JP2022156561A - 冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮機から吐出されるガス冷媒から圧縮機に吸入されるガス冷媒への熱伝達を抑制することができる冷凍装置を提供する。【解決手段】冷凍装置1は、互いに積層される複数のプレート21,22,23を有し内部に冷媒流路81,82,83が形成された冷媒流路ユニット10と、吐出口40a及び吸入口40bを有する圧縮機40と、両端が冷媒流路ユニット10に接続される第1外部配管71と、吸入口40bに一端72aが接続され他端72bが冷媒流路ユニット10に接続される第2外部配管72と、吐出口40aに一端73aが接続され他端73bが冷媒流路ユニット10に接続される第3外部配管73とを備え、冷媒流路が、第1外部配管71の一端71aに連通する第1流路81と、第1外部配管71の他端71bと第2外部配管72の他端72bとに連通する第2流路82と、第3外部配管73の他端73bに連通する第3流路83と、を含む。【選択図】図5
Description
本開示は、冷凍装置に関する。
蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行う冷媒回路を備えた冷凍装置では、冷媒が流れる複数の冷媒配管を1つにまとめ、冷媒回路の小型化を図ることが知られている。例えば、特許文献1には、互いに積層された上基板及び下基板を有し内部に冷媒流路が形成された基板(冷媒流路ユニット)が開示されている。この基板の上基板には孔部が形成され、この孔部には、圧縮機、アキュムレータ、四路切換弁等に繋がる補助配管が接続されている。
特許文献1記載の技術において、圧縮機に吸入される低温低圧のガス冷媒(以下、「吸入ガス冷媒」ともいう)は、アキュムレータから基板に流入し、基板内の冷媒流路を流れた後、基板から圧縮機へ流入する。これに対して、圧縮機から吐出される高温高圧のガス冷媒(以下、「吐出ガス冷媒」ともいう)は、圧縮機から基板に流入し、基板内の冷媒流路を流れた後、基板から四路切換弁へ流入する。基板内では、吐出ガス冷媒と吸入ガス冷媒との双方が流れるため、吐出ガス冷媒の熱が吸入ガス冷媒に伝達され、吸入ガス冷媒の温度が上昇して圧縮機に吸入効率が低下するという課題がある。
本開示は、吐出ガス冷媒から吸入ガス冷媒への熱伝達を抑制することができる冷凍装置を提供することを目的とする。
(1)本開示の冷凍装置は、
互いに積層される複数のプレートを有し内部に冷媒流路が形成された冷媒流路ユニットと、
吐出口及び吸入口を有する圧縮機と、
両端が前記プレート型配管に接続される第1外部配管と、
前記吸入口に一端が接続され他端が前記冷媒流路ユニットに接続される第2外部配管と、
前記吐出口に一端が接続され他端が前記冷媒流路ユニットに接続される第3外部配管と、を備え、
前記冷媒流路が、
前記第1外部配管の一端に連通する第1流路と、
前記第1外部配管の他端と前記第2外部配管の他端とに連通する第2流路と、
前記第3外部配管の他端に連通する第3流路と、を含む。
互いに積層される複数のプレートを有し内部に冷媒流路が形成された冷媒流路ユニットと、
吐出口及び吸入口を有する圧縮機と、
両端が前記プレート型配管に接続される第1外部配管と、
前記吸入口に一端が接続され他端が前記冷媒流路ユニットに接続される第2外部配管と、
前記吐出口に一端が接続され他端が前記冷媒流路ユニットに接続される第3外部配管と、を備え、
前記冷媒流路が、
前記第1外部配管の一端に連通する第1流路と、
前記第1外部配管の他端と前記第2外部配管の他端とに連通する第2流路と、
前記第3外部配管の他端に連通する第3流路と、を含む。
上記構成によれば、圧縮機に吸入されるガス冷媒(以下、「吸入ガス冷媒」ともいう)は、冷媒流路ユニットの第1流路から第1外部配管を流れ、その後冷媒流路ユニットに戻って第2流路を流れ、第2外部配管を通って圧縮機に流入する。圧縮機から吐出されるガス冷媒(以下、「吐出ガス冷媒」ともいう)は、第3外部配管を通って冷媒流路ユニットの第3流路に流入する。吸入ガス冷媒は、第1流路と第2流路との間に設けられた第1外部配管によって一旦冷媒流路ユニットから外部へ流出し冷媒流路ユニットを迂回することで、冷媒流路ユニットの第3流路を流れる吐出ガス冷媒からの熱伝達が抑制される。これにより、圧縮機における吸入効率の低下を抑制することができる。
(2)好ましくは、前記第1外部配管は、前記冷媒流路ユニットの一方の面に接続され、
前記第2外部配管が、前記冷媒流路ユニットの他方の面に接続される。
この構成によれば、冷媒流路ユニットの両方の面を利用して第1、第2外部配管を接続することで、冷媒流路ユニットの表面積を小さくし、小型化を図ることができる。
前記第2外部配管が、前記冷媒流路ユニットの他方の面に接続される。
この構成によれば、冷媒流路ユニットの両方の面を利用して第1、第2外部配管を接続することで、冷媒流路ユニットの表面積を小さくし、小型化を図ることができる。
(3)好ましくは、前記第1外部配管の他端と前記第2外部配管の他端とが、前記プレートの法線方向から見て重なって配置されている。
この構成によれば、第1外部配管の他端と第2外部配管の他端との間で第2流路を短く形成することができ、第3流路を流れる吐出ガス冷媒から、第2流路を流れる吸入ガス冷媒への熱伝達をより抑制することができる。
この構成によれば、第1外部配管の他端と第2外部配管の他端との間で第2流路を短く形成することができ、第3流路を流れる吐出ガス冷媒から、第2流路を流れる吸入ガス冷媒への熱伝達をより抑制することができる。
(4)好ましくは、前記冷媒流路ユニットに一端が接続され前記第1流路に連通する第4外部配管を備え、
前記第1外部配管は、前記冷媒流路ユニットの一方の面に接続され、
前記第4外部配管が、前記冷媒流路ユニットの他方の面に接続される。
この構成によれば、冷媒流路ユニットの両方の面を利用して第1、第4外部配管を接続することで、冷媒流路ユニットの表面積を小さくし、小型化を図ることができる。
前記第1外部配管は、前記冷媒流路ユニットの一方の面に接続され、
前記第4外部配管が、前記冷媒流路ユニットの他方の面に接続される。
この構成によれば、冷媒流路ユニットの両方の面を利用して第1、第4外部配管を接続することで、冷媒流路ユニットの表面積を小さくし、小型化を図ることができる。
