JP2022151688A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

Figure 2022151688000001
【課題】長時間にわたって高照度光に晒された後においても、発電効率を維持することが可能である太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】第1の電極、電子輸送層、ペロブスカイト層、ホール輸送層、及び第2の電極を有する光電変換素子が、基板上に複数設けられている太陽電池モジュールであって、隣接する2つの前記光電変換素子において、前記第1の電極は互いに電気的に接続され、前記電子輸送層、前記ペロブスカイト層及び前記ホール輸送層は空隙により隔てられ、一方の前記光電変換素子における前記第2の電極と、他方の前記光電変換素子における前記第1の電極が電気的に接続され、前記一方の光電変換素子において、前記第1の電極、前記電子輸送層及び前記ペロブスカイト層は前記ホール輸送層により隔てられている太陽電池モジュールである。
【選択図】図10

Description

本発明は、太陽電池モジュールに関する。
近年、光電変換素子を利用する太陽電池は、化石燃料の代替や地球温暖化対策という観点のみならず、電池交換や電源配線等が不要な自立型電源としても、幅広い応用が期待されている。また、自立型電源としての太陽電池は、IoT(Internet of Things)デバイスや人工衛星などで必要される環境発電(エナジーハーベスト)技術の一つとしても、大きな注目を集めている。
太陽電池としては、従来から広く用いられているシリコンなどを用いた無機系太陽電池の他に、色素増感太陽電池、有機薄膜太陽電池、ペロブスカイト太陽電池などの有機系太陽電池がある。ペロブスカイト太陽電池は、ヨウ素や有機溶媒などを含む電解液を用いることなく、従来の印刷手段を用いて製造できるため、安全性の向上及び製造コストの抑制などの点で有利である。
また、有機薄膜太陽電池及びペロブスカイト太陽電池に関して、空間的に分割された複数の光電変換素子を、直列の回路となるように電気的に接続して、出力電圧を大きくすることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、長時間にわたって高照度光に晒された後においても、発電効率を維持することが可能である太陽電池モジュールを提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段としての本発明の太陽電池モジュールは、第1の電極、電子輸送層、ペロブスカイト層、ホール輸送層、及び第2の電極を有する光電変換素子が、基板上に複数設けられている太陽電池モジュールであって、
隣接する2つの前記光電変換素子において、
前記第1の電極は互いに電気的に接続され、
前記電子輸送層、前記ペロブスカイト層及び前記ホール輸送層は空隙により隔てられ、
一方の前記光電変換素子における前記第2の電極と、他方の前記光電変換素子における前記第1の電極が電気的に接続され、
前記一方の光電変換素子において、前記第1の電極、前記電子輸送層及び前記ペロブスカイト層は前記ホール輸送層により隔てられている。
本発明によれば、長時間にわたって高照度光に晒された後においても、発電効率を維持することが可能である光電変換池モジュールを提供することができる。
図1は、実施例1で作製途中のデバイスの断面構造の一例を示す概略図を示す。 図2は、実施例1で作製途中のデバイスの断面構造の一例を示す概略図を示す。 図3は、実施例1で作製途中のデバイスの断面構造の一例を示す概略図を示す。 図4は、実施例1で作製途中のデバイスの断面構造の一例を示す概略図を示す。 図5は、実施例1で作製途中のデバイスの上から見た図の一例を示す概略図を示す。 図6は、実施例1で作製途中のデバイスの断面構造の一例を示す概略図を示す。 図7は、実施例1で作製途中のデバイスの断面構造の一例を示す概略図を示す。 図8は、実施例1で作製途中のデバイスの上から見た図の一例を示す概略図を示す。 図9は、実施例1で作製途中のデバイスの断面構造の一例を示す概略図を示す。 図10は、実施例1及び4で作製したデバイスの断面構造の一例を示す概略図を示す。
(太陽電池モジュール)
本発明の太陽電池モジュールは、光エネルギーを電気エネルギーに変換すること又は電気エネルギーを光エンルギーに変換することができるデバイスを意味し、太陽電池やフォトダイオードなどに応用されている。
本発明における太陽電池モジュールは、
隣接する2つの前記光電変換素子において、
前記第1の電極は互いに電気的に接続され、
前記電子輸送層、前記ペロブスカイト層及び前記ホール輸送層は空隙により隔てられ、
一方の前記光電変換素子における前記第2の電極と、他方の前記光電変換素子における前記第1の電極が電気的に接続され、
前記一方の光電変換素子において、前記第1の電極、前記電子輸送層及び前記ペロブスカイト層は前記ホール輸送層により隔てられている。
本発明の太陽電池モジュールは、基板上に複数の光電変換素子を有し、前述の基板とは異なる第2の基板、封止部材を更に有することが好ましく、必要に応じてその他の部材を有する。
従来の太陽電池モジュールでは、長時間にわたって高照度光に晒された後において、発電効率が大幅に低下することがあるという知見に基づくものである。具体的には、従来の太陽電池モジュールは、多孔質酸化チタン層やペロブスカイト層が延設していることにより、拡散による電子の再結合が多いため、長時間にわたって高照度光に晒された後においては、発電効率が大幅に低下してしまうことがあるという問題があった。
一方、本発明の太陽電池モジュールは、互いに空隙を介して分断されている少なくとも2つの光電変換素子において、第1の電極、電子輸送層、及びペロブスカイト層が、ホール輸送層により隔てられている。これにより、本発明の太陽電池モジュールは、ペロブスカイト層が切断されており、拡散による電子の再結合が少なくなっているため、長時間にわたって高照度光に晒された後においても、発電効率を維持することが可能である。
また、もう一つの課題としてホール輸送層と第二の電極の密着性が低いために容易に剥離してしまうという問題があった。
<基板>
基板としては、その形状、構造、大きさについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、以下では、上述の基板を第1の基板と称することがある。
第1の基板の材質としては、透光性及び絶縁性を有するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガラス、プラスチックフィルム、セラミックなどが挙げられる。これらの中でも、後述するように電子輸送層を形成する際に焼成する工程を含む場合は、焼成温度に対して耐熱性を有する材質のものが好ましい。また、第1の基板としては、可とう性を有するものが好ましい。
<第1の電極>
第1の電極の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、一層構造であってもよいし、複数の材料を積層する構造であってもよい。
前記第1の電極は、前記光電変換素子において、前記ホール輸送層により隔てられている。これにより電子拡散を防ぐことができる。
ここで、前記第1の電極が前記ホール輸送層により隔てられているとは、前記ホール輸送層によって、前記第1の電極が少なくとも2つに分かれており、一方の前記第1の電極と他方の前記第1の電極とは連続しておらず、間に前記ホール輸送層を有することを意味する。
第1の電極の材質としては、導電性を有するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、透明導電性金属酸化物、カーボン、金属などが挙げられる。
透明導電性金属酸化物としては、例えば、インジウム・スズ酸化物(以下、「ITO」と称する)、フッ素ドープ酸化スズ(以下、「FTO」と称する)、アンチモンドープ酸化スズ(以下、「ATO」と称する)、ニオブドープ酸化スズ(以下、「NTO」と称する)、アルミドープ酸化亜鉛、インジウム・亜鉛酸化物、ニオブ・チタン酸化物などが挙げられる。
カーボンとしては、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、フラーレンなどが挙げられる。
金属としては、例えば、金、銀、アルミニウム、ニッケル、インジウム、タンタル、チタンなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、透明性が高い透明導電性金属酸化物が好ましく、ITO、FTO、ATO、NTOがより好ましい。
第1の電極の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5nm以上100μm以下が好ましく、50nm以上10μm以下がより好ましい。なお、第1の電極の材質がカーボンや金属の場合には、第1の電極の平均厚みとしては、透光性を得られる程度の平均厚みにすることが好ましい。
第1の電極は、スパッタ法、蒸着法、スプレー法等の公知の方法などにより形成することができる。
また、第1の電極は、基板上に形成されることが好ましく、予め基板上に第1の電極が形成されている一体化された市販品を用いることができる。
一体化された市販品としては、例えば、FTOコートガラス、ITOコートガラス、酸化亜鉛:アルミニウムコートガラス、FTOコート透明プラスチックフィルム、ITOコート透明プラスチックフィルムなどが挙げられる。他の一体化された市販品としては、例えば、酸化スズ又は酸化インジウムに原子価の異なる陽イオン又は陰イオンをドープした透明電極、又はメッシュ状やストライプ状等の光が透過できる構造にした金属電極を設けたガラス基板などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して混合又は積層したものでもよい。また、電気的抵抗値を下げる目的で、金属リード線などを併用してもよい。また、一体化された市販品における電極を適宜加工して、後述する太陽電池モジュールを作製するために、複数の第1の電極が形成された基板を作製してもよい。
金属リード線の材質としては、例えば、アルミニウム、銅、銀、金、白金、ニッケルなどが挙げられる。
金属リード線は、例えば、蒸着、スパッタリング、圧着などで基板に形成し、その上にITOやFTOの層を設ける、あるいはITOやFTOの上に設けることにより併用することができる。
<電子輸送層>
電子輸送層とは、後述するペロブスカイト層で生成された電子を第1の電極まで輸送する層を意味する。このため、電子輸送層は、第1の電極に隣接して配置されることが好ましい。
前記電子輸送層は、前記光電変換素子において、前記ホール輸送層により隔てられている。これにより、電子拡散を防ぐことができる。
電子輸送層としては、その形状、大きさについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
また、電子輸送層の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、単層であってもよく、複数の層が積層された多層であってもよい。これらの中でも、多層が好ましく、緻密な構造を有する層(以下、緻密層と称することがある)と多孔質な構造を有する層(以下、多孔質層と称することがある)からなることがより好ましい。 また、前記緻密層は、前記多孔質層よりも前記第1の電極に近い側に配置されることが好ましい。
緻密層は、電子輸送材料を含有する。
電子輸送材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、半導体材料が好ましい。
半導体材料としては、特に制限はなく、公知のものを用いることができ、例えば、単体半導体、化合物半導体を有する化合物などが挙げられる。
単体半導体としては、例えば、シリコン、ゲルマニウムなどが挙げられる。
化合物半導体としては、例えば、金属のカルコゲニドが挙げられる。
金属のカルコゲニドとしては、例えば、金属酸化物(酸化物半導体)、金属の硫化物、金属のセレン化物、金属のテルル化物などが挙げられる。
