JP2019174512A - 波長変換装置、照明装置およびプロジェクター - Google Patents

波長変換装置、照明装置およびプロジェクター Download PDF

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宏明 矢内
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Abstract

【課題】熱応力による波長変換層の破損が生じにくい波長変換装置を提供する。【解決手段】本発明の波長変換装置は、第1面を有し、回転軸の周りに回転可能とされた基材と、励起光が照射された際に励起光を励起光の波長帯とは異なる波長帯の光に波長変換するセラミック蛍光体を含む波長変換層と、波長変換層を基材に接合する接合層と、を備える。波長変換層は、回転軸の周囲に開口を有する円環状であって、第1面に対向する第2面を有し、第1面と第2面との間において、波長変換層の幅方向の中心よりもいずれか一方の端部側の領域に接合層が設けられ、接合層が設けられていない領域に空気層が設けられている。【選択図】図4

Description

本発明は、波長変換装置、照明装置およびプロジェクターに関する。
近年、プロジェクター用の照明装置として、回転蛍光板等の波長変換装置を用いた照明装置が提案されている。回転蛍光板は、蛍光体層が設けられた基板が回転した状態で、蛍光体層に励起光が照射されることにより蛍光を発生させ、蛍光を含む照明光を生成する。下記の特許文献1には、回転蛍光板を備えた照明装置が開示されている。この回転蛍光板においては、蛍光体を含む波長変換層が接着剤によって基材に固定されている。
国際公開第2017/073035号
特許文献1の回転蛍光板において、波長変換層に励起光が照射された際に熱が発生して波長変換層の温度が上昇し、波長変換効率が低下する場合がある。そこで、波長変換効率を低下させないように、熱伝導率の高い金属で構成された基材に波長変換層を固定し、基材を回転させることによって波長変換層を冷却する構成が採用される。
ところが、波長変換層の材料としてセラミック蛍光体を用いた場合、セラミック蛍光体と金属との線膨張係数の差が大きいため、波長変換層に熱応力が発生し、波長変換層の破損が生じるおそれがある。近年、プロジェクターの高輝度化や小型化に伴って、波長変換層に照射される励起光の強度が上昇する傾向にある。これにより、波長変換層に生じる熱応力がさらに増大し、上記の問題がより顕著になっている。
本発明の一つの態様は、上記の課題を解決するためになされたものであって、熱応力による波長変換層の破損が生じにくい波長変換装置を提供することを目的の一つとする。また、本発明の一つの態様は、上記の波長変換装置を備え、信頼性に優れた照明装置を提供することを目的の一つとする。また、本発明の一つの態様は、上記の照明装置を備え、信頼性に優れたプロジェクターを提供することを目的の一つとする。
上記の目的を達成するために、本発明の一つの態様の波長変換装置は、第1面を有し、回転軸の周りに回転可能とされた基材と、励起光が照射された際に前記励起光を前記励起光の波長帯とは異なる波長帯の光に波長変換するセラミック蛍光体を含む波長変換層と、前記波長変換層を前記基材に接合する接合層と、を備え、前記波長変換層は、前記回転軸の周囲に開口を有する円環状であって、前記第1面に対向する第2面を有し、前記第1面と前記第2面との間において、前記波長変換層の幅方向の中心よりもいずれか一方の端部側の領域に前記接合層が設けられ、前記接合層が設けられていない領域に空気層が設けられていることを特徴とする。
本発明の一つの態様の波長変換装置において、波長変換層は、幅方向の中心よりもいずれか一方の端部側の領域が接合層により基材に接合され、接合層が設けられていない領域が空気層を挟んで基材から離間している。そのため、波長変換層に励起光が照射され、波長変換層が熱膨張しようとする際に、波長変換層のうち、接合層が設けられていない側の領域が自由に変形できる。これにより、波長変換層に生じる熱応力が緩和され、波長変換層の破損が生じにくい波長変換装置を提供することができる。
また、本発明の一つの態様の波長変換装置によれば、波長変換層の破損を抑制できるため、波長変換層を照射する励起光の光量を増やすことができる。また、従来の波長変換装置では、波長変換層の第2面の全ての領域に接合層が設けられ、波長変換層と基材とが接合されていたため、波長変換層に生じる熱応力は接合層の厚さに依存し、波長変換層の破損を抑制するためには接合層の厚さの管理が重要であった。これに対して、本発明の一つの態様の波長変換装置によれば、空気層によって波長変換層に生じる熱応力が緩和されるため、接合層の厚さの管理に余裕を持たせることができる。
本発明の一つの態様の波長変換装置において、前記基材は、金属を含む材料で構成されていてもよい。
