JP2022151127A - ステージの検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理チャンバを大気開放することなく、ステージに形成された凸部の状態を検査する。【解決手段】ステージの検査方法は、工程a)と、工程b)と、工程c)と、工程d)とを含む。工程a)では、プラズマが生成される処理チャンバ内に設けられたステージであって、予め定められた形状の複数の凸部の上面に基板が載せられるステージにおいて、複数の凸部の上面に検査用の膜を付着させる。工程b)では、複数の凸部の上面に、検査用の第1の基板を吸着させることにより、複数の凸部の上面に付着した検査用の膜の粒子を第1の基板に付着させる。工程c)では、第1の基板とステージとの吸着が解除され、第1の基板が処理チャンバ内から搬出される。工程d)では、搬出された第1の基板に付着している検査用の膜の粒子の分布に基づいて、ステージに形成されている複数の凸部の状態が評価される。【選択図】図5

Description

本開示の種々の側面および実施形態は、ステージの検査方法に関する。
基板に半導体装置を形成する場合、ステージ上に載せられた基板に対してエッチングや成膜等の処理が施される。処理時の基板の温度は、プラズマ等の熱源との間の熱交換と、ステージとの間の熱交換とのバランスで決定される。ステージには、加熱機構と冷却機構とが設けられている、また、ステージの表面には、複数の凸部が形成されており、複数の凸部により、ステージ上に基板が載せられた場合に、基板とステージとの間に隙間が形成される。この隙間に供給される伝熱ガスの圧力を制御することにより、基板とステージとの間の熱の伝達率を調整することができ、基板の温度を所望の温度に調整することができる。下記の特許文献1には、このような複数の凸部が形成された静電チャックが開示されている。
特開2020-107881号公報
本開示は、処理チャンバを大気開放することなく、ステージに形成された凸部の状態を検査することができるステージの検査方法を提供する。
本開示の一側面は、ステージの検査方法であって、工程a)と、工程b)と、工程c)と、工程d)とを含む。工程a)では、プラズマが生成される処理チャンバ内に設けられたステージであって、予め定められた形状の複数の凸部の上面に基板が載せられるステージにおいて、複数の凸部の上面に検査用の膜を付着させる。工程b)では、複数の凸部の上面に、検査用の第1の基板を吸着させることにより、複数の凸部の上面に付着した検査用の膜の粒子を第1の基板に付着させる。工程c)では、第1の基板とステージとの吸着が解除され、第1の基板が処理チャンバ内から搬出される。工程d)では、搬出された第1の基板に付着している検査用の膜の粒子の分布に基づいて、ステージに形成されている複数の凸部の状態が評価される。
本開示の種々の側面および実施形態によれば、処理チャンバを大気開放することなく、ステージに形成された凸部の状態を検査することができる。
図1は、本開示の一実施形態における基板処理システムの一例を示すシステム構成図である。 図2は、本開示の一実施形態におけるプラズマ処理装置の構造の一例を示す概略断面図である。 図3は、静電チャックの詳細な構造の一例を示す拡大断面図である。 図4は、基板処理の一例を示すフローチャートである。 図5は、検査処理の一例を示すフローチャートである。 図6は、検査用基板の一例を示す断面図である。 図7は、検査用基板の一例を示す平面図である。 図8は、検査用基板を吸着した静電チャックの一例を示す拡大断面図である。 図9は、検査用基板が搬出された後の静電チャックの一例を示す拡大断面図である。 図10は、モニタ用基板を吸着した静電チャックの一例を示す拡大断面図である。 図11は、検査用の膜の粒子が付着したモニタ用基板の一例を示す断面図である。 図12Aは、凸部と検査用基板との接触状態の一例を示す模式図である。 図12Bは、モニタ用基板に付着した検査用の膜の粒子の分布の一例を示す図である。 図13Aは、凸部と検査用基板との接触状態の一例を示す模式図である。 図13Bは、モニタ用基板に付着した検査用の膜の粒子の分布の一例を示す図である。 図14Aは、凸部と検査用基板との接触状態の一例を示す模式図である。 図14Bは、モニタ用基板に付着した検査用の膜の粒子の分布の一例を示す図である。 図15は、初期状態における凸部の外形を示す円とモニタ用基板に付着した検査用の膜の粒子との位置関係の一例を示す図である。 図16は、エンドエフェクタの一例を示す平面図である。 図17は、エンドエフェクタの一例を示す側面図である。 図18は、検査用基板を把持しているエンドエフェクタの一例を示す断面図である。 図19は、検査用基板を把持しているエンドエフェクタの一例を示す平面図である。 図20は、検査用基板を把持しているエンドエフェクタの一例を示す平面図である。
以下に、ステージの検査方法の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態により、開示されるステージの検査方法が限定されるものではない。
ところで、静電チャックと静電チャックの上に載せられた基板との間の熱交換は、静電チャックと基板との間に供給された伝熱ガスを介してだけでなく、基板と接触する静電チャックの凸部を介しても行われる。しかし、基板に対してプラズマを用いた処理が行われると、プラズマに含まれる活性種が静電チャックと基板との間に侵入し、活性種により静電チャックの凸部が消耗する場合がある。また、プラズマを用いて処理チャンバ内がクリーニングされる場合に、プラズマに含まれる活性種によって静電チャックの凸部が消耗する。
静電チャックの凸部が消耗すると、基板と静電チャックの凸部の上面との接触状態が変化する。基板と静電チャックの凸部の上面の接触状態が変化すると、静電チャックと基板の間で伝達される熱量が、設計時の熱量からずれ、基板の温度を精度よく制御することが難しくなる。また、静電チャックには複数の凸部が形成されており、凸部の消耗量は、複数の凸部において異なることが多い。複数の凸部の消耗量が一様でない場合、静電チャックと複数の凸部の上面との接触状態に偏りが発生する場合がある。これにより、基板の温度分布に偏りが発し、基板の温度の均一性を高めることが困難となる。
そのため、定期的に処理チャンバを大気開放し、処理チャンバ内の静電チャックの状態が検査される。静電チャックの状態の検査では、処理チャンバが大気開放され、静電チャックの状態が検査され、その後、処理チャンバ内が真空引きされる。しかし、再び基板の処理が可能となるコンディションにするためには、真空引きやコンディションのチェック等、多くの時間がかかり、基板処理のスループットの向上が難しい。また、処理チャンバ内の静電チャックを検査するまでは、静電チャックがどのような状態かわからない。そのため、検査の結果、静電チャックの状態が、基板の処理を続けることが可能な状態であった場合、基板の処理を無駄に停止させたことになる。