金属酸化物(酸化物半導体)としては、例えば、チタン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、タンタル等の酸化物が挙げられる。
金属の硫化物としては、例えば、カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモン、ビスマス等の硫化物が挙げられる。
金属のセレン化物としては、例えば、カドミウム、鉛等のセレン化物が挙げられる。
金属のテルル化物としては、例えば、カドミウム等のテルル化物が挙げられる。
他の化合物半導体としては亜鉛、ガリウム、インジウム、カドミウム等のリン化物、ガリウム砒素、銅-インジウム-セレン化物、銅-インジウム-硫化物等が挙げられる。
これらの中でも、金属酸化物(酸化物半導体)が好ましく、特に酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、及び酸化ニオブの少なくともいずれかを含有することがより好ましく、酸化スズを含有することが特に好ましい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、半導体材料の結晶型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、単結晶でも多結晶でもよく、非晶質でもよい。
前記緻密層は、前記ペロブスカイト層側の表面の前記電子輸送材料上に、ホスホン酸化合物、ボロン酸化合物、スルホン酸化合物、ハロゲン化シリル化合物、及びアルコキシシリル化合物の少なくともいずれかの化合物を含有することが好ましい。前記緻密層は、前記ペロブスカイト層側の表面の前記電子輸送材料上に、これらの化合物を含有することで、界面の物性を制御することが期待できる。言い換えれば、前記緻密層の前記ペロブスカイト層側の表面において前記電子輸送材料をこれら化合物で被覆することで、界面抵抗を減少し、電子移動をスムースにすることが期待できる。
これらの化合物は、前記電子輸送材料と結合していてもよい。結合としては、例えば、共有結合、イオン結合などが挙げられる。
前記化合物は、ホスホン酸化合物、ボロン酸化合物、スルホン酸化合物、ハロゲン化シリル化合物、及びアルコキシシリル化合物の少なくともいずれかである。
前記化合物は、ペロブスカイト層との相溶性の点から、窒素原子を有することが好ましい。
ホスホン化合物としては、ホスホン酸基を含有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。具体例は後述する。
ボロン酸化合物としては、ボロン酸基を含有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。具体例は後述する。
スルホン酸化合物としては、スルホン酸基を含有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。具体例は後述する。
ハロゲン化シリル化合物としては、ハロゲン化シリル基を含有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。具体例は後述する。
アルコキシシリル化合物としては、アルコキシシリル基を含有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。具体例は後述する。
前記化合物の分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、100以上500以下が挙げられる。
前記化合物は、例えば、下記一般式(4)で表される。
Figure 2022151688000002
R3は、2価のアリール基、又は2価のヘテロ環を表し、R4は、ホスホン酸基、ボロン酸基、スルホン酸基、ハロゲン化シリル基、又はアルコキシシリル基を表す。R1又はR2と、R3と、Nとは、一緒になって環構造を形成していてもよい。
前記化合物としては、例えば、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2022151688000003
Figure 2022151688000004
緻密層の膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5nm以上1μm以下が好ましく、10nm以上700nm以下がより好ましい。
緻密層のペロブスカイト層側の表面は、なるべく平滑であることが好ましい。平滑性を表す一つの指標としてラフネスファクターは小さいほど好ましいが、緻密層の平均厚みとの関係から、緻密層のペロブスカイト層側のラフネスファクターは、20以下が好ましく、10以下がより好ましい。前記ラフネスファクターの下限値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1以上が挙げられる。
ラフネスファクターとは、見かけの表面積に対する実際の表面積の割合のことで、Wenzelのラフネスファクターとも呼ばれている。実際の表面積は、例えばBET比表面積などを測定することで測定することができ、その値を見かけの表面積で割ればラフネスファクターを求めることができる。
緻密層を作製する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、真空中で電子輸送材料の薄膜を形成する方法(真空製膜法)、湿式製膜法などが挙げられる。
真空製膜法としては、例えば、スパッタリング法、パルスレーザーデポジッション法(PLD法)、イオンビームスパッタ法、イオンアシスト法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、アトミックレイヤーデポジッション法(ALD法)、化学気相成長法(CVD法)などが挙げられる。
湿式製膜法としては、例えば、ゾル-ゲル法が挙げられる。ゾル-ゲル法は、溶液から、加水分解や重合・縮合などの化学反応を経てゲルを作製し、その後加熱処理によって緻密化を促進させる方法である。ゾル-ゲル法を用いた場合、ゾル溶液の塗布方法としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディップ法、スプレー法、ワイヤーバー法、スピンコート法、ローラーコート法、ブレードコート法、グラビアコート法、また、湿式印刷方法として、凸版、オフセット、グラビア、凹版、ゴム版、スクリーン印刷などが挙げられる。また、ゾル溶液を塗布した後の加熱処理の際の温度としては、80℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましい。
電子輸送材料上に前記化合物を付与する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子輸送材料の薄膜上に、前記化合物を含有する溶液を塗布した後に乾燥させる方法が挙げられる。
塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディップ法、スプレー法、ワイヤーバー法、スピンコート法、ローラーコート法、ブレードコート法、グラビアコート法などが挙げられる。
溶液を塗布した後の乾燥処理の際の温度としては、40℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましい。
<<多孔質層>>
前記多孔質層としては、電子輸送材料を含み、緻密層よりも緻密ではない層(即ち、多孔質である層)であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。多孔質上の電子輸送層を形成することで、ペロブスカイト層の結晶成長を安定化することが可能となる。
なお、前記緻密層よりも緻密でないとは、前記多孔質層の充填密度が、前記緻密層の充填密度よりも低密度であることを意味する。
前記多孔質層における電子輸送層材料としては、例えば、前記緻密層における半導体材料等が挙げられる。これらの中でも、酸化チタンが好ましい。
多孔質層の膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.05μm以上1μm以下が好ましく、0.1μm以上0.4μm以下がより好ましい。
<ペロブスカイト層>
ペロブスカイト層とは、下記一般式(1)で表されるペロブスカイト化合物を含み、光を吸収して電子輸送層を増感する層を意味する。そのため、ペロブスカイト層は、電子輸送層に隣接して配置されることが好ましい。
XαYβZγ ・・・一般式(1)
一般式(1)において、α:β:γの比率は3:1:1であり、β及びγは1より大きい整数を表す。Xはハロゲン原子、Yはアミノ基を有する有機化合物、Zは金属イオンを表す。
前記ペロブスカイト層は、前記光電変換素子において、前記ホール輸送層により隔てられており、さらに、前記第2の電極により隔てられている。これにより、電子拡散を防ぐことができる。
ペロブスカイト層としては、その形状、大きさについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
ペロブスカイト化合物は、有機化合物と無機化合物の複合物質であり、以下の一般式(1)で表わされる。
XαYβMγ ・・・一般式(1)
上記の一般式(1)において、α:β:γの比率は3:1:1であり、β及びγは1より大きい整数を表す。また、例えば、Xはハロゲンイオン、Yはアミノ基を有する有機化合物のイオン、Mは金属イオンなどとすることができる。
上記の一般式(1)におけるXとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲンイオンが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記の一般式(1)におけるYとしては、メチルアミン、エチルアミン、n-ブチルアミン、ホルムアミジンなどのアルキルアミン化合物イオンや、セシウム、カリウム、ルビジウムなどが挙げられる。また、ハロゲン化鉛-メチルアンモニウムのペロブスカイト化合物の場合、ハロゲンイオンがClのときは、光吸収スペクトルのピークλmaxは約350nm、Brのときは約410nm、Iのときは約540nmと、順に長波長側にシフトするため、利用できるスペクトル幅(バンド域)は異なる。
上記の一般式(1)におけるMとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鉛、インジウム、アンチモン、スズ、銅、ビスマス等の金属イオンなどが挙げられる。
また、ペロブスカイト層は、ハロゲン化金属からなる層と有機カチオン分子が並んだ層が、交互に積層した層状ペロブスカイト構造を示すことが好ましい。
ペロブスカイト層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ハロゲン化金属及びハロゲン化アルキルアミンを、溶解又は分散させた溶液を塗布した後に乾燥する方法などが挙げられる。
また、ペロブスカイト層を形成する方法としては、例えば、ハロゲン化金属を溶解又は分散させた溶液を塗布、乾燥した後、ハロゲン化アルキルアミンを溶解させた溶液中に浸して、ペロブスカイト化合物を形成する二段階析出法などが挙げられる。
さらに、ペロブスカイト層を形成する方法としては、例えば、ハロゲン化金属及びハロゲン化アルキルアミンを溶解又は分散した溶液を塗布しながら、ペロブスカイト化合物にとっての貧溶媒(溶解度が小さい溶媒)を加えて結晶を析出させる方法などが挙げられる。ペロブスカイト層を形成する方法としては、例えば、メチルアミンなどが充満したガス中において、ハロゲン化金属を蒸着する方法などが挙げられる。
これらの中でも、ハロゲン化金属及びハロゲン化アルキルアミンを溶解又は分散した溶液を塗布しながら、ペロブスカイト化合物にとっての貧溶媒を加えて結晶を析出させる方法が好ましい。
