JP2022152687A - 燃焼炉及び燃焼炉の制御方法 - Google Patents

燃焼炉及び燃焼炉の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ストーカにより移送される未燃の被燃焼物の移送方向における分布状態に応じて適切に被燃焼物の燃焼状態を制御する。【解決手段】焼却炉本体10と、焼却炉本体10に廃棄物200を供給する廃棄物供給部20と、廃棄物供給部20により焼却炉本体10に供給された廃棄物200を移送方向TDに移送するストーカ30と、焼却炉本体10へ燃焼用空気を供給する一次空気供給部40および二次空気供給部50と、ストーカ30により移送される未燃の廃棄物200の移送方向TDにおける分布状態を検出する分布状態検出センサ60と、検出された分布状態に基づいて、移送方向TDにおいて未燃の廃棄物200が他の領域よりも多く存在する第1所定領域に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給されるように一次空気供給部40および二次空気供給部50を制御する制御部70と、を備えるストーカ式焼却炉100を提供する。【選択図】図1

Description

本開示は、燃焼炉及び燃焼炉の制御方法に関する。
廃棄物等の被燃焼物を焼却処理する焼却炉として、ストーカ式焼却炉が用いられている。ストーカ式焼却炉は、固定段と可動段とを交互に配置してなるストーカ(火格子)を備え、油圧装置により可動段を往復移動させることにより、ストーカ上で、ホッパから投入された被燃焼物の撹拌と移送を行いながら乾燥及び燃焼を行う。乾燥及び燃焼された被燃焼物は、灰となり、焼却炉内から排出される。
このようなストーカ式焼却炉では、ストーカ上の被燃焼物や灰の状態を把握することが燃焼効率の向上等のために重要である。ストーカ式焼却炉において、火格子上の被燃焼物等の状態を把握するものには、例えば、特許文献1が知られている。特許文献1には、被燃焼物が燃焼する燃焼領域と灰との境界である燃え切り点の位置や、被燃焼物または灰の積層高さを導出し、被燃焼物の供給量または被燃焼物の移送速度を調整することが開示されている。
特開2018-155411号公報
廃棄物等の被燃焼物をストーカへ供給する際には、被燃焼物を供給するフィーダによる搬送速度の時間的変化や、被燃焼物に含まれる水分等の性状により、ストーカにより移送される未燃の被燃焼物の移送方向における分布状態が変動する。例えば、一時的に多量の被燃焼物がストーカに供給された場合、ストーカに導かれた被燃焼物が移送方向の下流側に押し出され、他の領域よりも多量の被燃焼物が存在する領域が発生する。この場合、他の領域よりも多量の被燃焼物が存在する領域に十分な燃焼用空気が供給されない状態となり、被燃焼物を完全燃焼させられない可能性がある。
しかしながら、特許文献1は、燃え切り点の位置や被燃焼物または灰の積層高さという局所的な状態に基づいて被燃焼物の供給量等を制御するものであり、ストーカにより移送される未燃の被燃焼物の移送方向における分布状態に応じて適切に被燃焼物の燃焼状態を制御することができない。
例えば、ストーカへ供給される被燃焼物の供給量が時間的に変動する場合、その変動に応じて被燃焼物の移送方向における燃焼状態も時間的に変動するが、このような変動に応じて被燃焼物の燃焼状態を制御することができない。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、移送部により移送される未燃の被燃焼物の移送方向における分布状態に応じて適切に被燃焼物の燃焼状態を制御することが可能な燃焼炉及び燃焼炉の制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示は以下の手段を採用する。
本開示の一態様に係る燃焼炉は、被燃焼物を移送方向に沿って移送しながら燃焼させる燃焼炉であって、前記被燃焼物を燃焼させる燃焼炉本体と、前記燃焼炉本体に前記被燃焼物を供給する被燃焼物供給部と、前記燃焼炉本体に設置されるとともに前記被燃焼物供給部により前記燃焼炉本体に供給された前記被燃焼物を前記移送方向に移送する移送部と、前記燃焼炉本体へ燃焼用空気を供給する空気供給部と、前記移送部により移送される未燃の前記被燃焼物の前記移送方向における分布状態を検出する検出部と、前記検出部により検出された前記分布状態に基づいて、前記移送方向において未燃の前記被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第1所定領域に前記他の領域よりも多く前記燃焼用空気が供給されるように前記空気供給部を制御する制御部と、を備える。
本開示の一態様に係る燃焼炉の制御方法は、被燃焼物を移送方向に沿って移送しながら燃焼させる燃焼炉の制御方法であって、前記燃焼炉は、前記被燃焼物を燃焼させる燃焼炉本体と、前記燃焼炉本体に前記被燃焼物を供給する被燃焼物供給部と、前記燃焼炉本体に設置されるとともに前記被燃焼物供給部により前記燃焼炉本体に供給された前記被燃焼物を前記移送方向に移送する移送部と、前記燃焼炉本体へ燃焼用空気を供給する空気供給部と、を備え、前記移送部により移送される未燃の前記被燃焼物の前記移送方向における分布状態を検出する検出工程と、前記検出工程により検出された前記分布状態に基づいて、前記移送方向において未燃の前記被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第1所定領域に前記他の領域よりも多く前記燃焼用空気が供給されるように前記空気供給部を制御する制御工程と、を備える。
本開示によれば、移送部により移送される未燃の被燃焼物の移送方向における分布状態に応じて適切に被燃焼物の燃焼状態を制御することが可能な燃焼炉及び燃焼炉の制御方法を提供することができる。
本開示の一実施形態に係るストーカ式焼却炉を示す概略断面図である。 図1に示すストーカ式焼却炉の二次空気供給部が配置される位置における横断面図である。 カメラが撮像した画像と画像処理部が検出する廃棄物の分布状態の一例を示す図である。 カメラが撮像した画像と画像処理部が検出する廃棄物の分布状態の一例を示す図である。 本開示の一実施形態に係るストーカ式焼却炉の制御方法を示すフローチャートである。
以下に、本開示の一実施形態に係るストーカ式焼却炉(燃焼炉)100について、図面を参照して説明する。図1は、本開示の一実施形態に係るストーカ式焼却炉100を示す概略断面図である。図2は、図1に示すストーカ式焼却炉の二次空気供給部が配置される位置における横断面図である。
以下では、廃棄物200を燃焼させる燃焼炉の一例として、ストーカ式焼却炉100について説明するが、ストーカ式焼却炉100に替えて他の燃焼炉を採用してもよい。他の燃焼炉は、例えば、微粉炭ボイラやキルンなどである。
本実施形態のストーカ式焼却炉100は、被燃焼物である廃棄物200を移送方向TDに移送しながら燃焼させる装置である。図1に示すように、ストーカ式焼却炉100は、焼却炉本体(燃焼炉本体)10と、廃棄物供給部(被燃焼物供給部)20と、ストーカ(移送部)30と、一次空気供給部(空気供給部)40と、二次空気供給部(空気供給部)50と、分布状態検出センサ(検出部)60と、制御部70と、熱回収ボイラ80と、減温塔85と、集塵装置90と、煙突95と、を備える。ここで、廃棄物200とは、固形の廃棄物であり、例えば、紙やプラスチック等からなる固形ごみを含む家庭ごみである。
焼却炉本体10は、ストーカ30が移送する廃棄物200を燃焼させる装置である。焼却炉本体10は、ストーカ30が移送する廃棄物200を取り囲むように配置される炉壁により、廃棄物200を燃焼させる燃焼空間を形成する。
廃棄物供給部(被燃焼物供給部)20は、焼却炉本体10に廃棄物200を供給する装置である。廃棄物供給部20は、廃棄物200を受け入れる投入ホッパ21と、投入ホッパ21に投入された廃棄物200を焼却炉本体10に供給するフィーダ22と、を有する。フィーダ22として、例えば、押し込み式のフィーダ22を用いることができる。押し込み式のフィーダ22は、廃棄物200を焼却炉本体10に向けて押し込み部材(図示略)押し込む動作と、押し込み部材を焼却炉本体10から引き離す動作とを繰り返す装置である。
ストーカ30は、焼却炉本体10に設置されるとともに廃棄物供給部20により焼却炉本体10に供給された廃棄物200を移送方向TDに沿って移送する装置である。ストーカ30は、廃棄物200を混合攪拌しつつ移送方向TDに移送しながら乾燥・燃焼させる金属製の火格子(図示略)を有する。火格子は、固定段(図示略)と可動段(図示略)とを交互に配置してなり、油圧装置(図示略)により可動段を往復移動させることにより、廃棄物200の移送を行う。