そこで、本開示は、処理チャンバを大気開放することなく、ステージに形成された凸部の状態を検査することができる技術を提供する。
[基板処理システム1の構成]
図1は、本開示の一実施形態における基板処理システム1の一例を示すシステム構成図である。一実施形態において、基板処理システム1は、真空搬送室11と、複数のプラズマ処理装置20と、複数のロードロック室12と、大気搬送室13と、搬送ロボット30と、評価装置40とを備える。真空搬送室11には、複数のプラズマ処理装置20および複数の大気搬送室13が接続されている。本実施形態において、真空搬送室11には6台のプラズマ処理装置20が接続されているが、真空搬送室11には5台以下のプラズマ処理装置20が接続されていてもよく、7台以上のプラズマ処理装置20が接続されていてもよい。また、本実施形態において、真空搬送室11には2台のロードロック室12が接続されているが、真空搬送室11には1台のロードロック室12が接続されていてもよく、3台以上のロードロック室12が接続されていてもよい。
それぞれのプラズマ処理装置20は、基板に対して、例えば低圧環境下でエッチングや成膜等の処理を施す。それぞれのプラズマ処理装置20と真空搬送室11とはゲートバルブG1によって仕切られている。それぞれのプラズマ処理装置20内には、基板を吸着保持する静電チャックが設けられている。それぞれのプラズマ処理装置20は、製造工程の中で同一の工程を実行する装置であってもよく、異なる工程を実行する装置であってもよい。
それぞれのロードロック室12は、ゲートバルブG2およびゲートバルブG3を有し、内部の圧力を、予め定められた真空度の圧力から大気圧に、または、大気圧から予め定められた真空度の圧力に切り替える。ロードロック室12と真空搬送室11とはゲートバルブG2によって仕切られている。また、ロードロック室12と大気搬送室13とはゲートバルブG3によって仕切られている。
真空搬送室11内には、ロボットアーム110が配置されている。ロボットアーム110は、真空搬送室11内に設けられたガイドレール111に沿って真空搬送室11内を移動する。真空搬送室11内は、予め定められた真空度に保たれている。本実施形態において、ロボットアーム110は、予め定められた真空度に減圧されたロードロック室12内から処理前の基板を取り出して、いずれかのプラズマ処理装置20内に搬送する。また、ロボットアーム110は、処理後の基板をプラズマ処理装置20から取り出して、他のプラズマ処理装置20またはロードロック室12内に搬送する。
また、本実施形態において、ロボットアーム110は、予め定められた真空度に減圧されたロードロック室12内から後述する検査用基板を取り出して、いずれかのプラズマ処理装置20内に搬送する。また、ロボットアーム110は、検査用基板をプラズマ処理装置20から取り出して、ロードロック室12内に搬送する。また、ロボットアーム110は、予め定められた真空度に減圧されたロードロック室12内から後述するモニタ用基板を取り出して、検査用基板が取り出されたプラズマ処理装置20内に搬送する。また、ロボットアーム110は、モニタ用基板をプラズマ処理装置20から取り出して、ロードロック室12内に搬送する。
ロードロック室12には、ゲートバルブG3を介して大気搬送室13が接続されている。大気搬送室13内には、ロボットアーム130が設けられている。また、大気搬送室13には、処理前または処理後の基板を複数収容可能な容器(例えば、FOUP:Front Opening Unified Pod)が接続される複数のロードポート14が設けられている。ロボットアーム130は、大気搬送室13内に設けられたガイドレール131に沿って大気搬送室13内を移動し、ロードポート14に接続された容器から処理前の基板を取り出してロードロック室12内に搬送する。また、ロボットアーム130は、ロードロック室12から処理後の基板を取り出してロードポート14に接続された容器内に搬送する。
また、本実施形態において、ロボットアーム130は、ロードポート14に接続された容器から検査用基板を取り出して、いずれかのロードロック室12内に搬送する。また、ロボットアーム130は、検査用基板をロードロック室12から取り出して、ロードポート14に接続された容器内に搬送する。検査用基板が収容される容器は、第2の容器の一例である。また、ロボットアーム130は、ロードポート14に接続された容器からモニタ用基板を取り出して、いずれかのロードロック室12内に搬送する。また、ロボットアーム130は、モニタ用基板をロードロック室12から取り出して、ロードポート14に接続された容器内に搬送する。モニタ用基板が収容される容器は、第1の容器の一例である。
なお、大気搬送室13には、ロードポート14に接続された容器から取り出された処理前の基板、検査用基板、およびモニタ用基板の向きを調整するアライメントユニットが設けられていてもよい。
搬送ロボット30は、モニタ用基板が収容された容器をロードポート14から取り外し、取り外された容器を評価装置40へ搬送する。搬送ロボット30は、例えばAGV(Automated Guided Vehicle)である。
評価装置40は、搬送ロボット30によって搬送された容器からモニタ用基板を取り出し、取り出されたモニタ用基板に付着しているパーティクルの分布を測定する。そして、評価装置40は、測定されたパーティクルの分布に基づいて、当該分布が測定されたモニタ用基板が搬入されたプラズマ処理装置20内の静電チャックの状態を評価する。なお、評価装置40は、大気搬送室13に隣接した位置に配置されていてもよい。この場合には、大気搬送室13内に設けられたロボットアーム130により、モニタ用基板W2が評価装置40に搬入出される。
基板処理システム1は、制御部10によって制御される。制御部10は、メモリ、プロセッサ、および入出力インターフェイスを有する。メモリには、プロセッサによって実行されるプログラム、および、各処理の条件を含むレシピ等が格納されている。プロセッサは、メモリから読み出されたプログラムを実行し、メモリ内に記憶されたレシピ等に基づいて、入出力インターフェイスを介して、基板処理システム1の各部を制御する。
[プラズマ処理装置20の構成]