溶液を塗布する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、浸漬法、スピンコート法、スプレー法、ディップ法、ローラ法、エアーナイフ法などが挙げられる。また、溶液を塗布する方法としては、例えば、二酸化炭素などを用いた超臨界流体中で析出させる方法であってもよい。
また、ペロブスカイト層は、増感色素を含んでもよい。
増感色素を含んだペロブスカイト層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ペロブスカイト化合物と増感色素を混合する方法、ペロブスカイト層を形成した後で、増感色素を吸着させる方法などが挙げられる。
増感色素としては、使用される励起光により光励起される化合物であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
増感色素としては、例えば、金属錯体化合物、クマリン化合物、ポリエン化合物、インドリン化合物、チオフェン化合物、シアニン色素、メロシアニン色素、9-アリールキサンテン化合物、トリアリールメタン化合物、フタロシアニン化合物、ポルフィリン化合物などが挙げられる。
金属錯体化合物としては、例えば、特表平7-500630号公報、特開平10-233238号公報、特開2000-26487号公報、特開2000-323191号公報、特開2001-59062号公報等に記載の金属錯体化合物などが挙げられる。
クマリン化合物としては、例えば、特開平10-93118号公報、特開2002-164089号公報、特開2004-95450号公報、J.Phys.Chem.C,7224,Vol.111(2007)等に記載のクマリン化合物などが挙げられる。
同ポリエン化合物としては、例えば、特開2004-95450号公報、Chem.Commun.,4887(2007)等に記載のポリエン化合物などが挙げられる。
インドリン化合物としては、例えば、特開2003-264010号公報、特開2004-63274号公報、特開2004-115636号公報、特開2004-200068号公報、特開2004-235052号公報、J.Am.Chem.Soc.,12218,Vol.126(2004)、Chem.Commun.,3036(2003)、Angew.Chem.Int.Ed.,1923,Vol.47(2008)等に記載のインドリン化合物などが挙げられる。
チオフェン化合物としては、例えば、J.Am.Chem.Soc.,16701,Vol.128(2006)、J.Am.Chem.Soc.,14256,Vol.128(2006)等に記載のチオフェン化合物などが挙げられる。
シアニン色素としては、例えば、特開平11-86916号公報、特開平11-214730号公報、特開2000-106224号公報、特開2001-76773号公報、特開2003-7359号公報等に記載のシアニン色素などが挙げられる。
メロシアニン色素としては、例えば、特開平11-214731号公報、特開平11-238905号公報、特開2001-52766号公報、特開2001-76775号公報、特開2003-7360号公報等に記載のメロシアニン色素などが挙げられる。
9-アリールキサンテン化合物としては、例えば、特開平10-92477号公報、特開平11-273754号公報、特開平11-273755号公報、特開2003-31273号公報等に記載の9-アリールキサンテン化合物などが挙げられる。
トリアリールメタン化合物としては、例えば、特開平10-93118号公報、特開2003-31273号公報等に記載のトリアリールメタン化合物などが挙げられる。
フタロシアニン化合物、ポルフィリン化合物としては、例えば、特開平9-199744号公報、特開平10-233238号公報、特開平11-204821号公報、特開平11-265738号公報、J.Phys.Chem.,2342,Vol.91(1987)、J.Phys.Chem.B,6272,Vol.97(1993)、Electroanal.Chem.,31,Vol.537(2002)、特開2006-032260号公報、J.Porphyrins Phthalocyanines,230,Vol.3(1999)、Angew.Chem.Int.Ed.,373,Vol.46(2007)、Langmuir,5436,Vol.24(2008)等に記載のフタロシアニン化合物、ポルフィリン化合物などが挙げられる。
これらの中でも、金属錯体化合物、インドリン化合物、チオフェン化合物、ポルフィリン化合物が好ましい。
<有機塩、無機塩>
光電変換素子は、ペロブスカイト層とホール輸送層の間に、有機塩及び無機塩の少なくともいずれかの塩を含有することが好ましい。
光電変換素子が、ペロブスカイト層とホール輸送層の間に前記塩を含有することで、界面の物性を制御することが期待できる。
なお、前記ペロブスカイト層が、ペロブスカイト層である場合、前記塩は、前記ペロブスカイト層を構成する塩と異なる塩であることが好ましい。
前記塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、特にペロブスカイト化合物をペロブスカイト層に用いた場合には、相溶性の点で、カチオンにハロゲン原子を有することが好ましい。ハロゲンとしては、例えば、塩素、ヨウ素、臭素などが挙げられる。
前記有機塩としては、特にペロブスカイト化合物をペロブスカイト層に用いた場合には、相溶性の点から、アミンのハロゲン化水素酸塩であることが好ましい。
前記無機塩としては、特にペロブスカイト化合物をペロブスカイト層に用いた場合には、相溶性の点から、アルカリ金属のハロゲン化物であることが好ましい。アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムなどが挙げられる。
前記アミンのハロゲン化水素酸塩としては、例えば、n-ブチルアミン臭化水素酸塩、n-ブチルアミンヨウ化水素酸塩、n-ヘキシルアミン臭化水素酸塩、n-ヘキシルアミンヨウ化水素酸塩、n-デシルアミン臭化水素酸塩、n-オクタデシルアミンヨウ化水素酸塩、ピリジン臭化水素酸塩、アニリンヨウ化水素酸塩、ヒドラジンジ臭化水素酸塩、エチレンジアミンジヨウ化水素酸塩、2-フェニルエチルアミンヨウ化水素酸塩、フェニレンジアミンジ塩化水素酸塩、ジフェニルアミン臭化水素酸塩、ジフェニルアミンヨウ化水素酸塩、ベンジルアミンヨウ化水素酸塩、4-ジフェニルアミノフェネチルアミンヨウ化水素酸塩等が挙げられる。
前記アルカリ金属のハロゲン化物としては、例えば、ヨウ化セシウム、臭化セシウム、ヨウ化ルビジウム、ヨウ化カリウム等が挙げられる。
ペロブスカイト層とホール輸送層の間に、有機塩及び無機塩の少なくともいずれかの塩を配する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ペロブスカイト層上に、前記塩を含有する溶液を塗布した後に、乾燥し、更にその後、その上に、ホール輸送層する形成する方法が挙げられる。前記溶液としては、例えば、水溶液、アルコール溶液などが挙げられる。
塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディップ法、スプレー法、ワイヤーバー法、スピンコート法、ローラーコート法、ブレードコート法、グラビアコート法などが挙げられる。
溶液を塗布した後の乾燥処理の際の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<ホール輸送層>
ホール輸送層とは、ペロブスカイト層で生成されたホール(正孔)を後述する第2の電極まで輸送する層を意味する。このため、ホール輸送層は、前記塩を介してペロブスカイト層に隣接して配置されることが好ましい。
前記ホール輸送層は、前記光電変換素子において、前記第1の電極、電子輸送層、ペロブスカイト層を隔てるように形成される。これにより、電子拡散を防止できる。
前記ホール輸送層は、前記光電変換素子において、前記第2の電極により隔てられている。
ホール輸送層としては、互いに隣接する少なくとも2つの光電変換素子における電子輸送層、ペロブスカイト層を隔てることができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
互いに隣接する少なくとも2つの光電変換素子における第1の電極、電子輸送層、及びペロブスカイト層が、ホール輸送層で隔てられていることにより、拡散による電子の再結合が少なくなっているため、長時間にわたって高照度光に晒された後においても、発電効率を維持することが可能である。
ホール輸送層は、固体のホール輸送性材料を含み、必要に応じてその他の材料を含む。
固体のホール輸送性材料(以下では、単に「ホール輸送性材料」と称することがある)としては、ホールを輸送できる性質を持つ材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機化合物を含有することが好ましい。
ホール輸送性材料として有機化合物を用いる場合、従来公知の材料を使用することが可能であり、前記ホール輸送性材料としては、例えば、低分子化合物、高分子化合物、これらの混合物などが挙げられる。
前記ホール輸送性材料として高分子化合物を用いる場合は、特に分子量が2000以上の高分子を含有することが好ましい。
ホール輸送層に用いる高分子材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリチオフェン化合物、ポリフェニレンビニレン化合物、ポリフルオレン化合物、ポリフェニレン化合物、ポリアリールアミン化合物、ポリチアジアゾール化合物などが挙げられる。
ポリチオフェン化合物としては、例えば、ポリ(3-n-ヘキシルチオフェン)、ポリ(3-n-オクチルオキシチオフェン)、ポリ(9,9’-ジオクチル-フルオレン-コ-ビチオフェン)、ポリ(3,3’’’-ジドデシル-クォーターチオフェン)、ポリ(3,6-ジオクチルチエノ[3,2-b]チオフェン)、ポリ(2,5-ビス(3-デシルチオフェン-2-イル)チエノ[3,2-b]チオフェン)、ポリ(3,4-ジデシルチオフェン-コ-チエノ[3,2-b]チオフェン)、ポリ(3,6-ジオクチルチエノ[3,2-b]チオフェン-コ-チエノ[3,2-b]チオフェン)、ポリ(3,6-ジオクチルチエノ[3,2-b]チオフェン-コ-チオフェン)、ポリ(3,6-ジオクチルチエノ[3,2-b]チオフェン-コ-ビチオフェン)などが挙げられる。
ポリフェニレンビニレン化合物としては、例えば、ポリ[2-メトキシ-5-(2-エチルヘキシルオキシ)-1,4-フェニレンビニレン]、ポリ[2-メトキシ-5-(3,7-ジメチルオクチルオキシ)-1,4-フェニレンビニレン]、ポリ[(2-メトキシ-5-(2-エチルフェキシルオキシ)-1,4-フェニレンビニレン)-コ-(4,4’-ビフェニレン-ビニレン)]などが挙げられる。
ポリフルオレン化合物としては、例えば、ポリ(9,9’-ジドデシルフルオレニル-2,7-ジイル)、ポリ[(9,9-ジオクチル-2,7-ジビニレンフルオレン)-alt-コ-(9,10-アントラセン)]、ポリ[(9,9-ジオクチル-2,7-ジビニレンフルオレン)-alt-コ-(4,4’-ビフェニレン)]、ポリ[(9,9-ジオクチル-2,7-ジビニレンフルオレン)-alt-コ-(2-メトキシ-5-(2-エチルヘキシルオキシ)-1,4-フェニレン)]、ポリ[(9,9-ジオクチル-2,7-ジイル)-コ-(1,4-(2,5-ジヘキシルオキシ)ベンゼン)]などが挙げられる。
ポリフェニレン化合物としては、例えば、ポリ[2,5-ジオクチルオキシ-1,4-フェニレン]、ポリ[2,5-ジ(2-エチルヘキシルオキシ-1,4-フェニレン]などが挙げられる。
ポリアリールアミン化合物としては、例えば、ポリ[(9,9-ジオクチルフルオレニル-2,7-ジイル)-alt-コ-(N,N’-ジフェニル)-N,N’-ジ(p-ヘキシルフェニル)-1,4-ジアミノベンゼン]、ポリ[(9,9-ジオクチルフルオレニル-2,7-ジイル)-alt-コ-(N,N’-ビス(4-オクチルオキシフェニル)ベンジジン-N,N’-(1,4-ジフェニレン)]、ポリ[(N,N’-ビス(4-オクチルオキシフェニル)ベンジジン-N,N’-(1,4-ジフェニレン)]、ポリ[(N,N’-ビス(4-(2-エチルヘキシルオキシ)フェニル)ベンジジン-N,N’-(1,4-ジフェニレン)]、ポリ[フェニルイミノ-1,4-フェニレンビニレン-2,5-ジオクチルオキシ-1,4-フェニレンビニレン-1,4-フェニレン]、ポリ[p-トリルイミノ-1,4-フェニレンビニレン-2,5-ジ(2-エチルヘキシルオキシ)-1,4-フェニレンビニレン-1,4-フェニレン]、ポリ[4-(2-エチルヘキシルオキシ)フェニルイミノ-1,4-ビフェニレン]などが挙げられる。