一次空気供給部40は、焼却炉本体10へ燃焼用空気を供給する装置である。一次空気供給部40は、複数の一次空気供給ポート41a,41b,41c,41d,41eと、複数のダンパ42a,42b,42c,42d,42eと、送風機43と、を有する。複数の一次空気供給ポート41a,41b,41c,41d,41eは、移送方向TDに沿って上流側から下流側へ向けて間隔を空けて配置されている。
複数のダンパ42a,42b,42c,42d,42eは、それぞれ送風機43から複数の一次空気供給ポート41a,41b,41c,41d,41eへ供給される一次空気の送風量を調整する。ダンパ42a,42b,42c,42d,42eの開度は、制御部70から送信される制御信号により制御される。
送風機43は、大気中の空気を送風するものとするが、他の態様であってもよい。例えば、送風機43は、空気予熱器(図示略)により温度調整された空気、焼却炉本体10で生成される燃焼ガス、酸素富化ガス、およびこれらの混合ガスを送風するものであってよい。
二次空気供給部50は、焼却炉本体10へ燃焼用空気を供給する装置である。二次空気供給部50は、複数の上流側空気供給ポート51と、複数の下流側空気供給ポート52と、複数のダンパ53と、複数のダンパ54と、送風機55と、を有する。
送風機55は、大気中の空気を送風するものとするが、他の態様であってもよい。例えば、送風機55は、空気予熱器(図示略)により温度調整された空気、焼却炉本体10で生成される燃焼ガス、集塵装置90から排出される燃焼ガス、酸素富化ガス、およびこれらを任意に組み合わせた混合ガスを送風するものであってよい。
図1に示すように、上流側空気供給ポート51は、ストーカ30の上方に配置されるとともに移送方向TDの上流側から下流側に向けて燃焼用空気を供給する装置である。下流側空気供給ポート52は、ストーカ30の上方に配置されるとともに移送方向TDの下流側から上流側に向けて燃焼用空気を供給する装置である。上流側空気供給ポート51は、下流側空気供給ポート52と対向するように下流側空気供給ポート52よりも移送方向TDの上流側に配置されている。
図2に示すように、二次空気供給部50は、移送方向TDに直交する幅方向WDに沿って間隔を空けて配置される複数の上流側空気供給ポート51(51a,51b,51c)と、移送方向TDに直交する幅方向WDに沿って間隔を空けて配置される複数の下流側空気供給ポート52(52a,52b,52c)と、を有する。
複数のダンパ53a,53b,53cは、それぞれ送風機55から複数の上流側空気供給ポート51a,51b,51cへ供給される二次空気の送風量を調整する。同様に、複数のダンパ54a,54b,54cは、それぞれ送風機55から複数の下流側空気供給ポート52a,52b,52cへ供給される二次空気の送風量を調整する。ダンパ53,54の開度は、それぞれ制御部70から送信される制御信号により制御される。
分布状態検出センサ60は、ストーカ30により移送される未燃の廃棄物200の移送方向TDにおける分布状態を検出する装置である。分布状態検出センサ60は、画像を撮像するカメラ61と、カメラ61が撮像した画像を処理する画像処理部62と、を有する。
カメラ61は、可視光線あるいは赤外線を撮像することが可能な撮像装置であり、焼却炉本体10の上部の壁面に取り付けられている。カメラ61は、ストーカ30の上方から廃棄物200および廃棄物200から揮発した揮発性ガスが燃焼する火炎の状態を、ストーカ30の移送方向TDの所定範囲に渡る領域を可視画像あるいは赤外画像として撮像する。
画像処理部62は、カメラ61がストーカ30の上方から廃棄物200および火炎の状態を撮像した画像に基づいて、未燃の廃棄物200の移送方向TDにおける分布状態(愛1分布状態)と、未燃の廃棄物200の幅方向WDにおける分布状態(第2分布状態)を検出する。
ここで、図3および図4を参照して、画像処理部62が、カメラ61が撮像した画像に基づいて、未燃の廃棄物200の移送方向TDにおける第1分布状態と、未燃の廃棄物200の幅方向WDにおける第2分布状態を検出する処理について説明する。図3および図4は、カメラ61が撮像した画像と画像処理部62が検出する廃棄物200の分布状態の一例を示す図である。図2における位置P0,P2,P4は、図3および図4における位置P0,P2,P4に対応している。
図3は、廃棄物200が予め定められた規定の範囲内の分量でストーカ30に供給されている状態における分布状態を示す。一方、図4は、廃棄物200が予め定められた規定の範囲内を超える量でストーカ30に供給されている状態における分布状態を示す。図4では、高輝度の画像が存在する領域が図3よりも移送方向TDの下流側に移動した状態を示している。これは、多量の廃棄物200がストーカ30に供給されたことにより、図3において火炎が最も発生する位置が移送方向TDの下流側に移動したことを示している。
図3および図4に示す画像は、カメラ61が撮像した各画素の輝度を濃淡で示したものである。色が濃くなるほど輝度値が低く、色が薄くなるほど輝度値が高いことを示している。図3および図4に示す画像において輝度値が高い画素が密集した領域は、廃棄物200から発生した揮発性ガスが燃焼して火炎が発生している領域を示す。図3および図4に示す画像において輝度値が高い画素が密集した領域は、廃棄物200が少ない領域を示している。
画像処理部62は、例えば、カメラ61が撮像した画像から輝度値が所定値よりも高い画素を抽出し、抽出された画素が密集した領域を抽出領域Aとして抽出する。また、画像処理部62は、抽出領域Aに含まれる全ての画素の輝度値から、抽出領域Aの輝度値の重心位置Pcを算出する。
図3および図4において、軸線Xは移送方向TDと平行に延びる直線であり、軸線Yは移送方向TDに直交する幅方向WDと平行に延びる直線である。図3に示す位置P0,P1,P2,P3,P4,Pcは、それぞれ軸線X,軸線Yにより規定されるXY平面上の位置を示している。位置P0,P1,P2の軸線Y上の位置はY0であり、位置P0,P3,P4の軸線X上の位置はX0である。位置P1は、位置P0および位置P2の中点となっている。位置P3は、位置P0および位置P4の中点となっている。位置P5は、位置P1と軸線X上の位置がX1で一致し、位置P3と軸線Y上の位置がY1で一致する。
画像処理部62は、重心位置Pcを算出し、軸線X上の位置がXcであり、軸線Y上の位置がYcであることを特定する。そして、画像処理部62は、重心位置Pc(Xc,Yc)を中心とした領域Rを特定する。領域Rは、軸線X方向において第1所定領域r1を有し、軸線Y方向において第2所定領域r2を有する。
抽出領域Aの輝度値の重心位置Pcから特定される領域Rは、廃棄物200から発生した揮発性ガスが燃焼した火炎が最も多く発生している領域を示している。画像処理部62が検出する第1所定領域r1は、未燃の廃棄物200の移送方向TDにおける分布状態(第1分布状態)を示す。また、画像処理部62が検出する第2所定領域r2は、未燃の廃棄物200の幅方向WDにおける分布状態(第2分布状態)を示す。
領域Rが示す分布状態は、他の領域よりも酸素濃度が高く廃棄物200から発生する揮発分(例えば、CHやCO)が多い燃焼状態であることを示す。また、領域Rの酸素濃度が他の領域よりも高いため、領域Rが示す分布状態は、他の領域より窒素酸化物濃度が高い燃焼状態であることを示す。
以上の説明において、分布状態検出センサ60は、カメラ61がストーカ30の上方から廃棄物200および火炎の状態を撮像した画像に基づいて、未燃の廃棄物200の移送方向TDにおける分布状態と、未燃の廃棄物200の幅方向WDにおける分布状態を検出するものとしたが、他の態様であってもよい。
例えば、分布状態検出センサ60は、移送方向TDにおける分布状態として、移送方向TDにおける温度分布を検出するようにしてもよい。具体的には、分布状態検出センサ60は、ストーカ30の上方に移送方向TDに沿って複数箇所に配置された温度センサ(図示略)から移送方向TDにおける温度分布を取得し、最も温度が高い領域を第1所定領域r1として検出してもよい。この場合、第1所定領域r1が示す分布状態は、他の領域よりも温度が高い燃焼状態であることを示す。
また、分布状態検出センサ60は、幅方向WDにおける分布状態として、幅方向WDにおける温度分布を検出するようにしてもよい。具体的には、分布状態検出センサ60は、ストーカ30の上方に幅方向WDに沿って複数箇所に配置された温度センサ(図示略)から幅方向WDにおける温度分布を取得し、最も温度が高い領域を第2所定領域r2として検出してもよい。