以下に、プラズマ処理装置20の一例としての容量結合型のプラズマ処理装置の構成について説明する。図2は、本開示の一実施形態におけるプラズマ処理装置20の構造の一例を示す概略断面図である。容量結合型のプラズマ処理装置20は、プラズマ処理チャンバ210、ガス供給部220、電源230及び排気システム240を含む。また、プラズマ処理装置20は、基板支持部211及びガス導入部を含む。ガス導入部は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理チャンバ210内に導入するように構成されている。ガス導入部は、シャワーヘッド213を含む。基板支持部211は、プラズマ処理チャンバ210内に配置されている。シャワーヘッド213は、基板支持部211の上方に配置されている。一実施形態において、シャワーヘッド213は、プラズマ処理チャンバ210の天部(Ceiling)の少なくとも一部を構成する。プラズマ処理チャンバ210は、シャワーヘッド213、プラズマ処理チャンバ210の側壁210a及び基板支持部211により規定されたプラズマ処理空間210sを有する。側壁210aは接地されている。シャワーヘッド213及び基板支持部211は、プラズマ処理チャンバ210の筐体とは電気的に絶縁されている。プラズマ処理チャンバ210は、処理チャンバの一例である。
基板支持部211は、本体部2111及びリングアセンブリ2112を含む。本体部2111は、基板支持部211の中央領域であり基板Wを支持するための基板支持面2111aと、本体部2111の環状領域でありリングアセンブリ2112を支持するためのリング支持面2111bとを有する。基板Wは、ウェハと呼ばれることもある。本体部2111のリング支持面2111bは、平面視で基板支持部211の基板支持面2111aを囲んでいる。基板Wは、本体部2111の基板支持面2111a上に配置され、リングアセンブリ2112は、基板支持部211の基板支持面2111a上の基板Wを囲むように本体部2111のリング支持面2111b上に配置されている。一実施形態において、本体部2111は、静電チャック2113及び基台2114を含む。基台2114は、導電性部材を含む。基台2114の導電性部材は下部電極として機能する。静電チャック2113は、基台2114の上に配置されている。静電チャック2113の上面は、基板支持面2111aである。静電チャック2113は、ステージの一例である。リングアセンブリ2112は、1又は複数の環状部材を含む。1又は複数の環状部材のうち少なくとも1つはエッジリングである。また、図示は省略するが、基板支持部211は、静電チャック2113、リングアセンブリ2112及び基板のうち少なくとも1つをターゲット温度に調節するように構成される温調モジュールを含んでもよい。温調モジュールは、ヒータ、伝熱媒体、流路、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。流路には、ブラインやガスのような伝熱流体が流れる。また、基板支持部211は、基板Wの裏面と基板支持面2111aとの間に伝熱ガスを供給するように構成された伝熱ガス供給部を含んでもよい。また、基板支持部211には、図示しないリフトピンが、基板支持面2111aから没突可能に設けられている。
シャワーヘッド213は、ガス供給部220からの少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間210s内に導入するように構成される。シャワーヘッド213は、少なくとも1つのガス供給口213a、少なくとも1つのガス拡散室213b、及び複数のガス導入口213cを有する。ガス供給口213aに供給された処理ガスは、ガス拡散室213bを通過して複数のガス導入口213cからプラズマ処理空間210s内に導入される。また、シャワーヘッド213は、導電性部材を含む。シャワーヘッド213の導電性部材は上部電極として機能する。なお、ガス導入部は、シャワーヘッド213に加えて、側壁210aに形成された1又は複数の開口部に取り付けられる1又は複数のサイドガス注入部(SGI:Side Gas Injector)を含んでもよい。
ガス供給部220は、少なくとも1つのガスソース221及び少なくとも1つの流量制御器222を含んでもよい。一実施形態において、ガス供給部220は、少なくとも1つの処理ガスを、それぞれに対応のガスソース221からそれぞれに対応の流量制御器222を介してシャワーヘッド213に供給するように構成されている。各流量制御器222は、例えばマスフローコントローラ又は圧力制御式の流量制御器を含んでもよい。さらに、ガス供給部220は、少なくとも1つの処理ガスの流量を変調又はパルス化する少なくとも1つの流量変調デバイスを含んでもよい。
電源230は、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介してプラズマ処理チャンバ210に結合されるRF電源231を含む。RF電源231は、ソースRF信号及びバイアスRF信号のような少なくとも1つのRF信号(RF電力)を、基台2114の導電性部材、シャワーヘッド213の導電性部材、またはその両方に供給するように構成されている。これにより、プラズマ処理空間210sに供給された少なくとも1つの処理ガスからプラズマが形成される。従って、RF電源231は、プラズマ生成部の少なくとも一部として機能し得る。また、バイアスRF信号を基台2114の導電性部材に供給することにより、基板Wにバイアス電位が発生し、形成されたプラズマ中のイオン成分を基板Wに引き込むことができる。
一実施形態において、RF電源231は、第1のRF生成部231a及び第2のRF生成部231bを含む。第1のRF生成部231aは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して基台2114の導電性部材、シャワーヘッド213の導電性部材、またはその両方に結合され、プラズマ生成用のソースRF信号(ソースRF電力)を生成するように構成されている。一実施形態において、ソースRF信号は、13MHz~150MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第1のRF生成部231aは、異なる周波数を有する複数のソースRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のソースRF信号は、基台2114の導電性部材、シャワーヘッド213の導電性部材、またはその両方に供給される。第2のRF生成部231bは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して基台2114の導電性部材に結合され、バイアスRF信号(バイアスRF電力)を生成するように構成される。一実施形態において、バイアスRF信号は、ソースRF信号よりも低い周波数を有する。一実施形態において、バイアスRF信号は、400kHz~13.56MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第2のRF生成部231bは、異なる周波数を有する複数のバイアスRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のバイアスRF信号は、基台2114の導電性部材に供給される。また、種々の実施形態において、ソースRF信号及びバイアスRF信号のうち少なくとも1つがパルス化されてもよい。