(5)好ましくは、前記第1外部配管の一端と前記第4外部配管の一端とが、前記プレートの法線方向から見て重なって配置されている。
この構成によれば、第1外部配管の一端と第4外部配管の一端との間で第1流路を短く形成することができ、第3流路を流れる吐出ガス冷媒から、第1流路を流れる吸入ガス冷媒への熱伝達をより抑制することができる。
この構成によれば、第1外部配管の一端と第4外部配管の一端との間で第1流路を短く形成することができ、第3流路を流れる吐出ガス冷媒から、第1流路を流れる吸入ガス冷媒への熱伝達をより抑制することができる。
(6)好ましくは、冷凍装置が、前記第4外部配管の他端に接続されるアキュムレータをさらに備えている。
(7)好ましくは、前記冷媒流路ユニットに一端が接続され前記第3流路に連通する第5外部配管を備え、
前記第5外部配管は、前記冷媒流路ユニットの一方の面に接続され、
前記第3外部配管が、前記冷媒流路ユニットの他方の面に接続される。
この構成によれば、冷媒流路ユニットの両方の面を利用して第3、第5外部配管を接続することで、冷媒流路ユニットの表面積を小さくし、小型化を図ることができる。
前記第5外部配管は、前記冷媒流路ユニットの一方の面に接続され、
前記第3外部配管が、前記冷媒流路ユニットの他方の面に接続される。
この構成によれば、冷媒流路ユニットの両方の面を利用して第3、第5外部配管を接続することで、冷媒流路ユニットの表面積を小さくし、小型化を図ることができる。
(8)好ましくは、前記第5外部配管の一端と前記第3外部配管の他端とが、前記プレートの法線方向から見て重なって配置されている。
この構成によれば、第5外部配管の一端と第3外部配管の他端との間で第3流路を短く形成することができ、第3流路を流れる吐出ガス冷媒から、第1流路又は第2流路を流れる吸入ガス冷媒への熱伝達をより抑制することができる。
この構成によれば、第5外部配管の一端と第3外部配管の他端との間で第3流路を短く形成することができ、第3流路を流れる吐出ガス冷媒から、第1流路又は第2流路を流れる吸入ガス冷媒への熱伝達をより抑制することができる。
(9)好ましくは、前記第1外部配管には、前記圧縮機へ冷媒を流入させるインジェクション配管から分岐する分岐配管の出口端が接続される。
この構成によれば、例えば、分岐管の出口端を冷媒流路ユニットの内部で吸入ガス冷媒の経路に合流させたとすると、冷媒流路ユニットには分岐管の出口端を接続するための開口を形成する必要がある。冷凍装置には、インジェクション配管を備えていないものもあるため、そのような冷凍装置に冷媒流路ユニットを適用すると、分岐管の出口端用の開口を塞ぐ必要がある。本開示では、分岐管の出口端を第1外部配管に接続しているので、インジェクション配管を備えていない冷凍装置に冷媒流路ユニットを適用した場合には、冷媒流路ユニットの開口を塞ぐ手間を減らし、分岐管が接続されない第1外部配管に取り換えることによって対応することができる。
この構成によれば、例えば、分岐管の出口端を冷媒流路ユニットの内部で吸入ガス冷媒の経路に合流させたとすると、冷媒流路ユニットには分岐管の出口端を接続するための開口を形成する必要がある。冷凍装置には、インジェクション配管を備えていないものもあるため、そのような冷凍装置に冷媒流路ユニットを適用すると、分岐管の出口端用の開口を塞ぐ必要がある。本開示では、分岐管の出口端を第1外部配管に接続しているので、インジェクション配管を備えていない冷凍装置に冷媒流路ユニットを適用した場合には、冷媒流路ユニットの開口を塞ぐ手間を減らし、分岐管が接続されない第1外部配管に取り換えることによって対応することができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本開示の実施形態を詳細に説明する。
図1は、冷凍装置の冷媒回路を示す模式図である。
冷凍装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行う冷媒回路を備えている。本実施形態の冷凍装置1は、空気調和機である。この空気調和機1は、室外機31と、複数の室内機32と、流路切換装置33とを有する。室外機31と流路切換装置33、及び、流路切換装置33と室内機32とは、それぞれ連絡管34,35,36,37,38によって接続されている。本実施形態の空気調和機1は、複数の室内機32において冷房と暖房とを個別に実施することができる、いわゆる冷暖フリータイプとされている。なお、冷凍装置1は、空気調和機に限定されず、冷蔵庫、冷凍庫、給湯器等であってもよい。
図1は、冷凍装置の冷媒回路を示す模式図である。
冷凍装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行う冷媒回路を備えている。本実施形態の冷凍装置1は、空気調和機である。この空気調和機1は、室外機31と、複数の室内機32と、流路切換装置33とを有する。室外機31と流路切換装置33、及び、流路切換装置33と室内機32とは、それぞれ連絡管34,35,36,37,38によって接続されている。本実施形態の空気調和機1は、複数の室内機32において冷房と暖房とを個別に実施することができる、いわゆる冷暖フリータイプとされている。なお、冷凍装置1は、空気調和機に限定されず、冷蔵庫、冷凍庫、給湯器等であってもよい。
室外機31は、冷媒回路30を備えている。冷媒回路30は、液連絡管34、吸入ガス連絡管35、及び高低圧ガス連絡管36を介して、流路切換装置33内の冷媒回路と接続されている。流路切換装置33の冷媒回路は、連絡管37,38を介して室内機32内の冷媒回路と接続されている。
冷媒回路30は、第1閉鎖弁39a、第2閉鎖弁39b、第3閉鎖弁39c、圧縮機40、アキュムレータ41、複数の流路切換弁42(42a,42b,42c)、室外熱交換器43、複数の膨張弁44(44a,44b,44c,44d)、過冷却器45、オイルセパレータ46等を備え、これらの部品が冷媒配管を介して接続されることにより構成されている。室外機31内には、図示しないファンやコントローラ等が配設されている。
第1閉鎖弁39aの一端は、吸入ガス連絡管35に接続されている。第1閉鎖弁39aの他端は、アキュムレータ41まで延びる冷媒配管に接続されている。
第2閉鎖弁39bの一端は、高低圧ガス連絡管36に接続されている。第2閉鎖弁39bの他端は、流路切換弁42bまで延びる冷媒配管に接続されている。
