JP2022153119A - 建設機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】オペレータの意図した旋回レバー操作に対する応答性を維持しつつ、車体の揺れに起因した意図しない旋回レバー操作によるハンチングを予防することが可能な建設機械を提供する。【解決手段】建設機械100は、電磁比例制御弁31,32から出力される旋回操作圧を検出する圧力センサ41,42を備え、コントローラ60は、操作レバー10aの操作量に基づいて目標旋回操作圧を算出し、圧力センサ41,42で検出した前記旋回操作圧と前記目標旋回操作圧との差分を算出し、前記差分に応じて前記目標旋回操作圧の上昇率を制限する。【選択図】 図4
Description
本発明は、油圧ポンプから旋回用油圧モータに供給される圧油の流れを制御するスプール型の方向切換弁を備え、この方向切換弁の操作圧を電磁比例制御弁で発生させる装置を備えた建設機械に関する。
従来から、クローラクレーンや油圧ショベルの旋回操作レバーを急操作して起動または停止するときに発生するハンチングを効果的に抑制する種々の方式が提案されている。起動時や停止時の急操作による慣性力によりオペレータが揺られた場合、旋回操作レバーを意図しない方向、すなわち起動時は中立方向、停止時は旋回操作方向に操作レバーを操作してしまい、次いでこれを抑制するために意図する逆方向に操作することが繰り返されることがある。このような操作に起因する旋回の振動現象をハンチングと呼んでいる。特許文献1では、このようなハンチングを抑制する方式が提案されている。
特許文献1には、油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油によって旋回体を駆動する旋回用油圧モータと、前記油圧ポンプの吐出油の流れを制御して前記旋回用油圧モータの駆動を制御する旋回用制御弁と、旋回操作時にオペレータにより操作されて前記旋回用制御弁を駆動するための指令信号を出力する操作手段とを備えた建設機械の旋回制御装置において、シートに埋設した圧力センサによりオペレータの揺れを検出する揺れ検出手段と、前記揺れ検出手段で検出される前記オペレータの揺れと前記指令信号とに基づいて前記旋回用制御弁を駆動制御する弁駆動制御手段とを備えることを特徴とする建設機械の旋回制御装置が開示されている。そして、旋回制御処理の具体例として、オペレータの最大揺れが予め定めたしきい値よりも大きいと判定された場合に、操作レバーから出力される指令信号に遅れ要素を付加し、この遅れ要素を付加した指令信号に応じて旋回用制御弁を駆動することが記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の旋回制御装置では、圧力センサによってオペレータの揺れを検出した後に操作レバーから出力される指令信号に遅れ要素を付加するため、ハンチングの発生自体を防ぐことはできない。また、オペレータの揺れを検出している間は、旋回レバー操作に対して旋回用制御弁の駆動が遅れるため、減速後の再度加速や停止時の減速が遅れるなど、レバー操作に対する応答性が低下する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、オペレータの意図した旋回レバー操作に対する応答性を維持しつつ、車体の揺れに起因した意図しない旋回レバー操作によるハンチングを予防することが可能な建設機械を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、下部走行体と、前記下部走行体上に旋回可能に取り付けられた上部旋回体と、前記上部旋回体を旋回駆動する旋回用油圧モータと、前記旋回用油圧モータを操作する操作レバーと、油圧ポンプと、前記油圧ポンプから前記旋回用油圧モータへ供給される圧油の流れを制御する旋回用方向切換弁と、パイロットポンプと、前記パイロットポンプの吐出圧を、前記旋回用方向切換弁の操作圧である旋回操作圧として出力する電磁比例制御弁と、前記操作レバーの操作量に基づいて前記旋回操作圧の目標値である目標旋回操作圧を算出し、前記目標旋回操作圧に応じて前記電磁比例制御弁へ指令電流を出力するコントローラとを備えた建設機械において、前記旋回操作圧を検出する圧力センサを備え、前記コントローラは、前記圧力センサで検出した前記旋回操作圧と前記目標旋回操作圧との差分を算出し、前記差分に応じて前記目標旋回操作圧の上昇率を制限するものとする。