ポリチアジアゾール化合物としては、例えば、ポリ[(9,9-ジオクチルフルオレニル-2,7-ジイル)-alt-コ-(1,4-ベンゾ(2,1’,3)チアジアゾール]、ポリ(3,4-ジデシルチオフェン-コ-(1,4-ベンゾ(2,1’,3)チアジアゾール)などが挙げられる。これらの中でも、キャリア移動度やイオン化ポテンシャルを考慮すると、ポリチオフェン化合物、ポリアリールアミン化合物が好ましく、更には、下記一般式(2)及び下記一般式(3)で表される化合物の少なくともいずれかが好ましい。
Figure 2022151688000005
上記一般式(2)におけるAr1はアリール基を表す。アリール基としては、例えば、フェニル基、1-ナフチル基、9-アントラセニル基等が挙げられる。アリール基は、置換基を有していても良い。置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アリール基などが挙げられる。Ar2、Ar3及びAr4はそれぞれ独立してアリーレン基、2価のヘテロ環基などを表す。アリーレン基としては、例えば、1,4-フェニレン、1,1’-ビフェニレン、9,9’-ジ-n-ヘキシルフルオレン等が挙げられる。2価のヘテロ環基としては、例えば、2,5-チオフェン等が挙げられる。R1~R4は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基などが挙げられる。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基等が挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル基、2-ナフチル基等が挙げられる。前記アルキル基、及び前記アリール基は置換基を有していてもよい。
前記一般式(2)で表される高分子の具体例としては、下記(A-01)~(A-22)を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2022151688000006
Figure 2022151688000007
Figure 2022151688000008
Figure 2022151688000009
前記一般式(3)中、R1~R5は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、又はアリール基を表し、同一であっても異なっていてもよい。Xはカチオンを表す。R1及びR2、又はR2及びR3は、一緒になって環構造を形成していてもよい。
前記ハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
前記アルキル基としては、例えば、炭素数1~6のアルキル基などが挙げられる。前記アルキル基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
前記アルコキシ基としては、例えば、炭素数1~6のアルコキシ基などが挙げられる。
前記アリール基としては、例えば、フェニル基などが挙げられる。
カチオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルカリ金属カチオン、ホスホニウムカチオン、ヨードニウムカチオン、含窒素カチオン、スルホニウムカチオンなどが挙げられる。なお、ここでの含窒素カチオンとは、窒素原子上に陽電荷があるイオンを意味し、例えば、アンモニウムカチオン、ピリジニウムカチオン、イミダゾリウムカチオンなどが挙げられる。
前記一般式(3)で示される化合物の具体例としては、下記(B-1)~(B-28)を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2022151688000010
Figure 2022151688000011
Figure 2022151688000012
Figure 2022151688000013
Figure 2022151688000014
前記ホール輸送層における、前記一般式(2)で表される繰り返し構造を有する高分子化合物(2)と、前記一般式(3)で表される化合物(3)との質量比率〔(2):(3)〕としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ホール移動の点から、1,000:1~1,000:500が好ましく、1,000:5~1,000:300がより好ましい。
ホール輸送層は、例えば、他の固体のホール輸送性材料を更に含み、必要に応じてその他の材料を含む。
他の固体のホール輸送性材料(以下では、単に「ホール輸送性材料」と称することがある)としては、ホールを輸送できる性質を持つ材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機化合物を含有することが好ましい。
ホール輸送性材料として有機化合物を用いる場合、ホール輸送層は、例えば、複数の種類の化合物を含有する。
有機化合物としては、例えば、高分子材料が挙げられる。
ホール輸送層に用いる高分子材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリチオフェン化合物、ポリフェニレンビニレン化合物、ポリフルオレン化合物、ポリフェニレン化合物、ポリアリールアミン化合物、ポリチアジアゾール化合物などが挙げられる。
ポリチオフェン化合物としては、例えば、ポリ(3-n-ヘキシルチオフェン)、ポリ(3-n-オクチルオキシチオフェン)、ポリ(9,9’-ジオクチル-フルオレン-コ-ビチオフェン)、ポリ(3,3’’’-ジドデシル-クォーターチオフェン)、ポリ(3,6-ジオクチルチエノ[3,2-b]チオフェン)、ポリ(2,5-ビス(3-デシルチオフェン-2-イル)チエノ[3,2-b]チオフェン)、ポリ(3,4-ジデシルチオフェン-コ-チエノ[3,2-b]チオフェン)、ポリ(3,6-ジオクチルチエノ[3,2-b]チオフェン-コ-チエノ[3,2-b]チオフェン)、ポリ(3,6-ジオクチルチエノ[3,2-b]チオフェン-コ-チオフェン)、ポリ(3,6-ジオクチルチエノ[3,2-b]チオフェン-コ-ビチオフェン)などが挙げられる。
ポリフェニレンビニレン化合物としては、例えば、ポリ[2-メトキシ-5-(2-エチルヘキシルオキシ)-1,4-フェニレンビニレン]、ポリ[2-メトキシ-5-(3,7-ジメチルオクチルオキシ)-1,4-フェニレンビニレン]、ポリ[(2-メトキシ-5-(2-エチルフェキシルオキシ)-1,4-フェニレンビニレン)-コ-(4,4’-ビフェニレン-ビニレン)]などが挙げられる。
ポリフルオレン化合物としては、例えば、ポリ(9,9’-ジドデシルフルオレニル-2,7-ジイル)、ポリ[(9,9-ジオクチル-2,7-ジビニレンフルオレン)-alt-コ-(9,10-アントラセン)]、ポリ[(9,9-ジオクチル-2,7-ジビニレンフルオレン)-alt-コ-(4,4’-ビフェニレン)]、ポリ[(9,9-ジオクチル-2,7-ジビニレンフルオレン)-alt-コ-(2-メトキシ-5-(2-エチルヘキシルオキシ)-1,4-フェニレン)]、ポリ[(9,9-ジオクチル-2,7-ジイル)-コ-(1,4-(2,5-ジヘキシルオキシ)ベンゼン)]などが挙げられる。
ポリフェニレン化合物としては、例えば、ポリ[2,5-ジオクチルオキシ-1,4-フェニレン]、ポリ[2,5-ジ(2-エチルヘキシルオキシ-1,4-フェニレン]などが挙げられる。
ポリチアジアゾール化合物としては、例えば、ポリ[(9,9-ジオクチルフルオレニル-2,7-ジイル)-alt-コ-(1,4-ベンゾ(2,1’,3)チアジアゾール]、ポリ(3,4-ジデシルチオフェン-コ-(1,4-ベンゾ(2,1’,3)チアジアゾール)などが挙げられる。
ホール輸送層は、上記高分子化合物だけでなく低分子化合物単独あるいは低分子と高分子の混合物を含有してもよい。
低分子ホール輸送性材料としては特に化学構造に制限はなく、例えば、オキサジアゾール化合物、トリフェニルメタン化合物、ピラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、テトラアリールベンジジン化合物、スチルベン化合物、スピロビフルオレン化合物、チオフェンオリゴマーなどが挙げられる。オキサジアゾール化合物としては、例えば、特公昭34-5466号公報、特開昭56-123544号公報等に示されているオキサジアゾール化合物などが挙げられる。
トリフェニルメタン化合物としては、例えば、特公昭45-555号公報等に示されているトリフェニルメタン化合物などが挙げられる。
ピラゾリン化合物としては、例えば、特公昭52-4188号公報等に示されているピラゾリン化合物などが挙げられる。
ヒドラゾン化合物としては、例えば、特公昭55-42380号公報等に示されているヒドラゾン化合物などが挙げられる。
テトラアリールベンジジン化合物としては、例えば、特開昭54-58445号公報等に示されているテトラアリールベンジジン化合物などが挙げられる。
スチルベン化合物としては、例えば、特開昭58-65440号公報、特開昭60-98437号公報等に示されているスチルベン化合物などが挙げられる。
スピロビフルオレン化合としては、例えば、特開2007-115665号公報、特開2014-72327号公報、特開2001-257012号公報WO2004/063283号公報、WO2011/030450号公報、WO2011/45321号公報、WO2013/042699号公報、WO2013/121835号公報に示されているスピロビフルオレン化合物などが挙げられる。チオフェンオリゴマーとしては、例えば、特開平2-250881号公報、特開2013-033868号公報に示されているチオフェンオリゴマーなどが挙げられる。
これらの低分子ホール輸送性材料の中でも、スピロビフルオレン化合物が好ましく、下記一般式(5)で表されるスピロビフルオレン化合物がより好ましい。
Figure 2022151688000015
ただし、前記一般式(5)中、R3は、水素原子又はアルキル基を表す。
高分子化合物と低分子化合物を混合する場合、それぞれのイオン化ポテンシャルの差が、0.2eV以下であることが好ましい。イオン化ポテンシャルとは分子から1個の電子を取り出すのに必要なエネルギーであり、電子ボルト(eV)の単位で表されるものである。イオン化ポテンシャルの測定方法に特に制限はないが、光電子分光法による測定が好ましい。
ホール輸送層に含まれるその他の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、添加剤、酸化剤などが挙げられる。
