JP2022152156A - 光源装置及びプロジェクター - Google Patents

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Abstract

【課題】蛍光体の発熱によるアンテナの材料の破壊を防止可能な光学装置を提供する。【解決手段】本発明の光源装置は、励起光を発する光源と、励起光が入射し、励起光の波長とは異なる波長を有する蛍光を発する蛍光体34と、蛍光体に設けられ、複数の第1ナノアンテナ112を有する第1ナノアンテナ群111と、蛍光体に設けられ、複数の第2ナノアンテナ122を有する第2ナノアンテナ群121と、を備える。複数の第1ナノアンテナの各々は、第1金属からなる。複数の第2ナノアンテナの各々は、第1金属の融点よりも高い融点を有する第2材料からなる。蛍光体の法線方向から見た平面視で、励起光の照射領域BARは第2ナノアンテナ群の配置領域NARと重なっている。蛍光は、複数の第1ナノアンテナの各々及び複数の第2ナノアンテナの各々によって電場増強される。【選択図】図8

Description

本発明は、光源装置及びプロジェクターに関する。
近年、プロジェクター用光源として、従来主流であった水銀ランプ光源に代わり、水銀レス、高輝度、且つ長寿命等の優れた特徴を有するレーザー等の固体光源が用いられている。例えば特許文献1には、波長変換体と、アンテナアレイと、を有する光学装置が開示されている。波長変換体は、入射面及び出射面を有し、入射面から入射された入射光の波長を変換して波長変換光を生成し、波長変換光を出射面から射出する。アンテナアレイは、波長変換体上に形成され、波長変換光の波長変換体内での光学波長程度の周期で各アンテナが配置された複数のアンテナを有する。
特開2018-013688号公報
特許文献1に開示された光学装置のアンテナの各々は、金(Au)等のように可視波長域にプラズマを有する材料、或いはこれらの材料を含む合金又は積層体によって構成されている。しかしながら、波長変換光が射出されている際には、波長変換体(波長変換装置)の蛍光体プレートが発熱し、アンテナの材料が融解又は破壊される等の問題が生じる。アンテナの材料が融解又は破壊されると、波長変換光が本来射出されるべき方向とは異なる方向に出射され、光源装置及び表示装置の性能低下が生じる虞がある。
上記の課題を解決するために、本発明の一つの態様の光学装置は、励起光を発する光源と、前記励起光が入射し、前記励起光の波長とは異なる波長を有する蛍光を発する蛍光体と、前記蛍光体に設けられ、複数の第1ナノアンテナを有する第1ナノアンテナ群と、前記蛍光体に設けられ、複数の第2ナノアンテナを有する第2ナノアンテナ群と、を備える。前記複数の第1ナノアンテナの各々は、金属からなる。前記複数の第2ナノアンテナの各々は、前記金属の融点よりも高い融点を有する材料からなる。前記蛍光体の法線方向から見た平面視で、前記励起光の照射領域は前記第2ナノアンテナ群の配置領域と重なっている。前記蛍光は、前記複数の第1ナノアンテナの各々及び前記複数の第2ナノアンテナの各々によって電場増強される。
第1実施形態のプロジェクターの概略構成図である。 図1のプロジェクターが備える照明装置の概略構成図である。 一般的な蛍光射出部の平面図である。 図3に示す蛍光射出部をC1-C1線で矢視した断面図である。 一般的なナノアンテナ群で生じる表面格子共鳴について説明するための断面図である。 一般的な蛍光体から射出される蛍光の放射角分布のシミュレーション結果を示す図である。 図3に示す蛍光射出部の蛍光体から射出される蛍光の放射角分布のシミュレーション結果を示す図である。 第1実施形態の蛍光射出部の平面図である。 図8に示す蛍光射出部をC2-C2線で矢視した断面図である。 第2実施形態の蛍光射出部の断面図である。 第3実施形態の蛍光射出部の断面図である。 蛍光射出部の第1ナノアンテナの最大幅が200nmである場合の反射スぺクトルの変化のシミュレーション結果を示す図である。 蛍光射出部の第1ナノアンテナの最大幅が250nmである場合の反射スぺクトルの変化のシミュレーション結果を示す図である。 蛍光射出部の第1ナノアンテナの最大幅が300nmである場合の反射スぺクトルの変化のシミュレーション結果を示す図である。 第4実施形態の蛍光射出部の断面図である。 第5実施形態の蛍光射出部の断面図である。 第6実施形態の蛍光射出部の断面図である。 第7実施形態のプロジェクターが備える照明装置の概略構成図である。 第7実施形態の蛍光射出部の断面図である。 第8実施形態の蛍光射出部の断面図である。 第9実施形態の蛍光射出部の断面図である。 第10実施形態の蛍光射出部の断面図である。 第11実施形態の蛍光射出部の断面図である。 第12実施形態の蛍光射出部の断面図である。 第13実施形態の蛍光射出部の断面図である。 第14実施形態の蛍光射出部の断面図である。 第15実施形態のプロジェクターが備える照明装置の概略構成図である。 図27に示す照明装置の蛍光体ホイールを光軸AX2に沿う方向から見たときの平面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1~図9を用いて説明する。
図1は、第1実施形態のプロジェクター1を示す概略構成図である。図2は、プロジェクター1が備える照明装置2の側面図である。
以下の各図面では、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を変えている場合がある。
本実施形態のプロジェクターは、光変調装置として3つの透過型液晶ライトバルブを用いたプロジェクターの一例である。光変調装置として、例えば、反射型液晶ライドバルブを用いてもよい。光変調装置として、マイクロミラーを用いたデバイスや、DMD(Digital Micromirror Device)等を備える装置等のように、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。
(プロジェクター)
始めに、プロジェクター1の構成について説明する。
図1に示すように、プロジェクター1は、照明装置2と、色分離光学系3と、光変調装置4R、光変調装置4G及び光変調装置4Bと、光合成光学系5と、投射光学系6と、を備える。プロジェクター1は、後述する光学装置を備える。照明装置2は、照明光WLを射出する。色分離光学系3は、照明装置2から射出された照明光WLを赤色光LR、緑色光LG及び青色光LBに分離する。光変調装置4R、光変調装置4G及び光変調装置4Bは各々、赤色光LR、緑色光LG及び青色光LBを画像情報に応じて変調され、各色の画像光を形成する。光合成光学系5は、光変調装置4R、光変調装置4G及び光変調装置4Bから射出された各色の画像光を合成する。投射光学系6は、光合成光学系5によって合成された画像光をスクリーンSCRに向かって投射する。
図2に示すように、照明装置2は、色分離光学系3に向けて白色の照明光WLを射出する。照明光WLには、後述するように照明装置2から射出された青色の励起光Bのうち、波長変換されずに蛍光体34を通って蛍光体34から射出される青色の励起光B1と、励起光Bの波長変換によって生じる黄色の蛍光YLと、を含む。照明光WLは、照明装置2によって略均一な照度分布を有するように調整される。
図1に示すように、色分離光学系3は、第1ダイクロイックミラー7aと、第2ダイクロイックミラー7bと、第1反射ミラー8aと、第2反射ミラー8bと、第3反射ミラー8cと、を備える。第1ダイクロイックミラー7aは、照明装置2から射出された照明光WLを、赤色光LRと、緑色光LGと青色光LBとが混合された光と、に分離する。そのため、第1ダイクロイックミラー7aは、赤色光LRを透過すると共に、緑色光LG及び青色光LBを反射する。第2ダイクロイックミラー7bは、緑色光LGと青色光LBとが混合された光を緑色光LGと青色光LBとに分離する。そのため、第2ダイクロイックミラー7bは、緑色光LGを反射すると共に、青色光LBを透過する。
第1反射ミラー8aは、赤色光LRの光路中に配置され、第1ダイクロイックミラー7aを透過した赤色光LRを光変調装置4Rに向けて反射する。第2反射ミラー8b及び第3反射ミラー8cは、青色光LBの光路中に配置され、第2ダイクロイックミラー7bを透過した青色光LBを反射し、青色光LBを光変調装置4Bに導く。
光変調装置4Rは、赤色光LRを通過させる間に画像情報に応じて当該光を変調し、赤色の画像光を形成する。同様に、光変調装置4Gは、緑色光LGを通過させる間に画像情報に応じて当該光を変調し、緑色の画像光を形成する。光変調装置4Bは、青色光LBを通過させる間に画像情報に応じて当該光を変調し、青色の画像光を形成する。光変調装置4R、光変調装置4G及び光変調装置4Bの各々は、例えば液晶パネルによって構成されている。光変調装置4R、光変調装置4G及び光変調装置4Bの各々の光入射側及び光射出側には、偏光板(図示略)が配置されている。光変調装置4Rの赤色光LRの入射側には、光変調装置4Rに入射する赤色光LRを平行光に変換するフィールドレンズ10Rが設けられている。光変調装置4Gの緑色光LGの入射側には、光変調装置4Gに入射する緑色光LGを平行光に変換するフィールドレンズ10Gが設けられている。光変調装置4Bの青色光LBの入射側には、光変調装置4Bに入射する青色光LBを平行光に変換するフィールドレンズ10Bが設けられている。
光合成光学系5は、例えばクロスダイクロイックプリズムによって構成されている。光合成光学系5は、光変調装置4R、光変調装置4G及び光変調装置4Bの各々から射出された各色の画像光を合成し、合成された画像光を投射光学系6に向けて射出する。
投射光学系6は、複数の投射レンズによって構成されている。投射光学系6は、光合成光学系5によって合成された画像光をスクリーンSCRに向けて拡大投射する。スクリーンSCR上には、拡大されたカラー映像が表示される。
(照明装置)
次に、照明装置2の構成について説明する。
第1実施形態の照明装置2は、光源装置11を備える照明装置2Aである。図2に示すように、照明装置2Aは、光源装置11と、インテグレーター光学系31と、偏光変換素子32と、重畳レンズ33Aと、を備える。インテグレーター光学系31と重畳レンズ33Aとは、重畳光学系33を構成している。
光源装置11は、アレイ光源20と、コリメーター光学系22と、集光光学系23と、第1の位相差板28Aと、偏光分離素子50Aを含む光学素子25Aと、第1の集光光学系26と、蛍光発光素子27と、第2の位相差板28Bと、第2の集光光学系29と、拡散反射素子30と、を備える。