基材が金属を含む材料で構成されている場合、基材と波長変換層との線膨張係数の差が大きく、波長変換層に生じる応力がより大きくなるが、本発明の一つの態様の構成によれば、波長変換層の破損を抑制することができる。
本発明の一つの態様の波長変換装置において、前記第2面は、前記開口に沿った内周部と、前記内周部よりも前記幅方向の外側に位置する外周部と、を有し、前記接合層は、前記内周部に設けられ、前記空気層は、前記外周部に設けられていてもよい。
この構成によれば、接合層が外周部に設けられる場合と比べて、接合層に用いる接着材の量を少なくすることができる。また、波長変換層が熱膨張する際には外周部が外側に膨張しやすいが、波長変換層の外周部が基材から離間しているため、波長変換層の熱応力を効果的に低減することができる。
本発明の一つの態様の波長変換装置において、前記第2面は、前記開口に沿った内周部と、前記内周部よりも前記幅方向の外側に位置する外周部と、を有し、前記接合層は、前記外周部に設けられ、前記空気層は、前記内周部に設けられていてもよい。
この構成によれば、接合層が内周部に設けられる場合と比べて、接合面積が広くなる。これにより、波長変換層が基材に強固に接合されるとともに、接合層を介した波長変換層から基材への熱の伝達量が多くなり、波長変換層を効率良く冷却することができる。
本発明の一つの態様の波長変換装置において、前記第1面の法線方向から見て、前記接合層は、前記波長変換層において前記励起光が照射される照射領域とは異なる領域に設けられていてもよい。
この構成によれば、接合層に励起光が直接照射されることが抑制されるため、光による接合層の劣化を抑制することができる。
本発明の一つの態様の波長変換装置は、前記基材を前記回転軸の周りに回転させる回転装置を備えていてもよい。
この構成によれば、回転装置によって、波長変換層上での励起光の照射位置を時間的に変化させることができるため、熱応力による波長変換層の破損をさらに抑制することができる。
本発明の一つの態様の照明装置は、本発明の一つの態様の波長変換装置と、前記波長変換装置に向けて前記励起光を射出する光源と、を備えたことを特徴とする。
本発明の一つの態様の照明装置は、本発明の一つの態様の波長変換装置を備えているため、信頼性に優れる。
本発明の一つの態様の照明装置において、前記空気層は、前記励起光の照射領域に対応した位置に設けられ、前記第1面は、前記第2面から射出された光を反射する反射層を備えていてもよい。
この構成によれば、第1面と第2面との間の空間において、励起光の照射領域に対応する位置に空気層が設けられているため、励起光の照射領域に対応する位置に接合層が設けられている場合と比べて、波長変換層と空間との界面の屈折率差が大きくなり、界面(波長変換層の第2面)での反射量が多くなる。その結果、励起光および蛍光の吸収が発生する反射層への到達光量が低下するため、波長変換装置の光取り出し効率が向上する。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、本発明の一つの態様の照明装置と、前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置と、前記画像光を投射する投射光学装置と、を備えたことを特徴とする。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、本発明の一つの態様の照明装置を備えているため、信頼性に優れる。
第1実施形態のプロジェクターの概略構成図である。 第1実施形態の波長変換装置の斜視図である。 波長変換装置の平面図である。 図3のIV−IV線に沿う断面図である。 第2実施形態の波長変換装置の断面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図4を用いて説明する。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
本実施形態に係るプロジェクターの一例について説明する。
本実施形態のプロジェクターは、スクリーン(被投射面)上にカラー映像を表示する投射型画像表示装置である。プロジェクターは、赤色光、緑色光、青色光の各色光に対応した3つの光変調装置を備える。プロジェクターは、照明装置の光源として、高輝度・高出力な光が得られる半導体レーザーを備える。
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の光学系を示す概略図である。
図1に示すように、プロジェクター1は、第1照明装置100と、第2照明装置102と、色分離導光光学系200と、光変調装置400Rと、光変調装置400Gと、光変調装置400Bと、光合成素子500と、投射光学系600と、を備えている。
本実施形態の第1照明装置100は、特許請求の範囲の照明装置に対応する。
第1照明装置100は、第1光源10と、コリメート光学系70と、ダイクロイックミラー80と、コリメート集光光学系90と、波長変換装置30と、第1レンズアレイ120と、第2レンズアレイ130と、偏光変換素子140と、重畳レンズ150と、を備えている。