第3閉鎖弁39cの一端は、液連絡管34に接続されている。第3閉鎖弁39cの他端は、過冷却器45まで延びる冷媒配管に接続されている。
圧縮機40は、圧縮機用モータを内蔵する密閉式の構造を有しており、例えばスクロール方式やロータリ方式などの容積式の圧縮機である。圧縮機40は、吸入配管47から吸入した低圧冷媒を圧縮した後、吐出配管48から吐出する。圧縮機40の内部には、冷凍機油が収容されている。この冷凍機油は、冷媒とともに冷媒回路30内を循環することがある。圧縮機40は、容器の一種である。
オイルセパレータ46は、圧縮機40から吐出された冷媒から冷凍機油を分離するための容器である。分離された冷凍機油は、油戻し管46aを介して圧縮機40に戻される。
アキュムレータ41は、圧縮機40に吸入される低圧冷媒を一時的に貯留し、ガス冷媒と液冷媒とを分離するための容器である。アキュムレータ41の流入口41bは、第1閉鎖弁39aから延びる冷媒配管に接続されている。アキュムレータ41の流出口41aは、吸入配管47に接続されている。
アキュムレータ41には、油戻し管50の一端が接続されている。油戻し管50の他端は、吸入配管47に接続されている。油戻し管50は、アキュムレータ41から圧縮機40への冷凍機油を戻すための管である。油戻し管50には第1開閉弁51が設けられている。第1開閉弁51は、電磁弁からなる。第1開閉弁51が開くと、アキュムレータ41内の冷凍機油が油戻し管50を通り、吸入配管47を流れる冷媒とともに圧縮機40へ吸入される。
各流路切換弁42は、四路切換弁である。各流路切換弁42は、空気調和機1の運転状況に応じて冷媒の流れを切り換える。各流路切換弁42の一の冷媒流入口には、オイルセパレータ46から延びる冷媒配管が接続されている。
各流路切換弁42は、運転時において、一の冷媒流路における冷媒の流れが遮断されるように構成されており、事実上、三方弁として機能している。以下、複数の流路切換弁42を、それぞれ第1流路切換弁42a、第2流路切換弁42b、第3流路切換弁42cともいう。
各膨張弁44は、例えば開度調整が可能な電動弁である。各膨張弁44は、運転状況に応じて開度が調整され、内部を通過する冷媒をその開度に応じて減圧する。以下、複数の膨張弁44を、それぞれ第1膨張弁44a、第2膨張弁44b、第3膨張弁44c、第4膨張弁44dともいう。
室外熱交換器43は、クロスフィン型式やマイクロチャネル型式の熱交換器である。室外熱交換器43は、第1熱交換部43aと、第2熱交換部43bと、第3熱交換部43cと、第4熱交換部43dとを含んでいる。第1熱交換部43aのガス側端は、第3流路切換弁42cまで延びる冷媒配管に接続されている。第1熱交換部43aの液側端は、第1膨張弁44aまで延びる冷媒配管に接続されている。
第2熱交換部43bのガス側端は、第1流路切換弁42aまで延びる冷媒配管に接続されている。第2熱交換部43bの液側端は、第2膨張弁44bまで延びる冷媒配管に接続されている。
第3熱交換部43c及び第4熱交換部43dのガス側端は、それぞれオイルセパレータ46から延びて分岐する冷媒配管に接続されている。第3熱交換部43c及び第4熱交換部43dの液側端は、第3膨張弁44cまで延びる冷媒配管に接続されている。
過冷却器45は、第1伝熱管45aと第2伝熱管45bとを有する。第1伝熱管45aの一端は、第1~第3膨張弁44a,44b,44cまで延びる冷媒配管に接続され、第1伝熱管45aの他端は、第3閉鎖弁39cまで延びる冷媒配管に接続されている。第2伝熱管45bの一端は、第1伝熱管45aと第1~第3膨張弁44a,44b,44cとの間の冷媒配管から分岐する第1分岐管53に接続されている。第1分岐管53には、第4膨張弁44dが設けられている。第2伝熱管45bの他端は、インジェクション配管55の一端に接続されている。インジェクション配管55の他端は、圧縮機40の中間ポートに接続されている。
インジェクション配管55には、第2分岐管56の一端が接続されている。第2分岐管56の他端(出口端)は、吸入配管47に接続されている。第2分岐管56には、第2開閉弁57と逆止弁58とが設けられている。第2開閉弁57は、電磁弁からなる。
過冷却器45は、圧縮機40から室外熱交換器43及び膨張弁44を通過して第1伝熱管45aを流れる冷媒と、膨張弁44dにより減圧されて第2伝熱管45bを流れる冷媒との間で熱交換を行い、第1伝熱管45aを流れる冷媒を過冷却する。第2伝熱管45bを流れる冷媒は、インジェクション配管55を通り、圧縮機40の中間ポートに吸入される。第2開閉弁57が開くと、インジェクション配管55を流れる冷媒が第2分岐管56に分岐して流れ、吸入配管47を通って圧縮機40に吸入される。
本実施形態の室外機31は、冷媒流路ユニット10を備えている。この冷媒流路ユニット10は、圧縮機40、アキュムレータ41、流路切換弁42、室外熱交換器43、膨張弁44、開閉弁51,57等の冷媒回路30を構成する部品同士を接続する冷媒配管をまとめて1つのユニットとして構成されたものである。具体的に、本実施形態の冷媒流路ユニット10は、図1に2点鎖線で示す枠F1の内側と枠F2の外側とに配置された冷媒流路を形成する。
(冷媒流路ユニットの構造)
図2は、冷媒流路ユニットの第1面側の斜視図である。図3は、冷媒流路ユニットの第2面側の斜視図である。
本実施形態における冷媒流路ユニット10は、例えば、支持台68を介して起立した姿勢で室外機31内に固定される。なお、「起立した姿勢」とは、冷媒流路ユニットの両側の面10A,10Bを実質的に鉛直方向に沿わせた姿勢をいう。ただし、本開示においては、「起立した姿勢」は、両側の面10A,10Bを鉛直方向に沿わせた姿勢を基準として±45°の範囲内で傾斜させた姿勢をも含む。
図2は、冷媒流路ユニットの第1面側の斜視図である。図3は、冷媒流路ユニットの第2面側の斜視図である。
本実施形態における冷媒流路ユニット10は、例えば、支持台68を介して起立した姿勢で室外機31内に固定される。なお、「起立した姿勢」とは、冷媒流路ユニットの両側の面10A,10Bを実質的に鉛直方向に沿わせた姿勢をいう。ただし、本開示においては、「起立した姿勢」は、両側の面10A,10Bを鉛直方向に沿わせた姿勢を基準として±45°の範囲内で傾斜させた姿勢をも含む。