アレイ光源20と、コリメーター光学系22と、集光光学系23と、第1の位相差板28Aと、光学素子25Aと、第2の位相差板28Bと、第2の集光光学系29と、拡散反射素子30とは、光軸AX1上に順次並んで配置されている。一方、蛍光発光素子27と、第1の集光光学系26と、光学素子25Aと、インテグレーター光学系31と、偏光変換素子32と、重畳レンズ33Aとは、光軸AX2上に順次並んで配置されている。光軸AX1と光軸AX2とは、同一面内にあり、互いに直交する。
アレイ光源20は、固体光源としての複数の半導体レーザー(光源)21を備える。複数の半導体レーザー21は、光軸AX1と直交する面内において、アレイ状に配置されている。半導体レーザー21は、蛍光発光素子27の蛍光体34の励起光として例えば青色の励起光BLを射出する。励起光BLのピーク波長は、例えば445nmであるが、前述のように蛍光体34を励起可能であれば任意に変更可能であって、蛍光体34の蛍光材料に応じて決まり、例えば460nmであってもよい。アレイ光源20は、励起光BLを有する光線束を射出する。
アレイ光源20から射出された励起光BLは、コリメーター光学系22に入射する。コリメーター光学系22は、アレイ光源20から射出された励起光BLを平行光に変換する。コリメーター光学系22は、例えばアレイ状に配置された複数のコリメーターレンズ22Aを備える。複数のコリメーターレンズ22Aの各々は、複数の半導体レーザー21の各々に対応して配置されている。
コリメーター光学系22を通過した励起光BLは、集光光学系23に入射する。集光光学系23は、励起光BLの光束径を調整する。集光光学系23は、例えば凸レンズ23Aと、凹レンズ23Bと、を備える。
集光光学系23を通過した励起光BLは、第1の位相差板28Aに入射する。第1の位相差板28Aは、例えば光軸AX1を略中心として回転可能に構成された1/2波長板である。半導体レーザー21から射出された励起光BLは、直線偏光である。第1の位相差板28Aの回転角度を適切に設定することによって、第1の位相差板28Aを透過する励起光BLを、光学素子25Aに対するS偏光成分とP偏光成分とを所定の比率で含む光線に変換することができる。第1の位相差板28Aを回転させることによって、S偏光成分とP偏光成分との比率を変化させることができる。
第1の位相差板28Aを通過することによって生成されたS偏光成分とP偏光成分とを含む励起光BLは、光学素子25Aに入射する。光学素子25Aは、例えば波長選択性を有するダイクロイックプリズムである。ダイクロイックプリズムは、光軸AX1及び光軸AX2に対して互いに同一面内で45°の角度をなす傾斜面50aを有する。
傾斜面50aには、波長選択性を有する偏光分離素子50Aが設けられている。偏光分離素子50Aは、励起光BLを、偏光分離素子50Aに対するS偏光成分の励起光BLとP偏光成分の青色光BLとに分離する偏光分離機能を有する。偏光分離素子50Aは、入射する励起光BLを反射させ、入射する青色光BLを透過させる。偏光分離素子50Aは励起光BLとは波長帯が異なる蛍光YLを、蛍光YLの偏光状態にかかわらず透過させる色分離機能を有する。
偏光分離素子50Aから射出された励起光BLは、第1の集光光学系26に入射する。第1の集光光学系26は、励起光BLを蛍光体34に向けて集光させる。第1の集光光学系26は、例えば第1レンズ26Aと、第2レンズ26Bと、を備える。第1の集光光学系26から射出された励起光BLは、蛍光発光素子27の蛍光射出部101に集光した状態で入射する。
蛍光発光素子27は、蛍光体34及び反射層37を有する反射型の蛍光射出部100と、蛍光射出部100を支持する基板35と、蛍光射出部100を基板35に固定する固定部材36と、を備える。蛍光体34は、蛍光体34の側面と基板35との間に設けられた固定部材36によって、基板35に固定されている。蛍光体34の励起光BLが入射する側とは反対側の面は基板35に接している。
蛍光体34は、励起光BLを吸収して励起される蛍光材料を含む。励起光BLによって励起された蛍光材料は、例えば500nm以上700nm以下の波長域にピーク波長を有する黄色の蛍光YLを射出する。蛍光YLのピーク波長(波長)は、少なくとも励起光BLのピーク波長(波長)とは異なり、蛍光材料に応じて決まる。
蛍光体34の励起光BLが入射する側とは反対側には、反射層37が設けられている。反射層37は、蛍光体34で生成された蛍光YLのうち、基板35に向かって進む成分を反射する。蛍光体34で生成された蛍光YLのうち、一部の蛍光YLは、反射層37によって反射され、蛍光体34の外部へ射出される。蛍光体34で生成された蛍光YLのうち、他の一部の蛍光YLは、反射層37を介さずに蛍光体34の外部へ射出される。
基板35の蛍光体34を支持する面とは反対側の面には、ヒートシンク38が配置されている。蛍光発光素子27では、蛍光体34で発生した熱をヒートシンク38を介して放熱できるため、蛍光体34の熱劣化を防ぐことができる。
蛍光体34から射出された蛍光YLは、非偏光である。蛍光YLは、第1の集光光学系26を通過した後、偏光分離素子50Aに入射する。偏光分離素子50Aに入射した蛍光YLは、偏光分離素子50Aからインテグレーター光学系31に向けて進む。
一方、偏光分離素子50Aから射出されたP偏光の青色光BLは、第2の位相差板28Bに入射する。第2の位相差板28Bは、例えば偏光分離素子50Aと拡散反射素子30との間の光路中に配置された1/4波長板である。したがって、偏光分離素子50Aから射出されたP偏光の青色光BLは、第2の位相差板28Bによって、例えば、光軸AX1を中心に右回り円偏光の青色光BL1に変換された後、第2の集光光学系29に入射する。第2の集光光学系29は、例えばレンズ29Aを備え、青色光BL1を集光させた状態で拡散反射素子30に入射させる。
拡散反射素子30は、偏光分離素子50Aにおける蛍光体34の反対側に配置され、第2の集光光学系29から射出された青色光BL1を偏光分離素子50Aに向けて拡散させつつ反射させる。拡散反射素子30として、青色光BL1をランバート反射させつつ、且つ、偏光状態を乱さない素子等が用いられることが好ましい。
以下では、拡散反射素子30によって拡散された状態で反射された光を青色光BL2と称する。青色光BL1を拡散させつつ反射させることによって、略均一な照度分布の青色光BL2が生成される。例えば、右回り円偏光の青色光BL1は、左回り円偏光の青色光BL2として反射される。青色光BL2は、第2の集光光学系29によって平行光に変換された後に、再び第2の位相差板28Bに入射する。
左回り円偏光の青色光BL2は、第2の位相差板28BによってS偏光の青色光BL1に変換される。S偏光の青色光BL1は、偏光分離素子50Aによってインテグレーター光学系31に向けて反射される。
青色光BL1は、偏光分離素子50Aを透過した蛍光YLと共に、照明光WLとして用いられる。つまり、青色光BL1及び蛍光YLは、偏光分離素子50Aから互いに同一方向に向けて射出され、青色の青色光BL1と黄色の蛍光YLとが混ざった白色の照明光WLが生成される。
照明光WLは、インテグレーター光学系31に向けて射出される。インテグレーター光学系31は、例えば、レンズアレイ31A、レンズアレイ31Bを備える。レンズアレイ31A、31Bの各々では、光軸AX2に直交する方向に沿って複数のマイクロレンズが配列されている。インテグレーター光学系31を透過した照明光WLは、偏光変換素子32に入射する。偏光変換素子32は、偏光分離膜と、位相差板と、を有する。偏光変換素子32は、非偏光の蛍光YLを含む照明光WLを直線偏光に変換する。
偏光変換素子32を透過した照明光WLは、重畳レンズ33Aに入射する。重畳レンズ33Aは、インテグレーター光学系31と協同し、被照明領域における照明光WLによる照度の分布を均一化する。上述したように、照明装置2Aは、照明光WLを生成する。
(蛍光射出部)
先ず、蛍光射出部100のナノアンテナの基本構造及び原理について説明する。
蛍光射出部100は、蛍光体34と、蛍光体34の射出面(表面)34eに配置されたナノアンテナ群131と、を備える。蛍光体34の射出面34eは、蛍光体34の内部と蛍光YLが通る外部空間との界面である。ナノアンテナ群131は、複数のナノアンテナ132を有する。複数のナノアンテナ132は、射出面34e上で互いに所定の間隔をあけて配置されている。ナノアンテナ132は、例えば柱状に形成されている。ナノアンテナ132の底面の形状は例えば円形であるが、円形に限定されず、矩形、矩形以外の多角形、星形等であってもよい。但し、ナノアンテナ132の底面の平面視形状は、蛍光YLの偏光特性への影響を抑えるため、中心に対して高い回転対称性を有する形状であることが好ましく、例えば真円形或いは正多角形であることが好ましい。
図3に示すように、複数のナノアンテナ132は、例えば所定の間隔をあけて一方向に沿って一列に配置され、さらに前述の一方向に直交する方向で複数の列をなすように配置されている。一方向に直交する方向で互いに隣り合う2つの列のうち一方の列において一方向で互いに隣り合う2つのナノアンテナ132の中心同士の中間位置に、他方の列のナノアンテナ132の中心が配置されている。つまり、複数の列をなすナノアンテナ132は、例えば互い違いに配置されている。複数のナノアンテナ132の各々の中心同士の間隔が一定であって、ナノアンテナ群131として周期構造を形成できればよい。複数のナノアンテナ132によって構成される列内のナノアンテナ132の中心の位置が複数の列同士で揃っていてもよい。
図3及び図4に示すように、ナノアンテナ132の底面の直径132dは、例えば約250nmである。ナノアンテナ132の高さ132hは、例えば約50nmである。射出面34e上で互いに隣り合う2つのナノアンテナ132の中心同士の間隔132sは、例えば約450nmである。直径132d、高さ132h及び間隔132sは、後述するナノアンテナの原理等を勘案して適宜設定されている。
ナノアンテナ132が金属によって形成されている場合、ナノアンテナ132に光が入射すると、ナノアンテナ132の界面近傍の伝導電子が集団振動を起こし、局在表面プラズモン共鳴(Localized Surface Plasmon Resonance;LSPR)が生じる。直径132dや間隔132sが入射する光の波長と同等或いは入射する光の波長よりも短い場合、入射してナノアンテナ群131に閉じ込められた光の電場分極によって各々のナノアンテナ132の伝導電子が振動し、ナノアンテナ132の端面において強い電場増強が生じる。ナノアンテナ群131が周期構造をなすため、ナノアンテナ132に光が入射すると、回折も生じる。
図5に示すように、蛍光射出部100に入射する光Lに対して回折角90°である回折は、レイリーアノマリと称され、蛍光体34の射出面34eに対して平行な方向に沿う回折である。レイリーアノマリでは、LSPRと90°回折光DLとの結合によって、複数のナノアンテナ132の位相が揃って共振し、表面格子共鳴(Latice Surface Resonance;LSR)が生じる。LSRによって、照明装置用の蛍光光源の放射角の制御及び色ムラの抑制を実現可能であることが知られている(例えば、R. Kamakura et al.; Journal of Applied Physics, Vol. 124, p. 213105 (2018)等の参考文献を参照することができる)。