第1光源10は、励起光として第1の波長帯の青色のレーザー光(発光強度のピーク:約445nm)Eを射出する半導体レーザーから構成されている。第1光源10は、1つの半導体レーザーで構成されていてもよいし、複数の半導体レーザーで構成されていてもよい。第1光源10は、第1光源10から射出されるレーザー光の光軸200axが照明光軸100axと直交するように配置されている。なお、第1光源10は、445nm以外の波長、例えば460nmの青色レーザー光を射出する半導体レーザーを用いることもできる。
本実施形態の第1光源10は、特許請求の範囲の光源に対応する。
コリメート光学系70は、第1レンズ72と、第2レンズ74と、を備えている。コリメート光学系70は、第1光源10から射出された光を略平行化する。第1レンズ72および第2レンズ74は、それぞれ凸レンズで構成されている。
ダイクロイックミラー80は、コリメート光学系70からコリメート集光光学系90に至る光路中に、第1光源10の光軸200axと照明光軸100axとの各々に対して45°の角度で交差する向きに配置されている。ダイクロイックミラー80は、励起光Eを反射させ、赤色光および緑色光を含む黄色の蛍光Yを透過させる。
コリメート集光光学系90は、ダイクロイックミラー80を透過した励起光Eを集光させて波長変換装置30の波長変換層42に入射させる機能と、波長変換装置30から射出された蛍光Yを略平行化する機能とを有する。コリメート集光光学系90は、第1レンズ92と、第2レンズ94と、を備える。第1レンズ92および第2レンズ94は、それぞれ凸レンズで構成されている。
第2照明装置102は、第2光源710と、集光光学系760と、拡散板732と、コリメート光学系770と、を備えている。
第2光源710は、第1照明装置100の第1光源10と同一の半導体レーザーから構成されている。第2光源710は、1つの半導体レーザーで構成されていてもよいし、複数の半導体レーザーで構成されていてもよい。
集光光学系760は、第1レンズ762と、第2レンズ764と、を備えている。集光光学系760は、第2光源710から射出された青色光Bを拡散板732上もしくは拡散板732の近傍に集光させる。第1レンズ762および第2レンズ764は、凸レンズで構成されている。
拡散板732は、第2光源710からの青色光Bを拡散させ、波長変換装置30から射出された蛍光Yの配光分布に近い配光分布を有する青色光Bを生成する。拡散板732として、例えば光学ガラスからなる磨りガラスを用いることができる。
コリメート光学系770は、第1レンズ772と、第2レンズ774と、を備えている。コリメート光学系770は、拡散板732から射出された光を略平行化する。第1レンズ772および第2レンズ774は、それぞれ凸レンズで構成されている。
第2照明装置102から射出された青色光Bは、ダイクロイックミラー80で反射され、波長変換装置30から射出されてダイクロイックミラー80を透過した蛍光Yと合成されて白色光Wとなる。白色光Wは、第1レンズアレイ120に入射する。
第1レンズアレイ120は、ダイクロイックミラー80からの光を複数の部分光束に分割するための複数の第1レンズ122を備えている。複数の第1レンズ122は、照明光軸100axと直交する面内においてマトリクス状に配列されている。
第2レンズアレイ130は、第1レンズアレイ120の複数の第1レンズ122に対応する複数の第2レンズ132を有している。第2レンズアレイ130は、後段の重畳レンズ150とともに、第1レンズアレイ120の各第1レンズ122の像を光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bのそれぞれの画像形成領域近傍に結像させる。複数の第2レンズ132は、照明光軸100axに直交する面内においてマトリクス状に配列されている。
偏光変換素子140は、第1レンズアレイ120により分割された各部分光束を、偏光方向が揃った直線偏光光に変換する。
重畳レンズ150は、偏光変換素子140から射出された各部分光束を集光し、光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bのそれぞれの画像形成領域近傍で互いに重畳させる。第1レンズアレイ120、第2レンズアレイ130、および重畳レンズ150は、波長変換装置30からの光の面内光強度分布を均一にするインテグレーター光学系を構成する。
色分離導光光学系200は、ダイクロイックミラー210と、ダイクロイックミラー220と、反射ミラー230と、反射ミラー240と、反射ミラー250と、リレーレンズ260と、リレーレンズ270と、を備えている。色分離導光光学系200は、第1照明装置100と第2照明装置102とから得られた白色光Wを赤色光Rと緑色光Gと青色光Bとに分離し、赤色光R、緑色光Gおよび青色光Bを、対応する光変調装置400R,400G,400Bに導く。