添加剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ヨウ素、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化セシウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化銅、ヨウ化鉄、ヨウ化銀等の金属ヨウ化物、ヨウ化テトラアルキルアンモニウム、ヨウ化ピリジニウム等の4級アンモニウム塩、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化セシウム、臭化カルシウム等の金属臭化物、臭化テトラアルキルアンモニウム、臭化ピリジニウム等の4級アンモニウム化合物の臭素塩、塩化銅、塩化銀等の金属塩化物、酢酸銅、酢酸銀、酢酸パラジウム等の酢酸金属塩、硫酸銅、硫酸亜鉛等の金属硫酸塩、フェロシアン酸塩-フェリシアン酸塩、フェロセン-フェリシニウムイオン等の金属錯体、ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール-アルキルジスルフィド等のイオウ化合物、ビオロゲン色素、ヒドロキノン等、ヨウ化1,2-ジメチル-3-n-プロピルイミダゾイニウム塩、ヨウ化1-メチル-3-n-ヘキシルイミダゾリニウム塩、1,2-ジメチル-3-エチルイミダゾリウムトリフロオロメタンスルホン酸塩、1-メチル-3-ブチルイミダゾリウムノナフルオロブチルスルホン酸塩、1-メチル-3-エチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチル)スルホニルイミド等のInorg.Chem.35(1996)1168に記載のイオン液体、ピリジン、4-t-ブチルピリジン、ベンズイミダゾール等の塩基性化合物又はリチウムトリフルオロメタンスルホニルイミド、リチウムジイソプロピルイミド等のリチウム化合物などが挙げられる。
酸化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ヘキサクロロアンチモン酸トリス(4-ブロモフェニル)アミニウム、ヘキサフルオロアンチモネート銀、ニトロソニウムテトラフルオボラート、硝酸銀、コバルト錯体などが挙げられる。なお、酸化剤により、ホール輸送性材料の全体が酸化される必要はなく、一部が酸化されていれば有効である。また、酸化剤は、反応後に系外に取り出しても、取り出さなくてもよい。
ホール輸送層が酸化剤を含むことにより、ホール輸送性材料の一部又は全部をラジカルカチオンにすることができるため、導電性が向上し、出力特性の耐久性や安定性を高めることが可能になる。
ホール輸送層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ペロブスカイト層上においては、0.01μm以上20μm以下が好ましく、0.1μm以上10μm以下がより好ましく、0.2μm以上2μm以下が更に好ましい。
ホール輸送層は、ペロブスカイト層の上に直接形成することができる。ホール輸送層の作製方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、真空蒸着等の真空中で薄膜を形成する方法、湿式製膜法などが挙げられる。これらの中でも、製造コストなどの点で、特に湿式製膜法が好ましく、ペロブスカイト層上に塗布する方法がより好ましい。
湿式製膜法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディップ法、スプレー法、ワイヤーバー法、スピンコート法、ローラーコート法、ブレードコート法、グラビアコート法などが挙げられる。また、湿式印刷方法としては、例えば、凸版、オフセット、グラビア、凹版、ゴム版、スクリーン印刷などの方法を用いてもよい。
また、ホール輸送層は、例えば、超臨界流体又は臨界点より低い温度及び圧力の亜臨界流体中で製膜することにより作製してもよい。
超臨界流体とは、気体と液体が共存できる限界(臨界点)を超えた温度及び圧力領域において非凝集性高密度流体として存在し、圧縮しても凝集せず、臨界温度以上、かつ臨界圧力以上の状態である流体である流体を意味する。超臨界流体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、臨界温度が低いものが好ましい。
亜臨界流体としては、臨界点近傍の温度及び圧力領域において、高圧液体として存在する流体であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。超臨界流体として挙げられる流体は、亜臨界流体としても好適に使用することができる。
超臨界流体としては、例えば、一酸化炭素、二酸化炭素、アンモニア、窒素、水、アルコール溶媒、炭化水素溶媒、ハロゲン溶媒、エーテル溶媒などが挙げられる。
アルコール溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n-ブタノールなどが挙げられる。
炭化水素溶媒としては、例えば、エタン、プロパン、2,3-ジメチルブタン、ベンゼン、トルエンなどが挙げられる。ハロゲン溶媒としては、例えば、塩化メチレン、クロロトリフロロメタンなどが挙げられる。
エーテル溶媒としては、例えば、ジメチルエーテルなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、二酸化炭素が、臨界圧力7.3MPa、臨界温度31℃であることから、容易に超臨界状態をつくり出せるとともに、不燃性で取扱いが容易である点で好ましい。
超臨界流体の臨界温度及び臨界圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。超臨界流体の臨界温度としては、-273℃以上300℃以下が好ましく、0℃以上200℃以下がより好ましい。
超臨界流体及び亜臨界流体に加え、有機溶媒やエントレーナーを併用することもできる。有機溶媒及びエントレーナーを添加することにより、超臨界流体中での溶解度の調整をより容易に行うことができる。
有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ケトン溶媒、エステル溶媒、エーテル溶媒、アミド溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、炭化水素溶媒などが挙げられる。
ケトン溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。
エステル溶媒としては、例えば、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチルなどが挙げられる。
エーテル溶媒としては、例えば、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサンなどが挙げられる。
アミド溶媒としては、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドンなどが挙げられる。
ハロゲン化炭化水素溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ブロモホルム、ヨウ化メチル、ジクロロエタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン、フルオロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、1-クロロナフタレンなどが挙げられる。
炭化水素溶媒としては、例えば、n-ペンタン、n-ヘキサン、n-オクタン、1,5-ヘキサジエン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサジエン、ベンゼン、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、エチルベンゼン、クメンなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、ペロブスカイト層上に、ホール輸送性材料を積層した後、プレス処理工程を施してもよい。プレス処理を施すことによって、ホール輸送性材料がペロブスカイト層とより密着するため、発電効率が改善できる場合がある。
プレス処理の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、IR(infrared spectroscopy)錠剤成形器に代表されるような平板を用いたプレス成形法、ローラー等を用いたロールプレス法などを挙げることができる。
プレス処理する際の圧力としては、10kgf/cm2以上が好ましく、30kgf/cm2以上がより好ましい。
プレス処理する時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1時間以下が好ましい。また、プレス処理時に熱を加えてもよい。
プレス処理の際、プレス機と電極との間に離型剤を挟んでもよい。
離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ四フッ化エチレン、ポリクロロ三フッ化エチレン、四フッ化エチレン六フッ化プロピレン共重合体、ペルフルオロアルコキシフッ化樹脂、ポリフッ化ビニリデン、エチレン四フッ化エチレン共重合体、エチレンクロロ三フッ化エチレン共重合体、ポリフッ化ビニル等のフッ素樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<金属酸化物を含む膜>
プレス処理工程を行った後、第2の電極を設ける前に、ホール輸送層と第2の電極との間に金属酸化物を含む膜を設けてもよい。
金属酸化物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化バナジウム、酸化ニッケルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、酸化モリブデンが好ましい。
金属酸化物を含む膜をホール輸送層上に設ける方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタリング、真空蒸着等の真空中で薄膜を形成する方法や湿式製膜法などが挙げられる。
金属酸化物を含む膜を形成する際の湿式製膜法としては、金属酸化物の粉末又はゾルを分散したペーストを調製し、ホール輸送層上に塗布する方法が好ましい。
湿式製膜法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディップ法、スプレー法、ワイヤーバー法、スピンコート法、ローラーコート法、ブレードコート法、グラビアコート法などが挙げられる。また、湿式印刷方法としては、例えば、凸版、オフセット、グラビア、凹版、ゴム版、スクリーン印刷などの方法を用いてもよい。
金属酸化物を含む膜の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1nm以上50nm以下が好ましく、1nm以上10nm以下がより好ましい。
<第2の電極>
第2の電極は、前記光電変換素子において、前記第1の電極、電子輸送層、ペロブスカイト層を隔てるように形成され、ホール輸送層上、又は金属酸化物の膜上に形成することが好ましい。前記第2の電極が、前記光電変換素子において、前記第1の電極、電子輸送層、ペロブスカイト層を隔てるように形成されることで、電子拡散を防止できる。また、第2の電極は、第1の電極と同様のものを用いることができる。
第2の電極としては、その形状、構造、大きさについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
第2の電極の材質としては、例えば、金属、炭素化合物、導電性金属酸化物、導電性高分子などが挙げられる。
金属としては、例えば、白金、金、銀、銅、アルミニウムなどが挙げられる。
炭素化合物としては、例えば、グラファイト、フラーレン、カーボンナノチューブ、グラフェンなどが挙げられる。
導電性金属酸化物としては、例えば、ITO、FTO、ATOなどが挙げられる。
導電性高分子としては、例えば、ポリチオフェン、ポリアニリンなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
第2の電極は、用いられる材料の種類やホール輸送層の種類により、適宜ホール輸送層上に塗布、ラミネート、真空蒸着、CVD、貼り合わせなどの方法を用いることにより形成可能である。
また、光電変換素子においては、第1の電極と第2の電極の少なくともいずれかは実質的に透明であることが好ましい。例えば、第1の電極を透明にして、入射光を第1の電極側から入射させることが好ましい。この場合、第2の電極には光を反射させる材料を使用することが好ましく、金属、導電性酸化物を蒸着したガラス、プラスチック、金属薄膜などが好ましく用いられる。また、入射光側の電極に反射防止層を設けることも有効な手段である。
<第2の基板>