また、分布状態検出センサ60は、温度センサに替えてレーザCTを採用し、移送方向TDにおけるガス組成分布を移送方向TDにおける分布状態として検出し、幅方向WDにおけるガス組成分布を幅方向WDにおける分布状態として検出してもよい。この場合、分布状態検出センサ60は、未燃の廃棄物200が多量に存在することを示す所定のガスの量が多い領域を、第1所定領域r1および第2所定領域r2として検出する。
制御部70は、分布状態検出センサ60により検出する分布状態に基づいて、一次空気供給部40および二次空気供給部50を制御する装置である。ここで、制御部70は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。
制御部70は、分布状態検出センサ60により検出された移送方向TDの分布状態に基づいて、移送方向TDにおいて未燃の廃棄物200が他の領域よりも多く存在する第1所定領域r1に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給されるように一次空気供給部40を制御する。
制御部70は、図3に示す例では、第1所定領域r1に近接した位置に配置される一次空気供給ポート41b,41cから供給される燃焼用空気の第1流量が他の領域に近接した位置に配置される一次空気供給ポート41a,41d,41eから供給される燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように一次空気供給部40を制御する。
図3に示す軸線Xに沿った領域ra,rb,rc,rd,reは、それぞれ移送方向TDにおいて一次空気供給ポート41a,41b,41c,41d,41eが配置される領域を示している。図3では、画像処理部62により、第1所定領域r1として、領域rbおよび領域rcを含む領域を検出している。
領域rbおよび領域rcへ一次空気を供給する一次空気供給ポート41b,41cから供給される燃焼用空気の第1流量を、他の領域に近接した位置に配置される一次空気供給ポート41a,41d,41eから供給される燃焼用空気の第2流量よりも多くすることで、領域rbおよび領域rcに存在する廃棄物200の燃焼を促進させることができる。
一方、制御部70は、図4に示す例では、第1所定領域r1に近接した位置に配置される一次空気供給ポート41c,41dから供給される燃焼用空気の第1流量が他の領域に近接した位置に配置される一次空気供給ポート41a,41b,41eから供給される燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように一次空気供給部40を制御する。
図4では、画像処理部62により、第1所定領域r1として、領域rcおよび領域rdを含む領域を検出している。領域rcおよび領域rdへ一次空気を供給する一次空気供給ポート41c,41dから供給される燃焼用空気の第1流量を、他の領域に近接した位置に配置される一次空気供給ポート41a,41b,41eから供給される燃焼用空気の第2流量よりも多くすることで、領域rcおよび領域rdに存在する廃棄物200の燃焼を促進させることができる。
また、制御部70は、分布状態検出センサ60により検出された移送方向TDの分布状態に基づいて、移送方向TDにおいて未燃の廃棄物200が他の領域よりも多く存在する第1所定領域r1に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給されるように二次空気供給部50を制御する。
制御部70は、図3に示す例では、第1所定領域r1が移送方向TDにおいて下流側空気供給ポート52よりも上流側空気供給ポート51に近接した位置に存在するため、下流側空気供給ポート52から供給される燃焼用空気の流量が上流側空気供給ポート51から供給される燃焼用空気の流量よりも多くなるように二次空気供給部50を制御する。
制御部70は、より具体的には、上流側空気供給ポート51から供給される燃焼用空気と下流側空気供給ポート52から供給される燃焼用空気とが合流する移送方向TD上の位置が、重心位置Pcの軸線X上の位置である位置Xcと一致するように、ダンパ53およびダンパ54を制御する。
図3に示す例では、重心位置Pcからの移送方向TDにおける距離が遠い下流側空気供給ポート52から供給される燃焼用空気の流量を、上流側空気供給ポート51から供給される燃焼用空気の流量よりも多くしている。これにより、重心位置Pcの近傍の火炎を移送方向TDの下流側へ引き込み、揮発性ガスの滞留時間を確保し、重心位置Pcの近傍の揮発性ガスとその下流側の揮発性ガスとの混合を促進させることができる。
また、図3に示す例では、重心位置Pcからの移送方向TDにおける距離が近い上流側空気供給ポート51から供給される燃焼用空気の流量を、下流側空気供給ポート52から供給される燃焼用空気の流量よりも少なくしている。上流側空気供給ポート51から供給される燃焼用空気の貫通力を小さくすることで、上流側空気供給ポート51に近接した位置を酸素濃度が高い状態とし、未燃の揮発性ガスが燃焼しないまま上方へ導かれることを抑制することができる。
制御部70は、図4に示す例では、第1所定領域r1が移送方向TDにおいて上流側空気供給ポート51よりも下流側空気供給ポート52に近接した位置に存在するため、上流側空気供給ポート51から供給される燃焼用空気の流量が下流側空気供給ポート52から供給される燃焼用空気の流量よりも多くなるように二次空気供給部50を制御する。
制御部70は、より具体的には、上流側空気供給ポート51から供給される燃焼用空気と下流側空気供給ポート52から供給される燃焼用空気とが合流する移送方向TD上の位置が、重心位置Pcの軸線X上の位置である位置Xcと一致するように、ダンパ53およびダンパ54を制御する。
また、制御部70は、分布状態検出センサ60により検出された幅方向WDの分布状態に基づいて、幅方向WDにおいて未燃の廃棄物200が他の領域よりも多く存在する第2所定領域r2に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給されるように二次空気供給部50を制御する。
図3に示す軸線Yに沿った領域rf,rg,rhは、それぞれ幅方向WDにおいて上流側空気供給ポート51a,51b,51cが配置される領域を示している。同様に、領域rf,rg,rhは、それぞれ幅方向WDにおいて下流側空気供給ポート52a,52b,52cが配置される領域を示している。図3では、画像処理部62により、第2所定領域r2として、領域rfおよび領域rgを含む領域を検出している。
図3では、画像処理部62により、第2所定領域r2として、領域rfおよび領域rgを含む領域を検出している。したがって、制御部70は、図3に示す例では、上流側空気供給ポート51a,51bから供給する燃焼用空気の供給量を、上流側空気供給ポート51cから供給する燃焼用空気の供給量よりも多くするように、ダンパ53を制御する。また、制御部70は、図3に示す例では、下流側空気供給ポート52a,52bから供給する燃焼用空気の供給量を、下流側空気供給ポート52cから供給する燃焼用空気の供給量よりも多くするように、ダンパ54を制御する。
熱回収ボイラ80は、焼却炉本体10で生成される燃焼ガスによって水蒸気を生成する装置である。焼却炉本体10で生成された燃焼ガスは、熱回収ボイラ80に設置された複数の伝熱管(図示略)を流れる給水と熱交換を行う。伝熱管内を流れる給水と熱交換を終えた燃焼ガスは、熱回収ボイラ80から減温塔85へ導かれる。
減温塔85は、熱回収ボイラ80から導かれた燃焼ガスの温度を低下させる装置である。減温塔85は、例えば、燃焼ガスに水を噴霧することにより燃焼ガスの温度を低下させる。減温塔85により温度が低下した燃焼ガスは、集塵装置90に導かれる。
集塵装置90は、減温塔85から導かれた燃焼ガスに含まれる煤塵を除去する装置である。集塵装置90により煤塵が除去された燃焼ガスは、煙突95に導かれて大気中に放出される。
次に、本実施形態のストーカ式焼却炉100の制御方法について、図5を参照して説明する。図5は、本開示の一実施形態に係るストーカ式焼却炉100の制御方法を示すフローチャートである。
ステップS101(検出工程)で、分布状態検出センサ60は、ストーカ30により移送される未燃の廃棄物200の移送方向TDにおける分布状態および幅方向WDにおける分布状態を検出する。分布状態検出センサ60は、検出された移送方向TDにおける分布状態および幅方向WDにおける分布状態を、制御部70に伝達する。