フィールドレンズ300Rは、色分離導光光学系200と光変調装置400Rとの間に配置されている。フィールドレンズ300Gは、色分離導光光学系200と光変調装置400Gとの間に配置されている。フィールドレンズ300Bは、色分離導光光学系200と光変調装置400Bとの間に配置されている。
ダイクロイックミラー210は、赤色光成分を透過させ、緑色光成分および青色光成分を反射させる。ダイクロイックミラー220は、緑色光成分を反射させ、青色光成分を透過させる。反射ミラー230は、赤色光成分を反射させる。反射ミラー240および反射ミラー250は、青色光成分を反射させる。
ダイクロイックミラー210を透過した赤色光は、反射ミラー230で反射し、フィールドレンズ300Rを透過して赤色光用の光変調装置400Rの画像形成領域に入射する。ダイクロイックミラー210で反射した緑色光は、ダイクロイックミラー220でさらに反射し、フィールドレンズ300Gを透過して緑色光用の光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。ダイクロイックミラー220を透過した青色光は、リレーレンズ260、入射側の反射ミラー240、リレーレンズ270、射出側の反射ミラー250、およびフィールドレンズ300Bを経て青色光用の光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。
光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bは、入射された色光を画像情報に応じて変調し、画像光を形成する。光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bのそれぞれは、液晶ライトバルブから構成されている。図示を省略したが、光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bの光入射側に、入射側偏光板がそれぞれ配置されている。光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bの光射出側に、射出側偏光板がそれぞれ配置されている。
光合成素子500は、光変調装置400R、光変調装置400G、および光変調装置400Bから射出された各画像光を合成してカラー画像を形成する。光合成素子500は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなすクロスダイクロイックプリズムで構成されている。直角プリズム同士を貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。
光合成素子500から射出されたカラー画像は、投射光学系600によって拡大投射され、スクリーンSCR上で画像を形成する。投射光学系600は、複数の投射レンズ6で構成されている。
以下、波長変換装置30について説明する。
図2は、波長変換装置30を示す斜視図である。図3は、波長変換装置30の平面図である。図4は、図3のIV−IV線に沿う波長変換装置30の断面図である。
波長変換装置30は、図1〜図4に示すように、モーター50と、基材40と、反射層41と、波長変換層42と、接合層37と、を備える。波長変換装置30は、励起光Eが入射する側と同じ側に向けて蛍光Yを射出する。波長変換装置30は、反射型の回転蛍光板を備えている。
基材40は、金属を含む材料で構成されている。一例として、基材40は、アルミニウム、銅等の熱伝導率の高い金属製の基材から構成されている。基材40は、回転軸35の周りに回転可能とされている。モーター50は、基材40を回転軸35の周りに回転させる。基材40は、平面形状が円形の板体であり、寸法の一例として直径が50mm〜60mm程度に設定され、厚さが1mm〜2mm程度に設定される。基材40は、波長変換層42が接合層37を介して接合される第1面40aを有している。
波長変換層42は、回転軸35の周囲に開口42hを有する円環状の形状を有する。すなわち、波長変換層42は、基材40の第1面40a側において、回転軸35を囲むように設けられている。
図4に示すように、波長変換層42は、基材40の第1面40aとは反対側の第1面42a(図4における上面)と、基材40の第1面40aと対向する第2面42b(図4における下面)と、第1面42aと第2面42bとを接続する第1側面42c(図4における右側の側面)と、第1側面42cと対向する第2側面42d(図4における左側の側面)と、を有している。第1側面42cは、波長変換層42の内周側の側面である。第2側面42dは、波長変換層42の外周側の側面である。