図6に、ナノアンテナ群131が蛍光体34に作製されていない場合において蛍光体34から発生する蛍光の放射角分布のシミュレーション結果を示す。一方、図7に、ナノアンテナ群131が蛍光体34の射出面34eに作製された場合において蛍光体34から発生する蛍光の放射角分布のシミュレーション結果を示す。シミュレーションでは、ナノアンテナ132の材料がAgであると想定し、ナノアンテナ群131が作成される場合のナノアンテナ132の直径132dを150nmと設定し、高さ132hを150nmと設定し、ナノアンテナ132の中心同士の間隔132sを400nmと設定した。図6と図7との比較からわかるように、蛍光体34の射出面34eにナノアンテナ群131が設けられることによって、蛍光の放射角分布の狭角化が可能である。
LSPRのピーク波長は、ナノアンテナ132の材料の誘電率の波長分散特性によって決まる。例えばナノアンテナ132の材料がアルミニウム(Al)である場合、LSPRのピーク波長は、400nm付近である。ナノアンテナ132の材料が銀(Ag)或いは金(Au)である場合、LSPRのピーク波長は500nm付近であり、高い消光(散乱)が生じる。ナノアンテナ132の材料の誘電率やその他の特性、ナノアンテナ132の各寸法を適宜選択設定することによって、LSPRのピーク波長の調整は可能である。但し、蛍光射出部100の用途が照明であれば、可視域の波長領域で効率良くLSPRが発生し、LSPRのピーク波長が可視波長域に含まれることが好ましい。そのため、照明装置用の蛍光射出部100のナノアンテナ132の材料は、可視波長域におけるLSPRのピーク波長を有するAg等であることが好ましい。
プロジェクター用の蛍光射出部100の蛍光体34には、ワット(W)レベルの高いパワーを持つ励起光が集光された状態で入射するため、プロジェクターを構成する部品等の中で最も耐熱性が求められる部品である。ナノアンテナ群131には、効率良い散乱を実現可能であることに加え、温度上昇によって生じる熱劣化が生じにくい、或いは熱劣化を抑えられることが課題として求められる。Agをはじめとする金属を材料とするナノアンテナ132では、高パワーの励起光を照射された際に生じる熱劣化が例えば誘電体等のような金属以外の材料に比べて大きい。
ナノアンテナ132の材料として、熱吸収性が高く熱劣化を起こしやすい金属以外に、誘電体、シリコン(Si)等の半導体を用いることが可能である。ナノアンテナ132の材料として誘電体や半導体が用いられる場合、蛍光体34の射出面34e近傍での減少に関する原理は、上述したLSPRとレイリーアノマリとの結合ではなく、Mie散乱とレイリーアノマリとの結合によって生じるLSRに基づく。
Mie共鳴とは、高い屈折率を有する微細構造に入射した光が閉じ込められ、微細構造の内部で共鳴することにより生じる現象である。Mie共鳴の状態は、ナノアンテナ132の形状と材料の屈折率に応じて決まる。ナノアンテナ132の材料が誘電体や半導体である場合、材料が金属である場合のLSPRと同様に、ナノアンテナ132の形状や材料の特性に応じて、特定の波長領域にピーク波長を有する消光(散乱)が生じる。Mie共鳴を生じる材料としては、酸化チタン(TiO)、窒化シリコン(SiN)、リン化ガリウム(GaP)、酸化アルミニウム(Al)等の誘電体や、Si等の半導体、酸化シリコン(SiO)等の絶縁体が挙げられる。
LSPRを生じる材料の一例であるAgの融点が961℃であるのに対し、Mie共鳴を生じる材料の融点はAgの融点よりも高い。例えば、Siの融点は1414℃であり、TiOの融点は1834℃であり、SiOの融点は1700℃である。耐熱性の観点では、Ag等の金属に比べてTiO等の誘電体やSi等の半導体は、ナノアンテナ132の材料として好ましい。
前述の参照文献に開示されている結果を参照するとわかるように、ナノアンテナ132の材料としてAl等の誘電体が用いられた場合、Al等の金属が用いられた場合に比べて、散乱の値(散乱断面積)が小さく、放射光強度が弱い。一方、Si等の材料では、可視波長域内の400nm以上500nmの領域での光吸収係数が高いため、光吸収によって放射光強度が低下しやすい。
次に、第1実施形態の蛍光射出部101のナノアンテナの基本構造及び原理について説明する。図8及び図9に示すように、蛍光射出部101は、蛍光体34と、蛍光体34の射出面34eに配置された第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121と、反射層37と、を備える。なお、図2等の照射装置の構成を説明する図では、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121等のナノアンテナ群は省略されている。図8及び図9に示すように、蛍光射出部101では、前述の蛍光射出部100のナノアンテナ群131が第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121によって構成され、蛍光体34に反射層37が設けられている。
蛍光体34には、耐熱性及び表面加工性に優れた材料を用いることが好ましい。このような蛍光体34として、例えば、アルミナ等の無機バインダー中に蛍光粒子を分散させた蛍光体や、バインダーを用いずに蛍光粒子を焼結した蛍光体等が好適に用いられる。なお、蛍光粒子は、1種の材料を用いて形成された粒子であってもよいし、2種以上の材料を用いて形成された粒子が混合されたものであってもよい。
第1ナノアンテナ群111は、複数の第1ナノアンテナ112を有する。複数の第1ナノアンテナ112は、蛍光体34の厚み方向に沿って平面視した際に、射出面34e上において射出面34e(励起光BLの入射面)に入射する励起光BLの照射領域BAR外に互いに所定の間隔をあけて配置されている。第2ナノアンテナ群121は、複数の第2ナノアンテナ122を有する。複数の第2ナノアンテナ122は、蛍光体34の厚み方向に沿って平面視した際に、射出面34e上の照射領域BAR内に互いに所定の間隔をあけて配置されている。一部でも照射領域BARと重なっている第2ナノアンテナ122は、照射領域BAR内に配置されているものとみなす。励起光BLは、図2に示す第1の集光光学系26から集光された状態で、図8及び図9に示す照射領域BARに入射する。第2ナノアンテナ群121は、例えば射出面34eの略中心部の照射領域BAR内に配置されている。
第1ナノアンテナ112及び第2ナノアンテナ122は、前述のナノアンテナ132と同様に、例えば円柱状に形成されている。第1ナノアンテナ112及び第2ナノアンテナ122の底面の形状は円形に限定されず、矩形、矩形以外の多角形、星形等であってもよい。但し、ナノアンテナ132で説明した理由と同様、第1ナノアンテナ112及び第2ナノアンテナ122の底面の形状は、中心に対して高い回転対称性を有する形状であることが好ましく、例えば真円或いは正多角形であることが好ましい。
複数の第1ナノアンテナ112と、複数の第2ナノアンテナ122とは、全体としてナノオーダーの周期構造を形成している。蛍光体34の射出面34e上で、互いに隣り合う第1ナノアンテナ112の中心同士の間隔112s、第2ナノアンテナ122の中心同士の間隔122s、第1ナノアンテナ112の中心と第2ナノアンテナ122の中心との間隔123sは、互いに等しい。
間隔112s、122s、123sをまとめてナノアンテナピッチaと記載すると、ナノアンテナピッチaは、放射角の制御対象とする蛍光体34の射出面34eからの発光波長域において、レイリーアノマリの条件式を満たす範囲で設定されている。図8に例示するように複数の第1ナノアンテナ112と複数の第2ナノアンテナ122とが互い違いに配置されているように三角格子のレイリーアノマリの条件式は、次に示す(1)式で表される。
Figure 2022152156000002
上述の(1)式において、koutは第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121から射出される蛍光YLの波数ベクトルを表し、kinは第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121に入射する励起光BLの波数ベクトルを表す。同式において、m、mは、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121における回折光の次数を定める整数を表す。
第1ナノアンテナ112の底面の最大幅112dと第2ナノアンテナ122の底面の最大幅122dとは、互いに等しい。第1ナノアンテナ112の高さ112hと第2ナノアンテナ122の高さ122hとは、互いに等しい。最大幅112d、122d及び高さ112h、122hは、前述したナノアンテナの原理等を勘案し、ピッチaと併せて(1)式のレイリーアノマリの条件を満たすように適宜決められる。回折の関係式は、基本的に単一の入射角及び波長に対して定められる。蛍光体34からの発光は入射角度に広がりを持ち且つ広い波長範囲を有するため、各々の代表的な値が抽出され、(1)式等に基づいてナノアンテナピッチa及びその他の第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121に関するパラメータが決められる。レイリーアノマリの条件は、ナノアンテナピッチa、励起光BLの波長(入射波長)、励起光BLの射出面34への入射角度、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の周囲の屈折率を用いて算出され、第1ナノアンテナ112の材料及び第2ナノアンテナ122の材料には依存しない。
蛍光体34の射出面34eにおける照射領域BAR外に配置されている第1ナノアンテナ群111と、射出面34eにおける照射領域BAR内に配置されている第2ナノアンテナ群121とは、互いに異なる2種類の材料によって形成されている。第1ナノアンテナ112の材料は、金属であり、例えばAg、Au等である。第2ナノアンテナ122の材料は、少なくとも第1ナノアンテナ112の材料の融点よりも高い融点を有し、集光されて高いパワーに達した状態の励起光BLが照射された際に熱劣化し難い材料である。つまり、第2ナノアンテナ122の材料は、第1ナノアンテナ112の材料に比べて光安定性及び耐熱性が高い。