また、電源230は、プラズマ処理チャンバ210に結合されるDC電源232を含んでもよい。DC電源232は、第1のDC生成部232a及び第2のDC生成部232bを含む。一実施形態において、第1のDC生成部232aは、基台2114の導電性部材に接続され、第1のDC信号を生成するように構成される。生成された第1のDC信号は、基台2114の導電性部材に印加される。一実施形態において、第1のDC信号が、静電チャック2113内の電極のような他の電極に印加されてもよい。一実施形態において、第2のDC生成部232bは、シャワーヘッド213の導電性部材に接続され、第2のDC信号を生成するように構成される。生成された第2のDC信号は、シャワーヘッド213の導電性部材に印加される。種々の実施形態において、第1のDC信号及び第2のDC信号がパルス化されてもよい。なお、第1のDC生成部232a及び第2のDC生成部232bは、RF電源231に加えて設けられてもよく、第1のDC生成部232aが第2のRF生成部231bに代えて設けられてもよい。
排気システム240は、例えばプラズマ処理チャンバ210の底部に設けられたガス排出口210eに接続され得る。排気システム240は、圧力調整弁及び真空ポンプを含んでもよい。圧力調整弁によって、プラズマ処理空間210s内の圧力が調整される。真空ポンプは、ターボ分子ポンプ、ドライポンプ又はこれらの組み合わせを含んでもよい。
[静電チャック2113の構造]
図3は、静電チャック2113の詳細な構造の一例を示す拡大断面図である。基板Wが載せられる静電チャック2113の上面(基板支持面2111a)には、例えば図3に示されるように、複数の凸部2113aが形成されている。本実施形態において、それぞれの凸部2113aは、例えば円柱状に形成されている。なお、静電チャック2113の上面の最外周部分には、複数の凸部2113aを囲むように環状のリッジ部2113eが形成されている。基板Wは、複数の凸部2113aとリッジ部2113eによって支持される。
静電チャック2113の内部には、図示しない電源から供給された電力によって静電気力を発生させる電極2113cが設けられている。電極2113cが発生させた静電気力によって、基板Wが複数の静電チャック2113およびリッジ部2113eの上面に吸着保持される。また、静電チャック2113の内部には、図示しない電源から供給された電力によって発熱するヒータ2113dが設けられている。基板Wの温度は、基板支持部211に設けられたヒータ2113dを含む温調モジュールによって、ターゲット温度に調節される。
静電チャック2113および基台2114には、伝熱ガスが流通する流路2114aが設けられている。図示しないガス供給源から供給された伝熱ガスは、流路2114aを通過して、基板Wと複数の凸部2113aとリッジ部2113eとによって囲まれた凹部2113b内に供給される。凹部2113b内に供給される伝熱ガスの圧力を調節することにより、基板Wと静電チャック2113との間の熱の伝達率を調整することができ、基板Wの温度をきめ細かく調節することができる。
ここで、プラズマを用いた基板Wの処理や、プラズマを用いたプラズマ処理チャンバ210内のクリーニング等によって、複数の凸部2113aは、徐々に消耗する。凸部2113aが消耗すると、基板Wと凸部2113aの上面との接触状態が変化する。これにより、静電チャック2113と基板Wの間で伝達される熱量が、設計時の熱量からずれ、基板Wの温度を精度よく制御することが難しくなる。そのため、本実施形態では、プラズマ処理チャンバ210を大気開放することなく凸部2113aの状態を監視し、静電チャック2113の交換が必要になった場合に、基板処理システム1のユーザに静電チャック2113の交換を指示する。
[基板処理]
図4は、基板処理の一例を示すフローチャートである。図4に例示された各ステップは、制御部2が基板処理システム1の各部を制御することにより実現される。
まず、それぞれのプラズマ処理装置20において、基板Wに対するプラズマ処理が実行される(S10)。なお、ステップS10では、予め定められた数の基板Wに対してプラズマ処理が実行されたプラズマ処理装置20に対しては、プラズマ処理チャンバ210内のクリーニングがプラズマを用いて行われる。
次に、それぞれのプラズマ処理装置20について、ステップS10の処理が予め定められた回数実行されたか否かが判定される(S11)。ステップS10の処理が予め定められた回数実行されたプラズマ処理装置20が存在しない場合(S11:No)、再びステップS10に示された処理が実行される。
一方、ステップS10の処理が予め定められた回数実行されたプラズマ処理装置20が存在する場合(S11:Yes)、制御部10は、ステップS10の処理が予め定められた回数実行されたプラズマ処理装置20について、検査処理を実行する(S20)。なお、ステップS10の処理が予め定められた回数実行されたプラズマ処理装置20については、ステップS20の検査処理が実行される前に、プラズマ処理チャンバ210内のクリーニングが実行されることが好ましい。このようなクリーニングは、プラズマを用いて行われることが好ましい。これにより、ステップS10の処理によってプラズマ処理チャンバ210内に付着した反応副生成物(いわゆるデポ)を除去した状態で、検査処理を実行することができ、検査処理による検査の精度を向上させることができる。検査処理が実行される前に実行されるクリーニングは、工程g)の一例である。以下では、ステップS10の処理が予め定められた回数実行されたプラズマ処理装置20を、検査対象のプラズマ処理装置20と記載する。
[検査処理]
図5は、検査処理の一例を示すフローチャートである。図5に例示された検査処理は、ステージの検査方法の一例である。
検査処理では、まず、例えば図6および図7に示されるように、一方の面に検査用の膜Fが形成された検査用基板W1が検査対象のプラズマ処理装置20のプラズマ処理チャンバ210内に搬入され、静電チャック2113の上に載せられる(S21)。ステップS21は、工程a)および工程a-1)の一例である。ステップS21では、ロードポート14に接続された検査用基板W1を収容する容器内から検査用基板W1が取り出され、取り出された検査用基板W1が大気搬送室13およびロードロック室12を介して真空搬送室11内に搬送される。そして、検査用の膜Fが形成された一方の面が複数の凸部2113aの上面に対向する向きとなるように、検査用基板W1が検査対象のプラズマ処理装置20のプラズマ処理チャンバ210内に搬入される。そして、検査用基板W1は、ロボットアーム110によって、静電チャック2113の基板支持面2111aから突出している図示しないリフトピンに渡される。そして、リフトピンが下降することにより、検査用基板W1が複数の凸部2113aの上面に載せられる。