具体的には、分布状態検出センサ60は、移送方向TDにおける分布状態として、廃棄物200から発生した揮発性ガスが燃焼した火炎が最も多く発生している第1所定領域r1を検出する。また、分布状態検出センサ60は、幅方向WDにおける分布状態として、廃棄物200から発生した揮発性ガスが燃焼した火炎が最も多く発生している第2所定領域r2を検出する。
ステップS102(制御工程)で、制御部70は、ステップS101により検出された移送方向TDにおける分布状態に基づいて、移送方向TDにおいて未燃の廃棄物200が他の領域よりも多く存在する第1所定領域r1に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給されるように一次空気供給部40を制御する。
具体的には、制御部70は、第1所定領域r1に近接した位置に配置される一次空気供給ポート(一次空気供給ポート41a,41b,41c,41d,41eの少なくともいずれか)から供給される燃焼用空気の第1流量が他の領域に近接した位置に配置される一次空気供給ポート(一次空気供給ポート41a,41b,41c,41d,41eの少なくともいずれか)から供給される燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように一次空気供給部40を制御する。
また、ステップS102(制御工程)で、制御部70は、ステップS101により検出された幅方向WDにおける分布状態に基づいて、幅方向WDにおいて未燃の廃棄物200が他の領域よりも多く存在する第2所定領域r2に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給されるように二次空気供給部50を制御する。
具体的には、制御部70は、第2所定領域r2に近接した位置に存在する上流側空気供給ポート51(上流側空気供給ポート51a,51b,51cの少なくともいずれか)から供給する燃焼用空気の供給量を、その他の領域に存在する上流側空気供給ポート(上流側空気供給ポート51a,51b,51cの少なくともいずれか)から供給する燃焼用空気の供給量よりも多くするように、ダンパ53を制御する。
同様に、制御部70は、第2所定領域r2に近接した位置に存在する下流側空気供給ポート52(下流側空気供給ポート52a,52b,52cの少なくともいずれか)から供給する燃焼用空気の供給量を、その他の領域に存在する下流側空気供給ポート(下流側空気供給ポート52a,52b,52cの少なくともいずれか)から供給する燃焼用空気の供給量よりも多くするように、ダンパ54を制御する。
ステップS103(制御工程)で、制御部70は、ステップS101により検出された移送方向TDにおける分布状態に基づいて、移送方向TDにおいて未燃の廃棄物200が他の領域よりも多く存在する第1所定領域r1に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給されるように二次空気供給部50を制御する。
具体的には、制御部70は、上流側空気供給ポート51から供給される燃焼用空気と下流側空気供給ポート52から供給される燃焼用空気とが合流する移送方向TD上の位置が、第1所定領域r1と一致するように、ダンパ53およびダンパ54を制御する。
ステップS104で、制御部70は、ストーカ30により移送される未燃の廃棄物200の移送方向TDにおける分布状態および幅方向WDにおける分布状態を検出する処理を終了するかどうかを判定する。制御部70は、NOと判定した場合はステップS101からステップS103の処理を再び実行し、YESであれば本フローチャートの処理を終了させる。
以上説明した本実施形態のストーカ式焼却炉100が奏する作用および効果について説明する。
本実施形態のストーカ式焼却炉100によれば、廃棄物供給部20に焼却炉本体10に供給されてストーカ30により移送される未燃の廃棄物200の移送方向TDにおける分布状態が分布状態検出センサ60により検出される。そして、分布状態検出センサ60により検出された未燃の廃棄物200の移送方向TDにおける分布状態に基づいて、制御部70が、移送方向TDにおいて未燃の廃棄物200が他の領域よりも多く存在する第1所定領域r1に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給されるように一次空気供給部40および二次空気供給部50を制御する。
第1所定領域r1における未燃の廃棄物200の燃焼が他の領域よりも促進されるため、未燃の廃棄物200の移送方向TDにおける分布状態に応じて、廃棄物200を完全燃焼させるように廃棄物200の移送方向TDの各領域における燃焼状態を適切に制御することができる。移送方向TDにおける燃焼用空気の供給量が適切に制御されるため、局所的な空気不足によるCOの発生や局所的な空気過剰によるNOxの発生を抑制することができる。
また、本実施形態のストーカ式焼却炉100によれば、移送方向TDに直交する幅方向WDにおける未燃の廃棄物200の分布状態を検出し、廃棄物200を完全燃焼させるように廃棄物200の幅方向WDの各領域における燃焼状態を適切に制御することができる。幅方向WDにおける燃焼用空気の供給量が適切に制御されるため、局所的な空気不足によるCOの発生や局所的な空気過剰によるNOxの発生を抑制することができる。
また、本実施形態のストーカ式焼却炉100によれば、移送方向TDにおいて未燃の廃棄物200が他の領域よりも多く存在する第1所定領域r1が、移送方向TDにおいて上流側空気供給ポート51よりも下流側空気供給ポート52に近接した位置に存在する場合、上流側空気供給ポート51から供給される燃焼用空気の第1流量が下流側空気供給ポート52から供給される燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように二次空気供給部50が制御される。
第1流量が第2流量よりも多くなることにより、上流側空気供給ポート51から供給される燃焼用空気と下流側空気供給ポート52から供給される燃焼用空気とが合流する地点が、上流側空気供給ポート51と下流側空気供給ポート52との中間地点よりも下流側空気供給ポート52に近接した位置となる。これにより、第1所定領域r1に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給され、第1所定領域r1における未燃の廃棄物200の燃焼を促進させることができる。
また、第1流量が第2流量よりも多くなることにより、第1所定領域r1の近傍に存在する未燃の揮発性ガスが、上流側空気供給ポート51から焼却炉本体10に投入される燃焼用空気の流れに引き寄せられ、第1所定領域r1から上流側空気供給ポート51側へ移動する。これにより、廃棄物200から発生する揮発性ガスが移送方向TDに分散され、焼却炉本体10の広範な領域で廃棄物200の燃焼を促進することができる。
本実施形態のストーカ式焼却炉100によれば、移送方向TDにおいて未燃の廃棄物200が他の領域よりも多く存在する第1所定領域r1に近接した位置に配置される一次空気供給ポートから供給される燃焼用空気の第1流量が、他の領域に近接した位置に配置される一次空気供給ポートから供給される燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように一次空気供給部40が制御される。第1流量が第2流量よりも多くなることにより、第1所定領域r1に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給され、第1所定領域r1における未燃の廃棄物200の燃焼を促進させることができる。
以上説明した実施形態に記載の燃焼炉は、例えば以下のように把握される。
本開示に係る燃焼炉は、被燃焼物を移送方向に沿って移送しながら燃焼させる燃焼炉(100)であって、前記被燃焼物を燃焼させる燃焼炉本体(10)と、前記燃焼炉本体に前記被燃焼物を供給する被燃焼物供給部(20)と、前記燃焼炉本体(10)に設置されるとともに前記被燃焼物供給部により前記燃焼炉本体に供給された前記被燃焼物を前記移送方向に移送する移送部(30)と、前記燃焼炉本体へ燃焼用空気を供給する空気供給部(40,50)と、前記移送部により移送される未燃の前記被燃焼物の前記移送方向における分布状態を検出する検出部(60)と、前記検出部により検出された前記分布状態に基づいて、前記移送方向において未燃の前記被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第1所定領域に前記他の領域よりも多く前記燃焼用空気が供給されるように前記空気供給部を制御する制御部(70)と、を備える。