第2ナノアンテナ122の材料としては、金属等の第1ナノアンテナ112の材料に比べて高い耐熱性を有する誘電体、半導体、或いは絶縁体が好適に用いられる。誘電体としては、例えばTiO、SiN、GaP、Al等が挙げられる。半導体としては、Si等が挙げられる。絶縁体としては、SiO等が挙げられる。詳細には、第2ナノアンテナ群121が蛍光体34の射出面34eに配置される範囲は、第2ナノアンテナ群121における励起光BLの入射面121iに照射される励起光BLの所定のビーム径と同程度であることが好ましい。所定のビーム径は、所謂1/e径、或いは第2ナノアンテナ群121に入射するビーム(励起光BL)の全光量のうち86.4%の光量が得られる直径であってもよい。
第1ナノアンテナ群111が射出面34eに配置される範囲は、励起光BLの所定のビーム径と同程度の領域以外である。第1ナノアンテナ112の材料としては、Al、Ag、或いはAu等の金属が好適に用いられる。これらの金属で第1ナノアンテナ群111が形成されることによって、蛍光YLの放射角の制御を効率良く行うことができる。実際には、蛍光体34の内部での散乱によって射出面34eにおける発光面積ににじみが生じ、励起光BLの射出面34eでのビーム径よりも大きい範囲の領域から蛍光YLが射出される。したがって、照射領域BARに隣り合う外周領域にも蛍光YLは入射する。蛍光体34の厚みや散乱特性によっても射出面34eにおける蛍光YLのにじみ量は変化するため、にじみ量に応じて外周領域での第1ナノアンテナ112と第2ナノアンテナ122との領域比及び配置が適宜調整されていることが好ましい。
反射層37は、蛍光体34の射出面34eとは反対側の表面34bに設けられている。反射層37としては、例えば高い反射率を有する金属膜或いは誘電体多層膜が用いられる。
第1実施形態の蛍光射出部101では、励起光BLの照射領域BARに主に配置された第2ナノアンテナ122の誘電体、半導体等のように耐熱性の高い材料におけるMie共鳴とレイリーアノマリとの結合によってSLRが生じ、第2ナノアンテナ122が配置された領域外では、LSPRとレイリーアノマリとの結合によるSLRが生じる。その結果、蛍光体34からの高効率な蛍光YLの取り出しと狭放射角化及び耐熱性向上とを両立させることができる。
第1実施形態の蛍光射出部101では、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の各々において、各ナノアンテナ群に応じた共鳴現象とレイリーアノマリとの相互作用によって、励起光BL、B1及び蛍光YLの電場が増強される。金属で形成されている第1ナノアンテナ群111での電場増強は第2ナノアンテナ群121での電場増強よりも相対的に強いと考えられる。一方で上述のように第1ナノアンテナ112の金属材料よりも高い融点を有する材料で形成された第2ナノアンテナ群121の光安定性及び耐熱性は第1ナノアンテナ群111よりも高いと考えられる。したがって、蛍光体34の法線方向から見た平面視で、少なくとも第2ナノアンテナ群121の配置領域NARは、励起光BLの照射領域BARと重なっている。
励起光BL、B1及び蛍光YLの電場増強の効果を高めつつ、蛍光体34の熱劣化を抑える観点では、蛍光体34の射出面34eにおける第1ナノアンテナ群111の配置領域をなるべく大きくし、第2ナノアンテナ群121の配置領域はなるべく小さい方が好ましい。第2ナノアンテナ群121の配置領域NARは、第2ナノアンテナ群121の入射面121iに照射される励起光BLの光量の少なくとも半値幅、すなわち1/2径、或いは第2ナノアンテナ群121に入射する励起光BLの全光量のうち50%の光量が得られる直径の範囲内であってもよい。詳細には、第2ナノアンテナ群121の配置領域NARを入射面121iに照射される励起光BLの光量の1/2径の範囲内とするか、1/e径の範囲内とするか、或いは前述の径以外の適当な径の範囲内とするかについては、第1ナノアンテナ112の材料の耐熱性やその他の特性に応じて決めることができる。
[第2実施形態]
次いで、本発明の第2実施形態について、図10を用いて説明する。
蛍光射出部101に替えて次に説明する蛍光射出部102を備えること以外は、第2実施形態のプロジェクター及び照明装置は、第1実施形態のプロジェクター1及び照明装置2Aと同様の構成を備える。
第2実施形態以降の各実施形態において、第1実施形態等の前述の実施形態と共通する構成には、前述の実施形態の当該構成と同じ符号を付し、その説明を省略する。
第2実施形態の蛍光射出部102は、第1実施形態の蛍光射出部101の構成に対して、図10に示すように蛍光体34の射出面34eにベース層141が設けられ、ベース層141の表面141aに第1ナノアンテナ群111と第2ナノアンテナ群121とが配置され、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の各々の露出している端面にカバー層142が設けられている。つまり、蛍光射出部102は、蛍光体34と、第1ナノアンテナ群111と、第2ナノアンテナ群121と、反射層37と、ベース層141と、カバー層142と、を備える。
ベース層141は、蛍光体34の射出面34e全面に設けられている。カバー層142は、射出面34eに接して射出面34e上に配置された複数の第1ナノアンテナ112の側面112cと、柱状に形成された第1ナノアンテナ112の2つの底面のうち射出面34eと接する側とは反対側の底面112aと、を覆っている。
ベース層141とカバー層142とに同一の材料が用いられることによって、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の周囲の屈折率が略同一とされる。その結果、第1実施形態の蛍光射出部101よりも強いSLRが生じ、蛍光射出部102からの放射光強度が高まる。
なお、カバー層142の材料とベース層141の材料として、互いに異なる屈折率を有する誘電体が用いられた場合、カバー層142の屈折率におけるレイリーアノマリ条件と、ベース層141の屈折率におけるレイリーアノマリ条件とにずれが生じる。その結果、ベース層141とカバー層142とで異なる方向への回折光DLに光エネルギーが分散される。
第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の各々の周囲の誘電体の厚みは、LSPR等の近接場光が上述のように作用し得る範囲であればよく、例えば10nm以上100nm以下であることが好ましい。また、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121への光閉じ込めによるMie共鳴を妨げないように、「カバー層142の屈折率は第1ナノアンテナ112の屈折率よりも低い」という関係が成立している必要がある。
[第3実施形態]
次いで、本発明の第3実施形態について、図11を用いて説明する。
蛍光射出部101に替えて次に説明する蛍光射出部103を備えること以外は、第3実施形態のプロジェクター及び照明装置は、第1実施形態のプロジェクター1及び照明装置2Aと同様の構成を備える。
第3実施形態の蛍光射出部103では、第1実施形態の蛍光射出部101の構成に対して、図11に示すように第2ナノアンテナ122の最大幅122dは第1ナノアンテナ112の最大幅112dとは異なっていてもよい。図11では、第2ナノアンテナ122の最大幅122dが第1ナノアンテナ112の最大幅112dよりも短い。ナノアンテナピッチaはレイリーアノマリの回折角を決定する要因であるため、第1ナノアンテナ112や第2ナノアンテナ122の間隔112s、122s、123sは互いに同一と想定する。一方、第1ナノアンテナ112や第2ナノアンテナ122の最大幅112d、122d及び高さ112h、122hは、ナノアンテナ毎の共鳴の条件を決める要素である。つまり、最大幅112d、122d及び高さ112h、122hは、第1ナノアンテナ群111におけるLSPR、及び第2ナノアンテナ群121におけるMie共鳴の条件を決める要素である。
第1ナノアンテナ群111におけるLSPRの条件を決める要素の一例として、第1ナノアンテナ112の最大幅(直径)112dに着目した。第1ナノアンテナ112の材料をAgとし、最大幅112dを変化させた場合の反射スペクトル分布についてシミュレーションを行った。シミュレーションにおける最大幅112d以外のパラメータを下記のように設定した。なお、iは虚数単位である。
*Agの屈折率;波長550nmで0.135+i3.20
*ナノアンテナピッチa(=互いに隣り合う第1ナノアンテナ112、112の中心同士の間隔);450nm
*第1ナノアンテナ112の高さ112h;50nm
上述のシミュレーションでは、最大幅112dの変化に対するLSPRの変化をわかりやすく説明するために、蛍光体34の射出面34eに第1ナノアンテナ112のみが形成され、最大幅112d以外の上述のパラメータの値は固定した。
図12から図14に、最大幅112dが200nm、250nm、300nmである場合のシミュレーション結果を示す。図12から図14において破線で囲んで示したように、最大幅112dに応じてLSPRの波長域及び共鳴強さが変化し、最大幅112dが大きくなる程、LSPRのピーク波長(中心波長)が長波長側にシフトすることが分かる。
したがって、放射角の制御の対象とする波長、つまり蛍光YLのピーク波長に合わせて第1ナノアンテナ112の最大幅112dの最適化が必要となる。蛍光射出部103では、Mie共鳴を原理として作用させる領域(照射領域BAR内)とLSPRを原理として作用させる領域(照射領域BAR外)とで互いに異なる材料及び共鳴現象を用いているため、第1ナノアンテナ112の最適な最大幅112dと第2ナノアンテナ122の最適な最大幅(直径)122dとは、互いに異なる。第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の各々において、放射角の制御の対象とする波長域と共鳴波長域とを一致させることによって、放射光強度が強いナノアンテナ構造を実現することができる。言い換えると、第1ナノアンテナ群111でLSPRによって共鳴するピーク波長が蛍光YLのピーク波長と近く、例えばピーク波長同士の差が50nm以内であることが好ましい。また、第2ナノアンテナ群121でMie共鳴によって共鳴するピーク波長が励起光BLのピーク波長と近く、例えばピーク波長同士の差が50nm以内であることが好ましい。
第3実施形態の蛍光射出部103では、第2実施形態の蛍光射出部102の構成に対して、上述のように各ナノアンテナ群で作用する共鳴現象に応じて、第2ナノアンテナ122の最大幅122dは第1ナノアンテナ112の最大幅112dとは異なっていてもよい。
[第4実施形態]
次いで、本発明の第4実施形態について、図15を用いて説明する。
蛍光射出部101に替えて次に説明する蛍光射出部104を備えること以外は、第4実施形態のプロジェクター及び照明装置は、第1実施形態のプロジェクター1及び照明装置2Aと同様の構成を備える。