波長変換層42の外径は、基材40の外径よりも小さく設定されている。波長変換層42は、励起光Eが照射された際に励起光Eを励起光Eの波長帯とは異なる波長帯の蛍光Yに波長変換するセラミック蛍光体を含んでいる。蛍光Yは、赤色光および緑色光を含む黄色光である。もしくは、波長変換層42は、単結晶蛍光体を含んでいてもよい。
波長変換層42は、例えばイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系蛍光体を含んでいる。YAG:Ceを例にとると、波長変換層42として、Y、Al、CeO等の構成元素を含む原料粉末を混合して固相反応させた材料、共沈法やソルゲル法等の湿式法により得られるY−Al−Oアモルファス粒子、噴霧乾燥法や火炎熱分解法、熱プラズマ法等の気相法により得られるYAG粒子等を用いることができる。
反射層41は、基材40の第1面40aに設けられている。反射層41は、波長変換層42の第2面42bから射出された蛍光Yおよび励起光Eを反射する。反射層41は、例えばアルミニウム、銀等の反射率の高い金属から構成されている。反射層41は、蛍光Yおよび励起光Eを高い効率で反射するように設計されている。そのため、平滑な反射層41を形成するために、基材40の第1面40aは高い平滑度を有している。これにより、反射層41は、蛍光Yおよび励起光Eの大部分を図4の上方向(基材40とは反対側)に向けて反射する。
波長変換層42にはレーザー光からなる励起光Eが入射するため、波長変換層42において熱が発生する。本実施形態では、モーター50により基材40を回転させることで、波長変換層42における励起光Eの入射位置を時間的に変化させている。これにより、波長変換層42の同じ位置に青色光Bが常時照射され、波長変換層42が局所的に加熱されて劣化することを防止している。図3において、励起光Eの入射位置を符号Tの円で示す。
図4に示すように、接合層37は、波長変換層42を基材40に接合する。接合層37は、入射した光の吸収や反射を抑えるために透明な接着材で構成されていることが望ましい。この種の接着材として、例えばエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、無機接着剤等が用いられる。
接合層37は、基材40の第1面40aと波長変換層42の第2面42bとの間の空間において、波長変換層42の幅方向の中心Cよりもいずれか一方の端部側の領域に設けられている。第1面40aと第2面42bとの間の空間のうち、接合層37が設けられていない領域には空気層45が設けられている。なお、本発明において、図3に示すように、波長変換層42の幅方向Wは、円環状の波長変換層42の径方向に対応する。
波長変換層42の第2面42bは、開口42hに沿った内周部42Iと、内周部42Iよりも幅方向Wの外側に位置する外周部42Jと、を有している。本実施形態において、接合層37は外周部42Jに設けられ、空気層45は内周部42Iに設けられている。すなわち、波長変換層42は、外周部42Jが接合層37により基材40に固定されており、内周部42Iが基材40から離間している。
図3に示すように、基材40の第1面40aの法線方向から見て、接合層37は、波長変換層42の励起光Eの照射領域Tとは異なる領域に設けられている。本実施形態において、接合層37は、励起光Eの照射領域Tよりも外側に設けられている。空気層45は、励起光Eの照射領域Tに対応した位置に設けられている。
図4に示すように、接合層37の内側の縁は、波長変換層42の幅方向Wの中心Cよりも外側に位置している。また、接合層37の外側の縁は、波長変換層42の第2側面42dと同じ位置にあってもよいし、波長変換層42の第2側面42dよりも内側もしくは外側に位置していてもよい。接合層37の外側の縁が波長変換層42の第2側面42dよりも外側に位置している場合には、接合層37は第2側面42dに接触していてもよい。
本実施形態の波長変換装置30において、上述したように、波長変換層42は、外周部42Jが接合層37により基材40に接合され、内周部42Iが空気層45を挟んで基材40から離間している。すなわち、波長変換層42は、第1面40aと第2面42bとの間の全ての領域では基材40に接合されていない。そのため、波長変換層42に励起光Eが照射され、波長変換層42が熱膨張する際に、接合層37が設けられていない波長変換層42の内周部42Iが自由に変形できる。これにより、波長変換層42に生じる熱応力が緩和され、波長変換層42の剥離や破損が生じにくい波長変換装置30を提供することができる。
また、本実施形態の波長変換装置30によれば、波長変換層42の剥離や破損を抑制できるため、波長変換層42を照射する励起光Eの光量を増やすことができる。また、従来の波長変換装置では、波長変換層の第2面の全ての領域に接合層が設けられ、波長変換層と基材とが接合されていたため、波長変換層に生じる応力は接合層の厚さに依存し、波長変換層の剥離や破損を抑制するために、接合層の厚さの管理が重要であった。これに対し、本実施形態の波長変換装置30によれば、空気層45により波長変換層42に生じる熱応力が緩和されるため、接合層37の厚さの管理に余裕を持たせることができる。