以上のように構成した本発明によれば、旋回操作圧と目標旋回操作圧との差分に応じて目標旋回操作圧の上昇率が制限されるため、オペレータの意図した旋回レバー操作に対する応答性を維持しつつ、車体の揺れに起因した意図しない旋回レバー操作によるハンチングを抑制することが可能となる。
本発明に係る建設機械によれば、オペレータの意図した旋回レバー操作に対する応答性を維持しつつ、車体の揺れに起因した意図しない旋回レバー操作によるハンチングを予防することが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係る建設機械として油圧ショベルを例に挙げ、図面を参照して説明する。なお、各図中、同等の部材には同一の符号を付し、重複した説明は適宜省略する。
図1は、本実施形態に係る油圧ショベルの外観図である。図1において、油圧ショベル100は、クローラ式の下部走行体1と、下部走行体1上に旋回可能に設けられた上部旋回体2と、掘削作業等を行うためのフロント作業装置3とを備えている。
下部走行体1には左右一対の走行用油圧モータ4(左側のみ図示)が配置されている。下部走行体1は、走行用油圧モータ4及びその減速機構等により各クローラが独立して回転駆動されることにより、前方又は後方に走行する。
上部旋回体2には、オペレータが着席する運転席等が配置された運転室5、原動機としてのエンジン6、エンジン6で駆動される油圧ポンプ7およびパイロットポンプ8(図2に示す)、旋回用油圧モータ9等が備えられている。上部旋回体2は、旋回用油圧モータ9により下部走行体1に対して右方向又は左方向に旋回駆動される。運転室5の内部には、油圧ショベル100の各種動作を指示するための操作レバー装置10、油圧ショベル100の状態を確認するための各種の計器類、機体情報が表示される表示装置等が設けられている。
フロント作業装置3は、ブーム11、アーム12、およびバケット13で構成される。ブーム11はブームシリンダ14により上下方向に駆動され、アーム12はアームシリンダ15によりダンプ側(開く側)又はクラウド側(掻き込む側)に駆動され、バケット13はバケットシリンダ16によりダンプ側又はクラウド側に駆動される。
油圧ショベル100には、油圧アクチュエータ(走行用油圧モータ4、旋回用油圧モータ9、ブームシリンダ14、アームシリンダ15、およびバケットシリンダ16)に供給する作動油を貯蔵する作動油タンク17(図2に示す)が設けられている。油圧ポンプ7から吐出される作動油(圧油)は、コントロールバルブ18(図2に示す)を介して油圧アクチュエータ4,9,14~16に供給される。コントロールバルブ18は、油圧ポンプ7から油圧アクチュエータ4,9,14~16に供給される作動油の流れ(方向および流量)を制御する。
図2は、油圧ショベル100に搭載された油圧駆動装置の構成図である。図2において、油圧駆動装置200は、油圧ポンプ7と、パイロットポンプ8と、旋回用油圧モータ9と、ブームシリンダ14と、アームシリンダ15と、バケットシリンダ16と、作動油タンク17と、コントロールバルブ18と、電磁比例制御弁31~38と、圧力センサ41~48と、メインリリーフ弁51と、パイロットリリーフ弁52と、旋回リリーフ弁53,54と、ロック弁55と、操作レバー装置10と、コントローラ60とを備える。なお、図2では、走行用油圧モータ4の駆動に関わる部分を省略している。
コントロールバルブ18は、旋回用方向切換弁21、ブーム用方向切換弁22、アーム用方向切換弁23、およびバケット用方向切換弁24を有する。方向切換弁21~24は、油圧ポンプ7から油圧アクチュエータ9,14~16へ供給される圧油の流れ(方向および流量)をそれぞれ制御する。
電磁比例制御弁31~38は、コントローラ60からの指令電流に応じてパイロットポンプ8の吐出圧(パイロット一次圧)を減圧し、方向切換弁21~24の操作圧(パイロット圧)として出力する。電磁比例制御弁31~38と方向切換弁21~24とを接続するパイロットラインには、圧力センサ41~48がそれぞれ設けられている。圧力センサ41~48は、電磁比例制御弁31~38から出力される操作圧を圧力信号に変換し、コントローラ60へ出力する。