第4実施形態の蛍光射出部104は、第1実施形態の蛍光射出部101の構成に対して、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121が蛍光層(蛍光体)140の内部に配置されている。図15に示すように、蛍光射出部104では、第1実施形態の蛍光射出部101の構成に対して、蛍光体34に替えて透明基板160が配置され、励起光BLの入射側に露出している透明基板160の表面160aと第1ナノアンテナ群111と第2ナノアンテナ群121とを覆うように蛍光層140が設けられている。つまり、蛍光射出部102は、透明基板160と、第1ナノアンテナ群111と、第2ナノアンテナ群121と、反射層37と、蛍光層140と、を備える。
第1ナノアンテナ群111と、第2ナノアンテナ群121とは、透明基板160において励起光BLの入射側の表面160aに設けられている。第1ナノアンテナ112の最大幅112d、高さ112hと、第2ナノアンテナ122の最大幅122d、高さ122h、及びナノアンテナピッチa等の寸法や材料については、第1実施形態の蛍光射出部101の第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の各々の寸法や材料と同様に考えられる。
第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の作製工程において、焼結YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)蛍光粒子等のように、蛍光体として形成した際に蛍光体の内部に気泡が入る材料を上述の蛍光射出部101-103の各々の蛍光体34に用いた場合には、射出面34eに凹凸が生じる。射出面34eに凹凸が生じると、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121を射出面34eに直接作製することは困難であり、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121を作製する前に蛍光体34の射出面34eの平坦化処理が必要であり、蛍光射出部の作製のプロセス数が増加する。
透明基板160は、少なくとも励起光BLS及び蛍光YLの各波長帯において透明であって、例えば励起光BL及び蛍光YLの各波長帯の光に対して90%以上の全光透過率を有することが好ましい。透明基板160としては、例えば石英(SiO)からなる基板等が好適に用いられる。
蛍光層140に含まれる蛍光粒子としては、例えばYAG系蛍光体が用いられる。なお、蛍光粒子は、1種であってもよいし、2種以上の材料を用いて形成された粒子が混合されたものであってもよい。蛍光層140として耐熱性及び表面加工性に優れた材料を用いることが好ましいことは、蛍光体34と同様である。蛍光層140の材料として、例えばBASF社のLumogen Fシリーズ染料等の色素蛍光体を用いた場合、蛍光層140の作製工程において、前述の材料を塗布する方法によって第1ナノアンテナ群111と第2ナノアンテナ群121とを厚み方向で蛍光層140の内部に容易に配置することができる。
反射層37は、透明基板160の表面160aとは反対側の160bに設けられている。蛍光射出部104では、励起光BLによって励起された蛍光層140から発せられた蛍光YL及び蛍光層140を通った青色光BLの一部は、透明基板160を通り、反射層37によって反射され、透明基板160及び蛍光層140を通り、蛍光射出部104から射出される。
第4実施形態の蛍光射出部104によれば、第1実施形態の蛍光射出部101と同様に、励起光BLの照射領域BARにおいて第2ナノアンテナ122の材料としての誘電体或いは半導体等の耐熱性の高い材料が用いられ、照射領域BAR外において第1ナノアンテナ112の材料として金属が用いられている。その結果、蛍光YLの効率的な放射角の制御を行い、蛍光層140からの高効率な蛍光YLの取り出しと狭放射角化及び耐熱性向上とを両立させることができる。
[第5実施形態]
次いで、本発明の第5実施形態について、図16を用いて説明する。
蛍光射出部101に替えて次に説明する蛍光射出部105を備えること以外は、第5実施形態のプロジェクター及び照明装置は、第1実施形態のプロジェクター1及び照明装置2Aと同様の構成を備える。
第5実施形態の蛍光射出部105は、第2実施形態の蛍光射出部102の構成に対して、第1ナノアンテナ群111と、第2ナノアンテナ群121と、ベース層141及びカバー層142とが蛍光層140の内部に配置されている。図16に示すように、蛍光射出部105では、第2実施形態の蛍光射出部102の構成に対して、蛍光体34に替えて透明基板160が配置され、励起光BLの入射側に露出しているベース層141の表面141aとカバー層142とを覆うように蛍光層140が設けられている。つまり、蛍光射出部105は、透明基板160と、ベース層141と、カバー層142と、第1ナノアンテナ群111と、第2ナノアンテナ群121と、反射層37と、蛍光層140と、を備える。
蛍光射出部105では、第2実施形態の蛍光射出部102と同様に、ベース層141とカバー層142とに同一の材料が用いられることによって、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の周囲の屈折率が略同一とされる。そのような蛍光射出部105によれば、第4実施形態の蛍光射出部104よりも強いSLRが生じ、蛍光射出部105からの放射光強度を高くすることができる。第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の各々の周囲のベース層141及びカバー層142の厚みは、LSPR等の近接場光の影響が及ぶ範囲であればよく、例えば10nm以上100nm以下であることが好ましい。また、第2実施形態で説明した理由と同じ理由によって、カバー層142の屈折率は第1ナノアンテナ112の屈折率よりも低いという関係が成立している必要がある。
[第6実施形態]
次いで、本発明の第6実施形態について、図17を用いて説明する。
蛍光射出部101に替えて次に説明する蛍光射出部106を備えること以外は、第6実施形態のプロジェクター及び照明装置は、第1実施形態のプロジェクター1及び照明装置2Aと同様の構成を備える。
第6実施形態の蛍光射出部106は、第3実施形態の蛍光射出部103の構成に対して、第1ナノアンテナ群111と、第2ナノアンテナ群121とが蛍光層140の内部に配置されている。図17に示すように、蛍光射出部106では、第3実施形態の蛍光射出部103の構成に対して、蛍光体34に替えて透明基板160が配置され、励起光BLの入射側に露出している透明基板160の表面160aと第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121とを覆うように蛍光層140が設けられている。つまり、蛍光射出部106は、透明基板160と、第1ナノアンテナ群111と、第2ナノアンテナ群121と、反射層37と、蛍光層140と、を備える。
第6実施形態の蛍光射出部106では、第4実施形態の蛍光射出部104の構成に対して、図17に示すように第2ナノアンテナ122の最大幅122dは第1ナノアンテナ112の最大幅112dとは異なっていてもよい。図17では、第2ナノアンテナ122の最大幅122dが第1ナノアンテナ112の最大幅112dよりも短い例を示している。第3実施形態で説明したようにナノアンテナピッチaはレイリーアノマリの回折角を決定する要因であるため、第1ナノアンテナ112や第2ナノアンテナ122の間隔112s、122s、123sは互いに同一である。一方、第1ナノアンテナ112や第2ナノアンテナ122の最大幅112d、122d及び高さ112h、122hは、第1ナノアンテナ群111におけるLSPR、及び第2ナノアンテナ群121におけるMie共鳴の条件に応じて決められる。
第3実施形態で説明した理由と同様の理由から、蛍光射出部106では、Mie共鳴を原理として作用させる領域(照射領域BAR内)とLSPRを原理として作用させる領域(照射領域BAR外)とで互いに異なる材料及び共鳴現象を用いているため、第1ナノアンテナ112の最適な最大幅(直径)112dと第2ナノアンテナ122の最適な最大幅(直径)122dとは、互いに異なる。第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の各々において、放射角の制御の対象とする波長域と共鳴波長域とを一致させることによって、放射光強度が強いナノアンテナ構造を実現することができる。
[第7実施形態]
次いで、本発明の第7実施形態について、図17及び図18を用いて説明する。
照明装置2Aに替えて次に説明する照明装置2Bを備えること以外は、第7実施形態のプロジェクターは、第1実施形態のプロジェクター1と同様の構成を備える。
(照明装置)
第7実施形態の照明装置2は、光源装置12を備える照明装置2Bである。図18に示すように、照明装置2Bは、光源装置12と、インテグレーター光学系31と、偏光変換素子32と、重畳レンズ33Aと、を備える。
光源装置12は、アレイ光源20と、コリメーター光学系22と、集光光学系42と、ダイクロイック膜52と、透過型の蛍光射出部150と、ピックアップ光学系60と、を備える。アレイ光源20と、コリメーター光学系22と、集光光学系42と、蛍光射出部150と、ピックアップ光学系60とは、光軸AX2上に順次並んで配置されている。
アレイ光源20は、固体光源としての複数の半導体レーザー(光源)21を備える。複数の半導体レーザー21は、光軸AX2と直交する面内において、アレイ状に配置されている。
集光光学系42は、例えば1枚の凸レンズ42Aから構成されている。集光光学系42は、アレイ光源20から射出される励起光BLの光軸AX2上に配置され、コリメーター光学系22によって平行光に変換された励起光BLを蛍光射出部150上に集光させる。
蛍光射出部150は、アレイ光源20から射出される青色の励起光BLの一部を透過させ、残りの励起光BLを蛍光YLに変換する機能を有する。蛍光射出部150は、残りの励起光Bを吸収して赤色光及び緑色光を含む黄色の蛍光YLを射出する蛍光体粒子を含んでいる。蛍光YLの発光強度のピーク波長は、例えば約550nmである。
ダイクロイック膜52は、蛍光射出部150における励起光BLの入射側に設けられ、光軸AX2に沿った方向で蛍光射出部150に隣接するように配置されている。ダイクロイック膜52は、励起光BLを透過させて蛍光YLを反射させる。蛍光YLと蛍光射出部150とを透過した励起光BLの一部の光、すなわち青色光とが合成されることによって白色の照明光WLが生成される。