冷媒流路ユニット10の一方の面(第1面)10A(図2参照)には、例えば、流路切換弁42、膨張弁44、開閉弁51,57等の所定の機能を発揮する機能部品が冷媒配管を介して接続される。冷媒流路ユニット10の他方の面(第2面)10B(図3参照)には、例えば、圧縮機40やアキュムレータ41等の容器が冷媒配管を介して接続される。第2面10Bには、容器以外の機能部品である1つの流路切換弁42も冷媒配管を介して接続されている。機能部品は、冷媒配管を介さずに直接的に冷媒流路ユニット10に接続されていてもよい。
流路切換弁42、膨張弁44、開閉弁51,57等の機能部品は、冷媒流路ユニット10に冷媒配管を介して取り付けられ、冷媒流路ユニット10によって支持されている。言い換えると、冷媒流路ユニット10は、冷媒配管を介して機能部品の重量を受け持つ形態で機能部品を支持している。流路切換弁42、膨張弁44、開閉弁51,57は、電動部品であるため、電気ケーブルが接続される。複数の電動部品が冷媒流路ユニット10の同一の面10Aに接続されることによって、電気ケーブルを束ねたり電気ケーブルを電装品ユニットまで配策したりする配線処理を容易に行うことができる。
圧縮機40は、冷媒配管を介して冷媒流路ユニット10に接続される。そのため、圧縮機40の振動は、冷媒流路ユニット10において遮断され、冷媒流路ユニット10に接続された、流路切換弁42や膨張弁44等の他の部品に伝達され難くなっている。そのため、冷媒流路ユニット10と他の部品とを接続する冷媒配管等に対する振動対策が容易となり、当該冷媒配管の取り回し等も容易に行うことができる。
図4は、冷媒流路ユニットの一部の断面図である。
冷媒流路ユニット10は、ユニット本体11を備える。ユニット本体11は、複数のプレート21,22,23を有している。複数のプレート21,22,23は、互いに積層され、接合されている。本実施形態のプレート21,22,23は、ステンレスである。ユニット本体11の内部には冷媒流路15が形成されている。なお、本実施形態において、冷媒流路ユニット10の第1面10A及び第2面10Bとは、複数のプレート21,22,23のうち、積層方向の外側に配置されたプレート21の表面(外面)をいう。図4には、複数のプレート21,22,23の積層方向(法線方向)を矢印Xで示している。
冷媒流路ユニット10は、ユニット本体11を備える。ユニット本体11は、複数のプレート21,22,23を有している。複数のプレート21,22,23は、互いに積層され、接合されている。本実施形態のプレート21,22,23は、ステンレスである。ユニット本体11の内部には冷媒流路15が形成されている。なお、本実施形態において、冷媒流路ユニット10の第1面10A及び第2面10Bとは、複数のプレート21,22,23のうち、積層方向の外側に配置されたプレート21の表面(外面)をいう。図4には、複数のプレート21,22,23の積層方向(法線方向)を矢印Xで示している。
複数のプレート21,22,23は、第1プレート21と、第1プレート21に積層される第2プレート22と、第2プレート22に積層される第3プレート23とを有する。互いに隣接するプレート21,22,23同士は、ろう付けによって接合されている。
第1プレート21は、複数のプレート21,22,23の積層方向X(以下、単に「積層方向X」ともいう)におけるユニット本体11の両端部に配置されている。第1プレート21は、他の第2,第3プレート22,23よりも薄く形成されている。第1プレート21には、積層方向Xにおけるユニット本体11の外側に向けて突出する接続筒21bが設けられている。接続筒21bは、円筒形状に形成されている。接続筒21bの筒軸心は、積層方向と平行である。接続筒21bの筒内は、第1開口21aを構成している。第1開口21aは、第1プレート21を貫通する円形の孔である。接続筒21b及び第1開口21aは、第1プレート21をバーリング加工することにより形成されている。
第2プレート22は、積層方向Xの両端から2枚目に位置する。第2プレート22は、第1プレート21よりも厚く形成されている。第2プレート22には、第2開口22aが形成されている。第2開口22aは、第2プレート22を貫通する円形状の孔である。第2開口22aは、第1プレート21の第1開口21aと連通している。第1開口21aと第2開口22aとは同一の内径を有する。
第3プレート23は、積層方向Xに間隔をあけて配置された2枚の第2プレート22の間に配置されている。本実施形態では、2枚の第2プレート22の間に3枚の第3プレート23が積層されている。第3プレート23は、第2プレート22と同一の厚さに形成されている。したがって、第2プレート22と第3プレート23とは、同一の素材を加工することによって形成することができる。
第3プレート23には、冷媒流路15を構成する第3開口23aが形成されている。第3開口23aは、各第3プレート23を貫通する孔又は積層方向Xに直交する方向に延びるスリットである。図4に示す例では、積層方向Xの一方側(図4の左側)の第2プレート22の2つの第2開口22aに渡る範囲で第3開口23aが形成されている。第3開口23aは、第2プレート22の第2開口22aと連通している。
第1,第2,第3プレート21,22,23は、ステンレス以外の材料、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄等であってもよい。
冷媒流路ユニット10には、第1継手管12及び第2継手管13が設けられている。図4に示す例では、第1継手管12は、冷媒流路ユニット10の第1面10A側に配置された第1プレート21及び第2プレート22に取り付けられる。第1継手管12は、第1開口21a及び第2開口22aに挿入されている。第1継手管12の外周面と、第1開口21aの内周面及び第2開口22aの内周面とは、ろう材B3によるろう付けによって接合されている。
なお、第1開口21aの内周面とは、第1プレート21の第1開口21aを形成する面を意味する。同様に、第2開口22aの内周面とは、第2プレート22の第2開口22aを形成する面を意味する。第1継手管12は、第1プレート21のみにろう付けされていてもよい。
第1継手管12には、他の冷媒配管101が接続されている。この冷媒配管101は、例えば、図2に示すように、流路切換弁42、膨張弁44、開閉弁51,57から延びている冷媒配管である。一般に、この種の冷媒配管101は、銅、銅合金等の銅を主成分とする材料で形成されている。冷媒配管101の一端部は、第1継手管12内に挿入され、冷媒配管101の外周面と第1継手管12の内周面とが、ろう材B2によるろう付けによって接合されている。