操作レバー装置10は、操作レバー10aの操作方向ごとに操作量(レバー操作量)に応じた操作信号を生成し、コントローラ60へ出力する。コントローラ60は、操作レバー10aの操作方向ごとに、図3に示すようなレバー操作量と目標操作圧の関係(変換テーブル61)を記憶している。コントローラ60は、変換テーブル61に基づいてレバー操作量を目標操作圧に変換し、目標操作圧に応じた指令電流を電磁比例制御弁31~38へ出力する。以下、旋回用方向切換弁21の操作圧および目標操作圧を、それぞれ旋回操作圧および目標旋回操作圧と称する。
メインリリーフ弁51は、油圧ポンプ7の吐出圧が所定の圧力を超えると開弁し、吐出圧が過度に上昇することを防ぐ。パイロットリリーフ弁52は、パイロットポンプ8の吐出圧が所定の圧力(パイロット一次圧)を超えると開弁し、吐出圧を一定に保つ。旋回リリーフ弁53,54は、旋回用油圧モータ9の駆動圧または制動圧が所定の圧力を超えると開弁し、駆動圧または制動圧が過度に上昇することを防ぐ。ロック弁55は、コントローラ60からの指令電流に応じて、パイロットポンプ8から電磁比例制御弁31~38へのパイロット一次圧の供給を許容または遮断する。電磁比例制御弁31~38へのパイロット一次圧の供給が停止すると、油圧アクチュエータ9,14~16の操作が不能となる。
図4は、コントローラ60による旋回用油圧モータ9の駆動に関わる処理を示すフローチャートである。コントローラ60は、図4に示す処理を所定の制御周期で繰り返し実行する。以下、各ステップを順に説明する。
コントローラ60は、操作レバー10aの操作量に基づいて、目標旋回操作圧を算出し(ステップS1)、目標旋回操作圧が前回の制御周期で算出した目標旋回操作圧(前回目標旋回操作圧)よりも大きいか否かを判定する(ステップS2)。
ステップS2の判定結果がNOの場合は、目標旋回操作圧に応じて電磁比例制御弁31~38を制御し(ステップS10)、当該フローを終了する。これにより、目標旋回操作圧を低下させる旋回レバー操作時に、目標旋回操作圧の変化が制限されることはないため、オペレータの意図に反してフロント作業装置3が目標地点を行き過ぎたり、障害物に衝突することを防ぐことができる。
ステップS2の判定結果がYESの場合は、目標旋回操作圧が所定の閾値Pminよりも大きいか否かを判定する(ステップS3)。ここで、閾値Pminは、上部旋回体2が旋回し始めるときの旋回操作圧に応じて車体ごとに決定される。
ステップS3の判定結果がNOの場合は、制限モードフラグをOFFに設定し(ステップS14)、後述のステップS10へ移行する。これにより、目標旋回操作圧が閾値Pminに達するまで目標旋回操作圧の上昇率が制限されることはないため、旋回起動時の応答遅れを防ぐことができる。
ステップS3の判定結果がYESの場合は、圧力センサ41~48で検出した旋回操作圧と目標旋回操作圧との差分を算出し(ステップS4)、当該差分が所定の閾値ΔPminよりも小さいか否かを判定する(ステップS5)。ここで、閾値ΔPminは、通常の旋回レバー操作とそれ以外の旋回レバー操作とを区別するためのものであり、車体の車格、旋回性能、目標圧に対する電磁比例弁の追従性などに応じて決定される。なお、目標旋回操作圧と旋回操作圧との差分が閾値ΔPmin以上の場合は通常の旋回レバー操作とみなし、閾値ΔPmin未満の場合はそれ以外の旋回レバー操作とみなす。
ステップS5の判定結果がNOの場合は、制御モードフラグをOFFに設定し(ステップS14)、後述のステップS9へ移行する。これにより、通常の旋回レバー操作時に目標旋回操作圧の上昇率が制限されることはないため、旋回駆動時の応答性を維持することができる。
ステップS5の判定結果がYESの場合は、制限モードフラグがOFFか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6の判定結果がYESの場合は、制限モードフラグをONに設定し(ステップS7)、目標旋回操作圧の上昇率制限値RLとして初期値RL0を設定し(ステップS8)、目標旋回操作圧の上昇率(制御周期当たりの上昇幅)が上昇率制限値RL以下となるように目標旋回操作圧を補正し(ステップS9)、目標旋回操作圧に応じて電磁比例制御弁31~38を制御し(ステップS10)、当該フローを終了する。これにより、小刻みに振れる旋回レバー操作(以下、通常でない旋回レバー操作と記載)が行われた時は、旋回操作圧の上昇率が上昇率制限値RL以下に抑えられるため、車体の揺れに起因した意図しない旋回レバー操作によるハンチングを抑制することができる。