ピックアップ光学系60は、例えばピックアップレンズ6とピックアップレンズ6とを備える。ピックアップ光学系60は、蛍光射出部150から射出される照明光WLを取り込むとともに略平行光に変換してインテグレーター光学系31に向けて射出する。インテグレーター光学系31は、例えば、レンズアレイ31C、レンズアレイ31Dを備える。レンズアレイ31C、31Dの各々では、光軸AX2に直交する方向に沿って複数のマイクロレンズが配列されている。
第1実施形態の照明装置2Aで説明したように、インテグレーター光学系31に入射した後にインテグレーター光学系31を透過した照明光WLは、偏光変換素子32に入射する。偏光変換素子32は、非偏光の蛍光YLを含む照明光WLを直線偏光に変換する。偏光変換素子32を透過した照明光WLは、重畳レンズ33Aとインテグレーター光学系31との協同によって、被照明領域における照度の分布が均一化された照明光WLを生成する。上述したように、照明装置2Bは、照明光WLを生成する。
第7実施形態の照明装置2Bによれば、光軸AX2に沿って概ね直線的な光学系配置が可能であり、光学系の組み立て及び設計を容易に行うことができる。
(蛍光射出部)
第7実施形態の蛍光射出部151は、第1実施形態の蛍光射出部101の構成において、反射層37を備えず、反射層37に替えて上述のダイクロイック膜52が用いられている。つまり、蛍光射出部151は、蛍光体34と、第1ナノアンテナ群111と、第2ナノアンテナ群121と、を備える。
第1実施形態の蛍光射出部151では、励起光BL及び蛍光YLは蛍光体34の射出面34eから射出されると共に、励起光BLは射出面34eからも入射する。第7実施形態の蛍光射出部151では、励起光BL及び蛍光YLは蛍光体34の射出面34eから射出されるが、集光光学系42から射出された励起光BLは蛍光体34の射出面34eとは反対側の表面(入射面)34bから蛍光体34に入射する。
複数の第1ナノアンテナ112は、射出面34e上において射出面34e(励起光BLの射出面)から射出される励起光BLの照射領域BAQ外にナノアンテナピッチaで配置されている。照射領域BAQは、第1実施形態で説明した照射領域BARと略同じ大きさを有するが、蛍光体34の厚み及び射出光TLの回折度合い等によって正確には照射領域BARに比べて僅かに大きい。射出光TLは、図18に示すピックアップ光学系60に入射する青色光である。詳細には、第2ナノアンテナ群121が蛍光体34の射出面34eに配置される範囲は、第2ナノアンテナ群121における射出光TLの射出面121eに照射される射出光TLの所定のビーム径と同程度であることが好ましい。所定のビーム径は、所謂1/e径、或いは第2ナノアンテナ群121に入射するビーム(射出光TL)の全光量のうち86.4%の光量が得られる直径であってもよい。
第7実施形態の蛍光射出部151によれば、高いパワーを有する射出光TLの照射領域BAQ内に配置された第2ナノアンテナ122の耐熱性の高い材料におけるMie共鳴とレイリーアノマリとの結合によってSLRが生じ、照射領域BAQ外では第1ナノアンテナの金属材料におけるLSPRとレイリーアノマリとの結合によるSLRが生じる。その結果、蛍光体34からの高効率な蛍光YLの取り出しと狭放射角化及び耐熱性向上とを両立させることができる。
第7実施形態の蛍光射出部151では、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の各々において、各ナノアンテナ群に応じた共鳴現象とレイリーアノマリとの相互作用によって、励起光B1及び蛍光YLの電場が増強される。蛍光体34の法線方向から見た平面視で、少なくとも第2ナノアンテナ群121の配置領域NARは、励起光BLの照射領域BAQと重なっている。励起光B1及び蛍光YLの電場増強の効果を高めつつ、蛍光体34の熱劣化を抑える観点では、蛍光体34の射出面34eにおける第2ナノアンテナ群121の配置領域NARは、第2ナノアンテナ群121の射出面121eに照射される励起光BLの光量の半値幅、すなわち1/2径、或いは第2ナノアンテナ群121に入射する励起光BLの全光量のうち50%の光量が得られる直径の範囲内であってもよく、なるべく小さい方が好ましい。透過型の蛍光射出部と同様に、第2ナノアンテナ群121の配置領域NARを射出面121eに照射される励起光BLの光量の1/2径の範囲内とするか、1/e径の範囲内とするか、或いは前述の径以外の適当な径の範囲内とするかについては、第1ナノアンテナ112の材料の耐熱性やその他の特性に応じて決めることができる。
[第8実施形態]
次いで、本発明の第8実施形態について、図20を用いて説明する。
蛍光射出部151に替えて次に説明する蛍光射出部152を備えること以外は、第8実施形態のプロジェクター及び照明装置は、第7実施形態のプロジェクター及び照明装置2Bと同様の構成を備える。
第8実施形態の蛍光射出部152は、第7実施形態の蛍光射出部151の構成に対して、図20に示すように蛍光体34の射出面34eにベース層141が設けられ、ベース層141の表面141aに第1ナノアンテナ群111と第2ナノアンテナ群121とが配置され、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の各々の露出している端面にカバー層142が設けられている。つまり、蛍光射出部152は、蛍光体34と、第1ナノアンテナ群111と、第2ナノアンテナ群121と、ベース層141と、カバー層142と、を備える。
第2実施形態で説明したように、ベース層141とカバー層142とに同一の材料が用いられることによって、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の周囲の屈折率が略同一とされる。第8実施形態の蛍光射出部152によれば、、例えば第7実施形態の蛍光射出部151よりも強いSLRが生じ、蛍光射出部152からの放射光強度を高めることができる。
なお、カバー層142の材料とベース層141の材料として、互いに異なる屈折率を有する誘電体が用いられた場合、カバー層142の屈折率におけるレイリーアノマリ条件と、ベース層141の屈折率におけるレイリーアノマリ条件とにずれが生じるため、各々の条件に対応させ、ベース層141及びカバー層142の各材料を選定する必要がある。
[第9実施形態]
次いで、本発明の第9実施形態について、図21を用いて説明する。
蛍光射出部151に替えて次に説明する蛍光射出部153を備えること以外は、第9実施形態のプロジェクター及び照明装置は、第7実施形態のプロジェクター1及び照明装置2Bと同様の構成を備える。
第9実施形態の蛍光射出部153では、第1実施形態の蛍光射出部151の構成に対して、図21に示すように第2ナノアンテナ122の最大幅122dは第1ナノアンテナ112の最大幅112dとは異なっていてもよい。図21では、第2ナノアンテナ122の最大幅122dが第1ナノアンテナ112の最大幅112dよりも短い。第3実施形態で説明したように、ナノアンテナピッチaはレイリーアノマリの回折角を決定する要因であるため、第1ナノアンテナ112や第2ナノアンテナ122の間隔112s、122s、123sは互いに同一と想定する。一方、第1ナノアンテナ112や第2ナノアンテナ122の最大幅112d、122d及び高さ112h、122hは、ナノアンテナ毎の共鳴の条件に応じて適宜決められることが好ましい。
第3実施形態で説明した理由と同様の理由から、蛍光射出部153では、Mie共鳴を原理として作用させる領域(照射領域BAQ内)とLSPRを原理として作用させる領域(照射領域BAQ外)とで互いに異なる材料及び共鳴現象を用いているため、第1ナノアンテナ112の最適な最大幅(直径)112dと第2ナノアンテナ122の最適な最大幅(直径)122dとは、互いに異なる。第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の各々において、放射角の制御の対象とする波長域と共鳴波長域とを一致させることによって、第9実施形態の蛍光射出部153によれば放射光強度が強いナノアンテナ構造を実現することができる。
[第10実施形態]
次いで、本発明の第10実施形態について、図22を用いて説明する。
蛍光射出部151に替えて次に説明する蛍光射出部154を備えること以外は、第10実施形態のプロジェクター及び照明装置は、第7実施形態のプロジェクター1及び照明装置2Bと同様の構成を備える。
第10実施形態の蛍光射出部154では、第7実施形態の蛍光射出部151の構成において、蛍光体34の表面34bに第3ナノアンテナ群125が設けられている。蛍光体34に高いパワーを有する励起光BLをエネルギー密度の高い状態で入射させると、蛍光体34の温度が上昇する。蛍光体34の温度上昇は、蛍光体34の波長変換効率の低下を招くことが知られている。したがって、励起光BLのエネルギーを1か所で過度に集中させないことによって、温度上昇による蛍光体34の変換効率の低下を抑制することが可能である。
第3ナノアンテナ群125は、複数の第3ナノアンテナ126を有する。複数の第3ナノアンテナ126は、蛍光体34の表面34b上での励起光BLの照射領域BAR内に互いに所定の間隔をあけて配置されている。一部でも照射領域BARと重なっている第3ナノアンテナ126は、照射領域BAR内に配置されているものとみなす。励起光BLは、図2に示す第1の集光光学系26から集光された状態で、図22に示す照射領域BARに入射する。第3ナノアンテナ群125は、例えば蛍光体34の表面34bの略中心部の照射領域BAR内に配置され、図18に示すダイクロイック膜52に接し、光軸AX2に沿った方向でダイクロイック膜52内に配置されている。
図22に示す第3ナノアンテナ126は、例えば円柱状に形成されているが、円形に限定されず、矩形、矩形以外の多角形、星形状に形成されていてもよい。但し、ナノアンテナ132で説明した理由と同様、第3ナノアンテナ126の底面の形状は、中心に対して高い回転対称性を有する形状であることが好ましく、例えば真円或いは正多角形であることが好ましい。
蛍光体34の表面34b上で、互いに隣り合う第3ナノアンテナ126の中心同士の間隔126sは、互いに等しい。第3ナノアンテナ群125は、蛍光体34の表面34bに入射する励起光BLのビーム径を少しでも拡げ、エネルギー密度を緩和させるために設けられている回折格子である。そのため、複数の第3ナノアンテナ126のの間隔126sは、励起光BLの波長(ピーク波長、或いは代表的な波長)、及び励起光BLを蛍光体34へ回折させる角度(光軸AX2に対する回折角度)に応じて、回折格子の式に基づき適宜決定される。
励起光BLを蛍光体34へ回折させる角度は、例えば45°より小さいことが好ましい。励起光BLを蛍光体34へ回折させる角度が過度に大きい場合、蛍光体34の内部における励起光BLの光軸AX2に直交する方向でのにじみが大きく、蛍光体34から射出される励起光(透過光)B1のビームサイズが拡大され、照明装置2Bのエテンデューが増加する虞がある。