本開示に係る燃焼炉によれば、被燃焼物供給部に燃焼炉本体に供給されて移送部により移送される未燃の被燃焼物の移送方向における分布状態が検出部により検出される。そして、検出部により検出された未燃の被燃焼物の移送方向における分布状態に基づいて、制御部が、移送方向において未燃の被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第1所定領域(r1)に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給されるように空気供給部を制御する。
第1所定領域における未燃の被燃焼物の燃焼が他の領域よりも促進されるため、未燃の被燃焼物の移送方向における分布状態に応じて、被燃焼物を完全燃焼させるように被燃焼物の移送方向の各領域における燃焼状態を適切に制御することができる。移送方向における燃焼用空気の供給量が適切に制御されるため、局所的な空気不足によるCOの発生や局所的な空気過剰によるNOxの発生を抑制することができる。
本開示に係る燃焼炉において、前記検出部は、前記移送部の上方から前記被燃焼物を撮像した画像に基づいて前記分布状態を検出する構成としてもよい。
本構成の燃焼炉によれば、移送部の上方から被燃焼物を撮像した画像に基づいて分布状態を検出し、被燃焼物を完全燃焼させるように被燃焼物の移送方向の各領域における燃焼状態を適切に制御することができる。
本開示に係る燃焼炉において、前記検出部は、前記移送方向における温度分布に基づいて前記分布状態を検出する構成としてもよい。
本構成の燃焼炉によれば、移送方向における温度分布に基づいて分布状態を検出し、被燃焼物を完全燃焼させるように被燃焼物の移送方向の各領域における燃焼状態を適切に制御することができる。
本開示に係る燃焼炉において、前記検出部は、前記移送方向に直交する幅方向における未燃の前記被燃焼物の前記分布状態を検出し、前記制御部は、前記検出部により検出された前記幅方向における前記分布状態に基づいて、前記幅方向において未燃の前記被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第2所定領域(r2)に前記他の領域よりも多く前記燃焼用空気が供給されるように前記空気供給部を制御する構成としてもよい。
本構成の燃焼炉によれば、移送方向に直交する幅方向における未燃の被燃焼物の分布状態を検出し、被燃焼物を完全燃焼させるように被燃焼物の幅方向の各領域における燃焼状態を適切に制御することができる。幅方向における燃焼用空気の供給量が適切に制御されるため、局所的な空気不足によるCOの発生や局所的な空気過剰によるNOxの発生を抑制することができる。
本開示に係る燃焼炉において、前記空気供給部は、前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の上流側から下流側に向けて前記燃焼用空気を供給する上流側空気供給ポート(51)と、前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の下流側から上流側に向けて前記燃焼用空気を供給する下流側空気供給ポート(52)と、を有し、前記上流側空気供給ポートは、前記下流側空気供給ポートと対向するように前記下流側空気供給ポートよりも前記移送方向の上流側に配置されており、前記制御部は、前記第1所定領域が前記移送方向において前記上流側空気供給ポートよりも前記下流側空気供給ポートに近接した位置に存在する場合、前記上流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第1流量が前記下流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように前記空気供給部を制御する構成としてもよい。
本構成の燃焼炉によれば、移送方向において未燃の被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第1所定領域が、移送方向において上流側空気供給ポートよりも下流側空気供給ポートに近接した位置に存在する場合、上流側空気供給ポートから供給される燃焼用空気の第1流量が下流側空気供給ポートから供給される燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように空気供給部が制御される。
第1流量が第2流量よりも多くなることにより、上流側空気供給ポートから供給される燃焼用空気と下流側空気供給ポートから供給される燃焼用空気とが合流する地点が、上流側空気供給ポートと下流側空気供給ポートとの中間地点よりも下流側空気供給ポートに近接した位置となる。これにより、第1所定領域に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給され、第1所定領域における未燃の被燃焼物の燃焼を促進させることができる。
また、第1流量が第2流量よりも多くなることにより、第1所定領域の近傍に存在する未燃の揮発性ガスが、上流側空気供給ポートから燃焼炉本体に投入される燃焼用空気の流れに引き寄せられ、第1所定領域から上流側空気供給ポート側へ移動する。これにより、被燃焼物から発生する揮発性ガスが移送方向に分散され、燃焼炉本体の広範な領域で被燃焼物の燃焼を促進することができる。
本開示に係る燃焼炉において、前記空気供給部は、前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の上流側から下流側に向けて前記燃焼用空気を供給する上流側空気供給ポート(51)と、前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の下流側から上流側に向けて前記燃焼用空気を供給する下流側空気供給ポート(52)と、を有し、前記上流側空気供給ポートは、前記下流側空気供給ポートと対向するように前記下流側空気供給ポートよりも前記移送方向の上流側に配置されており、前記制御部は、前記第1所定領域が前記移送方向において前記下流側空気供給ポートよりも前記上流側空気供給ポートに近接した位置に存在する場合、前記下流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第1流量が前記上流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように前記空気供給部を制御する構成としてもよい。
本構成の燃焼炉によれば、移送方向において未燃の被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第1所定領域が、移送方向において下流側空気供給ポートよりも上流側空気供給ポートに近接した位置に存在する場合、下流側空気供給ポートから供給される燃焼用空気の第1流量が上流側空気供給ポートから供給される燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように空気供給部が制御される。
第1流量が第2流量よりも多くなることにより、下流側空気供給ポートから供給される燃焼用空気と上流側空気供給ポートから供給される燃焼用空気とが合流する地点が、下流側空気供給ポートと上流側空気供給ポートとの中間地点よりも上流側空気供給ポートに近接した位置となる。これにより、第1所定領域に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給され、第1所定領域における未燃の被燃焼物の燃焼を促進させることができる。
また、第1流量が第2流量よりも多くなることにより、第1所定領域の近傍に存在する未燃の揮発性ガスが、下流側空気供給ポートから燃焼炉本体に投入される燃焼用空気の流れに引き寄せられ、第1所定領域から下流側空気供給ポート側へ移動する。これにより、被燃焼物から発生する揮発性ガスが移送方向に分散され、燃焼炉本体の広範な領域で被燃焼物の燃焼を促進することができる。
本開示に係る燃焼炉において、前記空気供給部は、前記移送部の下方から前記移送部により移送される前記被燃焼物に向けて前記燃焼用空気を供給する複数の一次空気供給ポート(41a~41e)を有し、複数の前記一次空気供給ポートは、前記移送方向に沿って配置されており、前記制御部は、前記第1所定領域に近接した位置に配置される前記一次空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第1流量が前記他の領域に近接した位置に配置される前記一次空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように前記空気供給部を制御する構成としてもよい。