本発明の太陽電池モジュールは、第2の基板を、光電変換素子を挟むように第1の基板と対向して配置することもできる。
基板としては、その形状、構造、大きさについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
第2の基板の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガラス、プラスチックフィルム、セラミックなどが挙げられる。
第2の基板と後述する封止部材との接合部には、密着性を上げるため、凹凸部を形成してもよい。
凹凸部の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、サンドブラスト法、ウオーターブラスト法、化学エッチング法、レーザー加工法、研磨紙を用いた方法などが挙げられる。
第2の基板と封止部材との密着性を上げる方法としては、例えば、第2の基板の表面の有機物を除去する方法でもよく、第2の基板の親水性を向上させる方法でもよい。第2の基板の表面の有機物を除去する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、UVオゾン洗浄、酸素プラズマ処理などが挙げられる。
<封止部材>
封止部材は、第1の基板と第2の基板の間に配置され、光電変換素子を封止する。
封止部材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル樹脂の硬化物、エポキシ樹脂の硬化物などが挙げられる。
アクリル樹脂の硬化物は、分子内にアクリル基を有するモノマーあるいはオリゴマーが硬化したものであれば、公知のいずれの材料でも使用することが可能である。
エポキシ樹脂の硬化物は、分子内にエポキシ基を有するモノマーあるいはオリゴマーが硬化したものであれば、公知のいずれの材料でも使用することが可能である。
アクリル樹脂としては、例えば、水分散系、無溶剤系、固体系、加熱硬化型、硬化剤混合型、紫外線硬化型などが挙げられる。これらの中でも熱硬化型及び紫外線硬化型が好ましく、紫外線硬化型がより好ましい。なお、紫外線硬化型であっても、加熱を行うことは可能であり、紫外線硬化した後であっても加熱を行うことが好ましい。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ノボラック型、環状脂肪族型、長鎖脂肪族型、グリシジルアミン型、グリシジルエーテル型、グリシジルエステル型などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂には、必要に応じて硬化剤や各種添加剤を混合することが好ましい。
硬化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アミン系、酸無水物系、ポリアミド系、その他の硬化剤などに分類される。
アミン系硬化剤としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどの脂肪族ポリアミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族ポリアミンなどが挙げられる。
酸無水物系硬化剤としては、例えば、無水フタル酸、テトラ及びヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ピロメリット酸、無水ヘット酸、ドデセニル無水コハク酸などが挙げられる。
その他の硬化剤としては、例えば、イミダゾール類、ポリメルカプタンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
添加剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、充填材(フィラー)、ギャップ剤、重合開始剤、乾燥剤(吸湿剤)、硬化促進剤、カップリング剤、可とう化剤、着色剤、難燃助剤、酸化防止剤、有機溶剤などが挙げられる。これらの中でも、充填材、ギャップ剤、硬化促進剤、重合開始剤、乾燥剤(吸湿剤)が好ましく、充填材及び重合開始剤がより好ましい。
添加剤として充填材を含むことにより、水分や酸素の浸入を抑制し、さらには硬化時の体積収縮の低減、硬化時あるいは加熱時のアウトガス量の低減、機械的強度の向上、熱伝導性や流動性の制御などの効果を得ることができる。そのため、添加剤として充填材を含むことは、様々な環境で安定した出力を維持する上で非常に有効である。
また、光電変換素子の出力特性やその耐久性に関しては、侵入する水分や酸素の影響だけでなく、封止部材の硬化時あるいは加熱時に発生するアウトガスの影響が無視できない。特に、加熱時に発生するアウトガスの影響は、高温環境保管における出力特性に大きな影響を及ぼす。
封止部材に充填材やギャップ剤、乾燥剤を含有させることにより、これら自身が水分や酸素の浸入を抑制できるほか、封止部材の使用量を低減できることにより、アウトガスを低減させる効果を得ることができる。封止部材に充填材やギャップ剤、乾燥剤を含有させることは、硬化時だけでなく、光電変換素子を高温環境で保存する際にも有効である。
充填材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結晶性あるいは不定形のシリカ、タルク、アルミナ、窒化アルミ、窒化珪素、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム等の無機系充填材などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
充填材の平均一次粒径は、0.1μm以上10μmが好ましく、1μm以上5μm以下がより好ましい。充填材の平均一次粒径が上記の好ましい範囲内であると、水分や酸素の侵入を抑制する効果を十分に得ることができ、粘度が適正となり、基板との密着性や脱泡性が向上し、封止部の幅の制御や作業性に対しても有効である。
充填材の含有量としては、封止部材全体(100質量部)に対し、10質量部以上90質量部以下が好ましく、20質量部以上70質量部以下がより好ましい。充填材の含有量が上記の好ましい範囲内であることにより、水分や酸素の浸入抑制効果が十分に得られ、粘度も適正となり、密着性や作業性も良好となる。
ギャップ剤は、ギャップ制御剤あるいはスペーサー剤とも称される。添加剤としてギャップ材を含むことにより、封止部のギャップを制御することが可能になる。例えば、第1の基板又は第1の電極の上に、封止部材を付与し、その上に第2の基板を載せて封止を行う場合、封止部材がギャップ剤を混合していることにより、封止部のギャップがギャップ剤のサイズに揃うため、容易に封止部のギャップを制御することができる。
ギャップ剤としては、粒状でかつ粒径が均一であり、耐溶剤性や耐熱性が高いものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。ギャップ剤としては、エポキシ樹脂と親和性が高く、粒子形状が球形であるものが好ましい。具体的には、ガラスビーズ、シリカ微粒子、有機樹脂微粒子などが好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ギャップ剤の粒径としては、設定する封止部のギャップに合わせて選択可能であるが、1μm以上100μm以下が好ましく、5μm以上50μm以下がより好ましい。
重合開始剤としては、熱や光を用いて重合を開始させるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱重合開始剤、光重合開始剤などが挙げられる。
熱重合開始剤は、加熱によってラジカルやカチオンなどの活性種を発生する化合物であり、例えば、2,2’-アゾビスブチロニトリル(AIBN)のようなアゾ化合物や、過酸化ベンゾイル(BPO)などの過酸化物などが挙げられる。熱カチオン重合開始剤としては、ベンゼンスルホン酸エステルやアルキルスルホニウム塩等が用いられる。
一方、光重合開始剤は、エポキシ樹脂の場合光カチオン重合開始剤が好ましく用いられる。エポキシ樹脂に光カチオン重合開始剤を混合し、光照射を行うと光カチオン重合開始剤が分解して、酸を発生し、酸がエポキシ樹脂の重合を引き起こし、硬化反応が進行する。光カチオン重合開始剤は、硬化時の体積収縮が少なく、酸素阻害を受けず、貯蔵安定性が高いといった効果を有する。
光カチオン重合開始剤としては、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、メタセロン化合物、シラノール・アルミニウム錯体などが挙げられる。
また、重合開始剤として、光を照射することにより酸を発生する機能を有する光酸発生剤も使用できる。光酸発生剤は、カチオン重合を開始する酸として作用し、例えば、カチオン部とアニオン部からなるイオン性のスルホニウム塩系やヨードニウム塩系などのオニウム塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合開始剤の添加量としては、使用する材料によって異なる場合があるが、封止部材全体(100質量部)に対し、0.5質量部以上10質量部以下が好ましく、1質量部以上5質量部以下がより好ましい。添加量が上記の好ましい範囲内であることにより、硬化が適正に進み、未硬化物の残存を低減することができ、またアウトガスが過剰になるのを防止できる。
乾燥剤は、吸湿剤とも称され、水分を物理的あるいは化学的に吸着、吸湿する機能を有する材料であり、封止部材に含有させることにより、耐湿性を更に高め、アウトガスの影響を低減できる。
乾燥剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、粒子状であるものが好ましく、例えば、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、シリカゲル、モレキュラーシーブ、ゼオライトなどの無機吸水材料が挙げられる。これらの中でも、吸湿量が多いゼオライトが好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
硬化促進剤は、硬化触媒とも称され、硬化速度を速める材料であり、主に熱硬化型のエポキシ樹脂に用いられる。
硬化促進剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、DBU(1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)-ウンデセン-7)やDBN(1,5-ジアザビシクロ(4,3,0)-ノネン-5)等の三級アミンあるいは三級アミン塩、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾールや2-エチル-4-メチルイミダゾール等のイミダゾール系、トリフェニルホスフィンやテトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート等のホスフィンあるいはホスホニウム塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
カップリング剤は、分子結合力を高める効果を有する材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シランカップリング剤などが挙げられ、より具体的には、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)3-アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N-(2-(ビニルベンジルアミノ)エチル)3-アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、封止部材としては、封止材、シール材、又は接着剤などとして市販されているエポキシ樹脂組成物が知られており、本発明においても有効に使用することができる。中でも、太陽電池や有機EL素子用途向けに開発、市販されているエポキシ樹脂組成物もあり、本発明において特に有効に使用できる。市販されているエポキシ樹脂組成物としては、例えば、TB3118、TB3114、TB3124、TB3125F(スリーボンド社製)、WorldRock5910、WorldRock5920、WorldRock8723(協立化学社製)、WB90US(P)(モレスコ社製)等が挙げられる。