図4に示す例では、第2継手管13は、冷媒流路ユニット10の第2面10B側に配置された第1プレート21及び第2プレート22に取り付けられる。第2継手管13には、例えば、圧縮機40やアキュムレータ41等の容器に繋がる他の冷媒配管102が接続される。第2継手管13の一端部13aは、第1開口21a及び第2開口22aに挿入されている。第2継手管13の外周面と第1開口21aの内周面及び第2開口22aの内周面とは、ろう材B3によるろう付けによって接合されている。なお、第2継手管13は、第1プレート21のみにろう付けされていてもよい。
第2継手管13は、第1,第2プレート21,22に接続された一端部13aと、この一端部13aから90°湾曲する湾曲部13bと、湾曲部13bから第2方向に沿って延びる直線部13cとを有している。この冷媒配管102の他端部13dは、図3に示すように、冷媒流路ユニット10が起立した姿勢で、上向き又は横向きに配置されている。そのため、圧縮機40等の容器から延びる他の冷媒配管102を第2継手管13の他端部13dにバーナーろう付け等によって容易に接続することができる。
本実施形態の第1継手管12及び第2継手管13は、銅、銅合金等の銅を主成分とする材料により形成されている。ただし、第1継手管12及び第2継手管13は、これ以外の材料、例えば、ステンレス、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄等であってもよい。
なお、ユニット本体11と第1、第2継手管12,13とは、一体に組み立てられることによって、1つのアッセンブリとしての冷媒流路ユニット10を構成する。しかし、冷媒流路ユニット10が室外機31に組み込まれ、冷媒回路30を構成する部品が他の冷媒配管(外部配管)101,102を介して接続された状態では、第1継手管12及び第2継手管13は、他の冷媒配管101,102とともに冷媒流路ユニット10の第1面10A及び第2面10Bに接続される冷媒配管(外部配管)を構成する。ただし、継手管12,13は省略することもでき、この場合、冷媒流路ユニット10の第1面10A及び第2面10Bに対して直接的に他の冷媒配管101,102が接続される。
以下に説明する外部配管71~77は、第1、第2継手管12,13と他の冷媒配管101,102との組み合わせ、又は、第1、第2継手管12,13が省略される場合には他の冷媒配管101,102単独で構成される。
図5は、冷媒流路ユニットと、これに接続される部品とを模式的に示す説明図である。
図5において、冷媒流路ユニット10には、圧縮機40と、アキュムレータ41とが接続されている。圧縮機40の吸入口40bには、外部配管(第2外部配管)72の一端72aが接続されている。この外部配管72の他端72bは、冷媒流路ユニット10の第2面10Bに接続されている。この外部配管72は、図1に示す吸入配管47の一部を構成している。
図5において、冷媒流路ユニット10には、圧縮機40と、アキュムレータ41とが接続されている。圧縮機40の吸入口40bには、外部配管(第2外部配管)72の一端72aが接続されている。この外部配管72の他端72bは、冷媒流路ユニット10の第2面10Bに接続されている。この外部配管72は、図1に示す吸入配管47の一部を構成している。
圧縮機40の吐出口40aには、外部配管(第3外部配管)73の一端73aが接続されている。この外部配管73の他端73bは、冷媒流路ユニット10の第2面10Bに接続されている。この外部配管73は、図1に示す吐出配管48の一部を構成している。外部配管73の他端73bは、冷媒流路ユニット10内の第3流路83の一端に連通している。第3流路83の他端は、オイルセパレータ46(図1参照)まで延びる外部配管75に連通している。
冷媒流路ユニット10の第2面10Bには、外部配管(第4外部配管)74の一端74aが接続されている。この外部配管74の他端74bは、アキュムレータ41の流出口41aに接続されている。この外部配管74は、図1に示す吸入配管47の一部を構成している。
アキュムレータ41の流入口41bには、外部配管76の一端が接続されている。外部配管76の他端は、冷媒流路ユニット10の第2面10Bに接続されている。
冷媒流路ユニット10の第1面10Aには、外部配管(第1外部配管)71の両端71a,71bが接続されている。この外部配管71は、連続する冷媒流路を有する管である。したがって、外部配管71は、弁(機能部品)や容器等を介していない。言い換えると、外部配管71の途中には、弁や容器等が取り付けられておらず、外部配管71の冷媒流路は、弁や容器のような冷媒流路をもつ他の部品によって分断されていない。外部配管71の外面には、低圧側の冷媒圧力センサSが取り付けられ、第2分岐管56が接続されている。冷媒圧力センサSは、外部配管71の冷媒流路を分断することなく、内部に冷媒を取り込んで圧力を測定するものである。第2分岐管56は、外部配管71の冷媒流路を分断することなく、外部配管71に冷媒を合流させるものである。
図6は、冷媒流路ユニットと外部配管とを示す斜視図である。
図5及び図6に示すように、外部配管71は、上下方向に沿って配置されている。具体的に、外部配管71は、管軸心方向の中間部が第1面10Aと平行に配置され、一端部(下端部)71aと他端部(上端部)71bとが第1面10Aに向けて約90°折れ曲がり、それぞれ第1面10Aに接続されている。外部配管71は、図1に示す吸入配管47の一部(図1において点線の枠F3で囲まれた部分)を構成している。
図5及び図6に示すように、外部配管71は、上下方向に沿って配置されている。具体的に、外部配管71は、管軸心方向の中間部が第1面10Aと平行に配置され、一端部(下端部)71aと他端部(上端部)71bとが第1面10Aに向けて約90°折れ曲がり、それぞれ第1面10Aに接続されている。外部配管71は、図1に示す吸入配管47の一部(図1において点線の枠F3で囲まれた部分)を構成している。
なお、外部配管71は、上下方向に沿って配置されていなくてもよく、水平方向や、上下方向及び水平方向に対して傾斜した方向に沿って配置されていてもよい。
