部を形成することができるので、低飽和磁束密度部を容易且つ低コストで形成することができる。
(8)回転軸心(回転軸心RC)を中心とする略円環形状を有し、複数のシート状部材(電磁鋼板40)を積層して構成されるロータコア(ロータコア20)と、
前記ロータコアに周方向に沿って形成された複数の磁極部(磁極部30)と、を備え、
各磁極部は、前記ロータコアに形成された軸方向に延在する磁石収容孔(第1磁石収容孔51、第2磁石収容孔52、第3磁石収容孔53)と、前記磁石収容孔に収容された永久磁石(第1永久磁石61、第2永久磁石62、第3永久磁石63)と、を有する回転電機(回転電機1)のロータ(ロータ10)であって、
前記永久磁石は、前記軸方向に延在する第1主面(内側面611、621、631)と、前記軸方向に延在する第2主面(外側面612、622、632)と、を有し、
前記磁石収容孔は、前記永久磁石の前記第1主面と対向して前記軸方向に延在する第1壁部(内側壁部511、521、531)と、前記永久磁石の前記第2主面と対向して前記軸方向に延在する第2壁部(外側壁部512、522、532)と、を有し、
前記永久磁石に向かって突出して前記第1壁部及び前記第2壁部の少なくとも一方を形成し、前記軸方向に沿って複数形成される凸部(第1凸部510a、第2凸部520a、第3凸部530a)と、
隣接する前記凸部の間に形成され、前記軸方向に沿って複数形成される空隙部(第1空隙部510b、第2空隙部520b、第3空隙部530b)と、を有する、回転電機のロータ。
(8)によれば、回転電機のロータには、磁石収容孔の第1壁部及び第2壁部の少なくとも一方に、軸方向に沿って複数形成される凸部と、軸方向に沿って複数形成される空隙部とが形成される。これにより、永久磁石の第1主面と磁石収容孔の第1壁部との間、又は、永久磁石の第2主面と磁石収容孔の第2壁部との間には、空隙部が形成されずにシート状部材が軸方向に積層された部分よりも飽和磁束密度が低い低飽和磁束密度部が形成される。このようにして、低飽和磁束密度部を容易に形成することができる。
1 回転電機
10 ロータ
30 磁極部
40 電磁鋼板(シート状部材)
40A 電磁鋼板(シート状部材)
40B 電磁鋼板(シート状部材)
40C 電磁鋼板(シート状部材)
40D 電磁鋼板(シート状部材)
40E 電磁鋼板(シート状部材)
41 第1電磁鋼板(第1シート状部材)
42 第2電磁鋼板(第2シート状部材)
51 第1磁石収容孔(磁石収容孔)
511 内側壁部(第1壁部)
512 外側壁部(第2壁部)
52 第2磁石収容孔(磁石収容孔)
521 内側壁部(第1壁部)
522 外側壁部(第2壁部)
53 第3磁石収容孔(磁石収容孔)
531 内側壁部(第1壁部)
532 外側壁部(第2壁部)
61 第1永久磁石(永久磁石)
611 内側面(第1主面)
612 外側面(第2主面)
62 第2永久磁石(永久磁石)
621 内側面(第1主面)
622 外側面(第2主面)
63 第3永久磁石(永久磁石)
631 内側面(第1主面)
632 外側面(第2主面)
70 磁石挿通孔
71 凸部形成用磁石挿通孔(第1磁石挿通孔)
72 空隙部形成用磁石挿通孔(第2磁石挿通孔)
81 第1磁極部形成部(磁極部形成部)
82 第2磁極部形成部(磁極部形成部)
83 第3磁極部形成部(磁極部形成部)
D11、D21、D31 第1距離
D12、D22、D32 第2距離
RC 回転軸心

Claims (8)