本発明においては、封止部材として、シート状封止材を用いることができる。
シート状封止材とは、シート上に予めエポキシ樹脂層を形成したもので、シートにはガラスやガスバリア性の高いフィルム等が用いられる。シート状封止材を、第2の基板上に貼り付け、その後硬化させることにより、封止部材及び第2の基板を一度に形成することができる。シート上に形成するエポキシ樹脂層の形成パターンにより、中空部を設けた構造にすることもできる。
封止部材の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディスペンス法、ワイヤーバー法、スピンコート法、ローラーコート法、ブレードコート法、グラビアコート法などが挙げられる。また、封止部材の形成方法としては、例えば、凸版、オフセット、グラビア、凹版、ゴム版、スクリーン印刷などの方法を用いてもよい。
更に、封止部材と第2の電極との間にパッシベーション層を設けてもよい。パッシベーション層としては、封止部材が第2の電極に接しないように配置されていれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化アルミニウム、窒化シリコン、酸化シリコンなどが挙げられる。
<その他の部材>
その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための一実施形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
<太陽電池モジュールの構成>
図10は、本発明の太陽電池モジュールにおける断面構造の一例を示す断面図である。図10に示すように、太陽電池モジュール100は、光電変換素子11aと光電変換素子11bとを有する。光電変換素子11aと光電変換素子11bは、ぞれぞれ、第1の電極2、緻密層3、多孔質な電子輸送層(多孔質層)4、ペロブスカイト層5、ホール輸送層6、第2の電極7を有する光電変換素子を、第1の基板1上に有する。光電変換素子11aと光電変換素子11bは隣接しており、第1の電極は互いに電気的に接続され、電子輸送層、ペロブスカイト層、及びホール輸送層は空隙により隔てられている。また、光電変換素子11aと光電変換素子11bの少なくとも一方において、第1の電極2、緻密層3、多孔質層4、ペロブスカイト層5は、ホール輸送層6により隔てられている。
第1の電極2、緻密層3、多孔質層4、及びペロブスカイト層5は、ホール輸送層6により隔てられていることにより、太陽電池モジュール100は、拡散による電子の再結合が少なくなっているため、長時間にわたって高照度光に晒された後においても、発電効率を維持することが可能である。なお、第1の電極2及び第2の電極7は、電極取出し端子まで導通する経路を有している。
さらに、太陽電池モジュール100には、第2の基板10が上記の光電変換素子を挟むように第1の基板1と対向して配置され、封止部材9が第1の基板1と第2の基板10の間に配置される。
光電変換素子11a及び光電変換素子11bにおいて、前記第1の電極は、互いに電気的に接続され、前記電子輸送層、前記ペロブスカイト層及び前記ホール輸送層は、空隙により隔てられている。空隙は、気体に満ちていてもよく、真空であってもよい。
空隙の幅は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.03mm以上1mm以下が好ましく、0.05mm以上0.2mm以下がより好ましい。
太陽電池モジュール100の光電変換素子は、第1の基板1と封止部材9と第2の基板10により封止されている。そのため、第2の電極7と第2の基板10との間に存在する中空部における水分量や酸素濃度を制御することが可能である。太陽電池モジュール100の中空部の水分量や酸素濃度を制御することにより、発電性能や耐久性を向上できる。すなわち、太陽電池モジュールが、光電変換素子を挟むように第1の基板と対向して配置される第2の基板と、第1の基板と第2の基板の間に配置され、光電変換素子を封止する封止部材とを更に有することにより、中空部の水分量や酸素濃度を制御ことができるため、発電性能や耐久性を向上できる。
なお、中空部内の酸素濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0%以上21%以下が好ましく、0.05%以上10%以下がより好ましく、0.1%以上5%以下が更に好ましい。
また、太陽電池モジュール100においては、第2の電極7と第2の基板10が接触していないため、第2の電極7の剥離や破壊を防止することができる。
太陽電池モジュール100は、光電変換素子11aと光電変換素子11bとが電気的に接続されている。具体的には、太陽電池モジュール100は、高電子変換素子11aと高電子変換素子11bとを電気的に接続する貫通部8を有する。前記貫通部8は、図5に示すように円形状に複数形成しても良いし(以下、貫通孔と称することがある)、光電変換素子の一方向の全域にわたってライン状に形成しても良い。
前記貫通部8を形成した後に第2の電極を形成することにより、第2の電極の材料が前記貫通部8の側面に形成され、隣接する光電変換素子同士を電気的に接続させることが可能になる。なお、貫通部8の側面に形成される導電性材料としては、第2の電極の材料とは異なる材料を使用することも可能である。
このように、太陽電池モジュール100においては、光電変換素子11aの第2の電極7と光電変換素子11bの第1の電極2とが、ホール輸送層6を貫通する貫通部8によって電気的に接続されることにより、光電変換素子11aと光電変換素子11bとが、直列に接続されている。複数の光電変換素子を並列に接続さえることも可能であるが、複数の光電変換素子が直列に接続されることにより、太陽電池モジュールの開放電圧を大きくすることができる。
なお、貫通部8については、第1の電極2を貫通し、第1の基板1まで達していてもよいし、第1の電極2の内部で加工をやめ、第1の基板1にまで達していなくてもよい。貫通部8の形状を第1の電極2を貫通し、第1の基板1まで到達する微細孔とする場合、貫通部8の面積に対して微細孔の開口面積合計が大きくなりすぎると、第1の電極2の膜断面積が減少することで抵抗値が増大してしまい、光電変換効率の低下を引き起こす場合がある。そのため、貫通部8の面積に対する微細孔の開口面積合計の比率は、5/100以上60/100以下であることが好ましい。
また、貫通部の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、サンドブラスト法、ウオーターブラスト法、化学エッチング法、レーザー加工法、研磨紙を用いた方法などが挙げられる。これらの中でも、貫通部8をサンドやエッチング、レジスト等を使うことなく形成でき、これにより清浄に再現性よく加工することができるため、レーザー加工法が好ましい。また、レーザー加工法が好ましい理由としては、貫通部8を形成するとき、緻密層3、多孔質な電子輸送層(多孔質層)4、ペロブスカイト層5、ホール輸送層6、第2の電極7のうち少なくとも一つを、レーザー加工法による衝撃剥離によって除去することが可能になることも挙げられる。これにより、積層時にマスクを設ける必要がなく、また、光電変換素子を形成する材料の除去と貫通部の形成とを、まとめて簡易に行うことができる。
光電変換素子11aと光電変換素子11bの少なくとも一方において、第1の電極2、緻密層3、多孔質層4、及びペロブスカイト層5は、ホール輸送層6により隔てられている。隔てられている幅としては、50μm以上であることが好ましい。
光電変換素子11aと光電変換素子11bがホール輸送層により隔てられおり、ホール輸送層の正孔拡散の影響を受けると、光電変換素子11aと光電変換素子11bとが、電荷リークする。このため、長時間にわたって高照度光に晒された後においても、発電効率を維持することが困難となる。すなわち、ホール輸送層により隔てられている光電変換素子間が、50μm以上であることにより、長時間にわたって高照度光に晒された後においても、発電効率を維持することが可能である。
本発明の太陽電池モジュールは、発生した電流を制御する回路基盤等と組み合わせることにより電源装置に応用できる。電源装置を利用している機器類として、例えば、電子卓上計算機や腕時計が挙げられる。また、携帯電話、電子手帳、電子ペーパー等に本発明の光電変換素子を有する電源装置を適用することもできる。また、充電式や乾電池式の電気器具の連続使用時間を長くするための補助電源、2次電池などと組み合わせることにより夜間等でも利用できる電源などとしても、本発明の光電変換素子を有する電源装置を用いることができる。さらに、電池交換や電源配線等が不要な自立型電源として、IoTデバイスや人工衛星などに用いることもできる。
以下、本発明を実施例及び比較例を挙げて説明する。なお、本発明はここに例示される実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<太陽電池モジュールの作製>
基板及び第1の電極として、ITO(Indium Tin Oxide)ガラス基板を用いた。
酸化スズコロイド溶液(アルファエーサー製)をITOガラス基板上に塗布し、100℃で1時間加熱乾燥した。次いで、(1-アミノエチル)ホスホン酸(Aldrich製)を溶解したエタノール0.1mM(なお、Mは、mol/dmを意味する)の溶液を、スピンコート法を用いて上述の膜上に塗布し、70℃で10分間乾燥し、電子輸送層を得た。
次いで、ヨウ化鉛(II)(0.5306g)、臭化鉛(II)(0.0736g)、臭化メチルアミン(0.0224g)、ヨウ化ホルムアミジン(0.1876g)、ヨウ化カリウム(0.0112g)を、N,N-ジメチルホルムアミド(0.8ml)、ジメチルスルホキシド(0.2ml)に加え、60℃で加熱攪拌して得た溶液を、上記の電子輸送層上にスピンコート法を用いて塗布しながらクロロベンゼン(0.3ml)を加えて、ペロブスカイト膜を形成し、150℃で30分間乾燥させることにより、ペロブスカイト層を作製した。なお、ペロブスカイト層の平均厚みは、200~350nmとなるようにした(図1)。
そして、上記の工程により得られた積層物に対して、レーザー加工を行うことによって、隣接する積層物との距離が10μmとなるように溝を形成した(図2)。次いで、(A-5)で示される高分子(重量平均分子量=20,000、イオン化ポテンシャル5.22eV)を36.8mg、および添加剤として(B-14)で示される添加剤を7.4mg計量し、クロロベンゼン3.0mlに溶解した。得た溶液を上記の工程により得られた積層物上にスピンコート法を用いて塗布して、ホール輸送層を作製した。なお、ホール輸送層の平均厚み(ペロブスカイト層上の部分)は、50~120nmとなるようにした(図3)。次いで、レーザー加工を行うことによって、ITO(2)~ホール輸送層(6)を全て貫通する孔(以下、貫通孔と称することがある)を形成した。断面図を図4、上から見た図を図5に示す。
さらに、前述の積層物上に、金を100nm真空蒸着した(図6)。
その後、封止部材が設けられる第1の基板及び第2の基板の端部、及びペロブスカイト層を、レーザー加工によりエッチング処理し、隣接する光電変換素子が直列に接続されていることを確認した(断面図を図7、上から見た図を図8)。なお、光電変換素子の直列数は2個である。
続いて、第1の基板の端部を、光電変換素子(発電領域)が取り囲まれるように、紫外線硬化樹脂(株式会社スリーボンドホールディングス製、商品名:TB3118)をディスペンサー(株式会社サンエイテック製、商品名:2300N)を用いて塗布した。その後、低湿(露点-30℃)かつ酸素濃度を0.2%に制御したグローブボックス内に移して、紫外線硬化樹脂の上に第2の基板としてのカバーガラスを載せ、紫外線照射により紫外線硬化樹脂を硬化させて発電領域の封止を行い、図10で例示される二つのセルが直接に接続した太陽電池モジュール1を作製した。