図6は、検査用基板W1の一例を示す断面図であり、図7は、検査用基板W1の一例を示す平面図である。検査用基板W1は、シリコン等で形成された基板の一方の面に、検査用の膜Fが形成されている。検査用の膜Fは、樹脂や有機膜等の柔らかく、細かい粒子となって剥がれやすい膜である。検査用基板W1は、第2の基板の一例である。
本実施形態において、検査用の膜Fは、例えば図7に示されるように、エッジ付近の領域60と、リフトピンが接触する領域61とを除いた検査用基板W1の領域に形成されていてもよい。これにより、検査用基板W1を搬送する際に、ロボットアームやリフトピンに検査用の膜Fの粒子が付着することを回避することができる。
また、本実施形態において、検査用の膜Fは、例えば、シリコン系ポリマー、ポリイミド系ポリマー等である。シリコン系ポリマーの具体例としては、例えばポリジメチルシロキサンが挙げられる。検査用の膜Fの膜厚は、静電チャック2113の凸部2113aの高さよりも薄く、例えば15μm以下である。また、検査用の膜Fの粘度は、100000cP以下であることが好ましい。
次に、静電チャック2113内の電極2113cに電力が供給され、電極2113cが発生させた静電気力により、検査用基板W1が静電チャック2113に吸着保持される(S22)。これにより、例えば図8に示されるように、検査用基板W1の検査用の膜Fが、静電チャック2113のそれぞれの凸部2113aに接触し、検査用の膜Fがそれぞれ凸部2113aに付着する。ステップS22は、工程a)および工程a-2)の一例である。
次に、検査用基板W1が検査対象のプラズマ処理装置20のプラズマ処理チャンバ210内から搬出される(S23)。ステップS23は、工程a)および工程a-3)の一例である。ステップS23では、静電チャック2113内の電極2113cへの電力供給が停止され、図示しないリフトピンにより検査用基板W1が持ち上げられる。静電チャック2113の凸部2113aには、例えば図9に示されるように、検査用基板W1の膜Fから剥がれた膜Fが付着している。そして、ロボットアーム110によって検査用基板W1がリフトピンから取り出され、ロードロック室12内に搬送される。そして、検査用基板W1は、大気搬送室13を介して、ロードポート14に接続された検査用基板W1を収容する容器内に収容される。
次に、モニタ用基板W2が検査対象のプラズマ処理装置20のプラズマ処理チャンバ210内に搬入され、静電チャック2113上に載せられる(S24)。ステップS24では、ロードポート14に接続されたモニタ用基板W2を収容する容器内からモニタ用基板W2が取り出され、取り出されたモニタ用基板W2が大気搬送室13およびロードロック室12を介して真空搬送室11内に搬送される。そして、ロボットアーム110によって、モニタ用基板W2が検査対象のプラズマ処理装置20のプラズマ処理チャンバ210内に搬入され、静電チャック2113の基板支持面2111aから突出している図示しないリフトピンに渡される。そして、リフトピンが下降することにより、モニタ用基板W2が複数の凸部2113aの上面に載せられる。モニタ用基板W2は、例えばシリコン等により形成される。
次に、静電チャック2113内の電極2113cに電力が供給され、電極2113cが発生させた静電気力により、モニタ用基板W2が静電チャック2113に吸着保持される(S25)。これにより、例えば図10に示されるように、膜Fが付着した凸部2113aにモニタ用基板W2が接触し、モニタ用基板W2に膜Fの粒子が付着する。ステップS25は、工程b)の一例である。なお、ステップS24およびS25では、少なくともモニタ用基板W2の温度が、基板Wに対してプラズマ処理を行う際の温度に制御されることが好ましい。これにより、実際のプラズマ処理における基板Wと複数の凸部2113aとの接触状態を再現することができる。
次に、モニタ用基板W2が検査対象のプラズマ処理装置20のプラズマ処理チャンバ210内から搬出される(S26)。ステップS26は、工程c)の一例である。ステップS26では、静電チャック2113内の電極2113cへの電力供給が停止され、図示しないリフトピンによりモニタ用基板W2が持ち上げられる。モニタ用基板W2には、例えば図11に示されるように、凸部2113aに付着していた膜Fから剥がれた膜Fの粒子Pが付着している。そして、ロボットアーム110によってモニタ用基板W2がリフトピンから取り出され、ロードロック室12内に搬送される。そして、モニタ用基板W2は、大気搬送室13を介して、ロードポート14に接続されたモニタ用基板W2を収容する容器内に収容される。
なお、ステップS26が実行された後、モニタ用基板W2が搬出された検査対象のプラズマ処理装置20に対しては、プラズマ処理チャンバ210内のクリーニングが実行されることが好ましい。このようなクリーニングは、例えば、プラズマを用いたウエハレスドライクリーニングである。これにより、凸部2113aに検査用の膜Fが残ったまま、ステップS10において次の基板Wに対するプラズマ処理が実行されることを回避することができる。モニタ用基板W2が搬出された検査対象のプラズマ処理装置20に対して実行されるクリーニングは、工程g)の一例である。
次に、搬送ロボット30によってモニタ用基板W2が評価装置40へ搬送される(S27)。ステップS27では、搬送ロボット30によって、モニタ用基板W2が収容された容器がロードポート14から取り外される。モニタ用基板W2が収容された容器は、搬送ロボット30によって評価装置40へ運ばれ、評価装置40に取り付けられる。
次に、評価装置40は、モニタ用基板W2に付着している粒子Pの分布に基づいて、検査対象のプラズマ処理装置20の静電チャック2113の状態を評価するための評価値Eを算出する(S28)。ステップS28では、例えば図11に示されるように、パーティクルセンサ等の測定器41を用いて、モニタ用基板W2に付着している粒子P毎にその位置が測定される。そして、評価装置40は、検査対象のプラズマ処理装置20の静電チャック2113の凸部2113a毎に、初期状態の凸部2113aの形状に対する凸部2113aの形状の変化量を評価値Ekとして算出する。評価値Ekは、k番目の凸部2113aの評価値を示す。