本構成の燃焼炉によれば、移送方向において未燃の被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第1所定領域に近接した位置に配置される一次空気供給ポートから供給される燃焼用空気の第1流量が、他の領域に近接した位置に配置される一次空気供給ポートから供給される燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように空気供給部が制御される。第1流量が第2流量よりも多くなることにより、第1所定領域に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給され、第1所定領域における未燃の被燃焼物の燃焼を促進させることができる。
以上説明した実施形態に記載の燃焼炉の制御方法は、例えば以下のように把握される。
本開示に係る燃焼炉の制御方法は、被燃焼物を移送方向に沿って移送しながら燃焼させる燃焼炉の制御方法であって、前記燃焼炉は、前記被燃焼物を燃焼させる燃焼炉本体と、前記燃焼炉本体に前記被燃焼物を供給する被燃焼物供給部と、前記燃焼炉本体に設置されるとともに前記被燃焼物供給部により前記燃焼炉本体に供給された前記被燃焼物を前記移送方向に移送する移送部と、前記燃焼炉本体へ燃焼用空気を供給する空気供給部と、を備え、前記移送部により移送される未燃の前記被燃焼物の前記移送方向における分布状態を検出する検出工程と、前記検出工程により検出された前記分布状態に基づいて、前記移送方向において未燃の前記被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第1所定領域に前記他の領域よりも多く前記燃焼用空気が供給されるように前記空気供給部を制御する制御工程と、を備える。
本開示に係る燃焼炉によれば、被燃焼物供給部に燃焼炉本体に供給されて移送部により移送される未燃の被燃焼物の移送方向における分布状態が検出工程により検出される。そして、検出工程により検出された未燃の被燃焼物の移送方向における分布状態に基づいて、制御工程が、移送方向において未燃の被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第1所定領域に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給されるように空気供給部を制御する。
第1領域における未燃の被燃焼物の燃焼が他の領域よりも促進されるため、未燃の被燃焼物の移送方向における分布状態に応じて、被燃焼物を完全燃焼させるように被燃焼物の移送方向の各領域における燃焼状態を適切に制御することができる。移送方向における燃焼用空気の供給量が適切に制御されるため、局所的な空気不足によるCOの発生や局所的な空気過剰によるNOxの発生を抑制することができる。
本開示に係る燃焼炉の制御において、前記検出工程は、前記移送部の上方から前記被燃焼物を撮像した画像に基づいて前記分布状態を検出する構成としてもよい。
本構成の燃焼炉の制御方法によれば、移送部の上方から被燃焼物を撮像した画像に基づいて分布状態を検出し、被燃焼物を完全燃焼させるように被燃焼物の移送方向の各領域における燃焼状態を適切に制御することができる。
本開示に係る燃焼炉の制御方法において、前記検出工程は、前記分布状態として、前記移送方向における温度分布を検出する構成としてもよい。
本構成の燃焼炉の制御方法によれば、分布状態として移送方向における温度分布を検出し、被燃焼物を完全燃焼させるように被燃焼物の移送方向の各領域における燃焼状態を適切に制御することができる。
本開示に係る燃焼炉の制御方法において、前記検出工程は、前記移送方向に直交する幅方向における未燃の前記被燃焼物の前記分布状態を検出し、前記制御工程は、前記検出工程により検出された前記幅方向における前記分布状態に基づいて、前記幅方向において未燃の前記被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第2所定領域に前記他の領域よりも多く前記燃焼用空気が供給されるように前記空気供給部を制御する構成としてもよい。
本構成の燃焼炉の制御方法によれば、移送方向に直交する幅方向における未燃の被燃焼物の分布状態を検出し、被燃焼物を完全燃焼させるように被燃焼物の幅方向の各領域における燃焼状態を適切に制御することができる。幅方向における燃焼用空気の供給量が適切に制御されるため、局所的な空気不足によるCOの発生や局所的な空気過剰によるNOxの発生を抑制することができる。
本開示に係る燃焼炉の制御方法において、前記空気供給部は、前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の上流側から下流側に向けて前記燃焼用空気を供給する上流側空気供給ポートと、前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の下流側から上流側に向けて前記燃焼用空気を供給する下流側空気供給ポートと、を有し、前記上流側空気供給ポートは、前記下流側空気供給ポートと対向するように前記下流側空気供給ポートよりも前記移送方向の上流側に配置されており、前記制御工程は、前記第1所定領域が前記移送方向において前記上流側空気供給ポートよりも前記下流側空気供給ポートに近接した位置に存在する場合、前記上流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第1流量が前記下流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように前記空気供給部を制御する構成としてもよい。
本構成の燃焼炉の制御方法によれば、移送方向において未燃の被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第1所定領域が、移送方向において上流側空気供給ポートよりも下流側空気供給ポートに近接した位置に存在する場合、上流側空気供給ポートから供給される燃焼用空気の第1流量が下流側空気供給ポートから供給される燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように空気供給部が制御される。
第1流量が第2流量よりも多くなることにより、上流側空気供給ポートから供給される燃焼用空気と下流側空気供給ポートから供給される燃焼用空気とが合流する地点が、上流側空気供給ポートと下流側空気供給ポートとの中間地点よりも下流側空気供給ポートに近接した位置となる。これにより、第1所定領域に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給され、第1所定領域における未燃の被燃焼物の燃焼を促進させることができる。
また、第1流量が第2流量よりも多くなることにより、第1所定領域の近傍に存在する未燃の揮発性ガスが、上流側空気供給ポートから燃焼炉本体に投入される燃焼用空気の流れに引き寄せられ、第1所定領域から上流側空気供給ポート側へ移動する。これにより、被燃焼物から発生する揮発性ガスが移送方向に分散され、燃焼炉本体の広範な領域で被燃焼物の燃焼を促進することができる。
本開示に係る燃焼炉の制御方法において、前記空気供給部は、前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の上流側から下流側に向けて前記燃焼用空気を供給する上流側空気供給ポートと、前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の下流側から上流側に向けて前記燃焼用空気を供給する下流側空気供給ポートと、を有し、前記上流側空気供給ポートは、前記下流側空気供給ポートと対向するように前記下流側空気供給ポートよりも前記移送方向の上流側に配置されており、前記制御工程は、前記第1所定領域が前記移送方向において前記下流側空気供給ポートよりも前記上流側空気供給ポートに近接した位置に存在する場合、前記下流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第1流量が前記上流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように前記空気供給部を制御する構成としてもよい。
本構成の燃焼炉の制御方法によれば、移送方向において未燃の被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第1所定領域が、移送方向において下流側空気供給ポートよりも上流側空気供給ポートに近接した位置に存在する場合、下流側空気供給ポートから供給される燃焼用空気の第1流量が上流側空気供給ポートから供給される燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように空気供給部が制御される。