図5に示すように、外部配管71の一端71aと、外部配管74の一端74aとは、冷媒流路ユニット10に形成された冷媒流路(第1流路)81によって連通されている。外部配管71の他端71bと、外部配管72の他端72bとは、冷媒流路ユニット10に形成された冷媒流路(第2流路)82によって連通されている。
アキュムレータ41に一端が接続された油戻し管50の他端は、冷媒流路ユニット10の第2面10Bに接続され、冷媒流路ユニット10内の冷媒流路81に連通している。したがって、アキュムレータ41内の冷凍機油は、油戻し管50から冷媒流路81、外部配管71、冷媒流路82、及び外部配管72を通って圧縮機40に戻される。
図6に示すように、外部配管71の管軸心方向の中間には、図1に示す第2分岐管56の一端(出口端)56aが接続されている。第2分岐管56の他端56bは、冷媒流路ユニット10の第1面10Aに接続されている。この第2分岐管56は、インジェクション配管55から分岐する冷媒配管であり、インジェクション配管55を流れる冷媒は、第2分岐管56で分岐して外部配管71に流入し、圧縮機40に吸入される。
図7は、図5のA部における詳細な断面図である。
外部配管71の他端71bと外部配管72の他端72bとは、プレート21,22,23の法線方向(積層方向X)から見て、互いに重なる位置に配置されている。外部配管71と外部配管72を連通する冷媒流路ユニット10内の冷媒流路82は、プレート21,22,23の法線方向に沿って延びている。したがって、冷媒流路82は、外部配管71と外部配管72との間に最短距離で形成されている。
外部配管71の他端71bと外部配管72の他端72bとは、プレート21,22,23の法線方向(積層方向X)から見て、互いに重なる位置に配置されている。外部配管71と外部配管72を連通する冷媒流路ユニット10内の冷媒流路82は、プレート21,22,23の法線方向に沿って延びている。したがって、冷媒流路82は、外部配管71と外部配管72との間に最短距離で形成されている。
図5に示すように、外部配管71の一端71aと外部配管74の一端74aとも、プレート21,22,23の法線方向から見て互いに重なる位置に配置されている。そして、外部配管71と外部配管74とを連通する冷媒流路ユニット10内の冷媒流路81は、プレート21,22,23の法線方向に沿って延びている。したがって、冷媒流路81は、外部配管71と外部配管74との間に最短距離で形成されている。
図8は、冷媒流路ユニットを一方の面(例えば第2面10B)側から見たときの第1~第3流路の配置を示す説明図である。
冷媒流路ユニット10に形成された第1流路81は、冷媒流路ユニット10を一方の面10B側から見たときの冷媒流路ユニット10の上下方向の中心C1よりも下側、より具体的には、冷媒流路ユニット10の下端部の近傍に形成されている。第1流路81は、冷媒流路ユニット10を一方の面10B側から見たときの冷媒流路ユニット10の水平方向の中心C2よりも同方向の一方側(図8における右側)に偏った位置に形成されている。
冷媒流路ユニット10に形成された第1流路81は、冷媒流路ユニット10を一方の面10B側から見たときの冷媒流路ユニット10の上下方向の中心C1よりも下側、より具体的には、冷媒流路ユニット10の下端部の近傍に形成されている。第1流路81は、冷媒流路ユニット10を一方の面10B側から見たときの冷媒流路ユニット10の水平方向の中心C2よりも同方向の一方側(図8における右側)に偏った位置に形成されている。
第2流路82は、冷媒流路ユニット10を一方の面10B側から見たときの冷媒流路ユニット10の上下方向の中心C1よりも上側、より具体的には、冷媒流路ユニット10の上端部の近傍に形成されている。第2流路は、冷媒流路ユニット10を一方の面10B側から見たときの冷媒流路ユニット10の水平方向の中心C2よりも同方向の一方側(図8における右側)に偏った位置に形成されている。
第3流路83は、冷媒流路ユニット10を一方の面10B側から見たときの冷媒流路ユニット10の上下方向の中心C1付近に形成されている。言い換えると、第3流路83は、第1流路81よりも上側で第2流路82よりも下側に形成されている。また、第3流路83は、冷媒流路ユニット10を一方の面10B側から見たときの冷媒流路ユニット10の水平方向の中心C2よりも同方向の他方側(図8における左側)に偏った位置に形成されている。
したがって、第1流路81及び第2流路82と、第3流路83とは、冷媒流路ユニット10の第1面10A及び第2面10Bの面積の範囲内において互いに離れた位置に配置されている。
(変形例)
図9は、変形例に係る冷媒流路ユニットとこれに接続される部品とを模式的に示す説明図である。
この変形例では、冷媒流路ユニット10の第1面10Aに、外部配管(第5外部配管)75の一端75aが接続されている。外部配管75の一端75aは、第3流路83に連通している。外部配管75の他端は、オイルセパレータ46の一端に接続されている。オイルセパレータ46の他端には、外部配管77の一端が接続されている。外部配管77の他端は、冷媒流路ユニット10の第1面10Aに接続されている。
図9は、変形例に係る冷媒流路ユニットとこれに接続される部品とを模式的に示す説明図である。
この変形例では、冷媒流路ユニット10の第1面10Aに、外部配管(第5外部配管)75の一端75aが接続されている。外部配管75の一端75aは、第3流路83に連通している。外部配管75の他端は、オイルセパレータ46の一端に接続されている。オイルセパレータ46の他端には、外部配管77の一端が接続されている。外部配管77の他端は、冷媒流路ユニット10の第1面10Aに接続されている。
外部配管75の一端75aと外部配管73の他端73bとは、プレート21,22,23の法線方向から見て互いに重なる位置に配置されている。そして、外部配管75と外部配管73とを連通する第3流路83は、プレート21,22,23の法線方向に沿って延びている。したがって、冷媒流路83は、外部配管75と外部配管73との間に最短距離で形成されている。
なお、外部配管75の他端は、流路切換弁42等に接続されていてもよい。
[実施形態の作用効果]