  1. 回転軸心を中心とする略円環形状を有し、複数のシート状部材を積層して構成されるロータコアと、
    前記ロータコアに周方向に沿って形成された複数の磁極部と、を備え、
    各磁極部は、前記ロータコアに形成された軸方向に延在する磁石収容孔と、前記磁石収容孔に収容された永久磁石と、を有する回転電機のロータであって、
    前記永久磁石は、前記軸方向に延在する第1主面と、前記軸方向に延在する第2主面と、を有し、
    前記磁石収容孔は、前記永久磁石の前記第1主面と対向して前記軸方向に延在する第1壁部と、前記永久磁石の前記第2主面と対向して前記軸方向に延在する第2壁部と、を有し、
    前記ロータコアは、少なくとも1つの前記磁石収容孔において、
    前記永久磁石の前記第1主面と前記磁石収容孔の前記第1壁部との間、又は、前記永久磁石の前記第2主面と前記磁石収容孔の前記第2壁部との間の距離が、第1距離であるシート状部材と、
    前記永久磁石の前記第1主面と前記磁石収容孔の前記第1壁部との間、又は、前記永久磁石の前記第2主面と前記磁石収容孔の前記第2壁部との間の距離が、第2距離であるシート状部材とが、前記軸方向に積層されており、
    前記第1距離は、前記第2距離よりも小さい、回転電機のロータ。
  2. 請求項1に記載の回転電機のロータであって、
    複数の前記シート状部材には、前記軸方向に貫通する磁石挿通孔が前記周方向に沿って複数形成されており、
    前記磁石収容孔は、複数の前記シート状部材が前記軸方向に積層されて、前記シート状部材に形成された前記磁石挿通孔が前記軸方向に重畳されることによって形成されており、
    前記磁石挿通孔は、前記永久磁石の前記第1主面と前記磁石収容孔の前記第1壁部との間、又は、前記永久磁石の前記第2主面と前記磁石収容孔の前記第2壁部との間の距離が、前記第1距離である第1磁石挿通孔と、前記永久磁石の前記第1主面と前記磁石収容孔の前記第1壁部との間、又は、前記永久磁石の前記第2主面と前記磁石収容孔の前記第2壁部との間の距離が、前記第2距離である第2磁石挿通孔と、を有し、
    前記磁石収容孔は、前記第1磁石挿通孔と前記第2磁石挿通孔とが前記軸方向に重畳されて形成される、回転電機のロータ。
  3. 請求項2に記載の回転電機のロータであって、
    前記シート状部材は、
    前記第1磁石挿通孔が前記周方向に沿って複数形成された第1シート状部材と、
    前記第2磁石挿通孔が前記周方向に沿って複数形成された第2シート状部材と、を有し、
    前記磁石収容孔は、前記第1シート状部材と前記第2シート状部材とを前記軸方向に積層することによって、前記第1磁石挿通孔と前記第2磁石挿通孔とが前記軸方向に重畳されて形成される、回転電機のロータ。
  4. 請求項2に記載の回転電機のロータであって、
    1つの前記シート状部材に形成された複数の前記磁石挿通孔は、前記第1磁石挿通孔と前記第2磁石挿通孔とが、前記周方向に沿って所定のパターンで配置されて構成されており、
    前記磁石収容孔は、複数の前記シート状部材を前記周方向に所定角度ずつ回転して前記軸方向に積層することによって、前記第1磁石挿通孔と前記第2磁石挿通孔とが前記軸方向に重畳されて形成される、回転電機のロータ。
  5. 請求項2に記載の回転電機のロータであって、
    前記シート状部材は、
    前記第1磁石挿通孔が形成された第1磁極部形成部と、
    前記第2磁石挿通孔が形成された第2磁極部形成部と、を有し、
    前記磁極部は、複数の前記シート状部材を前記周方向に所定角度ずつ回転して前記軸方向に積層することによって前記第1磁極部形成部と前記第2磁極部形成部とが重畳して構成されている、回転電機のロータ。
  6. 請求項2に記載の回転電機のロータであって、
    前記シート状部材は、
    複数の前記磁石挿通孔を有する磁極部形成部を複数備え、
    少なくとも1つの前記磁極部形成部に形成される複数の前記磁石挿通孔は、前記第1磁石挿通孔と、前記第2磁石挿通孔と、を有する、回転電機のロータ。
  7. 請求項1に記載の回転電機のロータであって、
    前記ロータコアは、
    前記永久磁石の前記第1主面と前記磁石収容孔の前記第1壁部との間、又は、前記永久磁石の前記第2主面と前記磁石収容孔の前記第2壁部との間の距離が、前記第1距離である第1シート状部材と、
    前記永久磁石の前記第1主面と前記磁石収容孔の前記第1壁部との間、又は、前記永久磁石の前記第2主面と前記磁石収容孔の前記第2壁部との間の距離が、前記第2距離である第2シート状部材と、を前記軸方向に積層することによって構成されている、回転電機のロータ。
  8. 回転軸心を中心とする略円環形状を有し、複数のシート状部材を積層して構成されるロータコアと、
    前記ロータコアに周方向に沿って形成された複数の磁極部と、を備え、
    各磁極部は、前記ロータコアに形成された軸方向に延在する磁石収容孔と、前記磁石収容孔に収容された永久磁石と、を有する回転電機のロータであって、
    前記永久磁石は、前記軸方向に延在する第1主面と、前記軸方向に延在する第2主面と、を有し、
    前記磁石収容孔は、前記永久磁石の前記第1主面と対向して前記軸方向に延在する第1壁部と、前記永久磁石の前記第2主面と対向して前記軸方向に延在する第2壁部と、を有し、
    前記永久磁石に向かって突出して前記第1壁部及び前記第2壁部の少なくとも一方を形成し、前記軸方向に沿って複数形成される凸部と、
    隣接する前記凸部の間に形成され、前記軸方向に沿って複数形成される空隙部と、を有する、回転電機のロータ。
JP2021061123A 2021-03-31 2021-03-31 回転電機のロータ Pending JP2022157089A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021061123A JP2022157089A (ja) 2021-03-31 2021-03-31 回転電機のロータ
CN202210169343.5A CN115149679A (zh) 2021-03-31 2022-02-24 旋转电机的转子
US17/682,456 US20220320926A1 (en) 2021-03-31 2022-02-28 Rotor for rotary electric machine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021061123A JP2022157089A (ja) 2021-03-31 2021-03-31 回転電機のロータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022157089A true JP2022157089A (ja) 2022-10-14