ステップS6の判定結果がNOの場合は、上昇率制限値RLに所定値ΔRLを加算する(ステップS11)。これにより、通常でない旋回レバー操作が継続して行われた場合は、その継続時間に応じて目標旋回操作圧の上昇率の制限が緩和されるため、オペレータが通常でない旋回レバー操作を意図的に行った場合の応答性を向上させることができる。なお、目標旋回操作圧の上昇率の制限を速やかに解除したい場合は所定値ΔRLを小さくし、緩やかに解除したい場合は所定値ΔRLを大きくすればよい。
ステップS11に続き、上昇率制限値RLが所定の閾値RLmaxよりも大きいか否かを判定する(ステップS12)。ここで、閾値RLmaxは、例えばオペレータが急加速感を感じない目標旋回操作圧の最大上昇率であり、車体の旋回性能に基づいて決定される。ステップS12の判定結果がNOの場合は、ステップS9へ移行する。
ステップS12の判定結果がYESの場合は、上昇率制限値RLに最大上昇率RLmaxを設定し(ステップS13)、ステップS9へ移行する。これにより、上昇率制限値RLが最大上昇率RLmax以下に抑えられるため、通常でない旋回レバー操作時にオペレータが急加速感を感じることを防ぐことができる。
図5は、旋回制動時の目標旋回操作圧と旋回操作圧の変化を従来技術と比較して示す図である。図5中の実線は旋回操作圧を示し、点線は目標旋回目作圧を示す。図5中の上図が旋回制御適用前、下図が旋回制御適用後を示す。
従来技術では、旋回制動時に小刻みに振れる旋回レバー操作(オペレータの意図しない旋回レバー操作)が行われた場合に、旋回レバー操作に追従して目標旋回操作圧が変化する。その結果、旋回用油圧モータ9が加速と減速を繰り返すこととなり、車体にハンチングが生じる。
これに対し、本実施形態では、操作レバー10aが旋回駆動側に操作された場合は、旋回レバー操作に遅れて目標旋回操作圧が上昇し、操作レバー10aが旋回制動側に操作された場合は、旋回レバー操作に追従して目標旋回操作圧が下降する。その結果、オペレータの意図しない旋回レバー操作による旋回用油圧モータ9の加速が抑制されるため、車体にハンチングを起こすことなく上部旋回体2を制動させることができる。
(まとめ)
本実施形態では、下部走行体1と、下部走行体1上に旋回可能に取り付けられた上部旋回体2と、上部旋回体2を旋回駆動する旋回用油圧モータ9と、旋回用油圧モータ9を操作する操作レバー10aと、油圧ポンプ7と、油圧ポンプ7から旋回用油圧モータ9へ供給される圧油の流れを制御する旋回用方向切換弁21と、パイロットポンプ8と、パイロットポンプ8の吐出圧を、旋回用方向切換弁21の操作圧である旋回操作圧として出力する電磁比例制御弁31,32と、操作レバー10aの操作量に基づいて前記旋回操作圧の目標値である目標操作圧を算出し、前記目標旋回操作圧に応じて電磁比例制御弁31,32へ指令電流を出力するコントローラ60とを備えた建設機械100において、前記旋回操作圧を検出する圧力センサ41,42を備え、コントローラ60は、圧力センサ41,42で検出した前記旋回操作圧と前記目標旋回操作圧との差分を算出し、前記差分に応じて前記目標旋回操作圧の上昇率を制限する。
本実施形態では、下部走行体1と、下部走行体1上に旋回可能に取り付けられた上部旋回体2と、上部旋回体2を旋回駆動する旋回用油圧モータ9と、旋回用油圧モータ9を操作する操作レバー10aと、油圧ポンプ7と、油圧ポンプ7から旋回用油圧モータ9へ供給される圧油の流れを制御する旋回用方向切換弁21と、パイロットポンプ8と、パイロットポンプ8の吐出圧を、旋回用方向切換弁21の操作圧である旋回操作圧として出力する電磁比例制御弁31,32と、操作レバー10aの操作量に基づいて前記旋回操作圧の目標値である目標操作圧を算出し、前記目標旋回操作圧に応じて電磁比例制御弁31,32へ指令電流を出力するコントローラ60とを備えた建設機械100において、前記旋回操作圧を検出する圧力センサ41,42を備え、コントローラ60は、圧力センサ41,42で検出した前記旋回操作圧と前記目標旋回操作圧との差分を算出し、前記差分に応じて前記目標旋回操作圧の上昇率を制限する。