ここで、初期状態の凸部2113aでは、例えば図12Aに示されるように、凸部2113aに検査用基板W1の膜Fが接触すると、膜Fから剥がれた膜Fが凸部2113aの上面のエッジに沿って凸部2113aに付着する。そして、凸部2113aにモニタ用基板W2が接触すると、凸部2113aに付着していた膜Fから剥がれた膜Fの粒子Pが、例えば図12Bに示されるように、凸部2113aの上面のエッジに沿った分布でモニタ用基板W2に付着する。
一方、プラズマ等により凸部2113aの上面が粗れた状態で、例えば図13Aに示されるように凸部2113aに検査用基板W1の膜Fが接触すると、膜Fから剥がれた膜Fが凸部2113aの上面全体に付着する。そして、凸部2113aにモニタ用基板W2が接触すると、凸部2113aに付着していた膜Fから剥がれた膜Fの粒子Pが、例えば図13Bに示されるように、凸部2113aの上面の領域全体に分布するようにモニタ用基板W2に付着する。
また、プラズマ等により凸部2113aの上面の一部が削れた状態で、例えば図14Aに示されるように凸部2113aに検査用基板W1の膜Fが接触すると、膜Fから剥がれた膜Fが削れた凸部2113aの上面のエッジに沿って凸部2113aに付着する。そして、凸部2113aにモニタ用基板W2が接触すると、凸部2113aに付着していた膜Fから剥がれた膜Fの粒子Pが、例えば図14Bに示されるように、削れた凸部2113aの上面のエッジに沿った分布でモニタ用基板W2に付着する。
本実施形態では、初期状態の凸部2113aの形状に対する凸部2113aの形状の変化量を評価値として算出することができれば、評価値の算出方法については限定されない。評価値の算出方法の一例を挙げるとすれば、k番目の凸部2113aについて、例えば下記の式(1)に基づいて評価値Ekを算出することが考えられる。
Figure 2022151127000002
上記の式(1)において、(x0,y0)は、例えば図15に示されるように、凸部2113aの外形Cの中心Oの座標を表し、rCは凸部2113aの外形Cの半径を表し、(x0,y0)は、粒子Pの座標を表し、mは粒子Pの数を表す。上記の式(1)では、m個の粒子Pについて、凸部2113aの外形Cの半径rCと中心Oから粒子Pまでの距離rとの差分の総和が評価値Ekとして算出されている。
そして、例えば下記の式(2)に基づいて、n個の凸部2113aの評価値Ekの平均値が静電チャック2113の評価値Eとして算出される。
Figure 2022151127000003
例えば図12Bに示されるように、粒子Pが凸部2113aの上面のエッジに沿って分布している場合、上記の式(2)で表される評価値Eは小さい値となる。即ち、凸部2113aの形状が初期状態の形状に近い程、上記の式(2)で表される評価値Eは小さい値となる。一方、例えば図13Bに示されるように、粒子Pが凸部2113aの上面の領域全体に分布する場合、上記の式(2)で表される評価値Eは大きな値となる。即ち、凸部2113aの上面の状態が粗れる程、上記の式(2)で表される評価値Eは大きな値となる。
また、評価値の算出方法の他の例を挙げるとすれば、k番目の凸部2113aについて、例えば下記の式(3)に基づいて評価値Ekを算出することが考えられる。
Figure 2022151127000004
上記の式(3)では、凸部2113aの外形Cの中心Oと、m個の粒子Pの重心とのずれの大きさが評価値Ekとして算出されている。そして、例えば前述の式(2)に基づいて、n個の凸部2113aの評価値Ekの平均値が静電チャック2113の評価値Eとして算出される。
例えば図12Bに示されるように、粒子Pが凸部2113aの上面のエッジに沿って分布している場合、上記の式(3)で表される評価値Eは小さい値となる。即ち、凸部2113aの形状が初期状態の形状に近い程、上記の式(3)で表される評価値Eは小さい値となる。一方、例えば図14Bに示されるように、削れた凸部2113aの上面のエッジに沿って粒子Pが分布する場合、上記の式(3)で表される評価値Eは大きな値となる。即ち、凸部2113aの上面において削れる範囲が大きい程、上記の式(3)で表される評価値Eは大きな値となる。
このように、ステップS28では、複数の凸部2113aについて、初期状態からの形状の変化量の大きさを評価する評価値Eが算出される。そして、図5に例示された検査処理が終了する。
図4に戻って説明を続ける。次に、評価値Eが予め定められた基準値E1以上であるか否かが判定される(S12)。ステップS12は、工程d)および工程e)の一例である。また、基準値E1は、第1の値の一例である。評価値Eが基準値E1未満である場合(S12:No)、再びステップS10に示された処理が実行される。
一方、評価値Eが基準値E1以上である場合(S12:Yes)、評価値Eが基準値E1よりも大きい基準値E2以上であるか否かかが判定される(S13)。ステップS13は、工程d)および工程f)の一例である。また、基準値E2は、第2の値の一例である。評価値Eが基準値E2未満である場合(S13:No)、静電チャック2113の交換が必要になることを通知する警告が出力される(S15)。警告は、第1の通知の一例である。警告は、制御部10によって、制御部10に設けられたディプレイやスピーカ等の出力装置をから出力される。これにより、基板処理システム1のユーザは、静電チャック2113の消耗により基板Wの温度制御の精度が低くなる前に、静電チャック2113の交換を行うことができる。また、基板処理システム1のユーザは、静電チャック2113の消耗量がそれほど多くない状態で、プラズマ処理チャンバ210を無駄に大気開放することを回避することができる。
一方、評価値Eが基準値E2以上である場合(S12:Yes)、静電チャック2113の交換が必要であることを通知するエラーが出力される(S14)。これにより、基板処理システム1のユーザは、静電チャック2113の消耗により基板Wの温度制御の精度が低いまま基板Wの処理が継続されることを回避することができる。そして、本フローチャートに示された基板処理が終了する。
[実施形態の効果]
以上、一実施形態について説明した。上記したように、本実施形態における静電チャック2113の検査方法は、工程a)と、工程b)と、工程c)と、工程d)とを含む。工程a)では、プラズマが生成されるプラズマ処理チャンバ210内に設けられた静電チャック2113であって、予め定められた形状の複数の凸部2113aの上面に基板Wが載せられる静電チャック2113において、複数の凸部2113aの上面に検査用の膜Fを付着させる。工程b)では、複数の凸部2113aの上面に、モニタ用基板W2を吸着させることにより、複数の凸部2113aの上面に付着した検査用の膜Fの粒子Pをモニタ用基板W2に付着させる。工程c)では、モニタ用基板W2と静電チャック2113との吸着が解除され、モニタ用基板W2がプラズマ処理チャンバ210内から搬出される。工程d)では、搬出されたモニタ用基板W2に付着している検査用の膜Fの粒子Pの分布に基づいて、静電チャック2113に形成されている複数の凸部2113aの状態が評価される。これにより、プラズマ処理チャンバ210を大気開放することなく、静電チャック2113に形成された凸部2113aの状態を検査することができる。