(1)上記実施形態の冷凍装置1は、例えば図5に示すように、互いに積層される複数のプレート21,22,23を有し内部に冷媒流路81,82,83が形成された冷媒流路ユニット10と、吐出口40a及び吸入口40bを有する圧縮機40と、両端が冷媒流路ユニット10に接続される第1外部配管71と、吸入口40bに一端が接続され他端が冷媒流路ユニット10に接続される第2外部配管72と、吐出口40aに一端が接続され他端が冷媒流路ユニット10に接続される第3外部配管73と、を備える。冷媒流路81,82,83は、第1外部配管71の一端71aに連通する第1流路81と、第1外部配管71の他端71bと第2外部配管72の他端72bとに連通する第2流路82と、第3外部配管73の他端に連通する第3流路83と、を含む。
(1)上記実施形態の冷凍装置1は、例えば図5に示すように、互いに積層される複数のプレート21,22,23を有し内部に冷媒流路81,82,83が形成された冷媒流路ユニット10と、吐出口40a及び吸入口40bを有する圧縮機40と、両端が冷媒流路ユニット10に接続される第1外部配管71と、吸入口40bに一端が接続され他端が冷媒流路ユニット10に接続される第2外部配管72と、吐出口40aに一端が接続され他端が冷媒流路ユニット10に接続される第3外部配管73と、を備える。冷媒流路81,82,83は、第1外部配管71の一端71aに連通する第1流路81と、第1外部配管71の他端71bと第2外部配管72の他端72bとに連通する第2流路82と、第3外部配管73の他端に連通する第3流路83と、を含む。
上記構成の冷凍装置1では、圧縮機40に吸入される冷媒(吸入ガス冷媒)は、冷媒流路ユニット10の第1流路81から第1外部配管71を流れ、その後冷媒流路ユニット10に戻って第2流路82を流れ、第2外部配管72を通って圧縮機40に流入する。圧縮機40から吐出される冷媒(吐出ガス冷媒)は、第3外部配管73を通って冷媒流路ユニット10の第3流路83に流入する。吸入ガス冷媒は、第1流路81と第2流路82との間に設けられた第1外部配管71によって一旦冷媒流路ユニット10から外部へ流出し、冷媒流路ユニット10を迂回する。これにより、吸入ガス冷媒は、冷媒流路ユニット10の第3流路83を流れる吐出ガス冷媒から熱的に離された状態となり、吐出ガス冷媒からの熱伝達が抑制される。そのため、吸入ガス冷媒の温度が上昇することによる圧縮機40の吸入効率の低下を抑制することができる。
(2)上記実施形態では、第1外部配管71が、冷媒流路ユニット10の第1面10Aに接続され、第2外部配管72が、冷媒流路ユニット10の第2面10Bに接続される。このように、冷媒流路ユニット10の両方の面10A,10Bを利用して第1、第2外部配管71,72を接続することで、冷媒流路ユニット10の一方の面のみに第1、第2外部配管71,72を接続する場合に比べて冷媒流路ユニット10の表面積を小さくし、小型化を図ることができる。
(3)上記実施形態では、例えば、図5及び図7に示すように、第1外部配管71の他端71bと第2外部配管72の他端72bとが、プレート21,22,23の法線方向から見て重なって配置されている。そのため、第1外部配管71の他端71bと第2外部配管72の他端72bとの間で第2流路82を短く形成することができ、吐出ガス冷媒から、第2流路82を流れる吸入ガス冷媒への熱伝達をより抑制することができる。
(4)上記実施形態では、冷媒流路ユニット10に一端が接続され第1流路81に連通する第4外部配管74を備え、第1外部配管71は、冷媒流路ユニット10の第1面10Aに接続され、第4外部配管74が、冷媒流路ユニット10の第2面10Bに接続される。このように、冷媒流路ユニット10の両方の面を利用して第1、第4外部配管71.74を接続することで、冷媒流路ユニット10の一方の面のみに第1、第4外部配管71,74を接続する場合に比べて冷媒流路ユニット10の表面積を小さくし、小型化を図ることができる。
(5)上記実施形態では、図5に示すように、第1外部配管71の一端と第4外部配管74の一端とが、プレート21,22,23の法線方向から見て重なって配置されている。そのため、第1外部配管71の一端71aと第4外部配管74の一端74aとの間で第1流路81を短く形成することができ、吐出ガス冷媒から、第1流路81を流れる吸入ガス冷媒への熱伝達をより抑制することができる。
(6)上記実施形態では、冷媒流路ユニット10に一端が接続され第3流路83に連通する第5外部配管75を備え、第5外部配管75は、冷媒流路ユニット10の第1面10Aに接続され、第3外部配管73が、冷媒流路ユニット10の第2面10Bに接続される。このように、冷媒流路ユニット10の両方の面を利用して第3、第5外部配管73,75を接続することで、冷媒流路ユニット10の一方の面のみに第3、第5外部配管73,75を接続する場合に比べて冷媒流路ユニット10の表面積を小さくし、小型化を図ることができる。
(7)上記変形例では、図9に示すように、第5外部配管75の一端75aと第3外部配管73の他端73bとが、冷媒流路ユニット10の法線方向から見て重なって配置されている。そのため、第5外部配管75の一端75aと第3外部配管73の他端73bとの間で第3流路83を短く形成することができ、この第3流路83を流れる吐出ガス冷媒から、第1流路81又は第2流路82を流れる吸入ガス冷媒への熱伝達をより抑制することができる。
(8)上記実施形態では、第1外部配管71には、圧縮機40へ冷媒を流入させるインジェクション配管55から分岐する分岐管56の出口端56aが接続される。このように構成したのは、次の理由による。分岐管56を冷媒流路ユニット10の内部で吸入ガス冷媒の経路に合流させたとすると、冷媒流路ユニット10には分岐管56の出口端56aを接続するための開口を形成する必要がある。冷凍装置1には、インジェクション配管を備えていないものもあるため、そのような冷凍装置1に冷媒流路ユニット10を適用すると、分岐管56の出口端56a用の開口を塞ぐ必要がある。本開示では、分岐管56の出口端56aを第1外部配管71に接続しているので、インジェクション配管を備えていない冷凍装置1に冷媒流路ユニット10を適用した場合には、冷媒流路ユニット10の開口を塞ぐ手間を減らし、分岐管56が接続されない第1外部配管71に取り換えることによって対応することができる。