第3ナノアンテナ126の材料は、高いパワーを有する励起光BLが照射された際の温度上昇による熱劣化を抑える点から、温度上昇に強い誘電体或いは半導体であることが好ましい。誘電体としては、例えばTiO、SiN、GaP、Al等が挙げられる。
第10実施形態の蛍光射出部154では、蛍光体34において励起光BLが入射する表面34b上の照射領域BARに第3ナノアンテナ群125が設けられているため、励起光BLを回折させ、蛍光体34へ入射する励起光BLのエネルギーを低減させることができる。したがって、第10実施形態の蛍光射出部154によれば、励起光BLのエネルギー密度を蛍光体34における入射側に設けられた第3ナノアンテナ群125により低下させ、温度上昇による蛍光体34の変換効率の低下を抑制し、高い光利用効率を得ることができる。
[第11実施形態]
次いで、本発明の第11実施形態について、図23を用いて説明する。
蛍光射出部151に替えて次に説明する蛍光射出部155を備えること以外は、第11実施形態のプロジェクター及び照明装置は、第7実施形態のプロジェクター1及び照明装置2Bと同様の構成を備える。
第11実施形態の蛍光射出部155では、第7実施形態の蛍光射出部151の構成に対して、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121が蛍光層(蛍光体)140の内部に配置されている。図23に示すように、蛍光射出部155では、第7実施形態の蛍光射出部151の構成において、蛍光体34に替えて透明基板160が配置され、励起光BLの入射側に露出している透明基板160の表面160aと第1ナノアンテナ群111と第2ナノアンテナ群121とを覆うように蛍光層140が設けられている。
第1ナノアンテナ群111と、第2ナノアンテナ群121とは、透明基板160において励起光B1及び蛍光YLの射出側の表面160aに設けられている。第1ナノアンテナ112の最大幅112d、高さ112hと、第2ナノアンテナ122の最大幅122d、高さ122h、及びナノアンテナピッチa等の寸法や材料については、第7実施形態の蛍光射出部151の第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の各々の寸法や材料と同様に想定されている。
蛍光射出部155の蛍光層140及び透明基板160の好適な条件及び材料については、第4実施形態の蛍光射出部104の蛍光層140及び透明基板160と同様に考えられる。
第11実施形態の蛍光射出部155では、蛍光体として形成した際に内部に気泡が入る材料を用いずに、前述したLumogen Fシリーズ染料等の材料を塗布する方法によって第1ナノアンテナ群111と第2ナノアンテナ群121とを厚み方向で蛍光層140の内部に容易に配置することができる。また、第11実施形態の蛍光射出部155によれば、第7実施形態の蛍光射出部151と同様に、励起光BLの照射領域BAQにおいて第2ナノアンテナ122の材料としての誘電体或いは半導体等の耐熱性の高い材料が用いられ、照射領域BAQ外に第1ナノアンテナ112の材料として金属が用いられている。その結果、蛍光YLの効率的な放射角の制御を行い、蛍光層140からの高効率な蛍光YLの取り出しと狭放射角化及び耐熱性向上とを両立させることができる。
[第12実施形態]
次いで、本発明の第12実施形態について、図24を用いて説明する。
蛍光射出部151に替えて次に説明する蛍光射出部156を備えること以外は、第12実施形態のプロジェクター及び照明装置は、第7実施形態のプロジェクター1及び照明装置2Bと同様の構成を備える。
第12実施形態の蛍光射出部156では、第8実施形態の蛍光射出部152の構成に対して、第1ナノアンテナ群111と、第2ナノアンテナ群121と、ベース層141及びカバー層142とが蛍光層140の内部に配置されている。図24に示すように、蛍光射出部156では、第8実施形態の蛍光射出部152の構成に対して、蛍光体34に替えて透明基板160が配置され、励起光BLの射出側に露出しているベース層141の表面141aとカバー層142とを覆うように蛍光層140が設けられている。
蛍光射出部156では、第2実施形態の蛍光射出部102と同様に、ベース層141とカバー層142とに同一の材料が用いられることによって、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の周囲の屈折率が略同一とされる。そのような蛍光射出部156によれば、第10実施形態の蛍光射出部155よりも強いSLRが生じ、蛍光射出部156からの放射光強度を高くすることができる。また、第2実施形態で説明した理由と同じ理由によって、カバー層142の屈折率は第1ナノアンテナ112の屈折率よりも低いという関係が成立している必要がある。
[第13実施形態]
次いで、本発明の第13実施形態について、図25を用いて説明する。
蛍光射出部151に替えて次に説明する蛍光射出部157を備えること以外は、第13実施形態のプロジェクター及び照明装置は、第7実施形態のプロジェクター1及び照明装置2Bと同様の構成を備える。
第13実施形態の蛍光射出部157では、第9実施形態の蛍光射出部153の構成に対して、図25に示すように、第1ナノアンテナ群111と、第2ナノアンテナ群121とが蛍光層140の内部に配置されている。蛍光射出部157では、第11実施形態の蛍光射出部155の構成に対して、図25に示すように第2ナノアンテナ122の最大幅122dは第1ナノアンテナ112の最大幅112dとは異なっていてもよい。図25では、第2ナノアンテナ122の最大幅122dが第1ナノアンテナ112の最大幅112dよりも短い例を示している。第1ナノアンテナ112や第2ナノアンテナ122に関する寸法の好適な決め方については、第3実施形態や第6実施形態で説明した通りである。
第3実施形態で説明した理由と同様の理由から、第13実施形態の蛍光射出部157では、Mie共鳴を原理として作用させる領域(主に、照射領域BAR内)とLSPRを原理として作用させる領域(主に、照射領域BAR外)とで互いに異なる材料及び共鳴現象を用いている。第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の各々において、放射角の制御の対象とする波長域と共鳴波長域とを一致させることによって、蛍光射出部157で放射角強度が強いナノアンテナ構造を実現することができる。
[第14実施形態]
次いで、本発明の第14実施形態について、図26を用いて説明する。
蛍光射出部151に替えて次に説明する蛍光射出部158を備えること以外は、第14実施形態のプロジェクター及び照明装置は、第7実施形態のプロジェクター1及び照明装置2Bと同様の構成を備える。
第14実施形態の蛍光射出部158では、第11実施形態の蛍光射出部155の構成において、蛍光体34の表面34bの照射領域BAR内に第3ナノアンテナ群125が設けられている。
第14実施形態の蛍光射出部158では、蛍光体34において励起光BLが入射する表面34b上の照射領域BARに第3ナノアンテナ群125が設けられているため、第3ナノアンテナ群125で励起光BLを回折させ、蛍光体34へ入射する励起光BLのエネルギーを低減させることができる。第14実施形態の蛍光射出部158によれば、励起光BLのエネルギー密度を第3ナノアンテナ群125により低下させ、温度上昇による蛍光体34の変換効率の低下を抑制し、高い光利用効率を得ることができる。
[第15実施形態]
次いで、本発明の第15実施形態について、図27及び図28を用いて説明する。
照明装置2Aに替えて次に説明する照明装置2Cを備えること以外は、第15実施形態のプロジェクターは、第1実施形態のプロジェクター1と同様の構成を備える。
(照明装置)
第15実施形態の照明装置2は、光源装置13を備える照明装置2Cである。図27に示すように、照明装置2Cは、光源装置13と、インテグレーター光学系31と、偏光変換素子32と、重畳レンズ33Aと、を備える。
光源装置13は、図18に示す照明装置2Bと同様のアレイ光源20と、コリメーター光学系22と、集光光学系23と、ピックアップ光学系60に加え、蛍光体ホイール50を備える。アレイ光源20と、コリメーター光学系22と、集光光学系23と、ダイクロイック膜52と、透過型の蛍光体ホイール50と、ピックアップ光学系60とは、光軸AX2上に順次並んで配置されている。但し、蛍光体ホイール50の回転軸Oと光軸AX2とは、光軸AX2に直交する方向で互いにずれている。光軸AX2に沿った方向において、蛍光体ホイール50は、集光光学系42とピックアップ光学系60との間に配置されている。
光源装置13では、集光光学系42は、コリメーター光学系22によって平行光に変換された励起光BLを蛍光体ホイール50上に配置された蛍光射出部150に集光させる。蛍光体ホイール50は、回転基板250と、蛍光射出部150と、ダイクロイック膜52と、モーター55と、を備える。回転基板250は、例えば少なくとも励起光BLや蛍光YLに対する透過性を有するガラスや樹脂によって構成されている。
回転基板250は、回転軸Oの方向から見て円形に形成されているが、円形に限定されず、例えば多角形に形成されてもよい。モーター55は、所定の回転軸O周りに回転基板250を回転させる。回転基板250は、回転基板250に入射する励起光BLの光軸AX2に略直交する面内で回転する。
ダイクロイック膜52と蛍光射出部150とは、回転基板250において励起光BLが入射する側とは反対側の表面250aに順次設けられている。蛍光射出部150には、上述した第7実施形態の蛍光射出部151から第14実施形態の蛍光射出部158の何れかのの蛍光射出部を適用することができる。つまり、ダイクロイック膜52は、蛍光射出部150の蛍光体34の表面34b又は透明基板160の表面160bと回転基板250の表面250aとの間に配置されている。
回転基板250に対する励起光BLの入射領域は、回転基板250の中心、すなわち回転軸Oから径方向において中心と外周縁との間の所定の領域で、回転軸Oを中心とする周方向全域にわたる。つまり、回転軸Oに沿った方向からの平面視では、図28に示すように、励起光BLの入射領域は所定の幅を有して環状に分布している。第15実施形態では、回転基板250の表面250aの回転軸Oから径方向で励起光B1の照射領域BAQに相当する領域で回転軸Oを中心とする周方向全域に第2ナノアンテナ群121が形成されている。表面250aにおいて、回転軸Oを中心として径方向で照射領域BAQよりも大きい領域であって且つ蛍光YLの照射領域BAOに相当する領域で回転軸Oを中心とする周方向全域に第1ナノアンテナ群111が形成されている。