第1流量が第2流量よりも多くなることにより、下流側空気供給ポートから供給される燃焼用空気と上流側空気供給ポートから供給される燃焼用空気とが合流する地点が、下流側空気供給ポートと上流側空気供給ポートとの中間地点よりも上流側空気供給ポートに近接した位置となる。これにより、第1所定領域に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給され、第1所定領域における未燃の被燃焼物の燃焼を促進させることができる。
また、第1流量が第2流量よりも多くなることにより、第1所定領域の近傍に存在する未燃の揮発性ガスが、下流側空気供給ポートから燃焼炉本体に投入される燃焼用空気の流れに引き寄せられ、第1所定領域から下流側空気供給ポート側へ移動する。これにより、被燃焼物から発生する揮発性ガスが移送方向に分散され、燃焼炉本体の広範な領域で被燃焼物の燃焼を促進することができる。
本開示に係る燃焼炉の制御方法において、前記空気供給部は、前記移送部の下方から前記移送部により移送される前記被燃焼物に向けて前記燃焼用空気を供給する複数の一次空気供給ポートを有し、複数の前記一次空気供給ポートは、前記移送方向に沿って配置されており、前記制御工程は、前記第1所定領域に近接した位置に配置される前記一次空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第1流量が前記他の領域に近接した位置に配置される前記一次空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように前記空気供給部を制御する構成としてもよい。
本構成の燃焼炉の制御方法によれば、移送方向において未燃の被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第1所定領域に近接した位置に配置される一次空気供給ポートから供給される燃焼用空気の第1流量が、他の領域に近接した位置に配置される一次空気供給ポートから供給される燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように空気供給部が制御される。第1流量が第2流量よりも多くなることにより、第1所定領域に他の領域よりも多く燃焼用空気が供給され、第1所定領域における未燃の被燃焼物の燃焼を促進させることができる。
10 焼却炉本体(燃焼炉本体)
20 廃棄物供給部(被燃焼物供給部)
21 投入ホッパ
22 フィーダ
30 ストーカ(移送部)
40 一次空気供給部
41a,41b,41c,41d,41e 一次空気供給ポート
42a,42b,42c,42d,42e ダンパ
43 送風機
50 二次空気供給部
51 上流側空気供給ポート
52 下流側空気供給ポート
53,54 ダンパ
55 送風機
60 分布状態検出センサ
61 カメラ
62 画像処理部
70 制御部
80 熱回収ボイラ
85 減温塔
90 集塵装置
95 煙突
100 ストーカ式焼却炉(燃焼炉)
200 廃棄物
A 抽出領域
Pc 重心位置
R 領域
TD 移送方向
WD 幅方向
r1 第1所定領域
r2 第2所定領域
上記課題を解決するために、本開示は以下の手段を採用する。
本開示の一態様に係る燃焼炉は、被燃焼物を移送方向に沿って移送しながら燃焼させる燃焼炉であって、前記被燃焼物を燃焼させる燃焼炉本体と、前記燃焼炉本体に前記被燃焼物を供給する被燃焼物供給部と、前記燃焼炉本体に設置されるとともに前記被燃焼物供給部により前記燃焼炉本体に供給された前記被燃焼物を前記移送方向に移送する移送部と、前記燃焼炉本体へ燃焼用空気を供給する空気供給部と、前記移送部により移送される未燃の前記被燃焼物の前記移送方向における分布状態を検出する検出部と、前記検出部により検出された前記分布状態に基づいて、前記移送方向において未燃の前記被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第1所定領域に前記他の領域よりも多く前記燃焼用空気が供給されるように前記空気供給部を制御する制御部と、を備え、前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の上流側から下流側に向けて前記燃焼用空気を供給する上流側空気供給ポートと、前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の下流側から上流側に向けて前記燃焼用空気を供給する下流側空気供給ポートと、を有し、前記上流側空気供給ポートは、前記下流側空気供給ポートと対向するように前記下流側空気供給ポートよりも前記移送方向の上流側に配置されており、前記制御部は、前記第1所定領域が前記移送方向において前記上流側空気供給ポートよりも前記下流側空気供給ポートに近接した位置に存在する場合、前記上流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第1流量が前記下流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように前記空気供給部を制御する
本開示の一態様に係る燃焼炉の制御方法は、被燃焼物を移送方向に沿って移送しながら燃焼させる燃焼炉の制御方法であって、前記燃焼炉は、前記被燃焼物を燃焼させる燃焼炉本体と、前記燃焼炉本体に前記被燃焼物を供給する被燃焼物供給部と、前記燃焼炉本体に設置されるとともに前記被燃焼物供給部により前記燃焼炉本体に供給された前記被燃焼物を前記移送方向に移送する移送部と、前記燃焼炉本体へ燃焼用空気を供給する空気供給部と、を備え、前記空気供給部は、前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の上流側から下流側に向けて前記燃焼用空気を供給する上流側空気供給ポートと、前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の下流側から上流側に向けて前記燃焼用空気を供給する下流側空気供給ポートと、を有し、前記上流側空気供給ポートは、前記下流側空気供給ポートと対向するように前記下流側空気供給ポートよりも前記移送方向の上流側に配置されており、前記移送部により移送される未燃の前記被燃焼物の前記移送方向における分布状態を検出する検出工程と、前記検出工程により検出された前記分布状態に基づいて、前記移送方向において未燃の前記被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第1所定領域に前記他の領域よりも多く前記燃焼用空気が供給されるように前記空気供給部を制御する制御工程と、を備え、前記制御工程は、前記第1所定領域が前記移送方向において前記上流側空気供給ポートよりも前記下流側空気供給ポートに近接した位置に存在する場合、前記上流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第1流量が前記下流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように前記空気供給部を制御する。

Claims (14)

  1. 被燃焼物を移送方向に沿って移送しながら燃焼させる燃焼炉であって、
    前記被燃焼物を燃焼させる燃焼炉本体と、
    前記燃焼炉本体に前記被燃焼物を供給する被燃焼物供給部と、
    前記燃焼炉本体に設置されるとともに前記被燃焼物供給部により前記燃焼炉本体に供給された前記被燃焼物を前記移送方向に移送する移送部と、
    前記燃焼炉本体へ燃焼用空気を供給する空気供給部と、
    前記移送部により移送される未燃の前記被燃焼物の前記移送方向における分布状態を検出する検出部と、
    前記検出部により検出された前記分布状態に基づいて、前記移送方向において未燃の前記被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第1所定領域に前記他の領域よりも多く前記燃焼用空気が供給されるように前記空気供給部を制御する制御部と、を備える燃焼炉。
  2. 前記検出部は、前記移送部の上方から前記被燃焼物を撮像した画像に基づいて前記分布状態を検出する請求項1に記載の燃焼炉。
  3. 前記検出部は、前記移送方向における温度分布に基づいて前記分布状態を検出する請求項1に記載の燃焼炉。
  4. 前記検出部は、前記移送方向に直交する幅方向における未燃の前記被燃焼物の前記分布状態を検出し、