(9)上記実施形態では、吸入ガス冷媒が流れる第1流路81は、冷媒流路ユニット10の上下方向における中心C1よりも下側に形成され、同じく吸入ガス冷媒が流れる第2流路82は、冷媒流路ユニット10の上下方向における中心C1よりも上側に形成されている。吐出ガス冷媒が流れる第3流路83は、冷媒流路ユニット10の上下方向における中心C1付近に形成されている。そのため、第1流路81及び第2流路82と、第3流路83とは、冷媒流路ユニット10の面積内で可及的に距離を離して配置され、吐出ガス冷媒から吸入ガス冷媒への熱伝達を抑制することができる。
(10)上記実施形態では、図8に示すように、吸入ガス冷媒が流れる第1流路81が、冷媒流路ユニット10の水平方向における中心C2よりも同方向の一方側(図8における右側)に偏った位置に形成され、同じく吸入ガス冷媒が流れる第2流路82は、冷媒流路ユニット10の水平方向における中心C2よりも同方向の一方側(図8における右側)に偏った位置に形成されている。これに対して、吐出ガス冷媒が流れる第3流路83は、冷媒流路ユニット10の水平方向における中心C2よりも同方向の他方側(図8における左側)に偏った位置に形成されている。そのため、第1流路81及び第2流路82と、第3流路83とは、冷媒流路ユニット10の面積内で可及的に距離を離して配置され、吐出ガス冷媒から吸入ガス冷媒への熱伝達を抑制することができる。
なお、本開示は、以上の例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、冷媒流路ユニット10を構成するプレートの枚数は、上記実施形態に限定されるものではない。また、冷媒流路ユニット10のユニット本体11は、板状に限定されず、ブロック状等のあらゆる形態をとることができる。
例えば、冷媒流路ユニット10を構成するプレートの枚数は、上記実施形態に限定されるものではない。また、冷媒流路ユニット10のユニット本体11は、板状に限定されず、ブロック状等のあらゆる形態をとることができる。
1 :冷凍装置
10 :冷媒流路ユニット
10A :第1面
10B :第2面
21 :プレート
22 :プレート
23 :プレート
40 :圧縮機
40a :吐出口
40b :吸入口
41 :アキュムレータ
42 :流路切換弁
44 :膨張弁(電動弁)
55 :インジェクション配管
56 :第2分岐管
56a :出口端
71 :第1外部配管
71a :一端
71b :他端
72 :第2外部配管
72a :一端
72b :他端
73 :第3外部配管
73a :一端
73b :他端
74 :第4外部配管
74a :一端
74b :他端
75 :第5外部配管
75a :一端
81 :第1流路
82 :第2流路
83 :第3流路
10 :冷媒流路ユニット
10A :第1面
10B :第2面
21 :プレート
22 :プレート
23 :プレート
40 :圧縮機
40a :吐出口
40b :吸入口
41 :アキュムレータ
42 :流路切換弁
44 :膨張弁(電動弁)
55 :インジェクション配管
56 :第2分岐管
56a :出口端
71 :第1外部配管
71a :一端
71b :他端
72 :第2外部配管
72a :一端
72b :他端
73 :第3外部配管
73a :一端
73b :他端
74 :第4外部配管
74a :一端
74b :他端
75 :第5外部配管
75a :一端
81 :第1流路
82 :第2流路
83 :第3流路
Claims (9)
- 互いに積層される複数のプレート(21,22,23)を有し内部に冷媒流路(81,82,83)が形成された冷媒流路ユニット(10)と、
吐出口(40a)及び吸入口(40b)を有する圧縮機(40)と、
両端が前記冷媒流路ユニット(10)に接続される第1外部配管(71)と、
前記吸入口(40b)に一端(72a)が接続され他端(72b)が前記冷媒流路ユニット(10)に接続される第2外部配管(72)と、
前記吐出口(40a)に一端(73a)が接続され他端(73b)が前記冷媒流路ユニット(10)に接続される第3外部配管(73)と、を備え、
前記冷媒流路(81,82,83)が、
前記第1外部配管(71)の一端(71a)に連通する第1流路(81)と、
前記第1外部配管(71)の他端(71b)と前記第2外部配管(72)の他端(72b)とに連通する第2流路(82)と、
前記第3外部配管(73)の他端(73b)に連通する第3流路(83)と、を含む、冷凍装置。 - 前記第1外部配管(71)が、前記冷媒流路ユニット(10)の一方の面(10A)に接続され、
前記第2外部配管(72)が、前記冷媒流路ユニット(10)の他方の面(10B)に接続される、請求項1に記載の冷凍装置。 - 前記第1外部配管(71)の他端(71b)と前記第2外部配管(72)の他端(72b)とが、前記プレート(21,22,23)の法線方向から見て重なって配置されている、請求項2に記載の冷凍装置。
- 前記冷媒流路ユニット(10)に一端(74a)が接続され前記第1流路(81)に連通する第4外部配管(74)を備え、
前記第1外部配管(71)は、前記冷媒流路ユニット(10)の一方の面(10A)に接続され、
前記第4外部配管(74)が、前記冷媒流路ユニット(10)の他方の面(10B)に接続される、請求項1~3のいずれか1項に記載の冷凍装置。 - 前記第1外部配管(71)の一端(71a)と前記第4外部配管(74)の一端(74a)とが、前記プレート(21,22,23)の法線方向から見て重なって配置されている、請求項4に記載の冷凍装置。
- 前記第4外部配管(74)の他端(74b)に接続されるアキュムレータ(41)をさらに備えている、請求項4又は5に記載の冷凍装置。
- 前記冷媒流路ユニット(10)に一端(75a)が接続され前記第3流路(83)に連通する第5外部配管(75)を備え、
前記第5外部配管(75)は、前記冷媒流路ユニット(10)の一方の面(10A)に接続され、
前記第3外部配管(73)が、前記冷媒流路ユニット(10)の他方の面(10B)に接続される、請求項1~6のいずれか1項に記載の冷凍装置。 - 前記第5外部配管(75)の一端(75a)と前記第3外部配管(73)の他端(73b)とが、前記プレート(21,22,23)の法線方向から見て重なって配置されている、請求項7に記載の冷凍装置。
- 前記第1外部配管(71)には、前記圧縮機(40)へ冷媒を流入させるインジェクション配管(55)から分岐する分岐管(56)の出口端(56a)が接続される、請求項1~8のいずれか1項に記載の冷凍装置。
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