また、上記した実施形態において、工程a)は、工程a-1)、工程a-2)、および工程a-3)を含む。工程a-1)では、一方の面に検査用の膜Fが形成された検査用基板W1を、当該一方の面が複数の凸部2113aの上面に対向するように複数の凸部2113aの上面に載せる。工程a-2)では、検査用基板W1を静電チャック2113に吸着させることにより、一方の面に形成された検査用の膜Fを、複数の凸部2113aの上面に付着させる。工程a-3)では、検査用基板W1と静電チャック2113との吸着を解除し、検査用基板W1を静電チャック2113から搬出する。これにより、複数の凸部2113aに検査用の膜Fを容易に付着させることができる。
また、上記した実施形態において、工程d)では、それぞれの凸部2113aの位置および形状と、モニタ用基板W2に付着している検査用の膜Fの粒子Pの分布とに基づいて、それぞれの凸部2113aの初期形状からの変化量を、静電チャック2113に形成されている複数の静電チャック2113の状態を評価するための評価値Eとして算出される。これにより、複数の凸部2113aの状態を精度よく評価することができる。
また、上記した実施形態における静電チャック2113の検査方法は、工程e)を含む。工程e)では、評価値Eが予め定められた基準値E1以上である場合に、静電チャック2113の交換が必要になることを通知する警告を出力する。これにより、基板処理システム1のユーザは、静電チャック2113の消耗により基板Wの温度制御の精度が低くなる前に、静電チャック2113の交換を行うことができる。また、基板処理システム1のユーザは、静電チャック2113の消耗量がそれほど多くない状態で、プラズマ処理チャンバ210を無駄に大気開放することを回避することができる。
また、上記した実施形態における静電チャック2113の検査方法は、工程f)を含む。工程f)では、評価値Eが基準値E1よりも大きい基準値E2以上である場合に、静電チャック2113の交換を指示するエラーを出力する。これにより、基板処理システム1のユーザは、静電チャック2113の消耗により基板Wの温度制御の精度が低いまま基板Wの処理が継続されることを回避することができる。
また、上記した実施形態における静電チャック2113の検査方法は、プラズマ処理チャンバ210内をクリーニングする工程g)を含む。これにより、静電チャック2113の状態の評価において、基板Wに対するプラズマ処理によってプラズマ処理チャンバ210内に付着した反応副生成物(いわゆるデポ)の影響を排除することができる。これにより、静電チャック2113の状態を精度よく評価することができる。
また、上記した実施形態において、工程c)が実行された後に、工程g)がさらに実行される。これにより、凸部2113aの上面に検査用の膜Fが残ったまま、次の基板Wに対するプラズマ処理が実行されることを回避することができる。
また、上記した実施形態において、工程g)は、プラズマ処理チャンバ210内に生成されたプラズマを用いて行われる。これにより、プラズマ処理チャンバ210内に付着しているデポ、および、凸部2113aの上面に残っている検査用の膜Fを効率よく除去することができる。
[その他]
なお、本願に開示された技術は、上記した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
例えば、上記した実施形態では、ロードポート14に接続された容器内に、検査用の膜Fが形成された面を下にした状態で検査用基板W1が収容されており、検査用基板W1は、膜Fが形成された面を下にしたまま検査対象のプラズマ処理装置20へ搬送される。検査用の膜Fは、柔らかく剥がれやすい膜であるため、検査用基板W1が搬送される過程で、膜Fの一部が検査用基板W1から剥がれてロードロック室12や大気搬送室13内を汚染する場合がある。
そこで、ロードポート14に接続された容器内には、検査用の膜Fが形成された面を上にした状態で検査用基板W1を収容されてもよい。この場合、検査用基板W1は、容器から取り出された後に、例えば真空搬送室11内において、膜Fが形成された面が凸部2113aの上面と対向するように回転させられる。例えば、検査用基板W1は、真空搬送室11内において、膜Fが形成された面が下を向くように回転させられる。これにより、膜Fの一部が検査用基板W1から剥がれてロードロック室12や大気搬送室13内に落下することを抑制することができる。
このような動作は、例えば図16および図17に示されるように、ロボットアーム110の先端に設けられたエンドエフェクタ50によって実現される。図16は、エンドエフェクタ50の一例を示す平面図であり、図17は、エンドエフェクタ50の一例を示す側面図である。フォーク51は、支持部53に接続されている。フォーク52には、アクチュエータ54が設けられている。アクチュエータ54は、支持部53を移動させることにより、フォーク52に対してフォーク51の位置を変更する。
ロードポート14に接続された容器内に、検査用の膜Fが形成された面を上にした状態で収容されている検査用基板W1は、検査用の膜Fが形成された面を上にした状態のまま大気搬送室13を介してロードロック室12内に搬送される。そして、ロボットアーム110によってロードロック室12から搬出された検査用基板W1は、例えば図18および図19に示されるようにエンドエフェクタ50によって把持される。図18は、検査用基板W1を把持しているエンドエフェクタ50の一例を示す断面図である。図19は、検査用基板W1を把持しているエンドエフェクタ50の一例を示す平面図である。図19では、上から見た状態の基板Wおよびエンドエフェクタ50が例示されている。
そして、例えば図20に示されるように、膜Fが形成された面が下を向くように回転させられる。図20は、検査用基板W1を把持しているエンドエフェクタ50の一例を示す平面図である。図20では、上から見た状態の基板Wおよびエンドエフェクタ50が例示されている。そして、検査用基板W1は、図20の状態で、検査対象のプラズマ処理装置20のプラズマ処理チャンバ210内へ搬入される。
また、検査対象のプラズマ処理装置20のプラズマ処理チャンバ210内から検査用基板W1が搬出される場合は、真空搬送室11内でエンドエフェクタ50によって膜Fが形成された面が上を向くように回転させられた後に、ロードロック室12内に搬入される。そして、検査用基板W1は、検査用の膜Fが形成された面を上にした状態で、大気搬送室13を介してロードポート14に接続された容器内に収容される。