    前記制御部は、前記検出部により検出された前記幅方向における前記分布状態に基づいて、前記幅方向において未燃の前記被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第2所定領域に前記他の領域よりも多く前記燃焼用空気が供給されるように前記空気供給部を制御する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃焼炉。
  5. 前記空気供給部は、
    前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の上流側から下流側に向けて前記燃焼用空気を供給する上流側空気供給ポートと、
    前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の下流側から上流側に向けて前記燃焼用空気を供給する下流側空気供給ポートと、を有し、
    前記上流側空気供給ポートは、前記下流側空気供給ポートと対向するように前記下流側空気供給ポートよりも前記移送方向の上流側に配置されており、
    前記制御部は、前記第1所定領域が前記移送方向において前記上流側空気供給ポートよりも前記下流側空気供給ポートに近接した位置に存在する場合、前記上流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第1流量が前記下流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように前記空気供給部を制御する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の燃焼炉。
  6. 前記空気供給部は、
    前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の上流側から下流側に向けて前記燃焼用空気を供給する上流側空気供給ポートと、
    前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の下流側から上流側に向けて前記燃焼用空気を供給する下流側空気供給ポートと、を有し、
    前記上流側空気供給ポートは、前記下流側空気供給ポートと対向するように前記下流側空気供給ポートよりも前記移送方向の上流側に配置されており、
    前記制御部は、前記第1所定領域が前記移送方向において前記下流側空気供給ポートよりも前記上流側空気供給ポートに近接した位置に存在する場合、前記下流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第1流量が前記上流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように前記空気供給部を制御する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の燃焼炉。
  7. 前記空気供給部は、前記移送部の下方から前記移送部により移送される前記被燃焼物に向けて前記燃焼用空気を供給する複数の一次空気供給ポートを有し、
    複数の前記一次空気供給ポートは、前記移送方向に沿って配置されており、
    前記制御部は、前記第1所定領域に近接した位置に配置される前記一次空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第1流量が前記他の領域に近接した位置に配置される前記一次空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように前記空気供給部を制御する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の燃焼炉。
  8. 被燃焼物を移送方向に沿って移送しながら燃焼させる燃焼炉の制御方法であって、
    前記燃焼炉は、
    前記被燃焼物を燃焼させる燃焼炉本体と、
    前記燃焼炉本体に前記被燃焼物を供給する被燃焼物供給部と、
    前記燃焼炉本体に設置されるとともに前記被燃焼物供給部により前記燃焼炉本体に供給された前記被燃焼物を前記移送方向に移送する移送部と、
    前記燃焼炉本体へ燃焼用空気を供給する空気供給部と、を備え、
    前記移送部により移送される未燃の前記被燃焼物の前記移送方向における分布状態を検出する検出工程と、
    前記検出工程により検出された前記分布状態に基づいて、前記移送方向において未燃の前記被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第1所定領域に前記他の領域よりも多く前記燃焼用空気が供給されるように前記空気供給部を制御する制御工程と、を備える燃焼炉の制御方法。
  9. 前記検出工程は、前記移送部の上方から前記被燃焼物を撮像した画像に基づいて前記分布状態を検出する請求項8に記載の燃焼炉の制御方法。
  10. 前記検出工程は、前記分布状態として、前記移送方向における温度分布を検出する請求項8に記載の燃焼炉の制御方法。
  11. 前記検出工程は、前記移送方向に直交する幅方向における未燃の前記被燃焼物の前記分布状態を検出し、
    前記制御工程は、前記検出工程により検出された前記幅方向における前記分布状態に基づいて、前記幅方向において未燃の前記被燃焼物が他の領域よりも多く存在する第2所定領域に前記他の領域よりも多く前記燃焼用空気が供給されるように前記空気供給部を制御する請求項8から請求項10のいずれか一項に記載の燃焼炉の制御方法。
  12. 前記空気供給部は、
    前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の上流側から下流側に向けて前記燃焼用空気を供給する上流側空気供給ポートと、
    前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の下流側から上流側に向けて前記燃焼用空気を供給する下流側空気供給ポートと、を有し、
    前記上流側空気供給ポートは、前記下流側空気供給ポートと対向するように前記下流側空気供給ポートよりも前記移送方向の上流側に配置されており、
    前記制御工程は、前記第1所定領域が前記移送方向において前記上流側空気供給ポートよりも前記下流側空気供給ポートに近接した位置に存在する場合、前記上流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第1流量が前記下流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように前記空気供給部を制御する請求項8から請求項11のいずれか一項に記載の燃焼炉の制御方法。
  13. 前記空気供給部は、
    前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の上流側から下流側に向けて前記燃焼用空気を供給する上流側空気供給ポートと、
    前記移送部の上方に配置されるとともに前記移送方向の下流側から上流側に向けて前記燃焼用空気を供給する下流側空気供給ポートと、を有し、
    前記上流側空気供給ポートは、前記下流側空気供給ポートと対向するように前記下流側空気供給ポートよりも前記移送方向の上流側に配置されており、
    前記制御工程は、前記第1所定領域が前記移送方向において前記下流側空気供給ポートよりも前記上流側空気供給ポートに近接した位置に存在する場合、前記下流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第1流量が前記上流側空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように前記空気供給部を制御する請求項8から請求項11のいずれか一項に記載の燃焼炉の制御方法。
  14. 前記空気供給部は、前記移送部の下方から前記移送部により移送される前記被燃焼物に向けて前記燃焼用空気を供給する複数の一次空気供給ポートを有し、
    複数の前記一次空気供給ポートは、前記移送方向に沿って配置されており、
    前記制御工程は、前記第1所定領域に近接した位置に配置される前記一次空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第1流量が前記他の領域に近接した位置に配置される前記一次空気供給ポートから供給される前記燃焼用空気の第2流量よりも多くなるように前記空気供給部を制御する請求項8から請求項12のいずれか一項に記載の燃焼炉の制御方法。
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