Family

ID=83405465

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021061123A Pending JP2022157089A (ja) 2021-03-31 2021-03-31 回転電機のロータ

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20220320926A1 (ja)
JP (1) JP2022157089A (ja)
CN (1) CN115149679A (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5974672B2 (ja) * 2012-06-27 2016-08-23 トヨタ紡織株式会社 ロータコアの製造方法
WO2018189822A1 (ja) * 2017-04-12 2018-10-18 三菱電機株式会社 Ipmロータ

Also Published As

Publication number Publication date
CN115149679A (zh) 2022-10-04
US20220320926A1 (en) 2022-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5238231B2 (ja) 回転電機の回転子
CN101820238B (zh) 用于具有不对称转子磁体的永磁电机的方法和设备
JP6158495B2 (ja) 回転子及びそれを含む電動機
US6064132A (en) Armature structure of a radial rib winding type rotating electric machine
JP2008104323A (ja) 永久磁石式リラクタンス型回転電機
US20150244218A1 (en) Rotor for a permanent magnet electric machine and use thereof
KR101481882B1 (ko) 회전 전기기계
JP6539004B1 (ja) 回転子および回転電機
JP2007143335A (ja) 界磁子およびモータ
US11837919B2 (en) Rotary electric machine
CN110945754A (zh) 旋转电机
JP2012217278A (ja) 永久磁石型回転電機及び永久磁石型回転電機の製造方法
JP2990810B2 (ja) 車両用交流発電機
CN113994569A (zh) 旋转电机的转子
JP6507956B2 (ja) 永久磁石式回転電機
CN113273057B (zh) 具有磁通分配空隙的内置永磁体电机
JP2022157089A (ja) 回転電機のロータ
CN113541348A (zh) 旋转电机
US20200220400A1 (en) Interior permanent magnet electric machine with tapered bridge structure
US11888354B2 (en) Rotor for rotary electric machine
JP2020182358A (ja) 回転電機の回転子
KR20210120100A (ko) 회전 전기 기계
CN111989843A (zh) 转子以及具备该转子的旋转电机
KR20200085125A (ko) 모터용 회전자
CN214799084U (zh) 一种永磁转子及电机

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231128