また、検査対象のプラズマ処理装置20のプラズマ処理チャンバ210内からモニタ用基板W2が搬出される場合は、真空搬送室11内でエンドエフェクタ50によって粒子Pが付着した面が上を向くように回転させられた後に、ロードロック室12内に搬入される。そして、モニタ用基板W2は、粒子Pが付着した面を上にした状態で、大気搬送室13を介してロードポート14に接続された容器内に収容される。これにより、一部の粒子Pがモニタ用基板W2から剥がれることを抑制することができ、静電チャック2113の状態を精度よく評価することができる。また、一部の粒子Pがモニタ用基板W2から剥がれてロードロック室12や大気搬送室13内に落下してロードロック室12や大気搬送室13内を汚染することを抑制することができる。
また、上記した実施形態では、静電チャック2113の凸部2113aに検査用の膜Fを有する検査用基板W1を吸着させることにより、凸部2113aに検査用の膜Fを付着させるが、開示の技術はこれに限られない。他の形態として、検査用の膜Fは、CVD(Chemical Vapor Deposition)、PVD(Physical Vapor Deposition)、または塗布等によって凸部2113aに付着させてもよい。
また、上記した実施形態において、静電チャック2113に形成された凸部2113aの形状は、断面が円状の柱であるが、開示の技術はこれに限られない。他の形態において、静電チャック2113に形成された凸部2113aの形状は、断面が多角形状や楕円形状の柱であってもよい。
また、上記した実施形態では、プラズマ処理装置20に用いられるプラズマ源の一例として、容量結合型プラズマを説明したが、プラズマ源はこれに限られない。容量結合型プラズマ以外のプラズマ源としては、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)、マイクロ波励起表面波プラズマ(SWP)、電子サイクロトン共鳴プラズマ(ECP)、およびヘリコン波励起プラズマ(HWP)等が挙げられる。マイクロ波励起表面波プラズマ(SWP)に用いられるマイクロ波は、電磁波の一例である。
なお、今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲およびその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
E 評価値
E1 基準値
E2 基準値
F 膜
P 粒子
W 基板
W1 検査用基板
W2 モニタ用基板
1 基板処理システム
10 制御部
11 真空搬送室
12 ロードロック室
13 大気搬送室
14 ロードポート
20 プラズマ処理装置
210 プラズマ処理チャンバ
210s プラズマ処理空間
211 基板支持部
2111 本体部
2112 リングアセンブリ
2113 静電チャック
2113a 凸部
2113b 凹部
2113c 電極
2113d ヒータ
2113e リッジ部
2114 基台
213 シャワーヘッド
220 ガス供給部
230 電源
231 RF電源
232 DC電源
240 排気システム
30 搬送ロボット
40 評価装置
41 測定器
50 エンドエフェクタ
51 フォーク
52 フォーク
53 支持部
54 アクチュエータ

Claims (10)

  1. a)プラズマが生成される処理チャンバ内に設けられたステージであって、予め定められた形状の複数の凸部の上面に基板が載せられるステージにおいて、複数の前記凸部の上面に検査用の膜を付着させる工程と、
    b)複数の前記凸部の上面に、検査用の第1の基板を吸着させることにより、複数の前記凸部の上面に付着した前記検査用の膜の粒子を前記第1の基板に付着させる工程と、
    c)前記第1の基板と前記ステージとの吸着を解除し、前記第1の基板を前記処理チャンバ内から搬出する工程と、
    d)搬出された前記第1の基板に付着している前記検査用の膜の粒子の分布に基づいて、前記ステージに形成されている複数の前記凸部の状態を評価する工程と
    を含むステージの検査方法。
  2. 前記工程a)は、
    a-1)一方の面に前記検査用の膜が形成された第2の基板を、前記一方の面が複数の前記凸部の上面に対向するように、複数の前記凸部の上面に載せる工程と、
    a-2)前記第2の基板を前記ステージに吸着させることにより、前記一方の面に形成された前記検査用の膜を、複数の前記凸部の上面に付着させる工程と、
    a-3)前記第2の基板と前記ステージとの吸着を解除し、前記第2の基板を前記ステージ上から搬出する工程と
    を含む請求項1に記載のステージの検査方法。
  3. 前記工程d)では、
    それぞれの前記凸部の位置および形状と、前記第1の基板に付着している前記検査用の膜の粒子の分布とに基づいて、それぞれの前記凸部の初期形状からの変化量を、前記ステージに形成されている複数の前記凸部の状態を評価するための評価値として算出される請求項1または2に記載のステージの検査方法。
  4. e)前記評価値が予め定められた第1の値以上である場合に、前記ステージの交換が必要になることを通知する第1の通知を出力する工程を含む請求項3に記載のステージの検査方法。
  5. f)前記評価値が前記第1の値よりも大きい第2の値以上である場合に、前記ステージの交換を指示する第2の通知を出力する工程を含む請求項4に記載のステージの検査方法。
  6. g)前記処理チャンバ内をクリーニングする工程を含み、
    前記工程a)は、前記工程g)が実行された後に実行される請求項1から5のいずれか一項に記載のステージの検査方法。
  7. 前記工程c)が実行された後に、前記工程g)がさらに実行される請求項6に記載のステージの検査方法。
  8. 前記工程g)は、前記処理チャンバ内に生成されたプラズマを用いて行われる請求項6または7に記載のステージの検査方法。
  9. 前記工程c)により前記処理チャンバ内から搬出された前記第1の基板は、搬送装置により、前記検査用の膜の粒子が付着した面が上を向くように回転させられた後に、前記第1の基板を収容する第1の容器内に搬入され、
    前記工程d)では、前記第1の容器から搬出された前記第1の基板を用いて、前記ステージに形成されている複数の前記凸部の状態が評価される請求項1に記載のステージの検査方法。
  10. 前記第2の基板は、前記第2の基板を収容する第2の容器内に、前記一方の面を上にした状態で収容されており、
    前記第2の容器から搬出された前記第2の基板は、前記一方の面が複数の前記凸部の上面と対向するように回転させられた後に、前記処理チャンバ内に搬入される請求項2に記載のステージの検査方法。
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