<太陽電池モジュールの評価>
得られた太陽電池モジュール1について、ソーラーシミュレーター(AM1.5、100mW/cm)で光を照射しつつ、太陽電池評価システム(株式会社エヌエフ回路設計ブロック製、商品名:As-510-PV03)を用いて、太陽電池特性(初期特性)を評価した。更に、上記のソーラーシミュレーターを用いて、上記と同様の条件で光を500時間連続照射した後、上記と同じように太陽電池特性(500時間連続照射後の特性)を評価した。
評価した太陽電池特性は、開放電圧、短絡電流密度、形状因子、変換効率(発電効率)である。また、初期特性における変換効率に対する、500時間連続照射後の特性における変換効率の割合を、変換効率の維持率として求めた。その結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1において、(A-5)で示される高分子36.8mg、および添加剤(B-14)7.4mgを、ポリ(3-n-ヘキシルチオフェン)36.8mg、リチウムビス(トリフルオロメチルスルホニルイミド)4.8mg、4-t-ブチルピリジン6.8mgに変更した以外は、実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作成した。得られた太陽電池モジュールの特性を評価した。その結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1において、ヨウ化鉛(II)(0.5306g)、臭化鉛(II)(0.0736g)、臭化メチルアミン(0.0224g)、ヨウ化ホルムアミジン(0.1876g)、ヨウ化カリウム(0.0112g)を、N,N-ジメチルホルムアミド(0.8ml)、ジメチルスルホキシド(0.2ml)を、ヨウ化鉛(II)(0.4841g)、ヨウ化アンチモン(III)(0.0502g)臭化鉛(II)(0.0736g)、臭化メチルアミン(0.0224g)、ヨウ化ホルムアミジン(0.1876g)、ヨウ化カリウム(0.0112g)を、N,N-ジメチルホルムアミド(0.8ml)、ジメチルスルホキシド(0.2ml)に変更した以外は、実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作成した。得られた太陽電池モジュールの特性を評価した。その結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1において、酸化スズコロイド溶液(アルファエーサー製)をITOガラス基板上に塗布し、100℃で1時間加熱乾燥した後、ペクセルテクノロジーズ製(PECC-B01)をエタノールで10倍に希釈した溶液をスピンコーターで塗布し、多孔質TiO層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作成した。得られた太陽電池モジュールの特性を評価した。その結果を表1に示す。また、デバイスの断面図を図10に示す。
(比較例1)
実施例1において、ホール輸送層が、前記第1の電極、前記電子輸送層、及び前記ペロブスカイト層を隔てないように形成された以外は、実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作成した。得られた太陽電池モジュールの特性を評価した。その結果を表2に示す。
(比較例2)
実施例1において、第2の電極が、前記第1の電極、前記電子輸送層、前記ペロブスカイト層、及びホール輸送層を隔てないように形成された以外は、実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作成した。得られた太陽電池モジュールの特性を評価した。その結果を表2に示す。
(比較例3)
実施例1において、ペロブスカイト層が、ペロブスカイト化合物を含有していない以外は、実施例1と同様にして太陽電池モジュールを作成した。得られた太陽電池モジュールの特性を評価した。その結果を表2に示す。
Figure 2022151688000016
Figure 2022151688000017
表1の結果から、実施例1~4は、初期特性が非常に良好なだけでなく、500時間の連続照射試験後の変換効率の維持率が全て80%以上を維持しており、良好な耐久性を有していることがわかる。一方、比較例1は500時間の連続照射試験後の変換効率の維持率は低いことが明らかである。
以上説明したように、本発明の太陽電池モジュールは、互いに隣接する少なくとも2つの光電変換素子において、互いに隣接する少なくとも2つの光電変換素子における電子輸送層、及びペロブスカイト層が、ホール輸送層により隔てられている。これにより、本発明の太陽電池モジュールは、長時間にわたって高照度光に晒された後においても、発電効率を維持することが可能である。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 第1の電極、電子輸送層、ペロブスカイト層、ホール輸送層、及び第2の電極を有する光電変換素子が、基板上に複数設けられている太陽電池モジュールであって、
隣接する2つの前記光電変換素子において、
前記第1の電極は互いに電気的に接続され、
前記電子輸送層、前記ペロブスカイト層及び前記ホール輸送層は空隙により隔てられ、
一方の前記光電変換素子における前記第2の電極と、他方の前記光電変換素子における前記第1の電極が電気的に接続され、
前記一方の光電変換素子において、前記第1の電極、前記電子輸送層及び前記ペロブスカイト層は前記ホール輸送層により隔てられていることを特徴とする太陽電池モジュール。
<2> 前記光電変層が下記一般式(1)で表される化合物を含有する、前記<1>に記載の太陽電池モジュール。
XαYβZγ ・・・一般式(1)
一般式(1)において、α:β:γの比率は3:1:1であり、β及びγは1より大きい整数を表す。Xはハロゲン原子、Yはアミノ基を有する有機化合物、Zは金属イオンを表す。
<3> 前記ホール輸送層が、下記一般式(2)で表される化合物、及び一般式(3)で表される化合物の少なくともいずれかを含有する、前記<1>から<2>のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
Figure 2022151688000018
一般式(2)において、Ar1は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Ar2、Ar3はそれぞれ独立に置換もしくは無置換の、単環式、非縮合多環式または縮合多環式芳香族炭化水素基の2価基を表す。Ar4はベンゼン、チオフェン、ビフェニル、アントラセン、ナフタレンの2価基を表し、これらは置換基を有していてもよい。
Figure 2022151688000019
一般式(3)において、R1~R5は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基を表し、同一であっても異なっていても良い。Xはカチオンを表す。
<4> 前記ペロブスカイト層が、Sb原子、Cs原子、Rb原子、及びK原子の少なくともいずれかを含有する、前記<1>から<3>のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
<5> 前記ペロブスカイト層と前記ホール輸送層との間にアミン化合物を含有する、前記<1>から<4>のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
<6> 前記電子輸送層が、少なくとも酸化スズを含有する、前記<1>から<5>のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
<7> 前記電子輸送層が、緻密層を有する、前記<1>から<6>のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
<8> 前記光電変換素子が直列又は並列に接続された、前記<1>から<7>のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
<1>から<8>のいずれかに記載の太陽変換モジュールによれば、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
特開2016-195175号公報
1 基板(第1の基板)
2 第1の電極
3 緻密層
4 電子輸送層
5 ペロブスカイト層
6 ホール輸送層
7 第2の電極
8 貫通孔
9 封止部材
10 第2の基板
11a、11b 光電変換素子

Claims (8)

  1. 第1の電極、電子輸送層、ペロブスカイト層、ホール輸送層、及び第2の電極を有する
    光電変換素子が、基板上に複数設けられている太陽電池モジュールであって、
    隣接する2つの前記光電変換素子において、
    前記第1の電極は互いに電気的に接続され、
    前記電子輸送層、前記ペロブスカイト層及び前記ホール輸送層は空隙により隔てられ、
    一方の前記光電変換素子における前記第2の電極と、他方の前記光電変換素子における前記第1の電極が電気的に接続され、
    前記一方の光電変換素子において、前記第1の電極、前記電子輸送層及び前記ペロブスカイト層は前記ホール輸送層により隔てられていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記光電変層が下記一般式(1)で表される化合物を含有する、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
    XαYβZγ ・・・一般式(1)
    一般式(1)において、α:β:γの比率は3:1:1であり、β及びγは1より大きい整数を表す。Xはハロゲン原子、Yはアミノ基を有する有機化合物、Zは金属イオンを表す。
  3. 前記ホール輸送層が、下記一般式(2)で表される化合物、及び一般式(3)で表される化合物の少なくともいずれかを含有する、請求項1から2のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
    Figure 2022151688000020
    一般式(2)において、Ar1は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Ar2、Ar3はそれぞれ独立に置換もしくは無置換の、単環式、非縮合多環式または縮合多環式芳香族炭化水素基の2価基を表す。Ar4はベンゼン、チオフェン、ビフェニル、アントラセン、ナフタレンの2価基を表し、これらは置換基を有していてもよい。
    Figure 2022151688000021
    一般式(3)において、R1~R5は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基を表し、同一であっても異なっていても良い。Xはカチオンを表す。
  4. 前記ペロブスカイト層が、Sb原子、Cs原子、Rb原子、及びK原子の少なくともいずれかを含有する、請求項1から3のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記ペロブスカイト層と前記ホール輸送層との間にアミン化合物を含有する、請求項1から4のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記電子輸送層が、少なくとも酸化スズを含有する、請求項1から5のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  7. 前記電子輸送層が、緻密層を有する、請求項1から6のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  8. 前記光電変換素子が直列又は並列に接続された、請求項1から7のいずれかに記載の太陽電池モジュール。

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