また、本実施形態の波長変換装置30において、基材40はアルミニウム、銅等の熱伝導率の高い金属で構成されているため、波長変換層42で発生する熱を放散させやすく、波長変換層42の温度上昇を抑制して高い変換効率を維持することができる。ただし、基材40が金属で構成されていると、セラミック蛍光体からなる波長変換層42との間の線膨張係数の差が大きく、波長変換層42の剥離や破損のおそれが大きくなる。その点、本実施形態によれば、上述したように、波長変換層42の熱応力を緩和できるため、波長変換層42の剥離や破損を十分に抑制することができる。
また、本実施形態の波長変換装置30において、接合層37は波長変換層42の外周部42Jに設けられ、空気層45は内周部42Iに設けられているため、接合層37が内周部42Iに設けられる場合と比べて、波長変換層42と基材40との接合面積が広くなる。これにより、波長変換層42が基材40に強固に接合されるとともに、接合層37を介した波長変換層42から基材40への熱の伝達量が多くなり、波長変換層42を有効に冷却することができる。
また、本実施形態の波長変換装置30において、接合層37は波長変換層42の励起光Eの照射領域Tから外れた領域に設けられているため、接合層37に励起光Eが直接照射されることが抑制され、励起光Eによる接合層37の劣化を抑制することができる。また、励起光Eの照射領域Tの直下に空気層45が設けられているため、励起光Eの照射領域Tの直下に接合層37が設けられている場合と比べて、波長変換層42とその直下の空間との界面の屈折率差が大きくなり、波長変換層42の第2面42bでの反射量が多くなる。その結果、励起光Eおよび蛍光Yの吸収が発生する反射層41への到達光量が低下するため、波長変換装置30の光取り出し効率が向上する。
また、本実施形態の波長変換装置30は、基材40を回転軸35の周りに回転させるモーター50を備えているため、波長変換層42上での励起光Eの照射位置を時間的に変化させることができ、熱応力による波長変換層42の剥離や破損をさらに抑制することができる。
また、本実施形態の第1照明装置100は、上記の波長変換装置30を備えているため、信頼性に優れる。
また、本実施形態のプロジェクター1は、上記の第1照明装置100を備えているため、信頼性に優れる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について、図5を用いて説明する。
第2実施形態のプロジェクターおよび照明装置の構成は第1実施形態と同様であり、波長変換装置の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクターおよび照明装置の全体の説明は省略する。
図5は、第2実施形態の波長変換装置の断面図である。この断面図は図3のIV−IV線の位置に対応する。
図5において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態の波長変換装置60において、接合層37は、基材40の第1面40aと波長変換層42の第2面42bとの間の空間において、波長変換層42の幅方向Wの中心Cよりもいずれか一方の端部側の領域に設けられている。第1面40aと第2面42bとの間の空間のうち、接合層37が設けられていない領域には空気層45が設けられている。
接合層37は波長変換層42の内周部42Iに設けられ、空気層45は外周部42Jに設けられている。すなわち、波長変換層42は、内周部42Iが接合層37によって基材40に固定されており、外周部42Jが基材40から離間している。また、平面図の図示を省略するが、基材40の第1面40aの法線方向から見て、接合層37は、波長変換層42の励起光Eの照射領域Tとは異なる領域に設けられており、励起光Eの照射領域Tよりも内側に位置している。
接合層37の外側の縁は、波長変換層42の幅方向Wの中心Cよりも内側に位置している。また、接合層37の内側の縁は、波長変換層42の第1側面42cと同じ位置にあってもよいし、波長変換層42の第1側面42cよりも内側もしくは外側に位置していてもよい。接合層37の内側の縁が波長変換層42の第1側面42cよりも内側に位置している場合、接合層37が第1側面42cに接触していてもよい。