図28に示す蛍光体ホイール50の蛍光射出部150として、第11実施形態の蛍光射出部155から第14実施形態の蛍光射出部158の何れかの蛍光射出部が配置される場合は、回転基板250は透明基板160として適用されてもよい。また、蛍光体ホイール50の蛍光射出部150として第14実施形態の蛍光射出部158が配置される場合は、回転基板250において励起光BLが入射する側の表面250bにおいて、回転軸Oを中心として径方向で照射領域BAQよりも小さい励起光Lの照射領域BARに相当する領域(図示略)であって且つ回転軸Oを中心とする周方向全域に第3ナノアンテナ群125が形成されていてもよい。
第15実施形態の蛍光射出部150によれば、回転基板250の表面250aにおいて平面視環状のアンテナ領域のうち、径方向で励起光BLが入射する中心位置付近の照射領域BAQ内には金属よりも高い耐熱性を有する誘電体等の材料が用いられ、照射領域BAQよりも径方向外側の照射領域BAOには金属が用いられ、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121によって効率的な放射角の制御が可能である。また、第15実施形態の蛍光射出部150及び照明装置2Cでは、蛍光体ホイール50にモーター55等の回転機構が設けられることによって、蛍光体34への励起光BLのエネルギー集中を抑え、光源としての高効率化が可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。また、複数の実施形態の構成要素は適宜組み合わせ可能である。
例えば、上述の各実施形態の蛍光射出部では、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の各々の周囲の屈折率は均一であると想定した。しかしながら、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の各々の周囲の屈折率が局所的或いは連続的に変化している場合等では、屈折率の変化に応じて、第1ナノアンテナ群111の複数の第1ナノアンテナ112の間隔112s、第2ナノアンテナ群121の第2ナノアンテナ122の間隔122s、第1ナノアンテナ112と隣り合う第2ナノアンテナ122との間隔123sは、互いに異なっていてもよい。また、間隔112s、122s、123sの各々についても必ず一定である必要はなく、第1ナノアンテナ群111及び第2ナノアンテナ群121の各々の周囲の屈折率に応じて好適に設定可能である。
例えば、ベース層141及びカバー層142を備える蛍光射出部では、第1ナノアンテナ112を覆うカバー層142の屈折率と第2ナノアンテナ122を覆うカバー層142の屈折率とが互いに異なる場合は、複数の第1ナノアンテナ112の間隔112sと複数の第2ナノアンテナ122の間隔122sとを、カバー層142の屈折率差に応じて異ならせてもよい。
上述の実施形態では第2ナノアンテナ122の材料として金属等よりも高い融点を有する半導体或いは誘電体を例示しているが、第2ナノアンテナ122の材料は、少なくとも第1ナノアンテナ112よりも高い融点を有していればよく、第1ナノアンテナ112の金属材料よりも十分に高い融点を有する金属、半導体或いは誘電体以外の任意の材料であってもよい。
上述の実施形態では、本発明による光源装置をプロジェクターに搭載した例を示したが、これに限られない。本発明による光源装置は、照明器具や自動車のヘッドライト、ヘッドマウントディスプレイ等にも適用することができる。
本発明の態様の光源装置は、以下の構成を有していてもよい。
本発明の一つの態様の光源装置は、励起光を発する光源と、励起光が入射し、励起光の波長とは異なる波長を有する蛍光を発する蛍光体と、蛍光体に設けられ、複数の第1ナノアンテナを有する第1ナノアンテナ群と、蛍光体に設けられ、複数の第2ナノアンテナを有する第2ナノアンテナ群と、を備え、複数の第1ナノアンテナの各々は金属からなり、複数の第2ナノアンテナの各々は金属の融点よりも高い融点を有する材料からなり、蛍光体の法線方向から見た平面視で、第2ナノアンテナ群の配置領域は励起光の照射領域と重なり、蛍光は複数の第1ナノアンテナの各々及び複数の第2ナノアンテナの各々によって電場増強される。
本発明の一つの態様の光源装置において、第2ナノアンテナ群の配置領域は、励起光(又は励起光によって励起された蛍光体を透過する透過光)のパワーの半値幅の領域内に含まれている構成としてもよい。
本発明の一つの態様の光源装置において、第2ナノアンテナ群の配置領域は、励起光(又は励起光によって励起された蛍光体を透過する透過光)のパワーの(1/e)値幅の領域内に含まれている構成としてもよい。
本発明の一つの態様の光源装置において、複数の第1ナノアンテナの各々の周囲及び複数の第2ナノアンテナの各々の周囲にベース層又はカバー層が設けられ、ベース層の屈折率及びカバー層の屈折率は第2ナノアンテナの屈折率よりも低く、複数の第1ナノアンテナの間隔及び複数の第2ナノアンテナの間隔は第1ナノアンテナ群及び第2ナノアンテナ群の各々においてレイリーアノマリ条件を満たすように決められている構成としてもよい。
本発明の一つの態様の光源装置において、ベース層の屈折率とカバー層の屈折率とは互いに等しく、複数の第1ナノアンテナの間隔と複数の第2ナノアンテナの間隔とは互いに等しくてもよい。
本発明の一つの態様の光源装置において、複数の第1ナノアンテナの平面視での最大幅は第1ナノアンテナ群において局在表面プラズモン共鳴が生じる条件に応じて決められ、複数の第2ナノアンテナの平面視での最大幅は第2ナノアンテナ群においてMie共鳴が生じる条件に応じて決められている構成としてもよい。
本発明の一つの態様の光源装置において、励起光及び蛍光に対して透明な透明基板を備え、蛍光体、第1ナノアンテナ群及び第2ナノアンテナ群は透明基板に設けられ、第1ナノアンテナ群及び第2ナノアンテナ群は蛍光体の内部に配置されている構成としてもよい。
本発明の一つの態様の光源装置において、透明基板の厚み方向で第1ナノアンテナ群及び第2ナノアンテナ群が配置されている側とは反対側に第3ナノアンテナ群が設けられ、第3ナノアンテナ群は複数の第3ナノアンテナを有し、励起光は第3ナノアンテナ群によって回折される構成としてもよい。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、以下の構成を有していてもよい。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、本発明の上記態様の光源装置と、光源装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、を備える。
本発明の一つの態様の表示装置は、以下の構成を有していてもよい。
本発明の一つの態様の表示装置は、本発明の上記態様の光源装置を備える。
1…プロジェクター、2、2A、2B…照明装置、11、12、13…光源装置、21…半導体レーザー(光源)、34…蛍光体、111…第1ナノアンテナ群、112…第1ナノアンテナ、121…第2ナノアンテナ群、122…第2ナノアンテナ、140…蛍光層(蛍光体)、141…ベース層、142…カバー層、BAR、BAQ…照射領域、NAR…配置領域、B1、BL、BL…励起光、YL…蛍光

Claims (9)

  1. 励起光を発する光源と、
    前記励起光が入射し、前記励起光の波長とは異なる波長を有する蛍光を発する蛍光体と、
    前記蛍光体に設けられ、複数の第1ナノアンテナを有する第1ナノアンテナ群と、
    前記蛍光体に設けられ、複数の第2ナノアンテナを有する第2ナノアンテナ群と、
    を備え、
    前記複数の第1ナノアンテナの各々は金属からなり、
    前記複数の第2ナノアンテナの各々は前記金属の融点よりも高い融点を有する材料からなり、
    前記蛍光体の法線方向から見た平面視で、前記第2ナノアンテナ群の配置領域は前記励起光の照射領域と重なり、
    前記蛍光は前記複数の第1ナノアンテナの各々及び前記複数の第2ナノアンテナの各々によって電場増強される、
    光源装置。
  2. 前記第2ナノアンテナ群の配置領域は、少なくとも前記励起光のパワーの半値幅の領域内に含まれている、
    請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記第2ナノアンテナ群の配置領域は、少なくとも前記励起光のパワーの1/e値幅の領域内に含まれている、
    請求項1に記載の光源装置。
  4. 前記複数の第1ナノアンテナの各々の周囲及び前記複数の第2ナノアンテナの各々の周囲にベース層又はカバー層が設けられ、
    前記ベース層の屈折率及び前記カバー層の屈折率は前記第2ナノアンテナの屈折率よりも低く、
    前記複数の第1ナノアンテナの間隔及び前記複数の第2ナノアンテナの間隔は前記第1ナノアンテナ群及び前記第2ナノアンテナ群の各々においてレイリーアノマリ条件を満たすように決められている、
    請求項1から3の何れか一項に記載の光源装置。
  5. 前記ベース層の屈折率と前記カバー層の屈折率とは互いに等しく、
    前記複数の第1ナノアンテナの間隔と前記複数の第2ナノアンテナの間隔とは互いに等しい、
    請求項4に記載の光源装置。
  6. 前記複数の第1ナノアンテナの平面視での最大幅は前記第1ナノアンテナ群において局在表面プラズモン共鳴が生じる条件に応じて決められ、
    前記複数の第2ナノアンテナの平面視での最大幅は前記第2ナノアンテナ群においてMie共鳴が生じる条件に応じて決められている、
    請求項1から5の何れか一項に記載の光源装置。
  7. 前記励起光及び前記蛍光に対して透明な透明基板を備え、
    前記蛍光体、前記第1ナノアンテナ群及び前記第2ナノアンテナ群は前記透明基板に設けられ、
    前記第1ナノアンテナ群及び前記第2ナノアンテナ群は前記蛍光体の内部に配置されている、
    請求項1から6の何れか一項に記載の光源装置。
  8. 前記透明基板の厚み方向で前記第1ナノアンテナ群及び前記第2ナノアンテナ群が配置されている側とは反対側に第3ナノアンテナ群が設けられ、
    前記第3ナノアンテナ群は複数の第3ナノアンテナを有し、
    前記励起光は前記第3ナノアンテナ群によって回折される、
    請求項7に記載の光源装置。
  9. 請求項1から請求項8までの何れか一項に記載の光学装置と、
    前記光源装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、
    を備える、
    プロジェクター。
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