以上のように構成した本実施形態によれば、旋回操作圧と目標旋回操作圧との差分に応じて目標旋回操作圧の上昇率が制限されるため、オペレータの意図した旋回レバー操作に対する応答性を維持しつつ、車体の揺れに起因した意図しない旋回レバー操作によるハンチングを抑制することが可能となる。
また、コントローラ60は、旋回操作圧と目標旋回操作圧との差分が所定の閾値ΔPを下回った場合に、目標旋回操作圧の上昇率が所定の上昇率制限値RL以下となるように目標旋回操作圧を補正する。これにより、目標旋回操作圧が旋回操作圧に対して所定の閾値ΔPの範囲内で変化する旋回レバー操作が行われた場合に、目標旋回操作圧の上昇率を所定の上昇率制限値RL以下に抑制することが可能となる。
また、コントローラ60は、旋回操作圧と目標旋回操作圧との差分が所定の閾値ΔPminを下回る状態の継続時間に応じて上昇率制限値RLを増加させる。これにより、通常でない旋回レバー操作(小刻みに振れる旋回レバー操作)が継続的に行われた場合に、その継続時間に応じて目標旋回操作圧の上昇率の制限が緩和されるため、小刻みに振れる旋回レバー操作が過渡的に(オペレータの意図に反して)行われた場合に車体のショックを抑える一方で、当該旋回レバー操作が継続的に(すなわちオペレータの意図に即して)行われた場合に当該旋回レバー操作に対して忠実に旋回用油圧モータ9を駆動することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態では油圧ショベルを例に挙げたが、その他の建設機械(例えばクローラクレーン)にも適用可能である。また、上記した実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1…下部走行体、2…上部旋回体、3…フロント作業装置、4…走行用油圧モータ、5…運転室、6…エンジン、7…油圧ポンプ、8…パイロットポンプ、9…旋回用油圧モータ、10…操作レバー装置、10a…操作レバー、11…ブーム、12…アーム、13…バケット、14…ブームシリンダ、15…アームシリンダ、16…バケットシリンダ、17…作動油タンク、18…コントロールバルブ、21~24…方向切換弁、31~38…電磁比例制御弁、41~48…圧力センサ、51…メインリリーフ弁、52…パイロットリリーフ弁、53,54…旋回リリーフ弁、55…ロック弁、60…コントローラ、61…変換テーブル、100…油圧ショベル(建設機械)、200…油圧駆動装置。
Claims (3)
- 下部走行体と、
前記下部走行体上に旋回可能に取り付けられた上部旋回体と、
前記上部旋回体を旋回駆動する旋回用油圧モータと、
前記旋回用油圧モータを操作する操作レバーと、
油圧ポンプと、
前記油圧ポンプから前記旋回用油圧モータへ供給される圧油の流れを制御する旋回用方向切換弁と、
パイロットポンプと、
前記パイロットポンプの吐出圧を、前記旋回用方向切換弁の操作圧である旋回操作圧として出力する電磁比例制御弁と、
前記操作レバーの操作量に基づいて前記旋回操作圧の目標値である目標旋回操作圧を算出し、前記目標旋回操作圧に応じて前記電磁比例制御弁へ指令電流を出力するコントローラとを備えた建設機械において、
前記旋回操作圧を検出する圧力センサを備え、
前記コントローラは、前記圧力センサで検出した前記旋回操作圧と前記目標旋回操作圧との差分を算出し、前記差分に応じて前記目標旋回操作圧の上昇率を制限する
ことを特徴とする建設機械。 - 請求項1に記載の建設機械において、
前記コントローラは、前記差分が所定の閾値を下回った場合に、前記目標旋回操作圧の上昇率が所定の上昇率制限値以下となるように前記目標旋回操作圧を補正する
ことを特徴とする建設機械。 - 請求項2に記載の建設機械において、
前記コントローラは、前記差分が前記所定の閾値を下回る状態の継続時間に応じて前記上昇率制限値を増加させる
ことを特徴とする建設機械。
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