その他の波長変換装置60の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態においても、波長変換層42の剥離や破損が生じにくい波長変換装置60を提供できる、等の第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、本実施形態の場合、接合層37は波長変換層42の内周部42Iに設けられ、空気層45は外周部42Jに設けられているため、接合層37が外周部42Jに設けられる場合と比べて、接合層37を構成する接着材の量を少なくすることができる。また、波長変換層42が熱膨張する際には外周部42Jが外側に膨張しやすいが、波長変換層42の外周部42Jが基材40から離間しているため、波長変換層42の熱応力を効果的に低減することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば上記実施形態では、反射型の回転蛍光板を備えた照明装置の例を挙げたが、透過型の回転蛍光板を備えた照明装置であってもよい。この場合、回転蛍光板の基材および接合層はともに光透過性を有する必要がある。
その他、波長変換装置、照明装置、およびプロジェクターの各構成要素の形状、数、配置、材料等の具体的な記載については、上記実施形態に限らず、適宜変更が可能である。上記実施形態では、本発明による照明装置を、液晶ライトバルブを用いたプロジェクターに搭載した例を示したが、これに限られない。光変調装置としてデジタルマイクロミラーデバイスを用いたプロジェクターに搭載してもよい。
上記実施形態では、本発明による照明装置をプロジェクターに搭載した例を示したが、これに限られない。本発明による照明装置は、照明器具や自動車のヘッドライト等にも適用することができる。
1…プロジェクター、10…第1光源(光源)、30,60…波長変換装置、35…回転軸、37…接合層、40…基材、40a…第1面、41…反射層、42…波長変換層、42I…内周部、42J…外周部、42b…第2面、42h…開口、45…空気層、50…モーター(回転装置)、100…第1照明装置(照明装置)、400B,400G,400R…光変調装置、600…投射光学系。

Claims (9)

  1. 第1面を有し、回転軸の周りに回転可能とされた基材と、
    励起光が照射された際に前記励起光を前記励起光の波長帯とは異なる波長帯の光に波長変換するセラミック蛍光体を含む波長変換層と、
    前記波長変換層を前記基材に接合する接合層と、
    を備え、
    前記波長変換層は、前記回転軸の周囲に開口を有する円環状であって、前記第1面に対向する第2面を有し、
    前記第1面と前記第2面との間において、前記波長変換層の幅方向の中心よりもいずれか一方の端部側の領域に前記接合層が設けられ、前記接合層が設けられていない領域に空気層が設けられていることを特徴とする波長変換装置。
  2. 前記基材は、金属を含む材料で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の波長変換装置。
  3. 前記第2面は、前記開口に沿った内周部と、前記内周部よりも前記幅方向の外側に位置する外周部と、を有し、
    前記接合層は、前記内周部に設けられ、
    前記空気層は、前記外周部に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の波長変換装置。
  4. 前記第2面は、前記開口に沿った内周部と、前記内周部よりも前記幅方向の外側に位置する外周部と、を有し、
    前記接合層は、前記外周部に設けられ、
    前記空気層は、前記内周部に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の波長変換装置。
  5. 前記第1面の法線方向から見て、前記接合層は、前記波長変換層において前記励起光が照射される照射領域とは異なる領域に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の波長変換装置。
  6. 前記基材を前記回転軸の周りに回転させる回転装置を備えたことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の波長変換装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の波長変換装置と、
    前記波長変換装置に向けて前記励起光を射出する光源と、を備えたことを特徴とする照明装置。
  8. 前記空気層は、前記励起光の照射領域に対応した位置に設けられ、
    前記第1面は、前記第2面から射出された光を反射する反射層を備えたことを特徴とする請求項7に記載の照明装置。
  9. 請求項7または請求項8に記載の照明装置と、
    前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置と、
    前記画像光を投射する投射光学装置と、を備えたことを特徴とするプロジェクター。
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WO2021205716A1 (ja) * 2020-04-09 2021-10-14 シャープ株式会社 波長変換素子及び光学機器

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